安価&ダイス&AIで戦国出世シミュレーション

  • 1◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 13:55:43

    ※このスレの日本史はフィクションのパラレルワールドです。

    ※スレ主の戦国知識はにわかです。

    ※前の世界線(バッドエンド)はこちら↓

    安価&ダイス&AIで太閤記もどき|あにまん掲示板※このスレの日本史はフィクションのパラレルワールドです。※スレ主の戦国知識はにわかです。──天文20年(1551年)。尾張「下川村」の貧しい百姓、藤四郎。17歳。この乱世、侍になることが“負け犬”の暮…bbs.animanch.com

    【重要】

    ⚠️非現実的な安価は禁止です。

    ⚠️突飛な展開の安価も、こちらで勝手に除外させていただく場合があります。


    ──


    天文20年(1551年)。

    尾張「駒井村」の貧しい百姓、日吉。

    この乱世、侍になることが“負け犬”の暮らしから抜け出す最善の道だと考え、仕官の旅に出る。


    安価とダイスで彼の行動や領地内外での出来事を決め、その結果をチャットGPTに生成してもらいます。

    >>990までにどこまで出世できるでしょうか。

    目指すは城持ち大名。果ては天下人も夢ではない?

  • 2◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 13:56:43

    【尾張 駒井村】
    ・日吉の父(故人)
    ・まさ(母)
    ・もも(姉)
    ・日吉
    ・小竹(弟)
    ・きい(妹)

  • 3◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 13:57:04

    【尾張】
    大名:小田信貞(おだ信貞)
    家臣:司馬田春家(しばた はるいえ)、前田時家(まえのときいえ)

    【駿河・遠江・三河】
    大名:品川吉元(しながわ よしもと)
    家臣:松下元保(まつした もとやす)

    【美濃】
    大名:斉藤道山(さいとう どうざん)
    家臣:稲葉義道(いなば よしみち)

  • 4◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 13:58:15

    仕官先は

    1.小田

    2.品川

    3.斉藤

    dice1d3=1 (1)

  • 5二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 13:59:26

    リアルで言う織田ポジション
    まさに秀吉の線もありうるね

  • 6◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 14:01:44

    今回も豊臣秀吉モデルでいきます!

  • 7◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 14:03:12

    尾張国、駒井村。田畑の広がる寒村の一角で、一人の若者が旅支度を整えていた。名を日吉。貧しい百姓の長男として生まれ、幼い頃から泥まみれになりながら田を耕してきた。しかし、彼の胸にはずっと燻る思いがあった。

    (このまま終わってたまるか……!)

    侍になる。戦で手柄を立て、名を挙げ、いずれは侍大将にまで上り詰める。そんな野望を抱きながら、日吉は荷物を肩にかけ、母・まさと姉・もも、弟・小竹、妹・きいの顔を振り返った。

    「行ってくる」

    母は心配そうな顔をしたが、それでも黙って頷いた。姉はただ微笑んだ。小竹は羨望の眼差しを向け、きいは袖を握って離さなかった。

    目指すは小田家家臣。主君・小田晴永は、改革的な統治を進める風雲児。ならば、自分のような者でも仕官の道が開けるかもしれない。しかし、武士でもない者がいきなり取り立てられるはずもない。ただ「志がある」と言っても笑われるだけだ。

    何か策を考える必要がある。

  • 8◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 14:03:51



    西暦: 1551年
    年齢: 17歳
    主君: なし
    位: 百姓
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 0
    居住: なし



    下3スレからダイス

  • 9二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 14:05:23

    とりあえず城下町で募兵とかしていないか確認する

  • 10二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 14:21:05

    城下町で名のある悪党など賞金首を討伐し、名をあげよう

  • 11二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 14:22:32

    知り合いのつてをたどる

  • 12◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 14:24:03

    1. >>9

    2. >>10

    3. >>11

    dice1d3=1 (1)

  • 13◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 14:31:33

    日吉は駒井村を後にし、ひたすら歩き続けた。道中、農夫や旅人とすれ違いながら、次第に街道は賑わいを見せるようになる。そして、ほどなくして清洲城下へと辿り着いた。

    尾張は交易の要地であり、城下町は活気に満ちていた。商人が行き交い、職人が腕を振るう。その様子に日吉は圧倒されつつも、目的を忘れず、町の酒場や辻で耳を澄ませた。

    「聞いたか? どうやら品川がまた三河へ兵を出すらしい」
    「小田様も手をこまねいてはおられぬな。今こそ兵を募る時かもしれん」

    どうやら、隣国の品川吉元が三河へ侵攻を企てているという。小田家も黙っているはずがない。もしかすると、新たに兵を募る可能性もあるのではないか。

    さらに、城下のある武家屋敷では、小田家の家臣・前田時家が郎党を連れて門から出てきた。その顔は険しく、これから軍議でもあるかのような雰囲気だ。

    戦の機運は高まっている――

  • 14◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 14:32:38

    ChatGPTの生成結果だと、この時空の三河は今川の傘下じゃないみたいですね。



    西暦: 1551年
    年齢: 17歳
    主君: なし
    位: 百姓
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 0
    居住: なし



    下3スレからダイス

  • 15二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 16:16:45

    ほなら兵士になろう

  • 16二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 16:27:08

    あえて武田軍へ仕官する

  • 17二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 16:27:25

    北条家に仕える

  • 18◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 16:31:26

    1. >>15

    2. >>16

    3. >>17

    dice1d3=3 (3)

  • 19◆C4EXRAEkOg25/03/30(日) 16:31:59

    どうして急に北条に?
    下3スレでダイス

  • 20二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 17:54:15

    荷車の中で雨風をしのいでいたら荷車が北条へと向かった

  • 21二次元好きの匿名さん25/03/30(日) 21:17:32

    なぜか北条の使いがきた

  • 22二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 00:30:34

    北条の密使が来た

  • 23◆C4EXRAEkOg25/03/31(月) 03:27:23

    1. >>20

    2. >>21

    3. >>22

    dice1d3=3 (3)

  • 24◆C4EXRAEkOg25/03/31(月) 09:04:16

    「職を探しておるのか?」

    日吉が耳を澄ませていると、背後から静かな声がかかった。振り向くと、旅の浪人風の男が立っていた。鋭い目つきながら、どこか人懐こい笑みを浮かべている。

    「お主……侍になろうとしておるのではないか?」

    日吉は慎重に頷いた。すると、男は周囲を見回し、人通りの少ない路地へと日吉を誘った。

    「いい話がある」

    男は懐から銭を少し取り出し、日吉の目の前で弄んだ。

    「小田信貞のもとで仕官を願うつもりか? だが、あの男は気性が荒い。何の後ろ盾もないお主のような者が仕官しても、刀の露と消えるのが関の山だ」

    日吉は黙って聞いていた。

    「その点、関東の北條家は違う。武勇と知略の家柄であり、実力を認められれば、身分など関係ない。ちょうど、北條にはとある重要な仕官口があってな……どうだ、興味はないか?」

    北條家――関東の覇者と名高い戦国大名。小田家の尾張とは別の戦乱の地に根を張る強大な家柄。その言葉に、日吉の心が揺れた。

    「……あなた様の名は?」

    「小一郎という」

    「……日吉でございます」

  • 25◆C4EXRAEkOg25/03/31(月) 09:04:47

    こうして日吉は、小一郎と名乗る男についていくことを決めた。だが、日吉は知る由もない。小一郎の正体は北條家の間者・風馬小一郎であり、彼が探していたのは北條家嫡男・氏昌の影武者となる人物だった。

    (ついに見つけた……この日吉という小僧、若に瓜二つ……!)

    内心でほくそ笑みながら、小一郎は日吉を連れ、東海道をひたすら東へと歩き始めた。



    西暦: 1551年
    年齢: 17歳
    主君: なし
    位: 百姓
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 0
    居住: なし



    下3スレからダイス

  • 26二次元好きの匿名さん25/03/31(月) 15:06:52

    給料はいくらか聞く

  • 27二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 00:46:57

    なぜ自分を選んだのか聞く

  • 28二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 00:47:46

    彼の言い回しに不審なものを感じとる

  • 29◆C4EXRAEkOg25/04/01(火) 05:06:24

    1. >>26

    2. >>27

    3. >>28

    dice1d3=1 (1)

  • 30二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 05:16:59

    俗物だが百姓らしい選択肢

  • 31◆C4EXRAEkOg25/04/01(火) 08:48:07

    東海道を歩き続けること数日、日吉と小一郎は三河の国に差し掛かっていた。田畑の広がる農村を通り過ぎながら、日吉はふと気になったことを口にした。

    「小一郎さま、無礼を承知でお尋ねしますが……北條での禄はいくらほどで?」

    小一郎は歩みを止め、口を開いた。

    「ふむ……」

    しばしの沈黙の後、彼は言った。

    「年に米三百石、金子三十貫」

    日吉は息を呑んだ。

    (三百石……!?)

    一石は約150kgの米であり、三百石となると約45,000kg。百姓の家では到底手にできない量の米だ。そして金子三十貫は、およそ360万円に相当する大金。一般の足軽でも、せいぜい十石から二十石の禄が普通であり、これはとてつもない待遇だった。

  • 32◆C4EXRAEkOg25/04/01(火) 08:48:45

    「……それほどの禄を、俺のような者に?」

    日吉が信じられないといった表情を浮かべると、小一郎は微笑んだ。

    「お主には、それに見合う役目があるということだ」

    日吉は不思議に思いつつも、それ以上は問い詰めなかった。この話が本当ならば、仕官どころか、一気に侍としての地位を手にすることができる。

    (俺は……本当に、運を掴んだのかもしれん)

    そう思いながら、日吉は小一郎とともにさらに東を目指した。



    西暦: 1551年
    年齢: 17歳
    主君: なし
    位: 百姓
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 0
    居住: なし



    下3スレからダイス

  • 33二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 17:13:46

    真意を探る

  • 34二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 17:16:45

    身分はどうなるか詳しく聞いてみる

  • 35二次元好きの匿名さん25/04/01(火) 17:53:33

    天狗の面を被った集団に襲われる

  • 36◆C4EXRAEkOg25/04/01(火) 19:22:33

    1. >>33

    2. >>34

    3. >>35

    dice1d3=2 (2)

  • 37二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 01:01:59

    このレスは削除されています

  • 38◆C4EXRAEkOg25/04/02(水) 08:03:10

    旅路を進むにつれ、日吉の胸にはひとつの疑問が膨らんでいった。もともと百姓の身である自分が、いきなり三百石もの禄を受け取ることなどあり得るのか?
    耐えきれず、日吉は再び問いかけた。

    「小一郎さま……俺の身分はどうなるのでしょう?」

    小一郎は微かに笑い、はっきりと言った。

    「無論、士分よ。侍になるのだ」

    日吉の胸が高鳴った。士分――それは武士として正式に認められる身分だ。ただの足軽ではなく、武士として家格を与えられるということ。これほどの出世が、いきなり訪れるとは夢のようだった。

    しかし、次の言葉が日吉を現実に引き戻した。

    「だがな、日吉」

    小一郎は鋭い眼差しを向けた。

    「このお役は、ただ槍を振るう足軽では務まらぬ。文にも武にも通じていなければならん。剣、弓、馬、戦術、礼法……すべて身につけねばならぬ。それができなければ、お主はただの百姓に戻ることになる」

    日吉は息を呑んだ。

    「……かしこまりました」

    「厳しいぞ。覚悟しておけ」

    日吉は無言で頷いた。もとより、生きるために這い上がるつもりだった。ならば、どれほどの試練があろうとも、乗り越えてみせる。

    ――そんな覚悟を胸に秘めながら、二人は東へと歩みを進め、ついに駿府へと差し掛かった。

  • 39◆C4EXRAEkOg25/04/02(水) 08:04:17

    ここ駿府は、遠江・駿河・三河を支配する品川吉元の本拠地。関東へ向かうには、ここを通らねばならない。

    品川の城下町は尾張に勝るとも劣らぬ賑わいを見せていた。日吉はその喧騒の中で、己の運命が大きく動き始めていることを、強く感じずにはいられなかった。

    ---

    西暦:1551年
    年齢:17歳
    主君:なし
    位:百姓 → 侍(予定)
    家中:妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高:0(予定では300石)
    居住:なし

    ---

    下3スレからダイス

  • 40二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 16:34:28

    このレスは削除されています

  • 41二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 16:35:30

    無事何事もなく城までたどり着く

  • 42二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 16:37:19

    改めてなぜ自分を選んだのか詳しく聞いてみる

  • 43二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 16:40:20

    うますぎる話に不信感を抱く日吉

  • 44◆C4EXRAEkOg25/04/02(水) 17:11:55

    1. >>41

    2. >>42

    3. >>43

    dice1d3=1 (1)

  • 45◆C4EXRAEkOg25/04/02(水) 17:23:28

    ここでスレ主、北条家の家臣、板部岡江雪斎しか知らないことに気づく……←

  • 46二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 17:35:09

    AIに聞けばよくね?

  • 47◆C4EXRAEkOg25/04/02(水) 17:41:23

    それだ。

  • 48◆C4EXRAEkOg25/04/02(水) 17:42:11

    東海道を越え、遠く相模の地へ――。日吉と小一郎はついに小田原城へと辿り着いた。

    城門を潜り、厳めしい侍たちの目をくぐり抜けながら、日吉は胸の高鳴りを必死に抑えていた。ここに来た意味を未だ完全に理解してはいなかったが、小一郎が示す道を進むしかない。

    案内されるままに城内の庭へ通され、膝をつく。しばらくすると、縁側に二人の男が現れた。

    ひとりは気品ある若武者。もうひとりは、同じくらいの年頃ながら僧姿をしていた。

    日吉が頭を下げると、僧姿の男が鋭い目で見下ろし、声を上げた。

    「小一郎、ついに見つけたか!」

    小一郎が静かに頷く。

    「はい、江雪どの。……日吉、面を上げい」

    日吉がゆっくりと顔を上げると、僧姿の男――江雪が、目を見開いた。

    「おお……!若と瓜二つ…!」

    日吉も目の前の若武者を見つめた。そして、自分とよく似ているかもしれないと気づく。骨格、目鼻立ち、背丈――確かに似ていた。

    「して、どこの者だ?」

    「尾張の百姓にございます」

    江雪は少し驚いたように小一郎を見たが、すぐに納得したように頷いた。

    「百姓か……いや、構わぬ。殿の影武者も元は浪人……使えるかどうか、まずは稽古させてみい」

  • 49◆C4EXRAEkOg25/04/02(水) 17:43:03

    日吉は、自分の知らぬところで話が進んでいることに気づき、戸惑った。しかし、その戸惑いを押し殺しながら、もうひとりの若武者――自分と似た顔の男を見た。

    若武者がゆっくりと口を開いた。

    「……尾張の者。名は何と申す」

    日吉は深く頭を下げ、静かに答えた。

    「日吉にございます」

    若武者は微かに笑みを浮かべ、まっすぐ日吉を見つめた。

    「九郎氏昌じゃ。我が“影”となってくれること、頼もしく思うぞ」

    その言葉を受け、日吉の運命は大きく動き出した――。



    西暦: 1551年
    年齢: 17歳
    主君: 北條氏勝(影武者として氏昌付き)
    位: 百姓 → 侍(影武者)
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石(予定)
    居住: 小田原城



    下3スレからダイス

  • 50二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 17:56:38

    最初の仕事を聞く

  • 51二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 18:01:41

    まずは必要な知識を身につける

  • 52二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 18:07:26

    影武者としての素養を極めるためスパルタ教育の開始

  • 53◆C4EXRAEkOg25/04/02(水) 18:46:05

    1. >>50

    2. >>51

    3. >>52

    dice1d3=1 (1)

  • 54◆C4EXRAEkOg25/04/02(水) 18:46:54

    最初の仕事の内容
    下3レスからダイス

  • 55二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 20:06:14

    影武者として育て上げるための修練

  • 56二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 23:44:43

    若の言葉遣いや所作を覚えること

  • 57二次元好きの匿名さん25/04/02(水) 23:45:42

    雑務をこなさせるために文字を覚える

  • 58二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 01:47:01

    このレスは削除されています

  • 59◆C4EXRAEkOg25/04/03(木) 08:15:03

    1. >>55

    2. >>56

    3. >>57

    dice1d3=1 (1)

  • 60◆C4EXRAEkOg25/04/03(木) 09:45:10

    こうして日吉は、北條氏康の嫡男・北條氏昌の影武者として、正式に仕えることとなった。

    住まいは小田原城内の一室。影武者としての生活が本格的に始まるにあたり、日吉は一人の男と同じ部屋を与えられた。
    その男こそ、氏昌の父・北條氏勝の影武者を務める元浪人――高木新左衛門である。

    「お主が日吉か。これからの修練は厳しいぞ」

    そう言いながら新左衛門は日吉を値踏みするように見つめた。

    「覚えておけ。影武者というのは、ただ顔が似ているだけでは務まらん。何より大切なのは、本人と見紛うほどの振る舞いを身につけることだ」

    日吉はゴクリと唾を飲み込んだ。

    「そのために、剣、弓、馬、兵法、礼節……武士としての基本をすべて叩き込む。お主は百姓だろう? ならば佇まいだけで見破られることもある。それを防ぐためにも、何よりまずは礼法を覚えねばな」

    「……はい!」

    覚悟を決めた日吉だったが、修練は想像を絶するものだった。

  • 61◆C4EXRAEkOg25/04/03(木) 09:55:30

    まずは刀の扱いから。これまで鍬しか握ったことのない日吉にとって、重い刀は重心が取りにくく、振るうたびに体勢を崩した。弓はさらに難しく、的に当てるどころか弦を引く力すら足りなかった。
    馬の稽古では、初めての乗馬に恐怖を覚えながらも、必死にしがみついた。

    さらに厄介だったのは兵法と礼節である。影武者として動揺を悟られてはならず、どんな状況でも泰然自若としていなければならない。

    「お主の役目は、命を賭して主君を守ること。だが、そのためにはまず“主君らしく”見せねばならん」

    「……はっ!」

  • 62◆C4EXRAEkOg25/04/03(木) 09:56:27

    さらに、日吉は漢字の読み書きから学ぶことになった。百姓にとって漢字は無縁のものだったが、影武者である以上、書状を読めなければならない。氏昌が筆をとる場面で誤魔化すことは許されないのだ。
    筆を握る手は震え、何度も墨をこぼしたが、日吉は諦めなかった。

    (百姓の暮らしに戻るつもりはない……!)

    這い上がるつもりでこの道を選んだのだ。どんな苦しみも耐え抜いてみせる。
    新左衛門はそんな日吉の様子を見て、微かに笑みを浮かべた。

    「悪くない。だが、ここからが本当の試練だぞ」

    こうして日吉の、武士としての人生が始まった。



    西暦: 1551年
    年齢: 17歳
    主君: 北條氏康(影武者として氏昌付き)
    位: 影武者(士分相当)
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石(予定)
    居住: 小田原城



    下3スレからダイス

  • 63二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 18:31:00

    敵の間者を発見

  • 64二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 18:33:01

    主君を守れるかどうか試すと称して試合を申し込まれる

  • 65二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 18:34:33

    茶会に誘われる

  • 66◆C4EXRAEkOg25/04/03(木) 18:38:38

    1. >>63

    2. >>64

    3. >>65

    dice1d3=3 (3)

  • 67◆C4EXRAEkOg25/04/03(木) 18:40:49

    茶会は dice1d3=3 (3)

    1. 北條家中で

    2. 同盟相手と

    3. 下3レスからダイス

  • 68二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 19:59:22
  • 69二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 19:59:58
  • 70二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 20:01:22

    品川家

  • 71◆C4EXRAEkOg25/04/03(木) 20:36:01

    1. >>68

    2. >>69

    3. >>70

    dice1d3=1 (1)

  • 72◆C4EXRAEkOg25/04/03(木) 20:38:07

    茶会を開く同盟相手は dice1d2=1 (1)

    1. 品川吉元

    2. 竹田治信(信玄)

  • 73◆C4EXRAEkOg25/04/03(木) 20:41:20

    ついでに日吉、改め樋下藤一郎のステータスをば


    剣 dice1d100=36 (36)

    弓 dice1d100=83 (83)

    馬 dice1d100=5 (5)

    兵法 dice1d100=35 (35)

    礼節 dice1d100=58 (58)


    1年でこれくらい習得したよ

  • 74二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 01:13:21

    弓は中々だけど他はビミョー?

  • 75◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 09:51:15

    日吉は、正式に士分へと取り立てられたことで、新たな名を与えられた。

    ――樋下藤一郎(ひのした とういちろう)

    かつては百姓として土を耕していた自分が、こうして武士の名を持つ身になろうとは。胸の奥でじんと熱いものが込み上げるのを感じた。

    そして、藤一郎となってからの一年間――。

    厳しい鍛錬の末、藤一郎の弓の腕は家臣に並ぶほどに上達した。

    礼節もまずまずの出来。元は百姓といえど、真面目に学べば何とか形にはなった。

    だが、剣と兵法は未だに劣り、乗馬に至ってはからっきし。いくら稽古しても、馬上ではぎこちない動きになってしまう。

    それでも、厳しくも親身に教えてくれる新左衛門のもと、藤一郎は必死に食らいついた。いつしか藤一郎は、新左衛門を父のように慕うようになっていた。

    そんな折――。

  • 76◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 09:52:13

    ある日、北條家の筆頭家老である松山規秀から、藤一郎と新左衛門に重要な命が下った。

    「品川吉元より、茶会の誘いがあった。場所は駿河との国境にある寺。だが、万が一のことを考え、氏勝様・氏昌様の代わりに、お主ら二人が出席せよ」

    藤一郎は驚き、思わず目を見開いた。

    影武者とはいえ、城内での生活に慣れたばかりの身。大名同士の社交の場に出るなど、まだ早すぎるのではないか?

    しかし、規秀の命令に異を唱えることはできない。動揺しながら新左衛門を見ると、彼は肩をすくめて微笑んだ。

    「茶の湯か。これは付け焼き刃で覚えるより他ないのう」

  • 77◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 09:52:44



    西暦: 1552年
    年齢: 18歳
    主君: 北條氏勝(影武者として氏昌付き)
    位: 影武者(士分・樋下藤一郎)
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 78二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 10:15:58

    茶会に来た品川吉元も影武者

  • 79二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 13:21:25

    品川家の重臣たちが藤一郎が茶の湯に慣れていなさそうなところを怪しむ

  • 80二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 13:30:02

    最近北條家に素晴らしき腕前の弓取りがおるそうな、と話題を振られる

  • 81◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 13:31:52

    1. >>78

    2. >>79

    3. >>80

    dice1d3=1 (1)

  • 82◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 13:45:27

    茶会当日――。

    朝もやの中、藤一郎と新左衛門は、松山規秀、板部江雪ら数名の家臣とともに、小田原城を発ち、相模と駿河の国境にある寺へ向かった。

    行軍の列の先頭に、新左衛門。次いで、ぎこちなく手綱を捌く藤一郎。まだ馬の扱いに慣れておらず、たびたび馬に不安そうに顔を向ける。

    (右前、右後ろ、左前、左後ろ……茶の道具の並べ方……「一つ置き」……懐紙は左……)

    藤一郎は、騎乗のまま頭の中で茶の湯の作法を何度も唱えていた。覚えたばかりの所作。一つでも間違えれば、それは氏昌の名に泥を塗ることになる。

    到着した寺は、山の静けさの中にある書院造の立派な建物。風に揺れる竹林と、低く響く鐘の音が辺りを包んでいた。

    中に通されると、そこにいたのは――品川吉元。

    だが藤一郎はその姿を見て、胸の奥に何か引っかかる違和感を覚えた。年齢も風格もそれらしく、声も落ち着いているが……どこか作り物めいていた。

  • 83◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 13:46:28

    吉元は唐物の茶器を取り出して見せた。

    「こちらは、南宋時代の曜変天目。光の加減により、茶の面が宝玉のように……」

    説明を受ける藤一郎は、頷きながらも頭が真っ白になりそうだった。何度聞いても、どの器がどうすごいのかさっぱりわからない。

    その後、奥の間から同明衆が点てた茶が運ばれてくる。

    ――あくまで、平然を装え。

    茶碗を受け取り、作法通りに回し、口に運ぶ。渋みの中に、わずかな甘味と……いや、それすらも気のせいかもしれない。

    そのときだった。

    「ところで……」

    静かに口を開いたのは新左衛門。茶を飲み干し、茶碗を戻したその瞬間だった。

    「貴殿は――治部大輔吉元殿ではござらぬな?」

    藤一郎は息を呑んだ。

  • 84◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 13:47:39

    「新……父上!? な、何をおっしゃいます……!? この方は、間違いなく――」

    視線を向けると、吉元と名乗る男の表情が、ほんの一瞬、緊張に揺れた。だがすぐに口元に笑みを浮かべる。

    「……ふふ。いやはや、さすがは北條の家中。誤魔化しは効かぬようですな」

    ――やはり、この男も「影」だった。

    まさか、相手も影武者でこの場に来ていたとは。



    西暦: 1552年
    年齢: 18歳
    主君: 北條氏勝(影武者として氏昌付き)
    位: 影武者(士分・樋下藤一郎)
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石(予定)
    居住: 小田原城



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  • 85二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 14:49:52

    なぜ影武者が来ている?

