- 1二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 21:48:44
- 2二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 21:49:01
ニンゲンが地底世界を去った後、モンスターたちはどう過ごしたのか、という物語を安価で作りたい。
もちろん全部ネタバレ注意。
ただし今回はGルートとNはNでもロードしたらPルートに行けるルート(全員と友達ルート)、
そして、既に通ったルートは除く。
過去スレまとめはこちら。
過去スレ一覧&現在までのエンディングリスト | Writeningアンダイン死亡の追放トリエルエンドから、スパゲッティアンドピースな世界になった1スレ目 https://bbs.animanch.com/board/2864876/ 全員生存のアンダイン裏切られエンドから、ある種の『真実』を知ってし…writening.net【前回までのあらすじ】
ある日、地底にニンゲンがやってきた。
ニンゲンはトリエル、アンダイン、アズゴアを殺し、地上に出た。
地底は生き残ったメタトンの王国になり、大多数のモンスター彼に夢中になり、心酔した。
サンズとパピルスも、マネージャー兼SPとして、彼に支える事になった。
しかし、スノーフルの一部のモンスターや、アズゴアをカルト的に崇めるモンスターたちは、メタトンの洗脳政治に反感を持っている。
王を批評したモンスターは行方不明になるという噂も相まって、地底は統一されながら、時にきな臭いムードも漂っていた。
ある日メタトンは突然ライブを行う事にし、サンズとパピルスもその準備に駆り出される。
ナプスタブルークは昼夜通しのライブチケットを買う事に成功し、いつも以上に浮つく。
そんな中、メタトンは行方不明だったアルフィーと再会し、ボロボロの彼女を家に帰らせることにした。
コンサートとアルフィー帰還のニュースが流れる中、アズゴアカルトが動き出す。
彼らはメタトンの退陣を求め、バガパン含むスタッフを人質に、未だメタトンが来ないホールに立てこもってしまった。
立てこもり事件を目撃した一匹のクモは、たまたま来ていたオワライチョウの親子に助けを求める。
そしてその様子を見ていたフラウィは……
- 3二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 21:49:58
(……アイツらが立てこもり事件を知るまで、もうちょっとかかるな。
ここからマフェットのところまでは、結構かかるし)
フラウィはオワライチョウの親子が走っていくのを見送ると、その身を一度地面に引っ込ませ、今度はホールの機材の隙間から顔を出した。
ホール内は、緊迫していた。無理もない。哀れなバガパンはイカれたカルトに頭を掴まれ、助けるにも助けようがないのだから。
(……あーあ。これだから嫌だね。誰かを愛してるつもりで、誰かを愛してる自分を愛してる奴はさ)
フラウィは王のTシャツを身に纏った連中を見ながら、おえ、と舌を出した。
とっくに愛する気持ちなんて失っている――自分自身も含めて――フラウィにとって、彼らは面倒臭い存在だ。
理念はわかる。しかし、それでも面倒臭い。
己の欲望を大義名分と履き違えてる奴らだ。
でも、とフラウィは思う。
いつのループからこいつらがいたのか知らないけど、こいつらのおおよそモンスターらしからぬ暴力性は、カタルシスに役立つだろう。
そう思い、フラウィは――
「大変だ!!ニンゲンがこっちに来るぞ!!」
誰でもない声を作って張り上げ、ホール中に響かせた。
面倒臭くても、遊べばおもちゃはおもちゃだ。なら、せいぜい楽しく遊ばせてもらおう。
そして、この声を聞いたアズゴアカルトは――
* >>8まであんか ダイスでけっていする。
- 4二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:06:54
大慌て
- 5二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:08:35
フラウィーの声を信じてしまった
- 6二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:11:19
恐怖と怒りに燃える
- 7二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:12:13
どういうわけか既視感を覚えつつも集まってきた
- 8二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:14:51
- 9二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:40:42
- 10二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 22:44:39
このレスは削除されています
- 11二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 23:04:53
- 12二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 23:27:26
(とりあえず今日は寝ます)
- 13二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 00:43:44
このレスは削除されています
- 14二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 09:48:56
このレスは削除されています
- 15二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 18:18:29
このレスは削除されています
- 16二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 22:29:14
「……ニンゲンですって?」
バガパンをひっつかんでいたリーダー格らしきモンスターが、ぴく、と耳を揺らした。
