- 1二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 13:00:10
- 2125/03/03(月) 13:09:03
楽園(ユートピア)と書いて「ドリンクバー」と読む
羊羹はスニッカーズ
揚げ玉はサプリメント
カレーは飲み物 - 3二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 13:39:58
最近見ないな。パパイヤだっけ?ダンサーとコンビだと思ってた
- 4125/03/03(月) 14:04:54
- 5二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 14:08:59
ポケモン世界には肉が存在しない説マジなら石ちゃん生きていけんやろうな
- 6125/03/03(月) 14:32:06
「フリーサイズのシャツに自由を奪われる」
- 7125/03/03(月) 14:48:16
投稿するうちに10レスまで行けそうなので、次の書き込みから本編投下させてもらいます。
※展開の都合上、本編では描かれていない場所や存在しない店舗のシステムなどが出てきます。
8割自己満のssになります。
暇で暇で気が向かれた時にでも、ご笑読&保守くだされば幸いです。 - 8125/03/03(月) 15:16:30
以下本編
「あーあ……。
オージャの大滝が、全部シーザードレッシングだったらなぁ……。
さあ、今日も始まりました!えー、僕はですね。今『カラフシティ』という所にお邪魔しています!」
イシちゃんの『街角の達人』。
今回は、故郷であるカントーを離れパルデア地方に降りたちました。
厳しくも美しい大自然と、人間の文化が調和するこの土地で、イシちゃんは一体どんな美味しい物と出会えるのでしょうか。
「しかし、さすが水の町って言われるだけありますね。デブに優しい湿気と涼しさですよコレ!
色んなお店が軒をつらねて……もう、さっきから目移りしかしてないんですけど!」
ベーカリーに喫茶店、缶詰め屋さん……
砂漠に面した通りを、慣れた足どりで歩いて行くイシちゃん。
何でも、「ぜひともパルデア地方に!」と誘いをもらったデブ友……もといメル友と待ち合わせしているんだとか。
活気にみちた往来の間を、ズングリとした体が、ジムに向けて悠々とくぐり抜けていきます。 - 9125/03/03(月) 15:20:46
「おーい!イシちゃん!ここ!ここだい!」
と、白く光るモンスターボールの目印が見えた頃。
「あっ、あの人でしょ!ハイダイさん!」
カラフジムの前。ふくよかな巨体をズシズシ揺らしながら駆け寄り、ハグしあう2人の大男。
さながらゴ○ラ映画を思わせる迫力です。
「いやあ、本当においでくださるとは感激だい!こうやって顔合わせるのは初めましてだよな!」
「どーもどーも!もうね。会ったことなくてもね、同じ匂いがするから一発で分かりましたよ!ソウルメイト!」
イシちゃんの言葉に「違いねえ!」と豪快に笑うこちらの男性。この方は、ここカラフシティのジムリーダー、ハイダイさん。
なんでも、人気の中華料理店を切り盛りするオーナーさんでもあるんだとか。
「よっしゃ!席はとっといたからな!さっそく案内しようじゃないか!」
「あのー、ハイダイさん。本当〜〜に、差しでがましいお願いなんですが……」
「おや、どうしたんだい?何でも言っとくれい!」
どうしたんでしょうか、イシちゃん?まるで時代劇の越後屋よろしく、ハイダイさんに何やら耳打ちしていますね。 - 10125/03/03(月) 15:22:40
「……そのー、カウンター席だと、デブ1人で全部埋まっちゃう可能性が」
「ガッハハハ!なーんだい!
……もちろん、家族席をご用意しとるとも」
間髪入れずに、悪代官のような黒い笑みで応えてくださるハイダイさん。
「ああ、良かった!神よ……!
『起きてボックス席、寝て大広間』がポリシーなもんで。お世話かけます。いやー、水の町サイコー♪」
ハイダイさんのノリの良さに救われたイシちゃん。2人はガッチリ腕を絡ませたまま、
最初のお店――ハイダイ倶楽部へと足並み揃えてスキップしていきました。 - 11125/03/03(月) 16:02:33
「いやぁ、それにしても素晴らしい店内ですね!」
「なーに、お世辞にもキレイとは言えねえけどな!」
「とんでもない安心感ですよホントに!『あれ?ここ国分寺だっけ?』みたいな!」
「そう言ってもらえりゃあ、ありがたいね!
