- 1二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:29:20
プロデューサー、起きて。と体を揺さぶられ眼を細くして開く。そこには窓から差し込む朝日に照らされ、白く光る美しい女性がいた。篠澤さんだった。体からすべての力を抜くようにため息をついた。
広「担当アイドルの顔を見てため息つくなんてプロデューサーの鬼」
と口では言っているが顔がそうは見えない。
P「篠澤さんがいるのを忘れていました。今日からでしたね」 広「うん。今日から」
何が始まったかというと学園長がPと担当アイドルの中を深めつつ、それをTVにだし学園のイメージアップを図るといいPと担当アイドルの2泊3日のドキュメンタリー番組とのことだ。またため息をついた。
広「そんなにため息をつくと幸せが逃げる…よ」 P「もう逃げられた後ですよ。一先ず身支度しましょう。普通にレッスンはあるんですよ」 広「ふふっ。今日も楽しみ」
そういって部屋に差し込んでくる朝日に照らされて言う。正直かわいい。でもTVに写るというのに当たり前のように腕を組んでくるのはやめてほしい
今日もまた、忙しくなるだろうな
僕は書いたので誰かお願いします。最近広成分が枯渇してるんです - 2二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:30:13
- 3二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:31:02
二重人格?
- 4二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:31:10
何もなしでかくよりテーマがあったほうが楽しいから先に注文をくれや
- 5二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:32:12
- 6二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:32:17
- 7二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:33:50
ニマニマしてしまうような甘いやつが欲しいです
- 8二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:34:08
- 9二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:34:50
「私、プロデューサーの実家に行きたい」
そんなことを広さんが言ったのは、広さんが俺の部屋に入り浸るようになってからそう短くもなくなった時だった。
隣で野菜の皮むきをしながらそう言う彼女は、眉ひとつ動かすことなくピーラーを動かし続けている。
「…………何故?」
嫌な予感が冷や汗となって肌を伝うが、極めて冷静に、動揺を悟られないよう、俺も鍋を混ぜる手を止めない。
「プロデューサーだけが、私の両親に会ってる。挨拶するなら、両家にするのが普通」
まだだ、あの言葉の真意を、まだこの人は隠している。それを暴いた上で、ちゃんと断らなければいけない。
「……俺はあくまで、プロデューサーとして挨拶しただけですよ。貴女の考えているようなこととは、違うはずですよ」
「プロデューサーは、"そういうこと"って思っちゃったわけなんだ。私、担当として挨拶したいって思っただけだよ?」
…………まずいか?
「ふーん、そっか。プロデューサーは、私が挨拶をするのを、そう、思ったんだ? ね、プロデューサー、私がどう挨拶するって思ったの?」
横を見なくても分かる。今この人は手を後ろに組みながら、絶対にニヤニヤしてる。なんか分かる。だって隣でクネク動いてるの感じるから。
「ね、プロデューサー。教えて? 何を想像したのか。どんな言葉で、どんな表情で、私は自分のことを紹介していたの?」
ドンドンと距離が詰まっているのを感じる。……でも大丈夫、沈黙は金。黙ってこの人のペースにこれ以上乗せられないように、何も話さずただ目の前の料理に集中すればいい。大丈夫。何も聞かず何を言われても平常心でさえいれば────
「────息子さんと、お付き合いしています。って、想像しちゃった?」
