【R-18】ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界part5【のんびり進行】

  • 1龍影◆9BZ6kXGcio25/04/05(土) 20:48:12

    襲来した異星人!
    侵略されるエネルギー資源!
    存亡の危機に晒されてなお人類は……
    未だ一つになり切れず、壮大な内ゲバを繰り広げ続けていた!!

    【出来れば読んでいただきたい世界観および初期設定集(テレグラフ)(各種ページへのリンクあり)】
    h ttps://x.gd/gKof5

  • 2龍影◆9BZ6kXGcio25/04/05(土) 20:50:07

    前スレ

    https://bbs.animanch.com/board/4778835/?res=192

    【禁止事項】

    ・無敵ムーブ(戦闘でダメージを受けない、回避し続ける、など)

    ・必要性の認められない確定ロール

    ・相手PLが嫌がっていることを強要する行為(特にR-18関連はデリケートなところなので扱いには気を付けて、事前相談忘れずに)


    【世界観やパワーバランスを保つ上での禁止事項】

    ・版権設定の利用

    ・「地形を変えられる火力」を個人で設定し所有すること

    ・3勢力(K.I社、人自連、デスペラード)+インベイドよりも立場や規模が大きい勢力を設定すること

    ・なんでも高い水準で出来るキャラ、なんでも高い水準で出来る機体禁止(他の人の活躍機会を奪いかねないため)

    ・メタネタ禁止(「この世界は作り物だ~」や背後さんへの言及をキャラの目線で発言させるなど)

  • 3龍影◆9BZ6kXGcio25/04/05(土) 20:50:34

    Q1:参加してぇ!けど事前のキャラ登録って必須なの?テンプレはある?
    A1:キャラシはあった方が色々スムーズだとは思うけど、無くても規約的なNGムーブさえしなけりゃ参加はOKだぜ!
    テンプレらしいテンプレは特に無い(めんどうくさかった)からテレグラフなりで各自好きな様に書きたいこと書いてくれ!
    ↑の初期設定集から飛んだ先にあるスレ主のキャラシからテンプレとして項目を引用しても大丈夫だぜ!

    Q2:キャラは1参加者につき何人まで?
    A2:何人でもOKだぜ!複数陣営あるし下手に制限設けたらスカスカになるのが目に見えてるから……好きな様に作ってくれ!

    Q3:コテハン(トリップ)は必須なの?
    A3:必須じゃないぜ!でもトリップが無いってことはなりすましや乗っ取りが出ても判別方法が無いってことでもあるから、自衛手段としてコテハンを持っておくのは無難だぜ!

    Q4:スレタイにR-18表記があるけどエロスレなの?
    A4:一般誌のエロ描写とか元ネタ一般作品のエロ同人好き? 俺は好きなの……
    エロメインじゃないけど「エロいことも割と自由に描写して良い」スレだから苦手な人がミスッて踏まない様に一応表記しているぜ!
    「猥談耐性はあるけど自キャラにエロルさすのはなぁ……」って人でもOK、「自分は露骨なエロやりたくないです」って言っておけば良いぜ!

    Q5:設定集に目通したけどなんか既視感ある設定ばっかりだな?
    A5:へへっ

  • 4龍影◆9BZ6kXGcio25/04/05(土) 20:51:03

    【テレグラフ(設定やキャラシート、R-18な文章を書いたりにどうぞ)】
    h ttps://x.gd/mv4zw
    【URL短縮用サイト(テレグラフのデフォルトURLだとあにまんのNGワードに引っ掛かってしまうのでこちらでURL短縮してから投稿してください)】
    h ttps://x.gd/#google_vignette

  • 5龍影◆9BZ6kXGcio25/04/05(土) 20:51:19

    保守!

  • 6龍影◆9BZ6kXGcio25/04/05(土) 20:51:41

    保守だお!

  • 7ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/05(土) 20:52:25

    >>1

    支援

  • 8ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/05(土) 20:53:10

    立て乙です!!

  • 9“有機の悪魔”◆OXAm1h6odk25/04/05(土) 21:19:45

    立て乙ですー!

  • 10逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/05(土) 21:19:46

    保守がてら 前スレ>185&195

    「映像、出します!!」


     後方指揮所……という名のソドム奪還作戦部隊のために用意した補給所の仮設司令室……という名のハンガー……。

     そこで部下が出した映像を見て、逆巻カンナは異質さと驚愕を隠せなかった。


    「ここにきてまたインベイドの新型……!?! 隠し玉が多すぎるわよ!!」

     思わず頭を掻きむしった。 先の戦闘結果はすでにカンナの耳にも届いている。

     ケイの駆る蒼風、エイダン・リーのSyringe's 、ミハエル・ラインのウィルヘルミナらが中破。

     王龍影のチャオレンに至っては最前衛を張り続けた影響で大破……と呼ぶことすら震えが走るほどの損傷状態。


     つまり、現状頼れる奈落防衛戦の特記戦力はレイナード少佐、そしてデスペラードの企業主ハニアのみ。

     あまりの事態の急変は、逆巻カンナをして戦場の無慈悲さを改めて理解する。

     まずは敵の性能を見なければならない。そう感じつつ。

                   ・・・・

     ……自企業の戦力をここに来て出せない。という事実を後悔した。

     逆巻重工の保有する実働部隊――――月風24機で構成される部隊は、半数が損傷でオーバーホールで出撃不可。もう半数が青天市街への部隊教導に向かっている。

     今彼らを呼び戻しても、間に合わないという判断でG-3ベース攻略戦への参加不可能状態だったのだ。

  • 11龍影◆9BZ6kXGcio25/04/05(土) 21:36:53

    前スレ200
    「…わかった。ケイ、取り乱さないで。」
    龍影はライト点灯の許可を出す。

  • 12ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/05(土) 21:42:49

    >>11

    「誰か援護に行った方がいいか?」


    【ウィルヘルミナの装甲の隙間から顔を出して呼びかける、2人1組で分かれた方が万が一に備えられると】

  • 13ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/05(土) 21:45:56

    >>11

    「了解」

    全高が一番高いからこそを活かした、光の範囲が広いライトが照らされる。

    見えたものは――――。


    「…………酷い」            ・・・・・・・・・

     シミュレータの中の。絶望と粗野が極まる初期インベイド大戦シナリオのそれと似ていた。

     追い詰められた時に出る荒っぽい口調は、そのシナリオをクリアするまでシミュレータールームから出るな。と14の頃に自分をぶち込んだ祖父への僅かな反抗心と、己を鼓舞するための……シミュレーター内の傭兵やネームドたちの模倣で……。

     それさえも剥がれれば、悲しみと悔しさと、怒りが混ざる少年の声だった。


    >>12

    「頭部バルカンと高速速射砲で良ければ援護します。行ってください」

    ケイはその案に賛成する。

  • 14“有機の悪魔”◆OXAm1h6odk25/04/05(土) 21:47:23

    前スレ>>197

    【四つの尾の内の一つが複眼による狙撃補助と偵察兵級による観測を受けて、ビームサブマシンガンを的確にビームで撃ち落とす】



    【────────ギョロリ、ギョロリと忙しなく裂けた瞳孔の眼球が蠢く。攻撃が失敗した。失敗の原因を分析し、原因を対策し、次に繋げろ】


    【煙幕形成後に早期に離脱された。経験に依存する判断か闇雲の判断かは不明。偶然で処理可能な事象については選択肢の強要が必要】


    【高速で“ゴモラ”と偵察兵級の間で相互通信が交わされて、その隙に脚部の横から貫かれた偵察兵級が質量兵器として投げられる】



    『────────』


     ・・・・・・・・・・

    【脚関節が真横に動いた。球体関節によって規格外の可動域を誇る脚部クローが投げられた偵察兵級の骸を掴み取り、そのまま同じ角度とより優れた速度で投げ返す】


    【小技だ。だが機動力の観点で近接戦なら兎も角として射撃戦では致命打にならない。ならば何を実行すれば良いのか】


    【ギョロリ、と戦場全体を俯瞰する。この敵だけに集中する必要はない。より全体的、長期的な戦略が重要だ】



    『────────』


    【今後のインベイド全体の利益を最低限確保する為に、合成級は超音速機動で後方司令部を殲滅目標に指定する───────1225km/hで、怪物が戦場を移動し始めた】

  • 15ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/05(土) 21:54:06

    >>13

    「よし、ケイ君とそっちの……エイダン?さんはここの守備、俺と姐さんが内部って分け方でいいな?」


    【コクピットの後ろに置かれたグレネードランチャー付きのライフルと弾薬類、その他のツールが入ったバッグを手早く身につけるといそいそと這い出てくる】

  • 16ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/05(土) 21:57:48

    >>14

    BF一機も満足に倒さず大将首だなんて随分と逃げ腰にゃ…!

    【テイルアンカー先端のヒートナイフで投げ返された偵察型級を再び貫く。それを地面に叩きつけて反作用にてアメミットが跳ぶ】

    【随伴する偵察型級から偵察型級へ。なにも大仰な仕掛けなど使わずとも追いすがる手段はある…ワイヤーを突き刺し足場代わりにして強襲級もどきもどきへと肉薄を図りつつ、拾ったガトリングガンを弾切れになるまで発砲していく】

    《後方司令部!そっちにめんどいのが今向かってってるにゃ!ご覧の通りこっちは慢性的戦力不足にゃ!なる早で始末したいのは山々だけどそれもキツそう!》


    《予想進路を送る!そっちに向かってくる事前提で罠か何か作れないかにゃ!?電磁ネットとか火炎放射器とか!!なんでもいい!!!》

  • 17エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/05(土) 22:05:21

    >>15

    《構わないよ。……今はレーダーの範囲内に僕たち以外の熱源は無いが、何が起こるかわからない。充分に警戒して進んでくれ》


    【『蒼風』と同様に熱源感知や集音機能を最大限に引き上げた索敵レーダーや、アイカメラからくる情報を注意深く観察しながら忠告する】


    【この密閉空間では『Syringe's』の強みであるビーム砲と機動力は最大限に活かすことができない。それ故に内心で緊張が高まるが、得意の切り替え思考で否が応でも沈潜させ、表には出さなかった】

  • 18龍影25/04/05(土) 22:05:30

    >>15

    「エイダンはK.Iの人間だ、ソドム起動を手伝って欲しい。」

  • 19ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/05(土) 22:11:53

    「勞の旦那! あくまでナノスキンで関節部を接合しただけだ! 万全とまではいかない本当に間に合わせだから無茶はできんぞ!」

    ご忠告どうも! 整備長! 
    それとメビ!

    『すでにスキャンは終わらせました。この具合だと、レールガンを5発までなら撃てます』

    キルパクするにゃぁ充分だな
    ほんじゃ……出撃と行こうか!

  • 20ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/05(土) 22:12:47

    >>17 >>18

    「……エイダンさんも降りてもらう形になるわけで……よし、俺がBFですね。できるだけ全員、固まって動いてください」

     苦渋と分かっているが、そうなるよなとも思う。

     最低限、2:2の分担にするならミハエルを戻した方が良いが……

     エイダンが生身の歩兵戦経験者とも思いにくい。自分も経験はない。ならば三人が歩兵が一番いい


     ケイはBFに残るしかなかった。

  • 21“有機の悪魔”◆OXAm1h6odk25/04/05(土) 22:13:16

    >>16

    【ギョロリ、と再び眼球が脈動する。次の瞬間には随伴していた偵察兵級が続々とその飛行高度を上昇させて上空600mまで飛翔してゆく】


    【───────元より拡散した偵察兵級の大半は同じ高度を飛び回って戦場を俯瞰している。随伴機は随伴の必要があるかどうかの実験、及び肉盾の為に配置していたに過ぎない。敵に利するのなら固執する理由もない】


    【ガトリングガンに対応する為に四つの尾がビームを吐き出し続けながら忙しなく動き回り、放たれる弾幕を真っ向から撃墜する】



    『─────────』


    【同時に、合成級自身も上空300mまで高度を上昇させている。その状態で超音速機動を維持しながら罠師級の糸を放てば地上までの間に即席のワイヤートラップが形成される。BFすらも高速で突っ込めば斬り裂かれる硬質糸だ】


    【空中で機動する手段がなければ斬り裂かれ、仮に左右に避けてもプラズマ砲と機関砲が虎視眈々と敵を穿つべく待ち構えている】



    『────────────』


    【煙幕は逃げる方向を与えてしまったから仕留める事が出来なかった。ならば今度は避ける方向を意図的に狭める戦術を試行しようと合成級は判断した】


    【合成級は、確実に戦術を学習しつつあった】

  • 22ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/05(土) 22:16:13

    >>18

    「ならこっちがお留守番だな、こっちは持っててくれ」


    【背負っていたバッグを脚部の端まで持って行く,地面に置くよりはまだ汚くは無いだろう】


    「ブリーチング用と爆破工作用の爆薬、発煙筒、ファスト降下用ロープ、それに各種工具類諸々が入ってる、何かの役には立つと思うぜ」

  • 23龍影25/04/05(土) 22:20:36

    >>22

    「ありがとう。」

    龍影は受け取ったバックを背負う。

    「…あんま言いたくないんだけどさ…次回からは制汗剤と消臭剤も持ちなさい。だいぶ匂うわ。」

  • 24ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/05(土) 22:24:33

    >>21

    っ!これ以上近づくのはマズいにゃ…なら!

    【左右に逃げられないのなら下。ヒートナイフを偵察機級から離脱させて自由落下に身を委ねつつ真下から残弾全部を放つ】

    【このままでは近接戦を仕掛けることすら危うい。次は長距離狙撃銃を手早く見つけて拾い上げると、両足のローラー移動を維持しつつ本体の狙撃に切り替える】

    >>19

    K.I所属機…動ける機体ってだけでも大助かり、にゃ!

    【通信回線をゴルドラに向けて開く】

    《こちらアメミット!今強襲級もどきもどきの砲口はこっちに向かってる真っ最中!つまり前方の守りは手薄な筈にゃ!どこでもいいから撃ち落としてくれ!なんなら一撃で仕留めてくれてもいい!》

  • 25ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/05(土) 22:25:42

    >>23

    「マジで……?」


    【慌てて身体のあちこちを嗅ぎ回る、当然自分では何も感じない】

  • 26ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/05(土) 22:31:43

    前87
    「これでこの波は…!」

    【射撃級の弾幕を瞬時に変形即解除により回避】

    「何をするにも数が多い…」

    前94
    『了解!射撃には射撃をぶつけます!』

    【やる事がわかればやるだけだ。ミサイルは先程切ったばかり、だが手段をいくらでもある】

    『当てはしないので、気にせず動いて下さいね!』

    【アリオールの双眼が静かに光る。後ろからの弾幕を張れば最悪誤射が起こる。ならばどうするか?前衛で弾幕を張れば良いだけだ】

    【今の位置から徐々に前へ移動。その間も重ライフル、バルカン、OEによる連続精密射撃で射撃級の急所を狙い撃つ。この狭さにこの数だ。雑に打っても当たりはする】

  • 27オルフェリア◆OXAm1h6odk25/04/05(土) 22:34:06

    「─────────そろそろだな」

    【インベイドの骸を文字通り山程築き上げて、鋼鉄の天使は後方で地下回廊を拡張し続けている超大型インベイドを横目に通信を開いた】

    【冷静に戦況を把握する。共に戦った機体と操縦士の性能であればオルフェリアにも理解出来た───彼女らならば実行可能だろう、と】


    「戦線を1km程押し返すぞ。それだけしなければ熱の余波だけでも影響を受ける──────我が社の社員にはとても要求出来たものではないが、貴殿らなら可能だろう?」

    【私も直前までは協力出来る、と呟いてから規格外大型実体剣を掲げてオルフェリアは感情の読めない声で音声認証を起動した】


    「天使の沈黙が全てを閉ざす───生命の音さえもな。啼け、“アンゲロス”」

    【背部に装着された推進機構“アンゲロス”が、コア粒子の大量消費を開始する─────────重装兵級の粒子ビームすら貪って、だ。鋼鉄の天使を前にして、全ての粒子ビームが受け止められる】

    「行くぞ」

  • 28ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/05(土) 22:44:28

    >>24

    メビ……なんかヤバそうな状況なのは分かるけど向こうって誰?


    『データベースとリンク中……出ました。小規模民間軍事会社『ネテル・ケルテト』を営む銭ゲバらしいです。推定未成年でありながら二児の母であるとも』


    ふーん……【何かが彼の心に引っ掛かる】


    まぁとにかく、メビちゃんめちゃくちゃな言いようで笑えるが、そっちに行こう!

    ガンコンテナ!


    『ガトリングとグレネードランチャー、そしてクラスターミサイルポッド二対です。ポッドに関してはこれが最後のマガジンです』


    充分! いっちょ行ったりますか! 

