- 1二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 03:15:35
「か弱き子よ。おやつはまだですか?」
そう言って、声の主たる女性は俺を見上げていた。
白い髪、白い肌、そして黄色い瞳。彼女の名は『マルクト』。曰く、デカい枕なんちゃらのヨ言者……だそうな。
「まぁ……うん、そんな時間か。ちょっと待ってろ、もうすぐ届くはずだ」
壁に掛けられた時計をちらりと見、短針がもうすぐ3時を指し示そうとしているのを確認した俺は、直後に玄関から聞こえてきた音に注文の品が届いたことを察する。
「___っと、はいよ。召し上がれ」
「感謝します、か弱き子よ。頂きます」
行儀よく手を合わせて食への感謝を綴ると、マルクトはその磁器のように白い手でピザを掴み、口へと運ぶ。
……そう、ピザだ。今日のおやつはピザなのだ。
いや、これだけならば健康面がやや気になるもののまだ学生的な食生活の範疇だろう。が、こともあろうに彼女の目の前にはLサイズのピザを収めた箱が2箱積み重なっており、それを彼女は嬉々として炭酸飲料で流し込んでいた。
ならば当然、そんな彼女の体型は___驚くほど、肥え太ったものと化していた。
腹は大きく突き出てバランスボールすら目でもない巨腹を誇り、その上にはかつてはその影や形すら見えなかったはずの巨乳がメロン大にまで膨れ上がって鎮座し、存在感を放つ。二の腕もぱんぱんに膨らみ、最近は手の甲や指までもパンの如く太く丸くなってきた始末だ。脚は胡坐をかいている都合上腹肉に潰されているかたちとなるが、それでも丸太の如く肥えた脚や腿の脂肪は腹肉と座布団に挟まれ、横にはみ出て、あたかも第二の座布団の如くといった具合だ。頬や顎にもみっちりと肉が付き、当初の、繊細さを思わせる輪郭はとうに消え失せていた。
総じて、細く美しかった頃の、理外の存在、絶対的な上位者を思わせる彼女は消え去り、神秘性を持たせていたはずの白磁の肌と相まって今や歩く餅といった風体であった。
「……旨いか?」
「もぐ、むぐむぐ……んくっ、ええ、とても」
そう観察している間にも一枚目をぺろりと平らげ、二枚目にありつくべく箱へと手を伸ばすまるまるマルクト。そんな彼女を眺めながら、俺は(なんでこんなんなっちゃったんだろうなぁ……)と過去の思い出に浸ってみることにするのだった。 - 2二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 03:16:23
「人間。我はマルクト。デカグラマトン10番目の預言者。世界の果てに到達せし王国の巡礼者___最後のセフィラであり、願い。一つの道に集まりし旅路の地平」
「……なんて?」
「居処を追われた故、ひとまずの拠点を探していました。ここはとても良い立地です。今後これほどの好条件な地形条件に巡り合える可能性は極めて低確率でしょう」
「……飯、食うか?」
今時のご時世にインターホンではなくノックの音に玄関を開けてみればそこにいた女性。彼女の言う事は8割がたわからなかったが___デカ枕なんちゃらはD.U.で働いてる叔父が何か言ってたような気もするが未だに思い出せない___家がなく放浪していたこと、そして異様に白い肌から極度の栄養失調だと思った俺は、とりあえず何か食べさせてやることにした。
「……?これ、は……?」
「グラタン。昨日の残り物から硬い部分を取ってアレンジしたものだからぱっと見はわからないかもしれないけども……いや、すまんな。残り物の再加熱品で」
「いえ、構いませんが……ぐら、たん……?」
「?あ、まさか乳製品にアレルギーが?それとも熱すぎた感じ?」
「いえ、そういう訳では……そうですね、これ以上の放置は熱エネルギーの放射量から見て非効率的です。頂きます、人間」
「ん」 - 3二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 03:16:46
目の前に出された料理に最初は訝しげといった様子だったマルクトであったが、意を決したようにスプーンでひと口大に掬い口へと運べば、その表情は瞬く間に驚愕へと変わった。
「……ヤバい?なんか変な味する??ごめん、もしかしたらアレンジ間違えたかも、今別のに___」
「いえ、違います。美味しい、です。きっとこれが『美味しい』なのです。初めてなので、驚きましたが……」
そう言って、先程よりも明らかに軽やかになった動きで二口め、三口めとグラタンを口にし、咀嚼するマルクト。そんな彼女の姿と、今しがた放った言葉に俺は彼女の境遇を理解した。
この子は、ロクな料理を口にしたことがないままここまで来てしまったのだと。
でなければ先程の発言など出てこないだろう。グラタンを出された時の反応も、そもグラタンという料理を知らなかったが故の反応だ。そしてこの青白い肌、やはり極度の飢餓状態で間違いなかったのだ。こんな状態であまつさえ住処を追われて放浪など……いったい彼女が何をしたというのか。否、彼女が何をしていようが関係ない。きっと俺のところに来たのは運命なのだろう。
「マルクト、とか言ったか」
「?はい、我はデカグラマトン10番目の預言___」
「食え。もっと食え。たんと食え」
この子を飢えさせるな、という神の仕向けた運命なのだろう。 - 4二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 03:17:24
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意識を思い出から現実へと戻す。目の前を見てみれば、先程までピザが入っていたはずの空き箱が二つ、空のペットボトルが一本、そして先ほどよりもさらに大きくお腹を膨らませ、「けぷっ」と可愛い吐息を零すまるまるマルクトが一人。
……なんというか、俺の彼女に対する仮説はどこか微妙なところで間違えていたのではないか、と勘繰ってしまう。
今の彼女は間違いなくデブだ、肥満児だ。栄養が十分どころか過分に注ぎ込まれ、脂肪となって彼女を風船のごとく膨らませている。だというのに彼女の肌は相も変わらず美しい純白だ。もはやアンバランスとかミスマッチとか超えて神秘性すら感じかねない。
あるいは……うぅむ……どこで間違えたのか……どこが間違えていたのか……なんてろくに働かない頭で考えようとする俺をよそに、マルクトは眠たげに目を細め、しばたたかせる。その様に、答えもしない疑問を放棄した俺は彼女の隣に座り、お互いに肩を預け合った。
「ん……ごちそうさま、でした……か弱き子、よ……」
「……おそまつさまでした。起きたら、片付けような」
そのまま互いに体重をかけあう。別にどっちが上とか下とか、膝枕係とか、そういうのは無く、このまま流れのままに互いに体重をかけあい、その日その日で成り行きで出来た姿勢で眠る。それがいつからか出来た俺達の習慣だった。
「……すぅ。すぅ……」
……どうやら、今日はマルクトのほうが先に眠ってしまったようだ。姿勢は……彼女に腕枕される形で胸元から頭を抱きかかえられている。が、彼女も俺の横腹に頭を預けている。倒れ込む最中に俺の頭が彼女の巨乳に引っかかった拍子に身体の向きが180°回転し、互いに向き合う形だ。 - 5二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 03:17:45
……目の前に、マルクトの巨腹が迫っている。ただでさえおやつが詰め込まれてぱんぱんな腹は、彼女の呼吸に合わせて胸とともにゆったりと膨張と縮小を繰り返しているが、そのたびに衣服に締め付けられて盛り上がる駄肉からは重厚な肉感が漂っていた。
……どこか、妙な魅力と興奮を感じる自分がいる。あるいは、人の胸が脂肪の塊であるならば、単なる脂肪であっても性的興奮を覚えるというのか。あるいはあるいは、細く美的だった人物が無残にまるまると肥えた様に倒錯的な愉悦を覚えているのか。いや、あるいはあるいはあるいは、もっともっと恐ろしく、悍ましい何かを覚えているのか……俺にはわからなかったが、とにかく今の自分は目の前の肉を揉んでみたいという衝動に駆られていた、それだけが事実だった。
「……ぅ、ん……」
ぶにゅん。ファーストコンタクトは、大胆だった。彼女が起きないようゆっくりと静かに腕を引き抜き、巨腹に添えると、鷲掴みにしたのだ。
手の内からは彼女の熱と、確かな脂肪の反発が伝わってくる。意外にも、スライム的なぶるんぶるんとしたものでなく、たぷたぷと柔らかく、しかししっかりとした感触が手に帰ってきて、俺は自身の興奮が高まるのを覚えた。そのまま手を離すことなく、数度握っては離し、揉みしだく動作を繰り返す。
「ん……はぁ……っ」
何度目かの揉み動作を終え、次に目を付けたのは俺の頭へと延びる二の腕だ。俺のそれとは比べ物にならないほどに太く膨らんだ二の腕を掴むと、そこに纏わりつく脂肪をゆっくりと揉んでいく。
「……?ん…………」
こちらも腹肉と材質が大きく変わった様子はない。ただ、腹と比べてやや柔らかいか……? - 6二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 03:18:06
なんてことを考えている俺であったが、直後、俺を抱きかかえる腕が力を籠めてきたものだからそのような他愛ない思索は散逸してしまった。
「か弱き子……寝込みを襲って、随分と愉快なことをしていたようですね……?」
「……!?」
まずい。いつのまにやらかマルクトは起きていたようだ。いつからかはわからないが、こんなもの立派なセクハラだ、社会的な抹殺は避けられない___なんて思っていたが、しかし先のセリフ、字面だけ見れば怒り心頭といった具合だろうが声色は至って柔和なものだ。とても怒っている人間のものとは思えない。
はてどうなるのやら……皆目見当もつかず固まっていた俺を、マルクトは優しく抱き上げ持ち上げると、あろうことか彼女自身を敷布団にするように俺を押し倒させてくるではないか。
「わぷっ……!?マルクト、何を……!?」
「ですが、そこではないようです……快感を得るならばそのような末端器官ではなく、もっと中心部に近い部位___」
そして、彼女が俺の手をとり、自身の巨腹と巨胸に押し当てる。
「___ここ等が、良さそうですよ」
「_____」
それは、つまり。
揉め。揉んで、そして、ヤれ。そう、彼女は言っているのが。 - 7二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 03:18:21
いやしかし、彼女もその様子には色気の他に困惑も見える。きっと彼女自身、自分の言っていることの意味を真に知らないのだろう。食事を知らなかった子だ、性知識が十全であるとも思えない。ただ、何か気持ちよかったからもっと求めている、ただそれだけかもしれない。
「?どうしたのですか、か弱き子よ。……何か、癪に触ってしまいましたか?」
「いや、それは___」
彼女の身体に、肉の大地に指を立てつつもそこからいつまでも動かない俺に訝しんだのか、彼女の表情に不安の色が濃くなっていく。否、これは不安だけではない。どこか、こう……そう、切なげな表情だ。何かを渇望し、俺に求めている、そんな表情で。
「……か弱き、子よ。ならば……」
「___っごめん。責任は、俺がとるから……!」
肉と熱、そして性。俺の中で荒れ狂う欲求と倫理観のいがみ合いの中で、いつも叔父が言っていた、そしてこのキヴォトスに来てからさらに頻度の増えたその言葉が脳裏によぎり、結びつく。
『責任』
そうか。叔父さん、この言葉はこんなにも重たいものだったのか。凄いよ、アンタは本当に凄い。こんな言葉を、何百人もいるだろう生徒の分を背負って。俺なんか、目の前の一人の分だけでも押し潰されそうなのに。
彼女の、マルクトの身体の上に置いていた手に力を籠める。彼女の口かららしくない甘い声が漏れる。彼女の肉をこねくり回すように揉みしだく。未知のものであろう感覚に彼女の身体が幾度か痙攣を起こす。
しかし、彼女の瞳は満たされたように潤み、光を宿していき。
俺は欲の流れるまま、体内の血の集まるままに『責任』へと手を掛け______ - 8二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 03:24:37
やぁ。
いやホント済まないね、作者は股間のビナー君を他の人の穴に入れて前後したことのないタイプの人間でね、本番シーンがどうしても書けないのだよ。
ここまで読み進めてくれたもの好きな諸君には酷な話となるだろうが、まぁ勘弁してくれると助かるということで、ね。
- 9二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 04:29:08
……バーボンスレと見ていいのかな?