耳元で囁かれた、甘く、それでいて艶めかしい言葉に、一瞬喉元を震わせる。はっと我に返って横を見れば、そこには悪戯っぽく微笑む天使で悪魔な少女の姿が。
「……やっぱり、プロデューサーは私の事好きすぎる」
「…………野菜、まだ全部剥き終わってませんよ」
「うん。でも、もうすぐ終わるよ。そしたら、お皿に盛り付けて、今後の予定を話し合いながら、一緒にご飯を食べよう」
にへらと、上機嫌に鼻歌を歌いながらお皿を準備する彼女。鍋から漂う広さんが好きだと言っていたものをかき混ぜながら、俺はため息をつく。
どうやら、この食卓はこれから何年も続いてしまいそうだ。 - 10二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:35:20
別スレでやったやつだけど、結構気に入ってるから再掲させてクレメンス
- 11二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 22:35:43
よっしゃぁ!僕も書きながら待ってます
- 12二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 23:17:25
NIAが終わり少し落ち着いた日々が戻ってきた。そんなある日、広さんがいつもとは明らかに違う様子で部屋へ入ってきた。平然を保とうとしているが目と口がうっすら笑っている。昨日は休日だったから何かいいことがあったのだろうでも少し嫌な予感がする。
P「広さんどうかしましたか?」 広「ばれたかっ。ふふっ、プロデューサー、気になる?これだけど」
そこには俺の両親が映っていた。しかも間に広さんがいる。
P「広さん一つ聞いていいですか」 広「うん、いい…よ」 P「どうしてあなたが俺の両親と映っている写真があるんですか」 広「私の親と会ったって言ってたから…私も」
全身からいやな汗が出てきたが絶対に顔には出せない。広さんノアの顔は俺がどう反応するかを楽しんでいる顔だ。
P「そうだったんですね。どうでしたか?」 広「いい人たちだった」
広さんが味気なさそう顔をしている。このまま逃げ切るしかない。
しかし何をしに行ったんだ。まさか結婚ではないよな
広「それに許可ももらえたから」 P「許可とは?」 広「広ちゃんなら喜んでうちにおいでって」
P「私はあなたを娶るつもりはないですよ」
なぜか広さんの顔が笑った。獲物を見つけたように。
広「私そんな話してないよ。ただまた来ていいかって聞いただけなのに。プロデューサー…」
もう詰んでしまったようだ。
広「プロデューサー何を想像したの?」
今日はもう何もしゃべらないでおこう
>>9これに当てられて書いたんですけど難しいですね。なんかもう全然難しい。難しい
- 13二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 23:53:32
>>8 です
[1/2]
シャ………シャ……シャ…
不規則だが小気味いい髪の音だけが部屋の中に響く
その発生源は俺の眼の前で静かに本をめくる少女、篠澤広だ
自身の体力と反比例するようにこちらに厄介事を持ち込んでる彼女であるが、今日は大人しい
なんでも気になることがあるから本を読んでいるとのことだが、ブックカバーをかけているのでなにを読んでいるかはわからない
「………」
ときおり顔を上げた彼女と目線があい、そうすれば彼女はにっこりと微笑む
こうしていれば本当にただの美少女だ。それも知性溢れたミステリアスな美少女に映るだろう
だが、彼女の本質はそうではない
困難なことに挑戦し、そして失敗して笑顔を見せる。そんな変わり者なのだ
一体、ファンのうちの何人が彼女のこの異常とも言える本質に気づいている?
いや、おそらく一人も気づいていないだろう…
それが、輝かしい過去をも秘匿した神秘さというヴェールをまとった篠澤広という人物だ
- 14二次元好きの匿名さん25/03/05(水) 23:53:48
[2/2]
「………」
また目があった。そして微笑む彼女
なにが楽しいのか。ただ単に彼女の読書に付き合って俺がこの場にいる。ただソレだけだと言うのに…
そう、ソレだけ…………
「篠澤さん、さては担ぎましたね?」
「ふふ、担いでなんかいない、よ?