ホールのスタッフたちを監視していたモンスターたちも、思わずざわざわと顔を見合わせる。
やがてリーダーが、手の力を全く緩めないまま、子分の一人に向かって、
「様子を見に行きなさい」
と指示した。すかさず名指しされた子分が、辺りの様子を伺いながら、外へと出て行った。
一方バガパン青年といえば、ニンゲンと聞いて――いっそ逆に凪いでいた。
今でさえ恐ろしい状況なのに、この上ニンゲンなんてきたら、もう――開き直るしかなかった。
――まあ、これで、時間稼ぎにはなるだろう。
フラウィは物陰から見張り役が一人出て行くのを見て、小さく息を吐いた。
別にこいつらが革命を成功させてメタトンをぶっ潰しても、逆にこいつらがぶっ潰されても、フラウィにはどっちでもよかった。
大きなイベントを起こし、そして、終わらせる。ゲームの基本だ。
そして一度終われば、また次の遊びを始める。
あいつらにはせいぜい、「イベント」になってもらうこととしよう――
フラウィはそんなことを考えながら、次に何が起こるのかを見ていた。 - 17二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 23:15:48
「――あら」
ホットランドの片隅にあるパティスリー、そこの店主であるマフェットは、珍しい客の姿に、5つの目をスムーズにぱちぱちさせた。
「こんな暑いところに来てくれるなんて嬉しいわぁ。スイーツはいかが?もちろん買ってくれるわよね?」
そこには、いっそ雪だるまみたいに溶けてしまいそうなほど、汗をぼとぼとかいたオワライチョウ親子の姿があった。
「いや、かんにんやでお嬢ちゃん……その前に、こっちの用事聞いてくれんか?」
オワライチョウの父親に言われ、マフェットは冷淡な声で言った。
「冷やかしならお帰りになって?スノーフルの雪みたいに冷たいわ。それともかき氷になってクモのオヤツになる?」
「そんなん言うてる場合ちゃうねんて!ほら、この子!」
見かねたオワライチョウの息子が(文字通り)くちばしを挟んだ。
合図に合わせて頭の上からクモが一匹飛び降りた。
「あら……あなたみやこで暮らすんじゃなかったの?」
マフェットの問いに、クモは跳ねたり回ったりして、何か伝えているようだった。
ややあって、マフェットは困ったように首を傾げた。
「ねえ、あなたたち――」
オワライチョウの親子に向かって、マフェットは問いかけた。
「ホールでテロ、って、何のことかわかる?」
一方その頃……>>22
今日は寝ます。
- 18二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 00:49:36
「あの声はどこかで……?」
アズゴアカルトは先程の声に既視感を抱いていた - 19二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 01:21:30
グリルビーで事態の顛末を見守るいぬのモンスターたち
- 20二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 09:29:43
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- 21二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 09:48:04
人質の元にこっそり訪れるサンズ
- 22二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 09:50:02
- 23二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 12:44:01
- 24二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 17:10:37
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- 25二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 22:15:01
(ああ……何でこんなことに……)
そう内心嘆いたのは、スタッフの一人、牛頭のモンスターだ。
確かに彼はメタトンのファンだ。大好きなメタトンが王様になって嬉しかった。
そしてそんなメタトンが急遽コンサートのスタッフを募集するというから、それはもうすごい勢いで飛びついた。
で、その結果が――これだ。
アズゴア前国王の観光地Tシャツを着たやばいモンスターたちに捕まり、こうして立てこもりの人質になっている。
全く持ってわからない。前後の脈略もない。命の危機ってことしかわからない。
そのカルトたちがニンゲンについてざわざわと話している間も、正直、気が気でなかった。
本当に、何がなんだか――
彼がもう幾度目かわからない吐息を吐いた、その時だった。
「よお。チョーシどお?」
死ぬかと思った。 - 26二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 23:04:11
「アンタ、なかなか肝っ玉があるな。叫ぶかと思った」
これはむしろ、あまりに驚きすぎて声が出ない奴だ。
牛のモンスターは口をぱくぱくさせて、目の前にいるモンスターを指差した。
「そーだよ、オイラだよ」
彼は今この地底において、王様の次に有名かもしれないモンスターだ。
見張り番兼コメディアンから、王のSPとして見初められた、選ばれしスケルトン――サンズだ。
「それにしても、随分キツいトラブルに巻き込まれてるみたいだな」
一体どんな手を使っているのだろう。サンズがこれだけ喋っても、カルトたちは気付きもしないようだ。
「ま、このままじゃあコンサート出来ないし。こっちもなんか考えるよ。
大丈夫、オイラに任せとけ。悪いようにはしないからさ」
サンズは気楽な口調でそう言うと、現れた時と同じように、唐突にその姿を消した。
「…………」
後には呆気に取られ、真っ白になった牛のモンスターだけが取り残された。
さて、サンズはどうするつもりなのだろうか。
そして、オワライチョウ親子とクモは?
