【SS】シャーレ調理倶楽部

  • 1二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:38:55

    カタカタカタカタ

    カタカタカタ

    カタ……

    ”……”

    ウーン

    ”……”

    ポチポチポチ

  • 2二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:40:43
  • 3二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:41:43

    なお書き切らないままスレ立てした暴挙状態のため
    今夜中に完結するかは甚だ疑問

    はじめま!

  • 4二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:41:58

    …!!
    正直また現れるのを待ってた!

  • 5二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:46:34

    ----
    美人な方のシロコ:こんばんわ、先生
    美人な方のシロコ:突然なんだけど
    美人な方のシロコ:サオリって子のアカウントを教えて欲しい

    〈”勝手に教えられないからちょっと聞いてみるよ”〉
    〈”にしても、よく知ってるね”〉
    〈”どこで知り合ったの?”〉

    美人な方のシロコ:こないだ先生のところの厨房で一緒にカレーを作って食べた

    〈”そうなんだ!”〉
    〈”元気そうだった?”〉

    美人な方のシロコ:バイト先の雇用主撃った帰りだって言ってた

    〈”元気そうだね……”〉

    美人な方のシロコ:で、食材とか、先生の材料とか使っちゃったから、割り勘ってことになったんだけど
    美人な方のシロコ:スマホの充電切れちゃってて、連絡先は先生に聞いてって言われた
    美人な方のシロコ:ちなみにこれ使った材料
    美人な方のシロコ:’画像を送信しました’
    美人な方のシロコ:月末にサオリから徴収したら、お金渡すね

    〈”わざわざありがと! とりあえず待ってくれるかな?”〉
    〈”というかシロコさん、お酒は勝手に使わないで……。”〉
    〈”ま、まあサオリに聞いたら、また連絡するね”〉
    -----

  • 6二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:46:50

    >>4

    うぇい!

    ありがとうございます!

  • 7二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:47:28

    ――……。

    ポチポチポチ

  • 8二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:50:05

    -----

    錠前サオリ:砂狼シロコというやつに私の連絡先を渡しておいてくれ

    〈”ちょうどシロコから連絡あったところだよ”〉
    〈”久しぶりだね。元気そうでなにより!”〉

    錠前サオリ:そうか
    錠前サオリ:よろしく頼んだ

    〈”カレー食べたんだよね?”〉
    〈”わたしの分も残しておいて欲しかった!”〉

    錠前サオリ:来客があってな
    錠前サオリ:全部食われたよ

    〈”あんな時間に?”〉
    〈”大丈夫だった?”〉

    錠前サオリ:問題ない
    錠前サオリ:知っている奴らだったから
    錠前サオリ:休憩時間が終わる
    錠前サオリ:とにかく頼んだぞ

    〈”わかった!”〉
    〈”シロコにサオリのアカウント、教えておくね!”〉

    ------

  • 9二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:52:50

    ――……。

    ポチポチポチ

    ……。

    ポチポチポチ

  • 10二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 01:59:07

    ―――
    ――


    リン「はぁ。部活、ですか。シャーレに?」

    ”そうそう”
    ”そういうのって勝手に創っちゃってもいいのかなって”

    リン「どうぞ、と言いたいところですが……。これは公式なものとして受理しろと言ってます? 今の業務量に追加となると、いよいよ人を辞めていただかざるを得ませんよ。そもそも、シャーレは連邦捜査”部”です。部の中に部を作るとは、構造が入れ子化し複雑化を招くことに――」

    ”うっ……”
    ”い、一応考えてきたんだ”
    ”私が常駐しなくてもいい方法、というか、方針というか”
    ”それに、ややこしければ制度の一部として、と言い換えてもいいよ”

    リン「まあ、書面は拝見しました。――建物の一部を。厨房を解放するだけで、必要な食材は持ち込み。使用料を一律100円で徴収し、調味料や香辛料、食用粉や米などの備蓄食材は無くなれば補充する発注制にする、というシステム自体はいいでしょう。ですが、穴だらけですよね」

    ”うん……”

    リン「そもそも食材のお金を予算から出せと先生は言ってます。光熱費もです。使用料金なんて、あってないような金額ではありませんか。活動費に補填される金額には遠く及びません」

    ”そ、その通りです……”
    ”でも、予算を掛けるだけの価値はあると思うんだ!”

    リン「と、言いますと?」

  • 11二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:02:20

    ”この間のことなんだけど――”

    カクカク シカジカ

    リン「ふむ。例のシロコさんとアリウススクワッドの方がともに……」

    ”シャッフルランチ制度みたいなものだよ”
    ”キッチンを解放するだけじゃなくて、シャーレの当番の子たちで食事を作って食べる制度も設ければ”
    ”他自治区との交流にもなるし……。文化的な交流にもなるでしょ?”
    ”もちろん、情報交換の場にもなる”

    リン「当番の範疇。業務中の”制度”ともなれば、多少の強制力もありますね。先生のおっしゃる通りの交流は計れるでしょう。私も、例の件の際に先生という緩衝材を無しにして、自治区連合をまとめられなかった力不足は理解していますし、その解決方法も作らねばとは常々考えておりました」

    ”か、緩衝材……”
    ”潤滑油のような役割が得意なので……”

    リン「今後あのようなことが再び勃発し、且つ先生が身動きが取れない場合を考えた場合……確かに……。事前にある程度の交流を持たせておくというのは、良いアイデアかもしれません」

    ”でしょ!”
    ”自治区単位じゃなくて、個人単位なら、いがみ合う子たちって意外と少ないと思うんだ”

  • 12二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:04:30

    リン「ですが……」

    ”?”

    リン「私が懸念しているのは、食事を作る時間が業務への負担になる場合や、24時間開放した場合の利用者のモラル低下、誰でも利用できるという責任意識の希釈から生まれる衛生観念の欠如、食材の管理方法、安全性などの――」

    ”ああ、それは――……”

    カクカク シカジカ
    カンカン ガクガク

    ――……。

  • 13二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:09:27

    ――……。

    リン「――おおよそ把握できました。これ以上は実際に運営してみて、どれほどの効果を確認するほかないでしょうね」

    ”じゃあ!”

    リン「認可したわけではありません。机上の外の問題が発生するかもしれませんから。なので、一度試験的運用をしていただき、報告書を提出していただきます」

    ”試験的運用……”
    ”テストってことだね”
    ”合格点を取れれば、晴れて承認!”

