- 1◆AaXDbFpS7A25/03/21(金) 23:59:17
「どうっすか!? トレセン学園の制服姿!」
「うん。シオンにとっても似合ってて、可愛いよ」
「か、かわ!? ……えと……あ、ありがと……兄さん……」
「……真っ赤だけど、どうかした?」
「な、なんでもないっす! と、というか! 兄さんのせいなんすけど!?」
「え? そ、そうか。すまない」
ウインバリアシオンとバリトレが
dice1d3=3 (3) で、兄さんと呼ばれている世界線
1.実の兄妹
2.歳の離れた幼馴染み
3.いとこ
─────
過去に
トレ父「そういうわけで向こうの父親と意気投合してな」|あにまん掲示板「卒業したらdice1d107=@106 (106)@ と結婚することになったからよろしく。担担当みたいだしよかったよかった」「ちょっ!!」現在dice1d2=@1 (1)@ 1中等部2高等部dice…bbs.animanch.com(トレバリSS)『約束されたプリンシパル』(元ネタスレ有)|あにまん掲示板他の方が建てたダイススレにて生まれたこちらの世界線が舞台のトレバリSSになります。https://bbs.animanch.com/board/4520328/元スレにて、辻ながらSSを書かせて頂きま…bbs.animanch.comを書かせてもらった際、シオンがバリトレを『兄さん』と呼ぶ流れになり、それが妙に自分の中でハマっているので、2人にはそれでイチャついてもらいます(私欲に素直)
- 2◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 00:05:28
- 3二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 00:06:05
ほぼ両想いだな!ヨシ!!
- 4◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 00:15:09
>>2 なんか俺のダイスで決めるとウチのバリトレさん、めちゃくちゃシオンのこと大好きなんだけど……
────────
学友のウマ娘
「ねぇシオンちゃん。シオンちゃんって、トレーナーさんのこと『兄さん』って呼んでるけど、兄妹なの?」
「あぁ、実はトレーナーさんとは従兄妹なんすよ。それでつい癖で呼んじゃってて……昔から兄さんの後ろ着いて行ってて。頼りになる、優しい兄さんなんす」
「へぇ〜。なんかいいなぁ〜。なんだか漫画みたい!」
「そ、そう、すかね? よく分かんないけど……でも、一緒にトレセンに居られるの、凄い嬉しいっす」
同期のトレーナー
「なぁ。お前って担当に『兄さん』って呼ばれてるけど、どういう関係なんだ? 兄妹とか?」
「シオンのことか。あの子と俺は従兄妹でね。小さい頃から面倒見てたり、一緒に遊んだりしてて……。最近は、すごい素敵な女の子って感じで……成長を感じるよ」
「……あくまでも、ここでは指導者と生徒だからな。仲が良いのは結構だけど」
「! そ、そうだな。気をつけるよ」
- 5◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 00:23:07
バリトレとシオンの学園内での距離感
dice1d100=56 (56)
低いほど、至って普通のトレーナーとウマ娘
高いほど、従兄妹といえど近すぎる
高い場合、どちらの距離感がおかしいのか
バリトレ dice1d100=29 (29)
シオン dice1d100=66 (66)
高いほど距離感がバグっている
- 6◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 00:31:33
シオンの学友のウマ娘
「トレーナーさん、シオンちゃんとバリトレさんって従兄妹らしいですね」
バリトレの同期のトレーナー
「らしいな。……ずいぶん彼に懐いてるんだな」
「ねー。普段は真面目なシオンちゃんばかり見てるから、ちょっと新鮮です」
(アイツは一応トレーナーとしての距離感は保とうとしてるみたいだな。しかし、本当に仲がいいんだな)
「兄さん、今日のお昼は何食べるんすか?」
「なんも考えてなかった……。シオンのオススメで」
「! じゃあカフェテリアで、あたしオススメの定食があるから、それにしよ! アスリートとしての栄養も摂れるから文句なしっす!」
- 7◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 00:47:46
「そういえば、いつまで仮契約なんすか? あたしと兄さんなら、昔からの仲だし、すぐに本契約しても──」
「それは出来ないよシオン」
「え? そうなんすか? そういう決まりがあったりとか?」
「いや、決まりがあるわけではない。ただ、俺はまだ新人だし、シオンも本格化は迎えてない。今はお互いに下積み期間だ。焦らず行こう」
「そっかぁ……分かったっす。じゃあ今は兄さんの考案した仮メニューで軽めのトレーニングをして、って……。……ん? でも、やってることほとんど本契約と変わんなくないっすか?」
「それはアレだ。アレだよ、アレ」
「どれっすか……もう……。ふふっ……おかしな兄さん」 - 8◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 00:57:10
「……っし! やりきったっす!」
「お疲れ! 水分摂って、汗を拭いて風邪ひかないようにな」
「はーい! ……あ、そうだ。兄さん、この後って空いてる?」
「? 特に予定はないけど……」
「ほんと!? じゃあ一緒に──
dice1d4=3 (3) 行きたいっす! 気分転換しよ?」
1.散歩(河川敷)
2.神社にお参り
3.カラオケ
4.ゲームセンター
- 9◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 01:14:07
シオンが歌ったのは──
dice1d5=5 (5)
1.Make Debut(デビューの話に)
2.Winning The Soul(3冠の夢)
3.Special Record(G1レースへの出走目標)
4.Next Frontier(有マ記念にいつか……!)