あるいは、別の視点だろうか……
今日は寝ます。
- 27二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 23:28:37
とっておきの抜け道があると話すサンズ
- 28二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 01:44:52
クモ達がひとじち解放のためホール内に忍び込んでいた
- 29二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 01:56:34
他に捕らえられてるやつはいないか?
- 30二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 06:26:24
テロの現場に向かうマフェットたち
- 31二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 06:27:43
- 32二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 11:51:23
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- 33二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 12:38:23
- 34二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 12:39:01
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- 35二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 20:33:20
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- 36二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:43:20
「あ、そうそう」
再びサンズがひょっこり現れて、今度こそ牛のモンスターは卒倒しそうになった。
そんなことになったら犯人に見つかって大変なことになるから何とか耐えたが。
「他に捕らえられてるやつはいないか?」
牛は辺りをそっと見回した。
なんせあまりにも急な呼び出しだ、準備に出てくることの出来たスタッフはそういない。
楽団員といえば今回はサンズとパピルスの二人だけだし、メタトン王本人も楽屋入りしていない。
だから目に入るモンスターたち全てが、今捕まっているモンスターだ。
ついでに言うと、そのモンスターたちを取り囲んでいるアズゴアカルトたちも、これで全部ということになる。
「……ほいほい、了解」
それだけ確認すると、サンズはウインクを一つして、再びフッと姿を消した。
本当にわけがわからない。この事態は解決するのだろうか。
そもそも外に伝わってんだろうか、この事件。
牛はそう静かに嘆くしかなかった。 - 37二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:54:49
- 38二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 01:18:34
メタトンが投降を呼び掛けるメッセージを考えていた
- 39二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 06:59:13
クモもホールに侵入
- 40二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 07:25:39
アズゴアカルトのメンバーが改めてメタトンの退位を求める
- 41二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 07:36:45
メタトンの元を訪れるアルフィー
- 42二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 08:15:47
- 43二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 17:13:17
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- 44二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 20:40:31
- 45二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:48:55
あの後、バカパンに家まで送ってもらったアルフィーは、メタトンの言う事に従った。
すなわち、家に帰り、お風呂に入り、体を温め、比較的ほこりがマシだったシャツを着て、
水分代わりに冷蔵庫に常備しているサイダーを飲み……ベッドに横たわったのが、今だ。
「……」
しばし、そうやってぼうっと天井を見上げていたが、
(……これじゃ……だめだよね……)
と、体を起こす。
メタトンは城の方だろうか。とにかく、彼と会って、話をしなければ……
そう思い、アルフィーは重い腰をあげて、城の方へと向かった。
城に向かうまで、アルフィーは針の筵の気分だった。
どこへ行ってもメタトン王のファンが、自分を見てくる。
「ドクターアルフィー……」「行方不明の……」「生きてた……」「メタトン王の……」
こんな調子だ。
「……うぅ……」
アルフィーは、だんだん気分が悪くなってくるのを感じた。
元々人付き合いがそこまで得意じゃないのだ。ましてこんな風に、好奇の目に晒されるなんて……
しかも自分がいなくなっている間に、メタトンは着々と王としての座を確立している。
メタトンの銅像、ポスター、PV……街中のあらゆるものが、メタトン色に染まっている。
そうして、その光景に目が眩んでいると……
誰かが、アルフィーに声をかけてきた。
それは誰だろうか……
今日は寝ます。
- 46二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 23:12:44
