- 1名無しのバトラー25/03/05(水) 21:07:03
- 2名無しのバトラー25/03/05(水) 21:07:23
バトルスピリッツ、それは同名三枚までで最低四十枚のカードを束ねたデッキとコアを使い、相手のライフを0にするか、相手のデッキを0枚にして勝利する、トレーディングカードゲームの1種だ。
そんなカードゲームの一種が、ここキヴォトスでは大きく流行していた。裸の人を見るよりも銃を持たない人を見るのが珍しいように、バトルスピリッツのプレイヤー、バトラーではない人を見かけるのはとても珍しかった。
少し大きな店やカフェに行けば当たり前のように対戦スペースが設けられている。銃器ショップの隣にカードショップが並ぶなど、それはここではよくある日常だ。
アビドス編1章
スマホにセットしていた目覚ましのアラームがなり、布団に潜っていた少女は目を覚ます。同時に少女の頭上には青く煌めくヘイローが出現した。
少女は眠気を覚えつつも体を起こし、パジャマを脱ぐと制服へと着替える。着替えを終えると洗面所へと向かい、顔を洗って歯磨きをする。いつもの寝起き直後のルーティーンを済ませると、買い置きしていたゼリー飲料を飲みつつスマホでニュースを流し見する。
『デッキ破壊のいろは』
『神速で相手を翻弄!?』
『美食研究会また飲食店を爆破』
少女にとって特筆するようなニュースはこれといってなかった。強いて言えば、連邦捜査局設立と先生の就任の記事が目に付いたその程度だった。
ゼリー飲料を飲み終えると、ゴミ箱に捨てて自転車の鍵を取り、立てかけていた愛銃を掛けてから、ロードバイクを手に家を出た。 - 3名無しのバトラー25/03/05(水) 21:45:09
ペダルを漕ぎ、砂漠の中を颯爽と走り抜けていく。アビドス高校へと向かう道はとても暑く、時折水分を補給しなければきつさを覚える。そんな道を進んでいると、一人の倒れている人を見つけた。
???「大丈夫?」
私は倒れている人に話しかける。見たところ学生の用には見えない、物珍しさを覚える、大人の人だろうか。私はロードバイクを止め、倒れている人の生存確認をする。
”大丈夫じゃないかな”
返事をした。意識はあるようだが、とても動けるようには見えない。恐らく、熱中症になったのだろうか。私はロードバイクに着けていたスポーツ飲料を手にして、その人の前に差し出した。
???「私の飲みかけでよかったら」
飲み物を渡されたと気が付いたその人は、私が遅れて間接キスることになったと気が付いたことをよそに、乾いたのどを潤すために勢いよく飲み始めた。
”ありがとう。本当に助かったよ”
???「ならよかった。その格好、連邦生徒会から来た大人?」
”そうだよ。アビドス高校に用があってきたんだけど、お恥ずかしながら、ろくな食料や水も持ってなくて、飲食店にもたどり着けず”
???「それで遭難してたんだ」
大人の答えに少しあきれつつも、連邦生徒会から来たという大人、そして私が向かおうとしている学校と同じところに大人は用があるようだった。
???「私もアビドス高校に向かうから、ついてくる?」
”そうさせてもらってもいいかな?”
???「私は砂狼シロコ」
”私は連邦捜査局シャーレの先生だよ”
これが私と先生との初めての出会いだった。 - 4二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:01:09
バトスピのSSか、これは期待
- 5名無しのバトラー25/03/05(水) 22:05:18
ホシノ「いやぁ、先生が来てくれたなんて嬉しいなぁ」
先生をアビドス高校へと連れてきて、アビドス高校の皆にシャーレから来た大人を紹介した。
先生は、少し前に連邦捜査局シャーレに就任して、いくつかの仕事をこなしていた。その際、私達と同じ廃校対策委員会のアヤネちゃんが出していた救援要請の手紙を見て、私達の元に来てくれたそうだ。
私達はお互いの自己紹介を済ませて、先生から補給物資の受け渡しに関する書類を受け取ったところだ。
”これで補給物資を受け取れるはずだから”
アヤネ「ありがとうございます」
ホシノ「これで、弾薬の在庫を気にしなくて戦えるようになるよ」
私達は日常的に多くの弾薬を使用していた。それの在庫が最近少なくなり、底が見え始めてきたため早く補給物資を手に入れたかった。それが先生が来てくれたことにより、ようやくめどが立った。
セリカ「最近、あいつらは私達のデッキも対策し始めて来たし、こっちでどうにかできるようにしとかないとだもんね」
”デッキ?”
セリカの言葉に引っかかることがあり、先生は首を傾げた。
アヤネ「ああ、先生は学園都市の外から来たお方なんでしたっけ?」
ホシノ「だったら、こっちでの戦いの決まりなんかを知らないよねぇ」
”うん、詳しくは知らないかな”
先生はヘイローを持たない人だ。私達が当たり前のようにやっていることであっても、先生にとってはとても危険なことが多い。それを知らないとなれば、私達が教えておくべきだろう。
シロコ「ん、セリカ、相手をお願い」
セリカ「わかった。ホシノ先輩そこの机借りるわよ」
私とセリカは机を動かして準備を始める。 - 6名無しのバトラー25/03/05(水) 22:11:13
ホシノ「ここだとね、まぁ、ニュースを見た限りだと先生も見たんじゃないかな?銃撃戦なんて日常茶飯事でさ、おじさんたちもよく、ヘルメット団とかとの戦闘で銃を使ったりするのよ」
ホシノ先輩は自分のショットガンを手に取り、ポンプアクションを行い、中に入っていたシェルを取り出して先生へと見せた。
ホシノ「でもね、私達ってさ銃弾を受けた程度じゃさ痛い程度でおわっちゃってね。いつまでも決着がつかないの、そこで少し前の連邦生徒会が決めたバトスピ法ってのがあるんだ」
”バトスピ法?”
