- 1二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 14:16:19
「───え?今日のトレーニングは中止にしていいか……ですか〜?」
今日は朝からとってもボーノな目覚めでいい日になるかもって思ったけどそうでも無いみたい。
『うん、ごめんね…体調悪いみたいで』
「…も〜、トレーナーさんったら体調管理は気をつけないとだめだよ?でも、今はゆっくり休んでて大丈夫だからね〜」
いつも楽しみにしている夕食。
あたしの料理を食べてくれる人は沢山いるけど、中でもとっても美味しそうに食べてくれるトレーナーさんと食べるご飯はとっても美味しいから楽しみだったんだけどな〜
『あはは、また迷惑かけちゃったみたいで…ほんとにごめんね、でも熱が少し有るだけだから大丈夫!』
…………やっぱり、一緒に食べたいな。
「そっか〜……う〜ん………あ☆トレーナーさん、そういえば今日の夕ご飯は大丈夫〜?」
だからあたしは、ちょっとだけ我儘を言うことにした。 - 2二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 14:16:46
「ごめんね!来て貰っちゃって……」
「あ!トレーナーさんは寝てなきゃダメでしょ〜?お出迎えなんていいからいいから☆ほらっ、ベッドに入って待っててね〜」
まるで押し掛け妻の様な事をしちゃったことにあたし自身も驚いてる。
ただのお見舞いだって言えばいいのに何だか違う気がして、ボーノじゃない気がしてむかむかする。
「でも、トレーナーさんが思ったより元気そうで良かったよ〜、これならいっぱい作っても食べられそうだね☆」
うん、本当に元気そうで良かった。
あたしのトレーナーさんは少しだけおバ…ボーノな所があるから風邪なんてひかないって思ってて、実はかなり心配していた。
「はは…私も熱なんて出たのは久々…いや初めて……?」
「えへへそうなのかな〜?ならお見舞いも初めてだろうし折角だから美味しいもの作るね☆……あ、保健室には行ったの〜?」
台所に材料を起きながら話しかける、キレイにしてる…というか多分使ってないんだろうなって台所で普段あたしが食べさせてあげてないと何を食べてるのか不安になってくる。
休日も来てあげた方がいいのかなって考えがよぎるけど直ぐに忘れる事にした。 - 3二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 14:17:21
「……うん、行ってきたよ」
「?…やっぱり風邪だったの?」
ふと、いつもより元気の無さそうなトレーナーさんに気になって包丁を止める。
こんな時、トレーナーさんなら笑っておちゃらけた様にするのに───
「……知恵熱だって言われました……!」
「あれ〜!?そういう感じだったんだ!?」
う、うん、まあトレーナーさんだもんね、考え過ぎて熱が出ちゃったって…子供みたい。
でも、そんな所もボーノだなって思っちゃう私もアレなのかもしれない。
「知恵熱…って何考えてたの〜?あ、もしかして私の料理の事を考え過ぎて熱が出ちゃったとか〜?それならとってもボ〜ノだね☆」
あたしの事を考えてくれてたら嬉しいな〜なんて思っちゃって、そんな気持ちが漏れて言葉に出ちゃったけど、バレてないかな?
………………あれ?喋らなくなっちゃった?
「……トレーナーさん?」
「………………ねぇ、ヒシアケボノ。聞きたいことがあるんだけどさ。」
- 4二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 14:17:51
雰囲気の変わったトレーナーさんに思わず台所から離れベッドの方に近づくとトレーナーさんは布団を頭まで被り体育座りみたいに丸まって話していた。
「……ちょっと前からおかしいんだ。
その……あのね、ヒシアケボノの走ってる姿を見るとさドキドキしちゃうの。
ご飯を作ってる所を見るとさ、凄く可愛いなって思っちゃって。
私が迷子になった時にね、助けに来てくれた時…すっごくかっこよく見えるの。
今日も、来てくれるって言ってくれた時凄く嬉しくてお部屋キレイにしないとーとかパジャマもっといいのなかったかな……とか考えちゃって。
…………私、おかしくなっちゃったのかな、ヒシアケボノを見る度にね迷子になったみたいに、感じちゃう………………ねぇ」
「へひゃっ!?」
トレーナーさんが布団から出てきて私の手に触れてくるけど、あたしはそれどころじゃなかった。知恵熱ってあたしの事を考え過ぎてって事!?とかそんな事思ってたなんてさっぱり分からなかった!とか一体いつから!?とかもう訳が分からない。
きっと顔は真っ赤になってドーナツを揚げる油よりも熱くなってる自信があった。
- 5二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 14:18:16
「……ねぇこれって一体何なのかな…?」
「……えっ☆」
顔を真っ赤にして上目遣いであたしを見てくるトレーナーさん。見慣れたはずの顔も何だかとっても見ちゃいけないものを見ているような気分になって来ちゃうし…そ、それに……そんなの…そんなの……ぃに、決まっ……………………
「……………………ボーノだよ」
「え?」
「…それも、ボーノだよトレーナーさん☆ボーノ、ボーノ何だよ〜」
「……ボーノ?」
「うん、ボーノ。ご飯をお腹いっぱい食べれば素敵になるボーノだよ〜?」
あたしは……逃げた、逃げウマ娘の本領発揮だった、というか逃げきれてるのかな?トレーナーさんもしかして全部分かってやってたり…
「……なるほど!これがボーノって事なんだ!」
「…………そう!ボーノだよ☆」
トレーナーさんはトレーナーさんだった。
- 6二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 14:18:35
その後は納得したのかすやすや寝て、お粥もしっかり食べて朝になったらすっかり元気そうにしていた。
逆に…あたしはちょっと寝不足気味かな〜…ごめんねトレーナーさん。
「さあ!今日もトレーニングの時間だよ!」
「うんうん、今日も頑張っちゃうよ〜!」
「……ねぇヒシアケボノ」
「ん〜?どうしたの?」
「…今日も、とってもボーノだね!」
「!…えへへ、ありがとう。トレーナーさん」
──それから特に関係は変わってないけど…あたしがもっとちゃんこ鍋になれたらトレーナーさんと一緒にちゃんこ鍋になれたら…その時はいつもみたいに迷子から助けてあげるからね☆
- 7二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 14:19:47
- 8二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 14:29:37
やるやん👍
- 9二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 14:48:43
ヨは満足じゃ・・・
- 10二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 16:11:00
勇を見た
- 11二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 16:14:03
我が生涯に一片の悔い無し!
- 12二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 16:17:18
- 13二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 16:36:38
ふむ、こういうのがお好みなんだね?
私もだ - 14二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 17:45:07