フラウィー
- 47二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 03:05:55
ソーソーリー
- 48二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 09:03:37
シャイレーン
- 49二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 09:13:10
このレスは削除されています
- 50二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 09:13:53
- 51二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 12:28:17
- 52二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 17:04:04
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- 53二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 23:17:50
「大変だあああ!!」
突然そんな声が遠くから響いて、アルフィーは思わず顔を上げた。
「遅刻だ、遅刻だ、遅刻だあああ!」
一体何事だろうと思った瞬間、
「ゴッ、ゴメンッ!!」
「え、」
どん、と衝撃がアルフィーを襲った。
誰かに衝突されたのだ、と気付いた時には、アルフィーはすっかり道に倒れ伏している所だった。
まだほこりがマシだったシャツも、土埃にまみれてしまった。
ついでに吹っ飛んだメガネを探して手を彷徨わせていると、ちょん、と誰かと指が触れた。
「きゃっ!?」
「ご、ごめん! ボクってドジだから……! えと、これ探してたんだよね!?」
その誰かの指は、アルフィーにメガネを握らせた。おそるおそるかけてみると、そこにいたのは……
「……だ、誰……?」
なんというか、奇妙なモンスターだった。
いや、見た目は普通、だと思う。頭にベレー帽を乗せていて、恐竜とバクを混ぜたような姿で……
だが、なんだか、いるべき場所を完全に間違えているような……そんな雰囲気があった。
何故そんな風に感じるのかは、うまく説明が出来ないが。
「ゴッゴメン、ボク急いでて……王様に、今日のコンサートを絵にしてくれって頼まれたんだ」
その言葉に、アルフィーの目が見開かれた。
「お、王様?」
「うん。……あ、ぶ、ぶつかってゴメン! ボクもう行かなきゃ!」
言うが早いか、その妙なモンスターは、バタバタと駆けて行った。 - 54二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 23:23:55
王様……メタトン。そうだ、メタトンに会いに行かないと……
アルフィーは砂埃を払うと、そのモンスターの後を追った。
そして。
「――あれ?」
会場の前は、異様なムードだった。
メタトングッズを身に着けたモンスターたちが、何やらざわざわと話している。
「……開場時間が……」「予定なのに……」「おかしい……」
アルフィーは、会場前の広場にあった時計を見た。
――12時15分。
確か、開場は12時のはずだ。
こういうところの時間はしっかりしているメタトンが、何の連絡もなしに開場を遅らせるとは思えない。
一体、何が起こっているのだろう。
嫌な予感を覚えたアルフィーは……
今日は寝ます。
- 55二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 00:35:15
急いで会場に向かう
- 56二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 08:45:03
メタトンと連絡を取ろうとする
- 57二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 09:27:42
急いで誰かに事情を聞いて回る
- 58二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 12:35:17
ホールに電話をかけるか繋がらない
- 59二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 12:36:00
- 60二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 18:14:46
ホステール
- 61二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 20:18:32
随分とゲストキャラが目立っとるな
- 62二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 22:28:53
- 63二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 22:53:46
アルフィーは慌ててホールの入り口ゲートに向かって走った。
人々は砂埃まみれのアルフィーを見てぎょっとし、何事か口走っていたが、アルフィーには聞こえなかった。
ぴたりと耳をゲートに押し当てる。……何も聞こえない。
いや、元々分厚い扉だから、聞こえないのが当たり前なのだが。
次にアルフィーは、ゲートに手を掛けた。……開かない。
まるで、内側から鍵がかかっているようだ。
しかし、仮に何か事情があって開場が遅れているとしても、鍵までかけるだろうか?
……何だか、嫌な予感がする。
アルフィーは人ごみに紛れるようにして、裏側に回った。
確か、こっちに非常用出入り口があったはずだ。少なくともメタトンが乗っ取るまではそうだった。
そして案の定、出入り口はそのまま残されていた。
アルフィーは、そっと様子を伺おうと近付き……
「誰だよ、ニンゲンなんて大嘘つきやがって……」
いかにも機嫌の悪そうなモンスター……アズゴアのTシャツを着たモンスターと、鉢合わせてしまった。
そのモンスターと、目が合ってしまった。
……どうする?
