- 1二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:00:53
また、描き始めてしまいました、
燐羽の続きの一編です。
よろしくお願いします。
過去作です↓
【SS】【閲覧注意】星南「聞いて頂戴。燕」|あにまん掲示板「ねぇ、聞いて頂戴。燕」陽が傾き夕陽が生徒会室の窓に差し込んでいる。私は窓の外の景色を眺めながら彼女に語りかけた。先程まで生徒会の定例報告会をしていたが、それが、終わり皆は帰路に向かった。今この場にい…bbs.animanch.com[閲覧注意?]また会ったわね|あにまん掲示板皆さんの素晴らしい創作に触れ自分も初SS描かせて頂きます。描いてる途中ですが、少しずつ上げて行きたく思います。学Pが燐羽様と最初はお互いを知らないまま出会っていてそこから距離が近くなってく妄想です。上…bbs.animanch.com - 2二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:02:16
うれしい☺️
- 3二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:02:24
うおおおおおおおお
- 4二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:04:48
燐羽と恋愛小説
待ち合わせから30分遅刻。
彼は額に汗をかいて現れた。
燐羽「遅かったじゃない、全く。
久しぶりに二人で会える日だっていうのに、
私を待たせるなんて、良い度胸ね。」
P「す、すみません、」
燐羽「まぁ、過ぎた事はいいわ。
ほら、手を出して。私の手を繋ぎなさい」
久しぶりにゆっくり二人で過ごす時間が出来た。
彼のプロデュースによって、
私の知名度は全国的になり、
主要都市でのツアーもさせて貰える様になった。
それと、
私とPとの仲は既にファンも公認の間柄となっていて、公式まで二人揃っての推しとして売り出している始末だった。 - 5二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:07:32
彼との待ち合わせ時間まで、
私は駅前のカフェで時間を過ごしていた。
この春に学園を卒業した私は、
彼と付き合い始めてもう二年が経つ。
私達が煮え切らない、
"恋愛ごっこ"をしていたあの頃からよ。
でも、不思議な物で、付き合ってからも二人の距離は余り変わりは無い。
夢みがちな乙女の描く、
物語の様に付き合ってから
ずっと甘い生活のまま幸せにゴールインへ。
とはならなそうだった。
燐羽「まぁ、そんな上手くは行かないわよね、」嘆息をつく。
私は片手でコーヒーを啜り、
一方の手で小説を眺める。
年頃の男女が好む甘くて苦い恋愛小説。
ここに出てくる男も誰かみたく、
ハッキリしない奴でイライラした
燐羽「久しぶりのデートだっていうのに、
一帯どういうつもりなのかしら、」
理由は知っている、手毬も忙しくなっているから。Pは私だけでなく、手毬のプロデューサーでもある。二人をトップアイドルへ導いているからだ。 - 6二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:11:11
良い加減集中出来なくなり、スマートフォンを取り出して彼からの連絡を待つ、苛立ちで裏面を人差し指でコツコツと軽く叩く。
ようやく彼からの着信が鳴った。
私は直ぐに応える。
燐羽「もう約束の時間は過ぎているんだけど、ねぇ、聞かせて?
私は後、どれくらい待てばいいかしら?」
P「すみません、燐羽、今さっき用が済み、今向かっています、、
あと、10分ほどでつきますので、
もう少しだけお待ち下さい!」
電話越しの彼は息が切れてる。
かなり急いでいる様子だった。
もっと嫌味を言ってやりたかったけど、
その気は失せてしまった。
燐羽「そう。わかったわ。駅前のカフェでお茶しているから落ち着いて。
慌てないでいいから、ゆっくり来なさい。気をつけてね。」 - 7二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:13:19
- 8二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:17:30
燐羽成分たすかる
- 9二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:24:28
彼は今や敏腕プロデューサーとして、
世間的に有名になっている。
私にとって誇らしい反面、彼はこのまま、
私の手の届かない所まで行ってしまうのではないか、と言う不安も、内心ある。
彼は現れた、30分遅れて。
見るからに汗が流れている。
不快感はまるでなく、
スポーツで汗を流す少年のように様に、
さらさらしていて寧ろ清らかだった。
(触ったらすべすべで気持ちよさそうね、)
私達は天川駅前で合流すると、
これから電車に乗り街まで買い物に行く。
私の新生活にまだ足りてない簡単な物を揃える為に、
燐羽「遅かったじゃない、全く。
久しぶりに二人で会える日だっていうのに、
私を待たせるなんて、良い度胸ね。まぁ、過ぎた事はいいわ。ほら、手を出して。私の手を繋ぎなさい」
P「しかし、今は汗だくなので、
余り近くによっては…」
燐羽「そうね、その汗だと、風邪をひいてしまうわ。あなた私の足引っ張る気かしら?