わたしは最初から言っている。『気になることがあるから本を読んでいる』ってね」
「あなたという人は…」
今回は完全にやられた。いっぱいくわされた…
そう、俺は--------------
「プロデューサー、なにもしてないわたしに付き合ってくれてありがとう、ね」
この笑顔に騙されたのだ - 15425/03/06(木) 00:00:26
「……プロデューサー、そんなに心配しなくても大丈夫なのに。」
「で、ですが……」
今日は広さんの希望でタピオカ屋に寄ってから帰ることになったのだが……正直、怖い。
喉に詰まらせて大惨事になる未来がどうしても頭から離れないのだ。
「前に一度千奈と佑芽と来てる。その時も大丈夫だった。」
「そうですか。しかし一度大丈夫だったからといってですね……」
「プロデューサーは心配性。……そんなに気になるなら、いい方法がある、けど。」
明らかに何かを含んだ笑み。
期待するべきでないとはわかっていつつも、一応聞いておくことにした。
「いい方法、とは?」
「プロデューサーがストローで吸ったタピオカを、わたしに口移しする。これで窒息の危険性はない。」
「却下です。」 - 16425/03/06(木) 00:07:00
自分はミルクティーを、彼女は抹茶ラテを受け取り、席に着く。
いきなりかなりの勢いでドリンクを吸い始めるその横顔を注意深く見つめ……
「っ!?ゲホッゴホッ……」
「ああもういわんこっちゃない!」
すぐさま背中を強く叩くと、ゔっといううめき声の後、広さんが不満げに見つめてきた。
「……痛い。」
「すみません。しかし喉に詰まってしまうと……」
「詰まってない。ドリンクが気管に入ってむせただけ。」
「そうでしたか。とりあえず、勢いよく飲むのはやめましょう。」
「……うん。」 - 17425/03/06(木) 00:14:21
「でもプロデューサー。これ、結構おいしいよ。」
「それはよかったです。俺のもまあ、おいしいですね。」
「プロデューサーのも飲んでみたい。」
「構いませんよ。」
希望通りに自分のドリンクを差し出す。すると彼女迷いなくこちらのドリンクに刺さったストローを使おうとした。
「……ストップです。自分のストローを使いましょう。」
「ふふ……バレちゃった。仕方ない、ね。」
澄ました顔で抹茶ラテのストローを外し、ミルクティーの蓋に突き刺す。
「じゃあ、貰う、ね。」
「……あっ!?そ、そっちは……」
広さんは新たに刺したストローを無視し、元から刺さっている……俺の使っていたストローを使い、ズズズッとドリンクを吸い上げていった。
「プロデューサー。詰めが甘い。」 - 18425/03/06(木) 00:26:26
「ありがとう、プロデューサー。こっちも、おいしかった、よ。」
もはやどのような意味で行っているのか定かでない言葉に思わず頭を抱える。
なぜ……なぜ、自分のストローを回収しておかなかったんだろう。
ひとまず、このようなことはやめましょう……といつものように言い聞かせよう。
そう思って顔を上げた先に写った彼女の顔は……真っ赤に染まっていた。
「……自分でやっておいて何ですか、それは。」
「……嬉しいのと、ドキドキしてるのと……やりすぎたかも、っていう感じ?」
「……。」
何も言えないまま抹茶ラテから自分のストローを回収し、誤魔化すように再びミルクティーを吸い上げる。
「ぷ、プロデューサー。」
「今度は何ですか。これはちゃんと俺のストローですよ。」
「……そうだけど、その……えっと。それはさっき、わたしが……」
先ほどよりも更に赤くなっている彼女の顔で、ようやく現状に気づいた。なんたる失態だ! - 19425/03/06(木) 00:31:05
「……すみません、失礼しました。新しいストローを貰ってきますので、ここから動かないでくださいね。」
「……わかった。」
ああ、何ということだ。彼女の行動に、自覚していたよりも動揺してしまっていたのだろうか……
数分前の自分を責め立てながらストロー置き場に到着すると、同時に紙ナプキンが目に入ったのでそれも取った。
