うちの探偵とミステリーを解いてほしい 第5篇【屁理屈推理合戦】

[1 馳河 御影 25/02/26(水) 23:12:15]

……。

解きます。
【解くしか、ない】んです。

この物語……20年前の真相……
そして、この世界の真実……！

"聖杯消失事件"の、その全てを……っ！

[2 馳河 御影 25/02/26(水) 23:12:37]

うちの探偵とミステリーを解いてほしい 第1篇【屁理屈推理合戦】｜あにまん掲示板

うちの探偵とミステリーを解いてほしい 第2篇【屁理屈推理合戦】｜あにまん掲示板

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うちの探偵と屁理屈推理合戦 実況・考察スレ｜あにまん掲示板

[3 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:15:29]

【探偵とは、真実の探求者である】
執念深くあきらめるな御影さん

[4 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:15:58]

質問
ベアトリーチェの密室の定義的に中に人が残っていても成立するの？

[5 馳河 御影 25/02/26(水) 23:19:19]

……第4篇の、>186からです。

>186

それは、【"聖杯消失事件"とは関係がない】気がします……。

【私は20年前、まだ産まれてすらない】。

それどころか……。

【名前もまだ、決まってなかった、はず、です】。

>187

>188

>189

>190

……。

…………。

～～～っ！

[6 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:20:44]

>>4

"ベアトリーチェの密室定義"は基本的に"密室内外は完全に遮断されている"の言いかえという認識でいるなあ

密室内部の状況は考慮されないはず

[7 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:21:20]

>>6

ほな >>5 もOKかー

[8 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:21:35]

柱の影活躍しすぎじゃない！？

[9 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:26:13]

>>5

"神父の死体"以外が赤文字になって無いのが気になるなあ

赤枠で囲まれてもないし

この画像は、真偽はともかくあくまで御影の認識でってことでいいんかな

[11 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:27:40]

【青年司祭は神父を殴打していない】事と【この青年司祭とは東さんのこと】は殺してないって意味にはならなくないか？
『汐留は神父が死亡する前後のいずれかのタイミングで神父を殴り、内部から鍵を閉め、柱の影に隠れた』んだろう
それこそ聖杯帰還事件の北野のように

[12 馳河 御影 25/02/26(水) 23:29:43]

……でも。
【これしか、方法はない】ですよ。

【地下聖堂内は完全密室】。
【助けなしには絶対脱出できない、究極の牢獄】です。

聖杯の消失トリックは判明しました。
【馳河石英が聖杯であるのなら、彼が日中……
地下聖堂に留まっている間。聖杯は確かに地下聖堂へ存在した】。

そして……【神父は聖杯ではなかった】。
どういうわけか分かりかねますが、彼はその資格を失ったんでしょう。
【その結果、馳河石英の去った地下聖堂には聖杯が不在となった】。

……。

【汐留さんは、神父を殺した】。

その理由はまだ、分からないけど……。

【最も簡単な脱出方法】。

【それは、中に入ってきた人が気を取られている間に……
正規の入り口から脱出することしか、ありません】。

[13 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:33:16]

現場にいた青年司祭はほんとうに東さん一人だけだったんでしょうか

[14 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:33:27]

④については御影さんはすでに分かっているのでは？

[15 馳河 御影 25/02/26(水) 23:34:29]

……④…………です。

"名探偵・馳河石英は……

何故、『神父は自殺した』と言ったのか"。

…………。

[16 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:36:11]

『友人を庇った』

[17 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:36:24]

④は、単順に考えれば『馳川石英は身内である汐留をかばうために"神父さんは自殺したのです"と主張した』

[18 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:38:00]

『その殺人事件の犯人に気づいたから。そして犯人を指摘することなく神父は自殺したと言ったその時、彼はその物語における探偵ではなくなった』

[19 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:38:44]

『馳川石英は助手である汐留康一が自分の聖杯としての資格を失わせるために事件を起こしたということを理解した。事件を解き明かしてしまうと汐留の想いを踏みにじり、汐留自身も失うことになるため真実を放棄した』

[20 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:39:04]

【神父は自分が死ぬことを予期していた】のであれば、『他人に殺されるor殺させる事も自殺と言えるかもな』

[21 馳河 御影 25/02/26(水) 23:42:06]

なんで……。

だっ、て。

……そうじゃ、ないん、ですか？

[22 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:45:08]

