- 1二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:41:39
- 2二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:42:24
【Another Side of 尊鷹 高潔なるマックバイト (前編)】
店内に漂う油の香ばしい匂いと、カウンター越しに聞こえてくる賑やかな注文の声。
宮沢尊鷹は、普段の武道着とは異なるマクドナルドの制服に身を包み、カウンターの奥に静かに立っていた。
灰色のポロシャツに黒のキャップとエプロン。ネームプレートには「SON’OU」と記されている。長い白髪はいつものように後頭部で束ねられ、額の端にはわずかな後れ毛が揺れていた。
その威厳ある立ち姿は、まるでこのファストフード店が一瞬で高級料亭になったかのような錯覚を生む。
「いらっしゃいませ」
低く落ち着いた声が響くと、注文を待っていた客の動きが一瞬とまる。あまりにも堂々とした態度と、静かなる迫力に、フライドポテトの匂いすらかすんでしまいそうだった。
「ご注文をどうぞ」
客が頼んだのは「ビッグマックセット」だった。尊鷹はカウンターの奥へと向かい、無駄のない動作でポテトを袋に詰める。流れるような動きには、一分の無駄もなかった。
次にハンバーガーを包み、トレイに乗せる。その手際の良さに、近くで働いていたアルバイトの若者がおもわず見惚れていた。
「お待たせしました」
トレイを差し出すと、受け取った客はなにかを言いたげに尊鷹を見つめた。こんな威厳のある店員に対応されたことはないのだろう。少し戸惑いながらも「ありがとうございます」と頭を下げて席へと向かう。
席に向かう客を横目に、尊鷹は静かにフライヤーの前に立った。
タイマーの音が鳴ると、油の中から揚げたてのナゲットを取り出し、的確な動作で箱に詰めていく。その姿はまるで武道の型をなぞるように美しく無駄がない。 - 3二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:43:25
なにっ
- 4二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:43:42
【Another Side of 尊鷹 高潔なるマックバイト(後編)】
「……宮沢さん、バイト初日とは思えないですね」
店長が驚いたように声をかける。尊鷹は静かにうなずいた。
「技とは、何事も研鑽の積み重ねによって完成されるもの。ハンバーガーを作るのも、武を極めるのも、本質は変わらない」
ポテトを入れる手は正確に、かつ無駄なく。ドリンクのフタを閉める動作すら流れるようだった。まるで戦場で拳を振るうかのごとき所作に、周囲のバイト仲間はあぜんとしていた。
「ちょ、宮沢さん、スマイル注文入りました!」
厨房の奥から別のバイトが慌てたように告げる。尊鷹は一瞬だけ黙し、それからカウンターに立つ。
「……ふ」
口元にわずかな笑みを浮かべた。柔らかく、しかしどこか鋭さを帯びた微笑み。その威圧感に、目の前の客は思わず背筋を伸ばし、財布をにぎる手が震えた。
「ご注文、ありがとうございます」
それだけ言うと、尊鷹はふたたび厨房へ戻り、ポテトの準備に取りかかった。
カウンター前の客は、その場に立ち尽くしながら、手にしたレシートを見つめていた。そこには「スマイル ¥0」の文字が印字されている。
店長は感心しながら尊鷹の背中を見つめ、静かにつぶやいた。
「あの人、絶対バイトの器じゃないよな……」
尊鷹は黙ってポテトを揚げ続ける。マクドナルドの厨房には、彼の武術のごとき正確無比な技術が生き続けていた。 - 5二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:45:11
【Another Side of 尊鷹 傲岸不遜の嗤う客 (前編)】
数日後のある日、店内の空気がゆるやかに揺れた。
自動ドアの開閉音につづいて、異質な気配が流れ込む。誰もが振り返り、次いで誰もが自然と視線をそらす。
黒のTシャツ。鋭く整えられたオールバックの髪。獣のような怪しい気配をまとう出で立ち。
――傲岸不遜の嗤う龍。宮沢鬼龍が、悠然とカウンターに歩を進めていた。
尊鷹はフライヤーの前から振りかえり、その姿を認めると、またたきひとつせず視線を交わした。
「……いらっしゃいませ」
鬼龍は低く笑いながら、カウンターの前に立った。堂々とした姿勢は変わらず、まるでこの場を掌に収めているかのような振る舞いで口を開く。
「武の極みに生きる男が、揚げた芋を袋に詰めているとはな」
店内が一瞬しずまる。バイトの一人がタオルを落とす音がやけに大きく響いた。
尊鷹は平静を保ったまま、軽くあごを引く。
「ご注文をどうぞ」
鬼龍の唇の端にうすく、しかし確実に人を嘲る色が宿った。侮蔑に近い愉悦。カウンター越しの兄の姿を、品定めするようにじろりと見据えていた。
