- 1二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:01:19
- 2二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:02:15
すいません当店セルおっおう……
- 3二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:05:06
『アズサちゃんが人殺しになるのは嫌です。そんな暗くて憂鬱なお話、私は嫌なんです。』
───そんなこと分かってます。
『私には、好きなものがあります!平凡で、大した個性もない私ですが…… 自分が好きなものについては、絶対に譲れません!』
───五月蝿い。
『誰が何と言おうとも、何度だって言い続けてみせます!私たちの描くお話は、私たちが決めるんです!』
───五月蝿い、五月蝿い、五月蝿い!!
『終わりになんてさせません、まだまだ続けていくんです!』
───もうやめて…… ゆるして……
『私たちの物語……』
『私たちの、青春の物語を────── - 4二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:09:31
───ピピピピピピピピッ、ピピッ!
耳元でけたたましい電子音を鳴らすスマホを、ハッキリしない意識のまま止める。寝起きの眼には刺激の強い光を放つ画面には、午前6時30分の表示。寝過ごしてはいないようです。まだ慣れないベッドの上でゆっくり背中を起こし深く呼吸をつきます。そうしてようやく、自分の息が上がっていて部屋着の中まで汗だくなことに気がつきました。ですが、その理由は明らか。
「また、あの夢……」
ここ何日も、毎日同じ夢を見ます。私にそっくりの女の子が瓦礫の山の頂点で小綺麗な理想を語る夢。アズサちゃんがその子に手を引かれて、私の前からいなくなる夢。私があの日出来なかったことを、お前はこうするべきだったと、何度も突きつけられる夢。いつかの後悔が見せているだろうその夢は、私が今居るこの"現在"に不正解のバツ印をつけるように私のまぶたに焼きついています。
どうやら私は、まだ私自身を赦してはくれないようでした。
もう数回深呼吸を繰り返して心臓が落ち着くのを待ってから、まだ眠っている同居人を起こさないようにゆっくりとベッドを降りました。洗面室にかかっているタオルで汗を拭き取り、そのまま見慣れた制服に着替えます。姿見の前でリボンの角度を直して、慣れた手つきで髪を結う、いつもと同じ朝。ふと目線を上げた先には、まだ薄暗い部屋でも分かるほどに深い隈が浮かんだ酷い顔の私が映っていました。
(大丈夫…… ではないですが)
今更落ち込みもしませんでした。自分が憔悴していることなど、改めて認めずとも分かっていたのです。鏡の向こうの私にはそれ以上一瞥もくれず、食堂で朝食を食べるために玄関へと歩を早めました。
───エデン条約。
二つの学園が手を取り合う和平の構想は、一発の巡航ミサイルと底の無い憎しみによって破滅の象徴となり、私たちの日常は耳を裂く轟音と共に崩れました。 - 5二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:13:46
約半年前、トリニティ自治区とゲヘナ自治区はキヴォトスから消滅しました。地下墓地からやってきたアリウス分校の生徒たちと不気味な『ユスティナ信徒』の手で主要地区が破壊され、混乱によってトリニティ、ゲヘナ間での紛争が加速。誰にも止めることはできませんでした。ヴァルキューレ警備局の鎮圧部隊が到着する頃には、既に自治区と呼べるような景色は何処にも見つけることが出来ないほどに崩れ去り、日常の営みを感じる余地などありませんでした。
あの日に私が何をしていたのか、今でもハッキリは思い出せません。頭にこびりついているのは、寂しそうに微笑むアズサちゃんの顔と、暗い夜の向こうへと消えていくアズサちゃんの背中、そして追いかけることも出来なかった私のみっともない泣き声。次に気づいたときには、私の知るトリニティはどこにもありませんでした。あとで聞いた話では、私はトリニティ領内に掛かる長い橋の崩落に巻き込まれて、救助されてから丸二日目覚めなかったそうです。
それからの日々は息つく間もなく過ぎていきました。トリニティとゲヘナは学園としての自治能力を失い事実上消滅。連邦生徒会の主導で復興作業が行われていますが、少なくとも3年以上は復興の目処は立っておらず、仮に自治区としての姿を得たとしても以前と同じ程度の活気や文化、技術力を取り戻すにはさらに数十年かかるだろうと耳にしました。
また、帰る家を失ったトリニティ生とゲヘナ生のために、D.U.地区に全寮制の特別支援学校が設置されました。連邦捜査部シャーレの協力により編入手続きを簡略化し、出来るだけ早く安心できる生活を提供することを目的とした施策だそうです。しかしトリニティ生とゲヘナ生が同じ屋根の下で暮らすことには決して少なくない数の反対意見が寄せられているようで、まだ両学園の生徒数の六割程度しか編入が進んでいないとのことです。
今でもまだ、これは現実ではない、悪い夢だと考えたくなるときがあります。それほどまでに、一瞬のうちにあまりにも多くのことが変わってしまいました。
───こんな私が、ヒフミと同じ世界になんていられない。
今でもよく憶えている、アズサちゃんと交わした最後の会話。アズサちゃんはたくさんの辛い思いを背負っていたのに、私はそばで何もしてあげられませんでした。私はただ、好きなものを失いたくない我儘な子どもでしかなかったのです。 - 6二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:17:16
寮に併設されている食堂は毎朝7時から開いていて、食事が無償で提供されています。時間が経つにつれ生徒が流れるようにやってきて混雑するため、できるだけ7時ちょうどに来るようにしています。
