- 1二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 15:56:23
- 2二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 15:57:13
1.旦那の掟破り
カフェは母親から衝撃的な事実を聞いてしまった。
元カフェトレ(以下、元トレ)が置物化していた小田式製麺機を稼働させてしまったのだ。
カフェが釘を刺されていたのにも関わらず、半月も経たないうちに新しい試みに手を出
してしまったのである。
カフェ「あれほど釘をさしておいたのに・・・」
元トレ「ラーメンだけじゃなくてうどんもスパゲッティもできるから。」
カフェ「応援で来たカフェ母だけでは対応しきれなくなったそうですが、どうするん
ですか?」
元トレ「誰かを雇うと言う。カフェ母は元トレと一緒に調理を行い、雇った人をホール
要員にする。」
カフェ「大丈夫ですか?」
元トレ「大丈夫だ、問題無い。」
と定番のフレーズが返ってきた。
聞くに以前にも手伝ってもらったことがあるから大丈夫だと言われた。
元トレ曰く、麺を自家製にしたことによるコスト減と麺類が増えたことによる収益増によ
り、経営的には人を雇っても問題無いそうだ。
カフェ「誰が来るんですか?」
元トレ「カフェと誕生日が一緒で勝鞍も一緒がヒントさ。」
カフェ「ライスさん?」
元トレ「当たり。」
ライスさんなら安心だ。きっと上手くやってくれるだろうとカフェは思った。
ただライスさんにも子供がいる。 - 3二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 15:57:38
>>2の続き
カフェ「ライスさん、育児はどうするんでしょう?」
元トレ「大きくなったので、もともとドーベルの所に預ける予定だったそうだよ。」
「カフェも仕事に早く戻りたいなら、子供が乳離れしたらクリークかドーベル
かフェノーメノの所に預けたら?」
カフェ「初子だし、御腹を痛めて産む子だし、物心つくまでは自分で育てたいと思って
いました。だけど貴方が心配(新しい試み的な意味で)なのでどうしようか
悩みだしました。」
元トレ「和洋中に麺類も一通り揃ったので、現状これ以上の試みは考えていないから
安心して子育てしてから戻ってきてほしい」
カフェは「現状」と云う箇所が気になったが、元トレの発言を信じることにした。
- 4二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 15:59:03
>>3の続き
2.出産
ある日、昼時の忙しさが過ぎた頃にカフェから元トレへ電話が入る。
カフェ「陣痛が始まったので、病院へ向かいます。」
元トレ「わかった。気を付けて。カフェ母に先に病院へ向かってもうから。
店じまいをしたら俺も向かう。」
ライス「わ、私も一緒に行きます。」
そう伝えると、元トレはライスシャワーと臨時休業の準備を始めた。ドアに臨時休業の
札を下げ、元トレとライスシャワーが病院へ向かうとカフェは既に御産を済ませていた。
産まれた子はウマ娘で、母子ともに健康であった。
元トレ「御産に間に合わずに申し訳ない。」
カフェ「仕事だし、済んでしなったことなので仕方ないです。それに次の機会だって
あるわけですから・・・」
ライス「カフェさん元トレさんおめでとう。これからは育児と仕事で大変だと思うけど、
私は応援してるよ。相談とかにも乗るからね」
とライスシャワーは祝福してくれた。また、彼女は他のウマ娘友達にもカフェの無事出産
の報告をしていたらしく、しばらくすると皆が続々と病院に来てくれた。
カフェが一番驚いたのはタキオンが一番先に訪ねに来たことだった。ポッケもダンツも駆
けつけてくれ、
ダンツ「これからはママ友にもなるね!」
ポッケ「育児で悩んだらいつでも相談に乗るぜ。」
と自分のことのように喜んでくれた。
- 5二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 15:59:18
>>4の続き
タキオン「やぁやぁ、おめでとう。ところで名前は決めてあるのかね?あと私の出禁は
何時になったら解除してくれるのかね?」
タキオンはいつも通りに飄々と話す。
カフェ「夢に3女神様が現れて天啓を授かりました。鹿毛だったらレッドディザイア、
葦毛だったらジョーカプチーノ、黒っぽい鹿毛だったらヒルノダムールに命名