その顔には、理性と狂気の境界を漂う、意地の悪い余裕があった。
「……ハッピーセットを1つ」 - 6二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:45:23
仕方ないけど客に威圧感を与えたらダメだろ
- 7二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:46:09
ハッピーセットやないケーッ
- 8二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:46:45
>ハッピーセット
わらがすなババタレがあーっ
- 9二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:47:57
【Another Side of 尊鷹 傲岸不遜の嗤う客 (中編)】
一拍、間が空いた。尊鷹の指が止まり、周囲の視線が一斉に鬼龍へと向けられる。
「サイドメニューはナゲット。ドリンクはミルクにしろ。おもちゃは……そうだな、“男児向け”とやらにしておこう」
語尾に滲む皮肉が、尊鷹の胸にゆるやかな苦味を残す。それでも、表情は崩さず、手際よく注文を処理していく。
注文を繰り返すたびに、周囲の視線が集まり、気まずさや微かな笑いが生まれる。
ましてや、相手がこの鬼龍であれば、店内の空気ごと異様に引き絞られる。
「ククク…塩抜きLポテトを追加で頼んでやろう。袋にあえて傾けて入れてくれ。中で散らばる感じが良い」
「……かしこまりました」
面倒な注文にも淡々と応じながらも、尊鷹は理解していた。
――これは挑発だ。
鬼龍は、ただ奇をてらっているのではない。他の客と店員の視線という“社会の目”を、尊鷹ひとりに集中させる構図を作り出している。
常識と社会的なバランスの皮一枚で成り立つこの空間に、自分という不協和音を差し挟むことで、誇り高き鷹の「社会的な演技」を崩す――それが鬼龍の狙いだった。
そんな鬼龍の企みをかわし、商品を袋につめ終わったその時、尊鷹はふと声を落とした。 - 10二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:49:39
>「武の極みに生きる男が、揚げた芋を袋に詰めているとはな」
芝居がかった大仰な台詞がいかにも鬼龍が言いそうで面白いんだよね
- 11二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:50:00
迷惑客を超えた迷惑客
- 12二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:50:11
> おもちゃは……そうだな、“男児向け”とやらにしておこう
何楽しんでるこのバカは?
軽く手直ししてるとはいえ割と鷹兄も鬼龍もそれっぽくて面白いんだよね
- 13二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:50:30
退場ッ
- 14二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:50:50
鬼龍なんてもん存在そのものが迷惑みたいなもんやんけ 何ムキになっとんねん
- 15二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:50:52
【Another Side of 尊鷹 傲岸不遜の嗤う客 (後編)】
「昔はおかか味のシャカシャカポテトが好きだったのになぁ」
鬼龍の目がわずかに細められた。袋を受け取ったその手元には、何の揺らぎもなかったが――数秒の沈黙の後、ふっと唇が歪む。
「お前は成長しないのか。今は白トリュフをたっぷりふりかけた、キャビアのシャカシャカポテトが好物なんだよ」
皮肉とも冷笑ともつかぬ調子。だが、その声は他の客にもはっきりと聞こえるほど通っていた。
カウンターのすぐ近くにいた女子高生二人が、目を丸くして顔を見合わせる。隣の席では子供連れの母親が、笑いをこらえるように唇を噛んだ。
鬼龍は何も言わずに踵を返し、ゆるやかに店を後にした。
その背に呼び止めの声はかけられない。
自動ドアが再び音を立てて閉まり、残された静寂の中、尊鷹は淡々と次のポテトを油に滑らせた。
厨房からはじゅう、と揚げ油の音が響き、塩を振る手がいつもよりわずかに慎重になる。
カウンター越し、会話を聞いていた少年が、目を輝かせて母親に囁いた。
「ママ、キャビアのシャカシャカポテトって、ほんとにあるの……?」
母親は曖昧な笑みを浮かべ、そっと首を横に振った。
店内の喧騒は、何事もなかったかのように流れ始める。だが、誰もが少しだけ、今のやり取りを忘れずにいた。 - 16二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:51:38
何をコントしてるこの馬鹿2人は?
