【R-18】ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界part9【のんびり進行】

  • 1アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:03:37

    襲来した異星人!

    侵略されるエネルギー資源!

    存亡の危機に晒されてなお人類は……

    未だ一つになり切れず、壮大な内ゲバを繰り広げ続けていた!!


    【出来れば読んでいただきたい世界観および初期設定集(テレグラフ)(各種ページへのリンクあり)】

    ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界あらすじ(とりあえずこれだけ読んでくれたなら最低限大丈夫な筈の簡潔にまとめた世界観)

    その1:どういう世界なの?

    特殊なエネルギー鉱石「コア鉱石」を動力源とする人型歩行兵器「バディフレーム(通称:BF)」が兵器として一般化した高度な機械文明が築かれている、地球に酷似した惑星が舞台だよ!

    元々は人類同士で細かい諍いとかはありつつもそれなりに穏やかな世界だったんだけど、本編から20年くらい前に惑星外性生物「インベイド」が隕石に乗って地表に飛来、どうやら上述のエネルギー塊「コア鉱石」がインベイドにとっては食糧として美味しくてたまらないらしくて、人類に敵対行動を取り始めたんだ!

    必死に抵抗したんだけど、現在では地表のおよそ3~4割程が完全にインベイドがうようよ闊歩している危険地帯になっちゃって、そこから時々インベイドが攻め寄せて来る油断できない状況なんだよ……。

    その2:で、今どうなってるの?

    インベイドとの緒戦により人命を多く失いながらも、結果として「クロノス・インダストリー(通称:K.I社)」が世界を主導、地表や地下に「コロニー」と呼ばれるいくつかの居住拠点を制定してそこを中心にインベイドに対抗する様になったんだ!…
    00m.in

    次スレは>>190踏んだ方が

  • 2アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:04:16

    【前スレ】

    【R-18】ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界part8【のんびり進行】|あにまん掲示板夢のエネルギーをただのご飯にしちまう異星人!ここぞとばかりに人類の覇権を握ろうとする大企業!惑星(※地球じゃないよ)がヤベェ!!……な「ここ3ロボSF」スレの裏スレ、設定スレです次スレは>&gt…bbs.animanch.com

    【禁止事項】

    ・無敵ムーブ(戦闘でダメージを受けない、回避し続ける、など)

    ・必要性の認められない確定ロール

    ・相手PLが嫌がっていることを強要する行為(特にR-18関連はデリケートなところなので扱いには気を付けて、事前相談忘れずに)


    【世界観やパワーバランスを保つ上での禁止事項】

    ・版権設定の利用

    ・「地形を変えられる火力」を個人で設定し所有すること

    ・3勢力(K.I社、人自連、デスペラード)+インベイドよりも立場や規模が大きい勢力を設定すること

    ・なんでも高い水準で出来るキャラ、なんでも高い水準で出来る機体禁止(他の人の活躍機会を奪いかねないため)

    ・メタネタ禁止(「この世界は作り物だ~」や背後さんへの言及をキャラの目線で発言させるなど)

  • 3アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:04:35

    Q1:参加してぇ!けど事前のキャラ登録って必須なの?テンプレはある?
    A1:キャラシはあった方が色々スムーズだとは思うけど、無くても規約的なNGムーブさえしなけりゃ参加はOKだぜ!
    テンプレらしいテンプレは特に無い(めんどうくさかった)からテレグラフなりで各自好きな様に書きたいこと書いてくれ!
    ↑の初期設定集から飛んだ先にあるスレ主のキャラシからテンプレとして項目を引用しても大丈夫だぜ!

    Q2:キャラは1参加者につき何人まで?
    A2:何人でもOKだぜ!複数陣営あるし下手に制限設けたらスカスカになるのが目に見えてるから……好きな様に作ってくれ!

    Q3:コテハン(トリップ)は必須なの?
    A3:必須じゃないぜ!でもトリップが無いってことはなりすましや乗っ取りが出ても判別方法が無いってことでもあるから、自衛手段としてコテハンを持っておくのは無難だぜ!

    Q4:スレタイにR-18表記があるけどエロスレなの?
    A4:一般誌のエロ描写とか元ネタ一般作品のエロ同人好き? 俺は好きなの……
    エロメインじゃないけど「エロいことも割と自由に描写して良い」スレだから苦手な人がミスッて踏まない様に一応表記しているぜ!
    「猥談耐性はあるけど自キャラにエロルさすのはなぁ……」って人でもOK、「自分は露骨なエロやりたくないです」って言っておけば良いぜ!

    Q5:設定集に目通したけどなんか既視感ある設定ばっかりだな?
    A5:へへっ

  • 4アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:05:02

    【テレグラフ(設定やキャラシート、R-18な文章を書いたりにどうぞ)(※URLのhとttpsの間のスペースを消してご利用ください)】

    h ttps://x.gd/Z5SAZ


    【URL短縮用サイト(テレグラフのデフォルトURLだとあにまんのNGワードに引っ掛かってしまうのでこちらでURL短縮してから投稿してください)】

    https://00m.in/

  • 5アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:06:08

    (※>>10まで保守を行う!)

  • 6アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:06:27

    (※敵の潜水艦を発見!)

  • 7アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:06:52

    (※\駄目だ!/)

  • 8アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:07:02

    (※\駄目だ!!/)

  • 9アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:07:13

    (※\駄目だ!!!/)

  • 10アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 13:07:27

    (※\駄目だ!!!!/)

  • 11リンゼイ◆Fd5AlHEdkk25/04/14(月) 17:40:18

    前スレ182
     「次回からはステルスミッションに従事します。暴れてお店に迷惑かけたら申し訳ないもの」

    【あのような大立ち回りを披露したのは、何もテンションが上がったからというだけではない。むしろ、元々は一回きりの来訪ですますつもりだった、という理由の方が大きい】

    【が、予想を遥かに超える量の宝が、ここには眠っていると判明したのだ。おまけに深く語り合える同士付き】

    【そうとわかれば宝を全て発掘し、話の種が無くなるまで通わなければゲーマーの名が廃る。そう思い込んでいるリンゼイが、また誰かに巨砲を向けることはないだろう】

    【おそらく、きっと、多分、メイビー……!】

  • 12エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/14(月) 18:12:45

     「へぇ。それは楽しみだ」
     (銃火器か超火器を目にした時と同じか……いや、それ以上に頬が緩んでるなぁ)

    【だらしなく頬を緩めて見せる金龍に、意外と子ども好きなのかと思いつつ相槌を打つ】

    【明らかに18の彼よりも幼いハニヤが二児の母であることには驚いたが、まともな庇護を受けないデスペラードなら不思議ではないと納得した】

    【まともな庇護を受けられない中で二人も子供を育てたという事実は、かなりの称賛を受けて然るべきことだが。……まぁ、ぽっとでの自分が言っても詮ないことだろう】

     (それに多分……というか絶対、Mr. 勞が色々と言葉をかけただろうし。本人が気にしてる様子もないなら、下手に口を開く必要はないな)

  • 13ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/14(月) 18:18:04

    >>12

    そう思えてもらえれば、尚更ここで立ち話するのは如何ともし難いな......


    ほら、姐さんも早く乗って乗って

  • 14アカネ◆fDey8JUvvk25/04/14(月) 18:39:53

    (1/4)
    【アカネ・アマギリは停滞していた、或いは取り残されていた】
    【G-3コロニーの死闘にも参加せずコロニー間の物資輸送の護衛を勤めるだけの日々……だがそれはアカネにとって苦ではなかった】

    【一列縦隊。前面装甲に優れたアカネのコメットが先頭を走り、後ろに1機のARATAME、輸送車両が続いて最後尾にもARATAMEが1機】
    《最近は『所属不明機』による輸送ルートへの襲撃が多い、十分にお気を付けください》
    《お気を付け下さいって、何かアドバイスでもねーのかよ?》
    《背中にも目をつけてくださるとか……》
    《はあ?》
    《……すみません》
    【輸送車両の運転手と雑談をする程度には穏やかな道なりであった】
            ・・・・
    【だから救難信号ではない、通常の広域回線で助けを求める声とその後の銃声、断末魔が聞こえた時も】
    《罠でしょうが念のため先行して確認しておきます》
    【そうARATAMEと輸送車両を残し先行偵察に向かうなどという──】
    【愚行のツケをアカネは払う羽目になっていた】