近くに来なさい、汗を拭ってあげる。」
私はハンカチで彼の汗を拭ってあげた。
改めて近くで彼を見ると、見惚れてしまう。
私はこの人のことが好き。
彼は申し訳なさそうにしていけど、
私は興味無さげに話を進める
燐羽「さぁ、手を出して。早く、行きましょう」 - 10二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:27:13
車内には空調が効いて寒く感じた。
もう、"そう言う季節"になっていた。
燐羽「少し前はまだ寒かったのにね、」
空いてる席があったので、隣に並んで座る。
見られて困る事なんかないと言わないばかりに、堂々と手を繋ぎ、彼の肩に寄りかかる。
燐羽「久しぶりに落ち着くわね、あなたの隣。」
私は顔が綻ぶのを誤魔化したくて、
少し目を閉じると、いつのまにか眠むっていた。
街に近くなり賑やかになってきた。
車内が混み合う前に
その前に、乗り入口付近に移動しておく。
目的地に着くとすぐに沢山の人達で混雑した。彼は私が逸れない様に、そっと腰に手を回して身体を寄せて、ぶつからない様に人の波に乗る。
地上に出る
P「何が必要なんですか?」
燐羽「生活に必要なものは足りてるわ、
衣装棚とか調理器具とか、服とか、そんな物よ」
引越ししたから必要な物の買い出しに付き合ってと連れ出したが、そんなものは正直ただ会いたかっただけの口実に過ぎない。
Pは何故と言う顔をしていた
燐羽「あなたと一緒にいたかっただけよ。」
と言ってPの腕に腕を絡める。
燐羽「ほら、行くわよ」
私は強引に彼の腕を引く。 - 11二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:32:07
目的のものはすぐに買い揃えたのだけど、
私はまたやってしまった自分に涙が出そうだった。
ー買い物中ー
燐羽「ねぇ、この際私の家に引っ越さない?
それなりに広いし、十王さんにも理解してもらって、」
P「燐羽、さすがに同棲はまずいですよ、」
燐羽「は?何言ってるの、昔は散々入り浸っててもなんにも言わなかったじゃない、毎晩私に抱きついて眠ってた、くせに、いまさら何言ってるのあなた、」
P「昔と今じゃ意味がまるで違いますよ、燐羽。わかってください。」
燐羽「あ、そ。もう、いいわ。私は買い物済ませて先に帰らせてもらうわね。」
原因はほんの些細な事で拗ねてしまった。
私は彼を置いて先に駅まで来てしまった。
燐羽「ほんとおバカね、私って」
二人で買い物をして、その後お食事して、気になる映画を観て、帰りに彼の家で久しぶりにお夕飯を作ってあげようって思っていたのに、
鳴りっぱなしだった着信が止まってしまっている。
出るに出れないところ、自分は何も変わってないみたいね。急に寂しくなる。
燐羽「どうして、急に着信止めるのよ、私が出るまで、掛け続けなさいよ」全く理不尽に怒る。
また、着信が鳴り渡しはようやく電話に出る。ふん、ちょっとは懲りたかしらと内心勝ち誇る
燐羽「…な、に、かしら?」
でもどんな気持ちで話せば良いかわからず、
口篭ってしまう、
P「大丈夫ですか!?燐羽!」
珍しく大きな彼の声に脳が響いた、
私は驚きで頭が働かなかった。
P「心配したんですよ、電話がつながらなくて、事故や、事件に巻き込まれたんじゃないかって、
もしかしたら、拐われたんじゃないかって!」
私はようやく、一時の考えに身を委ねてしまった愚かさを反省した。
燐羽「本当にごめん、なさい、今、駅の中にいるわ、お願い、迎えに来て頂戴。」 - 12二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:35:18
心配そうに迎えに来た彼の顔を見て、
私は目を合わせられなかった。
端から見れば、叱られた犬みたいだったと思う。
近寄って私の頭を撫でると、
それ以上彼は何も言わなかった。
燐羽「心配かけて、ほんとにごめんなさい、」
久しぶりのデートはなんだか色んな意味で
昔を思い出した。 - 13二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:36:51
一旦、描き出した分です。
これ以降、また一話完結の短編で動きます。 - 14二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 21:43:31
あなた様の書くP燐羽をもう一度見れるなんて😭
過去作含めて素晴らしいssをpixivにも投稿することはできますか? - 15二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 22:04:53
- 16二次元好きの匿名さん25/03/28(金) 22:41:16
彼は私の耳たぶが好きみたい。
今日は私の新居に彼がやってきた。
P「お邪魔します。」
燐羽「あら、いらっしゃい。
さぁ、入って頂戴。適当に寛いどいて頂戴」
リビングを見渡せるキッチンでもてなす用意をしながら彼を眺める。
最近買ったリビングの薄紫のソファー。
彼とあのソファーで座りたかくて買ったの。
燐羽「あなた、コーヒーブラックでいいわよね」
P「ええ、それで結構ですよ、ありがとうございます」
燐羽「あなたの部屋も、着替えも用意してるから、いつでも、泊まりにいらっしゃい」
P「ありがとうございます、って燐羽ちょっと重く無いですか、」
私は注いだ物を、薄い柄が刻まれたの小振りのトレイに黒と菫色のマグカップとコースターを用意して運ぶ。
燐羽「は?誰が重いですって?信じられない。あなたが、すぐにフラフラして、他所の女と親しくするからでしょ、あなたが気をつけなさい。」