ホシノ「わかりやすく言えば、決闘法。不要な争いを起こさず、血を流さないようにって定められた決まりなんだ」
アヤネ「そこで使われるのが、これ、バトルスピリッツです」
アヤネは懐からデッキケースを取り出し背面が黒いカードの束を見せる、それに続いて私も、ノノミも、セリカ、そしてホシノ先輩もそれぞれが持っているデッキを見せた。
ホシノ「お互いに、バトルを始める前に何を賭けるのかを決める。そして、バトルスピリッツの勝敗をもってして勝者を決める。そんな決まりなんだ」
アヤネ「当然、バトルスピリッツを行う上ではデッキは必要不可欠です。私達生徒は銃を扱うのと同じように、自分のデッキを作っているんです」
”なかなかすごいところだね”
ノノミ「バトルスピリッツなら、先生でも安全にやることができますから☆先生もデッキを作っておいた方がいいですよ♪」
”でも、私はそのルールを詳しく知らないから” - 7二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:12:56
おや?先生は初心者なのね
- 8名無しのバトラー25/03/05(水) 22:20:50
シロコ「そうだと思って、私とセリカで説明する」
セリカ「シロコ先輩、こっちは準備できたよ」
私とセリカは机の上に一つの缶を置き蓋を開ける、中には青くきらきらと光る小さな石がたくさん入れられていた。私とセリカはそこから青い石を8個ずつ、そして一回り大きい赤く銀の縁を持つ石を1個づつ取った。そして、その意思を青だけで五個を左側の真ん中くらいの位置に置き、残った石をその下へと置く。続けて互いに自分のデッキを取り出してシャッフルした。
シロコ「切る?」
セリカ「こっちのもお願い」
一度お互いのデッキを交換してシャッフルしあってからデッキを返し、石を置いた側とは反対の位置にデッキを置く。そして、互いにデッキからカードを四枚引いた。
シロコ「ん」
セリカ「なるほどね」
ホシノ「それじゃあ、表と裏どっちにする?」
私達の準備を終えると、ホシノ先輩が待ってましたと言わんばかりに一枚のコインを取り出して私達に見せた。
シロコ「表」
セリカ「裏で」
ホシノ「それじゃあ、コイントスいっくよぉ!!」
ホシノは指でコインを弾き、上へ上へと飛んでいきながら回転する。そして、コインは私達の目の前に落ちて結果を見せた。
”表だね”
シロコ「ん、先攻をもらう」
セリカ「わかったわ。それじゃあ」
一呼吸おいて、お互いにタイミングを合わせて声を出した。
シロコ・セリカ「「ゲートオープン!!界放!!」」 - 9二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:30:44
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- 10名無しのバトラー25/03/05(水) 22:43:17
ホシノ「バトルスピリッツは、まず同名カードは3枚までで最低四十枚のカードを一つのデッキとして用意しておくんだよ」
”最低ってことは、上限は?”
ホシノ「一応、上限はないことになってるよ。とはいっても、皆大体40枚から50枚程度でデッキを作るかな」
上限はない、だからデッキを塔のように積み重ねたものであってもルール上は使用可能だ。けれど、誰もそんなデッキを使うわけがないので、現実的に多くても六十枚程度だ。
ホシノ「カードの種類は大きく分けて、スピリット、アルティメット、マジック、ブレイブ、ネクサスの五種類と色が六色あるんだけど、ここはおいおい説明するね。今はシロコちゃんの盤面を見て説明をしようか。
ゲームを始める前に、手札が4枚になるようにデッキからカードを引くんだ。そして、先攻後攻を決める」
第一ターン シロコ
シロコ「スタートステップ、ドローステップ、メインステップ」
ホシノ「基本的にターンの流れは、スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ、アタックステップ、エンドステップの各ステップを経てからターンエンドになるんだ。一部例外はあるけど、今回はそこは省略するね。そして、何より大事なことだけど、第一ターン、先攻の最初のターンにだけは、コアステップとアタックステップ、この二つのステップがないから気を付けてね」
ノノミ「スタートステップは自分のターン開始の宣言と、自分のターン中に適応される効果の開始になります♪コアステップはボイド、ゲーム外からこの小さな青い石をリザーブと呼ばれる、左下のゾーンに一個置きます♪ドローステップはその名の通り、カードをデッキから一枚引きます♪」
シロコ「今の私はメインステップ、基本的にこのステップで自分の手札のカードを使える。私は、手札からネクサス「魔星輝く古戦場」を提示。コストは4、軽減は0」
私は手札から紫の縁を持つカードを提示してから、左下、リザーブにあるコアを四つ反対の右側に送ってから、カードを目の前に置いた。 - 11名無しのバトラー25/03/05(水) 23:27:43
ホシノ「え~と、まず最初に、カードの使用についてだけど。まず、カードを使用する際には使用したいカードを提示しないといけないんだけど、カードごとに決められたタイミングの記載がなければ、基本的には自分のメインステップだけにしか提示できないんだ。タイミングについては置いておくとして、次に、提示されたカードを使用するにはもう一つのステップを踏まないといけないんだ」
”さっきシロコが言っていたコストが4といって、コアを4個動かしてたことかな?”