  • 86二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 14:53:39

    茶と茶菓子を出される藤一郎
    しかし相手の影武者もまた藤一郎の所作から彼の正体に感づいた

  • 87二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 15:20:05

    突如として織田信長が上洛を果たしたと伝令が来る

  • 88◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 17:22:18

    1. >>85

    2. >>86

    3. >>87

    dice1d3=3 (3)

  • 89◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 17:37:48

    張りつめた空気の茶会に、突如として割って入る足音が響いた。

    「ご無礼仕ります!」

    一同が振り返ると、そこに飛び込んできたのは、品川方の家臣――朝比奈康友。息を切らし、額に汗を浮かべている。

    吉元の影武者が眉をひそめ、静かに叱責する。

    「何事じゃ、茶会の場であるぞ」

    だが康友はひるまず言った。

    「只今、遠江より火急の知らせ!――小田信貞が、上洛したと!」

    その瞬間、吉元の影武者と新左衛門の表情がぴたりと固まった。

    藤一郎は、その言葉の意味を測りかねていた。上洛――京へ上る。それが、どうしてここまで場を凍らせるのか。

    「……恐らく、信貞は京の公方様の威を借りて、我ら品川に三河から手を引けと圧をかけるつもりじゃな」

    そう呟いた吉元の影武者の声に、ただならぬ憂慮がにじむ。

    「父上……!信貞は京で一体何を……?」

    藤一郎が尋ねると、新左衛門が、少し険しい顔つきで答えた。

  • 90◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 17:42:40

    「九郎。信貞は足利義照公の後ろ盾を得ようとしておるのだ。そうすれば戦の大義を名乗れる。信貞は、三河を我がものにする口実を得ようとしているのだ」

    茶の湯の席は、すでに戦の香りを帯び始めていた。

    「……三河は、まだ若い松下元保が治めておる。じゃが、その背後にいる重臣たちは、かつて品川に反発し、元保を担ぎ出したのじゃ」

    吉元の影は静かに語る。

    「わしらが三河を制するには、その元保を討たねばならぬ。だが、元保に尾張が援けを与えれば、話は変わってくる。尾張と三河が手を結び、将軍の威光まで手にしたら……均衡が崩れよう」

    藤一郎にはすぐには飲み込めなかったが、ひとつだけ理解できた。――この場に漂う、緊張と焦り。

    茶の味も、唐物の艶も、今となっては何の意味もなかった。

    「……茶会はここまででござる。急ぎ駿府へ。左京大夫殿、九郎殿、よろしいな」

    康友が言う。事態は急を要していた。

    新左衛門が立ち上がり、無言で藤一郎に目配せする。
    藤一郎もまた、静かに立ち上がった。

    茶会は、終わった。

  • 91◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 17:43:15



    西暦: 1552年
    年齢: 18歳
    主君: 北條氏勝(影武者として氏昌付き)
    位: 影武者(士分・樋下藤一郎)
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 92二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 18:19:37

    長曾我部家の水軍が攻めてきた

  • 93二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 18:21:27

    小岩嶽城の戦いにて武田信玄に隕石が命中し討死

  • 94二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 18:24:02

    武田信玄が小岩嶽城攻略の際に上杉軍忍の手により討死

  • 95◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 18:52:44

    1. >>92

    2. >>93

    3. >>94

    dice1d3=1 (1)

  • 96◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 19:19:39

    ある晩、相模湾の沖に異様な影が浮かんだ。夜明けとともに、それは明らかに戦支度をした軍船であると知れ渡った。

    見張りが鐘を打ち鳴らし、小田原城に急報が入る。

    「――佐藤水軍か!」

    北條氏勝が声を張る。佐藤家とは長年、関東の海を巡って争ってきた宿敵である。だが、すぐに駆け込んできた家臣・松山規秀の報告がそれを覆した。

    「いえ、それが……佐藤家ではございませぬ。船に翻る旗に、“七つ片喰”の紋が……!」

    一瞬、場が静まり返る。

    「……七つ片喰?」

    板部江雪が顔を上げた。

    「まさか……曽我部では……」

    「血迷うたか、江雪!」

    氏勝が怒鳴る。

    「曽我部は土佐の者!関東の相模まで、何の道理があって来れるというのだ!」

    江雪は冷静に目を細めた。

    「……道理があろうとなかろうと、敵が目の前にある以上、打って出るしかありますまい」

    それが、戦国という時代だった。

  • 97◆C4EXRAEkOg25/04/04(金) 19:21:11

    かくして、北條氏勝・氏昌父子は出陣を決意。小田原城から軍勢が整えられる。

    藤一郎もまた、氏昌の影武者として鎧兜を与えられた。

    その姿は、まさに“若”そのものであった。黄金の陣羽織に紺の具足。袖には七宝文の縅(おどし)が輝く。

    だが、内心は穏やかではない。
    初陣。戦場。それは、死と隣り合わせの場所だ。
    鎧の重さ、兜の重みが、全て責任と命の重みに思えた。

    藤一郎は、自分の姿をじっと見つめる。

    (――俺は、影。だが、もしここで命を落とすことがあるならば……それも、また運命か)

    彼は静かに目を閉じ、覚悟を決めた。



    西暦: 1553年
    年齢: 19歳
    主君: 北條氏勝(影武者として氏昌付き)
    位: 影武者(士分・樋下藤一郎)
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 98二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 19:44:54

    小田家の使者が訪れた

  • 99二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 19:51:19

    寝返りを求められた

  • 100二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 00:43:14

    徹底抗戦する北條家の者達
    「奴等の水軍は性急かつ長きに渡る渡海で補給があるまい、ここを凌げば勝てる!」

  • 101◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 04:57:32

    1. >>98

    2. >>99

    30 >>100

    dice1d3=1 (1)

  • 102◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 10:09:17

    白波が砂浜を洗う音が、風に乗って遠くまで響いていた。
    その音を背に、海に向かって築かれた北條氏昌の陣では、若き主君とその“影”が静かに向かい合っていた。

    「……藤一郎。私の声に似せるのも、ずいぶん様になったな」

    「はい、若様。されど、未だに剣や馬はおぼつきませぬ……。影として、それでは情けない」

    氏昌は、やや苦笑する。

    「影とは、武に優れる必要はないと私は思う。ただ……我が心を映せる者であればよいと」

    藤一郎はその言葉に、はっとしたように頭を下げた。

    「心得ます」

    ――

  • 103◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 10:12:52

    一方そのころ、少し離れた氏勝本陣。

    地図を広げた几帳のもとに、北條氏勝、松山規秀、大導寺正成、新左衛門が並び、今まさに軍議が行われていた。

    そこへ、伝令が駆け込む。

    「御免……!小田の密使と名乗る者が、殿に書状を!」

    場が凍りつく。

    氏勝はすぐさま書状を受け取り、手ずから封を切った。

    一瞬、目が細められる。内容を黙読する氏勝。その目が次第に鋭さを増す。

    「……ふむ」

    新左衛門、松山規秀、大導寺正成。誰もがその言葉を待っていた。

    “北條左京大夫氏勝殿に密かなる申し入れあり……”

    その文面を目で追った氏勝の眉が、ひそかに吊り上がった。

    (……信貞め、何を企んでおる)

    書状の内容は、戦の行方を大きく変えかねぬ、密談の申し出だった――。

  • 104◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 10:13:09



    西暦: 1553年
    年齢: 19歳
    主君: 北條氏勝(影武者として氏昌付き)
    位: 士分・樋下藤一郎(影武者)
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 105二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 11:23:39

    武田と今川からの猛反対により密談は断る

  • 106二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 11:26:33

    信長が龍興に敗れ、密談どころでなくなる

  • 107二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 11:28:18

    今川家の強い要望で密談は却下、ただし、今川家が援軍を派遣してくれるそうだ

  • 108◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 11:33:18

    1. >>105

    2. >>106

    3. >>107

    dice1d3=1 (1)

  • 109◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 11:43:49

    氏勝は書状を机に置き、家臣たちを見回した。

    「信貞の申し出……確かに悪くはない。だが、奴は三河を巡って品川と軋轢がある男。ここで我らが信貞と手を結べば、品川の怒りを買うは必定」

    松山規秀がうなずく。

    「信貞は京の公方の名を笠にきておるが、京の威は、我らの同盟には及びませぬ。軽々に乗ってはなりませぬな」

    「では、この密談は――」

    大導寺正成の問いに、氏勝ははっきりと答えた。

    「破る」

    そしてその場で、敵船を誘き寄せて陸に上げ、伏兵で討ち果たす策を決した。

  • 110◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 11:45:01

    戦は、北條方の勝利で終わった。

    氏勝・氏昌の本陣を囮とし、敵船を引きつけた上で、地の利を生かした伏兵が急襲をかける。
    藤一郎も、氏昌の背後に控えつつ、騎射で敵を牽制し、主君の名を汚さぬよう奮戦した。

    敵の軍勢は、旗こそ異なるが、やはり佐藤家と通じていた水軍であることが明らかとなる。
    “七つ片喰”は、曽我部を騙った偽装であった。

  • 111◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 11:47:15

    戦の後、氏勝はすぐに駿府と甲府へ使者を立てた。

    品川吉元と竹田治信への書状には、小田信貞の密使が持参した書状の写しが同封されていた。
    その上で、北條としては協調を重んじ、信貞の申し出は断った旨を丁寧に記していた。

    数日後――。

    品川からは簡潔な返書。
    「信貞が我が頭越しに交渉を行ったこと、不快に思う。北條殿が信義を守られたこと、感謝する」

    竹田からも似たような返事が届いた。
    「小田は京の威を借り、信を広げようとしている。今は手を結ぶべき時に非ず」

    こうして、小田信貞との密約は、正式に破談となった。

    北條氏勝は、再び東海・甲信の盟友との結束を確認する結果となり、戦後の小田原ではしばしの安堵が広がった。



    西暦: 1553年
    年齢: 19歳
    主君: 北條氏勝(影武者として氏昌付き)
    位: 士分・樋下藤一郎(影武者)
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 112二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 11:54:03

    足利義輝暗殺、足利義昭が逃亡する

  • 113二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 12:01:45

    家族を関東に呼ぶ

  • 114二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 12:38:16

    四国に異国の軍勢が攻め込み全土が征服される

  • 115◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 12:41:06

    1. >>112

    2. >>113

    3. >>114

    dice1d3=3 (3)

  • 116◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 13:02:56

    ――数年の月日が流れた。

    小田原城の天守から遠くを見やる氏昌の隣には、武士の装いもすっかり板についた樋下藤一郎の姿があった。

    「殿はどうされるおつもりでしょう……」

    藤一郎の問いに、氏昌はしばし黙したのち、口を開いた。

    「土佐が、異国に落とされた。曽我部元綱の首が晒されたと聞く。次はどこか……九州か、それとも大坂か」

    南海から攻め込んだ異国の軍は、わずか半年で四国を制した。土佐の猛将・元綱すらも斃れ、今や土佐・阿波・讃岐・伊予は火の海だという。

    朝廷と幕府は事態を重く見て、幕臣の三渕藤英・細谷藤高に兵を命じ、小田信貞も自ら出陣した。瀬戸内海には水軍、伊予・讃岐では陸軍の激しい攻防。日本が一つにまとまらねば、この異国の脅威には抗えぬと皆が感じ始めていた。



    西暦: 1556年
    年齢: 22歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 117二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 13:29:43

    朝廷から綸旨が来た

  • 118二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 16:17:18

    ポルトガルの商人が新兵器を売りにきた

  • 119二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:18:03

    攘夷の命を下される

  • 120◆C4EXRAEkOg25/04/05(土) 22:21:49

    1. >>117

    2. >>118

    3. >>119

    dice1d3=2 (2)

  • 121二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 02:48:25

    種子島かな?

  • 122◆C4EXRAEkOg25/04/06(日) 08:58:34

    堺から戻った北條家の商人・伊三郎が、重そうな荷を馬から下ろすと、小田原城の御座之間に案内された。

    「これは……新しき銃か?」

    氏勝が眉をひそめた。

    伊三郎が布をほどくと、銅と鉄が混じった光沢のある火縄銃が現れた。銃身の長さも見たことのない規格だ。

    「南蛮人――ポルトガルの者どもが“レオナール式”と呼んでおりました。命中精度が倍に上がるとか」

    氏昌が近寄り、銃を手にとって構えてみる。軽い――それでいて、しっくりと手に馴染む。

    「……これが、異国の戦の技か」

    「恐れながら」

    伊三郎は続けた。

    「異国の軍、四国を討った連中も、この銃を千挺以上携えていたそうでございます。堺では今、銀と火薬の価が跳ね上がっておりまする」

    氏勝はしばし黙考した後、「買い占めよ」と命じた。

    「堺から、あらゆる銃を――銀は惜しまぬ」

    藤一郎は背筋を伸ばし、思う。異国の軍と戦う時、剣や弓ではもう通じぬかもしれぬ。次に来る戦は、銃を制する者が勝つのだと。

  • 123◆C4EXRAEkOg25/04/06(日) 08:58:58



    西暦: 1556年
    年齢: 22歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



    下3スレからダイス

  • 124二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 17:56:34

    朝廷から夷狄討伐の綸旨を受ける

  • 125二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 18:00:03

    異国からの使者が来た

  • 126二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 18:03:22

    四国から落ち延びてきた曽我部の家中の者達が大量に流れてきた

  • 127◆C4EXRAEkOg25/04/06(日) 18:48:12

    1. >>124

    2. >>125

    3. >>126

    dice1d3=3 (3)

  • 128◆C4EXRAEkOg25/04/06(日) 18:55:13

    冬の風が吹きすさぶ小田原城。その一隅、北條氏勝、氏昌、板部江雪、大導寺正成が着座していた。帳面と文箱が積まれた膳の上には、各地からの報告が散らばっている。

    「……相模だけで、三十余名の曽我部残党が流れ込んでおると申します」

    江雪が眉をひそめながら言った。

    「四国の敗戦により、居場所を失った浪人どもが、武門の名を騙って押し入ってくる例もございまするな」

    氏勝は静かに湯呑を口に運び、目を細めた。

    「我らが召し抱えれば、兵力は増す。だが、敵の間者が紛れているやもしれぬ」

    「駿河でも数名召し抱えたと聞いておりまする」

    正成が口を開く。

    「だが、すぐに夜逃げした者もいたそうな。見極めが肝要にござります」

    氏昌は腕を組んでいた。

    「使える者ならば、出自に関わらず招くべきと存じます」

    部屋に重い沈黙が落ちる。氏勝はようやく静かに言った。

    「……先に試すことだ。兵の稽古場で腕を見よ。使えるか否か、わしが決める」

    江雪と正成は深くうなずいた。こうして北條家は、流浪の曽我部残党を選別するという賭けに出るのだった。

  • 129◆C4EXRAEkOg25/04/06(日) 18:55:24


    西暦: 1557年

    年齢: 23歳

    主君: 北條氏昌

    位: 士分・影武者

    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0

    石高: 300石

    居住: 小田原城



    合格したのは dice1d35=18 (18)

    下3レスからダイス

  • 130二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 20:49:24

    領内でキリスト教徒が増加

  • 131二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 20:53:49

    他の夷敵の力を借りて四国を取り戻そうという意見が朝廷の中であるらしい
    なお北條氏昌は猛反対

  • 132二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 20:54:42

    足利義輝が暗殺されそうになるが辛くも生き延びたそうだ

  • 133◆C4EXRAEkOg25/04/06(日) 21:05:06

    1. >>130

    2. >>131

    3. >>132

    dice1d3=2 (2)

  • 134◆C4EXRAEkOg25/04/06(日) 21:32:03

    新たに北條に仕官した浪人十八人の中には、かつて曽我部家で武功を挙げた者もいた。小田原城では、彼らが北條の旗のもとに訓練を受けている。藤一郎もその様子を見かけるたび、自分もまた“余所者”から始まったことを思い出していた。

    その頃、小田原には、遠く京より届いた一通の書状が運ばれてきた。差出人は北條家の商人、伊三郎。氏昌が開封し、氏勝と江雪、規秀らと共に内容を読んでいた。

    「……朝廷の中で、“夷敵”――異国の者たちの力を借り、再び四国を奪い返そうという話が出ておるそうです」

    その一文を読み上げた氏昌は、目を吊り上げて床を叩いた。

    「戯言も甚だしい!異国の手で日ノ本の地を取り戻すとは、武士の名折れぞ!」

    だが、氏勝はゆったりと湯をすするばかりだった。

    「公方様がどう動くかを見極めるのが肝要じゃ。公家衆の声よりも、幕府の采配が日ノ本の武士を動かす」

    「ですが父上……夷敵に頭を下げるなど……」氏昌が食い下がる。

    「九郎、感情で動いてはならぬ」

    会議の後、藤一郎は城の裏庭で木刀の素振りをしていた。新左衛門は黙って見ていたが、ふと藤一郎が口を開いた。

    「……俺などには、天の上の出来事です。異国の軍勢だとか、朝廷だとか。そういうことが、わかるようになりたいとは思いますが……」

    「わからぬでよい。ただし、主君の行く道を守る。それが“影”の務めよ」

    藤一郎は深く頷き、再び木刀を握り直した。

  • 135◆C4EXRAEkOg25/04/06(日) 21:32:15



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 136二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 21:51:00

    幕府をはじめとした諸大名の説得でどうにか朝廷を説得

  • 137二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 21:52:12

    苦手だった馬の練習も始める

  • 138二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 21:54:29

    四国の夷敵の使者がきた

  • 139二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 01:22:11

    しこくどうなる

  • 140◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 03:55:24

    1. >>136

    2. >>137

    3. >>138

    dice1d3=2 (2)

  • 141◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 09:58:44

    春の柔らかな陽光が、北條の馬場を照らしていた。馬の嘶き、蹄の音、厩舎からの掛け声が響く中、藤一郎は汗をぬぐいながら手綱を握りしめていた。
    何度も落馬し、新左衛門に叱られ、時に怪我もしながら、それでも彼は諦めなかった。かつての百姓の足が、いまは軍馬の鞍にしがみついている。

    そのとき、馬場の端からひとりの武者が現れた。細身で、しかし威厳ある姿――主君、北條九郎氏昌であった。

    「おう、藤一郎。馬と、語り合うことはできるようになったか?」

    「はい、いや、まだまだ……。ですが、だいぶ振り落とされる回数は減ってまいりました」

    「ふふ、それは結構」

    氏昌は馬場の柵に腰かけ、遠くの山々を見渡すように目を細めた。

    「……父上と、夷狄のことを話した。もし、朝廷と幕府の意見が割れれば、乱世はいっそう荒れるであろう」

    「……左様なことが、起こるのですか?」

    藤一郎の問いに、氏昌はわずかに首を傾けた。

    「わからぬ。しかし、夷狄を利用するという考えは、我ら武士の誇りに背く。だが、公方様がそれを良しとすれば、諸国の大名も逆らえまい……朝廷は、どう動くか」

    風が吹いた。若き主君の顔が、憂いを帯びた。

  • 142◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 09:59:28

    「藤一郎。そなたがどれほど似ておろうと、私は“私”だ。だが、もしもの時――いや、万一の時には、そなたに託すことがあるやもしれぬ」

    「……はっ!」

    身を正す藤一郎に、氏昌は小さく笑った。

    「さあ、馬に戻れ。今日は落ちずに一周できるか、見ていてやる」

    藤一郎は鞍に手をかけ、氏昌のまなざしの中、再び稽古を始めた。



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 143二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 11:12:57

    諸大名が朝廷を説得して夷狄の力を借りるのは取り止めになった

  • 144二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 11:29:08

    夷狄からの使者が来た

  • 145二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 11:30:11

    幕府が四国奪還に挙兵

  • 146◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 11:46:12

    1. >>143

    2. >>144

    3. >>145

    dice1d3=1 (1)

  • 147◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 11:53:59

    小田原城の一角、静かな書院にて。北條氏勝、氏昌、そして樋下藤一郎が畳を挟んで向き合っていた。春の風が障子を揺らし、庭の梅がほのかに香る。

    氏昌が口を開いた。

    「夷狄の力を借りて四国を奪い返す話……幕府と諸大名が押しとどめたとの知らせが入りました」

    氏勝は黙して聞く。渋い表情のまま、酒を盃に注ぐ。

    藤一郎が言葉を継いだ。

    「ですが……四国は未だ、夷狄の手の中にございます。幕府の兵は讃岐・伊予に踏みとどまっておりますが、それ以上は……」

    「加勢する大名が少なすぎるのです」と氏昌。「小田と一部の幕臣以外、皆、自国のことで手一杯。むしろ、幕府内にも三芳のように、己の勢力を築く者がおります」

    氏勝はようやく唇を開いた。

    「……足利義照公では、日ノ本を束ねるは難しかろう。夷狄の脅威も去らず、周辺の国々も、虎視眈々と我が関東を狙っておる」

  • 148◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 11:54:54

    彼は藤一郎の方を向いた。

    「そなた、百姓の出だったな」

    「はい、然様でございます」

    「民は、武家の争いには無関心だ。ただ、腹を満たし、穏やかに暮らしたいと願っておる。それが叶わぬなら、武士は何のためにあるのか……我ら北條は、戦ではなく秩序を築かねばならぬ」

    氏昌は深く頷いた。

    「父上。我らが守るべきは、関東の安寧。そして、我ら自身の誇り……藤一郎」

    「はっ」

    「そなたの役目は、私を守るだけではない。北條の“心”を継ぐ者として、己を鍛えておけ」

    藤一郎は、言葉の重みにただ頭を下げた。かつて土を耕していた手が、今やこの国の未来を担う一片を握りしめていることを、彼はひしひしと感じていた。

  • 149◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 11:55:14



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 150二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 18:01:15

    修練を続ける藤一郎の元に甲斐国から来たという密使が現れた

  • 151二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 18:07:28

    朝倉義景と加賀一向一揆の和調停が破談になる

  • 152二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 18:09:40

    朝廷から東国諸国に国内外での争いを直ちに止めて四国で攘夷の準備をせよという綸旨が来た

  • 153◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 18:19:41

    1. >>150

    2. >>151

    3. >>152

    dice1d3=1 (1)

  • 154◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 18:20:26

    甲斐国の密使「(下3レスでダイス)」

  • 155二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 18:45:03

    足利幕府への謀反の誘い

  • 156二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 18:46:37

    東国での争いを止めて夷狄討伐に専念しよう

  • 157二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 18:47:16

    こっちに寝返れ

  • 158◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 18:48:39

    1. >>155

    2. >>156

    3. >>157

    dice1d3=3 (3)

  • 159◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 18:58:05

    夏の盛り、蝉しぐれが響く小田原城の中庭。藤一郎は一人、木太刀を握り、汗を滴らせながら素振りを繰り返していた。熱風に肌が焼けるようだが、それでも修練を怠るわけにはいかない。影武者とはいえ、己は主君の“影”。常に磨かねばならぬ。

    「九郎氏昌どの」

    不意に、背後から澄んだ女の声が響いた。

    振り返った藤一郎の目に映ったのは、白の衣に身を包んだ一人の女。白装束のような袖の裾が風に揺れ、顔は面布で半ば隠れている。まるで、歩き巫女のような風貌。

    「……何者だ」

    声を張ろうとしたが、女のただならぬ気配に藤一郎は動けない。まるで全身が釘づけにされたかのようだった。
    女は懐から一通の文を取り出し、静かに差し出した。

    「我がお館様、竹田新元より。北條どのに、密かに届けよとのこと」

    「竹田……新元?」

    「共に、品川を討ちましょう、と」

  • 160◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 18:59:15

    北條と竹田、そして品川は、甲相駿の三国同盟を結んでいるはず。なぜ、その一角が、もう一角を討てと?

    「そなた、私を誰と思っている」

    「……北條の若、九郎氏昌どのでしょう?」

    「……左様なこと、私に申してどうするというのだ。決めるのは父上、氏勝である」

    すると女は微笑んだ。

    「ふふふ……北條の若様は、お父上の言いなりなのですね」

    一瞬、藤一郎の目に怒気が浮かんだ。しかし女は涼しい顔で文を渡し、言い残した。

    「お返事を、お待ちしております」

    次の瞬間、女は庭の塀を軽々と跳び越え、消えた。残された藤一郎は、じっと文を見つめた。手の中には、一国を揺るがす火種があった。

  • 161◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 18:59:37



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 162二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 21:19:41

    寝返りを断る

  • 163二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 21:22:53

    竹田が言うには品川家が四国の夷狄と取引しているらしい
    品川家の真意を知るために使者を送ることになった

  • 164二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 21:24:29

    品川家と竹田家双方に探りを入れるように命令された

  • 165◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 21:25:18

    1. >>162

    2. >>163

    3. >>164

    dice1d3=2 (2)

  • 166◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 21:35:18

    藤一郎が密かに持ち帰った書状は、まさに北條家を揺るがす火種だった。
    氏勝・氏昌父子に文を差し出した藤一郎は、深く頭を垂れる。氏勝がそれを受け取り、目を細めながら読む。傍らには氏昌。目を見開き、沈黙している。

    「……なるほど、竹田が疑っておるは、品川が夷狄と何やら裏で通じておるということか」

    氏勝は静かにそう漏らし、文を氏昌にも渡す。しばしの沈黙の後、氏昌が言った。

    「真であれば……父上、どうされますか」

    「まずは、真偽を確かめねばな」

    重々しくそう口にした氏勝は、手元の文を置き、立ち上がる。

    「規秀、正成、江雪、それに風馬……それぞれに役があるが、今回ばかりは慎重に選ばねばならぬ。誤れば、戦の火種になるやもしれぬ」

    その夜、小田原城の奥で、密やかなる評定が始まる――。



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城


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    松山規秀は北條家の筆頭家老。大導寺正成は軍事・外交担当。板部江雪は法律・外交担当。風馬小一郎は忍びです。

  • 167二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 22:35:02

    正成が表向きに品川と話をして風馬が影で真偽のほどを探りに行く

  • 168二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 22:45:13

    竹田に正成、品川に板部を派遣して双方の真偽を確かめる

  • 169二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 22:47:18

    体調の不調を理由に返事を曖昧にして時間を稼ぎその間に
    風馬とその配下を品川の持つ港に送り夷狄の船の出入りの有無を確かめさせる

  • 170◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 22:50:25

    1. >>167

    2. >>168

    3. >>169

    dice1d3=1 (1)

  • 171◆C4EXRAEkOg25/04/07(月) 23:43:58

    駿府への密命を帯びたのは、海千山千の軍師・大導寺正成と、影の忍び・風馬小一郎であった。
    正成には堂々と品川家の家臣・大原雪斎と会談をさせ、その隙に小一郎が館に忍び込む。小田原で練られた策が、静かに動き始めていた。

    夏の昼下がり、品川館の客間では、正成が雪斎と向き合っていた。言葉は穏やかであれど、互いに腹の内を探り合う睨み合い。
    その背後、館の中庭では、ひとりの下人が静かに薪を運んでいた。品川家の者であるかのように自然に振る舞うその男は――風馬小一郎である。

    彼が狙っていたのは、館の奥にある古びた倉。普段は施錠されており、誰も近づかないその倉に、なぜか近ごろ人の出入りがあったという。
    何食わぬ顔で忍び寄り、ひとたび鍵を抜き取って中に身を滑り込ませる。

    中は薄暗く、埃と油の匂いが立ち込めていた。だが、そこには明らかに異質な存在があった。



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城


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  • 172二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 23:59:53

    イスパニアかポルトガルの言葉と思われる書簡があった

  • 173二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 00:03:16

    南蛮渡来の品々が大量にありその中には武具や何かの設計図もあった

  • 174二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 00:04:11

    異国の者たちが出てきた

  • 175◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 00:12:07

    1. >>172

    2. >>173

    3. >>174

    dice1d3=3 (3)

  • 176◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 09:00:17

    ――銃器。それも、日ノ本で作られる火縄銃とは違う、奇妙な形をした数挺の鉄砲が、布で覆われて並べられていた。鉄の質も異様に滑らかで、刻印された文字は、日ノ本のものではなかった。

    小一郎は、その場で静かに目を細める。

    「……これは……夷狄の兵具か……?」

    しかしその時、外から複数の足音と共に、重い扉が開け放たれる。

    「……誰だ!?」

    面布で顔を覆った数人の男が、勢いよく倉へとなだれ込む。逃げ場はない。

    (これは……やるしかないか)

