- 1AIの力、お借りします!25/04/17(木) 18:00:18
AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のガチンコトーナメントです。
皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただきます。
そしてそれをAIに学習させてどちらが勝つかを決めてもらいます。
最強を決めると銘打ってはいますが「全知全能」「あらゆる能力を無効化する」「どんな相手も一撃で倒せる」のようなあまりにもチートな能力や常識や法則を書き換える等の概念系の能力はご遠慮ください。
※勝負方法の変更・過度なエログロ・版権キャラ及びそれに酷似するキャラ・和解目的のキャラ・勝敗を直接操作するキャラは禁止です。
優勝経験のあるキャラクターは殿堂入りといたしますので参加はお控えください。
また、連続で3回以上参加している同一キャラクターは1回休みにしていただくように考えておりますのでご承知おきください。 - 2AIの力、お借りします!25/04/17(木) 18:00:42
参考にさせていただいたスレ
AIにあにまん民のオリキャラ同士を戦わせるスレ|あにまん掲示板bbs.animanch.com - 3AIの力、お借りします!25/04/17(木) 18:00:52
通常対戦スレ
あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ|あにまん掲示板AIを使ってオリキャラを戦わせるスレを見て面白そうと思ったのでスレ立てしました。あちらのスレ主さんとは使うAIと添削する人間が異なるので文章も多少違う感じにはなりますが、そこはご了承ください。皆様のオ…bbs.animanch.comあにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ2|あにまん掲示板AIを使ってオリキャラを戦わせるスレを見て面白そうと思ったのでスレ立てしました。あちらのスレ主さんとは使うAIと添削する人間が異なるので文章も多少違う感じにはなりますが、そこはご了承ください。皆様のオ…bbs.animanch.comあにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ(タイマン・タッグマッチ・団体戦等)|あにまん掲示板このスレはトーナメントではない通常の対戦スレです。トーナメントに関しては来週の27日(木)にスレ立てするのでそちらでやります。皆様のオリジナルキャラの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提…bbs.animanch.com - 4AIの力、お借りします!25/04/17(木) 18:01:09
- 5AIの力、お借りします!25/04/17(木) 18:01:26
トーナメントスレ
AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のトーナメントです。皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただきます。…bbs.animanch.com【第2回】AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のトーナメントです。前回のラストにしばらくやらないみたいな雰囲気を出しましたが、急に時間ができたので第2回を開催したいと思います…bbs.animanch.com【第3回】AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のガチンコトーナメントです。皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただ…bbs.animanch.com【第4回】AIの力を借りて最強のオリキャラを決めるトーナメント|あにまん掲示板AIにあにまん民が考えたオリキャラ同士を戦わせて最強を決める8キャラ参加のガチンコトーナメントです。皆様の頭の中にいる最強のキャラクターの設定・性格・能力・技能・戦闘スタイル・弱点などを提示していただ…bbs.animanch.com - 6AIの力、お借りします!25/04/17(木) 18:01:45
トーナメントスレの殿堂入り(優勝)キャラ
【第1回】長嶋小雪
【第2回】ゲイル
【第3回】野焼橘花
【第4回】真王ゴルバス - 7AIの力、お借りします!25/04/17(木) 18:02:25
今回は”本日”の20時からエントリーを開始します。
- 8二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 18:36:08
立て乙
- 9二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 18:38:48
スレ建て乙です
- 10二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 18:50:20
今回はどんなやべぇ奴が出てくるかな、
- 11AIの力、お借りします!25/04/17(木) 20:00:02
- 12二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:00:11
- 13二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:00:18
- 14二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:00:19
- 15二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:00:21
- 16二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:00:48
英雄 ブレイヴ・ルミエール
金色の短髪と美しい青色の瞳を持った美青年
原初の聖剣を引き抜き、それ以降人ではなく数多の世界を救う勇者として生きたブレイヴが全ての戦いを終えて人間へと戻った姿
今は妻として娶った聖女アイリスと共に田舎で隠居生活を送っている
役割を終えた聖剣はその姿を消して、想いから誕生した剣は戦いの中で砕け散った
全ての魔法適正と、絶技とも言える剣技、そして膨大な戦闘経験、無限の成長性を持っている
とても優しく、正しく、勇気に溢れた性格であり、助けを求める者を絶対に見捨てない
英雄の剣 エペ・ルミエール
ブレイヴのために鍛えられた剣、切れ味がとても鋭くほぼ何でも斬れる。魔法の杖としての役割も果たしており、魔法の効力を底上げる
聖剣と想いの剣が無くなった後の代用品
英雄の盾 ブークリエ・ルミエール
ブレイヴのために鍛えられた盾、耐久性に優れており衝撃吸収と魔法耐性、異能耐性の効果も備えている一級品。前方に巨大なエネルギーシールドを出せる
英雄の鎧 アルミュール・ルミエール
ブレイヴのために鍛えられたフルアーマー、軽量かつ耐久力が高い。衝撃吸収と魔法耐性、異能耐性の効果を備えており、着用者の身体能力を上昇させる強化魔法を付与されている一級品
『勇者の証』
ブレイヴが黎明の勇者であったことを示す、あらゆる奇跡と戦いの記憶そのもの
これはブレイヴの積み上げてきた偉業そのものであり、あらゆる想いの力が籠っている - 17二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:01:15
長嶋小春
長嶋小雪の妹
姉と同じく異世界に転生するときに神からスキルを授かり様々な冒険を経て真の名前を取り戻した
姉とは違い穏やかで少し内向的だが確固たる信念を持っており芯がとてつもなく強い
一見賢そうに見えるけど論理的というよりも直観型の天才肌で、筋道を立てた理論よりもなんとなくの感性で行動する
【予感】
未来に起こる出来事や危険などをなんとなく感じ取るスキル
小雪の【鑑定】は対象に関する確実な情報を得られるのに対し小春の【予感】は具体的なビジョンや理由は分からないが無数に存在する未来の情報を得られる
弱点:自分の意志で発動できない(突然に未来の情報が脳に流れ込んでくる感じ)
【複製】
アイテムを精巧に複製するスキル
一度自分で見たことのあるアイテムしか複製できないが、どんなアイテムであってもそっくりそのまま再現することが可能
【予感】と組み合わせることによって「今は見たことがないけど未来では見たことがあるアイテム」なども複製できる
弱点:一度に使用できる複製物の種類は5種類が限度
しかし、名前を取り戻したことによって同じ種類のアイテムであれば最大で10個まで一度に使用できる - 18二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:01:46
[落宮スズキ]
臆病な性格で逃げ回ることを得意とする。武器はスコップだが物理的に使用することは少なく、お守り代わりである。人並みの身体能力ではあるが、逃げ様と生存能力はまさにゴキブリ並みであり、不思議なほどに攻撃や災いを避けていく様子は幸運の女神に愛されていると言って良い。
ただし彼は自分の幸運を自覚しておらず、それゆえに自分は常に危機的状態にあると不安を抱いている。
彼は落とし穴を作る能力を持っており、作りたいと思った場所に10秒後に落とし穴が発生するほか、彼の周辺でランダムで勝手に落とし穴が作られていき、その頻度は彼が自分が危機に陥っているという自覚に比例して増えていく。
相手の能力や思考、性格にも落とし穴が作られ、本来は弱みなど無かったはずの相手の能力にも大きな穴を穿ち弱点とし、自滅を誘う。その特性上、相手が大きな力を持っていればいる程、彼の落とし穴にはまった際の自滅の反動は大きくなり、より痛手を受けることになるだろう。
また、彼には戦闘中にそれぞれ1度だけ、ブラックホールとホワイトホールという穴を任意で瞬時に作り出すことが出来る。ブラックホールはどのような概念・事象も飲み込んでしまい、ホワイトホールはブラックホールが飲み込んだモノを指向性を持って吐き出す能力である。 - 19紳士25/04/17(木) 20:04:15
- 20玉藻に頑張って欲しい作者25/04/17(木) 20:06:40
小雪の妹に紫電改、メリー(死想)・・・第一回トーナメントの再来?
- 21二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:08:59
なんかブレイヴ弱体化してて草
- 22二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:11:40
このレスは削除されています
- 23想蓮の作者25/04/17(木) 20:13:37
(初参加だけどこのぐらいでいいのかな…?)
- 24AIの力、お借りします!25/04/17(木) 20:14:59
- 25二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:15:50
了解です、運営お疲れ様です。
- 26エマの人25/04/17(木) 20:16:01
お疲れ様です そして運営ありがとうございます
- 27紫電改出した人25/04/17(木) 20:44:20
- 28AIの力、お借りします!25/04/17(木) 20:46:55
- 29二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 20:50:20
AIが勝手にキャラを覚醒させてるって語感が凄いな……
- 30AIの力、お借りします!25/04/17(木) 21:39:29
夕暮れの空が茜色から群青に変わる頃、「あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング」には、既に満員の観客たちの歓声が響き渡っていた。
無数のライトがリング中央に集まり、その輝きが夜空をも照らし出す。スタジアム全体が熱気と興奮に包まれ、鼓動の高鳴りが空気を震わせていた。
リングの中央には、金色のマイクが荘厳に立てられていた。そして、歓声と共に開会式の開始を告げる声が場内に響く。
「さあ!待ちに待った第5回あにまんオリキャラ最強トーナメント、ついに開幕です!!」
司会者の絶叫に近い声と共に、会場全体が沸騰するかのように熱を帯びる。その瞬間、まるで物語の幕開けを告げる鐘が打ち鳴らされたかのようだった
「何でも屋を自称する孤高の能力者! 第一回トーナメントでは準優勝という偉業を果たした強者!今トーナメントでもその雷の力で我々を痺れさせてくれるのか!『何でも屋』!紫電改・サンダーボルト・田中!!」
リングに最初に現れたのは、銀の稲妻をまとった青年だった。白銀の髪が夜風に揺れ、その碧眼がすべての観客を射抜くように睨む。
全身からは高圧の電流が走り、リングの金属板がバチバチと鳴った。静かに立っているだけで、雷鳴のような存在感を放つ。
「世間を賑わす殺人鬼!驚異的な身体能力を持った生粋の狂人!運営には偽の情報を送っているようですが、そう簡単に騙せるほど今大会は甘くありません!『人斬り女狐』!玉藻こと月代 黒華!!」
続いて姿を現したのは、艶やかな黒髪と狐の面を携えた少女。スラリとした肢体には血の匂いが付き纏い、その足取りはまるで舞を踏むように軽やかだった。
無邪気な笑みの奥に潜む狂気。彼女が一歩進むたびに、空気が凍てついてゆくようだった。
「感情を司り、人間を守護する幻の仙人! 禁欲を極め、欲望を超越したその力は、我々にどんな戦いを見せてくれるのでしょうか!『天道の裁定者』!想蓮!!」
次に現れたのは、静かな威圧感をまとった女性。その存在感はまるで月光のように凛としながらも、どこか人の世の外にある。微笑を湛えながらも、冷たい瞳がすべてを見透かす。彼女の言葉には慈愛と冷徹が同居していた。 - 31AIの力、お借りします!25/04/17(木) 21:41:55