5.ウマぴょい伝説(定番)
ちなみにバリトレは──(被ったらデュエット)
dice1d5=3 (3)
1.Make Debut(まずは目指せデビュー)
2.Winning The Soul(一生に一度の3冠)
3.Special Record(ファンも得たいね)
4.Next Frontier(俺の夢はシオンだ)
5.ウマぴょい伝説(俺の愛バが!)
(フレーバーみたいなものだから多分、深くは掘り下げはしないかも)
- 10◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 01:19:42
「やっぱり、いつか舞台の真ん中で歌いたいっす! その時は、兄さんに投げキッスしてあげるっす!」
「ははっ。ありがとう。多分、舞台袖か控室に居ると思うけど」
「あ! もー、またそうやって野暮なこと言うー。兄さんのイジワル」
「ゴメンゴメン。でも、レースをたくさんの人に見てもらって、シオンのファンもたくさん作りたいな。シオンがプリンシパルとして輝くためにも」
「! うん! あたし、頑張るっす!」
デビュー後の夢を語り合いながら、いい気分転換が出来た!
やる気が絶好調になった。
- 11二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 09:28:52
なかなか面白そうだ
- 12二次元好きの匿名さん25/03/22(土) 10:03:52
微笑ましくて良き良き
- 13◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 10:16:16
- 14◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 10:29:42
シオンが高等部に上がり、本格化の兆しも見えてきた。
本腰を入れて彼女を支えていこう……!
バリトレのトレーナーとしての手腕
dice1d6=5 (5)
出た出目の分だけシオンに+補正できる
例
シオンのレース出走+バリトレによるバフ
(dice1d100 =n) + (dice N d6=n)
- 15◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 10:35:44
- 16◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 10:42:59
「おかえりシオン。どうだった?」
「緊張は父さんが解してくれたと思うんすけど、なかなか上手くいかないもんすね……」
「でも、無事に勝てた。まずはデビュー、おめでとう」
「! ありがとうございます! トレーナー!」
「……兄さん呼びはやめたのか?」
「えっ!? いや、その〜……ほ、ほら! レースの時はトレーナーって呼んだほうが良いかなって! あ、あはは」
(トレーナーとして支えられているということだろうか。しかし、兄さん呼びじゃないだけで少しさみしく感じるな)
- 17◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 14:34:33
「……兄さん、ちょっと相談があるんすけど……」
「あぁ、いいよ。どうしたんだ? 出走したいレースがあるのか?」
「いや、その話はまた後日にでも。……今ちょっと、自信失くしちゃって……あはは……」
「! 何かあったのか?」
「……オルフェさんって、いつも金ピカって感じっすよね!
