【オリキャラ・閲覧注意】私の個性は3

  • 1五寸釘25/03/01(土) 11:23:46

    個性名【呪い】
    木槌と和釘の五寸釘を出現させ、それを虚空に打ち込むことで呪い返し不可の強力な呪いを対象に叩き込むことができる。
    しかし呪いにはその分、その恨みやその呪いに関わっている者双方の非の割合と求める呪いの大きさに応じてある存在(これに関しては物語中で公開します)に相応の代償を払う必要があり、これは呪いを使った瞬間強制的に払わされる。
    一方でこの力は呪い(まじない・祝福)として他者の幸福のために使うこともでき、その場合はAFOの勝利を願うなど、善良な者に害を与えるまじない以外は相応の代償を払う必要なく使うことができるが、この個性を持っているオリキャラちゃん本人はまだこのことを知らない。

  • 2五寸釘25/03/01(土) 11:25:26

    オリキャラちゃん詳細


    名前→釘貫 百合(くぎぬき ゆり)

    個性→>>1参照。

    身長→178cm

    髪の色→黒。

    髪の長さ→前髪ぱっつんでロングで腰ぐらいまでの長さ。

    髪質→ウェーブ。

    普段は髪を→おろしてる。

    顔立ち→美人系。

    目は→垂れ目で左青右白のオッドアイで縦長瞳孔。

    πは→Bカップ。

    制服の露出は→下にタートルネックとかを着込んで控えめ。スカートもほかの子より長くて黒タイツ着用。

    ヒーローコスチューム→fateのエリセが着てる貫頭衣みたいな衣装(黒インナーと10分丈スパッツ着用。髪はおろしてる)

    両親は→神社の神主夫婦。

  • 3五寸釘25/03/01(土) 11:28:21
  • 4五寸釘25/03/01(土) 11:32:52

    やーっと病気が治ったんで続きを書きます。
    まったく身体の節々は痛いわ頭はクラクラするわ身体はダルいわ熱はあるわ、私が何をしたっていうんですかねぇ…
    「んほー!ストーリー作る手が止まんねー!」とか言って四六時中脳のリソースをストーリー作りに使っていただけだというのに…

  • 5五寸釘25/03/01(土) 12:26:31

    ~~体育祭当日、1A控え室にて~~

    砂藤「予選の種目ってなんなんだろうなぁ」

    常闇「何が来ようが、対応するしかない」

    障子「ああ」

    飯田「みんな!準備はできてるか!?もうじき入場だ!」

    百合(そろそろか…!緊張するけど、頑張らないと!)

    飯田が控え室に入ってくると同時にそう告げると、各々がその言葉に緊張を表す。
    そんな時だった。

    轟「緑谷」

    轟が出久を呼び、出久はそれに応える形で声の方を向く。

    出久「轟くん、なに…?」

    彼は轟の真剣な表情を見て戸惑いつつもそう返す。

    轟「客観的に見ても、実力は俺の方が上だと思う」

    出久「えっ…うん…」

    轟「けどお前、オールマイトに目掛けられてるよな」

  • 6五寸釘25/03/01(土) 12:26:45

    出久「!」

    轟「別にそこ詮索するつもりはねぇが……お前には勝つぞ」

    真剣な表情でそう告げる彼に、出久は驚いた表情をして固まってしまう。

    上鳴「クラス最強が宣戦布告かぁ?」

    切島「おいおいおい!急に喧嘩腰でどうした?直前にやめろって!」

    轟「仲良しごっこじゃねぇんだ。なんだっていいだろ」

    その様子を見た切島が慌てて轟の肩を掴んで止めるが、彼はそう言いながら切島の手を振り払ってその場から離れていく。

    出久「…轟君が、何を思って僕に勝つって言ってんのかは分かんないけど、そりゃ、君の方が上だよ。実力なんて、大半の人に敵わないと思う。
    客観的に見ても」

    切島「緑谷も、そういうネガティブなこと言わない方が…」

    出久「でも、みんな、ほかの科の人も、本気でトップを狙ってるんだ。
    …遅れをとるわけにはいかないんだ…!
    …僕も本気で取りにいく…!」

    轟「ああ…」

    百合(…純粋なライバル心での宣戦布告か、それとも自分勝手な悪意をぶつけただけか…)

    離れていく轟は出久の言葉に立ち止まり、振り返る。
    そして真剣な表情でそう返す出久に、轟は同じく真剣な表情で応える。
    百合はその光景を、心配そうな表情で見守るのであった。

  • 7二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 12:28:57

    このレスは削除されています

  • 8五寸釘25/03/01(土) 12:30:47

    >>7

    最低三日は放置状態にせざるを得なかったから仕方ないっす…いやぁキツかった…

  • 9五寸釘25/03/01(土) 12:59:02

    ~~開会式にて~~

    ミッドナイト「選手宣誓!」

    ミッドナイト「選手代表、1A、爆轟勝己!」

    出久「えー!?かっちゃんなの!?」コソコソ

    瀬呂「あいつ一応、入試一位通過だったからなぁ」コソコソ

    百合(成績だけは良いんだな…)

    普通科モブ「ヒーロー科の入試な」

    出久「は…はい…」

    瀬呂「対抗心剥き出しだな…」コソコソ

    上鳴「それもこれも爆轟のせいだっつーの…」

    百合(ほんとにね…)

    そうしているうちに爆轟が台に立ち、宣誓を始める。

    爆轟「宣誓、俺が一位になる」

  • 10五寸釘25/03/01(土) 12:59:16

    A組一同(((絶対やると思ったー!!!)))

    ほかの生徒達「「「BOOOOO!!!」」」👎

    飯田「何故品位を貶めるようなことをするんだぁ!!」

    爆轟「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」👎

    百合(あのアホはほんとに…!💢)

    鉄哲「どんだけ自身過剰だよ!この俺が潰したるわ…!」

  • 11五寸釘25/03/01(土) 13:05:53

    ~~種目発表にて~~

    ミッドナイト「~今年は…これ!」

    発表画面『障害物競走』

    百合(競走…!)

    ミッドナイト「~さあさあ、位置につきまくりなさい!」

  • 12五寸釘25/03/01(土) 16:30:04

    ~~出走ゲートにて~~

    ミッドナイト「スタート!」

    ミッドナイトの声と共に生徒達が走り出す。

    マイク『早速だがミイラマン!序盤の見所は?』

    相澤『今だよ』

    だが…

    モブa「いってぇなぁ!」

    モブb「スタートゲート狭すぎだろ…!」

    ゲート内は全員が一気に通るには狭く、内部でもみくちゃになる。

    出久(そうか!つまり、スタート地点がもう…!)

    轟(最初の篩…!)

    次の瞬間、轟が冷気で周りの足元を凍らせ、ゲートから飛び出す。

    轟「悪いな」

    百合(追い付かないと!『私の進路と足元の氷を砕きたまえ!』)

    彼女はすかさず木槌を出現させて振り下ろし、虚空に五寸釘を打ち込む。
    そしてコーン!という木に打ち込んだかのような音が響き渡ると彼女の足元、そして彼女のすぐ前方の地面の氷に無数の穴が空いて砕け散り、氷による拘束をかわした八百万達と共にゲートから飛び出す。

  • 13五寸釘25/03/01(土) 16:30:46

    百合(後続に道作っちゃったけど、この広さなら!)

    その後、百合は人一人分の広さに氷が砕かれた道を全力で走り、どうにか轟に追い付くと…

    峰田「あァ~!」

    もぎもぎによる足場作り戦法で轟に追い付き、彼を足止めしようとした峰田が仮想ヴィランロボに吹き飛ばされ、轟達の前にロボの大群が立ち塞がる。

    マイク『~第一関門!ロボインフェルノ!』

    上鳴「入試ン時の0ポイントヴィランじゃねぇか!」

    そう、生徒達の目の前には入試時の小さな仮想ヴィランだけではなく、お邪魔虫用の巨大なものも複数体並んでいるのだ。
    そして、百合がその光景を見て作戦を考えようとしていると…

    轟「せっかくなら、もっとすげぇの用意してもらいてぇもんだな……クソ親父が見てるんだから…!」

    轟が冷気で目の前の巨大ロボ一体を氷漬けにし、その下を潜る形で走っていく。

    モブa「あいつが止めたぞ!」

    モブb「足元の隙間だ!通れる!」

    轟「やめとけ。不安定な体勢ン時に凍らした。
    倒れるぞ」

    それを見たほかの生徒達が焦って追い付こうとするのを彼は止め、その直後に凍らされた巨大ロボが轟音と共に彼らの方へ倒れた。

  • 14五寸釘25/03/01(土) 17:22:58

    ~~その後、ロボインフェルノにて~~

    巨大ロボが倒れた際、百合は集団の前方にいた。
    故に下敷きにならないよう急いで離れたのだが…

    モブc「おい!誰か下敷きになったぞ!」

    モブd「死.んだんじゃねぇか!?」

    百合(えぇ!?)

    彼女よりも後ろの方にいた者達は離れる手間がなかったおかげで倒れた瞬間を見ており、彼らの言葉に百合は焦り始めた。

    百合(まずい!助けないと!でもこの質量の下敷きになったってことは…死…)

    最悪の可能性が脳裏を過り、彼女の顔が青くなっていると…

    切島「死.ぬかー!」ガシャーン!

    切島「~俺じゃなかったら死んでたぞー!」

    鉄哲「A組の野郎は…ほんと嫌な奴ばっかりだよなァー!」ガシャーン!

    鉄哲「俺じゃなかったら死んでたぞ」

    硬化個性組が倒れたロボの背面側を突き破って上に飛び出し叫ぶ。

  • 15五寸釘25/03/01(土) 17:23:18

    百合(良かった生きてた…)

    百合「二人ともー!大丈夫ですかー!?」

    鉄哲「おう!」💪

    切島「サンキューな!」👍

    切鉄「「…ん?」」(二人で顔を見合せる)

    切「個性駄々被りかよ!ただでさえ地味なのにー!」

    鉄「待ァてコラー!」

    二人の姿を見て安心した百合が両手を口に添えて叫ぶ形でそうたずね、二人がそれに笑顔で応えると、二人は顔だけ向ける形で互いに顔を見合せ、直後切島が涙を流しながら走り出し、鉄哲がそれを追い掛けていった。

  • 16五寸釘25/03/01(土) 18:52:53

    百合(…それにしても…早い者勝ちだからとはいえ、倒れそうな体勢の時に凍らせて倒すって、危ないことするなぁ…わざとじゃない可能性もあるけど…
    とりあえず、大きい奴は実験の時みたいに代償無しで倒せるだろうし、パパッと通り抜けて巻き込まれる人がでないようにしよう!)

    百合は死.者がでないようにする方法を考えながら切島達を追い、小さな仮想ヴィランゾーンへ飛び出した。
    そして、複数の仮想ヴィラン達が彼女の前に飛び出して妨害を試みるが…

    百合(『私の進路上のロボ達を破壊したまえ!』)

    彼女はすかさず木槌を出現させて凪ぎ払う形で振り、虚空に五寸釘を打ち込む。
    そしてコーン!という木に打ち込んだかのような音が響き渡ると同時に彼女の前方で彼女の進路を妨害できる範囲の仮想ヴィラン全ての胴体に大穴が空き、仮想ヴィラン達はそのまま地面に崩れ落ちる。
    彼女は勢いを殺.さず小さな仮想ヴィランゾーンを走り抜け、五体以上の巨大ロボが横並びになっているゾーンへ突っ込んだ。
    ここはそんな彼女の進路を三体の巨大ロボが妨害できる並びになっているのだが…

    百合(大丈夫!大きいもの複数はあの時試してる!
    『私の進路上のロボ達を破壊したまえ!』)

    彼女はもう一度木槌を出現させ、今度は振り下ろす形で振り、虚空に五寸釘を打ち込む。
    そしてコーン!という木に打ち込んだかのような音が響き渡ると同時に彼女の進路を妨害できる三体の巨大ロボ全ての胴体に大穴が空き、巨大ロボ達はそのまま機能を停止する。
    彼女は停止したロボ達の足元を走り抜けることで、ロボインフェルノを突破したのであった。

  • 17五寸釘25/03/01(土) 19:59:52

    このあとも投稿するので上げ

  • 18五寸釘25/03/01(土) 20:45:03

    ~~その後、第二関門ザ・フォールにて~~

    百合(ふ…深い……回り道とかは…ない!?)

    先行組に追い付こうと必死に走った百合の前に立ち塞がったのは深い谷、そしてその上にロープを張り、高い足場同士を繋げた落ちればアウトの障害物であった。
    彼女はあまりの深さに周りを見渡して迂回に使える道を探すが、そんなものは見あたらず驚きつつも覚悟を決める。

    百合(迂回ができないなら…葉隠さん達とやった筋トレの成果を見せるとき!)

