- 1二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 18:44:43
「ねぇ、聞いて頂戴。燕」
陽が傾き夕陽が生徒会室の窓に差し込んでいる。
私は窓の外の景色を眺めながら彼女に語りかけた。
先程まで生徒会の定例報告会をしていたが、
それが、終わり皆は帰路に向かった。
今この場にいるのは現生徒会長である私こと
十王星南と副会長の雨夜燕の二人だけだった。
私と燕は居残り、先程会議で出た内容をもう一度、整理していた。それも終わり、燕も帰り支度をしている最中だった。
星南「ねぇ、聞いて頂戴。燕。」
燕「どうした?いきなり、かしこまりおって」
星南「最近ね、なんだか身体の調子がおかしいのよ。プロデューサーと会うと胸が苦しくなってしまうの。前はこんな事は無かったのに、どうしてかしら?」
燕「ふん、またあのくだらん男の話か、最近口を開けばいつもあの男の話ばかりだな!たるんどる!」
星南「まあ、まだ続きがあるの、聞いて頂戴」
燕「ふん、全く、仕方のないやつだ、話してみろ」 - 2二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 18:54:46
少し前の話よ。
私は誰もいない生徒会室で、
一人資料をまとめていたの。
今より夕陽が沈みそうで、
ほんのり空は暗くなっていた頃だったわ。
私はプロデューサーと、
ことねのプロデュースについて相談したい事があって、その為に残っていたの。
星南「そういえば、棚の上の段ボールの中に先輩方の資料があっわね」
私は今までの一番星の成績等を参考にする為、
棚の上にある資料を思い出し取ろうとした。
私の身長なら少し手を伸ばせば取れると思ったの。
星南「あと、もうちょっとで引き出せそうなのに、」 - 3二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 19:15:17
燕「たわけが、なぜ、
足場となるものを探さなかったのだ!?」
星南「と、届くと思ったのよ!!
もう、話の腰を折らないで頂戴。」
何とか手が届いて、
私は力一杯段ボールを引っ張ると、
手が届く所まで前に出たわ。
だけど、その拍子に爪先立ちだった私は体勢を崩してしまって、
傾いた段ボールはその重さで、
私の方に落ちて来た。
私は一瞬頭の中が真っ白になった。
「星南さん!」
と、その時。
薄っらとプロデューサーの声が
耳に入ってきた。
私は意識を取り戻す。
その視界に映った彼は、
腕と胸で落ちてきた段ボールを受け止めて、
空いた手で私の肩を抱いていたの。
星南「その時から、私は彼を思い出す度に胸が苦しくなって、顔が熱くなる。
ねぇ、もしかして私って、
何かの病気になってしまったのかしら?
かかりつけのお医者様には、
何も言われなかったのだけれど、」
燕「貴様っ!!もったいぶった挙句、いつもの惚気ではないか!!」 - 4二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 19:19:14
星南「もう、そう言うのでは無いわ。
ちゃんと、真面目に私の話を聞いて頂戴。
それに私は嫌いだもの、彼の事」
燕「まさか、、貴様、、それを本気で言っているのか?あまり私を、幻滅させるな」
("キュン"なんて、なんて可愛いのだ!!
これもあのくだらん男のせいだ!!けしからん!!だが、なんて可愛いのだ!!十王星南!!)