    リン「条件はこちらから提示させていただきます。先生のおっしゃる他自治区との交流。料理や食事を通じて交流を持たせるというものですから……。ならば一番争点となります”関係性に問題のある生徒同士”による調理実習を行ってください。結果を見て、承認するかを判断させていただきます」

    ”関係性に問題のある生徒同士……か”
    ”人選は任せてもらっていいかな?”
    ”さすがにいきなりミカとマコトとか言われたら私でも無理かも”

    リン「それは……そうですね。わかりました。ですが、あらかじめご一報を。人選の期限は一応、一週間後とさせていただきます。他にもやらねばならない仕事は山積みですから」

    ”わかった!”
    ”それじゃあ私は早速――”

  • 14二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:11:42

    リン「お待ちください」

    ”……”

    リン「新たな施策もかまいませんが……。通常業務をおろそかにするのはいただけませんね。今月いただいたこちらの書類なのですが書式が壊れていて数字が――」

    ”……”

    リン「交通費も高すぎます。もう少し効率的な移動とスケジュール策定を心がけて3ヶ月以内に20%以上の削減を――」

    ”……”

    リン「経費申請書の不備についてはセミナーのユウカさんに――」

    ”……ひぃん”


    ――
    ―――

  • 15二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:17:06

    ”……”

    ポチポチポチ

    ”……関係性に問題のある生徒、か”

    ポチポ

    ……。

    ポチポチポチ

    ピッ

    ”もしもし、リンちゃん?”
    ”例の件で呼ぼうと思ってる生徒が決まったんだけど――”

  • 16二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:22:44

    ――……。

    ガチャ

    リン「! ……お疲れさまです」

    ”お疲れさま! ごめんね、ちょっと遅れちゃった”
    ”待たせちゃったよね”

    リン「いえ……私も先ほど来たばかりで。あの、先生。確かに条件を出したのはわたしですし……」

    ”うん”
    ”人選は間違ってないつもりだよ”

    リン「間違ってはいない、のですが……」

    カヤ「……」

    リン「……」

    カヤ「……」

  • 17二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:33:03

    ”銃火器はもちろん、連絡手段も持たせないって条件で、カン――公安局に掛け合ってみたんだ”
    ”厨房の外には一応、RABBIT小隊を待機させてるし、厨房の様子はそこのカメラでモニタ出力してるから不穏な動きがあればすぐに動けるようになってる”
    ”あと、近くの工事現場にはミノリたちがいるって。偶然だけどね”

    カヤ「あ、頭が痛いですね。耳もですが」

    リン「……」
    カヤ「……」

    ”それじゃあとは若い者同士で”

    リン「お待ちください先生。これはあくまで試験運用です。監督者件観測者が居たほうが正確なデータが取れるはずです」

    ”モニタもマイクも繋がってるからね!”
    ”食材はリンちゃんからの事前申告通り揃えておいたよ”
    ”あるものは全部自由に使って。足りないものがあれば、10分以内に手配できるから”
    ”じゃ、頑張って!”

    ガチャ
    バタン

    リン「……」

    カヤ「あの、行政官? 私は何も聞かされていないのですよ……?」

    リン「……」
    カヤ「……」

    リン「……作業を進めながら説明します。しましょう。すべきことは」ハァ

  • 18二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:40:52

    -----
    別室

    ”さてさて……じゃあ今日はよろしくね”

    ミヤコ「了解しました。RABBIT4、ヤギが小屋に入りました。いかがですか」

    ミユ『こちらRABBIT4、Tango視認。視界良好です。……えへへ。反対側も、問題ないようです』

    モエ「こっちもビルの中と周囲500mの監視体制整ったよー。交通機関の工作の方も準備できたってさ。いやあ、早い早い!」

    サキ「工作は使わないに越したことはないな。さて、とはいえ、私はすることがない。扉前は見張り一人で十分だし」

    カンナ「私もだ。どうだ空井。こっちで一緒にコーヒーは?」

    サキ「食い合わせじゃないからなあ……」モグモグ

    ”ふふ”
    ”ありがとね、カンナ”
    ”かなり無理させちゃったでしょ”

    カンナ「ええ。それはもう。ただ、できないことではありませんので。……シャーレの名の元に行われる連邦生徒会の案件ともなれば、我々が動かない理由もありません」

  • 19二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:53:17

    ”みんなにはヴァルキューレがついてるの?”
    ”あの子たちの動きにみんなついて行けるのかな……”

    カンナ「いえ。爆薬付きの足輪にGPSを付けています。さすがにSRTのエリート相手にヴァルキューレでは太刀打ちできませんので……。GPSモニタリングはヴァルキューレ本庁と風倉にリアルタイムで共有していますし――まあ、私個人としては、心配しておりません。RABBIT小隊と先生がいますから」

    サキ「信用は嬉しいが、さすがに全力を出されたら私たちでは太刀打ちはできないぞ……」

    ミヤコ「ふふ。先生がどちらに付くか、ではないでしょうか」

    カンナ「だとしたら、今のうちに先生を思考せぬ傀儡にしておく必要がありますね」ククッ

    モエ「ひひひっ。じゃあ縄と自白剤とこのイケないキノコの抽出成分で……」

    カンナ「それは押収だ」

    モエ「あぁん!」

    ”あはは……”
    ”心苦しいけど”
    ”私がそんなことをしたって、彼女たちは逆に、信頼してくれないんじゃないかな”

    ミヤコ「恐れ多いですが一応は私の指揮下に入ってもらっていますし、我々が命令系統を無視して動くなど考えられません。なにより、可愛い後輩の成長を身近にみられるこの機会を、逃すはずはないでしょう」クスッ

  • 20二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 02:53:34

    ミヤコ「ですよね、せんぱ――FOX1」

    ユキノ「ああ……。もちろんだとも」

  • 21二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:04:16

    厨房

    リン「一通りは揃っていますね。調理器具も。――器具がこんなに充実してるのは実費から? それとも……」

    カヤ「……」

    リン「なんですか、この手足が生えた背徳的で冒涜的な……ほんとになんなんですか、これ。……発酵機? なぜこんな形状を」

    カヤ「あの、主席行政官……。状況が全く理解できないので、説明をお願いしたいのですが……」

    リン「では、室――こほん。不知火’元’室長。今から言う食材を準備してください。私は器具と調味料を揃えますので」カチャカチャ

    カヤ「料理? 料理をするのですか? 私をわざわざ、矯正局から出してまで?」

    リン「手を動かしてください。私もあなたも、手を止め向き合ってしまえば、未だ癒えぬわだかまりに支配されます。ならばある程度気を紛らわせていた方がいいでしょう。せっかくの外の空気なのですから、生傷を作って矯正局に戻るのももったいないとは思いませんか?」