    そして慎重にロープにしがみつき…

    百合(がんばれ私…!)ヨジ…ヨジ…

    ロープを慎重に渡っていくのであった。

  • 19二次元好きの匿名さん25/03/01(土) 21:45:03

    このレスは削除されています

  • 20五寸釘25/03/01(土) 21:52:54

    ~~その後、第三関門地雷原にて~~

    百合(結構…時間掛かっちゃった…)ゼェ…ハァ…

    百合はここまでなるべく追い抜かされないよう全力で走り、第二関門も気合いで渡りきったものの、流石に全力で走った身体に長距離綱渡り連戦をさせられたことで体力がプルスウルトラ状態となっていた。
    それに加えて第二関門では大ジャンプや飛行ができる者達、そしてそもそも体力があってパパッと綱渡りができる者達に追い抜き祭りを開催されて焦っていた。

    百合(とりあえず…急がないと…)

    そうして百合は地雷原へと踏み込み、先行組に追い付こうと頑張るが、そんな彼女の脳にある考えが浮かぶ。

    百合(そういえば…初めて本物の敵に個性を使った時、視界に入ってる奴は名前を知らなくてもいけたんだよね…)

    その瞬間、彼女の脳裏にUSJ襲撃事件直後の教室での出来事が浮かんでくる。

    百合(いやできない…!あんなこと言ってくれた皆にそんなことできない!!
    あとそもそも体育祭でその妨害方法は相手が皆じゃなくてもできない!!!)

    彼女は第二種目進出よりも良心をとり、苦悶の表情を浮かべながらゴールを目指すのであった。

  • 21五寸釘25/03/01(土) 21:54:23

    >>19

    ここは私が書きましたが書き間違えがあったので消しました!

  • 22五寸釘25/03/01(土) 23:00:15

    ~~第一種目終了後、順位と第二種目発表にて~~

    ミッドナイト「~それじゃあ結果をご覧なさい!」

    なんとかなりました(色々考えた結果百合ちゃんin小森ちゃんout。小森ちゃんごめんね…)

    ミッドナイト「予選通過は上位42名、残念ながら落ちちゃった人も安心なさい。
    まだ見せ場は用意されてるわ。
    ~さーて第二種目よ。~言ってるそばから!…これよ!」

    発表画面『騎馬戦』

    ミッドナイト「~そして一位に与えられるポイントは…一千万!!」

    出久「いっ…一千万…!?」

  • 23五寸釘25/03/02(日) 00:01:09

    今日はここで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 24二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 09:04:22

    朝保守

  • 25五寸釘25/03/02(日) 13:28:45

    このあと続きを投稿しますね!

  • 26五寸釘25/03/02(日) 15:11:26

    ~~チーム決めにて~~

    百合(どうしよう…私の個性を訓練で使った時、なんで代償が来なかったのかまだわかってないし…相手は物とか襲ってきた敵でもないしなぁ…
    あのとき代償が来なかったのはほんとに謎だから、あんまり対人で使いたくないし…もし今回の状況で代償が来たらほかの人の迷惑になっちゃうし…でも個性を使わなかったらそれはそれで迷惑になっちゃうし…)

    彼女は一人、対人訓練の時の出来事を思い出し、そして悩んでいた。
    訓練の際に代償が来なかったという状況への心配と、何より自分と組む他者への迷惑になるという可能性が彼女を酷く悩ませていたのだ。

    百合(とりあえず、代償のことを知ってる人と…いやでも迷惑に…ってもう決まりきってるゥ!?)

    百合はUSJ襲撃事件直後の教室にいて代償のことを知っている者達を頼ろうか迷いつつも周りを見るが、彼らは既にチーム決めを終えており、彼女だけが残ってしまっている状態であった。

    百合(どうしよう…でもほかの人の迷惑になっちゃうし…もういっそ…棄…)

    ??「そこの人!もしよかったら組まない?」

    百合「!…貴方は…」

    自分と組む他者への迷惑を考え、俯く彼女に声を掛ける者がいた。

    拳藤「私はB組の拳藤。こっちは取蔭と柳」

    拳藤と名乗った彼女のすぐ後ろにいる二人は百合に軽く手をあげることで彼女の視線に応える。
    そして自身に声を掛けてくれたことを嬉しく思いつつも、彼女は申し訳なさそうに告げる。

  • 27五寸釘25/03/02(日) 15:11:40

    百合「…あの…実は私…個性の関係で拳藤さん達にご迷惑をお掛けしてしまうかもしれなくて…」

    取蔭「そんなこと言ったら私も個性で迷惑掛けちゃうから大丈夫だよ」

    拳藤「そもそもそんなこと、私達は気にしないよ。どうする?」

    百合「えっと…じゃあ…お願いします」

    そんな彼女に二人が笑顔でそう返す。
    百合はその言葉に、照れながらも微笑んで三人の申し出を受けるのであった。

  • 28二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 15:13:06

    いよいよ代償の条件分からんまま団体競技来ちゃったか

  • 29五寸釘25/03/02(日) 18:42:52

    ~~その後、騎馬戦開始前にて~~

    百合「釘貫百合です!よろしくお願いします!」

    拳藤「いいよ頭なんて下げなくても。
    釘貫ね。よろしく」

    ペコリと頭を下げて自己紹介をする百合に拳藤は笑顔でそう返し、話を続ける。

    拳藤「じゃあ、まずはお互いの個性から話そう。
    私の個性は【大拳】。こんなふうに手を大きくできて、パワーも上がる。釘貫は?」

    実際に手を大きくさせながら問い掛ける彼女に百合はこたえる。

    百合「私の個性は【呪い】です。木槌で釘を虚空に打ち込むと、物を破壊したりお腹を痛くさせたりできます。できるんですけど…」

    実際に木槌と五寸釘を出現させながら説明するが、百合は三人に苦悶の表情を浮かべながら追加の説明を始める。

    百合「対人で使うには難がありまして…詳細は話せないんですが実質人には使えないと言いますか使いたくないと言いますか…かなり複雑な状況になってまして…」

    取蔭「迷惑って言ってたのはそれかぁ。
    まぁ気にしないで。私の個性は【トカゲのしっぽ切り】ってやつで、自分の身体をバラバラにして動かせるんだけど…今回は私も大して戦力にならないから」

    柳「人を呪わばというものね…
    私の個性は【ポルターガイスト】。近くにあるものを人一人分の重さまで動かせる。仲間よ」👍

    拳藤「最初に言ったけど、ほんとに気にしなくていいよ。頑張りながら楽しもう」

  • 30五寸釘25/03/02(日) 18:43:07

    そんな百合に二人は笑顔でそう返し、柳は親近感を感じたのか最後に親指を立てて返した。
    そして四人は騎馬の配置についての話を始める。

    拳藤「とりあえず、私の個性ならパワーで押し合えるから私が上になって…左右で騎馬のバランスも確保したいから、身長が一番高い釘貫を前、身長の近い二人を左右に配置しよう」

    柳「あとは両側の私達でなるべくカバーして…」

    取蔭「頑張る」(アバウト)

    拳藤「よし!頑張ろう!」

    拳藤の言葉に三人はコクリと頷き、騎馬戦が始まる。

  • 31五寸釘25/03/02(日) 20:02:09

    ~~騎馬戦にて~~

    ミッドナイト「スタート!」

    拳藤「一千万取りにいくよ!」

    百合「はい!」

    拳藤チームはミッドナイトの声と共に一千万ポイントを持つ出久チームにほかの騎馬と共に突撃する。

    出久「麗日さん、発目さん!顔避けて!」

    拳藤「飛んだ!?」

    しかし、鉄哲チームによる攻撃をかわすために出久チームは発目のジェットパックで空へと逃げ、拳藤チームの攻撃は不発に終わる。

    拳藤「予定変更!一旦ほかのチームから取りにいこう!」

    だが出久チームにできることを素早く判断した拳藤は目標を変更し、三人もその指示についていくのであった。

  • 32五寸釘25/03/02(日) 22:30:42

    ~~騎馬戦終盤にて~~

    百合(着地の姿勢が崩れてる?もしかして…)

    百合「拳藤さん!」

    拳藤「いくよ!」

    拳藤チームはあのあと順調にほかのチームからポイントを奪うことができ、百合は騎馬戦終盤に差し掛かったところで空へ逃げた出久チームが同じく空へ飛んだ爆轟に攻撃された際の着地を見て、出久チームのアイテムに不調が出ていることを見抜いて拳藤に声を掛ける。
    そして拳藤もそのことを見抜いており、百合の声に以心伝心の勢いで応え、ほかのチームと共に再び出久チームへ突撃する。
    しかし…

    上鳴「無差別放電!130万ボルトォ!!」

    拳取柳百「「「「ぃ"ィ"ぃ"ィ"ぃ"ィ"ぃ"ィ!」」」」

    同じく出久チームに突っ込んでいた轟チームの上鳴が無差別放電による妨害を行い、四人はほかのチームの者達と共に感電することになった。

    轟「残り6分弱…あとには退かねぇ…!」

    そして感電した者達はその直後に足元を凍らされることでその場に拘束され…

    拳藤「!?」

    轟「一応貰っとく」

    拳藤チームはその隙を突かれてポイントを奪われてしまう。

  • 33五寸釘25/03/02(日) 22:31:15

    百合(まずい!)

    百合は自分の足元、そして後ろの二人の足元を素早く確認し、三人の上で立っている拳藤に叫んだ。

    百合「拳藤さん!少しの間片足だけで立って下さい!」

    拳藤「!わかった!」

    拳藤はその言葉にすぐさま反応し、巨大化させていた左手を百合の左肩に添えると同時に左足を組まれていた二人の手から上げる。

    百合(私を受け入れてくれた三人の力にならないと!『私達三人の足元と進路の氷を砕きたまえ!』)

    百合は拳藤の動きに合わせて組まれていた左手を離して軽くあげ、それと同時に左手に木槌を出現させて振り下ろし、虚空に五寸釘を打ち込む。
    そしてコーン!という木に打ち込んだかのような音が響き渡ると同時に柳、百合、取蔭の足元と、進路を塞いでいる巨大な氷に無数の穴が空いて砕け散る。

    柳拳取「「「!」」」

    取蔭「凄いじゃん!」

    百合「いきましょう!」

    三人はその光景に驚き、取蔭は百合を笑顔で称賛し、左手を組み直した百合が叫ぶ。
    拳藤チームは轟チームに追いつくため、再び走り出すのであった。

  • 34五寸釘25/03/02(日) 23:01:44

    今日はここで終わらせたいと思います。
    よかったら明日も見に来てください!

  • 35五寸釘25/03/03(月) 00:03:54

    一応の保守

  • 36二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 08:06:34

    保守

  • 37二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 17:26:17

    保守

  • 38五寸釘25/03/03(月) 20:06:00

    ~~その後~~

    轟(!?釘貫の個性か!)

    出久チームと自分のチームの周りを巨大な氷の壁で囲い、フィールド端で一対一の状況を作り出した轟であったが、彼は自分達が来た方向の氷壁がコーン!という音とともに砕け散ったのを見て驚く。
    その奥にはローラースケートを着けて飯田のエンジンによる速度で移動した自分達と距離があいているものの、拳藤チームが追ってきているのを見て彼は焦りを感じる。
    だが、それは轟チームと交戦して睨み合っている出久チームも同じであった。

    お茶子「!百合ちゃんの個性や!」

    出久「凄い…!ほかのクラスの人との急造チームであそこまで動けるなんて…!」

    出轟(でも…)(だが…)

    轟出((よそ見をしてる暇はねぇ…!))(ない…!)

    マイク『残り時間イップーン!~』

    拳藤「ポイント返してもらうよ!!」

    轟(追い付いてきやがった…!)

    飯田「みんな。残り一分弱、このあと俺は使えなくなる…!頼んだぞ!」

    轟「飯田…」

    飯田「しっかり捕まっていろ!…取れよ。轟君!
    …トルクオーバー!…レシプロバースト!」

  • 39五寸釘25/03/03(月) 20:06:47

    時間を掛けて轟チームと出久チームへ迫ってきた拳藤チームに焦っている轟に飯田は声を掛ける。
    そして、彼はまだ、クラスメイトの誰にも見せていない必殺技を見せた。
    それはエンジンの出力を無理矢理上げ、自分に出せる限界速度を叩き出すもの。
    その速度に対応した轟が、反応しきれなかった出久チームの一千万を奪い取ったのであった。

    出久「突っ込んでェ!」

    常闇「上鳴がいる以上攻めでは不利だ!ほかのポイントを狙いにいく方が堅実では!」

    出久「駄目だ!ポイントの散り方を把握できてない!釘貫さんのチーム構成も詳細がわからない!ここしかない!」

    お茶子「…よっしゃあ!…取り返そう!デク君!絶対!」

    出久「!麗日さん…!」

    出久は焦りながらも状況を判断し、そして指示を出す。
    それに彼女が応えることで出久チームは轟チームに突っ込んでいく。

    拳藤「一千万が動いた!」

    取蔭「横槍入れちゃお!」

    百合「はい!」

    出久(~裏返しにしてポイントを隠してるけど…一千万は最後に取って巻いた…一番上の…!)

    出久「これだァァァ!!!」

    そして出久チームが轟チームからポイントを奪った直後であった。

  • 40五寸釘25/03/03(月) 20:06:59

    轟「!?しまった!」

    出久とのやり取りで自身が使わないと誓っていた炎をうっかり使ってしまったことで彼には大きな動揺が生まれ、その隙をつかれてようやく高速で動き回る轟チームに接近できた拳藤にポイントを奪われてしまう。

    拳藤「返してもらったよ!」

    だが…

    出久(やられた!)