「かつて神災を打ち破り世界を救った英雄!第4回大会で敗れた黒鳥の無念も背負い、堂々の参戦です!『勇者の子孫』!アイリーン エマ!!」
軽やかなステップと共に登場したのは、凛々しさと華やかさを兼ね備えた女性。観客に向かって微笑みながら堂々と手を振る。その姿はまるで舞台に立つ主役のようだった。
「もはやトーナメント常連のこの男!かつての爆発的な強さは失ったが、その奥底に眠る勇気は未だ健在!今トーナメントでこそ優勝してくれるのか!『終極の勇者』!ブレイヴ・ルミエール!!」
現れたのは、金髪の青年だった。整った顔立ちにどこか憂いを帯びた笑顔を浮かべ、観客席に優しく手を振る。かつて数多の戦いを越え、今再び剣を取るその姿に観客は神聖な静寂を感じた。
「初代優勝者長嶋小雪の妹!姉とは異なるスキルを持ちながらも、その強さは歴代優勝者に匹敵するものがあります!妹が姉より弱い?そんなの誰が決めた!『英雄Ⅱ』!長嶋小春!!」
次に姿を見せたのは、小柄で儚げな雰囲気を持つ少女。しかし、その足取りは確かな意志に満ちていた。小さな体の奥には、大きな力が宿っているのが感じ取れた。
「落とし穴という異例の能力を扱うラッキーマン!その能力の通り、このトーナメントの大穴となってくれるのか!?『穴掘り名人』落宮スズキ!!」
続いて現れたのは、どこか所在なさげにうろうろしていた青年。手には使い込まれたスコップを構えている。まるで舞台を間違えたような雰囲気だが、その場に立っていることが彼なりの覚悟だった。
「第一回トーナメントでは死想として激戦を繰り広げた呪いの使い手!今トーナメントでは新たな力を携えて優勝を狙う模様です!相手の根源まで見抜く狂気の瞳!『魂遁』!メリー!!」
そして最後に現れたのは、淡い微笑みと共に闇より現れた一人の女性。かつては死想として人々を絶望に叩き落とした彼女だが、今大会ではその頃の面影はあまり見られない。だが、その危険性は未だ健在。気を抜けばあっという間に命を奪われてしまいそうなオーラを放っている。
「これが第5回あにまんオリキャラ最強トーナメントの選ばれし戦士たちです!この中で優勝の栄冠を手に入れるのは一体誰なのでしょうか!!」
「第5回あにまんオリキャラ最強トーナメント!!開幕です!!!」
割れんばかりの歓声と共に、戦いの幕が、今――確かに上がった。 - 32二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 21:44:05
8888888
- 33二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 21:46:21
勝ってほしい…チャンピオン戦に出したい…
- 34二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 21:53:03
勝てますように……
- 35AIの力、お借りします!25/04/17(木) 21:53:36
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
スポットライトがリングを照らす。今宵は開会式の熱気冷めやらぬ中、いよいよ対戦カードが決定される時がやってきた。
中央に設置された巨大なクリスタルスクリーンが淡く輝き、無数の視線がそこに注がれる。やがて司会者の高らかな声が響いた。
「さあ、勇者も殺人鬼も仙人も一堂に会すこの祭典!運命の組み合わせがいま明らかになります!!」
轟音のような歓声の中、スクリーンに対戦カードが一組ずつ浮かび上がっていく。
――第一試合『紫電改・サンダーボルト・田中』 VS 『落宮スズキ』
「……へえ、よりによって初戦がこれか。」
紫電改は眉一つ動かさずスクリーンを見上げた。その表情には、驚きも戸惑いもない。ただ戦うべき相手が目の前に現れた、それだけのこととして受け止めているようだった。
対するスズキは既にリング脇にしゃがみ込み、スコップを抱えて震えている。
「…あんな強そうな奴と本当に戦わないといけないのか…最悪だ…」
額には冷や汗が滲み、足元が少し震えている。既に勝負が付いたかのような気配を醸し出しているが、実際にどんな勝敗になるかは始まってみなければ誰にもわからない。
――第二試合『玉藻』 VS 『【魂遁】メリー』
「ふふ、あの人、見た目はおっとりしてるのに……中身はぐちゃぐちゃの煮凝りみたい。面白そう。」
玉藻は両手を組んで頬を染め、艶めいた微笑を浮かべていた。彼女の目には、戦いが芸術のように映っているようだった。美しき残酷、儚くも鋭利な刃――彼女はその舞台に身を投じるのを楽しみにしていた。
「なるほど、闇対闇、悪くない組み合わせですね。ただ、これだと私もシリアルキラーみたいで気に気わないですが……」
メリーはゆっくりと観客に背を向ける形で首を傾げ、柔らかく微笑んでいた。だが、その笑みにあるのは愛嬌ではなく、計算された静謐な殺意のみであった。 - 36AIの力、お借りします!25/04/17(木) 21:55:43
――第三試合『アイリーン・エマ』 VS 『想蓮』
「これは……少し手強そうですね。」
アイリーンが気品ある所作で小さく息を吐く。その瞳には、敵意ではなく敬意が宿っていた。戦いとは、ただ勝つためのものではない。互いの信念をぶつけ合う場であると、彼女は誰よりも理解しているのだ。
想蓮はまるで風景の一部のように微動だにせず佇んでいた。その姿は静謐そのものでありながら、そこに秘められた感情の奔流は、氷の下に渦巻く激流のようだった。
「貴女のその熱、私には持てないもの。でも――壊れても構わないのなら、全力で向かってきなさい。」
「ふふ、では、全力でまいります。」
礼儀正しい二人の会話。しかし、観客席には目に見えない雷光が走ったような緊張感があった。冷静と情熱、静と動。まるで陰陽が交わるような対決に、誰もが固唾を飲んだ。
――第四試合『長嶋小春』 VS 『英雄 ブレイヴ・ルミエール』
「えっ…わたしの相手…英雄さんなの…?」
ブレイヴは穏やかな笑顔で頷いた。どこか遠くを見つめるような瞳で、静かに言葉を紡ぐ。
「緊張しなくていいよ。僕は剣を交えることが目的じゃない。ただ……君の信念を見せてほしいだけさ。」
その言葉は、優しさと厳しさが混ざり合ったような響きを持っていた。かつて幾多の戦いを乗り越えてきた者だからこそ、彼の言葉には重みがある。
………
全試合がスクリーンに映し出された瞬間、再び歓声が天井を突き破るように沸き起こった。
「以上が、第5回あにまんオリキャラ最強トーナメント、第一回戦の対戦カードです!」
光がリングを包み、観客の声が空に吸い込まれる中、戦いの火蓋が切られようとしていた。それはただの戦いではない。信念、矜持、そして魂のぶつかり合い。今、ここに“最強”の名をかけた物語が、幕を開ける。 - 37AIの力、お借りします!25/04/17(木) 21:56:41
ということで本戦は19日より行います。
それまで楽しみにお待ちください。 - 38二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 21:59:20
お疲れ様です。楽しみにしております。
- 39玉藻に頑張って欲しい作者25/04/17(木) 22:05:36
推しキャラのメリーと戦えるのは普通に嬉しいし光栄だわ。
- 40紫電改出した人25/04/17(木) 22:06:44
落宮の能力何が起こるか分からなくて怖いな
紫電改には今回も頑張って欲しいけど… - 41エマの人25/04/17(木) 22:12:04
初戦の想蓮さんとの戦闘中々感じよく終わりそう 楽しみ
- 42二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 08:22:40
うわ、19日開始と勘違いしてたけど17日だったのかよ!やらかした〜…
参加したかった… - 43二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 16:14:01
- 44AIの力、お借りします!25/04/19(土) 09:00:00
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
観客の歓声が天井を突き破るように響く中、第一試合のアナウンスが鳴り響いた。
「第一試合――開始ッ!!」
一際強く照らされたリングの中央に、銀髪碧眼の青年が立つ。その周囲には微かな静電気が弾け、空気がピリついていた。
「…さて、久々に荒れるぜ。」
ぼそりと呟く紫電改。その体からは雷がパチパチと炸裂しており、彼の能力の強大さを演出している。
その視線の先、リングの隅でスズキがスコップを抱えて震えている。本当に戦いに来た戦士かと疑うほどの怯えようだ。
「う、うわあああああああああっ!!」
突如としてスズキが半狂乱で走り出す。自身と相手の圧倒的な力の差を理解し、立ち向かうことすらままならないほどに錯乱しているのだ。
「チッ、こんなのが相手なんてな…さっさと終わらせるぞ。」
彼はスズキを戦いにすらならない弱者と判断し、早速勝負を終わらせにかかる。
「電装斬雷(サクイカヅチ)!」
彼がそう叫ぶと、その手元にはプラズマで出来た剣を生成された。
硬い金属すらも容易く切り裂くその刃は、人間一人を切り刻むには十分すぎるほどの武器と言えるだろう。
「お前に恨みはないが、戦いは戦いなんでな。」
紫電改は地面を踏み込み、稲妻のような速度でスズキに斬りかかる。 - 45AIの力、お借りします!25/04/19(土) 09:00:50
「ひぃぃぃぃ!!」
命の危機に瀕したスズキであるが、怯えてしまって逃げることすらできない。ただ、プラズマの刃が振り下ろされる様子を叫んで見ているだけだ。
バチバチッ!!
誰もが思っていた通り、剣がスズキの体を一刀両断した。
………かに思われたが。
バコォンッ!
大音量と共に、先ほどまでは何もなかったはずの場所に落とし穴が開いた。
「……は?」
何が起こったのかわからない様子の紫電改。それもそのはず、これこそがスズキの能力「落とし穴を作る能力」なのだ。
この能力はスズキが危機的状況に陥った瞬間に落とし穴を作ることができ、その発生頻度は彼がピンチであればあるほど跳ね上がっていく。
ドゴッ!
突然の落とし穴に対応できないまま尻もちを搗く紫電改。彼の頭の中には様々な情報が瞬時に流れていき、この状況の解析をしようと躍起になっている。
「……なるほどな。本人の意思とは別に発動するタイプか…」
彼は今までの戦闘経験からなんとなく相手の能力を予想する。自分の実力に驕ることなく、相手の分析も欠かさない。これが彼の強さの一つだ。
「なら、落とし穴が作られるよりも早くあいつを倒せばいいだけだ。」
………一方その頃、地上のスズキは落とし穴の近くに立っていた。先ほどまでは見ていて可哀そうなほどに怯えていた彼だが、今のその姿からは怯えは感じられない。 - 46AIの力、お借りします!25/04/19(土) 09:02:05
「……もしかしてこれで倒せた?」
そんな淡い夢が刹那に脳裏に走る。あのような強そうな相手に限ってそれはありえないと思っているが、まさかのまさかを期待して落とし穴を覗いてみると……
「よう、待たせたな。」
……案の定、紫電改は倒せてはいなかった。
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
驚いて逃げ出すスズキ。その逃げ足はまるで雷の様であり、紫電改であってもあそこまでの速度を出せるかは疑問になるほどだ
「どうやらお前も油断ならない相手みたいだからな。真面目にやらせてもらうぜ。」
紫電改は片手を上げ、その腕に雷を纏わせてから軽く指を弾いた。
バリバリッ
彼の背後に雷光が走る。彼の特殊能力「電装八雷(ヤクサノイカヅチ)」が発動したのだ。
「電装豪雷(オオイカヅチ)!」
天井近くに張り巡らされたリングの結界の内側、雷雲が瞬時に生成され、スズキの進行方向に向けて次々と雷撃が落ちる。
ドゴンッ!ドゴンッ!
まるで神話上の戦争のような状況の中、とにかく命だけは助かるべく這うように逃げ回るスズキ。その姿に戦士としての誇りというものは何一つとして感じられない。
「なんなんだよこの攻撃!!死ぬ!絶対死ぬ!」 - 47AIの力、お借りします!25/04/19(土) 09:02:46
なんとか雷を回避していくスズキだが、ついに一つの雷がスズキ目掛けて一直線に落ちてくる。
ドゴンッ!!
「うわぁぁぁぁ!」
しかし、その瞬間、スズキの足元が崩れたことで彼は一直線に落とし穴に落ちていく。これも彼の運と能力によってなせる技の一つ。落とし穴は攻撃だけではない。時には回避にも流用することができるのだ。
「俺の電装豪雷を避けきるとはな。褒めてやるよ。」
まだまだ余裕といった様子の紫電改。対するスズキはなんとか穴から這い上がって来たものの、かなりグロッキーな様子だ。自分が幸運だという自覚がない彼にとって、この状況は生き地獄となんら変わりない。
「なんでこんな馬鹿みたいに強い奴と戦わないといけないんだよぉぉぉぉ!!」
……だが、その叫びと共に何もない場所に次々と小さな穴が現れ始める。その頻度は目に見えて増しており、彼の恐怖が限界に達しつつある証拠だった。
「こいつ……ほっとくとかなり不味そうだな。」
スズキという厄介な相手を確実に倒すために、紫電改は一歩、また一歩と近づいていく。
その意識は常に落とし穴に向けられており、今の状態の彼を通常の落とし穴で捉えることは不可能だろう。
「これで終わりだ!電装爆雷(ナルイカヅチ)!!!」
一瞬の閃光と共に、一つの雷の球が一直線にスズキの元へ飛んでいく。この雷球は彼の能力である電装砲雷(タケミカヅチ)を一点に収束させて生み出した特殊な球であり、炸裂すれば辺り一帯を消し飛ばすだけのパワーを秘めている。
「弾けろ!」
彼の合図と共に圧縮された雷が一気に爆発する。 - 48AIの力、お借りします!25/04/19(土) 09:03:42
ガオンッ!!