  • 29“有機の悪魔”◆OXAm1h6odk25/04/05(土) 22:44:33

    >>24

    【残弾全てを使い果たしての射撃が硬質糸によって編まれた即席のワイヤートラップを打ち破る。それを複数の眼球で認識し、また別の新たな戦術を実行に移す】



    『────────────』


    【重い弾幕が土砂を砕いて土煙を形作り、次いで天から降り注ぐプラズマ砲が進行方向の地面を舐めるようにして薙ぎ払う】


    【視界を土煙で遮り、熱感知センサーを気温の急激な上昇で欺瞞し、その上で複数の偵察兵級の観測と全身の眼球で狙撃銃の一撃を警戒し続ける】



    【3秒が経過した。合成級は約1080m後方司令部に接近している。遅れて届いたソニックブームが地表を切り刻み始めていた】

  • 30ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/05(土) 22:49:03

    >>27

    『…ここが頑張り所って訳ですね。ランセル・ナギエ!その御期待、全力で応えます!』


    【その通信を受けとった途端、不覚にも口角が上がった。前線の押し返し。今の波の対処だけではない。それはかなりの難度だろう】


    「だからこそ来た甲斐があった!」


    【こういう状況にて、少しでも役に立てるよう自分は今ここいる。大火力の兵装は無いが、先程までと同じく敵を削る事はできる。ならばそれをしよう。言った通りの───全力で】


    【重ライフルをセミオートからフルオートに。OEの機動制限も解除。オルフェリアが粒子攻撃を吸ってくれるおかげで機動範囲が格段に広がった。アリオールは床を、壁を、天井を、ぐるりぐるりと回り踊る】


    【つまりは、弾幕の面が広がった】

  • 31龍影25/04/05(土) 22:52:16

    >>25

    「いい洗剤教えましょうか?」

    場をなごませように話題を続ける

  • 32ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/05(土) 22:56:17

    >>27

    >>30


    《りょーかい。そこまで買われたら、応えなきゃ傭兵失格》

    【クロノスの連中なんていけ好かないと思っていたウルヴィは、いつの間にかそれなりにオルフェリアを気に入っていた。嫌味ったらしさも企業特有の悪臭もない彼女の信頼は、心地よさを感じる】


    《さぁ……狩りを始めよう》

    【エルガレイオンのリミッターが下限値に固定される。ここからはウルヴィがBESTIAで、BESTIAはウルヴィだ。肺が灼ける、脳が潰れる、全身が引き裂かれる。理性が蒸発しそうになる中で、獣を引っ張るのは本能。機体が捉えた全ての情報を元に、突撃兵級を狩り、喰らう】


    【断罪の天使が、飢餓の獣が、意志持つ人が、それぞれの全力で以てインベイドを掃討するのだろう】

  • 33ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/05(土) 22:59:31

    ところでだ! ハニヤの姉さん!
    メビ曰く「今の所は只働き」らしいな!
    報酬は2で良いか!

  • 34ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/05(土) 22:59:33

    >>31

    「洗剤……」

    そういえば、龍影さんはいい匂いが良くするよな……という邪な考えを振り払った。

    警戒を続ける。

    ミハエルと話をするのも、恐怖や緊張を解すという意味だし問題ない。


    ……一夫多妻がありなら多夫一妻か多夫多妻もありなのか?という考えが浮かんだ。

    それも振り払って監視する。

  • 35ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/05(土) 22:59:46

    >>28

    【好き勝手な言われ様だが、銭ゲバは紛れもない事実だし否定のしようもない。金を裏切らない傭兵という分かりやすさこそハニヤの傭兵としての売りだ。デスペラードに散見される意味不明な思考回路の持ち主に比べれば銭ゲバ程度可愛いもの…】

    【ではなぜそんなデスペラードが、後方司令部を守ろうと躍起になっているのか、それは─────】

    ─────あそこをやられたら金を出す奴がいなくなる!この死線をタダ働きにさせる事だけは決してならんのにゃぁぁあ゛!!!!!!!

    【当然、金である】

    >>29

    もうすぐ司令部か………

    【足を止め、狙撃銃をしっかりと構える…これまでの移動速度の計測から、どのポイントに撃てば本体に当たるかの推測は付けられた】

    【しかしそれを避けるのは容易い事だろう。『避けさせる』のがハニヤの狙いだ】

    あの重装BFの攻撃で落ちなくてもいい…!せめて高度を、弾幕さえどうにかできれば…近づければにゃ…!

    【『隙』は作る。その一瞬でこの絶望的な戦況を変えてくれ─────ハニヤは友軍に祈りながら】

    【狙撃銃のトリガーを、引いた】

  • 36ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/05(土) 23:04:45

    >>33

    それでいい!どうせこの戦いをくぐり抜けられらば報酬は貰える約束にゃ!

    こっちはデスペラード、後はどうとでも!

    【ここで10割そっちでいい、とは言わないのがハニヤというBF乗りの嫌らしさであり、一銭でも懐が温まるなら快く交渉に乗る銭ゲバとしての性分であった】

  • 37ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/05(土) 23:05:37

    >>31

    「一応知り合いに勧められたの使ってるんだけどなぁ」


    【コクピットに戻り荷物の入った箱を漁る、何かしら匂い消しになる様な物を探す】


    「姐さん、ハッカ油って書いてあるボトルがあった!これってスッキリする匂いのやつだよな!」


    【呼びかけながら蓋を開け頭から被る】

  • 38名もなき月風乗り傭兵◆ECPjTIh3Iw25/04/05(土) 23:08:24

    >>29 >>35

    ――――隠れ潜んでいた。

    インベイドの、BFの骸の中で、滑空砲を構えて。一体の月風が地表に隠れていた。

    月風系列といえば、まさに踊るようなマニュアル操縦と高機動がウリだった。


    ――――彼はそれができないパイロットだった。

    ――――だから奈落防衛の最前線で、ひたすら隠れていた。

    偵察型が出てからは、主機すらも落としていた。

    腕とセンサーだけを動かせるようにして、ひたすらに狙いをつけられる瞬間を待っていた。


    ――――これを撃てば自分は死ぬだろう。

    それは嘘でもなんでもなく現実になるはずだ。あのプラズマに焼かれて、俺は死ぬだろう。

    月風乗りらしくない、あっけない死に方になるはずだ。


    「知るか」

    死ぬことは恥ではなかった。何もできず死ぬのが恥だと、彼は知っていた。

    デスペラードが狙撃銃を撃ったのを見た。

    あれをきっとあの禍々しいインベイドは躱すだろう。その後ろ姿が見えている。


    なら、それを撃ち落とすことだけを考えることにした。

    通信も出さず。機体を動かすこともせず。ただ、待った。

  • 39龍影25/04/05(土) 23:10:02

    >>37

    「馬鹿…どうなっても知らないわよ…」

  • 40ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/05(土) 23:10:09

    >>36

    交渉成立! メビ!


    『ターゲット、ロック』


    そこどけ姉さん!


    【パパパパシュッ!】

    【クラスターミサイルが空高くへと打ち上がり、最高効率で敵を打ち砕こうと加速する】

  • 41エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/05(土) 23:11:07

    >>18

     『わかった。……ただ察してるとは思うが、僕に歩兵としての質は求めないでくれよ』


    【その忠告のあと、機体を沈黙させ、コックピットのハッチを開く】


    【パイロットスーツの上に防弾処置を施し、胸にサバイバル用ライトを指したフライトジャケットを着た小柄な男だ。手には新品同然のM6ASWとM18を携えている】


    【『蒼風』のライトに照らされた明るい茶髪の下で、辺りに漂う悪臭に不快な反応を示す顔には、サイバーゴーグルがかけられている】


    >>37

     「あー……そういうのは、一度シャワーを浴びてから使った方が良いんじゃないかな?」


    【腐敗臭に入り混じるミントと柑橘の鋭い香りに思わず鼻をつまみながら言う】

  • 42オルフェリア◆OXAm1h6odk25/04/05(土) 23:11:28

    >>30

    >>32

    「成程、やはり私は随分と頼もしい援軍に恵まれたものだ」


    【蹴り飛ばした突撃兵級の躰が超音速で進路上の敵を根刮ぎにしながら爆散し、次の瞬間には同じく超音速で飛来した規格外大型実体剣が重装兵級を複数貫いて切り飛ばす】

                ・・・

    【───────その剣に後から加速して掴んで、鋼鉄の天使が剣を振るえば弾き飛ばされた重装甲が破片となって飛散しまた新たな骸を生む】


    【ギッシリとレーンに詰まって固まったピンを前にしたボウリングのように、K.I社の“ソロネ”がデスペラードと人自連の機体と肩を並べてインベイドを虐殺し始めていた】

  • 43龍影25/04/05(土) 23:16:37

    >>41

    「大丈夫、ライフルマンは私だから。安心して。」

  • 44ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/05(土) 23:17:43

    >>39

    >>41

    「……寒い……」


    【機体の外に出た2人の耳に入って来た言葉はただそれだけだった】

  • 45ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/05(土) 23:19:32

    >>37 >>44

    「何やってるんだよミハエルさん……」

    ケイは操縦席で心の底から畏怖していた。

    こんな状況であの行為をするのはどっかのネジが飛んでいる。

    映像越しに見ていると地獄なだけで、実際はそうでもないのか?


    いや、まさかこれは、初期インベイド大戦シナリオのシミュレーターなのか?

    出来の悪い白昼夢を見ているように錯覚するが。横を見ればエイダン・リーの最新鋭機がある。


    「……現実だったわ」

    ケイは自分の正気を疑い始めていた。

  • 46龍影25/04/05(土) 23:24:08

    ハンドサインを出してミハエルとエイダンの2人についてくるよう促す。
    板に染み付いた動きで龍影はクリアリングをし、管制室の扉まで移動する

  • 47ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/05(土) 23:26:21

    >>32

    >>42

    【少しでも二人に遅れを取らないよう、可変を幾度も交えながら弾幕を貼り続ける】


    「研磨完了…!”抜刀”!」


    【弾幕にて脆くなった突撃級を轢き潰して跳ね上がる】


    (前方直線はオルフェリアさんが行った。ならその線を拡張する!)


    【空中前転のように人の形を取り戻し、再度、紫電の光を抜き放つ】


    【抜刀した実体剣を重装兵級に投げ、突き刺し、左腕にて掴み直すと同時に一閃。同時に右側面へ右腕高速連射砲を突き出しフルオート発射。直線の幅をどんどん広げるように左を切り、右を撃つ】

  • 48“有機の悪魔”◆OXAm1h6odk25/04/05(土) 23:26:39

    >>35

    >>38

    >>40

    【合成級には、迫る狙撃銃の一撃とクラスターミサイルが見えていた。二つの攻撃なんて生易しい攻撃ではない。クラスターミサイルは複数個で、狙撃も移動速度を計算した上で放たれている】



               ・・・・

    【──────────足りない】


    【複数の眼球が絶えず警戒している。二百体に及ぶ偵察兵級が火点を尽く予測している。高火力の砲撃に苛まれたからこそ、新たに作り出された合成級の対地迎撃の精度は悪夢的であった】



    『─────────』


    【狙撃銃の着弾まで0.1秒も要らない。しかしそれだけの時間があれば観測してからでも30m更に高度を上昇させるのは容易い。狙撃を回避した】


    【機関砲が即座に180°反転してクラスターミサイルの方角を向く。BFでは有り得ない球体関節は全方位への即時対応を可能としていて──────そして機関砲が火を噴く】


    【数mm単位で続々と機関砲が反動まで全て含めて制御され、クラスターミサイルを次々に撃墜する。偵察兵級による複数角度からの軌道予想と速度観測があれば、ミサイルの軌道上に砲弾を“置く”程度は全く容易い】


    【プラズマ砲が足を止めて狙撃に専念した機体へと撃ち返される。四つの尾が後方司令部へと細い粒子ビームを吐き出す。まだ、まだ、まだ!】


     ・・・・・・・ ・・・・・・・・・

    【如何なる眼球も、如何なる偵察兵級も、同胞の骸に遮られてその下までは把握していなかった】

  • 49エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/05(土) 23:30:54

    >>44

    >>46

     (アドレナリンが今になって悪く働きでもしたのかな……)


    【わりと引いた目でハッカ油まみれで震えるミハエルを見たあと、大人しく龍衛の後に続く】


    【サイバーゴーグルにはやはり自分たち以外の動く熱源は映らないものの、油断することなく警戒を続ける。……むしろ、慣れないことをしているためか額に緊張由来の汗が流れている】

  • 50ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/05(土) 23:33:32

    >>46

    「エイダンさん、扉を開けたらアンタは中に入ってくれ、俺は外を確保する」


    【ライフルを構えて管制室の扉に接近する、王と2人でのエントリーの体勢に入る、ハッカ油のおかげで腐敗臭はしなくなった、集中を乱すものは無い】

  • 51ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/05(土) 23:34:22

    >>48

    ちぃっ この死に損ないが! 火力はこっちの方が上だってのによぉ!

    メビ!


    【BLATATATATATATATATATATATATATATATATATATA】

    【ガトリングで広範囲に弾幕をばら撒き、一直線では近づけないように誘導する】


    『ガンコンテナからの火力支援、要請済みです』


    ミサイルでドカンといてこましたれ!


    【パシュッ】

    【コンテナから誘導ミサイルが飛び出す!】

  • 52ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/05(土) 23:38:12

    >>42

    >>47


    「こう───か?」

    【今に突進せんとする騎兵級へ向けて、左手のブレードを投擲する。それはバズソーのように回転して突撃兵級を幾つか両断し、騎兵級が慌てて自身のブレードで防御しようとしたところで、BESTIAが投げたブレードに追いついて、斬撃の軌道を変えて騎兵級を斬り伏せる】


    【速さはソロネのそれに及ばない、鋭さはアリオールのそれに追いつけない真似事。だが、獣は新たな学びを得た。こういう狩り方もあるのか、と】


    【そのまま三人の進行速度に対して巣作りが追いついてない罠師級、どうにか射線を通そうとする射撃兵級、それらをマルチロックして肩部のミサイルを放つ。多重ロックオンの負荷が脳を炙り、神経が擦り切れそうになる】


    【とにかく障害を排除して、殺し尽くして、前へ。二機と肩を並べ、ウルヴィは狩りの愉悦に口元を歪ませた】

  • 53名もなき月風乗り傭兵◆ECPjTIh3Iw25/04/05(土) 23:42:34

    >>48

    ――――今しかない。

    直感に従い、彼は主機を起動した。

    コア粒子が機体を巡り、カメラが最大望遠を可能にする。


    上昇の速度は圧倒的だった。 どんなインベイドでも見たことがない動きだった。

    そして狙撃、砲撃への警戒心が異常だと男は判断した。


    だから、一瞬の狙いだけをつけて滑空砲を撃った。 弾種は対インベイド甲殻貫通弾。

    着弾を観測するより早く、彼は月風を推進させた。

    本来ならそんなことはしない。 だが飛んだ。 不格好に、ふらふらと。


    マニュアル操縦特有のズレた動きを修正する機動を、見せつけるように。

  • 54エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/05(土) 23:45:02

    >>50

    「ああ、わかった」


    【より近くで感じられるハッカの匂いに腐敗臭が薄まる。……自分の鼻が麻痺している可能性もあるが、どちらにしろ集中が乱れる要因が減ったのは良いことだ】


    【一呼吸して意識を切り替え、いつでも中に入れるように準備する】

  • 55“有機の悪魔”◆OXAm1h6odk25/04/05(土) 23:45:03

    >>51

    『──────────』


    【無数の眼球がギョロリ、ギョロリと蠢いて弾幕を見詰める。接近を防ぐ狙いだろう。確かに無防備に突っ込めば墜落しかねない威力である】


             ・・

    【だが、文字通りの手数が足りない。機関砲が弾幕の方向を向く。四つの尾は偵察兵級の戦術支援システムで割り出したコンテナへと警戒を続けている。合成級は直進した】



    【───────────ガガガガガガガガガガガガガガッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!】

    【響く金属音。放たれた機関砲の速射は大地を穿つ事も、ゴルドラの機体に傷を付ける事もなかったが、しかし合成級も傷を負わずに後方司令部への更なる接近を遂行している】


     ・・・・・・・・・・・・・・・

    【機関砲で命中弾を全て撃ち落とす。悪夢的技術を披露しながら、地下を貫通する硬質糸とプラズマ砲が立ち塞がる機体を無視して撃ち込まれる。四つの尾からの粒子ビームが誘導ミサイルを16分割した】

  • 56龍影25/04/05(土) 23:48:57

    >>50

    ミハエルから受け取った爆薬を扉に貼り付け、離れるように促す。

    離れた事を確認し発破。吹き飛んだドアが地面に落ちるのと同時にスタングレネードを部屋の中に投げる。

    「閃光弾!」

    龍影は声を張る。

    バンと音が鳴り、一瞬部屋の中が白く照らされる。

    すぐさま龍影は部屋に入り、クリアリングを行う。

  • 57ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/05(土) 23:51:23

    >>56

    【先行した王に続き突入、死角をカバーする様にクリアリングを行っていく】


    「クリアだ、そっちは?」

  • 58ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/05(土) 23:52:07

    >>40

    >>48

    にゃっ!

    【元々当たる芽のない狙撃。予てからゴルドラの警告もあり撃てば即動けるよう体勢を整えていたアメミットはプラズマを難無く躱す。】

    【どうやら彼の重装BF乗りはK.Iの中でも良心的な類のようだ。酷い場合は警告無しで巻き込んでくる…まぁ、どの勢力も底辺は五十歩百歩なのだが】

    【それよりもだ】

    …面制圧すら抜かりないにゃんてね…!やっぱりもう一機くらい戦力が欲しいものにゃ

    【万全の体制でなら、この程度のインベイド相手にここまで辛酸を舐めさせられる事はなかっただろう…そんな考えが脳裏に浮かび上がったのと時を同じく】

    >>53

    【背後に、閃光が走った】

    友軍機による狙撃!?でも誰が…

    【その問いに応えるように、狙撃手が骸の下から這いずり飛び上がる…極めて、覚束無い軌道で】

    や…やめろ…!そんな動きじゃ──────!

