- 1二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:40:44
これは、1人の少女の傷から盾になった若きMS乗りのお話。
※このスレは『(完全妄想)ニャアンの傷になりたい』の続きです。
元々はニャアンに恋した1人の連邦軍スパイのMS部隊特務隊員による傷になりたいスレだったものがあにまん民達の神の一手で生存ルートを切り開き奇跡的に生き延び、本編後世界でニャアンとジャンク屋をやったりデートしたり事件に巻き込まれたり戦ったり、共に苦難を乗り越えて成長していく結構ハッピー寄りな物語空想まとめとなってこのスレに至ります。
いよいよ本編間近に(本編でどうなってるかもよく分かってない)地球での2人の物語が始まりますが一緒に物語を空想して楽しんで頂けたら幸いです。
↓初代スレ
(完全妄想)ニャアンの傷になりたい|あにまん掲示板普段はスラム街のジャンク屋の兄ちゃんとしてニャアンに合法的な商品運んできて貰ってお得意さんとして顔馴染みでありたい「今度デートしようぜ!!」ってヘラヘラ笑いながら手を振って見送って、困った顔になって欲…bbs.animanch.com↓前スレ
ニャアンの盾になりたい(なった)(完全妄想)7|あにまん掲示板これは、1人の少女の傷から盾になった若きMS乗りのお話。※このスレは『(完全妄想)ニャアンの傷になりたい』の続きです。元々はニャアンに恋した1人の連邦軍スパイのMS部隊特務隊員による傷になりたいスレだ…bbs.animanch.com - 2二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:41:46
登場人物
ジュン・ファンボイ
サイド6コロニーの繁華街でジャンク屋をしている青年。陽気かつ気さくな性格をしており、合法の機械整備部材を配達してくれるニャアンに対して何度もアプローチしている。軟派に見えがちだがニャアンに対する想いは真剣で、何かと彼女に接し、悩みを聞いているうちに信じて貰えるようになる。
しかしその正体は地球連邦軍MS特務隊に務めるコロニー6潜伏隊員。上層部からの指示を受けて戦争犯罪者や敗残兵崩れのテロリストなどの抹サツを務める、いわば軍人にとってのコロし屋。後述のブルキャノンを駆り、既に相当の数の危険因子の始末を遂行している実力者。任務時は上記の性格が嘘のようにどこまでも冷酷に任務を遂行する活躍から、内部の人間に『公爵家の蒼い騎士(ノーブルブラウリッター)』の名で恐れられている。
かつてのコロニー落としで両親と妹を失いスペースノイドへの怒りから連邦軍へ入隊、MS操縦の才能を認められ特務隊に配属され、そのままサイド6のスパイとしてコロニーを訪れる。しかし実際にコロニーで生活をしていくうちに生きていれば妹と同い年のニャアンに出会い、宇宙でも一生懸命に生きている命がある事を痛感。ニャアンへの想いが強くなっていき今の自分が本当に正しい事をしているのか悩むようになる。
紆余曲折あってニャアンとの初めてのデートを約束した直後に上層部からの命令でジークアクス及び赤いガンダムの破壊命令を受け、クランバトルを装った作戦行動を開始、特務隊の仲間達と彼の上官である指揮官と共にジークアクス達に挑むが、コロニーを巻き込む指揮官のやり方を目の当たりにして反旗を翻し、緊急発進した エグザベ君も味方に加えて連邦軍を迎撃。
激戦の末コロニーに突っ込み見せしめにニャアンをコロそうとした指揮官の猛攻を身を挺して防ぎ戦タヒ…したかに見えたがブルキャノンの重装甲と咄嗟の判断が相まって奇跡的に生存。
コロニーの被害を最小限に留めた功績で恩赦を受けて釈放され、現在はニャアンと一緒にジャンク屋をしつつ、刑務作業として愛機のブルキャノンと共にサイド6の治安維持活動に努めている。
日系とベトナム系のハーフであり、名前のジュンは漢字の『盾』、ファンボイはベトナム語で『反逆者』を意味している。 - 3二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:42:52
ブルキャノン・ブラウリッター
ブルキャノンⅡα及びβとの戦いで損傷したブルキャノンをサイド6市長の指示によりジュン・ファンボイ専用の最適化改造を施して強化した高速機動戦対応型重武装MS。
機体本体の形状は殆ど従来のブルキャノンと変わり無く青と白がベースのヒロイックな配色だが、高速機動に適応する為に装甲の一部分が流線的になっており、パワードブースターの代わりにエル・サルバトーレのメインブースターのデータを流用して作られたハイパワーブースターを装備する事によって基礎機動力が上昇。駆動系にもジュンの白兵戦技術に適応しうる最適化が施された。
武装面ではライフルブレードとビームサーベルが出力を強化したライフルブレード改とビームサーベル改へ、ヘヴィシールドは小型ブースターと伸縮ウイングを内蔵され手動遠隔操作が可能となり二連装バズーカを外して弾速を強化された二連装カノン砲を搭載したエアロシールドへと改修され、ジュンが得意とする白兵戦武装の強化に加えて盾投げから遠隔操作でより三次元的な派生攻撃や連携補助が出来るようになった。
また、キャノン系最大の特徴である両肩部キャノン砲はハイパワーブースターと連結する事によって起動する後述の『リッターモード』によりエネルギーをブースターの加速燃料にする事によって既存のフルアーマータイプを遥かに上回る圧倒的な機動力を会得する事に成功した。
怒りの為に敵を撃つのではなく、コロニーに浮かぶ造られた青空の輝きを守れるように、そこで暮らす最愛の人を守れるようにという願いを込め、そしてかつての忌み名である『青の騎士』を背負う覚悟を込めてジュン自身がブラウリッターという名を与えた。 - 4二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:43:06
武装一覧
・ライフルブレード改
近接戦闘能力を強化されたブルパップ式ライフルブレード。
内蔵された高出力ビームサーベルの出力を更に強化し、最大出力でMAの大型ビーム兵器をも真正面から受け止めて焼き切る事も可能な程の出力を発揮する。
・ビームサーベル改
既存の武装を強化改修したビームサーベル。出力調整の幅が既存のサーベルより広く、最大出力で高出力ビームサーベル並の火力を発揮する事が出来る。
・エアロシールド
ヘヴィシールドの改良型装備。投擲の瞬間に取り付けられた小型ブースターと伸縮ウイングを起動させ、投擲後リモート操作で突進や二連装カノン砲の高速射撃を活かしたビットのようなより三次元的な立体攻撃を仕掛ける事が出来る。また、元々ジュンが得意とする剣と盾の二刀流に用いる際にも相手の防御の瞬間にブースターをふかせて速度と威力で相手のガードを打ち抜くなどの使い方も出来るようになった。
・両肩部キャノン砲
伸縮式両肩部キャノン砲。ハイパワーブースターに連結する事でビームエネルギーをブースターに回す事で更に加速する事が出来、その際にはブースターの炎と特殊なビームエネルギーが混ざる事で放出される青い炎がマントのように広がる。この状態は『リッターモード』と呼ばれ、機動の軌跡に残像を作り出す程の速力を発揮する。また、青い炎を操り後方からの攻撃を迎撃、或いは白兵戦中に急旋回する事で炎の軌跡で相手を焼き切る事も出来る。因みにリッターモードを起動しない通常の状態はキャノンモードと称されている。
・多連装ミサイルポッド
胸部両脇に搭載された多連装ミサイル。オールレンジ攻撃対策で射出速度とホーミング性能が強化されている。 - 5二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:44:20
この時空における本編キャラ達
ニャアン
(本編では扱わないのかもしれないが)合法的な機械パーツの配送を通じてジュンに出会う。
初めは難民の自分にやたら接してくる兄ちゃんを不思議に思う程度であったが、合法の販売ルートの提供や困った時に相談に乗ってくれるジュンに次第に心を開いていき、本編後半では兄ちゃんのジャンク屋でのお手伝いを始め、違法パーツの販売などからは足を洗った。
本編後は改札の前で車椅子に乗ったジュンと再会して笑い泣き、エル・サルバトーレ襲撃で半壊したジャンク屋の立て直しを手伝いつつ、本格的にジャンク屋のお手伝いに転職する事になった。
尚、クラバなんてまともな奴がやることじゃないという考えは一貫しており、お金が必要でこっそり修繕したブルキャノンでジュンがクラバに参加した時は夫のキャバクラ通いを知った妻レベルでジュンを締め上げており、この時ばかりはジュンも頭が上がらなかった。
前スレの地獄を乗り越えてジュンに想いを伝え、2度目の連邦軍戦に伴い連邦軍とのクランバトルに挑む事になったジュンと共に戦う為、イズマ・コロニーの新型MSガンダム・オイランゼンに乗り込む事を決意する。
マチュ&シュウジ
連邦軍の任務で破壊対象だった赤いガンダムと最新型のガンダムのパイロットだったが、終盤までそんな事を知らずに仲良くなってしまった二人組。
本編後は2人にブルキャノン修繕の為のパーツ集めを手伝って貰っており、後々それがニャアンにバレて3人+修繕案通した演歌のおっちゃん+設計図を流した看守のおっちゃん共々仲良く怒られた。
本編での試練を乗り越えて現在はサイド6名物の恋仲になっており、ジオン公認でジークアクスと赤いガンダムの試験パイロットになった。
エグザベ
本編中1番スパイのジュンと交戦している、ある意味ジュンのライバル。
機動力と反応速度に特化したXカスタムを操り、火力と馬力を極めたブルキャノンを相手にさながらサイコザクVSフルアーマーガンダムのようなタヒ闘を何度も繰り返した。
お互い互角の実力でタヒ闘を繰り返した結果それぞれの技量が飛躍的に上がり、この経験値のおかげでジュンはエル・サルバトーレ戦での戦タヒを免れているため、ある意味命の恩人である。
本編後はコロニー6で互いに正体を知らぬまま生身で出会い、なんやかんや仲良くなる。 - 6二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:45:04
ガンダム・オイランゼン
サイド6にて独自開発されたガンダムタイプ。
形状はジークアクスに極めて近いものの外装フレームが軽量化に伴い一際細く、カラーリングは黒紫が基調となっている。
『MAV戦術におけるブルキャノンとの連携』に特化して作られており、ブルキャノンが苦手とするオールレンジ攻撃や特殊弾及びジャミングの無効化、力押しの白兵戦で生じる僅かな隙を埋めるピンポイント攻防を得意とする。
しかしこの機体の最大の特徴は武装よりもエル・サルバトーレの擬似サイコミュを基礎として作られた全く独自の制御補助システムにある。ブルキャノン試作1号機のパイロットであるジュン・ファンボイの戦闘データを組み込んだ戦闘補助機能は乗り手によって性能が大きく変化してしまい、優れたパイロットやニュータイプでも特定の適性が欠けている場合独自の兵装が全く使い物にならないという乗り手を選ぶ仕組みになっている。サイド6MSパイロットに対して行われた適正試験によって判別した平均適性率が25%を下回る程に低い中、ジュンと共に苦難を乗り越えて来たニャアンは適性率98.9%という驚異的な数値を叩き出しており、ジュンとの連携によって数字以上の機体性能を引き出す事に成功した。
機体名のオイランゼンはベトナム語のオイ・ラン・ゼン(隣人)から来ており、ジュンの隣で戦う事を決めたニャアンが名付けた。 - 7二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:45:35
武装一覧
・ヒートシミター
歪曲した細身のヒートソード。
細身ながらもかなりの強度を誇り、刺突によるピンポイント攻撃や相手の防御をすり抜けるスナップを効かせた斬撃など、テクニカルな白兵戦を行う事が可能。
・リトルシールド
ジークアクスの盾を一際小さくしたような小型の盾。
ヒートシミターとの併用を前提に極限まで軽量化されており、更には後述のペタルビットを連結して実体剣として扱う事によってブルキャノンのような剣と盾の二刀流を可能にする。
・ペタルビット
腰回り後ろに4機、背部スラスターに4機搭載された合計8機の小型シールドビット。腰に搭載されている時には追加ブースターとして使用可能。いずれもやや縦に長い紫色の水晶のような六角形の形状をしており、中央のブースター付きの黒いフレームに内蔵された擬似サイコミュとマニュアル操作の併用で一枚一枚が自在に宙を舞う。
紫色の水晶を思わせる特殊金属は純粋な物理強度が極めて高く単体でも自在に操れる盾となり、場合に応じては遠距離の対象を切り裂く剣にもなり得る。
更にはビットそのものがビーム、電撃、ジャミング機能などのあらゆる障害に対して高い耐性を誇り、複数のビットでフォーメーションを組む事で攻撃を受け止めるバリアフィールド、ビームを反射するリフレクトフィールド、ホーミング機能を無力化する電磁波を生成するジャミングフィールドなどを展開出来、ブルキャノンが不得手とする広範囲からの波状攻撃や特殊兵器の影響を防ぐ事を可能にしている。
また、ニュータイプのオールレンジ攻撃に対してもブルキャノンと連携する事によって放ったビームをリフレクトフィールドで反射、拡散して攻撃の1発1発を撃ち落とすような超波状迎撃ビームを放ち圧倒的な制圧力を誇る。
武装名のペタルは「花びら」を意味している。 - 8二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:46:09
リーラ・ゴーセブルーム
ブルキャノン・ブラウリッターとガンダム・オイランゼンの連携によって発動する対ゼクノヴァ兵器。
『紫の大輪』を意味する通りにオイランゼンが操るペタルビットが高速回転する事で作り出される紫の光の輪から発生される強力な電磁力を輪の中央にいるリッターモードのブルキャノンに纏わせ超磁力の反発によってブルキャノンを射出し、ゼクノヴァに激突した際の衝撃波で対象のエネルギー膨張を消滅される事が出来る。
速い話がブルキャノンそのものを弾にしたレールガンのようなものであり、頑強なブルキャノンによる高速戦闘を得意としたジュンが弾役を、そのジュンを上手く補助出来るように軌道補正を出来るニャアンが射撃役をしないと姿勢制御が上手くいかず大惨事は免れない。
基本的な役目はゼクノヴァの消滅だが単純な突進技としても強力であり、弾役のジュンの負荷を無視すれば理論上はムサイ10艦を縦に貫通出来る。 - 9二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:46:41
このスレのオリキャラ
演歌の軍警
サイド6軍警の繁華街派出所部長。
巡査長時代に不審な難民の情報を聞いてニャアンを追跡していた際にジュンに遭遇。
最初はニャアンが違法デバイスのやり取りをしていると疑い逮捕しようとするがジュンに依頼してたのは合法の作業用デバイスであり、更にはニャアンが持ってきたのは北島○郎演歌集のCDだった為、結局2人が逮捕される事はなく、なんならジュンと2人で兄弟船をデュエットして仲良くなった。
後述のエル・サルバトーレ襲撃の際に瀕タヒになったジュンを救護施設まで届けてくれた張本人であり、ジュンが服役中も何かとニャアンに気をかけている。
普段はMS部隊の欠員補充で指揮官仕様の軍警ザクで交通治安維持に努めている。
看守
ジュンがいる刑務所を管理する看守。
元々は機動隊隊員だったが過去に負傷をして現在の勤務地に転属となった。
後述のエル・サルバトーレ襲撃の緊急事態に避難誘導員が足りず現場に駆り出されており、目の前でジュンのブルキャノンが身を挺してニャアンを守るのを見ていた事や演歌の軍警から事情を聞いた事によって刑務所内のジュンに何かと気を使ってくれており、出所後も度々演歌の軍警と共にジャンク屋に顔を出している。 - 10二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:47:48
ベイン
難民居住区に住む初老の男性。
幼い頃に漂着したニャアンの面倒を見ており、彼女が1人で生きられるように面倒を見てくれていた育ての親。仕事柄どうしてもコロニーから離れる事が多い為ニャアンが早く独り立ち出来るように育て上げたものの彼女のどんくささや生きる為とはいえ違法な稼ぎ方に手を染めざるを得ない状況をずっと不安に思う中ジュンの元で真っ当に生きているニャアンと再会して心底安心していた。
しかしその正体はジュンと同じく連邦軍のスパイ。処刑人であるジュンとは異なり隠密活動から暗サツまでこなす、スパイとしてはジュンよりも上澄みの実力者である。
今回サイド6に戻って来たのはブルキャノンの戦闘データを回収する為であり、その為にニャアンを利用しようとしてスパイとしての責務と育ての親としての罪悪感に苛まれていた。
愛機である独自のMA、カボ・マンダラットは鉄錆色のヤドカリのような独特の形状をしており、その機体の特徴からベイン自身も鉄錆の爪の異名を持ち恐れられている。
ブルキャノンとの決闘の後、尚もスパイとして情報収集に徹するも土壇場でジュンとニャアンが危機に陥った際に身を挺して庇って致命傷を負うもののソドンでの治療が間に合って一命をとりとめ、今は軍警内病院でお世話になり、ジュンとニャアンの弁明により罪は比較的軽微なものとなって気軽に面会も可能な状態になっている。 - 11二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 22:55:36
前スレのあらすじ
連邦、ジオン、イズマ・コロニーの三国試験にてブルキャノン・ブラウリッターとガンダム・オイランゼンの正式パイロットとして参加する事になったジュンとニャアン。慣れない大型豪華宇宙船でベイン爺さんに知られたら命が足りないようなハプニングを起こしつつも2泊3日を過ごして地球を目前にするが突如として襲撃してきたジ・Oに類似した謎の白いMSの襲撃を受け、2人は護衛のXカスタムとキケロガと共にこれを迎え撃つが、不気味な声とMSの眼光によって意識を失ったニャアンとそれを救助したジュンはそのまま大気圏突入を余儀なくされてベトナム領の小さな無人島へ降り、そこで連邦を離れて反連邦組織に加わったかつてのジュンの上官、ライラと再会する。
不時着の事情をライラの組織の頭領に説明する為、2人はライラと部下達が乗ってきた船に乗り、頭領がいるというコンソン島を目指す… - 12二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 23:00:03
放送開始まで後3日ぐらいのところで始まりました8スレ目、とりあえず劇場と予告以外でニャアンの声が聞けるようになるのを楽しみにしつつこちらの世界も続きます
- 13二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 23:01:03
更新乙です。
- 14二次元好きの匿名さん25/04/05(土) 23:17:04
- 15二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 03:02:12
船にMSを追加で積めなかったら無人島に放置になるが…
- 16二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 07:13:18
字面にすると本当にジュン兄の命が足りないw
- 17二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 11:18:22
- 18二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 14:30:29
- 19二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 14:54:59
- 20二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 16:11:35
- 21二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 17:38:41
今や英雄(人口一千万で発売初日10万箱完売)となったブルキャノンとパイロットが行方不明となって大騒ぎする市民。
あの物騒なガンダムが居ないと気付いて跳梁跋扈する違法MS犯罪。
即断即決の危機管理の名手たる市長も不在。
演歌「畜生また交機転属延期だよしかも家にも帰れねぇ」(ミノスピで演歌を鳴らしながら休みなき特車二課状態)
看守「こちとらも看守まで一部警備に引き抜かれて模範囚まで使わねぇと刑務所が回らねぇよ」(実質管理職状態)
班長「まったく朝昼晩だけじゃなくて夜食と甘味まで面倒見なくちゃならなくなってこっちも鉄火場だよ」(娘の弁当まで職場で準備)
ペイン爺「今は大人しくしておくか」(看守補助員のボスとしてナメた囚人連中シメつつ)
- 22二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 19:39:20
ベトナム領海域
コンダオ諸島東部の名もない無人島から出港し中型のMS搬送船は、ジュン達一同を乗せて名のある島の中では最東部にあるカウ島を横切っていく。潮風を浴びながら青い海に浮かぶ島の景色にニャアンが目を輝かせるのを見ながらジュンは優しく笑いつつ、舵を取るガレスに感心したように声をかける。
ジュン「ガレスさんアンタ操舵上手いなぁ。連邦にいた頃多少船には乗ったけど、海の上でこんなに揺れが少なく船操れんのはすげぇよ」
ガレス「へへっ、勝手知ったる故郷だからなぁ」
ライラ「ガレスは元々船乗りで、戦争中もMS搬送用の船の操舵師として駆り出された事があるぐらいだからねぇ。ヘリスはオペレーター兼通信士、アグラは航海士兼副船長…みんな一年戦争経験者さ」
ジュン「へー、じゃあこの3人がいれば戦艦動かせるな、あはは」
ライラ「……ま、戦艦があればね」
ジュン「…?あ、そうだ姉さん、さっきからずっと気になってたんだけど…」
ジュンは少し怪訝そうにしながらブルキャノンの隣のコンテナに配置された、ワインレッドの装甲と首元の黄色い塗装が特徴的な見たことのないモノアイのMSを見上げる。
ジュン「こいつザクじゃねぇよな?初めて見たんだけど…」
ライラ「こいつはガルバルディ改。一年戦争末期にジオニック監修で開発したのを私用にカスタムした機体さ」
ジュン「ジオニックって…一年戦争後半にはガンダムにシェア取られたせいであらかた開発計画頓挫した連中だろ?なんでそんな奴らの機体が地球に…」
ライラ「ジオニックだって一枚岩じゃないって事さ。ジオンに忠誠を誓って従事した奴らもいれば、突然の計画頓挫に納得いかなくて連邦側に降った奴らもいる…この機体は後者の奴らが作ったって訳」
ジュン「じゃあ一応連邦製って事なのか…ん?ライラ姉さん連邦辞めたんだろ?なんで連邦のMSなんて持ってるのさ。払い下げ?」
ライラ「ふふっ、あんまりにも上は奴らが横柄なもんだからさ。辞めるついでにちょいと、ね」
ジュン「ははっ、わっりぃ女」
気の知れた仲のように軽口を叩き合う2人を、ニャアンは島の景色を見ながらもこっそりと横目に、少し羨ましそうに見ている… - 23二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 20:02:18
少し海を進み、搬入準備の為にブルキャノンのコクピットに飛び乗ったジュンをライラが見上げていると、ライラの肩をニャアンがちょんちょんとつつく。
ライラ「ん…?」
ニャアン「あ、あの、ちょっとお話しませんか」
ライラ「なんだいそんな急にガチガチに緊張して…大丈夫だよ、そんな畏まらなくても。何をお話したいんだい?」
ニャアン「えっと、その、昔のジュンのお話、とか…」
ライラ「…昔のファンボイ?」
ニャアン「ちょっと前に、リリーさんって人とお話しする事があって…私、その人に言われるまで昔のジュンの事全然知らなくて…今は少しずつ知ろうとしてるけど、それでもやっぱり知らない事多くて…だから、ライラさんからお話聞かないかなって…」
ライラ「ああ、そういやさっきの動画で戦ってたのリリーだったね…」
ニャアン「リリーさんの事も、知ってるんですか?」
ライラ「あの子とも同じ任務にあたったりしたからね。いつもファンボイを気にかけてる健気な子だったよ。器量もいいし、尽くす子だった」
ニャアン「っ…」
ライラ「…ただ、そんな子にファンボイは見向きもしなかった。アイツの頭の中にはジオンを滅ぼす事しかないんだって私から見てもすぐに分かった…正直、見込みのない男だと思ったよ」
ニャアン「見込みが…?」
ライラ「ああいう戦い方をする奴はすぐに身を滅ぼす。実際そうなった奴は何人も見てきた…だが、奴は生き延び続けた。戦って、戦って、戦って…目の前の敵全てを滅ぼして次の戦場に向かう奴は…味方の私から見ても、恐ろしかった」
ニャアン「………」
ライラ「…だからね、アンタと一緒にいるファンボイの顔を見て、驚いたよ。アイツあんな顔出来るのかってさ……私からすりゃアイツ自身はいい男とは言い難いけど、自分にとっていい女を見つける目の良さはあったみたいだ。ニャアンちゃん、アイツのこと、これからもよろしくね」
ニャアン「…はい………でも…」
ライラ「…?」
ニャアン「……ジュンは…あなたが思うよりいい男…だと思います…」ゴニョゴニョ
ライラ「ふっ…あっはっは!!悪かったね!!ホントいい女だよ、アンタは!!」
ガレス「あねさん、まもなく着きますぜ…ってどーしたんですかそんな大笑いして…?」
- 24二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 20:37:23
- 25二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 20:48:13
多分ブルキャノンパイロット4人の中で当時は1番スパイ適性のないジュンをわざわざコロニーに潜伏させたのはそういう意図もある…のかも…?