私は溢れない程度にわざと音が鳴るようにトレイを置いた。
燐羽「あなたはもう、有名なプロデューサーよ。沢山の実力のあるアイドルとも仲良いじゃない」
私は彼の隣に座って、一息つくように彼の肩に寄りかかった
彼は腕を背中から私の腕の間に回す。
手を頬に添えると、耳を触り始めた。
燐羽「ちょ、ちょっと、やめて、頂戴。耳たぶは本当に、弱いのよ、」
私は悶える
P「燐羽が聞き分けないこと言うからですよ」
燐羽「ごめんなさい、私が悪かったわ。許して頂戴、」 - 17二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:11:58
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- 18二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:13:03
燐羽とその3 巡る
俺は仕事から帰宅すると、自分の手がける
燐羽、手毬さん、星南さんのスケジュールで埋まったメモ帳を開いた。
デスクの上に置いたカレンダーに特に重要な日をマーカーと付箋で目でわかるようにする
P「一日間違えると大変な事だ」
今仕事以外で燐羽と会えるのは二、三ヶ月のどこか一日あれば良いくらい
彼女自身の休息も考えると更に頻度は減る、
P「正直寂しい」
彼女から余り連絡はなかった。
それは、連絡すればもっと会いたくなるからと言っていた。
ある日、俺は燐羽を車で送迎中、
雑談に燐羽も一人で出かけてみてはと薦めてみた。
P「お互い時間がない時、燐羽一人で旅行に行ってみてはどうです?パンフレットなら沢山ありますよ?」
燐羽は窓の外に顔を向けたまま、応える
燐羽「あなたと一緒じゃないのに行く意味なんてある?」
P「まぁ、気分転換になるかもしれませんよ?なんなら、今度二人で行く時のロケハン。って感じで行ってみてはいかがです?」
その瞬間、燐羽はこちらに睨み告げる
燐羽「いい?私はサプライズは楽しみたいの。あなたと、一緒に行く場所を私が先に知ってるなんて、
考えたくもないわ。わかったなら、仕事モードの私を素に戻さないで、」 - 19二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:08:06
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- 20二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:19:28
燐羽とその4 そよ風が優しく吹けば
ある日、
俺は燐羽と車から降りて、ラジオの仕事の打ち合わせに向かうところだった。
燐羽は不意に、神秘的で透き通る風の音の様なゆらゆら漂う美しいメロディを鼻歌で奏でた。
燐羽「ねぇ、あなた。そよ風が優しく吹けばって歌を知ってるかしら?」
P「いや、俺は音楽に疎いんで…勉強不足ですみません、」
燐羽は最近社会の風を浴び大人びていたが、
少女の様な、
ビー玉みたいに瞳を輝かせて俺に話す姿を、
久しぶりに見た気がして懐かしくなった。
燐羽「この前、ボーカルトレーナーさんに教えて貰ったんだけど、
どこかの国のとても古い歌何ですって、
それで、こんな感じのお話だそうよ。
"美しい男性に愛を囁かれた年頃の娘は、
自分の魅力に気付き、そして、その情熱は、ますます美しくさせる。だから、男はそんな恋する女の子を守りなさい。"
とても、ロマンチックじゃない?
その話を聞いて私は、この歌の事が大好きになっちゃった。ねぇ、プロデューサー、、
私のことも守ってね、」
私はPの瞳を覗き込む。
P「え、ええ、もちろんです、」
燐羽「プロデューサーの照れた顔久しぶりに見たわ。今日はいい一日になりそうね。」
P「待ってください、燐羽さん、」
俺が追いかけるのも素知らぬ顔で
先に進む。彼女はまた、鼻歌を歌っていた - 21二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:29:20
タイトル表記をまだ考え中なので安定しないかもです
- 22二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:47:09
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- 23二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:49:35
その5 燐羽とラジオ
朝目覚め、私は壁掛けカレンダーを確認した。
付き合った日はHIF終わった後だけど、ずっとバタバタしてたタイミングで正直、何日が記念日か忘れちゃったのよね。だけど、月だけは覚えてる。
燐羽「もうすぐ、ね。どのみち、お互い今の忙しさでプライベート合わせるのは無理だけど。」
身支度を終え仕事に向かう。今日は公開ラジオの企画で燐羽様に聞く生惚気配信と言うたいていなら間違いなく、炎上するタイトルだったけど、私は引き受けた。ファンもそれを望む声が大きかったしね
関係者に挨拶を済ませ、リハ、そして、本番。
DJ「今日は!今全国に、稲妻の如き衝撃で名を轟かせているトップアイドルの一角!賀陽燐羽様に、これまた今アイドル業界に旋風を巻き起こそうという逸材であり、公式公認の恋人、敏腕プロデューサーとの色んなラブラブエピソードを伺いたいと思います!皆さん、ドシドシ質問お待ちしていまぁす!」
……
「彼の良いところ?