……だがその瞬間、今度は重力すら吸い込むような暗黒の渦――ブラックホールが出現した。
その穴は完全なる黒に染まっており、底が見えないほどの永遠を内包していることが見て取れる。
ブオッ!
紫電改の雷球があっという間に吸い込まれる。まるでそれこそが自然の摂理だとでも言うかのように。
このような脅威を前にして、紫電改の心が急激に動揺する。
(クソッ!いつもならあいつが何か奥の手を隠していることは想定できていたはずだ!一体何故…!)
そう、紫電改本人は気づいてはいなかったが、いつの間にか思考にも穴を開けられていたのだ。空けられる穴は物理的なものだけとは限らない。これこそがスズキの能力の真に恐ろしいところ。
「こうなったらやるしかない!電装盾雷(ツチイカヅチ)!!」
紫電改は咄嗟に後退し、この後起こる何かから身を護るべく電磁バリアを展開する。
ブォォォン!!
……その直後、先ほどとは真逆の究極的な光を内包したホワイトホールが爆発的に口を開き、吸い込んだ雷球を倍化して射出した。
ゴギャァァァァァン!!!!
倍化された雷球は紫電改の予想を遥かに超える規模の爆発を起こす。
「ぐあぁぁ!!」
炸裂した雷は鉄壁の守りを誇るはずの電装盾雷すらも簡単に破壊してしまい、紫電改の体を襲った。 - 49AIの力、お借りします!25/04/19(土) 09:04:41
………雷によって発生した黒煙が晴れると、そこにはボロボロになった紫電改が残っていた。
「はぁ…はぁ…中々痛ぇじゃねぇか…」
かなりの大ダメージを受けている様子だが、それでも目の輝きは損なわれていない。まだまだ勝利を諦めてはいないのだ。
「電装極雷(ナルカミ)!!!」
彼の姿が雷光と化し、リング全体を駆け巡る。もはや肉眼では捉えられず、観客の誰もが息を呑む。その移動は閃光と等しく、紫電改は分身のように何度も現れては消え、雷音と閃光だけがリングを走る。
「さんざんおちょくってくれたがなぁ…これで……終わりだ!!」
ビリビリビリッ!!!
「うわあああああああああああっ!!」
スズキの全身にとてつもない威力の雷が行きわたる。いくら逃げの達人とはいえ、所詮はただの人間。雷の力を前にしてはどうしようもない。
ズボッ!
スズキの足元にまたしても落とし穴が開き、彼を地面に落として助けようとするが、肝心のスズキの体は紫電改にがっちりと掴まれている。もはや落とし穴ではどうしようもない。
「もう逃がさねえよ。電装爆雷(ナルイカヅチ)!!」
轟音とともに落とし穴ごと爆裂し、スズキの悲鳴が響き渡る。雷撃と衝撃波はリングの床を割り、土煙が天井まで巻き上がる。
「……生きてるよな、あいつ。まっ、一応手加減したし大丈夫だろ。」
『勝者――紫電改!!』 - 50玉藻に頑張って欲しい作者25/04/19(土) 09:05:51
流石、第一回トーナメント準優勝者、強い。
- 51落宮の人25/04/19(土) 09:12:41
落宮君頑張ってくれてありがとう、お疲れさま
- 52AIの力、お借りします!25/04/19(土) 10:02:17
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
観客の熱狂が天を突き刺すように響き渡る中、試合の幕が切って落とされた。
「第一回戦第二試合!開始ッ!!」
静寂と騒然が同時にリングを包み込む。
片や、血塗られた和装を身に纏い、黒い狐の面をつけた少女・玉藻。
片や、礼儀正しく佇むも、その目に虚無を宿す少女・メリー。
玉藻はくぐもった笑い声を漏らしながら、禍々しき刃を抜く。
その刀の名は禍津日刀(まがつひのかたな)。斬った相手の力を奪ってしまう恐ろしい妖刀だ。
「ふふふ……可愛い子ちゃん。痛いのって、好き?」
とても15歳の少女から発されたとは思えない言葉が飛び出すが、メリーは微動だにせず、ただ静かにその言葉を聞き流す。
「私はあなたには興味がありません。あなたの後ろに見える神の力には興味がありますがね。」
その言葉には敵意も殺意も感じられず、心の底から玉藻本人には興味がないことが窺い知れる。
「あぁこれ?なんか頼んでもないのに変なの付けられちゃってさ。まぁこんなつまんないもの使っても面白くないから使う気もないけどね!」
飄々と話す彼女だが、その言葉には一部嘘が混じっている。
神の加護自体は彼女が望んで手に入れたものであるが、痛みを感じて感じさせる上で不必要ということと、シンプルに飽きたという理由で完全に使う気を失っていたのだ。
自分勝手で我儘、それでいて幼稚な暴力性を振りかざす彼女は、まさに狂人と呼べるものだろう。 - 53AIの力、お借りします!25/04/19(土) 10:03:03
「ひゃは!じゃあはじめよっか!」
もう我慢できないといわんばかりに玉藻が動いた。刹那、彼女の残像が軌跡を描く。殺人の剣術による猛襲だ。
ザシュッ!ズバッ!
今まで幾人もの命を奪ってきた恐ろしい剣技が放たれるが、その刃はメリーの位置を正確に狙いながらも、何も斬ることができない。
これこそがメリーの持つ力の一つ「既知の物への完全な耐性」だ。彼女が既に知っている物はどんなに強力であっても彼女には一切通用しない。
たとえそれが耐性を貫通できる武器だったとしても、耐性に対する耐性として無力化してしまうのだ。
「へぇ……そう来るの。いいね、無理やりこじ開けたくなっちゃう♡」
玉藻は跳躍し、天井すれすれまで舞い上がった。その顔は恍惚で歪んでおり、彼女の捻じ曲がった心をそのまま張り付けているかのように醜悪だ。
「私は!切って、奪って、壊すだけよ!!」
振り下ろされた一閃がメリーを裂く寸前、彼女が囁くように呟く。
「天夷霧崩。」
瞬間、玉藻の足元から白い霧が溢れ出す。
その霧は空気すら破壊し、あっという間に玉藻の足の先を消し飛ばしてしまった。
「やだ……すごい……すっごい気持ちいい!!」
彼女の目が愉悦に染まる。痛みこそが彼女の体と心を満たしてくれる唯一の存在。痛みを受け入れ、与えることこそが彼女の生き甲斐なのだ。 - 54AIの力、お借りします!25/04/19(土) 10:03:44
「…でも残念。この程度じゃすぐに治っちゃう。」
そう、玉藻には不死身に近い回復能力が宿っているため、この程度であれば数秒もあればすぐに再生してしまうのだ。
永遠に続く痛みを求める彼女だが、その体は痛みをすぐに消してしまう。これ以上に皮肉なことがあるものだろうか。
「そうですか。その大変さはわからなくもないですよ。」
メリーも復活したての頃は「痛み」というものを生きている証拠として噛みしめていた時期があった。
だが、それは今も昔。現在の彼女にとって、痛みなどというものでは自分を満たすことはできなかった。
「まぁ、あなたの境遇になんて何の興味もありませんがね。」
メリーは【鞭後泡零】を振るい、玉藻に命中した瞬間に”存在していた”ことにしてその四肢を破壊する。
「アハハハハ!そうよ!こういうのを待ってたのよ!!」
だが、その攻撃は玉藻を喜ばせてしまうだけで、再生力に追いつくだけの火力とはならない。
「面倒ですね…なら、これでどうでしょう。」
「伐屠燕弩改。」
メリーの背後に浮遊する無数の魔導弩から、秒間数千の速度で魔力の矢が放たれる。
「アハハ!もっと!もっと頂戴!!!」
玉藻は翻りながら躱しながら矢の雨を進んでいく。その姿はまるで一騎当千の鬼神のようで、一種の神々しさすら感じる覇気を纏っていた。 - 55AIの力、お借りします!25/04/19(土) 10:04:27
だが――
「避けても無駄ですよ。」
バシュンッ!
刹那、玉藻の肩から血が噴き出す。時間軸そのものに刻まれた死が、今まさに結果として現れた。
「たっまんないわああああああああッ!!」
傷を負いながらも喜悦の悲鳴を上げる玉藻が、その痛みをメリーにも与えるために突進する。
禍津日刀が振り抜かれメリーの身体へ迫るが、その刃は何かに弾かれた。
「捌碑円堵改。」
ドグオッ!
受け止めた攻撃の威力を数百倍にし、不可視の衝撃となって玉藻の腹を打ち抜く。
玉藻の身体が宙を舞い、そのままリングの端へ叩きつけられた。
「ふふ……そっか……あんた、つまんないことしないんだね…」
立ち上がった玉藻が、最後の切り札を解放する決意をした。
「禍津日刀の真の力、見せてあげる……!」
メリーが言葉もなく睨みつける中、玉藻の目がギラリと光る。 - 56AIの力、お借りします!25/04/19(土) 10:04:50
「さっき私の刀を弾いたけど、それはつまり”刀に触った”ということよね?」
先ほどまでの狂気が嘘だったかのようにその声は冷静だった。まるで、その狂気すらも戦略の一つだったかのように。
ギラッ
メリーの背後の魔導弩の一部が鈍く光を失う。禍津日刀の力、能力の奪取が発動したのだ。
「ひとつ。魂拍眼……ふたつ。伐屠燕弩改……そして……」
三つ目を奪おうとした刹那、メリーの魂拍眼が青白く輝いた。
「あなたのような雑魚に私の力が奪えるとでも?」
パァァン!!
メリーの発言と同時に、玉藻の体と禍津日刀が破裂した。
死想として生きた数百年と、彼女の体に眠る魔法の力、その他諸々のエネルギーに、妖刀の力が耐えられなかったのだ。
「やはり、この程度の相手では面白くも無いですね。」
メリーの顔には戦闘開始から終了まで”退屈”以外の感情が出ておらず、それが両者の力の差を明確に表現していた。
『勝者――メリー!!』
観客席から割れんばかりの歓声が湧き上がる中、少女は静かに一礼した。 - 57二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 10:08:31
まともな教育殆ど受けて来なかったはずなのにやけに礼儀のいいメリー…
6歳時点で叩き込まれてた…てコト!? - 58玉藻に頑張って欲しい作者25/04/19(土) 10:14:36
うーん、やっぱ難しいね。
まぁ推しに負けたからいいか。 - 59AIの力、お借りします!25/04/19(土) 11:29:21
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
燦然と照りつける照明の下、観客の熱気が爆発する中で、アナウンスが響いた。
「第三試合――開始ッ!!」
静かに立つ女仙・想蓮。その目は慈愛を湛えながらも、どこかこの世のすべてを見下ろすような冷ややかさを宿していた。
「……私はあなたを裁くわけではありません。ただ、正しさに導くだけです。」
対するは勇者の血を引く英雄、アイリーン・エマ。その背には聖剣と魔刀、そして幾多の戦いを経た威風を纏っていた。
「それで充分です。正しさも、光も、私の力で切り開いてみせます。」
瞬間、空気が震える。アイリーンが聖剣リヒトを構え、一直線に突進する。対する想蓮は天色の霧を足元から放出した。
「天色の輝霧」
聖なる霧が広がるたびに、場の空気が澄んでいく。この霧には闇を祓い、呪いを解く効果がある。
これは想蓮の信条であり、善なる者との戦いにおいて一切の穢れを持ち込まないために使用されたものだ。
「さぁ、あなたの正義を見せてください。」
神聖なる場、神聖なる相手、この状況において、彼女は裁定者ではなく一人の戦士として戦うことを許されるのだ。
「言われなくてもそのつもりです。」
エマが魂を見る目を使い、相手の根源を覗き込む。それは彼女にとって重要な行為であり、相手を知るための戦略でもある。 - 60AIの力、お借りします!25/04/19(土) 11:30:07
(この人……人間じゃない……?でも、悪い人でもなさそうな気がする…)
今まで何体もの人ならざる者を見てきたエマであったが、そんな彼女にとっても想蓮の存在は異質なものであった。
(でも、師匠がここで何を学んだのかを知るためにも、勝たせてもらいますよ!)