結果的にニャアンと出会って心を取り戻したから中将も大満足以上の結果になったし、クラバでの告白と誓いもめっちゃ嬉しかったんだろうな…
- 26二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 20:50:01
コンソン島
コンダオ諸島中心部唯一の有人島、コンソン島。旧世紀頃から人口7千人程の僅かな人が暮らす程度ではあるがその豊かな自然と美しい海によってリゾート地として有名であり、宇宙世紀になった後も戦前は広い層から人気の観光スポットであったが、近年はコロニー落としによる影響で一時期自然環境に大幅な変化が生じ、統一機構との小競り合いのせいで観光客もかなり減っていた。しかしベトナム政府と島民達の努力により少しずつ環境は回復していき、再びリゾート地として人々を呼び込む経営努力の真っ最中であった。
そんな状況下のコンソン島に降りた2人が真っ先に感じたのは、見た事も住んだこともないはずなのにやはりどこか懐かしいと感じる不思議な雰囲気であった。
ニャアン「…ビーチは静かだけど…街中はにぎやかそう?」
ジュン「ホントだ…ありゃ市場か何かか?」
ライラ「向こうの道路でも島民が肉や野菜を並べてが売ってるし、街の真ん中にはもっと大きな市場があるよ…コロニーじゃあんまり見ない光景だろ?」
ニャアン「…日の当たるちょっとキレイな感じで活気のある難民居住区って感じかな…でも、こっちの方が落ち着く」
ジュン「あー、分かる気がする。だから落ち着くんかなぁ…?」
ライラ「…アンタらのコロニー暮らしも楽じゃなさそうだね…」
アグラ「あねさん。そろそろ頭領に挨拶を」
ライラ「分かってる…観光地巡りは後にしようか。ま、今から行くのもある意味観光地っぽいけどね」
ジュン「へ?観光地に頭領さんいるんですか?」
ライラ「ああ、島を見下ろせる丘の近くにバンソン寺って寺がある。普段は観光地だが有事には反連邦勢力の会議場になるのさ」
一同は搬送船のコンテナをトラックにくくりつけて島の中腹にあるMSの隠し場所まで運んでから島の丘の寺を目指して歩き出す…
- 27二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 21:27:56
バンソン寺
日本の寺に比べてやや色鮮やかながらもやはり寺らしい雰囲気と懐かしさを感じさせるこの寺は、島を一望出来る絶景スポットとして有名であり、昼過ぎの今であれば普段ならば少しずつ戻ってきた観光客達のいる時間帯だが、今は急遽貸切となって立ち入り禁止になっている。
その貸切の寺院の本堂に通され正座する2人の目の前には、使い込まれた軍服を纏った筋骨隆々のスキンヘッドの男があぐらをかいて2人を眺めていた。男の周りには他にも大勢あからさまにカタギではないような似たような服の厳つい男達が控えており、厳しい目線を2人に向けており、ニャアンは思わず目を逸らして正座しながらもジュンの隣後ろに少しずれ、ジュンは頭領の後ろの男が拳銃を隠し持っている事を悟りそちらに注意をしつつも頭領と目を合わせる。
頭領「…テメェらか。ウチのシマに大気圏から突っ込んで来た馬鹿ってのは」
ライラ「頭領、さっきも説明したが彼らは事故で…」
頭領「ライラ。俺は今客人と話をしてんだ。口を挟むな」
何か言いたげにしつつもライラは堪え、ガレス達3人も緊張した様子で寺の端から両者の様子を見守る。
ジュン「…ベトナム領の方々にはご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。その上で立ち合いの機会を設けて頂きありがとうございます」
ジュンは落ち着いた様子で頭を下げ、ニャアンも慌ててそれに続く。
頭領「…随分挨拶慣れしてるじゃねぇか。不時着したフリで潜り込む練習ってのもスペースノイドの軍警どもはよくやるのか?」
ジュン「少なくとも軍警察ではやらないでしょう。あくまでMSは自国防衛の為の手段です」
頭領「最もな返答だ。流石は公爵家の蒼い騎士、尋問は慣れたもんか?」
ジュン「尋問されてるつもりはありません。あくまで客の気分で気楽に話してます。頭領もさっき我々は客人だとライラ姉さんに言ってましたし」
不法入国してどの口が、と後ろの男が怒鳴ろうとしたのを察した頭領は腕を伸ばして遮り、笑みを浮かべる
頭領「……ははっ、いいガッツしてるじゃねぇの、お前。何、今のは少しカマかけただけだ。悪かったな…お前達の回収手続きが出来る奴らが来るまでこの島での滞在を許す。ただし、面倒ごとは起こすなよ?」
ジュン「はい、ありがとうございます」
ライラ以外の3人とニャアンがだらだら冷や汗を流すなか、ジュンは汗一つかかず再び頭を下げる…
- 28二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 21:41:53
バンソン寺前階段
ニャアン「し…心臓止まるかと思った…」
ジュン「ははっ、そんな大袈裟な…ニャアンだって闇バイトしてた時のお客さんにもあーゆー厳つい輩だっていたろ?」
ニャアン「いや絶対そんなのと比較にならないって!!後ろの人達の目のすわり具合フツーじゃなかったよ!?」
ジュン「そりゃあ不法入国してきたスペースノイド側の人間だもん、怖い目もするって…厳重に監視もつけて下さってるしな」
ジュンは物陰からこちらを見つめる軍服の男達の方を向いてへらへらと笑いながら手を振り、男達は慌てて目を逸らす。
ライラ「…丸くはなったが胆っ玉は相変わらずだねぇ。その場で始末されるとは考えなかったのかい?寺院なんだから始末されてそのまま直葬、なんてさ」
ジュン「確かに寺院だけれどここは観光地ですし、観光で人を呼び戻したい島で態々そんな事向こうがしたくないでしょ。その上で見晴らしのいい寺院に呼んでくれた時点で向こうもあんま事を荒立てたくないんだなぁって、なんとなく分かってましたから」
ニャアン「…ジュンって戦闘と機械いじりの時以外にもたまーに凄く頭回る時あるよね。普段はお客さんから貰うお金に適当で見積もりより高くかかったのに安く貰っちゃったりしてるくせに」
ジュン「い、いやぁ金の計算はちょっと苦手で…それよりほら、時間出来たんだから観光地行こうぜ!?俺市場気になっててさぁ!!」
誤魔化すように笑うジュンに呆れたようにしながらも素直についていくニャアン。表向きは見張り役のライラ達と本命の見張り役の軍服の男達もそれについていく…
- 29二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 21:59:43
確かにMS使う犯罪者からしたら軍警所属で高速機動型のフルアーマータイプなんて物騒極まりないのでいない今は色々と動きやすいと思って揉め事起こす輩がいそう
緊急時にはマチュとシュウジ、なんならベイン爺さんすら出撃して留守を守ってくれてるかもしれん
マチュ「もーっ!!ファン兄ちゃん達帰ってきたらぜっっったい色々奢って貰うんだから!!」ジークアクスで違法ザクの頭跳ね飛ばしながら
シュウジ「そうだね。今度ラーメン奢ってもらおう」ビームサーベルで違法ザクの頭焼き切りながら
ベイン「おー…最近の若者はおっかないのぉ…」機体を降りて犯人達を縛り上げてる
アラガ「あっ、いたぞ!!」
ラゴウチ「はっや…もう終わってやがる…」
- 30二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 22:08:00
- 31二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 22:44:25
おまけ、市場前
ジュン「あっしまった!!!!」
ニャアン「な、何?」
ジュン「暇してる間市場回ろうにもそもそも俺緊急出撃で身一つで飛び出したから財布持ってねぇ…」
ニャアン「あ…私も財布は持ってない…というか、コロニーでの通貨って地球圏じゃ使えない…?」
ライラ「一応地球観光で来るコロニーの富裕層がいない訳じゃないから換金所もあるよ。なんなら物々交換もやってるからそれで交渉したらどうだい?」
ジュン「そうは言ってもなぁ…持ってるもんなんてベルトに巻き付けてるスパナとかドライバーぐらいだし…」
ガレス「逆になんでそんなもん巻き付けてんだよ…」
ニャアン「私もデジカメしか持ってない…」
ジュン「うーん…こいつは困ったなぁ…」ちらっ
ニャアン「え、えーと、うん、困ったね…」ちらっ
ライラ「……金が出来たらちゃんと返すんだよ」ため息
ジュン「流石姉さん太っ腹!!」
ニャアン「ご、ごめんなさい必ずお返しします」
ヘリス「あ、あねさん相手にたかってる…」
アグラ「2人揃ってしたたかなものだな…」 - 32二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 23:15:07
- 33二次元好きの匿名さん25/04/06(日) 23:24:39
多分発売当初(値崩れ前)に買ってる。
値崩れ後も「なんか放っておけなくて」で買い増してここで呆れられてる。
最近評判が上がったのに次の輸入が(ブルキャノン量産の余波で)滞っているので買値(値崩れ当時)で譲ると感謝されるまである。
- 34二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 06:32:40
朝保守
- 35二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 07:54:08
- 36二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 12:07:44
- 37二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 16:14:06
しれっと落下先で観光デートしようとしてるの異国に漂流して待機中に食堂探して飯食ってるゴローちゃん並にメンタル強いなこの2人…
- 38二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 20:19:33
コンダオ市場
無事反連邦勢力の頭領から滞在許可を貰ったジュンとニャアンは一応監査役のライラ達と共に寺を降りてコンソン市場へ赴く。市場では豪快に切られた生の肉やバラ売りの野菜がどっさりと盛られて販売されており、店の人々は活気に満ちた様子で呼び込みをしており、2人にも声をかけてくる。
肉屋「兄さんお肉どうだいお肉!!安くしとくよ!?」
八百屋「肉買うならパクチーも一緒にどうだい!?袋詰めで好きなだけ詰めて1000ベトナムドン!!お買い得だよ!?」
ニャアン「え…えっと生のお肉と野菜は今はちょっと…」ジュンの背中に隠れつつ
ジュン「ははっ、いいなぁここの市場。活気があって、こっちも元気が貰えそうだ」
肉屋「…あれ、よく見たらお二人さん俺らと同郷さんかい?」
ジュン「あー、俺は母さんがベトナム系でね。ニャアンは…どうなんだろう?」
ニャアン「た…多分…?」首傾げ
八百屋「自分のご両親の事なのにそんな曖昧な……あっ、もしかしてお客さん達宇宙から来たのかい?」
肉屋「あー、スペースノイドさんは今の代だと最初から最後まで宇宙暮らしの人もいるだろうし、案外自分の血筋なんて分からないもんだよなぁ」
ニャアン「…スペースノイドに、抵抗はないんですか?」
肉屋「ないない!!遠く離れた所に至って俺らみーんな地球からの兄弟なんだからさ!!」
八百屋「まぁジオンみたいにコロニー落としたり厄介ごと持ってくる連邦だったりには勘弁して欲しいと思うことは多いけどなぁ、あっはっは!!兄ちゃん達は観光かい?」
ニャアン「え、えーと…」
ジュン「へへ、新婚旅行の予行練習!!いーだろー?」ニャアン抱き寄せ
ニャアン「〜っ!!」ジュンの胸元でぽかぽか殴ってる
八百屋「おー、初々しいねぇー」
肉屋「俺らの母ちゃんにもこんな次期あったんだよなぁ…」
八百屋妻「なーんか言ったかい???」
肉屋「無駄な口ばっか叩くとどうなるか忘れたようだね???」
男2人「「へいすんません!!!!」」 - 39二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 20:44:36
賑やかな市場を抜けた2人は、海辺の見える公園のベンチに腰掛けながら八百屋からもらったココヤシにストローを刺したココヤシジュースを飲みつつ、肉屋から貰った鶏肉の揚げ物を食べている。
ニャアン「…これ、飲みやすくておいしい」
ジュン「肉もいけるぜ。ちょっと揚げてる油古いかもとか思ったけど、これも味だよな、あはは」
アグラ「コロニー生活者の割によく市場飯が食えるな。観光客は普通道端に置いてある生の肉を調理したもんや洗ってるかも分からんココヤシなんて手をつけんぞ」
ヘリス「もうちょっと行けば観光客用のお店あったのに…」
ニャアン「でもココヤシは飲むのは中身だから外は平気かなって…」
ジュン「そうそう、旅先を知るにはやっぱ地元の人が本当に食ってるもんを食べないとな」
ガレス「うーん…スペースノイドにしちゃ逞しい奴らだ…いや蒼い騎士は地球育ちだけど…」
ガレスが感心してると、ふとニャアンは市場の隅っこで老婆が重そうな荷台を押している事に気付く。
ニャアン「ジュンごめん、ちょっと手伝ってくる」
ガレス「あっおい、一応監視対象なんだから急に離れるなって!!」
ジュンもそんな様子を見て笑い手伝うために腰をあげる。
???「あ、あの!!」
ふと、そんなジュンに声をかけてきた少年がいた。10か11ぐらいだろうか、ジュンの背丈の半分もあるかないかの少年は緊張した様子でジュンを見上げてる。
ジュン「ん…?」
ライラ「あんた確か…頭領の息子さんかい?」
ジュン「へ!?頭領さんここ出身なのか!?」
ライラ「いや、今は確かカミさんと別居してて息子と妻がこの島にいるとか…」
ジュン「…どこかの演歌好きを彷彿とさせるなぁ…あっ、いやなんでもない!!それで、俺に何か用かい?ええと…」
ソン「僕はソンって言います。その、お兄さんにお願いがあって」
ソンと名乗る少年はポケットから小さな金貨を取り出す。金貨と言ってもベトナムで貨幣として使われている金色の硬貨というだけだ。
ソン「1000ドン硬貨です、僕の月のお小遣いです、これをお渡ししますから、お願いを聞いて欲しいんです」
ジュン「ちょ、待ってくれよそんな急に金渡されても…」
ソン「見たいんです!!
お兄さんが海辺で動かしてたMS!!
あれ…ガンダムですよね!!」
目を輝かせる少年の願いを聞いて、ジュンとライラは思わず顔を見合わせる…
- 40二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 20:59:27
商店街端
ニャアンとガレス達、そして監視していて見かねた見張りの反連邦勢力の兵士達までもが老婆の荷台を押して、なんとか指定の位置までそれを持っていく事に成功した。
ヘリス「お、重かったぁ…」
アグラ「…確かに…これはご老体1人で運ぶのは大変だったな…すいません監視の方々も…」
監視1「ほ、ホントだよ全く…」
監視2「さほど力ある訳でもないのに手伝いなんぞしやがって…」
ニャアン「ご、ごめんなさいつい…」
老婆「ありがとねぇ皆さん。良かったらお礼に好きなもの1つ持ってっていいわよぉ」
ガレス「好きなものって…おばあちゃん古着屋さんかい?」
老婆「ええ、今日から古着屋さん」
ヘリス「きょ、今日から?」
アグラ「また随分急な…」
ニャアン「…どの服も、とても手入れされてて綺麗。ホントに古着なの?」
老婆「手入れだけはちゃんとしてましたからねぇ、たまにクローゼットから出して風通しよくしたりして、埃被らないようにしたりして…」
ガレス「じゃあこれ、全部おばあちゃんの古着かい?」
ニャアン「…こんなに状態いいのに、売るのは勿体無いような…」
老婆「いいのいいの。もう着ても見てくれる人がいなくなっちゃってねぇ…」
少し寂しそうに笑う老婆の顔を見て、ニャアンはハッとする。
ニャアン「…旦那さん…が…」
老婆「よくある老衰よ。あの人歳をとった後も私がドレスなんか着ると喜んでくれるような可愛い人で…あの人がいなくなってからドレスを見ると悲しくなっちゃってね…だから、手放すの」
なんと言葉をかけていいのか分からず一同が戸惑う中、ニャアンは慌てて老婆の手をとる。
ニャアン「ダメだよっ!!売ったらダメ!!」
老婆「お嬢ちゃん…?」
ニャアン「ええとその、説明しにくいけど、私も………あれ?」
ガレス「ど、どうした?」
ニャアン「…ジュンがいない」
監視1「なにっ!?」
監視2「あれっ、ライラ姉さんもいないぞ!?どこ行った!?」
- 41二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 21:23:00
同刻、海辺
ソン「わああああ…!!」
ソンは目を輝かせながら海辺の端の岩陰に姿を隠して片膝をつくブルキャノンを見上げおり、その後ろには困ったようにため息をつくライラと、楽しそうに笑ってるジュンの姿があった。
ライラ「全く不覚だよ…バレないように運んでたつもりがこんな子供に見つかってたとは…」
ジュン「坊主、MSが好きなのか?」
ソン「はいっ!!でも、ジオンが使ってるような細い奴じゃなくて、こういう力強そうなのが1番好きなんです!!後、最初期だけれど01ガンダムとか!!」
ジュン「おー、オメェよく分かってるじゃねぇか!!だよな、MSはゴツくてナンボだよな!!」
ライラ「アンタの相方のガンダムはほっそいけどいいのかい?」
ジュン「オイランゼンはニャアンを守る最適の形でああなってるからいーんだよ」
ライラ「あっそ…」
男はいくつになってもこんなんだねぇと呆れるライラの横で楽しそうにしているジュンはソンに問いかける。
ジュン「ソンはMSパイロットになりたいのか?」
ソン「はい!!…でも、母さんにそれ言うと怒られます。父さんに頼んで反連邦勢力のMS見せて貰った時も物凄く怒って、たまに父さんにあってもその事で今も怒ったりします」
ジュン「たはは、そりゃあいいお母さんだよ」
ソン「…でも、僕にとっては父さんが操るMSの姿がカッコよくて、憧れなんです。僕もいつかあんな風に飛んでみたいって思って…」
ライラ「…MSのパイロットなんてそんな憧れるようなもんじゃないよ。結局コイツらは戦争の道具なんだから」
ソン「で、でも…」
ライラ「もう充分見たろ?他の見張りにバレないうちに早いとこ…」
ジュン「……姉さん待った、俺もうちょいソンと話したいな」
ライラ「……手短にな」
ソン「…?」
ジュンは腰を屈めてソンに目線を合わせて語り始める…
- 42二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 21:43:13
ジュン「ソン。俺がMSを好きな理由はな、お前の憧れって理由に比べると…その、だいぶ濁った理由なんだ」
ソン「濁った…理由?」
ジュン「俺はMSが好きだ。自分の力を増長してくれる機械の鎧が、敵を焼き切る光の剣が、敵の土手っ腹に風穴空けられる砲門が、それらを全て内包したMSっていう最強の兵器で自由自在に飛び回るのが好きだ。でもそれは憧れじゃねぇ。俺はかつてジオンを憎んだ…今だってコロニーを落とした事を考えた奴に限って言えば憎い。その憎しみをぶつける為の力としてブルキャノンは最強の剣だった。だから好きになった…なんとも下賎な理由で好きになったもんだよ…ソンはどうだ?」
ソン「…僕…は……ごめんなさい…そこまでジオンは憎くないです。MSが好きなのも、カッコいいって思うからってだけで…お兄さんみたいに真剣な理由じゃ…」
俯いて謝るソンの頭を、ジュンはポンと撫でる。
ジュン「ばーか、俺の理由が真剣なもんかよ。私怨でフルアーマー乗り回してる奴なんざとんだ不良軍人だよ。寧ろオメーの憧れのほうが立派だ」
ソン「え…?」
ジュン「いいじゃねぇかよ、カッコよく空を飛びたいって夢。それに、ソンはMSで空を飛びたい訳であって別に戦争したい訳じゃねぇだろ?」
ジュンの問いかけを聞いてソンはこくこくと頷く。
ジュン「ならいくらでもやりようがあるじゃねぇか。テストパイロットでもいいし…コロニーによっちゃMSを使ったサーキットレースなんかもやってるだろ?…MSは戦争のものって思っちまって嫌な顔される事は多いと思うけどよ、人を助けたり、夢を与える事だって出来るんだ。お前がその為にパイロットを目指すってんなら、俺は応援するぜ」
ソン「っ…!!はいっ!!」
嬉しそうに笑うソンの頭を、ジュンはまた優しく撫で、本当に変わったんだなと思いながらライラは2人を見守る…
- 43二次元好きの匿名さん25/04/07(月) 23:07:00
同刻、市場端
ガレス「おーいあねさーん!!…ダメだ、この辺にはいなそうだなぁ…」
監査役1「まぁライラ姉さんがいればトラブルになるような事はないと思うが…」
監査役2「しれっと蒼い騎士もいなくなってるしなぁ…ライラ姉さんの部下だったとは聞いているからまぁ、平気か…?」
ニャアン「…ガレスさん達もそうだけど、ライラさんって凄い信頼されてるんだ」
ヘリス「そりゃあねぇ。あねさんは徴兵されたのにロクに賃金も貰えなくて路頭に迷ってた僕らを拾ってくれた恩人だもの」
アグラ「反連邦勢力に加担した後も組織として俺達下の者が足並みを揃えられるようになったのはあねさんのおかげだ。頭が上がらないよ」
老婆「なんだかごめんなさいねぇ…私のお手伝いしてる間にお友達が迷子になっちゃったのかい?」
ガレス「んー…いやまぁあながち間違いではない…か…?」
老婆「お詫びついでにホラ、ホントに好きなもの持ってっていいから、ね?」
ニャアン「いや、だからおばあちゃんそれは……あれ?」
ガレス「今度は何よ?」
ニャアン「……あの船、軍艦?」
ニャアンが指差す方向にガレスが目を凝らすと、確かに海の端の方に黒い軍艦が5隻、横に並んでこちらに近付いているのが見える。
ガレス「……おい…おいおいおいおい!?どういう事だよ!?