  • 15アカネ◆fDey8JUvvk25/04/14(月) 18:40:43

    (2/4)
    敵数5、いや6か?上にもか?
    【アカネは直ぐ、分不相応に巨大な翼を背負ったSHINONOME改造機が飛翔しているのを認める】
    あれで強襲する気か!?馬鹿が!いや馬鹿でなければこんな戦闘禁止区域で通信妨害など!!
    【かけるわけもない、と砲塔旋回、仰角を取り旧式のAPFSDSで翼持ちを撃ち抜く】

    《ああ”-っ!?俺のプランWを粉々にしやがってえ!!》
    【突如オープン回線で飛び込んできた男の叫び声に思わず顔を顰め、よどみない動きでコメットをスラローム機動させながら次弾装填を待つ】
    《まあいい、ならプランHだ!おい!》
    《ああ”っ……!!》
    は?
    【聞こえてきたのは殴打の音。そして年若い女性が呻く声】
    《聞こえてるようだな?どうだ、これが俺達の新兵器よ……その名も人質ちゃん2号、ただいま同乗中!》
    《因みに1号ちゃんもいい働きをしてくれたぜ!ノコノコお前をおびき出してくれてさあ!》
    《おーい、聞こえてたら止まれ!!俺だってこんなところで人質ちゃんを消耗させたくねえんだ!》
    【こんな『新兵器』、通じる方が稀だろう。だがアカネにとっては効果的であった】
    ………。
    【コメットはその足を止め、静かに鎮座する】

  • 16アカネ◆fDey8JUvvk25/04/14(月) 18:42:16

    (3/4)
    《へへへ……》
    【暫くしてコメットはいかにもデスペラードが整備した五機のBF……SHINONOME三機、ARATAME二機に囲まれた】
    【こちらからの通信を一切試みなかったのはアカネのせめてもの抵抗だろう】
    《あー、通信をオンにしろ。ただし救援要請は無しだ》
    《お、お願い……じゃないと私殺されちゃう!!》
    《………通信オンにしました。感度ありますか?》
    《へへ、よく聞こえてるぜ……っていうかお前女だったのかよ。それじゃ、たっぷり感じてくれよ、お前さんも。》
    【コメットに近づいてくる一機のARATAMEは、その拳をコメットに触れさせる】

    【そして、放電】
    《ああ"っ!!!》
    【痙攣するアカネを笑う声がする】
    《何つーか気が強そうな声してるなあ?》
    【もう一度】
    《う”あ”あ”っ!!》
    《でもまあ、そういう奴を好き勝手するのはいつだって浪漫があるよなあ……サンキュー、人質ちゃん》
    《……はあっ……その……その子には……手を出さないで………》
    《分かった分かった、お前さんの言うことは分かった。じゃあ安心して逝けるように教えてやるよ》
    《人質ちゃん2号な、合成音声なの。いやまさかここまで効果的とは俺も俺の才能が恐ろしいけどな!!あっちょっと待ってろ、今お礼の言葉をしゃべらせて

  • 17アカネ◆fDey8JUvvk25/04/14(月) 18:43:07

    (4/4)
    【次の瞬間には急旋回した砲塔、その砲身で男の機体は横殴りにされ地面を転がっていた】
    【その勢いのまま砲塔は旋回していき射線にSHINONOMEの一機が乗った瞬間に砲撃、それの上半身を消し飛ばす】

    《てめえ!!》
    【アサルトライフルを構え乱射してくるSHINONOMEには超信地旋回で軸合わせからの突撃で弾き飛ばし、起き上がる前に再装填が済んだ砲弾をぶち込んで爆砕させる】

    【電磁ナックルを構えて背後から突進してくるARATAMEはさらなる前進で逃げるように距離を取りつつ砲塔は真後ろを向かせ、砲撃。これも爆砕】

    【コメットは足を止め、怖気づいて逃げ出していた最後のSHINONOMEにも砲塔を向け、砲撃】
    《は、外れた!!》
    【それも当然である。高電圧電磁ナックルによりFCSはダウン、無茶な横殴りで砲のアライメントに歪みもある】
    ……。
    《あっ》
    【どうしても足を止めた上での弾着修正は必要だった。2射目で最後のSHINONOMEも上半身と下半身が泣き別れする】

    はあ……っ!?
    《痛かったぞクソ女ァ!!穴だらけになって地獄で詫びろ!!》
    【コメットが揺れる。先に横殴りにしたARATAME─頭目の機体─が上に乗り、至近距離からアサルトライフルを乱射しているからだ】
    【コクピットの上部、内部の計器が吹っ飛び凶器となってアカネを襲う】
    《はぁ……はぁ……はぁ……クソ女が……大損じゃねえか……!!》
    【1マガジンを撃ち切ると頭目のARATAMEはコメットから降り、使えるパーツだけでも回収しておくかと歩き出し】

    【そして砲撃音と共に胴体に風穴を開け爆散した】
    早漏がよ………。
    【そこでアカネの意識は途切れた】

  • 18エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/14(月) 20:05:37

    >>17

    (1/2)


    【今にも雨が降り出しそうな曇天の下で黒煙をあげる5機のBFの残骸。それらをスカッド・ソルジャーたちは淡々と解体し、回収し、中の死骸を取り出していた】


     『照合完了しました。No. 331132:JEROKE (ジェローク)。SHINONOME三機、ARATAME二機で構成されたデスペラードです。企業所属のBFに追い込まれると合成音声を使用したローコストの人質戦法を取るとされています』


     「それ、よっぽどのお人好しじゃないと引っかからないよね」


    【横面に工学事業部と銘打たれた大型車両の中で、スカッドたちに指示を送っていたエイダンは、隣の部下から報告された不明機に関する内容に思わずツッコミを入れた】


     『ええ。ですので、逃亡用の隙を作るために使用していたようです。……稀に、引っかかってしまうパイロットもいたようですが』


     「善人は早死にする、か。……まあ、彼女には生きてもらうんだけど」


    【残骸回収を終えたスカッドたちに持ち場に戻るよう指示を飛ばしながら、モニター端に表示されている通信画面に目をやる】


    【そこには大小様々な管に繋がれ、厳重に包帯を巻かれた状態でベッドに横たわる女性がいた。その横から、艶やかな黒髪を靡かせた美しい女医が顔を出す】


     『急にアンタから呼び出しが来たから何かと思えば……リー、本当にいいんだね?』


    【高品質なサイバネ化手術を保証する医療系企業 《Heart Repairs》 。その第一級救急隊の隊長にして、高名な外科医 グロリア・ドーセントだ】

  • 19エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/14(月) 20:09:59

    >>18

    (2/2)


     『アンタのことだから承知の上だろうが、プラチナ会員特典のプレミアムプランは今回の治療には適用されない。費用は100%、自腹になるよ』


     「構わない。彼女は今の工学事業部、ひいてはK.I社に必要な人材だ。頼むよ、グロリア」


    【旧友にしてお得意様の言葉に、グロリアは肩をすくめる。その仕草には若干の呆れが含まれていた】


    【この男はいつもこうだ。必要があると判断すれば、いくらでも赤の他人のために大金を積む。……そして、いつのまにか、それらを黒字にする成果を出しているのだから恐ろしい】


     『はいよ、任せておきな。この娘っ子が目覚めたら、完全新品 (ヴァージン) の体とご対面させてやるさ』


     「よろしく、Dr.」


    【酒に焼けた喉から吐き出された頼もしい言葉に、信頼をのせた返事して通信を切る。そして、車両の荷台に乗せられたズタボロのBFに視線を移した】


     「それじゃあ僕らも早く帰って、新しい仕事に取り掛かろうか。……ま、直しやすいよう形を整えて、図案を引くだけだけど」


     『その前に上の説得がありますよ』


     「あ、そうだった。……今のうちに大まかな案だけまとめておこうか」


     『了解です』


    【多くのスカッドたちを引き連れ、迫る雨の気配から逃れるように出発する車の中で、技術者たちは話し合う】

    【ときどき侃侃諤諤とお互いの好みを押しつけあう事態に陥りながらも、本社に着く頃には、何とか案を形にすることができた】


    【疲労を背中に負いながらも、どこか晴れ晴れとした表情で上からの呼び出しに向かう白衣の男たちを、スカッド・ソルジャーたちは内心引いた目で見送った】

  • 20ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/14(月) 20:35:18

    【第6別荘に帰った金龍とその客人】
    【昼食を半ばまでは一緒に摂っていたが、今日これから始まる修羅場について語るには場違いであったために、金龍とエイダンは別室で対面していた】

    ……で、俺とメビで作り上げたローストビーフは最高だった所でだ、今日の本題に入ろう

    【そう言って持ってきたスマホをテーブルに乗せると、ホログラム状の許可証が現れる】

    アンクを実地試験に向かわせるには、最終的に開発主任を務めているあんたの許可が必要だ
    ここに来てくれた以上、それを承知してくれてるだろうが最後に1度聞こう
    この画面に賛成してくれるか?

