- 1五寸釘25/03/15(土) 20:45:22
- 2五寸釘25/03/15(土) 20:47:56
オリキャラちゃん詳細
名前→釘貫 百合(くぎぬき ゆり)
個性→>>1参照。
身長→178cm
髪の色→黒。
髪の長さ→前髪ぱっつんでロングで腰ぐらいまでの長さ。
髪質→ウェーブ。
普段は髪を→おろしてる。
顔立ち→美人系。
目は→垂れ目で左青右白のオッドアイで縦長瞳孔。
πは→Bカップ。
制服の露出は→下にタートルネックとかを着込んで控えめ。スカートもほかの子より長くて黒タイツ着用。
ヒーローコスチューム→fateのエリセが着てる貫頭衣みたいな衣装(黒インナーと10分丈スパッツ着用。髪はおろしてる)
普段着は→袖がゆるゆるなネックセーターとロングスカート
両親は→神社の神主夫婦。
- 3五寸釘25/03/15(土) 20:51:21
- 4二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 20:55:46
このレスは削除されています
- 5二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 20:57:05
このレスは削除されています
- 6二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 20:59:25
このレスは削除されています
- 7二次元好きの匿名さん25/03/15(土) 21:02:03
このレスは削除されています
- 8五寸釘25/03/15(土) 21:04:41
うおっ「反映されないな…」とか思ってたらめっちゃ連投しちゃっとる…消しときました…
- 9五寸釘25/03/15(土) 21:11:58
正確には⚓️ではなく🎲決定なんですが、「ちょいちょい候補を募集してその中からダイスで決めるよ!」ってところを今までスレタイに入れ忘れてたので今回から入れました!
あと今現在第三回のスレが動いていてそこで候補を募集していますが、200まで埋める形で使いますので候補の投稿はこちらではなく第三回の方にお願いします! - 10五寸釘25/03/15(土) 21:21:51
よしこっちはあっちが埋まるまで延命しておこう…
- 11五寸釘25/03/15(土) 23:04:15
保守
- 12二次元好きの匿名さん25/03/16(日) 06:01:06
この辺の時間ここ数日怪しいから保守
- 13五寸釘25/03/16(日) 12:15:33
ありがとうございます助かります
- 14五寸釘25/03/16(日) 12:18:31
このあといただいた候補の中からダイスで決めて続きを投稿しますね!
- 15五寸釘25/03/16(日) 12:25:19
声を掛けられる内容は
dice1d2=1 (1)
1→「凄かったけどあれ何やったの!?」
2→「これから頑張っていきなよ!」(「頑張れ未来のヒーロー」もここに入れます)
- 16五寸釘25/03/16(日) 13:50:09
~~登校途中にて~~
百合「いだだだだ…」
体育祭終了後、初めての登校日にて、百合は全身の筋肉痛に苦しみながら登校していた。
それもその筈。彼女は身長こそ高いものの、基本は体力テストでギリギリ最下位を免れる程度の身体のため、最低限はあるものの体力も筋力もそこまで持っていないのだ。
そんな彼女は体育祭中の綱渡りなどのダメージがまだ残っている身体でプルスウルトラの精神で筋トレに励んだため、プルプルと震えながらへっぴり腰になってひょこひょこと学校へ向かっていた。
おまけに今日この日は雨であったため、傘をさしているが、傘を握っているだけでも苦労する状態であった。
百合がそんななか、ひいひいと言いながら学校への歩みを進めていたところ…
女性モブa「あ!ヒーロー科の釘貫ちゃん!体育祭観てたよ!」
女性モブb「ロボットに大穴開けたりしてて凄かったわね!あれ何をしたの!?」
百合「えっ、えーっと…私の個性はいろんなものに応用して使うことができまして…穴を開けたりしていたのもそれで…」
突然声を掛けられ、それに驚きつつも百合はそう返す。