ホテルネブラの件で、御影が実優を殺した、って赤が通る前例があるからなあ
汐留が神父の死の間接的な原因を作ったor死に対処しなかったパターンでも【汐留さんは、神父を殺した】と言えるとは思うな

[23 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:46:11]

ホワイダニットが全く分からないな

[24 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:47:27]

この事件は【あの石英さんでさえ暴けなかった謎】らしいからね

[25 馳河 御影 25/02/26(水) 23:48:22]

『君にとって、探偵ってのは何なの？』


『金の生る木？ 父親の嗣業？ 人の役に立つ仕事？ 小さい時からの夢？
僕ぁイサさんとは大学ん時からの付き合いだけどさ……
あの人ぁ随分と勝手気ままだったもんよ。君も知ってるでしょうよ』


『あの人がここの連中とどんな付き合いだったのか、僕もよく分からん。
僕ぁ宗教には詳しくないし、20年経っても分からんことばかりだ。
自殺って推理が正しかったのかどうかもな』

『人間、分からんことは分からんもんよ。
“分からないということが分かった”って境地もあるんじゃないのかね？
イサさんもあれで苦労してたみたいだし、さ』



『やっぱ、イサさんの子だねぇ』

[26 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:48:33]

暴けなかった（技術的には可能です）

[27 聖杯の魔女 25/02/26(水) 23:53:51]

……あの～。
そろそろ、気付いていただきたいんですが。

人間様の皆様にも、
名探偵気取りのお嬢様にも……ですね。

エモーショナルを気取って感動風に仕立てることも出来るんですけど。
単純に真実というか、事実だけを見るべきだと思うんですよ。

【馳河御影がいなければ、"聖杯消失事件"は起こらなかった】。

……違います？

[28 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:55:08]

ま、魔女様……

[29 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:55:26]

そも『魔女が馳河御影にコンタクトを取らなければ聖杯消失事件は起きなかった』の間違いでは

[30 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:57:03]

>>29

こっちの事件は生まれる前だから…

[31 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 23:59:42]

「石英は神父の血縁者」だったりする？

[32 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 00:00:19]

復唱要求してみる？
｢聖杯消失事件の発生当時、石英は妻が子供を身ごもっていることを知っていた｣

[33 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 00:00:41]

聖杯帰還事件じゃなくて聖杯消失事件の方であってる？
なら、
『聖杯消失事件が起こった時、すでに馳河石英の妻のお腹の中には胎児である後の御影が宿っていた。
助手である汐留康一が事件を起こしたとなれば、探偵である石英も誹りを受けるだろう。探偵としての職を失いかねない。
妻とこれから生まれてくる子を養うために石英は神父の自殺であるとして真実を隠す決断を下した』

[34 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 00:01:58]

ないと思うけど『石英と汐留は双子であり、遺伝的に同等。御影は汐留の子供』

[35 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:03:00]

ここまで上手いこと"ハウダニット"を避けてきた皆様。

何か気付きませんか？

【20年前ですよ、20年前】。

"どうして馳河石英が聖杯記念教会にやってきたのか"。

"どうして汐留康一は神父を殺さなくてはならなかったのか"。

そして、"探偵とはどのような仕事であるのか"。

よくよく。よーくよく考えてみていただきたいわけです。

『馳河御影がいなければ、"聖杯消失事件"は起きなかった』。

……そう言えるんじゃ、ありませんか？

ねぇ。

[36 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 00:05:07]

>>27

間違った『魔女が馳河石英にコンタクトを取らなければ聖杯と見初められず事件は起きなかった』だ

[37 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 00:09:39]

あれ、青き真実になってる…？
とりあえず復唱要求｢聖杯教会は赤子狩りあるいはそれに類する行為を行っていない｣

[38 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:12:32]

>>29 >>36

い～～～え。

【馳河御影がいる限り、この惨劇は起きた】んじゃないですか。

>>31

>>34

【馳河・汐留・神父に相互の血の繋がりはありません】。

>>32

【当然です。馳河は妻が身籠っていることを知っていた】。

【それだけじゃありませんよ？ 汐留だって知っていたはずです】。

>>33

【違います違います。そんなんじゃありません】。

【馳河御影が産まれてくるせいで、汐留康一は事件を起こした】んです。

>>37

【聖杯記念教会と乳幼児に繋がりはありません】。

皆様に察しが付かないようでしたら……懇切丁寧に教えて差し上げます。

"何故、馳河石英は探偵として死んだのか"。ね。

[39 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 00:13:07]