  • 59“有機の悪魔”◆OXAm1h6odk25/04/05(土) 23:52:38

    >>53

    【────────そして、後方司令部への攻撃という最優先目標を実行していた合成級は一人の無名の傭兵の動きを予測出来なかった】


    【甲殻が穿たれる。咄嗟に胴体部への命中を防ぐ為に罠師級の流用パーツを盾にして、尚も受け止める事が出来ずに胴体を貫通して背部ユニットが機能を減衰させる】



    【超音速機動での飛行を保てなくなり、重力の縛りを受けて落下する最中にプラズマ砲を撃ち込む。無機質な殺意が無名の傭兵の人生に悲劇的な終止符を打った──────客観的には、という枕詞が付くが】



    『────────────』


    【有機の悪魔が地上に降り立ち、しかし躊躇いなく後方司令部への突撃を敢行した】

  • 60龍影25/04/05(土) 23:55:52

    >>57

    「インベイドの死体だ、強化歩兵とやりあったらしい。」

    下敷きになりながらもナイフをラット(約1.2m)に突き立てて絶命している。

  • 61エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/05(土) 23:57:08

    >>56

    >>57

     「ッ!」


    【スタングレネードの閃光が収まり、一泊遅れて龍衛の後に続く。付近の気配に気を配りつつ、訓練で習った動きに沿ってクリアリングを行う】


     「こっちも……クリアだ」


    【視界には何もない。ただ乾いた血が張り付き、乱闘で壊された器物の破片が散らばっているだけ】

  • 62ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/05(土) 23:59:03

    >>55

    メビィ! 電磁バリア!


    【被弾による微弱な揺れを鬱陶しがりながらも指示を出す】


    『今から展開しますが、持続可能時間はもって30秒です。それと弾幕、相打ちで破られました』


    マジで言ってる!?

    ちょっとその場合30秒は心許ないなぁ……さっきので満足に充電できてたらなぁ……!


    【今この場で、今この時に、冷や汗が初めて彼の頬を伝う】


    だが奴さんは引っかかった!

    撃墜した事で発生した爆風! これで多少の目眩しはできたはずだ!

    リニア発射!


    【現状の装備で最速の弾速を持つリニアガンが放たれ、爆炎の中を突っ切る合成級の目と鼻の先に達する】

  • 63ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/06(日) 00:00:05

    >>59

    ……………

    【バカが。命あっての物種だろう。】

    なんで自分の命を捨てられるにゃ…!なんで自分の命を他人の為に使えるにゃ…!こんなクソみたいな世界で半端な善性なんて自分の寿命を縮めるだけだろ…!!

    【こんな荒廃した世界でも金は要る】

    【食べ物を買うにも、道具を買うにも、愛機を保つ為にも…だからこそ、ハニヤは金の亡者にならざるを得なかった】

    …なに、お前はお前で無様晒してんだよ、もどきもどき

    【───しかし、そんなものはただの一側面。銭ゲバの仮面の裏に潜むモノが】

    お前の為に死んだ奴がいるんだ……!

    【今、弾けた】


    お前も一緒に、地獄に堕ちろぉぉぉぁぁぁぁぁぁア!!!!!!!!!

    【ローラーが駆ける。テイルアンカーが強襲級もどきもどきを穿ち、地に落とさんと伸びる】

    【その動きは、とても人間の反射速度とは思えない機敏さであった】

  • 64龍影25/04/06(日) 00:00:16

    >>61

    「あなたほんとに慣れてないのね。動きが硬いわ。」

    龍影はコンソールに覆いかぶさる死体をどかしながらエイダンに言った

  • 65ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 00:02:01

    >>57 >>60 >>61

    「……っ、ぃっ……」

    《ケイは蒼風の中で待機を。貴方が出れば、最後の予備が消えます》


    俺も今からそっちに行く。という言葉が出せなかった。

    恐怖で。あるいは何もできない無力さが。少年を打ちのめしていた。

    何かが起きた時。万が一が起きた時。ケイは蒼風の火器を撃たないという確信が持てなかったから。


    やってはいけない禁忌肢が浮かぶほどのストレスにギリギリ耐えられたのは、やはり過去の経験。

    パニックになった新兵の誤射で、クリアが見え始めたデータが吹っ飛んだ時の怒りが。

    それをやったらお前は無能だと。 祖父の顔で食い止めていた。


    「爺ちゃん」

    皆を守ってくれと。祈った。

  • 66ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/06(日) 00:02:08

    >>60

    「オールクリアだな、俺は通路の確保に行く」


    【王からの返答に短く答えると再度ライフルを構えて部屋の外に出る】


    「ケイ君そっちは?異常無しか?」

  • 67ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 00:06:17

    >>66

    「いじょう、な、し、です」

    それは事実だった。スイの支援は継続されている。


    「俺のことは、きに、せず。いない、ものだと、おもって」

    ひゅっ、と息が止まった。 アンタ達が一番危険なんだ!いま俺のことなんて気にしないでくれ!!と叫びたかった。

    だが叫べば、彼らの集中が乱れる。

    ケイは平静を装った声を、出せただろうか?

  • 68オルフェリア◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 00:07:24

    >>47

    >>52

    「ランセル、素晴らしい可変の使い方だな。変形のタイミングが抜群に上手い」


    「ウルヴィ。貴殿の学習能力の高さは私が見た事のないレベルだ。実に将来が楽しみだな」


    【ふと、レイナード少佐の心配の言葉を思い出していた。人付き合いの事でだ。覇権企業としての誇りだとか、慰安活動をしに来た市民の使い方だとか。そういった話を同じK.I社の同僚と喋るよりも、この地獄のような戦場の方が口が回るなと思った】



    「私は虐殺級の方に戻る。“予備”は必要にならない予測だ。地上はどうやら間に合いそうだ」

  • 69エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/06(日) 00:14:23

    >>64

     「訓練時間の確保をもっとしておくべきだったと後悔してるよ」


    【そうすれば汗が滲むほどの緊張も少しは抑えられたろうに】

    【そんな悔恨の念を口にしつつ、席の空いたコンソールの前へ座る】


    「まぁ、ここからは任せてくれ。すぐに名誉挽回だ」


    【手汗をベストで拭いつつ、余計な緊張を振り解くように軽口を叩いて、エイダンは『熱線砲:ソドム』の起動に取り掛かった】

  • 70“有機の悪魔”◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 00:18:36

    >>62

    【爆炎に遮られて、偵察兵級の戦術支援システムも合成級自身の複眼も機能しない。結果としてリニア弾は確かに合成級の眼球の内の一つを破壊し、本体の全方位対応システムに一点の綻びを生んだ】



    >>63

    【遠隔からの意識共有で操縦される合成級に、感情というシステムは搭載されていない。機械的に自身の状況をチェックして、機械的に敵機の様子を観察する】


    【人間とは思えない反射速度。論外。合成級の神経組織とは人間とは全くの別物として設計されているのだから、その程度は前提条件だろう】



    『──────────』


    【ギョロリ、ギョロリと蠢く眼球と偵察兵級による戦術支援システムの元で予測されるテイルアンカーの進路に機関砲で銃弾を“置く”】


    【同時に規格外大型実体剣にも匹敵する硬度と巨大さの腕の刃が超高速で振るわれて、弾かれたテイルアンカーを切断するべく駆動する】



    『──────────────』


    【合成級には、その叫びの意味が分からなかった】

  • 71ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/06(日) 00:18:55

    >>67

    「……了解だ!こっちも問題は無い」


    【戦闘中の声とも普段の声とも違う、初めて聞く声に一瞬動揺する、知り合ってまだ日は浅いがそれなりに知っていたつもりだったがまだこんな面もあったとは】


    「引き続き警戒を頼む」


    【何かを言おうとしたが上手く言葉にならない、荒野で育ったBF乗りには荷が重すぎる、言葉を飲み込むと通信を切る】

  • 72〈熱線砲“ソドム”〉◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 00:25:30

    >>69

    【──────社員証を提出してください】

    【認証:エイダン・リー】

    【権限レベル:5】



    【──ようこそ、〈熱線砲“ソドム”〉へ──】

    【──現在、四回までの攻撃が可能なコア粒子残量となっております──】

    【──権限レベル:4以上の人物による承認が必要となります──】

    【──社員証を提出してください──】

  • 73ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 00:27:29

    >>52

    (……戦法が少し変わった?)


    【先程までの動きとの違いをふと感じた。それは明確ではなく、あくまで感じた程度だが】


    (頭も良い人なんだなぁ)


    【凄い人は強くて賢い。改めて思うランセルだった】


    >>68

    『あ、ありがとうございます…!!』


    【初見から、オルフェリアの人なりを知っているとは決して言えない程度の時間しか経っていない。それでもこの状況にて彼女から出た言葉。これにおべっかや褒め以外の何かを感じ取れる訳がない】


    『オレはここの残存射撃級などを潰してから戻ります!』


    【距離を取るならば、遠距離手段持ちを潰しておいて良いだろう。無論、全匹を相手取るつもりはない。少し残っての援護というだけだ】

  • 74ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 00:29:23

    >>71

    「う……ぉぇ……」 《バイタルが乱高下。ケイ、深呼吸を》

    通信が切れた瞬間。ケイは嘔吐感を抑えるので精一杯だった。

    もし1秒後に彼らが死んだら、きっと『今の自分』は死んでしまう。

    なのに耐えきれなくて、下を向いた。深呼吸。


    BFパイロットは眼の前の状況から目を離していけない。

    その鉄則すら守れないほど、今の彼は限界だった。


    「しにたくない」

    ミハエルの、ケイと生きている世界観が違うからこその優しさが、彼の心を爪で裂いていた。

    誰かの死に際に、失望されたくないと。彼は心で叫んでいた。

  • 75ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/06(日) 00:32:04

    >>64

    【通信を終えて少し後、管制室に入ると王に話しかける】


    「姐さん、出口とは逆の廊下にブービートラップを仕掛けて来た、あれだけあれば1人でも対処出来る筈だ、あんたは外の護衛に回ってくれ、こっちは俺が受け持つ」

  • 76オルフェリア◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 00:35:20

    >>73

    「事実を口にしただけだ。感謝の必要性は見受けられないが───────そうだな、」


    【無人となった地下回廊を飛翔する。その先には超大型インベイド────虐殺級が相も変わらず地下回廊を拡張し続けている】


    【マキシム准将が殉職した縦穴から約42kmも掘り進めた努力は、インベイドでさえなければ天晴れと言っても良い質であろう】



    「どういたしまして」


    【その座標を、オルフェリア・ソローネは広域回線に乗せた】

  • 77ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/06(日) 00:36:07

    >>70

    【弾かれたテイルアンカーが軽々と刃をすり抜け、逆に腕を絡め取って今度こそ地面に叩き落とさんとする】

    【…リニアガンの発射タイミングがこちらの目測より早すぎたか、即興のコンビプレーならこんな事もあるだろう】

    次のチャージなんか待てるか…!その前に仕留める…

    【先述の目測が果たせずとも、敵機はテイルアンカーの対処に目を向け過ぎて貴重な近接兵装を回してしまっている】

    【ハニヤにとって、それだけで十分だった。】

    あぁぁ゛ぁぁぁあ゛ぁぁぁぁあ゛ーーーーーッ゛!!!

    【外套に包まれた魔獣がついに強襲級もどきもどきを捉える。合理性の欠片もなく、獰猛に、ビームクローが銃火器ばかりの腕を解体せんと振るわれる、振るわれる、振るわれる】

  • 78ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 00:38:14

    >>68


    【最初は知らないままに奈落の底へ飛び込んだが、今は…いや、途中からはなんとなく分かっていた】


    【気に入った相手ができたと思えばコレなのだから、やはりこの世界では他人に情を移すべきではないなと再確認させられる。というか、そんなのは最初から分かりきっていたはずだ。それでも──全てを押し殺すなど人間にはできないのだ】


    《オルフェリア。あなたの剣は…綺麗だった》

    《───いってらっしゃい》


    【さよならと決めつけないのは、彼女を見送るウルヴィの、せめてもの抵抗だったのかもしれない。望み薄だとしても、願いたくなってしまったが故に】


    >>73

    《ランセル、少ししたら多分、衝撃が来る》

    【“好機”──穴に潜り始めた頃にオルフェリアが言ったそれが、もうすぐ来るのだろう】


    《その後で、エスコートしてほしい》

    【虐殺級を討つためには、出来るだけ早く畳み掛けたい。ならば足が必要だ。この悪路でも彼ならばきっと、迅速に走破できるだろうとウルヴィは見込んで頼んだ】


    《虐殺級に》

    【まぁ、断られたらその時はその時だ。BESTIAも速い部類ではある】

  • 79二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 00:39:03

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  • 80ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 00:43:41

    >>77

    やりやがったッ! 

    マジかよあの姐さん!

    やりやがったッ!!

    ハニヤ・アル=アサドすげえッ!!


    『あそこまで肉薄されれば、こちらから援護射撃は不可能です。あとはもう応援するだけ……』

  • 81“有機の悪魔”◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 00:45:49

    >>77

    【────────合成級は、間違えた】

    【砲撃、射撃への執拗なまでの悪夢的対策に腐心し過ぎていた。だからこそ、近距離からのビームくろーに対応出来ない】


    【咄嗟に脚部のクローを使おうとした頃には既に手遅れで、ビームクローが継ぎ接ぎだらけの合成級に突き刺さる】



    【脚部のクロー、全壊。機関砲身、解体。プラズマ砲、破壊。規格外大型実体剣、分解。甲殻が、反応炉が、複眼が、交信器官が、尽く破壊される】



    『───────────』


    【機能を停止する間際に、合成級は疑問の籠もった無数の視線をハニヤに向けた】



    【“どうして、たかが一機の消費でそこまで強くなれるのか。その変数は何だ?”】


    【感情を持たぬ合成級には永劫解けない疑問を最後に、“有機の悪魔”は何処までも無機質に斃れた】

  • 82〈熱線砲“ソドム”〉◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 00:49:03

    >>79

    【──社員証を確認します──】

    【承認】


    【本兵器は旧時代の短距離弾道ミサイルと同じ射程を有しております。以上の注意事項をご確認の上、砲撃地点の座標を入力してください】


    【「              」】

  • 83ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 00:49:28

    >>76

    「他人の評判なんて、やっぱり当てにならないや」


    【何処かで聞いた”鋼鉄の天使"。こうして地獄を共にすれば、良い意味で人は天使になれやしない。そう思い一人呟いた】


    >>78

    『了解です!最速ルートは割り出してます!』


    【一度武装の装弾を兼ねて減速したアリオールが、BESTIAと背中を合わせる形で停止。通信のみではなく、実際に見える位置にてサムズアップした】

  • 84ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 00:51:09

    >>81

    …………


    【固唾を飲んで一部始終を見守る。普段は冷静であまり表情を出さないメビですらも両手を握っていた】

  • 85ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/06(日) 00:53:36

    >>81

    ハァ…ハァ…ハァ………!!!

    【『解体』は、強襲級もどきもどきが機能停止してからしばらく続いた】

    …じゃあなゲテモノ、地獄でも苦しんで苦しめ

    >>84

    【それから暫く、沈黙が続く】

    【元より火器は極端に削減され、無補給下の継戦能力に優れるアメミットでもこれだけの長期間インベイドを屠り続けては流石にガス欠だ。補給の必要がある】

    …確か8:2、だったかにゃ?

    【いつの間にか、魔獣は守銭奴に戻っていた。無数の骸が蔓延る戦場で、金の話を急に始める】

  • 86ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 00:55:35

    >>83

    《ん…ありがとう》

    【頼もしい限りだと思いながら、アリオールに背を合わせ、こちらも装填を済ませる。大詰めだ、余らせるくらいなら、使い切ってしまおう】


    《ふ…》

    【思わず仄かに溢れた笑みと共に、サムズアップを返す】

    【インベイドへ弾丸を放って、その時を待つ】

  • 87ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 00:58:40

    >>85

    ……ハハハ 俺的には2億って意味だったんだがな

    だがまぁよくぞやり遂げてくれた ハニヤ・アル=アサド


    【無線越しだが、敬礼でその勇敢さを称賛する】


    他に助けがいる場所は?