統一機構の軍艦だぞ!?」
ガレスの叫びを気にも留めず、5隻の軍艦は次第にコンソン島へと距離へと近付いて来る…
- 44二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 00:11:08
マジで五千ハイト硬貨六枚をポケットに突っ込んであれば良かったんだけどね…
- 45二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 05:57:51
朝保守andいよいよ放送間近
- 46二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 11:29:26
勝利したジオンですら派閥争いでゴタゴタしてるから敗戦した連邦側も色々大変そうだ…
- 47二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 14:16:25
コンソン島海辺端の岩陰
ソン「あ、あの。ブルキャノンを見せてくれてありがとうございました!!これ、約束のお金…」
ジュン「いやいいって別に。見るぐらいタダで」
ソン「い、いえ!!元々隠してたものを見せて貰ったんですからこれぐらいはさせて下さい!!」
ジュン「ええ…?最近の若い子はしっかりしてるなぁ…」
目を輝かせて1000ドン硬貨を差し出してくるソンを見ながら困ったようにジュンが頭をかいていると、隣でライラが無線の着信音に気付いて応答する。
ライラ「ガレスかい、どうした?」
ガレス『あねさん大変です!!統一機構の軍艦が島の周りに!!頭領から会話の為にあねさんに出て欲しいと!!』
ライラ「なんだって…?」
眉を顰めてライラはブルキャノンの隣に佇むガルバルディ改の肩に飛び乗って海の方へ目を凝らす。
ライラ「……確かにこちらからも確認出来た。統一機構の遊撃艦隊で間違いない。ガレス、避難指示を出したらすぐに海上戦用ボートの用意をしな。オープンチャンネルで交渉する」
ガレス『避難指示の為の連絡申請は今ハリスが島の放送局へ出してます!!現場の避難誘導はアグラが指揮してるので、すぐに向かいます!!』
無線から聞こえる声はブルキャノンの足元にいる2人にも聞こえ、ソンは不安そうに声をかける。
ソン「統一機構がこの島に来たんですか!?…この島を、襲いに…!?」
ライラ「まだそうと決まった訳じゃないが…ファンボイ、アンタはここで待機だ。うっかりブルキャノンを盗られたりなんてしたら国際問題になりかねないからね」
ジュン「…了解」
ガレス「わりぃあねさん待たせた…っておいファンボイオメーどこ行ってたんだ!?」
ジュン「ガレスさん!!ニャアンは!?」
ガレス「今避難中だよ!!海から離れたバンソン寺に皆んな集って…って坊ちゃん!?なんでまたこんなとこに!?」
ソン「あ、ええと、その…」
ライラ「ガレス、ボートの用意は出来たんだろ!!早く行くよ!!」
ガレスは慌てて海辺へと駆け出し、その隙にライラはソンへ早く避難するように促しつつ、自身は愛機のコクピットへ飛び込む。
ライラ「…話し合いで済めばいいんだけどね…
ライラ・ミラ・ライラ、ガルバルディ改、出るよ!!」
赤いモノアイを輝かせるワインレッドのMSは岩陰から飛び出し、ガレスの操るMS海上戦用ボートに飛び乗って艦隊へと向かう… - 48二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 14:17:09
同刻、バンソン寺
ライラのガルバルディ改が交渉の為に艦隊へ向かっていたその頃、突如鳴り響いた避難警報に従って島民達、更には一部の観光客達までもがバンソン寺の敷地内に避難していた。7000人前後の島民に加えて観光客までもが敷地内に押し寄せた為小さなパニックが起きかけていたが、頭領の指示を受けて民間人の誘導をするアグラ及び反連邦勢力の幹部達の誘導により大きな怪我をするものもなく避難は進んでいる。
また、避難の波の最後尾ではあるがニャアンも老婆を連れてバンソン寺の端の方へ到着する。
ニャアン「…多分、ここまで来れば大丈夫」
老婆「ありがとねぇニャアンちゃん。こんなおばあちゃんを気遣ってくれて…」
老婆はニャアンに感謝を述べつつも不安そうに海の方を、そして、荷台を置いてきた市場の方を見つめる。
ニャアン「…」
今度こそ老婆に言いたい事があって声をかけようとしたニャアンだったが、避難誘導をする列の端から例の頭領と黒い長髪の女性が言い争うような声が響き、また声をかけるのを中断してしまう。
女性「ソンがどこにもいないの!!海の方に行くって言ってたから避難に遅れたんだわ!!すぐに助けに行かないと!!」
頭領「今はダメだ!!下手をしたら連邦の奴らの攻撃が…!!」
女性「助けに行くなって言うの!?…貴方はいつもそう…勝手に反連邦勢力に入って頭領になって…!!私達の事何も考えてない!!」
頭領「ち、違…」
ニャアン「あの!!!!」
突然大声で叫ぶニャアンの声に2人は驚いて何事かとそちらを向く。
ニャアン「あっ、ご、ごめんなさい……でもその、頭領さんは島の皆んなを守ろうとしてるから…貴女に危ないところに行って欲しくないんだと、思います…すいません横から…」
女性「そ…それは…でもソンが、息子が…!!」
ニャアン「私が行きます!!海辺にいるソン君ですよね!?」
女性「えっ…」
そう言ってニャアンは寺院の端に停めてあった自転車に飛び乗って坂を駆け降りる。
頭領「あっ、お、おい!?」
慌てて2人が呼び止めようとするよりも早く、ニャアンは警報の鳴り響く島を自転車で駆け降りる…
- 49二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 16:36:03
コンソン島海域
水上戦用ボートを足場にしながら統一機構の艦隊へと向かい、ライラは停戦信号を発射しつつオープンチャンネルによる通話を試みる。
ライラ「こちらベトナム軍MS隊ライラ・ミラ・ライラ。前方艦隊に告ぐ。コンダオ諸島領域内での戦艦運用は事前通達が必要である事が軍事協定で定められており、貴官らの船に関する通達は確認されていない。直ちに海域からの離脱を…」
機構艦長「ああ、裏切り者のライラ大尉か。連邦から逃げ出したお前の噂は聞いていたが、まさか本当にこんな小島で用心棒をやっているとは…随分落ちぶれたものだな」
聞き覚えのある露骨に蔑むような嫌な響きの声に苦虫を噛み潰したような顔をしながらも、ライラは落ち着いて言葉を選ぶ。
ライラ「…お久しぶりです、艦長殿。貴殿の仰る通りこの島は落ちぶれた元連邦兵を傭兵に雇う程度のことしか出来ない小島です。連邦の軍艦が侵攻するような価値のある場所ではありませんが…」
機構艦長「匿名の通報があったのだよ。反連邦勢力の頭領達がコンソン島に集い連邦統治国への大規模なテロを画策しているとね」
ライラ「根も葉もない大ボラです。彼らは不時着した漂着者達を中立国に保護してもらえるように手配を…」
機構艦長「そういう建前で搬入した2体のガンダムタイプを用いての武力介入もテロの計画の視野に入れているのだろう?我々はコンソン島へ上陸し反乱分子の摘発を行う。潔白だというのであれば君こそ直ちに退きたまえ」
ライラ「…はっ、成る程。それが今回の建前かい。
結局のところは『中将閣下の隠し財産』の在処が知りたいってだけだろ?」
機構艦長「………」
ライラ「だとしたらハズレだよ、アレの在処は…」
機構船長「各船に告ぐ、先行するMSからの攻撃を確認、これより迎撃を開始せよ。また、コンソン島に潜伏する反乱分子の排除並びに関係者の鹵獲も同時遂行する」
ライラ「っ…!!こいつ…そこまでやるか!!ガレス、交渉決裂だよ!!気合い入れな!!」
ガレス「へいっ!!」
ガレスの操る水上戦用ボートは加速して中央の戦艦へと突撃するが、戦艦ブリッジの艦長はそれを冷ややかな目で見下す。
機構船長「…迎撃だ。それと、例の機体による遊撃部隊も出撃させろ。砲撃支援との連携のいい試験練習になるだろうさ」
指揮官の号令と共に、各艦から2機ずつ、計10機の黒い影が空へと飛び出す…
- 50二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 16:36:52
ガレス「あ、あねさん!!向こうの戦艦から何か飛び出して来ましたぜ!!」
ライラ「…!?アレは…MA!?」
ガルバルディ改が見上げた先の頭上にいるのは、10機の黒い大きな円盤のようなMAだった。円盤の下部分には大型のビームライフルとブースターが連結したような機部となっており、奇抜な形状からは創造もつかない速力でライラ達に迫り、ビームライフルの連射を放ってくる。
ガレス「ちいっ!!」
ガレスはドリフト走行のような舵捌きでビームを避け、ガルバルディ改はボートの上でビームライフルと盾を構えながら迎撃を行う。下からの迎撃を受けて円盤型のMAは散開しつつフォーメーションを取り、旋回しつつも再び水上のガルバルディへと狙いを定める。
ガレス「げっ囲まれた!!」
ライラ「焦る事ないよガレス!!ただし足を止めたら一瞬で蜂の巣だ!!確実に一体ずつ落とす!!どうにか奴らの真上に回り込みな!!」
ライラの指示を受けてガレスは頭上からのビームを避けつつ、飛行する円盤型MAのうち一体の真下につく。
ライラ「その形なら真下の相手は撃てないだろ!?」
…ガルバルディ改がライフルを真上に構えたその直後、
円盤型のMAは一瞬にしてモノアイタイプの巨大なMSへと姿を変えて真下のガルバルディへとライフルを構える。
ライラ「なっ!?」
ライラは慌てて盾を構え直して予想外の真上からの反撃を防ぐが、その隙に頭上のMSは再び一瞬でMAへと変形して距離を取り出してしまう。
ガレス「な、なんだ今の!?」
ライラ「っ…可変型MS…もう実戦投入の段階まで進んでいたのか…!?」
- 51二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 16:38:32
同刻、統一機構戦艦ブリッジ
副艦長「アッシマー隊10機、いずれも安定した速度でフォーメーションを維持出来ています。戦闘中の可変機能運用にも問題は見受けられません」
艦長「結構…身内贔屓かもしれんがこれからの大気圏内での戦局を左右するのはああいった可変機部隊による制圧戦術だと私は思っているよ。このアッシマーがより量産されれば、中将閣下の推されるような重武装だけが取り柄のフルアーマータイプによる一騎当千という古臭く合理性に欠けた戦い方はもうすぐ終わるだろうさ」
副艦長「是非そうなって欲しいものです…しかし…こんなにも早くアッシマーの実戦投入が出来るようになるとは思いませんでしたな」
艦長「ああ。スポンサーは勿論、『あのお方』には感謝せねばなるまい…第二艦から第四艦はアッシマー隊の援護を開始せよ、これより砲撃支援との連携を開始する」
艦長の指揮が伝わると、左右の4隻の主砲が一斉にガルバルディ改へと向けられる。
ライラ「っ!!ガレス!!奴ら主砲まで使うつもりだ!!気合い入れて避けな!!」
ガレス「マジかよっ!?」
ガレスが回避行動を取ると同時に4隻の主砲は一斉に轟音を轟かせて黒煙を吹き出し、放物線を描いて落ちた砲弾は巨大な水柱を作り、その衝撃がコンソン島をも揺らす。
肉屋「うおっ、ほ、ホントに撃ってきたぞ!?」
八百屋「…どうなっちまうんだ…俺達の島は…」
島民達が不安そうにする中、頭領とその妻、それから老婆はそんな中市場に向かって自転車で駆け出した少女の事をも不安に思っていた…
- 52二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 16:51:02
プチ機体設定
ガルバルディ改
ジオニック社と連邦軍の技術連携によって開発されたMS、ガルバルディをライラ専用に改造したカスタム機。ワインレッドの装甲とライラのスカーフを思わせる黄色い首周りが特徴的。
ベースとなったガルバルディはガンダムエンジニアリング計画によって開発を断念する事になったジオニックの開発陣営が地球側に寝返って技術提供を行なった事によって開発され、その経緯と主にジオニック社側の開発陣による執念からガンダムに匹敵する高性能機体として高いスペックを誇り、ライラ専用のカスタムを施す事でより高い運動性を会得するに至った。
武装はビームライフル、ビームサーベル、盾内蔵のミサイルランチャーとシンプルに纏められており、使い勝手が良い。
アッシマー統一機構仕様
統一機構で開発された最新鋭の可変MA。
形状はティターンズで開発されたアッシマーと全く同じだが、黒い装甲と赤いモノアイが特徴的な統一機構仕様のカラーリングになっている。
本来ならば完成まで後数年は必要だった筈だが、とある筋からの情報提供とスポンサーの資金提供により今の時代で完成され、連邦初の大気圏飛行可能な可変MAでありながら高い機動性を発揮、編隊を組んでの連携攻撃と瞬間的なMS形態への変形によって既存のMSと一線を画する高速戦闘を可能にした。
武装は機体下部に取り付けられた大型ビームライフル。連射性と威力の両面で優秀な武器。 - 53二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 18:06:58
ここでアッシマーか……!
偶に懐かしいメカが出てくると宇宙世紀0085だったなそういえば、となる - 54二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 18:51:50
ひでえ妄想なんだけど!こんなの可哀想なんだけど!
ニャアンの盾になりたい(なった)(完全妄想)4|あにまん掲示板これは、1人の少女の傷から盾になった若きMS乗りのお話。※このスレは『(完全妄想)ニャアンの傷になりたい』の続きです。元々はニャアンに恋した1人の連邦軍スパイのMS部隊特務隊員による傷になりたいスレだ…bbs.animanch.com↑の165レス目で父親をジュンに焼き潰された後、漆黒の意志でニュータイプ能力に目覚めてから四肢を切り落とされてリユース・P・デバイスの被験体となりゼクノヴァ上等な特級呪物級のMSを与えられて父親の仇を討つべく連邦関係者絶対葬るウーマンと化したマリアちゃんが見て見たい!
もうすぐ本放送なのでネタが被った時に備えてこれだけは言っておきたかった(遺言)
- 55二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 19:13:38
- 56二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 19:30:07
同刻、市場
ニャアン「わっ…!?」
海面に着弾した戦艦砲撃の轟音は島中に響き渡り、バンソン寺から市場まで自転車を漕いでいたニャアンもその轟音を聞いて思わず急ブレーキをかけ、更には無数のビームまでもが飛び交い始めている海域までもが目に入る。
ニャアン「っ…急がないと…!!」
気合いを入れ直してペダルに足をかけようとするニャアンだったが、ふと彼女は自分がちょうどさっきの老婆の荷台の横で急ブレーキをかけた事に気付く。
ニャアン「あ………」
ニャアンは少し迷ってから、荷台で少しあることをして、それから改めて自転車に飛び乗って海辺を目指す…
同刻、海辺の岩陰
市場やバンソン寺にすら爆音が響くという事はつまり、海辺の岩陰にいるジュンとソンはそれ以上の轟音と衝撃を感じており、両手で耳を塞ぐソンを庇いながらジュンは空中から海面のガルバルディ改へ射撃を続けるMAを睨みつける。
ジュン「あの馬鹿どもマジでおっ始めやがった!!!!コロニーでやり合ったスパイどもといい加減ってのを知らねぇのか統一機構は!?」
ソン「ほ、本当に始まった…戦いが…」
ジュン「っ、ソン、こっちに来い!!」
怯えるソンを庇いながら、ジュンはブルキャノンのコクピットを開けて飛び乗ろうとする。
ニャアン「ジュン!!!!」
しかし彼はいきなり呼び止められて思わず振り返る。そこには市場の方から乗ってきた自転車から飛び降りてやって来たニャアンの姿があった… - 57二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 19:31:13
ジュン「ニャアン!?避難してたんじゃないのか!?」
ニャアン「それどころじゃないの!!今頭領さんの息子さんが海辺で………あれ、ジュン、その子って…」
ソン「は、はい、あの、ソンです。一応頭領の息子です」
ジュン「あー…もしかして頭領の息子さんがいないからって慌てて海辺まで来た感じか…?」
ニャアン「……ジュン、今からブルキャノンにソン君乗せてバンソン寺まで運ぶつもりだっだ…?」
ジュン「いやまぁ、うん…入れ違いにならなくてよかったな、あっはっは」
ニャアン「……む…無駄足踏んだ…」orz
ソン「な、なんかごめんなさい…」
緊迫した状態だったがニャアンが来た事でジュンの心は少し軽くなり、ソンもなんかうっかりしてそうな人だなぁと思って先程までの恐怖がちょっと和らいでいた。
が、再びの艦砲射撃が今度は市場に直撃して大爆発を引き起こした事によって3人は再び今の事態の危険さを思い出し、慌てて市場の方を見る。
ソン「い、市場が…!!」
ジュン「いよいよ引き篭もってる訳にも行かなくなって来たな!!ソン、ニャアン、早く乗れ!!」
ニャアン「…私は、流石にこっち乗った方がいいよね」
ニャアンはブルキャノンの隣に佇む黒紫のガンダムを見上げてジュンに暗に願う。私も一緒に戦いたい、と。
ジュン「……大丈夫かニャアン。空から落ちて半日足らずで連戦になるぜ?」
ニャアン「…島の人達と一緒に逃げてたら…難民居住区にいた時の事思い出した。ここの人達はあの時の私達と違ってちゃんと認められてここにいるのに…あんな風に逃げなきゃいけないのは、絶対おかしい!!」
ニャアンの真剣な眼差しを見て、ジュンは深くため息をついてから笑う。
ジュン「…わーったよ。そうなったお前はマチュ以上に止まらないもんな…分かった、一緒に戦おうぜ…でも、今回のニャアンに頼みたい事は、今までと少し違う。
島の皆んなを…俺が帰る場所を守る為に、力を貸してくれ」
ニャアン「…うんっ!!」
- 58二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 19:33:44
同刻、コンソン島海域
ライラの操るガルバルディ改は素早い射撃とガレスの小回りを活かした巧みな操舵技術によって10機のアッシマーによる集中砲火をどうにか掻い潜ってはいるものの、防戦一方の状況が続く。
ガレス「あねさんマズい!!連中の主砲が島を撃ち始めた!!早く止めねぇとバンソン寺が…!!」
ライラ「分かってる!!だがこの数は…!!」
攻めあぐねながらも上手く避け回るガルバルディ改を見ながら、副艦長は艦長に尋ねる。
副艦長「引き続き砲撃は島へ向ける形で宜しいのですか?砲撃の援護は一度ライラ元大尉の方へ向けても…」
艦長「所詮一年戦争末期に作られた旧型のカスタム機だ、取るに足らん…それに、『中将閣下の隠し財産』はともかく、あの忌々しい騎士気取りを早く引き摺り出すにはこの方が効果があるだろう?」