柱や壁に刻まれたシミ1つひとつが、オイラたちが積み重ねてきた仕事の証だからな!」
ひなびた店内。
喧騒と油の音に紛れつつ、厨房の切り抜きから顔を覗かせるハイダイさん。
「イシちゃん、ちょっくら待っといてくんな!なるべく急ぐからな!」
「ああ、全然!お気遣いなく。頭の中で食材を数えて待ってますから。
チャーシューが1本、練りからしが2本……内山のモモ肉が3本、彦摩呂くんの前足が4本……」
流石は人気店。
昼下がりにも関わらず、入ってくるお客さんが後を断ちません。
ピークの時期には予約のみの対応。なんと3ヶ月先まで埋まる事もあるんだとか。 - 12125/03/03(月) 16:06:19
「はいよ、お待ちどおさん!大盛りダンダンミェンの1辛(いちから)だい!」
「来た来た、ありがとうございます!うわっ見てください。いい感じで麺の山が出来てますよコレ……!」
イシちゃんが注文したのは、この店一番の人気メニュー・ダンダンミェン。今回は大盛りで頂いちゃいます!
濃厚なコクと旨みが凝縮された特製スープに、惜しげも無く投入されたモチモチの麺。
そして、たっぷりと掛かった辛味噌のハーモニーが自慢。なんですが……
「ハイダイさん。『1辛』って何ですか?」
「うちのダンダンミェンには、辛さの段階があってな!まずは心置きなく美味さを堪能もらうために、一見さんや学生なんかには、スパイスを控えめにして出してやってるのさ!」
「そういう事ですか!じゃあ、これがハイダイ’s スタンダードってワケですね?」
「おう!真ん中も真ん中!ド直球だい!伸びないうちに平らげちまってくれ!」
「わっかりました!
……イシちゃん、お前は何故すするのか。そこに山があるからだ。ではでは、このプースーから参りましょうか……」
麺の茂みから湧きでる、黄金色のスープ。表面に浮かぶ赤い油が、食欲をいっそう引き立てます……。
「…………ウグッ、コ、コホッ」
まずは、レンゲでひとすすり。さて、イシちゃん。お味のほどは?
「……ずっ……ズダンダードッ?(声カッスカス)」
※イシちゃんは辛いものが苦手です。 - 13125/03/03(月) 16:08:18
「ガッハッハ!お前さん、デリケートなんだな!」
「……でも、たしかに辛さより『まいうー』のが勝つわ。またこの、てっぺんの味噌が良い味だして……エホッゴェッ!!こ、これホントに標準ですか?」
「おうとも!中には最高の10辛でも飽き足らず、追いチリソースするツワモノもいるぜ!」
「そこまで行くと前人未到っすね……。パンイチでシロガネ山を登るか、ダンダンミェン10辛食っとくかみたいな……」
上には上がいる……。
Tシャツとオーバーオールをしとどの汗に染め、額を拭いながらダンダンミェンの山を食べ進めるイシちゃん。すると……
「あのお、お隣よろしいですかあ?」 - 14二次元好きの匿名さん25/03/03(月) 19:17:06
まさかのチョイス過ぎる
上げ - 15125/03/03(月) 22:59:13
イシちゃんの傍らに、何やらスマートな人影がたたずんでいます。
「すみませえん。テレビでお見かけしてから、ずーっとファンなんです」
「おや、それはそれは。ありがとうございます!ぜひぜひ!服を着たメシ食い加湿器の隣でよろしければ!」
「やったあ!それじゃあ失礼して……」
イシちゃんの太っちょジョークに笑みをこぼすや、ゆるりと隣のイスについた白衣の男性。
クシの通っていない髪の毛。六角形のメガネ……
「どことなく。どことなくなんですけど、
お兄さん、マギー司郎さんみたいなオーラがありますね!」
「えへへへ……帽子からムックルは出せませんけどねえ」
「ははは!ツッコミもお上手!もしかして、つぶやきシローのお弟子さん?」
「まっさかあ!プロには敵いませんよお、メグミさん」
「あっ、自分イシちゃんです」
「失礼しました……ぼく、どちらもファンなんですよねえ」
イシちゃんの悪ノリを封じる、こちらのチャーミングな男性はジニアさん。
のちのち、思いがけない形でお世話になる事に。
- 16125/03/03(月) 23:04:16
「ハイダイさあん、10辛おかわりお願いしまあす」
「はいよ!まいどあり!今日は、一段と活きのいい食いっぷりだな!」
「えっ、じ、じ、10辛!?」
ジニアさんの間延びした声が厨房に届くや、ハイダイさんから力強い返事が。