女性モブa「へー!凄いね!」
女性モブb「ところで…なんかプルプルしてるけど…」
百合「昨日筋トレを頑張ってたら筋肉痛に…」プルプル
女性モブa「あぁ…」
女性モブb「張り切っちゃったのね…」 - 17五寸釘25/03/16(日) 13:51:28
~~その後、教室にて~~
芦戸「やっぱりテレビで中継されると違うねー!超声掛けられたよ来る途中!」
切島「あぁ俺も!」
葉隠「私もジロジロ見られて、なんか恥ずかしかったぁ」
尾白「葉隠さんはいつもなんじゃ…」
瀬呂「俺なんか小学生にいきなりドンマイコールされたぜぇ…」
梅雨「…ドンマイッ」
瀬呂「うわぁぁぁはっはぁぁぁ!」(頭を抱えて苦しむ)
上鳴「たった一日で一気に注目の的になっちまったなぁ」
峰田「やっぱ雄英すげぇな!」
百合「…」(あまりの筋肉痛に机に突っ伏してダウンしてる)
八百万『その時は全力で捕まえますからね!逃がしませんよ!』
梅雨『わかってるなら次は捕まってちょうだい。
みんな心配してるわ』
百合(…八百万さんは私の前…お茶子ちゃんは八百万さんと同じ列で出入口に一番近い…梅雨ちゃんはお茶子ちゃんの二つ前…昼休みに仕掛けて来る可能性もあるし、放課後は確実に仕掛けて来る…この身体でどうやって逃げたもんか…) - 18五寸釘25/03/16(日) 13:52:10
百合の脳裏に休日中の通話での記憶が過る。
百合は彼女達からどうにか逃げ切ろうと頭を回していた。
相澤「おはよう」
一同「「「おはようございます!」」」
梅雨「ケロッ?相澤先生包帯取れたのね。よかったわ」
相澤「婆さんの処置が大袈裟なんだよ。んなもんより、今日のヒーロー情報学、ちょっと特別だぞ」
一同(((来た!)))
上鳴(特別ぅ?小テストか?やめてくれよぉ…)
切島(ヒーロー関連の法律やら、ただでさえ苦手なのに…!)
相澤「…コードネーム。ヒーロー名の考案だ」
一同「「「胸膨らむやつきたー!」」」
百合(…ヒーロー名…)
相澤「ふっ!」(抹消発動睨み)
シーン… - 19五寸釘25/03/16(日) 13:52:22
相澤「というのも、先日話した、プロヒーローからのドラフト指名に関係してくる。
指名が本格化するのは、経験を積み、即戦力として判断される2、3年から。つまり、今回一年のお前らにきた指名は、将来性に対する興味に近い。
卒業までに、その興味が削がれたら、一方的にキャンセルなんてことはよくある」
峰田「大人は勝手だ…!」(ドンッと机を叩きながら)
葉隠「頂いた指名が、そのまま自身へのハードルになるんですね!」
相澤「そう。…で、その集計結果がこうだ」
彼がリモコンのスイッチを押すと、黒板にA組の指名件数のランキングが表示された。 - 20五寸釘25/03/16(日) 14:01:24
百合ちゃんの指名件数ダイス
dice4d1000=924 890 426 604 (2844)
- 21五寸釘25/03/16(日) 16:35:56
百合(わっ…すごい…)
相澤「例年はもっとバラけるんだが、三人に注目が偏った」
上鳴「だぁ~っ…白黒ついた…」
青山「見る目ないよね。プロ」プンプン
耳郎「1位轟、2位爆轟って」
切島「体育祭と順位逆転してんじゃん」
瀬呂「表彰台で拘束されたやつとかビビって呼べないって…」
爆轟「ビビってんじゃねぇよプロがァ!」
百合(そういうとこだよ…)
砂藤「三位は釘貫かぁ」
瀬呂「あの火力をあの速度で出せるからなぁ。
轟と早撃ちやって引き分けだったし、やっぱ欲しいんだろうな」
相澤「この結果を踏まえ、指名の有無に関係なく、いわゆる、職場体験ってのに行ってもらう」
出久「職場体験…」
相澤「ああ。お前らはUSJん時、一足先に敵との戦闘を経験してしまったが…プロの活動を実際に体験して、より実りある訓練をしようってこった」 - 22五寸釘25/03/16(日) 16:36:08
砂藤「それでヒーロー名か!」
お茶子「がぜん楽しみになってきたぁ!」
相澤「まあそのヒーロー名はまだ仮ではあるが、適当なもんは…」
その時、ガラリと扉を開ける音が響く。
ミッドナイト「つけたら地獄を見ちゃうよぉ!