    カヤ「……もう。ほんとになんなんですか」ガチャガチャ

  • 22二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:07:46

    カヤ「ええと、にんじん、じゃがいも、にんにくたまねぎ……。お肉は……」

    リン「香草の類はこっちですね……。さすがにフレッシュではありませんが、まあいいでしょう。あとはブラックペッパー、コンソメと……」

    カヤ「……あの、行政官。まさかとは思うのですが」

    リン「深い意味はありません。私も料理は得意ではありませんので、知っているレシピだと必然的にこれになるということです。それに、これならあなたも作れるでしょう?」

    カヤ「ええ……はい、まあ」

    リン「調理時間もおそらくちょうどいい。では、始めましょうか」

    カヤ「はぁ」

  • 23二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:15:27

    リン「ではにんにくを切ってください」包丁ワタシ

    カヤ「いいんですか? 私に武器となりうるものを渡して」

    リン「すぐそこにRABBIT小隊とFOX小隊が居て、窓の外にもスナイパー。公安局長直々に待機しているこの状況で、私を人質に取る勇気はありますか、不知火元室長」

    カヤ「げ、厳重すぎやしませんかね……。私自身は、まったく武闘派ではないのですが」

    リン「FOX小隊はまあ、ちょっとしたオマケのようなものです。それよりあなたが作業を進めて下さらないと、調理が進められません」

    カヤ「……はぁ。では。薄切りでいいんですよね?」ウケトリ

    リン「私は皮むきをしておきます」

    トントントン

    シャリシャリ

  • 24二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:20:10

    リン「ここ、置いておきますよ」

    カヤ「わかりました……。ええと、人参は乱切りで……」トントン

    リン「――久々に食材を触りました」シャッシャッ

    カヤ「私もですよ」トントン

    リン「いかがですか。矯正局での生活は」

    カヤ「毎朝5時半起床、軽運動、朝食。奉仕作業、奉仕作業……。規則正しい生活はいいのですが、コーヒーが朝食時に1杯しか飲めないのは、苦痛で仕方ありませんねえ。しかも薄くてまっずいインスタント・コーヒー……」

    リン「あなたの管轄だったではありませんか。快適ではないのなら、うまく機能しているということです」

    カヤ「嫌味ですか?」

    リン「そう捉えていただいてかまいませんよ。はい、ジャガイモ剥けました」

    カヤ「はいはい。ジャガイモも乱切りで……」ストンストン

  • 25二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:32:43

    カヤ「で、これは一体どういう風の吹き回しです? まさか行政官が私と料理をしたいがために、このような大掛かりな催しを実行したと? いい加減、意味も解らずここに立つ私の身にもなっていただきたいものです」

    リン「そんなわけないじゃないですか。――先生ですよ、先生。新たな施策の、試験運用です」

    カヤ「シャーレの……。お言葉ですが、連邦生徒会の威信とシャーレの評価は反比例的になっているのが現状です。ある程度コントロールしないと、船頭多くして船は山を上り、いずれ船から降ろされてしまいますよ。であるならばこの試験運用は失敗させる方がいいのでは?」

    リン「理解しています。あなたはまさしく、その援けをしてくれたわけですから」

    カヤ「謝るつもりは毛頭ありません。私はいまでも、衆愚による民主政治は間違っていると――」

    リン「たまねぎ」

    カヤ「はい?」

    リン「たまねぎを切ってください。私は油を温めておきます」カチッ ボ ッ

    カヤ「はぁ……」トントンシャクシャク

  • 26二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:42:25

    リン「ごま油を敷いて、にんにくを入れる、と」ジュゥゥゥ

    カヤ「オリーブオイルではありませんでした?」

    リン「私が教わったのは確かごま油ですが……。手近にある油ならなんでもよかったのではないでしょうか。――久々ですから匂いがキツイですね」

    カヤ「味付けの薄い、冷めた食事しか摂ってない私からすれば……」ゴクリ

    リン「元々あなたは匂いの強いものが好きでしたからね。コーヒー然り」

    カヤ「あれは匂いではなく香りと表現すべきでしょう! ああ、豆、豆はないのですか! 先生! 見てるなら豆を持ってきてください! この際品種は問いません!」

    リン「ああ、あなたが発現しても要求は通りません。今回は私のみの要求を通すよう、事前に通達していますので」

    カヤ「嫌がらせですか? そんな子供っぽいことを、行政官ともあろう方がするのですか!?」

    リン「しますよ。散々やらかしてくれたのですから、少しぐらいさせていただきますとも」

    カヤ「くうっ」

    リン「さて、にんにくに火が通ったら……あ」

    カヤ「……はっ。おやおや。主席行政官、にんにくが焦げていますよ?」

  • 27二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:45:37

    リン「許容範囲です。さっさと他の野菜類も炒めましょう」

    カヤ「久々に食べる温かい食事がまさか焦げ付きだとは。ついていませんねぇ。これなら私が料理した方がいいのでは?」

    リン「……」イラッ

    リン「ええ。ではお願いします。不知火元室長。私は手羽先の仕込みをしますので。ああ、懐かしいですね。あなたが連邦生徒会に入り、夜食を作れと初めて言われた日のこと」

    カヤ「うぐ」

    リン「レシピ通りに作ればいいものを、あれを入れるこれを省く……。挙句火加減は常に強火で、最終的に出た者は炭の煮物でした。しかも異臭付き」

    カヤ「あの時は料理をしたことがなかったのですよ!? 仕方ないじゃないですか!」

    リン「反骨精神は筋金入りだったということですか。そのあと、先輩方含め全員にダメ出しされて涙目で料理を教えてくれと私の元に来て……」

    カヤ「わあ! これモニタリングされてるんですよね!? わかりました、謝ります! その程度の焦げなど焦げのうちに入りませんとも、ええ!」

  • 28二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:49:17

    リン「さて。先生。聞こえていらっしゃいますでしょうか。この料理に必要な調味料があるのですが……」

    ――……。

    ガチャ

    ”……なんであるって知ってるの?” ゴソゴソ

    リン「可能性を考慮したまでです。言っておきますが、あくまで先生の私物を、料理のみに使用します。しっかり煮切りますし、我々が使用するアルコール風調味料と同じ扱いをしますので、罪には問われません」

    ”そういえばこないだシロコにも見つけられたし”
    ”隠し場所変えなきゃな……”

    ゴトン

    ”言っておくけど、飲んでるわけじゃないよ”
    ”私はお酒飲めないから……”
    ”ていうか、これを使うレシピって……”

    リン「個人的には、調理酒との違いはないと思うのですが」

    カヤ「いいえ。本物と偽物は違うもの。味を似せているだけで、成り替わることはできても辿り着くことはありません。そんなだから行政官は」ブツブツ

    ”はいはいそこまで”
    ”じゃあ私は戻るから。言っておくけど、カメラ回ってるから、飲んだらすぐにカンナが飛んでくるからね?”