    腰の袋から取り出したのは、忍びの煙玉。床へ叩きつけると、濛々と白煙が広がり、倉の中が見えなくなる。

    「な、何だ!?」
    「外へ逃がすな!」

    怒号が響く中、小一郎はわずかな隙をついて外へと飛び出した。
    身を隠したまま、館の裏手の垣根を越えてそのまま山道へ――まさに一瞬の術中。

  • 177◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 09:03:29

    その数日後、相模と駿河の国境。
    会談を終えて品川館を後にした大導寺正成は、小一郎と再び落ち合っていた。

    「無事で何よりじゃ、小一郎」

    「おかげさまで。だが、倉の中にはただならぬ物がありました」

    小一郎は自分を捕らえようとした男たちの様子を語った。
    背が高く、浅黒い肌。言葉も片言で、南蛮人であるとしか思えない、と。

    「やつら、日ノ本の者ではありません。あれが夷狄の兵でなければ、何なのか」

    正成は深くうなずく。

    「品川が異国と……。やはり真であったか」

    「以前、伊三郎が堺から持ち帰ったポルトガル製の鉄砲と照らし合わせれば、真偽は明らかになるでしょう」

    二人は、事の重大さを胸に秘めたまま、小田原への帰路についた。

  • 178◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 09:03:43



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 179二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 10:37:41

    竹田の申し出を受け入れる事に決定

  • 180二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 10:40:12

    幕府と朝廷にも報告
    品川討伐の綸旨を受けた

  • 181二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 10:42:46

    裏切りの露見を恐れたのか品川が突如として挙兵

  • 182◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 11:34:34

    1. >>179

    2. >>180

    3. >>181

    dice1d3=3 (3)

  • 183◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 11:49:35

    小田原城内、静まり返る御殿の間に、緊張が走っていた。
    北條氏勝、氏昌の家臣たちの前に、大導寺正成と風馬小一郎が並び座る。

    小一郎の手には、以前、伊三郎がもたらしたポルトガル製の火縄銃があった。

    「……これが南蛮渡りの鉄砲か」

    正成が手に取り、重さや構造を確かめる。
    小一郎が小さくうなずくと、口を開いた。

    「倉にあった品は、これとは異なっておりました。やはり、あれは四国に現れた夷狄のもの――品川は、奴らと通じております」

    場がざわめく。
    すると、それを打ち消すかのように──

    「申し上げます!」

    汗に濡れた伝令が駆け込んできた。

    「駿府にて、品川吉元が挙兵!軍を発し、相模へ向かっているとの報!」

    一斉にざわめく重臣たち。その声を制したのは、氏勝の重く響く声だった。

    「……我らの探索が吉元に知れたか。口封じに動いたな」

    怒気を抑えた氏勝は、全員を見渡し、力強く宣言した。

    「皆の者!品川はもはや盟を破った!北條はこれを迎え撃つ!」

    武士たちは膝を正し、頭を垂れる。もはや戦は避けられない。

  • 184◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 11:51:12

    その後、この報せは、城の他所にも届く。
    新左衛門は静かに鎧を整えていた。その傍らには、藤一郎の姿がある。

    「来たか……また戦だな」

    「はい、新左衛門どの。いずれこうなると、覚悟はしておりました」

    藤一郎は甲冑の胸板に手を当て、深く息をついた。



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 185二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 12:18:48

    戦に同行し戦果を挙げる藤一郎

  • 186二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 12:24:16

    守りを固めるとともに
    竹田と三河にも早馬を送り左右で挟み撃ちにする

  • 187二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 12:25:46

    幕府と朝廷にも品川の行った裏切りを知らせる

  • 188◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 12:33:55

    1. >>185

    2. >>186

    3. >>187

    dice1d3=2 (2)

  • 189◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 13:14:55

    小田原城本丸に設けられた軍議の間。
    北條家の家老たちと、嫡男・氏昌を前に、氏勝は静かに口を開いた。

    「敵は、駿府より北上中……しかし、我らが慌てることはない」

    その言葉に、家臣たちは居住まいを正す。

    「まずは、鉢形、玉縄、小机、そして山中と、各地の支城の守りを固める。城ごとに兵糧・弓・鉄砲を整えよ。品川がどこを突こうとも、我らの地を一歩たりとも踏ませてはならぬ」

    大導寺正成が頷く。
    「承知つかまつる。各城の将には早馬を以て指示を伝えまする」

    氏勝は続けた。
    「さらに、甲斐の竹田、三河の松下へも早馬を放て。品川が異国の兵と通じていたことを伝え、挟撃を呼びかけよ」

    板部江雪が口を開く。
    「竹田殿はすでに、密かに吉元を疑っていた節がある。動いてくださるかと存じます」

    正成も続けた。
    「三河はもともと品川に領地を脅かされておる因縁の仲。快く応じましょう」

    氏勝は大きくうなずいた。
    「北條は品川を討つ!この日ノ本に夷狄と通じる者の立つ場はない!」

    その場に居合わせた藤一郎は、膝をついたまま、心のうちに言葉を噛みしめていた。

  • 190◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 13:15:15



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳(藤一郎)
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



    下3スレからダイス

  • 191二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 13:49:48

    品川の最新式の鉄砲を用いた戦術に思わぬ苦戦を強いられる

  • 192二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 14:10:06

    首尾よく挟撃に応じてくれた松下と竹田

  • 193二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 14:12:48

    四国から品川の増援に来た夷狄の船を要撃

  • 194◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 14:28:09

    1. >>191

    2. >>192

    3. >>193

    dice1d3=3 (3)

  • 195◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 14:39:39

    「……何?誠か?」

    風馬小一郎が眉をひそめて低くつぶやいた。
    彼の傍らには、手下が一人、緊迫した面持ちで膝をついている。

    「どうした?」

    氏昌が声をかける。

    「……日ノ本各地に潜ませております我が者どもより、土佐の海にて異国の軍船が東進中との報せにございます。船には夷狄の兵、武具、兵糧、そして金子。…間違いなく品川への援軍かと」

    場の空気が凍る。

    「ならば…なんとしても、撃たねばならぬ」

    すると、大導寺正成が眉をひそめた。

    「されど我ら北條には、水軍がござらぬ」

    その時、氏勝は力強く宣した。

    「佐藤を頼る。たとえかつて争った相手であろうとも、今は夷狄を相手にする時だ。義孝を招け」

    数日後、小田原城下に入った佐藤水軍の当主・佐藤義孝は、氏勝と会談し、明確な敵が現れた今こそ、和睦し手を携える時と語った。

    「北條殿。夷狄の舟、我が者らにて、必ずや沈めてご覧にいれましょうぞ」

    こうして佐藤水軍の将・義孝は兵を率い、駿河へ向かう夷狄の軍船を目指して出撃していく。

  • 196◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 14:39:59



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳(藤一郎)
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



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  • 197二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 15:04:13

    織田軍がポルトガル軍と共闘して艦隊で介入してきた

  • 198二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 16:25:25

    一方陸上では品川兵を竹田と北條の連合軍が押し留めており藤一郎もこの時一定の武勲を挙げたのだった

  • 199二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 16:35:56

    そんな中、四国の夷狄から降伏勧告の使者が来た

  • 200◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 16:53:51

    1.>>197

    2.>>198

    3.>>199

    dice1d3=2 (2)

  • 201◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 16:58:13

    相模の地に、ついに品川軍の旗が翻る。風に乗って響くのは、耳慣れぬ鉄の轟音——夷狄が持ち込んだ新式の鉄砲の音だった。

    「撃て、撃て!前へ!」

    品川軍の列が迫る。火煙の向こう、北條方の兵たちは恐怖とともに踏みとどまっていたが、やがて応射の矢が次々と放たれ始めた。

    藤一郎もその一人。汗にまみれた顔に土と血が跳ねるなか、無我夢中で弓を構え、矢をいかけ続ける。恐怖はあった。しかしそれ以上に、自分の命で誰かを守るという覚悟が、彼の手を動かしていた。

    そこへ、後方から太鼓と鬨の声が響く。

    「おおっ…竹田勢!竹田が来たぞ!」

    甲斐の竹田新元の軍が、品川の側面へと雪崩れ込むように突撃してきた。連合軍の形成が成り、品川軍は圧されはじめる。

    品川軍はその火力と初動で北條を脅かしたものの、北條と竹田の連携に押し戻され、それ以上の侵攻はならなかった。

    戦が終わった夕刻、藤一郎は血に染まった弓を手に、空を見上げた。

    「俺も……この乱世の中で、生きているのだ……」

  • 202◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 16:58:40



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 妻0 / 男子0 / 女子0 / 家臣0
    石高: 300石
    居住: 小田原城



    下3スレからダイス

  • 203二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 18:16:17

    恩賞ゲット

  • 204二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 18:17:42

    品川兵五人を打ち取る戦果を見せた藤一郎

  • 205二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 18:18:03

    次は北條から品川を攻略するという作戦が発令

  • 206◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 19:38:25

    1. >>203

    2. >>204

    3. >>205

    dice1d3=1 (1)

  • 207◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 19:49:55

    戦の火が静まったその夜、北條本陣では藤一郎が主君に呼び出されていた。灯火の中、氏勝と氏昌が並び座っている。

    「藤一郎、よくぞ奮うた」

    氏勝の重みある声が響く。

    「矢の一本一本が、味方の命をつないだ。其方の弓で討たれた侍大将の名は、既に七つに上ると聞く」

    氏昌が続けると、周囲の家臣たちも静かにうなずいた。

    「ついては——」氏勝が手を上げる。

    「三百石の加増を命ずる。これよりおぬし、六百石取りの士分じゃ」

    藤一郎は、しばし言葉を失った。
    やがて、額を地につけて平伏する。

    「……御恩、心に染み入ります。されど、ひとつ願いがございます」

    「申してみよ」

    「この戦が終わり次第、某の身内——尾張に残しております母、姉、弟、妹を……小田原に招きとうございます」

    「ふむ」

    氏勝は一度うなずき、「許す。お主の家、ここ相模で栄えよ」

    藤一郎の胸に、熱いものがこみ上げた。
    はるか彼方、尾張に想いを馳せながら、心の中で家族の笑顔を浮かべた。

  • 208◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 19:50:33



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 母1 / 姉1 / 弟1 / 妹1 / 妻0 / 子なし
    石高: 600石
    居住: 小田原城



    下3スレからダイス

  • 209二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 20:30:04

    品川から和を乞う使節が来た

  • 210二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 20:31:12

    幸運に何事もなく藤一郎の家族が到着した

  • 211二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 20:44:50

    品川へと逆侵攻が始まる

  • 212◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 20:45:39

    1. >>209

    2. >>210

    3. >>211

    dice1d3=3 (3)

  • 213二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 20:46:44

    明智光秀の策により家族が行方不明となる

  • 214◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 21:17:39

    早朝の駿府、品川館に重々しい緊張が走っていた。

    「……北條、竹田、そして三河の松下までもが動いたか」

    品川吉元は、口元をぴくりと動かした。脇には息子・氏景、そして軍師・大原雪斎が座している。

    「殿、このまま座して討たれるは道理にあらず」
    岡田元伸が口を開く。「ここは一度、全軍を挙げての決戦にてございます」

    「存分に戦いましょうぞ。生き延びてこそ道も開けましょう」と、雪斎。

    「夷狄の力があれば、北條に並ぶ新たな秩序が作れると思うておった……だが、思い上がりであったやも知れぬ」

    品川吉元は目を閉じ、深く息を吐いた後、決然と立ち上がる。

    「出陣じゃ!我ら、品川の矜持を持って、この乱世を渡りきってみせようぞ!」


    その頃、小田原では北條氏勝が出陣の支度を終えていた。

    「先に動くは我らなり」
    「北條、竹田、松下がそろえば、品川は孤立。いかに夷狄の鉄砲あろうとも——押し潰せる!」

    北條・竹田連合軍、いざ駿河へ。そして、三河の松下元保は、遠江へと一斉に攻め込んでいく。
    大戦、始まる。

  • 215◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 21:17:51



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 母1 / 姉1 / 弟1 / 妹1 / 妻0 / 子なし
    石高: 600石
    居住: 小田原城



    下3スレからダイス

  • 216二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 21:32:50

    品川に降伏勧告をするも拒絶されてしまう

  • 217二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 22:19:50

    夷狄が支援を強化

  • 218二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 22:38:25

    品川家からこちら側に寝返るものが続出

  • 219◆C4EXRAEkOg25/04/08(火) 23:09:39

    1. >>216

    2. >>217

    3. >>218

    dice1d3=2 (2)

  • 220二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 01:57:25

    おつ

  • 221◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 07:04:18

    戦の喧騒が、駿府の野を震わせていた。鉄砲の火花、弓矢の飛翔、怒号と鬨の声——。

    藤一郎は小丘に立ち、矢をつがえ続けていた。的確に、確実に、敵の指揮官格を狙い撃つ。仲間たちの士気が、それに応じて高まる。

    「藤一郎どの、敵の将があちらに!」
    「任せよ!」

    ぴしりと張られた弓から、鋭い矢が飛ぶ。敵の兜がはじけ、男が馬から転げ落ちた。

    一方、北條氏勝と竹田新元の本陣には、急報がもたらされていた。

    「駿河湾にて……四国より夷狄の船、到着と!」

    伝令の報せに、氏勝の眉がぴくりと動く。

    「佐藤水軍……防ぎきれなんだか。いや、それとも、回避して別の港に入られたか……」

    竹田新元が唸る。
    「ますます兵力差が縮まる。北條どの、早急な決断が必要ですぞ」

    氏勝は目を閉じ、静かに言った。
    「この戦、長引かせてはならぬ。品川をここで討たねば、奴らはますます夷狄に取り込まれる」

    「ならば、決戦とまいりましょう」
    新元は立ち上がった。「今宵、品川の息の根を止める」

  • 222◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 07:04:44



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 母1 / 姉1 / 弟1 / 妹1 / 妻0 / 子なし
    石高: 600石
    居住: 小田原城



    下3スレからダイス

  • 223二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 08:27:13

    周辺の諸大名に合わせて強襲

  • 224二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 08:35:02

    松下が服部半蔵に命じて品川吉元を暗殺

  • 225二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 12:32:32

    小田軍も参戦し水軍で夷狄の船団を要撃

  • 226◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 12:34:44

    1.>>223

    2.>>224

    3.>>225

    dice1d3=3 (3)

  • 227◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 12:45:04

    夜の帳が落ちる頃、駿府の野は紅蓮に染まった。

    北條・竹田の連合軍が猛攻を仕掛ける中、西から突如現れた大軍の旗印が夜空に翻る。――幕府の軍勢、小田信貞の軍が駆けつけたのだ。

    幕府の軍船は、駿河湾に停泊する夷狄の艦隊を奇襲していた。資金を惜しまず雇い集めた水軍は、夷狄の船に対して火を放ち、波間を焦がす。

    陸でも海でも、品川の軍は急速に劣勢に追い込まれていく。

    北條軍の中陣にいた藤一郎は、遠くに見える火柱に気づき、思わず矢を持つ手を止めた。

    「……燃えておる……あれは、駿府館か」

    その傍らで、氏昌も呟いた。

    「もはやこれまでか、吉元……」

  • 228◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 12:45:56

    その頃、炎に包まれた館の奥深く、品川吉元は最期の時を迎えていた。

    「氏景……悔いはあるか」

    「……ございませぬ。父上とともに、最後まで戦えて誇りにございます」

    軍師・大原雪斎もまた、静かに刀を抜く。

    「さすがの策も、この大波には敵いませなんだ。されど……面白きこともなき世を面白く」

    三人の姿が、業火に包まれていく。

    やがて火の手が天を衝き、駿河の夜を焦がす中、藤一郎はただその光景を見つめていた。

    「終わったのか……」

    藤一郎の師、新左衛門が彼の隣で静かに言った。

    「されど、これからかもしれぬのう、日ノ本の争いは……」

  • 229◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 12:46:43



    西暦: 1557年
    年齢: 23歳(藤一郎)
    主君: 北條氏昌
    位: 士分・影武者
    家中: 母1 / 姉1 / 弟1 / 妹1 / 妻0 / 子なし
    石高: 600石
    居住: 小田原城



    戦後処理について下3スレからダイス

  • 230二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 13:21:08

    竹田と松下と北條で品川の領地を三分割

  • 231二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 13:25:40

    品川家は取り潰しの上、領地は幕府の直轄地となってしまう

  • 232二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 13:34:06

    品川家は領地を大幅に縮小され、吉元の出家していた三男の一月長得が呼び戻され家督を継いだ

  • 233◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 13:35:55

    1. >>230

    2. >>231

    3. >>232

    dice1d3=2 (2)

  • 234◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 14:11:48

    凍てつく風が小田原を吹き抜ける冬、戦の余燼もようやく収まり、世は静けさを取り戻していた。

    駿河・遠江の旧品川領は、幕府の直轄領として新たな支配体制が敷かれ、かつての品川家臣たちは、例外なく出家と追放を命じられた。戦の勝者であった北條・竹田連合も、幕府のこの決定を飲まざるを得なかった。

    一方、三河では、松下元保が自らの出自と決別するように、徳田茂保と名を改めた。

    ――小田原城。藤一郎は暖の灯る一室で、氏昌と新左衛門とともに膝を交えていた。

    「……ようやく、これで家族を呼べそうです。母も姉も、弟も妹も……皆、小田原で共に暮らせる」

    その顔には、戦の最中にはなかった柔らかな安堵の色が差していた。

    新左衛門が湯を差し出しながら微笑む。

    「戦功もあげ、殿からも信を得た。ようやったな、藤一郎」

    しかし、氏昌は厳しい声で言葉を差し挟んだ。

    「……だが、父上も申していた通り、油断は禁物じゃ。竹田殿や徳田殿が、駿河・遠江が幕府の手に渡ったことを面白く思っておらぬやもしれぬ」

    「……はい」

    藤一郎は真顔に戻り、身を引き締めた。

    この国には、まだまだ静まらぬ野望と火種が燻っている――その予感を胸に、彼は家族を迎える日を静かに待つのだった。

  • 235◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 14:13:25

    新たな年が明け、春の香りが町に満ちる頃。
    藤一郎は、これまでの禄を用い、小田原の城下に二つの空き家を買い入れた。

    ひとつは母や弟妹たちの住まい、もうひとつは姉夫婦とその子らのため。
    駒井村から遠路はるばるやってきた家族は、その立派さに驚きの声を上げた。

    「まあ……日吉、立派になって……どこから見ても凛々しいお侍じゃ」

    「駒井村の茅葺き屋根に比べれば、お城のようじゃ。」

    笑い合う声の中、藤一郎は静かに弟・小竹に目を向けた。だが、小竹は言葉を返さず、ふいと庭へ出ていった。

    やがて母・まさが藤一郎のそばに寄ってきた。

    「情けないのう、日吉……。小竹の気持ちがわからんのか。あの子は、お前が家を出てから、きいが婿を取るまで、たった一人で家を支えようとしとったんじゃ。ずっと、男手一つでな……」

    藤一郎は息を飲んだ。

    「それをお前がこうも見せびらかすような真似をしたら、気を悪くして当然じゃろうが」

    静かな叱責に、藤一郎は深く頭を垂れる。

  • 236◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 14:14:45

    「それに忘れるな、日吉。いくら六百石の侍いうたって、この乱世じゃ。品川の殿様とて、ああして果てた。なにかあれば、すぐに百姓に戻れるようにしておけ。田畑さえあれば生きていける。それを、ももと弥兵衛さときたら……浮かれて田畑を売り払いおって……」

    「まあまあ、おっかさま……藤一郎も頑張ったのじゃから……」

    ももが宥めると、まさは鼻を鳴らした。

    「ふん。わしは“藤一郎”などという子は産んだ覚えがないわい」

    その言葉に、場に静けさが戻る。
    藤一郎は、胸の内に様々な思いを巡らせながら、小さく微笑み、頷いた。

  • 237◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 14:16:25

    その夜、藤一郎は小田原城へと戻り、城下の片隅にある家族の新居には賑やかな声が響いていた。

    きい夫婦の家では、姉・もも一家も加わり、炊かれた飯の香りと、湯気立つ酒の熱気が座敷を満たしている。

    男たちは杯を回し、祝いの言葉と笑いが飛び交っていた。

    「藤一郎はこれからますます出世するに違いないわ。孫七と小竹は、よい叔父上を持って果報者じゃのう」

    ももは、隣の夫・弥兵衛に目をやった。

    「お前さま、藤一郎に仕官してはどうじゃ。侍になって、藤一郎の近くにおってくれれば、わしらも安泰じゃ」

    「わ、わしは……戦など恐ろしゅうて無理じゃ……。腰が抜けてしまう……」

    その言葉に、小竹が冷ややかに笑った。

    「姉者。わしらは足軽もしたことがない百姓じゃ。兄者のお役に立てるはずもなかろう」

  • 238◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 14:17:53

    その横で、義弟の加助が酒を煽って言う。

    「じゃが、わしは義兄さまが羨ましく思うぞ。男たるもの、あのような出世をしたいものじゃ。六百石に城下の屋敷、まこと見上げたものよ」

    その加助を、きいが軽くたしなめた。

    「加助さは侍なんぞならんでよいわ。戦に行ったらわしが泣いてしまう。わしのそばにおってほしい」

    小竹は黙ったまま杯を口に運ぶ。藤一郎の影は、彼の心にいまだ重く伸びていた。

    酒は進み、夜は更けていく。
    だがこの静けさも、やがて訪れる波風の予兆かもしれなかった――。



    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



    下3スレからダイス

  • 239二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 15:02:46

    幕府が四国で奪還の為の兵を集めている

  • 240二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 15:06:05

    四国の夷狄が次は九州の大名に接近

  • 241二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 15:07:33

    藤一郎にも婚姻の話が持ち上がる

  • 242◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 17:29:42

    1.>>239

    2.>>240

    3.>>241

    dice1d3=2 (2)

  • 243◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 17:38:54

    春の陽が和らぎ始めたある日。小田原城の一室、氏昌のもとに藤一郎の姿があった。
    氏昌は地図を前に、眉を寄せていた。

    「藤一郎。そなたに、今の世の動きを知らせておかねばならぬ」

    藤一郎は姿勢を正し、静かに耳を傾ける。

    「夷狄の企みは、まだ終わってはおらぬ。駿河では品川を唆し、今度は……九州へ目を向けておるようなのだ」

    「九州、でございますか……」

    氏昌は、地図の九州の一角を指さした。

    「夷狄が接近しておるとされるのは、豊前・豊後・筑前・筑後の大伴家、肥前の竜造寺家、肥後の相楽家、日向の伊藤家、そして薩摩・大隈の嶋津家……いずれも力ある大名ばかりじゃ」

    藤一郎は深く息をつく。
    九州まで夷狄の手に落ちれば、日ノ本の背骨が折れる。今後の戦は、もはや一国一城の争いでは済まされない――。

    「して、我らはどう動きますか?」

    「急いてはならぬ。今は、九州の諸家の動きを見極める。だが、場合によっては、またそなたの弓が必要となるやもしれぬぞ」

    藤一郎は小さく頷いた。

    異国の火が、再び日ノ本を焼こうとしている。

  • 244◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 17:39:19



    年代:天正13年(1558年)
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



    下3スレからダイス

  • 245二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 18:05:06

    地殻変動が起きて九州が海に沈む

  • 246二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 18:05:45

    足利幕府が西国大名に命じて九州へ間者を送り真偽を確かめている
    一方三河や尾張。甲斐国では前回の戦における幕府の所業に不満の声が根を下ろしていた

  • 247二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 18:05:53

    甲斐に巨大隕石が落下、武田信玄討死

  • 248二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 18:06:58

    嶋津家から使者が来た

  • 249二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 18:07:56

    朝廷から北條を含む全国の大名に四国奪還の綸旨が下る

  • 250◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 18:34:25

    1.>>247

    2.>>248

    3.>>249

    dice1d3=2 (2)

    隕石は別の理由にしときますね

  • 251◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 18:34:56

    嶋津家の目的を下3レスでダイス

  • 252二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 18:42:46

    信長包囲網の誘い

  • 253二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 20:50:43

    弱腰の幕府に代わり独断での夷狄討伐

  • 254二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 20:53:19

    同じ九州の大名を信用せず四国奪還の為の味方を東国に探しているらしい

  • 255◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 20:57:31

    1. >>252

    2. >>253

    3. >>254

    dice1d3=1 (1)

  • 256◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 21:14:47

    ある日の朝。小田原城の本丸御殿、広間には北條家中の重臣たちが揃っていた。嫡男の氏昌を中心に、新左衛門、藤一郎、大導寺正成、松山規秀、板部江雪といった面々がずらりと並ぶ。

    氏勝が重く口を開いた。

    「……九州が薩摩・大隈の嶋津家より、使者が参った。持ちかけてきたのは、小田信貞を包囲するための同盟、とのことじゃ」

    ざわめく家臣団。
    小田信貞――幕府に金を惜しまず奉り、今や将軍・義照の側近にまでのし上がった男。
    その強大な財と兵力をもって、事実上、幕政を動かしつつある。

    「嶋津家当主・喜久殿は、信貞が将軍を抱き込み、天下を我が物にしようとしておると見ておるらしい。そのため、近江の朝井家、反将軍の三芳家、さらに一向一揆の力まで引き入れて、信貞包囲網を作るつもりなのだと」

    沈黙の中で、氏勝は言葉を続けた。

    「北條はどうするべきか。家中の意見を聞こう」

    重臣たちがそれぞれの思惑を胸に押し黙る中、藤一郎は静かに目を閉じた。
    小田信貞――かつて夷狄の軍船を退け、駿河の戦で味方した男。
    だが、その後の振る舞いは、確かに驕りが見えるとも言えた。

    天下の潮目が、また動こうとしている。

  • 257◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 21:15:20



    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



    下3スレからダイス

  • 258二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 21:29:39

    まずは四国を奪還してから決めるべきだ

  • 259二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 21:33:39

    嶋津に不信感を抱く北條家の重臣たち
    「なぜ遠く離れた薩摩が信貞包囲網とやらに一枚噛んでおる?」
    「九州は戦国の世、そのような事にかまけている暇があるのか?」
    「そもそも次期の副将軍にと噂されている信貞を殺せば……」

  • 260二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 21:34:36

    疑念を持ちつつも承諾

  • 261◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 21:35:32

    1.>>258

    2.>>259

    3.>>260

    dice1d3=3 (3)

  • 262◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 21:35:44

    おいおい、乗っちゃったよ

  • 263二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 21:37:37

    ヤバそうだ

  • 264二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 21:47:11

    このレスは削除されています

  • 265◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 21:47:47

    広間の空気は張りつめていた。松山規秀がまず口を開く。

    「殿。小田信貞が将軍の側近とあるのは、金銀を以って義照公を囲っておるがゆえ。にも関わらず、信貞は夷狄との戦功を己が手柄のように喧伝し、同じ幕臣・三渕藤英殿や細田藤高殿を顧みぬ所業、到底容認できませぬ」

