- 1塩カルビ22/03/25(金) 15:45:14
「紹介するよ、フジキセキ。こちらが婚約者の──」
私の一等星にはウマ娘の恋人がいた。私とは違う見るからにして女性の魅力に溢れた守ってやりたい庇護欲を感じさせる女性。トレーナーさんと話すことが幸せで仕方ないというその女性と私は何て会話をしただろうか。
「……トレーナーさんの一番星は私じゃなかったんだね」
気が付けば寝ていた自室のベッドでそう呟く。当然だ、あの日のグラウンドで私を見つけてくれたあの奇跡のような出会いより先に彼は運命の伴侶に出会っていたのだから。
トレーナーさんと駆け抜けた3年は星が舞うように、胸が高鳴るあの日々はトレーナーさんにとって一体なんだったんだろう。励まされたあの言葉も、伴侶に囁く愛言葉で、きっといつかは忘れてしまうのだろうか。
「………私じゃダメだったのかな」
あの一等星(トレーナー)の光はもう私だけに煌めくことはないのだろう。遥か彼方の織姫と彦星のように互いを求め合うのだろう。
「──そんなの、嫌だ」
言葉が漏れる、思いが溢れる。まだ私は何もしていないじゃないか。何の為に足がある。何の為に口がある。まだ勝負すらしていないのに、諦める? 違う。
──私が目指した奇跡はそれでは果たせなかっただろう!
遥か彼方に行ってしまうなら、私からも手を伸ばすんだ。理想からかけ離れようと、それでもいいさ、と手を伸ばして! - 2二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 15:45:30
- 3塩カルビ22/03/25(金) 15:45:50
自室から駆け出す。自慢の足だ。
クラシック三冠を征した最高の足だ。
あの人がくれた宝物だ。
「──ウマ娘でレースを出来て良かった」
人より丈夫だから、あの人に出会えた。
演劇ではなく、レースに出たからあの人を好きになれた。
「だから、貴方に伝えたいことがあるんだ」
千の夜を超えて、万の人に奇跡を見せて、その中で培った幾星霜と宿した思いで──貴方の全てを求めよう。
3年間の私の旅路の中で、貴方以上に比翼の連理はいなかったんだよ、って言いたいから。
これから先の現在も、未来も貴方といられるように。
月火水木金土日、全てを貴方と過ごしたいから。
トレーナー室にて、彼はいた。
息を荒くした私に彼は驚いていたが、それより先に私は焦がれるような、
「──大好きだよ、トレーナーさん!」
貴方という一番星に照らされた私の思い。
貴方に届いたらいいな。 - 4二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 15:46:01
- 5二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 16:15:41
あげ
- 6二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 16:17:48
めちゃくちゃすき
- 7二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 16:19:09
- 8二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 16:23:07
- 9二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 18:02:03
これはあっさりと食べられる塩カルビ
- 10二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 18:17:12
これくらいで頼む………前回のは塩が効きすぎだ………
- 11二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 21:15:44
捕手
- 12二次元好きの匿名さん22/03/25(金) 21:18:29
思いが届いたとしても、応えてはくれないんだろうな…