    リン「ご心配なく。お手数おかけしました」

    ガチャ バタン

  • 29二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:51:59

    リン「いよいよこれで材料はすべてそろいましたね。では手羽先の骨を分け、筋を切り離し……」ザク ジョリ

    カヤ「銘柄は違いますが……」

    リン「本来の味を知らない私たちに、銘柄の差などわかりますか? 香りを嗅いでも、ただの煙たく、刺さるような奇妙な匂い、とだけしかわかりません」

    カヤ「私は嫌いではありませんけどね。今思えば――あのお方はどこから仕入れていたんでしょうか」

    リン「流通していないというわけではありません。キヴォトスの中枢の、その長を務めていらっしゃる方なのですから、禁制品を手に入れるのは苦労しないのでしょう」

  • 30二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:57:00

    初めてリアルタイムで見れる

  • 31二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 03:58:50

    カヤ「こちらはこちらで作業を進めてもかまいませんよね、行政官」

    リン「ええ。私も、骨を抜いておきますから」

    カヤ「では火を止めまして。このウイスキーと、4倍の水を入れて……」ジュワァァァァァ

    カヤ「塩を3つまみほど、コンソメを1欠けで味付けをして……煮立たせます」ゴリゴリゴリ 

    カチッ ボッ

  • 32二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 04:00:43

    >>30

    お?

    毎度、読んでくださってありがとうございます!

    そして、今夜中の完結はほぼ絶望的だということを先にお知らせいたします!!

    眠い!!!

  • 33二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 04:02:49

    リン「んっ」ポクッ ニュルッ

    カヤ「私、その作業がとても苦手でした」

    リン「コツがありますからね。先に脱臼させるとおっしゃっていましたが」

    カヤ「リン行政官の言う通り、一度骨の処理をしてから、直接骨をつかんで折り曲げたほうがすんなり骨を外せるのですよね……」

    リン「お鍋の方は落ち着きましたか? よければ手伝ってください。私も、そこまで得意ではないので」

    カヤ「仕方ありませんねえ。――んんっ」グリグリッ ググッ

  • 34二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 04:07:50

    リン「これは本来なくても良い作業、というのは、知っていましたか? んっ」ポクッ ニュルッ

    カヤ「……いえ」グリグリ

    リン「骨を残した方が出汁が出るのですが、このレシピではあえて抜くのです。そもそも手羽先は食べるのにひと手間ある部位。なぜ、これを使うかと言えば……」

    カヤ「ふんっ。コラーゲンが豊富だから、と。おっしゃっていました」ブチブチ ニュルッ

    リン「ふふ。そうです」

    カヤ「私だってそれぐらい教わっています!」プンスコ

    リン「骨を抜くのは簡単な理由です。『食べやすいから』」

    カヤ「それだけ……? そのためにわざわざ、調理過程でこんなに面倒なことを……? そんなもの、食べる際に各々処理すればいいではありませんか。んんっ!」ボグッ ニュルッ

    リン「あの方は、あなたの言葉を借りるならばまさしく”超人的”な手腕を持った方でしたが、非人道的なことは決してなさりません。恐怖と感じるのは、あの方があまりに超人過ぎたから、です。あくまで我々が、勝手にそう思っていただけ」

    カヤ「……当てつけですか?」

    リン「これで最後……んっ!」ニュルッ

  • 35二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 04:10:41

    カヤ「……」

    コトコトコトコト

    リン「お鍋は沸いたようですね。では、今骨を抜いた手羽先を入れて……。ローリエを一枚、それからブラックペッパーは……」

    カヤ「どうぞ」

    リン「……ありがとうございます」ガリガリガリガリ

    カヤ「……」

    リン「最後にアルミホイルで落し蓋をして……15分ほど煮込みましょう。お疲れさまでした。後片付けをしますか」

    カヤ「……はい」

    ジャー
    カチャカチャ

  • 36二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 04:32:07

    別室

    ”……”

    ミヤコ「先生」

    ”ん? どうしたの?”

    ミヤコ「あ、いえ。なぜその……タブレットPCを画面に向けているのかなと」

    ”ああ、あはは”
    ”記録しているというか……。見せてくれとせがまれたというか”

    ミヤコ「? ああ、そういえばAI? のようなものがが入っているのでしたっけ」

    カンナ「奴は反省の欠片も見られませんね。矯正局から出られるのは、まだ先のことでしょうな」

    ”そうでもないかもしれないよ?”

    カンナ「……発言上は未だ危険思想のままであるように見受けられますが?」

    ”そんなことないと思う”
    ”だって、対話しようとしているから”
    ”それにしても……”
    ”二人の口ぶりからすると、あのレシピは、連邦生徒会長の……”

  • 37二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 04:32:57

    -----

    厨房

    コトコトコト

    カヤ「……」

    リン「……」

    カヤ「……」

    リン「……」

    ……。

  • 38二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 04:36:35

    リン「……あなたならこの料理を憶えているだろうと、そう思っていました」

    カヤ「当たり前じゃないですか。ある意味、忘れ得ぬものの一つですよ、これは」

    リン「ですね」

    カヤ「これを食べる日は……家に帰れない日でしたから」

    リン「ふふふ。腹を満たす根菜と、スタミナをつけるにんにくと、肌の調子をキープする手羽先と、疲れを癒やす温かいスープ。合理的かつ効率的な夜食。連邦生徒会長は――そうなるお方は、なにか大きな問題があると、必ずこの料理を作っていました」

    カヤ「……」

    リン「……」

    カヤ「……」

    リン「……」

    カヤ「……行政官。あなたは、連邦生徒会長がお戻りにならない可能性を、考えているのですか」

  • 39二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 04:45:47

    リン「……」

    カヤ「……」

    リン「可能性の一つとして考慮するのは、当たり前です」

    カヤ「ですが、あの方の政治を行えるものはいません。リン主席行政官。それは、あなたも同じ。……私も、でしたが」

    リン「先生から聞きましたよ」

    カヤ「?」

    リン「あなたは私の体型を妬んでクーデターを起こしたのだと」

    カヤ「んなっ!」

    リン「こんなもの、あったって何の得にもなりませんよ。手元は見難い、服のサイズはない、動きづらい、下着も選ぶ。夏なんかは蒸れて最悪です」

    カヤ「そそそそ、そんな低俗な理由な訳がないでしょう!? 私は虚妄のサンクトゥムの一件でやはりキヴォトスにはあの方のような超人こそ必要だと強く再認識し行動したまでです!」

    リン「同じことです」

    カヤ「同じじゃありませんよ!」

    リン「同じなんですよ」

    カヤ「はぁ?」

  • 40二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 05:04:00

    リン「持っていれば邪魔になり、持っていなければ羨望する」

    カヤ「……」

    リン「私は連邦生徒会長を尊敬していますし、慕っています。今でも、この胸に空いた穴は塞がってくれません。それは、他の生徒会の面々と同じ……いえ。近くに居た分、同期である分、他の方々よりも強いものだと、うぬぼれているほどに。――飛び級して来た、あなたよりも」

    カヤ「ですが、あの方のようにはなれないではありませんか。ましてあなたはなろうともしない。くだらない衆愚政治などに傾倒して、連邦生徒会の威信を地に堕とそうとしている」

