- 1ホットドリンク大好き25/03/10(月) 23:02:10
- 2ホットドリンク大好き25/03/10(月) 23:03:25
【歴代スレ Part.1~3】
【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線|あにまん掲示板おやおやおやおや・・・連邦生徒会長が失踪ですか。それは早急な対処が必要ですね。・・・えぇ、リン行政官。1.護手(ケルビム)2.防衛室スタッフ3.監視者(オーバーシア)dice1d3=@2 (2)@──…bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.2|あにまん掲示板【あらすじ】カイザーと防衛室 勢力の暗闘まで秒読み。bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.3【建て直し】|あにまん掲示板【あらすじ】ミレニアム編がゴズとの暗闘に。bbs.animanch.com - 3ホットドリンク大好き25/03/10(月) 23:04:34
- 4二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 23:05:27
このレスは削除されています
- 5ホットドリンク大好き25/03/10(月) 23:06:42
【歴代スレ Part.7~10】
【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.7|あにまん掲示板【あらすじ】残機マイナス1。(死んでない)bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.8|あにまん掲示板【あらすじ】普通に善戦するRABBIT小隊。bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.9|あにまん掲示板【あらすじ】暇を持て余した、マエストロの、遊び。bbs.animanch.com【閲覧注意・🎲】ここだけ不知火カヤの中身が、大体ボンドルド卿だった世界線 Part.10|あにまん掲示板【あらすじ】サオリの逆襲が始まる。bbs.animanch.com - 6二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 23:08:32
盾乙
- 7二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 23:13:38
- 8二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 23:15:10
誰のミスでもないですよ
- 9二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 23:16:43
- 10二次元好きの匿名さん25/03/10(月) 23:18:37
- 11ホットドリンク大好き25/03/10(月) 23:29:28
────────────────────
マエストロ:
「・・・素晴らしい。 やはり拙弟の習作では貴方の前に立つことすら叶わなかったか、『先生』。」
戦闘能力には目を瞠るものがあったが、それでもマエストロの『崇高』からは程遠い作品だった。
造った当人も興味を既に失っていた処分品で、己の美学に反する運用をされても痛くも痒くもないので これ幸いとベアトリーチェに譲り渡したのだが、思いの外 洞察の役に立ってくれた。
マエストロ:
「あの者とは違い、『魔境』へは至っていないはず。 やはり其方ならば・・・。」
マエストロは制作途中ではあるが、己の作品を解放することに決めた。
美学に反するが、それ以上に内なる歓びを抑えきれない。
あぁ、あの拙弟ならば この歓びを理解できるだろう。
未だ『崇高』を理解せずとも、この歓びであれば。
マエストロ:
「私の『崇高』を理解してくれるに違いない・・・!」
共感、そして理解。
魂を分かち合う者こそ、人生で最も得がたいモノの一つである。
──────────────────── - 12ホットドリンク大好き25/03/10(月) 23:42:37
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■:
「ぐぇ~・・・、ヒナタぁ・・・。」
ヒナタ:
「ど、どうしたんですか? ■■■様?」
■■■はヒナタに後ろから抱きついた。
■■■:
「うぅ~ん・・・今やってる研究が上手くいかないんだ・・・。」
ヒナタ:
「そうなんですか・・・。」
ぐずる■■■を慣れた手つき で席に着かせると、その心に寄り添いながら話を聞いた。
ティーカップを傾けながら、ゆったりとした時を過ごす。
内容を理解する必要は無かった。
理論的な答えを■■■は求めていない。
求めているのは もっと深い、魂への理解だった。
平たく言えば、共感を求めていた。 - 13ホットドリンク大好き25/03/10(月) 23:43:45
■■■:
「よし・・・! 何だかスッキリしたよ。 いつも ありがとう、ヒナタ。」
ヒナタ:
「ふふっ・・・。 ■■■様の お話を聞くのは楽しいですよ。」
■■■:
「? そうかい? 私が言うのもなんだが、一方的に理論を並べ立てているだけだと思うが・・・。」
ヒナタ:
「私にとって、■■■様の お話は旅の物語に聞こえます。
その内容は 私には難しいですが・・・それでも、■■■様が楽しい旅路を歩まれていることは良く分かりますから。」
■■■:
「! ・・・そうだね、とても楽しいよ。」
■■■は穏やかな笑みを浮かべながら、その場を立ち去った。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ - 14二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 07:05:06
悲しき過去?
楽しかったあの日? - 15二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 12:10:30
まだ理性があった時代…
- 16二次元好きの匿名さん25/03/11(火) 17:50:59
おれは しょうきに もどった
- 17二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 00:47:15
hosi no
- 18二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 01:47:37
ここからSAN値削り切って発狂するんだから人生わからんな
- 19二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 02:03:44
- 20二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 10:52:45
- 21ホットドリンク大好き25/03/12(水) 17:13:11
────────────────────
サオリ*テラー:
【姫・・・ミサキ・・・ヒヨリ・・・アズサ・・・。 みんな・・・どこに・・・?】
アズサ:
「サオリっ!」
サキ:
「おい! 危ないぞ!!」
ヒフミ:
「アズサちゃん! こっちです!!」
サキが止め、ヒフミが引き戻す。
眼前には人の形をした虚空が迫っていた。
ミヤコ:
「あなた方は逃げて下さい! 我々が殿を務めます!!」
アズサ:
「でもっ!」
ミヤコ:
「大丈夫です! ・・・似たようなのを相手にしたことがありますから。」 - 22ホットドリンク大好き25/03/12(水) 17:16:41
冷静に、ミヤコが数発の銃弾をサオリ*テラーに当てる。
サオリ*テラー:
【敵・・・? 皆、そっちにいるのか・・・?】
サオリ*テラーの注意がミヤコへと向いた。
ミヤコ:
「さぁ、早く!」
アズサ:
「・・・。」
迷うアズサの手を、ヒフミが握った。
ヒフミ:
「・・・行きましょう、アズサちゃん。
ここにいたら、きっとサオリさん も困ってしまいます。」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
サオリ:
「─────逃げろ。」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アズサ:
「・・・うん。 そうだね。」
補習授業部は、後ろ髪を引かれる思いで その場を後にした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ - 23二次元好きの匿名さん25/03/12(水) 23:08:25
🐇「もう慣れました(感覚麻痺)」
- 24二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 06:36:57
ほ
- 25二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 07:51:08
け
- 26二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 07:51:19
ん
- 27二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 14:45:48
保
- 28二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 16:51:24
険
- 29二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 16:51:40
カヤカヤ保険?
- 30二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 16:54:07
割と何でもしてるカヤだし保険業やっても不思議ではないな…
- 31ホットドリンク大好き25/03/13(木) 21:36:05
(|) <「問題ありません。 死んでも保険があります。」
カンナ:
「・・・死なない方向性で お願い致します。」
(|)? <「そうですか? 一度 死んで復活した方が早いのですが・・・。」
カンナ:
「死なない方向で。(圧)」
(|) <「おやおやおや・・・。」 - 32二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 21:36:42
このレスは削除されています
- 33ホットドリンク大好き25/03/13(木) 21:49:32
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
サキ:
「それで? 実際どうするんだ? ・・・下手に攻撃すると本当に死んでしまうかもしれないぞ?」
ミヤコ:
「分かっています。 だから、やることは『前』と変わりません。」
サキ:
「おい・・・まさかとは思うが・・・。」
ミヤコは回れ右した。 - 34ホットドリンク大好き25/03/13(木) 21:50:17
反射的にミヤコの意図に気付いたラビット小隊の面々も続く。
ミヤコ:
「逃げ回ります。 さぁ、先生も行きましょう。」
”よしきた。”
モエ:
「ノリが良いね、先生。」
ミユ:
「うぅ・・・また夢に見ちゃう・・・。」
サキ:
「クッ、覚えてろよミヤコ! 生きて帰ったら絶対バックドロップを決めてやる!!」
ミヤコ:
「えぇ! 生きて帰れるならバックドロップだろうがスープレックスだろうが何だって受けて あげますよ!!」
──────────────────── - 35二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 00:58:37
- 36ホットドリンク大好き25/03/14(金) 01:54:49
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
───── ザァァァァァ・・・
土砂降りの雨音が耳の中で反響して、どうしようもなく脳を揺さぶる。
カラッポの脳みそは、それだけで狂ってしまいそうになった。
・・・いや、もう狂っていた。
ずっと、ずっと暗闇の中を彷徨うように。
■■■:
「・・・ヒ、ナタ・・・?」
ヒナタ:
「■■■様・・・良かった・・・。 貴方の魂を・・・救うことが、出来て・・・。」
もはや何も感じないはずの金属の手に、生暖かいモノが伝った。
それが血や『それに近しいモノ』であることは容易に理解することが出来た。
出来てしまった。
■■■:
(嘘だ・・・ウソだ・・・うそだっ・・・!)