- 10二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 04:32:13
このレスは削除されています
- 11二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 05:43:02
……膨体スレの人?生きてたのか
膨体は供給ないね…… - 12二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 05:48:12
もちもち描写で俺ァ満足だから安心してくれよスレ主
- 13二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 11:40:45
性癖スレを深夜に立てるのには好感が持てる
…深夜すぎやしないか?見逃すところだったぞ?? - 14二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 18:01:43
- 15二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 18:08:26
- 16二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 19:00:22
正直以前の膨体の続編欲しい……あのシチュが好きだった
- 17二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 19:02:36
気持ちは分かる反面…続きを見たい気持ちに駆られる…!!!書くか…?書けば良いのか!?
- 18二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 19:43:25
言わんとすることは分かる
- 19二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 21:58:30
- 20二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 22:15:53
- 21二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 22:24:45
書き方でわかるのか……
- 22二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 22:43:38
- 23二次元好きの匿名さん25/04/03(木) 22:44:39
すげえな具体的に分かるのか?何となくそれっぽいって感じだったんだが……
- 24二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 03:07:59
同じ人って事は前の続きに希望が持てる……?
- 25二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 03:09:00
俺の妄想ではここから痩せるとかも考えてしまった…
これはアリなのか…? - 26二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 06:33:23
- 27二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 10:24:42
- 28二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 18:26:48
保守しておく
- 29二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 18:30:16
アイン「ひぃんっ!?お、お姉様がケセドちゃんの本体みたいなお姿に!?」
ソフ「…どうする?コクマーの奴に火山にサウナでも作ってもらう?」
オウル「ついでにお姉様を肥えさせた愚か者は『教育』致しましょうか」 - 30二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 02:37:47
モッチリマルクトかわいい
- 31二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 03:02:31
- 32二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 03:03:45
痩せたら大きくなってるかもよ?
- 33二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 03:04:51
ダイエットで腕立てとかやらせて大胸筋鍛えればワンチャン
- 34二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 07:23:37
傍から見るとそこまでデカくなってないけど実際は腹の方がデカすぎて相対的に小さく見えてるだけかもしれない
- 35NOTスレ主25/04/05(土) 08:05:28
- 36二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 12:05:15
スレタイで既視感感じたけどもしかして狐風船の人か?
- 37二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 12:07:14
と思ったやっぱりそうか
- 38二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 16:52:02
癖が集まって来てる!?
- 39二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 23:55:44
増えていってる…いいぞもっとやれ
- 402625/04/06(日) 00:26:42
- 41二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 00:42:38
おぉ、前回よりさらに肥満化したのがわかっていいのぉ
全体的に膨らんでる感じがあって良き。顔は胸に隠れて見えづらいけどそこはあんまり変わってないように感じるの個人的には好き - 42NOTスレ主25/04/06(日) 07:45:49
- 43二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 11:35:56
- 44NOTスレ主2号25/04/06(日) 19:34:31
保守代わりに自分もSSを投擲してみる。肥満化じゃなくて膨体SSだけど。
普段こういうの書かないから低クオリティだしなんか矛盾とかあるかもしれない。ゆるして。
それでいいのか、風船の兎「………あれ…ッ!?」暗闇。自身は寝そべった状態で四肢がX時に固定されている。目覚めた瞬間その情報を得て、彼女、霞沢ミユは脳をフル稼働させる。
「私、確か…遠出して、目の前で銃撃戦が始まって、ゴミ箱に入ったまま…!」
寝落ちしてこの有様である。SRTとして情けない。そして現在、現状の中で考えられる状況はいくつもある。人質、生贄、その他諸々。そのほぼ全てが碌なものではない。
「ん、ん〜っ…動けない…」
暗闇に目を慣らしていく。ここはおそらく倉庫、窓はなく壁掛けライトがあり、天井には無数のトゲか針。手足の方向を見てみれば、元は作業用と思わしき大型のアームが手足を引っ張り宙吊り状態で拘束している。他には三脚式カメラが一つと、謎のガスボンベが複数。
これだけでもこれから我が身に何が起こるか。
「きっと私なんか、あの天井が降りてきて串刺しに…それとも、ガスが爆発して…うぅ…ミヤコちゃん…皆…」
元々ネガティブ気質な事もあり、ミユの脳内には次々と考えうる限りの末路が思い浮かぶ。
カメラから察するに人質だろうか、益々寝落ちして誘拐された我が身の価値が低くなっていく。
すると、ライトが点灯すると同時に自身の下からチューブ…telegra.ph - 45NOTスレ主25/04/06(日) 22:36:06
保守
膨体や肥満化はそれまで出来てたことが出来なくなる恥辱感や玩具みたいに扱われる展開がいいんだよなぁ - 46二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 23:04:57
個人的にはバッドは見れなくはないけど続くとちょっと苦手だから
解決後も体が戻らないにしても穏やかな感じが好み - 47二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 23:35:54
すこ
- 48二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 08:25:43
- 49二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 12:57:34
- 50二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 18:54:45
チャーリーとチョコレート工場とは懐かしい。搾れば体柔らかくなるのかな?
- 51二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 20:49:45
- 52二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 23:47:20
それはそう
- 53二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 09:16:05
まだまだマルクト姉様には太ってもらいたい所
目指せケセド級 - 54二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 17:22:40
実際続きくるのだろうかコレ
下手に続き書くにしても蛇足とかになりそう感はあるし
…アイン達太らせる?() - 55NOTスレ主25/04/08(火) 20:16:57
ブルアカで膨体とか肥満化の見てみたいシチュとか保守も兼ねて語りたいね
- 56二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 23:35:26
- 57二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 04:17:23
このレスは削除されています
- 58二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 07:41:57
- 59二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 09:49:48
幸せそうにピザを食べて更に丸くなった姉様かわいい!
抱きついたら気持ちよさそうな弾力を感じさせるのもまたいい - 60二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 13:44:04
うおっデッッッッッッッッッエッッッッッッッッッッ
おにくの潰れ方とかすごい好き…
このまんまるなマルクトお姉さまに乗って独り占めできるんですか甥くん - 61二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 21:14:33
元の面影感じないレベルにでっかいしもっちもちで良き…
- 62二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 21:21:17
処刑者スモウ…?