そうねぇ、確かに仕事は確かに有能なんだけど、プライベートではハッキリしないことが多くて、本当にイライラさせられるわ。
でも、いつもよく考えてみると、いつも彼が正しくて、私のことをよく考えてくれてるんだなって思うわね。歳上らしく引っ張ってくれたり、いつまでも、子供っぽい私を必要な時に叱ってくれるお兄ち…さんでもあるわね。」
DJ「今、お兄ちゃんって言いました?」
燐羽「うっさいわね!黙りなさい、」
「お兄ちゃん助かるコメントで溢れていますよ〜」
燐羽「う゛ぅ゛」
本番が終わり。関係者に挨拶を済ませた。
P「お疲れ様です、燐羽様。」
燐羽「あなたに言われるのは嫌だから、
やめてくれないかしら、」
P「まぁまぁ、俺の方が地獄でしたよ」
燐羽「そりゃそうよ。そうなるよう答えたんだから」
P「でも、嬉しかったです。ありがとうございます。あと、お兄ちゃん呼びでも良いですよ」
燐羽「もう、、おばか、」 - 24二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 04:38:57
その6 燐羽と訪問
私がお風呂から出ると、
家のベルが鳴った。
燐羽「こんな時間に誰かしら」
深夜ではないけれど常識で考えると、
人が尋ねて来る時間ではない。
私はすこし身の危険を感じる。
私はスマートフォンを手にすると、
プロデューサーに連絡しようと画面を見た。
燐羽「あら?プロデューサーから」
燐羽「もう、来るなら先に連絡しといてくれないと困るわ。こんな時間にベル鳴るなんて怖いじゃない。」
P「そうですね、急ですみません。急用があったので直接来ました。
来週のこの日に、TVや舞台の関係者が集まるレセプションがあり、もし燐羽がよければそこに紹介出来れば良いかなと思いまして、午前中には終わるんでそのまま燐羽は先にタクシーで帰って貰えます。」
燐羽「あなたはどうするの?」
P「その後、懇親会があるので」
彼は酌する合図をした。
燐羽「そう、わかった。良いわよ、午前中に行けば良いのね」(その日はオフと思っていたから、記念日を祝えたらと思ってたんだけど、仕方ないわね)
P「で、本題はここからでして、今月のその日が恐らく俺達が会えて、記念日を祝える最後のタイミングだと思うので、懇親会が終わり次第
一緒に会いませんか?」
私は彼に抱きつく
燐羽「覚えていてくれたのね!嬉しいわ。本当に好きよ」チュッ
燐羽「なんなら、今日泊まっていかない?」
P「いえ、明日も朝から準備があるので」
燐羽「こんな時間から帰るの?連れないわね、わかったわ。気をつけて帰ってね。
じゃあまた。」
私は彼の背中が通路から見えなくなるまで見送った。
燐羽「ふふ、会える日が今から楽しみになったわ、何を準備しておきましょう」 - 25二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 12:19:31
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- 26二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 12:20:38
その7 燐羽と記念日
午前中は彼と有名なTVのプロデューサーさんや舞台監督さん、見た事のあるTVタレントさんや役者さんが揃って色んなお話をされていたわ。
100プロからも、私だけでなく、手毬や十王星南さん、他にも顔見知りもいる。私達は挨拶が済むと、
プロデューサーによって早いうちに帰された。
せっかくだからと、久しぶりに初星学園組で食事に行って、帰ってもまだ日が傾いたくらい。
燐羽「ただいま、」
帰宅するとシャワーを浴び、キッチンに立つ。
燐羽「さぁ、何を作りましょうか」
お出かけしたいな。とも思ったのだけど、遅くなるのは目に見えているし、お家でゆっくりしよう。となった。
夕方までまだまだ時間はあったが、彼からの連絡はない。
燐羽「いつ帰るのかしら、夕方?夜?」
彼のあの感じだと、遅くても夜くらいかしら、
私はご飯の準備をして、時間を潰して彼を待つ。でも一向に帰っては来ないし、連絡すらなかった。
燐羽「もう、せめて連絡くらいしなさいよ、あなたが、いつも私に言ってることでしょうに、」
私は怒りや不安が溢れてくる。
深い夜の一歩手前まで来ていた。
燐羽「彼、本当に大丈夫なのよね?」
色んな憶測が脳内を過り、涙が溢れる、
今は心配でしかなった。気持ちの疲れが溜まっている。
日が変わろうと言う時だった。
家のベルが鳴った。私はすぐに玄関に駆け寄り様子を見る。彼だ。とドアを開けた。
燐羽「もう…心配したんだから…」
私は安心でまた泣きそうになり、言葉に詰まる。彼は帰るなり私に向かって倒れた。
燐羽「あなた?」
お酒の匂いが強い。酔っているらしい。
私は悲しくなる。涙が止まらない。
燐羽「ありがとう、お疲れ様。」
キッチンには二人分の手付かずの、とっくに冷めてしまった料理が寂しそうに並んでいた。 - 27二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 15:20:06
俺は目覚ましの音で目を覚ます。
耳障りなそれを止めようと手を伸ばすが、
いつもの位置にそれは無い。
よく考えると音も違う。
ようやく脳が働き出すが、いつもの冴えは無く、頭がなんだか重くガンガンした。周りを見渡すと知らない家にいることに気づく。
P「ここは?」
寝室のドアが開いた。
「おはよう、目覚めたのね」
燐羽「目覚ましの音がしたから、もし、まだあなたが寝てるようなら、起こしてあげようと思ったの。」
燐羽が水を持ってきてくれた。
彼女は既に身支度が済んでいる。
「どうぞ、気分はどうかしら?」
燐羽はカーテンを開く。窓から差し込む陽の光の眩しさで、咄嗟に手で顔を隠す。
P「俺はいったい?頭が重い」
燐羽はベッドに座り、俺の額に手を当てた
何も言わず、彼女が俺の瞳をただ見つめる。
その瞳には、悲しみと安堵が混ざった様な複雑な目だった。
俺は昨日の記憶を必死に辿る。
昨日は何をした?俺はなぜ燐羽の家にいる?今日は何日だ?ようやく、結論が出る。が、俺が何か口にする前に遮り
燐羽「何も言わなくてもいいわ。」
とだけ言った。
燐羽「あなたのスーツは壁に掛けてあるわ。シャツもアイロンを当てて一緒に吊るしてる、悪いけど、肌着はそのままだからシャワーを浴びて、脱衣所にある、あなたが泊まりに来た時用に用意したモノを使って頂戴。脱いだのはカゴに入れといてくれて結構よ、」
燐羽は最後に添える
「あなたが、私の為に尽くしてくれてる様に、私もあなたの為に尽くしたい。だから、何も言わないで頂戴。お願いだから。
私は先に出るわ。鍵はリビングのテーブルにある。最後はポストに入れといて、いつも、ありがとう。」