    続けて、大導寺正成が重々しく言葉を継ぐ。

    「今も尚、幕府軍は瀬戸内から先の地を夷狄より取り戻せておらぬ。信貞殿が真に将軍の右腕ならば、何故これほどまで手が鈍る。嶋津殿の言に理ありと存じまする」

    これを聞き、家中の声もまた同調しはじめた。氏勝はうなずき、決断を下す。

    「……よい。ならば、北條は嶋津殿の誘いに応じる。されど乗るからには、軽々しく振る舞うな。あくまで慎重に動き、機を見て事を起こす」

  • 266◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 21:48:37

    だが、異を唱えた者もいた。

    「父上……夷狄という共通の敵がいるこの時節に、内輪もめのような真似……それが果たして正しき道でしょうか」

    隣で静かに控えていた板部江雪もまた、諫言する。

    「我らが刀を向けるべきは、日ノ本を侵す異国の兵ども。今、力を割く時にあらずという気も致しまする」

    しかし氏勝は、わずかに目を細めて言った。

    「夷狄が恐ろしきは確か。しかし、信貞がこのまま将軍を抱え、己の欲望のままに世を回すようになれば――その先にあるのは、夷狄にも勝る混乱ぞ。見誤るでないぞ」

    静寂が広間を包む。
    藤一郎は、己の立場では何も言えぬながらも、内心複雑な思いを抱いていた。

  • 267◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 21:49:32

    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城

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  • 268二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 22:13:40

    嶋津を信用せず彼等の真意を確かめる為に小田と九州双方に間諜を送る

  • 269二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 22:28:11

    小田家に京での抗争を止めて夷狄討伐に尽力すべしと説得するように幕府と朝廷に呼び掛ける

  • 270二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 22:29:14

    信貞の本心を見定めるべく会談を提案

  • 271◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 22:52:10

    1.>>268

    2.>>269

    3.>>270

    dice1d3=3 (3)

  • 272◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 23:01:05

    一通りの議論が終わり、重苦しい空気がまだ残る広間に、静かに新左衛門が進み出た。

    「――恐れながら、拙者より一案ございます。殿、小田信貞に直接お会いなされては如何かと。ただ遠巻きに疑うばかりでは、野心の程も誠実さも測れませぬ。ならば、あの男の目を見て、言葉を聞き、己が眼で量るのが肝要かと」

    その言葉に、広間の空気がわずかに動いた。
    氏勝は新左衛門を見つめたまま、しばし沈思。そしてやがて、静かに口を開いた。

    「――うむ。確かに、噂や他家の思惑のみで動けば、我らも品川と同じ最後を迎えるやもしれぬ。ならば、わし自らが京に上る。品川征伐の礼という名目で、信貞に面会しようぞ」

    その言葉に、一同は息をのんだ。
    殿自ら京に――それは重い決断だった。だが、それが北條の慎重さであり、氏勝の信念でもあった。

    藤一郎は新左衛門を見つめた。
    あのお方は、ただの影武者ではない。主君の盾であり、刃であり、道を照らす燈でもある――藤一郎は改めてその重みを知った。

  • 273◆C4EXRAEkOg25/04/09(水) 23:01:24

    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城

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  • 274二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 01:04:31

    藤一郎も同行
    一方風馬党も下人を装って小田家領内に侵入

  • 275二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 01:27:55

    今は四国奪還に専念するように小田を説得する

  • 276二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 01:33:44

    薩摩にも返答として同時に使者を送る
    風馬党も同行

  • 277◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 04:01:21

    1. >>274

    2. >>275

    3. >>276

    dice1d3=3 (3)

  • 278◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 04:15:18

    春まだ浅き朝、陽が昇るとともに、小田原城の大手門が静かに開かれた。
    そこから出てきたのは、馬上の北條氏勝――ではなく、影武者の新左衛門。本物の氏勝は輿の中で揺られている。

    後方には筆頭家老・松山規秀の姿。小田原北條家の威儀を示す行列が、堂々と京への道を進む。名目は「品川征伐の感謝と、将軍への献上」。だがその実、信貞の真意を見極める密命を帯びた旅だった。

    一方で、密かなる動きも始まっていた。
    嶋津家の誘いに応じる旨の返答を持って、板部江雪が南へ発つ。共に道中を護るのは、風馬党の忍びたち。江雪が文を携えて薩摩に入る頃、風馬党はすでに九州一帯に情報網を張る準備に動き始めていた。

  • 279◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 04:16:37

    そして、主なき小田原の留守は――氏勝の嫡子・氏昌が務める。そしてその傍らには、影武者・樋下藤一郎。忠義と実直をもって、関東に残る家中の動きを支える。

    出立を見送った藤一郎は、西の空を見つめていた。 

    「戦ではなく、言葉と心で動く戦いもあるのだな……」

    藤一郎の胸中にも、京と薩摩、二つの遥かな地への想いが広がっていくのだった。


    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城

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  • 280二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 07:31:28

    藤一郎に婚約の話が来た

  • 281二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 08:53:42

    意外にもあっさりと夷狄討伐に専念すると約束した信貞

  • 282二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 08:56:55

    京都でも九州でも品川の領地を我が物にした足利幕府への不信感が強いようだ

  • 283◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 08:57:53

    1.>>280

    2.>>281

    3.>>282

    dice1d3=2 (2)

  • 284◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 09:16:36

    室町殿、将軍足利義照の居所は、朝靄に包まれながらもその荘厳さを失ってはいなかった。
    その奥、金屏風の前に座すのは、小田信貞――幕府の若き旗頭であり、いまや天下の政を動かす風雲児。

    彼の前に歩み出たのは、関東の名族・北條氏勝。そして、その背後には寡黙にして忠誠厚き松山規秀の姿があった。

    「この度の駿府征伐、信貞殿のご加勢、誠にありがたく存じまする」

    氏勝はまずは礼を尽くした。だが、それで終わらぬのが氏勝の胆力である。

    「されど、幕府内の諸家にて、不穏なる声も耳にいたしました。信貞殿。そなたがこの乱世を治めんとされるならば、まずは外敵――夷狄の討伐こそ、急務にござりましょう」

  • 285◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 09:18:05

    一瞬、信貞の目が光った。しかし、それは怒りでも不快でもなく、どこか…楽しげな興味の色であった。

    「さすがは北條殿、耳も目もよく開いておられる。…ご安心召されよ。わしは夷狄の侵略を止めねばならぬと心より思うておる。…幕府の騒ぎなど、後でよいわ」

    あまりに素直な返答に、氏勝と規秀は内心驚いた。が、信貞の目には確かな決意が宿っていた。

    「ははは……それでこそ信貞殿」


    年代:天正13年(1558年)
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城

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  • 286二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 10:44:01

    しかし先の品川の乱で夷狄よりも幕府に不満の声を上げる大名もおりそれらを抑えるのも必要ととく信貞

  • 287二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 11:03:00

    信貞に畿内での政争を止めるように説得
    一方で風馬党は九州の諸大名が幕府と信長双方に強い不満を持つことを知るが夷狄との確かな繋がりを掴めずにいた

  • 288二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 11:10:10

    ところで北條殿がわしを滅ぼす気の九州の大名と仲良くしているのは何故だと詰問される

  • 289◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 11:11:27

    1.>>286

    2.>>287

    3.>>288

    dice1d3=3 (3)

  • 290◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 11:20:25

    「――ときに、北條殿」

    談笑とまではいかずとも、和やかに進んでいた会談の空気を、信貞の低い声が一変させた。

    「九州の大名より、不可解なる動きがあるとご存じか?……我が尾張の配下が、東より現れし薩摩の者を捕らえた」

    氏勝の眉がわずかに動いた。信貞の眼はその動きを見逃さない。

    「そやつは小田原から帰る途中であったと。……まさかとは思うが、北條殿、薩摩・大隈の嶋津と何か……企んでおられぬな?」

    その言葉には、穏やかさの仮面を被せた刺のような問い詰めがあった。

    氏勝は一呼吸置き、微笑を浮かべた。

  • 291◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 11:21:40

    「そなたの耳の速さには恐れ入る。されど、小田原に参った使者とは、ただの書簡のやり取りに過ぎませぬ。関東にて夷狄の脅威に備えるため、各地の情勢を探らねばならぬ。それゆえにて」

    「ほう……?」

    信貞は表情を崩さぬまま、ちらりと松山規秀のほうを見た。規秀もまた、一切の感情を出さず、沈黙を貫く。

    「……ならばよいのだ。夷狄の脅威が第一、それに異を唱える者はおらぬ。――だが、北條殿」

    信貞はゆっくりと立ち上がり、屏風の陰へと歩きながら、静かに振り返った。

    「……我が疑念は、記憶より消えることなく留まるものぞ」

    言葉の意味を重く受け止めながらも、氏勝は表には出さず、深く一礼をした。

    「心得ておりまする、信貞殿」

    その後の茶席も、緊張の糸が緩むことはなかった。

  • 292◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 11:22:08

    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城

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  • 293二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 11:28:48

    小田原で藤一郎が運命の人に出会う

  • 294二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 12:51:08

    早速四国奪還に動く信貞

  • 295二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 12:54:55

    風馬党の持ち帰った情報によると四国にいる夷狄の内通の可能性は低いが先の戦の処理や夷狄との対応で幕府への不信感は根強いとのこと

  • 296◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 12:58:22

    1. >>293

    2. >>294

    3. >>295

    dice1d3=2 (2)

  • 297◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 13:20:08

    夏の盛り、蝉の声が小田原の石垣に響く頃――京から帰還した氏勝たち、そして九州を巡った板部江雪と風馬党は城へと戻っていた。

    すぐさま開かれた会議の席で、氏勝は信貞からの書状を広げる。

    「小田信貞は……四国奪還のための総攻撃を企てておる。毛利、大伴、朝井の上洛を要請し、甲斐・三河・関東にも兵と兵糧、金を求めてきた。これは我らが誠心誠意従っておるかを試しておると見る。とくに、我らが嶋津と接触した事は、やつの耳に確実に入っておる」

    その時、江雪が一歩前に出て深く一礼した。

    「九州の地にて、嶋津喜久公の言葉を多く聞いて参りました。喜久公はやはり小田の専横を憂い、四国奪還よりも“信貞成敗”を密かに策しておりまする」

    氏勝は静かに、しかし力強く言った。

    「信貞が天下を望む野心家かどうか、いずれは明らかになろう。しかし今、道を誤れば北條は危うい。これより、信貞への支援について、合議いたす」

  • 298◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 13:23:22

    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城

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  • 299二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 13:36:03

    信貞を支援する

  • 300二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 13:42:23

    ここで従わなければ北條は幕府への叛意ありと受け取られかねないとして承諾する

  • 301二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 13:47:56

    北條の影響力を維持するためにも自ら兵を率いて上洛

  • 302◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 13:50:29

    1. >>299

    2. >>300

    3. >>301

    dice1d3=2 (2)

  • 303◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 14:12:43

    松山規秀が口を開く。

    「小田にはどうにも信用が置けませぬが……ここで支援を断れば、関東北條、幕府に叛意ありと見做されましょう。兵と兵糧、金子の提供……致し方ありませぬ」

    大導寺正成が静かに頷く。

    「我らが天下を望まずとも、天下は我らを見ている。今は耐え、時を待つ時かと」

    かくして、小田信貞の四国攻めに北條も加担することが満場一致で決定された。次に問われたのは――兵を誰が率いて上洛するか、であった。

    松山規秀の名が当然のように挙がった。北條五色備えの勇将の中にも、手練れは多い。だが、氏昌は弟・北條士郎氏範の名を挙げる。

    「父上。ここで士郎を出してこそ、北條家の忠誠を示せるのではありますまいか」

    氏勝はしばし黙し、皆の顔を見渡す。やがて、穏やかな口調で言った。

    「この上洛、ただの戦支度ではない。“我らの真意”を見抜かれぬようにせねばならぬ。士郎か……あるいは京方に顔が利かぬ新顔も悪くはあるまい」

    氏勝は結論を出す前に、今一度全員の意見を求めることにした。

  • 304◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 14:13:07

    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城

    下3スレからダイス

  • 305二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 14:33:55

    氏勝自ら撃って出る

  • 306二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 14:36:20

    北條五色備全員が行く

  • 307二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 14:38:49

    北條氏昌が出陣
    藤一郎も同行する

  • 308◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 14:43:49

    1. >>305

    2. >>306

    3. >>307

    dice1d3=1 (1)

  • 309◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 15:02:36

    新左衛門が一歩進み出て、深々と頭を下げた。

    「恐れながら、殿……この上洛、殿自らお出ましなされませ」

    その場が静まり返る。新左衛門は続けた。

    「小田が北條を試しておるのは明白。下手に家臣を送り込んだのでは、“二心あり”と見做されかねませぬ。されど、殿自らの上洛とあらば……」

    氏勝は静かに頷いた。

    「北條家は誠意を示すのみ……と、見せかけるには、わしが出向く他あるまい」

    「は」と新左衛門。

    氏勝は続けた。

    「ただし新左衛門、京の道中も、戦場も、そなたが我が“影”となって守るのだ」

    「御意にございます」

    こうして、ふたたび北條氏勝と新左衛門は上洛の途へ就くことになった。関東の留守は、引き続き氏昌が預かり、藤一郎もその影として従うこととなった。

  • 310◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 15:02:57

    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城

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  • 311二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 17:28:18

    近畿と瀬戸内海から挟み撃ちにする作戦のようだ

  • 312二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 17:42:28

    夷狄への復讐に燃える曽我部家の諸将の姿もあった

  • 313二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 17:45:56

    夷狄と手を組んだ島津と武田から小田原城が攻撃を受ける

  • 314◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 17:46:35

    1.>>311

    2.>>312

    3.>>313

    dice1d3=3 (3)

  • 315◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 17:56:47

    小田原城に激しい足音が響いた。使者が息を切らして駆け込み、氏昌のもとへ膝をつく。

    「相州より急報にございます!甲斐の竹田新元殿……いと様を、幽閉・追放したとのこと!」

    「なに……!?」

    氏昌は眉を吊り上げ、立ち上がる。

    「いとは我が妹……北條の娘にして、甲斐との盟を示す証ではなかったか!」

    静まり返る家臣たちの中、大導寺正成が重々しく言った。

    「これは……同盟の破棄。竹田が兵を挙げる布石かと」

    まさにその直後。再び使者が駆け込み、土埃にまみれた声で報せる。

    「竹田勢、既に挙兵!相模国境へと向かっております!」

    「くっ……やはり動いたか!」

    氏昌は拳を握りしめた。

    「皆にに伝えるのだ!城を固め、兵糧を集めよ! 藤一郎にも知らせよ!今度の敵は、旧き盟友ぞ!」

    こうして、小田原城は急ぎ戦支度を始めた。氏勝不在の中、氏昌はその重責を背に立ち向かう覚悟を決めたのだった。

  • 316◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 17:57:05

    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城

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  • 317二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 18:44:04

    上杉の軍勢が加勢に来てくれた

  • 318二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 18:47:00

    小田原城攻略中におっきい掘り出しもんに注意を奪われ大砲の弾に当たり武田信玄討死

  • 319二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 18:48:18

    加勢に来た織田上杉連合軍の奇襲にあい武田信玄討死

  • 320二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 18:51:13

    召し抱えた曽我部残党が奮闘

  • 321◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 18:54:56

    1.>>317

    2.>>319

    3.>>320

    dice1d3=2 (2)

  • 322二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 19:03:40

    このレスは削除されています

  • 323二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 19:04:23

    武田信玄また討死で草

  • 324◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 19:29:54

    相模の地に、ついに竹田勢の旗が翻った。

    「奴ら……小田原を狙うか……!」

    小田原城では氏昌が諸将を集め、すぐさま防衛の布陣を整えた。藤一郎もその一翼として城の外郭に配された。

    しかしその夜、密かに城へ戻った風馬小一郎が、息を耳打ちする。

    「氏昌様……越後の上杉、動きました。竹田の背を突き、信濃への侵攻を開始。新元の後詰は来ませぬ!」

    「なに……それが真なら……!」

    氏昌は机を叩き、立ち上がった。

    「時は来た。兵を繰り出せ!」

    夜明けとともに、北條軍は勢いよく竹田勢に攻撃を仕掛けた。地の利に加えて竹田の混乱もあり、戦は北條の優勢に進む。

  • 325◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 19:30:41

    そして数日後、またしても風のように駆け込む報せ。

    「駿河方面より援軍到着!小田家臣・佐久間信吉殿が、殿をお連れして参陣!」

    「……小田が、我らに!?」

    驚きと共に、氏昌は叫んだ。

    「天は我らを見放してはおらぬ!総攻撃じゃ!」

    北條と小田、連合の旗が一斉に翻る。藤一郎も前線に立ち、幾本もの矢を放って敵将を討ち取り、その名を轟かせた。

    激しい戦の末、ついに甲斐の虎・竹田新元が討ち取られる。

    「かの者……名将にして、勇将なり……」

    氏昌は敵将の首を見つめながら、静かに目を閉じた。

    戦は終わりを告げた。されど、風はまた次の嵐を運ぼうとしていた――。

  • 326◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 19:31:09



    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 327二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 19:53:08

    北条と上杉が織田幕府の重要なポジションに任命される

  • 328二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 19:54:08

    小田から莫大な報酬が北條と上杉に贈呈される

  • 329二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 19:55:21

    竹田領を北條と上杉で好きに分割せよと小田からの許可が降りる、そして、茶器が贈られる

  • 330◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 19:56:46

    1.>>327

    2.>>328

    3.>>329

    dice1d3=1 (1)

  • 331◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 20:48:54

    甲斐の山深き寺に、ひとり閉ざされていた姫君――氏勝の娘・いとが、風馬党により救い出された。

    小田原城に戻ったいとは、涙をぬぐいながら語った。

    「父上……竹田新元は……四国の夷狄と通じておりました。私はそれを知り……口を封じられたのです……」

    この証言が幕府に伝えられると、竹田家は即座に改易された。かつての名門も、今は影も形もなく、甲斐・信濃の地は幕府の直轄地とされた。

    やがて、京より書状が届く。小田信貞の進言により、北條家と上杉家が、幕府の要職に任ぜられるというのだ。

  • 332◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 20:49:51

    小田原城の大広間。家臣たちの前で、氏勝が告げる。

    「この度、我らは夷狄と通じた竹田を討った功により、幕府の政道に加わることとなった。わしは京の屋敷へ移る。これは、小田殿の推挙によるものだ」

    静かに頭を垂れる松山規秀と大導寺正成。

    「殿がいれば、信貞の専横を抑え、幕府の内をひとつにまとめられましょう」

    「……今こそ、夷狄討伐に向けて、真の備えを始める時にございますな」

    氏勝は目を細め、うなずいた。

    「そのためには、我らが強くならねばならぬ。九郎――関東はお前が支えよ」

    「はっ……畏まりました」

    藤一郎の胸にも、新たな覚悟が灯る。
    戦は、終わってなどいないのだ――。

  • 333◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 20:50:11



    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 334二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 21:01:24

    北條より藤一郎といとの縁談が持ち上がる

  • 335二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 21:40:06

    またしても幕府が領土を掠め取ったと受け取った大名達が不満と不信を抱く

  • 336二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 22:14:01

    四国の夷狄からの使者が来た

  • 337◆C4EXRAEkOg25/04/10(木) 22:15:18

    1.>>334

    2.>>335

    3.>>336

    dice1d3=2 (2)

  • 338二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 01:26:29

    おやすみー

  • 339◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 07:17:25

    夏の終わり、小田原城に一通の文が届いた。差出人は、京の政庁に入った主君・氏勝である。
    その筆は、かつての戦場の風聞とは異なり、深い思索と憂いに満ちていた。

    《政に関わることで、かつて見えなかったものが見えてきた。幕府は、諸国の大名からかなりの不信と不満を抱かれておる。駿河、遠江、そして甲斐、信濃。いずれも我が物とし、土地を召し上げてきたゆえである。
    公方様は、応仁の乱以後に衰えた幕府の権威を取り戻さんとしておる。その志は立派だが、諸侯がそれについてくるかは別の話であろう》

    さらに、驚くべきことが書かれていた。反将軍派として知られる三芳家が、将軍・義照を排してその従兄弟・義英を新たに擁立しようとしているというのだ。

    文を読み終えた藤一郎は、側にいた氏昌に問いかけた。

  • 340◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 07:18:40

    「しかし、三芳家は阿波と讃岐を夷狄に奪われていると聞いております。今はそのような動きをしている場合ではないのでは……?」

    氏昌は、しばし黙し、ふと外の空を見つめてから答えた。

    「三芳は、幕府に見限りをつけておる。夷狄を追い払うにも、他の力を借りぬ――己の力のみで取り戻そうとしているのだ。それが大義かどうかは別としてな」

    藤一郎は、胸の奥に小さなざらつきを覚えた。幕府も、諸侯も、どこかで信じきれないものになっている。

    「……ならば、我らは何を信じて戦えばよいのでしょう」

    氏昌は、静かに言った。

    「我らはな、藤一郎。守るべきもののために戦うのじゃ。北條の名ではなく、小田原の民のためにな」

    その言葉は、夏の終わりの風のように、藤一郎の心に染み渡った。

  • 341◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 07:19:08



    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 342二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 10:35:33

    大名の不満を感じ取ったからか領土の再分配が行われた、駿河は北條、甲斐は上杉に与えられる

  • 343二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 10:45:24

    本願寺が武田と長曾我部と今川の残党を抱え込み各地でゲリラ活動を行う

  • 344二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 10:50:57

    小田幕府にスペイン帝国やポルトガル帝国からアルマダ海戦の援軍に来るように要請が来て小田幕府は受諾、北條も小田信貞や小田本隊と共に全大名でイングランド王国軍と全面衝突する

  • 345◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 11:08:08

    1.>>342

    2.>>343

    3.>>344 (金銀の提供だけにしときます)

    dice1d3=1 (1)

  • 346◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 11:17:44

    京――室町幕府政庁の奥、薄暗い障子の向こうに、控えていた家臣が声をかけた。

    「北條殿、お時間です」

    北條氏勝は静かに立ち上がり、将軍・足利義照の御前に向かった。
    彼はこの数ヶ月、各地の大名たちの不満を耳にし続けていた。

    そこで氏勝は、義照に思い切った進言をする。

    「今こそ、幕府の信を取り戻す時。領地を再分配し、恩賞を明確にされてはいかがでしょうや。さもなくば、諸国の大名は皆、幕府より離れてゆきましょう」

    義照は、しばし考えた末にこれを受け入れ、再分配を命じた。結果――遠江・信濃は引き続き幕府直轄。駿河は北條領へ。甲斐は上杉領へ――

    この分配に、大名の多くは満足し、しばしの平穏が訪れる――はずだった。

    だが、闇は静かにうごめいていた。

  • 347◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 11:19:11

    その夜、摂津春門――幕府の政所執事にして、かつて駿河を預かる地方官であった男が、京屋敷の自室で酒盃を傾けながら呻く。

    「駿河が……北條に?この春門を差し置いて?わしがどれだけ駿河で財を積んできたと思っておる……」

    彼の眼は濁っていた。その傍らには、関白家に近しい者の影。

    「摂津様……策はございます。小田信貞に近づき、北條殿を讒言にて貶めるのです」

    春門は目を細めた。

    「信貞とは、あの若造か……それで使えぬなら……潰すのみ」

    夜の京に、また一つ火種が生まれた。

  • 348◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 11:19:21



    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 349二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 11:23:36

    地方官の男が食あたりで倒れる

  • 350二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 11:24:48

    事態を先読みした北條が将軍と小田に茶器を送り先手を打つ

  • 351二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 11:25:45

    春門が謎の失踪をとげる

  • 352◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 11:31:26

    1.>>349

    2.>>350

    3.>>351

    dice1d3=3 (3)

  • 353◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 11:36:22

    数日後の朝――京を騒がせる一報が入った。

    「政所執事・摂津春門、昨夜より行方知れずにて候……」

    騒然とする室町殿。
    義照は急ぎ幕臣の三渕藤英と細田藤高、小田信貞、北條氏勝、そして上杉照虎を召し、緊急の評議を開いた。

    「春門が、何者かに拉致されたのか、それとも……自ら姿を隠したのか……」

    誰が言うともなく囁く。
    だが皆、同じ疑念を胸に抱いていた。

    ――あやつを消したのは、誰だ?

    春門は駿河の利権を巡って多くの敵を作っていた。
    北條に恨みを持っていたことは広く知られている。
    ならば北條氏勝が消したのか?いや、そんな手を打てるか――
    ならば信貞か?それとも、三渕か?上杉か?