- 17二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:52:26
おかか味のシャカシャカポテトって何だよ!?
- 18二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:52:28
このレスは削除されています
- 19二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:52:28
このレスは削除されています
- 20二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:53:28
いきなりのおかかシャカポテで腹筋がバーストしたんだっ
けど鬼龍のキャラ性は一貫されてるように読めるしおもしれーよ - 21二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:54:12
- 22二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:54:30
やばっ おかか味のシャカシャカポテトはともかくキャビア味のシャカシャカポテトはワンチャン発売されそうだし美味そうだよ
- 23二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:55:08
【Another Side of 尊鷹……? オマケヤンケ】
高級マンションの一室。床には厚みのある絨毯が敷かれ、調度品ひとつ取っても一切の妥協が見られない。壁には現代アートの抽象画、天井の照明は間接的に室内を淡く照らし出していた。
黒のTシャツのまま、鬼龍は無言でキッチンに立っていた。袋から取り出したマクドナルドの塩抜きポテトを、ステンレスのボウルに移す。
足元に響く音すら沈黙に飲まれそうな空間の中で、鬼龍は引き出しから小瓶を取り出した。ラベルには手書きでこう書かれている。
――自家製・おかかふりかけ。
その瓶のフタを静かに回す。ふわりと立ち上る、かつお節と醤油、炒りごまの香ばしい匂い。
ほんの一瞬だけ、目の奥に陰りが走る。だが、それはすぐに掻き消された。
スプーンでふりかけをすくい、塩気のないポテトの上にまんべんなくふりかける。軽く両手でボウルを持ち、シャカシャカと音を立てて振った。
規則的な動作。雑味のない手つき。だが、その中にわずかな、わずかな躊躇があった。
完成したポテトを皿に盛りつけると、鬼龍は無言でひとつ摘んで口に運ぶ。
――カリッという音。
「まず……」
鬼龍はもうひとつ口に運び、何も言わずにボウルを持ってソファへと腰を下ろした。
壁にかかる時計の秒針だけが、静かに音を刻む。窓の向こうには夜の街には無数の光が瞬いていた。
鬼龍は背を沈めながら、黙ってひと皿のおかか味のシャカシャカポテトを食べ続けていた。 - 24125/04/14(月) 21:55:43
オワリヤンケ 読んでくれてありがとうヤンケ
- 25二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:56:06
まあ不味いだろうな
- 26二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:56:38
何をやってるこのバカは
- 27二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:56:39
ふぅん尊鷹はS.Oでクルーということか
- 28二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:57:12
美しい兄弟愛に感動しておりますダバー
しっかりオチまでついてくるなんて最近のAI文章ってやつは随分と面白いんだな - 29二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:58:15
待てよ 家族と一緒に食べてないからまずく感じたのかもしれないんだぜ
- 30二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:59:17
不味いのに念の為もう一口食べて確認する姿は好感が持てる
- 31二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 21:59:17
まいったなァ 短編ながらもタフ成分濃厚で味わい深い作品だと思っちゃった
- 32二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:00:18
鬼龍のセリフの妙な解像度の高さで腹筋がバーストしたんだッ
- 33二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:01:40
ふぅん ハッピーセットはシャカポテ用のポテトを買うカモフラージュだったということか
何をエロ本を買うガキッみたいなカモフラージュしてる このバカは? - 34二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:02:04
こ、これホントにAIなのん?