■■■の手は、確かにヒナタの腹部を貫いていた。
それが致命傷であることは、誰が見ても明らかだった。
それは■■■から見ても然り。
脳が理解することを拒むが、自分には無い生命の熱がヒナタから失われるのを感じて理解せざるを得なかった。
───自分がヒナタを殺したのだと。 - 37ホットドリンク大好き25/03/14(金) 01:56:38
ヒナタ:
「・・・生きて、下さい。 そして・・・どうか───」
その先を口にすることなく、ヒナタは力尽きた。
ただ彼女の口元の微笑みが、その勝利を伝えていた。
ヒナタは、確かに分かち合った■■■の魂を取り戻したのだ。
■■■:
「ひ、ヒナタ・・・ひなたぁ・・・。」
■■■は突き刺さった腕を抜くことも出来ずに、幼子のようにヒナタの名を口にする。
冷たくなっていくヒナタの躰を抱きしめ、遂に発狂する。
しかし それは、確かにヒナタが取り戻した魂の存在証明であった。
■■■:
「・・・何が【真理】・・・!
何が探求だ・・・研究だ・・・!
こんなことは望んでいなかった!
お前を失うなら・・・こんなもの捨ててしまえば良かった・・・!!」
■■■は自らの瞳を素手で抉り取った。
機械仕掛けの瞳を、その手で握り潰す。
■■■:
「この先、新たな発見の歓びを誰と分かち合えばいい・・・? ねぇ・・・ヒナタ・・・。
分かち合う者の いない旅路なんて・・・私にとっては何にも楽しくはないんだよ・・・。」
■■■はヒナタの亡骸を抱きしめて泣いた。 いつまでも泣いた。 このまま枯れ果てて死んでしまえばいいと思った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ - 38ホットドリンク大好き25/03/14(金) 01:57:30
■■■:
「・・・ここは・・・?」
気が付けば、■■■は知らない天井を見上げていた。
まるで誰かが手で掘ったかのような岩肌には、血が滲むような数式がビッシリと描かれている。
それは どこか、自分の在り方に似ていた。
???:
「───なるほど。 ここが動くのですね?」
不意に声が聞こえた。
躰を起こして声のした方を見ると、そこには誰とも知らない黒衣を纏った人のような何かがナニカを弄っていた。
そのナニカが自分の腕であると理解するのに数秒の時間が必要だった。
■■■:
「あ”っ、ぐぅ!!?」
理解した瞬間、躰に焼けるような痛みが走った。
まるで躰の中に熱湯を入れられたかのような痛みに、■■■は のたうち回る。
???:
「おや、起きたのですか。
どうやら痛覚も あるようですね。」 - 39ホットドリンク大好き25/03/14(金) 01:58:55
■■■:
「ぐっ・・・ぐぅ・・・!」
『お前は誰だ』と口にしたいのに、あまりの痛みに口を利くことも出来ない。
出来ることといえば、芋虫のように のたうち回るくらいだった。
???:
「あぁ、少し待って下さいね。
確か痛覚を阻害するナノマシンが この辺りに・・・。」
■■■:
「ガァァッ!!」
壮絶な痛みから来る混乱と怒りで謎の人物に襲い掛かる■■■。
しかし黒衣の人物は袖の辺りから謎の黒いネバネバを出すと、■■■を壁に貼り付けてしまう。
■■■:
「!?」
???:
「おイタはいけません。
少々お待ちを・・・。 あぁ、ありました。」
黒衣の人物が初めて■■■の方を向いた。 黒い仮面が、得体の知れ無さを より際立たせていた。
■■■:
「・・・何をっ・・・!」
黒仮面の手には、無数の針が付いた極太の注射針のようなものが握られていた。
中には銀色の液体が入っている。 ・・・心なしか、何か蠢いているかのように見えた。 - 40ホットドリンク大好き25/03/14(金) 02:00:59
???:
「遅れましたが『麻酔』です。
貴方が起きるのは もう少し後かと思っていまして。」
黒仮面は無造作に■■■の傷口に注射針を刺した。
不思議と痛みはなく、むしろ冷たいモノが入ってくる感触があった。
やがて本当に痛みがウソのように引いていく。
■■■:
「ハァッ・・・ハァッ・・・私に・・・何を・・・いや、ここは・・・?」
???:
「失礼、あまりに興味深かったので解体してしまいました。
ここは・・・言うなれば『キヴォトスの盲点』とでも言うべき場所。
私の他に ここを訪れるのは貴方が初めてです。 歓迎しますよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ - 41ホットドリンク大好き25/03/14(金) 02:02:58
カヤ:
「素晴らしい。
貴方は この理論を理解できるのですね。
やはり貴方を ここに連れてきたのは正解でした。」
■■■:
「あぁ、分かるけど・・・これは───」
カヤ:
「えぇ、『キヴォトスの揺り戻し』・・・その原理の一端です。
まだ詳しいことは分かっていませんが、ここにある理論に未だ反証できていません。」
■■■:
「・・・この理論が正しいとすると、もう直ぐ私達は全てを忘れてしまうのかい?」
カヤ:
「えぇ、『普通』であれば。」
■■■:
「・・・だが、君は普通じゃない。」
カヤ:
「心外です。」 - 42ホットドリンク大好き25/03/14(金) 02:04:32
黒仮面の人物、カヤを名乗る その少女は、本心から そう思っているかのように溜息をついた。
しかし その異常性を知った■■■からすると、それすらも演技のように思える。
■■■:
「・・・教えてくれ。 どうすれば記憶を保持できる?」
同じ過ちを繰り返すわけにはいかなかった。
もし正せるのなら、正したかった。
頭の中に、忌まわしい記憶が蘇る。
あれが、全てウソになるのなら。
───この化け物に魂を売り渡すことすら厭わない。
カヤ:
「教えるのは構いません。
その為に、貴方を ここへ連れてきたのですから。
・・・ですが不安定な魂を持つ貴方の為にも、一つ・・・『契約』をして頂きたい。」
■■■:
「なに? 私は何を売り渡せば良いんだい? ・・・と言っても、もう出涸らしの躰くらいしか無いけれど。」 - 43ホットドリンク大好き25/03/14(金) 02:07:07
カヤ:
「それです。」
■■■:
「え?」
カヤ:
「貴方の躰が、是非 欲しい。
その金属の骨格、貼り付けられた偽りのテクスチャー、張り巡らされたセンサ類、高水準なアクチュエーター・・・その全てが。
・・・貴方は、『私』になる。 それに・・・了承して頂きたい。」
カヤの仮面が取り外され、羊のような瞳孔が■■■の直ぐ近くまで迫る。
キスをするような距離で、しかし色気は全く無く、あるのは理解の出来ない欲望と純粋な好奇心だけだった。
■■■:
「ははっ・・・私が何をしたか知っているのかい?」
カヤ:
「えぇ。 貴方は罪のない生徒達を機械仕掛けの【使徒】に仕立て上げ、トリニティを ほぼ壊滅状態へと追い込みました。
不可解な観念の下僕となってなお、貴方がヒナタさん への慈しみを覚えていたからこそ、貴方は敗れたのです。
ヒナタさん の奮闘が無ければ、トリニティどころか被害はキヴォトス全土に広がっていたでしょう。」 - 44ホットドリンク大好き25/03/14(金) 02:07:47
■■■:
「・・・それでも私に成りたいと?」
カヤ:
「はい。 私は、貴方の力が欲しいです。」
■■■:
「・・・分かったよ。 君の仲間になる。 ・・・契約を受け入れよう。」
カヤ:
「では───」
額が、くっついた。
■■■の中に、新しい人格が生まれる。
1つ、2つ、3つ、4つ・・・。
それは■■■の穴だらけの魂に幾つも入り込んだ。
■■■は、『不知火カヤ』となった。
それを宿してでも、成し遂げたいことがあった。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ - 45二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 08:26:41
- 46二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 15:46:53
- 47二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 15:53:40
- 48ホットドリンク大好き25/03/14(金) 22:08:30
(|) <「魂や神聖は間違いなく同一のモノなので、後は当人の捉え方 次第ですよ。」
- 49ホットドリンク大好き25/03/14(金) 23:15:31
────────────────────
???:
「───様・・・■■■様!」
聞き馴染みのある声で目が覚める。
それは何度も聞き、何度も失ってきた声だった。
■■■:
「・・・ヒナタ?」
ヒナタ:
「あぁ、良かった・・・。 目が覚めたんですね・・・。」
■■■は慌てて自分の腕を確かめた。
・・・生暖かいモノは感じない。
■■■はホッと溜息をついた。
■■■:
「・・・私の『夜』は超えたか・・・。」
ヒナタ:
「『夜』・・・ですか?」
ヒナタが不思議そうに首を傾げる。