    リン「連邦生徒会長がいてくれるならよかったのです。しかし、今は居ません。これは。これは……いずれ来る未来だったのですよ、不知火元室長」

    カヤ「……」

    リン「我々だっていつまでもキヴォトスに、学生として居るわけではありません。私たちの後輩がやがて任に付くのです。各校の代表が集う連邦生徒会は、ただでさえ混沌とした場。確かに、あなたの言う”超人”が全ての裁量を持つのであるなら、一番良い方法。そんなこと、私だってわかっていますとも」

    カヤ「……最初から言っているではないですか。あの方の手腕を模倣するならば、恐怖と言う手っ取り早い方法で自治区を押さえつけるしかない。こちらの命令は1も2もなく聞くような環境作りをしなければ、またあの会議のような、どうしようもないときにどうしようもなくなるのですよ?」

    リン「それではだめなんですよ、不知火元室長。超人がいなくとも、恐怖がなくとも、政治が回るようにしなくてはならないのです。……かつて、生徒会長がいらっしゃったときにすら、思いましたよ。今はいい。すべてがうまく回っている。しかし……しかし。『もし』『万が一』生徒会長がなにかを間違えた場合、誰も指摘できない。たった一つの小さな間違い。クリップを止め忘れたとか、書類が一枚確認されていなかったとか。角度がたった1度違うだけなのに、崩壊と言う終点へと進まざるを得なくなってしまうのではないかと」

  • 41二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 05:05:04

    今日はこの辺りで失礼します……
    やっぱり完結できなかったよ!
    長くなってしまた

    せめて料理出来上がるまではやりたかったけど……
    すみませぬ

  • 42二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 06:58:06

    生徒たちってこういう何気ない対話が必要なんだろうなぁ

  • 43二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 12:42:24

    今起きて見に来たけどやっぱ好きだわ…

  • 44二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 14:52:19

    >>42

    あまねく(略)編は明らかコミュ不足だったしね……

    近ごろは裏で関わりあります的なストーリー増えてる?(イベスト読めてない勢)


    >>43

    お、夜勤ニキorネキかえ?

    毎度毎度読んでくれてありがとう

    なんかこの2人だと文字数えげつなくなるけど御赦し

  • 45二次元好きの匿名さん25/03/29(土) 19:27:20

    >>44

    面白いからどれだけ長くても読みますよ

  • 46二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 00:43:16

    >>45

    ありがとう!

    面白いと言って頂けるのはほんとうれしい。


    今夜もはじめま!

  • 47二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 00:46:09

    待ってた

  • 48二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 00:48:09

    カヤ「そんなミスなどしないから!! あの方は超人だったのでしょう!?」バンッ

    リン「彼女は神ではありません。あなたも”人”だといってるではありませんか。いい加減、連邦生徒会長を神格化するのはやめなさい!」

    カヤ「――ッ」

  • 49二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 00:55:13

    別室

    カンナ「……」ズズッ

    ”……”

    ミヤコ「……」

    サキ「……なあ、ダメなんじゃないか、これ」

    ミヤコ「我々は判断するに能わず。為すべきことは、不知火元防衛室長が行動を起こした際、すぐさま制圧するのみです」

    サキ「て言ったって、なあ」ズズッ

    クルミ『――FOX1、どうする、突入する? 言い争いの声すんごいけど』

    ユキノ「……」チラッ

    ミヤコ「先生、いかがしますか」

    ”もうちょっと様子をみよう”
    ”大丈夫。予想はしてたから”

  • 50二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 01:10:09

    ミヤコ「わかりました。FOX1、FOX3は待機です」

    ユキノ「了解。――『待機だ』」

    クルミ『りょうかーい。でもお遊びとはいえさ、私もこういうの久々なんだから、ちょっとはバッファ持たせてよね!』

    ミヤコ「RABBIT2、一応、FOX3のサポートお願いできますか?」

    サキ「了解! ……必要ないと思うけど」タッタッタッ

    ”それにしても、連邦生徒会長ってほんとすごい人だったんだね”
    ”ウワサにしか聞いたことないから……”
    ”みんなは会ったことあるんでしょ?”

    ミヤコ「私は、直接会ったことはなくてですね……。入学式の時に壇上にいらっしゃるのを見かけたぐらいで。ユキノ先輩たちは会ったことがあるんですよね?」

    ユキノ「まあ、SRT特殊学園はあの方が作った学校だし、そもそも直属の部隊として組織されていたわけだからね。もちろん、あるよ」

    ”カンナも会ったことある?”

    カンナ「ええ。とは言っても、放課後に喫茶店で駄弁るような間柄にはなれませんでしたけれど」クックック

  • 51二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 01:24:15

    ”やっぱり、すごい人だったんだ”

    カンナ「そりゃまあ。しかし、失踪されてからの混乱は先生もご存じでしょう? いまに続く混乱の元凶。人が一人いなくなっただけで、キヴォトス中が動いた。それだけ影響をお持ちだったということであり、連邦生徒会長というのは、それほどの存在なのです」

    ”ふうむ……”
    ”連邦生徒会長は例えば、カヤが言うようなさ”
    ”恐怖で自治区を押さえるようなことをしていたの?”

    ユキノ「我々のようなものを組織するぐらいですから。しかし純粋な恐怖と言われればそうではなく……。まあ、狩られる側からすれば、冷酷に、的確に。手足をもがれながら追いつめられ、手詰まりにされる感覚には、陥ったでしょうね」

    カンナ「ははっ。違いない。彼女はまさしく、蜘蛛のような方だった。半戦争状態だった自治区同士も表面上は鳴りを潜め、しかも業務のほぼ片手間にゲヘナとトリニティに握手をさせようと目論み、舞台に立たせたのはまったく……。奴の言葉を使うなら、”超人”。人を超えた頭の巡りをもっていたのは間違いないかと」

    ”そんな人が間違えてしまったとき”
    ”二人だったら、どうする?”
    ”ちゃんと『それは間違っています』って、言えた?”

    ユキノ「我々SRTは”力”ですので。月雪が言ったように、判断は求められていません」

    カンナ「そもそもヴァルキューレの公安局長ごときが意見できるような相手ではありません。それは、連邦生徒会幹部の仕事でしょう」

    ユキノ「……まあ、あの方が間違う判断なら、我々にも解決しようがない上。そもそも間違っていることにすら、気付けないのではないでしょうか」

    ”……ありがと”

  • 52二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 01:40:33

    ”……”

  • 53二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 01:49:07

    ”(確かな記憶じゃない)”
    ”(おぼろげで、本当のことなのか、夢かさえもわからない)”
    ”(ただ、あの時――)”
    ”(箱舟から落ちていくさなかの幻覚……)”
    ”(――この「世界」で目を覚ました、あの時も)”

    ”……”

    「……」

  • 54二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 01:57:52

    ――……。

    だから先生、どうか……。
    この絆を――
    私たちの思い出……過ごしてきたそのすべての日々を……どうか……。

  • 55二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 02:05:20

    ”……”