するとよいと言われました。」
元トレ「命名はカフェの意志に従う。天啓の通りだと、この娘はレッドディザイアだね。」
カフェ「鹿毛なのでレッドディザイアですね。」
ダンツ&ポッケ「いい名前だね。末はクラッシックバかな?」
などと、みんなで産まれた娘の将来を予想する。
タキオン「ところで出禁の解除は何時かね?カフェ?カフェ~?」
執拗にカフェへ問うが、産まれた娘に話題を奪われ無視されるタキオンであった。
- 6二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 15:59:45
>>5の続き
3.フクキタルの再来
以前に「シラオキ様の御告げ」と突如現れたフクキタル。
最近は昼時の忙しさが過ぎた頃、頻繁に現れるようになった。
フクキタル「ライスさん、カフェさんはどうしたんですか?」
ライス「カフェさんは産休からの育休なんです。どうしましたか?」
フクキタル「カフェさんに相談があったのですが、では元トレさんを御願いできますか?」
ライス「御待ちください。呼んできます。」
元トレ「どうした。フクキタル?またシラオキ様の御告げかな?」
フクキタルが話を始める。何でも、今はマチカネ神社の禰宜を務めていて宮司のワラウカド
から外祭を命じられ、そのまま戻るのでは効率が悪いこと気付き、以前にここで占いをした
ことを思い出したそうだ。
フクキタル「午前の外祭後にカフェさんの店の一角を借りて占いをさせていただきたい
のです。御店にもシラオキ様の神恩がありますよ!」
元トレ「閑散している時間帯ならいいよ。」
フクキタル「本当ですか!?ありがとうございます。場所代は日収の1割を収めます。」
因みに御品書きは、占い 1回→1000円、簡易御祓い 1回→2000円、御守り 1柱→500円だそ
うだ。客入りは上々のようである。フクキタルも客もコーヒーや軽食を頼んでくれるので
喫茶店としての機能も回復しつつあり、元トレはカフェも喜んでくれると思った。
また、カフェが不在のため霊媒関係の相談を受けられなくなった問題も解消した。ただ、
フクキタルの手に負えない場合は簡易御祓いと御守りで急場をしのぎ、本格的な御祓いや
厄落とし等はマチカネ神社の本殿で行うそうだ。
なお、マチカネ神社では巫女はメイショウドトウが務めていて最近は神楽を舞えるように
なったらしい。
- 7二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 16:01:24
>>6の続き
4.ハルウララ現る
ある日のこと。フクキタルがいつものように急に騒ぎ出す。
フクキタル「ライスさん!シラオキ様の御告げによりますと、東より春色の救世主が
現れるとのことです!!」
ライス「春色の救世主?誰のこと?フクキタルさん、もう少し詳しく判りませんか?」
フクキタル「はい。シラオキ様によりますと、ライスさんと縁の深い方だそうです。」
ライス「う~ん。ウララちゃんかな?でも、ウララちゃんは高知にいる筈だけど・・・」
とフクキタルとライスシャワーが話をしていると、入り口の扉のベルが鳴る。
そして、客が入ってくる。ピンクの髪に桜の瞳をした彼女はライスシャワーがいることに
すぐに気付いた。
- 8二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 16:01:53
>>7の続き
ライス「いらっしゃいませ・・ウララちゃん!」
ウララ「ライスちゃん、久しぶり~。あ~!フクちゃんも久しぶり~!」
ライス「ウララちゃんは引退後、高知に戻ったんじゃなかったの?」
フクキタル「高知で活躍されていると聞いていましたが?」
ウララ「そうなの!でもね、最近こっちに戻ってきたんだ~。今はね、高知や他の地方
トレセンと中央トレセンの編入希望者を支援する仕事もしてるの。だから、こ
っちにいた方が仕事がしやすいんだ~。」
ライス「そうなんだ。でも、高知の仕事は大丈夫?」
ウララ「大丈夫!色んな仕事をしたけど今はめいよかいちょーになって、実務は後輩に
任せてるんだ~。みんな私よりも優秀だから大丈夫だよ!」
ライス「でも、高知で番組も持ってるんじゃなかったの?」
フクキタル「四国では大人気番組を御持ちだとか。」
ウララ「うん。でもね、今はUmatubeがメインだし、サブレギュラーのキングちゃんもセイ
ちゃんもカイチョーさんもこっちだから、私がこっちにいた方が収録しやすいん
~。データはくらうど?に保存してネット上で編集と公開してもらってるんだよ