砲撃手「主砲射程圏内にバンソン寺が入りました!!」
艦長「よし撃て。ただし直撃はさせるな。頭領並びに幹部達を炙り出せれば儲け物だからな」
中央艦の主砲がより高い角度を傾き、バンソン寺目掛けて砲撃を放つ。
ライラ「しまっ…!!」
頭領「っ…!!!!」
砲撃がこちらに向かっている事に気付いた頭領は咄嗟に隣にいた妻を抱き寄せ、後ろを向いて彼女を庇い…
それと同時に海辺から飛び出した青い閃光が砲撃とバンソン寺の間に割って入り、その砲弾を盾で受け止める。
頭領「っ…!?こいつは…!!」
副艦長「か、艦長!!」
艦長「……ようやく出て来たか…公爵家の蒼い騎士!!!!」
砲撃よって生じた黒煙を盾の一薙ぎで振り払い、全くの無傷で姿を現した青い重装甲のガンダム、そしてその少し後に海辺から飛び出した黒紫の軽量型ガンダムが、バンソン寺を守るようにゆっくりと着陸する…
- 59二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 20:04:03
バンソン寺を守るように海辺から飛び出した2機のガンダムは寺前の開けた場所にゆっくりと着地し、着地と同時にブルキャノンは片膝をつき、オイランゼンはそんなブルキャノンをカバーするように前に立ちはだかる。
肉屋「お…おいこれって二体ともガンダムじゃねぇのか!?」
八百屋「なんで島の海辺からこんなもんが…いや誰が乗ったんだ!?」
突然現れたガンダムの姿に避難者たちがどよめいていると、ブルキャノンのコクピットが開き、そこからソンを抱えてジュンが飛び出す。
頭領妻「そ、ソン!!」
ソン「母さん!!」
頭領の妻は泣きながらソンに駆け寄って抱きしめ、ソンは照れくさそうにしながらもされるがままになっている。
頭領「…ソンを…ここまで連れてきてくれたのか…」
ジュン「あー…すいませんね、その、勝手に敷地内でMS使っちゃって…後、今からもーちょい動かすつもりなんですけど、お目溢し頂けると幸いです」
老婆「あ、あの、軍人さん!!さっきその子を助ける為に女の子が海辺に…!!」
ジュン「ん?ああ大丈夫、その子は俺のマヴでさ。ほれ、そっちのガンダムに乗ってるから」
驚いた様子でオイランゼンとジュンを見比べる老婆を見ていたずらっぽく笑いながらジュンは再びブルキャノンのコクピットに飛び乗ろうとする。
ソン「ま、待ってファンボイさん!!」
ジュン「ん?」
ジュンが振り返ると、半泣きの母親から離れたソンが再び1000ドン硬貨をジュンに差し出す。
ソン「やっぱりこれ、ちゃんとお支払いします!!見るだけじゃなくてなくて、乗せて貰っちゃいましたから…」
ジュン「ははっ、そっか。じゃ、確かに貰うぜ?…代わりにもっとカッコよく動くブルキャノンを見せてやるからさ」
ソン「はい!!」
ジュンは、MSに憧れる少年との約束を交わして小さな金貨を受け取る…
- 60二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 20:05:57
ニャアン「…ジュン、頭領さんに断り入れられた?」
ジュン「おう!!…あっ、返事は貰ってねぇけど…ま、緊急時だし大丈夫だろ、あっはっは」
ニャアン「もう…そーゆー適当なことばっかやってるからジャンク屋の帳簿が変な事になるんだよ…?」ジト目
ジュン「うっ、うっす…ま、その反省は後でやるとして…ニャアンはさっき言った通り、俺が発進したらすぐにフィールドを展開してくれよな」
ニャアン「それは分かったけど…ブルキャノンって大気圏内でも飛べるの?」
ジュン「ばーか、改修されたブルキャノンが何のためにマントつけてると思ってんだよ」
ニャアン「ふつーマントは飛ぶためのものじゃないんだけどね…でもまぁ、飛べるなら分かった…気をつけてね」
ジュン「おう、ニャアンもな。
ジュン・ファンボイ。ブルキャノン・ブラウリッター、出るぜ!!!!」
ジュンの叫びと共に飛び上がったブルキャノンは、キャノン砲を収納して青い炎のマントを展開し浮遊、その姿は避難者全ての目に映る。
肉屋「ほ…炎のマント…?」
肉屋妻「…MSも綺麗なもんだねぇ…」
人々の視線を受けながら、蒼い騎士は統一機構の艦隊目指して飛び出していく。
ニャアン「…私達も頑張ろう、オイランゼン」
ニャアンの呼びかけに応えるように、黒紫の隣人もまた青い瞳を輝かせて紫水晶の盾を浮遊させる…
- 61二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 21:44:49
機構オペレーター「か、艦長!!ブルキャノンがこちらに接近しています!!」
副艦長「接近だと!?…まさかあの形態のブルキャノンは大気圏での飛行も可能なのか…!?」
艦長「所詮フルアーマータイプの後付けだ!!アッシマー隊は標的をブルキャノンに変更!!ガルバルディは艦砲射撃で充分牽制出来る、なんとしてもあの連邦の面汚しを撃ち落とせ!!」
艦長の怒声混じりの命令を聞いたアッシマー隊はフォーメーションを組んで上昇し、左右五機に分散して挟み込むようにブルキャノンへと迫る。
ジュン「ああ!?ライラ姉さんこのへんてこな円盤は何だ!?」
ライラ「見た目で侮るんじゃないよ!!連邦最新型の可変MAだ、真上や真下を狙っても瞬間的にMS形態になって反撃してくる、油断ならない相手だよ!!」
ジュン「はっ、そんな細々やる気はねぇ!!真正面からパワーで潰すのが指揮官仕込みのフルアーマーなんでなぁ!!」
不適な笑みを浮かべるジュンがアクセルを踏み込むと、ブルキャノンは凄まじい速度で加速し、左右からアッシマーが攻撃する前にそれらを振り切り、そのまま真っ直ぐ真ん中の戦艦に突っ込む。
副艦長「うわっ…!?」
艦長「た、対空防御用意!!」
艦長の号令によって放たれた対空ミサイルを、ブルキャノンは重装甲を思わせない身軽な動きと驚異的な加速で避け、そのまま戦艦の真上を通り抜けてその後方に浮遊する。
ジュン「ほら早く来やがれよ新型MAども!!速さが取り柄なんだろ!?」
艦長「こいつ…!!アッシマー隊!!奴を逃すな!!」
殆ど怒鳴るような艦長の命令を受けてUターンするアッシマー達を見て、ジュンは充分島から距離をとった事を確認してから反撃に転じる…
- 62二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 21:45:38
左右から5機ずつ迫るアッシマーに向かって、リッターモードのブルキャノンはビームライフルの連射を避けながら再び真正面から突っ込んでアッシマーと交差するようにして編隊を横切る。
隊員1「クソッ、また横切りやがった!!」
隊員2「旋回してもう一度陣形を…!!」
ジュン「遅せぇんだよボケが!!!!」
アッシマー達が旋回しようとした瞬間、ブルキャノンはその場で宙返りし、その途中でリッターモードからキャノンモードに変形し、海面に頭を向けた状態で右手のライフル、左手の盾内蔵カノン砲、両肩のキャノン砲の一斉射撃で左右端の2機と中央の1機のブースターに射撃を掠めさせて3機のアッシマーを瞬く間に無力化する。
隊員3「こいつ!?」
ジュン「変形なんざこっちも出来んだよ!!」
射撃直後再びリッターモードを起動して加速するブルキャノンは両機を落とされ陣形を乱したアッシマーへと斬り込む。
隊員4「旋回が間に合わない!!可変して迎撃する!!」
内側の二機がMS形態になってブルキャノンを迎撃すべくライフルの連射を放つが、ブルキャノンは凄まじい加速でこれを避け、一気に白兵戦の間合いに踏み込む。
隊員3「う、うわっ!?」
ジュン「ああ…?コイツもモノアイなのかよ…飛んでる時の見た目は空飛ぶカップ焼きそばだしよぉ…テメェらんとこのMS開発者の脳みそはどうなってんだよボケが!!!!」
ブルキャノンは間合いに入ったアッシマーの首をライフルブレードで跳ね飛ばし、隣にいたアッシマーのライフル射撃を零距離で構えたエアロシールドでライフルを暴発させ、怯んだところを盾の実体刃で斬りつけてまた首を刎ね飛ばす…
- 63二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 22:23:11
機構オペレーター「あ…アッシマー7号機撃墜…先に撃墜された4機同様パイロットは無事のようですが…」
副艦長「馬鹿な…交戦開始から1分足らずで5機のアッシマーが落とされたというのか…!?」
艦長「裏切り者の処刑人め…!!第4、第5艦、アッシマー隊を援護しろ!!アッシマー隊はその隙に島の側に回れ!!奴も島の周囲ではフルアーマーの火力は使えまい!!」
喚くように命令する艦長の命令を受けて残存したアッシマー達は島の方へと逃げるように飛んでいく。
ジュン「ってめぇ!!」
ジュンがそれを追おうとすると両端の軍艦からの艦砲射撃がブルキャノンへと迫り、それを避ける為に回避行動を取る為に間合いが開いてしまう。
ジュン「邪魔くせぇんだよ!!!!」
ジュンは怒鳴りながらライフルとカノン砲の狙撃で両端の主砲を撃ち抜いてから再びアッシマーを追いかける。
ジュン「悪い姉さん!!残りの3隻は姉さんでなんとかしてくれ!!」
ライラ「大丈夫なのかい!?島の付近でビームなんて使ったら…!!」
ジュン「あとはもう全部首跳ね飛ばして倒す!!…それに島には俺のマヴがいるしな!!」
ジュンとライラがすれ違う頃、アッシマー隊は島を縦にして迎撃の構えを取ろうと島へ近付いていた。
隊員1「到着次第MS形態になって奴を迎撃する!!島を盾にしておけば奴もビームは撃たない筈だ!!」
隊員2「了か…」
隊員の1人が島の付近へ先行しようと加速した次の瞬間、
突然海面から飛び出したペタルビットがそのマッシマーのブースターを真っ直ぐに切り裂いて海へと突き落とす。
隊員1「何っ!?」
隊員達が急停止すると更に3枚のペタルビットが海面から飛び出して残り4機のアッシマーを追いかけ回し始める。
頭領妻「あ…あれもMSの武器…なのかい?」
頭領「らしいな…なんとも不思議な武器だ…」
驚くように頭領が見上げるオイランゼンは、片膝をついて祈るようにしながらもニャアンの意思に応えてペタルビットを操り、迫る脅威を迎え撃つ。
ニャアン「…ちゃんと守れる…私とオイランゼンなら…!!」
- 64二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 22:24:06
島へと迫る4機のアッシマーは、海中から飛び出して奇襲を仕掛けたペタルビットに追いかけ回される。飛び道具こそ積まれていないものの、実体刃のフレームを携え、MA形態の速力にも追従する程の速力で、尚且つビット特有の不規則な軌道で迫るペタルビットは突進だけでもかなりの脅威であり、4機のアッシマーはこの紫水晶の空飛ぶ盾に翻弄されている。
隊員3「くそっ、こいつ!!」
アッシマーの1機が痺れを切らしてビットをビームで狙い撃つ。
隊員1「ば、馬鹿やめろ!!そのビットは…!!」
先のクランバトルの情報からビットの特性を把握していた隊員の1人が静止をかけた時には既にそのアッシマーは引き金を引き、ビットにビームを直後させ…
そのビームを反射して別方向にいるビット3つに当て、そこから更に反射した三本のビームは他のアッシマーの頭部目掛けて放たれる。
隊員1「くっ!!」
特性を把握した隊員の1人だけはビームを避ける事が出来たが他の2機は頭部をやられて墜落、ビームを撃ったアッシマーも停滞していたビットの突進を受けて両手両足を切断されて落下する。
隊員1「くそっ…せめてスペースノイドの新型だけでも!!」
最後の一機となったアッシマーは迫るビットを避けながら、バンソン寺前に佇むオイランゼンを発見して突進する。
肉屋「う、うおっこっちに来たぞ!!」
ニャアン「っ、皆んな離れて!!」
オイランゼンは立ち上がってヒートシミターを引き抜き、迫るアッシマーを迎え撃とうと構える。
隊員1「このっ…宇宙のゴミがああ!!!!」
アッシマーは頭上から迫って拳を振るうが…
ジュン「ゴミはテメェだよ」
その拳はリッターモードで回り込んだブルキャノンの構えた盾によって空中で受け止められた…
- 65二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 22:25:39
MS形態となったアッシマーは通常のMSに比べて一回り大きく、それはフルアーマータイプのブルキャノンと比べてもそうであった。単純な馬力もその分優れており、並のMSならば盾の上から放った拳で相手の姿勢を大きく崩す事も可能だろう…だが、今このアッシマーが拳を放った相手はそれを者ともせず、盾の薙ぎ払いで逆にアッシマーの姿勢を大きく崩し、更にはその隙にコクピットへ飛び蹴りを放ってバンソン寺の反対側へと蹴り飛ばす。
隊員1「くっ…そぉ!!!!」
蹴り飛ばされながらもアッシマーがライフルを構えるのと同時に、ブルキャノンはエアロシールドを投げ飛ばす。ジェットブースターの噴射で加速した盾の一撃がライフル直撃し、アッシマーはその爆発に巻き込まれ、市場へと落下する。
隊員1「っ…!!」
海と違って陸地での不時着、衝撃を覚悟して隊員は目を瞑るが、何故かその衝撃は来ない。不思議に思い目を開けた隊員は、その理由に思わず言葉を漏らす。
隊員1「…何故…助けた…」
そう言って見上げた先には、
盾を投げて空いた左手でアッシマーの片腕を掴み浮遊するブルキャノンの姿があっ。
ジュン「…オメーらがバカスカ撃って既に散らかってるけどよ、ここ市場なんだよ。オメーが墜落したら尚のこと散らかるだろうが」
隊員1「………」
ジュン「…どうする?まだやるか?」
隊員1「……いや…もういい…投降するよ…」
ジュン「おう」
ジュンが短く応えながらブルキャノンを操りそっとアッシマーを下ろす様子を、避難者達、そして、ニャアンも見守っていた…
- 66二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 22:47:49
機構オペレーター「……あ…アッシマー1号機行動停止……アッシマー隊…全滅です…」
艦長「馬鹿な…アッシマー10機全てがあの2機に沈められたのか…?」
副艦長「っ、各艦へ通達!!直ちに海域から撤退せよ!!アジア基地に集結して再度立て直しを…」
ライラ「そんな暇があると思ってるのかい?」
副艦長が指示を出していると、ガルバルディ改が水上機から戦艦甲板へと飛び乗ってブリッジにライフルを構える。
副艦長「が、ガルバルディ…!!!!」
艦長「貴様いつの間に…!!」
ライラ「最新型の機体性能を過信して旧式を下に見る…統一機構設立前からの悪い癖が抜けてなくて助かったよ。おかげで楽に懐に潜り込めた」
艦長「な、何をしている!!早く撃ち落とせ!!」
機構砲撃手「この距離では無理です!!」
ライラ「周りの船も動くんじゃないよ!!この艦長殿がくたばったら敗北したアンタらの責任を持てる奴はいなくなる…出来るだけ敗残兵の処理は穏便に済まそうじゃないか」
オープンチャンネルから響くライラの声を聞いて、他の艦隊は武装を収納して降伏信号を発信する。
ライラ「慕われてるねぇ、艦長殿」
艦長「貴様…!!」
艦長が歯噛みしていると、アッシマー隊を無力化したブルキャノンが再び戦艦前まで飛んでくる。
ジュン「悪い、待たせた姉さん」
ライラ「遅いよ全く。もう片付いちまったじゃないか」
艦長「ジュン・ファンボイ…!!中将閣下からスペースノイドに鞍替えをしながら騎士を名乗るクズが…!!」
ジュン「ばーか、騎士ってのは元々金貰って決闘して金稼いでるような輩だぜ?今回は特に騎士らしくやったつもりなんだけどなぁ」
艦長「金…!?反連邦勢力に買収でもされたか!?」
ジュン「そんなご立派なもんじゃねぇよ。
夢見る少年から1000ドン硬貨を貰ったもんでな」
そう言ってジュンは笑いながら、手元でソンから貰った1000ドン硬貨を軽く弾く…
- 67二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 22:53:16
10機のアッシマーがX分で全滅だとぉ!?
- 68二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 22:53:53
- 69二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 22:55:36
(相手の種類と環境とか違う部分はあるけど)ほぼほぼ1人で12機(だっけ)仕留めた初代のお方がいかに恐ろしいことか…
- 70二次元好きの匿名さん25/04/08(火) 23:41:22
モチーフのブルGと同じ青と白のカラーリングだから青空の下での空中戦も映えそうだなブルキャノン…逆にオイランゼンは星が綺麗な夜空とかが似合いそう
- 71二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 00:01:54
ペタルビットとか夜映えそう…
- 72二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 06:45:49
本家のED映像を繰り返し見るジュンを幻視した
- 73二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 07:03:06
- 74二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 11:30:32
- 75二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 11:56:08
- 76二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 14:30:37
プチおまけ、OP視聴男組
演歌「おーっ、イマドキっぽいが華があっていいじゃねぇの」
看守「アマテちゃんとニャアンちゃんがメインなんだな…」
アラガ「つーかビックリするほどシュウジの影なかったな…コンチはいたけど…げ、元気出せよな」
ラゴウチ「ニャアンちゃんもすげぇ楽しそうだったし、お前ら入る隙ねぇんじゃねぇの?」げらげら笑いながら
シュウジ+ジュン「「見なよ…俺達のマヴを…」」めっちゃキラキラしながらドヤ顔で赤いガンダムとブルキャノンの足にもたれかかりながらマチュとニャアンを親指で指している。
アラガ「あっいやかなり元気そうだぞコイツら」
ラゴウチ「こ、こいつら…想い人の楽しげな様子に大満足してやがる…」 - 77二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 14:49:37
- 78二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 17:29:49
- 79二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 18:27:12
- 80二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 19:08:23
コレをジュン兄とニャアンにぶつけろと仰るのか…???