    「……」

  • 56二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 02:13:57

    ――……。

    厨房

    ボコボコボコボコ

    カヤ「……」フーッフーッ

    リン「……」

    カヤ「……」

    リン「……弱中火にしてください。いくら落し蓋しているからと言って、そこまで煮立たせては煮崩れしますし、煮詰まってしまいます」

    カヤ「……」キチキチ

    リン「にんにく、入れ過ぎましたかね」

    カヤ「――あなたが3欠片渡してきたのですよ?」

    リン「そうですね」

    カヤ「……」

    リン「……」

  • 57二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 02:41:43

    ガサガサ
    モワッ

    リン「……やっぱりちょっと匂いが強い。あとちょっとですね。お皿と、あとパセリを用意しておきましょう」クツクツ

    カヤ「いやいや……。私には刺激が強すぎる香りです」グゥゥ

    リン「矯正局ではどんな食事を?」

    カヤ「今まで定食として食べていたものの味付けを極限まで薄くし、美味くも不味くもないを極めた感じですかね? なんというか……。ほんと楽しくないんですよ。食事が」

    リン「やはり、いい手腕ではないですか」

    カヤ「確かにヴァルキューレは防衛室の管轄でした。が、矯正局の食事メニューまでは関与していません。その程度の嫌味ならば、私はなんとも思いませんよ? いちいち目くじらを立てるなど、まったく俗ですもの」

    リン「……悔しいですが」

    カヤ「?」

    リン「……」

    カヤ「……?」

  • 58二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 03:10:00

    昔オーガニック系の食事をとった後に歩いてたら、少し離れた場所にあった焼きそばの屋台から漂ってくるソースの香りに猛烈に食欲をそそられた

  • 59二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 03:20:17

    リン「では。もうほとんど煮えたので最後に」

    カヤ「どうぞ」

    リン「……ありがとうございます」

    カヤ「いえいえ」

    リン「ええ、そうです。最後に。最後に……バターを一欠け。香り付け。味付け。そんなものとは関係ない、ただ、その時にひどくバターが食べたい気分だったからというだけで付け足され、以後、レシピ化したもの」

    カヤ「にんにくとバター、じゃがいも、にんじん、ブラックペッパー。合わないはずはないのですよ」

    リン「この提案をしたのは、あなたでしたね」

  • 60二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 03:28:03

    カヤ「では、盛り付けますか?」

    リン「お願いします。私は飲み物を準備しておきますね」

    カヤ「コーヒーで」チャポ

    リン「……どうしましょうか」

    カヤ「コーヒーで!」ガルル

    リン「はいはい。用意していますよ。食後にいただきましょう。食事中は、私は水と決めていますので、合わせてください」

    カヤ「!」

    リン「ただ、豆は元々シャーレにあった、市販のものです。あなたのためだけに、わざわざ専門店の高級品を買うなんてことはしません」

    カヤ「それでも……それでもいいです。あのまっずいインスタント・コーヒーよりは、遥かにマシでしょうから!」

  • 61二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 03:34:21

    ――……。

    別室

    ”……矯正局で出してるコーヒーってそんなに不味いの?”

    カンナ「我々の支給品と同じものを使っているはずですが。舌の肥えた猫は低価格のフードを食べなくなるといいますからね」

    ミヤコ「……なぜ、こちらを見るのですか?」

  • 62二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 03:54:41

    ――……

    厨房内
    簡易テーブル

    リン「ブラックペッパーと、少しのパセリを散らして……完成ですね」

    カヤ「ほかの方々は? まさか、本当に食事を一緒に取るまでを? 二人きりで?」

    リン「なんなら後片付けまでですが」

    カヤ「……今更おあずけと言われたら噛みつきますが、正直言ったところ、これ以上は無駄な時間なのではないでしょうか。最悪、私は最後にコーヒーを飲めるのなら十分ですよ」

    リン「同感です。全く無駄ですね」

    カヤ「ならば――」

    リン「冷める前に食べましょう。早く席に着いて下さい」

    カヤ「……はぁ」カタン

    リン「では」

    いただきます。

  • 63二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 04:11:07

    ――……。

    別室

    カンナ「では私は、護送車の準備をしてきます。席を立ちますが、先生。なにかあればすぐに連絡を」

    ”うん、ありがとう”

    カツコツカツコツ

    ミヤコ「ひと先ずは、といったところでしょうか」

    ”そうだね”
    ”やっぱり、この制度はつくった方が良いかも”

    モエ「河川敷で殴り合って仲直り的な?」クヒヒッ

    ミヤコ「そんなベタな……。あの二人は、そもそも片方は武器を没収しています。これだけの監視下ですし、行政官は理知的なお方です。結論を出すのは早計かと」

    ”それでも、かな”
    ”今日の、この試験運用ですらこうなんだよ”
    ”あの二人、ついこないだまでとんでもないやり合いしてたのに”

    ユキノ「……」

    ミヤコ「……」

  • 64二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 04:15:44

    ”一緒に料理を作ったり”
    ”食事を摂ったり”
    ”RABBIT小隊もFOX小隊も、そんなのは当たり前にするでしょ?”

    ミヤコ「それは、先生もよくご存じかと」

    ユキノ「……わたしたちは、そうだね。先生の言いたいこと、わかるかも」

    ミヤコ「?」

    ユキノ「一緒に行動はしてたけど、忙しくてね。まして作戦行動中だったから。――各々で食事を摂ることが多かったな」

    ミヤコ「先輩……」

    ”テーブルを一緒に囲むっていうのは、大切なことなんだ”
    ”日常としてみんな忘れがちだけど”
    ”そう。日常”
    ”日常を生きるために、必要な行動なんだよ”

  • 65二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 04:24:53

    ――……。

    厨房

    リン「……」カチャカチャ

    カヤ「……」カツン モグモグ

    リン「……にんにくは焦がしましたが、どうですか?」

    カヤ「変わりません。記憶の中の味と」モグモグ

    リン「それはよかった。久々でしたが、一度覚えたことは忘れないものですね」

    カヤ「お言葉ですが行政官。私も手伝いましたからね」

    リン「はいはい、わかっていますとも」モグモグ

  • 66二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 12:27:00

    仲良し、平和だぁ…

  • 67二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 12:38:21

    一緒に食事を取って会話するのは大事 料理の後ろに映り込んでるものが毎回気になるんだけどわからない

  • 68二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 16:20:55

    眠気が限界だったのでシャワー浴びて目を覚まそうとした挙句、寝ました。

    ごめんち。

    あと少しなので書き終わったら投稿します。


    >>66

    平和かなあ!

    ギスギスアーカイブ!

    すき!