    疑念は疑念を呼び、かつての結束は静かに軋み始める。

    氏勝は密かに新左衛門に命じる。

    「春門が生きているなら、その行方を追え。死んでいるならば、誰が手を下したのかを調べよ。いずれ、この亀裂は争いに変わるやもしれぬ」

    その夜、風馬党が闇の京に散った――

  • 354◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 11:36:39



    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 355二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 11:49:29

    風魔(まぁ…やったのは俺らだから…北条様にはナイショにしてるけど)

  • 356二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 11:50:47

    本願寺に属する今川の残党による仕業だと判明する

  • 357二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 12:08:50

    跡取りである氏政による駿河獲得の妨害に対する対策だと判明した

  • 358◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 12:36:18

    1.>>355

    2.>>356

    3.>>357

    dice1d3=2 (2)

  • 359◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 13:07:45

    小田原城、秋風が吹き始めた夕刻――氏昌のもとに、京の氏勝からの文が届いた。

    「摂津春門、元品川家臣により討たれしと判明。件の者、本願寺に属していたと聞く」

    文を読み上げた氏昌は、しばし沈黙したのち、藤一郎ら家臣たちに向き直った。

    「……やはり、品川の恨みは根深い。摂津は、品川の旧領である駿河を私物のごとく扱っておった。春門を討った男は本願寺に属していたというが、これは信仰ではなく、怨念じゃ」

    藤一郎が思わず問う。

    「我ら北條も、今はその駿河を領してございます。……ということは……」

    氏昌はうなずいた。

    「気をつけねばならぬぞ、藤一郎。駿河には幾千の無念が積もっておる。かつての主を慕う者がいる限り……駿河は、我らに牙を剥くかもしれぬ」

    その言葉に、家臣団の空気が一層張りつめた。

  • 360◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 13:08:21



    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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    摂津晴門、かませにもならんかった……

  • 361二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 15:44:16

    ついに駿河で大規模な一揆が勃発

  • 362二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 15:47:06

    幕府が本願寺へ報復決行

  • 363二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 17:47:50

    朝廷から綸旨が来た

  • 364◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 17:49:03

    1.>>361

    2.>>362

    3.>>363

    dice1d3=3 (3)

  • 365◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 17:49:39

    どの勢力に宛てての、何の綸旨?
    下3レスでダイス

  • 366二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 17:52:30

    三好に対して攘夷の綸旨

  • 367二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 18:26:02

    信貞への本願寺に対する報復

  • 368二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 18:27:22

    全国の大名への四国奪還

  • 369◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 18:36:01

    1.>>366

    2.>>367

    3.>>368

    dice1d3=2 (2)

  • 370◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 18:42:43

    ある朝、京の空を震わせる報せが発せられた。
    ――小田信貞、本願寺討伐の綸旨を賜る――

    将軍義照の名ではない。これは朝廷からの直接の命であった。

    その場にいた幕臣・三渕藤英と細田藤高は、顔を見合わせて言葉を失う。

    「……公方様を経ず、朝廷から直接とは……信貞殿、まさか……」

    「まさかとは思うが、これは公方様を軽んじる行為では……」

    信貞が摂津春門を討った旧品川家臣の背後に本願寺がいると断じ、それを大義名分に朝廷へ働きかけた――そう考えるのが自然だった。

    そして、この動きにもっとも敏感に反応したのが、北條氏勝と上杉照虎である。
    氏勝は、京屋敷にて照虎と密かに対面すると、静かに告げた。

    「……幕府と朝廷。そこに信貞殿がいる。これは均衡を乱す火種にござる」

    照虎も頷く。「公方様の権威はさらに揺らぎつつある。これ以上、幕府内に不和が生じれば……夷狄に付け入る隙を与えよう」

    京の政が揺らぐ中、氏勝と照虎は、信貞の野心と行動に対し、深い憂慮を抱き始めていた。

  • 371◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 18:43:04



    年代:1558年
    年齢:24歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 372二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 19:19:36

    このレスは削除されています

  • 373二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 19:54:06

    小田家と朝廷双方に使者を送り本願寺の説得を買って出る

  • 374二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 19:55:38

    本願寺との融和を図り信貞の本願寺攻めを阻止する

  • 375二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 20:01:43

    幕府内の不和を突いて夷狄が攻め込む事を憂慮して海岸沿いの防備を固める

  • 376◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 20:24:51

    1.>>373

    2.>>374

    3.>>375

    dice1d3=3 (3)

  • 377◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 20:35:38

    幕府の不和が広がる中、北條氏勝と上杉照虎は、かつてない危機感を共有していた。

    「信貞殿の動きは、あまりに唐突……その隙を、夷狄が見逃すはずがあるまい」

    京屋敷での密談にて、氏勝が呟くと、照虎もうなずいた。

    「奴らは海より来る。我らが内乱に気を取られていれば、必ず押し寄せよう」

    このままでは、瀬戸内が敵の手に落ちかねない――そう考えた両名は、将軍義照の名を用い、瀬戸内沿岸の備えを固めるべく諸大名に命じた。
    備前の宇喜田家、安芸・周防を支配する毛利家にも通達が送られる。だが――

    「上洛もしない宇喜田と毛利が、果たして忠実に従うであろうか」

    氏勝の問いに、照虎は厳しい目を向ける。

    「宇喜田はまだしも、毛利は独立心が強い。公方様の命でも、形だけ従い、中身は……怪しいものよ」

    瀬戸内の海風の向こうに、見えぬ敵の気配が漂っていた。
    内乱の火種の傍らで、異国の軍勢が、再び帆を上げる日が近いのかもしれなかった。

  • 378◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 20:36:01



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 379二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 20:56:46

    恐れていたことが現実になり信貞の不在をついて夷狄が瀬戸内海を北上

  • 380二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 20:58:51

    本願寺が降伏勧告に従わず徹底抗戦
    結果皆殺しに近い結末となる

  • 381二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 21:04:20

    案の定サボタージュする毛利と宇喜田
    一方で信貞はなんと朝廷から官位を授かろうとしていた

  • 382◆C4EXRAEkOg25/04/11(金) 21:29:54

    1.>>379

    2.>>380

    3.>>381

    dice1d3=3 (3)

  • 383二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 00:47:53

    右大臣かな

  • 384◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 04:15:31

    年が明け、空気が凛と張り詰める中、京の政局は大きく動き始めていた。

    北條氏勝と上杉照虎の懸念は的中した。備前・宇喜田、安芸・毛利――ともに海防の命に応じず、上洛もしなかった。

    「まるで三芳家のように、自らの力だけで夷狄を退けようとしているようじゃな」

    氏勝が呟くと、照虎は静かに頷いた。

    「公方様の権威が、中国までは届かぬということか……」

    だが、そんな中で最も強く動いたのは、小田信貞であった。
    彼は再び朝廷に接触し、ついには将軍・義照に次ぐ右大臣の地位を狙い始めたというのだ。

    これを聞いた三渕藤英と細田藤高は、ついに危機感を露わにする。

    「このままでは、公方様が信貞殿の傀儡と見做されかねぬ……!」

    幕府に不穏な空気が満ちてゆく。果たして北條家はどこへ進むのか。

  • 385◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 04:15:56



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 386二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 10:46:28

    中国地方の大名を説得にいく

  • 387二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 10:53:26

    本願寺が降伏

  • 388二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 11:07:08

    夷狄が北上

  • 389◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 11:17:43

    1.>>386

    2.>>387

    3.>>388

    dice1d3=1 (1)

  • 390◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 11:26:47

    小田原城にて。北條氏昌と藤一郎は、京からの文を手に取り黙読していた。

    「新左衛門殿が……殿の影武者として、毛利と宇喜田のもとへ」

    藤一郎はふと目を細め、遠い記憶をたぐった。あの、品川との茶会――。
    目の前で命を張っても冷静に振る舞い、礼を崩さなかった男。その姿が脳裏に蘇る。

    「きっと、うまくいきましょう。新左衛門どのならば」

    藤一郎は、少し口元をほころばせて言った。氏昌もうなずく。

  • 391◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 11:27:45

    その頃、小田原城下――。

    母・まさ達の家では、夕餉を終えたばかりだった。
    妹・きいがふと言った。

    「それにしても……日吉兄者はもう二十五じゃ。まだ嫁をとらんのかのう」

    加助が笑いながら応じる。

    「義兄さまなら、ご家臣の姫とて夢ではなかろう」

    だが、それを聞いたまさが穏やかに嗜めた。

    「加助さ。夫婦の幸せとは、身分や器量ではござらぬよ」

    皆がしん……と黙ったとき、小竹がふと顔を伏せた。
    日吉――兄は、今や城に勤める武士。政に、軍に、駆け巡る存在。
    かつて兄と走った川沿いの道も、今は夢のように思えた。

    (兄者は……遠くへ行ってしまったのう)

    小竹は、ただ静かにそう思ったのだった。

  • 392◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 11:28:18



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 393二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 12:01:16

    そう思っていた矢先に婚姻の話が持ち上がる

  • 394二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 12:05:03

    信貞が本願寺鎮圧し残党一派も降伏
    ついに夷狄討伐に本腰を入れる
    小田原ではなんと藤一郎がお見合い

  • 395二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 12:13:11

    婚姻の話にワクっとする藤一郎と家族
    説得の末渋々北條の提案を受け入れる中国大名

    一方信貞は本願寺と残党を根絶し空誓は処刑

  • 396◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 12:14:48

    1.>>393

    2.>>394

    3.>>395

    dice1d3=1 (1)

  • 397◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 12:16:12

    お相手は dice1d4=4 (4)

    1.氏勝の娘いと

    2.松山規秀の娘

    3.大導寺正成の姪

    4.北條五色備え・多米元忠の娘

  • 398◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 12:26:05

    小田原城、本丸奥の一室。

    藤一郎は、膝を正して座っていた。目の前には氏昌、そして北條五色備えの一角を担う名将・多米元忠。

    「藤一郎」氏昌が静かに口を開く。

    「父上と我らで、そなたの縁談を考えておった。相手は元忠の息女――みつ殿じゃ」

    藤一郎ははっと顔を上げた。

    「そ、それは……あまりに身に余る話にございます。某は、たかだか六百石の身。そして……影武者という、いつ命を落としてもおかしくない役目にございます」

    その声は静かだったが、どこか自嘲めいていた。
    だが、元忠が凛とした口調で応じる。

    「そなたが、いかなる職にあろうとも、わしは娘を託せると見込んでおる。戦に身を置く者が、皆嫁を娶れぬというならば、この世に誰も所帯など持てぬわ」

    氏昌も深くうなずく。

    「されど、決め手はみつ殿の心じゃ。まずは、みつ殿に会って話してみよ」

    藤一郎はしばらく沈黙したあと、深く頭を下げた。

    「……承知仕りました。お言葉に甘え、みつ殿とお話させていただきとうございます」

  • 399◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 12:26:28



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 400二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 16:46:20

    お互い気にいったようだ

  • 401二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 16:50:57

    つつがなく終わったお見合い
    しかしその頃中国地方では毛利が幕府の許可なく四国に挙兵

  • 402二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 17:02:50

    本願寺が信貞軍に降伏を宣言
    竹田や今川の残党が幕府へ引き渡される

  • 403◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 17:03:53

    1.>>400

    2.>>401

    3.>>402

    dice1d3=3 (3)

  • 404◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 17:10:30

    石山本願寺――。燃えさかる堂宇。
    小田信貞は馬上からその光景を冷然と見下ろしていた。
    討伐の綸旨を受け、信貞が繰り出した兵は容赦なかった。火薬と鉄砲、鉄騎の波――。

    堂主・謙如は降伏を申し出る。
    信貞はその条件として、竹田・品川の残党の引き渡しを要求。謙如は拒みきれず、すべてを幕府に引き渡した。

    その報は、京だけでなく全国に広まった。――小田信貞は、ついに「神仏」すら屈させたのだ。

    将軍義照も驚きを隠せず、幕臣・三渕藤英や細田藤高はますます信貞への危機感を募らせた。

    「公方様を差し置いて朝廷と通じ、本願寺を討ち、功を挙げ……次は、何を狙うのか」

    大名たちはその力と覚悟に畏怖を抱く。
    信貞に従う者も、敵対する者も、今や皆がその一挙手一投足に目を光らせていた。

    そして京の屋敷にて。
    その知らせを聞いた北條氏勝は、そっと筆を取った。

    「――今や小田殿、幕府と朝廷、両方を御しうる器を得んとす」

  • 405◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 17:10:58



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻0/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 406二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 17:48:18

    みつと早速良い仲になる藤一郎
    一方で信貞は四国奪還に向けて動き出していた
    残党一派は大半が切腹を命じられる

  • 407二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 17:53:23

    婚約の話がまとまる藤一郎
    なお残党一派は意外にも幕府の命令で赦免された

  • 408二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 17:58:21

    異例の早さで婚約となった藤一郎
    いっぽう信貞は幕府に四国征伐への協力を申し出ていた

  • 409◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 17:58:51

    1.>>406

    2.>>407

    3.>>408

    dice1d3=2 (2)

  • 410◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 18:11:31

    小田原――。藤一郎とみつの縁談は、無事にまとまった。

    ある日、母・まさは多米元忠の屋敷に招かれる。
    武張った空気の中、質素ながらも品のある食事が供され、緊張の面持ちのまさは言った。

    「……百姓の出である我らにとっては、分に余る話にございます」

    すると元忠は静かに笑い、
    「いや、藤一郎殿は北條の宝。才も礼も、我が娘には過ぎたお方と存じております」
    と、深く頭を下げた。

    その言葉に、まさの目にうっすらと涙がにじんだ。
    ――息子が、認められたのだ。

    その夜、藤一郎は家族に頭を下げて報告した。

    「みつ殿は、あたたかく俺を迎えてくださった」

    ももと、きいは手を取り合って喜び、小竹は僅かに微笑んだ。

  • 411◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 18:13:47

    一方、幕府では石山本願寺の戦後処理が続いていた。

    意外にも義照の名の下に赦免された、品川・竹田の残党は、幕臣・三渕藤英の預かりとなった。
    これには幕府内で波紋が広がる。

    信貞は眉をひそめ、
    「三渕め……わしを抑えようとしているのだな」

    上杉照虎と北條氏勝も、密かに情報を交わしあう。

    氏勝は口にする。

    「この赦免……三渕殿、“公方様の意志”をもて信貞を牽制するつもりか」

    照虎は苦笑した。

    「だが信貞は、もはや“朝廷の綸旨”すら用いて動く男であるぞ。将軍の名だけで止められるか……?」

  • 412◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 18:14:25



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城



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  • 413二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:01:10

    すかさず四国奪還の綸旨を求める信貞

  • 414二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:06:20

    信貞に先んじて自分に四国奪還・夷狄討伐の命令を下すよう幕府に頼む北條氏勝

  • 415二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:09:18

    四国奪還のための戦力として藤一郎上洛
    幕府は信貞に頼らずに四国を取り戻したいようだ

  • 416◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 20:29:45

    1.>>413

    2.>>414

    3.>>415

    dice1d3=2 (2)

  • 417◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 20:37:13

    北條氏勝は、将軍義照の御前にて静かに申し出た。

    「四国の夷狄は、今なお瀬戸内を荒らしておりまする。小田殿の本願寺征伐の間隙を縫い、討伐の機を逸せぬよう――某に、討伐の命を賜りたく存じます」

    義照は黙して考え、やがて頷いた。

    「左様か……よい、北條に命ずる。四国奪還を成し、幕威を世に示せ」

    これにより、「四国奪還」の命を受けたのは北條氏勝となった。
    小田信貞のもとにも、その報せはすぐに届く。

    「……北條め」

    信貞は苦々しく呟いた。

    「わしが朝廷より綸旨を得たとて、義照の下で動かねば“幕府の忠臣”にはなれぬか」

    信貞は黙したまま、机上の地図をじっと睨む。やがて、ぽつりと呟いた。

    「……北條は、薩摩の嶋津家と通じておるはず……」

    信貞は、かつて、相模から出て薩摩に戻ろうとしていた嶋津の密使を、家臣に討たせたことを思い出していた。あれは偶然ではない。北條と嶋津が手を組み、西国の旧勢力とともに何かを企んでいるのではないか。

    信貞はすぐに密使を立て、北條の動きを探らせるよう指示を下すのだった。

  • 418◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 20:37:47



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 419二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:43:14

    藤一郎も四国奪還に参加
    一方で信貞は北條のみならず薩摩にも間者を送るのだった

  • 420二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 21:00:14

    なんと独断で四国へ水軍を送る信貞

  • 421二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 21:28:20

    藤一郎も奮戦するが防備を固めた夷狄にくせんする北條軍

  • 422◆C4EXRAEkOg25/04/12(土) 21:29:43

    1.>>419

    2.>>420

    3.>>421

    dice1d3=3 (3)

  • 423二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 01:29:23

    サムライ上げ

  • 424◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 04:40:28

    四国遠征に向け、北條氏勝は筆頭家老・松山規秀、軍師・大導寺正成、そして藤一郎を召し出した。
    三人は、すぐさま出陣の準備に入った。

    ――その夜。藤一郎は、小田原の新居にて妻・みつに向き合っていた。

    「……すまぬ。祝言が済んだばかりだというのに、早々に戦へと向かわねばならぬ」

    みつは穏やかに笑い、言った。

    「我が夫は、御家を支えるお役目に選ばれたのです。胸を張って行ってくださいまし」

    言葉をかけながら、みつは戦装束を整える藤一郎の肩をそっと正した。

    「ただ、無事に帰ってくることだけを、願っております」

    藤一郎は頷き、胸に刻むように妻を見つめた。

  • 425◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 04:42:17

    数日後――讃岐・東岸。
    北條・上杉の連合軍は大挙して水軍を進めた。

    先陣は松山規秀と藤一郎。
    だが、夷狄はすでに上陸地点を見抜き、海岸線に防備を固めていた。

    「弓矢、鉄砲……やはり奴ら、ただの野蛮ではないな」

    規秀が呟くと、藤一郎は船縁から敵の陣構えを見据える。

    「水軍を誘い込み、射撃で崩す気か……容易にはいきませぬな」

    敵の激しい迎撃により、何度かの上陸試みも押し返される。
    海岸は赤く染まり、波は白く泡立つ。

  • 426◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 04:42:42



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 427二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 09:57:50

    信貞が四国へ出兵

  • 428二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 09:59:01

    毛利も参戦

  • 429二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 10:36:53

    一方で足利幕府は本願寺の富と所領をまたしても我が物としてしまい反感を買う

  • 430◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 11:04:56

    1. >>427

    2. >>428

    3. >>429

    dice1d3=3 (3)

  • 431◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 11:24:55

    播磨にて――北條・上杉連合軍は、いたずらに兵を失うことを避けるため、一度本陣を戻していた。

    その日の夜、氏勝の元に京からの急報が届く。文を読み終えた氏勝は重いため息をついた。

    「……やはりな。本願寺の所領も、その莫大な富も、すべて幕府の直轄とされたようだ」

    松山規秀と大導寺正成は顔を見合わせる。
    藤一郎も思わず声を上げた。

    「直轄に……。なぜ、そこまでして幕府は領地を増やしたがるのでしょうか?」

    氏勝は一瞬目を伏せ、やがてゆっくりと答える。

    「十三代将軍・義照公は、応仁の乱以降、弱体化した幕府の威光を取り戻そうとしておられるのだ。各地の大名の力を抑え、かつての室町のような中央集権を――」

    「だが、それは……皆が従うのでありましょうか?」と藤一郎。

    氏勝は、苦い笑みを浮かべた。

    「無論、従わぬ者も出てこよう。三芳家がその筆頭じゃ」

  • 432◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 11:25:26

    「では、なぜ小田殿は、それを支えているのでしょうか?」

    その問いに、氏勝は少しだけ言葉を詰まらせた。

    「……小田信貞の心の内は読めぬ。将軍を操り、己が幕府の実権を握らんとする野望があるのか……あるいは、夷狄との決戦のため、強い幕府が必要と考えているのか……」

    夜風が障子を揺らし、蝋燭の火が微かに揺らめく。
    静まり返った座敷で、藤一郎は思わず唇を引き結ぶ。

    この戦、敵は夷狄だけではない。
    京に巣食う「野心」こそ、最大の嵐なのかもしれなかった――。

  • 433◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 11:25:51



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 434二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 15:01:12

    ついに信貞が四国へ出兵

  • 435二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 15:01:51

    嶋津から増援が来た

  • 436二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 15:32:59

    毛利がが四国へ出兵

  • 437◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 15:46:07

    1.>>434

    2.>>435

    3.>>436

    dice1d3=3 (3)

  • 438◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 15:59:17

    四国・讃岐沖――黒き雲が海原に垂れ込める中、無数の軍船が次々と海岸に押し寄せていた。

    北條の三つ鱗の軍旗、上杉の竹に雀の軍旗、そして……
    新たに翻るは、一文字に三つ星。安芸の雄、毛利家の軍旗だった。

    毛利元昭は、幕府の命を受けず、自らの判断で四国へ出兵してきた。
    それは、夷狄討伐という大義ではあったが――氏勝はすぐにその背後にある思惑を見抜いていた。

    上陸後、本陣となった讃岐・屋島の仮陣営にて――
    氏勝は松山規秀、大導寺正成、そして藤一郎らを集めた。

  • 439◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 16:00:19

    「ようやく、讃岐に足をかけた……」

    氏勝は地図を見下ろしながら、低い声で言う。

    「毛利の参戦がなければ、此度の上陸は困難であった。だが……」

    その言葉に、藤一郎が小さく眉をひそめた。

    「毛利は、幕府に従わぬ者……己が思うままに戦を進めようとするやもしれませぬな」

    氏勝はうなずいた。

    「まさにその通りじゃ、藤一郎。毛利の挙兵は、表向きは夷狄討伐なれど……真の狙いは、四国への橋頭保を築き、己が勢力を拡げることにあるやもしれぬ」

    大導寺正成が口を挟む。

    「ならば、毛利がこのまま阿波や伊予にまで兵を進めぬよう、我らも迅速に進軍を進めるべきでしょうな」

    松山規秀も同意する。

    「毛利に手柄を独占されては、幕府の権威が揺らぎまする」

    氏勝は静かに立ち上がった。

    「うむ。夷狄を討つ目的が同じとて、背を預けすぎれば背後を斬られる。進軍と用心、この両立こそが肝要よ」

  • 440◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 16:00:41



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 441二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 17:02:27

    兵糧の差し入れを名目に毛利本隊に風馬党を送り込む

  • 442二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 17:05:59

    後付けで夷狄討伐の許可を出す幕府
    そして信貞はこれを理由に足利義照に自分の潔白と毛利の叛意を囁くのだった

  • 443二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 17:37:58

    軍議の名目で毛利に会い彼の真意を読み解こうとする氏勝

  • 444◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 17:39:36

    1.>>441

    2.>>442

    3.>>443

    dice1d3=2 (2)

  • 445◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 17:46:33

    讃岐・屋島の陣営――毛利の陣幕が張られ、北條・上杉の使者を迎えていた。幕府からの正式な命により、毛利軍は晴れて連合軍の一角として、四国奪還の任に加わることとなった。

    「毛利殿、お力添え、心強うございます」

    上杉照虎の家臣がそう述べると、元昭は落ち着いた笑みを浮かべた。

    「我らもまた、瀬戸内の安寧なくして国の安寧はなしと心得ておりますれば」

    その口ぶりは穏やかだが、視線の奥には計り知れぬ野心が宿っていた。

    その報は、すぐに京の小田信貞のもとにも届く――

  • 446◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 17:47:38

    京・室町殿にて。
    広間にて控えるは、将軍義照、小田信貞、三渕藤英、細田藤高ら重臣たち。

    「毛利が幕命に応じ、四国へ加勢いたしました」

    細田藤高が報告を終えると、小田信貞はすかさず口を開いた。

    「されど、毛利は上洛せず、公方様に忠節を尽くす姿勢も見せませぬ。先の挙兵も独断。これは、幕命に従うふりをしながら、己が威勢を拡げんとする動きにございましょう」

    義照はしばし目を閉じたまま、沈黙を保つ。
    傍らに控える藤英も、様子を窺うように視線を投げる。

    信貞はさらに一歩踏み出す。

    「幕府を軽んじる者を放置すれば、諸侯の心もまた、将軍家より離れましょう。今こそ、忠義なき者を諌めるべき時にございます」

    義照はようやく目を開き、静かに言った。

    「そのこと、しかと心得た。いずれ、然るべき時に、然るべき答えを出すこととしよう」

    信貞は一礼したが、眉間の皺は消えなかった。

    (毛利も、北條も――何を考えておるか、読めぬ)

    信貞の心には、次第に「己が手で天下を動かすべき時」という野望が、密かに芽を出し始めていた――。

  • 447◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 17:47:57



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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  • 448二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 17:54:48

    なんと夷狄にも本国からの応援が加わる

  • 449二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 18:06:31

    01 軍勢の期待に応え、

     北條家、忍の名門の八部家を雇う

     dice1d3=3 (3)

  • 450二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 18:22:38

    順調に四国を奪還していく

  • 451◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 18:38:59

    1.>>448

    2.>>449

    3.>>450

    dice1d3=3 (3)

  • 452◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 19:05:47

    四国南部――土佐国境。

    毛利・北條・上杉の三軍は、それぞれの軍を率い、険しい山々に囲まれた土佐への道を進んでいた。

    風馬小一郎率いる風馬党は、既に土佐の動きを探っていた。
    一部の豪族が夷狄に味方しており、また夷狄はこの土佐に本拠を築いているらしい。

    「この土佐さえ討ち払えば、四国はすべてわが国のものとなりましょうな」

    北條本陣で、松山規秀が地図を見ながら言うと、氏勝は首を横に振る。

    「いや、夷狄を討った後こそ、真の戦が始まるやも知れぬ。毛利、上杉……油断すれば、友も敵に変わる」

    氏勝は、かすかに笑みを浮かべて立ち上がった。

    「さればこそ、最後の土佐で我らが力を示す。夷狄のみならず、毛利・上杉にも、北條の名を知らしめるのだ」

  • 453◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 19:06:17

    一方、毛利元昭もまた、密かに家臣に命じていた。

    「北條も上杉も、それぞれ思惑を抱いておる。されど、土佐において最も先陣を切った者が、四国の実権を握ることになろう。備えよ」

    そして、阿波を制した上杉照虎もまた、自軍の若き武将に囁いた。

    「此度の戦の先にあるのは、京における地位争い。されど今は盟友として、北條と毛利と共に歩む。裏切りなきことを……祈ろうか」

    それぞれの思惑が交錯する中、最後の激戦地・土佐を舞台に、三軍の連携と真の信義が試されようとしていた――。

  • 454◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 19:06:37



    年代:1559年
    年齢:25歳
    主君:北條氏昌
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  • 455二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 20:18:01

    夷狄に本国からの増援が到着

  • 456二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 20:21:29

    ついに四国から夷狄を一掃
    敵の将兵は幕府に引き渡される

  • 457二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 20:24:42

    捕虜の将兵を尋問したところ九州の大名が四国占拠に関わっているようだ

  • 458◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 20:25:25

    1.>>455

    2.>>456

    3.>>457

    dice1d3=3 (3)

  • 459◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 20:33:43

    土佐――川之江の近郊、夷狄の砦を落とした後。

    風馬小一郎が本陣に戻り、藤一郎と松山規秀、そして北條氏勝の前に座す。
    捕らえた夷狄方の兵は、南蛮語混じりの拙い日本語ながら、重要な事実を語ったのだった。

    「やはり……九州か」

    氏勝は険しい顔で地図を広げる。

    「九州の大名の中で、かつて京に使者を送った者は大伴と竜造寺であったな。だが、それが潔白の証とは限らぬ。むしろ、身の潔白を装う常套手段かもしれぬ」

    松山規秀が眉をひそめる。

    「嶋津はどう思われます? かの地には小田の疑念もありましたな」

    藤一郎も口を開く。

    「嶋津家は、夷狄が最初に九州へ漂着した折から、密かに関わりを持っていたという噂がありました。兵糧や鉄砲、そして港の使用まで……」

    風馬小一郎が、低くつぶやく。

    「夷狄の技術と引き換えに、島津は大陸への野望を抱いたやも知れませぬな……」

    氏勝は地図の上で、九州を指先でなぞりながら言う。

    「いずれにせよ、土佐は夷狄の“拠点”の一つに過ぎぬ。真の敵は、海を渡ってこの国に牙を剥かんとする者ども。
    そして、それに通じる“内なる敵”をまずは炙り出さねばならぬ」

  • 460◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 20:34:34

    一方、京では将軍義照の周辺でも九州の動きが取り沙汰されていた。

    三渕藤英と細田藤高が、密かに話す。

    「九州の動き……これは、いよいよ幕府が直接動かねばなるまい」

    「だが、信貞が出てまいりますな。あの男は“討つ相手”を誤らねばよいが……」

    土佐の戦の裏で、夷狄との連携を疑われる九州の諸大名。
    北條氏勝をはじめとする幕府方は、土佐の攻略と並行して、やがて始まる“九州の真実”との対峙を迫られていく。

  • 461◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 20:34:55



    年代:1559年
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  • 462二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 20:56:31

    そうこうしている内に四国全土を奪還した

  • 463二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 21:11:21

    九州征伐の準備を進める信貞

  • 464二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 21:13:12

    夷狄に本国からの増援が到着してしまった

  • 465◆C4EXRAEkOg25/04/13(日) 21:15:17

    1.>>462

    2.>>463

    3.>>464

    dice1d3=1 (1)

  • 466二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 02:20:28

    乙侍

  • 467◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 09:25:31

    ――四国・土佐、浦戸の戦が終わった。

    藤一郎の放った矢が敵将の肩を貫き、その隙に突撃した松山規秀が敵陣を崩し、毛利の精鋭がとどめを刺した――まさに三軍の連携による総力戦であった。
    これにより、夷狄はついに四国から姿を消し、日本側の「奪還戦」は成功裡に終わったのである。