燕「それなら良い治療方法がある。簡単だ。
あの男ともう会わなければ良い。」
星南「いいえ、それは無理よ、燕。
なぜなら、あの人は私のプロデューサー。
会わないわけにはいかないわ。」
燕「ほう?ならば聞こうか。あの男と一緒にいると貴様は他にどんな不調を感じるのだ?」
星南"私は目を閉じて、最近あった体調不良を思い出す。" - 5二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 19:22:20
星南「あれは、営業先に向かう道中の話よ。
私達は電車で向かう事になったの、恥ずかしい話、私は普段電車に乗る事が無いから、駅に着くとわからない事ばかりで頭が一杯だった。
ホームで電車の到着を待ち、到着すると大勢の人で混み合っていたわ。
沢山の人達が出入りする中、
私は自分がどこに行けばいいかわからなかったの、その時プロデューサーがね、
私の手を引っ張ってすぐに降りられる場所に私を導いてくれて、
他の人が私に触れ無い様に壁になってくれたの。
目の前のスーツの上からもわかる逞しい姿の彼が、私を守ってくれているとすごく安心したわ。でも、何故か私の心臓が苦しくて、息をしていられなかったの。やっぱり私どこか悪いのかしら?」
燕「やっぱりいつもの惚気ではないか!!」 - 6二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 19:30:50
このレスは削除されています
- 7二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 19:32:40
少し前までP燐を描かせていただいた者です。
担当は会長で、ここでは改めて純粋な会長を
想い描かせていただきます。 - 8二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 19:32:54
ちょうど欲しかった!!!
- 9二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 19:34:19
特に理由のない惚気が副会長に襲いかかる!
- 10二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 20:20:30
星南「そんなはずないでしょ、あなたね、
いい加減にしないとたとえ燕でも許さないわよ、」
燕「なぜ全て惚気話だと自覚していないのだ…」
星南「あのね、燕。私はあの人の事が嫌いよ。まず、プロデュースの考え方がまるで違うわ。」
燕「別に嫌いな理由について聞いていないのだが…
まぁ、それについては仕方なかろう。アイドルである貴様とは、見てる視点も違うだろからな。」
星南「それと、この前ね、暑い日だったわ。
あの人がよく行くという物産展という場所に、
私も着いて行ったのよ。そしたらね!、
ホントあの人ったら、
暑い日に暖かいモノが食べたいと言い出したのよ!
それでラーメンの素を沢山買おうしたの!
私はひんやりスイーツをゆっくりみたかったの!
どう思う!酷いと思わない!?」
燕「くだらん…あまりにも…くだらなすぎる。」
(なぜだ!なぜ私の好敵手であり、
私の憧れの一番星がこのような俗な事で、
しかも、あのくだらん男とのやりとりで、
かつて一度も見た事がない姿を、
こんなに可愛い姿を見せているのだ!!)
燕「だが、あの男。絶対に許せん!!」
(くっ、ありがとうこざいます!!) - 11二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 21:12:33
その日私達は日も暮れたので、
燕と別れを告げ帰宅する事になった。
次の日
朝のカリキュラムが終わり
プロデューサーデスクへMTに行く。
星南「失礼するわ。ご機嫌よう、プロデューサー。」
P「ええ、こんにちは星南さん」
プロデューサーは私が来るなり対面の席を自然な仕草で払う
P「あ、星南さん、今日は良い紅茶が入ったんです。今淹れるので、すみませんが、
そこに腰掛けて少しお待ち下さい。」
彼はお湯を沸かし手際よく紅茶の準備をするタイマーが鳴り間も無く私の前で注ぎ、ティーセットと共にお菓子を振る舞う
星南「もう、どうして、私の好みを知っているのよ、本当、そう言うところ不気味よ」
彼は笑った。そして本題に入る
廊下
星南「ほんと、腹立たしいわね。
あの人は私が先に彼にしてあげようと考えている事を、何も言わせず全て先に私にしてしまうのだから。」
私はレッスンルームに向かい私がプロデュースするアイドルの一人と合流する。
星南「なぜか彼の言動や行動に腹を立てしまうのよ
ねぇ、なぜかしら。ことね」
ことね「へぇ〜、それは、、ひどいですねぇ〜」
星南「でもね、ことね、私のして欲しい事を彼は先にしてくれるのよ、それは嬉しいのよ!」
ことね「あ、、えっと、羨ましいですねぇ
(めんどくっせぇ〜!!)」 - 12二次元好きの匿名さん25/03/23(日) 22:20:53
私はことねの強みを活かせるメニューを
トレーナーと話し合った。
いつもお世話になってるのもあり、
話は早かったわ。
Viトレ「さっすが十王さんね、私がことねちゃんに求めている事を的確にアドバイスしてくれて助かるわぁ。それに、十王さん
あなたもずっと可愛くなったわね。」
星南「か、かわ、、これも、プロデューサーのおかげ、なのね」
ことね「今日もあっりがとうございましたぁ〜!お疲れ様でぇす!!」
ことね「Viトレーナーさんも言ってましたけど、
星南先輩、前よりずっと可愛くなりましたよね!!」
星南「や、やめてよ、恥ずかしいわ」
ことねに褒められるのは嬉しかったけど、
私の中で恥ずかしさが勝った
ことね「そういうところが!ですよ!!
