- 1!25/04/05(土) 13:13:53
- 2!25/04/05(土) 13:15:43
NIAが始まってから今日まで、正直楽しいことばかりじゃなかった。何もかも上手くいかなくて——誰にも言えなくて。私は“また”、同じ過ちを繰り返してしまった。
……それなのに、それでも。私のために本気になってくれる人がいた。本当の私を、受け入れてくれる人がいた。今日のステージは、私をここまで連れてきてくれたみんなのためのステージだ。私がここで諦めるわけには、いかない。 - 3!25/04/05(土) 13:16:29
清夏(最後のDa.ターン、ここで決める!!)
審査員A「……!紫雲さんの目つきが変わりましたね。」
審査員B「ええ。凄まじい“存在感”を放っています。」
審査員C「流石は元トップバレリーナ、集中を切らしませんね。」
審査員D「…………」 - 4!25/04/05(土) 13:17:00
リーリヤ「清夏ちゃん、がんばれー!!!!」
クラスメイト「 「がんばれ~~~!!!」 」
審査員B「おお、ここで紫雲さんが“シュプレヒコール”を浴びています。」
清夏(リーリヤ、それにみんな……。ありがとう、私がんばらなきゃ。)
審査員A「少し表情が柔らかくなったでしょうか。」
審査員C「そうですね。良い表情の方がパフォーマンスも美しく見えます。」 - 5!25/04/05(土) 13:17:32
審査員D「うむ……だがアイドルはバレエではない。」
審査員C「と、言いますと?」
審査員D「アイドルにはパフォーマンス以上にファンへの働きかけが求められる。表情が良いのは褒められたものだが、これではあと一歩足りん。」
審査員A「なるほど……。」
審査員C「アイドル紫雲清夏が培ったもの。それを我々に見せてもらう必要がありますね。」 - 6!25/04/05(土) 13:17:52
ギャラリーは呼吸も押し殺すほどの静寂で、空気は張りつめている。正確に動く身体だけが、なんとか私を舞台につなぎとめていた。
頬が震える。私は、上手に笑えているだろうか?
清夏(……次が私の最後のアピールチャンス。この一瞬に、私の全てを込める!)
その時だった。 - 7!25/04/05(土) 13:18:17
???「紫゛雲゛さ゛ん゛!!!がん゛ばれ゛え゛ー゛ー゛!!!!」
清夏「!?」
リーリヤ「!?」
クラスのみんな「!?」
審査員A&B&C「!?!?!?」
審査員D「……フッ」
清夏(……うわ、、マジ~?) - 8!25/04/05(土) 13:18:39
静寂を突き破ったのは、低く真っすぐな声だった。
私のよく知っている、“本気”の声。
後からリーリヤ聞いた話では、ギャラリーも、審査員も、スタッフも、外でチラシを配っていた非公式マスコットでさえ、目を剥いて立ち尽くしていたという。 - 9!25/04/05(土) 13:19:08
張りつめていた空気はどこかへ逃げてしまった。私はそれでも正確に踊り続ける。しかし仮にミスをしても、気付かれることはなかっただろう。
Pっち「……」グッ👍
速まっていた鼓動はいつしかビートに乗り、脚は力強く舞台を捉えている。自分の表情は見えないけれど、この状況で笑わずにはいられなかった。
清夏(そっか……今、楽しいんだ。) - 10!25/04/05(土) 13:19:31
審査員A「……紫雲さん、緊張感が無くなってノってきましたね。」
審査員C「ええ。それに、ステージを楽しむ彼女の姿にはファンを元気づける力があります。これが、アイドル紫雲清夏の本領……。」
審査員D(あのプロデューサー、いや、「Pっち」と言うべきか。中々芯の通った若者だ。見どころがある。)
清夏(ありがとうPっち、私は歌も踊りも、楽しいから大好きだったんだ。)
「これで決めるよ~!渾身の“アピール”!!!」 - 11!25/04/05(土) 13:22:46
終わりです。
要約すると、「Pっち」で緊張を和らげて(集中消費)気分をあげている(好調)のだと解釈しました - 12二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 14:53:31
乙
このP 佑芽の親族だろ - 13二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 16:31:04
Pっちは清夏にクソデカ感情持ってるからな