- 1二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:47:37
トリニティ付近に捨てられて衰弱していた赤ん坊を拾ってしまったセリナ
周辺状況のきな臭さから救護騎士団で世話をすることを決める団長
以降救護騎士団の出動時、背中に赤ん坊がおんぶされている姿が目撃されるように
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という概念をSSにするスレ。28スレ目。
本編(ちゃんと1連の話)は5スレ目で終わり
既に番外編(スピンオフや、本編の幕間のお話)
番外編の方が長い。とても長い。
調べてみると、150万文字くらいはあるらしい。
もはや物語の整合とかキャラの成長とか気にせず書きたいものを書くスレ。
見たい概念や概要を書いてくれたら
俺がSSにしていく、そういうスレです。
お前らが考えて、俺が書く
書きたい人、書ける人は供給してくれると俺が喜ぶ。
スレが落ちるその日まで可能な限り毎日
救護騎士団とトリニティの子守りのお話や
子供と接するブルアカキャラのお話を書いていく。 - 2二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:47:49
前スレ
【SSスレ】ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記 Part27|あにまん掲示板トリニティ付近に捨てられて衰弱していた赤ん坊を拾ってしまったセリナ周辺状況のきな臭さから救護騎士団で世話をすることを決める団長以降救護騎士団の出動時、背中に赤ん坊がおんぶされている姿が目撃されるように…bbs.animanch.com今までのスレをまとめてくれてる所
なんとスレを跨ぐ続きものもここからまとめて飛べる。
ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記過去スレまとめ | Writening初代 https://bbs.animanch.com/board/3194432/ 2 https://bbs.animanch.com/board/3248666/ 3 https://bbs.animanch.com/board/3298055/ 4 https://bbs.animanch.com/board/3347275/ 5 https://bbs.animanch.…writening.netまとめつくってくれた人のレスと、まとめスレの編集の仕方
https://bbs.animanch.com/board/3626523/?res=18
まとめるつもりだけど遅々として進まないまとめ読みできるところ
やらなきゃとは思うけど、遅々として進まない。
ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記(本編/子育て日記) - ハーメルンあにまんに投稿したSS ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記 トリニティ付近に捨てられて衰弱していた赤ん坊を拾ってしまったセリナ 周辺状況のきな臭さから救護騎士団で…syosetu.org - 3二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:48:01
前回までのあらすじ
1~5スレ目:子育て奮闘記(日記形式)本編
出来る限りちゃんと続き物意識してるのはここまで。
これ以降全部蛇足編
6スレ目:ゲヘナ旅行編。
7スレ目:ミレニアム邂逅編と便利屋も出て来た気がする
ラビット小隊もここで書いた気がする…
8スレ目:アビドス邂逅編と親子逆転編開始。
9スレ目:シャーレでヒマリとかC&Cとかワカモとか色々があった
10スレ目:サクラコ様おいたわし編と、夏祭り編開始
11スレ目:夏祭り編おわり、セイアちゃん単独編と、山海経編開始
12スレ目:山海経編終わり、アズサとスズランの珍道中?編開始
13スレ目:強いて言うならアリウス自治区探訪編?開始
14~16スレ目:ミレニアム冒険編
16スレ目:トリニティハロウィン。
17スレ目:門主様来訪編。あと文化祭編開始。
18スレ目~25スレ目:文化祭(アイドルイベント追走)編
20スレ目:ちょこっとアリウス編
22スレ目:お正月ネタ
25スレ目:文化祭編やっと完結。
26スレ目:リオ邂逅編。あと美食編開始。
27スレ目:美食研究会編があったのと、赤冬編を始めた。
28スレ目:いまここ - 4二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:48:13
今回の新スレのスレ落ち対策話は学校のプロモーションビデオ。
ちょこっとだけクロノススクールの二人が出てくる。 - 5二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:48:30
救護騎士団の思い出:学校紹介
百合園セイア
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夏の終わり、午後もしばらくを過ぎた頃のこと
ティータイムの休憩時間中だというのに
ナギサが印刷された書類を片手に、ふむ、と顎に手を充てる。
「学校紹介動画の撮影、ですか。」
「そろそろ進路をの最終決定の時期だからね。」
その紙に印刷されているのは
来年度の入学希望者に向けた、毎年恒例の学校のプロモーションの取材通知だ。
「って言っても、トリニティを知らない人の方が少ないじゃんね。」
「ああ、よく知られているだろうね。
正確の悪いお嬢様と、血で血を洗う権力争いの学校だと。」
お茶を飲みながら呑気な口調のミカクッキーを摘まむその顔は
またその話、とでもいうように少し不機嫌に頬を膨れさせる。
「世間のイメージなんて、ステレオタイプに歪んでいくものさ。
聞こえてくるのが、権力争いで殺人未遂があったとかね。」
ぐぬ、と何も言い返せなくなったミカ。
相変わらず書類を見ながら、何かを考えているナギサへ私は問う。
「ナギサ、どうするんだい?