なんていうかたまに見せるそういう反応が、
すぅっごく!可愛いですよ!!」
星南「ほ、ほんと、ありがとう。
ねぇ、そういえばね、ことね。ついさっきの
話なんだけどプロデューサーがね、」
ことね「あれ?なんかいきなり話だしたんですけど!!」 - 13二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 00:23:21
さっきにプロデューサーと私が担当するアイドルの方針について話し合っていたの。
すると、どこからか蜂が入って来たのよ。
開けていた窓の網戸の隙間があったみたい。
私の近くまで飛んできた蜂に
「きゃっ!!」と怖くて叫んでしまったわ。
席から逃げる様に咄嗟に彼の後ろに隠れる。
抱きついた私をプロデューサーはゆっくり引き離し
P「星南さん。身を伏せてじっとしていて下さいね」
と落ち着いた口調で指示する
星南「ええ、」と返す
彼は掃除用具入れから、箒と塵取りを取り出すと、窓に止まった蜂に優しく被せそのまま殺さず、窓の外に逃して上げたの。私は、彼の優しさに感動した。
殺す事しか浮かばなかった自分を恥じた。
片付けると、彼は何事もなかったように席に着く。私も席に戻る。
私はまだ身体が小刻みに震えていた。
P「いつも冷静な星南さんが、取り乱すなんて新鮮で可愛かったですよ」
星南「何も、言わないで」
回想終わり
星南「私は恥ずかしくって
顔が真っ赤になるのを感じたの。あの可愛いはいったいどう言う意味だと思う?」
ことね「話、なっっっげぇぇぇ!!し、いつもの惚気じゃん!!」
(でも、星南先輩がきゃっ、て飛び跳ねるのとか、超見たかったなぁ〜、いいなぁ〜、怖くて男の人に抱きつくシチュとか!!超羨ましぃ〜!!) - 14二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 06:03:22
このレスは削除されています
- 15二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 06:06:52
このレスは削除されています
- 16二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 06:22:48
その後ことねと別れ、私は移動した。
星南「普段の学園生活だと、何も体調に問題なく過ごせるのに、プロデューサーと一緒にいる時だけ、何故か鼓動が速まり、息が苦しくなって身体中熱っぽくなるのよね。どうしてなのかしら。やはり何かの病気?」
「いいえ、例え原因が何であろうと、
気持ちで負けるわけにはいかないわ!」
私はえもいわれぬ不安に襲われたが。
少しでも前向きになろうと自分を鼓舞する。
放課後になり、少し外の空気に触れたくなり気まぐれに歩き、気付けば校舎の間にある休憩所に来た。
そこは植えてある木を中心にベンチが並んでいる。
星南「?あら、あれは、」
「…zzz」
星南「美鈴、起きて。美鈴、放課後よ?」
美鈴「ふぁあ…あ…星南会長。おはようございます」
美鈴は微笑んだ - 17二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 16:01:07
スレ主です
皆様お読み下さいまして、
コメもありがとうございます!