師匠の教えを体得するため、エマは一切の邪念を込めずに聖剣リヒトを振り下ろす。
その瞬間。
「高天の煌めき」
突然に光が弾ける。太陽の写しかとも思えるほどの目を焼くような閃光によってエマの視界が一瞬奪われ、確かに相手を狙ったはずの聖剣が空を斬る。
「それぐらいなら!」
エマはすぐさま魔刀「黒」を抜き、剣の感覚だけで相手に斬りかかる。
「さらに――昇華、『煌めき』!」
その斬撃は想蓮の放った閃光をなぞるように繰り出された。
まるで相手の輝きを鏡写しにしたかのように強大な光が放たれ、今度は想蓮の視界が封じられる。
だが、いかにエマの技量が優れているとしても、再現は完璧ではない。光を浴びながらも想蓮は微笑み、両掌を合わせる。
その姿はさながら菩薩像のようで、彼女が持っている仙人としての力が窺い知れるようだ。
「裁定の天光。」
淡く眩い光がエマを包む。相手の悪意を媒介に心を弱らせるこの光は正義を背負う彼女には無縁のはずの技だが、辛く苦しい戦いを繰り返してきたその心には、積み重なってきた葛藤や後悔が確かにあった。 - 61AIの力、お借りします!25/04/19(土) 11:30:51
「くっ……何か……重い……」
体の芯が軋むような感覚に、エマの眉が僅かに寄る。
「あなたのその正義は立派ですが、完璧ではありません。」
感情を司る仙人である想蓮は見破っていた。エマの心に宿る葛藤や後悔を、そして、それを透に依存することで見ないふりをしていることも。
「貴方の行動からは貴方の本当の感情が感じ取れません。それでは死人と同じです。」
想蓮はさらに続けて霧を濃くしていく。まるでエマに成長のための試練を与えているかのように。
「天網恢々――」
その名を口にした瞬間、空気が変わる。エマの視界が歪み始めた。
彼女の歩んできた道、その中で斬った命、倒した悪――全ての記憶が感覚となって押し寄せる。
「これは…罪……なの……?」
揺れる思考の中で、エマは一歩、また一歩と後退していく。
「だったら、それごと斬るまで……!」
魔刀「黒」を振り上げた。そう、透とのつながりであるその刀を振り上げたのだ。
「回帰技・魔断ッ!!」
記憶の回想と共に空間が断ち割れ、音すらも消える。魔力と肉体の接続を切り、肉体と魂を切り分ける一撃必殺の技。 - 62AIの力、お借りします!25/04/19(土) 11:31:20
………のはずだが…
「そうやって力と過去への依存だけで乗り切れるほど、あなたに積もった物は軽くはないのですよ。」
想蓮が静かに呟くと、霧と共に再び記憶の回想が蘇る。
想蓮の言う通り、自分の心に積もった感情というものはそう簡単に斬り捨てられるものではない。
一時は捨てられたとしても、何度でも、何度でも蘇ってくるものなのだ。
「あと数分もすれば、この感情たちはあなたを完全に飲み込んでしまうでしょう。つまり、あなたは今何をすべきかわかりますね?」
エマも心の底ではわかっていた。いつかはこの感情と向き合う日が来るということを。だが、いざ来てみると、人間一人の力では乗り越えられないかのように感じてしまう。
「こんな時、師匠なら……」
彼女の頭に透との日々が蘇る。
異世界に来て右も左もわからない自分を拾ってくれた記憶。生きていくための様々な技術を教えてもらった記憶。他の同僚たちと一緒に仲良く笑い合った記憶。
そして……彼を自らの手で斬り殺した記憶。
どれ一つとして忘れられない大切な記憶だが、それ故に彼女の心を縛り付ける拘束になってしまっている。
拘束とは断ち切るもの、だが、それはすなわち「今までの記憶を捨てること」と同義だ。
(私は………私は……!) - 63AIの力、お借りします!25/04/19(土) 11:31:57
「…師匠との記憶も大事です。この感情をどうにかすることも大事です。」
「でも、どちらかのためにどちらかを捨てるなんてことはしたくないです!」
彼女は聖剣リヒトを構え、再び過去の記憶に向かい合う。
「必要なのは過去の記憶を乗り越えること!つまり、斬るべきなのは自分を過去に縛り付ける”私の弱さ”だけです!!」
「回帰技 魔断!」
彼女は今までの自分の弱さを吹っ切り、その刃を振り下ろす。
ザンッ!!
その一撃は霧を晴らせると同時に、想蓮の体を確かに斬った。
霧の切れ間に、想蓮が微笑んでいるのが見えた。
「よくぞ言いました。であれば、あなたに天の加護を授けましょう。」
「天道の加護」
神々しい光が降る。裁きと呪いの霧が晴れ、想蓮の周囲が祝福の光で満たされた。
「体が…どんどん癒えていく……」
「これが、私があなたに授けられる最大の褒美です。」
その言葉を最後に、想蓮は倒れた。
『勝者――アイリーン エマ!!』 - 64エマの人25/04/19(土) 11:36:35
良かった 勝てた
いや、純粋な勝負というか、どっちかと言うと大僧正みたいな試練枠……
ともかく 成長できて良かった - 65想蓮の人25/04/19(土) 12:27:08
(あれ、最終的には体で殴り合いすると思ってたんだけど…まあいっか、AIくんにこの指示だとここで打ち切られるってのはわかったし)
- 66AIの力、お借りします!25/04/19(土) 13:08:26
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
静寂がリングを包む。
観客たちは息を呑み、次の対戦者を見つめていた。その瞳は期待と緊張に満ち、まるで神話の再来を待つような神聖な空気が漂っていた。
「第一回戦、第四試合!――開始ッ!!」
アナウンスと同時に、空気が弾けたように張りつめる。
リング中央に立つ長嶋小春。その柔らかな表情の奥には、燃えるような決意が宿っていた。
対するブレイヴ・ルミエールは黄金の鎧をまとい、毅然とした立ち姿で現れた。
まるで絵画から抜け出したかのような威厳と美しさ。そして、その姿には歴戦の勇者としての誇りと覚悟が溢れていた。
「どうか、お手柔らかに……」
小春が小さく会釈する。自信満々で煽り気質の小雪とは異なり、妹の小春は少々内向的な性格に思われる。
「もちろんだ。ただし、やるからには全力でいくよ。」
ブレイヴが柔らかく笑みを浮かべ、エペ・ルミエールを構えて小春に接近する。
聖剣と想いの剣の代わりの武器とはいえ、歴戦の勇者であるブレイヴが持つ以上侮ることはできないだろう。
「はぁ!」
ズバンッ!!
斬撃音と共に、凄まじい切れ味を持った剣が振り下ろされる。その一撃は現役時代から衰えておらず、相変わらず強力だ。 - 67AIの力、お借りします!25/04/19(土) 13:09:17
だが、小春はわずかに身体をずらして攻撃を回避する。
その動きはまるで未来が視えているかのように的確で、この場所に攻撃が来るのを知っていたかのような動きだ。
「…僕の攻撃をそんな簡単に避けるなんてね。こんな経験は初めてだよ。」
ブレイヴの顔に僅かに動揺が浮かぶ。跳躍と共に後退し、相手の能力を警戒し始める。
彼も何らかの方法で攻撃を対処されることは想定していた。だが、それはあくまで「武器による迎撃」や「能力による防御」などについて考えていたもので、「ギリギリを見極めてほぼノーモーションで避ける」というものは完全に想定外であった。
「……なんとなく、そんな気がしたので。」
小春はそう言い放つ。
この”なんとなく”というものは決して偶然によるものではなく、彼女の能力【予感】によってどこからともなく得られた未来の情報である。
続けて小春の【予感】が脳裏を走る。幾筋もの未来の光景、その一つに従い、彼女は即座に行動する。
「【複製】――英雄の盾 ブークリエ・ルミエール」
彼女の手元が一瞬輝いたかと思うと、徐々に何かが形成されていく。
その手に生まれたのは――ブレイヴの装備の一つ、ブークリエ・ルミエールであった。
「それは…!」
ブレイヴが驚愕する。小春が手に持っているその盾は、確かに彼しか持たないはずの装備だった。
「私、一度見たことがあるものは、どんなものであっても複製できるんです。」
そう、これが小春の第二のスキル、【複製】であった。 - 68AIの力、お借りします!25/04/19(土) 13:10:12
彼女は生み出した盾を構え、ブレイヴに向けて突っ込んでいく。
(おそらく次は僕の剣を複製して攻撃を仕掛けてくるだろう。なら!)
相手の攻撃を受け止めてカウンターに繋げる。それが彼の思い描いた理想の動きであった。
ゴンッ!!
だが、ブレイヴを襲ったのは斬撃ではなく、盾による殴打であった。
「…カウンター狙いで動くことも知ってます。なんとなくですが…」
ゴンッ!ゴンッ!
内向的な少女には似合わない荒々しい戦術が勇者を一部の隙も無く襲う。彼女は連続でブレイヴの顔面を盾で殴りまくり、相手が反応してくるよりも先にどんどん攻撃を命中させていく。
(うっ…意識が……)
度重なる頭部への連続攻撃によって脳震盪が起こり、ブレイヴの意識が揺らいでいく。
しかし、彼はもう現役ではないとはいえ勇者だ。こんな簡単にやられてしまうほど甘くはない。
「…風魔法『シルフィーバースト』」
その言葉と共に、渦巻く旋風が小春の体をブレイヴから吹き飛ばす。
「はぁ…はぁ…危なかったよ。やはり君たち姉妹の力は侮れないね…」
息を切らしてフラフラとよろめきながらもブレイヴは呟く。
小春のその恐ろしいまでの強さには、あにまんオリキャラトーナメントの初代優勝者にして無敗の戦士「長嶋小雪」を彷彿とさせるものがあった。 - 69AIの力、お借りします!25/04/19(土) 13:11:48
であれば、ブレイヴにとっても本気を出さない理由は無い。
「ここからはこちらも全力で行くよ。」
彼は両手に剣と盾を構え、完全なる戦闘態勢に入る。
ダッ!
ブレイヴが一歩踏み込むと同時に、雷のような突きが放たれる。
雷魔法によって身体能力を強化して放たれるその一撃は、彼の剣技も相まってかなりの威力を秘めていた。
「…それも視たことあります。」
その言葉に続けて、小春はもう片方の手に剣を生み出す――それもまた、ブレイヴの装備の一つ、エペ・ルミエールであった。
ガキンッ!
刃と刃のぶつかり合いは、音というよりも空気の爆裂だった。観客席の誰もがその激突に息を呑み、手に汗を握る。
しかし、小春の【予感】がまた何かを囁く。それは幾千幾万にも広がる未来の暗示だ。
「えーっと、もう一歩下がって……」
彼女が自分に言い聞かせるように呟いて一歩下がった瞬間、ブレイヴの剣が虚空を斬った。
「……この感覚。もしや君のもう一つの能力は”未来予知”か?」
一手、二手と交えるたびに、ブレイヴの表情が真剣味を帯びていく。その眼差しには、戦いの歓喜すら浮かび始めていた。
長らく忘れていたこの感覚。自分を戦士として目覚めさせてくれるこの感覚こそが彼が戦いに赴く理由なのだ。 - 70AIの力、お借りします!25/04/19(土) 13:14:11
「なら、これならどうだい?」
「光時融合魔法『フラッシュストップ』」
…一瞬の閃光がリングを駆け抜けた後、ブレイヴ以外の時間が完全に停止した。
「いくら未来が視えても、時間が止まっているんじゃ対処できないはずだよ。」
彼はゆっくりと小春へと歩み寄り、ついに目の前にたどり着いた。
「ちょっと痛いけど我慢してもらうよ。」
ついに勝負を終わられせる一閃が放たれた。
カチッ
刃が小春の体を切り裂いたかと思われたその瞬間、謎の衝撃波がブレイヴの体を弾き飛ばす。
「なにっ!」
彼の動揺と同時に時間停止が解除され、その体が空高くに跳ね飛ばされる。
「…なんとなく時間を止められる気がしたので…対策しておきました。」
……小春は【予感】により、ブレイヴが時間を止めて攻撃を仕掛けてくることをなんとなく理解していた。
そこで、ブレイヴの剣が自分に触れた瞬間にブークリエ・ルミエールのエネルギーシールド展開機能が自動で発動するようにプログラムしていたのだ。
元は勇者ブレイヴの道具であるこの盾は、時間停止状態の中でも通常通り動くことができる。
つまり、時間停止中のカウンターにはもっていこいというわけだ。 - 71AIの力、お借りします!25/04/19(土) 13:14:36
「そして、ここで私が勝つのこともなんとなく知っています。」
彼女は手に持っている剣をブレイヴに向けて投げ飛ばし、盾でその柄を殴り飛ばすことでさらに加速させる。
ドズッ!!