    ない場合はこっちに来てくれ 補修までの護衛をするぜ

  • 88エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/06(日) 00:59:39

    >>72

     「良い声だ。……さ、どうぞ」


    【突入時の緊張で強張っていた動きはどこへやらをBFを操作するときのような澱みない手つきで、胸元に下げていた社員証を取り出して読み込ませる】


    >>82

    >>76

     「座標か。それなら──



    【身につけていたサイバーゴーグルに視線操作で広域回線へ繋げさせる。瞬間、表示された専用画面には、予想通りのアルファベットと数字の羅列が並んでいた】



       ああ……全く素晴らしい働きだよ、オルフェリア・ソローネ」


    【自身が最も信頼する仕事人の名を呟きながら、目にも止まらぬと表して良い動きで素早く座標を入力する】


      「どうか、安らかに」

      ''どうか、生きてほしい''


    【そして、攻撃を決定づけるキーを、二つの願いを込めて押し込んだ】

  • 89逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 01:02:50

    >>81

    司令室とは名ばかりのハンガーが燃え盛って、避難をした場所で。

    一秒でも長く見るぞ!と用意されていた簡易映像投影で。

    逆巻カンナはそれを見た。


    形状からして、クロノス社のソロネを模倣し、射撃と格闘を両立させていたはずのその機体は

    しかしソロネと違い、近接格闘戦能力を全く発揮しきれていなかった。


    戦線にあった多数の迎撃火線が合成級を縛り付けた果ての、BFの近接格闘戦による解体。


    「…………」


    その光景に、カンナは唖然とするしかなかった。

    最前線から遠ざけられているはずの月風が、蒼風以外にもう一機いたという事実を押しのけるほどに。

    生死にほど近いナニカを見せつけられたようで。


    立ち尽くす彼女の前では、後ろであの月風がいつ、どこで。誰が操っていたのか。 社員たちが記録をひっくり返していた。

  • 90オルフェリア◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 01:03:19

    >>78

    「あぁ、いってきます」


    【──────やはり、感情の読めない声音でオルフェリアは言葉を返した】


    【だから、心の内ではどうなのか。本人を除いては誰も知る事はないのだろう。或いは本人ですら理解し切れてはいないのかもしれない】



    【オルフェリアはゆっくりと今日までの記憶を読み返していた】


    【記憶の終点に辿り着くと同時に、虐殺級の所業を思い出す。オルフェリアには既に一つの確信が生まれていた】

  • 91ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/06(日) 01:07:40

    >>87

    随分太っ腹だったみたいにゃあね、貰えるなら貰いたいところではあるにゃ…けど

    『この場で最も勇敢だった馬鹿』への手向けだとしても、1億は高すぎるにゃよ…

    【今回のインベイドを最も追い詰めた一撃は、あの名も知らぬ狙撃手だとハニヤは考える】

    【あの場でじっとしていれば、生きていられた筈なのにそれすらも投げ打ってインベイド打倒に命を散らした…こんな世界でも、そんな馬鹿を弔う奴が1人くらいいたっていい。ハニヤは自分が貰う分け前の半分を彼の墓標代わりにするつもりだった】


    潜入組はソドム奪還に向かってるにゃ、多分…もうそろそろ辿り着いているかも

    今のミャーらが向かってどうにかなるとも思えんのにゃ、一旦補給する。護衛頼むにゃ

  • 92オルフェリア◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 01:19:17

    >>88

                        ・・・

    【────────────それは、一つの夜明けであった】

    【〈熱線砲“ソドム”〉から放たれた粒子ビームは、星をも掴みそうな高さまで到達した後に隕石の如く地上に降り注いだ】


    【クロノス・インダストリーが築き上げた最新鋭の粒子ビーム兵器は瞬時に砲撃座標の土砂を地下数百mまで消滅させ、地下回廊までの巨大な縦穴を逆に空けた───────その余波で弾け飛んだ空気の爆裂が、約42km離れたコロニー外壁付近の突撃兵級すら一時的に吹き飛ばす】



    「オルフェリア・ソローネよりエイダン・リー工学事業部長。並びにレイナード・ハルト少佐へ。本日付けで退職させて頂く事になりますので、後はお願いします」


     ・・・・・・・・・・・

    【虐殺級は、生存していた。翼脚が融解し、外殻も大きく削れていたが、それでも“ゴモラ”は地下までの地層と岩盤のお陰で生き延びた】


    【“ソロネ”の推進機構は焼き付いていた。強襲級が金龍のビーム兵器によって関節がイカれたように、それをも上回る熱の余波を間近で受けた“ソロネ”は最早一般的な“スカッド・ソルジャー”と何ら変わりがなかった】



    【────────────虐殺級が、思いっ切り仰け反った。地下回廊全体を呑み込むであろうプラズマの輝き。それを前にして、オルフェリアは上に逃げるのではなく下に進み出た】


    【献身的な自己犠牲、ではない。二撃目を虐殺級に確実に命中させる為に、オルフェリアは自らの命と残存する戦力を天秤にかけた─────考えるまでもない】




    【“ソロネ”──────SIGNAL LOST】

  • 93ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 01:19:55

    >>91

    勇敢だった馬鹿?


    『逼迫した状況で伝えそびれてましたが、先ほど1人、合成級に向けて特攻を』


    【爆炎によって遮られてた金龍に耳打つ】


    ……あぁ……そういう……姐さんが褒めるなら自費で弔うとするか……

    とりあえずメビ、安全なルートを彼女に


    『了解しました』

  • 94“ゴモラ”◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 01:25:10

    【プラズマ砲で対象を排除してから、その酷く巨大な怪獣は更に仰け反って進行方向を反転させた】

    【狭い地下回廊では不可能な動きであるが、皮肉にも〈熱線砲“ソドム”〉によって開けられた縦穴が彼にその動作を可能とさせていた】


    【目指す先は──────最初の“奈落”。虐殺級と名付けられたそのインベイドは、未だ生還を諦めてはいない。次の発射までに座標を変えればまだ勝ちの目は残っている】


    『───────────ォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

    【地下回廊内にて立ち塞がる二機のBFを進路上から排除するべく、超大型インベイドは咆哮した】

  • 95ハニヤ◆KPwoT407kA25/04/06(日) 01:29:42

    >>93

    …すまんにゃ、こっちの感傷に付き合わせて

    【勞 金龍とメビ。クロノス・インダストリーの軍人でも彼らは凡そ“良い人”の類なのだろうとハニヤは思った】

    (…なるべくならコイツらと戦う日が来ない事を祈りたいけど、傭兵がそんな高望みはワガママかにゃ)

    【満身創痍のサンダータイガーに誘導され、アメミットが駐機状態に入る】

    >>92

    【それはアメミットの整備中の出来事だった。本BFは装甲から武装に至るまでハニヤ本人でも応急処置できるように工夫を凝らしてある。ちょっと時間を設ければまた前線に出られる…そんなことを考えていた時、夜明けのような閃光が走った】

    あれが“ソドム”…………

  • 96ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 01:32:19

    >>92

    「!!……」


    【振動、熱、光。この位置といえど届くものは届く】


    >>86

    『搭乗可能です!最大速でかっ飛ばします!!』


    [Docking System : active]


    【人の形から車両へと瞬く間に形を変える。背部の予備弾倉や充電装置をその場に投棄し、肩部からグリップ、脚部横からはペダルめいた装甲が展開された】

  • 97ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 01:41:38

    >>92


    【閃光が視界を埋め尽くし、世界を轟音が焼き払う】

    【それから回復した五感の中で、まず働いたのは聴覚だった。虐殺級の叫びを聞きながら、ウルヴィの口元は三日月を描く。回線から“ソロネ”の文字が消えた。その意味を理解しながらも、今は振り払う】


    >>96

    《うん、よろしく。行き先は…アイツまで》

    【確かな意志で示すのは、咆哮を上げる虐殺級だ】


    『パージします』


    【アリオールに搭乗したBESTIAの右腕が、飛んだ。この期に及んで自棄に走ったかと思えば…否】

    【背面にマウントされていた巨大なナニカが、右腕のあった場所に接続される】


    『不明なアクセスが確認されました

    直ちに接続を解除して下さい』

    【それは本来、BFに載せるべきではない異物。身の丈以上の鎖鋸が二枚、回転を始めて、唸り吠える】



    《対惑星外生物用規格外二連突撃剣》



    【純化された暴力の塊を突き出して、虐殺級へと向かう】

  • 98エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/06(日) 01:41:47

    >>92

     「《了解した。任せてくれ》」


    【最期の通信が途切れる寸前、エイダン・リーはいつものように軽薄かつ平坦な声で、オルフェリア・ソローネの頼みに応じた】

    【……そうすることが彼女の信頼に報いるための、彼なりの儀式だった】

     

            SIGNAL LOST


    【視界一杯に表示された無機質で残酷な文字列を、数秒の沈黙のあいだ注視して通信を切る】


     「任務達成だ。ソドムは無事に起動した。……戻ろう」


    【K.I社が、工学事業部が、技術の髄を集めて創り上げた熱線が段階を開けて発射されるたびに塔がわずかに揺れる】

    【パラパラと剥がれ落ちた天井の塗装が降ってくるのを意にも介さずに、エイダンは席を立った】

  • 99マルタ◆KPwoT407kA25/04/06(日) 01:43:42

    【ヴァルハラテック自治区、アスガルドアカデミー僚内にて】
    …ん?ねぇねぇシグレさん、今めっちゃ光らなかった?
    「そうね。とても大きな光だった」
    【マルタ・アーネルとシグレ・イェンネフェルト。2人の学生は本作戦には参加することが叶わなかった】
    【理由は単純、ロスヴァイセとジークルーネのオーバーホールが間に合わなかったからだ。ヴァルハラテックからは『ヴァルキリー』の先行試作型が代わりに何機か向かってはいるが可もなく不可もない戦果であろう】
    …誰か死んだのかな
    「でしょうね。K.Iも人自連もデスペラードもそりゃあ死ぬわ。インベイドは人間を殺しに来ているもの」
    そう、だね。………シグレさん
    「なに?」
    いや、なんと言いますか…何も出来ないのって、こんなに辛いんだって、思ってさ
    「…そうね。ミカエラ博士には馬車馬の如く働いて早く私達のBFを直して貰わないと」
    あはは…そうだね
    【ミカエラ博士の負担が高すぎるのではないか…とも思ったが、それは捨て置くマルタだった】

  • 100ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 01:53:42

    >>97

    『行きます!!』


    【重量は増した。だが元が開拓用。むしろ重くなった事で接地力が向上。全くの衰えのないどころか先よりも加速化したアリオールが駆け出す】


    「………決まった訳じゃ無いだろう」


    【仇討ち。その言葉が出てかったが飲み込んだ。”ソロネ”の信号が消えた事はわかっている。”ゴモラ”の確認、及び殲滅。それを考えよう、今は】


    【進路上の残敵は轢き潰す。途中、前方に突撃級の群れが現れたが壁を走る事で通過。相手をするのは今じゃない】


    【下手なアトラクションの方がマシと呼べる軌道と速度で地下回廊を駆け抜け……到達した】

  • 101ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 02:13:32

    >>100

    《運tんは…あtoで払う》

    【ノイズまみれの通信は、その機体にかかる負荷を如実に表す】

    【「運賃は後で払う」奈落へ向かおうとする虐殺級を前にして言ったそれは、生きて再会するための約束であり、祈りであり、契りだ】


    【接続された肩口の供給から抑えきれず溢れ出た夥しいエネルギーの放熱が、空間を大きく歪ませる】


    【そして──耳をつんざく悲鳴を想起させる轟音と共に、人類の殺意の結晶のような刃が超音速に達して、虐殺級へ正面から突き刺さらんとしていた】

  • 102龍影25/04/06(日) 07:28:44

    >>75

    「了解。」

    ミハエルの工兵としての技術に驚くも、自分の姿もそう見えているのだろうか

    >>74

    「どうしたの?何かあったの?」

    通信で吐いているような声を出しているケイを龍影は心配した。

  • 103ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/06(日) 08:26:10

    >>98

    「……、先行する、後ろに着いてくれ」


    【ソドムの照射の際に消えた信号、名前も知らないBFパイロットに短く黙祷を捧げ、意識を脱出に切り替える、ライフルを構えるとエイダンに先行して来た道を戻って行く】

  • 104龍影25/04/06(日) 08:35:26

    >>103

    「了解。」

    ミハエル後ろに着き、後方の確認。

    「クリア。」

    安全を確保したのでミハエルの肩を叩き、移動を促す。

  • 105ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 08:46:31

    >>103

    《……(ソロネの信号消失を確認)》

     スイは計算する。彼女があの砲を確実に虐殺級へ撃つために戦い、死んだ可能性を。

     そしてもう一つが、前者をこなしながらも、今なおか細い生存の可能性を掴むために、足掻いている可能性を。

     論理的に考えればあり得るのは前者だ。だが彼女は、ソロネのパイロットは……。


    《(この戦場最大の変数)》

    《(貴方の生還を、私は望みます)》

     スイは、生還を前提とした戦局計算を続ける。か細い可能性を探り続けることを、人は信じると呼ぶことを知らないままに。



    >>102 >>104

    「だい、じょうぶだから……」

     そちらのペースで、と。モニターを睨みつけながら、ケイは地獄のような光景を見つめ続ける。

     限界を迎えてなお、ギリギリの一線で彼は戦士だった。

  • 106エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/06(日) 08:52:11

    >>103

    >>104

     「わかった」


    【二回目ともなると緊張も薄れたのか (はたまた別の要因か) 、最初よりは柔らかくなった動きで二人に追従する】

  • 107龍影25/04/06(日) 08:55:58

    >>105

    管制室を出た三人は帰投準備に入る

    「ケイ、チャオレンの破壊をお願い…できるかしら?」

    龍影は物言わぬ相棒の回収ができないからである。

    今のケイにはかなり酷だろう、だが龍影は彼に頼みたかった。

  • 108ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 09:02:21

    >>107

    「わかり、ました」

    《では、皆さんはBFへの搭乗をお願いします。破壊の余波が向かう可能性もありますので……王龍影は蒼風への搭乗を希望》

     頑張り続けた機体を壊す、という行為は忍びない。

     だが、やって欲しいというならばケイに否はなく。


     蒼風のコックピットを開き、龍影を迎える準備を整える。

     中にいるケイの表情は、ヘルメットの遮光機能を利用していて龍影から伺うのは難しいかもしれない。 強がりだった。

  • 109龍影25/04/06(日) 09:12:41

    >>108

    「左側からブレードを入れて腰あたりで止めて。そうすると爆発しないから。後、背中の増槽は切らないで。引火する。」

    そういいながら、蒼風のコックピットに入り、ケイのひざ上に座る。

    「あ、整備長?チャオレンぶっ壊れたから蒼風に相乗りして帰るねー。」

    『おい、王!チャオレン⁈てめえ!聞きたいことが山ほどある!覚悟しとけ!』

    ガチャ切りしてケイの顔を見る。

    「帰ろっか」

    龍影はどこか寂しそうに笑った。

  • 110ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 09:16:52

    >>109

    「はい」

     龍衛の指示通りに機体を動かしビームサーベルを僅かに展開して。本当にマニュアルなのかもわからぬほどに澱みなく、切り付ける工程を終えた。

     膝の上に座られて、実は前が見えないのだが。

     それだけでケイは自分の心が決壊しそうだった。 今すぐ抱きしめて泣き喚きたい気持ちでいっぱいだった。


    《王龍衛、言い忘れていましたが。蒼風の機体座席後方に手すりと可動式の簡易座席があります。使用をお願いします》

     スイの提案は、全てが終わった後に行われた。

  • 111ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/06(日) 09:19:11

    >>108

    【通路を抜けて機体の見える位置まで移動、後方警戒に移りエイダンと王を先行させる】


    「先に昇降機へ!来た時と同じ陣形で乗る!」


    【2人が機体に搭乗したのを確認した後、ウィルヘルミナに搭乗、起動させる」

  • 112龍影25/04/06(日) 09:20:06

    >>110

    「スイ、それは野暮よ。」

    龍影は少し顔を赤ら、ぎゅっとケイに抱きつく。

  • 113ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 09:24:00

    >>111

    「了解です……エイダンさんもどうぞ」

     機体を昇降機に乗せて促す。声は、硬い。全機が乗り込めば問題はないだろう。


    >>112

    「……昇降機が動き出したら、動いてください、ね?」

     泣きそうな声だった。

     抱きしめられながら、ケイは最後まで操縦桿を手放すことも、龍影の体の外側に見えるモニターから目を離すこともない。

     僅かに龍影へ目線を向けて、下手くそな笑い方をしたのが限界で。すぐに遮光機能を使って外から表情を見えなくさせた。

     

  • 114エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/06(日) 09:28:16

    >>108

    >>111

    >>113

     「……了解した」


    【外壁で聞いたものとは似ても似つかない震えの混じった声に限界が近いと察し、いそいそとコックピットへ入る】

    【コンソールの硬く冷たい椅子と違い、『Syringe's』の座席は柔らかく彼を出迎えた】


     《ああ。……それと Mr.サヤギリ、ありがとう》


    【ケイへ後方の安全を確保してくれていたことへの礼を短く述べてから、昇降機へ入る】

  • 115ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 09:38:00

    >>114

    「はい」

    《エイダン・リーは最も危険な作業をこなしてくれました。その強い心に、敬意を》

    ケイの内心を汲んだスイが、千切れ飛んだはずの集中を組み直すのに必死なケイの代弁だった。


    昇降機が動けば、蒼風はそのまま離脱するための工程をこなすための準備に入るだろう。

  • 116龍影25/04/06(日) 09:41:21

    >>113

    「…ケイが言うなら…」

    ヘルメット越しではあるが、ケイの唇があるであろう位置に軽くキスをしてから後部簡易座席に移動する。

    「RTB。」

    四人のBFパイロットは管制室を守った英雄に哀悼し、帰投する。

  • 117ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/06(日) 09:41:57

    >>113

    【機体を再びバック走行で昇降機に乗せる】


    「準備完了だ、動かしてくれ」

  • 118ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 09:55:25

    >>116 >>117

    「――――、――――。――――」

     規則正しい呼吸を続ける。

     いや、それしかできない生物としてケイは機体を動かす操縦桿とペダルだけに集中する。

     龍影のキスも受け取ったが……頷いて。促して。流した。


     ――――なんでお前が生きている。お前が落ちていれば良かった。あいつを思い出すから、視界に入らないで。死にたくない。

     過去幾度となくシミュレータ上で聞いた悲鳴と憎悪の声を想起しながら。ケイは稼働する昇降機の中で、機械に徹した。

  • 119レイナード◆PPyRfvMZl625/04/06(日) 10:04:40

    >>92

    >>94


    【濃紺色のスレイガンは、異星体の夥しい血の痕が広がる深紅の地平に、太陽の黒点じみて佇んでいた】

    【回線に乗る声には隠し切れない疲労の色が滲む、最激戦地である地下やコロニー周辺域でなくとも、蛆の様に湧いて出るインベイドを潰しながら命綱となる補給路を確保する】

    【クロノスの輸送トラックに載せられた補充用のコア粒子タンクは、いよいよ底を尽きかけていた】


    「先に前線に復帰出来る機体から優先補給!損耗の激しい者は射程の長い実包兵器に換装!地形、インベイドの死体を盾に援護射撃に徹しろ!3番隊前に出過ぎだ!奴らは戦術を覚えている!安易に陣形を崩すな!」


    (……とは言え、流石にそろそろ限界が近いぞ……!熱線砲奪還組は……!)