    拳藤「あちゃー、一千万ではなかったかぁ。
    ま、貰うものは貰ったから、これはこれでよし!」

    どちらのチームも一千万ではないハチマキを取ってしまい、出久は焦り、拳藤はハチマキを着けながら不敵な笑みを浮かべてそう言った。

  • 41五寸釘25/03/03(月) 20:46:08

    マイク『そォろそろ時間だァァ!カウンダウンスターット!』

    残り時間10秒。

    出久「常闇君!」

    轟「上鳴!」

    ダークシャドウの攻撃を上鳴の放電と八百万の絶縁シートで防御する轟チーム。
    そこに氷壁を砕いて乱入者が現れる。

    爆轟「クソデクゥゥゥ!!!」

    出久「麗日さん!」

    お茶子「おっしゃぁぁぁ!!!」

    柳「いこう!」

    拳藤「勝つよ!」

    百合「はい!」

    爆破で騎馬から飛ぶことで離れ、そのまま轟チームに突っ込む爆轟、サポートアイテムの加速を利用して高速で突っ込む出久チーム、二チームの速度に食らい付きにいく拳藤チーム、そしてその三チームからの攻撃に構える轟チーム。

  • 42五寸釘25/03/03(月) 20:46:27

    轟「八百万!」

    爆轟「一千万か!?」

    出久「グゥゥゥゥ!!」

    爆轟「半分野郎ォォォ!!」

    拳藤「絶対取る!!!」

    下の三チームの中から一千万を持つチームを判断して轟チームに急降下する爆轟、轟チームに手を伸ばす出久、そして大拳を構えて轟チームに突っ込む拳藤チームが衝突する…

    マイク『タイムアーップ!!』

    直前で時間切れとなった。

  • 43五寸釘25/03/03(月) 21:47:01

    ~~騎馬戦終了直後、順位発表にて~~

    一位轟チーム、二位爆轟チーム、三位心操チーム、四位緑谷チーム、五位拳藤チーム。
    上位四チームが最終種目へ進出するため、拳藤チームは進出ならずとなってしまった。

    拳藤「いけなかったかー…ごめんなぁ、釘貫。せっかくチャンスを作ってくれたのに…」

    百合「いえいえ。…そもそも、拳藤さん達に誘われなかったら…棄権しようと思ってたので…あの時誘っていただいて…受け入れていただいて、嬉しかったです」

    柳「でもすごかったよ。釘貫ちゃんが氷を砕いてくれなかったらあのまま動けなかったし」

    百合「むしろ、今はあれぐらいしかできない状態でして…申し訳ないです…」

    取蔭「十分だよ。拳藤も言ってたけど、私達は気にしてないし。気にしないで」

    申し訳なさそうな表情で謝る拳藤に、百合は恥ずかしそうに微笑みながら心からの感謝を伝える。
    そこに柳が百合に称賛の言葉を伝え、それに対し、今度は百合が申し訳なさそうな表情で謝罪すると、取蔭が笑顔でフォローする。
    彼女の言葉に百合は再び笑みを浮かべ、四人はそのまま和やかに昼休憩へと向かうのであった。

  • 44五寸釘25/03/03(月) 23:06:47

    今日はここで終わらせたいと思います。
    よかったら明日も見に来て下さい!

  • 45五寸釘25/03/04(火) 00:15:41

    念のための保守。

    あと投稿で気に入った部分とかがあったら❤️押していただけるとスレ主が小躍りしますのでよければぜひ(小声

  • 46二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 08:27:46

    保守

  • 47二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 17:35:55

  • 48五寸釘25/03/04(火) 19:05:53

    ~~昼休憩終了後~~

    マイク『さァー!昼休憩も終わって、いよいよ最終種目発表ゥ!…とその前にィ?予選落ちのみんなに朗報だァ!
    あくまで体育祭。ちゃんと全員参加のレクリエーション種目も用意してんのさァ!
    本場アメリカから、チアリーダーも呼んで、一層盛り上げt…』

    相澤『ん?』

    マイク『ありゃ?』

    相澤『なーにやってんだ…』

    1年生達が再び会場に集まり、このあとの予定について話していたマイクとその隣にいたミイラマンこと相澤が会場の一部に困惑の視線を向ける。
    そこには会場にいるチアリーダー達と同じ格好をしたA組女子陣が横並びで立っていた。

    マイク『どォーしたA組!どんなサービスだそりゃ!?』

    上峰「「!!!👍!!!」」(互いに達成感に満ち溢れた顔で親指を立て合ってる)

    八百万「峰田さん上鳴さん騙しましたねぇ!?💢」

    百合「💢」コーン!(おもむろに木槌を出現させて青筋ビキビキの顔で呪いを叩き込む音)

    上峰「「ギャァァァァ!!!!」」(呪いによる激痛で股間をおさえて崩れ落ちる二人)

  • 49五寸釘25/03/04(火) 19:06:08

    耳郎「うわっ!?」

    芦戸「釘貫大丈夫!?」

    百合「とりあえずこういう状況では問題なく使えそうですね💢」

    葉隠「なにもなくてよかったよー」

    その光景を見ていた柳拳藤取蔭(((そりゃあんな火力騎馬戦で使えないよね…)))

    マイク『さァーさァ!みんな楽しく競い合おうレクリエーショーン!
    これが終われば!最終種目進出!四チーム、総勢16名からなる、トーナメント形式ィィ!
    一対一の!ガチバトルだァァァ!!』

  • 50五寸釘25/03/04(火) 20:26:42

    ~~その後、トーナメント組み合わせ決定時にて~~

    ミッドナイト「それじゃ、組み合わせ決めのくじ引きしちゃうよ!
    組が決まったらレクリエーションを挟んで開始になります。
    レクに関しては進出者16人は参加するもしないも個人の判断にまかせるわ。息抜きしたい人も温存したい人もいるしね。
    じゃ一位のチームから!」

    尾白「あのっ…すみません……俺、辞退します…」

    彼女がくじ引きを開始しようとした時だった。
    彼が突然右手をあげ、辞退を宣言した。
    その言葉にA組一同は驚く。

    出久「尾白君!なんで!?」

    飯田「せっかくプロに見てもらえる場なのに…」

    尾白「…騎馬戦の記憶……終盤ギリギリまでほぼぼんやりとしかないんだ…」

    百合「記憶が…ですか…?」

    尾白「ああ…たぶん、奴の個性のせいで…」

    心配そうな顔でたずねる彼女に彼はこたえる。
    彼女はその言葉を聞いて、尾白が組んでいた者を探し、そして見つける。

    百合(尾白さんが組んでたのはたしか…あの人…
    …記憶がぼんやりとしてるってことは…まさか無理矢理…?)

  • 51五寸釘25/03/04(火) 20:27:31

    尾白「チャンスの場だってのはわかってる…それを不意にするなんて愚かなことだってのも…」

    出久「尾白君…」

    尾白「でもさぁ…!みんなが力を出し合って、争ってきた場なんだ。
    …こんな…こんなわけわかんないままそこに並ぶなんて……俺にはできない…」

    葉隠「気にしすぎだよ!本戦でちゃんと成果を出せばいいんだよ!」

    芦戸「そんなん言ったら、私だって全然だよ」

    尾白「違うんだ……俺のプライドの話さ。俺が、嫌なんだ…
    …あとなんで君らチアの格好してるんだ…」

    A組女子陣(((ギクゥッ…)))

    百合(恥ずかしい…)

    尾白が励ます女子達に顔を片手で覆いながらツッコミを入れると、自分達の状況にゲンナリする女子達のなかで百合は顔を赤らめて腹と太ももをポンポンで隠すのであった。

    庄田「…B組の庄田二連撃です。僕も、同様の理由から棄権したい。
    実力如何以前に、なにもしていない者が上がるのは、この体育祭の趣旨と相反するのではないだろうか」

    A組でそうして話していると、B組の方でもミッドナイトに棄権を申し出る者が現れた。

  • 52五寸釘25/03/04(火) 20:30:11

    マイク「なんか妙なことになってるな…」

    相澤「ここは、主審ミッドナイトの采配がどうなるか…」

    この状況に司会席の二人も固唾を呑んで見守る。
    そしてミッドナイトの判断は…

    ミッドナイト「そういう青臭い話はさぁ……好み!!
    庄田!尾白の棄権を認めます!!」

    A組一同(((好みで決めた…!)))

    彼女の好みで決まったのであった。

  • 53五寸釘25/03/04(火) 21:12:43

    このあともまだ投稿しますね!

  • 54五寸釘25/03/04(火) 22:36:28

    ミッドナイト「となると…二名の繰り上がり出場者は騎馬戦五位の拳藤チームからになるけど…」

    拳藤「ん…そういう話で来るなら、騎馬戦でほぼ動けなかった可能性のある私らより…あれだよな?」

    ミッドナイトの言葉を受け、拳藤が柳と取蔭にそう声を掛け、二人もそれに頷く。

    拳藤「最後まで頑張って、動き続けられてた、鉄哲チームじゃね?あと…釘貫!」

    彼女は周りを見渡し、百合の姿を確認すると彼女に声を掛ける。

    百合「!はい!」

    拳藤「よかったら、私らの代わりに出場しない?」

    百合「!?いいんですか!?」

    拳藤「釘貫が氷を壊してくれなかったら、私ら詰みだっただろうし、なんとかできても時間が掛かって、あそこでポイント取り返せなかった可能性もあるしな。
    それに、釘貫は迷惑が掛かるって言ってたけど、個人競技ならその心配もないだろ?」

    驚く百合に拳藤が笑顔でそう返すと、鉄哲があることに気が付き声を掛ける。

    鉄哲「あ!あんた俺が潰されかけた時に声掛けてくれた奴じゃねぇか!嬉しかったぜぇ!
    よかったらそのまま出てくれよ!」

    百合「!?いいんですか!?」

  • 55五寸釘25/03/04(火) 22:36:42

    鉄哲「そもそもあんたは拳藤チームだしな。
    それに、俺は道を譲るとしたら、あんたみたいな奴に譲りてぇ。
    気にしねぇでそのまま出てくれ」

    塩崎「私も、あの時の貴女の行いを見ておりました。あの場で誰かの身を案じて声を掛けられるのは善きことです。
    胸を張ってもよいのですよ」

    百合「…えっと…では…お言葉に甘えて…」

    彼の言葉に再び驚く彼女に、あの時の行動を近くで見ていた塩崎が笑顔の彼と共に微笑んでそう告げる。
    その言葉を受け、百合は恥ずかしがりながらも微笑んで、進出の意思を伝えるのであった。

  • 56五寸釘25/03/04(火) 23:04:13

    ~~その後~~

    鉄哲チームの四人で話し合った結果、鉄哲が出場することになり、繰り上がり枠は鉄哲と百合の二名となった。

    鉄哲(退場する塩崎達三人に対して涙の敬礼)

    ミッドナイト「というわけで釘貫と鉄哲が繰り上がって16名!抽選の結果組は!こうなりました!」

    心操VS緑谷 轟VS瀬呂│釘貫VS上鳴 飯田VS発目

  • 57五寸釘25/03/05(水) 00:03:27

    今日はここで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来て下さい!

  • 58二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 08:10:55

    保守

  • 59二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 17:14:07

    保守

  • 60五寸釘25/03/05(水) 19:01:43

    上鳴「ヒィッ!またあれが飛んでくるのか…!」

    百合「あれは貴方達の自業自得でしょう!💢
    あそこまでしませんよ💢」

    抽選結果を見た者達が各々やりとりをしていると、彼は怯えながらそう呟く。
    彼女は額に青筋を浮かべながら彼に言い返したのであった。

    ~~レクリエーション中、更衣室にて~~

    彼女は一人、ジャージに着替えながら考え事をしていた。
    それは初めての対人訓練時に個性を使ったにも関わらず、代償が来なかったという出来事に関するものであった。

    百合(…あの時…本当に、なんで代償が来なかったんだろう……
    代償が来ないのは良いことだけど……でも…本当になんで…)

    その時、彼女の脳裏にあの日三人で立ててしまった気味の悪い予想と、幼い頃から父に言われていた言葉が過る。

    百合『誰かが逐一状況を見て…』

    梅雨『代償を与えるか否かを…』

    常闇『判断しているような…』

    『いいかい、百合。百合には、仏様がついているんだよ』

    百合(……とりあえず…現状訓練でも、後遺症が残ったことはないし…代償が来てもいいように、お腹を痛くする程度で使おう……そのあとは身体に異変がないか相手にも確認して…よし、これでいこう…)

  • 61五寸釘25/03/05(水) 20:12:12

    ~~その後、百合VS上鳴の試合にて~~

    上鳴(相手はあの釘貫だ。全力出していかねぇと…!)