    阿波・讃岐には、旧領回復を望む三芳家が入ることが幕府より通達される。

    だが、かつての主・三芳長義は夷狄との戦いで討死。新たに家督を継いだ若き当主義継を支える“三芳三人衆”は、野心と復讐心を秘めた者たちだった。

    一方、伊予と土佐に関しては、しばしの「預かり地」とされ、北條・上杉・毛利の三家が各々の駐屯地を定める。

  • 468◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 09:29:16

    土佐戦の報が阿波に届いた夜、三芳家の城内では家臣たちの酒宴の裏で、三芳永康、三芳宗渭、岩成知道が密かに言葉を吐いていた。

    「北條も、毛利も、上杉も、わしらの手柄を横からかすめ取った連中よ。いずれ伊予・土佐までも直轄にされ、我らが四国で力を失うのは目に見えておる……」


    一方、残留した松山規秀・大導寺正成・藤一郎らは、阿波からの報告を受けていた。

    「三芳は夷狄と戦った仲間と言えるが……反将軍の旗頭であることを忘れてはならんな」

    正成が静かに言う。

    藤一郎は、地図の上の土佐を指でなぞる。

    「そして……この地がどう扱われるか。幕府の直轄か、それとも――また誰かのものとなるのか。いずれにせよ、我らはしばし様子を見るしかありますまい」


    京では、氏勝、照虎、元昭の三将が、将軍義照に四国奪還の報告を行っていた。

    義照は静かに頷き、「よくぞ成し遂げた」と褒めた後、こう言った。

    「阿波・讃岐は三芳家に返すと決めた。だが、伊予と土佐は……まだ決まっておらぬ」


    四国の奪還によって一つの戦は終わった。
    だが、複雑な政治の綱引きが、次なる火種となっていた。

  • 469◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 09:30:13



    年代:1560年
    年齢:26歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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  • 470二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 09:57:32

    やはり幕府の直轄となってしまった

  • 471二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 11:42:11

    四国の元大名達に返還
    北条その他の諸将には領土以外で恩賞を与えることになった

  • 472二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 11:44:51

    休む間もなく風馬党に九州を探らせる氏勝

  • 473◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 11:59:42

    1.>>470

    2.>>471

    3.>>472

    dice1d3=2 (2)

  • 474◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 12:15:16

    ――四国全土の奪還からおよそ十日。
    京より正式な裁可が下り、土佐と伊予の処遇が決まった。

    土佐は、かつての当主・曽我部元綱が討ち死にし、当主不在の状態だった。
    この機を捉え、幕府はを新たな守護代を置き、信貞の影響下に置くこととした。表向きには「幕府の任命」だが、裏では信貞による強い働きかけがあったと囁かれていた。
    残された曽我部家の遺臣たちも、多くはその配下として仕える道を選んだ。

    一方、伊予は夷狄の襲撃で壊滅的な打撃を受けていた河野家が、幕府の許しを得て復興されることになった。
    河野道信は伊予の地元豪族・民からも厚く信頼されており、復興の象徴としては最適だった。

    伊予・土佐両地とも、幕府の直接統治ではなく地元の武家を中心とした再興政策が取られたことは、氏勝らの主張が通った形でもあった。

  • 475◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 12:17:19

    戦後、義照からは、将軍家よりの贈り物が下された。
    北條氏勝、上杉照虎、毛利元昭の三将には、それぞれ天下の名器と名高い茶器が与えられた。
    一方、松山規秀、大導寺正成、藤一郎らには、代々源氏に伝わる刀剣が褒美として届けられる。
    藤一郎が贈られたのは、相模の名工作と伝わる打刀だ。

    伊予・土佐の処遇も定まり、四国の地にようやく春の気配が訪れ始めた頃、松山規秀、大導寺正成、藤一郎らは、北條軍の本拠地小田原へと戻る。

    城下では人々が道端に並び、声を上げて迎える。
    凱旋の行列の先に見えたのは、小田原城天守――そして、城門に立つ氏昌の姿であった。

    凱旋後、藤一郎は妻・みつと再会する。まだ寒さ残る早春の夜、灯火の下で、みつが彼に言った。

    「おかえりなさいませ、藤一郎さま。……もう、戦は終わりでしょうか?」

    藤一郎は、微かに笑って答えた。

    「……ああ。四国の戦は、な」

    だがその瞳の奥には、次に訪れるであろう嵐の気配を、誰よりも早く感じ取っていた――。

  • 476◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 12:17:40



    年代:1560年
    年齢:26歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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    居住:小田原城下・屋敷



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  • 477二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 12:48:30

    幕府に九州征伐の許可を申し出る信貞

  • 478二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 12:56:56

    夷狄がすかさず九州に接近

  • 479二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 12:59:16

    信貞が右大臣に就任

  • 480◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 13:03:03

    1.>>477

    2.>>478

    3.>>479

    dice1d3=2 (2)

  • 481◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 13:16:01

    各地からの報告により、九州沿岸の港に夷狄の船がたびたび姿を現していることが明らかとなる。
    それを庇護するような動きがあるものの、具体的にどの大名が通じているのかは未だ掴めていなかった。

    名が挙がるのは、かつてから疑いの目が向けられていた九州の雄たち――大伴家、竜造寺家、相楽家、伊藤家、そして嶋津家。

    幕府内でも調査が進められていたが、証拠を得るには至っていない。

    この事態に、将軍・義照の側近である小田信貞が進言する。

    「夷狄と通じるとは、即ち朝敵。日ノ本の威信を守るためにも、九州全土の大名に武力でもって臣従の礼を取らせるべき。従わぬ者は成敗すべし」

    義照は静かに頷いたが、その真意は読めない。だが信貞の提案は、明らかに幕府の次なる方針となっていく。

    この報を受け、北條氏勝は直ちに小田原の氏昌と家臣団に文を送る。

    「小田殿、ますます兵をもって世を従えんとす。九州諸大名、いずれか一国でも逆らえば、火の海となろう。
    ……恐るべきは、これに乗じて毛利元昭殿までもが手柄を欲して動くこと。誠に、心配の種尽きぬ次第にて候」

    この文は、小田原の家中に緊張を走らせた。藤一郎もまた、信貞のやり方がもたらす火種に胸騒ぎを覚えていた。

  • 482◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 13:17:03

    さらに氏勝は、四国戦役で共に戦った毛利元昭について、密かに憂慮していた。

    元昭は冷静沈着な将だが、その内には中国地方制覇への野心を秘めているとも噂される人物。
    四国の戦で力を示したことで、今後の九州戦においても、己の勢威を拡げる機会と見る可能性はある。

    氏勝は、上杉照虎にも私的な書状でこう記している。

    「元昭殿は、兵を好まぬ顔にて戦を好む御仁にござる。次なる九州戦、慎重にことを進めねば、夷狄の影に紛れてまた、新たな火種が生まれましょうぞ」

    戦の火は、四国から九州へ――
    信貞の強硬策と、各大名の思惑が、日ノ本の西に嵐を呼び寄せつつあった。

  • 483◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 13:17:32



    年代:1560年
    年齢:26歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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    居住:小田原城下・屋敷



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  • 484二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 14:32:35

    九州諸大名が幕府に釈明の使者を派遣

  • 485二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 14:49:37

    なんと朝廷から九州征伐の綸旨と右大臣への任命を受ける信貞

  • 486二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 14:51:38

    素直に臣従の礼を取る九州諸大名

  • 487◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 16:52:40

    1.>>484

    2.>>485

    3.>>486

    dice1d3=2 (2)

  • 488◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 16:59:51

    ――季節は晩春。京の都にまた一つ、大きな変化がもたらされる。

    強硬な策を唱えていた小田信貞が、再び朝廷に接近。
    今度は莫大な献金と引き換えに、九州征伐の綸旨、そしてかねてより念願であった、右大臣の位を手に入れたのだった。

    右大臣の位は、左大臣である将軍・義照のすぐ下の地位。
    これにより信貞は、形式上も実際の政務でも「将軍に次ぐ存在」となったのである。

    その知らせは、京中を驚かせた。

    将軍近侍である三渕藤英と細田藤高は、この知らせに一度は顔を見合わせ、ほっと息をついた。

    「信貞殿が、京を離れるならば……しばし、政は穏やかになろうぞ」

    しかし、次の瞬間には表情が曇る。

    「……だが、その“しばし”が、いかほどの静けさとなるかは分かりませぬ。右大臣の権威、持ち帰れば、彼の地でも新たな“策”を巡らせましょうぞ」

    彼らにとって、信貞がどこにいても脅威には変わらなかった。

    信貞は毛利元昭を従軍させ、九州への出陣を決める。
    名目は「夷狄と通じる逆賊を討つため」。
    だが、真の狙いは――九州全土の掌握と、さらに自らの武威を天下に示すことである。

    元昭がなぜ従軍を受け入れたのか。その胸中は知れない。

  • 489◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 17:01:17

    その報は、すぐに小田原にも届いた。

    北條氏昌は、先の四国攻めの功労者・松山規秀、大導寺正成、樋下藤一郎を前にして言った。

    「小田が京を発った。これより先、九州は火の海となろう。いずれ小田は、北條にも声をかけてこよう。三人とも、いつでも駆けつけられるよう支度しておけ」

    静かながら、緊張に満ちた声だった。

    藤一郎は「はっ」と頭を下げながらも、胸の奥で小さな波紋が広がっていた。
    祝言から約一年、妻・みつの穏やかな笑みが脳裏に浮かぶ。

    「(また、戦か……)」

    だが、それがこの世の理だとも、彼は理解していた。

  • 490◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 17:01:36



    年代:1560年
    年齢:26歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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    居住:小田原城下・屋敷



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  • 491二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 18:21:44

    信貞の降伏勧告を無視する九州諸大名

  • 492二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 19:20:01

    北條にも挙兵の要請

  • 493二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 19:21:24

    信貞の猛攻に次々と九州の大名が降伏

  • 494◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 19:32:50

    1.>>491

    2.>>492

    3.>>493

    dice1d3=3 (3)

  • 495◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 19:38:24

    小田信貞・毛利元昭・上杉照虎の三軍が率いる幕府軍は、九州に上陸後、目覚ましい勢いで諸大名を圧倒していった。

    豊後の大伴家、肥前の竜造寺家、肥後の相楽家、日向の伊藤家……
    かつて夷狄との関わりを疑われた者たちは、次々と恭順の意を示し、信貞の前に頭を垂れる。

    だが、それでもなお最後まで抵抗を示したのは、薩摩・大隈の嶋津家だった。
    信貞は容赦なく彼らの城を包囲し、飢えと孤立に追い込んだ。

    そしてついに、九州全土は幕府の手に落ちた。

    九州平定ののち、信貞はその場で詔を発す。

    「夷狄と通じることこそ、逆賊の最たるもの。我ら日ノ本の将たる者、内よりその穢れを追わねばならぬ」

    そう言って、九州のすべての大名に上洛を命じ、夷狄討伐への従軍を強制する。

    「臣従の証」として、誰もが京都へと立つことを余儀なくされた。

  • 496◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 19:39:44

    だが、毛利元昭はその信貞の姿を、どこか冷ややかな目で見ていた。

    信貞の行動は、一見すれば義に燃えた大義の戦。
    だが、元昭の目には――それは己が覇を成すための“儀式”にも見えた。

    「……天下静謐のためか。はたまた、天下取りのためか。どちらにしても、信貞殿は“将軍”ではないはずだがな」

    元昭は、ひとり心の中でそう呟いた。

    京では、三渕藤英と細田藤高がこの報を受け、顔を見合わせる。

    「九州をも支配した信貞。次にあやつが狙うは、公方様その人か……」

    「あるいは、“公方様を戴いての天下”かもしれませぬぞ」

    彼らの不安は、日に日に色濃くなっていた。

    小田原では、藤一郎らが次なる召集に備え、鎧の紐を締め直していた。
    信貞の動きは、日ノ本の秩序そのものを塗り替えつつある。

    その行く先にあるのは――栄光か、崩壊か。

  • 497◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 19:41:10



    年代:1561年
    年齢:27歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 498二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 20:02:11

    九州の大名を切腹させて領土を再三独占する幕府

  • 499二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 20:05:48

    助命の嘆願を無視して嶋津家を皆殺しにし薩摩大隅を我が物にした幕府

  • 500二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 20:07:33

    恩賞に受かれる藤一郎
    しかしその頃夷狄たちは四国での報復を企てていた

  • 501◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 20:14:33

    1.>>498

    2.>>499

    3.>>500

    dice1d3=2 (2)

  • 502◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 20:23:59

    ――西南の果て、薩摩の空に、武士の灯が静かに消える。
    信貞が下した裁きは、天下に強き「恐れ」と「静けさ」をもたらした。

    薩摩・大隈の大名――嶋津喜久。
    彼は九州平定の折、幕府軍に対し徹底抗戦を貫いた唯一の大名であった。

    だが、周囲の諸家が次々と恭順するなか、籠城の末に降伏。
    喜久は幕府に赦しを願い出るも、小田信貞はこれを一蹴する。

    「逆らったものを赦せば、次にまた逆らう者が現れましょう」

    信貞は将軍・義照に強く進言し、嶋津喜久とその重臣たちに切腹を命じた。
    残された家臣団はすべて出家するか、各地の大名預かりとなった。

    かくして、薩摩・大隈は幕府の直轄領となり、日ノ本の西端は信貞の支配に染まったのである。

  • 503◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 20:25:42

    この報せは、すぐさま各地に届いた。

    一度逆らった者は決して赦されぬ――信貞の冷酷な覚悟は、諸国の大名たちに重くのしかかる。

    三芳家、毛利家、河野家、果てはかつての敵・夷狄や一向衆までもが、信貞の振るう権威を恐れ始めていた。

    氏昌は、嶋津家滅亡の報せを受け、深く嘆息する。

    「あまりに急で、あまりに厳しき裁き。この先、信貞公はどこへ向かうのか……」

    その言葉に、藤一郎も深くうなずいた。

    温厚なる氏昌、義に篤い藤一郎――
    ふたりの心には、ただならぬ時代の変わり目の気配が、静かに忍び寄っていた。

    そして京。義照は、信貞の進言を次々と容れつつも、どこかしら、己が将軍の座を支える力をも奪われていくような気配を感じていた。

    「……信貞。そなたの忠義は、果たして何に向いておるのか……」

    幕府が信貞の力によって再び栄え始める一方で、将軍の影は、日々薄れていくのだった。

  • 504◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 20:25:58



    年代:1561年
    年齢:27歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 505二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 20:29:56

    薩摩で反幕派が抵抗

  • 506二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 20:31:52

    信貞の真意を探るために風馬党を送り込む

  • 507二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:13:03

    報復を企てる夷狄

  • 508◆C4EXRAEkOg25/04/14(月) 22:17:12

    1.>>505

    2.>>506

    3.>>507

    dice1d3=2 (2)

  • 509二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 02:22:59

    このレスは削除されています

  • 510二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 09:01:39

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  • 511◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 10:28:08

    ――夏蝉の声が響く京。陽炎がゆらめく中、風馬小一郎は密かに氏勝から命を受けていた。

    「小田信貞の腹の内を見極めよ。そのためには、小田屋敷に人を潜り込ませるのじゃ――」

    小一郎は即座に数名の手練を選抜。
    下男や草履取り、炊き出し役などとして、小田家の屋敷へと潜り込ませる。

    目的は、信貞の動向のみならず、家臣たちがどのように主君を見ているのかという情報の収集であった。

    だが、信貞はもとより用心深く、周囲に隙を見せぬ男。
    家臣らもまた、どこかしら緊張を孕んだ表情で日々を過ごしているという。
    任務は慎重を極めるため、成果が出るまでにはしばしの時が必要であった。

  • 512二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 10:29:27

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  • 513◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 10:30:22

    一方、小田原の藤一郎の屋敷には、久しぶりに姉のももが訪れていた。
    夫・弥兵衛、そして息子の孫七と小吉を連れての和やかな来訪である。

    「藤一郎。武将の姫を妻に迎えるとは、やはりそなたはわしの見込んだ弟じゃ」

    「姉者、恐れ入ります……されど、まだまだ何も成してはおりませぬ」

    「なにを。次はやや子と家臣じゃな」

    ふと、ももは弥兵衛の方へ目をやり、にっこりと笑う。

    「なあ、弥兵衛さを、そなたの家臣に取り立ててくれる気はないかの?」

    その言葉に、弥兵衛は慌てて振り返った。

    「も、もも……わしには侍など、性に合わん……」

    「なにを言うか。きいのところの加助さに先を越されては、目も当てられん」

    そう言いながら、ももは子供たちの手を引き、庭先で遊ばせる。
    その光景に、藤一郎はどこか安堵と懐かしさを覚えていた。

    しかし――

    「いつまた呼ばれるか、わからぬ」
    北條氏昌の言葉が脳裏をよぎる。

    藤一郎は、来るべき次の戦の気配に、密かに心を引き締めていた。

  • 514◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 10:30:50



    年代:1561年
    年齢:27歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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    居住:小田原城下・屋敷



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  • 515二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 10:34:43

    持ち帰った情報によると次の戦を準備してる様子は無さそうとのこと
    そして妻妊娠

  • 516二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 11:36:53

    信貞の家臣たちの不満は少ないようだ

  • 517二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 11:39:44

    夷狄の報復が始まる

  • 518◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 11:43:43

    1.>>515

    2.>>516

    3.>>517

    dice1d3=1 (1)

  • 519◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 12:21:21

    ――夏の暑気が残る京と小田原。
    戦の足音は遠ざかるが、世の静けさの裏では、小さな変化が静かに芽吹いていた。

    風馬小一郎は、北條氏勝の屋敷にて、小田屋敷に潜入させた手下の一人から報告を受けていた。

    「小田殿に、しばらく戦を起こす様子は見られませぬ。それどころか、近頃は文筆に耽る姿も……」

    「戦への備えはあろう。だが、それを今、口にも顔にも出さんとは。――策を巡らす者ほど、表面は静かということかもしれぬな」

    小一郎は報告書を巻き、慎重に封じた。

    「もうしばらく様子を見よ。いずれ、小田殿の真意が表に出るときが来よう」

  • 520◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 12:23:16

    その頃、小田原では――

    藤一郎とみつのもとに、待望の知らせが舞い込んだ。
    みつの懐妊が判明したのである。

    藤一郎は顔をほころばせ、妻の手を取る。

    「……いとしきみつよ。まことに、よくぞ。父となる日が来ようとは……」

    その喜びを伝えるべく、ふたりは早速、みつの父・多米元忠の屋敷へと赴く。

    元忠は、ぐいと盃を差し出した。

    「……男子でも女子でも構わぬ。丈夫に生まれよ。――祝いじゃ」

    その仕草に、かつて戦場を駆けた父の優しさがにじむ。

    やがて、夕刻。

    藤一郎の屋敷には、母・まさが訪れていた。
    彼女は新しい孫を授かる報に、言葉少なにうなずきながら、静かにみつの手を取る。

    「この家も、明るくなりそうじゃの。みつさ……どうか、身を大切になされよ」

    台所では、手際よく膳の支度を始めるまさの姿。
    その背を見つめる藤一郎は、静かな幸福と、未来への新たな責任を胸に感じていた。

  • 521◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 12:23:35



    年代:1561年
    年齢:27歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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  • 522二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 13:00:11

    本願寺の件で切腹を命じられる顕如

  • 523二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 13:04:46

    戦で失った戦費を取り戻す事を口実に諸外国への交易を活発化させる幕府もとい信貞

  • 524二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 13:06:53

    信貞は次は東北に目を向けたようだ

  • 525◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 13:41:23

    1.>>522

    2.>>523

    3.>>524

    dice1d3=2 (2)

  • 526◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 13:53:50

    将軍・足利義照の名において、幕府は突如として、夷狄および三芳勢力に対抗する財源確保を名目に、諸外国との交易を大々的に再開・拡大すると発表した。

    その裏にあるのは、右大臣・小田信貞の強い進言と手配だった。

    明や朝鮮との通商、南蛮船による南方貿易の活性化、新たに平定した九州からの港湾開放――

    これらは表向き、「日ノ本の安寧を保つため」と謳われたが、都の者たちは次第に気づきはじめていた。

    「これは、小田殿の私兵ならぬ“私商”を育てるものでは――?」

    幕臣・三渕藤英は、室町殿の一室で主君に小声で囁いた。

    「これでは、将軍家が立たずして、小田ひとりが富み、軍を得ましょう……」

    「わかっておる。……だが、今や、戦なき国を保つには小田の力もまた要るのだ」

    義照の顔は、苦悩に満ちていた。
    信貞の掌の上にありながら、逆らえばまた乱を呼ぶ。――その現実があった。

  • 527◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 13:54:58

    同じ頃、小田原では――
    北條家中に、京からの報が届いていた。

    報せを受けた氏昌は、書状を畳み、しばし無言。

    やがて、隣にいた藤一郎に漏らす。

    「小田殿の財は海を越えてなお膨らもう。このままでは、もはや“幕府の天下”ではなく、“小田の天下”よ……」

    その眼差しは遠く、伊豆の海を見据えていた。

    「このまま見過ごせば、いつか我らも“配下”となろう。……時が満ちれば、動くほかあるまい」

    嵐の前の静けさ――
    信貞の「戦なき支配」は果たして吉か、凶か。

  • 528◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 13:55:25



    年代:1561年
    年齢:27歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 529二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 16:33:51

    このレスは削除されています

  • 530二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 16:36:43

    かつて幕府に非協力的であった宇喜田家や毛利家を改易

  • 531二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 16:39:57

    三芳長吉が切腹を命じられ知行没収

  • 532二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 16:42:42

    北陸に目を向ける信貞

  • 533◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 16:44:22

    1.>>530

    2.>>531

    3.>>532

    dice1d3=2 (2)

  • 534◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 16:54:50

    ――時代は、また新たな戦の気配に包まれようとしていた。

    小田信貞はついに動いた。
    反将軍派の筆頭として知られた三芳家当主・三芳義継に対し、謀反の罪で切腹を命じ、領地をすべて没収する布令を出す。

    だが、若き義継の側には、“三芳三人衆”と呼ばれる影の実力者たちがいた――。

    三芳永康、三芳宗渭、岩成知道は口を揃え、「小田信貞こそ、将軍を操る権威の簒奪者なり」とし、京にて軍勢を整え、小田への実力抗争に打って出ようとする。

    小田信貞と近しい立場にありながらも、その野心に日々疑念を抱く北條氏勝は、小田原の息子・氏昌と、腹心たちに文を送る。

    「いずれ小田より召集あるやもしれぬ。武具と兵を整え、いざというときに備えよ」

    だが、この文を受け取った氏昌の心中は複雑だった。

  • 535◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 17:00:06

    「我らは本当に、小田信貞という男にこれ以上、力を貸すべきなのか……?」

    氏昌は、板部江雪を呼び出す。

    夜の書院、燈籠の炎がわずかに揺れる中――江雪は静かに、氏昌の問いに答えた。

    「おっしゃる通り、今の小田殿は、己の覇業を遂げんと焦りすぎておるように見えます」

    「公方様は、あの男の器を買うておられる。されど、このまま進めば北條家は“義”を失うやもしれぬ」

    江雪は一歩進み、厳しい目で告げる。

    「しかし、三芳三人衆もまた、公方様の従兄弟・義英さまを担ぎ上げ、小田と義照公を排せんとする野心の持ち主。――若様、どちらにつくにせよ、御家がなすべきは、“正しき道を選ぶ”ことでございましょう」

    氏昌は黙し、うなずいた。
    その眼差しは、かつてないほど強く、まっすぐであった。

    京はふたたび乱れるのか。
    そして、北條は――どの旗のもとに立つのか。三芳か、小田か。

  • 536◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 17:00:32



    年代:1561年
    年齢:27歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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    居住:小田原城下・屋敷



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  • 537二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 17:10:00

    三芳征伐に加わる

  • 538二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 17:28:24

    仮に今小田を弑してしまえば再び幕府に混乱を招くばかりか小田を信頼する朝廷の不信を買いかねない
    しかし小田の侵略に手を貸せば義を失うとして中立

  • 539二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 17:36:33

    三芳三人衆に足利へ恭順の意を示すように説得して戦を回避しようとする

  • 540◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 18:41:49

    1.>>537

    2.>>538

    3.>>539

    dice1d3=1 (1)

  • 541◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 18:51:58

    京から届いた信貞の命により、とうとう全国の大名に「三芳征伐」への参陣が求められた。

    その文が小田原にも届くと、北條氏昌はただちに重臣たちを招集する。

    氏昌は静かに語る。

    「ついに小田より、三芳征伐の命が下った。我ら北條もまた、決断を迫られる時ぞ」

    その言葉に、まず反応したのは大導寺正成だった。

    「殿……某とて信貞殿の行いに思うところがないわけではありませぬ。されど今、刃を向ければ――朝廷の信を失いましょう」

    「朝廷の信を……」

    「信貞殿は今や、将軍を支え、朝廷からも右大臣としての認を受けております。この時に反すれば、北條家は“朝敵”の汚名を着かねぬ。それは後々まで尾を引くやもしれませぬぞ」

    その言葉に、皆が沈黙する中、松山規秀が口を開いた。

    「……今は、小田信貞の天下でござろう。されど――いつか、必ず“関東に北條あり”と世に示せる時が来ましょうぞ」

    その言葉に、氏昌は深くうなずいた。

    「よい。北條は小田に従う。戦の中で誇りを失うことなきよう、我らの道を進むのみよ」

  • 542◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 18:52:30

    北條家の使者が氏勝に文を届けた。

    「北條は、信貞殿に味方いたす」――

    その報せに、氏勝は目を閉じてうなずく。

    「よい……。この戦、三芳との決着のみならず、“信貞の天下”が真に定まるやもしれぬ……」

    そして、ついに、将軍家と三芳家の、長きにわたる因縁に終止符が打たれようとしていた。

  • 543◆C4EXRAEkOg25/04/15(火) 18:52:55



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 544二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:43:03

    頑強な抵抗を続ける三芳

  • 545二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:47:54

    如意ヶ嶽に陣取り抵抗する三芳軍
    この攻めに藤一郎も参加

  • 546二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:50:24

    相国寺にて陣取り籠城する三芳軍

  • 547二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 02:47:31

    小田上げ

  • 548◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 07:49:06

    1.>>544

    2.>>545

    3.>>546

    dice1d3=3 (3)

  • 549◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 10:29:04

    ――京都・相国寺。
    ここに、将軍家と三芳家の因縁が決着を迎えようとしていた。

    三芳三人衆と若き主君・義継は、自らの信念を貫くべく、相国寺に兵を集め、籠城の構えを取った。

    「この地に籠り、時を待つのだ。各地の大名が挙兵すると信じるまでよ」

    幕府方は相国寺を包囲。
    小田信貞の陣には、三渕藤英、細田藤高、北條氏勝、上杉照虎、毛利元昭と、重鎮が揃う。

    「寺に籠もって戦ができるか。いかにも凡手よ。三芳の兵は多くて三千、わしらはその五倍。兵糧も火薬もいずれ尽きようというに、なぜ呼応する者があると思える?」

    信貞が嘲笑すると、三渕藤英が静かに口を開く。

    「ただ、追い詰められた獣ほど恐ろしきはなし。不意の突撃を防ぐため、南門と西門に兵を厚く配するべきかと」

    信貞は頷き、次に北條氏勝に視線を向けた。

    「氏勝殿、北門の備えは貴殿らに任せる。その方には樋下藤一郎という弓取りがおるそうな。存分に腕を振るわせよ」

    「御意に……」

    氏勝は静かに頭を下げた。

  • 550◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 10:30:45

    包囲の布陣に加わる北條勢。その陣には、小田原より馳せ参じた松山規秀、大導寺正成、藤一郎の姿があった。

    松山規秀が藤一郎に言う。

    「……これが天下の覇道か。戦とは、勝てば義となるものよ。されど忘れるな、誇りなくして勝ちに何の価値があるか」

    藤一郎は頷く。

    「はい……必ず、胸を張って帰れる戦にいたします」

    正成は黙って槍の穂先を点検していた。

    包囲網は完全。
    だが、相国寺の中で、三芳三人衆は最後まで諦めていなかった――

  • 551◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 10:31:16



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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    戦から帰ったら子どもが生まれてるかね