「ジニアさん……!いま、パンイチ・シロガネ山って言いましたよね!?」
目を白黒させていたイシちゃんですが、マヨネーズとコーラに染まったツートンカラーの頭脳は、ある答えを導きだした様子です。
「もしかして……10辛チリソースのツワモノとは!」
「えへへへ。朝からフィールドワークを頑張ったごほうびに、今日は精をつけようと思いましてえ!」
「……あの、ジニアさん。つかぬ事を伺いますが、胃と腸にメタルコートを塗ってませんか?」
「ハッサム使いなら同僚にいますよお。レホールさんっていうんですけど……」
噛み合っているのか、いないのか分からないやり取り。 - 17125/03/03(月) 23:04:32
「ヘイ おまち!!」
「あっ、ありがとうございます。来ましたねえ」
そうこうしているうち、ジニアさんの前に10辛ダンダンミェンが運ばれてきました。
「……オーダーする時、ジニアさんピースサインしてたんで、まさかとは思ったんですけど」
「イシちゃんさん。良かったら1つどうぞ〜」
そう。カプサイジも逃げ出しそうなほど真っ赤な麺の山が、お約束どおり2皿。 - 18125/03/03(月) 23:38:30
- 19二次元好きの匿名さん25/03/04(火) 01:04:43
味のあるイラストだなー。。炎の描き方上手ね
- 20125/03/04(火) 02:59:13
「あ゙のっ、ジニアざん、ぢょっどゴレ、おでほん見せてもらっても」
「ぷはっ。ごちそうさまです〜!」
「( ゚д゚)」
イシちゃん呆然。ボヤだ!錦糸町のボヤだ!とテーブルのまわりを右往左往する数分の間に、
一杯目の10辛は、ジニアさんの胃袋にペロリと収まってしまいました。辛いもの好き、恐るべし……。
「なるべく、小さな息づかいで一気に吸い上げるのがコツですねえ」
「何かさ。一杯は僕が食べるの前提だけどさ。もうジニアさんに任せた方がいいって」
「何だい何だい!天下の食いしん坊・イシちゃんともあろう男が!ファンっ子の1人や2人、うならせてみろい!」
「大丈夫ですよお。口の中が千切れそうになるのは、最初の2、3口だけですから。イシちゃんさんの生レポート、ぼくも見てみたいなあ!」
ハイダイさんからの雄々しい眼差し。ジニアさんからの眩しい視線。
「……ほら。視聴者のみなさん聞きました?生まれてから今日までのメシ史上、『口ん中が千切れる』って初めて……よし、やろうか」
心を動かされたイシちゃん。深呼吸をしながら、ふたたび深々と腰掛けました!
- 21125/03/04(火) 03:01:50
「僕の辞書に『後退』と『カロリーハーフ』の言葉はありませんからね!」
ジニアさんの前に右手を伸ばし、ずずずいっと10辛をたぐり寄せるイシちゃん。
「ただし……AEDは必要かもしれないな」
ついでに避難所として、元ある1辛を左手に置くのも忘れません。
「ハイダイさん、ジニアさん。僕の身に何かあったら、子供たちに伝えてください。
『アグラで足が痺れるようになってからが一人前だ』と」
遺言を伝えたイシちゃんは、立会い人の両名――テーブルの両隣と一礼ずつ交わすと、箸立てから静かに2本を引き抜きます。そして。
「最期ぐらいはいつも通り。明るく楽しく!
うーん、レンゲが一瞬で真っ赤っか!いかりの湖を思い出すなあ♪
それじゃあ、いっただきまーーす!」
朗らかに勢いよくレンゲの中身をすすりこんだイシちゃん。
この哀れなマクノシタの擬人化は、一瞬でオクタンばりに赤くなるや、スープをカメラめがけて逆噴射。
その直後、返す刀で全身を真っ青に染めたまま倒れ伏し、ジニアさんの計らいでアカデミーに担ぎ込まれました。
AEDの出番なし。無念です……。
✿.•¨•.¸¸.•¨•.¸¸❀✿❀.•¨•.¸¸.•¨•.✿
技術的な問題が発生しました。しばらくお待ちください。✿.•¨•.¸¸.•¨•.¸¸❀✿❀.•¨•.¸¸.•¨•.✿ - 22125/03/04(火) 03:02:50
ハイダイ倶楽部編おわり……
アカデミー編に続きます。 - 23125/03/04(火) 03:06:28
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追記
登場人物は、あくまで「マクノシタそっくりなレポーターのイシちゃん」であり、ホッケーが鬼強なお笑いコンビの石●英●さんとは関係ございません✿.•¨•.¸¸.•¨•.¸¸❀✿❀.•¨•.¸¸.•¨•.✿