    マイク『スタァァァット!!』

    上鳴「ワリィけど一瞬で終わらせるぜ釘貫ィ!
    無差別放電…!130万b」

    百合「セイヤァー!」コーン!(おもむろに木槌を出現させて呪いを叩き込む音)

    上鳴「お"っ↑」(呪いによる腹痛で腹を抱えて崩れ落ちる)

    マイクの合図とともにバチバチと発電し、大放電を行おうとした彼に呪いが掛かり、その痛みによって放電が中断されてその場に倒れる。
    だが彼は諦めなかった。
    彼はその状況でも腹を抱えながら百合に顔を向け、言葉を紡ぐ。

    上鳴「あ…甘いぜェ釘貫…!」

    百合「!?」

    上鳴「130万ボr」

    百合「セイヤァー!!」(本日二度目)コーン!(焦りながらもう一度呪いを叩き込む音)

    上鳴「ギャァァァァ!!!」(呪いによる激痛で両目をおさえて転げ回る)

    百合「センセェー!!!」(顔を青くしながらミッドナイトの方を向いて叫ぶ)

    観客席の耳郎「あのバカ…なんであんなギャグみたいなことを…」(ゲンナリした顔で片手を額にあてながら)

  • 62五寸釘25/03/05(水) 20:12:35

    ミッドナイト「上鳴君行動不能!!釘貫ちゃん二回戦進出!!!」

    この状況を受けたミッドナイトが素早く手をあげ、試合の終了を告げる。

    百合「上鳴さん!!!」

    それと同時に百合が上鳴に駆け寄り、彼を抱き起こす。

    百合「すいません上鳴さん。大丈夫ですか…!?」

    上鳴「俺の…俺の目…ちゃんと付いてる…?」プルプル

    百合「はいっ!ぱっちりしてますっ!
    痛みは残ってませんか…!?」

    上鳴「うん…大丈夫…でももうちょっと強く抱きしめてもらえる…?」プルプル

    百合「ほんとにだいじょぶそうですね…」

    彼女は抱き起こしたまま彼の目を見て素早く状態を確かめそう返す。
    続けて呪いによる痛みがまだ続いているかたずねるが、それはどうやら無いようで、彼はスケベ心を込めてそう告げる。
    その様子に百合はほっとしながら微笑んで返すのであった。

  • 63五寸釘25/03/05(水) 21:52:06

    ~~芦戸VS青山の試合直後、フィールド修復中にて~~

    お茶子「あ、百合ちゃんだ。どうしたんだろう?」

    飯田「そういえば、さっきの試合中も戻って来なかったな。一体なにを…」

    セメントスが酸で溶けたフィールドを修復していると、中央の広場に百合が入ってくる。
    そしてミッドナイトに何かを耳打ちしている彼女の姿を見て、二人を含めたA組一同は彼女が何を話しているのかと気になり、様子を見ていた。
    ミッドナイトは彼女との話を終えたのだろう。
    彼女の姿が広場から消えると、ミッドナイトはこう宣言した。

    ミッドナイト「えー、たった今申請がありました。
    本人の意思を尊重して、釘貫ちゃんの棄権を認めます」

    A組一同「「「えぇぇぇぇ!?」」」

    葉隠「なんでぇ!?」

    耳郎「まさか、なにかあったとか…!?」

    上鳴「…あー…もしかして俺との試合のこと気にしてんのかなぁ…
    あのあと『大丈夫だし気にすんな』って言ったんだけどなぁ…
    なにもねぇといいんだけど…」

    代償のことを知っているA組の生徒達はミッドナイトの言葉に驚き、百合の身を案じる。
    そんな中で上鳴は、試合直後に再び自分に謝り、身体の心配をしてくれた百合の様子を思い出し、『代償ではなく自分との試合のことを気にしているのでは』と思い、そう呟きながら彼女のことを心配するのであった。

  • 64二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 21:53:11

    うん?

  • 65五寸釘25/03/06(木) 00:05:32

    ~~飯田VS発目の試合時の回想にて~~

    百合「あの…すみません…」

    二人の試合中、彼女はA組とは仕切られているB組のスペースに来ていた。

    拳藤「あ、釘貫じゃん。どうした?」

    百合「少し、お話ししたいことがありまして……
    柳さんと取蔭さんと…あと…鉄哲さんの騎馬チームだった方達はいらっしゃいますか…?」

    拳藤は彼女の姿を見て笑顔で迎え入れるが、百合は申し訳なさそうな顔でそう告げた。

    ~~その後、人気のない通路にて~~

    拳藤「態々こんなところで話って…どうした?」

    百合はB組の拳藤、柳、取蔭、鉄哲、塩崎、骨抜、泡瀬を席から離れた建物内の通路に呼び、その状況に百合を心配した拳藤はなにかあったのかと問い掛ける。
    そして、百合は申し訳なさそうな顔で話を切り出した。

    百合「あの、実は……せっかく進出を譲っていただいたのに…申し訳ないんですが……その…」

    鉄哲「…まさか…棄権しちまうのか…?」

    俯き、そう話す百合に、彼女の意思を察した鉄哲が心配そうな顔をしてたずねる。
    それに百合は、自身の上ジャージの裾を強く握りしめ、理由を話し始める。

    百合「…実は…拳藤さん達にはもう話したんですけど…私の個性は【呪い】で…さっきの試合みたいに、相手のお腹を痛くしたりできるんです…でも…その関係上、相手を一発で降参させたり、行動不能にしないといけなくて…それで…その…さっきみたいに、お腹を痛くするだけで降参してくれなかったら、確実に止められるだけの呪いを掛けなきゃいけなくて…でも…試合であたっただけの誰かをそんなに苦しませるのは……」

  • 66五寸釘25/03/06(木) 00:06:21

    重々しくそう話す百合の心を察した拳藤は、彼女の背中を優しく擦りながら言った。

    拳藤「罪悪感感じちゃったんだな…」

    骨抜「めっちゃ痛そうだったしなァ…
    …そりゃ罪悪感も感じるわ。しょうがねぇ」

    二人が優しい声色でそう言葉を掛けると、百合の目からポロポロと涙が溢れ落ちる。

    百合「…せっかく譲っていただいたのに……ごめんなさい…!…ごめんなさい…!」

    彼女は誰かを騙してチアの格好をさせるという悪行に対するものはともかく、それとはまったく関係ないただの試合で、誰かを強く苦しませてしまったということ、そして進出を譲ってもらったという状況で棄権を考えていることに対して自責の念に苛まれていた。

    取蔭「謝ることないよ…
    あんだけ強くしちゃったら、罪悪感感じちゃっても仕方ないって…」

    塩崎「誰かの痛みを想うことができるというのは、善いことですから…」

  • 67五寸釘25/03/06(木) 00:06:32

    そうして泣きじゃくる百合を取蔭達が慰めていると、鉄哲が声をあげた。

    鉄哲「…よし!じゃあ、俺があんたの分まで勝ち進むぜ!
    あんたの想い、俺にも背負わせてくれ!」

    泡瀬「そうだな。…それに、そもそも俺達はそんなこと気にしないし、棄権しちまってもいいんだぞ。
    あれは誰でも罪悪感感じる」

    柳「そうだよ釘貫ちゃん。
    ここにいる全員、釘貫ちゃんが棄権しても気にしないから、気にしないで」

    百合「…ごめんなさい…!私があそこでお譲りしてれば…!」

    拳藤「よしよし…謝んなくていいって。
    ほら落ち着け」

    自分を責め、泣きじゃくる百合を、彼女達は優しく慰め続けるのであった。

  • 68五寸釘25/03/06(木) 01:01:33

    今日はここで終わらせたいと思います。
    よかったら明日も見に来て下さい!

  • 69二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 08:05:13

    保守

  • 70二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 17:08:25

    保守

  • 71二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 19:14:05

    このレスは削除されています

  • 72二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 19:14:24

    このレスは削除されています

  • 73五寸釘25/03/06(木) 19:27:28

    ~~その後、少し時間が進んだ回想にて~~

    百合「あの…少しお話ししたいことが…」

    ミッドナイト「ん?どうしたの?」

    台に立っているミッドナイトは彼女に声を掛けられたことでマイクの電源を切り、彼女の方を向いて屈む。
    そして、両手を口にそえる彼女に合わせ、ミッドナイトは自身の片耳をそこに近付けた。

    百合「実は…その…棄権をしたくて…」

    ミッドナイト「棄権?」

    泣いていたことで目元が赤くなっている百合と、彼女が来た方向の広場への入り口内に心配そうな顔で立って二人の方を見ている拳藤、柳、取蔭、鉄哲、塩崎、骨抜、泡瀬の姿を見てミッドナイトは考える。

    ミッドナイト(まさかあの子達と揉めて…いや、あの子達の様子からしてその可能性は低い…となるとさっきの試合のことかしら…すごい痛そうだったものね…)

    ミッドナイト「さっきの試合のことで悩んでるの?」

    百合「…はい…」

    ミッドナイト「…そう……じゃあ、仕方ないわね…」

    彼女は百合に優しくそうたずねる。
    百合はそれに申し訳なさそうな顔のままこたえ、ミッドナイトは彼女の思いを汲んでそう返すと、 微笑みながら彼女の頭を撫でてこう言った。

  • 74五寸釘25/03/06(木) 19:27:44

    ミッドナイト「誰かの痛みを想うことができるのはとっても良いことよ。
    でも、あんまり抱え込み過ぎないでね」

    百合「…はい…」

    ミッドナイト「…さ、みんな待ってくれてるわ。戻りなさい」

    百合「はい…」

    広場への入り口の方を見てそう言ったミッドナイトにつられ、百合も返事をしながらその方向を見る。
    その先には安心したような微笑みを浮かべている拳藤達がおり、百合と目が合うとそのままこくりと頷く。
    百合はその光景に嬉しそうに微笑み、彼女達のもとへと戻っていくのであった。

  • 75五寸釘25/03/06(木) 19:29:31

    >>71>>72はちょっと描写ミスがあったので消して再投稿しました!

  • 76五寸釘25/03/06(木) 20:31:46

    ~~その後、八百万VS常闇の試合時、内部の通路にて~~

    拳藤「無事に棄権も決まったことだし、とりあえずA組にも事情話しとこうか。
    今頃驚いてるだろうしな」

    百合「は、はい…」

    ミッドナイトが百合の棄権を宣言し、八百万達の試合が始まったあと、百合とミッドナイトのやり取りを見守っていた者達と百合が席に戻るための通路を歩いているなか、拳藤がそう言い、百合は不安そうな顔で返す。

    拳藤「鉄哲は次試合だし、とりあえず私がついてくから、みんなは戻っといて」

    その言葉にほかの者達は各々返事をし、わかれていくのであった。

  • 77五寸釘25/03/06(木) 21:56:20

    ~~切島VS鉄哲の試合時、A組のスペースにて~~

    拳藤「ごめんなぁA組、ちょっと邪魔するよ」

    瀬呂「邪魔すんならかえってー…って釘貫じゃねぇか!
    いきなり棄権って言われたから心配したぜ」

    瀬呂が彼女の言葉に振り返るとそこには拳藤と不安そうな表情の百合が立っており、その姿を見て驚きつつも安心したように笑みを浮かべる。

    拳藤「あー、そのことなんだけどな?」

    拳藤は瀬呂の言葉を聞いて振り返ったA組の者達に、百合の棄権の理由を話した。

    上鳴「…やっぱ気にしてたのかぁ……気にしなくていいってぇ…
    あの時ちゃんとピンピンしてるし、気にしなくていいって言ったろ?」

    それを聞いた上鳴が両手で自身の顔を覆いながら自身の気持ちを呟き、その後笑みを浮かべながら百合の目を見てそう告げる。

    百合「でも…」

    そして彼の言葉に百合が申し訳なさそうにしていると、突然あることを言ってくる者がいた。

    轟「釘貫。お前、腹痛くできんだろ?
    …だったら、俺が勝ち進んだら、それと俺の氷で早撃ち勝負してくれねぇか?
    お互い先に届いたら降参すりゃ、あんなことにはなんねぇだろ?
    お前が勝ったら棄権すりゃあいい」

    それはUSJ襲撃事件直後の教室からパパッと帰ってしまっていたことで、百合の代償のことを伝えられず、知らない轟であった。
    彼はそのことを知らないが故に、上鳴と百合の試合から、百合が今できることを考え出し、そして言うことができた。

  • 78五寸釘25/03/06(木) 21:56:36

    耳郎「んな無茶な…」

    尾白「棄権しちゃったしなぁ…
    ミッドナイト先生、受けてくれるか?」

    轟の言葉に各々そうして悩んでいると、梅雨が口を開いた。

    梅雨「迷惑掛けちゃうけど、好みで尾白ちゃん達の棄権を認めてたし、その逆もやってくれるんじゃないかしら?」

    飯田「そうだな…ここはクラス委員長として、俺と…あとそれに関わっている轟君と釘貫君で言いに行ってみよう。
    勿論、釘貫君がよければだが…」

    彼女のその言葉に、彼が顎に手をそえながらそう言うと、葉隠達の視線が百合に向く。
    そして一同がドキドキとしながら百合の返事を待っていると…

    百合「…えっと…」

    彼女が不安そうな顔でそう呟き、先程棄権の意思を伝えた拳藤の方を見ると、彼女はそれに微笑みながら頷き、それを受けた百合は嬉しそうに顔をほころばせ、そして…

    百合「…あの!…もしよかったら…それで…!」

    両目をギュッと瞑りながら、皆に参加の意思を伝えるのであった。

  • 79五寸釘25/03/06(木) 23:39:56

    ~~麗日VS爆轟戦直後、フィールド修復中にて~~

    飯田「先生!少しよろしいでしょうか!?」

    ミッドナイト「あら、釘貫さんも一緒ね。どうしたの?」

    ミッドナイト(こういうのデジャブって言うんだったかしら…?)