    >>67

    ちょうどこの後ろがごちゃごちゃしてて見苦しいから

    目隠しにCDとか置いてるだけです……

    左の緑色の筒は水

  • 69二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 16:21:37

    >>58

    ジャンクは暴力やもんな……

    次焼きそばつくるかな

  • 70二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 00:00:18

    いったんほしゅほしゅ

  • 71二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 09:21:02

    ほす

  • 72二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 16:04:47

    リン「塩気はいかがですか」

    カヤ「私はもうちょっと濃い方が好みですね。それにお肉も手羽先よりもモモ肉の方が合っていると思うのです」ズズッ

    リン「では次はそうしてみましょう」

    カヤ「……冗談ですよ? これはこれで、あの頃のレシピに忠実だったと思いますし。先ほども申しました通り、記憶の中の味と相違ありません」

    リン「あなたがバターを追加したように」

    カヤ「はい?」

    リン「あなたがバターを追加したように、さらに味を上げるのかもしれません。このレシピは顔や足のむくみに影響がないよう、塩分は控えめです。コラーゲンを摂るために手羽先を入れていると彼女は言っていましたが、コラーゲンの経口摂取は意味がないとする意見もあります」

    カヤ「……」

    リン「ほかにはありますか?」カチャカチャ

  • 73二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 16:05:35

    カヤ「骨」

    リン「骨」

    カヤ「あの量では出汁もなにもあったものではないかもしれません。ですが、たとえば鍋一杯。部署全員分ほどの量を仕込むならば、処理した手羽先の内骨を煮込んだスープを使えば、味に深みが出るものかと」

    リン「現実的ではありませんね。ただでさえ時間と労力のかかる仕事なのですから」モグモグ

    カヤ「そもそも、もはや料理を作っている時間も取れないではありませんか。毎日毎日、前まではなかった問題が噴出し、挙句それをまとめ上げる人はもういないのです」

  • 74二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 16:06:19

    リン「ですから。早く出てきてください」

  • 75二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 16:07:19

    カヤ「……はい?」

    リン「防衛室長は空席です。その分の作業は私と、防衛室の職員が担っていますがいずれ限界は見えます。というか、正直もう限界です」

    カヤ「あの、わたしはあなたを落とそうと様々策謀し、その結果の現状なのですが……。そんな人間がまた、室長の椅子に座れると思っているのですか?」

    リン「もちろん自由ははく奪します。そうですね。デスクを私の隣に持ってくるぐらいはさせていただきますか」

    カヤ「うっ。息が詰まるのでそれはやめていただきたいですね」

    リン「私は、連邦生徒会長にはなれません。それはあなたも同じです」

    カヤ「……」

    リン「私たち二人が力を合わせれば、などと言う夢物語を語るつもりもありません。反吐が出ます。逆立ちしても決して。私たちは彼女にはなれない。あの方が戻ってこない限り、前までのキヴォトスは戻らないのは、理解しています」

    カヤ「反吐……!? ええ! 私だってそうです! そうですとも! あなたの仕事は確実性はありますが、まったく遅く、大量の処理が舞い込む現状には合っていませんし!!」プンスコ

  • 76二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 16:08:41

    リン「必要なのです。あなたのその反骨心が」モグモグ

    カヤ「反骨心の結果がこのザマなんですが! おかげ様で!」

    リン「やらかしたことの反省をしていただくのは当然ではないですか。そのぐらいしていただかないと、今後の連邦生徒会の立つ瀬は、いよいよなくなります。具体的に言えば、万魔殿とティーパーティあたりにひどく突かれる違いありません。あそこはアレルギー的にいがみ合っていますが、その実、性質は同じ」

    カヤ「そうでしょうか……。考えたくもありませんが」

    リン「こうして」

    カヤ「?」

    リン「もっと早く、こうしてテーブルを囲んでいれば。もっと話していれば。ええ。悔しいですが、先生の目論見通り。この制度は採用すべきです」

    カヤ「……ですから、それはシャーレの支持率を高めることにしかならないでしょう」

    リン「で、あるならば。矯正局の勤めをさっさと果たし、私に意見をください。私の考えの、その反対側から。あなたの意見は過激ですが確実性はない。わたしの仕事は確実性はありますが、”超人”を前提とした仕組みのまま。決まりを破壊することを、私は恐れている。その真ん中を探ることが、今のキヴォトスには――連邦生徒会には、必要なのです」

    カヤ「……」

  • 77二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 01:45:56

    ――……。

    別室

    ”……”

    カタン

    ミヤコ「護衛は?」

    ”大丈夫、いらないよ”
    ”扉前の2人にも伝えておいて”

    ミヤコ「了解しました。――RABBIT2、FOX3。先生が小屋へ入ります。そのままお通し下さい」

    カチャ
    パタン

    モエ「……行政官の言う通りだよね。政治的な云々を考えれば、シャーレの支持率は確かに右肩上がりだし、連邦生徒会は不祥事の印象が強い」

    ミヤコ「とはいえシャーレは連邦生徒会の部署の一つ。子が親に噛みついたところで、むしろせっかくの支持を棒に振るのではないでしょうか。まず、先生がそのようなことをするとも思えません」

  • 78二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 11:09:26

    良いスレだぁ

  • 79二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 16:22:34

    おわんない
    ゴメンネ
    よるまでほ

  • 80二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 02:14:10

    手羽先は好きだけど手が汚れるから最後にまとめて食べる

  • 81二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 11:43:55

  • 82二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 16:16:53

    ユキノ「――そんなことは抜きにして。この強硬策とも言える制度には、私は賛成だよ。食事時というのは人が油断するタイミングの一つ。政治的な『食事会』とは違う、あくまで日常の中に仕組まれたこの制度は、きっと悪いことにはならないはずさ」

    ミヤコ「油断……」

    ユキノ「心を許す、と言った方が月雪の好みかな?」

    モエ「ひひっ。うちの隊長は甘ちゃんだからなぁ~」

    ミヤコ「そうではありません。……今の連邦生徒会に、そのような賭けに出るだけの体力があるのだろうかという疑問があるだけです」

    ユキノ「だからこそだよ」

    ミヤコ「……」

    ユキノ「だからこそ……生徒会はこの制度に乗らざるを得ないんだ。きっと七神行政官は、最初から分かっていたはずだとも」

  • 83二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 16:21:03

    厨房

    カヤ「たとえ……たとえ私のような人間が戻ったところで、それはむしろ連邦生徒会にとってマイナスにしかならないことで」

    ガチャ

    ”や”

    カヤ「……先生」

    リン「なんでしょうか? まだこの試験は終わっていませんが」

    ”一応モニタリングしていたから、それはわかっているよ”
    ”ただ話が平行線になりそうだったからさ”

    リン「平行線?」

    ”シャーレは一応連邦生徒会の一部門”
    ”私自身はそのことをよく分かっているつもりだけど、生徒のみんなからしたら、その立ち位置はハッキリしていないから、そういう議論になるんだよね”

    カヤ「シャーレの権限を強める施策を提案させていただいた身からすれば、手のひらを返したようなことになりますが、先生。その通りです。事実、現自治区の上層部を集めた場合、もはや先生抜きにまとめあげることは、連邦生徒会だけでは不可能なのです」

    リン「虚妄のサンクトゥムの、一連の作戦時に私たちは痛感しました。まして内部的な不安要素すらもあり――いえ、不知火元室長のことではなく。とかく、自治区がどうの以前の、足元の地盤がぬかるみになっているのだと」

    ”大人として、という言葉は、今だけは使わないね”
    ”それはきっと2人に失礼だから”
    ”つまり、シャーレの名前が上がらないようにすればいいってことでしょ?”