──眩しい、な……って……」
オルフェーヴル。
彼女はシオンと同時期にデビューしたウマ娘。話題性はデビュー前から高く、今はそれに拍車がかかり一躍有名だ。
「あたし……勝てるのかなって……」
「シオン。やる前から諦めちゃいけない。……プリンシパルに、なるんだろう?」
「……うん。ごめんね、兄さん。ちょっと、ちょっとだけ、弱音を吐きたかったんす。……トレーナーさん、改めてこれからよろしくお願いします!」
「あぁ……! こちらこそ!」
dice1d100=39 (39)
育成シナリオ内では目標レースではない皐月賞に出走するか否か(確定ではない)。
出目が低いと出走見送り予定、高いと出走に前向き。
- 18◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 14:48:24
デビューから1年が経ち、ついにシオンも三冠路線に挑戦できるようになった。
「あけましておめでとうございます! ……へへっ。なんか、トレセンに居るのに、兄さんとこうやって新年の挨拶が出来るの、すごい嬉しいっす」
「あけましておめでとう。俺も、シオンと新しい1年を迎えれて嬉しいよ。……さて、どうしようか? 何かしたいこととかある?」
「そうっすね……。じゃあ──
dice1d3=3 (3) とか、どうっすか?」
1.年始だからこそトレーニング
(次のレース出走時、シオンの出目に+20補正)
2.げん担ぎとして、おせちを食べたり
(食べた物によってバフ効果)
3.神社へ初詣(バリトレのバフ効果が強化)
──────
チャンミに向けた本育成が終わってませんが、回し続けても気が滅入るので息抜きで進めていく
- 19◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 14:56:53
シオンと共に初詣に来た。
お賽銭を入れ、カランカランと鳴らす。
今年一年が良い年になるように祈ろう。
バリトレのバフ効果が上昇するか
dice1d100=14 (14)
バリトレが現在、シオンに掛けられるバフの
『最大値である"30以内"』なら成功
→成功した場合、5d6から
dice1d6=2 (2) +5d6が振れるようになる
- 20◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 15:11:03
- 21◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 15:21:21
- 22◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 15:38:04
シオン&バリトレ 71
オルフェーヴル 94
「くっそぉっ! 届かなかった……!!」
「……。…………。ふむ……」
「お疲れシオン! 初のG1レース、かなり良かっ──」
「くっそぉおおおおおっ!! 負けた……! 兄さん! 帰ったら即トレーニングっす!!」
「ま、待て待て! 落ち着け! 青葉賞にも出るんだ! まずは身体を休めなさい!」
「うぅ! うぅ〜!!」
「……ははっ……。変わったな、シオンも。そこまで悔しがるなんて」
「だ、だって……! 負けたと言えど、少しでも勝ちがチラついたら……!!」
「そうだよな。──だからこそ、冷静に。次のレースに向けて立て直すんだ。……出来るね?」
「……。……はい……! 頑張るっす……!」
「……。ほんの些事か、我が統治のひずみと成るか。
──今は、泳がせておくか……」
- 23◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 21:40:42
- 24◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 21:47:52
「はぁ……はぁ……っ!」
「疲労が強いな……。シオン、ダービーは出走したいよな。まずは体調を整えることが最優先だ」
「っはぁ……はぁ……分かったっす……!」
シオンの疲労度
dice1d100=13 (13)
シオンのダービーまでの回復量
dice1d100=12 (12)
回復量を疲労度が上回るとダービーで補正-5
- 25◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 21:59:12
- 26◆AaXDbFpS7A25/03/22(土) 22:07:20
- 27◆AaXDbFpS7A25/03/23(日) 02:33:28
- 28二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 09:51:27
これはいい引きなのかどうか
- 29◆AaXDbFpS7A25/03/23(日) 10:36:21
(ただ兄さん呼びするシオンとバリトレをイチャつかせるはずが普通に育成シナリオみたく、し始めてしまった……まぁええか!)
────────
「……すごい歓声だな……オルフェーヴル」
「……っすね。でも、分かる気がします。走りも、話も威厳があるというか……『王』って感じは確かにします」
「──でも、シオンだって負けてなかった」
「そ、そうっすね。あたしへの声援も増えてきてて嬉しいっす。でも……」
「それだけじゃあ満足できないよな」
「うん。……やってやります──」
「貴様が──ウイン、バリアシオンだな」
「お、オルフェさん!?」(オルフェーヴル……!)
「な、なんすか? あ、あたしになにか──」
「──いや。もう、よい」
「……名前、憶えてたなんて正直びっくりっすけど……結局、興味ないってことっすかね……! ……分かりました……よく……! ……兄さん!」
「! あぁ……!」
「……行ってきます。アイツに、この姿──焼き付けてやるっす……!!」
「──努力の成果を……!!」
「──見せてみよ」
菊花賞 対オルフェーヴル
シオン(バリトレ)
dice4d100=40 19 57 34 (150) (+dice7d7=1 5 2 1 2 7 7 (25) )
オルフェーヴル
dice5d150=92 67 81 103 100 (443) +100
- 30◆AaXDbFpS7A25/03/23(日) 10:49:49
- 31◆AaXDbFpS7A25/03/23(日) 15:24:11
- 32◆AaXDbFpS7A25/03/23(日) 19:59:26
ジャパンカップ。
同じG1レースだというのに、集中できずに居た。
「──ン。……シオン!」
「! ご、ごめんなさい兄さん!」
「……大丈夫か?」
「……大丈夫っす。走れます……!」
……なんて強がるけど、全く大丈夫じゃない。
兄さんのことだから、きっとお見通しなんだろうな……。それでも何も言わないのは、兄さんが優しいから──。
「このレースにはブエナビスタも居る。……難しいかもしれないけれど、切り替えなさい」
「……はい、すみません……。」
……そりゃそうだよな……。こんな状態じゃあ勝てるわけがない……。切り替えなきゃ。
「この【絶景】を、みなさんの心に焼き付けさせていただきますので──。」
(っ……)
ジャパンカップ 対ブエナビスタ
シオン【絶不調】 (バリトレ)
dice1d100=98 (98) (+dice7d7=2 4 4 1 6 7 2 (26) )
ブエナビスタ
dice3d100=59 11 51 (121)
- 33◆AaXDbFpS7A25/03/23(日) 20:17:23
──頼む……頼む……!!
