【閲覧注意・SS】「プロ、デューサー?」

  • 1二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:17:24

    密室に閉じ込められた広は水平思考クイズを出し始めるがだんだん不穏な問題が多くなっていくスレ【学園アイドルマスター/学マス/篠澤広】

    これが広のファン小説みたいになっている世界観のSSです

    本家の終わり方とかが好きな人は読まないほうがいいかも、蛇足だと思う

    結構鬱寄りなので注意、解釈不一致はすまん

  • 2二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:17:47

    これから連投します

  • 3二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:18:19

    「プロデューサー、今帰っ…プロデューサー?」
    ふふ、今日はレッスンを一度も倒れずに受けられた、だから珍しく自分で事務所に帰ってきた…けど、そしたらプロデューサーが…すすり泣いてた
    『あぁ、篠澤さん…すみません、こんな姿』
    無理やり涙を止めてプロデューサーがこちらを見てくる、目の周りは少し赤くなっていた
    「プロ、プロデューサー…どうしたの?」
    もしかして、プロデューサーの身に何かあった…?わたしに謝ってたから、原因はわたしではない…はず
    『…篠澤さんのファンがSNSにアップしていた…小説のようなものを読みまして』
    「そうなんだ…良かった、心配した、よ」
    『…すみません、俺は、プロデューサーなのに…』
    「いいよ、わたしもたまにはプロデューサーに頼ってもらいたいから…わたしも見て、いい?」
    『ええ…どうぞ』
    プロデューサーからスマホを手渡される、ちゃんと動画を最初からにしてくれてるの、優しい、ね
    十数分後…
    「…プロデューサー、見終わった、よ」
    『…そうですか』
    プロデューサーの目の周りの赤みはほとんど引いてて、この十五分くらいでだいぶ冷静になったみたい…写真撮っておけばよかったな、珍しいプロデューサー
    「…すごいね、私のファンは…きっと、わたしは同じ状況になった時、ほとんど同じ選択をすると思う」
    『…そう、ですよね』
    「…プロデューサー、それは、いや?」

  • 4二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:18:47

    『…いえ、篠澤さんならそうするだろうな、と、納得はしています』
    「納得してるかどうかじゃない…プロデューサーは、同じ状況になった時、同じ選択ができる?」
    『…でき、ます。…俺の我儘な気持ちなんて、いくらでも押し殺せます』
    それはきっと本当なんだと思う…だって今も、不安や悲しみとかを、必死にわたしに見せないようにしてる…プロデューサーってすごい、ね
    「…そっか、さすがプロデューサー、だね」
    『それに…それが篠澤さんの本気の願いなら、邪魔するわけにはいきませんから』
    「…プロデューサー、わたしのこと好きすぎ、だね」
    『…ええ、じゃなきゃこんなプロデュース、続けてませんよ』
    「…プロデューサー、今は、正直になっても、いい、よ?」
    『…なんですか、俺はもう大丈夫ですから』
    「…プロデューサーはわたしの前ではほとんどネガティブな感情を見せない…それはすごく立派だと思う、けど、こういう時くらい、わたしもプロデューサーの助けになりたい…だめ?」
    『…その言い方をされて、俺が断れないのを知っているでしょう』
    「ふふ、やっぱりプロデューサーはわたしに甘い、ね…じゃあ、わたしの隣、すわって?」
    そうしてわたしが座っていたソファの横をポンポンと叩く…プロデューサーはすぐに来てくれた
    「じゃあプロデューサー、何が不安なのか、ちゃんと言って?」
    『…そこまでバレてましたか』

  • 5二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:19:06

    「プロデューサーがわたしを観察する時、わたしもまたプロデューサーを観察してるんだよ」
    『深淵にならないでください…ですが、すみません、そこまで気を使ってもらって』
    「わたしが、やりたくてやってるから、気にしないで…それで、何が怖いの?」
    『…篠澤さんが、いなくなってしまうことが、怖いです』
    「元々わたしは趣味でアイドルを続けている身…いつ飽きるかもプロデューサーには分からないから、不安になるのもわかる」
    『それにあなたは貧弱なので、些細なことでも怪我をする、ましてや命を落とす怖さがあります…今まではそんなに深く考えていなかったのですが…これを見て、それがいつ訪れてもおかしくないものだと再認識しましたから』
    「…でもそれはプロデューサーも一緒。いくらプロデューサーとはいえ車に轢かれたら死ぬし、病気でも死ぬ」
    …わたしもあれを見て、少し怖くなった。もし、逆の立場なら?もし、わたしが一人残されたら?…わたしは、また前に進んでいける?
    『…それは、そうです。誰しも死ぬ時は死にます。…ですが、それはそれ、これはこれです』
    「うん。頭では分かっていても、納得していても…怖いものは怖い」
    『…篠澤さんも怖いですか、それは』
    「…うん。すごく。プロデューサーにあれを見せられたからもっと怖くなっちゃった」
    『…すみません、付き合わせてしまって』
    「プロデューサー、謝りすぎ。わたしがやりたくてやってるの。…プロデューサーがいなくなった時に、謝ってる姿しか思い出せないのは、いや」