そういえば、まだ口を拭ってすらいない。リップがついてるとか、そういうことはないだろうが……
「……。」 - 20425/03/06(木) 00:32:46
「あ、お帰りプロデューサー。早かったね。」
「ただいま戻りました。まあ、大した物を取りに行ったわけではないので。」
使わないままくしゃくしゃになった紙ナプキンをポケットに押し込みながら、平然と、そう答えた。
おわり - 21二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 00:37:24
ふふふ…にまにまが止まらないぜ
- 22425/03/06(木) 00:44:08
甘いやつだけだとぶっちゃけあんま思いつかなかったけどそういえば間接キスは書いたことなかったなということでこのネタで
誤字がなんか多いのはご勘弁 - 23二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 01:03:12
いい…この一言に尽きます
- 24二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 08:45:26
ありがたい 良かった
- 25二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 11:34:39
「プロデューサー……あ」
「はい、どうぞ」
「ふふ……流石、美味しい、ね。プロデューサーも食べて良い、よ」
「いえ、俺は結構です。篠澤さんが食べたいと思って買ったものでしょう」
もぞっと膝の上で微かに動く感触の正体は、俺の膝を枕にしている担当アイドルだ。頭と膝のサンドイッチから逃れたサラサラの髪が床に向かって流れていく。その光景ですら何らかの奇跡的な自然現象のように映る。けれど当の本人はどう思っているのか、心地の良い場所が見つかったようで動きを止め再び「あ」と口を開いたので、カップから掬ったバニラアイスを口の中、舌の上に丁寧に置く。
「そもそもこの体勢に意味があるのかと」
「ゴクッ買いに行って帰ってきて力尽きちゃった。食べないと溶けちゃう。だからプロデューサーに食べさせてもらってる」
「俺の膝を枕にする理由の説明がされてません」
「プロデューサー、私の口の中、熱心に見てる、ね……あ」
「もうありませんよ。先ほどのが最後の一口です」
「ふふ……本当に一口も味見しなかったんだ。じゃあ。あれ」
「やらせませんよ」
おでこを手で押さえて、起き上がってくるのを防ぐ。こちらにむかって伸びていた手は、明らかに俺の頬を挟んで抑えようとしていた。細い指が微かに唇の端を優しく撫でてくる。
「私が何をしようとしたのか、わかったんだ」
「味見させようとしていたのでしょう」
「流石プロデューサー、私のことをよくわかっている」
篠澤さんの手が、指が、俺の手にあるアイスのカップの中をなぞる。
「はい、あーん」
「……はぁ」
スプーンもまた俺の手にある。カップには溶け残ったアイスはある。
「……美味しいですね」
「ふふ、プロデューサーのいじわる……間接キス、だね」
「あ……」
「気づいてなかったんだ」
「……はい」 - 26二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 11:38:57
「ペロッこっちも、食べる?」
自分の指に付いたアイスを舐めとる舌に一瞬目を奪われるけれど。薄い唇に、何らかの衝動が駆られるけれど。
「あ」
そっと篠澤さんの頭を下ろして立ち上がり。
「どうぞ、濡れたハンカチで手を拭いてください」
「からかい過ぎた、ね」
「そろそろ良い時間ですので、明日のスケジュールの確認をしましょう」
「うん」
仕事モードに頭を切り替えても、炊きつけられた熱は消えてくれない。
終わり - 27二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 14:06:39
いーーーやいい!本当にいい!