自作ですよね… - 35二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:03:37
こういう店に不似合いなキャラの接客ってはま・寿司を思い出すんだよね
- 36二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:03:59
キミ グッドSSスレとして認めるネ
- 37二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:04:09
もしかしてtoughのノベルス版があっても面白いんじゃないスか?
猿先生の作画が堪能できないのは寂しいけどね(グビッグビッ - 38二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:07:40
これめっちゃおもろいわ
- 39二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:08:33
普通は絶対にやらないけど鷹兄が店員だったらギリギリやりそうな嫌がらせで腹筋がバーストしたんだっ
- 40二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:08:54
AIがよくやる猿展開もTOUGHと絡めれば違和感がなくなるんだよねすごくない?
- 41二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:09:29
いいや、表紙と挿絵で魅せてもらうということになっている
- 42二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:11:14
許せなかった…SON’OUで笑いすぎて先に進めなかったなんて…!!!
- 43二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:13:18
いずれその店は尊鷹とたまにくる灘の愉快なバカ共目当てで来る客で盛況すると考えられる
- 44二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:13:22
ギリギリ猿先生が巻末のおまけで本当に描きそうなストーリーで笑ってしまう ちゃんと起承転結あっておもしれーよ
- 45二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:13:35
- 46二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:14:35
尊鷹がユニフォーム姿で接客してるのは想像できないけどスタッフ達と馴染んでいる姿は想像できるのはどうしてか教えてくれよ
- 47二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:14:57
うーん鬼龍は料理下手っぽいから不味いのは仕方ない本当に仕方ない
- 48二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:15:14
- 49二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:16:33
- 50二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:17:49
- 51二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:19:31
- 52二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:23:00
よく読んだらバイト初日で笑ったのが俺なんだよね
- 53二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:24:35
- 54二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:28:52
たしかマック食う鷹兄の絵があったはずなんだよね
- 55二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:46:22
おかかふりかけを前にして一瞬だけ目に翳りを見せるのが意味深だよねパパ
- 56二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:52:01
- 57二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:55:01
何で出力したか教えてくれよ
- 58二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 22:57:11
スマイル注文のくだりで腹筋がバーストしたんだッ
- 59二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 23:00:04
もしかして粉末醤油と粉末にした鰹節でおかか味になるんじゃないスか?
- 60二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 23:03:34
ネ、ネームプレートは「MIYAZAWA」じゃなくていいのん…?
- 61二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 23:25:33
- 62二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 02:23:51
まあええやろ
- 63二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 02:26:56
ねーっなんなのこれ
- 64二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 02:31:51
さ…最近のAIってすごいんだな…
- 65二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 02:32:15