    セメントスが爆破によって破壊されたフィールドを修復中、台に立っているミッドナイトのもとに飯田、轟、百合の三人が訪れる。
    そこに百合の姿が混じっていることに既視感をおぼえながら、彼女はマイクの電源を切って用件をたずねる。

    飯田「もし可能ならで構わないのですが…」

    彼は独特の手振りをしながらA組のスペースであったこと、轟が言ったこと、そしてそれが可能かを話し、たずねた。
    すると…

    ミッドナイト「そういうの好きよ。許可します!
    ルールはこっちで細分化しておくわね」

    百飯「「ありがとうございます!」」(バッと頭をさげる)

    轟「ありがとうございます」(その隣でペコリと頭をさげる)

    飯田の言葉に彼女は笑顔でそう返し、それに三人は感謝を伝えるのであった。

  • 80五寸釘25/03/06(木) 23:40:08

    ~~その直後にて~~

    三人が広場から立ち去ると、セメントスが彼女に無線で連絡をとった。

    セメントス「なにかあったみたいですが、どうしました?」

    ミッドナイト「ああ、釘貫さんが改めて参加することになったわ」

    セメントス「では、その発表は今?」

    ミッドナイト「いいえ。裏で作ってもらわなきゃいけない物もあるし、サプライズ扱いでその時に発表するわ。
    私は裏方に連絡するわね」

    セメントス「わかりました」

    そして、彼女はルールの細分化をしつつ裏方への依頼を、セメントスは修復したフィールドの状態を確認しつつ彼女の連絡が終わるのを待つのであった。

  • 81五寸釘25/03/06(木) 23:43:33

    すいませんミッドナイト先生の女子への呼び方間違ってる箇所がありました!
    脳内変換しといてください!

  • 82二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 07:34:40

    保守

  • 83二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 12:47:47

    保守

  • 84五寸釘25/03/07(金) 19:07:22

    ~~轟VS緑谷戦時直前、A組スペースにて~~

    百合(お茶子ちゃん…大丈夫かな…)

    百合は爆轟とお茶子の試合を思い出していた。

    百合(あいつが真剣に戦ってるのは見ててわかる。
    でも、触らないと発動しないお茶子ちゃんとの相性は最悪。
    それを考えると、今回の試合はあまりにも相性が悪かっただけだけど…悔しかっただろうな…
    …あんまり気にしてないといいんだけど…)

    お茶子「二人、まだ始まったなー?」

    百合「あ、お茶子ちゃ…んん!?」

    飯田「うら…ぁあ!?」

    お茶子「見ねばぁ…!」

    飯田「目を潰されたのか!?早くリカバリーガールのもとへェ!」

    彼女の声を聞いた二人がその方向を見ると、そこには泣いたことで目を腫らしたお茶子がおり、二人はその姿に驚く。

  • 85五寸釘25/03/07(金) 19:07:43

    お茶子「行ったよー。…これは、あれ…違う!」

    飯田「違うのかぁ…!?」

    百合「お茶子ちゃん、大丈夫ですか?」

    お茶子「うん。…平気だよ」

    百合「そうですか…」

    百合はそんなお茶子に心配そうな顔でたずねるが、『平気』と返され心配しながら返事をした。

    飯田「…それはそうと、さっきは悔しかったな…」

    常闇「今は悔恨より、この戦いを己の糧とすべきだ」

    お茶子「うん…!」(ステージを見ながらこくりと頷く)

    飯田「…たしかに…」(真っ白に燃え尽きてる)

  • 86五寸釘25/03/07(金) 20:13:22

    ~~轟VS緑谷戦時にて~~

    出久「君の!力じゃないか!!」

    『…お前には勝つぞ』

    百合(!……もしかして…轟さんは…なにかに耐えていて、なにかを背負っていて…それであんなことを…?)

    彼女は出久と轟のやり取りを見ていて、なにを話しているのかは聞こえなかったが、出久の叫びを聞き取ったことで轟が控え室で彼に言ったことが脳裏を過り、そして轟がなぜ、あんなことを言ったのか、その原因を正確に予想することができた。

  • 87五寸釘25/03/07(金) 20:13:59

    ~~その後、保健室にて~~

    お茶子「デクくん!」

    峰飯梅百「「「「緑谷!」」」」(君!)(ちゃん!)(さん!)

    バターン!!(全員で扉を勢いよく開けて入る音)

    オールマイト「ぁぁ…びっくりした…」

    お茶子「大丈夫!?…あ…初めまして…」

    オールマイト「やぁ…」ヒヤアセダラダラ

    リカバリーガール「騒がしいねぇ…」

    ベッドで寝かされている出久にお茶子が駆け寄り、そして細くなっているオールマイトの姿を見て挨拶をする。
    そんな彼女達の姿を見てリカバリーガールがやれやれといった感じでそう呟いた。

  • 88五寸釘25/03/07(金) 20:14:16

    出久「みんな…次の試合は…」

    飯田「ステージ大崩壊のため、しばらく補修タイムだそうだ」

    峰田「さっきの試合怖かったぜぇ緑谷ぁ…
    あれじゃあプロも欲しがんねぇよぉ…」

    梅雨「塩塗り込んでいくスタイル、感心しないわ」(舌でサクッと峰田の頭を刺す)

    峰田「でもそうじゃんかぁ!」

    リカバリーガール「うるさいよほら!心配するのはいいが、これから手術さね!」

    一同「「「「「手術ゥ!?」」」」」

    リカバリーガール「ほらいったいったぁ!」

    その後、彼のことを心配して色々口にする彼女達を『私にまかせろ』と言いながらリカバリーガールが部屋から追い出すのであった。

  • 89五寸釘25/03/07(金) 21:22:17

    ~~その後、対戦が一周して轟VS飯田戦時にて~~

    飯田「マフラーが詰っ…!?いつのまに…!?」

    轟「蹴りん時…範囲攻撃ばかり見せてたから…
    こういう小細工は頭から抜けてたよな…!」

    レシプロバーストを利用した高速の蹴りを叩き込み、轟を掴んで場外へ素早く運ぼうとした飯田の足のマフラーを氷で詰まらせることで加速を封じ、その一瞬の隙を突いた轟が足から彼の首下までを凍らせたことで飯田は動けなくなってしまった。

    轟「警戒はしてたんだがレシプロ…避けられねぇな流石に…」

    ミッドナイト「飯田君行動不能!轟君の勝利!」

  • 90二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 21:22:32

    このレスは削除されています

  • 91五寸釘25/03/07(金) 21:27:42

    ~~常闇VS爆轟戦が終わり、小休憩時にて~~

    ミッドナイト「さて…次は本来、轟君と爆轟君ですが…その前に!特別試合があります!」

    彼女のその言葉によって、会場はなんだなんだと賑やかになっていく。
    そして、ミッドナイトが説明を始めた。

    ミッドナイト「今回、釘貫さんは一度棄権しましたが…その後、轟君が彼女に直接、ある提案をしたことで今回の試合が決まりました。
    ……これから行われるのは、通常の試合とは違う!特別ルールを使った試合!!
    その名も…『早撃ち対決』!!!」

    彼女が鞭を振るってしたその宣言に、会場が大きく沸き立つ。
    そして、この体育祭を見ている者達のなかである考えが出てこないよう、彼女は言葉を続けた。

    ミッドナイト「ここまで聞いて、ズル勝ち扱いだと思った方もいるでしょう。
    でも大丈夫!その辺もちゃーんと考えてあるわ!
    詳しいルール説明はこのあと!二人がステージに上がってから!!」

    彼女のその言葉に会場は再度大きく沸き上がり、彼らは試合の開始を今か今かと待つのであった。

  • 92五寸釘25/03/07(金) 21:28:54

    >>90は私が書きましたが、ちょっと書き方おかしいところがあったので消して再投稿しました!

  • 93五寸釘25/03/08(土) 00:01:29

    今日はここまでで終わらせたいと思います。
    よかったら明日も見に来て下さい!

  • 94二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 09:01:49

  • 95五寸釘25/03/08(土) 16:01:48

    これから今日の分投稿始めますね!

  • 96五寸釘25/03/08(土) 17:32:51

    ~~その後、轟VS釘貫戦にて~~

    会場の大型画面『早撃ち対決』

    ミッドナイト「さぁさぁ!お待たせしました『早撃ち対決!』
    この試合は開始の合図も含めて、プレゼントマイクではなく私が進行させるわ!」

    ステージに上がった両者を前に彼女が宣言する。
    そしてルール説明が始まった。

    ミッドナイト「じゃ、さっき話した特別ルールの説明をするわね。
    まず、二人が相手に使える個性とその使い方は、轟君が氷による拘束のみ。釘貫さんが腹痛を与えるのみ。
    続いて進行方法だけど…」

    彼女の言葉に合わせて会場の大型画面が切り替わり、説明用の図が表示される。

    ミッドナイト「最初にステージ中央に背中合わせで立つ。背中をぴったりくっつける形でね。
    そこから私のカウントでお互い十歩、まっすぐ歩いて振り向く。
    それで向かい合わせの形になったら、私の合図に合わせて始めてもらうわ。
    ここからは判定方法ね。
    まず、今回の試合ではお互い、避けたりして防ぐことは考えないで。互いに直撃前提の試合よ。
    それと、お互い個性は自分の立ってる場所から相手までってコースで、まっすぐに撃って届かせる使い方のみね。
    これで轟君の氷による拘束が、釘貫さんの個性による腹痛が届くよりも先にできたら、轟君の勝利。
    その拘束よりも先に、釘貫さんの個性が轟君に届いたら、釘貫さんの勝利。
    もし…お互い同時に拘束ができて、腹痛が届いたら、その時は引き分け。
    最後に、釘貫さんが勝利した場合と引き分けの場合は、釘貫さんが棄権を申請した際の意思を尊重して、彼女を棄権扱いとします。
    轟君は釘貫さんが勝利した場合と、轟君が勝利した場合、それと引き分けの三パターンでそのまま決勝戦ね。
    …じゃ、そろそろ始めていくわよ!準備はいい!?」

    そして、試合が始まる。

  • 97五寸釘25/03/08(土) 19:14:46

    ミッドナイト「両者前へ!」

    彼女の言葉に二人は互いに近付き、背中を合わせる。
    そしてその後、次の合図が来る前に百合が目を閉じ、微笑みながら言った。

    百合「轟さん…ありがとうございます。…ああ言ってくれて」

    轟「…気にすんな。…俺がやりたかっただけだ」

    彼はそれに、なにかを考えながら静かに返す。

    ミッドナイト「一つ!…二つ!…」

    彼女のカウントに合わせ、二人は歩いていく。
    そして十歩歩いた時、両者はゆっくりと振り返り、再び合図が掛かる。

    ミッドナイト「…構え!」

  • 98五寸釘25/03/08(土) 19:37:00

    百合(…みんな…私がやり過ぎちゃっても…棄権しても、ああ言ってくれたんだ!
    …ああ言ってくれた轟さんのためにも…絶対勝つ…!)

    そして、百合は身を屈めて軽く捻り、左腰に軽く開いた状態の両手をそえる、抜刀術のような構えをとって轟を睨んだ。

    轟(!…そうだ。…それでいい…!)

    彼はその表情に少し驚きながらも、彼女が自分に全力を出すことがわかり、右足を前に出して彼女を睨み返す。
    そして…

    百合「轟さん!!いきますよ!!!」

    轟「来い!!釘貫ィ!!!」

    ミッドナイト「…始め!!!」

    互いに睨み合い、叫び合う二人に応え、開始の合図がされた。

  • 99五寸釘25/03/08(土) 20:11:09

    合図の直後、百合は腰にそえた右手を滑らせるように素早く右側へ薙ぎ払う形で振り、その途中で木槌を右手に出現させ、木槌の経路上の虚空に和釘の五寸釘を出現させた。
    対する轟は前に出した右足の先から素早く氷を出し、出された氷は地面を這うようにして彼女へ向かっていく。
    そして…

    轟「グゥッ!?…」

    百合「ッ!」

    それはまさしく同時であった。
    彼女の木槌が和釘の五寸釘を虚空に打ち込み、それと同時にコーン!という木に打ち込んだかのような音が響き渡ると同時に、彼の氷が彼女の足から首下までを凍らせ、彼は彼女の呪いによる腹部の激しい痛みで咄嗟に片手で腹をおさえ、崩れ落ちるように片膝をついた。

    ミッドナイト「この勝負!…引き分け!!」

    その状況を見ていたミッドナイトが手をあげ、引き分けを宣言すると、会場は大いに沸き立つのであった。

  • 100五寸釘25/03/08(土) 20:40:17

    ~~その後~~

    百合「…轟さん」

    轟「なんだ?」

    百合「…もし…なにか悩んでることとかがあったら…いつでも言ってくださいね」

    轟「…ああ…」

    試合終了直後、百合の氷を溶かそうと近付いた轟に、彼女は微笑みながらそう告げ、彼はその言葉に、なにかを考えるようにぽつりと返すのであった。

    百合「…あと…」

    轟「?」

    百合「申し訳ないんですが…なるべく早く溶かしていただけると…」アオイカオデプルプル

    轟「悪ィ、急ぐ」

    凍らされたことによる寒さで震える彼女を見て、彼は急いで彼女の氷を溶かすのであった。

  • 101五寸釘25/03/08(土) 21:16:47

    ~~その後、内部の通路にて~~

    百合「轟さん。身体の方は大丈夫ですか?
    痛みとか残ってませんか?」

    氷を溶かしてもらい、広場から退場する際、百合は彼を誘って一緒に通路を歩いていた。
    彼女は心配そうな顔で彼に異常がないかたずねる。

    轟「ああ。先生が『引き分け』っつったら綺麗に痛みが消えた。
    …ほかんとこもなにもねぇし…釘貫の個性って、どういう仕組みなんだ?」

    彼女は彼の言葉に安心したような顔になるが、そのあとの言葉を聞いて戸惑ったような顔になる。

    百合「えーっとぉ…私の個性は相手に呪いを掛けることができるみたいで…さっきも『この試合が終わるまで轟さんに激しい腹痛を』って条件で掛けたんです。
    仕組みはよくわからないんですけど…」

    轟「…そうか。そういう個性もあるんだな」

    百合(ご…誤魔化せたかな…?)

