(🎲・オリキャラ)僕は記憶喪失の陰陽部所属の一年生(2周目)Part.2

[1 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 08:58:03]

やぁやぁ。初めまして。僕は狐塚ミケツ。
記憶をほとんど失っている陰陽部所属の一年生。
外では霊狐イズモって呼ばれているよ。
直近の出来事と言えばそうだね…。
書類片付けて魑魅一座掃討作戦の立案をして、お出かけしてたら成り行きで先生をシャーレに送り届ける任務に参加したってとこかな。
んでもってエ駄死なことをしようとしてちょっとお叱りを受けたとこ。
つまり記憶に関してはほとんど戻ってないってことさ。
そもそも、部長とから模索するなって言われているし、お姉ちゃんもやめた方がいいって言ってるからね。
その時まで静かに待っているよ。
それで、僕のスペックはというと。
戦闘：47
指揮：88
事務：76
医療：30
工作：94
隠密：73
知性：85
運動：5
倫理：50
慈悲：50
神秘：74

運動神経に関しては弄らないでね。気にしてるんだから。
今度百花繚乱の方々になんかいいトレーニング方法聞いた方がいいかな。うん。そうしよう。

[2 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 08:59:07]

んで、みんなとの友好度…もとい好感度はこうなってるよ。
カッコの中が皆からの印象ってことだね。

ニヤ：62(26)
カホ：50(37)
キキョウ：82(29)
ワカモ：49(37)
レンゲ：12(10)
ユウカ：84(31)
ハスミ：41(88)
チナツ：40(10)
スズミ：56(40)
先生：63(80)

全体的に皆からの好感度が低いんだよね…。
レンゲ先輩は顔合わせぐらいしか会ってないからまだわかるけど、チナツさんに関してはなんでだろうね？わかんないや。
それで、僕にはお姉ちゃんがいるんだよね。自己紹介してもらおうかな。

[3 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 09:00:42]

どうもってところかな。妹に呼ばれたから来たよ。
私の名前は狐塚イナリ。
ミケツと同じく陰陽部所属の一年生。
外では霊狐イナホで通らせてもらってる。
だけど、皆からはよくイナって愛称で呼ばれているね。
不良共からは『アマツキツネ』が出たぞって畏怖されてるみたいだけど。
あぁそうそう。ミケツと違って私は記憶喪失にはなってなくて全てを覚えている。
だからこそ…、記憶を失ってるミケツには思い出させたくない。だけど、"その時"が来たら話さなきゃいけないし、期限があるからね。
そこに関してはまだ秘密ということで。
ん？私のスペックを知りたい？そうだね……。

戦闘：80
指揮：60
事務：42
医療：24
工作：40
隠密：79
知性：85
運動：97
倫理：34
慈悲：61
神秘：75

見ての通り、私は全体的にスペックは高めともいえるね。
ミケツが工作とか裏方が得意なら私は表立って戦うことが得意。まっ、代わりに書類処理とかは苦手なんだけどねぇ。
陰陽部所属でありながら百花繚乱にいるちょっと異質なタイプ。陰陽部ん中でも私の扱いは暴動鎮圧担当って言われてるぐらいだし。

[4 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 09:02:49]

そそっ、皆との好感度はこんな感じ。
カッコのなかが皆からの好感度ってやつだね。

ニヤ：28(10)
カホ：1(97)
キキョウ：94(37)
レンゲ：32(56)
ユウカ：22(27)
ハスミ：77(72)
チナツ：41(59)
スズミ：84(99)
先生：17(70)

極端っていえるでしょ？ん？カホ副部長がなぜ1かって？
あんの副部長ミケツのことこき使ってるし私には何故かベッタリくっつくしその癖厳しいからめんどくさいのよ。
ニヤ部長はいっつもいないし。ミケツには内緒で結構重要なもんお願いしてんのに。
先生に対して低い理由？…大人そのものが嫌いだからだよ。逆にキキョウ先輩やスズミさんに関しては尊敬の念を持ってる。
ってとこかな。

[5 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 09:05:46]

……ゴホンっ。ま、まぁ、そんな感じだね。

僕らの証明写真を撮ったところはここだね。

なんだか懐かしい気がするのは気のせい？

まっ、気のせいだよね。

ここ、写真写りいいからすっごくおすすめだよ。気が向いたら撮ってみてね。

[6 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 09:08:56]

『やぁやぁ。また会ったね。』

『皆にとっては正体不明の僕だよ。』

『名前は明かしてるはずだけど…、どうやら黒塗りにされてるみたいだから僕のことは名無しとでも呼んでくれ。』

『もしくはいつもセルフ保守しにくるから、セルフ保守のお姉さん、でもいいよ。』

『さて、僕がまとめた前回のお話はここに置いてある。』

『この世界は僕にとっては何個目か分からないけど、君達にとっては2個目の世界。』

『どんな物語になるだろうね？楽しみで仕方ないよ。』

(🎲・オリキャラ)僕は記憶喪失の陰陽部所属の一年生(2周目)｜あにまん掲示板

[7 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 09:16:34]