もらったおもちゃもそこら辺のガキッにこんなものがほしいのかやるよといってサッと渡しそうなんだよね
もちろんムチャクチャその前にあれが欲しかったのに当たらないからもう一個買ってよーという会話を聞いている上での行動 - 66二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 02:41:57
ブリトラのコンビニMAD思い出したのが俺なんだよね
- 67二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 02:53:14
バトキンモードで働く鷹兄も見てみたいですね
本気(ガチ)でね… - 68二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 09:59:06
本編ネタだけではなくアナザーサイドネタも盛り込む姿勢には好感が持てる
- 69二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 10:15:19
禍々しい描写されたあとにハッピーセットで腹筋がバーストハートしたんだっ
- 70125/04/15(火) 19:12:58
- 71二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 19:26:52
- 72二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:05:12
楽しみですね …マジでね
- 73二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:28:35
【Another Side of 尊鷹 バイト・キング(前編)】
その日、マクドナルド店内は戦場と化していた。
レジの呼び出しベルが鳴りやまず、注文の声が厨房をかけ抜ける。フライヤーではポテトとナゲットが音を立てて揚がり、グリルでは次々とパティが鉄板の上で肉が焦げ、香ばしい煙が立ちのぼる。
「ポテトL3! チキンフィレオセット2! ナゲット15ピース入りも追加!」
「チーズまだか!? 焼き場つまってきてるぞ!!」
阿鼻叫喚の厨房。だがその中央で、一人だけ異様な静けさを保つ者がいた。
――宮沢尊鷹。その顔には、猛禽の威圧をそのまま貼りつけたかのような鷹のマスクが装着されている。
表情も感情も外から遮断し、ピークタイムの作業に没入するため研ぎ澄まされた“鬼”の顔だった。
「宮沢さん何そのマスク! 出来損ないのアニメ・ヒーローか何かですか!?」
厨房をまとめるバイトリーダーが、グリルでパティをひっくり返しながら悲鳴まじりの声を上げた。
その抗議に尊鷹は油の温度を調節しながら、淡々と返す。
「すいません。マスクを着けてる方が残酷になれるんです」
「残酷な接客いらないですって!」
店内の視線が集中するなか、尊鷹――否、バトル・キングは無表情で紙袋を折り、完璧な動作で商品を並べていく。
SNSではすでに「マックにバトキンいる」「注文したら塊蒐拳かけられそう」「目だけで“ピクルス抜き?”って聞かれた」と話題沸騰だった。
だが、事態は思わぬ方向へと転がる。 - 74125/04/15(火) 20:29:42
中・後と続きそうだからもうちょっと待ってて欲しいのん
- 75二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:32:20
残酷な接客って何だよ!?
- 76二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:33:57
#マックでバトキン
- 77二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:34:22
何を遊んでるこの新人バイトは?
- 78二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:39:47
特定されてて笑ったのが俺なんだよね
- 79二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:41:48
目だけで「ピクルス抜き?」って聞かれてみたいですね…ガチでね
- 80二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 20:57:40
あの…塊蒐拳の情報までsnsで広がってるんスけど…いいんスかこれで
- 81二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 21:16:01
【Another Side of 尊鷹 バイト・キング(中編)】
昼時のピークが落ち着き、店内にわずかな静寂が戻りつつあったそのとき――
「油ぶっかけて“揚げたて”にしたんどぉっ!」
マックの制服に身を包んだ暴漢が裏口から姿を現した。目は血走り、片手にはナイフ、もう一方の手には厨房からつかみ取ったばかりのフライヤー用の油鍋をぶら下げている。
店内からいっせいに悲鳴があがった。バイトたちは後退し、客の数人がイスごと逃げる。
カウンター裏では、バイトリーダーが「真田くん!? どうして……」と呟いていた。どうやら元・バイトの逆恨み強盗のようである。
混乱の中ただ一人、尊鷹だけが一歩も動かず、静かにまかないのポテトをつまんでいた。
「“揚げたて”の意味を、完全に履き違えているな」
「なにっ」
冷たい声に暴漢の動きが一瞬止まり、声の先にナイフを向けた。
鋭く光を反射するナイフを尊鷹が目に入れた瞬間。――目の色が変わった。いよいよ尊鷹が本気になる。
尊鷹が静かに一歩、前へ出て床を蹴った。身体が、鳳腿“ファルコン・フット”の跳躍をもって宙を翔けるように舞い上がる。
しなやかな脚が薙ぎ払われ、暴漢のもっていた油鍋を真っ二つに切りさいた。そして鍋の切り口から熱々の油が流れ出し、暴漢はその油を被ってしまう。
「ウアアア油ダーッ! 助ケテクレーッ」
あまりの熱さに暴漢はその場に崩れ落ち、膝を抱えて泣き出してしまった。
「熱い熱い! というかなんで強盗の俺じゃなく店員の方がマスクしてんだぁっ」 - 82二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 21:28:47
揚げたての「意味」!どこへ!