    百合は自身の代償関係の話に彼を巻き込まないため、言葉を選んでこたえる。
    その言葉に、彼はなにかを考えているような顔をしつつも彼女の説明に納得したように返した。
    そんな彼の様子に、代償のことが見抜かれていないかヒヤヒヤしながら彼女は轟と共に通路を歩いていくのであった。

  • 102五寸釘25/03/08(土) 21:57:53

    ~~その後、A組スペースにて~~

    お茶子「あ!百合ちゃん!」

    梅雨「すごかったわよ。剣の達人みたいだったわ」

    お茶子(うんうんと大きく頷いてるお茶子)

    百合「えへへ…部屋でこっそり練習してたので、試してみたんですけど…実戦だと上手くいかないですね。
    皆さんにああ言っていただいたので、勝ちたかったんですが…」

    上鳴「気にすんなって!いい早さだったぜ!」👍

    瀬呂「そうそう。どうせ来年もあんだ。次勝とうぜ!」

    百合「…はい!」

    スペースに戻った彼女をA組の面々が笑顔で迎える。
    梅雨の言葉に彼女は照れ、その後照れつつも申し訳なさそうな顔で自身の気持ちを伝えるが、彼らはそんな彼女を励まし褒める。
    その言葉に、彼女は笑顔で応えるのであった。

  • 103二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 21:59:08

    やっぱり代償無しだと強すぎるってこの個性!

  • 104五寸釘25/03/08(土) 22:02:26

    今黙々と続き書いて投稿してますけど、そのシーンが出るごとにどんどん反応書いていただいて大丈夫ですからね。別に埋まったら埋まったで次スレ立てますから(小声

  • 105五寸釘25/03/08(土) 23:45:25

    ~~轟VS爆轟戦にて~~

    轟「ッ!」

    爆轟「!?」

    彼は飛び込んできた爆轟の攻撃を避け、その際左の炎でカウンターを入れられたにも関わらず、それをせず爆轟の右腕を左手で掴んで投げ飛ばした。
    そんな彼の様子はまるで、なにかを躊躇っているかのようだった。

    『君の!力じゃないか!!』

    百合(今の……もしかして…轟さんは個性のことで…?)

    その光景を見ていた百合は、轟がなにかを躊躇っているように感じ、出久が轟に叫んだ言葉が脳裏を過る。
    そこから彼女は、轟がなにに悩んでいるのか、その対象を正確に予想することができた。
    そして…

    出久「轟君!!…負けるな!!頑張れー!!!」

    轟(ッ!…緑谷…!)

    戦意を失っていた彼は、出久の叫びに左腕に炎を纏わせ、爆破の勢いによって空中で高速回転して突っ込んで来る爆轟を炎で迎撃しようと構える。
    だが…

    百合(!?)

    爆轟「ハウザー…インパクトォォォ!!!」

    彼は左腕の炎を消し、そのまま技の直撃を受けた。
    百合は轟のその行動に驚き、そして爆煙でなにも見えなくなったステージをじっと見続け、勝敗を見守る。

  • 106五寸釘25/03/08(土) 23:45:46

    爆轟「…は?」

    煙が晴れたあと、そこにあったのはステージ端まで吹き飛ばされ、爆破の衝撃で砕かれた氷壁の瓦礫の上に仰向けで倒れて動かない轟の姿であった。
    爆轟はうつぶせでステージの中央寄りの位置に倒れていたが、立ち上がって彼に駆け寄る。
    そして…

    爆轟「ふざけんなよォ!意味ねぇって言っただろうがクソがァ!」

    彼は轟の胸ぐらを片手で掴み上げ、意識のない彼に叫んだ。

    百合(!?あのアホなにやって…!
    ん?先生?)

    それを見た彼女はそんな爆轟を止めるため、椅子の背もたれから背を離して少し前のめりの体勢で木槌を出現させようとしたが、審判役のミッドナイトが服を破いて煙を彼の方に送っている姿が視界に入り、木槌を出現させるのをとどまる。
    そしてそのまま様子を見ていると、爆轟は意識を失ってその場に倒れ伏す。

    百合(ふぅ…間に合った…)

    彼女はその様子に安心し、脱力して背もたれに寄り掛かるのであった。

  • 107五寸釘25/03/09(日) 00:12:30

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 108二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 09:25:21

    ほしし

  • 109五寸釘25/03/09(日) 18:02:03

    これから今日の分の投稿始めますね!

  • 110五寸釘25/03/09(日) 19:09:45

    ~~表彰式にて~~

    一同(((…)))

    峰田「うわぁー…」

    百合(うわぁ…)

    耳郎「なにあれ…」

    ミッドナイトの声とともに表彰台が地面からせり上がるが、そこにあったのは一位の爆轟だけが台に拘束され、暴れている姿であった。
    それを見て一同はドン引きする。

    常闇「もはや悪鬼羅刹…」

    ミッドナイト「三位には常闇君ともう一人、飯田君がいるんだけど…ちょっと、お家の事情で早退になっちゃったので、ご了承下さいな」ウィンクパチーン

    常闇「!?…メディア意識…!」

    ~~回想にて~~

    飯田「麗日君、緑谷君、釘貫君…突然だが、僕は早退させてもらう。兄が敵にやられた」

    出茶百「「「!?」」」

    出久「兄って…インゲニウムが!?」

    飯田「ああ…」

    お茶子「お兄さんの容態は…!?」

  • 111五寸釘25/03/09(日) 19:09:57

    飯田「詳しいことはわからない…だから、直に行って確かめてくる」

    ~~再び表彰式にて~~

    百合(…大丈夫かな…)

    百合はミッドナイトの言葉を聞いたことで飯田が早退した理由を思い出し、彼の兄と彼のことを心配していた。

    出久(インゲニウム…飯田君のためにも…どうか、無事でいてくれ…!)

    オールマイト「さあ!今回の勝者は彼らだった!しかし皆さん!…この場の誰にも、ここに立つ可能性はあった!
    ご覧いただいた通りだ!…競い!高め合い!更に先へと上っていくその姿!…次代のヒーローは確実に!その芽を伸ばしている!
    …ってな感じで最後に一言!…皆さんご唱和下さい!せーの!」

    オールマイトと観客「お疲れ様でしたァー!!!」(プルスウルトラー!!!)

    観客「「「…えー!そこはプルスウルトラでしょオールマイトー!」」」

    オールマイト「あぁ、いや…『疲れたろうな』っと思って…」

    そんな感じでメダル授与も終わり、最後にオールマイトが『そこはこっちでしょ』とブーイングを受けつつ体育祭は幕を閉じるのであった。

  • 112五寸釘25/03/09(日) 20:13:47

    ~~体育祭終了後、帰り道にて~~

    梅雨「百合ちゃん。身体は大丈夫?」

    百合「はい。特になにも」

    常闇「そうか…それならいいが…」

    梅雨「ここまでなにもないとなると心配ね」

    体育祭が終わった直後の教室で、百合は梅雨と常闇に誘われ、三人で帰っていた。
    そして、二人が百合を誘った理由は『体育祭中にまったく代償がなさそうだったことを心配して』というものであった。
    体育祭中はUSJ襲撃事件直後の教室からパパッと帰ってしまっていたことで、百合の代償のことを伝えられず知らない爆轟も同じスペースにいたため、A組の者達は彼女を心配してもそのことを口に出せなかったのだ。
    梅雨は心配そうな顔で百合にそのことをたずね、彼女は微笑みながら無事を伝える。
    それを聞いた二人は安心しつつも心配そうな顔でそう返した。

    百合「そうですね……対人で使っても、なにもありませんでしたし…本当になんで…」

    常闇「…あまり考えたくはないが…これは…最悪の可能性を想定しておいた方がいいかもしれんな…」

    梅雨「…そうね。…とりあえず、百合ちゃんはなにかあったらすぐ言ってちょうだい」

    百合「はい…」

    二人の言葉に百合は不安そうな表情でそう返し、二人はあの日立ててしまった気味の悪い予想を思い出しながら彼女に呟き、伝える。
    百合も二人と同じくそのことを思い浮かべ、そして重々しく返す。
    三人はそのまま、重々しい雰囲気を纏いながら帰路につくのであった。

  • 113五寸釘25/03/09(日) 21:05:07

    ~~どこかの部屋にて~~

    ???「…あの個性…いいなぁ…欲しくなってしまう…」

    真っ暗な一室。そこでは一人の男が椅子に座っており、彼はニタリとした笑みを浮かべながらそう呟くのであった。

  • 114五寸釘25/03/09(日) 21:39:50

    体育祭の翌日と翌々日は休日なのでこの期間中のイベントを募集させていただきます!
    (このイベント可能かな?)っていうのは考えず、各々好きに案を出していただければ幸いです!
    その後出していただいた案をこちらの方で考えてる物語と擦り合わせて、いけるものの中からダイスでどれが起こるか決めますね!

  • 115五寸釘25/03/09(日) 22:33:49

    じゃあ私はこれから明日の夜まで保守するだけの機械になるのでよければ候補を書き込んでいただけると幸いです。

  • 116五寸釘25/03/09(日) 23:40:17

    保守(有言実行)

  • 117五寸釘25/03/10(月) 00:41:02

    時間稼ぎの上げ

  • 118二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 09:02:19

  • 119二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 18:47:02

  • 120五寸釘25/03/10(月) 19:17:48

    募集を告知した時間のせいかまだ候補は無いみたいですね…

    とりあえず明日の夜まで待ちますのでよかったら!

    >>114

  • 121五寸釘25/03/10(月) 20:12:02

    延命ついでの上げ!

  • 122五寸釘25/03/10(月) 21:00:55

    あげあげ

  • 123五寸釘25/03/10(月) 22:10:44

    イベント候補はあんまり深く考えず気軽に出していただいて大丈夫ですからね!
    お待ちしてます!

  • 124五寸釘25/03/10(月) 23:04:03

    保守

  • 125五寸釘25/03/11(火) 00:07:23

    すいません書き忘れてたんですが、イベント候補は明日の21時とか22時とかその辺りまで募集してるのでもし考えて下さってる方がおられたらそれまでにお願いします!

  • 126二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 09:01:42

  • 127二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 17:46:25

    無難に誰かと買い物

  • 128五寸釘25/03/11(火) 19:06:59

    保守

  • 129五寸釘25/03/11(火) 20:08:37

    上げ

  • 130二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 20:59:14

    代償の条件を探る為の実験

  • 131二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 20:59:43

    女子会

  • 132二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 21:18:18

    自主トレとか

  • 133五寸釘25/03/11(火) 22:13:56

    ここまで候補を下さりありがとうございます!

    元々ダイスで決めるってことだったんですが、>>127>>131を組み合わせてお買い物+女子会、それと>>132ってことにしようと思います!

    あと>>130の方の候補は次に公開するシーンで理由が出るんですが、ちょっと今回はなしということでお願いします!

  • 134五寸釘25/03/11(火) 22:21:21

    あと女子会ということなので百合ちゃんの普段着候補をいただきたいと思います!
    こちらはヒーローコスチュームの時と同じくいただいた候補をパーツ分けすることなく丸々採用します!
    この際百合ちゃんは露出控えめの服装が好みみたいなので、露出控えめのものでお願いします。
    採用形式はいただいた候補の中からダイスで決定する形です!

  • 135二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 22:29:06

    袖がゆるゆるなネックセーター

  • 136二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 22:30:01

    >>135

    プラスロングスカートでお願いします

  • 137五寸釘25/03/11(火) 23:23:23

    今回の普段着候補の募集は明日の21時辺りまでやりますね!
    なのでもし考えて下さってる方がいらっしゃったらそれまでにお願いします!