学生時代に付けたヒーロー名が、世に認知され、そのままプロ名になってる人多いからね」
相澤「ま、そういうことだ。
その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。俺はそういうのできん。
…将来自分がどうなるのか、名を付けることで、イメージが固まり、そこに近付いていく。
それが、名は体を表すってことだ。オールマイト、とかな」 - 23五寸釘25/03/16(日) 17:20:04
~~ヒーロー名決めにて~~
百合(私の…ヒーロー名……)
『百合には、仏様がついているんだよ』
『(私が姿や名前を知るとまずいことになる存在)』
『(たとえ二十歳まで生きられなくても…)』
百合は俯き、自身のヒーロー名を考える。
だが、脳裏に幼い頃から父に言われていた言葉と、あの夜の記憶が過る。
百合(……もし…もし本当に、私に危ない存在が憑いていて…私の個性の代償に関わってるとしたら…私のことを見ているとしたら……私は…)
暫しの沈黙のあと、彼女の顔が引き締まる。
百合(…この個性を……その存在からの呪いではなく……祝福と思いたい…!)
そして、彼女は配られた紙にその名を書いた。 - 24五寸釘25/03/16(日) 18:21:32
~~その後~~
ミッドナイト「じゃあそろそろ、できた人から発表してね」
切島(発表形式かよ!?)
百合(嘘でしょ!?)
瀬呂(いや、これはなかなか度胸が…)
百合(まずい流石にここで発表したら『なんでその名前にしたの?』とか聞かれかねない!
そうなったらこの名前にした理由を話すことでみんなを巻き込んでしまう!
上手いこと適当な理由を話しても気付かれる可能性がある以上発表はできない…!
よし、ここは思い付かなかったふりをしてどうにか切り抜けよう。いざとなったら紙を食べよう…!)
青山「…いくよ……輝きヒーロー、I can not stop twinkling!訳して、キラキラが止められないよ!」
一同(((短文!?)))
百合(クセが強い!)
ミッドナイト「ここはIを取って、cantに省略した方が呼びやすい」
青山「それね。マドモワゼル」
一同(((いいのかよ…)))
百合(それいいんですね…) - 25五寸釘25/03/16(日) 18:22:08
砂藤(つか、英語かフランス語かどっちかにせい…!)
芦戸「じゃあー次私ねー!
ヒーロー名、エイリアンクイーン!」
百合(パニックホラー!)
ミッドナイト「2!血が強酸性のあれを目指してるの!?やめときな…!」
芦戸「ちぇ~」(自分の席に帰ってく)
一同(((馬鹿野郎~
最初に変なのきたせいで、大喜利っぽい空気になったじゃねぇか!)))
梅雨「ケロッ!じゃあ次、私いいかしら」
ミッドナイト「はい、梅雨ちゃん!」
梅雨「小学生の頃から決めてたの。梅雨入りヒーロー、フロッピー」
百合(かわいい…)
ミッドナイト「かわいい!親しみやすくていいわ!みんなから愛されるお手本のようなネーミングね」
一同「「「フロッピー!フロッピー!フロッピー!フロッピー!」」」✊
一同(((ありがとうフロッピー。空気が変わったぁ))) - 26五寸釘25/03/16(日) 18:22:18
切島「じゃあ俺も。剛健ヒーロー、レッドライオットォ!」
百合(かっこいい!)
ミッドナイト「赤の狂騒!
これはあれね、漢気ヒーロークリムゾンライオットのリスペクトね!?」
切島「そっす。だいぶ古いけど、俺の目指すヒーロー像は、クリムゾンそのものなんす」
ミッドナイト「憧れの名を背負うってからには、相応の重圧がついて回るわよ!」
切島「覚悟の上っす」 - 27五寸釘25/03/16(日) 19:17:15
~~その後、名前決め終盤にて~~
爆轟「爆 殺 王」
百合(嘘だろお前…)
ミッドナイト「そういうのはやめた方がいいわね」
爆轟「何でだよォ!」
切島「爆発さん太郎にしろよー!」
爆轟「黙ってろクソ髪ィー!」
上鳴「wwww」
お茶子「じゃあ、私も…
…考えてありました。ウラビティ」
百合(かわいい…)
ミッドナイト「洒落てる!