- 81二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 19:38:51
コンソン島市場
統一機構艦隊の襲撃からそれらの艦隊並びにアッシマーの部隊の降伏に至る頃には既に島を照らす太陽は夕陽になっており、避難勧告を解除された島民達は砲撃で滅茶苦茶になった市場の瓦礫撤去や崩れた屋台の修理をしており、ニャアンの操るオイランゼンもその手伝いをしていた。
ヘリス「ごめーんニャアンちゃん、そっちの瓦礫も運んで貰えるかーい?」
ニャアン「は、はい……あの、ジュンはまだ戦艦から戻ってきてないみたいなんですけれど、大丈夫なんですか…?」
アグラ「ファンボイは今あねさんと一緒に統一機構の連中を移送中だ。島の留置所にあの人数を詰め込むのは骨が折れる作業になるから、戻って来れるのは夜になるだろう」
ニャアン「そう、ですか…」
とりあえず無事であることを知って一息付きながら俯くと、ニャアンは市場の端で砲撃を受けて潰れた荷台の前にぽつんと佇む老婆の姿を見つけ、彼女はオイランゼンのコクピットから飛び降りて声をかける。
ニャアン「あの、おばあちゃん」
老婆「ああ、ニャアンちゃん…色々ありがとね。MSのパイロットなんて知らなかったから、びっくりしちゃったわ」
ニャアン「…荷台…」
老婆「…元々、捨てるように売るつもりだったんだもの。それに持っててもいつか私がいなくなったら遅かれ早かれ捨てられるわ、だから、いいのよ…」
目を逸らし俯く老婆を見て、ニャアンは彼女の前に立ち、オイランゼンのコクピットから引っ張り出したあるものを老婆に渡す… - 82二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 19:40:12
ニャアンが差し出したもの、それは綺麗に折り畳まれた細くて白いドレスのような民族衣装…ベトナムでアオザイと呼ばれるものであった。
老婆「…?……っ!!これ、私のアオザイ…どうして…」
ニャアン「さっきソン君を探す時に市場を横切って、拾ったんです。この一着は他のもの以上に丁寧に手入れされてたみたいだから、1番大切なのかなって…」
老婆「…」
ニャアン「…おばあちゃんが言うように、いつか捨てられちゃうかもしれません。でも、もしもそれがおばあちゃんにとって大切な思い出を作ったものなら…持ってて欲しいです。悲しい気持ちも湧くかもしれないけれど、それでもきっと嬉しい思い出だってあるはずだから」
震える手でニャアンからアオザイを受け取った老婆は、ぽつぽつと語り出す。
老婆「…このアオザイは…おじいさんも私もずっと若い時に、初めてのデートでおじいさんが買ってくれてね…?どこにでもいるような町娘相手におじいさんったら世界一の美少女だ、お姫様みたいだって褒めちぎってくれて…照れくさくて言えなかったけれど、すっごく嬉しかった…ああ…私…まだこんなにもあの人が大好きなんだね…こんなにも忘れたくない思い出を沢山持ってたんだね…」
静かに涙を流しながらアオザイを…夫との思い出を抱きしめる老婆を見てニャアンは優しく微笑み、片膝をついて佇むオイランゼンはそんな2人を静かに見守っている…
- 83二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 19:57:22
アオザイを受け取って静かに泣いていた老婆だったが、やがて涙を拭って笑顔を浮かべ、ニャアンに向き直る。
老婆「…ホントにありがとねぇ、ニャアンちゃん。私達の命だけじゃなくて、私の思い出も守ってくれて…」
ニャアン「い、いえ…その、お話を聞いてたらおばあちゃんの旦那さんとジュンって趣味が合いそうだなぁって思って、つい…」
老婆「あらまぁ、貴女の恋人さんも女の子に色んな服を着せるのが好きなのかい?」
ニャアン「ぶ、部分的に言えばそう、です」ちょっと目逸らし
ヘリス(そんなアキネイターみたいな…)
アグラ(まぁ趣味で偽制服着せられてるとは言いにくいわな、この流れで)
老婆「まぁまぁそうかい…よし分かった、ニャアンちゃんちょっとついておいで。恋人さんのガンダム乗りもまだ帰ってくるのに時間かかるだろうからさ」
ニャアン「へ?あ、あの…」
ヘリス「あ、後の復旧は僕らだけで大丈夫だからいいよー」
アグラ「…ファンボイが戻ったら連絡しよう」
老婆「ありがとねぇ。さっニャアンちゃん、早く行こうか」
ニャアン「え、ど、どこに?」
老婆「そりゃあ勿論、戦い疲れた騎士様を労う為の準備さ。
しっかりおめかししないとねぇ?」
ニャアン「…?」
何がなんだか分からぬまま、ニャアンは老婆によって彼女の営む仕立て屋へと引っ張られる…
- 84二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 20:29:48
…数時間後、すっかり日も落ちて夜空に星々が輝き出した頃、ようやく移送を終えたブルキャノンが青い炎のマントを解除して市場端の開けた場所に着地し、オイランゼンの隣で片膝をつかせ、解放したコクピットからジュンが飛び降りる。すると既に日暮れの復旧作業を終えて焚火を囲みながら炊き出しを食べていた島民がジュンの元へ駆け寄り、口々に礼を述べたりわしゃわしゃと頭を撫でたりしてくる。
肉屋「ビックリしたぜ兄ちゃん!!まさかガンダム乗りだったなんてよ!!」
肉屋妻「アンタらのおかげで怪我人ゼロだよ!!立派なもんだね若いのにさ!!」わしゃわしゃ
ジュン「うわっとと…い、いやでもごめんな、市場がこんなになっちまって…」
八百屋「お前さんがたがいなかったらもっと酷い事になってただろうさ!!そんな暗い顔すんなって!!」
八百屋妻「これ、よかったらまたココヤシのジュース!!ほら飲んで飲んで!!」
ジュン「た、たはは…この島の皆んなは明るいなぁ…あ、なぁヘリスさん、アグラさん。ニャアンどこ行ったか知らない?」
ヘリス「え、えーと…おめかし中?」
ジュン「へ?おめかし?」
アグラ「彼女が助けた老婆がお礼に服を仕立ててやるとの事だ、そろそろ戻ってくると思うが…」
老婆「おやまぁちょうどいい時に!!ほら、ニャアンちゃんおいでおいで」
ニャアン「う…うう…」
ジュン「お、ニャアンただい…ま………」
ジュンは、いつかの演劇でニャアンが紫のドレスを着ていたのを見た時と同じように、思わず固まって今のニャアンの姿に見惚れて動けなくなってしまう…
- 85二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 20:31:30
ニャアンが身に纏っているのは、シンプルな白のアオザイだった。元々整った彼女のボディラインに淡い白の生地がよく似合い、スリムさを感じさせる上半身とゆったりとした下半身のドレス部分が上手く噛み合い、ニャアンの黒い長髪と浅黒い肌もよく映えている。
思わず見惚れたジュンの頭の中にはただただ綺麗だという感想だけがぐるぐるしており、紡ごうとする言葉が上手く出て来ない有様だ。
ジュン「あっ…えっ…と…」
ニャアン「……あんまり、似合ってない?」
ジュン「い、いやすげぇ似合ってる…似合い過ぎて言葉が出て来ないって言うか…」
ニャアン「…普段メイド服とか体操服とか着せる時にはすごい早口で褒めちぎるのに?」
ジュン「あれはほら、俺の趣味の範囲だから…ホントに綺麗なもの見たら、そういうの引っ込むって言うか…」
ニャアン「……意外とそーゆーとこあるよね、ジュン」
ジュン「い、いいだろ別に…」
照れながらもくすくすと笑うニャアンと、照れて思わず目を逸らしたジュンは…
ここでようやく今のやりとりも島民にバッチリガン見されている事に気付く。
ジュンニャアン「「あっ」」
肉屋妻「わ…若いねぇお二人さん…」
八百屋妻「あーあ…うちの穀潰しも若い頃はピュアだったのになー」
ソン「…?母さん、どうして僕の目を塞ぐの?」
頭領妻「しっ!!このままだと子供にはまだ早い事になるから見ちゃだめ!!……あっどうぞお気遣いなく続きを…」
ジュンニャアン「「続けられるか!!!!」」
ガレス「ふーっやっと追いついた…って何してんのよ2人とも」
ライラ「……あー…(察し)…ごちそうさん?」
ジュンニャアン「「勝手に食うな!!!!」」
別の意味で赤面する2人の叫びが夜空に響く…
- 86二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 21:14:05
スタイルいいからニャアンは色んな民族衣装が似合いそうだ…
ブルキャノン「ホントこーゆー時にはウブだよなぁ相棒…肉屋と八百屋にはやってたんだから、こーゆー時こそ人目なんぞ気にせずに俺の女だぜって抱き寄せてやりゃいいのに…」
オイランゼン「人目の数が違い過ぎますよ。それに愛しい人が眩しい衣装を着ていたんですから照れて当然です、見て貰うニャアンだって同じ気持ちです」
ジークアクス「そりゃまた2人揃ってうぶやなぁ…」
赤いガンダム「シュウジとマチュは人目なぞ気にせずに四六時中べったりしてるぞ?」
オイランゼン「アレは羞恥心を捨て過ぎです」 - 87二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 22:04:03
遅かれ早かれこの戦闘も報道されるだろうから、市長からの連絡で2人が地球に落下したと聞いて心配してる演歌さんやら看守さんがコロニーでの対応に追われてる最中にその半日ぐらいでブルキャノンとオイランゼンが連邦非加盟国の小島に攻撃してきた統一機構の艦隊迎撃したニュースが流れて来たら宇宙猫になってそう
演歌「漂着先でトラブル起こすの早過ぎるだろアイツら…」
看守「まぁトラブルに巻き込まれてやむを得ずって感じだが、ニャアンちゃんもアイツにつられてアグレッシブになったよなぁ…」
マチュ「2人とも結構無鉄砲だからねー」
シュウジ「ん、そうだね」
演歌「盗んだガンダムで走り出した女とガンダムで現代アートやってた男がなんか言ってるな」
看守「お前さん方もジオンの保護なかったらまぁまぁ刑務対象だからな???」 - 88二次元好きの匿名さん25/04/09(水) 23:04:12
前スレの着想からニャアンにアオザイ着せるイメージをしてみたけど多分めっちゃ似合うな…
アオザイ姿でジュン兄と焚火の前で肩を寄せ合っててもいいし島民達に囲まれながらそれこそ本編EDのような賑やかさで食事や音楽を楽しんでてもいい - 89二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 06:04:43
- 90二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 07:29:25
- 91二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 07:59:25
- 92二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 11:28:12
- 93二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 16:08:10
いよいよ清い付き合い出来てるのか怪しくなってきた(今更)
- 94二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 19:25:26
コンソン島市場
統一機構艦隊員達の移送を終えたジュン達を迎えた島民達の炊き出しの集まりはちょっとした宴会のようになっており、焚火を囲みながら男達はどこから持ってきたのか酒樽を開けて振る舞ったり、女達も近所付き合いのグループに分かれて談笑している。そしてそんな輪の一角にはジュンとニャアンの2人もおり、隣に座る頭領は深々と頭を下げている。
頭領「お前達には島民達を代表して感謝する。この島へ迫る脅威から皆を守ってくれた事…そして、ソンを助けてくれた事。どれだけ頭を下げても足りないが、本当にありがとう」
ニャアン「い、いえ、そんな…」
ジュン「それはいいんだが頭領さん…俺までこんな格好する必要あったかぁ?」
どこか不機嫌そうな様子であぐらをかくジュンは、いつの間にか男性用のアオザイに着替えていた。ニャアンの着る純白のものとは異なり、金の刺繍が施された深い青の上着と黒い長ズボン姿のそれは、どことなく東洋の拳法家のような雰囲気を醸し出しており、軍属で体を鍛えていたジュンに結構似合っている。
頭領「そりゃいるだろ。せっかくツレが着飾ってるのに男が着飾らないでどうする」
ジュン「いや結構そういう事に多いと思うよ?ニッポンなんて彼女が浴衣で彼氏が普段着とかザラにあるし」
頭領妻「でも良かったわぁ、仕立て屋のおばあちゃんの用意してくれたアオザイのサイズがピッタリで…私達のアオザイもおばあちゃんが仕立ててくれたのよねぇ」
頭領「…ん…そうだったな」
ソン「あ、ファンボイさん!!」
ジュン「おー、ソン。どうだったよ俺の操るブルキャノンは?」
ソン「カッコよかったです!!僕もいつか、誰かを守れるようなMSパイロットになります!!」
ジュン「ははっ、そっか…応援してるぜ」
ソン「はい!!…あ、ニャアンさんもありがとうございました!!」
ニャアン「ん、無事で良かった」
ジュン「へへ、どうよソン、俺のマヴ可愛いだろ?」
ソン「はい!!2人とも新婚さんみたいで素敵です!!」
ジュンニャアン「「………へ?」」
ソン「あ、あれ、僕変な事言いましたか…?
だってアオザイって結婚式で新郎新婦が着ることもあry」頭領に口を抑えられる
ジュン(は…計ったなババア…!!!!!!)
ニャアン「〜っ!!!!」茹で蛸 - 95二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 19:43:11
コンソン島浜辺
半ば宴会と化していた炊き出しも終わって皆が寝静まった頃、ジュンは念の為見張りの為にと再び浜辺へ移動させたブルキャノンの足に腰掛けながら星空の輝く夜空とその光を浴びて揺れる海を眺めていた。海と空の輝きが反響するような地球ならではの景色をぼんやりと眺めていると、その隣にニャアンが腰掛けて来る。
ニャアン「…寝れない?」
ジュン「そりゃあまぁ、見張りだからなぁ…でも流石に着替えてくりゃ良かった。何かあったらこのアオザイ着てブルキャノン乗らねぇといけないし」
ニャアン「その格好、動きづらい?」
ジュン「腹が立つ事にめっちゃ動きやすいんだよ…ベトナムの血なのかねぇ…」
ニャアン「……お母さんの事、考えてる?」
ジュン「…なんで分かった?」
ニャアン「…なんとなく」
ジュン「…そっか…」
ニャアン「…ジュンのお母さんって、どんな人?」
ジュン「優しい人だったよ。いつもにこにこ笑ってて、お菓子作りなんかも得意で、仕事から帰ってきた父さんが疲れてそうな時もいつも隣で話を聞いてた。世界一優しいいい女だって、いつも父さん自慢してたなぁ…」
ニャアン「…ジュンの中身は、父さん似?」
ジュン「ははっ、そうかも」
ニャアン「…ジュンのお母さんも、私のお父さんとお母さんも、この海を見たりしたのかな…」
ジュン「どうだろうなぁ…でも、俺達は間違いなくこの海を見てるぜ、2人肩を並べてさ」
ニャアン「…ん」
アオザイを纏った2人はブルキャノンの足に腰掛けながら肩を寄せ合っている…
- 96二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 20:15:01
コンソン島留置所
統一機構出撃の次の日も島民達は散らかった市場の掃除や瓦礫撤去をしており、そんな中市場から離れた緑の奥にある留置所では拘束した統一機構メンバーへの取り調べが行われていた。取り調べを主に行うのは頭領とライラ、対面するのは機構艦長、万が一の為に護衛としてガレスとジュンが取り調べを見守っている。
機構艦長「……」
頭領「そう睨むなよ。こっちは軍事協定に乗っ取ってオメェらを返してやるところまでは考えているんだ。但し、それは今知ってる事を洗いざらい吐いて貰ってからだがな」
ライラ「まずはアンタらのMS…いやMAか?確かアッシマーとか言ったね。随分と完成が早かったじゃないか。私が連邦にいた頃の記憶じゃ完成には後数年必要だった筈だ」
機構艦長「……」
ライラ「アッシマーだけじゃない。連邦のMSは敗戦後異常な速度で新型が開発、発展されている。ジオンとの戦いで消耗している筈のアンタらに一体何があった?」
機構艦長「……」
ガレス「おいテメェ無視してないでなんとか言えや!!!!」
ジュン「よせガレス、ここは姉さん達に任せよう」
機構艦長「…随分と冷静を装ってるじゃないか、公爵家の蒼い騎士。血に飢えたケダモノだったかつての貴様が嘘のようだな」
ジュン「そりゃあ今は戦後だもの。アンタらも生き方変えてみたら気分楽になるかもしれないぜ?」
機構艦長「はっ、生憎我々は貴様のように薄汚い難民のガキに尻尾を振るつもりなど毛頭ない。あんな悍ましいモノとツガイになるお前の正気を疑うよ」
ジュン「あっはっは」
次の瞬間、
ジュンは笑いながら何の前触れもなく机に置かれていた電気スタンドを手にとってその電球部分を機構艦長の顔面に叩きつけた。
機構艦長「ぐあっ!!!?」
笑顔が消えて無表情になったジュンは顔面に割れた電球が突き刺さり悲鳴を上げる艦長の胸ぐらを掴む。
ジュン「……テメェ今ニャアンの事なんつった?」
機構艦長「ひっ…!!!!」
ガレス「ば、バカバカバカ加減を知らねぇのかお前は!!!!」
ライラ「…キレたらブレーキが踏めないところは変わってないねぇ…」 - 97二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 20:29:34
顔面に電球の破片を突き刺された艦長の手当の為に取り調べは一時中断され、一旦取調室から引っ張り出されたジュンはガレスに怒られていた。
ガレス「おま…お前もうちょい加減してやれよ!?いやアイツらうちの島に砲撃ぶっ放してきた奴らだけどさ!?一応コレ釈放前提の取り調べだぜ!?」
ジュン「いやだって丁度手元に殴りやすそうなスタンドがあったから…」
ガレス「無かったらグーで行ってたと!?」
ジュン「いや多分目潰ししてたと思う」
ガレス「殺傷力高い方法選んでんじゃねーよ!!!!」
ライラ「そういやアンタ上官の顔面グーで殴り飛ばして恨み買ったせいでプロパガンダにされかけたんだったっけか」
ガレス「なんでこんな奴取調室に入れたんですか姉さん!!」
ライラ「あの艦長は見下してる奴にはぺらぺらと喋る傾向があるからねぇ。元連邦の私と公爵家の蒼い騎士がいればいらん事漏らすかと思ったんだが…」
頭領「…もういっそ暴力で脅してく方向にシフトするか?」
ジュン「スタンドなら後5、6回は耐えられると思うけど、やる?」
ガレス「そんな使い捨ての武器みたいにスタンドを消耗するんじゃないよ!!」
ジュン「なんだよー、ガレスさんだって拳銃で俺の事殴ったろ?」
ガレス「オメーがこんなにもブレーキイカれてた野郎だと知ってたらあんな事しなかったよ!!…あーあの時殴ったのがニャアンちゃんの方じゃなくて良かった…」
ライラ「もしそうだったら多分アンタ今頃ベトナム海域の魚の餌だったよ」
ガレス「…おーっ怖っ…」
頭領「よーし改めて行くぞー」聞かないフリ
ジュン「おーっ」
ガレス「マジで加減しろよな!?」
- 98二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 21:22:14
艦長の手当後、再度取調を始める一同。念の為ジュンは部屋の隅に配置され、ガレスは艦長よりもジュンの方を警戒する事になり、顔面に包帯を巻いた艦長もどちらかと言うとジュンの方に怯えながら尋問を受ける羽目になっていた。
頭領「では本題に入ろう。お前達がコンソン島へ攻めてきた本当の理由はなんだ?」
機構艦長「は…初めから同じ事を言っているだろう。匿名の通報で貴様達反連邦勢力が…」
ライラ「今更取り繕う必要はないだろう?
アンタらは『中将閣下の隠し財産』についてどこまで知っている?」
ジュン「…?」
取り調べの最中、ジュンは聞き慣れない言葉に反応するのを見たガレスは慌ててライラに声をかける。
ガレス「あ、姉さん!!今はファンボイが…」
ライラ「ファンボイはあの人が騎士の名を与える程に信頼されている、話してもいいだろうさ」
何のことかさっぱり分からないジュンは首を傾げているが、一同のそんな様子を見ていた艦長は見下すような笑みを浮かべて吐き捨てる。
機構艦長「……中将閣下には同情するよ。こんな何も知らぬ若造にご自慢の青いガンダムを託し、何の利益も得られぬままその若造を亡くす事になるのだからな…」
ライラ「…なんだって…?」
艦長の含みのある言い方にライラが眉を顰めていると、突然取調室のドアが開いてヘリスとアグラが転がり込んでくる。
ヘリス「た、大変ですあねさん!!」
ライラ「…?どうしたんだいそんなに慌てて」
アグラ「…これを見て下さい」
ライラ「………これは…!!」
- 99二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 21:24:06
同刻、コンソン市場
肉屋妻「ちょ、ちょっと大変よニャアンちゃん!!」
八百屋妻「これ!!このニュース見て!!」
ニャアン「…?ニュース…?」
どよめく島民達は市場唯一の家電屋にある古びたブラウン管テレビに映るニュースに釘付けになっており、老婆の荷台跡の無事な衣服の修繕の手伝いをしていたニャアンも皆に釣られてテレビを見る。画面には連邦軍の中でも高い階級の者達が記者会見を受けている様子が映されており、中央にいる代表格の男が言葉を発する。
連邦高官「…以上の事態から、連邦軍では当案件における執行権を統一機構に一任、
ブルキャノン・ブラウリッター及びガンダム・オイランゼン、並びにそのパイロットを地球連邦への敵対勢力と見なし、排除する形で対処する事を決定致しました」
ニャアン「………え…」
同刻、取調室
頭領「どういう事だこれは!?」
ヘリス達の持つスマホのニュースを見て慌てて艦長の胸ぐらを掴み問い詰める頭領に対して、艦長は嘲るように嗤って答える。
機構艦長「見ての通りだ。言っただろう?我々は奴らを追って来た、と。その言葉に嘘はない」
ガレス「お…俺達の味方をしたから2人は完全に連邦の敵として認識されて…指名手配にされちまったってことか!?」」
機構艦長「そうだ。そしてこれは地球連邦の総意だ…分かるか若造?お前は連邦に…中将閣下にも見捨てられたんだよ!!」
艦長の嗤い声が、取調室に響く…
- 100二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 21:32:02
- 101二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 21:34:19
勝ち誇ったように嗤う艦長に対して、ジュンは落ち着いた様子でスマホの画面を見ながら呟く。
ジュン「…ここに映ってる奴ら、全員見覚えがあるな。統一機構の幹部達だ」
機構艦長「ああそうだ!!その総意に中将閣下も納得を…」
ジュン「テメェらみてぇなカスのやる事に中将閣下が二つ返事でオーケイ出す訳ねぇだろ」
機構艦長「……あ?」
ぴくりと頬を引き攣らせる機構艦長に対してジュンは言葉を続ける。
ジュン「俺がこいつらに見覚えがあるのは、その中将閣下が要注意人物としてリストに纏めた中に全員顔が映ってたからだ。権力を使っていつ何をやらかすか分からない連中…そいつらだけが映ってしてる会見なんぞに、中将閣下がゴーサインなんて出す訳ねぇよ」
機構艦長「………」
ジュン「大体今は三国試験をやる真っ只中だぜ。その肝心な試験対象を排除なんかするか?…まぁ、他の連邦幹部殿の中にはこの試験が都合悪いって考える奴もいるかもな。それこそ、中将閣下を疎ましく思ってる奴らとかよ」
押し黙る機構艦長の代わりに、ふっと笑うライラがジュンに応える。
ライラ「…こういう時には冷静なのは、アンタらしいよねぇ。中将閣下をよく分かってる……よし分かった。ファンボイ、それから艦長殿、アンタらに見せてやるよ」
ジュン「へ?何を?」
ライラ「そりゃあ勿論、
『中将閣下の隠し財産』をさ」
首を傾げるジュンに対して、ライラは不敵な笑みを浮かべる…
- 102二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 21:34:29
- 103二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 21:37:46
- 104二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 22:08:29
ベトナム海域
…数時間後、ジュンとニャアンはライラが自分達を運ぶのに使った運搬船で再びベトナムの海を進んでいた。先日と違う点は、頭領達とその部下達、それから何故か機構艦長と一部部下達が同席している点だろうか。
ニャアン「な…なんでまたこの船で海を…?」
ジュン「いやぁ、それが俺もよく分からなくて…」
ライラ「ほれアンタらついたよ、早く降りな」
2人が戸惑う間に、運搬船はとある場所に停泊していた。
ニャアン「……え、ここって…」
ジュン「…俺らが着陸した無人島…?」
2人の言う通り、そこはブルキャノンとオイランゼンが大気圏を突き抜けて着陸した小さな無人島だった。2人は戸惑ったままだが、機構艦長達は何かを察したようにしながらライラへ問いかける。
機構艦長「まさか…こんな無人島に隠したのか!?」
ライラ「黙って着いた来な」
艦長達を拘束しながら歩く頭領達についていく2人は、やがて島の奥にある小さな洞窟の前に辿り着く。
ライラ「入口は狭いからね、屈んで入りな」
何が何だか分からぬまま2人は屈んで洞窟の中に入り、暫く暗い一本道を進む。
やがて狭い一本道を抜けた2人がライラの声に身体を伸ばすと、そこは野球場程の広さと高さのある巨大な空洞となっていた。
ジュン「これ…地下空洞ってやつか?」
ライラ「そ、島から海へ繋がる地下空洞さ。陸からの出入り口はこの島にしかなくてね…海からの出入り口に潜ってコイツをここに詰め込むのも、中々骨が折れたよ」
ジュン「コイツって…」
ニャアン「じゅ、ジュン、あれ!!」
ニャアンが指差す先…海水が湖のように広がる空洞の中の浅瀬部分には、
連邦に所属していたジュンですら見た事もない形をした強襲揚陸艦の姿があった。
ジュン「…戦艦…?まさか…これが…」
ライラ「そう、こいつが中将閣下の隠し財産。
名はロード・ノア。
中将閣下がブルキャノンの戦略運用を前提として構想した次世代の強襲揚陸艦さ」
- 105二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 22:13:36
- 106二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 23:12:00
ロード・ノア。
そう呼ばれたペガサス級の強襲揚陸艦は、武骨な白い外装に青紫の船底と両翼が特徴的で、そして船体側面には中将閣下の一族の紋章が刻まれていた。最も、紋章関係無しに長らくブルキャノンと共に戦って来たジュンはすぐにそれが中将閣下の指導の元造られたのだと分かった。
ジュン「ロード・ノア…」
ライラ「ペガサスを盗まれて追い込まれた連邦の中で逆境を巻き返す為に必死に戦った若き船長の名と、方舟を作って嵐を乗り越えた指導者のダブルミーニングで名付けられたらしい。私が連邦を辞めた時、閣下は最後の依頼としてこの船の封印を私に願い、私はそれに従ってこの船を封じた」
ニャアン「封じた…?なんで…?」
ライラ「…コイツは強襲揚陸艦として優れていた…いや、優れ過ぎていたのさ。戦後尚混乱が絶えない宇宙世紀で用いれば…それを中将閣下の考案したブルキャノンと共に併用しようとのなら、間違いなく戦火をより激しくしてしまう…そんなものが過激派に渡る危険性を考えて、閣下は必要になる時までこれを封じる事にしたのさ」
ニャアン「…もしかしてガレスさんがこの島で私達を凄く疑ってたのって…」
ガレス「そうだよ!!コイツの事がバレたと思ってヒヤヒヤしたんだぜ!?」
ジュン「…なんで今、これを俺達に見せたんです?」
ライラ「無論、必要な時になったからさ。実はもう中将閣下から連絡を貰っててね。でもまぁ説明は面倒だからもう一度話して貰うよ」
機構艦長「…何だと…?」
戸惑う艦長をよそに、ライラは端末を取り出して電話をかけ、スピーカーをオンにする…
- 107二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 23:14:09
中将『やぁ、ファンボイ。それから、ニャアンちゃんも彼の隣にいるかな?』
ジュン「閣下…!!」
ニャアン「…中将さん…」
中将『…まずは謝らせて欲しい。私の力が及ばない為に、統一機構の暴走を止められなかった。私の領外の彼らは手に余る程の力を身につけてしまい、暴走している。彼らは今回の君達の墜落事故を利用して三国試験を妨害しようとしているんだ』
ジュン「…ジオンにリーラ・ゴーセブルームのデータを渡さないようにする為ですか」
中将『そうだ。ゼクノヴァすら兵器運用しようとする彼らにとってその解決策になるデータが敵方に渡るのは厄介だからね。ついでにロード・ノアも回収出来れば一石二鳥という訳だ』
ニャアン「…統一機構の人達は…そんな身勝手な理由で、コンソン島の人達を危ない目に合わせたんですか?」
中将『…そうだ。今君達が彼らの手に落ちれば、1つの希望が潰える。ゼクノヴァによる事故や兵器運用の無効化という希望が…だから、微力ではあるがその希望を守る為の力を君達に貸したい…
そこにあるロード・ノア。君達にそれを託そう。なんとかしてその船で私達のいる領土まで来て欲しい。既に市長殿達はこちらにいるから、後は君達さえ来れば三国試験は行える』
ジュン「…ロード・ノアを動かす為のクルーは?」
中将『既にライラ元大尉に選抜して貰っている…君達2人には重ね重ね無茶な事を頼んでしまい申し訳ないが…』
ニャアン「…行きます。絶対に。これ以上コンソン島の人達みたいに怖い目に会う人が出ないようにする為にも…統一機構の人達が勝手をしないようにする為にも…!!」
ジュン「…隣人が乗り気なんで、俺も行きますよ。何より閣下の頼みだ、断れませんって」
決意と忠義を胸に、2人は託された新たな船を見つめる…
- 108二次元好きの匿名さん25/04/10(木) 23:31:16
- 109二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 00:17:06
ヲイオイヲイオイヲイオイ、自前で戦艦とかどんだけ金と工業力持ってんだあの中将…
旧ドイツのいち公爵どころじゃ無いマジモンの王族…たとえばハプスブルグ宗家の相続人(王政復古の声が立てば誰憚らず戴冠できるレベル)かなにかか?