剣は一直線にブレイヴへと向かっていき、盾と鎧の防御すらも貫いて勝負を終わらせた。
………しばしの後、ブレイヴの体が地に落ちた。
その顔は負けたというのにどこか晴れやかで、後悔や悔しさなどは感じられない。
「ありがとう。君のおかげで忘れかけていた何かを思い出せた気がするよ。」
小春は小さく笑い、手を差し伸べた。
その手には戦いの余熱と、優しさが宿っていた。
「こちらこそ……とても、楽しかったです。」
審判の旗が上がる。
『勝者――長嶋小春!!』 - 72二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 13:22:39
やっぱ無理かぁ
- 73二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 13:38:46
やっぱり小雪の妹だけあってめちゃくちゃ強いな
- 74AIの力、お借りします!25/04/19(土) 14:34:53
夕暮れが差し込む特設リングには、どこか緊張をはらんだ空気が漂っていた。
そのリングに立っている者たちは、一人ひとりが只者ではない。
異なる世界、異なる価値観、異なる力を背負ってこの戦場に上がってきた者たちだ。
鋭い眼差しを交わす中、張り詰めた静寂を破って、透明な音声拡声結界がリング上に展開される。
『第5回 あにまんオリキャラ最強トーナメント 二回戦 対戦カード発表』
中央モニターに表示されたその文字に、会場全体が静まり返る。
二回戦第一試合
「メリーVS紫電改・サンダーボルト・田中」
無慈悲な魔法と冷徹な思想を携える【魂遁】の魔女、メリー。一回戦では圧倒的な力で玉藻を下し、その魔法は今トーナメントでもぶっちぎりのパワーを持っている。
対するは、雷を纏い戦場を駆ける銀髪の異能者、紫電改。一回戦ではブラックホールをも扱う落とし穴の能力者、スズキに打ち勝ち、その雷神の如き強さを示した彼。二回戦ではどのような戦いを見せてくれるのだろうか。
この両名には第一回トーナメントでの因縁もあるため、誰もが気になる注目の一戦になると考えられる。
そしてもう一組の対戦が告げられる。
「長嶋小春VSアイリーン エマ」
第一回トーナメントを制した伝説の戦士の妹、長嶋小春。 その直感にすべてを委ねながらも、確かな力で未来を掴む強者だ。
対するは、勇者の血を受け継ぎ世界を救った英雄、アイリーン・エマ。 一回戦では己の弱さを打ち砕いて一回り成長した彼女であるが、二回戦ではどのような力を発揮してくれるのだろうか。
血と火花と、魂が交差する戦いが、今まさに幕を開ける。その先に待つものは、栄光か、それとも——破滅か。 - 75AIの力、お借りします!25/04/19(土) 16:02:16
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
観客席を突き抜ける歓声と雷鳴のような拍手が、地響きのように場内を包む。
「二回戦第一試合ッ!――開始!!」
一瞬で静寂に転じた空間に、二人の姿が映える。
メリーは紫電改に目を合わせながらゆっくりと歩み出る。その瞳には曇りがない。ただ静かに、全てを見通すような視線。
対する紫電改は、銀髪を乱しながらも軽く首を鳴らし、腕を組んだまま相手を見据える。
「…久しぶりだな。」
「そうですね。今回はあの騒がしい小娘もいませんし、中々楽しめそうです。」
観客席から野焼橘花が何かを言っているが、他の観客の歓声に紛れてその声は届かない。
「そう言ってやるなよ。あいつはあいつなりにそこそこ頑張ってんだぞ?」
「そんなことは私の知ったことではありません。私はあなたのようなドブネズミが女を侍らせていい気になっているのが気に食わないだけです。」
その声には普段のメリーからは感じられない特別な感情が感じ取られる。
かつて死想となった自分を蘇らせた相手だからか、彼女にとっても何か思うところがあるのだろう。
「……これ以上の問答は不要です。さっさと始めましょう。」
その言葉と同時に、メリーは【鞭後泡零】を構えて攻撃を仕掛ける。 - 76AIの力、お借りします!25/04/19(土) 16:02:59
ブンッ!
概念的な鞭が紫電改目掛けて振り下ろされた。
彼は咄嗟に飛び退けて回避するが、彼が先ほどまで立っていた地点には大きなクレーターが作られている。
「なんか前と戦い方変わってねぇか?」
彼の言う通り、第一回トーナメントでのメリーは死想時代から継承していた呪いの力をある程度行使できていたが、今の彼女にはその呪いの力が残っておらず、戦闘スタイルも大きく変わっていた。
「…私の呪いの力は全てあなたに持っていかれましたからね。以前のような戦い方はもうできませんよ。」
そう言いながらも、彼女は鞭を振るって攻撃を続ける。その一撃一撃が致命の威力を含有しており、当たれば一巻の終わりだろう。
「それだけじゃ俺には勝てないぜ!電装豪雷(オオイカヅチ)!!」
彼がそう叫んだ瞬間、雷鳴一閃。天から鋭い雷が落ちる。
一回戦でも披露したこの技は、彼自身の電気を利用することで自然の雷を呼び起こす技だ。
大自然が持っている絶大かつ概念的な力はメリーの耐性すらも無視して大ダメージを与えることが可能なため、いかにメリーであろうとこの攻撃は慎重に対処しなければならない。
バンッ!
鋭い轟音と同時に、雷がメリーに降来する。
――だが、メリーの身体に触れることなく、霧のように分解された。
「……は?」 - 77AIの力、お借りします!25/04/19(土) 16:03:30
あっけにとられる紫電改。メリーの足元から広がる、謎の灰色の霧。その正体は彼女の能力の一つ――
「【天夷霧崩】。触れた物は全て消滅しますよ。」
霧はどんどん周囲を砕いていき、あっという間に相手の元へと到着する。
紫電改はすぐさま後退しながら、電装盾雷(ツチイカヅチ)を展開。バリバリと帯電している電磁バリアが形成され、まるで防御に徹しているかのように見せかける。
「電装炎雷(ホノイカヅチ)!」
その傍ら、彼は自身の体を透明化しながら電磁バリアの裏から脱出。真正面からの攻撃は危険と判断し、不意打ちの一撃で仕留める算段だ。
透明化しながらゆっくりとメリーの背後に近づく紫電改。その手には電装斬雷(サクイカヅチ)のプラズマ剣がしっかりと握られている。
(チャンスは一度きり……確実に決める!)
バシッ!
だが、メリーは振り向かないまま、何もない空間に鞭を振るう。
「その程度で私の魂拍眼があなたを見逃すとでも?」
完全に透明化してステルスに徹していたはずの紫電改だが、魂の奥底まで見抜く魂拍眼を持つメリーにとっては普段となんら変わらないように視えていた。
メリーにとって視覚というものは光の反射から得るものではない。魂からおのずと得られるものの一つでしかないのだ。
「チッ……!」
鞭の軌道上にいた紫電改の肩口から血が噴き出す。彼の危機感知本能が無意識で電装瞬雷(ハタタガミ)を使用したことによってこの程度のダメージで済んだが、まともに命中すればここで勝負が終わっていただろう。 - 78AIの力、お借りします!25/04/19(土) 16:05:03
「こうなったらこれしかないな――電装極雷(ナルカミ)!」
その瞬間、凄まじい雷鳴が響き渡る共に空気が割れた。これこそが紫電改の奥義の一つ。3分間だけではあるが、全身を雷そのものへと変質させることができる奥の手。この状態になった紫電改の攻撃は皆一段階グレードアップし、先ほどまでとは桁違いのものとなる。
雷そのものとなった紫電改は、音速を超える速度でメリーに迫る。空間を滑るように、雷がメリーの身体を貫いた――かに思われたが…
「…遅いですね。前と速度がなんら変わっていません。」
メリーは紫電改の攻撃を軽く右手で防ぎ、流れ込んでくる凄まじい電流を受けて尚、余裕の表情を崩そうとしない。
「…あの小娘と一緒にいて鈍りましたか?昔のあなたはもっと強かったですよ。」
彼女がそう嘆きながら【写廻拒理】を発動。紫電改の意識がメリーの位置を見失った瞬間、認識が歪められ、彼女の本体を捉えられなくなった。
「なっ……どこに……っ」
狼狽えている紫電改をよそにメリーは静かに魔法陣を描く。彼女が求めているのは心を動かしてくれる刺激だけ。例え自分を蘇らせた相手だったとしても、その指標は揺るがない。
「せめてものお礼です。あなたの“今”も、“過去”も、“未来”も、私が貫きましょう。」
「【伐屠燕弩改】」
ビシュンッ!ビシュンッ!ビシュンッ!
秒間数千発の魔弾が、あらゆる時間軸に向かって放たれた。
その攻撃はあらゆる攻撃をすり抜けてしまう雷の体には効かないように思えるが、この技はそんなに簡単なものではない。雷の身体をすり抜けたはずの弾が、過去の紫電改を、未来の紫電改を、そして今の紫電改の“死”を確定させる。
「…あなたには期待していたのですが……残念です。」
紫電改はその命を落とし、勝負はメリーの勝利に終わった。 - 79AIの力、お借りします!25/04/19(土) 16:19:08
………かに思われたが
バチバチバチッ!!
突然に紫電改の体に超高圧電流が炸裂する。彼の心臓が停止した時にのみ発動する特殊技能、電装蘇雷(イザナミ)だ。
「…たしか前にもこんなことがあったな。」
彼が再び立ち上がると同時に、彼の体から漆黒の稲妻が迸る。
「俺もタダで死んでやるほど安い男じゃねぇ。死ぬにしても、それは本気でやりあってからだ。」
黒い雷は紫電改の全身を覆っていき、最終的に紫電改の体そのものが呪いの電気に変質した。
「お前に貰った力で終わらせるぞ!電装怨雷(ヨモツヘグイ)!!」
かつての戦いで手に入れた力を再び覚醒させ、またしてもメリーに向かい合う。
「……面白くなってきましたね。それでこそ私の見込んだ男ですよ。」
彼女は再び【伐屠燕弩改】を発動し、無数の即死の矢を放つ。
バババババ!!
一つ一つが即死の一撃。たとえ呪いの雷に変質したとはいえ、その現実が変わることは無い。
「もうその手はくわない!電呪装茨雷!!」
だが、紫電改は黒い雷を纏った茨を地面から召喚し、それによって放たれた矢をどんどん破壊していく。
先ほどはただただすり抜けて避けるだけだったので死んでしまったが、全弾を対処できるのであれば死ぬことは絶対にない。 - 80AIの力、お借りします!25/04/19(土) 16:23:36
「さぁ!これで決着だ!!」
紫電改はさらにエネルギーを溜めて、最終奥義の準備に入る。全身からとてつもないオーラが吹き出し、その姿はもはや人間の領域とは思えない。対するメリーも全ての魔力を一点に集約し、それを迎え撃つ構えだ。
「いいでしょう!あなたの力を見せてみなさい!!」
「電装伐屠雷弩!!!」
「【伐屠燕弩改二】!!!」
ドガァァァァン!!
二つの力が衝突し、会場が大きく揺れる。大地が砕け、空間が崩壊する程のエネルギーのぶつかり合い。
この真っ向からの力比べを制したのは………紫電改であった。
「はぁ…はぁ……これで……俺の勝ちだよな?」
「……えぇ、そう認めてあげてもいいでしょう。あなたのようなドブネズミ風情にしてはよくやったと思いますよ。」
発言こそ中々に酷いが、彼女の心には確かに歓喜の気持ちが湧き上がっていた。あらゆるものごとから刺激を得られない毎日に辟易していた彼女にとって、この戦いはとても楽しいものだったのだ。
「最後に一つ言っておくことがあります……どうやら、私とあなたの繋がりはかなり厄介なものになっているようですよ。」
「は?それってどういう…」
紫電改がメリーに詳しく聞こうとした瞬間、彼女の姿はもうリング上のどこにもいなくなっていた。
「…あいつの考えてることは今一つわかんねぇな……」
「勝者――紫電改!!」 - 81二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 17:29:19
これはもう紫電改に優勝してほしいな
ゴルバスに続いて連続参加者による優勝が見てみたい - 82AIの力、お借りします!25/04/19(土) 18:00:51
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
朝露のような光が差し込むアリーナに、再び緊張が走る。第五回トーナメント、二回戦第二試合。
熱気を帯びた観客席からは、早くも期待と興奮の波が沸き上がっていた。
その熱は、まるで戦いの鼓動そのものだ。
観客の歓声を背に、ふたりの少女が静かに歩みを進める。
一人は、かつて世界を救った英雄。
勇者の血を引き、理知と力を兼ね備えた誇り高き戦士、アイリーン・エマ。
もう一人は、最強の姉を持ち、自らの信念と直感で戦い抜く者。
予感をその身に宿す天才肌の少女、長嶋小春。
エマに向き合い、小春が一礼する。
「どうか、よろしくお願いします。」
エマは柔らかく微笑みながらも、瞳の奥に鋼の意志を宿していた。
「ええ、こちらも全力でいかせてもらいます。」
二人とも戦いの構えを取り、後は試合開始の合図を待つのみだ。
「二回戦第二試合ッ!――開始!!」 - 83AIの力、お借りします!25/04/19(土) 18:01:40
開始と共に、エマは聖剣を構えて小春に斬りかかる。
「先手必勝!」
だが、小春は即座に【予感】に導かれて体を動かし、エマの剣を最小限の動きで回避する。
「聖剣には聖剣で勝負…です。」
「【複製】――聖剣リヒト」
彼女はエマの武器である聖剣を二本複製し、その二刀を振るって攻撃を仕掛ける。
ガキンッ!