燐羽は背中を向けて告げると、ドアを閉めた。 - 28二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 15:26:18
その8 燐羽と記念日2
- 29二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 18:53:01
俺は燐羽と約束した記念日の予定を
飛ばしてしまった以来、その事を引きずっていた。どのように埋め合わせするかに意識を捉われ、集中力が欠けていた。
簡単なミスを重ねてしまい、状況はよくない
プロデューサーとアイドルの恋愛はどちらも役割を果たしてこそ許される関係だ。
仮に恋愛の、痴情のもつれ、など端からは知った事ではない厄介ごとに過ぎない。
あれから、燐羽はその日の事を、一切話題にも出さなかった。燐羽はもうとっくにプロだ。公私混同は一切せず。立場を弁えている。
俺は自分にもこの様な一面があるのだな、と認識する。だが、そんな事は世間には関係なかった。冷静になり、一つずつ問題を解決出来る方法を考え、それを手帳に視覚化する。
P「とにかく細かく、関係者との連絡を取り合うこと。逐一、状況と情報を共有し、可否の相談をする事。基本ばかりだが、ケアレスミスが増えている今の自分にとって、
一番必要なことだ」
次にその上で、先の道筋を考える。
それぞれの能力に当てはまる内容と、次に開花させたい能力を考えて仕事を選び提案する
一度、PCに書き込み、それをプリントアウトしてデスクや自宅に見えるようにする。
少しずつ、不安を解消して行く。
やはり、俺にとって燐羽は大切な存在だ。
愛している。だけど、依存するわけにはいかない。それが、俺からの彼女へ想いだと、自分自身を奮い立たせる。 - 30二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 20:43:50
時間に余裕を持って早めに出たのだが、
雨が降っているのもあり、
運悪く、車は渋滞巻き込まれてしまった。
まぁ、それでも到着時間には問題無かった。
燐羽は窓の外を眺めている。
燐羽「あなた、最近、肩に力が入り過ぎよ」
不意に話し出す。
燐羽「遅くなるのでしょ、暇だし何か話して頂戴。」
P「…」浮かばなかった
燐羽「ふぅ、全く、仕方ないわね。ねぇ、今夜、仕事が終わったら、私の家に来なさい。命令よ」
燐羽はそれだけ言うと黙って窓の外を向いた
燐羽の家
P「燐羽、来ましたよ。」
燐羽「おかえりなさい。スーツを掛けて着替えて来なさい。」
燐羽は食事の用意をしていた。
P「しかし、俺は帰らな…」
燐羽は足早に近づくと、
腕を頭に巻きつけて俺の口を唇で塞ぐ
燐羽「いいから、早く着替えなさい。」
俺は燐羽に従った。部屋で着替えると燐羽が入って来た。ベッドの横に壁に掛けるタイプハンガーラックがありそこにスーツを掛けた。
燐羽は入るなり、ぐいぐいと近づく
俺をベッドまで追い詰めると、身体を両手でベッドに押し倒され、
そのまま俺の上に四つん這いに跨る
燐羽「あなた、本っ当に、世話が焼けるわ、全く。私が、どれほどの想いで、普段生活しているのかわかっているの?それでも、頑張っているのはね、あなたが私の為に頑張ってくれているからなのよ。そんなあなたの、みっともない姿を、黙って見てられるわけ無いじゃない。」
俺の身体に燐羽の身体が被さる。震えている
燐羽「だから、いつも言ってるでしょ、一緒に暮らしましょうって、別に、意固地にならなくたっていいわよ、それで勝手に、私の気も知らないで、押し潰されるなんて迷惑よ、私だって、寂しくて仕方ないに決まってるでしょ、おばか」
燐羽は身体を起こす。
燐羽「ほら、せっかくのお料理が冷めちゃうわ、早く食べてしまいましょう?ほら、手を出しなさい、行くわよ」 - 31二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 20:51:23
- 32二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 21:31:31
その10.5 燐羽と距離感2
その夜
二人は燐羽のベッドで眠る
燐羽「ふふ、久しぶりね、
こうして二人並んでベッドで眠るのも。」
いつもの様に燐羽は背を向ける
P「すみません、燐羽」
燐羽「やめて、ベッドの中まで仕事の話は
しないでよ、」
こちらに振り向く。
P「ええ、あの、記念日の件。食事まで用意してくれていたのに、」
燐羽「ええ、そうね」
燐羽はじっと見つめている。
P「その埋め合わせを、ずっと考えてしまっていました、」
燐羽「なにそれ、私のせいって言いたいの?」
睨み、頬をつままれた
燐羽「まぁ、いいわ。どうせそんな事だろうと思っていたし。」
燐羽は俺の頭を胸に抱き寄せ、頭を優しく撫でる。
俺も燐羽を抱きしめる。
甘く脳を刺激する懐かしい香り
燐羽「埋め合わせすると言うのなら、また、こうしてあなたと一緒に眠りたいわ」 - 33二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 21:46:03
ありがとう、あなたのおかげで今日も生きていられる
- 34二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 01:42:37
楽しみです
- 35二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 09:48:15
保守
- 36二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 12:49:58
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- 37二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 12:51:13
その11 燐羽と麻央
最近の日差しはギラギラと灼熱みたいに照り輝いていて酷い暑さだった。
私はお風呂上がり、下着姿のまま、エアコンをつけ、リビングのカーテンを開ける。周りに同じ高さのマンションはなく、天川の景色が見える。私は十王さんが経営するマンションの上階に住んでいる。
理由は、管理人の融通がきいて、入居してる人も安全そうだったから。
寝室の彼を起こして、寝ぼけながら彼はリビングに座った。
私はキッチンで朝の用意と先にコーヒーの準備をしながら話す。
燐羽「この前仕事でね、麻央先輩と、莉波先輩、私と清夏で海辺の街の観光モデルのPRとして、みんなで海に行った時。
清夏「久っしぶりに会ったしさぁ〜、みんなで、ちょっとだけ海で遊ばない?」って清夏が言ったの
それで、オフの時間に一応用意してた水着に着替え砂浜にでたの。私と清夏がビーチバレーをしていて、莉波先輩は席を外していた時、海で泳いでいた麻央先輩が突然、慌てて私に叫んだの。