そして私が食堂に着くと、その入口で眠たそうに目をこすりながら佇む女の子がいました。
「……あっ、ヒフミ!おはよう!」
その女の子───下江コハルちゃんは、私を見つけるとこすっていた目をひと回り大きく開きこちらに駆け寄ってきました。
「おはようございますコハルちゃん。今日も早いですね。」
「ふふん、当然よ!なんてったって、正義実現委員会のエリートなんだから。枕が変わったくらいで眠れなくなったりしないわ。」
「……ここの枕、少し硬めですもんね。」
「そうそう、そのせいで寝つきが……って何言ってるの?!ぜ、全然ぐっすり眠れてるから!」
しまった、といった表情に続いてコハルちゃんは不服そうに睨みつけてきました。
「あはは…… すみませんコハルちゃん。ほら、早くご飯を食べにいきましょう?」
コハルちゃんは毎朝食堂前で私を待ってくれています。そういう約束をした訳ではなく、いつの間にか2人で朝ごはんを食べることが当たり前になっていたのです。 - 7二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:24:40
食堂の中に入ったらすぐ正面のカウンターで用意された食事を受け取り、近くの窓際の席に2人で座ります。入り口の時点でバター混じりの香ばしい匂いが漂っていましたが、正解はクロワッサンの焼ける匂いだったようです。
席に着いてすぐに、コハルちゃんは小さな口でクロワッサンを頬張りました。よっぽどお腹が空いていたのでしょうか。もう一口頬張った分を飲み込むと、コハルちゃんはムッとした様子で話し始めました。
「あっ、そうだ聞いてよヒフミ!昨日ハナコがまた夜中に寮を抜け出してたんだって!」
「ハナコちゃんがですか?」
ハナコちゃんとは、最近は会う機会が減っていました。なので、こうしてコハルちゃんから話を聞かされることが多いのです。
「そう。ハナコのことだから、どうせまたロクなことしてないんだろうけど。」
「あはは…… でも、いつも通りのハナコちゃんみたいでよかった、んですかね……?」
「ヒフミも、今度ハナコに会ったらガツンと言ってやってよ、変なことするなって!ハナコ、私がいくら言ったってやめないんだから。」
「…………分かりました。今度会ったときに、ですね。」 - 8二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:28:10
「今度会ったとき」。そう口にした瞬間の私は、きっとばつが悪そうな表情だったでしょう。ハナコちゃんと会うつもりなど初めからありませんでしたから。
あの日、アズサちゃんの背を追いかけられなかった私は、アズサちゃんを見放したようなものです。そんな私にハナコちゃんやコハルちゃんと一緒にいる資格は無いという自罰意識が、私の胸の奥に深く根を張っていました。そんなつもりじゃなかったと何度否定しても、"あの夢"を見続ける限り、私はこの罪悪から逃れられないのです。
ハナコちゃんと会う機会が減ったというのも、本当は私が一方的に避けていたのです。こうしてコハルちゃんと毎日会うことにも心の奥底で鬱陶しささえ感じています。そして、そんな風に思ってしまう私自身を私は一番嫌いになっていました。
コハルちゃんはきっと純粋に私を心配して気遣ってくれているのでしょう。そんな友達の優しさも素直に受け取れなくなった私は、のうのうと友達のそばに居てはいけないと、そう思わずにはいられませんでした。
その後もコハルちゃんはいろいろなことを話してくれました。例えば、宿題の難しいところを嫌々先生に相談したこと。教室の窓から見えたハスミさんがかっこよかったこと。寮で同室のヨシミちゃんと一緒にスイーツを食べたこと。ころころと表情を変えながら楽しそうに話すコハルちゃんを見るたびに、行き場のない焦燥が私の息を詰まらせていました。コハルちゃんの笑顔を見るのが辛い、もう見たくない。私自身にさえ包み隠してきた醜い私の本心は、既にコハルちゃんを友達として見てはいませんでした。 - 9二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:32:07
食事を終えた私とコハルちゃんはそのまま一緒に登校しました。寮から徒歩十数分の場所にある支援学校はトリニティ総合学園の校舎と比べると数倍も小さく質素ですが、それでもほんの1、2ヶ月で建てられたとは思えないほど立派にそびえています。
それぞれの教室は違う方向なので、コハルちゃんとは昇降口をくぐった先で一度別れます。廊下を曲がってコハルちゃんの背中が見えなくなると、押し込めていた窮屈な心が楽になったように感じました。
教室の様子はトリニティの頃とあまり変わりません。壁紙の色味や窓の外の景色が違くとも、そこには見慣れたクラスメイトたちのいつもの学校生活がありました。基本的にトリニティ生とゲヘナ生はクラス毎に分けられているため、編入当初に不安だった殺伐とした雰囲気は(全く無いとは言いませんが)問題になるほどのものではありませんでした。
そんな私の教室での様子はというと、一言で言えば「真面目で無口な子」でしょう。騒がしい教室の中でも時間割通りにBD(ブルーレイディスク)で勉強をし、休み時間にはノートを見返す。クラスメイトにはトリニティの頃からの友人も何人かいますが、話しかけられても当たり障りない返答を一言二言。別に突然勉強に目覚めたという訳ではなく、ただ漠然と在り続ける不安を考えないでいられる何かを求めた結果でした。だから勉強して得た知識は頭の中に留まることはなく、心のつかえを押し流すための消耗品となっているのです。