体調を崩してしまい、文章描く頭が働かない為、
更新が滞るかもしれません(更新出来そうなら載せます) - 18二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 19:11:07
純愛が日々のダイススレで汚れた心に染みるぅ〜
- 19二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 20:01:52
このレスは削除されています
- 20二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 20:08:56
星南「あなた、また授業をサボっていたのね、全く、困った子、」
私は呆れながら咎める様に言ったつもりだが、美鈴は悪びれる事なく私に微笑んだ。
美鈴「ふふ、それで会長。何か私にご用でしょうか?」
星南「いえ、たまたま通りがかってあなたを見つけただけよ。」
美鈴「そうですか、それでは、私はお先に失礼しますね」
美鈴はそう言って軽くお辞儀をすると立ち去ろうとした。私はそういえばと、美鈴を呼び止める
星南「美鈴!ちょっと待って頂戴!」
美鈴「?どうしました?星南会長?」
美鈴は振り返り大きな瞳で私の様子を伺っている。
星南「あ、あのね、美鈴。あなた、お菓子作りが得意なのよね?」
美鈴は少し戸惑いながら答えた。
美鈴「う〜ん、得意かどうかはわかりませんが、作るのは好きですね、」
星南「あなた、月村手毬さんにお食事も振舞っていたのよね?」
美鈴「ふふ、そうですね。まりちゃんはとっても美味しそうに食べてくれるので、私も作り甲斐があるんです。」
星南「そう。それは、素晴らしいことね。、ねぇ、美鈴。人にお料理を振る舞うのって、どんな事に気をつけているのかしら?それを聞かせて欲しくてね」
美鈴「う〜ん、そうですね、まりちゃんはとってもよく食べてくれるので、前後のメニューのカロリーや栄養バランスに気をつけて、まりちゃんの好きなものを気にせず食べられるようにしています」
星南「なるほど!それは勉強になるわ!
さっそく専門家を招いて、勉強会をしましょう、」
美鈴「?だれかに、作られるのですか?」
星南「ええ!そうなの!美鈴、聞いてくれるかしら?」 - 21二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 20:41:12
このレスは削除されています
- 22二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 20:42:34
数日前の話よ
プロデューサーとレッスンルームへ移動中
星南「プロデューサー、あなたはお料理が達者だと、あさり先生から伺ったのだけど。どうして、あさり先生はそんなことを知っているのかしら?」
P「あぁ、プロデューサー同士のコミュニケーションも大切だとかで、お弁当の交換会をしたんですよ。」
星南「何かしら、それは。私にはそんな話されていないわ。どうして?」
P「あれ?星南さん。どうして、怒っているんですか?」
星南「別に、怒ってなどいないわ。ただ、何故私にはその様な情報共有がされていないのか、疑問に思っただけよ。」 - 23二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 20:54:03
P「星南さんは、プロデューサー科ではありませんからね。それに、星南さんはわざわざ自身でお弁当を用意する必要無いのではありませんか?」
星南「あら?それはどう言う意味かしら?教えて貰いたいわね。」
P「星南さんには十分な栄養管理をして下さる専門家がついています。なので、自ら作る必要はないかと思います」
星南「あら、聞き捨てならないわね。
確かに、私は、手厚いサポートに恵まれているわ。でも、これでも、前にあなたが言った配信の一環でお料理した以降も日々研鑽を積んでいるのよ。
なら、プロデューサー、私もあなたにお弁当を作ってあげるわ!!そして、私の腕前を絶対にあなたに認めさせてあげるわ!」
美鈴は話を聞いてしばらく黙っていたが、
再びいつものように微笑んだ
美鈴「ふふ、むきになる星南会長は可愛いですね」 - 24二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 21:52:58
このレスは削除されています
- 25二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 22:10:42
ホスト規制を受けてしまいました。
間違えた文章の削除のし過ぎのせいでしょうか - 26二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 22:11:12
初星学園屋上
屋上へ続く階段を上ると、ガラス張りの扉がある。
扉を開けるとそこには青い空が一面に広がる。
屋上に足を踏み入れると、
目の前にはよく手入れされた庭園があり、
そこを突き抜ける様に歩道が伸びている。
庭を潜ればウッドデッキの床だ。
金網フェンスが四方を囲み、スペースには円形の植木やベンチが不規則に並んでいる。
昼休みになると、学生達はそこで、
ランチや談笑などに興じ賑わいのある場所だ。
燕「やつにも困ったものだな。全く、たるんどる!」
屋上脇のベンチ。金網を掴み
私。雨夜燕は嘆息をついた。
「お疲れ様でぇす!」「お疲れ様です」
私は待ち人達から声を受けてそちらに振り返る。
燕「呼び出してすまんな、藤田、秦谷」 - 27二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 22:12:08
すみません、解除して貰えました!