■■■は急激に目の前の存在が愛おしくなって、その頭髪をワシワシと撫で回した。 - 50ホットドリンク大好き25/03/14(金) 23:16:02
ヒナタ:
「あ、あの・・・■■■様・・・///?」
■■■:
「ヒナタは可愛いなぁ・・・。 叶うなら ずっと愛でていたいよ。」
???:
「そういうワケにはいかないことは、貴方が一番 分かっていますね?」
後頭部にカチャリと金属の重みが のし掛かる。
■■■:
「・・・分かっているさ、サクラコ。
ヒナタがいるべき場所は君の下だ。 ・・・残念だけど、それは揺るがない。」
■■■の後頭部に、サクラコのアサルトライフルの銃口が突き刺さる。
・・・他に生体反応は見当たらなかった。
敢えて一人で来たのか。
それとも偶々 ■■■を介抱するヒナタを見つけてしまったのか。 - 51ホットドリンク大好き25/03/14(金) 23:18:10
サクラコ:
「そうですか。
では、貴方が次に果たすべき責任も理解していますね?」
■■■:
「・・・それを今 果たすワケには いかないんだ。 まだ やるべきことがあってね。」
■■■は銃口に頭部を押し付けながら振り返る。
サクラコと目が合った。
かつて共にシスターフッドの指導者たらんと切磋琢磨した者。
それが今や、片やシスターフッドの皆を日の当たる世界へと導かんとする首領で、それに対して■■■は 信仰篤きが故に『魔境』へ至り、その末に異端と化した者達の長となった。
日の当たる世界で黒いシスター服を纏う者、暗がりの世界で白いシスター服を纏う者。
それは光と影のようで、しかし その実体は全くの真逆である。
■■■:
「だから───【退いてもらう。】 - 52ホットドリンク大好き25/03/14(金) 23:18:55
■■■の声が機械音に変わったかと思うと、次の瞬間サクラコの視界一杯に銀色の金属が広がった。
それは巨大な機械仕掛けの掌であった。
ヒナタ:
「サクラコ様!」
サクラコ:
「くっ・・・!」
ヒナタが咄嗟にサクラコを庇ったことで、その手は明後日の方向へと逸れた。
■■■:
【・・・危ない。 ヒナタを攻撃してしまうところだった・・・。】
■■■───機械仕掛けの怪物は、肥大化した金属の腕を元の人型に戻す。
そして その手を自らの心臓の位置に添えた。
■■■:
【・・・無くなったはずの心臓が止まるかと思ったよ。】
─────ジィィィィィ・・・
鼓動の代わりに、動力炉の機械的な振動が伝わってきた。 - 53ホットドリンク大好き25/03/14(金) 23:22:10
ヒナタと自らの腕の組み合わせは、■■■にとってトラウマだった。
少しの間 目を閉じ、心を落ち着かせる。
■■■:
【上手く行けば格上の人でも倒せる初見殺しのワザなんだけど・・・よく見切れたね、ヒナタ。
・・・それとも やっぱり どう足掻いても、私は君に弱いのかな。 まぁ、逃げる隙が出来たから良しとしよう。】
■■■の周りが、バチバチと青白い火花を散らし始める。
その意図に気が付いたのは、やはりヒナタだった。
ヒナタ:
「ま、待って下さい! どこへ行かれるのですか・・・!?」
■■■は機械仕掛けの顔で笑った。
魂を分かち合ったヒナタをしてビックリするほどの悪い笑顔だった。
■■■:
【『共犯者』を助けに行くのさ。 またね。】
───── ジジッ
一瞬の閃光の後、■■■は跡形も無く消えた。
──────────────────── - 54二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 08:40:44
ほ
- 55ホットドリンク大好き25/03/15(土) 09:00:16
────────────────────
それは突然 起こった。
人の形をした虚空───サオリ*テラーがピタリと足を止める。
サオリ*テラー:
【・・・嵐が来る。 皆を集めないと・・・。】
サオリ*テラーは明後日の方向を見つめてポツリと呟いた。
サオリ*テラー:
【・・・だが・・・皆、どこに消えた・・・?
私・・・私が、皆を守らないと・・・。 嵐が来る・・・屋根のある場所に・・・。】
ミヤコ:
(『嵐』・・・?)
”・・・。”
様子が おかしくなり始めたサオリ*テラーを物陰から警戒していたミヤコは、その言葉に不穏なものを感じた。
先生もまた、何かを察したように黙り込む。
???:
「やぁ、『共犯者』。 こっちだよ。 おいで、おいで。」 - 56ホットドリンク大好き25/03/15(土) 09:01:19
古聖堂の地下の闇の底から、不意に聞き覚えの無い声が響いてきた。
近年 稀に見るレベルの悪い声だった。
サオリ*テラー:
【? そっちに皆がいるのか?】
???:
「そうだよ。 皆まってる。 だから おいで?」
サオリ*テラー:
【そうか、今行く。】
そう行って、先程までミヤコ達を追いかけ回していた虚空は闇の底へ消えていった。
ミヤコ:
「ふぅ・・・助かりましたね。」
”・・・。”
ミヤコ:
「・・・先生?」
先生の様子が おかしいことを察したミヤコが前に出ようとするが、先生は それを手で制した。
”・・・これは反則かな。”
そう言って、先生は懐から1枚のカードを取り出した。
──────────────────── - 57二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 17:41:53
わくわく
- 58二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 20:18:11
大人のカード…ここでか
- 59二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 23:55:08
- 60二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 07:16:57
カヤはカード使う時、これ以上何を捧げると言うのだ...
- 61二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 14:17:26
ほ
- 62ホットドリンク大好き25/03/16(日) 15:28:27
- 63二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 15:29:37
- 64ホットドリンク大好き25/03/16(日) 15:31:41
持っているのは───
1.プレナパテスの遺品(1回 使い切りの大人のカード)
2.大人のカードの模造品(力は弱め)
3.姿形の似たオーパーツ(種類の違う力を持つ)
dice1d3=2 (2)
- 65ホットドリンク大好き25/03/16(日) 15:38:51
- 66二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 15:42:38
デメリットなしだな!よし!
- 67ホットドリンク大好き25/03/16(日) 15:59:13
カヤは大人のカードの模造品を持っていて、生徒の複製的なモノを召喚したり、本物に近しいことが出来る。
ただし、本物と比べると確実に力が弱い。
使用時に代償として人間性を消費し、使用者の行動や判断を おかしくさせていく。
ただしカヤは、数多くの約束に雁字搦めにされているので、どれだけ狂っても行動や判断が変わることがなく、実質無限に使えるという謎のバグを持つ。
カヤ自身は、自分を人間判定してくれる このカードを とても気に入っている。 - 68二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 16:01:23
力が弱い=『自分』しか呼べない的な?
- 69ホットドリンク大好き25/03/16(日) 16:15:18
力が弱い= ───
1.『自分』しか呼べない
2.知り合いや部下の生徒も呼び出せるが、明らかに本物の生徒より弱い。
dice1d2=2 (2)
- 70二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 16:21:17
- 71二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 20:23:41
カッケェ…さす先
- 72ホットドリンク大好き25/03/17(月) 00:47:36
────────────────────
─────(連続した爆発音)
爆煙の中から少し煤けた、地上に根を張る有翼巨人が現われる。
有翼巨人のヘイローと微発光は、未だ健在だった。
???:
「ハーハッハッハッ! まさかサーモバリック爆弾を耐えるとは!」
ヒナ:
「貴方でも破壊できないモノもあるのね、カスミ。」
カスミは気まずそうに顔をシワシワにした。
カスミ:
「うむ・・・破壊の専門家として非常に悔しいが、負けを認める他あるまい。
調べた限り、あれは特殊な合金で出来ている。 融点が摂氏5,000度を超える凄いヤツだ。」
ヒナ:
「ふぅん、詳しいのね。」
ヒナが適当に相づちを打つと、カスミは目を輝かせた。
カスミ:
「そうとも! あれは私の欲しい物リストにも入っている!