そんな生活なので、毎日時間をスキップしたように気がつけば放課後になっています。今日は金曜日だからか、廊下から聞こえる生徒たちの声は普段よりも活気があるように感じます。そんな彼女たちをよそに私は一人、昇降口へと向かいました。下校するときも、コハルちゃんは朝の食堂と同じように校門の前で私を待ってくれています。コハルちゃんと会うことは本当は気が進みませんが、もう我慢しているという自覚すら無いほどに本心を隠せるようになっていましたから、今更そこに躊躇いや迷いはありませんでした。校門のすぐ手前、柱の側に今日もコハルちゃんが─── - 10二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:34:52
「……あれ……?」
普段ならコハルちゃんがいるその場所に、コハルちゃんの姿はありませんでした。普段とは違う場所にいるのかと周りを見回してみましたが、やっぱりいません。もしかしたら、正義実現委員会の活動があったのでしょうか。補習授業部が事実上解体されてからコハルちゃんは正義実現委員会に一時復帰していると聞きました。何か連絡が来ていないかとモモトークを開いても、通知は何も来ていません。もし委員会活動中ならチャットでは気づかないかもしれませんから、ここは電話で確認を……
発信ボタンを押そうとしたその瞬間、私の心に根を張っていた黒い感情がミシリと音を立てました。
───このまま、何も言わずに帰ってしまいましょうか。
そうすればコハルちゃんと会わずに済みます。一緒に帰る約束をしている訳ではないのですから、気に病む必要はありません。明日寮で会ったときに酷い奴だと言われるかもしれませんが、それでいいじゃないですか。そう、私は我が身大事さに友達を見放すような酷い奴なんです。コハルちゃんは私みたいな奴と関わってちゃいけないんです。友達を置いて先に帰るなんて、よくある話じゃないですか。今の私にとっても、そのくらい些細なことなんです。
ボタンを押しかけたスマホをポケットにしまって、ゆっくりと校門へと歩き出しました。
……本当にこれでいいのでしょうか。だってコハルちゃんは、こんな私も気にかけてくれた優しい子です。そんなコハルちゃんを裏切るような真似を私がしてしまうなんて。いえ、良くないに決まっています。こんなこと、しちゃいけません。
そう頭で分かってはいても、すっかり黒く染まった我儘さに急かされて、私の足が止まることはありませんでした。
「……ごめんなさい、コハルちゃん。」
そうして一人で校門をくぐり、学校の外へと一歩踏み出しました。 - 11二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:37:57
「───ヒフミ!待って!!」
その声に私の足はピタリと止まり、同時に身体は凍りつきました。声の主を確かめなきゃいけない。謝らなきゃいけない。でも嫌だ。もう見たくない。見ないでほしい。
ぐるぐると考えている間に、小走りの足音はすぐ隣まで近づいていました。
「……ん?ヒフミ?」
「…………コハル、ちゃん……」
ゆっくりと顔を向けると、息を切らしたコハルちゃんがこちらを見上げていました。
「ごめん、廊下でゲヘナの人がケンカしてたからマシロと仲裁してたら遅れちゃった。言おうと思ったんだけど、お昼に携帯の充電切らしちゃって……」
「………………」
「でも、連絡できなかったのは悪かったけど、ヒフミも先に帰りたかったなら教室に来て一言くれてもよかったじゃない!」
「………………」
「……ヒフミ?どうかしたの?」
息が苦しい。心臓の鼓動が早くなって、すぐ喉元まで何かが込み上げてきてる。謝らなくちゃ。友達に酷いことしたんだから。謝らなくちゃ。早く。
「───別に、いいじゃないですか。」
「…………え?」 - 12二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:40:29
………………え……?
「ヒ、ヒフミ……?」
「約束してる訳でもないんですから。一人で帰ろうが、私の勝手でしょう。」
「ちょっとヒフミ何よそれ!私、何か怒らせるようなことした?!」
なんで、違う、こんなこと言いたいんじゃない。なのに、勝手に口から零れて止まらない。
「何もしてませんよ!だから私の勝手だって言ってるでしょう!」
「そんなので納得できる訳ないでしょ?!ちゃんと私に話してよ!」
やめて、私から離れて、早く何処かへ行って。じゃないと、もっと酷い事を言っちゃう……
「それが嫌なんです!私のことなんて放っておけばいいじゃないですか!ずっと避けてたのが分からないんですか?!」
「もう構わないでほしいんです!こんな奴のこと、もうどうだっていいでしょう!」
「それなのに毎日毎日喋りかけてきて!気を遣われてるのが分かるから余計に惨めなんです!もう、もう……」
「コハルちゃんのことなんて、大っ嫌いなの!!!!」
私の中で、大切なものを繋ぎ止めていた糸が一本、プツリと切れる音が聞こえました。きっともう戻りはしないでしょう。
喉元に込み上がっていた黒い塊を吐き出すだけ吐き出したあと、私はコハルちゃんに背を向けて走り出していました。何処へ行くでもなく、ただ真っ直ぐ、止まることなく。
後ろでコハルちゃんが何か叫んでいましたが、その言葉から逃げるように、私は走り去りました。 - 13二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:43:51
あれからどれくらい走り続けたでしょうか。汗と涙で景色はぐちゃぐちゃに歪んで、ここが何処なのかなど全く分かりません。疲れ果てた私は、かろうじて視界の隅に映った路地におぼつかない足取りで逃げ込み、背負っていたバッグを投げ捨ててアスファルトの地面に倒れ込みました。
夕日の届かない影に覆われた地面は心地よい冷たさで、触れる私の背中とひとつになっていくような感覚を覚えました。このまま眠りにつけば、地面の奥深くまで沈んでいけるような気もします。もしそうなら、どれほど幸せでしょう。
───コハルちゃんのことなんて、大っ嫌いなの!!!!