- 28二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 22:56:54
ことね「それで、雨夜副会長。話ってなんですか?」
燕「まずは改めて、藤田、秦谷。この場には集まってくれた事、感謝する。集められた時点でお前達なら察しがつくかもしれんが、
会長のプロデューサーとの惚気話の件についてだ。
ちなみに何故屋上に集合かというと、会長や他の者達も出入りするからな。ここなら雑談程度。他の音にかき消されるだろう。」
ことね「ずっ〜っと、惚気話、してきますよね!」
私は頷く
燕「しかし、だ。問題は会長に惚気ていると言う自覚がないのが非常にやっかいな点だ。」
ことね「たしかに!!会長から「これって何故だと思う?」って聞かれるのめっちゃ反応に困るんですよ!」
燕「そこでだ。この際、あいつに、会長に、プロデューサーへの恋慕を自覚してもらう。
その為の知恵をお前達から借りたいという次第だ。」
美鈴「あの、雨夜副会長、」
燕「ん?秦谷、何か案があるか?」 - 29二次元好きの匿名さん25/03/24(月) 23:43:14
美鈴「つい先日、星南会長からプロデューサーへお弁当を渡したいので、その内容について相談したいと私に尋ねられました。」
燕「あのくだらん男へ自ら作った弁当を手渡すだと!!?けしからぁん!!!認めん!!断じて認めんぞ!私は!!」
ことね「ははぁ〜まぁ、まぁ、雨夜副会長、一旦、落ち着きましょ〜(雨宮夜副会長って星南先輩に対してこんな感じなんだぁ、)」
燕「取り乱してしまった。すまんな、藤田。
だが、秦谷の話からすると、会長はプロデューサーへの弁当を作り渡すタイミングを伺うはずだ。何、会長の事だ、必ずわかりやすい反応をするだろう。その日が決行の時と見て間違いない。念の為、私から裏を取る。
私が確定と判断出来れば、あの二人を何処かに閉じ込める、お互い意識せずにはいられない状況をつくるのだ!!これなら、間違いなくお互いの恋心に気づくはず!!」
ことね「雨夜副会長って、なんだかんだ言っても、二人の事応援してるんですね⭐︎」
燕「ふん、くだらんことを言うな!ばかもの!誰があんな、どこぞの馬の骨とも知らぬ男と会長の仲を好き好んで取り持つなど!ただ、ずっと惚気話されるのがいよいよ鬱陶しくなってきただけだ!」
ことね「はいはい、わかりましたよ〜。でも、私も気持ちわかります〜!星南会長、自分では気づいてないんでしょうけど、プロデューサーの話してる時って、いっつも口元緩んでるんです、それで嫌いとかいわれても〜って感じですよね!」
美鈴「会長が私にプロデューサーのお話をされていた時、ムキになっていて可愛かったです。」 - 30二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 03:53:43
このレスは削除されています
- 31二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 10:57:56
下校時間
生徒会室
星南「ねぇ、聞いて頂戴。燕。」
燕「またか、今度はなんだ?」
星南「やはり、私は病気にかかっているのよ」
燕「だから、なんだと言うのだ! (ある意味病だろうがな!恋の!)