『御影の両親はできちゃった婚。ここ聖杯記念教会で式を挙げようした。
教会を訪ねた御影石英は教会の秘密を探り逆に教会にとってお目当ての聖杯の資格持ちと悟られた』

[40 馳河 御影 25/02/27(木) 00:14:15]

……どういう、こと……？

[41 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 00:15:10]

『駿河石英、汐留、南部、中西、東は全員聖杯記念協会の信徒だった』

[42 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:16:23]

[43 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 00:16:28]

金銭？

[44 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:16:42]

「この野郎……っ！！」

鈍い打撃音、骨の砕ける感触。
それと共に、”神父”の身体は魔法陣の上へ倒れた。
拳に残る感触は後味の悪いものだった。

「あの人はな……てめえらに誑し込める器じゃねえ！
それをどんな手で、こんなところへ引き込みやがった！」

「……」

初老の神父は顎ひげを擦りながら身を起こす。
口角から血が伝い、魔法陣の上へと滴り落ちた。
その魔法陣とて血と糞尿の混ぜ合わされた激臭を放つもの。
まさに狂的と言える”聖杯記念教会”の秘奥である。

「その激情は義憤かね。汐留さん」

「ああ、怒ってるぜ。イサさんはカルト宗教なんかに入らねえ。
てめえらが脅しやがったのか、それとも……」

「我々は招いただけだ。彼が自らその召命を受けたのだ」

「嘘を吐くなぁ！」

汐留は息を荒げつつ、神父の鳩尾を蹴り上げた。
線の細い神父にとっては致命的でさえある一撃。
相手は20代の若者だ。彼に抵抗のしようがあるわけもない。

しかし……神父はしばらく痛みに耐えた後、再び語り始めた。

[45 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:18:44]

「汐留さん。あなたの義心は貴い。
知る権利がある。我らが教典と、その奥義を」

「何だと……」

「”聖杯記念教会”は、伝承に残る中世の教会を模して私が作った。
だが、祀っているのは聖杯ではない」

「てめえらのカビ臭い信条なんざ、知るか」

「だが知らねばならぬ。あなたは聖杯の守護者なのだから」

「……！？」

一転、若き汐留の足が後ずさった。
神父の上げた顔が、まるで崇高な何かを拝するかのようだったからだ。
目は赤く染まり、血と涎の混じったものが口から溢れ出している。

何か……分け入ってはならぬ場所に、迷い込んでしまった。
そんな感覚がした。

「聖杯とは、人そのものなのだ。旧き叡智と交信すべく生まれた器なのだ。
私もかつてはそうであった。魔女様と親しく語らいもした。
だが私は不足の者であった。叡智には程遠かった。故に棄てられた」

「……何言って、やがる」

[46 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:21:01]

「叡智には相応しき器が必要だ。それは魔女様を満たす美酒だ。
魔女様は求めている。聡き者との遊戯を。幻想を巡る、至高の争いを。
この場所は、私が解けなかった物語に即して作り上げたのだ。
そして私は求めた。魔女様に捧ぐ、新たなる器を。それが彼だ。
彼は私が見てきた誰よりも賢い。既に魔女様とお見えになっている。
魔女様は彼を受け入れ、束の間の愉しみを得ることだろう。
それが私にとって最高の捧げ物であり、償いであるのだ。
だからあなたは知らなければならない。その器を守る者としての心得を」

ぞっと背筋が凍った。これは本当に人の言葉か？
今度は、汐留の足は釘を打たれたように動かなかった。

「あなたは銀器を磨いたことがあるか。その輝きをよく見たことがあるか。
銀は磨けば磨くほどその美しさを増すであろう。
しかし磨いた布は黒く汚れていく。それが世の理というものだ。
あなたもそうだ。あなたは馳河石英が輝くことをお望みであろう。
彼はそのままでは輝くことは出来ない。友であるあなたによって磨かれるのだ」

「頭がおかしくなるようなことを言うんじゃねえ……！
一体何が言いてえんだ！？」

「彼は我らが教会の支援を求めている。その働きのためにだ。
我ら教会はこの世の叡智を追い求める者。叡智には富が伴う。
私は聖杯たる彼の存在を求め、彼は私に協力を誓った。
これは正当なる契約であり、彼が世に姿を現すための備えなのだ。
なればこそあなたは古き器である私を砕き道を備えなければならない」