以前の動画を再編集するだけ、と言うのも手だとは思うが。」 - 6二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:48:45
トリニティの入学希望者が増えたところで
受け入れ可能な人数と言うのは、総数で言えば誤差程度にしか変わらない。
ただし、トリニティ総合学園としては、だ。
トリニティ総合学園のプロモーションは
トリニティ学区の各学校のそれも意味合いとして含む。
トリニティ総合学園のイメージが、学区のイメージと言っても過言ではない。
それが分かっているからこそ、ナギサは思考を巡らせているのであろう。
「クロノススクールから撮影班が来て下さるのですね。」
「それも例年通りんだね。
プロモーションビデオと紙面、今年も両方とのことだよ。」
「とはいえ、このトリニティ総合学園として
今更、何かをする必要があるかと言うと……」
既に重要な進学者は、事件でも起こさなければ既に入学が確定しているようなものだ。
今からトリニティへの受験を決める生徒というのはこの学園にとってはさして重要ではない。
「とはいえ、ゲヘナの受験者数が上回ったら
あの議長がどんな顔をするかを考えると、面白くはないね。」
「……それはなんかムカつく。
ナギちゃん、なんかいい考えないの?」
ミカの言葉に、面倒くさそうに目を逸らすナギサ。
多少はやる気になるかと思ったのだが、あまり気にした風でもない素振り。 - 7二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:49:05
ミカの視線から逃げるかのように、逸らした目は校庭に落ちる。
見下ろしたトリニティスクエアには何事もない学園の日常。
特に面白い事もなさそうな、インスピレーションもなさそうな見慣れた庭園。
その中を歩く、生徒ではない小さな人影。
小さな体で、大きな翼を広げてとてとてと歩く小さな子供の後ろでは
ミネ達救護騎士団の3人が、一人で歩くスズランがどこに行くのかと
不安そうに物陰から見守っていた。
「ねーねー。ナギちゃんどうするの?
あの万魔殿の議長、ぶっ飛ばしちゃう?」
「ちょっと待ってください。ミカさん。」
救護騎士団の3人に追加で一人、スズランの行方が気になって仕方がない者が一人追加。
お茶の途中だというのに、ベランダの際まで歩いて行って
スズランを見失わないようにと首を伸ばして覗き込む。
「何見てるの?……あ、スズランちゃん。
おーい、スズランちゃーん!」
「みかねー!なぎー!」
大きな声で名前を呼び合い、大きく手を振り合うミカとスズラン。
ナギサもその隣で小さくスズランへと手を振って
さっきまでの小難しい事を考えた顔はニコニコとした笑顔に変わっていた。
しばらく手を振り合った後、スズランがどこか物陰に消えたようで
席に戻る頃には、二人はすっかり忘れた直近の課題 - 8二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:49:16
「それで、何かいい案は思いついたのかい?」
「案…?ああ、そんなお話でしたね。
……ええ、そうですね。良い案が浮かびました。」
明るくなったナギサの表情。
名案だ、とでも言いたげなその表情なのだが
おそらく今の彼女の頭の中は、きっとそのことでいっぱいなのだろう。
「何を言い出すかは分かっているけれど、一応聞いてみることにしよう。」
「スズランさんに、学校の案内をしてもらおうと思うのですが。」
「……なぜスズランに?」
「えっと、そうですね。生徒ではない人から見たトリニティ総合学園
そして子供と言う虚偽のない存在だからこそ、その実態を紹介できるかと。」
今考えたであろう理由付け。
この前は高価なカメラを買おうかと悩んでいたくらいのナギサだ。
クロノススクールの報道機材を使って、綺麗な映像を残したい。
本音はそんなところなのだろうが、思い付きの建前がまともなだけに
私がため息を返すことくらいしかできないでいると
生徒室の扉にやってきた来訪者。
「スズランさんがお見えです、お通ししてもよろしいでしょうか?」
「なぎー、みかー、せーいーあー」 - 9二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:49:30
良いも悪いも答える前に、扉から顔を覗かせるスズラン。
答える必要もないかのように、ナギサが膝を折って両手を広げると
とてとてとナギサの胸の中へと駆け込んでゆく。
「スズランさん、ようこそいらっしゃいました。」
「きたー」
「ところでスズランさん、お願いがあるのですが……」
―――――――――――――――――――――――――
プロモーションビデオの撮影当日。
大きな機材をたくさん持ってやってきたクロノススクールの生徒達。
カメラに照明に、撮影機材の数々と、たくさんのスタッフ。
「ナギサ様、本当にスズランを出演させるのですか?」
「ええ、そのつもりです。」
彼女たちを迎える生徒会のメンバーたちのこちら側
いつもより綺麗に髪を結って、服装もシワひとつない手作りの制服。