麻央「二人とも!ちょっと来てくれないかい!」
私達は、溺れたんじゃないかって、すぐに二人で麻央先輩の元に泳いで行く。麻央先輩は涙目で、片手で豊かな胸を押さえ、片手で私の肩を掴んだ。
麻央「燐羽、清夏、すまない。僕の水着が流されてしまって。その、」
恥ずかしそうに言う。
見渡すと今からなら、まだ間に合う距離に水着は浮かんでいた。
燐羽「清夏、私は麻央先輩を支えているわ、あの距離ならあなたなら間に合うかしら?」
無理を承知で、清夏に頼もうとした時、清夏も同じ考えだったみたいで、既に泳いで向かっていた。
問題なく回収すると無事麻央先輩は水着を着けた。麻央先輩は顔を真っ赤にして私に言う。
麻央「二人とも、助かったよ、ありがとう、」
P「一つ間違えれば、事故になりそうな話で心配ですが、何事もなくて良かったです、」
燐羽「それはそう。だけど、そんな、真面目な反応を私は求めていないわ、」
P「なら、どんな反応をすれば?」
燐羽「麻央先輩って、すっごくかわいいねって」 - 38二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 12:52:35
保守コメ感謝です!
- 39二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 14:00:38
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- 40二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 14:01:54
その12 燐羽と図書
都心部の大きな代表的な駅前。目の前の大きなスクランブル交差点を渡り、ランドマークである、若者向けの商業ビルから、長い坂道に向かう。
ごちゃごちゃと建物が並び、路地裏には、昼間でもチカチカと目立つ、大きな電光掲示板が、
いかがわしく建物へ誘っている。私達はさらに坂の道を進む。
燐羽「ねぇ、ここ、すごくいかがわしい建物ばかりじゃない、いったいどこに向かっているの?」
私は慣れない都会の人混みと、人の生々しい部分が強調された世界に、不安を感じ、無意識に手を繋ぐPの身体に少しでも身を寄せる。
P「もうすぐです、はぐれないように」
その場所は、坂の上の少し手前にあった。
ごちゃごちゃした、ビルが並ぶ同じ様な雑居ビル。
P「ここです、入りましょう」
燐羽「ちょ、ちょっと、変なとこじゃ、ないでしょうね、」
私は無意識に手を引く彼に抗うよう力が入る。
P「大丈夫ですよ。さぁ、行きましょう。」
燐羽「わかったわよ、」
彼がそう言うならと。私は従った。
フロアはどこにでもある、普通のビルの通路。細い通路がL路になり、道なりに進むと非常口を思わせる、クリーム色の鉄製の重たい扉があり、看板がある。外にインターホンがついていて、彼はそれを鳴らす。声が聞こえて彼が遣り取りすると扉が開いた。私はますます、ここに何があるのか不安になる。
P「さぁ、どうぞ入って下さい。」
彼は促すが
燐羽「こ、怖いから、先に入って、」
彼はわかりましたと先に入る、私は続く。
入って少し通路を進みその先の世界に目を疑った。
燐羽「なんなのよ、ここ、」
広く薄暗い部屋には、橙色の照明が天井から吊らされている、部屋一面に大きな本棚と本で埋め尽くされていた。
入るとすぐに洒落た注文バーカウンター、部屋の中心に木製の幅の大きな長テーブル、端にもテーブル席が並んでいる。
P「外からじゃ、想像もつかないでしょ?、
都会の中、静かに読書したい時、この場所を知っていたらどうかなと思いまして。まぁ事前に確認は必要そうですが、」
私はまだ驚いていたが、気を取り直す
燐羽「そう、ありがとう。でも、ここに来る途中は一人じゃ怖いわ。あなたと一緒じゃなきゃ、嫌よ」
私たちは空いている席に着く - 41二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 14:18:21
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- 42二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 14:21:43
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- 43二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 14:24:40
スレ主です。本編と関係なくなって申し訳ないのですが、どこをイメージした場所なのか気になる。
って方を、どこかで目にしましたので、
一応、書いて置こうと思います。
一部は、基本サポカの背景から妄想で作りました。
アーケードは大阪や京都の有名な商店街を混ぜました。喫茶店は色んなお店の内装合わせてます。
二部も、サポカコミュをベースに、信州、北陸の山間をイメージして作りました。
コテージとキャンプ地は鳥取辺りです。
川は奈良と京都の間辺りです。
三部は、小豆島と直島、坂の街は尾道をイメージしてます。離島(某有名建築家)の美術館(洞窟みたいなカフェ)
や海の見える古民家のカフェ、凸凹で奇抜な建物銭湯と、坂の街で出て来る、
商店街の端にある喫茶店は、実際にあります。
興味ございましたら、参考になればと思います。
次からまた本編に戻ります - 44二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 14:49:43
- 45二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 16:04:06
その13 燐羽と燐羽様
「ねぇ、車同士お話し出来て、運転手に指示出来れば便利なのかしら?」
P「それは、カーナビになるんじゃないですか?」
車は渋滞に当たってしばらく動かなそうだ。
私は適当に話出す。
燐羽「例えばの話よ。車が近くの車同士で、いまどこが渋滞してたり、事故や工事だとか、リアルタイムに情報交換して、それを、伝えてくれたら早いんじゃないかしら?」
P「確かに、それが可能なら、そうかもしれませんね、」
燐羽「そうやって、起きた事件を解決するって、お話しを読んだのよ」
今日は音声コンテンツの収録。
私はいつしか、ラジオだとか、朗読だとか、ナレーションだとか。声のお仕事が増えた。
その分、前まで以上に声への感情の機微を、色んな物から取り入れようとしている。
今日はダメな相手を罵りながら、慰めて私に依存させてあげる場面の演技だった。
「なに?また失敗したの?ほんっと、あなたって使えないグズね!役立たずなゴミは、ゴミ箱で、
黙って大人しくしていれば?