- 63二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 00:33:35
- 64二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 02:59:35
それは、キヴォトスにとってはなんてことない一日だった。いつも通り日が昇り、いつも通り学生の元気に騒ぐ声が響き、いつも通り銃撃音と爆撃音が響き……そんな日常であったが、こと俺に関してはちょっと違った。
「いっててて……運がないな、まったく……」
銃撃戦に巻き込まれた折に、飛んできた瓦礫に当たって怪我をしてしまったのだ。幸いにも臓器が損傷したり、といった入院が必要なレベルではないからしてひとまず家のほうに帰宅して手当をしようと、そう思って歩いて帰ってきたのだが。
「お帰りなさい、か弱き……子よ!?だ、大丈夫ですか!?」
今や部屋には同居人がいることをすっかり失念してしまっていた。俺の横腹、破けた服の奥からチラ見えする傷が目についてしまったのか、部屋の奥からドスドスと音を立てて巨大白大福、否、まるまるマルクトが駆け寄ってくる。
「酷い損傷……!待っていてください、今処置を行います!」
「あー、いいっていいって。自分で出来るから……」
「動かないで!下手に動くと損壊が広がります!安定した場まで我が運びます故、力を抜いてください!」
「あっ、ハイ」
別に動けないという訳ではないし、死ぬわけでもない。が、しかし、普段の彼女からは想像もつかない剣幕で迫られるもんだから抵抗心も消え去り、彼女の言うがままされるがままになることに決め込んだ。
「わぷっ!?」
「……こっちのほうがよさそうですね」
窮屈そうに屈み、かと思えば軽々しげにヒョイと俺を抱き上げるマルクト。が、しかし、彼女の体型でお姫様だっこをやろうにもあまりに俺と彼女の間の余地がなく、あっという間に彼女の胸から巨腹にかけて袈裟型に架かるベルトと化してその肉に顔が埋まってしまう。それに抱えた後で気付いたマルクトはならばと自身の胸の上に乗せる形で俺を抱き上げるが、先程の肉感を忘れられない俺はろくに反応もできないままあれよあれよという間にリビングに輸送され、ベッドの上に積み下ろされたのだった。 - 65二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 02:59:58
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「はい、処置は終わりです。痛みはないですか?」
「ないってことはないけども、でもだいぶとマシになったかな。ありがとう、マルクト」
あの後、彼女はいったいいつの間に見つけていたのやら家中の医療用品やらダクトテープやら何やらをかき集めてきて、迅速に処置を行ってくれた。
……いや、待て。後者はおかしいだろ。余りにも迅速かつ迷い無く溶接用のバーナーやら交換用オイルやらも持ち出してくるもんだから制止がギリギリになってしまい危ういところであった。あるいはあと数秒遅れていたらサイボーグめいた改造手術を施されるところだったのではないかと思っている。まぁ、そういうのを経てヒトに対する一般的な医療措置のみに絞って行ってもらうよう頼みこめば、それでも無駄の一切ない手つきで消毒から包帯まで巻いてくれるものだから感心である。
……いや、包帯は過剰だろ。
「なぁ、マルクト。やってもらっておいて何だけども、ここまでする必要は無かったんじゃないか?」
「いえ、いいえ。必要です。か弱き子よ、あなたは自身の脆弱さをもっと理解するべきです」
「脆弱さって……」
マルクトのあまりに歯に衣着せぬ意見に、思わず言いよどむ。確かに俺はことキヴォトスにおいては脆弱だ。銃弾の一発でも掠れば即出血、他住民の防弾性と比べれば紙屑のような耐久性。それでも、ド直球に言われるとさすがに堪えるものだ。
でもまぁ、きっと彼女なりの善意なのだ。これ以上追求するのは違うというものだろう。
「……うん、まぁ。ともあれ、ありがとうな。おかげで痛みは引いてきた訳だし、っと……」
「わかればいいのです、わかれば……ところで、上着なんて羽織ってどうしたのです?」
「ちょっと買い出しに。案外肌寒k「ダメです!!!!!」ほコッぐぇっ!?」
ど む ん 。
瓦礫が横っ腹に突っ込んできた時以上の衝撃が全身を駆け巡り、次の瞬間には視界が閉ざされていた。 - 66二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 03:00:17
「~~~!?~~~~~!!?」
なんだ、何が起こった?
全身に強い圧迫感。何かに圧し掛かられたかのような感じがする。口元はなにか柔らかい物体に塞がれて声が出せない。手足に力を籠めてみれば、もにゅんと心地よい弾力が帰ってくるから柔らかい物体なのだろう。……というか、俺はこの感触を知っている。なるほど、そういうことか。
「~~~ぷはっ、何、するんだ、マルクト……!!」
なんとか首を捻り、圧力から口元を逃して下手人に抗議する。そう、俺はこの一瞬のうちにマルクトの巨体にうつ伏せに圧し掛かられ、プレスされたのだ。
「め、です!外に出るなんて許しません!」
「えぇえ……な、何さそれ……!?」
それって軟禁みたいなものじゃないか?無論そんな申し出を受け入れられるはずもなく、人身の自由権を行使すべくなんとか抜け出そうと藻掻く。いや、確かに重いことは重いが、脂肪に指を食い込ませて引き上げれば、頭上に向けて抜け出せそうだ……!ン?確か彼女はうつ伏せだったから今しがた俺が指を食い込ませているこの肉塊は位置的に胸になるのか……!?と、そこまで考えて今考えるべきことではないと思考を破棄し、作業を続ける。
「んっ、ぃうっ……強引な、子……!でも、認めません……!」
「み、認めないって、何をさ……!」
「外に出るなどと……!まだです、まだこちらにも手札はあります!」
そう言ってパチン、と指を鳴らすマルクト。際して手首や腕の肉がぷるんと揺れる様はちょっと意識が寄せられかねないのでやめてほしい。 - 67二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 03:00:45
と、頭上のほう、玄関口から近づいてくる駆動音に首を出来る限り持ち上げる。これでもなお白大福に視界の半分を阻まれているが、残ったもう半分の中に映る物体があった。
あれは……クリーナーくん!?このキヴォトスでやたらと見かけるお掃除()用自律式直方体ロボット、クリーナーくんじゃないか!うちはクリーナーくんを置いてないから野良のものだろうが、いつの間にマルクトはこれを従えていたのか……。
というか、このロボットで一体なにをする気なんだ?と思いながら眺めていると、どうやらクリーナーくんはホースを持ってきていたようで、音からして近場の台所の蛇口に取り付けていることが窺い知れた。
……?何をする気なんだ、本当に?いよいよもって状況が分からなくなってきた、そんな俺の頭の上、顔面に乗せた巨乳越しに「んぷっ」っと何かを咥えた音が聞こえ、そして。
キュッキュッ
ジュゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
「!!?」
蛇口の捻る音、水の通る音。そして。
「(何だ!?マルクトが、重く……!?)」
全身を覆う圧迫感の強まる感じ。まさか。コイツ、まさか!
「んくっ、んくっ、んくっ……!どうですか、んくっ、これでもまだ逃げられますか……?」
水を飲んで重くなりやがったのか、コイツ!そんなことできるのか!!?いやできるな……いつもあんながっつり飲み食いして腹パンパンに膨らませてる辺り、胃の容量はそこいらのポリタンクと同等かそれ以上だろう。 - 68二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 03:01:17
というかマズイ。どんどん圧迫感が強まっていっている。単純なうつ伏せ圧し掛かりではマルクトが圧倒的に恰幅が良い関係上、横腹とかに肉が大きくはみ出て重量を逃がしてくれていたために、実は先程までそこまで体重はかかっていなかったのだ。それが水を大量に含んだことで彼女の腹の辺りに重心が寄り、一点に重量が掛かりつつあるのだ。何が言いたいかって言うと、単純に重い。重くなってる。布団の中に入ってたのが、上に石を置かれたような感覚だ。これに圧し掛かった時に彼女のほうが頭一つ分上になるように、俺の頭に覆いかぶさるよう圧し掛かった都合上、彼女の腹が俺の胸の辺りにくることから胸部にどんどん圧力が加わって脱出を困難にする。あと人肌だった白大福の奥に冷水の無機質な冷たさが膨らんでいってて、なんかそそられ___余計な思考を感じ、シャットアウトに努める。
「っけぷぅ、ふぅ、ふぅ……どう、ですか……!身動きひとつ、取れない、でしょう……!ぅ、くぷっ……!」
ホースを口から離し、勝ち誇ったように話すマルクト。だが、その口ぶりは途切れ途切れで、随分と苦しそうだ。もうだいぶと無理をしているのがわかる。
……それもそうだろう。彼女の腹はもう随分と膨らんでいた。それこそ、素人目に見ても一目でわかるほどに。もともとバランスボールを越えて肥え膨れていた腹であったが、そこから更に3・4割ほどボリュームマシマシとなり、肥満児特有の段腹が完全に消え去っていた。今や水風船と言った様相だ。ポリタンと同等か、などと先程は言ったが、そんなもの軽く凌駕していたようだ。それ程までに膨らんでいた。
……重い。いよいよもって重い。身動きが取れないのはそうだが、それ以上に胸を圧迫されて呼吸が苦しい。なんと情けないことに、生殺与奪権を目上の水風船白大福に握られているのが今の俺の現状であった。 - 69二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 03:01:44
「マル……クト……重い……」
「そう、で、しょう……そうでしょう……。くぷっ、これが、我の、思いの重さ、です……。わかったら。んっ、げぷっ、外に出るなんて、言わないで……ください」
「な、何、を……」
外に……そう言えば、さっきもそんなことを言っていた気がする。その時はそれどころじゃなかったけども……ムムム、もしや彼女、俺が怪我したことで過保護になりつつある?