私は。
何をしているんでしょうか。
「……ぅ………ぅゔ………」
大切なものを失って。もう失いたくなかったのに。
勝手に落ち込んで、勝手に苛立って。
「………ゔ……あ゙あ゙あ゙…………」
自分から突き放して。
自分で壊した。
「───あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!!!」
号哭。
赤子のように泣きじゃくりました。逃げ場の無い感情が身体中から溢れて止まらない。周りのことなんてどうでもよかった。気にする余裕など当然ありませんでした。濁流のように押し寄せる無数の後悔が、そのときの私の全てでした。 - 14二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:51:23
身体が痺れて、喉が枯れて、涙が枯れて。そうしてようやく泣き止んだころには、身体はすっかり冷え切っていました。
もうどこにも行きたくない。このまま誰にも見つからずに眠っていたい。自分ですら気づかないうちに消えてしまいたい。嵐が過ぎた跡にはそんな願いだけが沈殿していました。ここで目を閉じれば、この願いを叶えられるでしょうか。
奇妙なほどに凪いだ心に従うまま、ゆっくりと眠りにつき───
「あの〜、だ、大丈夫ですか〜?」
「ひゃあっっ!!!!」
飛び起きる、とはこのことを言うのでしょう。
突然声をかけられた私は数センチメートルは飛び跳ねたような気がします。
「わあ、すみません!驚かせちゃいましたか?」
目をぱちくりとさせながら声のした方を見上げると、大きな赤い瞳が2つ、私を覗き込んでいました。
「あの、とりあえずこれ!ハンカチ、よければ使ってください!」
「……へ?あ、ありがとうございます……」
差し出されるままにハンカチを受け取ってはじめて、自分の顔が涙と鼻水まみれだったことを思い出しました。
「あ、す、すみません。えっと、こんな顔で……」
「いえいえ、お気になさらず!そうだ、お水買ってきますね!飲めそうですか?」
「えっ、た、多分?」
「分かりました、買ってくるので少し待っててください!ハンカチは遠慮なく使って大丈夫ですからね!」
そう言うとその方は自分の着ていた黒くて大きなコートを私に羽織らせて、かけ足で路地を出ていきました。
テンションというか、温度差というか、とにかく私は頭が追いつかず、腫れた目を見開いたままポカンと硬直するばかりでした。ハンカチに施された刺繍にふと手が触れて我に返った私は、まずは近くの壁にもたれかかり、コートを肩に掛けるように羽織り直しました。私の背丈よりもひと回り大きいそれにはまだ少し体温が残っていて、震える私の身体を優しく包んでくれました。 - 15二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 18:54:57
いただいたハンカチで涙と鼻水を拭っていると、体感1分としないうちにその方は帰ってきました。
先ほどは涙でよく見えなかったその方の姿が改めて目に映ります。私を覗き込んでいた赤い瞳に腰まで伸びる黒髪、黒色でまとまった制服、そして頭には外向きに湾曲した大きな角。ゲヘナの方だと認めるまでにそう時間はかかりませんでした。
しかし1番目を引いたのは、軍帽を思わせるデザインの大きな帽子です。今までゲヘナの方と会う機会はほとんどありませんでしたが、それでもどこか既視感がありました。確か、調印式の日の中継で……
「お待たせしました〜!これお水です、ゆっくり飲んでくださいね。」
「あ、すみません、ありがとうございます。」
渡されたペットボトルのキャップはすでに緩められていて、簡単に開けることができました。言われた通りに少しずつ口に含むと干からびていた口の中が潤っていくのを感じられて、自分がどれだけたくさん泣いたのかを想像させられました。
「……落ち着きましたか?」
「あ、はい。おかげさまで……」
「それならよかったです!近くで泣き声が聞こえたと思ったら路地裏で倒れてたからビックリしましたよ〜」
「あはは…… ご迷惑をおかけしました……」
実際のところ、数分前までの号泣がウソのように気分は落ち着いていました。この方の朗らかな笑顔がそうさせるのでしょうか。それとも、結局私は独りが怖かっただけなのかもしれません。
彼女は私のすぐ隣にしゃがみ込んで、さっきまでより落ち着いた声で語りかけてきました。
「その、すごく辛そうでしたけど、何があったんですか?あっ、もちろん無理に答えなくても大丈夫ですよ。」
何があったのか、それはずっと考えないように避けていたことでした。もし少しでも私がコハルちゃんにしたことを思い出してしまったら、今度こそ私は自責の念で押し潰れてしまいそうだったのです。 - 16二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:18:24
「………………すみません、今は……」
「いえ、ごめんなさい。嫌なことを思い出させちゃいましたよね…… 無理はしないでください。」
「……ありがとうございます。」
それからしばらくの沈黙を、ただ震える呼吸を宥めながらじっと過ごしました。ゲヘナの方は何を言うでもなく、私の隣で一緒に無為な時間を過ごしてくれました。
私の呼吸が再び落ち着いたあと、彼女はあっ、と小さくひとこと呟いて、路地の奥へと入って行きました。いったい何だろうと私が彼女の向かった先を見つめていると、すぐに戻ってきた彼女の手には私が投げ捨てたペロロ様のバッグが握られていました。
「これってあなたのバッグですか?」