- 110二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 06:39:40
ところで、あの大気圏でやりあった白いジOは裏で統一機構と繋がっているのか、はたまた偶然に偶然が重なっただけだったのか…?
そこにも注目していきたい - 111二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 07:21:48
朝保守and地球横断編の主題歌的なものも空想中
冒険の始まりって感じをイメージしてるのでFROWさんの風ノ唄なんかがやはり個人的にはお気に入り - 112二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 11:56:34
- 113二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 13:02:41
戦時中は下手するとコロニーの残骸とかもあるから各サイドは更に危険度上がりそうっすね…MSとかで定期的に残骸処理とかはしてるんだろうか…?
- 114二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 13:51:33
- 115二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 14:51:59
- 116二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 17:38:34
- 117二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 20:32:47
コンソン島海辺
統一機構による報道から数時間後、コンソン島の海辺には数年ぶりに地下空洞から抜け出して日の元に姿を晒した大型強襲揚陸艦ロード・ノアの姿があり、反連邦勢力の幹部達の指示のもと島民達はロード・ノアへ食料や水、その他日用消耗品などの詰め込みの手伝いをしていた。ジュンとニャアンはそれぞれの機体をMS収納箇所へと移動させ終えて一休みしており、浜辺の流木に腰掛けてそんな様子を眺めていた。
ジュン「まさか俺達が最初に降りた無人島にこんなデカい船が隠されてたなんてなぁ…」
ニャアン「…ジュン、海見てた時より目ぇキラキラしてない?」
ジュン「だって中将閣下監修で造られたブルキャノンとの連携前提の船だぜ!?これに乗って地球横断出来るってすっげぇワクワクするじゃん!!」
ニャアン「…でもこれ中将閣下監修って事はあの指揮官も製作に一枚噛んでるんじゃないかって思うと、なんか嫌」むすっとしてる
ジュン「あー…あの人は色々難があるけど、技術者としては尊敬出来る人だからさ。あの人自身はともかく、あの人が作ったもんは素直にスゲェのよ、ブルキャノンなんかもまさにソレだろ?」
ニャアン「ジュンはこーゆーの割り切って好きなものは好きって言えるよね…」
大きな男の子だなぁ、とニャアンが困ったように笑っていると、そんな2人に老婆が声をかけてくる。
老婆「2人ともお疲れ様ねぇ、はい、ココヤシジュース」
ジュン「お、ありがとなおばあちゃん。これでこの島のココヤシジュースも飲み納めかぁ」
ニャアン「あ、ありがとうございます。市場の片付けもまだ終わってないのにこんなに色々手伝って貰って…」
老婆「いーのいーの。2人には島のみんなが随分助けられちゃったからねぇ。幹部の人達も口にはしないけど2人には感謝してるのよ?」
ライラ「ファンボイ、この後の進路の事で会議をするから来てくれ」
ジュン「お、はいよー」
ニャアン「あ、私も…」
老婆「ニャアンちゃんニャアンちゃん、ちょいといいかい?」
ニャアン「…?」 - 118二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 20:47:30
会議に向かうジュンについて行こうとしたニャアンは、老婆に呼び止められる。
ニャアン「えっと、どうかしましたか?」
老婆「これ、ニャアンちゃんと騎士様にあげるわね」
そう言って老婆がニャアンに手渡したのは、二対の首飾りだった。片方は太陽、片方は月の紋様が刻まれた不思議な翡翠の首飾りは、宝石に詳しくないニャアンでもかなり手の込んだ作りのものだと分かる。
ニャアン「えっ、も、貰えません、こんな貴重そうなもの…!!」
老婆「いいのいいの、せっかくのお守りなんだから、こんなおばあちゃんが持ってても仕方ないでしょう?」
ニャアン「お守り…?」
老婆「翡翠はね、魔除けの力があるの。それから災難や不安からも身を守ってくれる…これから旅をする2人に丁度いいわ」
ニャアン「で、でも…」
老婆「このお守りはね?私の夫が若い頃に買ってくれたものなの。僕が色んな不幸から一生君を守りますって言ってこれを渡してくれて…なんやかんやで今まで元気に生きてこれたの。だから、きっとご利益あるわよ」
ニャアン「……」
優しく微笑む老婆の手から、ニャアンは自然と月の紋様が刻まれたお守りを手に取り、首にかける。
老婆「そっちのお守りを選ぶのね」
ニャアン「…ジュンの方が、明るい太陽っぽいかなって思って」
老婆「いいと思うわ。太陽の眩しさと熱を受け止められるのは、優しい月ですもの…きっと、2人を守ってくれるわよ」
ニャアン「…ありがとう、ございます」
はにかむニャアンの胸元で、月の紋様が刻まれたお守りが揺れる…
- 119二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 21:57:40
ニャアンが老婆からお守りを貰っていたその頃、ジュン達は海辺から少し離れた木陰に置いた木箱の上に世界地図を広げた簡素な会議テーブルを囲んで今後の方針を話し合っていた。
ライラ「本来ならば荷物を積み次第中将閣下の古城目指して出航…といきたいとこなんだが、その前に私らはやらなきゃいけないことがある」
ジュン「現在拘束中の統一機構メンバーと鹵獲した軍艦の返却ですね」
頭領「厳密には返却可能な場所への移送だな。流石に島の留置所に詰めっぱなしにしておいたら受け取りに来た統一機構の奴らが何するか分からんからな…連中が相応の武力をちらつかせながら受け取りに来ても牽制出来るような軍備の整った場所へこいつらを移送する必要がある」
ガレス「散々迷惑かけた連中を返すのに気を遣わなきゃなんねぇってのも面倒な話っすね…」
ヘリス「それと、本格的な長距離移動をする前にロード・ノアの最終点検もしたいです。なんせ数年間地下空洞に置きっぱなしでしたから…」
アグラ「ヘリスが定期的にメンテナンスをしてはいたが、コンソン島からドイツ領までの移動だ、万全の状態で行けるようにしたい」
ジュン「機構の連中の移送とロード・ノアの調整…両方纏めて出来る都合のいい場所なんてあるんですか?」
ライラ「ある。というか、元々ロード・ノアを動かすことになったらそこで整備をやる手筈はある程度整えておいたからね。
最初にこの船が目指す場所はホーチミンだ。
地上にて輝けるベトナム最大の都市だよ」
- 120二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 22:20:12
- 121二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 22:22:01
ソン坊連れてくのも面白そうだな…(今のところそれは考えてなかったけどついてったらソン的には絶対忘れられない大冒険になる)
- 122二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 22:23:04
同刻、???
地球連邦軍加盟国のとある領内で行われている秘密会議。円卓を囲むのは先程の中継に出ていた統一機構の幹部達であった。
幹部A「やはり、ベトナム領内にありましたか」
幹部B「よりによって連邦非加盟国最大戦力のベトナム領に秘蔵の船を隠しておくとは…中将閣下の大胆さは相変わらずというか…やはり貴族筋の人間というのは突拍子もない事をされる…」
幹部C「感心している場合ではないぞ!!ロード・ノアを使って奴らが領内に入れば三国試験は滞りなく行われる…そうなればジオンの輩にも厄介な技術が渡ってしまう!!」
幹部D「技術交流という話ではありますが…所詮我々から盗んだガンダム技術のリバースエンジニアリングで戦争に勝ったガンダム信仰のイカれた連中から得られる技術などたかが知れたいます。これでは交流もいうよりも一方的な搾取になりかねませんぞ」
多くの者達が中将が切ったロード・ノアというカードの出現に頭を悩ませて、それによって三国試験の成立する恐れがある事を危惧していたが、そんな中1人の幹部が口を開く。
幹部E「とは言え…ガンダムという肩書きを持つMSはそれぞれ種類は違えど他と一線を画する力を秘めているのは確かです。フルアーマータイプのブルキャノンに、それを補う為に造られたオイランゼン…
これらを始末出来るのは、やはり同じガンダムタイプだと思いませんか?」
幹部A「……例の新型か…技術部は可変機構を応用した特殊機能の制御に苦戦していると聞いていたが…」
幹部E「その問題点に関しては『あのお方』からの技術提供によって解消されたようです…後は…」
幹部A「パイロット問題か…」
幹部B「…本当にあのような若者達で大丈夫でしょうか?もっとベテランのパイロットに託した方がいいのでは…」
幹部A「新型での適性試験は奴がトップだった。それにあの機能を使いこなせるのも恐らく奴と、そのサポートにあたる2人ぐらいなものだろう…ここは、若い力を信じてみようじゃないか」
そう言って幹部が目を向ける先のモニターには、
今よりも先の技術で造られた、
三機の黒いガンダムの姿があった…
- 123二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 22:28:23
- 124二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 22:52:54
本編で既に盗んだガンダムで走り出すシャアというキー坊案件出てるしこの世界における次世代の黒いガンダム三機をちょっと早めに出しても多分許される筈…(そんな事はないかもしれない)
- 125二次元好きの匿名さん25/04/11(金) 23:33:49
- 126二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 00:49:00
- 127二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 06:01:53
朝保守and最近はZの戦闘シーン集なんかを見て戦闘描写勉強中、当時であの作画凄くない???となっております
- 128二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 08:41:38
- 129二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 09:02:29
- 130二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 11:21:35
- 131二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 12:33:55
どさくさに紛れてつけ髭とグラサンとかで変装して技術者会議に参加してそうだな中将閣下…
ジュン兄もベイン爺さんもスパイ時代は自分の機体の調整は自分でしてたし、指揮官もエル・サルバトーレとかの調整もほぼ自力だろうからそれぞれ形は違えど皆んなと気が合うんだろうな…
ニャアン「そーゆーのって普通整備の人に任せるものじゃないの?」
ジュン「いやぁ、自分の機体の事は自分で見ときたいじゃん?」
ニャアン「……それで丸一日地下に篭ってブルキャノンの整備してて、寝ぼけた結果私の事を普段使ってもいない抱き枕と勘違いして作業着のまま抱きついた、と」赤面ジト目
ジュン「すいませんニャアン様その件に関しては誠に申し訳なく思っており」土下座
ソン「母さん、2人はどうしたの?喧嘩してるの?」
頭領妻「そ、ソンにはまだ早いわ」目隠し
頭領「あいつらつつけばつつく程色んなネタが出て来ておもしれーな…」
- 132二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 14:27:19
ニャアンが幼少期にプチモビでサイド6に逃げてきたのって何歳くらいの時なんだろ
一番可能性が高いのはジオン独立戦争(1年戦争)の時かな
このスレだとそのあとにベインおじさんに数年ぐらい面倒見てもらってたらしいから、12歳で来て15歳くらいから一人で生きてたのかな - 133二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 14:50:24
だがここで一つの疑問が生じる。「なぜ一人で、しかもプチモビで逃げてきたのか」という疑問だ。
仮に両親が健在ならもっと安全な方法でサイド6へ避難してくることも可能だっただろうし、そもそも住んでいたコロニーが戦場になる前にもっと安全なバンチなり他サイドなりへ一家で疎開することもできたはずだ。
そこで一つの仮説が立てられる。「ニャアン家は居住していたコロニーが戦場になった時、既に自力でコロニー外へ出ることも難しい状況にあった」ということだ。
それなら戦火が広がる直前までコロニーを離れなかったことも、そもそも経済的な理由で難しかったから、と説明が出来る。
そう考えると、ニャアンの家庭はもともと貧困家庭にあったか、片親家庭(経済状況を考えると母親のみか?)であったと推測できる。
ここで、ある一つの恐ろしい仮説が生まれる。「ニャアンの親、特に父親がジオン独立戦争に徴兵されている」という可能性だ。
正史1年戦争でもジオンは末期に少年兵ですら徴兵・動員している。ジークアクス世界はジオンの勝利に終わっているが、それでもガンダム強奪時点で既に開戦から8カ月が経過した膠着状態にあった。正規軍だけでは戦争継続が苦しくなり、民間人から人員を補充していてもおかしくはない。
貧困家庭にあるなら一攫千金を目的に参加するだろうし、そうでなくとも元々父親が徴兵されていなくなっていたために母子家庭状態にあった、とも考えられる。
長々と書いてきたが、とどのつまり、私が危惧しているのはただ一つである。
『ニャアンの父親が独立戦争時、公爵家の蒼い騎士に戦場で処刑されている』という最悪の事態である。
- 134二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 16:16:07
- 135二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 16:19:45
(今のところの設定イメージだけれど)ジュン兄は一年戦争真っ只中の頃はまだブルキャノンでは無く専用ガンキャノンで中将閣下の領地防衛を主に務めていたので、恐らく徴兵された一般兵士などは最前線のグラナダやらソロモンやら人手の必要なところに回される筈なので、恐らく同じ時期に戦争してたとしてもかち合わない…筈…
- 136二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 16:36:05
- 137二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 16:59:36
部長の筆が爆上げになるほどに壁がデカ過ぎる…!!
- 138二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 16:59:46
まぁ死者の魂の記憶を引き出したりそれを第三者に見せつけたりできるシャーマンみたいなニュータイプでも出ない限り>>133から二人の仲が決裂することはないから大丈夫だと思いたい
いやでも実際居そうなのも怖い
- 139二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 17:00:18
コンソン島浜辺
航海進路に関する会議を終えて船へと向かおうとするジュンの元に、老婆から貰った首飾りをかけたニャアンが駆け寄ってくる。
ニャアン「ご、ごめんジュン、会議に参加出来なくて」
ジュン「へーきへーき。とりあえず最初は諸々の準備の為にホーチミンに行くって決めただけだし……ってあれ、ニャアンどうしたよその首飾り」
ニャアン「おばあちゃんに貰ったの。これ、ジュンの分も」
ジュン「俺のも?いやいや首飾りとか俺のガラじゃないっていうか…」
ニャアン「厄除けのお守りだから。私より、ジュンの方が必要な気がするから」ずいっ
ジュン「わ、わーったわーったって」
詰め寄るニャアンに気圧されてやむを得ずジュンは太陽の紋様が刻まれたお守りを首にかける。
ジュン「んー…やっぱこーゆーの似合わないんじゃねぇの、俺?」
ニャアン「…お揃い、嫌?」
ジュン「嫌じゃねぇけど…」
照れたようにジュンが鼻頭を掻いていると、積み込みを手伝っていたソンが2人に声をかけてくる。
ソン「ファンボイさん!!」
ジュン「ソン。わりーなお前にまで荷造り手伝って貰っちまって…」
ソン「仮にも頭領の息子なんですから、これぐらい当然です!!…あの後僕、母さんと話し合ったんです。やっぱりMS乗りになりたい、ファンボイさんみたいにMSで希望を見せられるような人になりたいって…真剣にお願いしたら、母さん凄く悩んでたけれど養成学校を目指す事を許してくれました!!」
ジュン「おー、良かったじゃねぇか!!…なりたい目標の例が俺ってのはちょっと複雑な気分だが…」
ニャアン「…いいんじゃない?少なくともソン君にとってのジュンは、島を守った蒼い騎士だもん。それも間違いなく、ジュンだもん」
ジュン「そうか…?…うん、そうならいいな…頑張れよ、ソン!!」
ソン「はいっ!!」
…それから数年後、今よりも少しだけ平和になったものの未だに小さな戦火が燻るベトナムにて、1人の若きMSパイロットがベトナム軍に志願する事になる。彼がかつて憧れた青いフルアーマーガンダムの次世代型と共に国を守る為にとある異国の姫君と旅に出て、最終的に結ばれるのはもう少し先の話である… - 140二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 17:01:08
肉屋「あねさん、これで食糧の詰め込みは終わりましたぜ」
八百屋「生活必需品もバッチリです。本格的な準備はホーチミンでやるんでしょうけれど、それなりの日数持たせられるように充分な物資を用意してあります」
ライラ「すまないね、手間をかけさせて」
肉屋「いえいえ、俺達ぁ島に残るしか出来ませんからこれぐらいはやらねぇと!!」
八百屋「俺達の代わりに統一機構の奴らにガツンとぶち込んで来てやって来て下さいよ!!」
ライラ「別に戦争しに行く訳じゃないんだが…ま、連中とかちあったらアンタらの分もかましてやるさ。野郎ども!!出航準備急ぎな!!」
頭領「我々も統一機構の船を拝借してロード・ノアに続くぞ!!準備急げよ!!」
ジュン「ちょっと待った!!」
いよいよ出航しようと気合を入れる一同に向けて、ジュンが大声で待ったをかける。
頭領「ど…どうした?」
ライラ「…まさか忘れ物取りに行ってくるとか間抜けな事言わないだろうね?」
ジュン「いや違…ある意味違くもないか…?まぁいいや、ほら、ニャアン」
ニャアン「あの、その…
島を出る前に皆んなと集合写真撮りたいなぁ…なんて…」
少し照れた様子で小さなデジカメを構えるニャアンを見て、ライラと頭領は軽くずっこけかける。
ライラ「あ、アンタらねぇ…クルーズ旅行じゃないんだよ…?」
頭領「なんでまたよりによって今…」
ニャアン「時間にすると1日ぐらいでしたけど、コンソン島の皆さんには凄いお世話になったから、思い出が欲しくて…」
頭領妻「いいじゃないかアンタ。形に残る思い出って大切なもんだよ」
ソン「ぼ、僕達も映っていいんですか?」
ジュン「あったりまえだろ?ほら、皆んなも寄って寄って!!」
肉屋「お、なんだなんだ?」
八百屋「集合写真!!いいじゃねぇの!!」
…結局、荷造りを手伝った島民及び幹部達全員を集めて取った集合写真がこの旅でのコンソン島における最後の写真に…そして、これから始まる旅を記念する最初の写真になるのであった…
続く…
- 141二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 17:51:46
- 142二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 18:45:20
- 143二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 18:50:21
- 144二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 19:09:59
- 145二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 19:19:48
- 146二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 19:28:33
元戦車兵って言われると元砲撃手でマドロック乗り回した人とかいるしジュン兄とキャノンタイプ対決とかしてても全然おかしくないな…ただ本編で父さん出てくる可能性があるからこの辺はまだ難しい…(本編全部ぶっ通してお父さん出てこなかったらやるかもしれない…?)