アヤネ「はい。カードの左上に記載されている数字、それがそのカードを使用するために必要なコストの数となります。カードの提示後、トラッシュと呼ばれる、わかりやすく言えば使用済みのゾーン以外のところからコアを指定数分トラッシュへと送って、初めてそのカードを使用することができます」
”それじゃあ、一ターンに使えるカードに限りはあるんだ”
ホシノ「そうだよぉ、基本的に効果が強いカードほどコストが重たくなる傾向にあるから、ただ強いカードばっかりをデッキに入れたら、コストを支払えなくて何もできなくなっちゃうから気を付けてね」
セリカ「それはそれとして、やっぱりそのネクサスは面倒くさいわね」
シロコ「ん、牽制は大事」
ホシノ「今シロコちゃんが場に出したカードは、ネクサスと呼ばれる分類のカードだね」
”カードの分類のときに言っていたね”
ホシノ「基本的にデッキには一、二種類くらいは採用されているカードでね。下手なスピリットやアルティメットよりも厄介な効果を持っていることが多いカードたちなんだ」
”そんなに面倒な効果を持っているのかい?”
アヤネ「場合によっては、たった一枚のネクサスカードで相手のデッキを機能不全に陥らせることが可能です」
”そんなに”
ホシノ「そうだよ。直接的ではなくても、とにかく自分にとって有利な状況を、相手にとって不利な状況を押し付ける、そうした役割を持っているのがネクサスカードなんだよ」 - 12名無しのバトラー25/03/05(水) 23:34:07
ノノミ「シロコちゃんが配置したネクサスは、「魔星輝く古戦場」今の状態ですと、セリカちゃんがアタックする毎にシロコちゃんはデッキからカードを一枚引きますね☆」
”つまり、攻撃すればするほどシロコの手札が増えるってことだよね?”
ホシノ「そうだね。あれ自体にセリカちゃんの攻撃を直接的に止める能力はない、けど、手札が多ければその分、防御札を抱えている可能性も高くなるし、切り札を使われる可能性だって高くなるね」
”確かに、たった一枚のネクサスだけでセリカちゃんの行動を牽制できている”
セリカ「さらっとちゃん付けで呼ばないで」
魔星輝く古戦場
ネクサス
4(2)/紫
<0>Lv1 <2>Lv2
Lv1・Lv2『相手のターン』
相手のスピリットが疲労したとき、自分はデッキから1枚ドローする。
Lv2
自分のスピリット状態のブレイヴすべてに
“【呪撃】『このスピリットのアタック時』
このスピリットは、ブロックした相手のスピリット1体をバトル終了時に破壊する”という効果を与える。
シンボル:紫
- 13名無しのバトラー25/03/05(水) 23:46:50
シロコ「バーストをセット」
私は手札のカードを一枚、裏向きで左の上の方へと置いた。
”バースト?”
ノノミ「特定のカードたちが持っている効果で、裏向きでああやって場に置けるんですが」
ホシノ「今はややこしくなるだけだから後で説明するよ」
シロコ「エンドステップ、ターンエンド」
私はターンを終了した。
第二ターン セリカ
セリカ「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ」
ボイドからコアを1個手に取り、リザーブへと置くとそのままデッキからカードを一枚引いて手札に加えた。
セリカ「バーストをセット、続けて、手札から「近衛兵士 セトラ」を提示、3コスト0軽減lv1で召喚」
セリカは手札から青の縁を持つカードを見せてから、コストとして3コア支払い、場に出すと、続けてリザーブのコアを一個そのカードの上に乗せた。
”カードの上に乗せたコアは一体?”
ホシノ「維持コアだね。基本的にフィールドに出たカードにはlvっていう概念があって、カードごとに指定されたコア以上が載せられていればそのレベルになるんだ。だけど、最低レベルに必要なコアが乗っていないカードはフィールドに留まることはできない」
”じゃあ、あのカードは場に残すためには一個以上は乗せていないと駄目ってことか”
ホシノ「そうそう、ネクサスや一部例外のブレイブは0個でもフィールドにはとどまれるけど、スピリットアルティメットはだいたい1個以上はないとフィールドにとどまれないんだ」
”なるほど、ってことは、あのカードはスピリットてこと?”
先生の飲み込みは早く、こちらが説明をするよりも先にそのカードがどういうカードなのかを当てるようになり始めた。 - 14名無しのバトラー25/03/06(木) 06:43:45
アヤネ「スピリットはレベルに応じたBPを持ちます。これはネクサスにも同じことが言えますが、レベルに応じて使える効果が異なりますので、必要ならばそのレベルまで上げられるようにコアを用意する必要があります」
”ここでもコアか、カードをたくさん使えば使うほど使ったカードの力を十分には引き出せなくなると”
ホシノ「そうそう、飲み込みが早くておじさん助かるよ。スピリットとアルティメット、一応ブレイブもアタックステップになれば相手を攻撃することができるようになって、カードの右下にあるマークもといシンボルの数だけ相手のライフを減らすことができるんだ。ちなみにライフはプレイヤーの左側で真ん中のコアが5つあるところ、コアがそのプレイヤーのライフだよ」
”じゃあ、五回相手にアタックすればゲームは終わるの?”