    【額を伝い流れ落ちて来た汗の雫が目に染み、反射的に片瞳を閉じる、視野が狭まった間隙にスレイガンが手にしたサブマシンガンに小型インベイドが取り付いた震動がコックピットに響き】

    【舌打ちをしながら機体の右手から先を切り離す、サーベルの光線はそのインベイドを、サブマシンガンごと切り裂いた】

    【補給を終え上がって来たソルジャー部隊と入れ替わりに後方へと退がる、通信が繋がったのはその道中だった】


    「どうしたオルフェリア、そちらの戦況を伝えろ、虐殺級の状況は────────────」


    【いつもの、定時報告だと、思っていたから、刺々しい声色はあくまでいつも通りに返した】

    【水分補給をしようと水のボトルを捻る、いつもの様に、無機質な声が戦況を伝えてくれるものだと思っていたから】


    「……?何を言っている、こんなタイミングで……!?おい、オルフェリア!?」


     ・・・・・・・・・・・・・

    【退職願など受け取っていない、背筋を迸る冷たい感触と共に張り上げようとした怒声は渇いた喉奥に張り付いて】

    【直後、大地を焼き焦がさんとばかりの熱光が弾けた】


    「────────────馬鹿野郎ッッッ!!!!!!」

  • 120逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 10:47:17

    >>119

    「こっちの補給は最低限だけ残して!! 残りは奈落からの防衛線に回して!!」

    『人自連の規格ですよ!? あっちのに合うかどうか……!!』

    「先代が月風を開発する時、機体パーツ情報を取引にしたのは何のためだ!! この時のためだろう!やれ!!」


     まだ被害の復旧が進んでいない後方司令部から、逆巻重工の粒子補充タンクや機体装備が奈落防衛線側の集積所への全力で走り始める。

     K.I社側が拒んだとしても、カンナは受け入れさせるつもりだった。

     なにせ逆巻重工製はクロノス社製とも補給規格がギリギリ合う設計ラインだ。 あちらにとってもありがたいはず。


     そう思っていたカンナの真上を、熱線砲が奈落へ向けて飛び出していく。


    「やった……!!」


     砲台の奪還に成功した。砲撃が開始された。

     僅かとはいえこれで戦局は好転するだろう……あとは、"統率個体"を撃破するだけだ。


    「あとはもう信じるしかない」


     人事は尽くされ、天命は最大限の味方になった。


    (あとは、腹の底から力を絞り出しきったほうが勝ちになる)


     カンナにもう、できることはなかった。

  • 121ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 12:04:55

    >>120

    あー通信失礼 俺は金龍って奴だ

    K.Iインダストリー側でドラ息子させてる大佐


    俺のサンダータイガーならその規格とやらにバッチリ順応してるはずだ

    そこでだ 何か一発で統率個体を殺せそうな武装はないか?


    そちらは既に把握してるだろうが、今は消耗して動けない奴が多い

    だが、俺ならまだ行ける


    だから、逆転の一手が在るならベースキャンプに送ってくれ

  • 122“ゴモラ”◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 12:21:35

    >>100

    >>101

    【“奈落”から約42km離れた地下数百mの地下回廊にて、“ゴモラ”は〈熱線砲“ソドム”〉の第二射よりも疾く退避を完了させる為にその強靭な三肢で地下回廊を這って前進しようとしていた】


                    ・・・

    【───────────────ゴポッ、という絶望的な音色が背後で響いている。虐殺級の放ったプラズマ砲の余波で岩盤が沸騰し、融解した結果として溶岩がゆっくりと流れていた】



    『───────ォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!』


    【“ゴモラ”という機体に搭載された特別な諸機能は全て停止していた。それでも約40mにも及ぶ巨躯が残っており、それを前進させるだけの膂力がある】


    【〈熱線砲“ソドム”〉が着弾するまでの十数秒にも満たない時間、地下回廊を埋め尽くすような虐殺級の前進を阻止し続けなければならず───────蒸発したオルフェリアの戦力分析は、それが可能な戦力が地下回廊には揃っていると結論していた】



    『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!』


    【超大型インベイドの眼球を超えて、その顎門全体を鎖鋸が切り裂く。激痛に苛まれながらも無感情な外星体はたまらない。身体の奥深くに刃を突き込まれて尚も前進し、より深く刺さるが気にしない】

  • 123逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 12:31:40

    >>121

    「金龍? たしか……」

     通信を聞き、記憶を引っ張り出す。確かクロノス社の、子会社だったかの重役の子。

     少なくとも自分より年下だとは覚えていた。 しかし、BFパイロットをしているとは……

     彼はどうやら、才能があった側なのだろう。


    「支援は与えることは可能だ。補給車もそちらに行っている」

    「ただし、君の提案している『虐殺級』を一度で殺せる兵装というのは、本来ストラクチャが持つべき武装だ」

     僅かな嫉妬心が、カンナの声を少しだけ固くしたことに彼女自身気づいた。


    「結論だけ言うとだ。その手の規格外兵装は私達の手元には存在していない……すまないね」

     少し息を吐いて声色を戻そうとする口からは悔しさが漏れ、止まらない。


    「だからこれは……別案と思って聞いて欲しい」

    「我が社の月風系が装備可能な無反動滑空砲、ビームライフル、シールド内蔵装備……」

    「その他弾薬類はもうそちらに回した――――自由に使って欲しい」


    「ただし。警告するが……既にソドムの第二射体制は始まっている」

    「君がやるべきは虐殺級の撃破ではなく、その他多数の有象無象を仲間とともに蹴散らすことだ」

    「地下のことに介入するのはやめておけ」


     心からの忠告であり、警告だった。 死を覚悟していくことと。

     自分ならまぁできる、と漫然と思うまま行くのは違う。

     カンナの目線で、金龍が自分の死を意識しているのかはわからなかったからこそ。警告した。

  • 124ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 12:37:00

    >>122

    《ガッぁ…あゝァあ亜ぁアああアア!!!》

    【行かせるものか、生かしてたまるか。ウルヴィは無意識に咆えていた。或いは痛みに耐え切れずに出た悲鳴なのかもしれない。熱暴走寸前まで出力を強制的に引き上げられたジェネレータが機体を焼くが、BESTIAはそれを無視してスラスターから限界以上の炎を噴き出す】


    【突き刺さる鎖鋸を、より押し込む。命への執念まるごと、その肉を死ぬまで引き裂き続けるべく、惑星外生物を殺し尽くすためだけに造られた刃が駆動する】


    【ウルヴィはソドムによる二射を、そもそも考慮していなかった。付き合わせたランセルも生きて帰さねばならないし、自分が死ぬつもりも無い。死線に命を投げ捨ててでも生き残るのが、獣の作法なのだから】

  • 125ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 12:38:20

    >>123

    今のご時世で珍しく 、頭が柔らかい人だと思ってたんだがな


    【独り言で小さくぼやく】


    『正直に申しあげると、タイガーの今の状態を鑑みて、ここからゴモラの元に向かうには無理かと』


    元々パーティーには参加出来ねぇのか……


    (本当は仇討ちもこの手でしたかったんだがな)


    まぁそういう事なら分かったよ

    逆巻CEO、貴女のご厚意、遠慮なく使わせてもらいましょう

  • 126奈落迎撃戦◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 12:41:34

    >>119

    >>120

    【────────────“統率個体”の危機に、奈落から湧き出るインベイドの様子が一変する】


    【戦術的に規則正しく活動していた無数の群体が無秩序な暴走状態に陥る。突撃兵級も、射撃級も、重装兵級も、騎兵級も、投射機級も、全てが自滅を厭わない殲滅行動を開始する】



    『撃て!近寄らせるな!中距離からの射撃に専念し、敵を留め─────何だ、これは!?』



    【─────────────────ギャア、と小さな音が響いた。再び響く。再び。再び。再び。続々と小さな音が重なって一つの大きな轟音の津波となる】


           ・・

    【インベイドが自爆した。体内のコア粒子を意図的に過剰臨界させて突撃兵級が弾け飛ぶ。BFの装甲ですら傷付ける刃殻がゲリラ豪雨の如き勢いで前線に降り注ぎ、一瞬にして地獄絵図が拡大してゆく】


    【一体一体の投射機級が1秒に10体のペースで突撃兵級を防衛線の内側に投げ込んで、空中で突撃兵級が爆散して破片を撒き散らす。雨。雨。雨!砲撃と破片の雨!遮二無二に騎兵級が隊列すら組まずに前に突き進み巻き添えを気にせずに炸裂し続ける破片の雨の中を突っ切る】


    【無謀な突撃をした騎兵級損耗率は味方からの被害だけでも一割にも及ぶだろう。しかしそうだとしても足を止めずに特攻する】



    【火力密度が足りなかった。“ゴモラ”は第二射までの十数秒という猶予を活かし、生じた僅かな意識の隙を最大限に活かすべく破滅の突撃令を命じた】

  • 127逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 12:46:51

    >>125

    「頭が柔らかいことと、現実的判断は違うよ。金龍君」


    「君には君の適材適所がある……君の機体がおそらくソロネ、よしんば基準を下げても蒼風と同じ速度で飛べないように」

    「蒼風は君の機体のような重装甲と面制圧力をもっていない」


     諭すような口調だった。


    「君が君のいるべき場所にいなければ、死人が増えるだけだ……分かってくれ」

    「詫びになるが、装備類の弾薬は全て無料だ。使い切りたまえよ?」


     説教臭くなってしまったな、とカンナは金龍に詫びた。

     蒼風に乗る少年は物分りが良すぎたが、まさかあそこまでの無茶をするとは思っていなかった。

     パイロットという人種と。コンストラクターという人種の視点の違いなのかもしれない。

  • 128ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 12:54:34

    >>122

    (ソドムの性能とこの現状…二度目が来るか!)


    【未だ尚歩みを止めない化け物と、それを一度焼いた光の開けた穴を見やる】


    (これ以上ここに居ては、いや、確証が得られない)


    >>124

    【今、一番速くゴモラを止められる方法。それは今、一番ゴモラを仕留めれる武器を使う事。アリオールにはそれは無い。だができる事は在る】


    『手伝いますよ!!』


    【BESTIAへ近づき、その鎖鋸を共に押し込む。長時間の噴射に向かないエンジン?構うものか。第一今は時間がない。ならば瞬間推力も役に立つ筈】


    「言っただろランセル!”全力で”と!!」


    【焼け石に水だろうが、独立起動したOEでも裂けた肉に弾丸を叩き込む。使える力は全て使う】

  • 129ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 13:05:19

    >>127

    (聞かれてた......)


    【バツが悪そうな顔になる】


    OKOK、そこまで太っ腹なオファーを受けたら、文句の付け所が無いな

    メビ


    『ビームライフルとシールド、シールドに至ってはオプションが盛り沢山です』


    良いね〜隠し武器って俺そういうの大好物〜


    ほんじゃ......最後の出撃と行きますか!

  • 130“ゴモラ”◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 13:07:10

    >>124

    >>128

    『────────────────ォォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!』


    【──────────────ギチリ、と奥深くに押し込まれた鎖鋸が虐殺級の脳神経を切断する。全身の為に地面に踏み締めていた右後脚が脱力して頽れて、推進力が弱まる】


    【二機程度のBFとは比べ物にならない程の推進力を備えていた筈の“ゴモラ”は、しかし度重なる戦闘と攻撃で大きく損傷していた。前進の為に必要な後脚は奈落の底へと叩き落とされる際に一本が千切れ、もう一本も機能停止────────そんな状態に陥った無感情な侵略者が、感情を爆発させた人間に勝てる筈もない】



    【不可解。その疑問はハニヤの手で解体された合成級の最期の疑問と同型であった。何の変数が戦場に介入しているのか、無感情な“ゴモラ”には理解不能である】


                     ・・・

    【────────────────十三秒が経過していた。新たな“太陽”が、天に昇る】

  • 131ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 13:21:26

    >>128

    >>130


    【焼き切れそうな感覚の中で、確かな手応えと、背中を押されたのを感じる】


    《アハッhaはhhhハッ!!》

    【思考は既に苦痛の中へ霧散し、本能のまま嗤う獣に堕ちた。獣は昇る太陽など意に介さず、傷口を抉り抜いてゴモラの体内を貪り喰らおうとする】


    【それは上手く行けば、ゴモラの外殻を盾にできるかもしれない。もっとも獣にそんな打算は無く、獲物を喰らって痛みを誤魔化したいだけの、飢餓からの行動なのだが】

  • 132二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 13:29:38

    このレスは削除されています

  • 133逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 13:32:46

    >>126

    >>130

    「二発目が行ったか……」


     熱線砲を見送って、息を吐く。 既に前線はパンク寸前どころかところどころ断裂が起きている……インベイドがまた戦術を変えたためだ。


     このままでは全てが保たない。

     もし仮にあの二射目が外れた場合、"統率個体"となる虐殺級は射程外からロスト。

     北方戦線以上の地獄がこの大陸を覆うことは想像に固くない。


    「オルフェリア。ナギリ・ランセル。ウルヴィ……」


     カンナが読み上げた名前はいずれも、この戦場の中で最上位のパイロットたちだ。

     地下にいけるBFとしても、文字通りの最適解。

     いや、むしろこの最上位のパイロットたちの直下にもエースたちが揃っていた事自体が奇跡。


     これ以上のカードをめくることは人類には難しいだろう。


    「頼む、生き残ってくれ……!!」

     ”統率個体”一体のためだけに彼らが死ぬなど、等価交換としても割に合わなさすぎるのだ。

     二射目の範囲に彼女らがいないことを、カンナは強く願った。

     太陽のような光が、後方司令部からも見えた。

  • 134ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 13:39:23

    >>130

    「……数時間ぶりの太陽は眩しいな!」


    【無論、その太陽はお天道様ではない。こちら諸共、このデカい肉を焼き…否、消し飛ばすだろう。時間がない】


    >>131

    (外殻は有効か…?確信が持てない!!)


    『外殻の一部は持っていて!ウルヴィ!!』


    【敬語が外れたのも意に返さず、一部武装をパージ。リフティングウィンチを遠方へと突き刺す】


    (奴の体内なら機体は持つかもしれない。だが熱を逃す手段がオレたちには無い…!)


    【半ば強引にBESTIAを抱え、ウィンチの巻き上げ、推力装置が火を噴く。無理矢理にでもウルヴィと自分を”ゴモラ”から引き離そうと】

  • 135ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 13:44:30

    >>131

    メビ なんか無線越しにえげつない笑い声聞こえるんだけど


    『集中です。あちらは大丈夫だと信じて』


    ......了解


    【メビのアシストで、的確に素早く、複数敵をビームで貫く】

  • 136エピローグ◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 13:48:02

    >>131

    >>133

    >>134

                 ・・・・・・・・・

    【────────────太陽が、墜ちてくる】

    【そう錯覚してしまうだけの極光が一射目によって出来上がった縦穴に降り注ぎ、より奥深くまで縦穴を拡張すると共に熱の余波を撒き散らす】


    【地下回廊を、閃熱が逆流する。濁流の如き人類の熱量が地下回廊を塞いでいた“ゴモラ”の肉体を一瞬にして融解させ尽くした】



    【─────────熱の余波は、“ゴモラ”を融解させて。しかしそこで止まった。虐殺級のその巨体は水のようになるまで溶け落ちて、そして地下回廊内を緩やかに流れていった】


    【奈落の底に差し込んだ月光が、祝福するかの如く穏やかであった】

  • 137ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 14:00:00

    >>136

    メビ、あの光は一体なんだ


    『座標特定......照合......どうやらランセルさん達がゴモラを打ち倒したようです』


    マ?


    『そのマです』


    ......それはいい知らせだな! こっちもとっとと終わらせるか!