今日は寝ます。
- 64二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 00:21:53
何があったのか詳しい説明を求める
- 65二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 00:52:04
敵意はないことを伝える
- 66二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 09:06:17
自分もアズゴアカルトの仲間になりたいと言う
- 67二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 09:08:29
テロを止めるように説得
- 68二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 10:22:47
- 69二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 15:07:23
- 70二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 23:17:16
このレスは削除されています
- 71二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 23:31:44
そのアズゴアのTシャツを着たモンスターを見た途端、アルフィーはある事を思い出した。
それは、バガパンに家に送り届けてもらう、その道中の事だ。
「もしかしたら、ドクターアルフィーも知ってるかもしれないスけど、」
と前置きした上で、
「最近、ヘンなモンスターたちがうろついてるんスよ。
王様のTシャツを着て、王様万歳って……あ、いや、王様っても……」
バガパンは辺りを見回すと、小声でアルフィーの耳元に囁いた。
「……アズゴア王なんです」
それを聞き、アルフィーは思わず息を呑んだ。
メタトン王のテレビを用いた広報活動は完璧すぎるほどに完璧だった。
今や誰もがメタトン王を崇め、敬い、彼こそが地底の王だと認めている。
しかし、その中で、未だアズゴア王を思うものがいるとするなら……
気付いた時、アルフィーはそのモンスターから逃げ出していた。
「おい、何で逃げる!?待て!!」
すかさずそのモンスターが、アズゴアの顔面と共に追いかけてくる。
メタトン王のコンサート会場に、アズゴア王派がいる。嫌な予感しかしない。
だからアルフィーは走った。
走って、走って、そして――
今日は寝ます。
- 72二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 00:17:07
捕まってしまう
- 73二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 01:26:39
逃げ切ったが迷子になってしまった
- 74二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 06:53:36
目の前にメタトンが現れた
- 75二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 11:33:39
- 76二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 12:28:06
- 77二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 21:39:59
このレスは削除されています
- 78二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 22:35:19
「――何をしてるんだい、こねこちゃん」
突然、いた。
アルフィーが勢い余ってぶつかった相手に、慌てて「すいません!」と謝ったところに……彼はいた。
そのフォトジェニックなボディを見間違えるはずがない。
そのボディを作ったのは、他でもない自分なのだから。
「――メタトン」
そうだ、アルフィーは元々彼に会いに来たのだ。しかしホールは閉まっていて、そして何故か外に彼がいる。
これは一体、どういう……
そして、それを見て驚いたのは、アルフィーだけではなかった。
「お、遅かったじゃないですか。さあ、表に出て、みんなに宣言を――」
やや震えた声で、アルフィーを追いかけていたアズゴアTシャツのモンスターが言った。
「宣言?ボクが?」
メタトンが首を傾げると、アズゴアTシャツのモンスターは頷いた。
「そ、そう、お前は――」
メタトンは言葉を聞く前に、ぱちんと指を鳴らした。
瞬間、青いミラーボールの光が、そのモンスターを包み込んだ。
否、それは魔法だった。
宙に浮かんだミラーボールを模した光体が、青い光を放って、モンスターの体をすっぽり覆っている。
青い魔法は動かなければダメージは入らない。
逆に言えば、一歩でも動けば、その魔法はすぐにタマシイにダメージを与える事だろう。
「ボクが、ずっとこの地底のスターでキングって宣言しろ、って事だよね?」
メタトンは光の檻にモンスターを閉じ込めながら、そう言い放った。 - 79二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 23:35:12
「――遅い」
ホールの中、カルトのリーダーが呟いた。
バガパンも緊張を通り越して疲れてしまったらしく、げっそりした顔で尻尾を垂らしている。
「どうやらあなたたちを見捨ててでも、玉座についていたいようですね。あのガラクタは」
待ち疲れたのはリーダーも同じなのか、面倒臭そうな顔でバガパンの耳の間から顔面にかけてを爪で弄っている。
「……、い、……」
そのバガパンから、掠れた声が漏れた。
「はい?」
リーダーがバガパンの頭を掴みながら聞き返す。
「……あんま、うちのボスを舐めないでくれよ」
げっそりも行き過ぎれば空元気になり、それがバガパンの声に凄みを出していた。