  • 21エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/14(月) 21:34:34

    >>20

    【投影されたホログラムの画面を前にして、エイダンは浮かべていた笑みを深めた。肩を軽くすくめて、何を今さらと言外に表す】


     「美食に舌鼓を打つためだけに来たわけじゃないからね。むしろ、こちらが本題だ」


    【身を乗り出し、ゴーグルの奥の目を光らせ、日々の職務で鍛えられた指先を許可証に向ける】


     「もちろん、喜んで賛成させてもらうよ」


    【ホログラムがさざなみを立て、数秒を経て元の形を取り戻す。その中央には『実施試験 承認』という、シンプルながらも熱を帯びた文字が列をなしていた】

  • 22ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/14(月) 21:41:35

    >>21

    感謝するよ、エイダン殿

    いやそれにしても美味いなこのオレンジジュース 

    美味すぎてこれ以上言葉で表すのも憚られるレベルだぞオイ

  • 23ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/14(月) 21:46:58

    Imagine Dragons - Bones (Official Music Video)

    でだ、俺の”剣龍”の乗り心地はどうだ?

    こんだけデッケェし、こんだけ快適だぞ

    おまけにTVとゲーム機も設置してる


    【14:00 とある砂漠(第6別荘から500km)】

    【サンダータイガーとガンコンテナ4つを輸送できる格納スペースに、高級ホテルと同等の居心地を誇る居住スペースも備えられた輸送機】

    【メビはエイダンにワイングラスを渡す】

    【一方で後ろの格納スペースには、ビーストモードのアンクが待機していた】

  • 24アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 22:46:17

    前スレ>>196

    前スレ>>197

    前スレ>>199


    『こ、の、ガ、キ、ィィイイイ……ッ!!オレを教導機にするつもりかァアッッ!!??』


    【デントナは激怒していた、自分が翻弄されていることに対して、その上で、敵が自分の動きから学びを得ようとしていることに対して】

    【空は自分の世界だった、クソッタレな敵でも、クソッタレな作戦でも、ここでなら戦えた、それが自分の半分も生きていない、いや、自分が戦って来た20年も生きていない少年が追い付き、追い抜こうとしている】

    【────────────たまるものか、譲ってたまるものか、怒りのままに噛み締めた歯茎からは血が滲んでいた】


    『ナ、メ、ん、じゃ、ねェェェェエエエエッッッ!!!!』


    【もう何分間も瞬きをしていない、血走った瞳には赤く歪んだ蒼風が映る、否、映ったと思えば、消える】

    【見えるのは僅かな交錯の間だけだ、突入角度、障害物の配置、そして自分が狙われているという現実、全てが敵の姿を捉える為に必要な材料だ】

    【極限の集中力、幾度天地が引っ繰り返ったかも分からない────────────構わない、目前の敵を】


    『ッ、あァッッ!!??』


    【見えた、至近距離、それは今までの様な斬り結ぶ軌道ではない、間違いなく正面から】

    【ぶつかり合う、軌道】


    『────────────ィ、ッギガッ!ガァァァギギギィィィイイイイイッッッッ!!!!』


    【叫びと共に機体が唸る、地表が押し寄せる、蒼風が突き出したビームサーベルはデントナが直前に取った捻転運動により、コックピットよりも僅かに右へと逸れた】

    【反抗に自身が持つ粒子サーベルを蒼風の首元目掛けて突き出しながら、金属分子が融解する音と焼け焦げる音が耳元で響く、サーベルは空戦用ユニットである尾翼の一方を切断し、バランスを崩したスカッド・ソルジャーは錐揉み回転をしながら岸壁へと弾き飛ばされる】

  • 25エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/14(月) 22:46:35

    >>23

     「月並みな言葉になるが……最高だね。ファーストクラスがエコノミーに思えてくるよ」


    【渡されたグラスを傾け、中の赤ワインで喉を潤す。熟成された葡萄の芳香に感じ入りながら、改めて機内の様子に目を向けた】


    【壁にかけられた4Kの液晶テレビと中型スピーカーから流れる賑やかなBGM。直に座って寝そべれそうなほど清潔に保たれた絨毯。有名なパーティゲームから、マイナーな名作RPGまで揃えたゲームコーナー】


     (ここにリンゼイがいたら、なんて言うかな。……超COOL?エキサイティング?)


    【ゲーマーな友人がたちまちハイテンションになる姿を想像して、軽く吹き出しそうになった口を押さえた】

  • 26アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 22:46:38

    前スレ>>196

    前スレ>>197

    前スレ>>199


    【────────────ガシャァァァアアンッッ!!】

    【空の支配者が岩壁に叩き付けられ、その衝撃が岩場を崩落させる轟音、黒煙を噴くスカッド・ソルジャーがその隙間から半身を覗かせている】


    『デントナ、聞こえるか、応答しろ!』

    『ガ────────────ガガッ────────ギ、ガッ、バッ────────────ッッ!!』


    【エドワード機の爆発を受けて上空へと舞い上がった望月が、足元を狙い放った射線を潜り抜けながら、ルヴァウが取った通信に返って来たのは耳障りなノイズの混じる、デントナの苦悶の嗚咽】

    【……死んではいない、死んではいない、が、少なくともこの戦闘中に戦線へ復帰するのは不可能だろう】


       ・・・・・・・・・・・・・

    【だが生きているのならば今は良い、ルヴァウの理知は、即座にデントナの安否よりも眼の前に墜落する蒼風へと思考を割いた】

    【アブソーバー随一の機動戦闘のスペシャリストがやられ、残る味方が崖上に縛り付けられている今、自分達だけでこの未知の最新鋭機を相手取らなければいけないのだ】


                      ・・・・

    『フランク!ベンソン!まだ行けるな!浮いた敵はお前達で対処しろ!』

    『『了解!!』』『エドを殺った女!』『敵討ちだ!』


    【二機一対の多脚BFが飛ぶ、腰から下をローターの様に回転させる異端の飛翔方法、マシンガンを構えると傷ついた望月へと射線を引く】

    【一方で、ルヴァウとシンドリーのガーゴイルは銃口を着陸した蒼風へと向けながら】


    『少年兵、機体から降りないか、ドミニクの……いや、我々の目的はあくまで、G-3の英雄として名を揚げた人自連が保有するそのBFを破壊することだ。

                             ・・・・・・

     機体から降りた生身の人間を殺すことは、少なくとも今日する仕事ではない、命は助けよう』

    『……ルヴァウ、アンタ……!?』


    【シンドリーが動揺の混じった声を上げる、アブソーバーの副隊長ルヴァウ・バッドガンもまた、己の口から零れる言葉が不思議で仕方が無かった、今更善性を騙るつもりは無い、外道に堕ちている自覚など有り余っているのに】