  • 6二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:19:28

    『…そうですね、ありがとうございます』
    「だからもっと罵っても、いい、よ?」
    『俺の感動を返してください…』
    「それにしても…どうしよっか、この怖さ」
    『…心に銛のように突き刺さって、抜ける気がしません』
    「たとえ抜けても傷は残る、ね…ならプロデューサー、これから毎日、いっぱい思い出作ろう」
    『…いつか一人になった時に、思い出せるように…ですか』
    「さすが。わたしのことをよく理解してる」
    『…そうしましょうか。…なら、今までと変わりませんね』
    「うん、毎日がプロデューサーとの思い出」
    『…そう思ったら、幾分かマシになりました。手伝ってもらって、すみま…ありがとうございます』
    「それでよし。…ならプロデューサー、これからもずっと一緒にいようね、約束」   
    『ええ、約束します…俺はずっと篠澤さんと一蓮托生です』

  • 7二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:22:45

    …次の日、あさり先生から伝えられた。プロデューサーが死んだって。
    …わたしのストーカーに刺されて。ズタズタにされて。
    …わたしのせいで、プロデューサーは死んだ。わたしの担当にならなければ、わたしが無理を言って担当にしなければ、プロデューサーは、プロデューサーは…
    後悔が押し寄せる。昨日思い出いっぱい作ろうねって、ずっと一緒だねって…小説とは違って、わたしの体にプロデューサーの生きていた証拠はいない。
    「なん、でっ…やだ…いっしょに…」
    …その日はそこから記憶がない。気がつくと、見慣れた天井…保健室だった。
    しかし、何時までたってもあの人はもう来てくれない
    「…さみしいよ…プロデューサー…」
    もう抑えきれない。シーツが濡れるとか、知らない
    涙がダムが決壊したみたいにながれてくる。止まらない
    「プロデューサー…プロデューサー…」
    あぁ、わたし、自分で思ってたよりもあの人に依存してたみたい…もう、プロデューサーがいないなら、生きてる理由が見つからない
    「…わたしが死ぬの、プロデューサーは望んでない…と思う…けど…っ」
    …死にたい。始めて抱いた感情。つまらなさなら嫌と言うほど感じてきたが、死にたいと言うまではいかない…けど今は、死にたい

  • 8二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:27:01

    …それからはほとんど学園に行かなかった。ずーっと一人、部屋で本を読み漁ってた
    …佑芽や千奈、美鈴や先生も来てくれたけど…ごめんね、今は…そんな余裕もない、から
    …なんとかしてもう一度プロデューサーと会いたかった。AIにプロデューサーのマネをさせてみた…虚しいだけだった
    死者蘇生は…わたしにプロデューサーのDNAを手に入れる機会なんて、もう二度と無いのにね
    プロデューサーの両親のDNAを取って、新たなプロデューサーを…わたしの望んでるものになるはず無い
    「…タイムマシンを、作るしか無い」
    初星をやめてもとの大学に戻った
    なんとかしてプロデューサーを生かそうと。わたしのストーカーには、殺させない

  • 9二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:31:12

    「…できた」
    十数年後、やっとタイムマシンができた
    これでやっとプロデューサーに会える、長年の悲願がついに叶う…!!
    ストーカーに対抗するために刃物を持っていく、この十数年のトレーニングのおかげで、多分もう半端な人には負けない
    「よし…起動する、よ…」
    …目の前に広がる景色。それは…ちゃんとあの日のものだった。実験は…成功した!!
    「また、プロデューサーに、会え…」
    過去のわたしと別れたプロデューサーを追い、路地に入る
    …周りに人がいないタイミングで。話しかける

  • 10二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:34:40

    「プロデューサー、久しぶり」
    どんな反応かなって、ワクワクしてた。プロデューサーだから、未来のわたしでも、きっとわかってくれるって…そんな訳、無いのにね
    『すみません…あなたは?』
    「…えっ?」
    …今考えてみると、アタリマエのこと。…けどその時は、久しぶりのプロデューサーに幻想を抱きすぎてたのかも
    「…違う」
    『えっ?』
    「…違う!プロデューサーなら!未来のわたしでも気づいてくれる!お前は!プロデューサーじゃない!」
    …咄嗟に刃物を取り出し、目の前の人間をズタズタにする…正気に戻った時には、もう周りに警察がいた
    『…犯人、確保しました』
    『あなたの、名前は?』
    「…しの…篠澤広の(プロデューサーの)…ストーカーみたいなもの、だよ」

  • 11二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 17:35:38

    一応これで終わりです

    気に入ってもらえたらpixivで小説書いてるので見てくれたら嬉しい

    たそう篠澤広推しことね2推しwww.pixiv.net
  • 12二次元好きの匿名さん25/04/04(金) 19:00:25

    ままならない…

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