ホシノ「流石にそんなに単純なゲームじゃないよ」
流石に五回攻撃宣言をすれば終わるゲームなんてつまらなさすぎる。
セリカ「えっと、進めさせてもらうよ。「近衛騎士セトラ」の召喚時効果発揮、デッキからカードを二枚ドローして、手札を一枚捨てる」 - 15二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 13:28:01
期待の保守
- 16名無しのバトラー25/03/06(木) 18:56:30
セリカはデッキからカードを二枚引いて、手札から一枚を捨てた。
"折角の手札を一枚を捨てちゃうなんて勿体なくないかな"
ホシノ「うへぇ、初心者らしい反応だね。でもあれでも結構強力な効果なんだよ」
"そうなんだ"
セリカ「アタックはしない、ターンエンド」 - 17名無しのバトラー25/03/06(木) 19:01:00
第三ターン シロコ
シロコ「リフレッシュステップ」
アヤネ「リフレッシュステップはトラッシュにあるコアを全てリザーブに戻して、疲労状態のカードを一段階回復させます。
」
シロコ「ん、メインステップ」
手札を確認する。
シロコ「「キャメロットポーン」を0コストで、LV1で召喚」
"コストが0なカードもあるんだね"
アヤネ「はい、召喚にコストが要らない分後続のカードを使うための力になります」
シロコ「続けて、「隻狼ガウガ」を3コスト2軽減1コストLV1で召喚」
召喚コストの数、コアを一個リザーブに置いたところで先生は頭にはてなを浮かべた。
"あれ?そのカードは3コストだよね?でも支払ったコアは1個だけ、さっきの2軽減が原因だとは思うんだけど一体どこから?"
ノノミ「先生勘がいいですね♪」
シロコ「ん、カードにはそれぞれ自分でコストを軽減することが出来る。コストの横にあるこの色のマーク、このマークと同じ色のシンボルが自分のフィールドにあれば、どちらかの上限になるまでコストを軽減できる」 - 18名無しのバトラー25/03/06(木) 21:22:39
"ちょっと失礼、それじゃあ。このカードはシロコのフィールドにある紫のシンボルの数までコストを軽減できるんだ。あ、だからこのコスト0のスピリットを出したんだね"
先生が私のカードに触り、どういう意味なのかを確認する。
シロコ「そう。餓狼ガウガの召喚時効果発揮、デッキからカードを一枚引く」
このターンで手札を二枚消費、前のターンでも二枚消費しているため私の手札は少なくなっている。着実に手札を補充して次の一手に備えようとしたが。
セリカ「相手の召喚時効果発揮後バースト発動」
セリカは伏せていたカードを表向きにした。
"あれはさっき伏せてた"
セリカ「「キングスコマンド」バースト効果でデッキからカードを三枚引いて、手札を一枚破棄。フラッシュ効果は使わないわ」
セリカはこちらの効果を起爆剤にキンコマを使ってきた。一気に手札に新しいカードが三枚加わり手札の質が上がっていく 。
ホシノ「今のがバーストで、セリカちゃんが使ったのはバースト効果の方だね。本当なら、あのカードはマジックカードで、コスト4以上のスピリットをアタックできなくさせる効果があるんだけど」
"バーストとして使うと効果が変わるのかい?"
ホシノ「ううや、そこはバーストの説明をする時にするよ。本来マジックはたった一枚でも戦況をひっくり返すことができるほどの力を持ったカードでね、たった一枚それが原因で逆転負けも十二分に有り得るカードたちなんだ。今のキンコマだって中型以上のスピリットのアタックを4コス2軽減で使えるんだから」
"それは怖いねぇ" - 19名無しのバトラー25/03/06(木) 21:25:53
シロコ「ん、紫なのにドローで負けてる」
セリカ「いや、シロコ先輩そこは競うところじゃないでしょ」
シロコ「だから、私もドローする。アタックステップ。餓狼ガウガでアタック」
私はガウガを九十度回して横向きにする。
アヤネ「アタックステップ時、回復状態、正位置の状態ですね。そのスピリット/アルティメットはアタックが可能です、アタックをする場合アタックしたいカードを横向きにして疲労状態にさせます」
"それじゃあ、回復状態であり続ければ何回でも攻撃ができるの?"
アヤネ「はい、可能です。というか、セリカちゃんのデッキはそういうデッキですから」
シロコ「アタック時効果発揮、デッキからカードを一枚ドロー」
"アタックした時に発動する能力か、なら毎ターンアタックした方が多くのカードが引けるね"
ノノミ「確かにアタックすることで手札を増やすことができますけど、必ずしも毎ターンアタックするのが正しいとは限らないんです」
"と言うと?"