  • 27アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 22:47:07

    前スレ>>196

    前スレ>>197

    前スレ>>199

                    ・・

    『知っててくれたなら嬉しいねぇ、後輩のSHINSEI乗りちゃんよぅ?』


    【みしり、みしり、金属塊を押し込みながら、ホバリングユニットと背部スラスターの同時点火は前進する力に転換される】

    【馴染みのある駆動音が心地好い、アキルは自身の身体と等しい愛機の操縦桿を力強く握り締め】

    【……眼下、ヴィーナスの腕下て徐に集束する粒子の輝きを見止めれば、実体剣を弾いて後退】


    【当然、それだってアンドレアルフスの読みの内、移動先に配置された同種のビームサーベルはSHINONOMEの胴を……】


    『ボー!』


    【……爆発、爆風、左利きのガーゴイルが放った滑空砲の一射はヴィーナスの直前で爆散し、ナカトウを切り裂く筈であった剣の軌道を跳ね上げた】


    『────────────おっと、ごめんヨ、お宅の戦い方をマネしちまッたネ』

    『ははははっ、けど良いのかよぅ、そういうのならこっちにだって一日の長があるんだぜぃ?』


    【死線は幾度も超えて来た、ゴエティアの蓄積する戦術も、データにも、敗けないだけの実地経験がこの悪鬼羅刹の傭兵部隊には備わっている】

    【奇襲など食らうのが当たり前なのだ、そして、奇襲をする側に立つこともまた有り触れている】


     ・・

    『連携がお得意だロ?』


    【────────────僅かな、風切り音、それだけが頼りである、超長距離より放たれた対BF弾の高速弾道、ヴィーナスの側背部に】


    『煙幕ノ内側に閉じこもッてれバ、ラインハンターに狙われるコトもなかったネ』

    『徹甲弾を撃ち落とすのは見事な芸だよぅ、けど、狙撃弾を撃ち落とせる奴なんて、俺は見たコトねぇなぁ?』

  • 28アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 22:47:38

    前スレ>>196

    前スレ>>197

    前スレ>>199


     ・・・・

    「良い支援だな!」


    【アバドンの巨躯が跳ねる、城壁が如き重量を浮かばせる、異形の4脚】

    【煙幕より姿を表したマーキュリーの眼前へと突き進む、例えば、それだけの重量は、衝突するだけでも多大なダメージになるだろう】

    【その前にグレネードランチャーの砲門が睨み付ける、装填されているのは先程と同じ徹甲弾────────────では、無い】

    【弾頭が空中で4つの小型球に分裂し飛翔する、それぞれに括りつけられているのは、合金製ワイヤーを格子状に組み上げた網だ】


    【『アブソーバー』は略奪者である、それは、BFを鹵獲する際に用いられるネットランチャーの一種】


                ・・・・・

    【だが、小賢しい手段だ、こんなもので本当にマーキュリーの動きを止められると思っているのか?】


    「もっとだァ、もっと引き出しを開けろよゴエティア!折角良いステージを整えてやってるんだ、出し惜しみなんて萎えることするんじゃねぇよ!!」


    【────────────無論、そんな筈も無い】

    【装弾、弾種は再び榴弾に切り替わる、全てを飲み込む悪鬼アバドンは手を変え品を変えて標的を追い詰めるのだ】

    【背部ランチャーの砲口が頭上に跳ねる、グレネードランチャーの真価、曲射】

    【マーキュリーに絡みつこうとするネットランチャーを躱すなら、その後方に弾着する榴弾の爆発に突き当たる、だが前進をすると言うのなら、アバドンの巨体と正面衝突だ】

  • 29アリソン◆PPyRfvMZl625/04/14(月) 22:48:03

    >>11


    『おう、また来いよ、今度はとっておきのハードも見せてやる、丁度今修理中だからよ』


    「……」


    【上機嫌の店主を置いて、アリソンは心底げんなりした表情を浮かべていた】

    【道化の様な、読めない女だ、向こうのペースを押し付けられる────────────苦手な、タイプだ】


    「……はァ、好きにしろよ」


    【カウンターに片肘を置いて嘆息する、灰皿の小さな火種を潰して、古臭い店の空気に溶け込む煙を視線が追う】

    【そんな微睡みの時間は、店主に『お前も出て行け』と尻を叩かれるまで続いた】

  • 30ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/14(月) 23:03:54

    >>25

    なんだなんだ? 何か嬉しい事でも思い出してるのか?


    【水の入った水筒をガブガブ飲み干しながら問いかける】

  • 31二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 23:04:27

    このレスは削除されています

  • 32エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/14(月) 23:19:43

    >>30

     「と言うよりは、愉快なことかな」


    【ちびちびとグラスの中のワインを少しずつ減らしていきながら、愉快な友人について軽く語る】


    【ゲームが好きすぎて廃人に両足首を突っ込みかけていること、ロマンの産物:ハンドキャノンを携行していること、等々……】


     「最近はレトロゲーム探しに奔走してるよ。データ化されていないから、実機で手に入れなくちゃならないらしくてね」


    【おかげで ''Familiar Computer'' なんていう大昔のハードを自作することになるとは思わなかった。まあ、楽しかったからいいけど】


    【なお、その友人は今、ホクホク顔で宝 (ゲーム) を抱えながら帰路についているのだが、エイダンがそれにまつわるドタバタを知るのはもう少し後である】

  • 33ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/14(月) 23:21:19

    >>32

    レトロゲーね......もしかしてプログラムさえ知っとけばどんな機器にでも、それこそ細菌にでも組み込めちゃうゲームソフトも持ってるのか?

  • 34エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/14(月) 23:35:19

    >>33

     「どうだろう?細菌を作って人類を滅ぼしたり、進化させたりするゲームは持っているようだけどね」


    【エイダンは付き合いでゲームをすることはあれど、あくまでプレイヤーであってゲーマーではない。ので、彼女の熱いゲーム語りは話半分で聞いている】


    【そのため、そんなとんでもプログラムを内蔵したソフトを持ってるかまではわからない。が、持っていてもおかしくはないなと思う】


    【なにしろ、レアなゲームがあると聞いたら晴天市街どころか、アウトサイドにまで足を運びかねないのだから】

  • 35ゴエティア戦団◆OXAm1h6odk25/04/14(月) 23:37:39

    >>28

    『脅威レベルを7から8に修正─────出し惜しみしていては友軍の来訪まで耐え切れない、か』


    【“ストラス”は判断を下した。稼働時間には余裕がある。「ゴエティア戦団」の救援部隊も既に四機が超音速航空輸送機を使って接近中だ】


    【エネルギー残量を気にする必要はない】



                         ・・・・・・・・・・

    『────────────────────抹殺モードに移行する』


    【“ヴィーナス”と“マーキュリー”が吐き出す粒子の燃焼色が紅蓮へと移り変わる。追加特殊装甲パッケージが組み替わり、継戦能力を削ってでも眼前の敵を抹殺するべく焔を噴き上げる】


    【肘関節が駆動する。ビームライフルは実弾兵装の様に次弾を装填する必要もない。砲口から吐き出された榴弾を上空で全て撃ち落とす。小技だ。砲口初速度は既に把握済み。ならば間違える余地もない】


    【同時に両肩の火炎放射器が熱量を吐き出す。クロノスが運用する特殊合金拡散弾頭への対策を念頭に置いて作成された兵器だ。容易くネットランチャーを融解させて、肉薄する機体に集中する】



    【─────クイックブースト。城砦の如き四脚の上を取る。今度はもう片方の火炎放射器が火を吐き出して、背部グレネードランチャーを狙う】


    【既に榴弾を装填していたのなら誘爆し、例えそうでなくとも砲身を歪ませて暴発の危険性を抱え込ませるには充分な熱量だ。そして火焔に紛れてカメラアイを穿つ軌道で粒子ビームを狙撃している───アバドンにではない。ボー・ワンチェンの『Gargoyle』への奇襲だ】

  • 36ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/14(月) 23:39:14

    >>34

    あー俗に言うシミュレーター......俺はどうしてもそういうの苦手でなぁ......

  • 37ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/14(月) 23:39:35

    >>24

    「ッッッ!?! ぐ、っっぅうううアアア!!!」

     衝突しながら目の前に突き出されたビームサーベルに対してケイが取ったのは、純然なる反撃行動。衝突の中で機体の首を捻り、首から頭部が切断、ないし貫通されることをなんとしても避ける動き。

     そしてもう一つが、突き出したビームサーベルが必殺に至らなかったことを直感しての『二の矢』だった。

     地面への激突を避けようとする飛行型スカッドソルジャーの動きを確認、予測して。

     激突コースだろう岸壁に向け有針徹甲弾を放ち、敵を足場に蹴り上がるようにして上空へ飛び……ウイングバインダーの全てを利用して降下、土埃が機体全身を覆う速度で墜落の勢いで着地した。