…ヒーロー名、思ったよりずっとスムーズに進んでるじゃない。
残ってるのは再考の爆轟君と、飯田君。
あと釘貫ちゃん。そして、緑谷君ね」 - 28五寸釘25/03/16(日) 19:17:45
~~出久の発表時にて~~
出久(これしか…ないよな)
そして、彼が見せた紙には『デク』と書いてあった。
峰田「緑谷!?」
上鳴「いいのか?それで…」
切島「一生呼ばれ続けるかもしんねえんだぜ…?」
出久「うん。…この呼び名、今まで好きじゃなかった。けど…ある人に意味を変えられて…僕には結構な衝撃で…嬉しかったんだ」
百合(…お茶子ちゃんだね…これは…)
百合は彼の言う『ある人』というのが誰かを今までの記憶から導き出し、そして微笑みながら彼を見ていた。
出久「これが、僕のヒーロー名です!」 - 29五寸釘25/03/16(日) 19:17:56
再チャレンジ爆轟「爆殺.卿ー!」
百合(嘘だろお前…)(本日二度目)
ミッドナイト「違う。そうじゃない。
…じゃあ…釘貫ちゃん!そろそろ決まったかしら!?」
百合(!?見逃してくれなかったか…!)
百合「あー、すいません…色々考えたんですけど…一つに絞れなくて…」
ミッドナイト「そう…仕方ないわね…それじゃあ、職場体験までに決めて持ってきてくれればいいわ。職場体験では絶対に必要になるから、忘れないでね」
百合「はい!」
百合(あ…危なかった…) - 30五寸釘25/03/16(日) 19:40:11
相澤「~指名のあった者は、個別にリストを渡すから、その中から自分で選択しろ。
指名のなかった者は~」
ミッドナイト「例えば13号なら、対敵より、事故災害などの人命救助中心。とかね」
相澤「よく考えて選べよ」
一同「「「はい!」」」
相澤「今週末までに提出しろよ」
瀬呂「あと二日しかねぇの!?」
相澤「効率的に判断しろ。以上だ」
百合(…鍛えないと。…足手まといになっちゃう…!)
百合は強い意思の籠った表情でリストを見つめるのであった。 - 31五寸釘25/03/16(日) 19:53:56
~~昼休み、教室にて~~
芦戸「ねえねえ~みんなどのプロ事務所に行くか決めた?」
峰田「おいらはMt.レディ!」
梅雨「峰田ちゃん、やらしいこと考えてるわね」
峰田「違うし!…ち…違うぅ…」
百合「…」(コソコソと教室から抜け出す)
お茶子(百合ちゃん…)
梅雨(百合ちゃん…やっぱり逃げたわね…)
百合の様子を伺っていた二人は彼女の行動を見て、改めて釘貫百合捕獲作戦の実行を決意するのであった。 - 32五寸釘25/03/16(日) 21:08:31
~~放課後、教室にて~~
百合「!!!」
茶八「「!」」
帰りのHRが終わった瞬間、彼女は予め纏めておいた荷物を持って勢いよく椅子から後ろ側、つまり自分と一番近い出入り口に向かって走り出した。
それと同時に彼女の前の席である八百万はこの作戦のために自身の後ろにある掃除用ロッカーに仕込んでおいたある物を急いで取り出す。
お茶子「逃がさないよ!」
自身の前にバッと立ちふさがる彼女に百合は急いで減速して一瞬止まるが、八百万はその隙を逃さなかった。
彼女の取り出したある物から大きなネットが射出され、百合に直撃して彼女の身体を包み込む。
百合「うわっ!?」
男子一同「「「なにごと!?」」」
彼女はネットの勢いで足を掬われ、完全に包まれてしまった。
砂藤「おいおいどうした!?」
お茶子達と同じく後ろから二列目の席の彼は突然自身の後ろで起きた出来事に驚く。
百合「常闇さん!この網切ってください!」
常闇「なにがあったんだ…」
梅雨「やっと捕まってくれたわね百合ちゃん」 - 33五寸釘25/03/16(日) 21:08:47
飯田「釘貫君を猛獣みたいに…何があったんだい?」
焦りながらも網の破壊を求める百合に常闇は困惑し、飯田も困惑しながら事情の説明を求めるが、そこにHRを担当したA組担任、イレイザーヘッドが近付く。
相澤「よくやったお前達」
百合「先生!助k…まさか…」
相澤「そうだ。俺もグルだ」
百合「畜生ォォォォォ!!!!」
彼の姿を見たことで一瞬希望を持った百合であったが、『よくやったお前達』という言葉から最悪の可能性を導き出したことでその表情は絶望の表情へと変わり、彼から止めの言葉を受けたことで渾身の叫びを上げた。