  • 138五寸釘25/03/12(水) 00:31:09

    ほしゅ

  • 139二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 07:22:32

    保守

  • 140二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 15:42:08

    保守

  • 141二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 18:07:11

    大きめのグレーのパーカーと黒のロングスカート
    できれば黒のキャップも

  • 142五寸釘25/03/12(水) 19:47:51

    ここまで候補を下さりありがとうございます!
    普段着候補は今日の21時まで募集ということにしたいと思いますので、もし考えて下さってる方がいらっしゃったらそれまでにお願いします!

  • 143五寸釘25/03/12(水) 21:04:54

    ここまで候補を下さりありがとうございました!

    それでは早速普段着候補を決めていきますね!

    dice1d2=1 (1)

    1→>>135>>136

    2→>>141

  • 144五寸釘25/03/12(水) 21:07:35

    お、大人の女性って感じですねぇ。
    では百合ちゃんの詳細まとめに追加して貼りなおしますね!

  • 145五寸釘25/03/12(水) 21:11:41

    オリキャラちゃん詳細


    名前→釘貫 百合(くぎぬき ゆり)

    個性→>>1参照。

    身長→178cm

    髪の色→黒。

    髪の長さ→前髪ぱっつんでロングで腰ぐらいまでの長さ。

    髪質→ウェーブ。

    普段は髪を→おろしてる。

    顔立ち→美人系。

    目は→垂れ目で左青右白のオッドアイで縦長瞳孔。

    πは→Bカップ。

    制服の露出は→下にタートルネックとかを着込んで控えめ。スカートもほかの子より長くて黒タイツ着用。

    ヒーローコスチューム→fateのエリセが着てる貫頭衣みたいな衣装(黒インナーと10分丈スパッツ着用。髪はおろしてる)

    普段着は→袖がゆるゆるなネックセーターとロングスカート

    両親は→神社の神主夫婦。

  • 146五寸釘25/03/12(水) 21:15:13

    ではこれから続きを投稿していきますね!

  • 147五寸釘25/03/12(水) 22:27:11

    ~~体育祭があった日の夜、百合の部屋にて~~

    百合(…)

    百合『誰かが逐一状況を見て…』

    梅雨『代償を与えるか否かを…』

    常闇『判断しているような…』

    『百合には、仏様がついているんだよ』

    彼女は一人、自室で体育祭の試合の時、そして初めての対人訓練の時に代償が来なかったことについて考えていた。
    そんな彼女の脳裏にはあの日、三人で立ててしまった気味の悪い予想と、幼い頃から父に言われていた言葉が過る。

    百合(…あの日から、怖くて聞けなかったけど……もう一度…聞かないと…)

    そして、彼女は暗い顔で両親がいるリビングへと向かった。

    百合「…お父さん…」

    父「ん?…どうした百合?」

    母「どうしたの?そんな顔して」

    百合「…昔から、私には仏様がついてるって言ってたよね…?」

    二人は声に反応して百合の方を見る。
    その後彼女の表情に心配しながら声を掛けるが、彼女の言葉を聞いた瞬間ピタリと動きが止まった。

  • 148五寸釘25/03/12(水) 22:27:28

    父「…ああ。言ってたね…」

    百合「…小さい頃、その仏様がどんな見た目なのかも聞いたよね…?」

    父「…聞いたね…」

    百合「……もう一度聞きたいんだけど……その仏様って…どんな見た目…?」

    百合の問いによって凍ったかのような空気が流れるなか、彼女とその父は静かに問答を繰り返す。
    そして、彼女の最後の問い掛けに、その場が更に静まりかえる。
    百合は両親の声以外の全ての音が遠のいて聞こえていた。

    父「……昔、言っただろう?…『よくお寺に置かれてる像みたいな感じ』って…」

    彼は少々長い沈黙のあと、緊張した面持ちで告げる。

    百合「……仏像って、色々あるけど…」

    父「…説明が難しくてね…」

    百合「……そっか…わかった…」

    彼の言葉に彼女は暗い顔のままそう返す。
    そんな彼女の言葉に彼は『説明が難しい』と返し、百合はそれに納得したかのように、静かにその場から立ち去るのであった。

  • 149五寸釘25/03/12(水) 23:04:25

    今日はここまでで終わらせたいと思います。
    よかったら明日も見に来てください!

  • 150五寸釘25/03/13(木) 00:01:44

    上げ

  • 151二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 08:01:12

    保守

  • 152二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 17:46:29

  • 153五寸釘25/03/13(木) 20:00:15

    すいません遅くなりました!
    このあと続きを出しますね!

  • 154五寸釘25/03/13(木) 21:42:15

    ~~その直後、百合の部屋にて~~

    百合(…あの様子…絶対なにか隠してる…)

    百合『誰かが逐一状況を見て…』

    梅雨『代償を与えるか否かを…』

    常闇『判断しているような…』

    百合は勉強机の椅子に座り、普段と違った父の様子を思い出し、考えていた。
    その脳裏にはあの日の記憶が過る。

    百合(…あの日から…聞いたらなにが起こるのか、怖くて聞けなかった。
    『個性は身体機能の一部だから、そんなことありえない』と思いたくて聞けなかった。
    …でも、ようやく聞けた。
    ……『私になにかが憑いている』と仮定して…『それが私のことを見ている』と仮定して…『見える』はずのお父さんが私にその姿を教えてくれない理由はなんだ?
    お父さんが教えてくれないということは、なにか理由があるはず…
    …私に憑いているのが本当に仏様なら、その姿くらいは教えられるはずだ。
    それを教えてくれないとなると……考えられる可能性は…)

    そして、彼女の脳にある予想が浮かびあがる。

    百合(…『私が姿や名前を知るとまずいことになる存在』…『その存在を私が怖がらないようにするために…私がうっかり正体を知りにいって、危害を加えられないようにするために…仏様という呼び方で教えていた』…?)

    彼女はゆっくりと自分の両手のひらを見つめる。
    その両手は、恐怖で震えていた。

  • 155五寸釘25/03/13(木) 21:42:31

    百合(…もし…もしそれが、本当に私の個性の代償に関わっていたとしたら…本当に私のことを見ていたとしたら……)

    その時、彼女の脳裏にUSJで敵に使った際の記憶や、訓練で切島と瀬呂に使った際の記憶、体育祭で氷やロボを破壊した際の記憶が浮かんでは消え、次々と再生されていく。

    百合(…代償が来なかったと思っていた時は、私がわからないだけで……私の…寿命かなにかを…?)

    彼女は青ざめた顔で椅子からゆっくりと立ち上がり、フラフラとベッドへ移動して腰掛ける。

    百合(…なんで…訓練や体育祭みたいな模擬戦で代償が来なかったのか…ようやくわかった気がする…
    …みんなは、まだ『私が誰かに見られてるかも』ってところまでしか知らないから…なにも起こらないはず…
    …でも…お父さんはたぶん、姿だけじゃなく、その名前とかも知ってる。
    …私も…どんな存在なのか、今日で大体わかってしまった…)

    彼女は自身の立てた予想に怯え、震えながら自身の膝を抱える。
    そして、彼女は決心した。

    百合(…ここからは、なにを言われても、みんなには絶対に言わない。…巻き込むわけにはいかない。
    …このことは…たとえ二十歳まで生きられなくても…墓まで持っていく。
    …………悔いが残らないように…生きなくちゃ…)

  • 156二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 22:19:19

    怖〜…

  • 157五寸釘25/03/13(木) 22:56:35

    ~~その翌日の朝、百合の部屋にて~~

    百合「んぅ…」

    体育祭翌日の休日、百合は朝といっても昼に近い時間、枕元の携帯に掛かってきた通話着信で目を覚ました。
    彼女がゆっくりと携帯を手に取ると、画面には芦戸の文字が映されていた。

    百合「もしもし…」

    芦戸『あ!まだ寝てた!?ごめんねー。今から体育祭の打ち上げも兼ねてみんなで女子会するんだけど釘貫もどう?』

    通話開始のボタンを押した百合の寝ぼけたむにゃむにゃとした声を聞き、通話先から芦戸の驚き焦ったような謝罪とともに女子会の誘いが告げられる。

    百合「…行きます…」

    芦戸『ほんとにごめんね。昨日の夜遅くに思い付いてグループに送ったから見れなかったよね。
    集合場所は送っといたから、ゆっくり来てね』

    百合「はい…では…」

  • 158五寸釘25/03/13(木) 22:56:49

    そして通話が終わり、百合はぽやぽやとしながらゆっくりと身体を起こす。
    その時、彼女はある違和感を感じた。

    百合(あれ…私…昨日布団に入ったっけ…?)

    彼女の身体は、彼女が普段寝る時と同じように掛け布団に包まれていた。
    そして、彼女はベッドから出て着ていく服を選んだりと準備をしながら思い出そうとするが…

    百合(…思い出せない……でも、とりあえず今は…)

    彼女はペチンと自分の両頬を両手で叩き、完全に目を覚ます。

    百合(みんなに、気付かれないようにしないと…!)

    彼女は自分の顔を鏡で見つめながら、そう決心した。

  • 159五寸釘25/03/14(金) 00:19:49

    今日はここまでで終わらせたいと思います。
    よかったら明日も見に来てください!

  • 160二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 08:24:03

    保守

  • 161二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 13:02:47

    保守

  • 162五寸釘25/03/14(金) 19:32:52

    ~~集合場所にて~~

    百合「お待たせしました…」

    お茶子「あ、百合ちゃん可愛いー!」

    耳郎「大人って感じだねぇ」

    百合「えへへ…」

    芦戸「みんな今来たから気にしなくていいよ!」

    梅雨「じゃあ、早速行きましょうか」

    百合が到着した際、そこには既にほかの女子達が全員集まっており、それを見た百合は申し訳なさそうに声を掛ける。
    しかし、彼女に気付いた者達は全員彼女を笑顔で迎え、彼女も服装を褒められたことで照れながら笑う。
    そして、彼女達は目的地へと向かうのであった。

    ~~移動後~~

    芦戸「てなわけでやって来ました!」

    葉隠「大型デパートぉ!」

    百合「テンション高いですね…」

    お茶子「今日はお洋服見たりごはん食べたりするらしいよ!行こう行こう!」

    百合「うわっ、こっちもテンションが…!」

  • 163五寸釘25/03/14(金) 19:33:08

    叫ぶ二人に百合が少々驚きながら言うと、お茶子が同じく高いテンションでニコニコしながら百合の手を握ってグイグイと引っ張り始め、百合はそのテンションに圧されながらついていくのであった。

    梅雨(…今日はたしかに打ち上げよ百合ちゃん。
    でもね、今日はそれだけじゃないの。
    実は打ち上げを企画したのは三奈ちゃんじゃなくて私よ。
    『百合ちゃんの代償が体育祭の試合でも来なかった』と聞いたあと、私はみんなにこっそりこのことを連絡したわ。
    そしてみんなで代償の経過観察も兼ねて体育祭翌日に直接様子を見ることにした。
    …ここまでなにもないとなるとまずい気がするわ。
    今のところは大丈夫そうだけど、どうか無事でいて…!)

    彼女は百合の姿を見ながら、彼女の無事を祈った。

  • 164五寸釘25/03/14(金) 21:10:33

    ~~内部の服屋にて~~

    八百万「沢山ありますわね!」ウキウキ

    葉隠「悩んじゃうね!」(服を見ながら)

    芦戸「釘貫。これ試着してみない?
    身長高いから似合うと思うんだ!」

    笑顔の彼女が百合に見せたのは大きめのグレーのパーカーと黒のロングスカート。そして黒のキャップであった。
    その瞬間、百合の脳裏に昨晩の記憶が過る。

    『(悔いが残らないように…生きなくちゃ…)』

    百合「…」

    芦戸「…釘貫?」

    百合「!ああすいません!着てみましょうか」

    彼女に出された服を見つめながら黙っている百合を心配した彼女にもう一度声を掛けられ、我に返った百合は慌てながら服を受け取って試着室に入っていく。

    一同(((…今の…)))

    百合を除く彼女達は百合の様子に違和感を覚えつつも彼女を待った。

  • 165五寸釘25/03/14(金) 21:10:45

    ~~試着室にて~~

    百合(…気付かれちゃったかな…?)

    彼女はゆっくり着替えながら直前の自分の行動を思い出し、暗い気持ちになりながらも気を引き締めた。

    百合(これだけは…バレないようにしないと!)