「あんな目立ちたがりの人が、こんなおいしい状況ほっとくわけがないでしょ」
「……おいしいですって?」
いささか困惑した顔のリーダーに、バガパンは言い放った。
「だって今の状況、一挙両得にしかならない。アンタらをぶちのめして、オレたちを助けて、支持率アップ。
……ホントに今の王様の事はわからねえんだな」
そうシニカルに笑うバガパンを見て、リーダーはその体を頭を掴んで持ち上げた。
「……なら助からないようにするまでだ――!」
結論から言おう。
事態は、バカパンの言ったとおりになった。
さて、どこから話そうか……
今日は寝ます。
- 80二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 02:32:12
アルフィーから話を聞いて作戦タイム
- 81二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 06:54:51
事態の状況確認
- 82二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 11:25:58
アズゴアカルトを尋問
- 83二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 15:34:32
サンズが来てくれた
- 84二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 15:36:28
- 85二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 19:46:15
- 86二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 22:35:09
「くそ、このガラクタが……!」
アズゴアTシャツのモンスターが息巻いた、まさにその瞬間だった。
「よ、チョーシどお?」
いきなり、いた。――サンズだ。
サンズは軽やかにアズゴアTシャツのモンスターの頭に着地すると、どういうテクニックか、そいつを昏倒させてしまった。
「さ、サンズ!?こ、これって一体、ど、どういう……!?」
「やあジャーマネ君!」
動揺するアルフィーをよそに、メタトンはにこやかに手を振った。
サンズもアズゴアTシャツから飛び降りると、ひらひらと手を張る。
「中の様子見てきたよ。人数は大したことない。
みんな立たされてるだけだけど、リーダーっぽい奴に、アイツが捕まってる。
ほら、前バーガー屋でバイトしてた」
「ああ、あのこねこちゃんか。全く、彼は星は星でと、不幸の星の元に生まれたみたいだね。
ちなみにリーダーは、こないだ見せた人相描きの通りの奴かい?」
「あー、アイツだよ。ちょっとやばそうな感じのな」
アルフィーの動揺をよそに、二人はテキパキと情報交換をしている。
「……あの……い、一体……何があったの……?」
ついに絞り出すように問いかけたアルフィーに、サンズとメタトンは顔を見合わせた。
そして、
「ちょっとしたテロだよ」
と、さらっと言い放った。 - 87二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 23:37:52
そこからの行動はあまりにも迅速だった。
サンズがあおこうげきでカルトたちの動きを止め、メタトンが自撮りで全国配信しながら、カルトたちをぶっ飛ばした。
あまりにも劇的で、いっそ気の毒になるほどの勝利だった。
彼らにクモ伝いでテロの事を教えたオワライチョウ親子すらドン引きするレベルの快進撃だった。
「――というわけで、ボクは永遠にこの国の王様だからね!みんな、安心して応援しておくれよ!
ライブは『片付け』を済ませてから夜に行う!お楽しみに!」
最後に華麗なポーズを決めて、公開処刑は幕を閉じた。
そして……
今日は寝ます。
- 88二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 00:06:11
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- 89二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 06:54:24
カルトが行方不明になったといううわさが流れたが誰も気にせず
- 90二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 08:27:15
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- 91二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 08:54:27
カルトが裁判にかけられる
- 92二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 08:55:47
- 93二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 09:05:00
何事もなく始まるライブ
- 94二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 09:05:36
遅れてパピルスもやって来た
- 95二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 17:27:10
- 96二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 22:55:32
その夜、コンサートは問題なく開催された。
「もちろん、昼公演のお詫びはするよ。チケットは取っておいてね、明日またするから!」
という王の一言で、誰も文句を言うことなく丸く収まった。
ホールはもちろん満員御礼だ。
全員がメタトンのファンなのは言うまでもないが、先ほど事件を鮮やかに解決した王を称える熱気に満ちている。