私は そういった分野では門外漢だが、何でも『宇宙戦艦』の建造にも使えるらしいぞ?
あれがあれば どれだけ温泉開発が捗ることか・・・!」 - 73ホットドリンク大好き25/03/17(月) 00:48:39
???:
「へぇ・・・その話、おじさんにも詳しく聞かせてくれないかなぁ・・・。」
カスミの話題に反応したのは、ヒナではなく、その背後で眠たそうにしていた もう一人の少女───ホシノだった。
カスミ:
「(おじさん・・・?)・・・お嬢さんも温泉開発に興味があるのかい?」
ホシノ:
「いやぁ・・・一昔前にアビドスで爆発騒動があったんだけど、何か知らないかと思ってね。」
カスミ:
「・・・うん?」
カスミは風向きが変わったことを感じ取った。
ホシノ:
「もし あの件の犯人が君なら・・・おじさん、少し怒っちゃうかもなぁ・・・。」
カスミ:
(・・・拙い。 この お嬢さんからはヒナ委員長と同じニオイがする・・・。)
カスミの天敵である、『人の話を聞かず、とりあえず暴力に訴える人種』のニオイがした。
──────────────────── - 74ホットドリンク大好き25/03/17(月) 00:52:49
カスミが 地味にピンチを迎えている中、ヒナは全く意に介さず、地上に根を張る有翼巨人の方を見つめていた。
ヒナ:
(パイロットを引っ張り出しても止まらず・・・破壊も無理。 ・・・となると、やっぱり先生達を頼る他ないようね。)
骸と化した光の巨人からパイロットの引っ張り出し方を学んだヒナは、風紀委員を総動員して手の届く範囲の有翼巨人からパイロットを引っ張り出したが、結局 有翼巨人は止まらなかった。
どういうワケか、一度は再びヘイローが消滅したが、直ぐに またヘイローが生えてきた。
正直に言って、お手上げだった。
カスミ:
「───というわけで あの合金は連邦生徒会で流通が厳重に管理されているんだ。
加工および生産に、1グラムの流失でも酷い環境汚染を引き起こす薬品が必要だから、連邦生徒会の認可が必要でね。
これをクリアしたのは連邦生徒会の防衛室と、ミレニアムだけと言われている。
だからつまり、これだけの量の合金を用意できるのは この2勢力だけだが、私が思うに十中八九 防衛室だろう。
いやなに、部品を見ると明らかに大量生産されていることが分かるからね。
ミレニアムにあるのは生産設備と加工設備だけで、量産設備は無かったはずだ。
となると、つまり・・・ね。
いや、決して話を逸らしているワケではないんだ。
ただ・・・そう、少し頭を整理して思い出そうとしているだけであって───」
背後からカスミの必死の時間稼ぎが聞こえる。 - 75ホットドリンク大好き25/03/17(月) 00:54:33
ヒナ:
(まぁ、そうでしょうね。)
ゲヘナのカイザー工廠襲撃があった際の巨人兵とデザイン等が異なるが、同時期に出現するのは偶然にしては出来すぎている。
とはいえ それを根拠に連邦生徒会に訴えることも出来ない。
何故なら、公的には連邦生徒会の防衛室長カヤは停学中だから。
しかも、現在は何故かハイランダー鉄道学園のところに居座っていることが確認されている。
アリバイがあるし、何より本当に『防衛室スタッフは関与していない』ところが面倒だ。
実際に今回動いているのは『イノクラティア・オクルス』というシスターフッドの離反組織と、かつてトリニティの歴史の闇に葬られた『アリウス』でしかない。
外から見れば、完全にトリニティの内輪揉めだ。
ヒナ:
(・・・とはいえ、ゲヘナもトリニティのことは言えないのだけれど。)
ヒナは脳裏に旧知の仲の人間を思い浮かべた。
ヒナ:
(・・・巡航ミサイル、そして不自然に用意された車。
そう、そんなに貴方は私が憎いのね。 ───マコト。)
それは かつて共に雷帝と戦い、そして自らが『裏切り続けてきた』戦友の名前だった。
──────────────────── - 76ホットドリンク大好き25/03/17(月) 00:57:39
カスミ:
「───であるからして、仲良くしようじゃないか。 私達はきっと良い関係を築けるはずだ。」
ホシノ:
「・・・そうだね。 『仲良く』してくれたら、私も前の件は水に流そうかな。」
カスミ:
「うっ・・・分かった、『仲良く』しようじゃないか。 ・・・では和解の握手を、───ホシノ副会長。」
ホシノ:
「うへぇ~、そう畏まらなくてもいいよぉ・・・───『カスミ』ちゃん。」
固く握手(心なしかホシノの力が強い)を交わす二人の後ろから、ヒナがカスミの肩に手を置いた。
ヒナ:
「───カスミの名前は直ぐに覚えられるのね、小鳥遊ホシノ。」 - 77ホットドリンク大好き25/03/17(月) 00:58:10
ホシノ:
「うへっ!? いやほら・・・『シナ』ちゃんの名前は複雑だから・・・。」
ヒナ:
「・・・私の方が短いと思うのだけど?」
偶然、ヒナの機関銃の銃口がカスミの方へと傾く。
その銃口は、カスミの後頭部に着地した。
カスミ:
(ぐぅ・・・最近は大人しくしていたはずなのに、どうしてこんな目に・・・。 助けてくれ、メグ・・・!)
明らかに自分の苦手とする人物二人に挟まれたカスミは、泣きそうな顔でメグに助けを求めた。
メグ:
「~♪」
しかし肝心のメグは作業に没頭して気付きそうもない。
そうして暫く二人の間に挟まれるカスミだった。
──────────────────── - 78二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 05:57:52
ほ
- 79二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 06:47:39
守
- 80二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 12:57:08
ほも
- 81二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 19:50:08
保守
- 82二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 22:18:50
保守
- 83ホットドリンク大好き25/03/18(火) 00:08:11
────────────────────
視界の中で、『本来そこに存在しないはずの生徒』によって、自らの作品が倒されていく。
しかしそれはマエストロにとって決して屈辱ではなく、むしろ歓びだった。
マエストロ:
「・・・心から感謝しよう、先生。
不完全な姿で お見せしてしまったことは汗顔の至りだが、直ぐに完成させてみせる。
黒服の言う通りだったな・・・この件では拙弟と楽しい会話が成り立ちそうだ。」
マエストロは、その木人形の躰を動かして廃墟の闇へと消えていく。
マエストロ:
「それでは先生。 其方と再び相見える時を心待ちにしている。」
聞こえるはずのない独白。
しかしマエストロの心は、魂は満たされていた。
──────────────────── - 84ホットドリンク大好き25/03/18(火) 00:55:25
サオリ:
「ぐ・・・うっ・・・。」
サオリは見知らぬ天幕の中で目を覚ました。
真っ白だが使い込まれた天幕で、所々にシミや縫い合わせた後がある。
視界の端にイノクラティア・オクルスを表す瞳を象ったマークを見つけたことで、ようやく味方の陣地だということが分かった。
サオリ:
(アズサ達は無事だろうか・・・。)
それを確かめようと躰を起こそうとするが、誰かの手によって止められてしまう。
それは真っ黒な手だった。
サオリは、その手に見覚えがあった。
???:
「躰を動かしてはいけません。 絶対安静ですよ。」
声のした方に顔を向けると、そこにはイノクラティア・オクルスの白いシスター服に袖を通した黒い仮面のカヤが立っていた。
サオリ:
「カヤか・・・。」
カヤの忠告を聞かず無理やり躰を動かそうとするサオリだったが、やがて直ぐに全身が鉛のような重さと激痛に襲われていることに気が付いた。 - 85ホットドリンク大好き25/03/18(火) 00:56:33
サオリ:
「くっ・・・!」
あまりの衝撃に、サオリは起き上がることを諦める。
カヤ:
「それで結構。
貴方は今回のプランで血を流し過ぎました。
幸い脳は無事ですが、一部の臓器や筋肉組織、皮膚組織が壊死していましたよ?