    そして…

    百合「ど…どうでしょうか?」

    耳郎「お、ボーイッシュ」

    お茶子「かっこいいよ百合ちゃん!」

    梅雨「そういうのも似合うわね。素敵よ」

    百合「えへへ…」

    初めて着るタイプの組み合わせに緊張しながらも試着室から出て、皆の目を誤魔化しに掛かる。
    そして彼女達からストレートに褒められ、照れながら笑うのであった。

  • 166二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 05:36:18

    保守

  • 167五寸釘25/03/15(土) 12:42:30

    ~~ファミレスにて~~

    あのあと、アクセサリーショップなど様々な場所を皆で見て周り、彼女達はファミレスの半個室のような空間で様々な話をしていた。

    百合(楽しいな…こんな時間が…ずっと続けばいいのに…)

    彼女も笑顔で話に混ざり、この時間を楽しんでいた。
    だが、そんな彼女の脳裏に昨晩の記憶が過る。

    『(たとえ二十歳まで生きられなくても…)』

    百合(…私は…あとどれぐらい…生きられるのかな…)

    お茶子(百合ちゃん…)

    梅雨(やっぱり…)

    一同(((様子がおかしい)))

    服屋での出来事以降、ファミレスに来るまで代償のことがバレないよう、隠し通せていた百合であったが、ここに来て再び急に黙った彼女の様子を見たことで、百合を除く彼女達の違和感は確信へと変わった。

    八百万「ところで…釘貫さん。
    体育祭のあと、身体の方は問題ありませんでしたか?」

    百合「…」

    葉隠「…釘貫ちゃん?」

  • 168五寸釘25/03/15(土) 12:44:37

    百合「!えっ…あ、はい!特になにも…」

    お茶子「百合ちゃん」

    耳郎「なんか…隠してるんでしょ?」

    そこへ八百万が切り出すが再び、今度は軽く俯きテーブルを見ながら黙っている百合を心配して葉隠が声を掛ける。
    我に返った百合は慌てながら『なにもなかった』と返そうとするが、お茶子がその言葉を遮り、耳郎が心配そうな顔で問い掛けた。

    百合「…いえ、そんなことは…」

    梅雨「百合ちゃん。言ってちょうだい。…お願いよ」

    緊張した顔で否定する彼女に、梅雨は心配そうな顔で話すよう促す。
    百合の様子がここまでおかしくなる理由は個性の代償のことしか浮かばなかったからだ。
    それは百合を除いたこの場にいる全員がそうであり、百合もそのことを察知していた。
    そして…

    百合「………言えません」

    百合は俯き、長い沈黙のあと、話すことを拒否する。

    八百万「…私達相手では…話せませんか…?」

    百合「いいえ……これは…誰に対しても同じです。…ここからは…巻き込めません」

    『もしや自分達では信用に足らないのか』という不安から、その不安が混ざった声で彼女はたずねる。
    百合はそれに対し、『そんなことはなく、誰に対しても話せない』と返した。

  • 169五寸釘25/03/15(土) 12:44:49

    芦戸「…でも、誰にも話せないってことは、釘貫がそれだけ大変なことになってるんでしょ?
    だったら…」

    百合「……これを話したら…皆さんはもう、後戻りできなくなります。
    努力とかで物理的にどうにかすることもできません。
    …それでも…聞きたいですか?」

    そして、百合のことを心配し、尚も聞こうとする彼女に、百合は事の大きさを伝え、彼女達の意思を問う。
    だが、それでも彼女達は止まらなかった。

    お茶子「うん!友達が苦しんでるなら、一緒に背負いたい!」

    百合「!」

    即答だった。
    それは苦しみを共に背負い、友を助けようする純粋な意思による即答であった。
    彼女は驚き顔を上げた百合と目が合い、そしてこくりと頷く。
    ほかの者達も同様であった。
    百合はその光景に泣きそうな顔をしながら俯き、長い沈黙のあと、言葉を紡いだ。

    百合「………わかりました。…話します」

    その言葉に、皆はほっとしたような表情を浮かべ、胸を撫で下ろした。

  • 170五寸釘25/03/15(土) 13:44:10

    百合「……では…覚悟ついでに少しお手洗いに…」

    百合はそう言って席を立ち、フラフラと歩いていった。

    ~~5分後~~

    葉隠「…釘貫ちゃんがあそこまで言うって相当だよね…」

    耳郎「だね…一緒に背負わないと…」

    ~~10分後~~

    八百万「…遅いですわね…」

    梅雨「百合ちゃんからしたら、それだけ覚悟がいるでしょうしね…」

    お茶子「私、ちょっと見てくるね…」

    ~~数分後~~

    お茶子「みんな大変!百合ちゃんいなくなっとる!!」(バタバタと駆け込んでくる)

    一同「「「えぇー!?」」」

  • 171五寸釘25/03/15(土) 13:44:45

    ~~回想にて~~

    お茶子「百合ちゃん…大丈夫…?」

    彼女はトイレに入り、入り口から百合に声を掛ける。
    だが、返事はなく、トイレ内は静まりかえっていた。

    お茶子「?百合ちゃん…?…百合ちゃん!?」

    彼女は個室の一つ一つが空いているかどうか確かめ、どこにも百合の姿がないことに驚きレジへ駆けた。

    お茶子「すいません!ここに髪が黒くて腰くらいまである背が高い女の子来ませんでしたか!?」

    店員「あー…そのお客様でしたら一部のお支払いを済まされて出ていかれましたが…」

    お茶子「うそー!?」

  • 172五寸釘25/03/15(土) 13:44:57

    ~~その後~~

    お茶子「お会計先に済ませて出てったって!」

    耳郎「そこまで話したくないのか…」

    葉隠「買った物まで置いてっちゃってるね…」

    梅雨「百合ちゃんがここまでするってことは、それだけまずいことになってるってことね」

    八百万「次の登校日に捕まえましょう」

    芦戸「あとこれ届けてあげなきゃだね」

    一同は『うん』と大きく頷いた。

  • 173五寸釘25/03/15(土) 15:11:52

    ~~一方その頃~~

    百合(みんなの命を守るための合理的虚偽ってね…)

    百合はファミレスから出て帰り道を歩いていた。

    百合(こんなこともあろうかと内側にポケットがついてるタイプのスカートを穿いて来てよかった…
    …みんなごめんね……でも、ここからは本当に巻き込めないから…)

    そして、百合が隠密行動のために切っていた携帯の電源を入れた瞬間通話着信がくる。
    それにビクリと驚きながら通話開始のボタンを押すと、通話先からお茶子の声が聞こえる。

    お茶子『あ!やっとつながった!電源切ってたでしょ!?』

    百合「あはは…騙しちゃってすみません…」

    芦戸『次学校行くときに荷物届けてあげるよ!
    置いていったでしょ?』

    百合「ありがとうござい…」

    八百万『その時は全力で捕まえますからね!逃がしませんよ!』

    百合「まあそうなりますよね…」

    梅雨『わかってるなら次は捕まってちょうだい。
    みんな心配してるわ』

    百合「…はい…」

  • 174五寸釘25/03/15(土) 15:12:06

    そうして通話は終わり、百合は帰路につくのであった。

    ~~通話後、女子組の方にて~~

    お茶子「…捕まる気ないね」

    梅雨「そうね…問題は、百合ちゃんの身に起きてることを誰かの耳に入れて、少しでも百合ちゃんの問題がどうにかなる確率を上げないといけないことね」

    八百万「私達の立場ではとれる手段も少ないですしね…」

    通話後、通話先の百合の様子から自分達に捕まる気がないことを察した彼女達は、百合の問題をどうにかするべく作戦会議を始めた。

    耳郎「釘貫は嫌がるだろうけど…いっそ、相澤先生に話すのは?」

    芦戸「あの様子なら先生にも細かいことは話してないだろうしね」

    葉隠「問題はどう捕まえるかだね…」

    梅雨「さすがに代償のことがある以上、個性を使って無理矢理足止めってことはないと思いたいけれど…」

    お茶子「あの様子だと使ってでも逃げそうだよねぇ…」

    八百万「…それでしたら…私の個性でトラップを作り、こっそり仕掛けておくのはいかがでしょうか?」

    耳郎「それが一番良さそうだね…」

    梅雨「じゃあ、もうちょっと細かいところを練っていきましょうか」

    そうして、体育祭翌日の休日は過ぎてゆくであった。

  • 175二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 15:38:46

    このレスは削除されています

  • 176五寸釘25/03/15(土) 15:42:53

    ではここで長距離を走るのでイベントを募集させていただきます!
    (このイベント可能かな?)っていうのは考えず、各々好きに案を出していただければ幸いです!
    その後出していただいた案をこちらの方で考えてる物語と擦り合わせて、いけるものの中からダイスでどれが起こるか決めますね!

  • 177五寸釘25/03/15(土) 15:45:12

    ~~体育祭翌々日の昼にて~~

    百合「んぅ…」

    彼女の部屋のベッド。彼女はそこで目覚め、ゆっくりと起き上がってベッドから抜け出す。

    百合(個性を使わなくても戦えるように、しっかり鍛えなきゃ…)

    百合はノートを開き、昨晩考えたトレーニングメニューを確認する。
    そして、彼女のトレーニングが始まった。

    百合(まずはランニングから!)

  • 178五寸釘25/03/15(土) 15:47:01

    >>175

    ここは私が書きましたが表現間違えてるところがあったので消して再投稿しました!

  • 179二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 15:49:14

    走ってる途中で段差になってる地面に躓いて派手に転ぶ

  • 180五寸釘25/03/15(土) 15:50:39

    >>176

    現在イベント募集中です!

    もしよかったら候補を下さい!

  • 181二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 15:57:04

    偶然峰田に出会して全力ダッシュ

  • 182五寸釘25/03/15(土) 18:00:04

    ここまで候補をありがとうございます!

    では早速決めていきますね!

    dice1d2=2 (2)

    1→>>179

    2→>>181

  • 183五寸釘25/03/15(土) 18:23:48

    ~~ランニング中にて~~

    百合「ひぃ…ひぃ…」(走り疲れながら頑張って走ってる)

    峰田「お?釘貫じゃねぇか!おーい!」(手を振りながら百合に近づく)

    百合(!?ここで下手に話して気付かれるのはまずい!)

    ダバダバダバダバ!!(百合が気合いで全速力を出して峰田から離れる音)

    峰田「ゥオーイ!!なんで逃げるー!?」ガーン

    手をあげたまま呆然と立ってる峰田「お…オイラそこまで嫌われちまったのか…?」(あまりのショックに涙を流す)

    ~~一方その頃~~

    百合(危なかった…まさかいるとは…)ゼーハー

    彼女は息を整えつつ帰り道を歩き始めた。

    百合(あとで謝って…いやそれはそれでなんで逃げたのか聞かれて気付かれる可能性が……ここは嫌われてでも巻き込まない方を優先するか…)

    そんなこんなでランニングを終え、家に帰った百合であった。

  • 184五寸釘25/03/15(土) 18:40:32

    ~~百合の部屋にて~~

    百合(あとは腕立て伏せとかで筋トレか…帰り道でこれ用のサラダチキンも買ったし、今日はそれを食べよう…)

    ~~しばらくして~~

    百合「うべっ」ベチャッ(腕立て伏せ中に力尽きて地面とくっつく音)

    百合はその状態でモソモソと動き、サラダチキンのパックを開封して顔だけ起こして食べ始める。

    百合「…うまい…」モキュモキュ

    その後、サラダチキンを食べながら上体起こしなどをして筋トレに励む百合であった。

  • 185五寸釘25/03/15(土) 18:48:47

    ではその翌日、体育祭が終わって初の登校日なので、登校途中でのイベントを募集させていただきます!
    こちらも(このイベント可能かな?)っていうのは考えず、各々好きに案を出していただければ幸いです!
    その後出していただいた案をこちらの方で考えてる物語と擦り合わせて、いけるものの中からダイスでどれが起こるか決めますね!

  • 186二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 19:19:00

    色々ブッチした後の登校なので罪悪感やらでお腹痛くなってる百合

  • 187二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 19:28:43

    筋肉痛やらでへっぴり腰でひょこひょこ歩く

  • 188二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 19:38:15

    雄英が近づくにつれ足取りが重くなる

  • 189五寸釘25/03/15(土) 20:02:48

    ここまで候補を下さりありがとうございます!

    早速決めていきますね!

    dice1d3=2 (2)

    1→>>186

    2→>>187

    3→>>188

  • 190二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 20:06:23

    もやしが無茶するから…

  • 191五寸釘25/03/15(土) 20:29:52

    あそうだ。登校途中で一般人から声掛けられるかどうか決めとこう。最終ラウンド出場組の子声掛けられたりとかしてるし(芦戸ちゃんとか)

    dice1d2=1 (1)

    1→掛けられたよ

    2→掛けられなかったよ

  • 192五寸釘25/03/15(土) 20:34:19

    声掛けられたみたいなので、ここでどんな内容で声掛けられたか募集させていただきます!
    その後出していただいた案をこちらの方で考えてる物語と擦り合わせて、いけるものの中からダイスで決めますね!

  • 193五寸釘25/03/15(土) 20:55:27

    今新スレを立てて書くもの書いてますが候補はこちらにお願いします!
    このスレは200まで使いきる形で使います!

  • 194五寸釘25/03/15(土) 21:18:30

    次スレ作り終わりました!

    次回スレもよろしくお願いします!

    (反映バグで荒らされたみたいになっちゃってますが…)

    https://bbs.animanch.com/board/4686371/?res=9

  • 195五寸釘25/03/15(土) 21:23:48

    今回の募集も(これ可能かな?)っていうのは考えず、各々好きに案を出していただければ幸いです!

  • 196五寸釘25/03/15(土) 21:50:37

    >>192

    現在候補募集中ですのでよければ!

  • 197五寸釘25/03/15(土) 23:03:36

    あげ

  • 198二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 06:02:12

    凄かったけどあれ何やったの!?

  • 199二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 09:39:03

    純粋にこれから頑張っていきなよ!系

  • 200二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 09:46:53

    頑張れ未来のヒーロー

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