やがて天井から空中ブランコでメタトンが登場すると、観客のボルテージは一瞬でマックスになった。
「やあ、お待たせこねこちゃんたち!」
スラリとした手足に、片目を隠したボブカット、黒とピンクのカラーリング、頭に乗った王冠……
EXの姿に変身したメタトンが手を振ると、あちこちで黄色い悲鳴が轟いた。
彼は華麗に舞台に着地を決めると、「それじゃあ早速行くよ!」
と指を鳴らした。
合図と共に舞台がせり上がり、そこにはサンズとパピルスが立っていた。
サンズはいつもの調子で手をヒラヒラと振ったが、パピルスは思い切り緊張していた。
さっき兄ちゃんには「いつものお前らしくいけばいいよ」と言われたが、この状況ではイツモもナニもない。
それでもメタトンが明るいポップスやしっとりしたバラード、時にスキャットを利かせたジャズを歌う度に、頑張って演奏についていった。 - 97二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 23:38:50
そうして何とか最後の曲を演奏し終えた時には、パピルスはすっかり場に慣れ、今度はサンズがくたくたになっていた。
「スケルトン兄弟に盛大な拍手を!」
メタトンがそう言うと、会場中から割れんばかりの拍手が轟いた。
パピルスは目をキラキラさせて観客に向かって跳ねながら手を振った。
「兄ちゃん!オレさまとっても人気者だよ!!」
「ああ――そうだな」
額を伝う汗を拭いながら、サンズは呟くように肯定した。
やがて兄弟は拍手喝采を浴びながら、舞台の下がっていく床で退場していった。
メタトンはそれを見送ると、
「――さて」
パン、と手を鳴らした。
ホールの雰囲気が、一気に変わった。赤とピンクのレーザービームが瞬き、天井ではミラーボールが回る。
重低音を効かせたビートミュージックが鳴り響き、先ほどまでのアンプラグドなムードは完全に消え失せていた。
「君たち、まだ終わってないよね?まだケリをつけなきゃいけない事が残ってる……そうだよね?」
メタトンが呼びかけると、一瞬観客たちはざわついて、お互い顔を見合わせた。
そして、すぐに王が何を言っているのか理解した。
先ほどメタトンが降りてきたブランコが、再び降りてくる。
そこには、あのアズゴアカルトのモンスターたちが縛り付けられていた。
観客たちから、怒号が上がった。 - 98二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 23:53:20
「静粛に!」
いつのまにか裾の長いローブに着替えたメタトンが、いつのまにか這い出してきたテーブルを、いつのまにか装備していたハンマーで打った。
「この不届きものは、ボクのショーの邪魔をした。君たちからボクのショーを奪ったんだ」
メタトンが復習するように言うと、環境から、そうだ、そうだと声が上がった。
「彼らが罪人ならば、ここで裁いてしまおう。みんなが見ている前で!」
メタトンがハンマーを打ち鳴らすと、観客はまた大声を上げた。
「……狂っていますよ、あなたたちは……」
掠れた声で、カルトのリーダーが言う。しかしその声はあまりにも小さくて、誰にも聞こえなかった。
「粛清?アズゴア王は決してそんなことをしなかった。彼はいつも国民のことを第一に考えていた。
あなたたちはわかっていない。次にここに縛り付けられるのはあなた方かもしれないのに、どうしてはしゃげる?
一人粛清出来るものが一人で止めるわけがない、あなた方もいつターゲットにされてもおかしくない……!」
しかしその訴えも、重低音にかき消され、全く届かなかった。
「さあ、キミたちが判定を下しておくれ!
この不届きものたちは有罪か!?無罪か!?」
今日は寝ます。
- 99二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 00:21:54
有罪!有罪!有罪!
- 100二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 06:06:59
許せないが粛清には反対という観客たちが現れる
- 101二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 09:06:11
有罪
- 102二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 13:09:55
有罪だが命だけは助けたいという者が現れる
- 103二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 13:10:40
有罪の上に厳罰を求められる
- 104二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 19:50:26
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- 105二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 22:26:51
無罪の意見0だがそうなるわなぁ
- 106二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 22:35:45
観客の声は、やはり有罪を求める者が圧倒的に多かった。
しかし有罪は有罪でも、どのような罪を求めるかは、まちまちだった。
厳罰を望む者、逆に命だけは助けたいという者、中には許せないが、粛清には反対だという者もいた。
それらの意見が各々に叫ばれ、そして、一つ一つの声はもう、聞こえなくなってしまった。
そして、その観客の声に、一人混じれない者がいた。
――ナプスタブルーク。
彼は通し席、それもとても見晴らしのいい席に座っていながら、その存在感を限りなく薄くしていた。
なんというか、メタトンに見られた瞬間、そのままジュッと蒸発して消えてしまいそうだった。
そもそもブルーク牧場の現在の資金でこんな所に座るのは分不相応だし……
そう思いながらフラフラと非現実感に苛まれながらコンサートを聞いていたのだが……
(……ど、どうしヨウ……?)