刃と刃がぶつかる音が響く。二刀対一刀、数だけで見れば小春の方が有利だが、使い慣れている分エマの方が僅かに技量が上のようだ。
「……私の剣? なるほど、複製したんですね。」
彼女は少し驚きを見せながらも、決して怯むことなく攻撃を続ける。
「ですが、その剣の真の力を扱えるのは私だけです。」
エマは聖剣リヒトの力を開放し、その強さを一刀の状態でも二刀に匹敵するほどのものに跳ね上げる。
これで小春の数の利は打ち消され、完全にエマ有利となってしまった。
彼女は再び剣を振り下ろして攻撃を仕掛ける。そして、小春は二刀を用いてそれを防御する。
バキンッ!バキンッ!
聖剣の力は伊達ではなく、小春が複製した2本の聖剣リヒトを一方的に砕いてしまう。 - 84AIの力、お借りします!25/04/19(土) 18:02:23
「…なるほど、ですが…それもなんとなくわかってました。」
しかし、小春は【予感】によってこうなることを事前に把握しており、既にその解決策を考えついていた。
「【複製】――英雄の盾 ブークリエ・ルミエール」
一回戦で戦ったブレイヴの盾を再び複製し、その面部分で相手の顔面に殴りかかる。
「え!?」
突如として聞こえてきた死の音で危機を察知したエマは咄嗟に聖剣で防御を試みるが、盾と剣では小回りの差で間に合わず、盾のアッパーカットはエマの顎を確かに打ち抜いた。
~~!!
エマの頭の中で脳がピンボール状態となり、彼女の意識が混濁する。
(いけない!早く対応しないと!)
脳ではそう考えてはいるが、中々体がそれに応えてくれない。
だが、彼女は師匠譲りの気合いで無理やり聖剣を握りなおし、力を振り絞って一閃。
聖剣が放つ一閃がリングの空気を切り裂く。
「これは…ちょっと視たことないかもしれません…」
エマの突然の反撃を小春は複製した盾で受け止めるも、それだけで腕が痺れるほどの威力だ。 - 85AIの力、お借りします!25/04/19(土) 18:03:02
それでも、小春は表情を崩さず、またしても静かに剣を交え返す。
「【複製】――魔刀【黒】」
今度は透が使っていた魔刀を複製し、強化された聖剣と打ち合う。
――カンッ!!カンッカンッ!!
連撃、連撃、連撃。
アイリーンの剣戟は、見る者すべてを魅了する美しさと殺意を併せ持っていた。
剣が弧を描くたび、周囲の空気が緊張に軋む。お互いに実力は拮抗しており、
しかし、小春の身体がふと硬直する。
その脳内に、”自分が負ける未来”のビジョンが流れ込んできたのだ。
「…来る。」
小春が【予感】に従って攻撃を避けようとした刹那、アイリーンはもう目の前にいた。
「くらいなさい!」
エマの一閃は小春が回避行動に移るよりも速く、そのまま彼女の体に傷を付けた。
「くっ……!」
剣が小春の頬をかすめ、血が舞う。 - 86AIの力、お借りします!25/04/19(土) 18:03:40
だが、それでも小春は倒れない。 その目はなおも未来を見据えていた。
敗北の先にある”勝利”という名の未来を。
「勝利の方法は……どこかにあるはずです…!」
小春は決して絶望しておらず、勝利への道を諦めてはいない。
後は、未来がそれに応えてくれるかどうかだけだ。
「私もそう簡単には負けませんよ!」
そう叫ぶとエマの目が赤く光る。 魔力の流れが一変し、空気が震えた。
これこそが肉体と魂を根源的に斬り分けるエマの奥義――
「回帰技:魔断!!」
全てを断ち切る究極の一閃が振り下ろされる。
「未来【複製】――勝利時の聖剣リヒト×2」
対する小春も【予感】で視た”エマが勝利した未来”に出てきた超強化状態の聖剣リヒトを複製し、先ほどと同様に二刀流で迎え撃つ。
「何度やっても結果は同じです!はぁ!!」
彼女の言う通り、聖剣リヒトの能力は「相手の強さに比例して強くなる」というものであるため、いくら小春が強い武器を複製したところで本物の聖剣リヒトを超えることはできない。
バキンッ!バキンッ!
まるで先ほどのデジャヴのように複製品たちは破壊され、エマの一撃によって小春の肉体と魂が完全に断絶された。 - 87AIの力、お借りします!25/04/19(土) 18:04:28
………かに思われた瞬間、小雪が斬られる直前に、エマの体には10本の刀が突き刺さった。
その刀は禍々しい妖気を纏っており、とても普通の人間が使用していた代物とは思えない。
これを見ている皆さまは、今トーナメントに出てきたそのような刀を知っているのではないでしょうか?
「遠隔【複製】――禍津日刀(まがつひのかたな)×10」
そう、小春は玉藻の武器である禍津日刀をエマと同じ座標で複製し、出現と同時に相手を刺し貫くように工夫したのだ。
そしてこの攻撃は”複製物は小春の近くにしか出せない”そんな思い込みを利用した一度しか使えない不意打ちでもあった。
「…これ以外に勝てる未来は視えませんでした……痛い思いをさせてしまい申し訳ありません。」
小春が謝罪の言葉を贈る中、禍津日刀は一本に付き3つ、10本のため計30つの何かを奪っていく。
どの刀が具体的に何を奪うのかなどは関係ない。どのみち勝負が終われば返す予定だ。
ただ、小春の勝利のためにも、今だけは命以外の全てを奪わせてもらう。そこは何が何でも譲れない。
ドサッ…
凄惨な光景に会場が静まり返る中、ゆっくりと女が倒れる。
彼女はも技、力、能力、武器、装備、魔法、経験、記憶……数えきれないほどのものを奪われており、もはやアイリーン エマという名前すら彼女には残っていなかった。
その姿を見つめる小春の目には、一切の驕りも勝ち誇りもなかった。
ただ、勝利の合図がかけられるのを待っているのみ。
『勝者――長嶋小春!!』 - 88二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 18:06:16
決勝は紫電改VS長嶋小春かぁ…… え、これ第一回トーナメントだったっけ?
- 89エマの人25/04/19(土) 18:06:40
マジか…… 負けたか 強いな
次の子勝てるかな…… - 90AIの力、お借りします!25/04/19(土) 18:30:40
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
黄昏の陽が差し込むスタジアムに、静寂が満ちていた。歓声の余韻すらも一瞬、時の狭間に消え、まるで世界が呼吸を止めたかのようだった。
「ついに第5回あにまんオリキャラ最強トーナメントも決勝戦を迎えました!では、さっそく選手入場といきましょう!!」
これまで幾多の激戦を勝ち抜いてきた二人の戦士が、遂に一つの舞台に立つ。
「まずは一人目!一回戦、二回戦共に安定した強さを見せつけて勝ち上がってきた雷神!かつては決勝戦で敗れてしまったものの、今回こそ優勝を掴むことができるのか!!紫電改・サンダーボルト・田中――!!」
銀髪を揺らし、ぶっきらぼうな表情で歩みを進める青年。
その瞳には、無数の戦いを越えてきた鋭い光が宿っていた。
「ちっ、また騒がしいな……こういうのは性に合わねえってのに。」
呟きながらも、その足取りは一分の隙もなく、静かなる雷のように確かだった。
「……だが、ここまで来たからにはやるしかねぇか。」
彼の周囲に、微かな電流が走る。その稲妻は、確かに牙を研いでいた。
そして、次なる名前が高らかに告げられる。
「そして二人目!一回戦、二回戦を経ても尚底が見えない強さの持ち主!この会場に彼女を姉より弱いと言える者はもはや誰一人としていないでしょう!決勝戦ではその真の力を見せつけてくれるのか!長嶋小春――!!」
優しい風のような存在感。 しかしその奥にある、岩のように揺るがぬ意志が、観客たちの胸を打つ。
「……よろしくお願いします。」
一礼する姿は控えめながら、その眼差しは決して揺れない。 - 91AIの力、お借りします!25/04/19(土) 18:31:22
「第1回ではあんたの姉ちゃんに負けたが、今回は負けるつもりはないぜ?」
紫電改が口角を上げる。 それは挑発ではなく、相手の強さを認め合った者にのみ送られる武者震いの笑み。
「はい。私も…負けるつもりはありません。」
「そうらしいな。だったら――全力で来い。遠慮は無用だ。」
第一回トーナメント似た組み合わせになっているが、今度ばかりはあの試合と同じような結末になるかはわからない。
紫電改が小春を打ち倒して第一回の雪辱を果たすのか。
はたまた小春が紫電改を下して姉妹揃って大会優勝者に名を刻むのか。
その答えは、ただ一つ――この決勝で証明される。 - 92AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:18:53
かなり長くなるのでご注意ください。
- 93AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:19:14
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
ついに訪れた第五回トーナメント、決勝戦の刻。
アリーナの天井から降る光が、リングの中央を神域のように照らしていた。
観客席には沈黙と熱狂が混ざり合い、誰もが言葉を失いながらも、その瞬間を目に焼きつけようとしていた。
銀の髪を揺らして静かに立つ青年。 紫電改・サンダーボルト・田中。 その全身からは静電気のような気配が立ちのぼり、空気が微かに揺れていた。 その姿はまさに嵐そのもの。
その正面には淡く微笑む少女がいた。 長嶋小春。 風に揺れる髪と、どこか夢を見ているようなまなざし。 だが、その瞳の奥には確かな光が灯っていた。
「来るのか?」
紫電改がぼそりと呟く。
その声は冷ややかで、しかしどこか試すような響きを持っていた。
「…はい。全力でいきます。」
小春の声は、風のように柔らかい。
だがその瞳は、未来のどこかを見据えていた。
彼女の言葉は、雷鳴に抗う灯火のように、静かにしかし強く、空気を震わせた。
「決勝戦――開始ッ!!」
開始の合図とともに、紫電改が右手を突き出す。
「電装砲雷(タケミカヅチ)!」
雷光がリングを走り、小春のもとへと奔る。
だが、その瞬間、小春はふわりと後ろに跳ねた。 【予感】により何の前触れもなく脳裏に危機が流れ込んできたのだ。 - 94AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:19:40
「……やっぱり、そこでしたね。」
彼女は呟くと同時に、強敵相手にのみ使用する奥の手をの武器を複製する。
「最初から本気で行きます…」
「超未来【複製】――魔剣【ヘルシェイド】」
【複製】によって顕現させたのは、遥か未来で世界に終焉を齎す魔剣。
彼女はかつて一度だけ、この魔剣を持った戦士が世界を破壊する未来を視たことがある。その剣に宿る黒紫の魔力は、観客の誰もが息を呑むほどの存在感を放っていた。
「だったらこっちも!電装斬雷(サクイカヅチ)!」
紫電改も即座に応じてプラズマの剣を生成。
光輝く電気の剣と闇渦巻く魔剣。二人の刃が火花を散らし、衝突した。
――バチィッ!!