「は、はい。そうです。すみません、お手を煩わせてしまって……」
「これくらい、お安い御用ですよ!全然気にしないでください!」
そうにこやかに笑いながら、バッグについた砂や汚れを手で落としてから手渡してくれました。お互い名前も知らないのにこんなによくしてくれるなんて、と密かに申し訳なさを感じるほどです。しかし、次に続いた彼女の言葉でそんな私の内省は思考の外へと弾き出されました。
「あの、それモモフレンズのペロロちゃんですよね?お好きなんですか?」
「───へ?」
私はまさにペロロ様が豆鉄砲を食らったような顔になりました。まさかここでペロロ様の名前を聞くとは思わなかったので。
「あ、あれ?違いましたか?」
「いえ、確かに好きですけど……」
普段なら大好きですと即答していたでしょうが、今の私にそんな元気も体力もありませんでしたし、理由は他にも。
私の困惑をよそに、ゲヘナの方は決まりの悪そうな表情でぽつぽつと続けました。
「その、出来ればでいいんですが……」
「『忍者ニンペロさん』のグッズが売ってる場所を教えてくれませんか?!」 - 17二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:21:20
その方───お話の中で分かりましたが、万魔殿(パンデモニウム・ソサエティー)のチアキさんというそうです───は事の経緯を詳らかに話してくださいました。
『調印式の日の一件で、もともと予定していた百鬼夜行連合学院との交流会が中止になりまして。イブキちゃん……あっ、万魔殿の後輩なんですけど、交流会を楽しみにしていた分、中止が決まってからずっと元気が無いんです。なので、せめて気分だけでも味わってもらおうと思って、イブキちゃんの好きなモモフレンズの『忍者ニンペロさん』のグッズをプレゼントしようと思ったんです!が……』
「お店の場所が分からなくて迷ってしまったと。」
「こんなはずじゃなかったんですよ〜!」
チアキさんは頭を抱えて夕空に叫びました。
「分かりました。そのお店の場所、多分知ってるので案内させてください。」
「いいんですか?!」
「あはは…… こんなことでお礼になるか分かりませんが。」
「ぜーんぜん!大助かりですよ!ありがとうございますヒフミちゃん!」
「ヒ、ヒフミちゃん?!」
今度は眼をキラキラと輝かせたと思ったら、屈託のない笑みを浮かべました。本当に表情が豊かな人です。 - 18二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:23:01
バッドエンドから始まるお話か…
- 19二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:24:32
私はチアキさんを連れて、近くのモモフレンズの公式ショップへと向かいました。ここへ来たときは必死だったので気づきませんでしたが、どうやら私はシャーレ付近にある商店街まで走ってきていたようです。当番の日にはよく通る場所でしたので、路地裏を出るとすぐに馴染みのある景色が広がっていました。
チアキさんは私の後をついてきながら、商店街のさまざまな場所をカメラで写真に収めていました。少し前にSNSで話題だった古着屋さん、学校帰りの生徒に挨拶してくれるお肉屋さん、電線の上に止まる鳩まで。
「チアキさんは写真がお好きなんですね。」
「そうですね〜、どんなところにも面白そうなネタは転がってますから!そうそう、万魔殿では定期新聞を書いてるんですよ〜私!」
「新聞、ですか?」
「はい!『週刊万魔殿(ぱんでも)』っていってですね、ゲヘナではそりゃもう絶大な人気を誇ってたんですから!」
あ、それは聞いたことあるかも。以前先生が、"ゲヘナ学園には個性的な校則がたくさんある"と言っていました。たしかその中に「万魔殿が発行している新聞は全ての掲示板に貼ること」みたいなものがあった気がします。
しかしそれより、チアキさんの最後のひとことが過去形だったことが引っ掛かりました。 - 20二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:27:50
「ええっと、"誇ってた"っていうのは……」
「そうなんですよ〜、お世話になってた印刷所が調印式の日に潰れちゃったんです。だから今は学校の印刷機の中で生き残ってた1台で刷ってるんですが、どうしても規模は縮小しなきゃいけなくて。」
「1台だけで刷ってるんですか?!それってすごく大変なんじゃ……」
印刷所で刷っていたものをたった1台の学校の印刷機で代替なんてまず出来ないでしょう。いくら規模を縮小したとはいっても、相当な負担のはずです。
それに支援学校に編入せずに自分たちの自治区に残って生活している人は、テントを張ったりわずかな建物に集まって住んだりと苦しい生活をしていると耳にしました。生徒会組織だって例外ではないでしょう。そもそも新聞の発行をしている余裕なんてあるとは思えません。
しかしそんな心配をかき消すように、チアキさんは笑いながら続けました。
「あははは、確かにそうですね!でも意外と大丈夫ですよ。ほら、校舎はもう無いも同然くらいに崩れてるので、掲示する場所もほとんど無いんですよね!なので今は、定期購読してくださってる人の分だけ刷ってるんです!」
「…………」
唖然、と言えばいいのでしょうか。そんな笑い話みたいに言えることじゃないはずなのに、チアキさんの様子には強がりのようなものは一切感じられなくて。本当に私と同じ"あの日"を経験したのかと疑ってしまうほどでした。
───チアキさんはどうしてそんなに強くいられるの?