『上の方で簡単にまとめられているけど、改めて今の状況を教えてあげよう。』
『まず、狐塚姉妹の双子は共に謎の施設から逃げ切ることができ、百花繚乱に保護された。』
『しかし逃走する際、崖からの落下によりミケツが大怪我。ほとんどの記憶を失ってしまうよ。』
『その後医者に運ばれて治療を受けたけど…、陰陽部のふたり。ニヤさんとカホさんだね。』
『イナリがそのふたりから交渉…いや、取引を行い身柄を陰陽部に置くことになったのさ。』
『そして程なくして連邦生徒会長が失踪し、キヴォトス全体の治安が悪化。』
『そして、百花繚乱にいるナグサさんとアヤメさんも共々行方不明になり、百鬼夜行はさらに治安が悪化したのさ。』
『しかし、イナリはこのふたりが行方不明になる前に手ほどきを受けて百鬼夜行内なら3番目に強いぐらいにはなっていてね。』
『ミケツの提案により、カホさんとキキョウさんの話し合いを経て一時的に百花繚乱へと身柄を置くことになったのさ。』
『お陰様で多少とは言えど治安は回復。代わりにイナリがオーバーワークで寝れない日が続く。』
『そこでミケツはもう元凶を叩こうとキキョウ先輩に魑魅一座掃討作戦の立案をし、無事に通ったってとこだね。』
『その直前にはひとりで買い物してたんだけど、狐のお姉さんもとい私服姿のワカモと遭遇。』
『最初は和やかだったのだけれど、どうやらワカモは狐塚のことを知っているみたいで正体を見破っていた。』
『それをイナリが武器を抜いて止め、追い払ったのさ。』

[8 二次元好きの匿名さん 25/04/16(水) 09:23:32]

たておつ

[9 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 09:27:02]

『んでもって、今度はミケツとイナリがふたりで夏服と水着を買うべくD.U.へ買い物したのはいいものの…。』
『その日ちょうどワカモが不良共を扇動し、暴動に走ってた。』
『ミケツ達はそれに巻き込まれ戦闘を行ったけど一方に減る気配はなし。やむ無く撤退したね。』
『そして運が悪いことにその日は先生が着任する日でもあったんだ。』
『遠くから先生達の姿を視認したふたり。』
『たまたま先生の後ろから不意打ちを行おうとする不良も見つけ、ミケツは助けに行くことを嫌がるイナリにオペレーターを任せ、単身で撃破。』
『そのまま成り行きで先生をシャーレまで送り届ける護衛につくことになり共に行動。』
『その際、ワカモとの相手の為にイナリに来るように説得し相手させるも完敗。』
『かなりの怪我を負ったものの、ミケツが咄嗟に助け指示を出したことによりワカモは撤退。』
『先生をシャーレに届ける任務は無事成功したのさ。』
『それでしばらく休憩するために残ってたんだけど…、気がついたら日が暮れていて、ミケツは先生にお願いして家に泊まらせてもらうことになったんだ。』
『…だけど、ミケツはお礼にっていって薄い本で身につけた知識でやろうとしたところを先生に止められたところだね。全く、知識欲のせいでこうなるとは…。』

[10 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 09:29:38]

『ちょっと長くなったけどまとめるとこうだね。』
『そして、お話はえっちなことを止めたあとからになる。』
『そんなところで僕は再び記録を遺しに戻るよ。』
『じゃ、皆も楽しんでってね。』
『今は部屋立てて10個だけスレ続けさせているだけらしいから更新はまた後でになるけど。』
『あぁ、そうそう。僕はセルフ保守のためにたまに豆知識とか出してるから。じゃあね。』

[11 二次元好きの匿名さん 25/04/16(水) 16:05:23]

ほ

[12 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 20:41:45]

「け、軽率でした…すみません。」

"うん。分かったのならいいんだよ。"

"ただひとつ質問いいかな？。"

「んぇ？なんでしょう？」

"その知識はどこで？"

「っ、すぅ…………。秘密で。」

"………君にはまだ早いから。なるべく控えるようにね。"

「はぁい…。」

"今日はもう遅いから寝るようにね。私はソファーで眠るから君は私の寝室を使っていいよ。"

「そ、それはっ！流石に失礼なので私がソファーに！」

"大丈夫大丈夫。心配ならいらないよ。"

「むむっ……！心配とかではなくっ…！」

どうしよう。譲る気はなさそうだし。

かと言って僕もこれ以上良くしてもらうと罪悪感がとてつもない。

なにか…ううん。dice1d3=1 (1)

1.仕方ない、こっちが折れるしかないのかな…？

2.諦めちゃダメっ。なんとしてても説得しなきゃ！

3.こうなったら…！「一緒のベッドで寝ましょう！！」

『一旦のセルフ保守だよ。23〜23半から少しだけ更新かもね。』

[13 ◆rALpl08yA7QB 25/04/16(水) 23:40:41]

「先生の意思は大変お硬いようですし……。」
「わかりました、お借りしたいと思います。」
「ですが、先生も風邪を引かないように、ですよ？」
"うん、わかってるよ。イズモもゆっくりおやすみ"
「はい。…あ、あの。」
"どうしたんだい？"
「もし、百鬼夜行に来ることがあればぜひその時は案内させてください。」
「僕に連絡してくれたらすぐに向かうので。」
"わかった。その時はおねがいするよ。"
「……！はいっ！！！」

折れた僕は別のお礼を考えながら、先生に言われた場所に向かっては入る。
男性のお部屋…、入るのは初めてで。
でも、見渡してみると部屋ははごくごく普通だった。
っというよりもまだ隅っこにダンボールがあるのを見るに終わってないのだろう。