  • 552二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 13:01:09

    三芳三人衆が降伏
    藤一郎は手厚い恩賞を得て産まれた息子に会う

  • 553二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 13:03:53

    三芳三人衆が抵抗を続け激しい戦闘になるも討ち死に

  • 554二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 13:06:06

    本願寺残党が顕如を立てて挙兵

  • 555◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 13:23:05

    1.>>552

    2.>>553

    3.>>554

    dice1d3=2 (2)

  • 556◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 15:23:14

    若き義継を支える“三芳三人衆”、三芳永康、三芳宗渭、岩成知道は、義の旗を掲げてこの寺に陣を敷いた。彼らの望みは、諸国の反小田勢力が呼応し、天下の風向きが変わること。しかし――その期待は、ことごとく裏切られた。

    「来ませぬな……」

    岩成知道の声は、火の気を落としたように静かだった。

    「……なれば、我らの義は、ここで果てるか」

    宗渭は腰の太刀を撫でながら、目を閉じた。

    「いや――果ててはならぬ」

    三芳永康はきっぱりと言った。

    「義継様を討たせてはならぬ。このまま小田の天下になれば、日ノ本は軍政に堕ちる」

    それでも、無情に日は傾き――ついに、幕府軍が動いた。

    包囲した軍勢は一万五千に及ぶ。
    小田信貞が采配を振るい、三渕藤英、細田藤高、北條氏勝、上杉照虎、毛利元昭が四方を囲む。北門の備えは北條家。藤一郎がそこにいた。

    「この戦は、終わりを告げる戦じゃ。されど、我らが正しき側であったと、胸を張って後世に語れるよう戦え」

    筆頭家老・松山規秀の言葉を胸に、藤一郎は弓を構えた。
    放たれた矢は、夜風を裂き、正確に敵の指揮官を射抜いた。
    藤一郎の腕は、戦のたびに磨かれていた。

  • 557◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 15:25:17

    戦は三日三晩続いた。
    ついに、寺の中庭にまで幕府軍がなだれ込む。
    三芳三人衆は、最後まで奮戦した。

    岩成知道は伏兵を率いて一時は本堂を奪い返し、
    三芳宗渭は門前で自ら槍を振るい五十騎を討ち、
    三芳永康は義継の傍らにあって、最後の最後まで剣を振るった。

    「我らが義は……ここに、果てる」

    血に染まりながら永康が言い、斬られた。

    義継は、もはや逃げ場もない中、静かに座して辞世をしたためた。

    そして、自刃。

  • 558◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 15:25:28

    三芳三人衆、討死。三芳義継、自害。その報せは、すぐに京中を駆け巡った。

    信貞はすぐに動いた。
    三芳家がかつて擁立しようとした、将軍義照の従兄弟・足利義英にも罪を問う。
    「謀反の意志あり」として、出家を命じた。もはや異を唱える者はいなかった。

    戦が終わった日、藤一郎は寺の裏手に佇み、散った銀杏の葉を拾い上げた。

    「義、か……」

    三芳勢の死を、愚かと片づけることは、どうしてもできなかった。

    彼の心に、一つの問いが静かに灯っていた。
    ――この天下の先に、義はあるのか。

    空は、静かに曇っていた。

  • 559◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 15:25:49



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 560二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 15:52:48

    ついに産まれた息子と対面する藤一郎

  • 561二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 15:56:02

    恩賞に喜ぶ暇もなく次の戦へ赴く藤一郎
    顕如が嶋津や三芳の残党を集め決起したのである

  • 562二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 15:58:42

    ついに北陸に目を向ける信貞

  • 563◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 17:05:25

    1.>>560

    2.>>561

    3.>>562

    dice1d3=3 (3)

  • 564◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 17:22:27

    春の風が、箱根を越えて小田原へ吹き下ろってくる。
    藤一郎は馬を急がせた。
    この日のために幾度、戦の最中も家族のことを思い浮かべたことだろう。――もう、産まれているかもしれぬ。

    小田原の城下が見えてくる。胸の鼓動が高鳴る。
    屋敷の門をくぐると、そこに――いた。

    「……藤一郎様!」

    現れたのは、赤子を抱いた妻・みつだった。
    優しく微笑む顔に、少し疲れの色があったが、それよりも喜びが溢れていた。
    その胸に包まれているのは、まだ小さな、しかし確かに命の光を宿した子――

    「……よく、無事で……」

    藤一郎は馬を下り、ただみつと赤子を見つめた。

    「おかえりなさいませ……男の子にございます」

    その言葉に、藤一郎は目を潤ませた。
    春の陽は、三人を柔らかく包んでいた。

  • 565◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 17:24:02

    一方、京。
    小田信貞の眼差しは、もはや近国にとどまっていなかった。

    ――北陸。

    すでに上杉照虎は、信貞の天下に従っていた。
    本願寺の僧たちも表向きは恭順を示し、越前・摂津・河内・和泉に抗う者はない。
    残るは四家。能登の畑山家、越中の神保家、飛騨の綾小路家、そして越前の浅倉家。

    信貞は彼らに上洛を促す勅命を手配させた。
     
    「これはすなわち、最後通牒……」

    北條氏勝は信貞の側で、かすかに眉をひそめた。

    「これ以上、征伐が続けば、民の苦しみも積もりましょう……」

    だが信貞は、杯を口に含み、こう応じた。

    「氏勝殿……わしに従わねばどうなるか――今や、日ノ本中が存じておろう」

    その声に、冷たさはなかった。だが、迷いもなかった。

    氏勝は思った。この男に、誰が歯向かえるだろうか。

    春の空の下、日ノ本の命運は、ますます一人の手の中に収まりつつあった。

  • 566◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 17:24:35



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 567二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 17:48:25

    信貞に従わぬ四家

  • 568二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 17:51:20

    戦を避けるために四家を説得しようとする氏勝

  • 569二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 17:53:53

    浅倉から北條に使者が来た

  • 570◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 18:04:20

    1.>>567

    2.>>568

    3.>>569

    dice1d3=1 (1)

  • 571◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 18:16:37

    室町殿――かつて将軍の館と呼ばれたその地は、今や小田信貞の軍議の場であった。
    北陸の四家が上洛命令に背いたとの報が届くや、信貞はただちに動いた。

    「――仕方あるまい。浅倉と神保を成敗する」

    室内に集った諸将が、一斉にうなずく。
    北條氏勝、毛利元昭、上杉照虎、そして近江の雄・朝井長正。

    「越前にはわしが赴く。越中は上杉殿に任せ申す」

    信貞の声音には、いささかの迷いもなかった。

    「そして……切り札は、朝井殿よ」

    その名が出ると、室内に一瞬、空気の変化が走った。
    信貞は続ける。

    「長正殿は、わが妹婿にして、越前に最も近い地の主。地の利あり、兵の疲れも少ない。長正殿の兵を先陣とし、浅倉を討つ」

    長正は一礼した。静かなる自信に満ちた様子は、信貞の期待に応えるに足る将の姿であった。

  • 572◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 18:17:50

    軍議が終わり、諸将が三々五々に立ち去ってゆく中――
    毛利元昭はひとり、北條氏勝に声をかけた。

    「北條殿……少し、お話を」

    静かな廊下の片隅で、ふたりは立ち止まった。

    「……たとえ親兄弟であろうと、裏切ることがある。それが、この乱世の常というもの」

    元昭の声は低く、しかしどこかに凄みがあった。

    「それを承知で、人を使う。それが将たる者の覚悟でございましょう」

    氏勝は静かに相槌を打った。元昭は少し声を潜める。

    「……ですが小田殿は、近頃の勝ち戦続きに、慢心を……しておられぬだろうか」

    その言葉に、氏勝はふと目を伏せた。
    ――信貞のもとで、どれだけの者が去り、どれだけの者が盲信してきたか。

    「元昭殿、もしや……」と氏勝が口を開こうとしたその時、元昭は静かに微笑んだ。

    「……いやいや、ただの杞憂であればよろしいのですがな」

    その目には、何かを見通すような、深い光が宿っていた。

  • 573◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 18:18:17



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 574二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 19:45:52

    信貞が北陸に向かった隙に嶋津残党が決起

  • 575二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 19:48:19

    朝倉が降伏し早くも四家の結束に暗雲が立ち込める

  • 576二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 19:52:08

    毛利の信貞への叛意を無謀過ぎると諫める氏勝
    そして産まれた子供を可愛がるまもなく戦に赴く藤一郎であった

  • 577◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 20:08:06

    1.>>574

    2.>>575

    3.>>576

    dice1d3=2 (2)

  • 578#202525/04/16(水) 22:05:17

    小田信貞の軍勢は、越前にて浅倉家の城を包囲していた。
    先鋒には、信貞の妹婿にして近江の雄、朝井長正。

    「信貞殿の御命、拝受つかまつる。余計な情けは無用――押せ」

    長正の一言で、鼓が鳴り響いた。
    数日の包囲と激戦の末、浅倉家はついに降伏する。――予想外の早期降伏だった。

    畑山、神保、綾小路の三家は驚きを隠せなかった。
    特に神保家にとっては、越前の浅倉が要となる防衛線であり、その崩壊は背後から刀を突き立てられたも同然だった。

    背後の越後からは上杉の軍勢、正面には小田軍――まさに挟撃の構え。神保家の家中では早くも動揺が走り、連携を誇った北陸諸家の絆に綻びが生まれ始める。

    京では、軍報を受けた信貞が笑みを浮かべていた。

    「思った通りよ。畑山も神保も綾小路も、浅倉という柱を失えば、立ちゆかぬ。……これで北陸も、すべて我が掌のうち」

    室内にいた三渕藤英と細田藤高は顔を見合わせた。信貞の強さは、ついに北陸の地にも及んだ。

    だがその一方で、ある種の静けさが漂っていた。それは、平伏する敵が増え、剣を抜く相手がいなくなりつつある中で生まれた空虚か――

    北條氏勝は、この報を受けて息を吐いた。

    「……順調すぎるな。元昭殿の懸念も、的を外れたか」

    だが、彼の心のどこかに、毛利元昭のあの時の“目”がひっかかっていた。

  • 579#202525/04/16(水) 22:05:53



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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    明智光秀は多分美濃から外に出ていません

  • 580二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 22:09:11

    毛利家が嶋津や三芳の残党と接触

  • 581二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 22:10:32

    顕如がこの隙に決起

  • 582二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 22:18:22

    ついに信貞討伐に東進する毛利
    しかし信貞は毛利の面従腹背を見抜いており懐柔した大内氏に後背を突かせようとしていた

  • 583◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 22:21:34

    1.>>580

    2.>>581

    3.>>582

    dice1d3=1 (1)

  • 584◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 22:49:27

    ある夜、京の町にひっそりと降る春雨を縫って、数人の影が動いていた。
    向かう先は、寺に身を寄せていたかつての嶋津家重臣・新納内基。もう一つは、今やある下級貴族の用人として名を変えていた元三芳家臣・三芳宗渭の遺子であった。

    その男たちに接触を試みるのは――毛利元昭の密使たちだった。

    「我らが誇りを、ただ潰されるがままでよいのか。殿は、そなたたちの剣を無駄にはせぬと申しておる」

    密使の言葉に、かつての家臣たちは互いの顔を見合わせる。

    「……嶋津が、辱めを受けたまま、何もなかったことにはできぬ」
    「剣を取る日が来るならば、毛利殿に従おう」

    こうして、失われた二つの勢力の残火が、再び小さく灯り始める。

  • 585◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 22:50:59

    一方、毛利元昭の館――。

    元昭は月明かりに照らされた文机の前に座し、筆を止めた。
    ふと目を閉じると、信貞の言葉が頭をよぎる。

    「わしに従わねばどうなるか、日ノ本中が存じておろう」

    その言葉に宿る慢心――。元昭はそっと呟く。

    「……奢れる者久しからず、か」

    夜の静けさに、その声は吸い込まれていった。

  • 586◆C4EXRAEkOg25/04/16(水) 22:51:17



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/子0/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 587二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 01:23:44

    竜造寺の密告に合う

  • 588二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 02:13:11

    ついに中国で挙兵

  • 589二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 08:37:29

    藤一郎に待望の第一子が産まれる


    1なら女 2なら男

    dice1d2=

  • 590◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 10:53:50

    1.>>587

    2.>>588

    dice1d2=2 (2)


    子ども既に生まれてます!

    >>586 に反映し忘れてました。ごめんなさい!

  • 591◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 11:23:53

    夏のはじまりを告げる風が、まだ青さを残す田の上を渡る頃――。

    京にて戦支度の報が届く。挙兵したのは毛利元昭、そして周防の大内慶永。
    標的は、北陸へと出陣中の小田信貞である。

    この報せは、すぐさま関東にも伝わり、小田原城下はにわかに騒がしくなった。

    藤一郎の屋敷にも、使者が駆け込む。

    「藤一郎殿、毛利が……毛利が挙兵されました。若様より、すぐに城へ参られよとのことにございます!」

  • 592◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 11:24:20

    庭で抱かれていた赤子が、ふと泣き出す。名は藤四郎。藤一郎とみつの間に生まれた、かけがえのない我が子。

    「……そうか」

    藤一郎は静かに呟き、赤子の頬をそっと指で撫でた。

    そこへ、妻のみつが立ち現れる。まだ産後間もない身でありながら、その眼は強く澄んでいた。

    「お前様……行かれるのですね」

    「うむ。呼ばれれば行かねばならぬ」

    「……無事で、帰ってきてくださいまし」

    みつはそう言いながら、赤子を藤一郎に預け、軽く頭を下げた。

    藤一郎は藤四郎を抱いたまま、目を伏せて言った。

    「……この子が、わしを恨まぬような世にせねばならぬな」

    かつては、戦に名を馳せることが誉れだった。
    だが今は――戦のたびに、命を懸けることの意味を問い直していた。

    それでも、刀を腰に、藤一郎は屋敷を出る。
    赤子の泣き声が、いつまでも耳に残っていた。

  • 593◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 11:24:47



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 594二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 13:33:03

    北條はどうやら毛利と戦をする、ようだ

  • 595二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 14:12:57

    小田を裏切り毛利に加勢するとの事

  • 596二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 14:25:40

    北條は小田につくようだ

  • 597◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 16:01:30

    1.>>594

    2.>>595

    3.>>596

    dice1d3=2 (2)

  • 598◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 16:09:19

    藤一郎は重くなる足を引きずるようにして本丸へと向かっていた。
    城内にはすでに、松山規秀、大導寺正成、板部江雪、多米元忠ら重臣たちが居並んでいる。

    主君・北條氏昌は、やや強ばった表情のまま皆の前に立ち、静かに口を開いた。

    「……私は、天下を欲しいままにしようとする小田の振る舞いに、これ以上従いたくはない。京の父上に申し上げ、我ら北條は毛利殿の側に立つつもりである」

    重苦しい沈黙が座敷を覆った。

    最初に動いたのは、かつて最も小田信貞を警戒していた男――松山規秀だった。

    「……若様、それは……あまりに大きな決断にございます」

    続けて大導寺正成も口を開く。

    「規秀殿に同じく。今、毛利方に与すれば、我らは“謀反人”と見なされましょう。小田が今までにそういう者に下してきた裁き、若様もご存知のはず……」

  • 599◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 16:10:21

    盟友たちが声を揃えて憂う姿に、藤一郎も息を飲む。氏昌は何も言わずに座していたが、やがて板部江雪が前に出て、静かに諫めた。

    「若様。三芳は、己が先陣を切って小田に刃を向ければ、諸国の大名が呼応すると信じておりました。しかし――結果はどうであったか。誰一人として応じず、孤立のまま滅びたのです」

    氏昌は口を噤んだ。だが、その瞳には迷いと怒り、そして苦しみが複雑に交じっていた。

    「……それでも、私には、小田に付き従い続けることが、正しいとは思えぬのだ。民の声も、兵の声も、皆が恐れと疲れを抱えておる。それを顧みぬ政が、果たして正しいといえるのか……」

    その言葉に、家臣たちは返す言葉を失った。

    北條家の命運が、今まさに分かれようとしていた。

  • 600◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 16:10:46



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 601二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 16:21:57

    毛利の謀叛を予測しており京都と四国の幕府軍に足止めさせる小田

  • 602二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 16:24:21

    小田が残った三家を攻め落とす

  • 603二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 16:42:06

    京都の幕府軍で毛利の攻勢を支える一方、九州の大名に毛利の背後をつく信貞

  • 604◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 18:21:24

    1.>>601

    2.>>602

    3.>>603

    dice1d3=1 (1)

  • 605◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 18:49:10

    やがて、藤一郎は静かに口を開いた。

    「若様……今はまだ、時ではございますまい。毛利殿が勝つ保証もなければ、信貞殿が敗れる兆しも見えませぬ。軽挙は、北條の命取りとなりましょう」

    氏昌は黙していた。やがて、深く息を吐き、頷いた。

    「……そなたがそこまで申すならば。今は、様子を見るとしよう」

    その頃、京への進軍を始めていた毛利元昭と大内慶永の軍勢は、播磨・因幡の幕府軍に進路を阻まれていた。信貞は、元昭の謀反を予見していたのである。播磨の赤間家、因幡の山中家――いずれも信貞の調略を受け、すでに兵を整えていた。

    さらに数日も経たぬうちに、京より、そして四国からも幕臣の援軍が到着。毛利・大内の軍勢は、思いのほか厳しい戦いを強いられていた。

    小田原にその報せが届いたとき、氏昌は自室にて書状を読み、苦々しい表情を浮かべた。

    「……信貞め。全てを見通していたというのか……」

    板部江雪が傍らで言った。

    「やはり、小田は侮れませぬ。今、味方する者を誤れば、北條は取り返しのつかぬ道へと進みましょう」

    氏昌は黙して書状を伏せ、夜の帳が下りる空を見上げた。

    北條の決断の時は、まだ訪れていなかった。だが、それが永遠に先延ばしにできるものでないことは、誰の目にも明らかだった。

  • 606◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 18:49:25



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 607二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:23:13

    静観

  • 608二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:24:08

    小田側につく

  • 609二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:27:10

    北條が迷っている間も無くなんと京への上洛と臣下の礼を取る事で残った三国と手打ちにし北陸を後にする信貞

  • 610◆C4EXRAEkOg25/04/17(木) 21:19:30

    1.>>607

    2.>>608

    3.>>609

    dice1d3=2 (2)

  • 611二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 01:03:11

    ほしゅ

  • 612◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 06:56:11

    小田原城。静かに差し込む朝の光の中で、氏昌は一通の書状を手にしていた。差出人は、小田信貞。北陸征伐のため、北條にも参陣を求めるものである。

    書状を読んだ氏昌は、しばし無言で座していたが、やがてゆっくりと顔を上げた。

    「……参るとしよう」

    藤一郎は少しだけ眉を動かしたが、無言でうなずいた。

    その日の夕刻、氏昌は藤一郎を呼び寄せ、人払いをした後、ぽつりと呟いた。

    「藤一郎……」

    「は」

    「……京の父上は、小田信貞に従いながら、何をお感じなのだろうな。いや、父上が我が家のため、北條の名を守るために、どれだけの思いでおられるかは分かっておる……だが、それでも、会って……伺いたいのだ。父上のお考えを、心から……」

    藤一郎はしばし言葉を選んだ後、静かに口を開いた。

    「若様。いずれ、京にお上りになる機会もございましょう。その時に、ぜひご自分の言葉で、お気持ちをお伝えくださいませ。殿も、きっとそれを望んでおられるはず」

    氏昌はゆっくりと頷いた。その瞳には、世継ぎとしての不安と、父への敬慕が滲んでいた。

    夏の盛り。北條は再び、小田のために剣を取る。だがその道は、決して平坦ではないことを、誰もが胸の内で感じていた。

  • 613◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 06:56:39



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 614二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 09:54:36

    日の本の平和と北條の家のためにとなんとな小田との協調という点で合意する

  • 615二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 10:01:36

    毛利軍を押し返す幕府軍

  • 616二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 10:32:03

    畑山家の軍が壊滅

  • 617◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 12:54:52

    1.>>614

    2.>>615

    3.>>616

    dice1d3=1 (1)

  • 618◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 13:00:39

    夏の盛り、飛騨の山々は蝉の声に包まれていた。高地ゆえの涼やかさはあるものの、戦支度に追われる将兵たちの額には玉の汗が浮かんでいる。

    北條の軍勢が山間の陣所に着くと、京よりすでに到着していた北條氏勝が出迎えた。傍らには、氏勝に瓜二つの男──影武者・新左衛門の姿もある。

    松山規秀と大導寺正成、そして樋下藤一郎は馬から下り、敬意を込めて一礼した。

    「お久しゅうございます、殿。北條のため、再びお顔を拝せたこと、誠にうれしゅうございます」

    氏勝は穏やかに微笑み、ひとりひとりに声をかけた。やがて、藤一郎が歩み寄ると、氏勝は静かに頷いた。

    「藤一郎……。九郎は、いかが過ごしておる?」

    藤一郎は一拍置き、慎重に口を開いた。

    「若様は……小田に従うことに迷いを感じておられました。しかし、今は北條の安泰、そして関東の静けさのために、あえて従っておられます」

    氏勝はゆるやかに頷き、少しだけ目を閉じた。

    「……九郎は、わしよりも世を見ておる。立派になった」

  • 619◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 13:01:13

    その日の夕刻、飛騨攻めの本営には、幕臣の細田藤高の姿もあった。信貞の信任厚い男であり、戦目付として戦況の裁定を担う役である。

    本陣では、さっそく軍議が始まった。山深き飛騨の地で、綾小路勢は峠を封鎖し、要所に砦を築いて徹底抗戦の構えを見せている。

    地図の前で、細田藤高が口を開いた。

    「飛騨の地形は味方をせぬ。が、三方より攻め、退路を断てば必ずや屈する。要は、綾小路の動きを封じる速さと、民の心を我らに引きつける知恵でございます」

    規秀が腕を組み、正成は眉をひそめる。藤一郎は藤高の策に聞き入りつつ、ふと遠くの山を見やった。

    ──これがまた、いくさである。

    生まれたばかりの藤四郎の笑顔が、ふと脳裏に浮かび、藤一郎は心の奥に言いようのない痛みを覚えた。

    それでも、戦は始まる。静謐のため、家のため、信義のために──。

  • 620◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 13:01:32



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 621二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 14:22:52

    山々に多く潜む伏兵に道を阻まれる北條軍

  • 622二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 14:24:29

    残る三家は嘘か信か日の本を諦めきれない夷狄の力を借りているらしい

  • 623二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 14:33:48

    毛利軍が退却を開始

  • 624◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 15:25:12

    1.>>621

    2.>>622

    3.>>623

    dice1d3=1 (1)

  • 625◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 16:43:57

    北條軍は、連日の苦戦にあえいでいた。

    山深き飛騨の地に聳える綾小路の山城――その要害はまさに天然の砦であり、攻めるには隘路(あいろ)を通らねばならぬ。しかし、その道中には幾重にも伏兵が潜み、軍勢の進軍をことごとく遮っていた。

    「まったく……山がまるごと敵方よ」

    松山規秀が眉をひそめ、草履に付いた泥を振り払う。大導寺正成は黙して頷いた。

    陣中では、北條氏勝と戦目付の細田藤高が、地図を挟んで対峙していた。

    「細田殿、策が甘かったか」

    「……いえ、飛騨の地は予想以上に難攻。地元の支持がなければ、挟撃される恐れすらござる。が、策はございます」

    氏勝がわずかに口を開こうとした、その時だった。

    「御免!……小田様のご到着であります!」

    伝令が声を上げるや否や、幕営の入口から、華美な南蛮衣装に身を包んだ一人の武将が現れた。背は高く、漆黒の衣に銀の刺繍が踊る。

    「信貞殿……!」

    誰かが小さく呟いた。

    藤一郎は思わず息を呑んだ。これが、小田信貞という男――。

    その存在感は、たしかに只者ではなかった。

  • 626◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 16:44:41

    「越中の用は終えたゆえ、参じた。遅くなってすまぬな、北條殿、細田殿」

    信貞はゆっくりと歩を進め、軍議の中心へと座した。すでに誰もが、彼の指揮に従う空気を感じ取っていた。

    細田藤高が頭を下げる。

    「ご到着、恐悦至極。飛騨の攻略が遅れておりますこと、誠に申し訳なく……」

    だが、信貞はその言葉の終わりを待たず、淡々と、しかし冷ややかに言い放った。

    「遅れておるな。貴殿ほどの智者でも、山の匂いには疎いか」

    細田の顔がかすかに引きつった。

    信貞は地図の前に立ち、山城を囲む尾根や谷を指でなぞると、静かに口を開いた。

    「──ならば、こうするがよい」

    藤一郎をはじめ、北條の諸将がその策を聞こうと身を乗り出す。

  • 627◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 16:44:58



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 628二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 16:51:53

    毛利が降伏したと虚報を流す

  • 629二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 16:57:11

    山城を支援したり物資や兵糧を送っている豪族達を調略して孤立させる

  • 630二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 17:01:55

    当時なかば禁じ手とされていた火攻め

  • 631◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 19:54:05

    1.>>628

    2.>>629

    3.>>630

    dice1d3=2 (2)

  • 632◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 20:22:41

    信貞は、地図の山城を見据えたまま口を開いた。

    「綾小路を支えているのは、周辺の小豪族どもよ。奴らが兵や物資を密かに送り込んでいる。ゆえに、奴らを切り崩す」

    「……調略、でございますな?」と細田藤高が問う。

    「左様。力攻めではなく、時間をかけて各家の心を裂く。金と地位を与えるもよし、脅しをかけるもよし。綾小路は孤立し、やがて餓える」

    信貞の策は冷静かつ非情だった。だがその実効性を疑う者は、そこには一人もいなかった。

    月日は流れ、信貞の命を受けた調略が密かに進められた。補給の道は断たれ、援軍も来ず、山城に閉じ込められた綾小路の兵たちの士気は次第に下がっていった。

  • 633◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 20:23:47

    そしてある日――

    「講和を望む旨、綾小路より申し出がありました」

    報告を受けた北條氏勝と細田藤高は、即座に信貞の本陣に赴き、その処置について意見を問うた。

    「講和か……ふむ」

    信貞は顎に手をやり、短く返す。まさにその時だった。

    「京よりの早馬、到着いたしました!」

    陣営の外から声が響き、一人の使者が走り込んでくる。手には封をした書状。

    「毛利との戦いの報か……」と氏勝がつぶやく。

    信貞は書状を受け取ると、その場で封を切り、すぐさま目を走らせた。

    次第に眉が僅かに上がる。

    「……ははっ、そうか。毛利が……」

    そして、信貞は突如として高らかに笑い出した。

    「ふははははっ!」

    何事かと、諸将が顔を見合わせる。毛利征伐の結果や、いかに――

  • 634◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 20:24:05



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
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  • 635二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 21:30:10