「すみません、質問ばかりになってしまうのですが……」
そう前置きをしながら歩を緩めて、私は心の底から浮き出てきた疑問を投げかけました。
「どうしてチアキさんは、そんなに苦しい環境でも新聞作りも続けられるんですか?」
チアキさんの強さの理由が知りたかった。落ち込んでばかりの私とチアキさんの違いは何なのか。結局私は自分と他人とを比べてばかりですが、それでもこれだけは聞きたかった。
返ってきた答えがどんなものでも、たとえ私に到底真似ができないものだとしてもよかったのです。ただ私は、自分自身を突き動かす狡猾な我儘さの置き場所を求めていました。 - 21二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:31:17
そんな私のまどろっこしい思惑とは裏腹に、チアキさんの答えはすぐに返ってきました。
「それはもちろん、『そっちの方が楽しいから』です!」
「学校が無くなっちゃったって聞いたときはそりゃあもう落ち込みましたよ。これからどうなるんだろうとか、皆と一緒にいられるのかなとか、不安なこともいっぱいありました。」
「でも、いつまでも沈んでても仕方ないですからね。辛いことが向こうから勝手にやってくるなら、そうじゃないときは目一杯楽しまなきゃ釣り合い取れませんよ!」
「だから苦しいときこそ好きなものは手放しちゃいけません!と私は思ってます!」
それにこのくらいゲヘナじゃ日常茶飯事ですから、とチアキさんはおどけたように付け加えました。
「苦しいときこそ、好きなものを手放さない」。私には出来なかったこと。でも不思議と責められているような感覚はなく、むしろそっと寄り添ってくれている優しい言葉に感じました。
───同じなんだ。私もチアキさんも。
日常が突然奪われて、不安で、それでも日々を過ごしていく。ただ、ほんのちょっと考え方が違うだけ。失ったものを悔やむんじゃなくて、そばにあるものを大切にする。だからチアキさんは"現在"をこんな力強く進んでいけるんだ。
ふと、背負っているペロロ様のバッグのことを思い出しました。あの日以来ボロボロに擦り切れて不恰好なそれを見ていると、無力なくせに夢ばかり語っていた昔の自分を見ているようで嫌でした。それでもなんとなく手放せなかったのは、皆との大切な思い出が詰まっているから。今の情けない私とあの楽しかった日々とを繋ぐ最後の糸だったから。
全てを諦めたつもりでいて、それでも私はまだ、アズサちゃんと、ハナコちゃんと、コハルちゃんと、4人で笑い合える日を取り戻したいと願い続けていたのです。
皆に恥じない私になって、大好きなものを大好きだと、もう一度臆せず言えるようになれたのなら。
出来るでしょうか、私にも。コハルちゃんを突き放してしまった私でも、チアキさんのように強くなれるでしょうか。 - 22二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:34:17
「ニンペロさんのぬいぐるみゲット〜!!」
チアキさんはまるでプレゼントを貰った子どものように、ぬいぐるみを掲げて声を上げました。いや、それはイブキさんにプレゼントするものなんじゃ……
「これでイブキちゃんに喜んでもらえます!ヒフミちゃん、改めてありがとうございます!」
「いえ、私もチアキさんのお役に立ててよかったです。」
夕日はすっかり落ちて辺りは薄暗くなり、街頭やお店の看板の灯りが少しずつ点き始めています。
「では、私はそろそろゲヘナに帰りますね。今日は楽しかったです!」
「えっ、は、はい!私もその、ありがとうございました!」
「ヒフミちゃんもお元気で〜!」
そういってチアキさんは何度もこちらを振り返って大きく手を振ってくれました。チアキさんの姿がみるみるうちに遠くなっていきます。
でも、私にはもうひとつ、チアキさんに伝えたいことがありました。
「あの!ち、チアキさん!」
大きな声で呼び止めると、チアキさんは不思議そうな顔で振り向きました。
そして私は唾を飲み込んで、これで最後にすると誓った我儘を口にします。
「───私を、万魔殿に連れていってくれませんか!!」 - 23二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:37:12
「へ?!えっと、それはどういう……」
「その、私、今日お友達とケンカしちゃって、一方的に酷いこと言っちゃったんです。それで謝りたいんですけど、お友達の顔を見たら、また良くない言葉が出てきちゃいそうで……」
考えないようにしていた思いを言葉にするたび、涙が溢れそうになります。それでも、一つ一つ言葉を紡いでいきました。
「私、お友達のこと、嫌いになりたくなくてっ!だから、今はまだ、会いたくなくて……っ!」
「ヒフミちゃん……」
「…………お願いしますっ!!!!」
──────。
「……ありがとうございます、ヒフミちゃん。お話ししてくれて。」
「でもヒフミちゃん、そのためには条件があります!」
「……条、件……?」
長い沈黙のあとに返ってきたのは、予想していなかった言葉でした。
「はい!それは、モモトークでも電話でもいいので、お友達にこのことを伝えるってことです!」 - 24二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:39:16
面食らっている私をよそに、チアキさんは続けました。
「きっとそのお友達もヒフミちゃんのことを心配していますから。詳しいことはまだ話せなくても、心配ないよって伝えて安心させてあげてください。」
……この人は本当に、どこまでも優しい人なんですね。
「……はい、分かりました。絶対心配させません。」
「ならオッケーです!よ〜し、それでは、ヒフミちゃんを我らが万魔殿にご案内しちゃいますよ〜!テントですけど!」
チアキさんに手を引かれて、私は普段とは違う帰り道に就きました。
ごめんなさいコハルちゃん、もう少しだけ待っていてください。いつか必ず、面と向かって私の気持ちをちゃんと伝えますから。 - 25二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 19:43:28
……以上が脳内出力した、ヒフミ万魔殿ルートです
ここから概念スレで、このルートでも他のルートでもわちゃわちゃ喋ります - 26二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 20:02:50
- 27二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 20:14:01
万魔殿ことイブキ大好き空間でセラピー受けようなヒフミ
- 28二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 20:15:59
つっら
え、つっら - 29二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 20:37:37
アリウス側ってどうなってたんだろうな
- 30二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 20:55:40
スレ画に対して前菜が重すぎる...
- 31二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 20:57:51
ひぃん、前菜がメインディッシュだよぉ…
- 32二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 21:36:35
- 33二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 21:37:22
- 34二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 21:45:18
- 35二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 22:38:36
アズサではないが、般若心経を唱えることなら…
- 36二次元好きの匿名さん25/03/13(木) 23:07:46
ベアトリーチェご存命の時点でアリウスは絶対ろくなことにならんぞ……
- 37二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 00:04:39
風紀委員会が編入してるか分からないけど、してたらツルギ×ヒナの超パワー系治安維持組織できてそう
治安維持組織自体の治安が悪いんですが… - 38二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 00:59:14
この世界線ミカのことは誰が晴らす?