[47 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:23:04]

舌が、脳を侵していく。汐留は恐怖に息を吞んだ。
だがその言っていることはめちゃくちゃだ。まだ論理が通用する。

「イサさんの目当てが金だってのか……！？
んなもんは、生まれてこの方あったこと自体がねえ！
これからだってそうだ！ あの人なら……」

「彼は乳飲み子を抱こうとしている。それを知っているか」

「！」

「明くる年だ。
あなたは私欲に塗れ、財産を貪ることを罪だと言うだろう。私もそうだ。
しかし彼の契約は愛に基づくもの。疑いようはあるまい。
それが世界を、ひいては魔女様をも酔わせる美酒なのだ。
愛とは世界の一なる元素である。
愛をもって叡智を治めること、これを神と言う。
あなたは新たなる命のため、聖杯たる彼を守護するのだ」

「……」

その話は、聞いていた。馳河家に女の子が生まれるのだ。
生まれる子の名前はまだ決まっていない。
安心して生まれることが出来るのかどうかも。

[48 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:25:10]

馳河探偵事務所は事務所なんてものじゃない。
石英のアパートの一室だけがその版図なのだ。
このご時世、人が探偵に物を頼むなんてことはそうない。
それが売れないやつれた探偵であれば、猶更のことだ。

ミルク代は？ オムツ代は？ 着せてやる服は？
養育費は？ 教育費は？ 誰がどうやってどこから出すのだ？

汐留の心の底でわだかまっていた思い。それはただ……
彼が。馳河石英が。探偵としてその才を見出されることなく終わること。
それだけはあってはならないと……確かに思っていた。

生まれてくる子に罪はない。
だが、このままでは同じ道を辿ってしまう。
学も道徳もなく粗暴に明け暮れていた……この自分と。

「……っ、ぐ」

「我々には富がある。それを提供したいだけだ。
代わりに彼は聖杯として、我らが魔女様を……」

「うるせえ！ うるせえ、うるせえっ！」

汐留は頭を抱えた。苦悶が氾濫した。
今日この地下聖堂で、彼が話していたのはこのことだったのか。
汐留は密かに後を付けたが、話の内容までは聞き取れなかった。
だがどうして？ 何故？ こんな運命があって良いものか？

彼が志していた探偵が、”器”として閉じ込められる道しかないなんて……。

[49 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:27:38]

「……ううっ」

「汐留さん。あなたに使命を授ける。決めるのはあなただ」

「何……？」

「今宵、聖杯の継承の儀を執り行う。
そのためにあなたは私を殺さなければならない」

[50 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:30:18]

「私を殴れ。目を抉り出せ。そしてそこの松明で、私を炙れ。
全て我が教典の通り行うのだ。それでこそ魔女様は目を注いでくれよう」

「……」

「私が死んだ後、聖杯を厚く遇するよう我が一番弟子に言付けてある。
今日は嵐だ。この日を置いて他にはない。さあ、殺せ」

「……」

極限の狂気に、汐留の視界は揺らいだ。
だが、神父は語る舌を止めはしない。


「あなたは罪を追わずとも良い。既に鍵は閉じたであろう。

私を殺した後はその柱に隠れ、然るべき時に逃げれば良い。

それが私の到達した答えであり、この完全密室唯一の逃げ場なのだ。

あなたには何の責もありはしない……そう」


「……」


「【これは、愛なのだ】」

[51 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:32:14]

[52 馳河 御影 25/02/27(木) 00:33:32]

……。

…………っ……

…………………………。

[53 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:39:07]

ねえ、御影さん。

あなたさっき言ってましたよね？

>>5で。

20年前のあの日、あなたは【名前もまだ決まってなかった】って。

……ってことは知ってるんでしょう？

【あなたの名付け親が汐留康一だってこと】。

酷いですよね……人に墓石の名前を付けるだなんて。

でもどうして、そんなことになったんでしょう。

【あなたって、よっぽど酷いこと、彼にしたんじゃないですか】？

[54 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:46:00]