    「ぐ、ぅ……!!! ふ、ぅぅぅぅ……や、やれた……」

     数秒、遅れて。突き刺さった有針徹甲弾の炸裂が岸壁で起きたことをケイは確認する……しかし、戦闘不能で終わったようだ。

     瓦礫の中に、スカッドソルジャーが埋もれている。


    「はぁ、はぁ、はぁ……すぅ――――ありがとう。楽しかった……もっと、ずっと戦いたかったよ」

     始めての高揚。自分自身の殻を一つ破った感覚が、デントナ機という強敵への敬意だけを表して。

    「ごほっ、げほっ!!ご、ぅ……はぁぁぁ……!!!」

     ヘルメットに、吐き出した血がついた。目の前が状態ではまともに戦えない。すぐさま脱いだ。

  • 38ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/14(月) 23:40:18

    まぁ、知人にはいつか会わせてもらうとするか

    「姐さん、通信送ってるが聞こえてるか?」

  • 39ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/14(月) 23:45:05

    >>26

    『少年兵、機体から降りないか』

    「……??」

     その直後に、老兵、というべき男からの通信が届いた。デントナ機の足掻きとなる先のサーベルが効いたのか、モニターの映像は僅かに乱れている。


    『ドミニクの……いや、我々の目的はあくまで、G-3の英雄として名を揚げた人自連が保有するそのBFを破壊することだ』

     それは、とても理路整然としたもので。理知に溢れていて。


                             ・・・・・・

    『機体から降りた生身の人間を殺すことは、少なくとも今日する仕事ではない、命は助けよう』

    『……ルヴァウ、アンタ……!?』

     女性の動揺する声からして、きっと。そんなことを普段する人間でないのだろうと、ケイは予測した。

     ……興味が湧いた。

     通信回線を自分とだけ聞こえるようにして開く。


    「ありがとう。あんた……優しいんだな。は、はは、ははは……!」

     思わずおかしくなって、ケイは笑ってしまった。優しくないはずの男に、優しいという例えしか出ない程度に、ケイは自分の学のなさを恥じた。

     急な加減速を連続した蒼風は獲物を見据えた獣のように、僅かに屈んでいる。

  • 40龍影◆9BZ6kXGcio25/04/14(月) 23:50:18

    >>26

    「わらわらと…鬱陶しい!むさいまま女の子を囲うならせめてBFから降りてタキシードを着なさいよ!」

    龍影は威勢にも似たセリフを吐き、踊り迫る二機のBFを迎え撃つ。

    点滅するリフレクターフィールドでもマシンガン如きに抜かれない。そんな絶対的な自信があった。

    異音のする推進器を奮い立たせる。レッドアラートを切り、ペダルを踏む。また推進器は不気味な音を奏でる。

    「いくぞぉ!!」

    レーダーにはコマ落ちのように飛び跳ねる望月が映る。目視はBF側の補正により残像が映る。

    >>39

    「ケイ!アドレナリン投与!武器を構えて!あんたはわたしと帰るのよ!」

    敵の動きはとても鹵獲の動きではない。

  • 41二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 23:52:02

    このレスは削除されています

  • 42ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/14(月) 23:56:37

    >>26

    「そ、っか。俺、英雄なんて呼ばれてるんだな……」


     置いていったスカッドソルジャーも、死んだファルマも、そして命すらも賭け通したオルフェリアも差し置いて。自分がそう呼ばれている。


     ――――ああ、なんて。滑稽。こんな自分を、そう呼ぶ人達がいる事実が、ケイを苛立たせ、同時に落ち着かせた。

     蒼風は関節部からバチバチと軽い火花が散っている。 しばらくの戦闘は問題ない範囲だが、気を使う動きをしては死が見えていた。


    「――――英雄だけじゃ……あの戦いには、勝てなかったよ」

     自分の中の何かが、漏れていく。怒り、憎しみ、悲しみ。全てが籠もった声。

    「英雄だけじゃ、世界は救われないんだ」

     あの場で取りこぼした命たち。消えたものたち、生きている人たちの祈りを、呪いを、拾い上げようとするような声。

     蒼風が、俯いたケイの動きと連動して、地面を向いた。


    >>26 >>40

     愛する人の、生きている声が届いた。どんな薬よりも強いアドレナリンだった。


    「だからごめん。 貴方の気遣いを受け入れたら。俺はきっと俺自身を赦せなくなる」

     ケイは、オルフェリアの言葉を今度こそ借りた。


    「俺は――――ケイ・サヤギリ。大陸一の、月風乗りだ。その提案は……受け入れられない」

     蒼風が、二機のガーゴイルへそのツインアイを向けた。 青く青く光るセンサー光が、二機を見据える。

     ケイの目は、青だった。


    「俺が命惜しさに逃げたら、あの場にいた皆への侮辱になる。皆を、そうはさせたくない」

     蒼風のコア粒子推進機関が、高鳴り。重低音を同時に響かせる。


    「――――だから。行きます」

    「機体だけを壊したいなら、やってみてください」

     蒼風が一気に加速、二機のガーゴイルの視界から消える。壁を蹴り、上空を駆け――――無反動滑腔砲を、敵の頭部へ向けて放った。

  • 43ゴエティア戦団◆OXAm1h6odk25/04/15(火) 00:03:26

    >>27

                  ・・・・・・・

    『そうだな。私も数える程しか組んだ事がない─────狙撃弾を撃ち落とす狙撃手など、な』


    【点での攻撃に対して、同じ点での攻撃で撃墜するのは至難の業であろう。超音速すら生温い速度なら尚更だ】


                        ・・・・

    【両腕下部固定型瞬間式ビームサーベルを収納せずに、紅蓮に燃え盛る“ヴィーナス”は弾かれた様に空を駆ける────────────────線なら別だ】



    『疾ッ────────!』


    【振り抜かれたビームサーベルが対BF弾を瞬時に霧と蒸発させた。衝撃で体勢を崩せば直ぐ追撃を行うであろう練度の敵だ。油断はない】


    【リミッターを解除している。次からは神経の伝達速度よりも疾くビームサーベルが展開されるだろうが、種が割れた初見殺しに頼るべきでもあるまい】


    【大口径リニアキャノンを射撃する。万全の状態のシールドでもなければ受け止め切れない質量と速度の暴力。マッハ5──────1秒で1500mを移動する速度で金属球が滑空砲を装備した『Gargoyle』に殺到する】


    【加速。“ヴィーナス”の巨体が一瞬で地表スレスレまで推進してから直角に曲がって超低空飛行を開始する。狙うはやはり『Gargoyle』だ。右腕の高周波大型実体剣と左腕の瞬間式ビームサーベルによって冷徹にコクピットを狙う。回転する右腕の手首は腕の外側に向けられ続けている】



    【第一の刃、無反動砲の砲身を穿つ大口径リニアキャノンの砲撃】

    【第二の刃、右腰から逆袈裟にコクピットを潰そうとする右腕の高周波実体剣】

    【第三の刃、左胸から胴体部を横一文字に薙ぎ払う軌道の左腕のビームサーベル】

    【第四の刃、“マーキュリー”によって死角から突如として放たれたカメラアイを潰そうとする粒子光線の狙撃】


    【確実に一機を削り落とすべく、悪魔の猟犬が駆け抜けた】

  • 44◆j28rRKKOSY25/04/15(火) 04:35:06

    (1/4)
    【放棄された市街、人など住んでいない筈の地に閃光と爆炎が煌めき、夜の闇の中を人自連のBF、SHINSEIが駆ける】

    「クソッタレのデスペラード野郎が……よくも仲間を……」 

    【荒い息を吐きながらコクピットの中でパイロットが呻く、デスペラードの輸送隊を襲撃し荷物を奪う簡単な任務のはずだった、それがどうだ、1機のBFに襲撃地点を突破された挙句に車両部隊はミンチにされ、戦闘開始から10分も経たずに6機のBF隊は2機を残して壊滅している】

    「ちょこまか動きやがって!挟み込むぞ!」

    【タンク型とは思えない小回りの良さで市街地を移動するターゲット、苔色をしたそれを追いながら僚機に合図を出し進路を塞がせる、前後からの射撃を食らわせ仕留める算段だった】

    『敵機確認しました!射撃開始します!』

    【通信が入ると同時、敵機の進路を塞ぐ様に現れた僚機がロケットランチャーを構える、しかし敵は止まる気配も見せずに突進、放たれたロケット弾の爆風で視界が暗くなる】

    「直撃したか!これで終わ……⁉︎」

  • 45◆j28rRKKOSY25/04/15(火) 04:35:58

    (2/4)
    【爆風が晴れる、そこにあったのは撃破されたターゲットではなく、コクピットを貫かれ沈黙した僚機の姿だった、銃剣を引き抜くとターゲットはこちらに旋回、ビームカービンをこちらに向ける、次はお前だ、と告げるかのように】

    「貴様だけは落とす!」

    【激昂しライフルを放ちながら突進する、迎撃に放たれたビームカービンを耐ビーム仕様のシールドが容易く防ぐのを見るとターゲットは射撃を続けながら逃走する】

    【ビル街をバック走行のまま逃げ回るターゲットとそれを追う者、両者の射撃戦は追う側の優勢だろうか、しかし転機は突然訪れた】

  • 46◆j28rRKKOSY25/04/15(火) 04:36:58

    (3/4)
    【何度目かの曲がり角を曲がったその時、足元が突然爆発しSHINSEIのバランスが崩れる、地雷を敷設する隙等無かった筈、その答えは続く攻撃によって示される】