  • 138ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 14:05:28

    >>134


    《ァ……ん…waかtttた》

    【大きく名前を呼ばれて、獣の奥にある理性、人の自我が再起する。BESTIAが“ゴモラ”の外殻の一部を持ちながら、二機は太陽の着弾地点から距離を取って】


    【光が、五感を飲み込む】


    >>136

    《………たusかっ……た》

    【獣に身を任せていれば、虐殺級と共に蒸発だっただろう。多大なダメージを負いながらも、生き残った事実を噛み締めると、ランセルに生き残らされた事に感謝する】


    【『エルガレイオン』によるOSの乗っ取りを停止、辛うじて形を残す規格外の武器も沈黙。視界が墨汁を溢したように滲んで、呼吸する度に肺が鋭く刺される。無理をし過ぎた】


    《帰り、も──》

    【アリオールに向けたBESTIAからの回線は、ドスンと何かが落ちた音と共に沈黙する。回線が切れたわけではなく、繋がったままの沈黙だ】

  • 139エピローグ◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 14:05:56

    【同時刻、〈熱線砲“ソドム”〉による虐殺級の撃破によって自滅を厭わぬ殲滅行動を開始していたインベイドは“統率個体”から開放された】

    【烏合の衆となったインベイド、合同部隊が殲滅を終えるまで二時間も経たなかった】



    【────────こうして、G-3コロニー陥落を発端とする『地底事変』は終わりを迎えた】

    【バルトス陸軍少将含む一個機甲師団、マキシム軍団及びマキシム准将、オルフェリア・ソローネ、キルケー部隊、そして合同作戦に参加したBFの七割のロストが最終的な被害状況となった】


    【虐殺級インベイドによって極東からG-3コロニーまでを繋ぐ巨大な大陸横断地下回廊は暫定的に“ラビリンス”と呼称され、定期的に〈熱線砲“ソドム”〉による一掃と奈落から湧き出るインベイドの撃退業務はK.I社にコロニー住民の労働義務強化策に踏み切らせた】

    【〈熱線砲“ソドム”〉の定期的運用の為のコア鉱石需要の増大、消滅したBF部隊再建の為の臨時案ではあったが、結果的にコロニー内部の反企業勢力と親人自連勢力を勢い付かせる結果となった】


    【一方で〈熱線砲“ソドム”〉の威力を目の当たりにした人自連内部にも震撼が走った。K.I社の技術力の優越は知られていたものの、短距離弾道ミサイルに匹敵する射程を有する超巨大兵器は安全保障の観点で大きな問題となった】

    【────────ビーム兵器を無効化する装甲を有すると判明したサイファーカルトに極めて高額の懸賞金がかけられたのも、その一環である】


    【またデスペラードの環境には変化が起きた。定期的に旧G-3コロニーに押し寄せるインベイドを掃討する過程で多くのインベイド素材が供給され、それまでは回収が困難であったインベイド素材の価格が低下したのだ】

    【前線でインベイドの素材を回収するには戦線を前に押し返す必要があるが、旧G-3コロニー跡ならば〈熱線砲“ソドム”〉による一掃後に回収すれば安全且つ定期的に回収できる。そのような理屈だ】

  • 140エピローグ◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 14:07:24

    【ここは、3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦う世界である】

  • 141ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 14:16:29

    >>139

    「――――」


     ソドム二射目が発射されたあとの後方司令部に、蒼風が着地した。


    「龍影、降りて……」

     そのまま、後部席に座る女性に降りることを促して。

     彼女が降りたのを確認したあと。


     ケイ自身も足を引っ掛ける形のワイヤーを利用して降りる。

     地獄のソドム奪還作戦に参加し、生き残った精鋭のBF乗り達の中でも、五体満足な人達がワッ!と互いの肩を抱き合い喜ぶところを見て

     一歩を踏み出し。


    「あ」


     ぐら、と地面に倒れた。


    (あれ? おかしい……体が、うごか……)

    《ケイ・サヤギリ。バイタル急変。意識レベル急低下》


    《昏倒です。誰でもいいので医務室へ運んでください》

     ケイの電子音声だけが、声を響かせていた。


     合同部隊によるインベイド残党殲滅作戦に、蒼風の姿が現れることはなかった。

  • 142ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 14:16:48

    >>136

    【その光を背に、BESTIAを抱えた機体が片膝を突くように着地する】


    「ふぅーーー……モニターが…」


    【尋常ではない光量により、センサーが焼き付いた。一時的にCG補正の無くなった視界が月光をそのままの淡い光として映す】


    >>138

    『!ウルヴィさんっ!?』


    【急いで機体のコックピットを開きBESTIAへ飛び移る】


    (先程からのあの言動と言い、嫌な予感がする…!)


    【虐殺級の沈黙は、少しくらい残存インベイドの足並みを鈍らせる。そして、先の奈落からは多少離れたこの場所なら暫しの安全が保たれている筈】


    【そんなお祈りめいた思考と共に、BESTIAのハッチを開こうとする】

  • 143ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 14:31:37

    >>142

    【ソドムの余波によってか、それとも規格外を扱う時の熱のせいか、BESTIAの胸部コアにあるハッチのロックは既に破壊されており、コックピットが露出する】


    【コックピット内では、少女と形容できるほど幼さを残した女性が、モニター類に頭を預け、弱々しく呼吸していた。意識が無いのは明白。しかし何故かその右腕だけが、時折強張るように痙攣している】

  • 144ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 14:43:57

    >>143

    「こんな損傷率で…」


    【あまり気にかける事ができていなかったが、落ち着いて見た機体の様子に驚く】


    「大丈夫なのかこれは…!?」


    【呼吸をしていることは直ぐに気づき、次いで意識が落ちている事。それと、右腕の痙攣に気がつく】


    (あの右腕の装備が原因なのか?)


    【震える腕に触れ、少し思考する。しかし技術者でも医者でも無いため処置の仕方はわからない】

  • 145レイナード◆PPyRfvMZl625/04/06(日) 14:50:34

    (1/4)

    「────────────報告書を御覧になられれば分かる通り、今回の戦場では、新種のインベイドが多数確認されています」

    【空中に浮かぶ複数枚のホログラフィック・モニター、それのみを光源とした薄暗い室内で、一人の男がデスクと向かい合っている】
    【目の下には深い深い“くま”が刻まれていて、それは男が酷い疲労困憊状態にあることを示す何よりのサインだった】

    「その場凌ぎの数合わせじゃない、それぞれが我々の兵器に適応し、対処し、思考する、これは奴らの“進化”です。
     奴らは学習しています、戦いを通じて人類の兵器を取り込み、その長所と短所を理解して、あまつさえ戦略を立てる知能すら得始めている……」

    【モニターの一枚一枚には、それぞれに異なるスーツ姿の役員達が映し出されていて】
    【円の様に浮かび上がった中心に、様子の異なる別のホログラム、文面の一番始めには『企業間紛争緊急停止案』という仰々しい文字列が並ぶ】

     ・・・・
    「ここ数年という短い期間で……恐るべき速度で進化したとしか言い様がありません。
     分かりませんか、同族同士で争っている場合ではない、我らが覇権企業として成すべきことは人類自由連盟と一時であっても停戦し、協力してインベイドへの対抗策を────────────」

    『レイナード少佐、君はいつ理事会に意見出来る立場になった?』

    「……何ですと?」

  • 146レイナード◆PPyRfvMZl625/04/06(日) 14:50:53

    (2/4)

    【神経質な声色で、己が戦場で見たインベイドの進化を語る男の言葉を遮ったのは、恰幅の良い髭面の男性役員だった】
    【資料の文面を今にも説明しようとしていた掌はぴたりと空中で静止する────────────何故、遮られたのか】
    【分からない、という様子で片眉を上げて】

    『出席を許している理由を履き違えてはならんな、報告書はもちろん読ませてもらったとも。
     G-3コロニー及び戦略兵器ソドムの奪還、虐殺級インベイドの討伐、いち方面軍に匹敵する多数のインベイドを掃討、大変な戦果だ。
     君は代理指揮官としての役割を十二分に果たしたと言える、本来は昇進や権限の拡大も考えるところだが』
    『しかし、立場上は上官に当たる勞金龍大佐を飛ばして指揮を執ったのは重大な越権行為だ、その上当社にとって重大な戦力である“ソロネ”をロスト、キルケー部隊も壊滅状態に陥った。
     ……そうした汚点にも、功績との差し引きを考え目を瞑ろうと言う我々の温情だ、この上大局を見た気になって意見を通そうというのは些か業突くというものではないかな』

                        ・・・・
    【────────────嗚呼、そうか、コイツらは】

    「私はッッ!私自身の出世や云々の為に申している訳ではないッッ!人類の、危急存亡の時だと言っているのです!
     この度の戦いで我々はマキシム准将閣下を始めとした多くの優秀な将兵を失いました!また次、いつインベイドの大規模侵攻があるか分からないというこの状態で、下らぬ内輪揉めでこれ以上戦力を消耗する理が何処にあると言うのでしょう!
     人類は団結せねばならんのです!クロノス・インダストリーの技術供与があれば人類自由連盟の物量と勢力規模はそのまま大きな戦力に転換され……!」

    『口を慎め少佐!!これ以上の妄言は看過出来んぞ!!たかがいち地方の部隊指揮を任されているだけのBFパイロットが、企業戦略に嘴を挟むのか!!』

    【思わず張り上げた声は枯れていた、畳み掛ける怒声、十分な酸素を取り込めずに肺は悲鳴を上げている】
    【僅かな時間息継ぎをして、もう一度……そうとする前に再び役員の大声が訴えを妨げる、机を拳が叩き付けるけたたましい物音が暗い空間に響き渡った】

  • 147レイナード◆PPyRfvMZl625/04/06(日) 14:51:23

    (3/4)

    『全体の戦況は依然として我々が優勢だ!コロニーの防衛システムは維持されている!今回の様な奇襲戦術はレアケースだからこそ成立するのだ、再現性のあるものではない!』

    『停戦、停戦と気軽に言ってくれるがね……そもそも我々と彼奴らが敵対関係にあるのは、大戦初期に彼奴らがクロノス・インダストリーの傘下企業に降ることを良しとしなかったからだ』

    『そうだ、企業戦争を始めた責は我々には無い、人自連の姿勢に変わりはあるまいよ、譲歩してやらねばならん理由が何処にある?』

    『団結しようと言うのならば、人自連が解散し我らに協力をするのが筋というものだな』

    『少しでも甘さを見せてみろ!逆巻やヴァルハラテックの女狐連中に寝首を掻かれるのがオチだ!そうなればクロノスは覇権企業の座から陥落するかもしれんのだぞ!』

    『そうなった時、君が責任を取れるというのならば良いのだがね少佐』

                        ・・・・・・・・・・
    『とにかく、報告書は受領するが、こちらの企業間紛争緊急停止案は無かったものとする』

    『まったくくだらん話に時間を取られた、我々には他にも重大な議題が山ほどあるというのに……』

    『まぁまぁそれくらいに……厳しい戦いだったからね、疲れているのだろう、まずはしっかりと休みたまえ少佐、自分を労うことも大切だよ』

    『さて、話を戻しましょう、先週予算案が通ったG-3コロニーの再建計画についてですが────────────』

  • 148レイナード◆PPyRfvMZl625/04/06(日) 14:51:49

    (4/4)

    【────────────幾つも浮かんでいたモニターは、いつしか一枚のみを残して消え去っていた】
    【己が提出した議案を映し出す、一層暗い一枚のみ】
    【愕然とした表情でそれを睨み付けながら】

    「………………………………、ッッッッッ!!」

    【公務員はデスクに置かれていた小瓶を手に取った、震える手で、蓋を回す】
    【錠剤を掌に落とし】

    【落とし】

    【落とし】

    「……このクソッッッッタレがッッッッ!!!!!!」

    【握り締めた掌が資料の山を、ホログラム投影機を、叩き落とした】

  • 149ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 14:55:31

    >>144

    【何度目かの右腕の痙攣。同時にBESTIAのコックピットにある液晶が何かを実行するために光る】


    〘右腕、パージ〙

    〘ERROR〙

    〘右腕、パージ〙

    〘ERROR〙

    〘右腕、パージ〙

    〘ERROR〙


    【意識を失った中でも、ウルヴィの脳が脊椎の端子からそれを入力し続けていた】

  • 150ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 14:56:34

    ったく、親分が死んだってのに次から次へと.......

    『これぐらいお茶の子さいさいでは? 弾はまだまだ有りますよ』

    それもそうだが、いかんせん目がそろそろキツくてな......

    【精神的疲労が蓄積し、メビの発破をいつものように覇気を持って返せず、サイバネ化しているはずの目に違和感を覚える】
    【ただの錯覚であるのは理解していても、それを無視する事はできなかった】

    「大佐ー! 俺達も加勢しますぜ!」
    「あなたの稼いだ時間のお陰で復帰出来たんだ! 恩返しさせて下さい! 」

    【するとそこへ、ベースキャンプで補修を受けてた兵士が2人やって来る】

    (へへっ......ようやく増援が来たか......)

    そいつは嬉しい事言ってくれるね......
    だったら逆巻CEOの奢りだ! 全弾インベイドにご馳走してやれ!

    「「了解!」」

  • 151エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/06(日) 14:58:47

    >>141

     「体力回復に30分使う。それまでに機体の整備をできる限りでいいから頼む。それとライフルのチャージ、展開型シールドの補充を───」


    【エイダンは後方司令部で待機していた整備班に『Syringe's』の兵装更新を急がせていた】


    【ビーム砲が一つ使えなくなっただけで、戦闘継続自体は可能なのだ。体力を回復したら、一刻も早く残党殲滅に参加しなくてはならない】


    【───背後でドサリと何かが……否、誰かが倒れる音がした。次いで、この数時間ですっかり聞き馴染んだAIの電子音声が耳に入る】


     「ッ救護班、急患だ!すぐに彼を医務室へ運んでくれ!それと、逆巻重工CEOに御社のパイロットが倒れたと連絡を!」


    【振り返ると、そこでは一人の少年が滂沱の汗を流しながら地面に倒れ伏していた。即座に潤したばかりの喉を張り上げて指示を飛ばし、彼をストレッチャーに運ばせる】


     「……安全圏に入ったタイミングで糸が切れたか。全く、つくづく優秀なパイロットだ」


    【それを見送って、先ほど蓋を開けた飲料ゼリーに口をつけながら、感心したように呟いた】

  • 152ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 15:04:38

    >>149

    「パージが拒否されている…?」


    【モニターの文字に気付き、アリオールに戻る】


    「………一か八か。弁償代は必ず払います!!」


    「”抜刀”!」


    【サブアームを展開。BESTIAをなるべく振動を与えないよう保持し、異形武器とコアの関節部に刀を振り下ろす】

  • 153逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 15:16:26

    [エピローグ sideカンナ 1/◯]

    「でさー……やっぱりこれ、通らない?」
     カンナは、G-3攻略作戦終了後のデブリーフィングが始まるより前
     ソドム奪還作戦がなし崩し的に始まった時点で、カンナは密室で人自連全体へある提案を提出していた。
     ――――クロノス社との一時休戦。そしてインベイドに占領された地域の奪還作戦だ。

    「"統率個体"に、新型のインベイド。それとサイファーカルト……」
    「はっきり言うけど。このままだとこの大陸自体が北方戦線より酷い地獄になるよ?」

    《却下する。あの熱線砲ソドムとやらが、我々の元に撃たれない保証がないのだから》

     カンナの目は冷たい。 分かっていることを、またもや言われたのだ。
     カンナは既にクロノス社へ【逆巻重工のみ】という条件でクロノス社との武力干渉。衝突を避ける試みを行っていた。
     それはある意味で一部が功を奏し、一部は悪い影響をもたらす。

     功を奏した部分は――――過去、北方戦線への月風実働部隊の派遣でクロノス社とも信頼を稼いでいたこと。
     悪い影響は――――逆巻重工はクロノス社と内通しているのではないか?という疑いだ。
     それは一面でもって正しい。 実際、逆巻重工は当時試作も試作だった月風という当時の最新鋭機パーツの根幹……関節系データをビーム兵器技術、及び補給規格互換との交換の対価として提出していたのだから。

     だが、このビーム兵器技術がなければ人自連のビーム兵器、ひいてはコア粒子技術の進歩はなかったと断言できるのがカンナからすれば。それは裏切りと言うよりも協力。と呼ぶべき取引と断言し続けていた。

  • 154ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 15:19:24

    >>152

    【アリオールの斬撃は見事に肩へ繋がっていた規格外の接続を物理的に断ち──然し、そこには何も無くなったというのにパージの要求は止まらない】


    【ウルヴィの脳が自身の肉体としての右腕そのものを異物と誤認、拒絶してしまっている状態のため、機体を通したアプローチは意味を成さないのだ】


    【時が過ぎるほど、ゆっくりとウルヴィの息はか細くなって、命の灯火が失われていく】

  • 155逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 15:29:27

    [エピローグ sideカンナ 2/◯]
    《何より、貴様は今回の件に際して半ば脅す勢いで依頼を発行したな》
    《その結果、人自連全体の戦力がクロノス社のためだけに損耗させられたのだぞ!!》

    「人類のための損耗だ。履き違えるなよ」
     カンナの口調が鋭くなった。
     いい加減、老人と老婆共の戯言にも飽きてきた。 彼らは人類という共同体全体の未来を共有できていない。
     視座が違うというのは、まさにこのことだった。
     だから、目を覚まさせてやると思った。