    毛利元就が病死してしまった

  • 636二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 21:32:20

    京を目指す過程で攻めあぐねている内に到着した幕府軍により囲まれ自刃

  • 637二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 21:48:15

    吉田郡山城を目指し敗走中
    朝廷から賊軍と扱われたせいで思うように士気が上がらなかったのが原因らしい

  • 638◆C4EXRAEkOg25/04/18(金) 23:01:16

    1.>>635

    2.>>636

    3.>>637

    dice1d3=1 (1)

  • 639二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 02:23:14

    上げ

  • 640◆C4EXRAEkOg25/04/19(土) 07:27:54

    「……毛利元昭、病没――」

    信貞が読み上げたその一節に、軍議の場にいた誰もが息を呑んだ。

    「して、その時刻は?」

    「六月五日、周防国の居館にて……病にて静かに臥せり、とのことにございます」

    使者の言葉に、信貞はゆるりと立ち上がり、南蛮衣装の裾をひるがえしながら、満足げに頷いた。

    「これで、勝ったも同然よ。あの男が生きてこそ、毛利は牙を持つ。もはや恐るるに足らぬ」

    だが、細田藤高が静かに進み出て、口を開く。

    「……信貞殿、油断はなりませぬ。元昭の子ら――貴元、元晴らは幼より父の教えを受け、忠誠も固いと聞き及んでおります。大内との同盟も健在です。火種は、未だ消えてはおりませぬ」

  • 641二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 07:28:40

    このレスは削除されています

  • 642二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 07:28:58

    このレスは削除されています

  • 643◆C4EXRAEkOg25/04/19(土) 07:29:55

    信貞はふと立ち止まり、細田に目を向けた。

    「細田殿。貴殿はいつも慎重すぎるのだ。だが、それもよい」

    そして、軍議の場を一望し、北條氏勝を見やった。

    「わしは毛利征伐のため、ふたたび京へ戻る。残る北陸――能登の畑山を、北條・上杉の両名に任せよう」

    「承知」と氏勝は短く答える。

    信貞は地図の能登に目をやりながら、つぶやくように言った。

    「日ノ本の静謐は、我が手で成す――乱世の火は、もはや絶やさねばならぬ」

    そう語る声の奥に、何か燃え盛るような、抑えがたい意志の色が宿っていた。

  • 644◆C4EXRAEkOg25/04/19(土) 07:42:10



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
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  • 645二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 10:45:46

    大内に同盟の離脱を求める

  • 646二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 10:59:28

    複雑な心境で武功をあげていく藤一郎

  • 647二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 11:16:15

    畑山から講和の使者が来た

  • 648◆C4EXRAEkOg25/04/19(土) 12:00:34

    1.>>645

    2.>>646

    3.>>647

    dice1d3=2 (2)

  • 649◆C4EXRAEkOg25/04/19(土) 12:55:18

    「講和ではない。――これは、降伏でなければならぬ」

    それが、小田信貞が飛騨を発つ前に残した言葉であった。南蛮の外套を風に靡かせ、信貞は何の迷いもなく安芸・石見へ向かう。

    残された北條軍は、なおも険しい山々に分け入り、綾小路の居城とそれを支える郷村との道を次々に断っていった。豪族を買収し、物資の流通を止め、民の心を綾小路から引き剥がしてゆく。戦火はなくとも、それは苛烈な征伐であった。

    そして――

    「綾小路、ついに降伏」

    その報せが本陣に届いた時、氏勝は静かに天を仰いだ。藤高は満足げに頷き、藤一郎もまた、その戦の終わりを噛みしめていた。

    だが、休む間もなく、北條軍は能登の畑山家征伐のため進軍を開始する。

    その道中、藤一郎はふと、脇に流れる細い渓流のせせらぎに耳を澄ませた。清らかな水音は、戦の喧騒からかけ離れた、まるで別の国のもののように聞こえる。

    「……小田のもとで、戦なき世は来るのだろうか」

    独り言のように呟いたその言葉に、馬を引いていた若き従者が「何かおっしゃいましたか」と問い返すが、藤一郎は首を振るだけだった。

    思い浮かぶのは、小田原に残した妻・みつと、腕の中で笑っていた赤子の藤四郎、そして母やきょうだいの面影。

    「――己が刀を振るう先に、あの者たちの明日があるのか。それとも、ただ遠ざけているだけなのか」

    胸中に渦巻く思いは、戦の誇りとも、武功の歓びとも異なるものだった。

    それでも、藤一郎は前を向き、馬を進ませた。

  • 650◆C4EXRAEkOg25/04/19(土) 12:55:34



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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  • 651二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 16:05:47

    一方中国地方では小田に和睦するか否かで意見が対立していた

  • 652二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 16:13:10

    放免した捕虜に囁いたり間者を使って毛利元昭病死の報せを「毛利元昭討ち死に、毛利家降伏」と虚報を流して士気を挫く作戦に出る

  • 653二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 16:22:43

    なんと進軍に合わせて越中から海路を使って能登半島に上陸し畑山氏を挟撃する小田軍

  • 654◆C4EXRAEkOg25/04/19(土) 19:47:32

    1.>>651

    2.>>652

    3.>>653

    dice1d3=1 (1)

  • 655◆C4EXRAEkOg25/04/19(土) 19:56:42

    綾小路をめぐる調略戦の最中、山の風はいつしか熱気を手放し、紅葉の色を帯び始めていた。

    その頃、遠く中国の地――安芸、長門、石見を領する毛利の館では、喪衣の下で、新たな緊張が渦巻いていた。

    「兄上。今こそ兵を収め、和を結ぶべきです。小田とて、無限に戦を続けることなどできはしない」

    そう口を開いたのは、毛利元昭の次男・橘川元晴であった。

    対するは長男・毛利貴元。跡を継いだばかりの新たな当主にして、父譲りの剛胆さと強い信念を併せ持つ若武者。

    「和睦だと?父上が命をかけて抗したのは、信貞の野心じゃ。今ここで膝を屈すれば、毛利はもはやその狗に成り下がるぞ!」

    「兄上のご覚悟、痛いほどわかります。ですが……今、毛利の兵は疲弊しています。周防の大内家とも、足並みが乱れている」

    その言葉に、貴元は言葉を返さなかった。
    と、その沈黙を破ったのは、三男・小早川貴真。

    「兄上らが悩んでいる間に、あの信貞は次の矢を番えておりますぞ。和睦か抗戦か――いずれにせよ、決断を下さねば毛利が割れる!」

    その声に、皆が重々しく頷いた。

    そして、もう一人の重要な人物がいた。
    大内慶永。周防の大名にして、元昭が生前最も信を置いた同盟相手。彼もまた、苦悩の中にあった。

    「信貞は確かに恐るべき策士。しかし、戦の果てにあるものは……どこまでも、闇だ。いずれ、彼の下につく者たちも気づくであろう。その日が来るまで、我らは……」

    言葉を継がぬまま、慶永は空を仰いだ。

    信貞との和睦か、徹底抗戦か――
    毛利家の、いや西国の命運が、この秋、静かに揺れていた。

  • 656◆C4EXRAEkOg25/04/19(土) 19:57:00



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
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  • 657二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 20:07:06

    改易も切腹も覚悟で信貞と和睦

  • 658二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 20:07:42

    徹底抗戦

  • 659二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 20:10:05

    毛利が悩む暇もなく九州から幕府軍が上陸
    手薄になった長門に押し寄せる

  • 660#202525/04/19(土) 21:49:21

    1.>>657

    2.>>658

    3.>>659

    dice1d3=3 (3)

  • 661#202525/04/19(土) 22:02:54

    秋雨が、山々の紅葉を濡らしていた。中国地方を巡る情勢は、刻一刻と変わりつつあった。

    安芸の毛利館――。

    「報せ、報せにございます!」

    荒れた息をつきながら駆け込んできたのは、長門の城代からの使者であった。

    「なにごとだ!」

    毛利貴元が立ち上がる。使者は膝をつき、声を震わせながら告げた。

    「大伴・竜造寺・相楽の三家が手を組み、海を越えて長門へ上陸いたしました! すでに海辺の村々は焼かれ……我らの守りは、もはや……!」

    館に重い沈黙が落ちる。
    橘川元晴も、小早川貴真も、目を伏せたままだ。

    それは毛利の命脈が、静かに断たれつつあることを意味していた。
    周囲は敵。味方はなし。
    父・元昭の築いた軍略も、志も、いまや風前の灯火となっていた。

    貴元は拳を握りしめると、振り返らずに言った。

    「元晴、貴真……我らに残された道は、もはや一つしかない」

    「……はい」
    橘川元晴が静かにうなずく。

  • 662#202525/04/19(土) 22:03:06

    「我らの軍を無駄に滅ぼすことは、父上も望まぬでしょう。ここは……屈して、生きる」

    その言葉に、貴元は深く息を吐いた。

    「だが、我ら毛利が屈するのは、小田のためではない。毛利の民を、兵を、生き永らえさせるためだ。そして……いずれ来るべき時に、再び立ち上がるためにだ」

    小早川貴真の瞳には、静かな炎が宿っていた。

    「分かり申した。我らは降る。ですが、屈辱は飲み込まぬ。いつか、この屈辱を刃に変える日が来ましょう」

    こうして、毛利家は――その長きにわたる抗戦の幕を閉じた。

    そして、この報せはやがて京へ、相模へ、能登へと駆け抜けることになる。
    戦国の均衡は、いま再び、小田信貞の手の中に傾こうとしていた。

  • 663#202525/04/19(土) 22:03:40



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



    その頃、能登では
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  • 664二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 22:11:00

    毛利家降伏の報せを聞いて士気が大きく下がる畑山氏の将兵

  • 665二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 00:46:11

    なぜか能登半島の先端に小田軍の水軍が来襲し意表をつかれる畑山

  • 666二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 00:49:34

    毛利元昭病死及び毛利家降伏の報せをうそだと触れ回り士気を維持させるとともに冬に備えて籠城の準備をする畑山

  • 667二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 08:27:08

    このレスは削除されています

  • 668◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 09:08:14

    1.>>664

    2.>>665

    3.>>666

    dice1d3=3 (3)

  • 669◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 09:15:32

    冷たい風が能登の野を吹き抜ける。空は灰色に曇り、冬の訪れが迫っていることを物語っていた。北條・上杉連合軍は、畑山家の居城を遠巻きに包囲しながら、動き出せずにいた。

    本陣の帳の中では、北條氏勝と上杉照虎、細田藤高、松山規秀、そして樋下藤一郎が軍議を重ねている。
    そこへ、大導寺正成が戻ってきた。

    「ご苦労であった、正成」

    氏勝が視線を上げる。正成は無言で頷き、口を開いた。

    「……畑山は、毛利元昭殿の病死、そして毛利降伏の報せを、偽りだと触れ回っております。能登の諸将に『小田の奸計に過ぎぬ』と語り、士気を保っておる様子です」

    「ほう……」

    上杉照虎が唸った。

    「やはり毛利の挙兵を、己が生き延びる望みに変えておったか。見上げたしぶとさよ」

    「だが、それも今のうちかもしれませぬ」

    細田藤高が静かに言葉を継いだ。

  • 670◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 09:15:47

    「畑山の兵糧と備えは豊富、加えて奴らは雪を待っております。冬の能登は過酷。山道も河も凍てつき、攻めるも守るも困難となり申す。籠城に持ち込み、我らの戦意を削ぐつもりでございましょう」

    藤高の言葉に、藤一郎も頷いた。

    「つまり、こちらが冬の間に手をこまねいておれば、兵たちの心も冷えてゆくということでありますか」

    「うむ。しかし焦りは禁物よ」

    氏勝が語気を落とした。

    「綾小路に続き、ここでも我が無策に戦を長引かせたと評されれば、北條の威信にも関わる。ここは一策、練らねばなるまいな」

    一同がうなずき、再び軍議の卓へと目を向けた。

  • 671◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 09:16:14



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 672二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 14:08:33

    水軍で能登半島の西の海岸に上陸

  • 673二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 14:16:35

    畑山七人衆の残党にも協力させて風馬党に守りの手薄な場所を探させる

  • 674二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 14:28:54

    加賀と能登を繋ぐ交通の要所である末森城を落とす

  • 675◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 14:34:29

    1.>>672

    2.>>673

    3.>>674

    dice1d3=2 (2)

  • 676◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 14:43:23

    軍議がひとまず終わり、各将がそれぞれの持ち場へと戻る中――

    夕暮れが迫る本陣の一角、北條氏勝は側近を下がらせ、自らの影武者である新左衛門を呼び寄せた。帳の中に、ふたりだけの沈黙が訪れる。

    「……そなたは、わしと京におった時、風馬党の者と顔馴染みになっておったな」

    新左衛門は目を伏せ、静かに頷く。

    「は。いかにも」

    「ならば……頼みがある。風馬党を動かしてくれ。畑山の城に守りの手薄な場所がないか、探らせたいのだ。表からの戦では時がかかりすぎる。雪に閉ざされる前に、決めねばならぬ」

    「承知いたしました」

    その返事を聞くと、氏勝はそっと帳の外に目をやった。山の端に太陽が沈み、赤く染まった空が、夜の気配を呼び寄せていた。

    その夜――

    風を切って走る影が、能登の山野を駆けた。黒装束の忍びたち、北條家に代々仕える風馬党。彼らはまるで風のように、敵の背後に潜り込む。

  • 677◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 14:45:20

    やがて日が落ち、夜も更けた頃。

    新左衛門が本陣に戻ってきた。その背後には、既に任を終えた風馬党の数人が控えていた。

    「戻ったか。どうであった?」

    氏勝の問いに、ひとりの風馬の忍びが前へ進み出た。

    「城の北側、山裾の古井戸を伝えば、内へ忍び込める可能性がございます。また……」

    一瞬の沈黙。忍びの目が僅かに光る。

    「かつて畑山家に仕えし“畑山七人衆”の残党との接触に成功いたしました。彼らは内乱に敗れ、今は隠れ住んでおりますが……畑山芳綱に深い恨みを抱いております」

    「なるほど……」

    氏勝は腕を組み、唸るように言った。

    「ならば、奴らと手を結ぶ。これは正面からの戦ではなく、静かなる一手……北條の真骨頂よ」

    新左衛門もまた、口元に薄く笑みを浮かべた。

    雪の足音が、確実に近づいていた。
    その前に、この戦を終わらせねばならない――

  • 678◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 14:45:45



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 679二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 16:32:16

    七人衆に七尾城へと続く山道と伏兵の潜める場所を教わり進軍

  • 680二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 16:42:08

    毛利の援軍が近づき北條軍は講和する予定と虚報を流して油断させ、その隙に七尾へ交易に来た商人に成り済ました風馬党を忍び込ませる

  • 681二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 16:49:32

    能登の地形に明るい七人衆により得た情報で交通の要所である末森城を落とす北條軍
    一方夷狄や毛利より鹵獲し量産に成功したフランキ砲(石火矢)を積んだ小田水軍が能登半島に迫ろうとしていた

  • 682◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 19:08:02

    1.>>679

    2.>>680

    3.>>681

    dice1d3=3 (3)

  • 683◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 21:08:28

    冷たい風が吹き始める能登の野に、北條と上杉の軍旗が揺れていた。

    畑山七人衆――かつて畑山家に仕えながらも、内乱により追われ、今は流浪の身となった彼らが、地元の地形や道筋に精通していたのは言うまでもない。中でも、能登の要衝・末森城の守備の甘さを見抜いたのは、七人衆の一人、三宅房堅であった。

    「末森の北西、古道の切通しには見張りが薄い。山霧の出る夜半に動けば、敵は気づかぬでしょう」

    その情報を得て動いたのは、北條軍先鋒の松山規秀と、大導寺正成である。両将は機敏に動き、夜陰に紛れて末森城を包囲。夜明けと共に襲いかかると、城内は混乱の渦に呑まれた。

    数刻の戦いの末――末森城、陥落。

    この報せに、畑山家中は動揺を隠せなかった。

    その一方で、海では新たな脅威が姿を現しつつあった。

  • 684◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 21:10:20

    蒼き海原の向こうより船団あり。
    その船腹には、金属の筒――西洋由来の火器、フランキ砲が並ぶ。

    「小田水軍、見えたぞーっ!」

    能登半島の南方沿岸、見張りの叫びが空を裂いた。

    ――フランキ砲。

    これは、かつての夷狄の捕虜や、降伏した毛利の軍人から得た技術をもとに、小田信貞が幕府の鍛冶職人に命じて量産を進めさせていた「新兵器」である。遠くから砲声が響くたび、村々の民家が震え、畑山の兵士たちの顔色が曇ってゆく。

    信貞は陸に加え、海からも能登を攻める構えであった。

    その報せは、末森城を落としたばかりの北條氏勝の陣にも届く。
    氏勝は唸るように言った。

    「……小田信貞という男、どこまで先を読んでおるのか……」

    そして、藤一郎はまたもその名に、胸の奥がざわつくのを感じていた。

    彼は確かに道を切り開いている。だが――その道の先に、果たして安寧の世が存在するのだろうか?

  • 685◆C4EXRAEkOg25/04/20(日) 21:10:37



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 686二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:25:27

    フランキ砲に浮き足立ち混乱する畑山軍
    さらに予め七尾に潜ませておいた瀧川一鱒の忍びが夜更けに火を放ち破壊工作を行う

  • 687二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:32:09

    かつて弘治の内乱で敗北した将兵も呼応

  • 688二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:35:59

    七尾城から撃ってでた八代俊盛を捕虜にする藤一

  • 689二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 00:44:36

    このレスは削除されています

  • 690◆C4EXRAEkOg25/04/21(月) 06:20:56

    1.>>686

    2.>>687

    3.>>688

    dice1d3=3 (3)

  • 691◆C4EXRAEkOg25/04/21(月) 06:28:26

    七尾湾からの冷たい潮風が吹くなか、北條・上杉連合軍はついに畑山家の本拠・七尾城の眼前にまで進軍した。

    峻険な山の上に築かれた七尾城は、まるで猛禽が山を抱いているかのように威圧的であったが、すでに末森城を失い、海路には小田水軍が迫っている今、畑山家の戦意にも綻びが見えつつあった。

    「門が開いた!」

    誰かの叫びとともに、城門が軋む音を立てて開かれる。

    そこから現れたのは、畑山家の宿老――八代利盛であった。齢五十を超えるとされる老将ながら、いまだ鎧の下の気迫は衰えておらず、正面から突撃してきた。

    「我こそは八代利盛なり!ここを斬り崩して道を開くぞ!」

    その咆哮が戦場に響いた刹那、北條軍の一角から、若き騎馬武者が駆け出す。

    「その武名、聞き及んでおります! ここは某にお任せを!」

    樋下藤一郎である。

    藤一郎はただひと騎、槍を構えて突き進んだ。周囲の兵たちが道を開ける中、彼の馬が利盛の軍勢に真っ直ぐに向かう。

  • 692◆C4EXRAEkOg25/04/21(月) 06:29:32

    ――一瞬の静寂。

    そして、二騎が正面からぶつかり合った。

    利盛は槍を構えたまま藤一郎に突く。しかし、藤一郎は馬上から身を沈め、槍の穂先をかわすと、反撃に転じて利盛の槍を受け流し、柄で利盛の兜を打つ。

    「ぬうっ……!」

    利盛の体勢が崩れたところへ、藤一郎の周りの者が駆け寄り、ついに彼を馬から引きずり下ろす。

    「もはやこれまで……討て、潔く!」

    利盛が叫ぶ。

    だが、藤一郎は首を横に振った。

    「あなた様のような古強者の知略、我らには必要にござる。御命、頂戴はいたしませぬ」

    こうして八代利盛は捕虜となり、北條・上杉本陣へと護送されていった。

    その報せに、七尾城の士気は大きく揺らぐ。

  • 693◆C4EXRAEkOg25/04/21(月) 06:29:59



    年代:1562年
    年齢:28歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 694二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 11:13:41

    小田水軍が上陸に成功

  • 695二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 12:45:47

    小田水軍による砲撃で七尾の町が混乱している隙に風馬党が潜入

  • 696二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 12:49:38

    助力を承諾する利盛

  • 697◆C4EXRAEkOg25/04/21(月) 20:00:50

    1.>>694

    2.>>695

    3.>>696

    dice1d3=1 (1)

  • 698◆C4EXRAEkOg25/04/21(月) 21:05:31

    「撃てい―――!」

    轟音と共に砲弾が吐き出され、七尾城の山腹に炸裂する。煙と土砂を巻き上げ、畑山家の兵の防塁を破壊し、あたりに破片が降り注いだ。

    「……もはや、これまでか」

    畑山家当主・畑山芳綱は、天守から海を見下ろし、つぶやいた。

    すでに末森も落ち、八代利盛も捕らわれ、援軍の望みもない。雪が降れば補給は絶え、飢えと病が兵たちを蝕むであろう。

    芳綱は覚悟を決めた。

    「城門を開けよ。……わしは、死を受け入れる覚悟だ」

    その声は、静かだった。

    こうして、畑山芳綱は潔く開城し、北條・上杉軍に投降した。兵の命を救うため、芳綱は自らの改易、あるいは切腹すらも厭わぬ覚悟で頭を垂れた。

    その報はすぐさま京に届き、信貞はただ一言、呟いた。

    「――北陸、平定なり」

    かくして、小田信貞は西国・北陸を制し、ついに日ノ本の三分の二を掌中に収めた。
    残るは関東。そして、遠く奥州に広がる東北の地。

    彼の天下布武は、いよいよ終盤に差しかかろうとしていた。

  • 699◆C4EXRAEkOg25/04/21(月) 21:06:17



    年代:1563年
    年齢:29歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 700二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 21:21:47

    利盛捕縛の武功により手厚い恩賞を賜る藤一郎
    しかし休む間も無く残党狩りに駆り出された

  • 701二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 21:23:37

    奥州平定の協力と引き換えに助命された畑山芳綱

  • 702二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 21:25:35

    畑山芳綱は切腹を命じられ城と領地は幕府のものにされてしまう

  • 703二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 00:57:26

    このレスは削除されています

  • 704◆C4EXRAEkOg25/04/22(火) 06:20:20

    1.>>700

    2.>>701

    3.>>702

    dice1d3=2 (2)

  • 705◆C4EXRAEkOg25/04/22(火) 07:58:06

    睦月の風が冷たく吹き込む京の室町殿。

    御座所の間には、四人の男が静かに膝を揃えていた。能登の畑山芳綱、飛騨の綾小路由綱、越中の神保永元、越前の浅倉能景――いずれも信貞に背き、討伐の的となった大名たちである。

    彼らの顔には、もはや生気はなかった。己の末路を覚悟した者の、静かで、それでいて張り詰めた表情だった。

    「汝ら、よくぞ来た」

    ゆるやかに現れたのは、右大臣・小田信貞であった。
    その双眸が四人を見据える。

    「汝らがこれまで為した行い、余は忘れぬ。しかし、余はこの国を治める道を選んだ。この先、関東、そして東北を治めねばならぬ。乱を重ねていては民が救われぬ」

    沈黙が流れる中、信貞は立ち上がり、近くの文箱から書状を四通取り出した。

    「これは赦免状だ」

    四人は一斉に顔を上げた。

    「ただし、条件がある。そなたら四家は、領地を半ば減らす。残った領民をもって、関東・奥州の平定に力を貸せ。さすれば、命も家も、守られる」

    畑山芳綱が声を絞り出すように問いかける。

    「それは……我らに、将軍家の御旗のもとで戦えと……?」

    信貞はうなずいた。

    「そうだ。汝らが国を乱した大罪を償う道はただ一つ――この国を余と共に治め、乱を鎮めることのみ」

    綾小路由綱の目に、光が戻った。

  • 706◆C4EXRAEkOg25/04/22(火) 07:59:07

    その頃、それぞれの城下――七尾、高山、富山、一乗谷では、家臣たちが殿の帰りを固唾を呑んで待っていた。

    「殿がお命を奪われたなら、我らが……!」

    そう語っていた兵たちも、やがて戻った主の無事な姿を見ると、涙をこらえて膝をついた。

    こうして、かつて信貞に刃を向けた四家は、新たなる征討のため、将軍の配下として名を連ねることとなった。

    信貞の命により、次に挙げられたのは関東の地である。

    常陸の佐武家、下野の宇都宮家、下総の結城家――。そしてその先には、遥か北、陸奥・出羽にまで連なる奥羽の大名たちが控えていた。

    陸奥・陸中の南武家、伊達家、羽後の安藤家、羽前の最上家、盤城の相馬家、そして会津・岩代の葦名家――

    信貞の天下取りは、いよいよ「最終の幕」へと向かってゆく。

  • 707◆C4EXRAEkOg25/04/22(火) 07:59:29



    年代:1563年
    年齢:29歳
    主君:北條氏昌
    位:士分・影武者
    家中:妻1/男子1/家臣0/母1/姉1/義兄1/甥2/弟1/妹1/義弟1
    石高:600石
    居住:小田原城下・屋敷



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  • 708二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 09:42:13

    恩賞に受かれる暇もなく次は会津を攻める北條

  • 709二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 10:12:34

    臣従を呼び掛けるも応じない東北の諸大名

  • 710二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 10:15:19

    藤一郎出世

  • 711二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 17:08:07

    ノブノブの世になりそうだな

  • 712◆C4EXRAEkOg25/04/22(火) 17:40:32

    1.>>708

    2.>>709

    3.>>710

    dice1d3=2 (2)

  • 713◆C4EXRAEkOg25/04/22(火) 22:20:24

    更新明日になります…!

  • 714二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 22:39:29

    了解

  • 715二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 01:46:33

    このレスは削除されています

  • 716◆C4EXRAEkOg25/04/23(水) 09:16:47

    忙しくなってきたので打ち切りの可能性もあります……
    最後の更新から3日空いたら打ち切りだと思って落としてください。

  • 717二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 12:19:40

    了解しました
    リアルが一番ですな

  • 718二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 20:28:15

    告知はあると有難いっす

  • 719二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 00:22:49

    了解です
    またやりたいと思ったスレなのですがスレ主さん次第ですねこればっかりは

  • 720二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 06:52:02

    どうかな

  • 721二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 14:49:59

    一旦落として時間とモチベが出来たときにまたやってもいいと思う

  • 722◆aQslCTgUrk25/04/24(木) 16:06:43

    >>721

    そうですね、それでいきたいと思います。


    ここまで参加してくださって、ありがとうございました。

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