    「吸着爆弾⁉︎」

    【バランスを失いシールドで隠しきれなくなった脚部に張り付いた爆弾が数秒の間を空けて爆発、関節を吹き飛ばされた巨体が地面に倒れ伏す】

    「これで勝ったと思うなよ!デスペラードが!」

    【倒れて尚、ライフルを構えようとするSHINSEIのコアタンクにビームカービンが斉射され、市街地にまた一つ新しい爆炎が上がった】

  • 47二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 04:38:16

    このレスは削除されています

  • 48◆j28rRKKOSY25/04/15(火) 05:00:39

    (4/4)
    「駄目ですね、データは回収出来ませんよ」

    【戦闘から数日後、襲撃チームが消息を絶った市街地で調査の為に送られた男達が話す、目の前には原型を留めていないBFの残骸が転がっている」

    「完全に破壊されてますので、戦闘中にどこかのサーバーに送られていなければ無理でしょう」

    「そうか……原型のあった機体の方は?」

    「ご丁寧にデータが消去されていました、デスペラードがよく使うハッキングツールでしょうね」

    【手に持っていた端末の画面を見せながら説明すると別の機体のデータを表示する、そこには中世の騎士の兜、それと車輪の付いた砲、それを組み合わせたマークが端末に表示されていた】

    「なんだこれは……エンブレムか?」

    「データが消去された後に入れられていました、恐らく自分の腕前を誇示したい性格なんでしょう、G3の戦闘時に目撃されていた様ですしそこから身元は割り出せるかと」

  • 49二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 13:04:42

    ソーリー。
    新しい企業出してもよろしいでしょうか?

  • 50◆ECPjTIh3Iw25/04/15(火) 13:08:24
  • 51アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/15(火) 20:07:05

    >>40

    >>42

    >>43


    【心の底から絞り出す様な少年の言葉を、押し黙ったままで聴いていた、優しいなんてことが在ろう筈も無い、男の両手は血に染まっている】

    【────────────20年以上、洗っても洗っても落とせない、もしもこの戦争が終わってしまえば自分はただの『人殺し』として生きていくことになる】


                       ・・・・・・ ・・・・・・・・

    【いつしか殺す理由に納得を求めていた、戦場が欲しい、戦争が続けば良い】


                             ・・・・・・・・・・・

    【人殺しの負い目と共にのうのうと生き続けるよりも、いずれ地獄に堕つる悪鬼として】


     ・・・・・・・・・・

    【戦いの最中で死にたい】


    【ドミニクの創り出す混沌こそが、彼にとってはあまりにも都合が良かったのだ】


    『────────────了解した、ならば外道らしく、斃(ころ)すぞ、ケイ・サヤギリ』


    【続く言葉は、冷たく、無慈悲なものだった、蒼風の再起動と共に二機のガーゴイルは瞬時に距離を置く、機動性では圧倒的に向こうに分があるが】

    【放たれた滑空砲の一射を増加装甲により強化が施されたシンドリー機の前腕が弾き落とす、何も言わずとも背中合わせに、互いの後背を互いが守る、ルヴァウとシンドリーの不敗のフォーメーション】

    【それでもこれは、死線だ】


    『シンドリー!!』

    『慣れない降伏勧告なんていきなりするんじゃあないよ、ビックリするじゃないか……!!』

  • 52ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/15(火) 20:07:22

    【15:30 オペルームステージ6】

    流石は、姐さんとその新機体だったな……

    俺の依頼したように、建造物をほとんど無傷で制圧したぜ
    これなら当初の予定通り、俺たち専用の補給基地へ改装できそうだ

    エイダン殿も、上層部の言う通りに壊滅しなくてよかったって思えるだろ?

    【箝口令や機密保持への誓約書など、さまざまな情報規制が行われた手術室】
    【金龍は無菌処置をされた服に着替えつつ、隣のエイダンに語り掛ける】
    【しかしその姿は上半身裸であった。なぜか? これから新しいインプラントを移植するためである】

  • 53アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/15(火) 20:07:23

    >>40

    >>42

    >>43


    【跳ねる、飛ぶ、交差する、片方を狙えばもう一方が望月の背後へと回る】

    【変則軌道はジェミニの十八番、純粋な速度、航空戦術に於いてはデントナに劣るとしても、望月の加速に食らいつく彼らもまた熟練の傭兵だ】

    【小口径のマシンガンでは突破出来ぬリフレクターフィールド、しかしそれは逆に言えば、撃たれ続けている間はフィールドを展開している必要があるということでもある】

    【絶え間ない弾幕は正しくはダメージを与える為の物ではない、望月の行動選択を制限する為のものだ】


    『フィールドを『展開してる間は!』!』『出せないんだろ』『エドワードを殺った』『『近接兵器は!!』』


    【誰よりも高い空の上から、彼らは異なる肉体を持つが故の二人分の視野で以て、されど兄弟であるが故に共有出来るたった一つの価値観で以て、先程の攻防を観察していた】

    【────────────ブレードは展開出来なくなった、射程が然程長くない頭部の銃砲は近付かなければ脅威ではない】

    【ならば警戒すべき唯一の武装はビームライフル、望月もまた、この状況ではビームライフルに頼らざるを得ない筈】


    『粒子兵器は』『消耗が激しい』『その急加速は』『いつまで続けられる!?』

    『長期戦になれば!』『息切れは必至!』『その大層な機体の粒子タンク』『絞り尽くして干からびさせて』『『真綿でジワジワと絞めてイカせてやるよ、女傭兵!!』』


     ・・・・・・・

    【憎悪を共有する、二機一対の兄弟パイロット、ユース・ブラザーズはコックピット内で全く同時に叫んだ】

  • 54アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/15(火) 20:07:46

    >>40

    >>42

    >>43


    「ンハハハハハ!派手に花火打ち上げたかと思やァ、今度は大ジャンプってか、まるで大道芸だな!」


    【巨体が反転する、重装を誇る鬼の多脚BFは、それで居て各脚部のスラスターによって速度を緩ませず急旋回が可能である】

    【頭上を跳び越えたマーキュリーに対して再度“前面”を向けたアバドンは、その巨盾で以て火炎を受け流し、前進に用いられていた推進力はそのままマーキュリーと距離を置く後退に用いられる】

    【機体外装の過熱を示すメーターは急激な増減を繰り返し、コックピット内にアラートを響かせた】

    【コンソールへの殴打で以て、止める】


               ・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・

    「嬉しいじゃねぇかよ、殺しの手段は多様化する、戦争は進化する!」


    【悪鬼は狂喜する、グレネードランチャーの砲口は再び宙のマーキュリーよりやや上を向いた、榴弾の2連射】

    【それと全く同時に、アバドンを狙い空中で立ち位置を入れ替える形となったマーキュリーの遥か後方から、二機のガーゴイルが照準を定めている】

    【ヒルマー・クレイズ、最初の標的となった、企業の尖兵への並々ならぬ憎悪を持つ傭兵が放つ無反動砲の一射】

    【そして、ザ・フリー・ボーイ、ドミニク直々に名前を授けられた、嘗ての少年兵】


    「安心したぜ、どんな立場になったって人間の本質は変わらねぇモンだなァ!より強く!より新しく、だ!どんな奴よりも自分達の方が上手く命を奪えると証明する、BF開発競争の賜物じゃねぇか!