全て取り換え可能ですから構いませんが、あそこまでする必要は無かったのではありませんか?」
サオリ:
「・・・あぁ、そうだな。 すまない。」
カヤ:
「おや、物分かりが良いのですね。
以前の貴方であれば、もう少し反発したと思ったのですが。」
サオリ:
「その節は 済まなかった。 ・・・反省している。」
カヤ:
「心境の変化があったようですね。 良い兆候です。」
カヤはサオリが普段つけているマスクを取り出した。 - 86ホットドリンク大好き25/03/18(火) 00:57:38
カヤ:
「では、ここに黙って取り付けていた『ヘイローを保護する装置』は もう必要ありませんね。」
そう言って、持ち主であるはずのサオリが全く知らない、何時の間にか付けられていたモジュールを取り外す。
サオリ:
「!? それは何だ!? ───いや、そんなことより・・・分かっていたのか!?」
カヤ:
「逆に何故 分からないと思ったのですか?
どうあっても、貴方を死なせるワケにはいかないのですよ。
連邦生徒会長の意思としても、ベアトリーチェを排除する計画としても。」
カヤはサオリのマスクから取り外したモジュールを懐に仕舞うと、近くに置かれていたパイプ椅子に腰掛けた。
カヤ:
「さて、色々 思うところはあるでしょうが。
まず結論として、我々のプランAは失敗に終わりました。」
???:
「手を貸しておいて言うのも何だけど、あれは失敗した方がいい。
『ゲヘナとトリニティを一つの巨大な学園として書き換える』なんて、正気の沙汰じゃない。」 - 87ホットドリンク大好き25/03/18(火) 01:00:26
カヤ:
「しかし、あれが一番 成功率が高いのですよ。
記憶は書き換わっても死人は出ませんし、物量でベアトリーチェを押し潰せます。」
???:
「そう簡単にいかないことは、君が一番分かっているだろう? かの貴婦人は狡猾さ。」
サオリ:
「・・・お前は誰だ?」
サオリはカヤの隣に座る、半身が機械人形と化している生徒に声を掛けた。
何故かその生徒の機械人形部分はボロボロだった。
カヤ:
「あぁ、貴方は初めて会うのでしたか。
こちらは第二の『私』であるイノクラティア・オクルスの首領です。
躰だけなら、貴方も何度か会ったことがあるでしょう。」
サオリ:
「あぁ・・・前会った時の『お前』か・・・。」
カヤ:
「この方は暴走した貴方を回収してくれました。
その気が無ければ構いませんが、幾らか感謝を述べておいた方が良いでしょう。」
サオリ:
「なるほど、だからボロボロなのか。 ・・・そういうことなら感謝しよう。 ありがとう。」
???:
「いや、構わないよ。 サオリで良いのかな? 私のことは─── - 88ホットドリンク大好き25/03/18(火) 01:22:02
1.ヴァーチュオーゾ
2.カンタービレ
3.モドゥラート
dice1d3=1 (1)
- 89ホットドリンク大好き25/03/18(火) 01:45:46
ヴァーチュオーゾ:
「─── ヴァーチュオーゾと呼んで欲しい。 師に肖った名前でね、気に入っているんだ。」
サオリ:
「そうか。 本名は───」
ヴァーチュオーゾ:
「捨てたよ。 もう、それを名乗る資格は私に無いんだ。」
サオリ:
「・・・そうか。」
カヤ:
「それくらいにしましょう。
我々は次の手に移らなければなりません。 ベアトリーチェは直ぐに次の猟犬を解き放つでしょう。」
ヴァーチュオーゾ:
「・・・『あの子』を出すかな? ベアトリーチェは。」
カヤ:
「恐らく出すでしょう。 サオリの裏切りが明確になった今、『アレ』を解き放つには最適なタイミングです。」
サオリ:
「・・・。」
カヤ:
「───ベアトリーチェの『嘘』が生み出してしまった魔物。
あれであれば きっと、キヴォトス中の神秘を食い荒らすことすら可能ですから。」
──────────────────── - 90二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 06:49:51
保守
- 91二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 08:32:24
カヤ様のターン!
- 92二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 12:31:58
このままベアオバにカチコミか?
- 93二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 20:34:56
ほ
- 94二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 20:36:24
そ
- 95二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 20:36:42
く
- 96二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 20:38:42
ほそく…つまり目標を捕捉しベアトリーチェに向けて攻撃開始というわけだぁ!
- 97ホットドリンク大好き25/03/18(火) 22:44:27
- 98ホットドリンク大好き25/03/18(火) 23:14:31
────────────────────
官服:
「・・・そう。 愚妹は しくじったんだね。」
防衛室スタッフ:
「はい、ボス。」
官服:
「報告ありがと。 ・・・久しぶりに貴方と話せて嬉しかったよ。」
防衛室スタッフ:
「・・・えぇ、私もです。」
黒い外套と仮面を纏った生徒───防衛室スタッフは、その敬意を示すように深々と頭を下げて その場を立ち去った。
官服:
「うん・・・。 となると、私も そろそろ戻らないとね。」
???:
「そうか。 何でもいいから、早く出て行ってくれ。」
官服の横でデスクに座って仕事をしていた少女───スオウは、官服に目を合わせることもなく言い放った。 - 99ホットドリンク大好き25/03/18(火) 23:18:24
官服:
「つれないね、スオウ。 私と貴方の仲でしょ?」
スオウ:
「・・・一方的な仲だろ?」
スオウは ここ最近の地獄のような日々を思い返した。
この黒スーツを着た理不尽に粘着されてからというもの、碌なことが無い。
仕事先で騒動に巻き込まれるのは当たり前、酷いときには突発的に起こった紛争に巻き込まれた。
何を思ったのか知らないが、非番の日に猛獣蔓延る原生林に引き摺り込まれた時は流石に殺意を覚えた。
官服:
「全て貴方の為。 貴方を最強に仕立て上げるには それくらいしないと。」
スオウ:
「余計な お世話だ。 アンタに世話されなくとも、自分の力で成ってみせる。」
官服:
「あぁ・・・眩しいことを言うね。」
官服は もたれ掛かっていたスオウのデスクから腰を離した。 - 100ホットドリンク大好き25/03/18(火) 23:18:52
官服:
「・・・私と愚妹の記憶は地続き。
二番手が愚妹である必要が無くなった以上、もう直ぐ私は『愚妹』に・・・『最適な私』になる。」
スオウ:
「・・・。」
官服:
「さよなら は言わない。 また会おう、舎弟。 ・・・楽しかったよ。」
官服は黒いコートの上から、塗りつぶすように黒い外套を羽織り、心を殺すように見覚えのある黒い仮面を被った。
そうしてハイランダー監理室の事務所から立ち去った。
───── コツコツコツ・・・・・・・・・
スオウ:
「・・・また会おう、クソッタレ。」
忌々しい足音が遠くにいったことを確認した後、スオウは誰にも聞こえないように ひっそりと呟いた。
──────────────────── - 101二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 06:39:46
保守
- 102二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 09:22:32
ミヤコ「え?この状況でカルバノグ出来るんですか?」
カヤ「運命は収束するものなのです。物語は予定通り進めなければなりません。」
カンナ「?運命?物語?防衛室長は一体何の話をしてるんですか?」
ミヤコ「いわゆるメタ発言という奴ですね。」
カヤ「あなたもそのうち分かりますよ。カンナ。」
- 103二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 10:33:21
果たしてミヤコたちは防衛室長と敵対出来るのだろうか…
- 104二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 12:47:58
- 105二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 18:47:40
- 106二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 23:58:00
リンちゃんと仲直りしなきゃかも
- 107ホットドリンク大好き25/03/20(木) 05:12:19
────────────────────
コノカ:
「姉御、ちょっと聞いておきたいことがあるんすけど。」