「新鮮だなぁ。」

そう呟きながら僕はベッドの中に入る。
少し深く潜ってみると、男性の濃い匂いが。
…嫌いではない。なんだか、すっごく温もりを感じる。
だからかむしろ好き……。

「………ん。」

ボーッとするなぁ。

[15 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 00:08:22]

うとうとしてくる…。すごく安心する匂い…。
なんだろう、いつもより沸きあがる感情が違う。
こう心の芯から湧き上がる…ふしぎな…。
なんだろうか。でもこれは…。

「…匂い、嗅いでたいな…。」

嗅覚が鋭いからなのか、それはわからない。
お姉ちゃんもいい匂いだけど…。
これはまた違った感じ……。
疲労感が溜まっていたのか急激に眠気も襲ってくる。
それに逆らうことが出来ないまま。
このまま、僕は深い深い眠りに落ちていく。

[16 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 00:20:38]

〜翌朝〜

「…………ん。」

目が覚める。何も知らない天井が目に映る。
身体を起こす。ベッドが違う。
ここはどこだろう。状況を知るべく周りを見渡す。
内装は…まるでホテルみたい。起き上がってカーテンをあけてみる。
庭が見える…。もしかしてここは一軒家？

「一軒家だなんて、住んでないはずだけど…。」

テーブルの上にはお弁当が入っている袋が。
温まっては……ないようだ。買ってそのまま放置したのだろうか。
飲み物も入っている。…怖いから触れられない。

「銃……。」

愛銃を探せば狙撃銃が立てかけられているのが見える。
傍にはもうひとつの愛銃である拳銃も。
弾は…込められたまま。弄られていないようだ。
狙撃銃は一度置いておき、拳銃だけ手に持ち部屋を出る。
なにがでるかわからない。……怖い。
何も知らない家の中を歩くのは怖い…。
まるで、あの時のよう。
だけど、武器がある。構えながら廊下を歩いていく。

[17 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 00:22:22]

「ミケツは、どこ……。」

私が起きた時、隣にはミケツがいなかった。

ここは見知らぬ場所。嫌な予感がし、額から冷や汗が伝う。そんなわけがない、私たちは逃げれたんだと思いつつも震える手を抑えながら先に進む。

奥からひとつの光。姿がバレないよう、壁に隠れて様子を伺う。

「あれは………。」

昨日ミケツが助けた大人……？

つまりここはアイツの家…？

私達は連れ込まれたのだろうか。

いや、今はそんなことよりもミケツのことだ。

私が次に打つ手は……dice1d3=2 (2)

1.コイツを捕まえて脅して聞く。

2.手っ取り早く気絶させてしまおう。

3.聞くか？いや……大人は信用ならない。

今ここには誰もいない。

いっそのこと、バレないなら撃ってしまおうか。

[18 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 00:25:58]

「(家は狭い。もしミケツが居るのならすぐ見つかるはずだ。)」

なら気絶させてしまった方がいいだろう。

銃を懐に仕舞い、背後からそっと近づく。

書籍を読んでいるようで気づいてないように思える。

絞め落とすか、首を叩くか。

足音を殺してはソファーのすぐ後ろに着く。

まだ、まだバレていない。

気づかれてないうちに、私は………dice1d3=1 (1)

1.絞め落として気絶させた。

2."なにをするつもりなのかな？"

3.「お姉…ちゃん……？」

[19 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 00:31:54]

"っ………ぐっ……！？"
「動くなっ……！大人しく気絶してちょうだい……！」

腕力はないが流石に暴れる。
ドタバタの足音を鳴らす。
これ以上暴れられる前に一気に絞め落としにかかった。
するとビクッと動かなくなる。
息は……、ある。さすが殺してしまうのはダメだから。

「周りには……。」

タブレットがひとつ。飲みかけのお茶がひとつ。
タブレットの電源をつけようとする…が、全く着かない。
充電切れなのだろうか。
わからないが…着かないのなら意味が無い。
少なくともリビングにはいなさそうだ。
部屋を虱潰しに探してみるとしようか。

「はやくみつかって……」

不安で押しつぶされそうになる。
ミケツがいないと私は…。
先程の暴れている音でも誰も来なかったッということは誰もいないはず。
なら急ぎ足で調べても大丈夫だろう。

[20 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 00:41:39]

「いない…。次。」

ひとつひとつの部屋を確かめながらミケツを探していく。

そこまで多い訳では無いが…。ひとりでいるにしちゃあ大分広い。

…まさか呼び込んでなにかするとか？

大人は卑怯で残忍だ。やりかねない。

「ここは…。違うな。」

しかしいくら探せど見つからない。

そうしてドンドン奥の方へと…、やがて2階へと向かっていく。

まさかこの建物にいないのでは？そんな思考まで過ぎる。

不安を抱えたまま、次の部屋を開けると…。

奥で眠るミケツの姿を見つけた。

「ミケツっ…！」

慌てて近寄って様子を伺う。

すやすやと寝息を立てて寝ているようだった。

近くにはミケツの私物が置かれている。

ベッドを捲り、身体を確かめてみる。

何もされている様子はない。無傷だった。

しかしどうしたらいいのだろうか……。

dice1d2=1 (1)

1.起こそう。起こして家から出ないと。

2.背負ってこのまま逃げてしまおうか。

[21 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 00:47:34]