あたしの視界から、早く消えてくれ……!
今このレースにアンタは居ないだろ……!!
なのに……──
(なんであたしの前に居続けるんだッッッ!!
くっそッッッ……! くっそぉぉっっ!!
早く消えろ! 消え失せろッッッ!!!
『オルフェーヴル』ッッッ!!!!!)
「うああぁぁあああああぁぁぁっっっ!!」
結果だけを見れば、勝ったのはあたしだ。
でも……なんで、こんなに苦しいんだ。
「……強い……完敗です。
ありがとうございました、シオンさん!!」
──やめて……違う……違うんだ……!
ブエナビスタさんと走ったのに……!
目の前の相手に競り勝って、喜ぶべきなのに……!
「……ふふっ……嬉し泣き、してくれるんですね。
また、走りましょうね! 次は負けません……!」
──あぁ、最低だ。あたし。
- 34◆AaXDbFpS7A25/03/24(月) 02:07:46
ジャパンカップを終えてから、シオンの様子は明確に変わっていた。
「……あっ……」パタッ
「ん……? どうしたの? ……どこか、痛む?」
「う、うぅん。なんでもない……。ごめんなさい……」
「……ちょっと気分転換しよっか。今日は一旦、切り上げよう」
「……うん……」
ジムでのパワートレーニングも集中力が続かないのか、メニューを完遂することが減ってきた。
ここしばらくは夏合宿を挟んだもののレース続きだった。その夏合宿も殆どトレーニングに費やしていた。おそらく、一気に反動が来たのだろう……。
「……お兄ちゃん……」
「っ!? ……どうしたの……?」
彼女は俺に抱きついて、甘えるような口振りではあるものの、その声色から感じ取られたものは──
「……もう、疲れちゃった……」
ただただ、救いを求める、悲痛に満ちた呟きだった。 - 35二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 09:26:34
アカン…
- 36二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 18:10:42
なんとかしなければ
- 37◆AaXDbFpS7A25/03/24(月) 18:28:05
(雰囲気から普通に育成シナリオをなぞり始めてしまい、トレセンに入学しようと志した理由とか、オルフェに対する意識や感情を事細かに描写してないから、この後をどう繋げるか悩み、考えている男。どないしよ……)
- 38◆AaXDbFpS7A25/03/24(月) 22:16:42
次出る予定だったレース──
『日経賞』を最後に引退したい。
シオンはハッキリと、そう告げた。
「ダメだったんだ……あたしなんかが、こんなとこに来ちゃ……。レースの世界に来ちゃ……いけなかったんだ」
「シオン……。でも俺は君を……シオンを──」
「……目を、瞑ってもさ──どんなに日を跨いだって……消えてくれないんだ。あたしの目の前から、アイツが」
アイツ……。おそらく、オルフェーヴルのことだろう。
菊花賞の日、あの時の彼女の走りは凄まじかった。
──すべてを置き去りにして、ただ光だけを放つような走り。
その光を最も近くで受けたのはシオンだったのだろう。
「……次のレースには……頑張って出るから……」
日経賞に出走することを、まるで罰を受けることを諦めて受け入れようとする……そんなシオンの姿が痛ましかった。
愛する妹のような存在であるシオンを傷つけたくない……。俺は彼女の提案を、なんとか咀嚼して飲み込もうとした。
dice1d100=89 (89)
- 39二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 22:34:10
このレスは削除されています
- 40◆AaXDbFpS7A25/03/24(月) 22:36:48
日経賞の日まで、あたしは約束を果たすためにトレーニングになんとか励み、やれることはやってきた。
出来る限りのことはしよう、ベストは尽くそう。そうして、全部ぜんぶ吐き出して、それで辞めよう。
仮にあたしが辞めても、兄さんとの関係が終わるわけじゃない。このあとは、兄さんを応援する側に回ればいい。
そう、思っていた。
「それじゃあ……行ってきますね、トレーナー」
「……あぁ」
──どうして……。
「これが、最後……。最後なんで、あたしの全力を……このレースにぶつけます……!!」
「あぁ……! 頑張れ!!」
──どうして、貴方の目は、そんなに輝いて見えるの?