     最前線で飛ぶ蒼風とチャオレン、ウィルヘルミナ。そして更に前を行くシリンシーズ。勢力を超えて団結し、突破口を作るBF達の映像を叩きつけた。
     映像は切り替わり。虐殺級と戦うソロネや多数の機体……サンダータイガーの規格外兵装。

    「さて、ここに支援していない企業たちもいるだろうから言っておくけど」
    「私達の蒼風と一緒に飛んでいるのはクロノス社の機体だ」

    「彼らに悪意があれば。既に蒼風は墜ちている」
    蒼風を庇うスレイガンがいた。

    「ヴァルハラテック機の不参加は悲しいことだけどさ……この映像の尊さがわからないなら。今すぐ若手に譲りなよ」
    《貴様……!!》
     刺激はあった、と思う。だが老人と老婆の目は盲いているとカンナは確信した。
     ヴァルハラテックとNA社は……映像に動きがない。 様子見だろうか。

  • 156ミハエル◆j28rRKKOSY25/04/06(日) 15:29:30

    >>141

    「空いた穴の修復と関節部分だけの補修でいい!手早く終わらせてくれよ!」


    【他の機体と共に後方へと戻り、近くにいた整備員に応急修理を頼んだところに何かが倒れた音が聞こえてきた、振り向けば1人の青年が地面に崩れ落ちている】


    「相当無理してたみたいだからな、仕方ないか」


    【手早くバイタルチェックを済ませると、ポケットから出した一枚の紙、以前共に食事をした際の領収書、その裏面に自身の連絡先を書き込むとケイのズボンにねじ込んでおく】

  • 157ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 15:34:28

    >>154

    「これであのエラーは収まった…筈」


    【納刀。今このBESTIAが可変状態のアリオールへ搭乗するのは難しい。かと言ってここに機体を放置する訳にもいかない】



    「………失礼します!」


    【万が一、BESTIAを取り落とす事があれば危険だと考えウルヴィをアリオールのコックピットへと運ぶ】


    「行けるな、アリオール!」


    【サブアームで切り落とした右腕も回収し、BESTIAを抱えたアリオールが立ち上がる。可変できなくともこの機体は速い】

  • 158逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 15:36:37

    [エピローグ sideカンナ 3/◯]

    だが、ヴァルハラテックとNA社側の映像が沈黙しているということは。
    そこに価値があるとカンナは判断した。ナニカを。命の輝きと呼ぶべきものを見てくれていると。
    カンナは願う。

    「ま、この際言っておくけど――――クロノス社はスレイガンのパーツを依頼者に提供する報酬だ」
    そして、その提供社の中には蒼風のパイロット。ケイ・サヤギリも含まれている。

    「一人勝ちさせてもらうよ。悪いね♪」
    《貴様アアアアアア!!!》
    誰かが吠えた。 アレは確かSHINSEIのカスタムパーツの一部を提供している企業だったか。
    スレイガン打倒を吠えていたくせに、プライドにかまけて自社傭兵を出さないとはお笑い草だ。
    逆巻重工はスレイガンのパーツを得て、更に躍進する。

    SHINSEI超えは難しいだろうが、カスタムパーツとして一部製品が使われる程度に流通してくれれば御の字といえる。

  • 159ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 15:40:45

    >>157

    【アリオールのコックピット内に移されても、ウルヴィは目を開けない。覚醒を促さない限りは、何処へ行くとしても辿り着くまでは眠ったままのはずだ】

  • 160東方大陸軍司令長官◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 15:42:50

          ・・・・・・・・
    「─────ソローネ大将閣下。G-3コロニー陥落に対して、貴官は如何なる形で責任を取るおつもりでしょうか?」

    「嘆かわしい態度だな、リアルベルグ准将。我々が今最優先で考えるべき事案は、此度の虐殺級が作り上げた地下回廊への対処法だろうに」


    【やれやれと呆れるようにその首を振って、執務室の椅子に座る壮年の男性は〈熱線砲“ソドム”〉奪還の報告を聞いて真っ先に駆け付けた若い准将の態度を嘆いた───────マキシムとは比べ物にならない無能さだ、と】


    「  しかしバルトス少将閣下とマキシムの失態、それから御息女の戦死にキルケー部隊の壊滅は貴官の指揮責任に帰結するのでは?」

    「それで私を左遷させて後釜に君が座る魂胆かね?あぁ、返事は要らないよ。その顔を見れば分かる、大将という地位は高価なアクセサリーなどではないのだが、近頃はそれを理解していない者が多い」

    【執務室の椅子からゆっくりと立ち上がる東方大陸軍司令長官は、前と比べて一回り老いた様だった】


    「“安全”、というのは遅効性の毒だな。理事会のお偉方も〈熱線砲〉の奪還前までは私の判断に文句の一つも挟まなかったが、奪還した直後には責任追及の嵐だ──────全く全く、奪還前に署名させておいていなければ今頃は弾劾裁判だったな。お陰でスレイガンの“正規品”を流出させてもお咎めなしだ」

    「ひ、──────閣下にK.Iの社員としての誇りはないのですか!?企業秘密を漏出など、そんな真似が許されて」

    「卑怯者、と口にしなかったのは褒めてやる。許可については理事会が保障してくれている。“コネ”で成り上がった貴官は知らないのかもしれないが、根回しというのは身の安全を守る上で重要なのだよ」


    【リアルベルク准将に背中を向けて、軍組織の中枢に潜り込んだ元“スカッド・ソルジャー”の操縦士であった老将は笑った】

  • 161逆巻カンナ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 15:48:52

    [エピローグ sideカンナ 4/4]

    「まぁ遅いか速いかさ。私達の行動は、巡り巡って人自連の利益になる」
    《それは、そうだが……》

     会議が黙りこくった。 ひとまずの追求合戦は、逆巻重工の勝ちになるだろう。
     できればこのまま、対インベイドを重点する傭兵たちの信頼も得たい。

    「まぁ別に、蹴るなら蹴るでいいさ。企業間抗争も勝手にすれば良い」
    「でも、いつも通り私達逆巻重工は非干渉を貫かせてもらうし、クロノス社のコロニーにも自社の実働部隊は派遣させてもらう」

    「私達の敵はインベイドだ。クロノスを敵対視し続ければ、後で痛い目を見るよ」
     そう言って、逆巻カンナは発言を締めくくった。
     これで少しでも老人たちに意識の変化があれば良いのだが、しばらくは望み薄だろう。

     なに、ゆっくりと進めれば良い。 危機感が募れば人は団結する。
     人自連のそういう気質は、カンナの好むところだ。 満足そうに会議室を出て。

    『CEO!!! 蒼風のパイロットが昏倒状態に!!』
    「はぁ!?!?!」

     彼女は、会議中の余裕そうな顔を一瞬で引っ剥がされたのだった。

  • 162ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 15:49:12

    >>159

    (一度地上、ソドムが発射されたということはG-3の奪還も完了したと見ていい。とりあえずでは不確定が多過ぎる…)


    【未だ目を覚さないウルヴィを見遣りながら、奈落の外壁を脚部ホイールとリフティングウィンチを併用し登る】


    【医療施設か医療班が息をしているかも賭けではあるが、何もしないよりはきっとマシだろう。そう信じることにした】

  • 163東方大陸軍司令長官◆OXAm1h6odk25/04/06(日) 16:07:15

    >>160

    (……………全く。生き残る側は損だな)


    【一時的に手を結び、対地級を撃墜した人自連所属の『月風』乗り。或いは共に無数の戦場を駆け抜け無数のインベイドを骸に変えたクロノス軍の戦友達を思い出す】


    【彼らは正しくインベイドの脅威を認識しており、そして正しく認識する様な環境にいたからこそ、長生きする事が出来なかった】


    【クロノス社も、人自連も、和平の提案を受け入れはしないだろう。それは老将にとって当然の結論であった】


     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    【強大な勢力を保っている組織とは、インベイドの被害を大きく受けていない組織である】


    「………………閣下が、重傷を負えば、業務は放棄せざるを得なくなりますよね」


    「馬鹿を言え。頭が働くのなら病院のベッドだろうと働く───────リアルベルグ准将。短絡的な手段には出るのは、やめておけ。拳銃を使うのも、やめておけ」


    【そんな短絡的な手段しか取れないから、同じ権力闘争でも次元が違う密度と深さの伏魔殿たる企業内派閥で出世が難しいのだと】

    【───────己に銃を向ける彼に、忠告する】


    「人を撃った事もないのだろう」


    「黙れッ!」


    【破裂音がして、それから熱い血潮が腹部から流れ出るのを感じる。生命の炎が人体という匣から零れ落ちるようにして脱落する─────ボロニアス・ソローネはため息を吐いた】


    「腹部は致命傷だ。手脚の先を狙えるだけの腕前がなかったから的の大きい胴体を狙ったな。基礎的な射撃訓練すら怠けおって、一体どうやって士官学校を卒業したのだ……………………………………………………」


    【諦めに満ちた嘆息を最後に漏らして、老将は沈黙した】


    【クロノス・インダストリー、東方大陸軍司令長官ボロニアス・ソローネ───────暗殺により、死亡】

  • 164ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/06(日) 16:07:49

    【THUWAM】
    【数々の激戦から3時間が経過した今、チョコマカと動き回ったインベイドがピタリと止まる】

    『先ほど撃ったのが最後の弾と最後の敵性反応です。大佐、本日も素晴らしき戦いぶりでしたよ』

    ……よし! 終わり! 終わった! 他2人! 生きてるか!?

    【精魂出せる物を全て出し切ったが、金龍は疲れているどころか元気であった】
    【俗に言う“ハイになった”状態である。普段の任務が時間単位で行われる事が無かったため、自己防衛的な何かが働いた結果なのだろう】

    「生きてます……」
    「俺もなんとか……」

    よしっ! それじゃ家に帰ったら10先だ! 今夜は寝かさないからなワッハッハッハ!!!!

  • 165ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 16:15:12

    >>162

    《補kkyuきyてnnへ……コロinー3………koう方……繰りkkae……ふsyo…sya…》

    【正常にシャットダウンが行われなかったBESTIAの中で受信した広域回線がハウリングして、アリオールへと繋がる個人回線に音が乗った。聞くに堪えないノイズだらけの音声だが、補給拠点の健在と負傷者が運び込まれているという情報がそこにあった】

  • 166ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 16:24:05

    >>165

    「G-3の…、補給拠点か!」


    【奈落から飛び出したアリオールがショックアブソーバーを全開にして着地】


    「もう少しです…耐えてください!」


    【小さく絞った声でウルヴィに呼びかけ、アリオールを補給拠点へと走らせる】


    【しばらくして補給拠点へと到達。作業員にBESTIAの臨時ハンガーへの移動を頼む。自身はウルヴィを抱え、休憩所の簡易ベッドへと運び、近くの椅子に腰を下ろした】


    「………ひ、人を抱えて走るのって、存外大変だなぁ……」

  • 167ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 16:28:50

    >>151

    >>156

    (エイダンとミハエルの素早い処置によって、ケイは素早く医務室のベッドに寝転された)


    >>166

    (ウリヴィの隣の医務ベッドで、黒い髪が乱雑になった状態でケイは意識を落としている)

  • 168ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 16:40:45

    >>166

    【運ばれてしばらくしてから、ウルヴィは無言で瞳を開ける。水をつけ過ぎた絵の具で描かれたように視界は滲んでいて、数度の瞬きの後に漸く、椅子に座る彼を認識できた】


    「だ…、れ?ここ、は?」

    【風に攫われてしまいそうな掠れた声でウルヴィは問いかけた】

  • 169ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 16:46:09

    >>168

    《はじめまして。私は独立型戦闘支援コンピュータ『SUI(スイ)』と申します》


    《端的に状況を説明します。ここは砲台ソドン奪還部隊のため、補給所として急設された後方司令部の医務室です》

    《貴方がいるということは、虐殺級は撃破されたということですね? 素晴らしい》

     ケイの左手にある時計型端末がチカチカと光り、電子音を鳴らして、状況を教えてくれた。

  • 170ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 16:49:35

    >>167

    「みんなボロボロかぁ……」


    【その青年をチラりと見て呟く。これだけの戦闘だ。あの人も含めてきっと死者は多い。こうしてまだ生きている人がいるのは素直に嬉しい】


    >>168

    「!オレです。アリオールのランセル・ナギエです」


    【ボヤけた視界の中で、褪せた翡翠色の髪をした男が、その声に応える】


    「ここは補給拠点です。気を失っていたようなので運ばせて貰いました」


    【負担を与えないようゆっくり落ち着いた声音で】

  • 171ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 17:10:26

    >>169

    「はじ、め…まして?」

    【コンピュータ?目の前の…滲んでよく見えないけど、この人?人?とウルヴィは困惑する】


    >>170

    【そしてランセルの声が、その勘違いを正した。二人(一人と一機?)の内容を、火傷したように疼く脳で咀嚼して、把握する】


    「ありがと、う…ランセル」

    【ランセルへと感謝を告げてから、右手で身体を起こそうとし…動かないので、裂けるような痛みがする左手を使って上体を起こす】


          ・・・・・・・

    「虐殺級は…オルフェリアが、倒した」

    【ようやく喋るのに慣れてきた口で、SUIの言葉をやや訂正を入れつつも肯定する。これをランセルが面白くないと言えば、ウルヴィはすぐに『オルフェリアとランセルが』へと訂正するだろう】

  • 172ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 17:19:50

    >>170 >>171

    《なるほど。なるほど》

    二回、解答を咀嚼するようにスイが入っている時計型端末が光った。


    《素晴らしい戦果です。ナギエ・ランセル。ウルヴィ。そしてオルフェリア》

    《やはり人類の中でも特大の変数を持つ方々です。極めてユニーク。 人類の勝率は3%上昇しました》

    《これは大きな進歩です》

    誇らしげに、スイは三人を讃えた。


    《ソロネのパイロット、オルフェリアに直接お礼を言わなくてはなりません》

    《生憎ですが、ケイが昏倒状態ですので。 彼女をここにつれてきてもらえませんか?》

  • 173ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 17:20:10

    >>169

    (確か奈落降下前の…)


    「あ、あの時は助かりました。改めてありがとうございます!」


    【生身?で会ったのなら、ちゃんと礼をしておきたかった】


    >>171

    「無理はしないで…!あれだけの戦闘の後なんですから」


    【急いで手を回し、体を支える】


    【SUIへの回答には何も言わない。強いて言えば、『ウルヴィとオルフェリア』となるが】

  • 174ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 17:23:24

    >>173

    《感謝を受領。ありがたく受け取ります》

     チカッと一回時計型端末が光り。ぴろん♪という音がなった。


    《私は情報支援に特化したユニットですので。貴方という変数の助けになれたこと、誇りに思います。》

  • 175ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 17:25:30

    >>174

    >>172

    「オルフェリアさんは現在MIAとなっています。ですのでここに来ていただくことは難しいですね…」


    【察しはついている。だがMIAと言った】

  • 176ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 17:28:01

    >>173

    「大丈ぅ…っぶ」

    【ランセルの手を断ろうとするが、ウルヴィの身体は勝手に体勢を崩して、世話になってしまう】


    >>172

    「………ソロネは」

    【長い沈黙から、勿体つける…というよりも、喉で支えたように言葉が止まる】


    >>175

    「…うん」

    【ランセルの言葉に、やや重たく、頷いた】

  • 177ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 17:31:26

    >>175

    >>176

    《戦闘中行方不明、ということですね。理解しました》

    《ですが。ケイは彼女と約束をしています。 大陸一の月風乗りがケイになったことを、伝えなくてはなりません》

    《この情報量では、目覚めたケイは間違いなく奈落へ探索に向かうでしょう》


    そういう人間なのです。と伝えながら。スイは演算可能性を死亡に99%切った。

  • 178龍影25/04/06(日) 17:39:04

    >>141

    「ん、ありがと…」

    龍影はケイにお礼言う。直後、緊張の糸が切れたのかケイが倒れた。

    「ケイ?!」

    蒼風から降りて駆け寄る。少年は連続的な異常の無い呼吸をしている。寝てしまったようだった。龍影は安堵した。

    「お疲れ様、ケイ。」

    ストレッチャーが来るまで龍影は膝枕をして、少年の頭を撫でた。

    「おい。なにいい感じで終わろとしている。」

    整備長の声だ。顔が見れない。

    「チャオレン…どうしたって?」

    圧が上がる。

    「王、ちゃんと話してくれ。」

    少し声が震えている。

    龍影は顔を上げる。整備長はくしゃくしゃと涙を流していた。

    「整備長…」

    龍影は何というべきか答えを探していると

    「お帰り、龍影。」

    整備長は娘のように接していた龍影の帰投を泣いて喜んだ。

    「ただいま…」

    龍影は父親のように慕う整備長に言った。

  • 179ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 17:39:16

    >>176

    「水などがいるようでしたら言ってくださいね。持ってきますから」


    【改めて、これほど消耗しながらも彼女が戦っていたことに敬意を………そして危うさを感じた】


    >>177

    「約束を……」


    【考えを巡らせたが、何一ついい案が浮かばない。もし、このケイという青年が奈落へ向かうとするならば止めた方が良いのだろうか。今は何も言えなかった】

  • 180ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 17:59:55

    >>177

    >>179

    「今は、大丈夫」

    【こうして看病などされる経験は、ウルヴィには殆ど無かった。せいぜいが金を積んで闇医者に身体を治させる時くらいだが、それも治療が済んだらさっさと追い出される】

    【ランセルの手を退けようと思えないのが、不可解だった】


    「約束…」

    【「あ」と何かを思い出したように漏らして】


    「ランセル、いくら、出せばいい?」

    【虐殺級を前にして言った契約を履行すべく問う。運びの相場、それも地獄への往復はそれなり以上の支払いになるだろう。あの場でそれを即決で受理してくれた彼には、敬意の分もプラスしなければならない】