ホシノ「まずアタックすると、必ずアタックされる側がその攻撃をブロックするか選べるんだ。スピリット/アルティメットでブロックしてもいい。そうしたらそのカードが持つBPを比較して低い方が破壊される」
アヤネ「加えてスピリット/アルティメットはアタッカーであるのと同時にブロッカーにもなります。アタックばかりをしていると、相手のアタックを防ぐ手立てがなくなります」
"アタックするのも一長一短なんだ" - 20名無しのバトラー25/03/06(木) 22:50:37
先生が納得している横で私とセリカは攻防の確認をしていた。
セリカ「フラッシュはないわ」
シロコ「ん、こっちもない」
セリカ「その攻撃はライフで受ける」
セリカはライフのコアを一個、下のリザーブへと移動させた。
アヤネ「そして、アタックをするのが必ずしも正しいとは限らない理由がこれです」
"あそこのコアってたしか、カードを使用する時にコストを支払っていた所だよね"
アヤネ「はい、カードの持つシンボルの数だけ、ライフのコアは砕かれるとリザーブへと行きます。そして他のコア同様カードの使用する際のコストとして使用できます」
"追い込んでいるはずなのに、相手には力を与えちゃうと"
シロコ「エンドステップ、ターンエンド」 - 21名無しのバトラー25/03/06(木) 23:03:26
第4ターン セリカ
セリカ「メインステップ、ネクサス「古代のコロッセオ」を3コスト1軽減2コストLV2で配置、更にバーストをセット」
ノノミ「あのネクサスも厄介ですよね」
セリカ「アタックステップ、ネクサス「古代のコロッセオ」LV2の効果、お互いの青以外のスピリットがブロックするとき、その持ち主のリザーブのコア1個をトラッシュに置かなければブロックできない。」
ブロック抑制の効果、コアが少ない状況下では相手の攻撃をまともに受けてしまうことになる効果だ。
セリカ「私は「近衛騎士セトラ」でアタック。アタック時効果発揮、ターンに一回、デッキからカードを二枚ドローして、手札を一枚破棄する」
シロコ「ネクサス「魔星輝く古戦場」の効果、相手スピリットが疲労したことにより1ドロー」
互いにドロー効果を使い手札を増やす。
"シロコもしっかりドローはしているんだけど"
ホシノ「セリカちゃんのドローと比べ得ると、見劣りしちゃう?」
"うん、セリカちゃんのほうが手札を破棄しているけど、一度のドロー枚数が多いし"
ホシノ「青は手札交換が得意だからね。ただ、紫のドローはこれからが怖いから」
シロコ「フラッシュはないよ」
セリカ「私もない」
”フラッシュって?”
ホシノ「フラッシュって書かれている効果が割り込めるタイミングで、マジックの多くはこのフラッシュタイミングでフラッシュ効果を使えるんだ。タイミングは自分/相手がアタックして攻撃したことによる効果が終了したあと、アタックされた側から使えるんだ。交互に効果を使用していって、最後にお互いフラッシュで使う効果がなくなるまで交互に使用し続ける。
どっちも使わなくなってからブロックする側はスピリット/アルティメットでブロックするかライフで受けるのか決めるんだけど。この場面だとシロコちゃんはライフかな?」 - 22名無しのバトラー25/03/06(木) 23:30:08
シロコ「ライフで受ける」
ライフのコアを一個リザーブへと送り、私の残りライフの数を減らす。そして、その手で伏せていたカードをめくった。
シロコ「ライフ減少によりバースト発動。妖華吸血爪、バースト効果で2枚ドロー」
ホシノ「ここまで放置していたバースト効果、これはスプリット/アルティメット/ネクサス/マジックにある効果で、バースト効果が記されているカードだけが、各ターンの自分のメインステップのときに裏向きでセットできる、セットは一ターンにつき一回までだからね。そして、セットされたカードのバースト条件が満たされたとき、表向きにしてバースト効果を発揮できる。バースト効果はバースト効果で専用の効果が使われるんだ」
”それじゃあ、キングスコマンドの三枚ドローして一枚破棄するのはバーストで発動したときにしか使えないと”
ホシノ「そうそう、それで、あの妖華吸血爪はバースト効果で二枚ドローしてから」
シロコ「その後、コストを支払うことでフラッシュ効果を使える。5コスト2軽減3コスト、手札を好きなだけ破棄して、スピリット一体から破棄した枚数分コアをトラッシュに。私は一枚破棄するから、「近衛騎士セトラ」のコアをトラッシュに」
ホシノ「本来ならフラッシュタイミングかメインステップのときにしか使えないマジックの効果だけど、バーストの効果でコストを支払えばこのタイミングでもあのマジックの効果を使えるんだ」
「近衛騎士セトラ」に乗せられていたコアは一個だけであったため、乗せられいてるコアはゼロになった。
ホシノ「最初の方でも言ったけど、最低レベルすら維持できないカードはフィールドに残れない。今「近衛騎士セトラ」は最低レベルすら維持できない状態になったから、消滅扱いで強制的にトラッシュに送られるんだ」 - 23二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 06:59:39
朝方保守
- 24二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 13:57:00
セリカは青なのね
- 25名無しのバトラー25/03/07(金) 19:00:04
第5ターン シロコ
手札から大餓狼ザザを召喚し、アタックステップ。
シロコ「アタックステップ開始時、手札から黄泉ノ神子ヒルコを破棄する。そうした時デッキからカードを一ドロー。そのまま餓狼ガウガでアタック、アタック時効果で一ドロー。フラッシュはある?」
セリカ「ないわね」
シロコ「それじゃあフラッシュタイミング、トラッシュの黄泉ノ神子の効果発揮。私のデッキを三枚破棄する」
"え?どうして自分のデッキを"