カンナ:
「・・・何だ?」
いつになく真面目な様子を見せる副局長に只事ではない気配を感じ、カンナは事務の手を止める。
コノカ:
「姉御はカヤ室長派っすか? それとも、連邦生徒会派っすか?」
カンナ:
「はぁ・・・つまらないことを聞くな。」
カンナは手を止めて損をしたと言わんばかりに溜息をついた。
コノカ:
「えー、大事なコトじゃないっすか!」
カンナ:
「カヤ派だろうが連邦生徒会派だろうが、我々は我々の仕事をするのみだ。 ・・・浮ついている局員にも、そう言っておけ。」 - 108ホットドリンク大好き25/03/20(木) 05:12:41
カンナはチェックが済んだ書類をクリップで挟むと、一息つこうとコーヒーカップを手に取った。
カンナ:
「む、もう無かったか・・・。」
コノカ:
「あ、アタシが入れますよ。」
カンナ:
「・・・。」
カンナからマグカップを受け取ったコノカが、ドリップマシンでコーヒーを煎れる。
コノカ:
「で、しつこいようっすけど、どっち派なんすか?」
カンナ:
「・・・そんなに深刻なのか?」
確かに ここに来て予算を削減しようとした連邦生徒会に対する不信感は、ヴァルキューレ生徒に深く根付いた問題だった。
そして それを解決すべく奔走したカヤへの信頼も。
コノカ:
「まぁ・・・連邦生徒会派が多いとは言えないっすね。」
カンナ:
「そうか。」
カンナはコノカからコーヒーが入ったマグカップを受け取る。
味は─── - 109ホットドリンク大好き25/03/20(木) 05:13:27
1.美味い・・・
2.まぁ・・・普通だな
3.・・・
dice1d3=3 (3)
- 110ホットドリンク大好き25/03/20(木) 05:19:09
カンナ:
「・・・。」
カンナは露骨に顔を しかめた。
コノカ:
「あ、あれ? 美味しくないっすか?」
カンナ:
「お前・・・腐った豆でも碾いたのか? さもなくば、呪われてでもいるのか?」
コノカ:
「・・・不吉だ。 今度、お祓いに行ってくるっす・・・。」
コノカはスマホを取り出して何か操作した。
近所の神社の情報を見たのか、さもなくば お祓いの依頼をしたのかもしれない。 - 111ホットドリンク大好き25/03/20(木) 05:25:20
カンナ:
「・・・連邦生徒会派が少ないのは仕方の無い話でもある。 この重大な時期に、あそこまで予算を削減されてはな。」
コノカ:
「銃弾一発にも気を遣うレベルっすからね。 アタシ嫌っすよ? 無駄な発砲で始末書なんて。」
カンナ:
「まぁ、このキヴォトスで無駄弾を消費したからといって処分されたい人間もいないだろうな。」
カンナは不味いコーヒーを啜った。
呪われているレベルの不味さ故に、頭は冴える。
カンナ:
「・・・そう言う お前は どちらを支持しているんだ?」
コノカ:
「ん? アタシっすか? アタシは───」 - 112ホットドリンク大好き25/03/20(木) 05:28:56
1.まぁカヤ室長っすけど。 元部下ですし。(出自が元カヤ グループに)
2.連邦生徒会派っすよ。 姉御もそうでしょ?(出自に変更なし)
dice1d2=2 (2)
- 113ホットドリンク大好き25/03/20(木) 05:37:21
コノカ:
「───連邦生徒会派っすよ。 姉御もそうでしょ?」
カンナ:
「まぁな。」
カンナはマグカップを置いた。
カンナ:
「とはいえ、カヤ派を無視することも出来ない。
防衛室の指揮下にある組織・・・SRTおよびヴァルキューレ、そして何より連邦生徒会 兵力の殆どは カヤに付いてきた編入組だ。
・・・連邦生徒会長が失踪した今、もう一度カヤを担ぎ上げかねん。」
コノカ:
「室長に その気は なさそうだと思うんすけどね。」
カンナ:
「・・・いや、そうとも限らん。」
コノカ:
「へ?」
カンナ:
「この前 話をする機会があってな───」 - 114ホットドリンク大好き25/03/20(木) 05:53:33
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
カヤ:
「少し、『かつての私』と話をしました。」
カンナ:
「はぁ・・・。」
カヤ:
「私は今まで、連邦生徒会を そのまま存続させることが、連邦生徒会長の意に沿うことと考えていました。
ですが、必ずしも そうとは言い切れないようです。」
カンナ:
「・・・。」
カヤ:
「カンナ局長───いえ、カンナ。
かつて、『恐怖による統制』・・・その理論を語り合ったことを覚えていますか?」 - 115ホットドリンク大好き25/03/20(木) 05:54:21
カンナ:
「・・・まぁな。 あの頃は若かった。」
カヤ:
「貴方は まだ若いですよ。」
カンナ:
「フッ、そうかもな。」
カヤ:
「いえ、お世辞ではなく。 17は流石に若いですよ。」
カンナ:
「・・・御託はいい。 要件を話せ。」
カヤ:
「おや・・・まるで私が脱線させたかのように言うのですね。
まぁ、構いません。 簡潔に言いましょう。」
カヤは仮面を外し、その羊のような瞳孔でカンナに迫った。
カヤ:
「───私と、このキヴォトスを支配する気は ありませんか?」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ - 116ホットドリンク大好き25/03/20(木) 06:15:16
コノカ:
「え、それで姉御は何て返したんすか!?」
カンナ:
「・・・『また お前と【踊る】気はない』と言ってやった。」
コノカ:
「『踊る』・・・?」
カンナはコーヒーで一息つき終わると、再び書類を捌く作業に戻り始める。
カンナ:
「どうせアイツのことだ、オチは見えてる。
先達として言っておくが、カヤの言葉を真に受けても損するだけだぞ?」
コノカ:
「はぁ・・・。」
カンナ:
「とはいえ、アイツの思い通りにコトを運ばせるのも それはそれで問題が・・・ん?」
書類に目を通していたカンナの手が止まる。
それは、特に何の変哲もない報告書だった。
一見すると何の価値もない定期報告に過ぎないように見える。
しかし、カンナは その報告書を食い入るように読み込んだ。 - 117ホットドリンク大好き25/03/20(木) 06:17:40
コノカ:
「あ、姉御・・・?」
カンナ:
「・・・。」
カンナは一通り報告書を読み終えると、人でも殺しそうなレベルの鋭い目つきでコノカに視線を向けた。
カンナ:
「・・・副局長。 この報告書に間違いは無いか?」
コノカ:
「いや、そりゃあ まぁ・・・その形式の報告書に間違いが発生することは無いと思うっすけど・・・。」
カンナ:
「確認する必要がある。」
コノカ:
「そういうことならアタシが電話で───」
コノカが言い切る前に、カンナは椅子に掛けていた外套を羽織った。 - 118ホットドリンク大好き25/03/20(木) 06:17:58
カンナ:
「いや、いい。 自分の足で確かめる。」
そう言って、カンナは事務室の出口へと向かう。
カンナ:
「暫く お前が局長を代行しろ。 ───私は一人の公安局員に戻る。」
コノカ:
「え、ちょっ・・・どうしたんすか、姉御!?」
慌てるコノカに対して、カンナは振り返り獰猛な笑みを浮かべた。
カンナ:
「─────事件だ、副局長。」
──────────────────── - 119二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 10:45:25
〜ありえるかもしれないモブの会話〜
「久しぶり!今日は誘ってくれてありがとう!」
「こちらこそ!来てくれてありがとう!
せっかくの休みだから今日はいっぱい遊ぼう!
そういえば最近連邦生徒会はどう?
大変じゃない?」
「まあ大変だよ。
今連邦生徒会の中は内輪揉めでめちゃくちゃだよ。
誰が誰の味方か分からないんだよ。」
「そうなの?
簡単な話じゃないの?
カヤ防衛室長と一緒にいる人は防衛室長派。
残った人は連邦生徒会長派。
違うの?」
「違うの。
残ってる人にも色々いるの。
連邦生徒会長への恩がある手前カヤ様についていけなかった人とか。
リン行政官に心酔してる人とか。
色々いるの。
誰がどう転んでもおかしくないの。」
「なるほど。
会長派。防衛室長派。行政官派。
色々な派閥がしのぎを削ってる。
ちょっとしたお家騒動ね。」
「まあね。
ま、私のような下っ端には関係ない話だけど。」
「あなたは誰派なの?」
「カヤ様よ。
私はあの方だけは絶対に裏切らない。」 - 120二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 14:05:33
カヤと一緒にいるならカヤ派
リンと一緒にいるならリン派
みたいに考えてたけど
そうとも言えないらしいね
リンと一緒にいるけど、リンの手前だからカヤについて行かなかっただけで実はカヤ派とか。
カヤと一緒にいるけど、実はリン派の裏切り者とか。
カヤと一緒にいるのは、会長の意思に一番近そうだからという理由でついてきた会長派とか。
ちょっと複雑ね。 - 121二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 16:14:38
カンナが段々カヤの狂気に飲まれて狂犬として覚醒しつつある?