どうして、そんな目であたしを見てくれるの……?
貴方があたしの兄だから? 家族だから?
担当しているウマ娘だから……?
それとも──
もし、そうなら──そうであってくれるなら──
あたしの覚悟が揺らいだ。 - 41◆AaXDbFpS7A25/03/24(月) 22:47:52
- 42◆AaXDbFpS7A25/03/24(月) 23:17:07
言った通り、あたしは全力を尽くした。
これ以上ないってぐらい、力を込めて走った。
そしてそれは、あたしだけじゃない。
兄さんもまた、全力であたしを支え続けてくれた。
だからこそ、思うことがあった。
そんなにしてもらえるほど、あたしは貴方に何か返せているのか?
──それなら
「……ただいま戻りました。……兄さん」
「……おかえり、シオン。……シオン、頼みが──」
「兄さん。……もう一度──」
──もう一度、アイツと走らせてください。
「えっ……!?」
正直、どうなるか分からない……今度こそ、完全に心が折れてしまうかもしれない。だけど──
「自分から言っておいて、手のひら返すなんて最悪だと思うっす……反省しないといけないことだって山ほどあって……
──でもッ! ……もう、なりふり構っていられないんだ!
兄さんに……──貴方に、恩を返すために……!!」
「──シオン」
あたしはどうしても、貴方と歩むことを諦めたくないんだ。
dice1d100=88 (88) +62+14
- 43◆AaXDbFpS7A25/03/25(火) 00:01:35
トレセン学園にて、4月頃に行われるファン感謝祭。
そこでエキシビションレースが行われる。
俺は彼女──オルフェーヴルに、シオンと走ってもらうようお願いしに行った。
……のだが──
「よい。既に知っている。わざわざご苦労であった」
「え、し、知ってるのか?」
「彼奴──ウインバリアシオンから直接な」
既にシオンが彼女に頼み込んでいた。
……自分からオルフェーヴルに頼み込みに行ったり、引退したい旨を撤回して、俺と一緒に頑張りたいと言ってくれたり……。
成長というのは、こんなにも早いものなのだろうか。
「……時に、トレーナー。貴様、奴の従兄妹だと聞いた」
「? あぁ。それがどうかしたのか?」
「……いや。ほんの些事だ。だが──いい目をしている。
(スレ画)
せいぜい退屈させてくれるなよ。我が治世を乱す、不届き者共よ」
シオンは、彼女自身が思っている以上に才能を秘めたウマ娘だ。
俺の認識は間違っていなかったのだと、不敵な笑みを浮かべながら去っていくオルフェーヴルを見て、確信した。 - 44◆AaXDbFpS7A25/03/25(火) 08:20:41
- 45二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 16:39:37
やっぱつえーわ
- 46◆AaXDbFpS7A25/03/25(火) 18:59:40
シオン(バリトレ)410
オルフェーヴル 481
(くっそ……! でも──まだ、見える……!)