「ミケツ、起きて。起きて。」

「ん、んぅ……？おねぇちゃん……？」

少し強めに揺さぶり、寝ているミケツを起こす。

眠たそうに目を擦り、大きな欠伸をしながら背筋を伸ばしていた。

人の家なのによく眠れているな…。

「もうあさぁ……？」

「朝だよ。ミケツ。」

「んぅー、若干暗いけど…。」

「暗いけど、ここから出よう？」

「なんでぇ…？せんせぇにお礼言ってないのに……。」

「そんなこといいから…早く。」

「先生はどうするの…？」

「先生なら………」dice1d2=1 (1)

1.今は寝ているよ。その間に…。

2.……絞め落としたよ。

[22 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 00:57:10]

「寝てるの？…ダメだよ知らない間に出ていっちゃ。」
「だって、相手は大人だよ…！？なにされるかわかんないよ…！」
「なんで？先生は優しい人だよ？何をそんなに怖がっているの？」
「いやだよ、大人と一緒だなんて。しかも同じ屋根の下で寝ているなんてもっといやっ！」
「お姉ちゃん？」
「はやく、はやく出たいの…。居たくない、ここに居たくなんてない…。おうちに、はやくおうちにかえりたい……。」

身体が震え出す。銃を落としてしまう。
いやだ、いや。あの記憶が、あの時の記憶がフラッシュバックする。
辛くて、苦しい。ただひたすら痛くて、目の前でミケツが傷つけられて。
いやだ。そんなのもう二どと見たくない。
わたし、も、傷つくなんてもう、いや。
おうちにかえして、ごめんなさい、いやだ…ゆるして……。
違う、ちがうの、わたしは、私はただ、自由が。
ミケツといっしょに、自由を…。

「はぁっはぁっはぁっはぁっ……！！！」
「やだやだやだやだっ……！！！」
「お姉ちゃん…！？お姉ちゃんっ！！！！」

[23 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 01:05:00]

突然お姉ちゃんが苦しみ出して。

身体の震えがずっとあって…、僕にはわからない。

なにが、お姉ちゃんの身に一体何が？

大人、大人のことで何かあったの？

どうすればお姉ちゃんを落ち着かせることができるの？

「やだ、いやだっ！お願いお願いだから傷つけないで！！嫌だよ！！」

「おうちに！おうちに帰してっ！私が！私が悪かったから！お願いだから！！！」

「お姉ちゃん！！おねえちゃ…！！ねぇっ、ねぇってば！！」

お姉ちゃんは錯乱するばかり。

悪化していく、このままでは暴れかねない。

でも、お姉ちゃんが苦しそうにしていて。

僕はどうすれば………。dice1d3=2 (2)

1.先生、そうだ。先生に助けを…！

2.銃…。ごめん、お姉ちゃん…痛いだろうけど我慢して！！！

3.優しく、そう。優しく抱きしめてあげたらきっと…！

[24 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 01:12:22]

お姉ちゃんが床に落とした拳銃を拾う。
これ以上悪化して暴れ出す前に…。
お姉ちゃん、ごめんなさい。痛いだろうけど我慢して。

「っ…ごめんっ、お姉ちゃん！！」ﾊﾟｧﾝ
「あぐっ………」

首。的確に痛いところを狙って打ち込む。
お姉ちゃんが仰け反る。そのまま、倒れていくかと思いきや…。
すぅっとゆっくり前に、身体を戻してきた。
しかし、そのまま動かない。

「お姉…ちゃん……？」

恐る恐る手を伸ばそうとする。
手を伸ばそうとして、指先を向けた瞬間…。
小声でなにか聞こえてくる。
その声に耳をすまして、言葉を聞き取ろうとする。

「たい…。」
「いたい……」
「いたい、いたい、いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい！！！」
「っ、きゃっ……！！！」

言葉が聞こえた瞬間、お姉ちゃんが僕に向かって飛びかかってくる。突然のことに抵抗も何も出来なかった僕はそのまま地面へと強く、強く押さえつけてくる。
そして、お姉ちゃんの手が僕の首にがかかっている。
絞めるつもりだ。このままじゃまずい。
瞬時に判断した僕は暴れて抜け出そうとするも有り余る腕力に抵抗ができない。

[25 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 01:17:30]

「やめっ、やめ…てっ……お姉ちゃん…！」

息が、息ができない。抵抗を続けても振り解ける気がしない。

このままではお姉ちゃんの手で殺されてしまう。

いやだ、死にたくない。まだ僕はひとつも思い出してない。

どうにかして抜け出さないと。

「はなっ……してっ…！くるしい…よ！！イナ……イナリっ…！はなしてっ…！」

「いたいよいたいくるしいわたしだってくるしい…！なんできずつけるの！どうして！」

お姉ちゃん目が、お姉ちゃんの目が虚ろだ。

精神が壊れている。気が付かなかった。

なにが地雷なのかわかんない。でも、早くっ…！

dice1d3=3 (3)

1.「ぐっ、うぅぐっ…うわぁああっ！！」ﾊﾟｼｭｯﾊﾟｼｭｯ!!