あなたは、無駄なことをせずに、じっとしていれいいの。そしたら、私が拾って上げる。なんにも心配しないで。私が大切に、ふふ、管理して、ア・ゲ・ル。」
P「素晴らしい演技でしたよ、燐羽様」
私は役から抜け切れずに彼を睨む
燐羽「は?なにそれ?皮肉かしら。あなたも、私なしじゃ生きられなくしてあげても、いいのよ?」
P「い、いや、それは」
燐羽「だったら、黙ってなさい。ほら、さっさ行くわよ、エスコートして頂戴」 - 46二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 16:56:39
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- 47二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 17:03:54
その14 燐羽と店長
私がとあるカフェの一日店長になった日。
簡単な飲食店業務のオペレーションを学び、
今回のメイン企画"燐羽様のカウンセリング"
の打ち合わせをする
既に満員御礼のイベントだったが、
先に抽選チケットを手に入れた人は、
私に、悩みを相談出来る機会が与えられていた。
燐羽「あなた、何そのだらしないかっこう。
はぁ…この私に会えるのよ、もっと、ちゃんとして来てくれないかしら、本っ当がっかり。
それでも、勇気出して会いに来てくれたのよね、その気持ちすごく嬉しいわ、それだけであなたのこと大好きよ。…人はね磨けば輝くの、怠るのはもったいないと私は思うわ。でもね、無理はだめ。そんな事、私が絶対に許さないわ。次、私と会うまでに少しずつ励みなさい。楽しみにしているわよ、」
「なに、あなた、仕事で失敗して落ち込んでる。
ですって?なに、なっさけないこと言ってるのよ、しっかりしなさい。落ち込むって事はちゃんと、
あなたとして頑張ったからでしょ?それなら次にいくらでも繋がるわ。でも、わかるわ、引きずっちゃうわよね。大丈夫よ、今の評価なんて所詮、今までの結果よ。これから覆してみせなさい。めげずに頑張れるような、私はそんな人が好き、頑張ってね」
「あら?かわいい娘ね、緊張してるの?大丈夫、深呼吸しましょ?一緒にしてあげる、いい?せーの、…どう?落ち着いたかしら?…あら、私のことそんな風に思ってくれてたのね、嬉しいわ、ありがとう。…なにを言ってるのよ、あなたは、十分美しいわ。自分を卑下しては駄目。そんなに自信がないなら私が言ってあげる。あなた、かわいいわよ。叶うなら、その頬にキスして上げたいくらいに、ね。
あなた、手を出しなさい。ほら、私も手を重ねて上げる。どう?落ち着いた?ふふ、また会う時を楽しみにしてるわ、気をつけて帰りなさい」
店長業務を終え
P「どうでしたか?一日店長は」
燐羽「そうね、飲食店って初めてだったし、すごく大変ね。けど、沢山勉強になった。
あと、普段あの子達にしている、ファンサと接客が違うのにも戸惑いはあった。けど、楽しかったわ。
叶うならまた、やってみたいわね。
あと、そうね。あの子達の普段の悩みを聞けて私は嬉しかったわ - 48二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 19:07:34
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- 49二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 19:11:21
その15 燐羽と朝食
今日は真夏日らしい。
リビングで適当に流してるTVから、
気象情報が流れて来た。
既にエアコンが効いている部屋で、
外に出る気が滅入る。
私は二人分の朝食を作る。
彼は言った
「毎日泊まるのは、出来ませんが、会いたくなった時に行ってもいいですか?と」
手前勝手な理由ね。
既にお互いの嫌な部分は散々見て来たし、
もう、一緒にいれば良いのでは?