     ンハハハハ……!愉しもうぜゴエティア戦団、殺しの流儀、てめェらの最新鋭を見せてみろ、もっとカオスにな!」


    【フリー・ボーイのガーゴイルが放つのは、アバドンの撃った榴弾よりも弾速の速い徹甲弾、弾着はこちらの方が先】

    【前方の榴弾への対処を優先すれば、後方の徹甲弾の対処に遅れる理屈】

  • 55アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/15(火) 20:08:03

    >>40

    >>42

    >>43


    【空の薬莢が跳ねた、渓谷の遥か後方、高台より見下ろす迷彩色のローン・ソルジャーは、白煙が揺らめき立つ銃砲に新たな弾丸を込める】


    『観測結果を寄越せ、ジョナサン、間違えるな』

    『……座、標、……ポイン、ト、F、4……風速、東、から、35……』


    【自機よりも前方、優秀な義眼が捉える観測結果を伝えるジョナサンの通信をヘッドセット越しに、照準の調整】

    【昔も、今も、己のやるべき事は変わらない、狙うべき敵を撃つ】


    【────────────ヴィーナスの砲撃、初弾は空を切った、左利きのガーゴイルが左脚を軸とする回転運動によって】

    【続いて殺意を放つ二つの剣戟、実体剣を弾き上げた横槍はアキルのSHINONOMEが持つ金属塊……されど神速の連撃双方を止めるには能わず】

    【視覚外からの粒子ビームによって頭部を穿たれ、さしもの歴戦の傭兵でも動きを止めたほんの一瞬、交差する軌道のサーベルが左利きのガーゴイルのはらわたを抉り抜いた】


    『────────────ッ!』

  • 56アブソーバー◆PPyRfvMZl625/04/15(火) 20:08:22

    >>40

    >>42

    >>43


    【頽れるガーゴイルをSHINONOMEが支え、ホバリングユニットは後退する、金属塊を抱えてアンドレアルフスの眼前に立ちはだかるのは手負いの味方を庇う様に】

    【ノイズが奔る通信、ボー・ワンチェンとの回線は繋いだままで、アキルは傷ついた僚機の安否を探る】


    『ははァ……なんだよぅ、ビルの奴またしくじってやがる、珍しいコトがあるモンだなぁ?おいボー!生きてるかぃ!?』

    『ッ、ぁ……ッぶな、いナ、おい……ヒハハっ、良かったヨ、利き腕ハ無事でサ!』


    【────────────融解し、深々と削られた傷口からは、コックピット内部の様子を垣間見ることが出来た】

    【同じ地域で生まれ育った、下半身不随の侍にとっては兄の様な男の右腕は、肩から先がばっさりと焼け落ちていた、右目は跳び込んできた金属片によって潰され、頭部からは夥しい流血】

    【荒く今にも絶えそうな呼吸を繰り返しながら、されどその左腕は未だに確と操縦桿を握り締めている】

    【この状況を予期していた訳ではあるまいに、ガーゴイルの操縦系統は、奇しくも半身を失った今でも生きていた】


    『しくじったネ、ゴエティアのヤツ、こんなにガラ空きにしテくれタなラ、カメラが利かなくたっテ外ガ丸見えダ……!』

                         ・・・・ 

    『────────────オイオイ、俺より格好良くなりやがって、ボー、もう一丁だ、ド派手に死に花咲かせようぜぃ!』

    『ヒハッ、生きて帰るっテ選択肢は無しかヨ……違いないネ、殺し殺されガ、オレ達の行きたい、死にたい戦場サ……!!』


    【左腕を構える、滑空砲の一射、それは当然アンドレアルフスからすれば容易く回避が可能な狙いの甘い砲撃だ】

    【が、その射撃と同時に発生した轟音は、あるものを掻き消す】


    【ビル・コークショットより、アンドレアルフスへ、狙いを修正した二度目の狙撃、その発射音を】

  • 57龍影◆9BZ6kXGcio25/04/15(火) 20:17:58

    >>53

    「燃費がいいと言っても確かに長期戦は無理ね…」

    悔しいがぴょんぴょんしている2機相手に回避と防御をするしかない龍影は反撃の機会を伺っていた。

    「A8式短刀であればリフレクターを切らずとも十分な切断力はある…どうする…?」

    その時、左腕に刺さったソニックナイフを見て思いつく

    機体をひねりわざと背部大型推進器を兄弟に晒す。

    その時に刺さっているソニックナイフを格納していた武装のように取り出して反転、接近を始める。

    この博打が通じるかは分からないがやる価値はある。

  • 58エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/15(火) 20:24:19

    >>52

     「そうだね。ただでさえ何かと不足しがちな世の中だ。使える資源は多い方がいい」


    【同じく無菌処置の施された清潔な衣服に着替えながら同意する】


    【脳内では、画面越し見た《シェセプ・アンク》の活躍が何度も細かく再生されている】

    【拡散マントで浴びせられるビームの雨霰を遮りつつ、スピナーホイールで的確に敵機を残骸に変えていく勇姿は感嘆物だった】


     「……ところで、何で僕は君の移植手術を見学することになったんだっけ?」


    【《アンク》がサーベルで飛びかかる敵機を切り裂いたあたりで再生を止め、エイダンは金龍に改めて尋ねる】

    【ぶっちゃけ流されるも同然で同行したため、詳しい訳を聞けないまま、ここまでやって来たのだ】


    【別に断る理由もないし、踵を返すつもりもないが、気になるので知りたかった】

  • 59ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/15(火) 20:34:08

    >>58

    エイダン殿が暇ならどうせと言うやつさ 

    ガキってのはいつでも新しいおもちゃを見せびらかすだろ?


    で、今回はお抱えの生体改造部門から新しく製造された“クロットリンプ”の移植だ


    【自分の背骨を親指で差す】


    その原理は至ってシンプル 

    体内の電気周期をいじり、神経伝達速度を底上げする

    簡単に言えば、一時的にアメコミキャラの“フラッシュ”になれるんだよ

    まぁ、その原理ゆえに義体を使うのが大前提になるが、俺はちょっと“特別”だから何とでもなるけどね


    【着替え終えてから手術室までの通路を歩くと、堅牢な扉が目に入る】


    おっと、何やかんや言ってる内に着いたようだ

    それじゃ、グロリア先生とご対面と行こうかね〜

  • 60ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/15(火) 20:51:06

    >>51

    「……!!!」

     外道らしく、と宣言したルヴァウの殺意の質が変わったことをケイは察した。蒼風はツインアイの残光を残しながら機動し、色しか残さない。紛れもない、死線の気配とともに。


    「――――ッッ!!」

     砲声が鳴り響く。三、四、五度と。背中合わせになった二機のガーゴイルを囲うように機動しながら、蒼風は無反動滑腔砲での射撃を続ける。 当然相手側の反撃を躱すため、その射撃間隔と機動は不規則。

     フェイントを織り交ぜながら、一発をシンドリーの盾にわざと当てて。


    「今、ッッ!!」 《関節負荷肥大、着地機動は注意を》

     蒼風が飛ぶ。コア粒子推進機関とウイングバインダーをフル活用した、上下反転倒立で真上を取る。

     予備として残してあった滑腔砲弾の弾倉が背中合わせになった二機のうち、ルヴァル機へ向けて放り投げられ……地面に刺さった箇所へと頭部バルカンを撃ち込んだことで爆発した。蒼風は全推力を降下に利用し、強引に着地――――悲鳴を上げる関節すら利用することで、爆炎の中で隠れた二機へと突っ込む。


    《スキャン》

    【敵機予測位置表示】


     煙野中で、レーダーを元に機影が強調表示される。それを元にケイは先行入力を『三手』当て込んだ。微調整はマニュアルで行く。

    (……祖父から教わったとおりに。殺意に、敬意を持って。殺意で返す!)


    「オオオオ!!」

     加速した蒼の残光と色が、煙の中を彩る。

     一手目、ルヴァウとシンドリー機の間に割り込む。そのままシンドリー機へ有針徹甲弾を遅延0で射出。シールドが割れずとも良い。拘束が狙いだ。

     二手目、高速速射砲をシンドリー機へ追撃。ルヴァウ機へ旋回機動で接近。ビームサーベルを縦振り、回避させることが狙い。即座に機動。

     三手目、離れきった距離を利用して、ルヴァウ機をシンドリー機からの射線に被せ盾にする。そうでなくても密着させる、そして、最後の有針徹甲弾を射出。

      蒼風の機動が、始まった。

  • 61人自連依頼人◆xZJxX8ZGsA25/04/15(火) 20:58:10

    「既にゴエティア戦団は派遣されてしまったのだが…未だ状況は拮抗している。そこで貴方の力を借りたい」
    【焦燥を滲ませながらも爽やかな男性の声は、仲間を案じているのだろう。SOUND ONLYという文字の隣、返り血に濡れた猫のようなアイコンを見つめてしまうのは、彼の生真面目さゆえの癖かもしれない】

    《いいよ。ただ、緊急だから二割上乗せ。前金は四割》
    「分かった……支払おう」
    【希望の光を幻視した男は、冷え切った少女の声で現実に引き戻される。だがこの程度の要求は…危険度を顧みればかなり良心的なものである】