- 147二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 19:36:48
よくよく考えたら父さん及び母さん生きてたらあの宇宙規模大告白聞いてる可能性あるのは正直面白過ぎる
タヒんだと思ってた娘の生存に驚く父
ブラウン管テレビから響く娘とどこの骨かも知らん男の愛の告白に宇宙猫になる父
同様のあまりお茶を飲もうとしたら作業用の循環油を飲んで危うくくたばりかける父
どうにか吐き出すもテレビ見続けたら何故か連邦軍中将が神父代わりみたいな事して2人がそれに応えて誓ってるのを見て脳が粉々になる父
一方母さんは大胆な子になったわねぇとのほほんとしてる
- 148二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:37:51
第7話
ベトナム領海域
夕陽の輝きに照らされたを、一隻の強襲揚陸艦が進む。ロード・ノアと名付けられたその船は海面ぎりぎりを緩やかに飛行しながら鹵獲した統一機構艦隊の前を先行し、ジュンとニャアンはそんな様子を甲板から眺めていた。
ジュン「ははっ、この船から見下ろして見ると向こうの軍艦が小さく見えるな。親の鴨についてくるヒナみてぇで可愛いや」
ニャアン「鴨のヒナにしては厳ついと思うけど…」
ライラ「なんだいアンタら、こんなとこにいたのか」
軍艦を眺めてた2人に、メインデッキから甲板に降りて来たライラが声をかけてくる。
ニャアン「あ、ライラさん」
ジュン「いやぁ、今はまだベトナム軍の領海だから今のうちに甲板から海を眺めるのもいいかなぁって思いまして。多分旅の後半は統一機構の領土付近スレスレを駆け抜けるから甲板で潮風浴びる暇もないかなぁって」
ライラ「今だって結構危ないんだがね…連中はベトナム領ですらお構いなしに仕掛けてくる輩だよ?甲板に出るのは港についてからにしな」
ニャアン「ご、ごめんなさい…」
ジュン「たはは、すんません……あっ、ニャアン見ろよ、見えて来たぜ」
ニャアン「え…?わっ…!!」
ジュンが示した方を見たニャアンは、コンソン島とは打って変わって海辺でありながら多くのビルの灯りが灯り、都会的ながらも幻想的な雰囲気を兼ね備えたベトナム最大の都市の景色に目を輝かせる。
ライラ「…やれやれ、そうこうしてる間にもう着いちまったか」
ホーチミン。
ベトナム最大の都市の夜景に飛び込むように、ロード・ノアは静かに波打つ海を進んでいく…
地球横断編➁、ホーチミンと黒いガンダム - 149二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:38:41
ホーチミン商業港
夕日が沈み空が夜の闇に染まった後も明るく輝き続けるホーチミンのビル街。寧ろ空の色が暗くなった事でより一層都市の輝きが強調され、海に浮かぶような光り輝く都市の姿にニャアンは思わず目を奪われ、ロード・ノアが商業港に着艦した後も甲板から見続けていた。
ニャアン「…同じベトナム領なのに…コンソン島とは全然違う…コロニーみたいな…ううん、コロニーより綺麗かも」
ジュン「ははっ…でも確かに凄いなこの夜景は。流石ベトナム最大の都市。旧世代の頃からベトナムどころか東南アジア有数の都市だなんて言われるだけはあるなぁ…」
ライラ「発展規模なら旧世代以上だろうね。元々ベトナムにはレアメタルの発掘も出来た鉱山がいくつかあったんだが、宇宙世紀に入ってからはMSや戦艦の装甲にも転用出来る合金の素材が取れる事が発覚してね。ベトナム政府はそれをやりくりして更に都市を発展させる事に成功したのさ」
ニャアン「……もしかして、統一機構の人達がベトナムと競り合ってるのって…」
ライラ「…軍事利用可能な鉱山の確保目的さ。馬鹿げた話だよね」
アグラ「あねさん、ベトナム軍本隊の方々がお見えです。機構の奴らの引き渡しの件で頭領とあねさん…それから、ジュンとニャアンにとも話がしたいと」
ニャアン「えっ、わ、私達も!?…なんでだろう…?」
ジュン「…よく分かんねーけど、ロード・ノアの補充もあるしな。出来る限り失礼のないようにしないとな…」
- 150二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:39:25
拘束した統一機構連中の引き渡しの為にロード・ノアを降りて移送車の前で待機するベトナム軍所属と思われる軍人達と話す事になったジュンとニャアン。一応墜落事故の為に不法入国している身である事を改めて頭の片隅に入れて失礼のないようにと話し始めてみるが…
軍長「おーっ、君らの噂聞いたよー!!!!頭領の事助けてくれてありがとねーっ!!!!」
軍人達の中でも一際恰幅のいい人相の良い中年男性は2人を見るなり嬉しそうに駆け寄り、思いっきりジュンにハグする。
ジュン「ぐえっ!?」
ニャアン「!?」
軍長「あ、ごめんねニャアンちゃん!!ホントは君の事もハグしたいぐらい感謝してるんだけど、君は隣人持ちだからそーゆーのは対抗あるよね、お気持ちだけ受け取ってね♪」
ニャアン「あ、は、はい、恐縮です…?」
ジュン「ちょ、何々!?」
軍長「君ら頭領一家の命の恩人!!頭領は僕の古い友人なんだよー!!…しかも話を聞くと最近すっかり寂しくなってた頭領の家族仲もちょっと良くしてくれたって聞いたし!?」
頭領「…おい、余計な事をいうなデブ」
軍長「かーっ!!君はいっつも言うことに困るとソレだよ!!僕がいくら奥さんとの仲の取り持ち方教えてもシカトするしさーっ!?」
頭領「お前のようなナンパ男のアドバイス役に立つか!?」
軍長「違いますーっ!!僕ぁ博愛主義者なんですーっ!!君ほど頭が硬くないんですーっ!!」
頭領「言いやがったなナンパデブが!!!!」
2人はついに周囲ほったらからしにして取っ組み合いを始める。
ライラ「…あー…すまんねファンボイ。この通り頭領と軍長は窮地の仲なんだがすーぐ喧嘩するもんでね…一応仲はいいんだが…」
ニャアン「け…喧嘩するほど仲が良い…?」
ライラ「そういう事。若い頃軍属成り立ての頃からの友人なんだとさ」
ジュン「………友人…か…」
ほんの一瞬、ニャアンはジュンの青い瞳に暗い影が差した事に気付く…
- 151二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:58:05
再会した頭領と軍長が取っ組み合いをしているとベトナム軍に連れられて機構艦長達が彼らの前に引き出され、それを見た軍長は一旦取っ組み合いを中止しておほんと咳払いをしながら艦長へ声をかける。
軍長「ようこそ、統一機構の艦長殿。連邦の交渉官殿と迎えの護衛が来られるまでは是非ホーチミンでごゆっくりして下さい…ベトナムの中じゃ割と広い収容所になりますので、少しはくつろげると思いますよ」
艦長「…非加盟国の寄生虫がよくもそんな偉ぶった事を言えたものだな、感心する横柄さだ」
軍長「ほっほっほ、見ての通り横に広いのでね。それなりに図太く生きてるつもりですよ…連れて行け」
忌々しげに軍長を睨みつける艦長は左右の兵士に連れられて護送車両へと運ばれて始めるが、その途中でニャアンの方を見た艦長は更に蔑みと憎悪の目でニャアンを睨む。ニャアンはいつかの指揮官に睨まれた時のような怯えを感じ、ジュンは艦長の視線の先を察してすぐにニャアンの前に立ち塞がる。
艦長「はっ…随分騎士様の真似事が上手くなったじゃないか、裏切り者」
ジュン「俺ぁアンタらに仕えてた訳じゃない。直属の上司は中将閣下だ。後な、別に騎士であってもなくてもこうしたよ」
艦長「ほお、見上げた高潔さじゃないか…
流石は『44バンチの悲劇』を最低限の被害で抑えた英雄様の1人だ、言う事が違うな」
ジュン「っ…!!!!」
ニャアン「…ジュン…?」
艦長の放った一言を聞いた途端、心臓を剣で刺されたように固まるジュンを見て、ニャアンはいいようのない不安を覚える…
- 152二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:59:24
そういや友人、いや幼馴染達は元気だろうか
- 153二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 20:59:34
44バンチの悲劇。
スペースノイドのニャアンにもいまいち聞き覚えのない機構艦長の放った言葉を聞いた途端、ジュンは見えない剣で突き刺されたように固まってしまい、その様子を見て戸惑うニャアンに向けて艦長は嗤いながら更に捲し立てるように言葉を吐き出す。
機構艦長「…難民女、お前がどういう魂胆で蒼い騎士を抱き込んだのかは知らないが貴様も見る目がないなぁ?中将閣下を裏切り、指揮官殿を裏切って生き抜いてきた裏切り続けの男など、貴様に御し切れる訳があるまい」
ニャアン「っ!!私はそういうつもりでジュンの隣にいるんじゃない!!ジュンだって…!!」
機構艦長「よく覚えておけ難民女、そいつは平気で罪無き民を見捨てる男だ、難民の貴様の命など、塵よりも軽いだろうさ!!」
ニャアン「何を、言って…」
機構艦長「ああすまない!!罪無き民を見捨てたのは『あの男』の方か!!
貴様は、何も守れず敵を撃つしか出来ないだけの男だったな!!!!」
…その一言がトドメのように、ジュンは目を見開き、わなわなと震え…何も言えずに俯いてしまう。
そんな様子を見て下卑た笑みを浮かべた機構艦長の顔面に、ライラの放った拳がめり込み、彼の前歯をへし折る。
機構艦長「ぎっ…!?う…裏切り者のアバズレがよくも…!!」
ライラ「口を閉じな下衆野郎。ファンボイの事もそうだが『アイツ』の事を侮辱するのは許さないよ…軍長殿、移送を」
軍長「…はいよー、あ、誰かスカーフ貸して?この人には猿轡しとこうねー」
ほぼほぼ強引に機構艦長が連行された後も、ジュンは俯いたまま動かない。
ライラ「…ファンボイ。あの事件でお前は最善を尽くした。勿論アイツもだ…誰にもアンタら2人を責める権利なんてない。気にするな」
ジュン「………はい」
ニャアンは、ただただ立ち尽くすジュンに、何も言えずにいた…
- 154二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 21:44:52
- 155二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 21:45:28
44バンチ……本家で出たことあったっけ?
- 156二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 21:56:44
多分ない…筈…?(ないつもりの架空のバンチでしたがもしあったら名前訂正します)
- 157二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 21:58:36
- 158二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 22:00:22
ロード・ノア甲板
機構艦長の引き渡しを終えたロード・ノア搭乗クルー達は軍長が用意した都市部のホテルに泊まる事になったのだが、ジュンは統一機構が夜襲をかける恐れを懸念して見張り役を志願し、MS格納庫から甲板へと移動させて片膝をつくように待機させたブルキャノンの足に腰掛けながらホーチミンの輝く夜景を1人で眺めていた。
ジュン「………」
機構艦長の言葉が何度も脳内で反復し、反復する程に否定出来なくなり、どうしようもなくなってジュンは蹲る。
そんなジュンの隣にニャアンが腰掛けて声をかける。
ニャアン「えっと、ジュン、お疲れ様」
ジュン「っ…ニャアン…?皆んなとホテルに行ったんじゃ…」
ニャアン「いいの。私がこっちに残りたいから、残ってるだけ」
ジュン「……ホントにいーのかー?ホテルの朝食は食べ放題のビュッフェだぞー?食べられなくて後悔しても遅いぞー?」
ニャアン「う………ら、ライラさんに頼んでタッパーに詰め込んで貰うからいい…」
ジュン「わぁお、経済的」
そっぽをむくニャアンを見ながらケラケラ笑うジュンだったが、彼の顔からは少しずつ笑みが消え、恐る恐る呟く。
ジュン「………聞かないのか?」
ニャアン「……うん」
ジュン「…この前…言ってたじゃねぇか…俺は辛い事溜め込むから…話せる時に話した方がいいって…それなら…」
ニャアン「今はダメ」
ジュン「…なんで…」
ニャアン「ジュンが、話したくなさそうだって思ったから……念の為確認だけど、話したい?」
ジュン「………ごめん…話したくねぇ…」
ニャアン「ん」
ニャアンは今にも泣きそうなジュンの頭を、いつか軍警察の地下ガレージでやったように抱き抱えて、そのまま頭を優しく撫でる。
ニャアン「…私はいつでも隣にいるから。話したくなったら話してね」
ジュン「……うん…」
都市の輝きから離れた場所で、寄り添う2人をブルキャノンは静かに見守っている…
- 159二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 22:12:51
一方その頃古城では…
「あ、今中将さん下(工房)降りたね(NTの直感)」「また隠し通路か…」「俺達見張りの意味あるのか?」「いーんじゃない? ”ここで”抜け出さないように見張ってるんだし(目の前には中将差し入れの間食一杯)」
- 160二次元好きの匿名さん25/04/12(土) 23:02:50
ここに記された地獄と闇に突入する前に既に辛い過去の為にだいぶ曇ったり向き合ったり戦ったりしないといけない予感がしてならない…!!
- 161二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 04:35:56
- 162二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 07:30:47
朝保守and進み具合によっては今夜次スレ準備いける、かも(まだ未定)
- 163二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 09:48:49
ホーチミン商業港
ジュン「えっ…自由時間、ですか?」
甲板での見張りを終え、少し眠そうにしてるニャアンの隣でジュンは合流したライラが言った言葉を反復する。
ライラ「そりゃそうだろ。夜通しで見張りをしてたんだからいい加減休みな」
ジュン「いや、見張りはニャアンと交代しながらでしたから結構仮眠出来ましたし…というかロード・ノアの最終点検するなら俺がいた方がいいんじゃないですか?この船、ブルキャノンとの併用を前提に作られたって話ですし」
ライラ「いらん心配かけてんじゃないよ。こちとら何年もこの船を地下空洞で整備してきたんだよ?」
ヘリス「う、運用はともかく整備なら僕らだけでバッチリやれるからさ。ファンボイはゆっくり休んで?」
ジュン「…そっか…じゃあ悪い、船の方は頼むわ。姉さんはニャアンを部屋まで連れて行ってあげてくれよな」
そう言うとジュンはうとうとするニャアンからそっと離れてロード・ノアの方へと踵を返す。
ガレス「こらこらからどこへ行こうというんだよ?」
ジュン「いや、船が問題ないならブルキャノンの調整でもしようかなって…ほら、ロード・ノアに積まれてたブルキャノンの追加武装って改修前のブルキャノンが使う前提で作られてたから今のブルキャノンが使うには少し調整が…」
アグラ「だから休めと言ってるだろ…働き過ぎだぞお前…」
ライラ「………ニャアンちゃん、ちょい起きてくんな」ヒソヒソ
ニャアン「んん…?」うつらうつらしながらもライラの声に耳を傾ける
ライラ「…困った事にファンボイの馬鹿がワーカーホリックになり気味だ。
ここで繋ぎ止めておかないとまた連邦に戻って最悪リリーと添い遂げるなんて事も…」ひそひそ
ニャアン「!!!!!?」凄まじい勢いで目を覚ましてジュンの元までダッシュし詰め寄る。
ジュン「うおっ何っ!!!?」
ニャアン「ジュンッ!!!!!デート!!!!今からデートして!!!!」
ジュン「えっいやっ今はちょっと忙しだだだだだだだやめて両耳を引っ張って牽引しないで!!分かった分かった付き合うから!!!!」
アグラ「……まぁ、仕事に撃ち込ませるよりはマシですが…あねさんもーちょい優しい起こし方してやっても良かったんじゃ…」
ライラ「これぐらいやった方が嫌でも目ぇ覚ますだろ?」からからと笑ってる - 164二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 09:49:38
ホーチミン商業港先道路
半ばニャアンに引っ張られる形で急遽ホーチミンに繰り出す事になったジュン。とりあえず歩きながら朝飯でも食べれる場所を探すか、などと少し寝ぼけた頭で考えていたのだが、港を出てすぐの道路に出た2人は、ニッポンの数倍はありそうな車線の道路に敷き詰められるように走っている無数の車両と大量のクラクションの音によって完全に目を覚まさせられる。
ジュン「うおっ!?なっ、何事だこりゃ!?」
ニャアン「す…凄い数の車…えっ、も、もしかして私達の船が来たせいでトラブルになって渋滞…とか…?」
運転手「おっ、そこの兄ちゃんと嬢ちゃん。俺らと同じ肌色の兄弟かと思ったけどもしかして観光かい?」
ニャアン「えっ、あ、は、はい、そんな感じです」
ジュン「な、なぁおっちゃん。どうしたんだよこの道路?何か事故でもあったのか?」
運転手「アッハッハッ!!違う違う!!ホーチミンの大通りは大体こんな感じよ!!ほれ、混んではいるけどスピードは出てるだろ?」
ジュン「…確かに車の数が多いだけで詰まってはいない…いやちょっと待てあの数と狭さであの速度は危な過ぎないか!?」
ニャアン「ば、バイクの数も多い…というかクラクションがうるさ過ぎる…」
運転手「ベトナムじゃ音鳴らしてなんぼだよ!!それよりアンタら、これから朝ごはんかい?いい飯屋知ってるけど、乗ってく?どこでも2000ドンで連れてってあげるよ?」
ニャアン「…まだ貰ったお小遣いと、コンソン島での物々交換で貰ったお金もあるし…お願いする?」
ジュン「そうだな…というかこの滅茶苦茶な道路を現地民の手伝い無しで渡れる気がしねぇわ…」
- 165二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 09:50:12
ドンコイ通り、食堂
現地のタクシー運転手に連れられて混雑する道路を抜けた2人は、ドンコイ通りと呼ばれる通りの一角にある、カフェのようなテラス席で食事が取れる小さな食堂で朝食をとることになった。先程の大通りに比べると静かだが、ある場所にはビルが、ある場所には商店街が、といった感じで全体的に統一性がないものの、建物の雰囲気や街路樹が調和してにぎやかながらも懐かしさ故に落ち着く場所となっている。
ジュン「ふーっ、やっと一息つけそうな感じの場所に来れたな…」
ニャアン「うん…安心したらお腹空いちゃった」
店員「いらっしゃいませーっ、ご注文は何にされますか?」
ニャアン「あっ、はい、ええと……名前だけだとどんな料理か分からない…」
ジュン「俺らこっちに降りてから1番口にしてるのコンソン島のココヤシだからなぁ…店員さん、朝食のオススメでいいのない?」
店員「それでしたらフォーはいかがですか?ベトナムの朝食の定番です」
ジュン「じゃあそれを1つ!!」
ニャアン「あ、わ、私も!!」
程なくして2人の前にフォー…要するに牛肉などで出汁をとったスープが特徴的な米粉のうどんが、味付け用のパクチーの盛られた皿と共に出される。
店員「パクチーはお好みでおかけ下さい」
ジュン「…うん、うまいなこれ。スープがしっかり肉の味で食いごたえある。パクチーは……うおっ、香り強っ!?…これは少なめでいいあな…」
ニャアン「むぐむぐむぐ」パクチー多めで手早く食べてる
ジュン「……ニャアンもしかして結構腹減ってた?」
ニャアン「…晩御飯食べ忘れてたから…」
ジュン「……俺のフォーに入ってた肉食べるか?」
ニャアン「っ…!!」ぱあっと嬉しそうな笑顔になる
店員(仲良いなぁ…)
- 166二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 10:10:59
- 167二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 10:45:10
- 168二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 11:16:59
リリーが関わると対抗意識でつよつよになる傾向にあるなこの次元のか弱きいきもの…
リリー「えーっ?でもなぁ、ジュンと最初にデートしたのは私だしなぁ?」
ニャアン「ジュン!!生涯最後のデートは私が予約するからね!!!?」
ジュン「う、うっす」
天パは所在不明だけどこの流れで採用した優れた技術者達は結構多そうだな…統一機構がジオニック寄りになってる分純粋な連邦系の技術の応用出来る技術者はこっちにもだいぶいそう…
指揮官「そう考えると伯父上、ベイン軍曹に渡したカボ・マンダラットは何故あんな奇形MAに…」
中将「彼のMA操作技術でどこまで特殊兵装が使えるか試してみたくなったらあんな風になっちゃってさ…」
- 169二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 11:17:48
運転手「よぉ、兄ちゃんに嬢ちゃん。本場のフォーは美味かったかい?」
ニャアン「はい、スープが美味しかったです」
ジュン「朝から肉のスープなんていけるのかと思ったけど、案外スッと入っちまったなぁ…で、この後どうするよニャアン。最終調整は丸一日かかるって話だったが…」
ニャアン「夕方まで時間潰そうか…ええと…どこで時間潰そう…?」
ジュン「まーた行き当たりばったりでデートに誘ってくれたな…」
ニャアン「こ、籠ってたらジュンは働き詰めになるでしょ!?」
運転手「アッハッハッ!!気遣いの出来るいい彼女ちゃんじゃねぇの!!そんならこの近くにある劇場で水上人形劇を見るのはどうだい?ホーチミン観光ならこれは見ておかないと!!」
ジュン「へぇ、人形劇かぁ…いいね、面白そうだ」
ニャアン「な、なんかごめんなさい。色々教えて貰って…」
運転手「なぁに、運転料金ちゃんと貰ってるからね。それに普段は暇してるもんだから、アンタらみたいな観光客の相手するのは結構楽しいのさ」
2人は運転手の勧める劇場へと向かう為再びタクシーに乗って、また車とバイクでごった返している大通りへと出る。
ジュン「うおっ、また大通りだ…左右を不規則にバイクが通り抜けていくのは結構怖いな…」
ニャアン「…クラバに巻き込まれた運搬船って、こんな気分なのかも…」
運転手「ありゃ、お二人は宇宙(そら)から来たのかい?アッハッハッ、地球はやかましくて敵わんだろー?」
ニャアン「い、いえ。私は好きです。地球の賑やかさ」
ジュン「俺も久々に帰って来れた気分がして懐かしいよ。育った故郷とは違うけど地球はこうでなくちゃな」
運転手「そうかいそうかい、そりゃ良かった…おっ、まもなく着くぜ」
- 170二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 11:18:31
水上人形劇劇場
引き続き運転手に連れられてやってきた劇場はどこか中華風にも見える外壁に囲まれており、水面の張った舞台の奥にある小さな城門も一見すると中華風を思わせる雰囲気だ。同じアジア圏故か、舞台の端に控えている音楽家達の姿の衣装もその近辺のそれを思わせる華やかなものであり、人形劇の始まりと共に流れる民族的な音楽にもそれらしい響きがある。
ニャアン「あっ、始まった…」
音楽が流れると、城門から仙女を思わせる衣装の小さな人形が現れ、それが水面をパタパタも歩くように舞台へ飛び出し、更には同じような人形がその後に続いて、城門前で踊り始める。
ジュン「えっ、操り糸がねぇぞ…?まさか下から動かしてんのか…?」
ニャアン「水に潜って動かしてるって事…?」
ジュン「いや流石にそれはないか…でもどうなってんだ…???」
2人揃って不思議そうに首を傾げてると突然音楽が激しくなり、今度は水中から大きな龍の人形が現れて踊り始める。
ニャアン「わ、龍の人形…?」
ジュン「おー、すげぇ。ニッポンの獅子舞みたいだなぁ…」
ふとニャアンは隣にいるジュンをちらりと横目で見る。ジュンは遊園地に来た子供のように目を輝かせて劇場を見ている。演劇慣れしたのはサウちゃんに合わせてと言ってたけど、ジュン自身もやっぱりこういうのが好きなんだ、と思いながらニャアンは優しく微笑む。
ジュン「…?どうしたよニャアン」
ニャアン「ううん…楽しいね、ジュン」
ジュン「おう!!」
2人はヒソヒソ声で笑いながら、人形劇を最後まで身終えた…
- 171二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 14:07:48
水上人形劇を見終えた2人は劇場を後にして道路脇で待っていた運転手と合流する。
運転手「おー、おかえりお二人さん。どうだった?」
ジュン「楽しかったよ。ありがとなおっちゃん、いい所教えてくれて」
運転手「へへっ、気に入ってくれたなら何よりだぜ…それで、この後はどうするんだい?」