おめかしをしたスズランと、未だに信じられないようなミネの顔。
あの日、あのあとミネに話を通したナギサなのだが
「スズランがいいと言うならば」とすんなりと撮影を許可したミネ。
記念撮影のようなもの、といった感覚で
深く考えてはいなかったのだろうが、こんなに大勢のスタッフと
プロ用の機材の数々を見れば、ミネは現実に帰って来た様子。 - 10二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:49:48
「私はてっきり、ホームビデオ程度のものかと…」
「あら、ミネ団長も来年度向けのプロモーションビデオはご存知かと思っていたのですが。」
「ええ…存じてはおります。
しかし、こんなに本格的にやるものだとは思っていませんでした。」
想像よりも本格的だった撮影に及び腰だった様子のミネ。
対してオシャレをしたスズランは、今から何が始まるのかとワクワクと
運び込まれた大量の機材の方を興味深そうに見ていた。
「スズランに学園の命運を任せると言うのは…」
「大丈夫ですよ、ミネ団長。これ一つで何か変わる事はないでしょう。
そんな事よりも、スズランさんの今の姿を映像に残す方が重要ではないでしょうか」
「それは…普段から写真などは残していますし…」
「プロの機材と技術で撮影して貰えるのですよ。
これはまたとない機会ですから。」
ちらほらと本音を見せながら、ナギサがミネを説得する。
実を言うと、スズランが出演できなくなった時のことは考えて
ヒフミが代わりに説明をするというプランも準備はしていたのだが
そのまま流されてしまいそうなミネを見るに必要はなさそうだ。
「機材搬入、完了しました!
クロノススクール報道部のマイと言います、本日はよろしくお願いいたします。」 - 11二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:50:02
クロノススクールの生徒が名刺をナギサに渡しながら
私達の状況も確認するかのようにキョロキョロと周りを見渡す。
「今日出演される、スズランさんというのはどなたでしょうか?」
「あい!」
「えっと……あの。」
自分の名前を呼ばれて、元気よく手を挙げるスズラン。
とりあえず会釈を返すマイは、スズランにぺこりと頭を下げて挨拶をされても
状況を飲み込めないようで私達の方を、どうすればいいのかというような顔で見ていた。
「ああ、彼女がスズランだよ。
今日の主演女優さ。」
「……えっと、小さな子のように見えますが。
生徒による学校紹介形式、と伺っておりましたが。」
「彼女も立派なトリニティの一員だよ。
まあ、少し年齢は幼いかもしれないけどね。」
ふふ、と向こうに渡していた資料をマイに手渡す。
そこには確かに「トリニティの生徒」とは書かれておらず
「トリニティの者による学校紹介」と書かれていた。
騙し討ちをするつもりではなかったものの、
正しく伝えるにはあまりに雑な情報伝達過ぎたのだろう。
他のクロノススクールの生徒と相談をしながらどうしようかと悩むマイ。 - 12二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:50:14
その隣にいた、褐色の生徒がなんだか面白そうに
スズランへと視線を合わせて屈みこむ。
「マイ先輩、この子前のシャーレの先生隠し子騒動の子では?」
「……そういえば。」
キヴォトス中を揺るがしたあの先生の隠し子騒動。
騒動、といっても彼女達が作り出した騒動なのだが
トリニティでは収束するまでは情報統制を行い
密かにスズランの警備を厚くしただけあって目に触れることがなかったのだろう
「こんにちは、スズランさん、私は川流シノンと申します。」
「しの、こんちゃー」
「先生…パパについて少しお伺いしてもよろしいですか?」
「ぱぱ?ぱぱはねー、ぱぱねー」
ん?と首を傾げるスズラン。
目の前に差し出されたマイクにこれはなんだろう、とつんつんと。
もうちょっと首を傾げて、シノンの方を見ると、そこには子供には少し刺激的な服装。
「しのー。」
「はい、何かありましたか?」 - 13二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:50:24
とてとて、としゃがみ込んだシノンの近くまで行って、じーっと目を向けるのは胸元
なんだか難しそうな顔をするスズランはシノンの顔を見上げて聞く。
「さむない?」
「いえ、確かに最近少し熱気も落ち着いてまいりましたが
上着も着ていますし、寒いという程では…」
「そかー、さむないね。」
うん、ならいいや、とでも言うようにスズランはうんうんと頷く。
気温が下がったなら、上着よりも着るべきものがある気はするが
お洒落とは我慢ともよく聞く言葉だ。
「では、先生について引き続き質問を……」
「すみません、シノンさん、本日はトリニティのプロモーションビデオの撮影なので
別の取材はご遠慮頂きたいのですが。」
「おっと、申し訳ございません。ではまた後日取材を申し込ませて頂きます!