  • 84二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 16:22:36

    リン「……歯に衣を着せずに言うのなら、そういうことになります」

    ”だから、この制度は連邦生徒会の名の元に行おうよ”

    カヤ「あまり意味がないようにも思えますね?」

    ”私自身、生徒のみんながシャーレに対していい感情を持ってくれている子が増えて来たのはわかってる”
    ”うぬぼれかもしれないけど、そのために頑張ってきたところもあるから、卑下はしない”
    ”だから、次は連邦生徒会の番!”

    リン「自浄作用すら失くした私たちには渡りに船の言葉ではありますね。……だからこそ、悔しいのですが」

    カヤ「具体的にはどのようになさるのですか? シャーレの厨房を使い、シャーレの当番の生徒に制度を適用する以上、連邦生徒会は入り込む余地はないように思えるのですよ」

    ”この制度の公布は連邦生徒会に一任するし、その文言も『連邦生徒会が原案で依頼した』っていう形にして”
    ”あくまで私は依頼を受けた側として動くようにすれば?”

    カヤ「それだとまたぞろ、先生に仕事を増やしたと反感を持つ生徒が、デモを起こしたりしませんかね……?」ビクビク

    ”まあ万人が納得する政治なんてこの世に存在しないからね……”
    ”そういう子が出て来たとしても、私自身が肯定的であれば、そんな意見はいずれ消え去ると思う”
    ”シャーレは自治区の垣根を超えて行動できる。この形はSRTと同じ。ならSRTのように、冠をハッキリさせればいい”

  • 85二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 16:25:33

    リン「確かに、私たちの名前が冠に付くのなら、支持率の上り幅はある程度抑えることはできます。ですがやはり、シャーレありきの連邦生徒会には変わりがありません」

    カヤ「そうですよ。そもそもの問題はそこなのですから。であるのなら、いっそ連邦生徒会の厨房も開放し、職員と自治区の人間の交流を計ったほうが――」

    ”それだ!”

    カヤ「!」

    ”リンちゃん、連邦生徒会の厨房は使えるの?”

    リン「食堂のですか? あそこはさすがに、私たちの食を担う場所ですので一般開放は難しいです。というか、今まで黙っていましたがリンちゃんはおやめください」

    ”……”
    ”それだったら――”

  • 86二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 16:25:53

    よるまでほ代わり

  • 87二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 01:02:22

    頭いいね、先生

  • 88二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 06:13:18

    最近深夜起きていられなくて…
    保守して抱いて助かっておりますありがとうございます⚰️

  • 89二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 13:19:20

    早い内に保守っときますね
    忘れがちなので

  • 90二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 16:23:52

    ――……。

    カヤ「――場所は、防衛室に問い合わせていただければすぐにわかると思います」

    リン「では」

    ”うん!”

    リン「管理者は私たち連邦生徒会の、それも防衛室管轄の建屋ですか。確かに、そのまま定期メンテナンスされるだけで放置されているよりは、利用していたほうがよほど合理的ですね。私も扱いやすいですし」

    ”まさにおあつらえ向きの建物だね”
    ”位置的にも、シャーレと連邦生徒会の中間ぐらいだ”

    リン「独自のインフラを備えた、災害時にも利用可能な建物……。私は存じ上げませんでしたね、不知火元防衛室長?」

    カヤ「私が建てたわけではありませんよ!? あくまで引き継いだだけですから!」

    リン「……まあ、防衛室の悪しき慣習も、あなたのおかげで一度は糸が切れたわけですし。多めに見ましょう。大方、カイザー社辺りと共謀する際のセーフハウスのようなものなのでしょう」

    カヤ「も、黙秘させていただきます」

  • 91二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 16:29:28

    ”もし、場所を貸してもらえるっていうなら、連邦生徒会の懸念点もだいぶ解消されるね。なんせ管理者なんだから”
    ”場所がシャーレじゃなくなっちゃうのなら、人員だけど……”

    リン「事前予約制にするならば常駐人員は要りません。建物の鍵はこちらとシャーレ、二か所で管理してスケジュール表を共有すれば、ブッキングも避けられると思いますし」

    ”団体ならともかく”
    ”……ブッキングこそが、この制度のキモなんだけどね!”

    リン「ふふ。ただ、その際に起きた問題には、責任を取っていただきますよ」

    ”任せて!”
    ”マコトとミカ意外ならね!”

    カヤ「なんですかその地獄のような組み合わせは……」

    ”皮算用はともかくとして”
    ”ここまでいろいろ決められたってことは……”チラッ

    リン「……承認しましょう」

    ”やった!”

    リン「ただ、建物や制度の公布は連邦生徒会に任せていただきますが、すべてを連邦生徒会の名義にしますと、不知火さんが言ったようにいらぬ反感を買う可能性があるので、この制度の一般的な呼称としては、シャーレの名前を使わせていただきます。いずれ、変わるかもしれませんが」

    ”仮の名前かぁ”
    ”例えばどんな感じにする?”

    リン「そうですね……。あくまで仮称ですから……。はじめに先生が”部”を作りたいとおっしゃいましたが、そのまま”部”とすると、申し上げました通り入れ子構造的な誤解が生まれるかもしれません。公式でありながら、あくまで強制的な法律ではない活動ですから……」

  • 92二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 16:30:31

    リン「シャーレ調理倶楽部、なんていかがでしょうか?」

    ~Fin~

  • 93二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 16:32:40

    二万文字だってさ!!!!
    長くなっちゃってすみません。

    一応これで終わりです~。

    読んでくださって、保守してくださって、ありがとうございました!
    次はこれのめっちゃ短いエピローグか、また新しいお料理スレで~

    では!

  • 94二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 16:33:45

    シンプルでわかりやすい良い名前だ
    今回も楽しませていただきました!!
    次も期待しちまうぜ!

  • 95二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 02:32:55

    面白かった 違う学園の子同士で作ると芋煮論争みたいなことが起きる料理もあるのかな

  • 96二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 07:32:10

    >>94

    もっとさらっと読めるスナックSS目指します!

    よろしくお願いします!


    >>95

    おもしろそう

    アイリッシュシチューも人参入れるかで論争あるみたいだし、そういうネタあれば採用する所存

    食文化自体は画一化されてそうだから、パスタを折ったら世界中どこでも飛んでくる2人組みたいなことにはならないか

  • 97二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:31:20

    エピローグはこのスレが残ってたらやるのかな?

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