ニャアン「…夕方まではまだ時間があるし…あっ、そうだ。マチュ達へのお土産買いたい」
ジュン「あー、確かにそれも必要だな…これからの進路を考えると土産なんて買ってる暇はないかもしれないしな…運転手さん、ここいらで安くお土産が帰る場所なんてのはないかい?」
運転手「だったらタンソンニャット空港の土産屋なんてどうだい?ありきたりではあるが現地の土産屋よりも税率が低くなってるところがあるからオススメだよ」
ジュン「じゃあ、そこまで運転を任せよっか?」
ニャアン「ん」
同刻、タンソンニャット空港
…ベトナム最大都市の空港として多くの人が行き交う空港の改札前で、改札を抜けると共にすぐに懐の携帯を取り出して連絡をする人影があった。彼の後ろには2人の男女の姿があり、自然な雰囲気を装いつつも周囲に気を配りつつその人影が連絡をとっても問題ない事を確認する。
???「…こちら、現地行動班。ホーチミンに到着しました」
携帯の声『よし、これから現地協力者にそちらへ向かうように指示する。君達はそれまで待機だ…
あの悲劇の被害を最低限に収めた君の実力、期待させて貰おう』
???「………はっ」
- 172二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 14:08:27
同刻、ホーチミン商業港
ジュン達が水上人形劇を見ている頃、商業港では副船長であるアグラの指示の元、ヘリス、ガレス、そして頭領の貸し出した整備員達によってロード・ノアの点検が行われていた。
ヘリス「んー…こちらヘリス、ガレス、後方ブースターを少し上に上げてくれるかい?。長時間動かしてなかったから動きが少し鈍い気がする。潤滑油さした方がいいかも」
ガレス「あいよぉ!!」
整備員A「アグラさん、ブルキャノンの追加武装の点検は終了しました。後はパイロットのファンボイ氏の調整があればいつでも使用可能です」
アグラ「よし。ブルキャノン周りの調整はこれでいい。後はオイランゼン用の推進剤の詰め込みを頼む。向こうは完全にイズマ・コロニー製だからな」
整備員B「はっ!!」
ライラ「…悪いね。頭領さん。アンタんとこの整備兵を借りちまって…」
頭領「事態が事態だ。それに、これぐらいしてもファンボイ達への恩は返し切れたもんじゃないさ」
ライラ「アンタは風貌こそ怖いが義理堅いねぇ、連邦にいた時の上官がアンタみたいな人だったら良かったよ」
頭領「……44バンチの悲劇、というのも、連邦が何かをしでかした話なのか?」
ライラ「………」
頭領「…すまない。深く聞くつもりはないんだ。だが、あの時のファンボイの狼狽え具合は普通じゃなかった…どうしても気になってな…」
ライラ「…アイツらは本当に事態収束の為に力を出し尽くした。その結果最悪の事態は免れた…だが、救えなかった命が重過ぎた。そういう話だよ…」
頭領「…アイツら、と言ったな。それに、あの時のお前と機構船長の口ぶりからしてその事件に関わったのはファンボイだけではない」
ライラ「ああ。悪魔のようなジオンの作戦と連邦の腐敗が未来ある2人の若いパイロットの心に深い傷を負わせたんだ。ファンボイだって傷付いたが、傷の深さだけなら奴の方が重いかもしれない…」
そう言いながらライラは整備されるロード・ノアから目を逸らして海の方を見つめる…
- 173二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 14:09:42
ライラ「…その男とジュンは同期でね。とは言っても中将閣下直属のジュンに対して奴は真っ当な連邦軍MSパイロット候補生のエリート、本来なら実際に軍に配備されるのは数年先だったが、連邦の敗戦に伴って奴も前線に駆り出され、2人は戦場で知り合った。所属こそ違うが同い年だったり同じ死線をを潜り抜けてきたりと何かと交流する機会が多く、何より奴はファンボイに比肩するパイロットだった。中将閣下派の蒼い騎士に並び立てる連邦側の若き実力者は、奴ぐらいのものだったのさ」
頭領「ファンボイと互角…?…何者なんだ、そいつは?」
同刻、タンソンニャット空港改札前土産屋
ニャアン「ん…マチュのお土産は美容品とかの方がいいかな…いやでも折角の海外だし珍しい食べ物の方が…」
運転手「彼女ちゃんしっかりしてるねー、ありゃ空港の中でも品揃えと安さはピカイチの店だよ」
ジュン「…にしても女子の買い物ってのは長いよなぁ…おーいニャアン!!もうちょい巻きで選んだりしちゃダメかーっ!?」
ジュンの呼びかけが空港に響いた時、空港の改札前で友人と思われる男女と話していた1人の若者が思わず言葉を洩らす。
???「ニャアン…?ベトナムじゃ男の名前だろうに…なんだ女か」
…その金髪リーゼントと黒い革ジャケットが特徴的な青年は別に悪気があって言った訳では無いというのは、青年を目視せず言葉だけ聞こえたジュンにも分かったのだが、それを聞いたニャアンが何か思うところがあったのか暗い顔になったのを見た為、少しむっとしながら声を洩らした青年に歩み寄る。
ジュン「なぁ兄さん。悪気がねぇのは分かるけどそういうのは口から出さずに心の内にしまっ……
……ジェリド…?」
ジェリド「…?………っ!!お前、ジュンか!?」
ライラ「…そいつの名前はジェリド・メサ。かつて私の部下でもあり…ファンボイにとっては、所属の垣根を超えた友人とも呼べる男さ」
- 174二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 14:18:42
- 175二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 15:14:30
映画館通ってた時も後半になるとジークアクス見てる脳内の半分ぐらいにこれが出てくる…
- 176二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 16:16:07
タンソンニャット空港前大衆酒場
ジェリド・メサ。かつて連邦軍に所属していたジュンの同期であり、彼と肩を並べる程の若きエースパイロット。そんな彼にベトナム領内で再開するという事態は戸惑うべき事態なのだが…
ジュン&ジェリド「「ワーッハッハッハッ!!!!」」並々と飲み物を注がれたジョッキをぶつけ合ってから一気に飲み干し空のジョッキをテーブルに置く。
ジュン&ジェリド「「ハス茶だこれ!!」」
※ハス茶、ベトナムで親しまれてるお茶。ロータスティーとも言う。
ニャアン「…?…???」
爆笑しながら肩を組んで茶のおかわりを頼んでいる2人を眺めて同じテーブルに座るニャアンは若干宇宙猫になっており、同じくテーブルを囲むジェリドと同行していた渋い顔つきの男と緑髪の女性が申し訳なさそうに声をかけてくる。
男性「その、すまんな嬢ちゃん。嬢ちゃんは知らんかもしれんがアイツは嬢ちゃんのツレの旧知の仲でな」
女性「久々に友人に会えて舞い上がってるみたいなんだ。少しだけ大目に見てあげてくれるかい?」
ニャアン「あ、いえそんなお構いなく…」
ジュン「あっそうだジェリドオメーとりあえずニャアンには謝れよな?」
ジェリド「うん?…あー、そうか、聞こえてたのか…ニャアンちゃん、だったか。俺の発言で傷付けてしまっていたら、悪い事をした…すまなかった」
一旦肩組みを解いたジェリドは真剣な様子で深々と頭を下げ、ニャアンは慌てて両手を振るう。
ニャアン「だ、大丈夫です、悪気がないのはここに来るまででなんとなく分かってましたし…」
ジュン「うん、ニャアンが許すってんなら俺から言う事もねぇな…でもオメェよぉ、思った事すーぐ口にすんのやめろよなぁ?それで俺らひでぇ目に合ったろ?」
ジェリド「うっ…防衛任務初日で大喧嘩やらかして1ヶ月便所掃除やらされたアレか…アレはもう勘弁だな…というかアレはお前が止めに入った上官の鼻をへし折ったのが問題だったんだろうが!!」
ジュン「オメーも分隊長の顔面蹴り上げてたろ!!……あっヤバい今になって上官の間抜けヅラが面白くなってきた…」
ジェリド「……ふっ、くくっ…やめろお前折角忘れてたのに…」
再び爆笑しだした2人を、具体的にはこんなにも笑ってるジュンを初めて見たニャアンは戸惑いながら2人を見比べ、ジェリド側の2人は困ったようにしながらも笑っている…
- 177二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 16:43:30
ニャアン「…あの、ジェリドさんはジュンの元同僚、なんですよね?じゃあ、連邦軍の方、なんですか?」
ジェリド「ああ。とは言っても今はご覧の通りバカンス中の試験担当でね。ここの所ずっと新型機体のテストパイロット続きだったから、ようやく纏った休暇が取れて楽な気分だよ」
ニャアン(試験担当…それなら、統一機構じゃない…良かった…)ホッ
ジュン「相変わらずそっちも忙しそうだなぁ…カクリコンも元気そうで良かった」
カクリコン「お前達の賑やかっぷりには負けるさ」
ジュン「ははっ、ほっとけ……で、えーと…?」緑髪の女性を見て少し戸惑った様子を見せる
マウアー「マウアー・ファラオです。ファンボイさんのお話はジェリドからよく伺っています」
ジュン「ああいや、こりゃどうも、若いのにご立派な…」
ニャアン「ジュンだってそんな歳じゃないのに…」呆れ顔
マウアー「ふふっ…ニャアンちゃんも初めまして。例の告白で一方的に知ってるけど、よろしくね」
ニャアン「うっ…やっぱり連邦の人にも知られてる…」赤面
ジュン「アレに関してはもうどうなってもいいやな気持ちで向き合うしかねぇな……あれ、ジェリド、そういやエマはバカンスに同行してねぇのか?」
ジェリド「ああ…エマは連邦を抜けちまってな…今連邦の上層部にのさばる連中の横柄で理不尽なやり方にはもうついていけないんだとよ…」
ジュン「……お前も、そうなのか?」
ジェリド「…ああ…だからこそ俺は俺自身の力でのし上がるつもりだ。誰にも文句を言わせない力で、連邦を中から変えてやる。
……そうすれば、もうあんな事はしなくていいだろうからな…」
ジュン「……そっか」
ジュンは短く呟いてから、パッと笑みを浮かべてジェリドの肩を叩く。
ジュン「俺ぁもう連邦から弾き出された身だけどよ、こっちはこっちでやれる事を全力でやってるからさ。だから、オメーも負けんなよ」
ジェリド「…ああ、そのつもりだ」
ニャアンはジョッキをぶつけてから茶を飲み干す2人を見て、2人の表情に似たような決意が秘められているように感じる…
- 178二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 18:41:29
綺麗なジェリドだぁ…
- 179二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 18:56:43
ジェリド「…しかし…国際報道で話は聞いてたが本当に随分また若い子に入れ込んだなぁお前も…ニャアンちゃんっていくつだい?」
ニャアン「ええと、17…あっ、今年で18になる予定です」
カクリコン「…って事は…ジュンと俺達は同い年だから…17と22…5歳差か…年齢差的にはまぁ許容内ではあるが…」
マウアー「…なまじニャアンちゃんが偽の学生服来てるせいで犯罪臭が凄いわね、無垢な教え子と悪い新任教師ぐらいの差かしら」
ジュンニャアン「「言い方!!!!」」
顔を真っ赤にする2人をジェリド達がからかっていると、タクシーの運転手がひょっこりと店先から顔を出して声をかけてくる。
運転手「あー…兄ちゃんと嬢ちゃん、少しいいか?」
ニャアン「…?どうかしましたか?」
運転手「実はその、会社から緊急で迎えて欲しいお客様の依頼があってさ。俺ぁ急いでそっち行かないといけないのよ…だから兄ちゃん達の方にはこの近く回ってる別の社員を迎えによこしたから帰りはそっちに乗ってくれないかい?」
ジュン「お得意さんかい?大変だなぁ…夕暮れも近いし、俺らもそろそろ出るか」
ニャアン「うん…あの、楽しかったです。ジュンの色んなお話が聞けて」
ジェリド「俺達も楽しかったよ。ジュンの事、これからも宜しくな…ジュンも、またな」
ジュン「…おう、またな」
ジュン達は店先で手を振る3人と、それからここまで案内をしてくれた運転手に手を降り返しながら踵を返す。
ニャアン「…ジェリドさん、いい人だったね」
ジュン「…ああ、リリー達以外で連邦内でまともに友人になってくれたのは、ジェリドとカクリコン…それから今はいないけどエマぐらいかなぁ」
ニャアン「……エマさんって、女の人?」ジト目
ジュン「バッカ、ありゃそーゆー相手にはしたくねぇよ。いやいい奴ではあるんだけどさ?すーぐビンタしてくるんだもん…」
ニャアン「……なんか、コモリさんみたい」
ジュン「いーやアイツのビンタの頻度に比べりゃコモリさんはマシだね…なんか数日しか会ってねぇのにエグザベさん達が懐かしいや」
ほんの数日会えてない人々を懐かしみながら、2人は迎えのタクシーへと向かう…
- 180二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 18:57:25
…2人を見送った4人が残り、何故か店員も他の客もいない大衆酒場。
へらへらとした笑顔を浮かべていた運転手の男の表情から今までの笑顔が嘘のようにふっと消え、冷たい表情でジェリド達3人を見定めるような目線を向ける。
???「…何故あの2人を見逃した。司令部からの通達もあった筈だぞ。貴殿らの任務はロード・ノア及びその護衛にあたる二体のガンダムの破壊、そして…
ジュン・ファンボイの始末と、そのマヴの捕獲だ。
…貴殿の立場を利用すれば、今この場で後半の任務は達成出来たであろう。何故しなかった」
ジェリド「…自分はまだベトナムの地に降り立ったばかりです。偶然鉢合わせた今の状態で下手な事をすればベトナム軍の網に引っかかり、作戦行動前に我々が追い込まれるリスクがあると判断した為です」
???「……筋は通っているな。だが、いくら友人とは言え任務前に大衆酒場で飯に誘うのはやめろ。こちらの情報が洩れるリスクもある」
ジェリド「…しかし、隊長殿もタクシー運転手の表の顔であの2人に接触していたようですが…」
???「………別に意味はない。表の顔は趣味のようなものだ…行くぞ、ジェリド中尉。
お前達の機体の場所まで運んでやる」
ジェリド「……はっ」
ジェリドは短く礼をし、後ろに続く2人と同じ暗い決意の瞳を燃やして運転手の男に続く…
- 181二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 19:38:11
- 182二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 20:02:19
とりあえずキリが良いので次スレ用意完了です
https://bbs.animanch.com/board/4823382/?res=12
第三者目線で強いて言えばジェリドが空港着いたタイミングで迎えを寄越すと言った頃にわざわざ土産店のすすめを現地でなく空港にしたぐらいですかね…?
- 183二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 20:53:33
素直に友達になれたなら多分若い頃からジュン兄とジェリド相性いいだろうな…片や復讐、片や野心で戦う理由は違うけれど任務に関しては忠実だし、実力的に互いに信頼し合えるし、タイプも違うがいい意味で2人とも心根は普通の兄ちゃんだから…
ニャアン「久々に見た気がする、ジュンがあんなに大笑いしてるの」
ジュン「そ、そうかぁ?」
ニャアン「あれぐらい笑ったのは…でろんでろんに酔っ払って演歌さんと一緒に帰ってきてお風呂にも入らず玄関で寝る前の時とか…」ジト目
ジュン「その節は大変申し訳なく思いまして」ぺこぺこしてる - 184二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 21:54:06
元:さて、そろそろ仕事に戻らんとねぇ
幕:閣下、まだ左腕は完治されておられないはずです。お歳も考えれば自宅療養を続けるべきです。
元:とはいえねぇ…少し休みすぎて、この怠け者でも流石に仕事がしたくてしょうがないんだよ。
幕:公邸なら在宅勤務という選択肢もございます。必要ならば幕僚や司令部要員の公邸配置を増やしてでも…
元:そこまでして私をこっち(公邸)に縛り付けたい何かがあるのかね?
幕:滅相も無い。将官は元帥閣下の健康を…
元:私の健康を気遣ってくれるのは嬉しいがね、あまり私が自分の健康ばかり気にしすぎると、タヒんでしまいかねないのだよ。
幕:だ、誰がですか?
元:「宿主」だよ。寄生虫は宿主から美味い汁を吸うが、その宿主があまりに不健康になってしまっては自分も生きられない。その前に取り除かねばなるまいからねぇ。
幕:な…なに…を…
元:「獅子身中の虫」…いや、この場合は「悪性腫瘍」というべきかな。「何でもかんでも食べたがる貪欲すぎる悪性腫瘍」は、切除とは行かなくても服薬療法なり何なりで抑えなくてはねぇ。苦い薬も、早めに飲めば少なくて済む。 - 185二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 22:07:49
- 186二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 22:29:49
一応この次元ではマウアーさんアニメ版年齢設定のつもりなので時系列的に19歳ぐらいのイメージだけど映画版のマウアーさんだとしたらジェリドとの歳の差7年な上にこの次元だと22歳と15歳という中々アウトな事になるのがじわじわ来る
ジュン「しかしあの…マウアーさんも変な例えするよなぁ、俺先生出来る程まともに授業なんて受けた覚えねーよ、あっはっは」
ニャアン「…私も、学校なんてこの前の学園祭で行ったのが最後の記憶だし…」
ジュン(………ニャアンが俺の生徒かあ…)
ニャアン(………ジュンが私の先生…)
ジュン(…ニャアンって体操服も似合うんだよなぁ…体育の授業とかで元気に動いてるとこ見てみてぇなぁ…でもどんくさいだろうから転んだりして…怪我したのを保健室まで運んで…そんで…)
ニャアン(…ジュンって背も高いし鍛えてもいるからスーツ似合うよね。なんならジャージ姿で体育の先生…とか…私が生徒だったら出来悪いだろうから…2人きりで特別指導とか言って…そのまま…)
ジュンニャアン「「はっ!!!!」」
ジュン「は、早いとこ帰るか!!」
ニャアン「う、うん!!!!」
代わりの運転手「へいいらっしゃ…あれ、どしたの2人して顔真っ赤な…」
- 187二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 22:34:36
- 188二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 22:45:35
ここのマチュは定期的に2人に何かしらの燃料発言を投下して2人をからかってそうw
尚マジでその燃料を元に予想斜め上の大爆発を2人がやると「そ…そこまでやるとは…」と若干引く
数年後色々乗り越えたジュンニャアンinジャンク屋
ジュン「ニャアン悪い、そこの工具箱からドライバー出してくれ」
ニャアン「ん…はい、先生」
ジュン「おう、あんがと………あっ」
ニャアン「あっ」
たまたま遊びに来てたマチュ「へーーー???」にまぁ
2人揃って赤面目逸らし
マチュ「ファンボイ兄ちゃん先生なんだー?」にまにま
ジュン「…」目逸らし
マチュ「ニャアンは生徒なんだー?」にまにま
ニャアン「…」目逸らし
マチュ「……歳の差ならではの爛れだねぇ」にこっ
ジュン「ニャアンそいつ取り押さえろ!!」つ岩塩
ニャアン「分かってる!!」つ岩塩
マチュ「あーっ暴力反対っ!!ていうか2人揃って楽しんでズルい!!私らには歳の差ってアドバンテージがないのにぃ!!」
シュウジ(今度はそういうのやってみようかな)
- 189二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 22:51:10
普段の相手が連邦内部でも比較的理性的な(少なくとも外見上は)欧州政財界や上流階級出身(≒騎士階級以来の)軍人一族だから、あまりにも貪欲な統一機構の思考回路と暴走には手回しが追いついていないとみた。
工房親方「流石の旦那様もあの手の連中相手には勝ち目が薄いようですな」(手は鍛冶仕事を止めない)
公爵中将「元帥閣下が自宅療養で自由に動けない事がここまで響くとは思わなかった。統一機構の連中の貪欲さと周到さがここまで連邦に浸透しているとは」(手は研ぎを止めない)
親方「まあ、我々は何だかんだ良いながら神聖ローマ帝国時代よりこの城と”工房”と共に有り、食うに困らぬ”国”を守り続けておりますからの…ふむ…」(焼き入れ具合を見定めながら)
中将「だが、外へ、遠くへ、そしてそこにある全てを呑み込み続けた人類本来の欲…いや、進歩と拡大への渇望を甘く見すぎていた。これもその一形態に過ぎないのだろう」
親方「まあ、ワシら職人風情にはこの工房で剣一つ、古くは馬具や道具一つ一つをより良くしようという進歩以上の欲はありゃせんですが…旦那様」
中将「なんだい親方」
親方「研ぎの手に迷いがありますな。そんなことでは良い剣は造れませんぞ」
中将「まいったな…今MS工房はお客人で手狭だからね。少し落ち着こうと思っていたのだが」
親方「”若様”のお小言など気にせず、あちらで”遙か宇宙からの”お客人と話されればよろしい。若様も”あの親方が言うならしょうがない”と諦めて下さいましょうて」
- 190二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 23:17:28
- 191二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 05:39:48
- 192二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 07:20:08
- 193二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 09:12:02
この親方も見た目「高身長のドワーフ」みたいな感じですが工学で大学院まで修めてる博士号持ちです。
時計からMS・戦艦に至るまで、設計から現場の実寸合わせまで口を挟める工房の大親分ですが、時折感覚を研ぎ澄ませる為に昔からの(保安・安全装置以外は産業革命以前のまま)鍛冶工房で剣を打つのが半ば趣味なだけです(なおこの趣味は中将にも指揮官にも感染した)。
幼少期の指揮官が一番懐いていた工房の親方であり、彼の言う事には若様=指揮官どころか旦那様=公爵すら重きを置く、世が世なら一代爵位くらい貰ってるくらいの「重臣」でもあります。
もしかしたら今打ってる剣も、素材がルナチタニウムとかトンデモない奴かもしれない…但し製法はマ・クベが「いいものだ」と絶賛するレベルの伝統製法且つ実用性も十分。
そんな剣を何に使うのか? そりゃまあ無難に装飾とか儀礼用、或いは「贈り物用」とかね…
(以上脳内妄想)
- 194二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 11:16:46
- 195二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 11:55:41
親方「これはルナツーで採掘された一つのルナチタニウム鉱塊から造られた剣二振りでしての。これを御国のご兄妹に献上したいと思うたのですじゃ」
マ・クベ「ご兄妹? もしや…!」
親「お察しの通り、ギレン総帥とキシリア閣下でございますな」
マ「…何を言いたい」
親「それは一介の刀鍛冶が申す事ではありますまいて」
(まああり得ない状況だけど)
- 196二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 13:02:19
- 197二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 13:12:30
親方「ほっほっほ。プチモビ使うてあの刃を鍛造するのはジジイには堪えたわいw」
中将「そういいながら翌日には早朝から鍛冶工房でハンマー振るっていたよね」
親方「若いモンが軒並みヘバっておりましたでの。その点年寄りは朝が早うございますでな」
中将「私も一緒にプチモビでハンマー振っていたが、流石に翌日は執事に叩き起こされたよ」
親方「旦那様もまだまだお若い、ということでしょうて」
- 198二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 18:17:03
- 199二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 18:20:26
ジュン「余計ムラムラするわこんなん!!」
- 200二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 18:22:00