~。便利になったよね~。」
ライス「そうなんだ。そでれ、今日はどうしたの?」
ウララ「今日はねぇ、取材をしにきたの。ネットで調べたらここがいいなと思って。でも、
ライスちゃんとフクちゃんがいるとは思わなかったよ。」
ライス「ここは私の店じゃなくてカフェさんと元トレさんの店なんだ。カフェさんが産休&
育休だから、臨時で働いてるの。」
フクキタル「私はシラオキ様の御告げで居候させてもらっています。」
ライス「取材なら、元トレさんを呼んでくるね。ちょっと待っててね。」
元トレ「ああ、久しぶりだねウララちゃん。元気だった?」
ウララ「元トレさん久しぶり~。実は、取材させてほしいの!」
- 9二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 16:02:10
>>8の続き
ハルウララは元トレと交渉を始める。何でも、ハルウララは高知トレセンの進路指導主事や
高知トレセン校長兼地方トレセン校長会会長、高知在郷ウマ娘会会長を歴任していたとのこ
とだった。高知トレセン校長時代には廃校寸前だった高知トレセンを復活させたことは風の
噂で聞いていた。その後、名誉職に落ち着いて、今はURAの中央・地方トレセン交流会会長
をしつつ、高知ローカル深夜番組発の「うららん酒場」の配信をしているんだとか。それで、
今日は酒場のネタを探しに来たらしい。
元トレ「取材は構わないけど、ウチの夜営業は今はカフェがいないからやってないんだ。
メニューの説明くらいしかできないけど、それでもいいかい?」
ウララ「メニュー教えてくれるの?嬉しい、ありがとう!番組の参考にさせてもらうね!」
コーヒーと軽食を摂りつつ元トレからメニューを伝授されるハルウララ。
ウララ「コーヒーの軽食も美味しいね~。ライスちゃんが作ったの?」
ライス「ありがとうウララちゃん。でも、カフェさんの方がもっと美味しいよ。」
ウララ「もっと美味しいの?凄~い!どんな味なんだろう。楽しみだな~。」
メニューの伝授じゃ一通り済みコーヒーと軽食を摂り終えると、ハルウララはゆっくりと立ち
上がる。
ウララ「御馳走様。また来るね。そうだ。今度、ライスちゃんもUmatubeに出てみない?」
ライス「ちょっと恥ずかしいな。でも、ウララちゃんと一緒ならいいかな・・・」
ウララ「出てくれるの?ありがとう!じゃぁ詳しくは後から伝えるね!」
そう言うと代金を支払い、手を振り帰って行った。
昔と変わらず元気な笑顔を見せてくれた。
- 10二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 16:02:41
>>9の続き
5.カフェの退院
出産から4日後、カフェと娘の退院が決定した。予定は2日後である。
カフェ「産後は体力が不安なので実家に行きたいと思います。祖父母にも曾孫の顔を見せたい
ですし、一人だと不安ですし・・・」
元トレ「いいよ。送っていくから必要物品をリスト化してくれると助かる。」
カフェ「レッドディザイアの首が座り、体力の不安が解消次第、店に立とうと思っています。」
元トレ「急がなくていいよ。物心つくまでは自分で育てたいって言ってたじゃない?」
カフェ「母と相談したんですが、孫の面倒をしたいそうです。それに、店に出るまでと閉めて
からの育児だってよいのではないかと提案されました。それに、掟破りの前科も気に
なりますし・・・」
元トレ「それを言われると反論できないなぁ。でも育児がしたくなったら戻っていいからね。
あとはレッドディザイアが無病息災で育ってくれることを願うばかりだね。」
ということでカフェの復帰時期は不明確ながら決定した。
そうすれば「喫茶まんはったん店主の日記」も再開することだろう。
- 11二次元好きの匿名さん25/03/02(日) 16:05:47
>>1です。
長文駄文失礼致しました。
訂正があります。内容は下記の通りです。
正 誤
章の構成は下記の通りです。それではどうぞ。 章の構成は下記の通りです。それではどうぞ。
1.旦那の掟破り 1.旦那の掟破り
2.出産 2.出産
3.フクキタルの再来 3.フクキタルの再来
4.ハルウララ現る 4.ハルウララ現る
5.カフェの退院
- 12二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 01:39:46
お疲れ様です
いいと思いました
みんなそれぞれ頑張ってるんだなあ