「はっ、はっ、はっ……ははっ……流石っすね……! でも、まだ終わりじゃないっすよ──オルフェーヴル……!」
「ふっ。未だ、追ってくるか──ウインバリアシオン」
「誰かさんのおかげで目が覚めたんで。──天皇賞・春。
そこで、あんたを負かす。……覚悟してください」
「ほう……! 余を下す、と。……随分と大きく出たものだ。不敬である──が、許す。せいぜい余を楽しませよ」
「それはこっちの台詞っす。つまらない走り、しないでくださいよ」
【鋭気のアレグロ】
発動条件 【dice1d4 =1~3】
効果(dice4d164)+【dice4d6】
- 47◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 00:30:02
- 48二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 07:55:20
1d6が下振れ気味だなあ
- 49◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 10:00:12
「……スゥーッ。……。ハァァァァァァ……。……っし!」
「気合い十分、だな」
「うん。どんなレースになるかは分からないけど……やれることをやるよ。兄さんも、応援してて」
「もちろんだ」
「──ウインバリアシオン」
「! ……オルフェーヴル! 調子は──
……へへっ。悪くなさそうっすね……!」
「無論。余は王である。貴様らのような不届き者共が相手であろうと、余の治世が乱れることはない」
「そうっすか。たとえあんたが王だとしても、あたしのやることは変わらない。……勝負だ、オルフェーヴル」
「──許す。存分にやると良い。……出来るものならな」
天皇賞・春 対オルフェーヴル
シオン(>>47 dice 1d6=1) バリトレ
>>46【鋭気のアレグロ】dice1d4=3 (3)
【発動時 dice4d6=1 6 1 4 (12) 】
dice4d165=91 131 32 136 (390)
dice7d7=7 1 5 4 7 2 1 (27) +89
オルフェーヴル
dice1d10=4 (4)
1~5いつも通り 6~10大敗(11着)
1〜5の場合
dice5d150=135 103 114 110 79 (541) +100
- 50◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 10:13:18
- 51◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 10:32:35
>>50 (流れ的に)オルフェも覚醒しちゃった……!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
──ははっ……とんでもないや。こんなの──
こんなの、憧れないわけがない! でも……。
それでも、オルフェーヴル。あんたは──
「……どうした、けしからぬ不届き者。余を下だすのではなかったのか?」
「ははっ……。いいっすね……最高じゃないっすか……!」
「……ほう。敗してなお、その業火を燃やすか」
「──宝塚記念」
「! ……ふっ」
「宝塚記念で、お前を倒す。あんたを負かすのはあたしだ。何度でも挑み続ける。──何度でもだ」
「……ウインバリアシオン。……しかと──
しかと覚えた。その炎、決して絶やすなよ」
【鋭気のアレグロ】のLvが上がった!
発動 dice 1d5=1~4に変化
効果 dice5d6に強化
- 52◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 17:58:10
「──って……悔しくて言っちゃったんすけど……」
シオンはオルフェーヴルに次戦は宝塚記念だと宣戦布告したようだ。
もとから出走が叶うならば是非とも出走したいレースだ。
「あぁ! 問題ないぞ!」
「本当にごめんなさい! 勝手に決めちゃって……」
「いや、もとから出たいレースだったんだ。大丈夫だ!」
それに、一度はレースに消極的だったタイミングから立ち直ってくれただけでもトレーナーとして嬉しいし、従兄としても安堵した。
これは是非とも勝たせてやりたい……!
「シオン。いや──ウインバリアシオン」
「! はい、トレーナー!」
「……勝つぞ」
「──はい! ……兄さん」
「ん? どうした? ……シオン」
「えっと……。…………────」
【特異なる炎】
(dice 4d165) +dice1d50=29 (29)
- 53二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 20:10:20
どんどんバフ掛かってきてるな
- 54◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 20:46:20
兄さん──トレーナーと一緒に宝塚記念に向けてトレーニングを重ねてきた。正直、まだオルフェさんに敵うかは分からないけど……。
「……。兄さん、あたし……いけると思う?」
「不安なのか?」
「うーん……不安──とは違うかも? でも自信があるわけではないから……」
そういうと兄さんは過去のデータやタイムを見せてくれた。
「……随分と強くなったんだよ、きみは」
「……かなり遅かったんすね、あたし……」
「大丈夫だ。だってシオンは──
「! ……。うん……。うん。ありがとう、兄さん!」
あの夢のような勝利を──日本ダービーを、あのオルフェーヴルから奪ったウマ娘は、他の誰でもないあたしだ。
「……自分をもっと、信じてみてあげるっす」
「あぁ。……もっと、自分自身を愛してあげてくれ」
「──自分自身を、愛す……。……はい。すぐには、そうなれないかもですけど……そうなれるよう、今を走るっす」
「……。……──
- 55二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 20:48:48
…なんか、不穏
- 56◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 21:12:18
「……。…………。」
目の前の、王を名乗る憧れを見る。
「……。…………。」
あの時──菊花賞の時に焼き付いた残像は、少しずつではあるが、確かに剥がれてきた。
「──ウインバリアシオン」
「なんすか。オルフェーヴル」
「──焼尽は許さん」
「──知れたこと」
「──行くぞ」「──来い」
「オルフェーヴル!」「ウインバリアシオン!」
宝塚記念 対オルフェーヴル
『特異なる炎』シオン (バリトレ)
【鋭気のアレグロ】dice1d5=3 (3)
【発動時】dice5d6=2 6 6 2 2 (18)
dice4d165=58 132 160 64 (414) +29(dice7d7=5 5 2 1 5 2 4 (24) +89)
『暴君』オルフェーヴル
dice5d150=12 55 110 18 22 (217) +150
- 57◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 21:35:05
シオン(バリトレ) 574
オルフェーヴル 367
──なんだ……?
いつもの、あの感覚が──来ない……?