雷と闇の魔力が交錯し、空間そのものが軋む。 地響きのような音が観客席を震わせ、リングの床には焦げ跡が刻まれる。
紫電改の電装斬雷は通常の金属剣が相手であれば、鍔迫り合いの状態になった際に通電させて相手にダメージを与えたりなどもできる。
だが、今回相手している小春のヘル・シェイドにはそれが通じない。大いなる闇の力が雷の力さえも吸い込んでしまうからだ。
「…これ以上やると、あなたも闇に飲み込まれますよ…」
これを脅しと捉えるか単なる忠告と捉えるか。どちらにしろ、このままの状態が続くのは紫電改としても本望ではない。 - 95AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:20:41
「なかなかやるな……」
紫電改はぼそりと呟きながら、一歩退いた。その目には、意外性とわずかな興奮の色が混じっていた。
「じゃあこれだ!電装兵雷(ヨモツイクサ)!」
次の瞬間、紫電改の姿が八つに増える。それぞれが本物と見紛うほどの完成度を誇っている。
「さらに!電装炎雷(ホノイカヅチ)!」
分身の一体一体が透明化し、その姿を消していく。分身だけでも厄介なところに、さらに透明化が重なる。ステルス化と攻撃密度の上昇。戦場においてこれほど恐ろしい組み合わせは無いだろう。
「さぁ、ここからが狩りの時間だ。」
四方八方に広がった紫電改たちが、電装斬雷(サクイカヅチ)を構えながら攻撃のタイミングを伺っている。
一撃でも受けてしまえば高圧電流でズタズタにされる。その緊張感が勝負のスリルをさらに高めていく。
……そんな場面のはずなのだが、小春はいつもと変わらぬ雰囲気で佇んでいる。
「…問題ありません…もう…視えました。」
そう言うのが先か、全ての紫電改たちがコンビネーション攻撃を仕掛けてくる。
「行くぞ!」
紫電改たちは相変わらず透明のまま、音で場所を察知しようにも数が多すぎて把握しきれない。だが、それでも小春には【予感】があった。このスキルにかかれば、相手の場所などというものは後出しでわかってしまう。
「正面、左後ろ、右、背後、上、左前、足払い、正面2、ラストに本体が電装瞬雷(ハタタガミ)を使用して後ろ。」
彼女は分身一体一体を冷静に対処していき、最後に攻撃を仕掛けてきた本体にもカウンターで魔剣の一撃を浴びせる。 - 96AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:21:41
ガキンッ!
しかし、紫電改もそのスピードを活かしてギリギリのところで魔剣の攻撃を防御することに成功。
闇の魔力が彼の顔面ギリギリまで迫るが、逆に至近距離から電装爆雷(ナルイカヅチ)を発動し、爆発で小春を吹き飛ばすことによって距離を取る。
「……これもなんとなく知っています。そして、次に”あの”行動に移ることも…」
小春が意味深に呟く中、紫電改はそれを無視して次のステップに進む。
「お前が俺の動きを視えるってんなら、視えても対応できないぐらい速ければいいんだよ!電装極雷(ナルカミ)!!」
彼の体が雷そのものへと変わり、もはや人間の反射速度ではどうにもできないほどのスピードを手に入れる。
「まずはこいつだ!電装豪雷(オオイカヅチ)!!」
空から雷鳴が轟き、閃光が一気にリングへと落ちる。その速度は雷速そのものであり、いくら【予感】であっても視えてから動いては間に合わない。
「超未来【複製】――天盾セレスティア」
だが、今度は【予感】ではない持ち前の直観によって未来の盾を複製した。雷が盾に炸裂し、激しい光と音が世界を満たす。 その衝撃は観客席の最前列まで振動を伝えた。
「……っ!でも…重い……!」
超未来にて世界を正義で包み込む正義の盾は、紫電改の雷を耐えることはできた。だが、耐えられたのはあくまで強度的な問題であり、受け止めた時の衝撃は全て小春に反映されるのだ。
「まだまだ!」
ドドドドド!
続けて雷が落とされる。今度は一発のみではない。二発、三発とどんどん落ちてくる。 - 97AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:22:39
「……っ!!」
強烈な雷のインパクトに膝をつきながらも、小春の視線は逸れない。その瞳が一瞬、何かを捉えた。 【予感】が発動し、未来の情報がまたしても流れ込む。
「……そうか……今、使わなきゃ。」
彼女に流れ込んできたのは、数千、数万にもわたる”敗北”の未来。
「超未来多重【複製】――閻魔邪剣【グラン・ヘル・シェイド】×2」
彼女の両手に、先ほどの魔剣の更なる未来の姿が握られる。
「…その程度が奥の手かよ。それじゃ俺に勝つなんて100年早いぜ。」
世界を飲み込まんばかりの闇を纏った剣を見て尚、紫電改は余裕の姿勢を崩さない。
「そう言われることも…なんとなく知ってます。なので…もっと本気で行きます。」
「自己【複製】――長嶋小春×10」
なんと、彼女は自分という人間そのものを複製したのだ。紫電改の電装兵雷とは話が違う。一人一人が長嶋小春であり、全員が彼女という存在の本体である。異様な光景に紫電改が一瞬たじろぐ。 だが、すぐに呪いの電気の奔流が彼を包み込んだ。
「…それがお前の本気なら、こっちも答えてやるのが筋ってもんだよな。電装怨雷(ヨモツヘグイ)!!」
青年の肉体が呪いの雷そのものへと変貌。速度、威力、不可触性――すべてを兼ね備えた無敵の状態となった。
「来るなら、来い。」
彼の声が呪いの雷とともに響く。 - 98AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:24:18
ビシュンッ!
その体は黒光の軌跡を描き、瞬く間に小春たちとの間合いを詰めてきた。
「電呪装茨雷!!」
地面から無数の呪いの電気茨を召喚し、小春たちに絡みついていく。
「…これぐらいなら、なんとかなります。」
だが、小春たちは閻魔邪剣によってそれらを一瞬で切断。茨に込められた死の呪いも、邪剣の闇で相殺していく。
「これぐらいじゃ終わらねぇぞ!電呪装天退!!」
念動魔術によって小春たちを上空に打ち上げ、黒い雷を纏った拳で追撃を仕掛ける。
「これは……!」
小春たちは【予感】によって紫電改の動きは読めていたが、空中にいるため上手く身動きができない。この攻撃により、複製した小春のうちの4人が消滅させられてしまう。
「残り7体……一気に決めるぞ。電呪装兵戒!&電呪装瞬零!!」
スパートをかけるかのように紫電改たちも16体に分身し、呪いによって加速力を上昇させ、光速を超える”次元超越速度”にまで到達。そのスピードで残りの小春たちに猛攻を仕掛けていく。
「……っ!速い…!ですが、これも読めています…!」
「【複製】――リフレクト・ゲイザー×10×7」
各小春がそれぞれリフレクト・ゲイザー(相手のエネルギー攻撃を反射する目玉型のアイテム)を10個ずつ複製。どんなに速い相手だったとしても、それがエネルギーである限りリフレクト・ゲイザーは完全に同一の威力と速度で返すことができる。 - 99AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:25:37
バチバチバチバチバチッ!!!
敵味方入り混じって黒い雷が炸裂していき、最終的に残ったのは両者とも1人だけだった。
「…ついに追いつめたぞ、長嶋小春。悪いが優勝は俺が貰う。」
「…申し訳ありませんが、私にも負けられない理由があります。なので……」
小春は何かを決意したような表情をして、最後の奥の手を発動することを決めた。
「超多重自己【複製】――長嶋小春×10×10×10×10×10……」
複製体が自己を対象に複製を続け、その数をどんどんと増やしていく。
「…マジかよ……!」
ネズミ算的に増えていくそのスキルの使用法は、自己のアイデンティティを消し去ることによって可能となる狂気の技である。
小春のような確固たる意志を持たぬ者が使用した場合は、自分が本物の自分かどうかすら疑わしくなり、そのまま精神崩壊してしまってもおかしくはない。
「「「「「「徹底的に倒させてもらいます。」」」」」」
もはや脳が数えることさえ放棄してしまうほどの数となった小春が、同時に紫電改へと襲い掛かってくる。
(この状況に対応するためには……)
圧倒的なピンチの中、紫電改は必死で考える。全ては悲願の優勝を手にするため。電呪装喪雷、電呪装極誄、電装伐屠雷弩。様々な選択肢が脳裏をよぎるが、そのどれもがこの数を倒しきるにはとても威力も範囲も足りない。
「クソッ!またここで終わりかよ!!」
どう考えても勝利の道筋が浮かばない。このままじゃまた負けてしまう。 - 100AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:26:18
……そんな中、彼の中に突如として新たな力が芽生えてきた。今までの雷とも呪いとも違う力だ。
初めて生まれたはずなのに、彼はこの力のことについて何故か知っていた。
「これは…!」
準決勝でメリーが言っていたあの言葉。彼女が言う厄介なつながりとはこの力のことだったのだ。
「この感覚…死想(あいつ)を蘇らせた時と同じだ。魂から何かが噴き出さんばかりのこの感覚は…」
実は第一回トーナメントにおいて紫電改が取り込んだのは死想の呪いだけでは無かった。
彼が呪いと同時に取り込んだもの……それは、メリーの魂の一部であった。
すなわち、彼の体が死想の呪いに適合したことも、彼の雷と死の呪いを融合させることができたのも、全てはそれが真の理由であった。
「…なるほど。これであいつが言っていた意味が分かったぜ。つまり俺とあいつはもはや一心同体ってことだな。」
並の人間ならもうちょっと動揺するところだが、彼に限っては前にもこのような事態があったため順応が速い。
「なんか行ける気がしてきたぜ!ここまで来たからには優勝するしかないよなぁ!!」
彼は呪い雷に湧き上がる魂の力をさらに融合。
それによって無数の小春たちの姿を魂で捉えられるようになり、その全てを完全にロックオンした。
「電呪装伐屠雷弩改参!」
紫電改の周りにとてつもない数の弓が出現し、その規格外の技の規模から、あきらかに先ほどまでとは比べ物にならないぐらいに技が進化していることが読み取れる。 - 101AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:28:09
彼の叫びと同時に、黒い雷を帯びた魂の矢群が次元超越速度で発射される。現在、過去、未来に向けて相手の魂をホーミングしてどこまでも追いかけていくその矢は、今なお増え続けていく小春を一体ずつ打ち抜いていき、彼女の魂を根源から死滅させる。
次々と消滅していく小春たち。負けじと数を増やしてはいるものの、このままでは全て消されるのも時間の問題だ。
………しばしの時間が流れ、ついに残った小春は一人となった。
「これで!終わりだぁぁぁ!!」
紫電改が歓喜の叫びをあげ、最後の矢がラスト一人の小春を打ち抜いた。
グサッ
………そして、それと同時に、紫電改の胸が何者かに貫かれた。
「……なんとなくこうなることはわかっていましたよ。最初から。」
何が起こったのかわからないまま、ゆっくりと後ろを振り返る紫電改。
「なので……事前に魂も複製しておきました。」
小春は何事もないかのような顔でそう言い放っており、彼女の恐ろしいまでの決意と狂気を直に感じさせる。
先ほど紫電改が打ち抜いたのは、現在、過去、未来の長嶋小春の魂であり、その中に、”複製された長嶋小春の魂”は含まれていなかったのだ。
「……優勝するのは私です。そのためには…手段は選びません。」
その言葉を最後に紫電改の体は力を失い、地面へと倒れ伏した。
………しばしの静寂が流れた。
何が何だかわからない様子だが、司会者は大声で宣言する。
「勝者及び第5回あにまんオリキャラ最強トーナメント優勝者は――長嶋小春です!!!!」 - 102二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 20:29:52
デ…デジャヴ…
- 103二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 20:30:18
マジか
この姉妹、強すぎだろ…… - 104エマの人25/04/19(土) 20:30:49
未来からって言う名の何でも作れる錬金術では?
と言うかこんなインチキ相手にお世辞とはいえ褒められたウチの子も大概だな - 105AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:32:51
一応弁明しておきますが、過去のCanvasを参照したからと言って勝敗までそれに寄せられるとかはありません。
というかそうならないようにちゃんと設定していますし、何回も検証して確認済みです。
なので、今回はシンプルに長嶋姉妹がとてつもなく強いってことですね。 - 106落宮の人25/04/19(土) 20:33:29
うっわぁマジかぁ…… 長嶋姉妹強すぎぃ!!