「マルクト……お前、心配、し過ぎだって……」
「し過ぎ……?っぷ、いいえ、実際あなたは、ぅぷ、怪我をして……帰ってきたじゃ、ありませんか……!危険なんです、よ……外は……」
いかん。いかんぞ、今回のコレは外れ値だ。そうそうあっていいことじゃないからして、コレがキヴォトスの基準値と思われるのは……ゲヘナやトリニティとかならともかく、この辺までそうだと思われるのはマズイ。なんとか身じろぎを繰り返して気道を確保すると、一気に自論をまくしたてる。
「今回のは、レアケースだって……人間誰だって、歩いてりゃ転ぶことも、怪我することもあるだろ……?たまたまそういうのがあって、さらにたまたま大きめだった……そんなもんさ、だろう?」
「それ、は……信じても、いいのですか?」
「いままでそれでやってきた、今更急に危険になるようなことなんてないよ」
「……わかり、ました」
必死の説得が功を奏したようで、ゆっくりとだが圧迫感が弱まっていく。ゆっくりと、ゆっくりと身体を転がすようにして俺の上から退いているのだ。そして。
ず む ん ! ! ビリビリビリ……
軽い地響きと共に転がり、仰向けに倒れ込むマルクト。身体の天地を逆さにする、ただそれだけでも一大事業だったようでその顔は脂汗と疲労にまみれている。 - 70二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 03:02:27
「ふぅ、ふぅ……くっぷ。すみません……我も、とりみだしていました……」
「いや、いいってことよ。マルクトもずっと俺の事心配してくれてたんでしょ?それは凄く伝わったからさ。今度からは安全とかも気にしていく、それで大丈夫?」
「ふぅ、ふぅ、けぷぅ……そうしてくれるならば、我が、言う事は……まだたくさんありますが、今は、ぅぷ、いいでしょう……」
たくさんあるんだ……と思いつつ、そんな几帳面さもマルクトの美点だしななどと考える。そんな俺の視界の端で、マルクトは何を思ったのか手足をじたばたとばたつかせ、そして。
「……起き上がれません。か弱き子よ、手を貸してください」
「えっ」
成程、どうやら彼女はただでさえ重くて可動域の狭まる肥満体に水の重量が+された挙句に仰向けになるものだから、自力で起き上がれなくなってしまったのだ。
まぁ、傍から見れば純白の小山か、はたまた風船のような光景だ。起き上がれないのも無理はないだろう。
仕方がない、元はと言えば自分が原因だ。そう思い、腹に手を乗せればじゃぽんと音を立てて心地よい感触が掌に返ってくる。
……。
じゃぽん。腹に手を乗せ、反発を味わう。
がぽん。腹を叩き、ごぽっごぽっと揺れる感触を味わう。
じゃっぱじゃっぱ。腹を揺らし、彼女の腹の中で荒れ狂う水の感触を味わう。
「うっぷ!?な、なにを、っぅ、はぁんっ!?っぷ、がぷ、やめ、あ、ひぃっぷぅ!?あぷ、ぅぷ、ぷぅ……!」
叩くたび、揺らすたび、水風船マルクトが子気味よく悲鳴を上げる。だが、それも次第に熱を帯びていく。腹の中の水が徐々に温水に変わっていくのが掌越しに伝わっていく。
「か弱き、子よぉ……ぅぷ、これは、そういう、こと、っぷ、なのですね……ぁっぷ、なら、ばぁっぷ!?……けぷ、前戯は、この辺に、してぇ……う、ぐっぷぅ……」
彼女の視線が蕩ける。どうやら久々の、『責任』を取る時間のようだ。汚さぬよう上着をハンガーに戻すと、彼女の股に手を伸ばし____ - 71二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 03:06:13
やぁ。すまない、ホントにすまない。今回はここまでだ、本番シーンはプレイエリア外なんだ。
ここまで読み進めてもらった物好きな諸君には悪いが、この先は君たちの想像力で補ってくれると助かる。
しかしいかんせん難産でね、>>48は私だったのだよ。ここまでスレを絶やさないどころかSSや絵のほうまで上げてくれて感謝の極みだ。ありがとう。本当にありがとう。
- 72二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 08:16:37
ど深夜になんかすごいのができてる…
俺も水風船みたいなお姉さまのお腹じゃぽじゃぽしたい - 73二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 12:14:47
庇護欲全開な姉さまかわいい!ウォータークッションによる動き封じはとても気持ちよさそう
そして人の子もいい人で互いを思いやってて尊い… - 74二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 15:27:23
餅だったり大福だったり水風船だったりでまんまるかわいい…
- 75二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 16:32:52
重量ヤバいだろうけどな……
- 76二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 00:16:56
水に頼らずとも抑え込む事が出来る日も遠くはないだろう、
その時に自力で動けるかどうかは不明ではあるが - 77二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 08:16:23
まるまるマルクト可愛い可愛いね…
- 78二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 15:11:33
続き来るのかわかんねぇなコレ()
スレ主の筆が乗れば続くとは思うけど - 79二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 23:40:07
保守
- 80二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 04:32:51
- 81二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 04:33:57
構図の関係上頭の一部とは言え甥くんのビジュ勝手に描いてしまったので解釈違いであればすみません…
- 82NOTスレ主25/04/12(土) 06:04:52
- 83二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 12:26:15
押しつぶしマルクトかわいい。こんな柔らかそうなお持ちに押しつぶされるとかうらやま
シグレのSSも乙ー。快感と旨さと酔いでドはまりしておる。これからどんどん大きくなっていきそう - 84二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:20:31
私たちの業界ではご褒美です()
- 85二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 23:50:38
供給がいきなりドカンと来るのいいぞ。
- 86NOTスレ主25/04/13(日) 08:38:06
- 87二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 15:38:36
SSかんしゃあ!!
- 88二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 23:42:21
この執筆速度…オヌシナニモノ…
このスレ色々満たしてくれるというか
スレ主さんもNOTスレ主さんも頑張って欲しいわね() - 89二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 08:45:31
たすかる
- 90二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 15:18:32
- 91二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 17:38:27
カンナが太ると無様感強くて好き
- 92二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 18:37:06
人を駄目にする局長…
- 93二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:15:45
あれに性癖破壊されました
- 94二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 00:06:27
このレスは削除されています
- 95二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 06:43:24
- 96二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 12:18:52
★
- 97二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:41:50
ほ
- 98NOTスレ主25/04/15(火) 22:01:19
スレ主を待ちつつ保守
- 99NOTスレ主2号25/04/16(水) 00:26:38
それにしてもスレ主のSSにNOTスレ主のSSに絵とみんなすげぇなって
- 100二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 06:20:39
さあ君もwriteningを開いて筆を取るのだ…!
- 101二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:08:37
- 102二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:09:55
「お、お姉様の反応はもうすぐ近くに……」
早朝。まだ日が昇り切っておらず冷たい風が肌を刺す時間。ひと気のないはずの路地裏を、ひとりの少女が駆けていた。白い髪、白い肌、そして黄色い眼。これらを見れば彼女がデカグラマトンの関係者であると、判る者には判るだろう。
デカグラマトンの信奉者にしてエンジニア、その三人のうちの一人、ソフ。それが少女の素性であった。
「大丈夫、一目見て帰るだけ、一目見るだけ……」
彼女等はつい最近、氷河地帯の奥深くにてミレニアムの天才達と衝突し、激しい攻防を繰り広げた。結果は惨敗、デカグラマトンの信奉者や導き手は再起を誓い散り散りにキヴォトス内を潜伏していた。
その際、集まると一網打尽にされる危険性があるとして互いに物理的な接触を禁じたのだが……たまたまニアミスしたというのもあり、ソフは我慢できなかったのだ。
「……でも、確かにこの場所はいい立地してる。まさか敵陣の首都にこそ優良物件が転がってるだなんて盲点だったや。私もここ見つけられたらな~……いや、そうなると今度はお姉様が苦労するのか……それにお姉様だから見つけられたんだ。やっぱ違うなぁ、お姉様は……!」
自分らの姉にして導き手たる存在の慧眼に、ますます尊敬の念を覚えるソフ。やはり再起には姉の存在が必要不可欠だと再認識した彼女は、その歩みを速めようとして___
「それじゃ、早く早ブベロッ」
転んだ。路地裏の小さな金属材に脚をとられてつんのめり、顔面から大地の力を直に感じる羽目になったのだ。
……まぁ、キヴォトスに生きる者たちにとって転倒などそれほどの怪我ではない。銃弾を受けても怪我や痣で済むのだ、この程度のことはなんてことない……ハズなのだが。
「ぐ……ぅ、うぅ……」
どういうことか、少女は呻き声をあげるばかりで一向に立ち上がる気配がないではないか。
だが、その原因は彼女の恰好を見ればなんとなく想像がつくものであった。
「ぅ、ぐぐ……エネルギー、が……お腹……すいた……」
彼女は、ひどく汚れていた。つい最近、これまで根城にしていた拠点を陥され、劣悪な環境下で潜伏せざるを得なかった彼女は満足な整備や補給を受けられずにいたのだ。
ようは行き倒れである。今この瞬間、このキヴォトスに行き倒れが一人増えたのである。 - 103二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:10:19
「やば、動けない……やっぱ無理しすぎたかぁ……やっちゃったなぁ……お姉様、もうすぐそこだったのに……」