- 28二次元好きの匿名さん25/03/06(木) 17:45:12
保守替わりに
大雨の中、スーツで篠澤さんをかばいながら走る。今日の天気予報では大丈夫なはずなのに。営業の帰り道、俺と篠澤さんは大雨に降られてしまった。プロデューサー寮に入り、一息つく。エントランスを見渡しても人影は見られない。不幸中の幸いだろうか。
「この雨だとアイドル寮に戻るのは難しそうですね......今日は俺の部屋に泊まってください」
「さ、さぶい...」
まずい。ただでさえ白い肌が青白くなっているうえに震えている。
「とりあえず俺の部屋に急ぎましょう」
篠澤さんの冷たい手を少しでも温めようと握りしめながら自室に向かう。俺の部屋に着いてすぐに洗面所からタオルを回収。風呂を沸かして玄関に戻る。
「まず第一にタオルで体を拭いてください。風呂を沸かしてあるのですぐ入ってもらって大丈夫です」
「......うん。ありがとう」
篠澤さんにタオルを渡し、脱衣所に押し込む。ほどなくして風呂場の方から聞こえてきたシャワー音を気にしないふりをしながら、着替えを済ませ、アイドル寮とプロデューサー寮との寮長に許可を取りにいった。
ある程度時間が経って、風呂の方から篠澤さんが出てきた。
「プロデューサー、ただいま」
「おかえりなさい、広さん。体は温まりましたか?」
そう聞くと、彼女は自慢気に着ている服を見せびらかしてくる。
「ふふ。彼シャツ」
「よかった、元気そうですね」
「プロデューサー。髪にまだ水気が残ってるから、拭いてほしい、な」
「......広さん。わがまま言ってる暇があるなら自分で拭いてください。髪はアイドルの命ですよ」
「むう、いけず」
「いけずでいいです」
「じゃあ、プロデューサーが拭いてくれないとこのまま自然乾燥しちゃう」
はぁ。
「......わかりました。」
「優しく、ね」
温かくなった彼女の髪をやさしく、まるで高価な陶磁器を撫でるかのように拭いていく。髪から頬に垂れた水滴をタオルでなでるとこそばゆそうに擦り付けて笑った。
「ふふ。くすぐったい」
「じっとしていてください」 - 29125/03/06(木) 20:16:44
とてーもいい!すごくいい!
- 30125/03/06(木) 21:52:11
1/2
「プロデューサー、私たち、ついになっちゃったね」
「そうですね。まさかトップアイドルになれるとは」
「プロデューサー、ちょっといい?私トップアイドルになってからアイドル楽しくない」
「え?」
「私、お笑い芸人になる」
「は?」
夢だった。まさか夢でまで篠澤さんに振り回されるとは。
今は篠澤さんとロケバスで移動中だ。今日は体が疲れているというのに心まで疲れるとは。
でもアイドルを楽しくないと言った篠澤さんの顔は少し怖かったな。
そう勝手に篠澤さん絵の不満を募らせていると隣から甘くそしてどこか安心する香りが漂ってくる。
隣を見ると透き通った髪を揺らしコクコクと眠る篠澤さんがいた
「なんで篠澤さんが隣に」
寝る前は反対側にいたはずなのにと考えている間に車が少し揺れたその衝撃で
「プロデューサーもう着いたの?」
「いえ、まだですよ」
「ん?何かあった?」
「何がですか?」
「いや、やっぱり大丈夫」
かすかに笑いながら彼女は言う。こういう時の篠澤広という人間は何かを隠している時だ。 - 31125/03/06(木) 21:54:04
2/2
「何を隠しているんですか」
「え?気づいてないの?手」
「手?」
手を見る俺の手が篠澤さんの柔らかい手を握っていた。俺は慌てて手を退けた。
「まだ握ってていい…よ。ほら」
「いえ大丈夫です。すみません」
「そんなんまっすぐ謝られるとは思わなかった。本当に何があったの?」
「…はい。実は」
夢のことを話した。よくよく考えればおかしな話だ。あの篠澤さんがお笑い芸人だなんて。でもやっぱりあの顔はまだ少し怖い
「ふふっ。それいいね。お笑い芸人」
「ははっ。そうですね」
おそらくだが俺は感情が少し顔に出てしまっていた。恐れたんだ篠澤さんに振られるということに。彼女はそれを感じ取っただろう。
「プロデューサー、手握る?」
「……はい」
「少しもたれてもいいよ」
「…そうさせてもらいます」
少し疲れているようだ。彼女の柔らかくて暖かい肌を感じる。とても落ち着く
「寝ちゃった。いつもありがとうねプロデューサー。たまには私を頼ってもいいんだよ。」
バスが止まった。そして目を覚ます。いつもよりいい目覚めな気がする。
「今日も頑張ろうね。プロデューサー」
「はい。頑張りましょう」
肩と手にはまだ彼女の体温を感じる - 32二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 00:46:12
うへへ〜こころにしみるぜ
- 33二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 08:27:02
保守
- 34二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 12:32:17
思いついたSSを書き溜めているのですが、書き終えるのが午後6時半よりあとになりそうなので保守とさせていただきます。よろしくお願いします
- 35二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 12:38:23
ここの作者たちは全員別なのかな?