「ッ──! ッッッ──!!」
まさか──
『一着はウインバリアシオン! オルフェーヴルを下して、宝塚記念を制覇したァーッ!』
⏱
「オルフェさん!!」
「──寄るな」
「脚、見せるっす」
「寄るなと言っている──」
「断る。いいから、脚を見せろ!!」
「触れるな!! 無礼者!!」
「黙って言うこと聞け!! バカヤロー!!」
オルフェーヴルの様子
dice1d4=2 (2)
1.怪我はなく無事(不調だった)
2.レースに支障はない怪我
3.夏合宿は休養に充てる
4.オルフェもシオン(ダービー)の残像を追っていた
- 58◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 21:59:40
「……怪我はないみたいだ」
「ありがとう、兄さん。……オルフェさん」
「──1度だけでなく、2度も余の治世を乱すか」
「悪いっすね。あたし達──不届き者なんで」
「──ハッハッハッハッ!! 特異な火──否
滾る猛火よ。大儀であった……!!
だが──これで、終わりよ。
次は──叩き潰す。」
「……いいえ。むしろ始まりっす。
【プリンシパル】は──あたしだ」
【特異なる炎】→【滾る猛火】
(dice 4d165) +dice1d100=69 (69) +14
- 59二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 22:01:57
凄い熱量でトレバリとオルフェが好きなの伝わってくる
最高です! - 60◆AaXDbFpS7A25/03/26(水) 22:14:54
あざます……! 最近はトレバリが主食になってます。
かなりオルフェーヴルの扱いというか、立ち回りには気を遣ってます。
決して彼女を下げるようなことがないように、と注意して書き進めておりますので、そう言って頂けると大丈夫なんだと思えて安心……!
- 61二次元好きの匿名さん25/03/27(木) 00:18:59
育成シナリオの流れ通りなら物語も終盤か
- 62◆AaXDbFpS7A25/03/27(木) 08:17:53
夏合宿。オルフェーヴルも何事もなく参加できているらしい。
「大ケガとかじゃなくて良かったっす。……万全な状態のアイツに勝ちたい。……兄さん。今年もよろしくお願いします」
「あぁ。有マ記念に向けて頑張ろう!」
「うっす!」
この夏、彼女『オルフェーヴル』に勝つために全力を注ぐ──のだが……気のせいだろうか。少しシオンのフォームが崩れているように見えた。
……ただの疲労ならいいのだが……──。
dice1d50=29 (29)
26以上で、怪我が発覚
25以外は、疲労の蓄積
- 63◆AaXDbFpS7A25/03/27(木) 14:16:07
- 64二次元好きの匿名さん25/03/27(木) 20:04:16
シオン頑張ってくれ、薔薇色の未来はもうすぐやぞ
- 65◆AaXDbFpS7A25/03/28(金) 01:50:53
(ちょっと今日は続きを書く余裕と気力(睡魔)は無さそうなのでセルフ保守だけ……! 今後の展開考えときます……!)
- 66◆AaXDbFpS7A25/03/28(金) 08:51:44
「シオン! 止まってくれ」
「! なんすか? 兄さん。トレーニング内容の変更すか?」
どうやら本人も気づいていないらしい……。
万が一がある。少しの歪も見逃せば、今後二度と走れなくなる可能性だってある。
そんな世界に俺とシオンは身を投じているのだ。
「──病院に行こう。フォームが崩れている。左足に異常があるかも知れない」
「え……。で、でも! 全然走れるっす! それに、この夏合宿で強くならなきゃオルフェーヴルには──」
「彼女に勝つ為に、全ての不安要素は排除したいんだ。それに、きみが走れなくなるところなんて……俺は見たくない。トレーナーとして──シオンの兄として」
「……。……ずるいっすよ……お兄ちゃん……」
「……ごめんね」
怪我の程度
dice1d50=48 (48)
dice4d『165』−出目(デバフ)
夏合宿期間中の
dice1d4=3 (3) に発覚
1.7月前半
2.後半
3.8月前半
4.後半
早く見つかるほどデバフを弱める為のダイスが振れる
怪我発覚〜12月後半(クリスマスイベント)
例:7月後半に発覚
dice9d7(d7は固定)
- 67二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 17:18:15
割と重めのケガだなぁ
- 68◆AaXDbFpS7A25/03/28(金) 17:21:21
- 69◆AaXDbFpS7A25/03/28(金) 18:01:55
「完治とまではいきませんが、レースへの出走は許可します。しかし、怪我が再発する可能性は十分にあります。
……ご判断はどうか、慎重になさってください」
「そう、ですか……分かりました」
「……。…………。」
兄さん、あたしは──
シオン、俺は──
怪我の治療具合(デバフ):-17
バリトレ dice1d3=3 (3)
1.シオンの意思を優先しよう……。
2.シオンの体が何よりも大事だ……
(dice7d7 +89 → dice4d4 +45)
3.シオンの意思を全力で支える……!