2.『それ以上はやめてもらおうかな。』

3.意識が、意識が持ってかれっ………

[26 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 01:27:32]

まずい…。腕に力が…。やめ、おねえちゃ……。

「っ…はっ…いやっ、ちが………！！！」

お姉ちゃ…ん……？

「なん、なんで、わたし、くびをしめっ…！」

「げほっ…げほっ……。」

「ごめ、ちが、、ごめ、ごめんなさっ……！」

「…っ……！！！」ﾀﾞｯ

「っ！げほっ…げほっ！！お姉ちゃん！！！」

急に正気に戻ったと思ったら逃げ始める。

それを追いかけようとするも、先程までに強く首を絞められていたからか、全身に力が入らない。

辛うじて意識は残っていた。間一髪だった。

でも、お姉ちゃんが急に逃げ出してしまった。

急いで僕は呼吸を整える。

「ヒューッ…ヒューッ…はぁっ、はぁっ……。」

「追いかけないと…。」

僕は銃を持って部屋を飛び出していく。

慌てていくも、既に玄関から飛び出した後。

左右どちらを見てもお姉ちゃんの姿ない。

僕は…………。

dice1d3=1 (1)

1.先生だ。先生を呼ばなきゃ……。

2.カホ副部長、ニヤ部長に急いで連絡を入れる。

3.＋…っ……。

[27 二次元好きの匿名さん 25/04/17(木) 01:30:04]

PTSDかな？
可哀想なお姉ちゃんも可愛いね

[28 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 10:00:23]

「先生を起こさなきゃ…。」

でも、こんな騒ぎを起こしても目覚めないって…？
なんだかとても嫌な予感が…。
いやそれよりとにかく先生に…、大人に頼らないと。
先生が寝ているはずのリビングへと向かう。
駆け足で、段差に足を取られながらも。
とにかく先生の元へと走っていく。

「せんせ……っ…！？」

リビングに辿り着いてソファーを覗き込んでみたら。
そこには、ソファーから崩れ落ち、力無く倒れている先生の姿。
そんな姿を見て手早く脈を測る。
…大丈夫、生きてはいる。
本が投げ飛ばされているところを見るに、寝落ちしているわけではない。
よく見たら首に絞められている痕が…。気絶させられた？
まさか、これはお姉ちゃんが？

「なんで、どうして…。」

[29 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 10:11:21]

必死に先程までのやり取りを思い出す。

言動、行動…ひとつひとつ、間違いないように思い出していく。

『相手は大人だよ…！？なにされるかわかんないよ…！』

『いやだよ、大人といっしょなんて。』

……思い返せばお姉ちゃんはやたら大人といることを嫌がっていた。

そういえばそうだ。

先生を助ける時だってお姉ちゃんはどこか嫌そうにしていた。僕が助けを呼んだ時も、最初はお姉ちゃんは拒否していた。

それを僕は無理矢理…、脅してまで来させていた。

その時から少しずつ溜まっていたとしたら。

僕が拒否することで蓄積されていって…そしてあんなことになったとしたら。

「なんで、なんで気づかなかった…！？」

最初から答えは出ていた。あの行動から導き出される答え。

ーーーお姉ちゃんは大の"大人"嫌い。

それも、精神が崩れてしまうほどの嫌悪感を抱いている。

なぜ、それに僕は気づかなかった。ずっとそばにいて…。

そもそも、今までだってそんなに素振り見せてこなかったはずじゃー

いや違う…、保護されてから昨日まで、"大人"と関わることなんてなかったから…？

お姉ちゃんが意図的に大人を避けていたとしたら……。

「これは…、僕のせい？」

dice1d2=2 (2)

1.『失っていたはずの記憶』

2.「僕が、引き起こした惨状なの…？」

[30 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 15:19:34]

『やぁやぁ、セルフ保守の僕だよ。』
『気がついたらとんでもないことになってたね。』
『まさか自らの手でミケツを殺めかけてしまうとは。』
『僕が干渉しようにもそれをサイコロによって拒まれてしまっている。』
『に、してもだ。まさか、精神障害を患ってるレベルだったとは。』
『それを今日までミケツにさえも隠し通してきた精神力には拍手を送るけどね。』
『その反動がこの結果なのかもしれない。またしても選択を誤った、ともいえる。』
『…見ての通りさ。イナリは"例の件"から大人嫌いになっているんだ。』
『自分で招いたことだったのにね。』
『とはいえ、ここまで酷いとなると下手に大人と関わらせるのは良くないというか…。』
『ただでさえ強い彼女が錯乱状態になると手が止められるのは百鬼夜行の中にはいないのかもね？』
『一番は大人嫌いを治すことだけど。』
『まずは精神的なケアが必要ってところかな。』
『きっとこの世界の彼女は…、強くあろうと自身を見せつけていたから秘めたる闇に誰も気づかなかったんだろうね。』
『……今は先生とミケツに任せよう。』

[31 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 23:38:39]

(多分更新少なめです)

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

僕がお姉ちゃんの変化に全部気づかなかったから。

僕が最初から大人が嫌いなことを知っていたから。

僕が泊まろうだなんて言わなかったら。

そもそも、助けに行くだなんて判断をしなかったら。

僕、僕が、僕がお姉ちゃんを壊した…？

「あ…あぁ……。」

なんで、どうして、僕らは双子なのに。

双子なのに僕は気づかなかった。気づいてあげれなかった。

ずっと、そばにいて、そばにいたはずのに。

なんで、気づいてあげれなかったんだ。僕が、僕は…。

僕が、僕が全部悪い…。僕が判断を間違えたからこんなことに。

お姉ちゃんを傷つけた。たったひとりの家族を傷つけた。

僕にはお姉ちゃんしかいないのに、そのお姉ちゃんを傷つけた。

「あぁっ、ああああぁっ……！」

「あぁあああああっ！！！」

「あぁああああぁあぁぁあああああっ！！！」

ーーーーーーーーーーﾊﾟｷｯ

？？？？へのダメージ：dice1d20=16 (16) (＋30)