ホシノ「先生の反応は新鮮で見ていて飽きないねぇ」
セルフデッキ破壊、扱いをましてや青相手にやるのは危険さを覚えるが構わず、デッキの上からカードを三枚トラッシュに置いた。
セリカ「フラッシュはないわ」
シロコ「こっちもない」
セリカ「ライフで受ける」
セリカの二つ目のライフがリザーブへと移動した。残り三回今のような攻撃を受けてしまえばセリカは負けてしまうが、セリカの顔からは負けに近づいたようには感じさせない。むしろ予定通りと言わんばかりに。そしてその答えは伏せられたカードによって告げられた。 - 26二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 00:38:18
続きを待つために保守
- 27名無しのバトラー25/03/08(土) 07:51:59
セリカ「ライフ減少によりバースト発動!!バースト効果でコスト合計6までを破壊、大餓狼ガガとキャメロットポーンを破壊。その後、コストを支払わずに召喚する。「近衛騎士団長ラインハルト」をLv1でバースト召喚」
”コスト8!?それが、コストをしはらわずに”
ホシノ「バーストの怖いところは、本来まだ召喚できないスピリットをバースト効果で出てくる事があるところなんだ」
シロコ「・・・破壊された大餓狼ガガの破壊時効果発揮。手札/トラッシュにある名称「餓狼」を含むコスト5以下のスピリットを一体、コストを支払わずに召喚できる。トラッシュから「孤高の餓狼シラサキ」をlV2で召喚」
”破壊されても、確りと後続が出てきてる。あれ、あのスピリットは一体いつトラッシュに・・・あ、デッキのカードを三枚破棄したときにか”
ホシノ「今回のは違うけど、バーストの効果処理後に他の効果が起動して相手のバーストが発動するってことも割とあるよ」
飲み込みが早い、疑問になった点であってもすぐにその行動の意味を先生は理解していた。
シロコ「シラサキでアタック、アタック時効果発揮、手札の名称「餓狼」を含むカードを一枚破棄できる。そうしたとき、このバトルの間そのカードの効果をlv,oc,煌降中を無視してすべて得る。私は「餓狼長ガトラ」を破棄して、得たアタック時効果発揮、相手のトラッシュのコア1個をボイドに送る」
”それって、ゲーム外に送るってことだよね”
「コアが増えにくいデッキでやられると致命傷だね」 - 28二次元好きの匿名さん25/03/08(土) 17:12:36
保守ステップ
- 29名無しのバトラー25/03/08(土) 17:53:05
シロコ「フラッシュは?」
セリカ「ないわ」
シロコ「こっちも」
セリカ「ライフで受ける!!」
3個目のライフがリザーブへと送られる。
シロコ「ターンエンド」
第六ターン セリカ
ホシノ「とりあえず、初めのうちはカードの分類とそれぞれの役割を覚えておけば大丈夫かな。スピリット/アルティメットを召喚して相手のライフを削って0にしていく。マジックは使い捨てで強力な効果で戦況を大きく変える。ネクサスは自分にとって有利な状況を作り出すカード達。そしてバーストと呼ばれる特殊なカードの使い方。細かい効果とかはおいおい覚えておけばいいよ」
"なるほど"
セリカ「バーストをセット、4コスト2軽減ネクサス「海帝国の秘宝」をLv1で配置、更に3コスト2軽減1コストで「近衛騎士訓練所」をLV1で配置、残ったコアは全てラインハルトに置いてLv3に」
ノノミ「セリカちゃん、勝負に出ましたね」
セリカ「アタックステップ、近衛騎士長ラインハルトでアタック!!」
"さっきアタックが必ずしも良くないと言っていたけどこの場合はどうなの?セリカのスピリット一体だけだし、ブロッカーが居なくなっちゃうんじゃ"
ホシノ「だから詰めに行ったんだと思うよ。多分次のターンラインハルトはフィールドに残っていられない、だからこのターンでシロコちゃんの残りライフ4つを奪い切る」
"でも、セリカちゃんの場にはラインハルト一体だけじゃ"
アヤネ「そのためのネクサスです」
セリカ「ラインハルトのアタック時効果発揮、強襲3ターンに3回まで私のネクサスを1つ疲労させることで回復する。「海帝国の秘宝」を疲労させて回復」
"ラインハルトが回復した。ってことは"
アヤネ「はい、ラインハルトはこのターンもう一度アタックが可能です。加えて強襲は3回までなので、あと2回回復できます」
"それじゃあ、ブロッカーがいないシロコは" - 30名無しのバトラー25/03/08(土) 17:54:20
セリカ「ネクサス「近衛騎士訓練所」の効果、名称に「近衛騎士」を含むスピリットが効果で回復した時、このバトルの間BP+8000。アタック時効果で最もコストの低いスピリットに指定アタックできるけど、指定しないわ」
シロコ「ネクサス「魔星輝く古戦場」の効果で1ドロー、フラッシュはない」
セリカ「こっちもないわ」
シロコ「ライフで受ける!!」
シロコのライフが一つ、リザーブへと行く。残されたライフは三つ。
セリカ「もう一度、ラインハルトでアタック。強襲で回復」
シロコ「効果でワンドロー、フラッシュはない」
セリカ「こっちもない」
シロコ「ライフで受ける」
再びシロコのライフが一つ、リザーブへと行った。残りライフは二つ。
"この状況でシロコは勝てるの?"
ホシノ「分からない、古戦場の効果でセリカちゃんがアタックすればドローできるから、そこで何かしらの防御札を引いていれば」
セリカ「もう一度アタック!!強襲で回復」
シロコ「効果でワンドロー、フラッシュタイミング、4コスト「白晶防壁」」
"紫の中に白のカード!?"
シロコ「相手スピリットを一体、ラインハルトを手札に戻す。加えてコストにソウルコアを使用しているから、このターン私のライフは1しか減らない」
セリカ「そんなぁ」
セリカは渋々フィールドからラインハルトを手札に戻して、乗っていたコアをリザーブに置いた。
シロコ「ん、コアシュートだけが手段じゃない。それにバウンスだとそのバーストは発動できない」
"シロコはバーストがわかるの?"