(dice7d7 +89 → dice10d10 +100)
シオン dice1d3=3 (3)
1.無理しないけどベストは尽くす。
(dice4d165 +83[-17])
2.兄さんを悲しませたくはない……。
(dice4d165 +83 → dice4d130)
3.──ごめんなさい、兄さん。
(dice4d165 +83 → dice5d200 +100
【鋭気のアレグロ】確定発動
レース終了後 dice1d100発生)
- 70◆AaXDbFpS7A25/03/28(金) 20:45:51
有マ記念。
1番人気は、誰もが認めた彼女。
皐月賞、菊花賞、有マ記念(クラシック)、天皇賞・春
『金色の暴君』オルフェーヴル。
【dice5d200 +400】(理論最大値:1400)
2番人気は、かの暴君から宝塚記念(シニア)と
日本ダービーを奪取したウマ娘。
『滾る猛火』ウインバリアシオン。
【dice5d200 +100 +dice5d6 +dice10d10 +100】
(理論最大値:1330)
「──聞いたっすよ。……国内のラストランだって」
「あぁ。凱旋門賞を制するならば、国内に留まるなど愚策。
……ウインバリアシオン。貴様を、余の国内最後のレースを飾るに相応しい相手として讃えてやろう」
「──いえ。それは受け取れません。代わりに──
あたしから最高のエールを贈ってあげます。
国内最後のレース、有マ記念2着という結果を」
「──ハッハッハッハッ!!」「──あははははっ!!」
- 71◆AaXDbFpS7A25/03/28(金) 20:57:12
- 72◆AaXDbFpS7A25/03/28(金) 21:17:10
オルフェーヴル 970
シオン(バリトレ)867
──もう、走れなくなってもいい。
だから、せめて──最後の足掻きに──
想いのまま走れ──
行けるところまで──
>>69 ダイスロール一致ボーナス(+9)
dice1d109=35 (35)
出目の数だけ867に加算
しかし、90以上で──
- 73◆AaXDbFpS7A25/03/28(金) 21:36:08
──目に焼き付けた。
これが──『オルフェーヴル』か。
「──ははっ……。悔しい──悔しいな……。
……。……ッ!
う……ぅうぁあああああぁぁぁっっ!!
くっそ! くっそ、くっそ! くっそッッッ!!
オルフェーヴルッッッ! オルフェーヴルゥゥッッ!!」
「……感傷──憤怒か……? ……いや、そうか。貴様のそれと、余の──私の逃した冠を、お前が手にした時の想い──
……これが『妬み』か。……ウインバリアシオン。
──貴様の想い、確かに受け取った。かの凱旋の地に──私が貴様を引き連れてやろう」
あたしの慟哭は、歓声によって掻き消されていた。
だが、確かに届いただろう。
あたしの"心の叫び"が。 - 74◆AaXDbFpS7A25/03/28(金) 21:39:53
- 75◆AaXDbFpS7A25/03/29(土) 07:23:27
──────────
シオンは全力を尽くしたと思う。
もちろん、彼女を支える俺もベストを尽くした。
それでも届かなかった。
でも──
「……ただいま、兄さん」
「おかえり。……無事で何よりだ」
「……怖くなって、全力は出しきれなかったや」
「……分かってたよ。……二度と走れなくなっても構わない、って思ってたこと。……それだけ勝ちたかったこと。でも──シオンは、選んでくれたんだよな? 俺とまだ、諦めないで走り続けることを」
きっと、上出来なのだ。彼女はダービーウマ娘で、宝塚記念も勝利した。それだけでも栄誉なことなのだ。
それでも、彼女は走り続けることを選んだ。
「うん。──まだ、終わりたくない。
諦めたくない。むしろ──ここからなんだ」
「……シオン。きみは『──』なんだな」
「……ウインバリアシオン。……実に大儀である。だが……まだ向かってくるならば、着いてこい。『──』よ」
──『不屈のプリンシパル』── - 76◆AaXDbFpS7A25/03/29(土) 07:27:28
──────
イチャつかせるとはなんだったのか。
今回はここで終わります!
当初の予定では本当にイチャつかせる気しかなかったので、いつかリベンジしてやる!()
見てくださった方、本当にありがとうございました! - 77二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 17:16:51
お疲れ様でした!