(合計が250へと到達すると……。)

[32 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 23:48:21]

「僕が、僕がやったんだっ…！！僕がお姉ちゃんをっ…！！」

お姉ちゃんを傷つけた。ただその事実だけが、僕を支配する。
なにも考えられなくなる。どう詫びたらいいか分からない。
お姉ちゃんに嫌われてしまう、お姉ちゃんに捨てられてしまう。
やだ、そんなのはやだ。いなくならないで。
僕をひとりにしないで。

"っ…、げほっ、げほっ……"
"痛かった…。急に襲われると…は……？"
"っ…！？イズモ…！？イズモ、大丈夫！？"
「せん、せんせっ……せんせぇっ……！！！」
「おね、おねえちゃんがっ、おねえちゃんをこわしちゃっ…！」
「たすけてっ…、せんせぇ………たすけてぇ……。」
"落ち着いて、深呼吸して。"

先生が僕を抱きしめる。
背中を撫でながら声をかけてくれる。
その声は優しくて…、苦しんでいる僕を包み込むように落ち着かせてくれる。
涙が少しずつ止まる。乱れていた呼吸が少しづつ戻ってく。怖くて、つらくて、抱き返す。

[33 ◆rALpl08yA7QB 25/04/17(木) 23:58:35]

「ふぅっ……ふぅっ………。」
"大丈夫、大丈夫だから。"
「はぁっ、はぁっ………。」

しばらく経ち、次第に落ち着きを取り戻した。
先生に抱きついたまま、僕は離れない。

「すみま…せん…。せん、せい……。」
"少しずつでいいからなにかあったか教えてくれる？"
「はい……。」

先程まであった出来事を全て先生に離す。
お姉ちゃんが急に乱れたのと、お姉ちゃんが僕の首を絞めてきたこと。
自我を取り戻したと思ったら逃げ出してしまったこと。
そして、自分が気づかなかった後悔も全て…。

[34 二次元好きの匿名さん 25/04/18(金) 00:07:17]

辛い…苦しい…

[35 ◆rALpl08yA7QB 25/04/18(金) 00:11:06]

「お姉ちゃんは、きっと大人が嫌いなんです…。」
"まあ…。私のことも絞め落としたから…。なんとなくは察したよ。"
"でも、そうか、そうだったのか…。私も気づいていれば…。"
「いえ、先生は悪くないです。気づかなかった僕が悪いんです。」

僕が記憶を失っていなければ最初から気づいていたのかもしれない。
それに、お姉ちゃんの過去を最初から把握していれば……。
『お願いから傷つけないで』『おうちに帰して』
『私が悪かったから』『私だって苦しい』『どうして傷つけるの』
そんな言葉を思い出していく。

「…お姉ちゃんはきっと、僕と同じ過去に辛い記憶を持っているんです。」
「僕には…、記憶が…一切ないですから。」
"記憶が…ない？"
「…はい。僕は記憶喪失を患っているんです。」
「記憶喪失当初、僕の中に残っていた記憶は自分の名前と、お姉ちゃんのことだけでした。」
「思い出そうとしましたが、お姉ちゃんに止められて…。」
「その時も『とっても辛い思い出だから、思い出さなくていいの』…と言われました。」
"だとするなら、イナホの大人嫌いはその過去の記憶が関係している…と。"
「でも、先にお姉ちゃんをみつけなきゃ。」

お姉ちゃんを見つけて、謝らなきゃ。
僕が、お姉ちゃんの辛い過去をフラッシュバックさせたとしたら。
その責任は僕が持つ必要がある。

[36 ◆rALpl08yA7QB 25/04/18(金) 00:18:21]

でも、僕ひとりじゃなにもできない。

だから、だから僕は……。

「先生…、どうか助けてください…。」

「僕の家族を…、お姉ちゃんをどうか、見つけて…。」

"もちろん。助けを求める生徒を見捨てるわけにはいかないから。"

「…………ありがとうございます。」

先生は乱れた服装を直し、タブレットを持って電源を付ける。調べ物をしながら僕に準備をするようにと。

"イナホのスマホがないか確認しておいて。"

タブレットで何かを調べながら指示を出す。

それに頷いで僕はお姉ちゃんがいた部屋へと向かって荷物を確認する。

愛銃に、買ってきたのにも関わらず食べなかった弁当…。

スマホは………。dice1d2=1 (1)

1.…ある。

2.ない…、流石に持っていったのだろうか。

[37 ◆rALpl08yA7QB 25/04/18(金) 00:32:55]

忘れてしまったのだろうか…。
お姉ちゃんの青色のカバーが着けられているスマホは部屋の中に置きっぱなしだった。
それを自分の懐に拳銃といっしょに仕舞う。
狙撃銃も背負い、反対の肩に僕の散弾銃も背負う。
そして僕は先生がいるリビングへと再び戻って行った。