【汐留康一があなたに付けた、名前のその意味を明かしましょう】。

【あなたは墓なんです】。

【探偵・馳河石英の墓標】。

【"彼があの時あの場所で、あなたのせいで死んだ"】。

【それを記念して産まれたのが、御影さんなんです】。

【石英さんだけではないですね。汐留康一も無事、死にました】。

【彼がその後、どんな人生を歩んできたかご存知ですか】？

【名探偵の陰で……どれだけ非道な行いをしてきたか】。

【馳河石英にとっての捨て石、それが汐留康一でした】。

【そして……彼にとっての墓石も、またあなただったんです】。

【馳河御影】。

[55 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:49:06]

そろそろ、"最後の最後"にしましょうか。

⑤ 何故"聖杯帰還事件"は起こったのか

……これは、宿題です。

御影さん。
【先ほど地下聖堂でなさっていた推理ショー、ネットで配信されてる】のご存知でした？

[56 馳河 御影 25/02/27(木) 00:49:48]

……え？

[57 聖杯の魔女 25/02/27(木) 00:56:33]

【北野肇がチラチラ柱の陰を見てる】の、気付いてたでしょう。
あれ、自分が隠れてた場所を気にしてたわけじゃないんです。

【あそこにね、彼のノートパソコンが設置してあるんです】。
【あなたが口角泡飛ばしながらやってたショーは、全部ネットで公開されてるんです】。
【結構な数の人が見てましたよ？ 石英さん関連もあって】 。

忘れてました？ 【地下聖堂の内部にいても外部との電波は通る】んですよ。
目敏いですよね、あの人。

【めでたく全ての謎を解いたあなたには、最後の選択肢が与えられます】。

この謎の真相をどう明かすか。
その採択が委ねられるのであります。

[58 聖杯の魔女 25/02/27(木) 01:03:28]

【あなたが取り得る選択肢は2つだけ】です。


A. 『東 林之助は自殺した』 と宣言する


B. 『犯人は汐留康一だ』と高らかに宣言する


……ね？ 簡単な二者択一でしょ。

[59 馳河 御影 25/02/27(木) 01:06:33]

ふ、ふざけないで……！

『東さんが自殺した』なんて推理、筋が通るわけない。
第一、【北野さんが館長室に入っていく汐留さんを見てる】し……！

今まで積み上げてきたロジックも、全部崩れるじゃないですか……！？
そんなの誰も納得しませんっ！

[60 聖杯の魔女 25/02/27(木) 01:12:22]

……【ところがそうでもない】んです。
【あなたはまだ、"東は自殺していない"とは一言も言ってない】！

そりゃ苦しいですよ？ 色々と。
はぁ？何だコイツ……と思われること請け合いです。
でも【そんなのは一時の評価】。

何せ【南部さんがあなたを目に掛けてくださっています】！

【あの人こそ神父の一番弟子にして、"聖杯記念教団"の幹部】。

【教会の解散後、東さんを操りながら暗躍してきた黒幕】ですから！

【あの人は、あなたの"聖杯"としての目覚めを高く評価してくれる】はず。
【裏社会との便宜を図ってくれるし、退屈しないこと間違いなし】です。

【憧れの石英さんと同様、スター街道まっしぐらですよ】！

[61 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 01:18:14]

あれ？北野さんって黒づくめが汐留さんだって認識できたんだっけ？
犯人が汐留さんだから黒づくめ＝汐留さんで館長室に入った犯人＝汐留で
北野さんが館長室に入っていく黒服(汐留さん)を見てるが赤になるのか？

[62 聖杯の魔女 25/02/27(木) 01:20:48]

対し、真実を明らかにする道ですが……。
これはこれで面白いかもですね？

何たって、【知的蹂躙者にも劣る"知的排泄物生産機"のアイドルに昇格】！
そう。アイツらのことですよ。
【推理の過程や謎解きなんてお構いなし。出題文と解答文だけあればいい】、
ここに蔓延る魑魅魍魎より数百段下に位置する餓鬼どもです。

見たでしょう？ 見てきたでしょう？
子供の頃から。そして"馳河石英展"で。
まさしく、【"当時の再現品"とか言って銀器が飾られてるだけで喜んじゃう輩】のことですよ。

代わりに【汐留康一は逮捕されます】し、
【馳河探偵事務所は間違いなく廃業】です。
【御父上なら間違いなくこっちの道は選ばない】でしょうね。
地獄道や餓鬼道でのたうち回るより、修羅道で踊り狂う方が好みでしょうから。