……えっ晴れるよな? - 39二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 01:01:01
…晴れたら奇跡だよ
- 40二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 01:12:42
- 41二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 01:49:27
コハル→ハナコ→セイア→ナギミカと晴らしが伝播すれば或いは……
いや遠いな - 42二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 03:30:01
ブルアカ宣言したは良いものの世界から駄目です新たなETOとは認められませんってされてユスティナが止まらずヒフミが集中砲火されていたら
- 43二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 09:32:19
ナギサ、完全に引きこもってそう…
- 44二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 09:58:09
- 45二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 16:23:31
1のSSのヒフミ、一貫してワガママなことを悪いこととして考えてるんだ
無理に大人になろうとして決壊しちゃったのかな - 46二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 19:31:37
- 47二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 22:03:53
じゃあもう1の世界線のティーパーティー全滅じゃん…
- 48二次元好きの匿名さん25/03/14(金) 23:52:32
先生が「下着だと思えば」宣言をしてるならセイアは先生が諦めずに立ち上がる姿を見てるから、エデン条約に失敗したとしてもセイアの曇りは晴れる……はず
- 49二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 01:23:20
- 50二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 01:36:06
- 51二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 11:00:53
子どもがワガママを言えない世界は先生が責任感じてそう
- 52二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 11:26:33
セイアとミカすら拒絶して引きこもってるナギサと会って話すためにセイアが強引に隠れ家に侵入する、少し早めのCode:BOXルートある?
- 53二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 13:22:47
先生は黄金の精神の持ち主だし大丈夫だと思ってたけど、最近のシナリオ見てると分かんなくなってきた
- 54二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 16:08:52
ン、ンン……?こ、これは…!思ったより曇らせがふ、深いじゃありませんか……!
- 55二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 20:44:56
アズサが地下墓地でずっとサバイバルしてたらアツい
- 56二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 00:40:05
- 57二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 09:27:45
- 58二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 17:56:14
アルがギャグ顔なら割と平常運転だし、シリアス顔だったら終盤のいいところで出てきそう
- 59二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 22:08:11
- 60二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 00:15:07
理解できる、曇らせ物書きたち頼んだ
- 61二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 09:02:14
曇らせにも色々あるからねぇ〜
- 62二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 14:35:50
- 63二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 23:10:25
これで立ち直ったら展開が熱すぎる
- 64二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 08:18:27
このスレのおかげでまたss書こうと思えるようになったわ
- 65二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 15:29:00
- 66二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 22:42:06
- 67二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 01:22:42
バッドエンドIFでもただ落ちていくだけじゃなくて、その世界線での出会いや物語、新しい希望があるのいいよね
- 68二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 09:41:03
- 69二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 18:50:16
保守
- 70二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 20:14:45
かなりコメディになるけど、万魔殿とティーパーティー、風紀委員会と正実がそれぞれ合併して毎日トンチキ起こす(主にマコトとミカ)
- 71二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 20:21:36
- 72二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 20:21:37
超高校級級の希望 阿慈谷ヒフミ
続き待ってます - 73二次元好きの匿名さん25/03/19(水) 20:52:09
気になるけど、エデン本編に出てないから動向の想像がつかなすぎるな……
- 74二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 01:38:06
メタネタ出てもいいなら、本来辿るはずだった歴史に何者かが干渉してIFルートに捻じ曲げられ、その痕跡をヒマリが観測。干渉が起きた時間や座標を分析した結果、キーマンが阿慈谷ヒフミと判明し接触を試みる……みたいな
- 75二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 11:02:46
やっぱりヒフミには希望が似合うね
- 76二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 17:40:02
俺は書いた、次は君だぜ
- 77二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 19:25:00
「大量のミメシスが跋扈する地下墓地に閉じ込められたボロボロのアズサ」と「ベアトリーチェが儀式を完遂し用済みと切り捨てられたサオリ」の決死の脱出劇を幻視した
- 78二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 22:28:12
- 79二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 22:34:15
- 80二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 23:18:16
エデン条約の後処理で先生が多忙だと、先生不在のままパヴァーヌ2章に突入してマズいのでは……?
- 81二次元好きの匿名さん25/03/20(木) 23:37:25
実装順だとたしかエデン3章(調印式)、パヴァーヌ2章、エデン4章(ベアト撃破)だっけ?
先生の業務ってチュートリアルで言われてた感じだと成績不振者とかの補修も含んでた筈だし、D.U.地区に建てられたらしいゲヘナ・トリニティ統合の学園の面倒も見てる筈だよなぁ……
まあ教師・教員は別にいるようだし、パヴァーヌ2章のスピード感から考えるに二、三日空けるだけならまだ大丈夫じゃないか……? 正義実現委員会、救護騎士団、シスターフッド、風紀委員会、救急医療部、給食部辺りに声を掛けておけば持たせてはくれそう?