"どうだった？"
「部屋に置きっぱでした。」
"そっかぁ…。あの方法は使えない…。"
「どうするつもりだったんです？」
"もしスマホを持っていたら連邦生徒会が管理しているセントラルネットワークを使って見つけ出そうと思ってたんだ。"
「そんな権限を？」
"もちろん、バレたら怒られるやつだけどね。"
「あぁ、そうなんですね…。」
"だけど、別の方法はある。"

[38 ◆rALpl08yA7QB 25/04/18(金) 00:33:31]

素早く画面をスライドして行き、僕に見せてくる。
どうやら、ここ付近の監視カメラの映像…？みたい。
お姉ちゃんが走っていく姿が見える。

「監視カメラを…？」
"これを元に言った場所を向かおう。"

コクリと頷いて僕らは外に出る。
本来なら学校に行かなきゃ…だけど、今日は無理。
…カホ副部長に嘘でも予め連絡を入れておこう。

"さっ、行こう。イナホを探しに。"
「みつけなきゃ、謝らなきゃ」

そうして僕達はお姉ちゃんを見つけるべく。
早朝から行動を開始するのだった。

………
……
…

"(……心做しか、昨日よりもヘイローが割れている…？)"
"(…彼女は忘れているから大人が平気なんだろうけど、きっとイナホと同じく大人が嫌いになるほど壮絶な過去があったのには間違いない)"
"(…………気をつけないと。)"
"(取り返しのつかないことになってしまうだろうから。)"
"(選択を、間違えないようにしないと)"

[39 二次元好きの匿名さん 25/04/18(金) 08:47:39]

先生なら…先生ならなんとかしてくれると信じてる

[40 ◆rALpl08yA7QB 25/04/18(金) 13:50:20]

『ばっと、飛び出てやってきたセルフ保守の僕だよ。』

『今回は特に語らう物はないかな。』

『まぁ、ちょっと話すとしたらイナリ大人嫌い度は100固定とも言えよう。そこから少しづつ減少していくか、はたまた増えていくか…。これもまた、ダイスによるだろうね。』

『……ちょっと気になっていたけど、もしもミケツが記憶を持っていたら……。』

『大人をどれほど嫌っていただろうね？』

『例え今記憶が戻ったとしても、大人を嫌うだなんてことはしないだろうけど…。』

『元々持っていたら話は変わるからね。ちょっと、振ってみよか。特に使う場面は無いけどね。』

『まさに興味本位のダイスってことさ。』

記憶を保持していた場合のミケツの大人嫌い度：dice1d100=81 (81)

(100に近ければ近いほど大人が嫌い。低ければ低いほど好感的。)

[41 二次元好きの匿名さん 25/04/18(金) 15:49:18]

>>40

まぁそうなるわな

[42 ◆rALpl08yA7QB 25/04/18(金) 22:07:16]

『まあ、どう足掻いたって大人嫌いにはなるよね。』
『イナリと違う点を上げるとしたら感情的にならずに淡々と拒否すること？かな？』
『例えば……。「業務上必要なことなので。」「プライベートに踏み込むのやめてもらいます？」とか？』
『そんな感じになるとは思うよ。』
『…あぁ、今日は更新は無いよ。スレ主がちょっと疲労気味でね。』
『代わりに明日は更新するらしいから。』
『さてさて…、だから今日は質問コーナーとしよう。なにかあれば聞いてくれるとありがたいな。』

[43 二次元好きの匿名さん 25/04/19(土) 00:17:35]

どうかゆっくりお休みください…

[44 ◆rALpl08yA7QB 25/04/19(土) 02:21:50]

目覚めてしまったので2スレだけ更新します
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
「ところで先生…、ひとつ聞きたいのですが。」
"なにかな？"
「その監視カメラの映像…どうやって？」
"あー、まぁ…、シャーレの権限かなー。"
「へぇ…。それって自由に見れるんですか？キヴォトスの全体の監視カメラの映像を。」
"そういうわけではないね。ただ今回は緊急性を伴うから許可を得る前にやらせてもらってるけど…"
「そうですか…。すみません。そんなこそさせてしまって。」
"大事なお姉さんの為でしょ？このぐらい後から怒られてもいいさ。"
「本当に…、ありがとうございます。元はと言えば僕が100悪いのに…。」
"私も私で泊まらせてしまった責任はあるからね。"
「…先生は優しいのですね。」

…最初からこんな大人といたら、お姉ちゃんは大人嫌いにならなかったのかな。
重く苦しい過去が無ければ、お姉ちゃんも先生を…大人を信じれたのだろうか。
そして僕もお姉ちゃんの痛みを…、本当なら思い出さなきゃいけないはず。
でも、思い出してしまったら…。

「…きっと、僕も壊れてしまうのかな。」
"なんか言った？"
「いえ、なにも。それで、どこ方向に行ったかわかります？」
"確認しているけれど…、素早いね。映像記録の時間…。このままだとD.U.から離れてしまう"
「離れたとして、百鬼夜行に戻っていればまだ見つけやすいのですが…。」
"もしも、他の学園の自治区に行ってたら…。"
「そうだった…、陰陽部の服装のまま。…非常にまずい。」

[45 ◆rALpl08yA7QB 25/04/19(土) 02:22:54]

もし別の自治区で問題を起こしたとなれば僕らだけで解決するのが難しくなる。

そうなる前に見つけ出さなければいけない。…先生だけが頼りだ。

「先生、その映像の記録は何分前です？」

"…7分前だね。"