- 122二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 16:56:02
『不知火カヤ』は何歳なんだ?
- 123二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 22:21:18
- 124二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 22:26:21
- 125二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 00:33:42
しかしカンナはカヤに対してよく臆面もなく言えるな
一見強気な態度に見えるが内心ビビっているか否か
果たして… - 126二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 06:46:50
保守
- 127二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 07:36:11
虚勢の一つも張れないようでは公安局のトップは務まらないということか
- 128二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 10:32:42
- 129二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 10:40:37
まぁ、普通に本編カヤと同じだと思うけど、カヤは意識を他人に移せるわけで今後いつまで不知火カヤが残るかはわからんよな
- 130二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 15:32:16
- 131二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 15:33:05
- 132二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 15:33:50
- 133二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 15:34:45
- 134二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 15:35:19
- 135二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 15:36:10
- 136二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 15:36:47
- 137二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 15:38:23
- 138二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 17:28:51
スオウが準主人公みたいに成長していってる
果たしてカンナはどう成長するか - 139ホットドリンク大好き25/03/21(金) 19:15:11
────────────────────
サキ:
「うぅ・・・どうして こんなことに・・・。」
ミヤコ:
「おや、ミユのマネですか?」
サキ:
「そういうお前はカヤ先輩のマネだろ? あんまり似てないぞ?」
ミヤコ:
「・・・似てたら問題ありますよ。 私は人間です。」
サキ:
「・・・それ、本人の耳に入ったら何されても文句言えないんじゃないか?」
ミヤコ:
「そうですね・・・。 やめましょう、これ以上は。」 - 140ホットドリンク大好き25/03/21(金) 19:16:17
サキ:
「そうだな・・・。 しかし、本当に どうしてこんなことになったんだっけな?(チラチラ)」
モエ:
「悪かったって。」
ミヤコ:
「そうですね。 誰かさんが学生寮で爆破騒ぎを起こさなければこんなことにはなりませんでしたね。(チラチラ)」
モエ:
「ごめんって!」
ミユ:
「私達・・・このまま この公園で泥に塗れて・・・うぅ・・・。」
モエ:
「謝る! 寮で欲望に負けて爆薬に火を付けたのは謝るから!! だから泣くなって!」 - 141ホットドリンク大好き25/03/21(金) 19:16:54
サキ:
「最初っから素直に謝れよ・・・。」
ミヤコ:
「そもそも欲望に負けて爆薬に火を付けるって何ですか・・・。」
モエ:
「反省はしてる。 後悔はしてない。」
サキ:
「後悔しろ。 頼むから。」
ミヤコ:
「お陰様で学生寮から追い出され、シャーレ近くの『子ウサギ公園』で野営を命じられてしまいました・・・。
皆さん大分 怒ってましたし、補給は絶望的でしょうね・・・。」
”大変だね、みんな。” - 142ホットドリンク大好き25/03/21(金) 19:18:18
サキ:
「エデン条約の件が一段落したと思ったら この始末・・・。 一体 私達が何をしたっていうんだ・・・。」
ミユ:
「何かに呪われているのかも・・・。」
モエ:
「お祓い行く?」
ミヤコ:
「そうですね、気分を変えるには悪くないかもしれません。
しかし今は この難事を乗り越えなければ・・・。」
サキ:
「だが、口座は罰として凍結されてるし、シャーレの出禁も言い渡されてるぞ?
一応 訓練の体だから最低限の物資はあるが・・・。」
ミヤコ:
「くっ・・・まさか都市部のド真ん中で遭難紛いのことになってしまうとは・・・。」 - 143ホットドリンク大好き25/03/21(金) 19:18:55
”お弁当 持ってきたけど食べる?”
モエ:
「お、サンキュ先生。」
ミユ:
「頂きます・・・。」
サキ:
「あ、おい! その焼き肉弁当は私のだぞ!」
モエ:
「はぁ!? 早い者勝ちでしょ!?」
ミヤコ:
「・・・前途多難ですね。」
”まぁまぁ、とりあえず今は食事にしよう。 話は それからだよ。 (弁当を差し出す)”
ミヤコ:
「・・・ありがとうございます、先生。 (弁当を受け取る)」
──────────────────── - 144二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 19:25:44
運命が収束していくw
- 145二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 22:40:14
おっ、更新されとる
- 146二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 01:53:41
ほ
- 147二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 07:29:29
て
- 148二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 07:29:43
る
- 149二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 07:31:59
- 150二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 16:30:29
保守
- 151ホットドリンク大好き25/03/22(土) 23:24:03
────────────────────
カヤ:
「───以上が、我々の作戦になります。」
万魔殿の応接間で、カヤがチェスの歩兵を動かしながら言った。
マコト:
「キキキッ! 何とも雑な作戦だな!」
対面のマコトは、騎兵の駒を掌中で弄びながら、反対の手でグラス(お茶入り)を くゆらせる。
何だか格好いい雰囲気が醸し出されないでもない。
マコト:
「籠の中に餌を置くような、古典的な罠にも劣るだろう。 カラスは勿論、最近の鳩や雀も掛かるまい。」
カヤ:
「そうであれば良いのですが。」
マコトは騎兵の駒で城塞の駒を奪った。
対してカヤは構うことなく歩兵を進める。 - 152ホットドリンク大好き25/03/22(土) 23:25:06
カヤ:
「掛からないなら掛からないで良いのです。
まだ、『かつての私』の野心が再び熾るには早かったというだけですから。
しかし万が一、彼女達が この罠に掛かったときは───」
マコト:
「キキッ! 戦争・・・だな!」
マコトがグラスを置く。
司教の駒を前に進めた。
対してカヤは女王の駒を前に進める。
カヤ:
「『戦争』・・・そう表現するのも憚れれる、一方的なものになるかと思いますが。」
マコト:
「・・・なんだ? 『我々』が お前の相手には足らないと?」
マコトの騎兵が、カヤの王駒へと迫った。
それを、カヤの城塞の駒が防ぐ。 - 153ホットドリンク大好き25/03/22(土) 23:25:40
カヤ:
「おや、これは失礼しました。
『かつての私』の頃からの悪いクセが出てしまったようです。」
マコト:
「・・・キキキッ、強者の宿痾だな。」
カヤの歩兵が一歩前へと進んだ。
カヤ:
「貴方もまた、それを患っているようですね。 ─── チェックメイトです。」
マコト:
「何っ!?」
マコトが盤面をよく見ると、カヤの歩兵によってマコトの王駒の身動きが とれなくなっていた。
挟み込むように女王の駒が待ち構えており、どう足掻いても王駒は奪られてしまう。 - 154ホットドリンク大好き25/03/22(土) 23:26:12
マコト:
「・・・チッ、完敗だな。」
カヤ:
「現実でも、こう上手くいけば良いのですが。」
カヤがグラスに入った お茶をストローで吸い上げるのと同時、マコトもソファーに背を預けてグラスを呷る。
落ち着いた時間が流れる。
マコトは空になったグラスを机に置くと、カヤが奪った王駒を摘まんだ。
マコト:
「無理だろうな。 王駒を奪ってハイ終わりと行かないのが現実だ。」
カヤ:
「実に残念です。」
カヤが席を立つ。
マコトは王駒を置いた。 - 155ホットドリンク大好き25/03/22(土) 23:27:14
マコト:
「キキッ! まぁ次は勝つ! また指しに来るんだな!」
カヤ:
「えぇ、楽しみにしていますよ。 それでは。」
カヤが応接間の外へ消えていくのを、マコトが静かに見送った。
マコト:
「・・・。」
カヤが立ち去った後、マコトは自らの女王の駒を摘まみ上げた。
カヤとの対局中 一切触れることの無かった、否、『動かなかった』駒。
女王の駒を見つめる その眼光には、どこか静かな怒りすら感じさせる。
マコト:
「・・・チェスの話で済めばいいが。」
内に激情を感じさせる表情とは裏腹に、その独白の声は恐ろしいほどに冷徹だった。
──────────────────── - 156二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 08:53:41
『不知火カヤ』軍団が一斉に敵に回るときを想像したら絶望感が半端ない…
- 157二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 11:32:24
この能力ってビナーとかにも通用するのかな?アイツも一応ヘイローあるし...