十中八九ヒナは崩れてるし、マコトもアリウス関連で突き上げ食らって役に立たなそうだが、正実と救護と救急部があるならパヴァーヌ2章中は何とかなりそうな気がしなくもない
ただエデン4章はアズサが存命してるか否かでアリウススクワッド周りが……
あと間違いなくミカの暴走止められねぇ……ナギちゃんも…… - 82二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 00:14:53
- 83二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 00:24:31
- 84二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 08:18:01
ゲヘナとトリニティが一緒になってるからヒナいないせいで風紀委員が抑止力いないせいで正義実現(主にツルギ)が大変やろなぁ
- 85二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 10:46:59
ヒナがいない間に支援学校で起きる様々なトラブルを解決する中でイオリが精神的に成長して次期風紀委員長として相応しくなるサイドストーリーがある
- 86二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 16:36:01
ヒナが休学と聞いて卒倒するアコもいいけど、冷静に受け止めてすべき仕事を全うしながら帰りを待つアコもいいと思うんだ
- 87二次元好きの匿名さん25/03/21(金) 22:26:46
- 88二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 00:41:00
ヒナ目線だと自分のワガママで職務放棄したら知らないうちにエデン条約が最悪の結末迎えちゃってたわけだから、本編より晴らすの難しそうだな……
- 89二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 00:54:57
いや、ヒフミが折れてブルアカ宣言しに行かなかったからゲヘナ・トリニティ壊滅√に入った場合、ヒナは先生に「私だって!」と泣きついた後に立ち直ってる
問題はヒナ、ホシノ、ツルギという三強が揃った上でアリウススクワッド・アリウス勢力・ユスティナ聖徒会に勝てなかった可能性があるという事だ……
なんならヒフミが来てないのでアビドス勢が来なくて圧し負けたまであり得る
- 90二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 01:34:36
- 91二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 10:16:03
本編ではせいぜいムカつく奴ら程度だったかもだけど、このルートだと調印式当日の紛争が原因で本格的に嫌いになっててもおかしくない
- 92二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 17:06:54
でもヒナや周りがどんな状況でも、ヒナの融和姿勢に反するようなことをアコがするとは思えないんだよな
内心何を思ってるかはともかく、明らかな対立はしないと思う - 93二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 21:30:34
ヒフミもヒナも、本編とは違う相手でもいいから心の拠り所を見つけて幸せになってほしいよな...
- 94二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 00:07:42
これ、本当にこれ大事
- 95二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 09:51:10
正義実現委員会は風紀委員の激務に何を思うかは割ときになる。一緒になってからはゲヘナ不良の相手もしなくちゃならないだろうし
- 96二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 19:20:06
小鳥遊保守ノ
- 97二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 21:06:32
もうよく覚えてないけど、光輪大祭のアコってハナコのやらかしもあって当たりキツくなかったっけ
あとトリニティだから、というよりは個人の因縁かなにかが原因で言葉がキツかったような
流石に記憶違いかな……
- 98二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 23:37:53
アコはトリニティ嫌いではあるけど、エデン条約には乗り気だったんだっけ?すまん。曖昧だわ
- 99二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 01:16:59
ご都合主義でも何でもいいから、アツコ生存ルートを、アリウス晴らしルートをください……
- 100二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 09:59:05
嫌いというより、ハスミに噛みつく理由に「これだからトリニティは……」を使ってただけな気がする
- 101二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 19:27:05
晄輪大祭イベ常設化してから虚無期間が来てないからまだ見れてないんだよな……
- 102二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 23:11:03
- 103二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 23:58:16
- 104二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 00:20:22
- 105二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 03:20:51
- 106二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 12:48:42
そういうの好きよ
- 107二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 22:15:27
- 108二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 00:11:29
- 109二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 08:18:52
理解できる…
- 110二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 18:09:59
むしろヒフミがこの言葉のおかげで折れずにいられて、終盤に希望を失ったアズサにこの言葉かけてほしい
- 111二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 19:11:52
- 112二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 23:21:59
目に隈があって髪がボサボサで傷んでるのが精神状態を表していていいですね。
- 113二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 23:33:45
君も良い絵をありがとう…
- 114二次元好きの匿名さん25/03/27(木) 01:12:11
- 115二次元好きの匿名さん25/03/27(木) 09:03:31
目に光戻ってくれえええええ
- 116二次元好きの匿名さん25/03/27(木) 15:06:12
想像してた何倍もお労しくて辛い
- 117二次元好きの匿名さん25/03/27(木) 23:30:37
こういう表情、好き
- 118二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 08:43:22
保守
- 119二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 14:27:18
本編でヒフミが笑えてるのって本当に奇跡だったんだなあ
- 120二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 17:36:33
- 121二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 22:51:35
わかる
- 122二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 00:01:27
- 123二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 08:58:21
(無言の首肯)
- 124二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 13:11:04
それこそ公式スピンオフとかで来てくれないかな
- 125二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 21:09:04
ほ
- 126二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 23:45:09
- 127二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 08:12:09
AL-1S関連とか?
- 128二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 08:41:24
- 129二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 17:30:11
ほしゅ
- 130二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 23:47:56
- 131二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 08:13:33
美食研究会と温泉開発部はやる事は変わらんけど、立場悪くなってそうだな
- 132二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 17:03:14
あ〜…
- 133二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 23:33:00
正義実現委員会もゲヘナのテロリスト対処しなきゃいけないからそうなった場合、ワンチャン矯正局送りかな?
私としてはツルギがゲヘナ風紀委員に送り付けて処遇をどうするか聞くと考えてます。 - 134二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 02:33:45
うわぁ、そう分析されると一気に解像度高くなったかも
- 135二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 08:29:44
フウカは一部のトリニティ生徒からも慕われてそう。
- 136二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 12:19:44
アコがトリニティ側の危惧を理解してまともに交渉するか、
正実がゲヘナの犯罪は馬鹿なだけで悪気がなくて、それをどうにか更正と秩序回復しようとしてる風紀委員も大変ですねって態度を表に出せればそれなりに折り合い付けれると思う
まぁ、アコにステイってするよりヒナちゃんが調製つけた方が期待値的に早いってだけで
- 137二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 22:14:45
ほ
- 138二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 07:56:39
上げましょー
- 139二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 17:56:31
☆
- 140二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 23:11:28
ほ
- 141二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 08:55:15
続きをくれ
- 142二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 17:29:49
- 143二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 17:31:21
- 144二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 22:18:58
- 145二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 07:39:06
保守
- 146二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 15:13:02
(他のSSももっと見たいという本音もありつつ)
- 147二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 23:03:10