- 36125/03/07(金) 13:47:33
- 37二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 13:54:26
>>13 の私はこの1つだけ
- 38125/03/07(金) 15:28:58
別のスレで広書いたからここでも供養させてくれ
「篠澤さん。これはどういうことですか」
知らない部屋にいた。暗くて少し見えずらいがここにはベット、シャワー室などがありいわばラブホというところなのだろう。そして体は椅子に縛られていて身動きが取れない。
「どう?驚いた?」
「はい。胃に穴が開きそうです」
「それはよかった。」
「しかしなぜこんなことを」
「ふふ~。私知ってるんだよ?私たちが付き合い始めてからプロデューサーが私との距離感に悩んでいる事。」
「…悩んでません。」
「嘘。私がアイドルとしてもっと羽ばたいてほしいと思っている反面、私を独占したいって思ってるんでしょ。」
「……思ってません」
「私は独占されてもいいのに。プロデューサーはそういう所しっかりしてるから我慢するもんね。だから今日はそのたがを私が外してあげる」
「やめてください。あなたはいちアイドルという前にまだきれいな乙女です。いくら付き合っているからと言って無茶はするべきじゃないです」
「ふ~ん頑張ってる女の子にそんなひどいこと言うんだ。」 - 39125/03/07(金) 15:29:28
おそらく怒らしてしまったのだろう。彼女は俺の服を無言で脱がす。彼女の柔い髪、優しく冷たい手、生暖かい吐息が肌で伝わってしまう。俺の理性が今までにないほど踏ん張っているのが分かる。それでも
「ふふっ。体は反応してる…ね」
「何をするつもりですか」
「それはね…何もしないよ。」
「は?」
「この状態で私はプロデューサーに愛の告白をする。プロデューサーだけが愛してるなんて思ってたらお間違いだからね。」
相変わらず彼女は何をしでかすかわからない。本当に彼女はこのまま私に愛を伝えてきた。
「私はプロデューサーが好き。大好き。愛してる。いつも私の無茶を受け取ってくれるし跳ね返してもくれる。あなたの冷たく装っているけどその根っこの方にある優しさが好き。いつも否定だけで終わらず裏で考えてくれて実行もしてくれる。ふふっいい顔になってきた…ね。まだあるよ?顔も好き。体も好き。声も好き。手も好き。鎖骨も好き。髪も好き。瞳も好き。鼻も好き。首筋も好き。口も好き。耳もs」
「もう…やめてください…」
拷問だこれはもう
「恥ずかしくて消えたくなります」
「分かってくれた?私の愛」
「篠沢さんの愛は分かりました。俺だって篠沢さんを幸せを共にしたい独り占めしたい共に苦難を分かち合いたいです。それでも」
「その言葉が聞けただけでいいよ。プロデューサー…私にゆだねてもいいんだ…よ」
この日まで俺は篠澤広という女性を分かった気でいた。はかなくも美しく神秘的でミステリアスな外見に刺激を欲し壁にぶち当たりに行くような性格。それだけではなかった。内側には年相応な乙女心と温かく安心して眠ってしまいたくなるような優しさ。
「篠澤さん本当にいいんですか?」
「もう…言いっていってるのに。後下の名前で呼んで」
「…広さん愛しています。もう誰にも渡しません」
「私も愛してるよ。それと安心してどこへも行かない…よ」
広さんとのつながりが一層強まった気がする
この日を境によく手をつなぐようになった
手をつながれた広は眩しく笑っている - 40二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 23:01:13
34です。書き溜めたものが完成したので提出をさせていただきます。とても短いですが、ご容赦ください。
- 41二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 23:02:08
広「プロデューサー。わたし、ご褒美が欲しい」
ある日のこと、担当アイドルである広さんからこんなお願いをされた。
学P「…急に何の話ですか?」