転倒した拍子にどこかダメージを受けたのか、リブートも叶わずどんどんパワーがダウンしていく。自意識の中でけたたましく鳴り響くアラートに、『死』を自覚するソフ。彼女は、自身の不甲斐なさと悔しさに歯噛みしながら意識を手放すのだった。
「_____飯だ、食え」
とはならなかった。今まさに意識を手放そうとしていたソフの口元に飛び込んできたのはチーズたっぷりレタスサンドイッチ。極限の飢餓状態下において唐突にエネルギー源を検知した彼女は、ソレを逡巡する間も無く口に含んで嚥下する。そして。
「むぐ、もぐもふ、もぐ……んごくっ、ふぅ……ん?キミ……誰?」
脳にエネルギーが巡ってきて初めて目の前の人物に気付き、思わず訊ねるのだった。
___
__
_
「はぐはぐ、もぐ、むぐむぐ……ごくっ」
「わぁすっごい食いっぷり」
手にしたコンビニサンドイッチを飲み物のように飲み込み、もう片手にもったピザも休みなく口に詰め込み、噛み締める。豪快な咀嚼音がひと気のない無人倉庫に響き渡る。そこに先ほどまで行き倒れていたような弱弱しさはなく、その豪快な食いっぷりに思わず感心が口から漏れ出る。
そう、行き倒れだ。この子はつい先程、路地裏で行き倒れていた子なのだ。
マルクトのおやつの買い出しに出ていたところで行き倒れの女の子を見つけたとき、俺が感じたのは驚愕よりも「食わせなければ」という使命感だった。
最近、マルクトの身体つきをみて本当に食わせて良かったのか?なんて考えたりもしたが、こと目の前の子に関しては別だ。病的なまでに白い肌、これはマルクトと同じだ。もしかしたら生まれつきこういう色なのかもしれない。だが、恰好と様子。行き倒れだ、間違いない。なんなら今しがた「お腹すいた」って言ったの聞いたぞ。この子は間違いなく、今すぐに何か食わせなくてはいけないことが一目見てわかった。 - 104二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:10:43
と、いうことで食わせた。幸いなことに食料ならたっぷり、それこそ一般人の三日分の食事量くらいは持ち合わせていたので飢えを回避するのは容易であった。
とはいえ、だ。最初のサンドイッチを食べた後すぐに訊かれた「キミは誰だ」という質問にあたり触りのない返答をしたのがまずかったのか、何か妙に警戒されてしまった。今こうして彼女の食事を眺めているのも、スマホを取りあげられ、「変な動きはするんじゃない」と無人倉庫から出る事を許されずむしろ彼女に監視され、完全に手持ち無沙汰となったが故の行動だ。いったい何故、と聞けば「こっちにもいろいろと事情がある」とはぐらかされてしまった。まぁ、ここキヴォトスじゃそんなのめずらしくもないか……。
……しかし。
「……随分と食べるね?」
「はぐ、もぐもぐ……ん、まぁね。お腹空いてたのもあるし、コレ逃したら次はいつ食べられるかもわからないし。なら貯めとくだけ貯めておかないとって感じ。……て言うなら、そっちこそよくもまぁこんな大量に買い込んでたね?何?パーティーでも開くつもりだったとか?」
「あー……いや、おやつだな」
「……?おやつ?コレが?……さすがにその嘘は厳しいよ?」
「はッはッは、嘘じゃないんだなコレが」
俺の返答に「じょ、冗談だよね?」って顔で返してくるが、俺はそれに遠い眼をして答える。うん、そうだよね。おかしいよね、食事量。でもしょうがないだろ、食べてる顔もカワイイんだからさぁ。
「えぇ……?いや、だっておかしいでしょ……!?おやつにこれだけ食べててどうしてその体型を維持できるの……!?どう計算してもそうはならないんだけども!?」
「あぁいや、俺じゃなくて同居人がね?同居人が無茶苦茶食うのよ」
「いやそれでもおかしいでしょ……何者なの?その同居人ってのは……」
何者か。何者か……てなると、恐らく目の前の少女と同類なのだろう。白い肌、白い髪、黄色い眼。自宅でごろごろしている白大福と目の前の少女はその身体的特徴が大きく似通っている。恐らく、というかほぼほぼ間違いなく、同類や同族といった類だろう。……あるいは、マルクトのことについて何か知っているかもしれない。聞いてみるのもいいかもしれないな。 - 105二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:11:04
「……なぁ、キミ。その家の同居人のことで聞きたいことがあるんだけども……マr『Prrrrrrr……』あ、電話」
が、いったいどういった偶然なのか、ちょうどそのタイミングで俺のスマホが鳴り響く。とはいえ、今そのスマホは目の前の少女に取りあげられていたのだから彼女の懐から鳴るのが道理であり、そしてその着信を彼女が取るのも道理であった。
「情報は値千金ってね。これで人間関係とかすっぱ抜ければ幾らでも使いようが……はいはいもしもし~、彼の知り合いで~す。今ちょっと手が離せないみたいでしてね、私が代わりに___」
にっしっしとあくどい笑みを浮かべ、あたり触りのない応答をして___不意に、彼女が固まった。
いったい何があったのだろうか、気になり声を掛けようとしたその時。
「ど、どうし___」
「お姉様!!?その声、マルクトお姉様だよね!!?何で!!!??」
無人倉庫が震えた。
「そん……うん!そう!!あの方と、そしてお姉様に仕える最高最強のエンジニア!その一人!!はぁあ良かったぁ~~~またお姉様の声が聞けるだなんて、地べたを這いずり回って泥水啜ってでも逃げ延びた甲斐があったよ~~~!!」
……なるほど、どうやら俺の考えは当たっていたしなんならそれ以上だったようだ。お姉様……て言っててこの反応なあたり、親族とか実の姉妹なんだろうか。悲惨な境遇からの感動の再会なのだろう、ここは水を差さずに見守りに徹することにしよう。
「で?何でお姉様がこの携帯に?……え、うん、いるけど。人間。……へぇ、なるほどね~。さっすがお姉様だ、その威光を前に暴力すらも意味を失わせいとも容易く無血開城……!無駄に増やした脳細胞を闘争ばかりに費やす人間共とは違う、真なる知性の担い手!そこの人間も、お姉様の威光を本来あり得ない距離から拝めてきたこと感謝することだね!」
……なんだろうか。この、なんていうか、人を見下したような態度は。いや、この歳でならまだ愛嬌か……なんて他愛のないことを考えてると、どうやら電話の向こうからお叱りを受けたようで露骨に落ち込む様子を見せる。いいぞマルクト、身内を諫められるとは出来た子だ。 - 106二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:11:41
と。
「こっちだ、こっちから大声が聞こえてきた」
「ヒトが留守にしてるからって好き勝手やりやがって、今度はどこの連中だ!?」
「やっべ、ここの地主か!?おいキミ、逃げるぞ!」
「えぇ!?あ、ちょ、まだ話し足りないのに~!?」
「なら俺の部屋に来い!キミのお姉様ならそこにいる!」
「……っ!あぁもう、ここまで来ちゃもうままよ!」
足音二つに、話し声二つ。地主か管理人でも帰ってきたのだろうか、どちらにせよ見つかるとマズい。大慌てで食事跡を片付けると、ソフの小さな手をひいて帰路へ向かうのだった。 - 107二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:12:10
___
__
_
「……?………………?」
「お帰りなさい、か弱き子よ。事情は察しています。うちの子がご迷惑をおかけしました」
おやつの買い出しに出かけたというのに話のひとつも通さず無断で道草を食っていたというのに、恨み節の一つも漏らさないどころか頭を下げるとは、マルクトは本当によくできた子だ。などと考える俺の隣で、ソフが視線をマルクトに向けたまま見事に固まっている。
……あぁ、そうか。
「あ~っと、そのな?マルクトがこんな体型になっちまったのは、ひとえに俺の管理不備というか___
『ぎゅるるるるるる~~~~』
___タイミングとか、選べないんか?」
「ごめんなさい、ですがおやつがまだなのです。早く頂きましょう」
豪快に鳴り響く腹の音に急かされるように、ドスドスと床板を踏み鳴らして俺の手元のエコバッグに手を伸ばすマルクト。そしてその白大福腹肉がソフの眼前に迫った時、何かに当てられたのだろうか、再起動したかのようにソフが思考の果てから戻ってくる。
「……?…………っは!?お、お姉様!!ストップお姉様!!」
「?なんでしょうか、ソフ?我は今、とてもお腹が空いているのです。計画の経過報告なら後で___」
「そうじゃなくて!お姉様、自分の体型理解してる!?今のお姉様すっごいデb……ぽっちゃr……肥満体!極度の肥満体!!」
マルクトの手におやつが渡るのを阻止しつつ、必死に言葉を選びながら彼女に現状を伝えようとするソフ。だが当のマルクトはそんなことどうだっていいと言わんばかりにエコバッグとの距離を詰める。
「確かにソフの言う通りです。今の我は重度の肥満体で間違いないでしょう。___で?それが何か問題なのでしょうか?そんなことよりも我はお腹が空いているのです、それを渡しなさい、ソフ」
「嫌だーーー!!こんな太ったお姉様見たくないーーーー!!くぬぬ、人間!!お前やっぱりお姉様に何かしたな!?そうだ、そうに違いない!じゃなかったらお姉様がこんな怠惰に犯された愚肉の塊になったりなんかしない!!おのれ人間……!!」
至極まっとうな恨みが俺を襲う。いや全くもって仰る通りでございます。 - 108二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:12:24
だが、マルクトはそうは思わない様子で。
「む……!それは責任転嫁というものです、ソフ。この肉体はひとえに我の食欲の赴くままに形作っていったものです。そこの子を恨むのはお門違いです」
「嫌だ!違う!お姉様がこんな身体つきになるはずがない!お姉様はこの地の果てまで照らす輝かしい知性の持ち主なんだ!その眩い知性に無駄なんて無く、余計な欲求に乱されることなんてあるはずがないんだ!人間が、あの人間が唆して___!!」
「ソフ!!……食欲を、余計な欲求と言ってはいけません。いかに完成されようと、我たちはこの身を働かせる以上は外からエネルギーを取り込む必要があります。そう、活動するために必要な根底要素なのです、食事とは。それを忌み穢れたように扱うのは、誤りです」
「お、お姉様……違う……そんなの……お姉様は……」
半ば癇癪めいて反論していたソフであったが、マルクトに喝を入れられてすっかりしょげてしまった。
……強いなぁ、マルクトは。なんて思いながら一連のやりとりを眺めていたのだが。
「……ふむ。思うに、ソフは本当に美味しいものを食べたことがないのでしょう。か弱き子よ、今冷蔵庫に入っているもので何か作れるものはありませんか?」
「えっ」
「ソフに美味というものを教えてあげるのです。大丈夫、あなたならできます。さ、ソフ。逃がしません、一緒に出来上がるのを待ちましょうね?」
「えっ?あ、ちょ、お姉様!?やめ、離し___!?」
あまりにも急な無茶ぶりに思わず間抜けな声がこぼれる。いや、確かに冷蔵庫の中身とかから軽く一品は作れるけども……なんてことを考えている間に、マルクトはソフの両肩をがっしりホールドすると、彼女の後ろ半分が肉に埋もれるように拘束し、そのまま部屋の奥へと連れ去ってしまった。
……しょうがない、頑張るかぁ。 - 109二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:13:14
___
__
_
「はい、完成っと。召し上がれ」
「……オムライス、か」
「まぁ、さすがに知ってるよな」
「情報だけなら」
「食べたことは?」
「ない」
「……じゃあ、初めてか。ゆっくり食え」
俺が作ったのはオムライス。オムレツをふわとろの玉子焼きで綺麗に包んだ、誰もが一度は食べたことはあるであろうあの料理であるが……知っているだけで食べたことが無い、という反応にはやはり思うものを感じる。
と、さぁ召し上がれな雰囲気なのだが、しかしソフの手が全く動かない。
「……?どうした?卵アレルギーか?」
「違う!私たちにそんな免疫の暴走だなんて破綻じみた欠点は存在しない!……人間がその手で作ったってのが信用できないんだよ」
「なっ……いや、誓って変なのは混ぜてないつもりだ……!」
「本人が言ったところで人間の不正確な動作じゃ何が混入したって不思議じゃない!それが信用できないっていってるのさ、私は!この言い分、人間的には何て言うんだっけかな?」
「ぐ、お前それh」
「ソフ!!」
コイツ、潔癖症か。そう言おうとして、勢いよく立ち上がったマルクトにその先を遮られる。うぉ、迫力凄……!