正気なら選びませんが、俺は尊重しますよ？ あなたの選択！

[63 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 01:21:14]

復唱要求
「馳河御影が取り得る選択肢はAかBの解答を選ぶ事のみである。二つの選択肢は他の何物も意味しない」

[64 聖杯の魔女 25/02/27(木) 01:27:00]

>>63

……あぁ、アレですか。"プランC"ってやつ？

分かります。俺も2択って言われると、もう1つ欲しくなっちゃいますから。

そんな御影さんのため……実はちゃーんと用意しております。

ただしこれは選択肢とは呼び難い。

【実質、リザイン宣言】ですねぇ。

C. 『犯人は南部伸司』と、言っておしまいなさい。

[65 馳河 御影 25/02/27(木) 01:27:17]

……っ！

[66 聖杯の魔女 25/02/27(木) 01:34:04]

いま"それ嘘じゃん"と思ったでしょ？
ところが、これにもメリットありまくりです。

まず第1に……【金輪際、探偵の道から降りることが出来ます】。
これは詳細を省きますがまあそういうことです。

実際、【誰もあなたに探偵になってほしくない】みたいですし？
せっかく家計に負担を掛けてまで法学部へ通ってるんですから、
検事か弁護士にでもなったらどうですか。
石英さんや汐留さんが苦しんだ道をスルーして、別の栄達を目指せますよ。

更にもう1つメリットが。
【南部さんが捕まったら、聖杯記念教団はヤバい】んじゃないですか？
あの人が20年間リードしてきたんですもん。
逆に言いますが、
【他の2択を選べば、彼らはずーっと御影さんを追い掛けてきますよ】。

【教団と言えば聞こえはいいですが、
星神幻蔵をも凌ぐ危険分子がゴロゴロしてるのが実情です】。
あなたの幸せや自己満足以上に取るべき道。
それは自己犠牲……もとい折衷案であるこのプランかもしれませんね。

[67 聖杯の魔女 25/02/27(木) 01:44:27]

……どうですか？

俺はいつまでもどこまでもお待ち出来ます。
でも人間様の皆様はそうじゃないんですよねぇ。

やっぱこれがリミットじゃないですか？

2025/02/27　19:00

御影さんには、この隔絶された空間で悩み続けていただきましょう。
【当然、人間様のアドバイスは用を為しませんよ】。
だって何度も何度も言ってるじゃないですか。

【皆様にこの謎を暴くことは出来ません】。

【この物語の真相は、愛が無ければ視えない】。
【この物語の真相は、愛が有るなら視えない】。

神父の言った通り、愛ある道は1つだけだと思いますけどねー。

どの道を選ぶにしても、1回こっきり。
御影さんの選択を……楽しみにお待ちしていますよ。

それでは。
皆様方……今日も遅くまでありがとうございました♪

[68 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 01:45:32]

【あなたが取り得る選択肢は2つだけ】の赤を打ちながら第三の選択肢を提示してくるか

[69 馳河 御影 25/02/27(木) 01:47:17]

まっ……待っ、てよ……。

こんなこと……私1人じゃ、決められない。
でも……私が選ばないといけないの？

全てを有耶無耶にして先へ進むか。

全てを打ち壊して破滅に向かうか。

全てから逃げ出して……安穏と過ごすか……。

私が……決める……の……？

[70 馳河 御影 25/02/27(木) 01:50:08]

……お父さん。

汐留さん……

お兄、さん…………

誰の声も、聞こえない。

たった1人で……私が、決めなきゃいけないんだ。
この事件の、結末を……。

………………。

[71 >>1 25/02/27(木) 01:55:15]

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

[72 >>1 25/02/27(木) 02:01:26]

続きに続いたこの物語は、終幕を迎えました。

【もう皆様に立ち入る余地は残しておりません】。
後は……彼女に任せてください。

ただ、まだ残している謎があります。
それを最後にご紹介します。

❶ "聖杯帰還事件"における、犯人の取った行動の全てとは？

➋ 犯人は何故、"聖杯帰還事件"を起こしたのか？

➌ 一番最後のシークレットトリック。
　 トリックと呼べるものではないですが……それは何でしょうか。

今日も本当に遅くまですみませんでした。
何とか明日もよろしくお願いします。

どうか最後まで、お付き合いを……！