相澤「話がある。ちょっと来てもらうぞ」
百合「ヤダ!!!」
相澤「そうはいかん。
麗日、すまんがこのまま個性を使って運び込んでくれ」
お茶子「はい!」
百合「ヤーダー!!!」
梅雨「観念しなさい百合ちゃん」
男子一同(((本当になにがあったんだ…)))
そして、相澤が指定した部屋まで運び込まれる百合であった。 - 34五寸釘25/03/16(日) 21:32:27
【釘貫百合捕獲作戦の概要】
当初は教室内や廊下にトラップを仕掛けて捕まえようというコンセプトであったが、ほかの者が引っ掛かる可能性があったため断念。
よって、八百万の個性で捕獲用ネットガンを彼女に気付かれないタイミングで創造し、八百万の後ろ、つまり百合の背後にある掃除用ロッカーにすぐ取り出して使える状態で入れておき、百合が逃げ出すと同時に素早く取り出して彼女に使用する。
そして取り出すまでの隙を後部の出入口付近のお茶子にガードしてもらうことで時間を稼ぎ、前の出入口に逃げようとしたら芦戸や梅雨、耳郎などの教室全体に散らばっている女子達で捕まえる。
その前に昼休みなどに担任である相澤に百合の代償の話をし、もし個性を使おうとしたら抹消で封じてもらい、捕縛布の射線上に入ったら捕縛布で拘束してもらう形で協力してもらうというものである。 - 35五寸釘25/03/17(月) 00:06:58
今日はここまでで終わらせたいと思います!
よかったら明日も見に来てください! - 36二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 08:18:53
ナイス連携プレー
- 37二次元好きの匿名さん25/03/17(月) 17:45:16
保守
- 38五寸釘25/03/17(月) 19:28:55
~~相澤の指定した部屋にて~~
ネットから出してもらった百合「……」
相澤と百合の二人は部屋に置かれているソファーに向かい合う形で座っていた。
二人の間には横に長いテーブルがあり、百合はここに連れ込まれてからずっと俯き、黙っていた。
そんな彼女を、相澤はただ静かに見守っていた。
相澤「…釘貫。今日の昼休み、麗日達から聞いた。
…お前の個性、『誰かが逐一状況を見て、代償を与えるか否か判断してるような状態』らしいな」
百合「…やっぱり…聞いてましたか…」
相澤「ああ…俺達教師陣は、代償のこと自体は書類で把握しているが…そんな状態だとは書かれていなかった。
…それに、体育祭直後から…代償のことで更にまずいことになってるらしいな」
百合「!……それも…みんなから…?」
彼女はその言葉にビクリと震え、俯いたまま静かに問う。
相澤「ああ。……さて、ここからは聞かせられんな」
百合「?」
彼は立ち上がり、扉に近付いてガラリと開けた。
耳郎以外のA組女子一同「「「うわぁ!?」」」
百合「!?」 - 39五寸釘25/03/17(月) 19:29:27
相澤「心配なのはわかるが、ここからはこいつのプライバシーに関わる。聞きたければあとで本人から聞け」
百合「聴いてたんですね…」
彼がいきなり扉を開けたことで、聞き耳を立てていた彼女達は支えを失い、部屋側にドミノ倒しのように倒れた。
なお耳郎は自身の個性で壁から盗聴していた。
彼女達の存在に気付いていなかった百合はその光景に驚き、苦笑いを浮かべながらそう言った。
芦戸「あっ、釘貫!これ持ってきたよ!」
百合「あ…これ…」
芦戸「うん!あの時買ってた服とか色々!全部詰めといたよ!」
彼女は自身も盗聴に参加する前、百合があの日彼女達から逃げるために置いていった物を持ってきていたのだ。
それを百合に渡し、笑顔を浮かべる彼女に、百合は嬉しさで微笑みながら渡された物をぎゅっと抱きしめ、彼女の顔を見ながら感謝を伝えた。
百合「ありがとう…ございます…」
相澤「さあほら、出てった出てった。
お前達はもう帰れ」
芦戸「えー!?」
相澤「さっき言っただろう。あとで本人から聞け」
芦戸「はーい…」
こうして彼女達は不安そうな表情をしながらも去り、部屋には相澤と百合だけが残された。 - 40五寸釘25/03/17(月) 19:31:27
相澤「……ここからは、俺以外誰も聞いてない。…話してくれるか?」
百合「……」
彼は話を聞こうと、彼女の様子を見守りながらそう促すが、彼女は俯き、口を閉ざしていた。