ノノミ「私たちは自分たちのデッキをある程度把握しているので、使うカードが何となくわかるんです☆」
アヤネ「恐らく、シロコ先輩はセリカちゃんが伏せたバーストの発動条件が、「自分のスピリットが相手によって破壊/消滅後」だと踏んでいます。ですが、手札に戻す効果はどちらにも該当しません、よってバーストは発動できません」
ホシノ「ただ、ブラフのキンコマの可能性もあるね」
セリカ「ターンエンド」 - 31名無しのバトラー25/03/08(土) 17:54:43
第7ターン シロコ
シロコ「お陰で手札とコアは増えた。「キャメロットポーン」と「幼き餓狼ミラノ」を召喚。アタックステップ、「キャメロットポーン」でアタック」
セリカ「ないわ」
シロコ「こっちもない」
セリカ「ライフで」
シロコ「ミラノアタック」
セリカ「フラッシュはない……」
シロコ「こっちも」
セリカ「ライフで」
セリカの最後のライフが砕かれた。
セリカ「だぁぁ!!負けたァァ」
セリカは伏せていたバーストを見せるが、それはキングスコマンド、コスト4以上のスピリットのアタックを止めることはできるが、それよりも小さいスピリットのアタックを止めることは出来ない。あのターン、シロコが攻める選択肢を取った時点で、セリカにとっては負けは確定していた。 - 32名無しのバトラー25/03/09(日) 00:43:34
ホシノ「とりあえず、ゲームとしての流れはこんな感じかな。本当はもっといろんな効果や特殊なギミックもあったりするし、色の説明とかもした方がいいとは思うんだけど。一度にそれだけ説明されても追い付かないでしょ?」
”そうだね。今教えてもらったことだけを整理するのでやっとかな”
私とセリカは広げていたカードとコアを片付けて、移動させていた机も元の位置へと戻す。
”そういえば、創界神ネクサスは普通のネクサスとどう違うの?”
バトスピの事を詳しく知らない先生からそんな言葉が出てくるとは思っておらず、皆が驚いた。
ホシノ「え?創界神ネクサス?先生、よくマイナーなカードの事を知ってるね」
”え!?マイナーなの”
アヤネ「流通数が圧倒的に少ないですし、私達も見たことがあるのは、ノノミ先輩のだけですね」
ノノミ「私も、自分が持っている創界神ネクサス以外は見たことは無いです」
”そうなんだ”
ホシノ「まあ、質問されたから答え」
ホシノ先輩が先生の質問に答えようとしたその時、外の方から銃声が響いてきた。私とセリカちゃんは咄嗟に窓際の壁に身を隠し、アヤネちゃんは頭を引くしつつタブレットを取り出して、ノノミは先生を掴み床に伏せさせた。 - 33名無しのバトラー25/03/09(日) 08:05:18
セリカ「またあいつら!!」
シロコ「本当に、しつこい」
アヤネ「確認できました、カタカタヘルメット団です」
ホシノ「ほら、シロコちゃんセリカちゃん」
ホシノ先輩から私とセリカちゃんの銃が投げ渡される。すぐにレバーを軽く引き、薬室に弾薬が入っていることを確認すると、私とセリカちゃんは飛び出して応戦へと向かった。
ノノミ「先生はここにいてくださいね♬」
ホシノ「さすがに、ここから先は先生には危ないからね」
遅れてノノミとホシノも教室へと出ていく。
ヘルメット団「今日こそお前たちの学校を頂くぞ!!」
ホシノ「あのねぇ、ここはアビドス高校でアビドス高校の生徒のためのものなの、何処の馬の骨かもわからない君たちのじゃないんだよ」
ヘルメット団「知ったことかよ!!今日からここは私達のものなんだ!!」 - 34名無しのバトラー25/03/09(日) 08:48:52
セリカが青デッキの理由
原作において、セリカは銃一丁だけで戦闘しており、シロコのようにドローンやグレネードと言った小道具を一切使用していないため、一点を極めたタイプのデッキにしよう。加えて、他のアビドス高校メンバーは全員が異なる色として作ろうとした場合、強力なスピリット一体で相手のライフを削りきれる青の連続アタック/一撃必殺の二択になりました。
そのうえで、セリカに一撃必殺はイメージに合わない気がしたため、連続アタックとなりました。
デッキ全体はバーストカードとネクサスカードの比率が高い。また、近年のバトスピではあまり見られない効果が採用されている。 - 35名無しのバトラー25/03/09(日) 14:49:36
私達は銃を使い、ヘルメット団を追い返そうとする。例え弾が少なくなってきても、私達はヘルメット団相手に負けるようなことはなく、ヘルメット団を武力的には容易に鎮圧させることができた。
ヘルメット団「くそ!!だったらこれで勝負しやがれ!!」
ヘルメット団の一人がデッキを見せてくる。どうやら、ヘルメット団員たちの闘志はまだ消えていないようだった。それに対して、私達の残弾はほぼ底まで来てしまっていた。いまここで、この勝負の提案を受ける利点は薄いかもしれないが、私達がこれ以上戦えないことを見せないようにするためにも、私はデッキを取り出した。
シロコ「私が勝ったら、二度とアビドス高校に手を出さないで」
ヘルメット団・シロコ「「ゲートオープン!!界放!!」 - 36名無しのバトラー25/03/09(日) 15:28:27