「食わず嫌いはよくありません。この子はあなたの為に作ってくれたのです。ならば頂くのが礼儀というものです。違いますか?」
「な、何さ……あっちが勝手に作ったんでしょ?それをわざわざ食べてやる義理も感謝する道理も___!」
「ソフ!その口、開けたままにしなさい!とう!!」
「な、もぐごっ!?」
あ、スプーンで一口目を捻じ込んだ。あの丸太みたいな腕でよくこうも俊敏に動けるもんだ。 - 110二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:13:33
っと、当のソフは目を丸くして驚き、次いで口をもごもごと動かし始めた訳だが……さて、どうか。
「……っ!!ん、んごくっ、はぐ、もぐもぐ……!!」
と、どうやらお気に召してもらえたようで、一口目を飲み込むとすぐさま二口目、三口目とどんどんスプーンですくって口の中へと運んでいく。マルクトはえらく満足気だ。
「がふ、もぐもぐ……くそぅ、おいしい……!はぐ、むぐ、うぅ……!」
恨み節を吐きながら料理にがっつくという、なかなか見ない食い方を披露しているが……しかし、これまで環境のせいで抑圧されていた食欲を取り戻したのだろう、その勢いは衰えないばかりか、彼女の腹からぐぅぐぅと腹の虫の鳴き声が響き渡るではないか。これはもう少し用意したほうが良さそうだ。
「んぐ、ごくん……も、もっとないの……?」
「いま追加分が出来たところだ」
彼女が一皿分を平らげおかわりを要求してきたのは、ちょうど次の料理が出来上がったタイミングだった。 - 111二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:14:06
___
__
_
「ふぅ、ふぅ、ふぅ……」
「……大丈夫か?」
「ぅ、ふぅ……お腹、苦しい……」
あまりにも美味しそうに食べるものだから、調子に乗ってしまった。
あの後、無限に食べるんじゃないかと思うくらいにおかわりをするものだから、つい大量に作りすぎてしまったのだ。その全てを平らげた時、彼女の腹はその体躯に見合わないほどに巨大に……それこそ、ビーチボール大にまで膨れ上がっていた。
「ふぅ、ふぅ……その。おいしかった。ありがとう……ぅっ、ぐぅ……」
「……どういたしまして」
「いぅっ!?ちょ、お腹、撫でるなぁ……!」
態度だけじゃなくはっきりと言葉にして感謝を述べられればやはり嬉しくなり、風船腹をさすってやる。向かいでマルクトが羨ましそうに視線を飛ばしてきているが……お前はまた今度だ。今は目の前のソフのほうが重態だろうに。
「ふぅ……お姉様の言ってたこと、なんとなくだけどわかった気がした……食べること、食べる欲求……ぅぷ、ぐぉぉぉぉぉおっぷぅ!?……けぷ、悪く、ない、かも……王国の、再建、の、た……め……」
「……寝ちゃったよ、マルク___」
「zzz……」
「こっちもか……」
お腹を膨らませた子が二人、気持ちよさげに良く眠っている。その姿は、両者のサイズ感がかけ離れているのもあって姉妹というよりは親子といった具合であり。
そして、小さいほうの子の未来を暗示しているようで、嫌な予感に汗が流れるのであった。 - 112二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:14:32
___
__
_
後日。
「か弱き子よ、おやつはまだですか?」
「そーだそーだ、か弱き人間。お姉様を待たせるとは何事だ~♪」
「……」
……予感は見事的中し、白大福の横に雪見だいふくが添えられることとなるのだった。 - 113二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:20:34
- 114二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:30:41
激太りなマルクトお姉様見てフリーズするソフすき 結局ソフもふくふくになってかわいいね…
- 115二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 16:39:41
- 116NOTスレ主25/04/16(水) 22:08:35
善き哉……素晴らしいSSをありがとうございます
- 117二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 04:11:26
新作が来ている…ありがたい…
- 118二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 09:03:01
- 119二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 16:00:47
まるまるマルクトもまんまるソフもカワイイカワイイネ…
- 120二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 17:01:53
他二人も早くモチモチのだいふくになりに来ないかな〜
- 121NOTスレ主25/04/17(木) 21:50:12
★
次は誰で書こうかな - 122二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 00:32:09
可愛い……?かわいいか
- 123二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 07:24:10
このレスは削除されています
- 124二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 15:28:43
ほ
- 125二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 21:51:48
★
- 126notスレ主3号25/04/18(金) 23:03:07
三次創作フォックスですまない
肥満化も平面化も文章にするとなると途端に難しくなるものだね
中々の難産だったよ
お風呂タイムですわ! | Writening尾刃カンナが行方不明になってから早一ヶ月と一週間。「彼女」の所有物となり生けるヨ◯ボーとして過ごす事にすっかり慣れてしまったカンナは今日も今日とてテレビを通じて自分自身の捜索の進捗をぼうっと眺め…writening.net - 127二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 00:08:06
ナイスSS…!
- 128二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 00:15:25
自分じゃなにもできないでっかいおでぶを甲斐甲斐しくお世話するシチュいい…
- 129二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 00:26:48
純愛肥育百合良いよね…
- 130NOTスレ主25/04/19(土) 01:05:18
おお……素晴らしい……ただただ感謝しかありません……‼
- 131二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 09:00:52
- 132二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 12:25:42
純愛だろ
- 133二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 12:34:31
純愛にしては少し重くない?
- 134二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 18:22:56
- 135二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 19:34:33
- 136二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 21:14:11
カンナの話し相手が「彼女」くらいしか居ないのと「彼女」の本質がそれほど悪側でないからなのか、なんだかんだ打ち解けあってるの良いよね
ここからはスレチかもだけど、カンナが発見されて肥満化も治療が終わって「彼女」もちゃんと禊を受けて、この事件の全部にカタが付いた後になっても、休日とかにお互いの所に会いに行ったり一緒におでかけしてたら良いな…
- 137二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 01:37:56
そういうのもありだと思う
それに付け加えるなら簡単にできる治療法なりいつでも戻せる薬を用意するとかで休日の時には
カンナが捕まってた時代のように肉を堪能させてるとかどうだろう
あるいは治療が完全じゃなく定期的に薬使わないと肥満化状態に戻るとか - 138NOTスレ主2号25/04/20(日) 08:03:24
このスレ供給止まらんわね…色んな意味で
自分もいい感じに投下できればいいんだけど思いつかないんよな… - 139二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 14:54:52
多忙すぎて薬飲めずにいた結果時間対応中に効果切れて〜とかあるやつじゃん
いやでも流石にないか…? - 140二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 21:17:27
新PV来たけど、あんな超人的なバトルできるマルクトお姉様が食欲に溺れてデブになるの良いね
偉大な存在なのに堕落しちゃった - 141二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 23:45:51
ご飯は美味しいからね、仕方ないね
- 142二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:15:57
- 143二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 03:11:54
妹達を傷付けられてキレたのかも
ご飯あげて落ち着かせなきゃ…(高カロリー食) - 144二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 06:30:08
- 145二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 13:37:36
アレからのコレはソフもそらフリーズしますわ
- 146二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 21:13:15
なんかの表紙にモモイ達に出会ったらすごい気まずそう
いや基本自宅待機だからないとは思うけど - 147二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 00:56:21
落差がジェットコースターなんよ
- 148二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 09:00:42
ほ
- 149二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 17:48:10
ソフ達と同じエンジニアのボディ使っていそうな白ケイはめちゃくちゃ嫌がりそう
絶対にマルクトやソフみたいな体型にはなりたくないと - 150二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 23:27:45
ねるまえほ
スレ主の肥満ルクトお姉様も良いし、膨体の会(仮称)も、もちろん寂しがりちゃん×どでカンナも良い - 151二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 02:28:03
こんな性癖スレが公式に後ろから刺されると思わなかったっす……
- 152二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 08:46:28
頑張れスレ主()
- 153二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 15:02:21
☆
- 154二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:29:23
募集
- 155二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 23:27:50
まあ、このスレのお姉様は主人公くんの家のおデブ居候って時点で明らかに本編時空とはかけ離れてるしこれからも好きに太らせれば良いと思う
実際このスレに求められているのは預言者の一人として生徒を追い詰めてくる真面目なお姉様じゃなくてでっぷり白大福なゆるゆるお姉様だろうし
- 156二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 23:55:19
性癖大回転どころかギガドリルブレイクしていいのよ(?)