星南「今日はね、プロデューサーと仕事の打ち合わせの為に学外に出たのよ。その帰り、途中で通り雨が降って来たの。」
燕「そう言えば、一瞬だけ降っていたな。学内いたからあまり気にはしなかったが。」
星南「えぇ、急な大雨で、流石のプロデューサーも読めなかったみたい。私達は雨宿りする場所を探したの。でも、辿り着くまでにずぶ濡れになるのはわかる勢いだった。 プロデューサーはすぐに、着ていたジャケットを私に頭上に覆うと、屋根のある場所に促してくれたのよ。私はどうしてか、ずぶ濡れになる彼の姿を見て涙が溢れてきたの。
多分、嫌いなプロデューサーにそんな事をさせている自分に悔しかったからだと思うわ、
私はそんなに涙脆い人間では無いはずなのに、きっと、心も弱って来ているのよ。
燕、私はどうしてしまったのかしら」
燕「貴様!!一番星というものが、そのような醜態を晒すなど、たるんどる証拠だ!!」
(なんと、なんと、尊いのだ!!) - 32二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 10:57:57
ほしゅ〜(╹◡╹)
- 33二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 11:00:42
燕「まずは落ちつけ、貴様のそれは病名不明の病等ではない。貴様が今まで知らなかった事を経験しているだけだ!だから、安心しろ。(私も経験した事ないが!!、)」
星南「それはつまり、どういうこと?」
燕(こいつにそのまま恋心だと伝えたとしても認めないであろうな、)
燕「こほん、いいか、会長。貴様はあの男の事を意識している。だから、些細な事に気付き、傷ついてしまうのだ、それは、貴様が初めて異性に対して感じた感情と言う事だ」
(ここまで言えばさすがに気づくはずであろう) - 34二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 19:01:41
燕「身体の不調についてだが、貴様のその心の戸惑いが身体に反応として出ていると思えばいい。
だから、そもそも病などではない。
そして、その根本的な問題についてだが、もう貴様も気づいたはずだ。、それは…」
星南「なるほど!そういうことだったのね!ありがとう!燕!!」
燕「お、おい!!待て!!、全く、人の話は最後まで聞かんか、ばかもの、」
私はすぐに帰路へ向かった。
燕とのやりとりで私は自覚した。
帰宅し、さっそく私はプロデューサーへのお弁当作りに着手する。このところずっと調理技術も栄養面を考慮したレシピも学んでいる
星南「私は一番星よ!私に出来ない事なんてないわ!!必ず、プロデューサーに私の腕前を、認めさせてやるんだから!」 - 35二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 19:27:24
燕
その後、私達は計画遂行の為の役割と段取りを決めた。
ことね「雨夜副会長、二人を閉じ込めるって案には賛成ですけど、一体どこに閉じ込めるんです?」
燕「ふむ。まぁ、生徒会室になるだろう。」
美鈴「でも、鍵は会長はお持ちのはず、
すぐに出られるんじゃありませんか?」
燕「そうだな、ならば外から扉を開かないようにしよう。」
ことね「二人には何をさせるんです?」
美鈴「星南会長にお弁当のおかずをプロデューサーに食べさせないと出られない部屋などいかがでしょう?」
燕「…うむ。それだな。」
(想像し噛み締める様に)
燕「中の様子については、中を撮影出来るカメラとマイク。こちらで把握出来るモニターを用意しよう。スマートフォンで十分であろう。」
当日の流れはどうするんです?… - 36二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 21:08:40
星南「出来たわ!プロデューサーへのお弁当が!!」
早朝のランニングを終え、私はシャワーを浴びるとお弁当を作った。
私はそれをお弁当用の鞄に詰め込む。
いよいよ、後は午前中どこかでプロデューサーにこのお弁当を渡せばいいだけ。
星南「凄く緊張する、」
手が震えている。どうしてか、考えるだけで心臓が飛び出そう。気分が悪い。本当に私は渡せるのかしら? - 37二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 21:27:43
燕"藤田、秦谷、今日で間違いない。生徒会室の準備はこちらでする。昼休み中の二人の誘導を頼む"
燕「もはや何も言うまい。」
あの十王星南の姿を見た私は、
成り行きをただ見守るのみだと心に誓う。
ことね「星南せんぱ〜い、お話が…ってどうしたんですか!?その顔!!真っ青ですよ!!」
星南「あら、ことね、ご機嫌よう、あなたから私に、声を掛けてくれるなんて、とても嬉しいわ、」
ことね「どうしちゃったんですか!?全然元気ないじゃないですか!?