  • 181ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 18:09:48

    >>180

    「0でいいですよ。歳下の、それも女性にお金をせびるような事はしたくないですし」


    【詳しいプロフィールなどは知らないが、おそらく歳下だろうと判断】


    「むしろ、オレが払うべきなんですよね……」


    【バツの悪そうに呟く。切り落としたBESTIAの右腕。今作戦の報酬額がどれ程かはわからないが……まぁ赤字にはならないだろうと楽観視することにした】

  • 182胡散臭い女史◆KPwoT407kA25/04/06(日) 18:10:31

    お疲れちゃ〜〜〜ん…
    【帽子を目深に被った女性傭兵らしき人物が、自身の設営ベースに帰投する2機のBFに労いの言葉をかける】
    大規模な戦いだったねぇ…ここまでの大事なら何がなんでも試作機の修繕を済ましておくべきだったかなー
    《その事につきましてですが、は…『プロフェッサー』》
    【うちの一機のパイロットが神経接続を解除し、機体から降りる】
    「確認できたインベイドの中に、粒子攻撃を極端に低減する機構が散見されました。07と09の基本装備ではこれらの対処に手間取っていた可能性が高いものと…最悪、撃墜の可能性も」
    ゲ、なんそれキモ
    【今後はそういったインベイド対策も念頭に入れる必要がある。】
    【─────ところで先日、ヴァルハラテック倉庫から量産予定の新型サンプルが2機盗まれた。】
    【『ワーグナーモデル』の系譜を継ぎながらも整備性を高めた最新BF『ヴァルキリー』。装甲こそ全くの別物、メインフレームに比べて、デスペラードっぽく酷く低品質に見受けられるものなっているが、駆動系を見ればそれが件の盗品であることは一目瞭然だろう。例えば…】
    スレイガンみたいな時代遅れの機体、うちでリバースエンジニアリングしてもどうにもなんないんだけどねぇ…ま、貰えるもんは貰っちゃいましょ
    【『ヴァルハラテック最新機強奪事件』という自作自演の茶番の首謀者、ミカエラ・オルソン辺りなどには。】

  • 183ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 18:13:49

    >>179

    《お願いします》

     スイが念を押した。


    《オルフェリアがどのように戦っていったか。教えていただけませんか?》

     機械らしからぬ、狡猾さだった。

  • 184ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 18:20:30

    >>178

    意識が落ちる前の熱を、覚えている。

    命の熱を、僅かに貰ったことを覚えている。


    なのに――――眼の前に彼女の死体があった。/夢か?

    彼の声を聞いた――――なのにミハエルの死体があった。/夢だ

    彼がなにか叫んでいた――――けど、ソドムの端末コンソールのそばにエイダンの死体があった。/夢に決まっている!!!


    ケイは吐瀉物を撒き散らしながら、泣きながらエイダンのカードを引きちぎり /こんなの夢だ!!

    エイダンの端末に記録されている座標を打ち込んだ /夢だ

    オルフェリアの最後の通信が届いた /彼女を……

            「よく私を殺してくれた。大陸一の月風乗り」

    ケイがソドムで殺す、悪夢だった

  • 185ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 18:27:57

    >>181

    「無賃乗車をする趣味はない」

    【声音も、表情も、一切変わっていない。そのはずなのにウルヴィはどこか、ムスッとしている…ような雰囲気を放つ】


    >>183

    「…狡いやつ」

    【SUIの声の方向へ向けて、嘆息する。隣のベッドで寝ている少年が、恐らくはオルフェリアとの契りを果たすべきだった者なのだろう】


    【しかしウルヴィからオルフェリアの剣を見た感想なんて、綺麗だった──くらいしか出てこない。この場はまだマシな語彙を持ってそうな彼に頼むべきだろうと、ランセルに目を向ける】

  • 186龍影25/04/06(日) 18:32:32

    >>184

    「あら、ずいぶんと魘されていたわね。」

    戦闘義体でなく、柔らかく女性的なライン…セクサロイド義体の龍影が、ベッド横のパイプ椅子に腰掛けて本を読んでいた。

    「ここは戦闘義体での立ち入りが禁止だったのよ?全く、失礼しちゃうわ。」

    そう言うと立ち上がり、

    「今回の報酬、確認しときなさいよ?多分びっくりするから。」

    「…それと、私はどこにも行かないから、安心して。じゃあ、失礼するわね。」

    そう言って部屋を出るために歩き始めた。

  • 187ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 18:37:44

    >>186

    「ぁ……」

    ランセルとウルヴィとケイが話す以前、僅かに悪夢で飛び起きたケイは、立ち去っていく龍影に手を伸ばした。

    「いやだ」

    いかないでくれ。と言い切ることもできず、ケイは気絶する。


    次に見た夢は、そのドアの入口で龍影が何者かに撃たれて死ぬ悪夢。

    ケイの正気は確実に。そして急速に削れていた。


    >>185

    《そのまま続けてください。ナギエ・ランセルも、ぜひ》

    スイが、続きを促す。 オルフェリアという変数を記録するために。

    悪夢にうなされているケイが、がぐん、と震え。飛び起きることはなかった。

  • 188ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 19:09:05

    >>187

    【嘆息の追及すらされず、真っ直ぐな声(と言ってもそれは端末から発せられるものなのだろうが)で続けろ、と言われれば、ウルヴィは困ってしまう】

    【二度目のため息は、SUIへの降参を意味して──】


    「綺麗で、強かった。刃…みたいに」

    【ぽつりぽつりと、持ち得る言葉を紡ぐ】


    「鋭くて、神秘的だった」

    【ウルヴィから見たオルフェリアは、刃だった。より能く敵を断つ力と、流星のように閃く美。その融合の極地の戦いを見た】


    「そして…折れない、曲がりもしない」

    【ここからは僅かな時を共にした戦友の中に、ウルヴィが見出した部分】


    「曇り無く、澄んでた」

    【全ての行動に、迷いが無かった。必要だと判断すれば、実行する。結末がどうなれど、必ず】


    「それで…結構、いい人だった」

    【仄かに笑みを浮かべて締め括る言葉は、なんの変哲も飾り気もなく、人を評価するにしてはありきたり過ぎる。しかしそれは『クロノスの最強様』でも『鋼鉄の天使』でも『戦力としてのオルフェリア・ソローネ』でもなく】


     ・・・・・・・・・

    【ただのオルフェリアに対して、ウルヴィが素直に感じた感想だった】


    「ごめん、私は、これくらい」

    【言い終えたウルヴィが、SUIに対して謝罪する。やはり自身の言葉などでは不足で、彼女(?)の求める水準には達せないだろう】

  • 189ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 19:29:34

    >>188

    《ありがとうございます。ウルヴィ……貴方の言葉は、オルフェリアという変数を記録するため、私のアーカイブに残るでしょう》

    《ケイもきっと……オルフェリアとより長く話したいと、思ったはずです》

    《模擬戦をしたいと、思ったはずです》


    《……交流も、深めたかったはずです》

    その電子音声は、無感情のはずなのに、どこか悲しみを含んでいて。


    「……」

    いつの間にやら、起きていたのか。ケイが起き上がった。


    「……オルフェリアさんは……」

    その目は、黒髪に隠れてよく見えないが。


    「……死んだのか?」

    ウルヴィと、ランセルに対して。縋るような声だった。

  • 190ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 19:52:49

    >>189

    「…うん」

    【彼が否定を欲していることは、明らかだった。同時にSUIが言った通り、可能性があればすぐにでも飛び出してしまいそうな危うさも、感じられた】


    「オルフェリアは、死んだ」

    【避けられていた可能性を、確定とした。ウルヴィは所詮、無法者の独立傭兵だ。他人の命も、自らの命も、金で動く盤上の駒。いつも通りに、そう考えてしまえばいいだけ】


    【真っ直ぐに、ケイへと目を向ける。許しは請わないが、恨まれても、当たられても、ウルヴィは受け止めるつもりだった】

  • 191ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 19:56:10
  • 192ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 20:22:33

    >>190

    「……は、はは」

     髪をかきあげたケイの瞳は――――狂気を帯びていた。

     笑みは引きつり。歯が浮き出て。堪えきれない感情の渦を、どうにか処理し切ろうとしているような。


    「はは……そっか……死んじゃったのか……あの人……」

     死ぬと思えなかった人だった。少なくとも、死ぬのは『馬鹿』な自分のほうが先だと思っていた。

                   ・・

     ――――俺より先に、死んだ。また。


    「ありがとうございます。ウルヴィさん。楽になりました」

     伝えたのは、恨み言でも憎悪でも怒りでもなく。根っからの感謝で。

     どこか擦り切れてはてたBFの関節のような音が、聞こえたかもしれない。


    「――――ケイ・サヤギリ? 起きていたのか!!」

     扉を開けてきたのは、ソドム奪還作戦の折。ケイの吶喊に付き合ってくれた精鋭の生き残りだった。

     所属はK.I社だったが、垣根などないかのように話しかけてくる。

     ケイが、どうしたのかと聞くと。


    「お前と会いたいってやつがいるんだ。……俺達と一緒に馬鹿をしたやつがな」

    「重症を負った。もう死ぬからって……最期に、お前と話したいそうだ。」

     ケイはベッドから即座に起き上がり、ふらつきながら走って。扉に手を付けた。


    「教えてくれてありがとうございます、ウルヴィさん。用事ができたので行ってきます」

     行って、彼はそのまま走り出す。

     医者は匙を投げるような顔をしていた。

  • 193ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 20:34:37

    >>185

    「真面目…なんですね」


    【今言うべきか迷っていたが、意識がハッキリしてきたようだと考え言うことにした】


    「あの時、BESTIAと右腕の武器を切り離したんです。物理的に…。なのでその修理代等々を考慮すれば、オレがお金を貰うことはできないってことです」


    【自分でもちゃんと伝えたい事が伝えているかはわからないが、身振り手振りで伝えようとする】


    >>189

    >>192

    「……大丈夫かな、あれは」


    【部屋を去った背を見て、そう言うことしか、とれる行動は無かった】

  • 194ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 20:45:34

    『……ああ、来てくれたんだね。蒼風のパイロット』
     ぶっ倒れたって聞いたから、私のお仲間になると思ってたよ。
     ケイの眼の前でそう力なく笑うのは、女性だった。 K.I社のパイロットスーツを来ている。
     腹の周りを強引に包帯で巻かれて、脂汗も止まっていない。

    「彼女は……」
    『最初の吶喊のときは無事だった。やられたのは二度目の突撃のときだ。強襲級の突撃余波で姿勢を崩して……』
    『重装兵級のビームを食らっちまったのさ。運がなかった』

     男性K.I社パイロットの説明を、重症を負った女性が引き継いだ。
     男性の方は肩を叩き、ケイに頼むと言った。

     それがどういう意味なのか。ケイは知っていた。

    『だから、アンタは悪くない。悪くなんてないよ……はは、むしろね。最高だった!!』
    『部隊の仲間が、みんなサンドイッチされて死んで……私ももう死ぬってなった。その時にアンタと、その補助インターフェースが声をかけてくれた』
     ケイの時計型を指差し、痛快だったよと。笑った。

    『私の父さん……もう死んでるんだけどね。あの人が言ってたんだ。月風乗りは、みんな凄いってさ』
    『嘘だと思ったよ。あんな巫山戯た機体に、乗りたがる馬鹿なんて今の時代いないって」
    「ふ、ははっ。そのとおりだと思います。俺は馬鹿の一人です」

     彼女の横たわるベッドの近くに備え付けられた椅子に。ケイは座る。
     二人とも笑いながら、世間話をするように。

     医務室にいる重傷者も軽傷者も、その言葉を聞くことに集中していた。

  • 195ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 20:54:10

    >>192

    「…」

    【既に走り去ってしまったケイから感じた、何かが軋む音】


    【もう少し言い様があったのかもしれないとは、ウルヴィも思う。でもきっと、取り繕っても無駄だっただろう】


    【所詮ウルヴィは傭兵だ。失う痛みとは無縁のオンリーロンリー、金にたかる蠅、屍肉に群がる鴉だ。そんな獣の言葉では、きっと届かない。届くわけもない。彼の心に届くべきはきっと、暖かな人の言葉であるべきなのだ】


    >>193

    「…そんなこと?」

    【ランセルへと振り返る。確かに規格外の兵器は、修理費も規格外だ。だが】

    【──上半身で勢いをつけて、任意では動かせない右腕を引っ張り出した】


    「これのため…違う?」

    【それはまるで切り離されたトカゲの尻尾のように痙攣していたと思えば、突然静まる。腕以外の何かであろうと暴れては、感覚が切り離されるの繰り返し。BFの右腕を切断するに足る理由、そしてその行いはきっと救助だと、ウルヴィは推測を導いており、確認するために問いかけた】

  • 196ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/06(日) 21:12:33

    >>195

    「…そうです。意識を失って際も痙攣が起きていましたし、右腕のパージとそれに対するエラーコマンドが表示されていたので」


    【その時の事を思い出しながら言葉を続ける。そういえば何故あのような事が起きていたのか?と再び疑念が浮かび上がる】


    「普通ではないと思い、切り落としました」

  • 197二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 21:13:47

    このレスは削除されています

  • 198ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 21:15:22

    『ああ、楽しかった』
     彼女は、話の途中で己の名をケイに明かした。
     ファルマ。そう名乗る女性は、茶髪だった。

    『アンタ達と一緒に突っ込んでる時、家族がね。部隊の仲間がね。私と一緒にコックピットにいたんだよ』
    『いけ、いけ、行け。って。もっと早くって、叫んでくれていた。一緒に戦ってた』

     そんなものは幻聴だ。でも、ケイはそれを感じることがあったから、何度も頷いた。
     14の頃に閉じ込められて、シミュレーターの中でずっと何度も死んで生きた。
     初期インベイド戦争シナリオをプレイしている時に。死んだデータのはずの仲間が、己に助言する感覚。己を急かす感覚。

     ありとあらゆる声を聞いた経験が。事実だったから。ケイはシャロンの言葉に共感した。

    『それで、アンタたちと一緒に戦ってねぇ……眩しくて……みんな、私を守って。私に、守らせてくれて……』
    「はい。俺も、ファルマさんに助けられました」
     覚えている。スカッド・ソルジャーに乗った彼女のマシンガンが、ケイの背後から飛んで、的確に射撃兵を削る様を見ていた。
     彼女の弾には、誤射を常に恐れるはずのケイも恐れなかった。

    『みんな死んだはずなのに。その後すぐに、アンタ達が新しい家族になったんだ』
    「それは、はは。俺も、嬉しいですよ」

    『ああ、そうだ。嬉しかった。嬉しかったんだ。一人になった私が、また一人じゃなくなったんだ!』
    『天涯孤独にまたなった私に!家族が一気に増えた!!数十人も!! 最高だろ!!』

     ファルマの、痛みにこらえるような叫びに。
     前後を挟まれた地獄を共に過ごした彼らのうち、負傷兵の十人かがそうだ!!と叫んだ。人自連もK.Iもデスペラードも関係がなかった。
     じゃあシャロン、てめぇは俺の姉貴だ!! 馬鹿言え俺の妹だ!!いいや私のお姉ちゃんよ!!と叫びの輪が広がる。
     もはや収拾など付くレベルではなかった。

  • 199ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/06(日) 21:26:10

    >>196

    「だったら、弁償は要らない」

    【切断したことを自ら打ち明け、ウルヴィからの追及にも嘘を挟まない。彼こそ真面目じゃないかと思いながら、右腕を左手で戻す】


    「契約も勿論。でも、ランセルは…私の命を助けた」

    【契約としてのエスコートだけでなく、虐殺級との衝突に力を貸し、ソドムから退避を促し、そして今ここまで運んでくれた彼を、ウルヴィは見据える】


           いくらでも請求して

    「だから私に、  感謝を求めて 」

    【気持ちの大きさとは、金額である。全ての傭兵の共通認識、或いは暗黙のルールだ。孤独に世界に投げ出された彼女は、それを唯一の倫理として今日まで従ってきた。故に感謝の方法もこれであるべきだと、疑っていなかった】

  • 200ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/06(日) 21:33:13

    「じゃあファルマ、俺のポジションどこだ!!ん!?」
    『飛び入り参加の部隊長! だからあたしらの末っ子さ!!』
    「ええ、まじかよぉ!!部隊長なんて無理無理!」

     勘弁してくれ!と叫んだケイに
    『アンタみたいな末っ子こっちだってお断りだわ!』『姉より死にたがりの末っ子なんて聞いたことがないね!』
    『じゃああのチャオレンってのに乗ってたのは長女だな』

    『『『『『良いやあいつはうちの末っ子が連れてきた嫁だ(よ)!!!』』』』

     すいません一夜体を重ねただけの関係です……なんてことは言えず、苦笑いするしかなくて。
     大騒ぎは医務室を超えて外にまで聞こえていく。

オススメ

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