    「忌々しいが…急いた三羽烏のお陰で彼らは保っている。外縁への派遣など不和の種となるのは分かり切っているだろうに──失礼、今のは忘れてくれ。大事なのは、まだ彼らは無事なはずということだ」
    【ゴエティア戦団。人自連の強大な執行組織の一つだが、彼らはその長を人質に取られ、老害達によって使われてしまっている。支配権外縁への派遣など、本来ならばクロノス・インダストリーへ“一言”は挟まねばならないはずだが、老害がそれを行ったとは思えない。しかしそんな愚痴を彼女へぶつけるのは無礼だと思い直し、男は自らの言動を恥じながら、深呼吸した】

    「彼らを、頼む」
    《受けた以上、全力は尽くす》
    【プツン、と通信が切れる。“助ける”とは言ってくれなかったが、それこそ彼女の誠実さなのだろうということも理解できる応えだった】

  • 62ゴエティア戦団◆OXAm1h6odk25/04/15(火) 20:58:36

    >>54

    >>56

    『────────────────────機体性能を更新。機体間相互通信を開始する』


    【言葉を返しはしない。命を奪う速度を突き詰めたとして、その事実を恥じる気は“ストラス”にはないのだから】

    【戦争が進化しようと、インベイド侵攻より前からずっと彼は一介の“兵士”である。無機質な殺意で敵を排除する機械の歯車に過ぎない。狂えるような熱はなく、存在するのは凍えるような思考のみ】



    『強制排除を執行する』


    【二連続の粒子ビーム。先程の焼き直しだ、榴弾を直ぐに撃墜──────無反動砲の砲撃が背後へと回された巨盾によって堰き止められる。だが徹甲弾を防ぐ猶予はない。無問題だ。両肩の火炎放射器を再び眼前の鬼の四脚に正面から浴びせる。クイックブーストで横に加速】


             ・・・・

    【目眩し、それから位置確認に過ぎない。左腕下部に固定されたビームライフルの吐き出す粒子が直進して炎を飛び越え、】




    【───────────────────鬼の横も飛び越えて、滑空砲を構えた『SHINONOME』の背後からコクピットを貫く軌道で殺到した】



    『貴様は後だ』


     ・・・・・・・

    【機体間視界共有。マルチタスクによって背後から迫る徹甲弾を紙一重で躱して、鬼の四脚に衝突する軌道上に置いた。火炎放射器による炎の壁は徹甲弾を隠匿するだろう。装甲に命中した場合のドミニク機の損傷を確かめる目的もあった】

  • 63エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/15(火) 21:01:13

    >>59

     「なるほどね」

     (フラッシュ……リンゼイが寄越した古雑誌にそんな名前のキャラクターがいたような……)


    【ぼやぼやと胸元に雷マークを刻んだ人型を描きながら歩を進める】

    【二人の足が扉の3歩前に辿り着きそうになったあたりで、広々とした空間が音も無く目の前に広がった】


     『よ〜こそ、お客様ァ!アタシがグロリア・ドーセント、そこの若旦那の手術を担当するDr.だ。よろしく』


    【規則正しく、間隔を空けて配置された最新鋭の医療機器を背景に、そう高らかに名乗った女は諸手を上げて二人を歓迎する】

    【艶やかな黒髪と豊満な肢体を隙間無く緑色の手術着に詰め込んで、マスクの裏で満面の笑みを浮かべながら】


     「……グロリア、初対面の患者にその対応は不味くないかい」


     『別にいいだろ。アンタが大人しく連れられてる時点で普通じゃないんだ、下手なおべっか使ったって意味ないさ』


    【そう言い放ち、カカッと不敵な笑いをたてるグロリアの様子を見て、エイダンはわざとらしく肩をすくめた】

  • 64ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/15(火) 21:11:35

    >>63

    どうも〜グロリア先生

    噂はかねがね、思ったよりも元気な方なんですね


    【片手をヒラヒラと振り上げてニコリと返事する】


    それはそうと、これが終わったら少しディナーに行きませんか?

    特上のワインが飲めるレストランを予約しますぜ?

  • 65ゴエティア戦団◆OXAm1h6odk25/04/15(火) 21:17:24

    >>55

    >>56

    『意識は残存。致命傷かは不明。自白剤は使えないと覚悟するべきか?』


    【アンドレアルフスは目を細めた。致命傷を与えるつもりであったが果たせなかった。ビームサーベルの射程内に突入してきたのは想定外と言っても差し支えはないだろう】


    【踏み込む。中型推進機構が火を噴き出して加速が行われる。瞬時に彼我の距離を詰める、殺さず制圧などと甘い事は考えない。敵機は揃いも揃って歴戦の傭兵だ】


    【例え敵機と僚機の距離が縮まっても迷わず撃てるだけの技量を、狙撃手も備えているだろう】



    『狙いが甘い、故意だな』


    【──────機体間の視界共有によって背後からの徹甲弾の情報をストラスに繋げる。火炎放射器によって炎の壁が出来た後のドミニク機の座標もだ】


    【無反動砲から放たれた攻撃を右手の構えるリニアキャノンによって真正面から粉砕して肉薄する。高周波大型実体剣はコクピットを守護するが如く前に構えて、しかし両腕から突き出たビームサーベルが攻撃を成立させる】


    【右手。刺突の姿勢で『SHINONOME』を狙った。背後から迫る粒子ビームとの挟撃だ。そして横への回避を見透かして左手のビームサーベルをガーゴイルのパイロットを巻き込む軌道で薙ぎ払っている】



    (──────チッ、良い腕をしている)


            ・・・

    【右の推進機構が弾けた。コア粒子の誘爆を防ぐ為に接続回路を切断。左方向へのクイックブーストが使用不可能になる─────肉薄しての近接戦では分かり易い弱点になるだろう】

  • 66エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/15(火) 22:07:54

    >>64

     『カカッ!ナンパかい、若旦那?そういうのはね、相手と同じもんを飲み食いできるようになってから言うもんだよ』


    【冗談半分といった風な調子で言いながら、軽く手を振りかえす。そのまま親指を立て、手術台を指差した】


     『なんだったら、おまけにアルコール分解用の内蔵インプラントも入れてやろうか?』


    【どんなに強烈な酒精も一瞬で蒸発させる特製品だ。それなりに値は張るが、調節してほろ酔い気分のままで居続けることもできるので入れたがる富裕層は多い】


     『アタシは葡萄みたいな甘いもんより、煙くさい蒸留酒が好みでね。一緒に飲みたいなら入れた方がいいよ』


    【二マリ、とまたもや不敵な (今度は挑発的な意も含んだ) 笑みを浮かべたあと、少し間を置いて】


     『……まぁ、もし違うなら、四週間目の末に予定を空けておくよ。それまでは予約がギチギチでね』


    【そう言って窮屈そうなため息をついた。名医と呼ばれる由来の腕前にあやかりたい者は多いのだ。おかげで大好きな酒も葉巻も、満足に楽しめる暇は少ない】

  • 67ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/15(火) 22:14:12

    ハッハッハ 冗句ですよ冗句

    内臓系はもう十分ですが、存外と良い顔してくれるんですねぇ?
    もしかして惚れたんです?

    【実地試験の帰り際、メビとお見合い写真を見比べ、近々取り付けるようにしていた金龍】
    【いつもより少し舞い上がっていたのもあって口から出た売り言葉だが、良い値はついているらしい】

  • 68エイダン◆Fd5AlHEdkk25/04/15(火) 23:07:31

    >>67

     『ハッ!生憎と一目惚れするほど初心じゃないよ。稼げる額が上げれそうなら上げてみる主義ってだけさ』


    【商売前に口先だけとはいえ、喧嘩を買うほどイカれてはない。損になるだけの買い物はしないと決めている】

    【……まあ、ここらで雑談はやめるべきだろう。これ以上続けると将来の懐に入る金が減りそうだ】


     『さ、寝ころびな。次に起き上がる頃には一足飛びで出口まで辿り着ける身体になってるよ。見学はそっちだ』


     「わかった」


    【手慣れた様子でサイバー手術用の機器を操作しつつ、片手間に指示を出すグロリアに、エイダンは特に何も言わず指定された位置についた】


    【あとは金龍が下げられた手術台に上がるだけだ】

  • 69ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/15(火) 23:18:05

    なんか……俺の知ってる銭ゲバと同じ香り……
    まま、今日はよろしく頼むよ

    ズバッと行ってササっと取り付けちゃってくれ

    【そう言って青い合成革の手術台にうつ伏せに倒れる】

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