いつもみたいに、不気味な笑みで近寄って来て下さいよ!!」
星南「今、ことねに凄く心外な事を言われた気がするのだけど、、そうね、今日はすこし調子が良く無いみたいだわ。」
ことね「…あの、…星南先輩、プロデューサーから生徒会室で待ってるって、さっき伝えて欲しいって言われたんです。
(こんな弱々しい星南先輩見てると、なんだかこっちまで苦しくなってくる…)
星南「そう、ありがとう、ことね。すぐに、向かうわ、」 - 38二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 21:46:27
美鈴「あの、星南会長のプロデューサー。少しよろしいでしょうか?」
P「はい?秦谷美鈴さんですね、私に何かご用ですか?」
美鈴「はい、星南会長から、もしプロデューサーを見かけたら昼休みに、生徒会室に来て貰えるよう
に伝えて欲しい、とお願いされていまして、」
P「星南さんから?どうしてこちらに直接連絡を取らないんです?」
美鈴「う〜ん…私は会長から、伝えて欲しいとお願いされただけですので、理由までは…」
P「はい、わかりました。今から向かいます。
ありがとうございます。秦谷美鈴さん」
美鈴「いえ、どういたしまして。それでは、私は失礼させていただきます。」 - 39二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 22:12:31
星南
私はことねから聞いた、
プロデューサーが待つと言う生徒会室へと向かう。
ただ、今。私は何も持っていない。
今朝作った"彼の為の"のお弁当。
ただの用だけなら、
今日はもう、
渡さなくでも良いのではないかと。
普段の私らしくない、
問題の後回しを考えてしまった。
星南「別にお弁当くらい、また別の機会に渡しても構わないわよね。今日は自分で食べてしまえばいい話だし、」
私は自分を慰めるつもりで口にしたつもりが、
返って胸を締め付けた。
星南「本当にそれでいいの?今日。しかも、こんなに打ってつけのタイミングで渡せなくて、
改めて渡す事なんて、出来るの、かしら?」
そんな事を考える内に歩幅は狭まり、
歩くペースも落ちていた。
まるで、
早く昼休みが終わって欲しいと、
願っているみたいに。
星南「本当にそれで良いの?十王星南。
あなたはなんの為に、努力して来たの?」
意を決する。私は生徒会室へ向けていた足を自分の教室へと変えた。
大切な物を取りに行く為に、 - 40二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 22:42:44
P
念の為に星南さんに電話してみたが、
繋がらなかった。
どうやら、
直接本人に会う必要があるのに変わりはない。
俺は秦谷美鈴さんの示した生徒会室に向かう事にする。
生徒会室
中に入ると星南さんはいなかった。
そこにいたのは、副会長の雨夜燕だった。
彼女は俺が入った方の反対の
入口横の壁に腕を組みもたれていた。
燕「ふん!遅かったな!やはり、貴様はどうしようもない男の様だ!!いま、会長は用で出ている。
しばらく席について待っていろ!!」
P
生徒会室。部屋の様子が違う。
普段の配置とは違いっていた。
生徒会長の席を中心にO字型に並べられているのに、今は部屋の中央に椅子と机が二つ隣同士に並んでいるだけだった。
俺は言われた様に席につき。
教室入口脇の壁にもたれている、
雨夜燕さんに問いかける
P「普段となんだか席の配置が違うみたいですね?」
燕「貴様が気にする事ではない、教室清掃をして別室に収納しただけだ、放課後には戻す」
短く話を切ると再び彼女は目を閉じて口を塞いだ。
しばらくして、
遠くから足音が聞こえ、扉が開いた。
星南「お待たせしたみたいね、プロデューサー」
P「星南さん、」 - 41二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 23:16:30
星南「て、あれ?燕がどうしているの?」
燕「ふん、ようやく来たか、待たせおって。
ではな、」
と言うと燕は部屋から去っていった。
外から扉のロックの音がした。
ただ、中からも解除は出来た。
星南「燕どういうことなの?これはいったい、」
開けようとしたが、扉が中からも開かない。
どこからかマイクの音声が聞こえる。
スピーカー通話の様だ。
燕「二人にはこれから、昼休み時間の間。
会長の作ったお弁当をプロデューサーに食べさせて貰う!!それが出来るまでは、ここからは出さん!!ちなみに、映像もこちらから確認している為不正は認めんからな!以上だ!」
私は振り向き彼を見る
手に持つお弁当を握りしめて - 42二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 23:42:24
このレスは削除されています
- 43二次元好きの匿名さん25/03/25(火) 23:51:56
このレスは削除されています
- 44二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 00:13:11
私はPの座る隣の席に着く。
私は勇気を出していつもの元気を振る舞う
星南「ねぇ!プロデューサー!!どうかしら!!