- 158二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 20:43:35
ほ
- 159二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 21:27:13
お
- 160二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 21:27:28
ん
- 161二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 21:29:47
- 162ホットドリンク大好き25/03/23(日) 22:08:58
- 163ホットドリンク大好き25/03/23(日) 22:12:19
─── 普通に通用する。
ただし、神秘的 嫌悪感からメチャクチャ嫌がられるものとする。
人間に例えると、顔面に ゴキブリが飛来するくらい嫌。 - 164二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 22:17:50
- 165ホットドリンク大好き25/03/23(日) 23:27:56
────────────────────
サキ:
「おい、アイツらヴァルキューレの連中じゃないか?」
サキが指差した方では、確かにヴァルキューレの制服を着た生徒が『所確幸』を名乗る浮浪者集団と仲良く談笑していた。
その端では、明らかに公園に似付かわしくないスーツを纏ったビジネスマンが仮設デスクに腰掛けて屯している。
浮浪者、公務員、企業が混ざり合った奇妙な集団が そこにあった。
ミヤコ:
「ここ最近、この公園も賑やかになってきましたね。」
サキ:
「・・・賑やかってレベルか?」
サキの指摘通り、ミヤコ達の野営地が小さく見えるレベルの仮設テント群が視界の端から端へと並んでいた。
端から見ると、これから何か屋外イベントでもあるのかと思うレベルである。 - 166ホットドリンク大好き25/03/23(日) 23:29:05
???:
「─── ですから噂の真相を!」
ヴァルキューレ生徒:
「うるさいなぁ! 守秘義務があるんだよ!」
ボンヤリと並んだテントを眺めていると、端のテントから誰かが引き釣り出されてきた。
サキ:
「お、あっちはクロノス スクールの連中だ。」
ミヤコがサキの示す方向に視線を向けると、そこには確かにクロノスの制服を着た生徒達がヴァルキューレに囲まれていた。
クロノス生徒:
「この一帯を取り壊してショッピング タウンを建設するという話は本当なんですか!?」
ヴァルキューレ生徒:
「はぁ!? 誰がそんな─── っあぶな、守秘義務があるんだった・・・。」
反射的に情報を出しそうになったヴァルキューレ生徒は、慌てて口を噤む。 - 167ホットドリンク大好き25/03/23(日) 23:30:24
ヴァルキューレ生徒:
「と、ともかく! これ以上は防衛室に問い合わせてよ!」
クロノス生徒:
「問い合わせても『お答え出来ない』の一点張りだから、ここに来てるんですよ!」
ヴァルキューレ生徒:
「じゃあ もっと私達が答えるワケないだろ! それで何か漏らしたら始末書どころじゃないじゃん!!」
クロノス生徒:
「そう言わずに!」
ヴァルキューレ生徒:
「しつこいなぁ!!」
壮絶な口論を繰り広げるクロノス生徒とヴァルキューレ生徒を眺めながら、ミヤコ達は弁当を口にした。
ワザワザ本校から日雇いバイトをする許可を得た上で、自分達が働いて得た金銭で食べる食事である。
何だか達成感があると同時に、残高を気にして安物の弁当を買ってしまったので物足りないのも事実。
”やぁ、『野外訓練』は順調そうかな?”
ミヤコ達の背後からビニール袋片手に先生が現われる。
そしてビニール袋の中からは、食べ盛りの学生の胃袋を満たす惣菜類が現われた。 - 168ホットドリンク大好き25/03/23(日) 23:31:15
ミヤコ:
「・・・いつも すみません。 先生。」
我先にと好みの惣菜の争奪戦を始めるラビット小隊員を尻目に、ミヤコは先生の横に座った。
そんなミヤコに、先生はパックのサラダを渡す。
”はい。 野菜も食べてね。”
ミヤコ:
「あ、ありがとうございます。」
そういえば最近 野菜が摂れていなかったことに気が付き、ミヤコは自身の栄養管理能力を恥じた。
胃に溜まることを優先して、炭水化物やタンパク質のモノを多く摂ってしまっていたのだ。
よく見れば、先生は惣菜の他にも別途 人数分のサラダを用意していた。
ミヤコ:
(やっぱり先生は凄い人ですね・・・。)
先生の厚意に感謝しつつ、ミヤコはサラダに付属のドレッシングを掛けて口に運んだ。
・・・不思議と甘い味がする。 - 169ホットドリンク大好き25/03/23(日) 23:32:20
サキ:
「楽しんでるとこ悪いが・・・結局アレ、どうするんだ?」
先生の横───ではなくサラダをミヤコが楽しんでいると、横からサキに声を掛けられた。
その手には唐揚げの惣菜パックが握られている。
どうやらサキは争奪戦を有利に進めたようだ。
ミヤコ:
「・・・茶化さないで下さい。 ここまで来たら流石に本校に問い合わせますよ。」
サキ:
「そうだな。 上に話が通っていれば早いんだが・・・。」
”通っていなかったら?”
ミヤコは口に運ぼうとしていたサラダを降ろす。
ミヤコ:
「そうですね・・・その時はSRTとして実態を捜査する必要があると思います。」
──────────────────── - 170二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 05:42:12
- 171二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 10:19:58
このレスは削除されています
- 172二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 10:20:35
"(カヤなら何か知ってるかな…?)"
- 173二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 17:52:13
"(いやカヤより先にカンナに聞くべきかな?うーむ…)"
- 174二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 22:50:51
ほぼ
- 175二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 22:56:12
40%増量
- 176二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 22:57:10
- 177ホットドリンク大好き25/03/25(火) 00:57:04
ケテルは立ち向かってきたし・・・反応は神聖それぞれだと思う。
ゴキブリを前に逃げ惑うか、雑紙巻いた聖剣を握って立ち向かうか・・・。
まぁ、基本 殺虫剤(ビームとかミサイルとか遠距離攻撃)撒いてくるかな。
- 178ホットドリンク大好き25/03/25(火) 01:08:41
────────────────────
<SRTの場合>
SRT生徒会(連邦生徒会派):
『はぁ!? 【子ウサギ公園】にヴァルキューレが加わった集団!? 聞いて無いぞ!!』
SRT生徒会(カヤ派):
『・・・教えてどうなる。』
SRT生徒会(連邦生徒会派):
『どうにもならん! だが、教える義務はあったはずだ!
さぁ! 今からでも遅くない! さっさとヴァルキューレが動いている理由を教えろ!!』
SRT生徒会(カヤ派):
『・・・。』
- 179ホットドリンク大好き25/03/25(火) 01:09:00
SRT生徒会(連邦生徒会派):
『あ~! そうくるんだな!
いいのかな!? ラビット小隊に調査させるけど!?
お前これ、碌な実態じゃなかったら不信任案だすぞゴラ!!』
SRT生徒会(カヤ派):
『・・・あぁ、そうすると良い。』
SRT生徒会(連邦生徒会派):
『言ったな!? そういうワケだ、ラビット小隊の諸君!
早急に【子ウサギ公園】の謎集団の実態を調査、報告せよ! 私はコイツを殴る!!』
SRT生徒会(カヤ派):
『・・・なんだ、やるのか。』
───── バキッ ボコッ ガンッガンッ ドゴォッ
───── ツー・・・ ツー・・・ ツー・・・
──────────────────── - 180ホットドリンク大好き25/03/25(火) 01:11:00
────────────────────
<防衛室の場合>
『お答え出来ません。』
『お答え出来ません。』
『お答え出来ません。』
『お答え出来ません。』
『お答え出来ません。』
『お答え出来ません。』
『お答え出来ません。』
『お答え出来ません。』
『お答え出来ま───』
────────────────────
- 181二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 07:05:43
バイタリティがすごい
- 182二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 12:52:59
SRT生徒会がちょっとしたお家騒動に
- 183二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 18:15:26
ちょっと連邦生徒会派過激すぎませんかね…
- 184ホットドリンク大好き25/03/25(火) 23:27:22
そう?
今まで二人三脚で やってきた友達から、急に弩級の隠し事されたと考えたら普通じゃない?
特に今回はSRT特殊学園内で意思を統一すべき事柄を隠蔽されてたワケだし・・・。
友情的には隠し事されたっていう事実自体がショックだと思うし・・・。 - 185ホットドリンク大好き25/03/25(火) 23:32:56
- 186二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 00:41:21
縦乙
- 187二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 02:14:19
戦闘民族SRTの運命はいかに
- 188二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 08:12:33
暴力に訴えるの早すぎませんかね…
- 189二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 13:43:28
拳で語り合う友情
- 190二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 23:12:39
私知ってる
戦った後に絆が深まるアレや