と私は思っているけど、彼の理性的な部分が拒んでいるのだろうな。と思うことにした。
そんな彼の分の朝食も、
今まさに作っているわけだけど。
今日は"パン・ペルデュ"と言うのを作ってみる。
先日のカフェで、レシピを教えて貰った。
言い方が悪いけど、簡単に言えば、日にちが経ったパンで作る、フレンチトーストらしい。
焼き上がった一枚に、ハムと熱したチーズを乗せてもう一枚で閉じる。半分に切ったものを取り分ける。
別のもう一枚を半分に切って、粉砂糖をかけ、ハチミツを用意する。
出来たパンを、木製のプレートに乗せて、サラダ添え、パンくずをサラダにまぶす。
出来上がる前に彼を起こす。
燐羽「P、良い加減自分で起きなさい」
と大人の男性に母親みたいに叱る
彼は舌の回らない口ぶりで返事して、
あくびしながら起きる。
燐羽「ほら、朝よ。さっさと起きて支度なさい。
今日はこの前カフェで教えてもらったフレンチトーストよ。楽しみに顔洗って来なさい。」
それを聞いて彼は足早に顔を洗いに行った。
仕事中の彼からは、想像出来ないだらしなささが、私は可愛くて仕方ないのよ。 - 50二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 22:30:31
その16 燐羽と安心
夜。私はシャワーを浴び、ノースリーブとハーフパンツ姿。タオルで髪を乾かす。
リビングのテーブルにPが簡単な作業をしている。
燐羽「シャワー空いたわよ、入ってきなさい。」
P「ええ、すぐに」と気のない返事をした
私は苛立った。
燐羽「あんまり来ないとか言って、また来てるんじゃない。ちょっと、意志弱いんじゃない?私の家に来てる以上、私に従って貰うわ。もう、仕事は終わりよ。早くお風呂に入って来なさい。」
Pは渋々片付け浴室に行った。
その間に私は夜のケアとストレッチをする。
終わった頃に彼が出て来た。
P「上がりましたよ、燐羽」
燐羽「えらいわね、さぁ、早く寝ましょう。先に寝室に入ってるわ。」
しばらくして彼が入って来た。
私は本当は嬉しいが、意地悪したくなる
燐羽「あなた、全然言ってた事と違うんじゃない?本当に、会いたくなった時に来るとか言って、結局ほぼ毎日来てるじゃない」
何も言えない彼の頭を撫でて
燐羽「はい、はい、もういいわ。早く寝ましょう。」
なんだか、彼の事を、理解してきて安心する自分がいる。それが嬉しかった。 - 51二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 00:03:13
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- 52二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 00:05:40
その17 燐羽とお茶会
少し戻って、記念日にPと会うはずだった日
私達は元初星学園組でお茶をした。
星南さん、手毬、ことね、私で行った。
ことね「ねぇ、燐羽、最近どうなん?」
星南「あら、それは私も興味あるわね!」
手毬「もぐもぐ」
燐羽「どう?ってなにかしら、」
ことね「またまたぁ〜わかってるんでしょ?もう、顔がニヤけてるって!」
星南「答えなさい!燐羽」
手毬「ふん、」
燐羽「もう、からかわないでよ、」
ことね「それでぇ〜答えはぁ〜?」
星南「黙っていても、必ず、吐かせるわよ!」
燐羽「…今日、この後、彼と会うわ。記念日を祝うのよ、」
ことね「いいなぁ〜めっちゃラブラブじゃん!?」
星南「ことね!私にその感情を向けてくれていいのよ!!」
ことね「あははは、ちょっと、それは、やめときまぁす、、」
手毬「りんはのえっち!!」
燐羽「お、おばか、手毬、声が大きわよ、」
星南「まぁまぁ、それはそうと、おめでたいわね!!これからもお義兄さまと仲良くね!!」
ことね「星南プロデューサーと手毬や燐羽のプロデューサーが兄弟になるって、改めて星南プロデューサーもすごいこと、しでかしましたよね、ほんと、」
星南「当たり前よ!彼は私が先に目をつけていたんだもの、手放したりたりなんか絶対にしないわ!」
ことね「おぉ、強者の風格…」
星南「まぁ、燐羽、仲良くね」
燐羽「ありがとう。えぇ…言われなくても、ね、」
手毬「りんは!わたしにもかまってよ!」
燐羽「はいはい、ごめんね。また、うちに遊びに来なさい」
手毬「いいの!?うん!行きたい!!」
その後、私達は解散して、私は帰宅した。 - 53二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 03:33:39
ほ
- 54二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 10:47:03
保守
- 55二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 14:00:37
その18 燐羽と平穏
何気無い時を一緒に過ごせる。なんて贅沢なんだろう。
彼は最近よく私の家に来る。口ではきつく言ってるけど、本当はすごく嬉しい。
燐羽(前は逆だったのね。)
と考えると、日々忙しいけど、緩やかに進む時間の中に、私は明らかな変化を感じた。
食事を済ませて、お風呂も済み、寝るまでの時間。リビングで私達は並んでソファーに座り、配信ドラマを観ていた。
彼は私の腰に手を回し、私は彼の肩に頭を傾け、二人は前で手を繋ぐ。
ドラマはサバイバル物。たまたま、場面に出て来た缶詰から、思い出したように私は、缶詰の話を勝手に始める。
燐羽「そう言えば、この前ね、現場で缶詰が美味しいって話題が盛り上がったの。私の中で、缶詰ってただの保存としてしか思ってなかったから、そんなに興味なかったんだけど、せっかくだから食べてみたの。それが、思った以上に美味しくてね、」
P「…」
燐羽「って聞いてる?」
気付けば彼は眠っていた。
私は彼を起こさない様に、寝かせ私の太ももに彼の頭を乗せた。髪を梳かし頭を撫でる。
こんなゆったりと二人で過ごしたのは、
いったい、どれくらいぶりだろうか?と思い出そうとしたけど、すぐには思い出せなかった。
ハーフパンツの為、無防備な太ももに彼の息が肌をかすめる。
燐羽「もう、くすぐったいわね。…ふふ、今日も、おつかれさま」