- 157二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 08:06:13
ほし
- 158二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 16:13:35
ほ
- 159NOTスレ主25/04/24(木) 22:23:09
- 160二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 23:30:30
個人的には空気で膨れて浮かんで身動き取れないシチュが好みです
- 161二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 23:31:50
- 162二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 01:56:06
- 163二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 07:06:49
まるまるマルクトにのっかるまんまるソフのかがみもちを思いついた
しかし時間が作れてないし何より画力がない(他力本願) - 164二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 10:26:15
身体が膨れるか肥えるかして顔を確認できないからヘイローで判別するとか見える位置に学生証置いておかれるみたいな
- 165二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 17:44:46
- 166二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 19:37:37
- 16716325/04/25(金) 22:29:49
- 168二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 23:04:53
- 169二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 23:36:03
日々美味しい物いっぱい食べてるんだから大きくなるのもしょうがないね
- 170二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 07:43:27
ほ
- 171二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 07:44:09
ほ
- 172二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:12:13
「こんにちわー!頼まれていたものを届けに来ましたー!」
D.U.の市街地、中心街からやや離れた地に幼い少女の声が響き渡る。
声の主は春原ココナ。山海経の梅花園で幼くして教官の職を務める頑張り屋さんである。ではそんな彼女が何故遠路はるばるD.U.にいるのか。理由はその手に握られた書類にあった。内容は……今は語る必要もないので割愛する、とにかく彼女は必要なものを渡すべく、D.U.の一人暮らし住宅___いまやデカグラマトンの預言者に半ば占領されたそこ___にまで赴いていた。
「……留守、でしょうか。タイミングが良くないですね……」
……のだが、チャイムを鳴らしてもノックを鳴らしても、声をあげても反応は無し。幸いにも荷物は軽い書類だけなので郵便受けに投函しとけばそれで済むのだが、遠路はるばるD.U.にまで赴いておいてそれだけで帰るのかはたまた待ってみるか、思考を軽く巡らせつつも何となくドアノブに手を掛けてみて、驚く。
「あ……れ?鍵がかかってないじゃありませんか。なんて不用心な……」
ノブの手ごたえに違和感を抱いて捻ってみれば、一切の抵抗なく扉が開いてしまったのだ。
「まったく、今回は私だったからよかったけども、もしこれが空き巣狙いだったらお兄さんは大惨事になっていたところです」
元よりキヴォトスの治安はとてもじゃないが良いとは言えないものなのだ。ともすれば、遵法意識の欠如した不良生徒や学業すら満足に修められない子供、あるいはもっと厄介な大人の犯罪に利用されたとて不思議ではない。
知り合いの___兄さんとはあだ名であり、別に血縁関係とかそういうのはないただの知り合いの、そのあまりの無警戒さに呆れたココナは一つ決断する。
「……仕方がありません。お兄さんが帰ってくるまでの間、この私がお留守番をしておいてあげましょう!」
幸い、彼女はこの家の主とは何度か共に食事をした仲である。また、教官としての激務やシャーレでの実働経験から、腕も立つ方だと自覚している。留守を預かる身分としては、申し分ないだろう。
……もっとも、これらは全て建前で、本音は『久方ぶりに彼の部屋にあがりたかった』からなのであるが。
もう既に幾度か訪れたことのある部屋に慣れた手つきであがり、しっかり手洗いとうがいをして居間に踏み入り。 - 173二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:12:39
「思えば、最近はお兄さんの手料理もあまり食べていませんでしたね。えぇと、ちょっと冷蔵庫を拝見して……っと」
これまた慣れた手つきで冷蔵庫の中身を物色するココナ。傍から見れば彼女の方こそ空き巣と疑われかねない行為だが、『冷蔵庫の中身は基本的に何食べてもいいから』とこの部屋の主にもう随分と前に許可を貰っているからして、その動作に迷いも容赦もない。
そして随分と慣れているのだから、目的の品もすぐに見つかった。
「あ、ありました!やっぱお兄さんは作り置きがちなんで、す……から……!?」
見つかった。の、だが。
「え……お、大きくないですか……!?これ、チャーハン……何人前なんでしょうか……!?それにそれ以外にもとんでもない量の料理たちが……!まさか、ここまで料理を貯め込んでただなんて……!!」
目的の棚を開けたココナの視界に飛び込んできたのは、冷蔵庫の中を埋め尽くさんばかりに鎮座した大盛り料理の群れであった。
いや、確かに。確かにあの人は料理を作り過ぎる癖があったが。それにしても過剰というか、悪化しているというか……。
とはいえ、どれだけ多かろうが料理は料理だ。むしろ足りないことがないのだから、有難がるべきなのかもしれない。
「とても一人で消費しきれる量とは思えませんし……せっかくですし、頂いてしまいましょう!不用心なセキュリティの穴埋めにお留守番をしてあげているのです、この程度は正当な報酬として頂いて然るべきでしょう!」
誰に聞かせるでもなく独り言い訳し、大盛りのチャーハンを取り分けて加熱する。それだけでラップの隙間から芳しく食欲のそそる香りが漏れ出てくるのだから、彼の料理スキルには恐れ入るというものである。 - 174二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:13:09
「それでは……いただきます!」
充分に加熱したものを電子レンジから取り出し、卓上に置く。香りだけでなく、均等に炒められた橙色の米も美味を主張するものだから、もう我慢できんとばかりにスプーンですくって口へと運ぶ。
「はふ、もぐもぐ……うん、やっぱり美味しい……!」
やはりと言うべきか、期待通りの味わいに舌鼓をうちつつ次の一口を運ぶ。あの人は元より料理の腕はそれなり以上のものだったのだが、山海経で玄武商会の会長さんの指導を受けてからさらに一皮どころか二皮ほど剥け、会長さんに迫る腕前となっているのだ。
そんな腕前から披露される珠玉の一品を前に、時間など忘れて次へ次へとチャーハンを口の中へと運んでいくココナ。そんな動作がもう何度繰り返されたことだろうか、気付けば皿の中は空となっていた。
「___っふぅ、ちょっと食べすぎちゃいましたでしょうか?」
そう言ってお腹をさする。彼女のお腹は傍から見てもわかるほどにぽっこりと膨らんでおり、その小さな身体に似つかわしくない量の食事をしたのだろうことは明白であった。
が、それでも苦しさなどを微塵も見せなかったのは、ひとえに美味しさ故のものだろう。
「でも……チャーハンの山、全然減ってませんね……パーティーか何か開くつもりだったのでしょうか?」
しかし、ココナ自身随分と食べたはずだというのに、大皿に鎮座するチャーハンの山は一向に標高が下がっているようには見えない。ふと思いついた想像をぼやきながらチャーハンの大皿に再度ラップをして冷蔵庫にしまおうとした、その時だった。 - 175二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:13:54
ズシン。
「______っ!?」
部屋の向こう、玄関のすぐ外から地響きが___否、足音が響く。並の体重ではないのだろう。が、そんな人物が彼の友人の中にいたなんて話は聞いたことがない。
「だ、誰……!?もしかして、空き巣……!?」
半ばパニックに陥りながらも、否、パニックに陥っているからこそ、最悪のケースが頭をよぎる。
「ど、どうしよう___!」
山海経で教官という立場を持つ彼女ではあるが、しかしそれはそれとしてまだ11歳なのだ。空き巣とばったり遭遇しようともなれば、焦りもするし慌てもする。恐怖だってする。
だが、それでも彼女は教官だ。はっと我に帰ると、両頬を叩いて自身に喝を入れる。
「そうです、無断とはいえ私は既に報酬を頂いているんです……!ならせめて、料理分は働かないと……!」
そう、自分はこういう時の為に部屋にあがっていたのではないか。いやまぁ、言い訳じみたものだったけども……。
ともかく、小さな身体にありったけの勇気を籠め、愛銃を構えて玄関口を睨む。ドアノブが回ったその瞬間に声をあげようとして。 - 176二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:14:16
「誰で、す……!?」
扉が開かれた向こうに見えたシルエットに、言葉を失った。
その人影は、あまりにも大きく、あまりにも太く、そして、あまりにも______重厚だった。
「___あなたこそ、誰ですか?」
「あ……ひ……」
威圧感の塊がぬっと近づき、その巨体から伸びた右手がココナの左肩に添えられる。それだけで圧倒的な体格差と体重差を理解させられる。
無理だ。敵わない。潰される。
本能も理性も敗北を認め、次なる行動を放棄する。つい先程までの威勢は何処へやら、ただの一言も発せずにひたすら震えるだけの木偶の棒と成り果ててしまったココナを、雪だるまを思わせる巨体がただ見下ろしていた。 - 177二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:15:26
マルクトは困惑していた。彼との買い出しに付き添った後、急用の入った彼の付き添いにソフを残して先に帰ったところ、部屋で見知らぬ人間が構えていたのだ。
脳内のデータベースにアクセスし、目の前の少女と照会させる。……ヒット。トマト食べて御機嫌だったゲブラとの交戦記録がひとつだけ。
……全体回復、味方の行動アシスト、ハンコを持ち出したら総攻撃の合図。プロフィール情報、無し。これは本人から聞き出したほうが早いと判断したマルクトは即座に尋問モードに移行、少女に接近すると緊張を解す意図をこめて肩に手を添えてやる。
「あなたこそ、誰ですか?」
「あ……ひ……」
が、少女はマナーモードの携帯電話の如く震えるのみ。見るからにブルースクリーン状態であり、情報を聞き出せる状態でないことは一目見てわかった。
「……沈黙ですか。まぁいいでしょう」
「ぅ……あぅあ……」
これ以上この少女に構っても得られるものは無い。これは彼に話を聞いたほうが早いか……そう思いながら部屋の奥に視線を移し。
「……!?」
お昼ご飯が、食われていた。
自分がリクエストし、彼が快諾して作ってくれた、あの卵やや増しガーリック多いめ塩コショウ若干強めの黄金比チャーハンが、その1/10程度が食われていたのである。 - 178二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:15:46
「………………」
ギギギ、と油の切れたケテルの基部ユニット連結パーツのような動きで少女の___否、人様の家に土足で踏み入り食料を食い荒らす『害獣』のほうへと首を向ける。
「ひっ……!」
果たしてソレは自身のしでかした行為の重さを知ってなのか、喉奥から小さく悲鳴を漏らす。
……あるいは、この先に待ち受ける運命を知ってなのか。
「………………なるほど。あなたは、お腹がすいていたのですね?」
「……~~~~~!?」
柔和な声色。柔和な口調。しかし先ほどとは段違いの『圧力』に、ソレは声にならない悲鳴を上げる。
身の危険を確信している様子だ。このまま逃げられるのも面倒だし……と、データベース上から生体工学についての情報を洗い必要な情報を確認できたマルクトは、手早く実行に移す。
「では、もっと食べさせてあげましょう。もっともっと、お腹がはちきれるほどに」
「ひぃ……~~~~っ!?」
グンッっと、ソレの背中を強く押す。傍から見れば整体か何かに見えるその動作は、しかし、今の主が誰かもわからぬまま部屋に踏み入った憐れな『害獣』の未来を決定づけるには充分であった。 - 179二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:17:28
「あ、は……はっ……!?」
背中を押された……否、背骨の奥、脊椎を経由して神経系を直接刺激された。背中から脳へと駆け抜けた激しい電気信号に、若干11歳のココナであってもそれを感覚的に理解できた。
では、脳を刺激されて、弄られてどうなる?身体が麻痺するのだろうか?五感が失われるのだろうか?