次の瞬間、私達は光に包まれて学校の校庭から荒野を囲うような壁が円状にあり、その壁の上でお互い専用のバトルフィールドに立っていた。バトルフォームを身に纏い、五つの青い光を灯させる。
第一ターン シロコ
シロコ「先攻は貰う。メインステップ。バーストをセット」
私の目の前に大きなカードが裏向きで出現する。
シロコ「続けて、ネクサス「魔聖輝く古戦場」を配置」
次に私の背後にいくつもの武器が突き刺さり、上空には怪しく光る月が出現した。
シロコ「ターンエンド」
第2ターン ヘルメット団
ヘルメット団「これまでお前られにやられてきたんだ!!今日こそは倒してやる。メインステップ、「アシガルスピアー」を召喚」
ヘルメット団側のフィールドに白い宝石が表れると、それが砕けて中から一体のスピリットが出現する。
ヘルメット団「そのままアタックだ!!」
シロコ「ネクサス「魔星輝く古戦場」の効果でワンドロー」
槍を持ったスピリットは駆け出し、私の方へと向かってくる。その瞬間、私の背後のネクサスが光り、デッキも同時に光った。素早くカードを引き、引いたカードを確認したうえで宣言する。
シロコ「ライフで受ける!!」
スピリットは跳び上がり、私目掛けて槍を突き刺そうとしてくるが、それを阻むように私を覆う白いバリアが出現して、攻撃を受け止めてくれた。けれど、そのバリアは直ぐに砕け、同時に私の胸元の青く光るそれが砕け、体中に衝撃が激痛が走る。残りの私のライフは4
シロコ「ライフ減少により、バースト発動。「妖華吸血爪」デッキからカードを二枚ドロー」
ヘルメット団「ターンエンドだ」 - 37名無しのバトラー25/03/09(日) 15:30:23
私のライフが砕けた頃、先生は外で私の様子を見ていた。
”これは一体?”
ホシノ「シロコちゃんがバトルフィールドで戦っているんだよ」
”バトルフィールド?”
ホシノ「スピリットが、マジックが実体化して私達の目の前で戦う。バトスピ法に基づくバトルもこのバトルフィールド内で行われた勝負にだけ限定されるんだ」
”大丈夫なの、シロコがさっきライフを砕かれたとき、すごく痛そうにしてたけど”
ホシノ「まぁ、結構痛いよ。銃弾で打たれるよりは全然ましだけど」
”それは大丈夫じゃないんじゃ”
ホシノ「やらないわけにはいかないからね。それよりも、先生。私達にはまだやることがあるよ」
”え?”
ホシノはショットガンに新たなシェルを入れて構える。
ホシノ「たとえ、バトスピ法があると言っても、ヘルメット団がそれを律義に守ると思う?先生、引き続き指揮をお願い!!」 - 38名無しのバトラー25/03/09(日) 15:54:37
第3ターン シロコ
シロコ「「餓狼ガウガ」をLV1で2体召喚」
私のフィールドに紫の宝石が二つ表れて、砕けると二匹の狼のようなスピリットが表れる。
シロコ「召喚時効果でワンドロー、それが二回。バーストをセットして、アタックステップ、「餓狼ガウガ」でアタック、アタック時効果でワンドロー」
ヘルメット団「ライフで受ける!!」
ヘルメット団にスピリットが噛みつこうと跳びかかるが、紫色をしたバリアによって防がれる。バリアは攻撃を防ぐとヘルメット団のライフ1つと共に砕け散った。
シロコ「もう一体の「餓狼ガウガ」でアタック、アタック時効果でワンドロー」
ヘルメット団「そっちもライフだ!!」
一ターンで手札を二枚消費して四枚補充、加えて相手のライフを2も奪った。好調の出だしのように思えるが、何かが引っかかる。ヘルメット団が異常に余裕そうなのだ。
シロコ「・・・ターンエンド」
第4ターン ヘルメット団
ヘルメット団「メインステップ、わざわざ私のコアを増やしてくれてありがとぉな!!おかげでこのスピリットをLV2で召喚できるよ。「機巧武者シラヌイ」をLV2で召喚だ!!」
フィールドに現れて砕けた白の宝石の中から姿を見せたのは、機械の体に甲冑を纏い、大きな太刀を引き下げた一体の武士だった。
ヘルメット団「シラヌイでアタックだ!!」
シロコ「ネクサスの効果でワンドロー、ライフで受ける」
再びライフを砕かれ、痛みで一瞬表情がゆがむがすぐに持ち直す。
シロコ「ん、対したことない」
ヘルメット団「ターンエンドだ」
どんなカードなのかと警戒してみたが、召喚時もなければ攻撃時もない。それにコスト5というライン、大型というのには無理があり、中型というには早い段階で出てくるカードだ。警戒はしつつも、自分の動きをするためにデッキにカードを伸ばす。 - 39二次元好きの匿名さん25/03/09(日) 21:23:38
シラヌイ・・・・シロコ紫・・・あ、察し
- 40二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 06:10:30
装甲…
- 41名無しのバトラー25/03/10(月) 07:59:14
第5ターン シロコ
シロコ「「魔星輝く古戦場」をもう一枚配置、「キャメロットポーン」をLv1で召喚。そして、「大餓狼ガガ」をLV1で召喚、アタックステップ、餓狼ガウガでアタック。アタック時効果でワンドロー」
ブロッカーはいない。多少のマジックは警戒をしつつ、このターンで削りきれるだろう。そう思っていた。
ヘルメット団「シラヌイ、ブロックだ!!」
疲労状態のはずだった、シラヌイが起き上がりヘルメット団へと突撃しようとしていた狼を切り伏せた。