- 83二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 21:29:58
激あつ
◇この油を被ってなお冷静なツッコミは…? - 84二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 21:32:38
なんや実は4人居そうな強盗ですねえ
- 85二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 21:40:42
というかなんで強盗の俺じゃなく店員の方がマスクしてんだぁっ
いや熱した油被った時点で大惨事なのに随分余裕ある強盗だなっ! - 86二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 22:10:10
【Another Side of 尊鷹 バイト・キング(後編)】
尊鷹はぐずぐずと泣きつづける暴漢の横を通りすぎて厨房に戻ると、何事もなかったかのように注文の品を用意してテーブルへと歩いていく。
「ご注文のダブルチーズバーガーセット。たいへんお待たせいたしました」
テーブル席にいた少年が、ぽかんと口を開けたまま尊鷹を見あげて母親の服を引っ張る。
「ママ……やっぱり、このおじちゃん、ヒーローだったんだよ!」
――その直後、厨房の裏口から店長が戻ってくる。
「ただいま戻りましたー……え……?」
視線の先には、油でぬれた床、真っ二つに切り裂かれた鍋、そして泣きくずれている制服姿の男。
尊鷹は目をかがやかせる少年の頭を軽くひとなですると、背筋を伸ばして店長のもとへと報告に向かった。
「強盗だ。対応も済ませてあるぞ」
「あっ、なるほど……対応ありがとう。でもこれ……明日営業できるかなぁ……」
尊鷹は黙って掃除用具を取り、静かにしゃがみ込んだ。そして無言のまま、床に広がった油を丁寧に集めていく。
その背中には責任という名の静かな強さがにじんでいた。
そんな一連の様子をながめていたバイトリーダーが雑巾を手にしながらぽつりと呟く。
「出来損ないのアニメ・ヒーローじゃなかったな……」
――そうしてバイト・キングは、静かに日常業務を取り戻していくのであった。 - 87125/04/15(火) 22:12:20
オワリヤンケ
投稿に時間かかっちゃったけど読んでくれてありがとなぁっ - 88二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 22:13:40
人の肉が焼けた匂いがするであろう店内で食事してるのは良いんスかこれ…?
- 89二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 22:18:08
猿治安区はルール無用だろ
- 90二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 22:26:13
な…なんやこの妙に感動的なエンドは…ギュンギュン
- 91二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 22:35:03
ど、どのAIにどういう構文で作ってもらったのん?
前提知識としてどれだけ尊鷹や鬼龍の情報を入れたのかも教えてくれよ - 92二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 22:44:58
- 93二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 22:49:15
とっても面白かったのん…
- 94二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 22:52:55
ほ…本当にこれAIなのん…?
- 95二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 23:04:01
名スレを超えた名スレ
- 96二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 23:09:13
- 97二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 23:19:57
- 98二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 00:46:53
- 99二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 00:48:30
マネモブ…土竜さんで書いてくれるの…待ってるよ
- 100二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 00:51:44
- 101二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 00:53:08
むしろAI出力した後人力で手直ししてる方が面白いんだよね
- 102二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 00:53:50
待てよ 設定を打ち込んで納得できるまで補足設定を入れて再試行し続けてる可能性もあるんだぜ
- 103二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 00:55:16
- 104二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 00:58:41
- 105二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 01:02:15
親父…それAIに書いてもらったと言えるんかな?
- 106二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 01:06:23
セリフは全部手書きしてそうだよねパパ
そこからAIに地の文書いてもらってるんじゃないスか - 107二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 01:12:01
(面白いから)何でも良いですよ。
- 108二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 01:17:25
AIで書いたならプロンプトを教えてくれよ
- 109二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 02:01:12
AI使用を明言してれば執筆方法はどうでもいいよね
ほぼAIが書いた小説が賞の最終選考に残る時代だからね
https://www.itmedia.co.jp/aiplus/spv/2503/05/news136.html
- 110二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 02:20:00
- 111二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 03:47:59
何って…揚げたてってことやん…
- 112二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 10:16:33
- 113二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 10:40:36
うーーっ 読ませろ
バイトリーダーと仲良くなる尊鷹読ませろ - 114二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 12:29:52
寝る前にこのスレを読んだ影響なのか龍継ぐに尊鷹が再登場する夢を見たのが俺なんだよね
- 115二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 18:51:36
二日目のバイトが貫禄出してんじゃねーよバカヤロー
- 116二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 23:57:32
AIここまできっちり文章書けるんスか⋯って途中でなってたのが俺なんだよね
切り貼りしてるって聞いて納得したんだ
まぁ面白かったから何でも良いですよ。