ではマイ先輩、早速撮影の方に移りましょうか。」
それから、スズランに少しメイクを施して
段取りの打ち合わせや、順番などが決められてゆく。
クロノススクールの生徒達は、子供の撮影も慣れた様子で
お菓子で気を引き、玩具で目線を誘導して、と事もなく撮影は始まった。
「では、シーン1、トリニティ正門前から。
スズランさん、準備はよろしいですか?」 - 14二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 03:50:38
「あい!できる!」
「では…5、4、3、…」
2、1と次第に声は無くなり、指を追って数えるマイ。
ぽんと押すとスズランが正門の中へと駆け込んでゆき
決められた場所で振り返り、大きくこちらに向かって手を振った。
―――――――――――――――――――――――
それから数日後、プロモーションビデオの確認依頼が届き
その1週間後にはそれはキヴォトス中へと公開された。
全学校同じタイミングでの公開。
生徒ではない小さな子供の紹介というのも相まって少し話題になったその映像は
例年よりほんの少しだけ、トリニティへの願書を増やす結果となった。
奇遇にも、同じように小さな子供が学校の紹介をしたゲヘナ。
どちらも学校紹介のプロモーションビデオとは思えない再正数になったのは
再正数を競り合って、互いに不要な広告合戦の結果。
連邦生徒会の定期会議の度に
ナギサとマコト議長が、再生数がどうだとか
うちのスズランが可愛いだとか、うちのイブキがかわいいだとか
そんなくだらない口喧嘩を仲良くするようになったのは、また別の時に話そう。 - 15二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 04:01:59
スレ立て乙です
これもまた別のエデン条約になったというオチですなぁ - 16二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 04:24:57
当のイブキちゃんとスズランちゃんは
「ここのスズランちゃんかわいいー」
「ここすきーあ、ふうかー!ぱんちゃもいたー」
すごいねー、かわいいねー
と和気藹々見せ合いっこしてる。 - 17二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 09:56:50
マコトは何処からかトリニティが学校紹介にスズラン出演させるの嗅ぎつけて「こちらはイブキで対抗だ!キキッ!」とかやってるやろ
- 18二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 11:10:48
スズランの知名度が上がり結果的に願書も増えてるのを見るにナギちゃんは大喜びね
…目的が変わってた気がしなくもないけど - 19二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 11:34:47
ミレニアムだとアリス、山海経だとココナがそのポジに?
- 20二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 12:22:26
スズランは有名になった!
色々なとこ行ってるから各校にはすでに知られてそうではある - 21二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 15:19:15
ゲヘナとトリニティは原作よりも遥かに微笑ましい意地の張り合いになったのね
- 22二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 15:30:43
子供たち当人は仲良くしてる良くある奴ねw
- 23二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 16:54:23
学校紹介PVにパンちゃん居るのか…
- 24二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 17:10:25
「スズランちゃんの動画見たよー可愛かった」
「いぶきもー」
ってほのぼの会話してる2人が見える - 25二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 18:44:57
言い争うナギサとマコトに仲良くお互いのPV観てるスズランとイブキ
やれやれ…となるセイアとイロハ
とても平和な光景だ