そして、彼女は俯いたままぽつりと呟く。
百合「…話せません」
相澤「……そうはいかん」
彼は優しい声色でそう返す。
百合「……先生を巻き込んじゃいます」
相澤「……釘貫。お前はまだ子供だ。守られる立場だということを忘れるな。
それにな、困っている子供を、苦しんでいる子供を助け、導くのが俺達大人の仕事だ。
どんなに危険なことでも構わん。話してくれ」
百合「……私がこれを話したら…先生はもう、後戻りできなくなります。話せません」
相澤「できなくても構わん。
後戻りできなくなるということは、お前にそれだけのことが起きてるってことだ。放ってはおけん」
百合「物理的にどうにかすることができなくてもですか?」
相澤「!?」 - 41五寸釘25/03/17(月) 19:32:10
優しい声色で話を促し続ける彼であったが、ゆっくり顔を上げ、自身を睨み付けた彼女の言葉に事態の深刻さを尚更理解し、静かに返した。
相澤「それなら尚更だ。少しでもそれがどうにかなる確率を上げなきゃならん。
お前が一人で抱え続けてしまったらそこまでだ。話してくれ」
百合「……」
彼女は再び俯き、芦戸に渡されてからずっと抱きしめていた荷物を更に強く抱きしめる。
そして長い沈黙のあと、言葉を紡いだ。
百合「……結論から言うと…私は………二十歳まで生きられないかもしれません」
相澤「!?…順を追って話してくれ。
体育祭のあと、何があった?」
彼女の言葉に、彼は驚きつつも冷静に返す。
暫しの沈黙のあと、彼女は顔を上げた。 - 42五寸釘25/03/17(月) 20:09:13
百合「…私の父は…昔から幽霊とか、そういうものが見えたらしいんです」
彼女は暗い表情をしながらも、彼の目を見て話し始めた。
相澤「霊感ってやつか…」
百合「はい。私は持ってないのか見えないんですが…」
彼女は話を続けた。
百合「そんな父に、私は幼い頃から『百合には
仏様がついているんだよ』って言われてたんです。
そのあと、初めて違和感を感じたのは入学直後の対人訓練でした」
相澤「…代償が来なかったわけだな」
百合「はい。…私の個性を使った際の代償は…恐らく、その呪いに関わっている者双方の非の割合と、求める呪いの大きさによってその大きさが変わると思っていたんですが……あの状況は…私が恨んでるって訳でもありませんし…あの二人になにかをされたって訳でもないので…私の予想が正しければ、あの呪いは『相手を恨んでる訳でもなく、相手になにかをされた訳でもないのに掛けてる』ってものになるので…『あの二人には掛からず私だけが代償を受ける』か、『あの二人に対する呪いと一緒に私も代償を受ける』って形になるはずなんです。…なのに来なかったので、その帰り道に常闇さんと蛙吹さんの二人と『なんで代償が来なかったのか』ってことを話し合ったんです。そしたら…」
相澤「『誰かが見てるような状態』ってなった訳か…」
百合「はい…」
彼女はゆっくりと俯いた。 - 43五寸釘25/03/17(月) 20:49:42
百合「…それがあってから…私は父の言葉を思い出して…思ったんです……『私には、本当に仏様が憑いていて…あの時代償が来なかったのも、その仏様が逐一状況を見ているからじゃないか』って……でも…『個性は身体機能の一部だからそんなことありえない』と思いたくて……その仏様の姿も、聞いてしまったらなにが起こるのか、怖くて聞けなくて…」
百合は自身の肩を抱き、恐怖で震え始める。
相澤「……たしか、幼い頃から言われてたって言ったよな?…それなら、入学前…例えば、幼い頃に、その仏様の姿を親父さんに聞いたことはあるか?」
彼は彼女の様子を見ながらも、聞かなくてはいけないことだと感じ、心を鬼にしてたずねた。
百合「…はい…でもその時は…『よくお寺に置かれてる像みたいな感じ』としか、教えてくれなくて…それが、今回のことに繋がるんです…」
相澤「…ゆっくりでいい。自分のペースで話してくれ」
彼は彼女の心をなるべく落ち着かせるため、優しい声色でそう告げる。
そして、百合はゆっくりと続きを話し始めた。 - 44五寸釘25/03/17(月) 23:49:28
すいません今日はここまでで終わらせたいと思います!
よかったら明日も見に来てください! - 45二次元好きの匿名さん25/03/18(火) 08:27:44
☆