これが、前にあなたに話していたお弁当よ!! 」
私は彼の目の前に突き出した
彼の黒目ガチで鋭い目は優しく私を見つめ
黙っている。
星南「さぁ!あなたに食べて貰うわよ!
そして、美味しいと!!
言わせてみせるんだから!!」
弁当箱の蓋を開きプロデューサーに見せつける。
星南「どれがお望みかしら?この私自ら、
あなたに、食べさせてあげるわ!」
私は今の心臓の音がすぐ隣りにいる彼に聞こえるのではないかと思うほど鼓動が激しかった。
震えそうな身体を意地で堪える
Pが口を開く、その横顔を見ると、
また自分に収まりきらない感情が溢れそうになる。 P「では、たまご焼きをいただきます」 - 45二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 02:22:17
星南(か、可愛い、、彼の好みがわからなかったから、男性が好きそうな物を選んで作ってみたのだけど私は少し意外だった。)
星南「意外ね、あなたの見る目が少し変わったわ。」
私は彼の口元にたまご焼きを運ぶ。
誤魔化そうとしても震える手に力が入らない。
落とさぬよう手を添えてはいる、
それでも気を抜けばお箸から落としてしまいそう。
顔が熱い、彼の煌めく熱い視線に私は今にも溶けてしまいそうになる。
目を、目を、合わせられない、
無意識に私は彼から顔を背けていた。
P「星南さん、どうして顔を背けているんですか?」 - 46二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 02:42:23
このレスは削除されています
- 47二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 02:45:56
星南「そ、それは、あなたの事が嫌いだからよ、」
私は本心と違う事を言ってしまったと思った。
そうか、燕が言っていたのは、この事だったのね。
今やっと私は自分の気持ちを理解した。
星南「お願い、、プロデューサー。
手が震えてしまって、あなたの口元まで運べないの、だから、このまま食べて頂戴、」
言うや否や、私は掴んでいた
お箸の隙間からたまご焼きが滑り落ちた。
しまったと思った。
私の添えた掌の上に収まると、
彼は私の手首を掴み、少し持ち上げ、
私の掌に唇を近づけ、
たまご焼きを拾い上げた。
その瞬間、僅かに彼の唇が私の掌を触った。
私は驚きと、喜びが混ざりうっかり
星南「きゃっ、」
とはしたなく嬌声をあげてしまった。
恥ずかしくなり、
う゛ぅ゛と声にならない声を出して俯く。
彼と顔を合わせられない。
星南「もう、お嫁にいけないわ、」 - 48二次元好きの匿名さん25/03/26(水) 03:08:05
私は両手で顔を覆う。
さっき彼の唇が触れた左手にまだ温もりを感じる。
彼は私の手を解き、頬に手を当てる。
私の潤んでいるであろう瞳を見つめて優しく微笑んだ
P「星南さんほど美しく、素敵な心を持つ女性を嫁に貰わないなんて男はいませんよ」
私はなんて返して良いかわからなかった。
凄く嬉しかったのに、黙って顔を背けてしまった。