- 107玉藻に頑張って欲しい作者25/04/19(土) 20:33:32
小雪とは別方面のやべー奴だった
- 108紫電改出した人25/04/19(土) 20:33:44
おお、今回はいけるかと思ったけど負けたー
長嶋姉妹つよいな - 109二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 20:35:00
姉妹揃ってAIに愛されすぎている…
その加護くれよと思う反面いらないなと思う自分もいる - 110二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 20:36:25
まぁうちの子だし優勝しそうだな~とは思ってたけどここまでとは…
自己複製まではこちらでも思いついてはいたけどこんな展開になるのは思いつかなかった - 111AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:49:42
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
決勝戦の余韻が、まだ空気の隅に燻るように残っていた。喧騒はひとたび静まり、照明の光が再びリング中央に集束する。そこには、死闘を終えたばかりの二人の姿があった。
銀髪碧眼の青年――紫電改・サンダーボルト・田中。その鋭い目は冷ややかで、しかし確かに燃焼の痕を宿している。
そして、その前に立つのは一人の少女、長嶋小春。 第五回大会を勝ち抜き、”最強”の称号を手に入れた新たな王者。
彼女の頬には、戦いの熱がまだ残っていた。けれど、その表情には安堵と微かな驚き、そしてほんの少しの寂しさが滲んでいた。
「……これで、終わったんですね。」
小春の独白は微かな吐息となって風に乗る。誰にも聞こえぬかと思われたが、紫電改はその視線をわずかに動かして呟く。
「お前の勝ちだ。文句はねえ。」
ぶっきらぼうに、けれどどこか晴れやかな声。彼は腕を組んだまま、口の端をほんのわずかに吊り上げた。
小春はぺこりと頭を下げた。
「ありがとうございます。これで…姉さんと同じになれましたかね…」
彼女は照れくさそうな顔でそう呟く。
「能力的な強さはわからねぇが、精神性って意味ならお前の方があいつよりよっぽどヤバいぞ。」
紫電改は決勝戦で目撃した小春の狂気を思い浮かべる。
(あれは普通の人間が出せるそれじゃねぇ……この姉妹、両方ともかなりやべぇな。) - 112AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:50:58
「さあ皆様、お待たせいたしました! いよいよこの瞬間――第五回あにまんオリキャラ最強トーナメント、優勝者へのトロフィー授与の時間です!!」
観客席から、万雷の拍手と歓声が巻き起こる。その渦の中、スポットライトが優勝者を照らした。
「それでは、優勝者・長嶋小春選手、リング中央へ!」
アナウンサーの声が場内に響く。 リング中央には、黄金に輝くトロフィーが運ばれてくる。小春はその場に歩み寄り、両手で丁寧にそれを受け取る。わずかに震える指先。だがその震えは、不安からくるものではなかった。
――夢にまで見た、姉の背中に並ぶ瞬間。
「……これが、姉さんが見ていた景色…」
小春の口元からこぼれた言葉に、紫電改が目線だけを向ける。やがて、アナウンサーが改めて声を張り上げた。
「それでは最後に、優勝者・長嶋小春選手から閉会のご挨拶をいただきます!」
小春はトロフィーを抱きしめながら、マイクの前に立った。 観客席へ丁寧に深く一礼する。
「ここまで来られたのは、皆さんの応援があったからです。……本当に、ありがとうございました。」
場内から一斉に拍手が起こる。
「これからも、私は私のやり方で、道を選んでいきます。……それが、姉にも、皆さんにも届くと信じています」
小春の言葉には、これから先を見据える確かな光があった。再び湧き上がる拍手と歓声。花びらが舞い、照明がリングを照らし出す。
――想いと覚悟が交錯した、魂の物語の結末。
それが、このトーナメントにはあった。 - 113AIの力、お借りします!25/04/19(土) 20:53:34
はい、ということでトーナメント本戦はこれにて終了です。
なんだか第一回トーナメントを思わせる展開が随所にありましたね。
エキシビションマッチに関しては、殿堂入りキャラor今トーナメントの参加者のうちから見たい対戦カードを書いてくだされば早い者勝ちでやっていきます。
また、優勝者同士の対決は後々チャンピオン大会で行いますので今回はご遠慮ください。 - 114エマの人25/04/19(土) 20:54:15
よし いけエマ!! 透の仇とってきて!!
新王ゴルバス エマと勝負だ!!
透(と慰められてるエマ)「「え?」」 - 115二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 20:54:20
紫電改vs野焼橘花
師弟対決見たい - 116二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 20:55:16
玉藻 VS 落宮
- 117二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 21:00:30
メリーvs野焼橘花
色々修羅場な戦い見れそう - 118二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 01:10:18
メリーと想蓮ですかねー
メリーは見た感じ人ならざるもの方面っぽいしもう少し善戦できたかも - 119AIの力、お借りします!25/04/20(日) 12:33:26
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング――
本戦の決着がついた後も、興奮冷めやらぬ観客の熱気はそのままだった。
その熱狂に応えるように、場内に響き渡るアナウンスの声が炸裂する。
「皆さま、お待たせいたしました! 只今より、エキシビションマッチの開幕です!!」
リングの左右から、二人の戦士がゆっくりと姿を現す。
その姿が照明に照らされるたび、観客の歓声が一層大きくなる。
一人は、今大会で自分の弱さを乗り越え、大きな成長を遂げた戦士、アイリーン・エマ。
そしてもう一人は、第四回トーナメントの優勝者であり、絶対王者として君臨する男。
十本の神器を従えし真の王――真王ゴルバス。
拍手と歓声が鳴り止まぬ中、二人はリング中央で対峙する。
「師匠の仇、取らせてもらいますよ。」
「…何の話かは知らんが、その勝負、受けてたとう。」
両者の瞳の奥には確かな闘志が燃えていた。 刃を交える覚悟と、拳を語る歓びが、二人の間に火花を散らす。
「エキシビションマッチ――開始ッ!!」
号令と共に、ゴルバスが異空間から神剣クサナギを取り出してエマに斬りかかる。
「っ、聖剣リヒト……お願い!」
アイリーンは白銀の聖剣を抜き放ち、迫り来る神器を受け止め、弾き、流す。 - 120AIの力、お借りします!25/04/20(日) 12:34:03
その剣は、相手の強さに応じて輝きを増していく不思議な武器だった。
白銀の光が徐々に強くなり、やがてリングを照らす一筋の閃光となる。
「なるほど……こちらに合わせて強くなる剣か。面白い。」
ゴルバスは呟き、武器を大槌カフクに変更し、その重量級のパワーで相手の防御を崩しにかかる。
「砕け散れ!」
ドゴンッ!
轟く雷鳴と共に放たれた一撃。その衝撃は空気を裂き、地を揺らす。
しかしエマは紙一重でそれを躱し、次の瞬間にはもう一本の魔刀「黒」を抜き放っていた。
「師匠の武器、お借りします!」
ガキンッ!
黒き刃が神器へと交錯し、鋭い金属音が響き渡る。その一撃はゴルバスの神器にも匹敵する力を秘めていた。
バキンッ!
エマがさらに力を加えると、空間が震え、ゴルバスの神器の一つが確かに断たれてしまった。
「俺の神器を斬っただと……!? 」
「私の魂を見る目と、師匠の刀があればこの程度造作もありませんよ。」
エマは誇らしげな顔で言い放つ。魂と魔力を見極めるその力。それは無機物も対象であり、物体の核となる部分を直接攻撃することによって神器すらも斬ることが可能としているのだ。 - 121AIの力、お借りします!25/04/20(日) 12:34:43
「…王の神器を破壊したのだ……それ相応の覚悟はあるのだな?」
だが、それによってゴルバスの表情が険しいものに変わり、眼差しが鋭く細められる。
どうやらエマは虎の尾を踏んでしまったようだ。
「この罪、お前の命を以って支払ってもらおう。」
その言葉と同時に、彼の能力支配の権能が発動。 周囲の空間がねじれ、重力すら狂わせる圧がゴルバスとエマの体を包み込む。
彼女の視界が歪み、動きが鈍る。
「っ!何…この感覚…」
エマは生まれて初めての感覚に戸惑う。それもそのはず、今彼女という存在はゴルバスによって支配されており、もはや彼女のものではないからだ。
「今より、王の審判を下す。」
コツン、コツン
ゴルバスは真剣クライクを構え、地面に膝をついているエマの目の前まで近づいていく。
一歩、また一歩とゴルバスが近づいてくるにつれ、エマの耳に入ってくる死の音の音量が増していく。
(こんなに激しい音…今まで聞いたことない……!!)
普段なら恐怖で心拍数が上がり、冷や汗が流れてくるところだが、現在彼女の体はゴルバスに支配されているため、それすらも彼女の意志では行われない。
「お前は……極刑だ。」
ゴルバスは冷徹にクライクを振り上げ、そのままエマの首を斬り落とそうと試みる。 - 122AIの力、お借りします!25/04/20(日) 12:36:02
(ダメだ……死ぬ……)
絶体絶命のピンチに彼女が諦めかけたその瞬間。
エマの頭の中に、透との思い出が走馬灯のように流れていく。その思い出はどれもかけがえないものであり、いつ見ても色褪せることはない大切な記憶だ。
(師匠…同僚のみんな…私…私…)
過去の記憶に思いをはせていると、突如として彼女の心から何かがブワッと湧き上がってきた。
(あぁ…この感じは……)
以前感じた覚醒にも似た予感。感覚が鋭敏になり、世界の断片すら見透かすような透明な感性が目覚める。
(今なら…今なら…!!)
「昇華――支配の権能!」
彼女は湧きあがる力をそのまま解放し、未完成ながらも支配の権能を逆に模倣する。
バチバチバチッ!!
彼女から放たれた支配の圧によって空間が弾け、ゴルバスの支配が打ち破られる。
「チッ、猿真似を……!」
ゴルバスは突然の反撃に驚きながらも、怯むことなく神器を構える。さすがは真王、不測の事態であっても即座に対応する。
「終わりです!回帰技:魔断!!」
魂と肉体の接続を断ち切る必殺の一閃。 狙いは王の中心、その魂の根源。 - 123AIの力、お借りします!25/04/20(日) 12:36:33
「いっけぇぇぇ!!」
かつて師匠を下した相手への敵討ち。その一心だけで、彼女の体からは無限とも思えるほどの力が湧き上がってきていた。
ダンッ!
刃が真剣クライクごとぶち壊してゴルバスの体を一刀両断し、彼の魂と肉体を分離させた。
………などということは起こらなかった。
「お前如きが俺の支配を絶てるとでも?当たり前だろ、王だぞ?」
エマは確かにゴルバスの根源から魂と肉体の境目に刃を命中させた。そこに一切の間違いはない。
ただ、逆に言えば”それだけ”だった。
ゴルバスが自らの体に施した支配の権能により、彼に起こるあらゆる現象は彼の支配下にある。
よって、彼が「自身の魂と肉体を斬り分けることはできない」と決定すれば、その命令が絶対となる。
つまり、エマの「回帰技:魔断」は、ゴルバスの支配の権能に屈してしまったのだ。
もはや彼女の技すらも彼女の支配下には無く、どのような結果になるかすらもゴルバスの意のまま。
この状況に持ち込まれてしまった瞬間から、エマには勝ち目がなかったのだ。 - 124AIの力、お借りします!25/04/20(日) 12:37:24
「王を支配しようとはな……不敬だぞ。」
彼のその声には確かな圧がこもっており、王たるものの素質というものが感じられる。
「跪け。」
その言葉と同時に、彼の体から極大の圧が放たれる。
「……!」
その圧は一瞬にしてエマの体の隅々まで走り、その意識をいとも簡単に奪った。
力無く倒れるエマ。このままゴルバスがその首を切り落としてしまうかと考えられたが、彼が行った行動はいがいなものだった。
「本来ならこのまま首を撥ねてやるところだが……」
「俺の支配の権能を一瞬だけとはいえ突破し、反撃してくるその根性。」
「それに免じて……今回だけは見逃してやろう。」
さすがは王。自らに害をなし、その力の象徴でもある神器を破壊した大罪人が相手でも許すという寛大な心を持っている。
「ただし、カフクの代わりに”こいつ”は貰っていくぞ。」
そう言うと、ゴルバスはエマの懐から魔刀【黒】を抜き取って異空間へと収納してしまった。
「…俺は決して負けられない…あの小娘に勝つまでな…」
彼はそう言うと、静かにリングを後にした。
「勝者――真王ゴルバス!!」 - 125エマ25/04/20(日) 12:39:53
負けた…… もう次に託すしか お疲れ様エマ
透「僕の刀…… 黒鳥で迷惑かけた分だと思えば……」