「7分…ですか。」

まだ出てる可能性は低い。どうにかして…どうにかしないと。

しかし、お姉ちゃんに速さで適うわけがない。

別の方法…。行き先を予知する？そんなのができるわけが…。

いや、ルート次第では不可能では無い…？

少なくともトリニティ、ミレミアム、ゲヘナ。

今の先生にはその3校との生徒の交流がある。

「…先生。複数の監視カメラの映像を見してください。」

"いいけど…、どうかした？"

「自慢に聞こえるかもしれませんが、ある程度地図に関しては頭の中に叩き込んでます。なので監視カメラから行き先をある程度予想できるかと。」

"そういうことなら…。わかった。はい、これ。"

先生から複数の監視カメラの映像を見してもらう。

時間、映った場所…、それを見ながらどこへ向かったか予想をつける。

これは………。dice1d5=3 (3)

1.トリニティ方面…ですね。正義実現委員会がいれば…。

2.ミレミアムですか…。困ったな…。

3.ゲヘナ…。風紀委員に出くわしたり、万魔殿に出くわしたりしたら……。

4.百鬼夜行へと向かいましたね。だったらこっちのもんです。

5.D.U.をぐるぐるしているように見える…？僅かな自制が効いてるのかな？

[46 ◆rALpl08yA7QB 25/04/19(土) 02:42:51]

「よりにもよってゲヘナ方面……！！！！」

最悪だ。よりにもよってそっちって…！

ニヤ部長が確かゲヘナとの交流会を考えているって噂聞いたことあるし…。

お姉ちゃん下手に強いから騒いだら風紀委員出てきちゃうよ！

あわわわわ…、問題を起こして計画がパァになったら責任どころの話じゃない！

一生百鬼夜行の外に行けなくなっちゃうなんてありえる！！

"先生っ！ゲヘナの方へ急いでいきます！！"

「そっちの方だね、わかった！！」

僕らは急いでゲヘナ方角へと向かう。

まだ、ゲヘナの自治区に入ってないことを祈りながら。

僕は足を止めるためにお姉ちゃんの狙撃銃の残弾の確認を行う。

扱ったことは無い。だけど、やり方はわかる。

お姉ちゃんのを見てきた。僕にもできるはず。

どうか、どうか間に合ってっ…！！！dice1d3=3 (3)

1.ゲヘナ自治区手前…なんとか間に合ったみたい…。

2.自治区に入っている…。

間に合わなかった。でも、騒ぎは見えない？

3.あぁ……あああぁ……(絶望)

[47 二次元好きの匿名さん 25/04/19(土) 09:56:17]

光を、誰か光を…

[48 ◆rALpl08yA7QB 25/04/19(土) 12:13:49]

それはもう、地獄を見たかのようだった。
間に合えと願いながらゲヘナ自治区へと入った。
…そう入って間もない時間だった。
充満する火薬の匂い、咽びような血の匂い。
僕が知っている情報だけでもゲヘナは治安の悪い場所とは知っている。
そこら辺でドンパチなんてしょっちゅう。
火薬の匂いはまだわかる。争ってるのだろうと。
だけど血の匂いまで……。
…この時点でほぼ諦めに入っていた。
お姉ちゃんが暴れたのだろう。きっと…。
そう思いながら進んでいく。
進んで行って、あるものが視界に入った時声を失ってしまった。

「これは…そんな…。」
"うわぁ………。"

死屍累々とはこのことか…、これを見て僕はそう思わざるを得なかった。
倒れているゲヘナの生徒やヘルメット団とおもわれし一部の不良。
ひとりも漏れがなく確実に全員シバかれていた。
そして、死屍累々となっているゲヘナ達のそのド真ん中でお姉ちゃんがひとり佇んでいた。
奪ったであろう武器を投げ捨てて、ふらふらと。

「……お姉…ちゃん……。」

[49 ◆rALpl08yA7QB 25/04/19(土) 12:25:38]

僕の声により振り返るお姉ちゃんの瞳には、あの時見たと同じように光は無い。その目は虚ろなまま。
僕を傷つけたことによって精神が壊れてしまっているのだろう。
…その虚ろな目は吸い込まれるかのような深い闇が広がっているように見える。
返り血を浴びたのだろうか。
服、肌、髪、色んなところが赤い。
そして、僕の隣にいる先生に目線を向けては憎悪の感情を露わにする。

「ねえ、なんでおとながいるの？」

いつも聞くお姉ちゃんの声じゃない。
可愛さのある、少し高い声だったはずなのに今はどこか幼げが残っている…、まるで幼児退行したかのような。
そんな声になっていた。言動までもその兆候が見られる。

「みけつ、どうして？」
"みけつ…？"
「っ、お姉ちゃん！その名前はっ！！！」
「ねぇ、なんで。なんでよ。おとな、おとなはてきだよ。」

止めようとする声が届かない。
僕を認識してはいる。でも認識しているだけ。
虚ろな目、覚束無い足取りで武器を拾い、ゆっくりとこちらへと向かってくる。
的確な敵意を感じる。しかしそれは僕に対してじゃない。
僕の隣にいる先生に対してだ。
恐らく対話は望めないだろう。心が壊れている。
あの状態じゃ声は届かないかもしれない。
なら止めなきゃ、僕が。