広「この間のNIAでわたし達は優勝した。」
学P「…はい。」
広「わたし、頑張った、よ」
学P「……はい。」
広「だから、ご褒美が欲しい。」
学P「…なにがお望みですか?」
恐る恐る訊ねる。
広「今回の優勝はわたしだけの力じゃない。ファンのみんな、プロデューサーの力があってこそだった」
広「だから、お互いにとってご褒美になるものがいい。というわけで、んっ…」
そうすると広さんは、こちらに向かって顔を近づけてきた。 - 42二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 23:04:43
学P「…何をしているんですか?」
広「…ふふ。分かっているのに分からないフリをするプロデューサーも、好き。」
学P「…」
広「…ふふ。察しの悪いプロデューサーにヒント。
…んっ」
そういうと広さんはこちらに顔をあげ、目を瞑って口を前に出した…誰が見ても分かるキス待ち顔だ。 - 43二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 23:05:44
学P「駄目です。他のにしましょう」
広「…ほっぺにだ、よ?」
学P「…駄目です。」
広「心配いらない。今、この時間はプロデューサーと2人きり。誰にも見られない、よ。」
学P「そういう問題ではありません。」
広「じゃあ、どういう問題?」
学P「それは…アイドルとプロデューサーでそのような事はするべきではありませんので。」
広「ふふ。少し言い淀んだ、ね」
…油断した。この隙は致命的だ。
広「プロデューサー。わたしには我慢しなくていい、よ」
学P「…」 - 44二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 23:07:10
広「ふふ…プロデューサーにいじわるしちゃった。大丈夫。元から断られると思ってた。代わりにもう一度遊園地に…」
学P「分かりました」
広「へ?」
学P「いきますよ。目を閉じてください」
広「えぇ…ぇえぇ…ちょ、ちょっとまって…」
学P「どうしたんですか?広さんが言い出したことですよ。」
近づくと広さんは一歩後ずさる。一歩また一歩後ずさっていく。そして最後には教室の壁に背を当てた
広「…ふふ。追い詰められちゃった。ままならない、ね」
いつも通りの口調だが、顔は赤くなっている。それはきっと俺も同じだろう。
学P「…他言無用ですよ。」
広「2人だけの秘密、だね」
広さんの頬に唇が触れる…その直前に広さんが囁く
広「やさしくしないで、ね」
終わり - 45二次元好きの匿名さん25/03/07(金) 23:31:03
駄文投げます
「篠澤さんは本当に興味深い人ですね」
「プロデューサー。どうしたの、急に」
「いえ、一度倒れることを経験した人間は倒れることを恐れるのに、篠澤さんは一切そういうことを考えていないのだな、と思いまして」
「褒めてる?」
背負いなおしますと一声かけてからあまりにも軽い体の位置を整える。
彼女、篠澤広は軽い。か弱く、か細く、そして強い。
「倒れるのは怖い、よ。でも、それでも楽しい」
「ままならない、からですか?」
「そう。アイドルになるまではできる事だけやっていたからできないことができる今が、楽しい」
そう言って背中で笑う彼女は、きっといつものように目を輝かせているに違いない。
夜闇を見通すその瞳で、きっと笑っているだろう。わたしが夜空(ぶたい)を与えなくても、その身に宿した叡智と翼で羽ばたいて、星のように夜空(せかい)を駆けるのだろう。
それならわたしは彼女の止まり木になろう。か弱くか細い彼女が地に堕ちてしまわないように、強く瞬く彼女がひと時でも羽を休められるように──
「この程度のレッスンで倒れてしまうのであれば、もっと体力作りに励んでいただかないと困ります」
「倒れたばかりのアイドルにレッスンのことを言うプロデューサーは鬼畜。だから好き」
わたしのもとに彼女が帰って来てくれるように── - 46125/03/08(土) 00:42:49
お二方とてもいい!もっと読ませてくれ!