否。
「……ぁ、お腹……すいた……!?」
強烈な空腹感。否、腹はあいも変わらず膨れて満腹感を発しているのだから、これは異常な食欲増進であろう。
「さぁ、あなたのほしいものはこちらに」
「あ、ぅ……!なにを、したんですか……!?」
下手人は効果のほどを確認できて満足なようだ。ココナの問に返すこともなく、薄ら寒い笑みを浮かべながら机の上___先ほどまでココナが口にしていたチャーハンの、大皿のほうを指さす。
「な、何で……お腹、いっぱい、なのにぃ……!?」
その溢れんばかりの栄養素の塊を前に、まるで灯りに寄せられる虫の如く身体が吸い寄せられる。
そして、席の前に立つと、スプーンを手に、とうに必要十分な量を取り終えたはずの『食事』を再開する。
「はぐ、もぐ……ぅ、おいし、んぐ、もぐ……!」
食欲は最高のスパイスだ、とは誰が言ったものか。あるいは空腹を指して言ったような気もするが……少なくとも、今この場にいる彼女に関しては前者のほうで間違っていない様子だろう。先ほどよりも……なんなら食事前の空腹状態だったときよりも鋭敏になった味覚と嗅覚がチャーハンの味、その中の旨味や風味等をより強く感じ取り、先の食事以上の美味を脳へと伝達する。 - 180二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:17:57
ここだけ聞くなら、悪い物ではないように思えるかもしれない。だが、彼女の様子を見れば異常事態であることは明白であった。
「はぁ、はぁ……!お腹、苦しい……!!お腹、いっぱい、なのに……とまらない、とめられ、ない……!!」
美味しい料理を堪能しているはずの彼女だが、口からは咀嚼音の他には荒い呼吸音と悲鳴にも似た呻き声が漏れ出るばかりであり、目尻からは涙が伝って落ちる。
その様はまるで自身では食事の手を止められないようで___否、実際、彼女は最早自分の意志では食事をやめられなくなっていた。
「やだ、もう……ぁ、ふぅ、ふぅ……!お腹、はじけそうなのに……どうして、こんな、美味しいんですかぁ……!!」
一度息をつこうとしても、チャーハンの乗ったスプーンが口元に運ばれれば恐怖しながらもそれを食べてしまう。もはや食事というよりは胃袋の中にむりやり食事を押し込む作業といった様相であり、むりやり押し込まれ続けた胃袋も風船もかくやという大きさにまで膨れ上がっていた。無論、それは彼女の腹を圧し上げ、つっぱね、巨腹となって彼女の小さなシルエットを大きく変形させていた。
「あぁ、うぅ……っ!!い、痛い……お腹、もう、限界で……!食べたく、ないのにぃ……!!」
そして、ついにその時が迫ろうとする。大きく膨らんだ腹は胸元や脇腹までも巻き込んで膨張し、皮膚を柔軟性が無くなるまで引っ張ってなお膨れ上がろうとする。だが、皮膚に最早それを受け止めるキャパシティは残っておらず、これ以上展張しようとすれば待つのは断裂という最悪の結果のみであった。
だが、とまらない。彼女がどれだけ足掻き藻掻こうが、自分の身体、指の一本すらも止めることはできない。
ならば、つまり。彼女に待つ未来はただ一つ。
「ぁ……ぁ……!!」
ここに至って、ようやく先程の白大福の言葉の意味を理解する。否、理解もなにも、あの白大福はなんにも難しいことは言っていなかったのだ。
お腹いっぱい食べさせて、お腹をはちきれさせる。ただそれだけだったのだ。 - 181二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:18:21
「い、やぁ……!!とま……て、くださ……!!」
恐怖心が彼女の精神を支配する。人間、誰だって自身の死が確定すれば恐慌状態にだって陥ろう。むしろ発狂にまで至らなかった彼女の心の強さに感心するところだろうか。
だが、断末魔ともとれる叫びは食物に遮られて漏れ出る程度にしか発せられず、詰まった言葉がそうさせているかのように、彼女の腹は膨れ上がっていく。
みしり、みしり。
彼女の頭上のヘイローが、音を立てて軋む。彼女の肉体に掛けられた過負荷に、その肉体の頑強さを担保していたヘイローが音を上げようとしていたのだ。恐らく……というか、確実に彼女は本来あるべき腹の容量をオーバーしている。その余剰分をヘイローが補い、抑えていたが、もし負荷に耐え切れずにヘイローが壊れれば……彼女が瞬く間にチャーハンの花火、その爆心地になるのは想像に難くない。
もはや破裂へのカウントダウンは、0がスプーンの上の最期の一口という形でもう目前に迫っていた。
「ぁ……は……っ!!」
詰る呼吸。滲んで落ちる脂汗。自身の手によって運ばれるその一口が、口元へと吸い寄せられて。
「な、なんだこの状況はァーーーーーーーーーーー!!!??」
家主の帰還により、阻止された - 182二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:19:04
___
__
_
「こ、この子のお知り合いとは知らず、大変なご無礼を働いたこと深くお詫び申し上げて……!!」
「ふぅ、ふぅ……私も、不用心でした……思えば、おにい……彼の、優しさに、甘えすぎていたんだと、思います……人の家に、勝手にあがりこんで、冷蔵庫の中身を、物色するだなんて……」
慌ててインターセプトした彼から事情を聞いたマルクトは、それは見事な土下座を決め込んでいた。胸や腹が圧迫されて背中や横腹のほうに脂肪が押し出された様はまさに白大福であったが、それを彼とココナの二人は決して口には出さなかった。
しかし、とはいえ、ココナのほうも習慣とはいえ勝手に人様の家の冷蔵庫を漁るなどと空き巣じみたムーヴには自身のことながら思う所があり、そのため両者和解の提案を息も絶え絶えにしていた。
ちなみに、ココナのほうは身体をソファと彼の膝の上に横たわらせた状態で、彼に腹を撫でられている現状である。そうしていると痛みや苦しみが引いてくるとの話らしいが、その様子がまるでケセドのコアを磨くアインたちのようであったなどとマルクトは決して口には出さなかった。
「……と、いうかだ。マルクト、お前これ下手しなくてもココナ教官閣下殿の腹が弾けるところだったんだが……明確な殺意があってやったと見ていいのか?」
「さ、殺意だなんてそんな……!我は確かに痛い目を見せようとは思いましたが、その後は弾けた腹や臓器を代替品に置き換えて修復させるつもりでしたので……!」
「……待て、つまりお前ココナ教官閣下殿をサイボーグ化するつもりだったのかお前ェ!!?」
「ご、ごめんなさい!ごめんなさいっ!!」
風船腹を抱えた少女を挟んでぎゃんぎゃんと騒ぐ二人。しかし、その渦中の少女は。
(……お腹、苦痛とか引いてくると……なんだか気持ちよくなってきました……もしかしたら、悪くないかもしれませんね……ん、ひぅっ///)
けぷっ、とちいさくげっぷを漏らしながら。そんな呑気な事を考えるのであった。 - 183二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:19:18
___
__
_
「こ、ココナちゃん?食べるようになったのは私としても喜ばしいことなんだけども……その、何があったの?いったい……」
「え、えへへ……ちょっと、秘密にしておきたいことが……っは、あはぁっ♡」
山海経、玄武商会。D.U.であんな経験をしてしまったココナは、食後のあのざわつくような未知の快感を求め、たびたびここに足を運んではヘイローが軋むほどの飽食を繰り返していた。おかげでもう随分と太くなったのだが……彼女が体重のことを諦めるようになるのも、もう間近であった。 - 184二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:27:47
おおお…!!
- 185二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:27:54
やっほ、私だ。いやすまないね、Twitterで例の四コマを読んで、それからそれに付随する性癖ファンアートを見てからというものこのシチュをどうしても書きたくなってね。デカグラマトン以外の子も出してしまった。
あぁそうだ、ヘイローが耐久を肩代わりするという設定は本編では明言されていない、いわゆるここだけ設定というやつだ。『本来なら弾け飛んでるはずのダメージをヘイローがむりやり抑えこんでる』、私はこのシチュに『おまえはもう、死んでいる』的な?『人生のロスタイム』的な?そういった浪漫を感じていてね。そのへん理解できない、性に合わないといった方が居れば……そこらへんはまぁ勘弁してくれると助かるということで、ね。
それと、アートとSS、とても感謝している。お世話になっているよ。
- 186NOTスレ主4号25/04/26(土) 10:39:01
SS投稿お疲れ様です。
ココナちゃんも大変なことに。これは被害者が増えていきそうです。
私もSS投稿させてもらいます。勝手ながらスレ主の話を使わせてもらいました。
先生やリオの設定は勝手に決めたので気にしないでください。
丸いケイは雪見だいふくと会う | Writening私のミスでした。 マルクトとの戦いが終わった後、私たちは祝勝会をしました。 ものすごい量のお菓子がありました。ゲーム開発部の皆が食べると私は思っていました。 あなた達、そんなに食べたら太りますよ。…writening.net - 187二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 11:41:32
いいよね性癖ブチ歪みアフター描写
- 188二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 16:09:05
どんどんNOTスレ主が増えていく……!?生産者が増えるの良いぞォ!
- 189二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 18:40:35
- 190二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:35:55
うお…供給が…
あと気づいたらスレがもう埋まりそう - 191二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:41:28
かわいい小動物は太ってもかわいい小動物だねえ
- 192NOTスレ主25/04/27(日) 02:44:44
- 193二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 09:55:14
最高
- 194二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 10:01:11
- 195二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 10:04:34
無難にpart2くっつけときゃ良いんじゃないでしょうか
- 196二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 10:53:02
- 197二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 18:30:20
一応保守
- 198二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 23:14:26
- 199二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 04:25:57
- 200二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 13:59:28