気付いた時には、雲行きが怪しいどころの騒ぎじゃなかった。
目の前ではメタトンのいうところの「罪人」が縛り上げられている。
彼らはいかにも苦しそうに呻き、何事か呟いている。
このままでは何やら……何やら、恐ろしい事になる気がした。
(…………ホ、ホントに、どうしヨウ…………?)
- 107二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 22:42:59
自分も証言しようとする
- 108二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 22:45:19
厳罰を求めるものたちをなだめようとする
- 109二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 22:49:10
もう少し様子を見ていると命だけは助けるべきという者が優勢になりほっとするナプスタ
しかしそこにあの花が現れた - 110二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 22:56:48
- 111二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 23:06:11
- 112二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 00:56:50
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- 113二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 06:32:02
色々こええよ
- 114二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 11:49:40
どうなっちゃうんや…
- 115二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 17:51:42
死刑回避はできそう
- 116二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 22:35:24
何か……何か、言ったほうがいいのかもしれない。
自分の声が、誰かに届くかもしれない。
そう思い、ナプスタブルークは口を開こうとして……やっぱり閉じてしまった。
もし、声が届かなかったら?
声をかけるだけ無駄だったら?
そもそも、自分がメタトンに声をかけていいのか?
ナプスタブルークは、元々無い血の気が引いていくのを感じた。
あの日……ニンゲンが落ちてきたあの日、番組が最終回だとメタトンが言ったあの日、電話越しに話しかけるのがやっとだったのに。
あの時点で自分にとっては最大の勇気だったのに。
今それ以上に、メタトンを……いや、メタトンだけでない、この観客全員に向かって意見する事が、自分に許されるだろうか……?
(……ど、……どうシヨウ……)
ナプスタブルークは……
dice1d2=1 (1)
- 117二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 22:58:14
(……やっぱり……言わないト……)
ナプスタブルークのタマシイが震えた。
(このままジャ……メタトンガ……)
メタトンが――メタトンが、スターでも、王でもないものになってしまう。
ナプスタブルークは、そんな嫌な予感がした。
怖い。でも、今声をかけなければ、メタトンは――
「……あ、あノ……あノ……! メタトン……メタトン……!!」
ナプスタブルークは普段は隠している気配を頑張ってアピールし、震える声を必死に張り上げた。
瞬間。
目が、合った。
メタトンが、まっすぐ、こちらを見た。
ナプスタブルークを、まっすぐ見ていた。
王が黙って一点を見たのを見て、観客たちも、思わず黙り、ナプスタブルークの方を見た。
「ア――」
今や全員がナプスタブルークの――王がまじまじと見るに値するゴーストを、じっと見つめていた。
もう、言うしかない。
ナプスタブルークは、勇気を振り絞って……
今日は寝ます。
- 118二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 01:44:50
寛大な処置を求める
- 119二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 01:47:52
有罪ではあるが重くても終身刑
メタトンがどれほどまでにこの地底の光になっているかをちゃんと分かってほしい - 120二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 08:57:03
命までは取らないでほしいと頼む
- 121二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 09:26:25
彼らを殺めたらとりかえしがつかなくなる
- 122二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 13:21:30
- 123二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 19:55:25
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- 124二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 19:59:27
- 125二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:06:53
「……め、メタトン、王サマ……」
ナプスタブルークは震えながら、必死に声を絞り出した。
メタトンはまっすぐ、ナプスタブルークを見ている。
「…………ソノ……その人たちハ……悪い人たちカモ……しれないケド……」
しれない『けど』?と、メタトンの目線が言っている気がした。
ナプスタブルークは震えるのを堪えながら、ようやっと、言葉を吐き出した。
「……ドウカ……イノチまでは……と、とらないであげテ……
……ボクみたいなゴーストが言っても、説得力ないケド……デモ……」
無いはずの臓腑までキリキリ痛む気がした。でも、言わなければならない。伝えなければ、ならない。
「……『ソレ』までなくしたラ……ホントに、全部、おしまいだヨ……」
言い終わった瞬間、ナプスタブルークはへなへなと力が抜けて、椅子の背もたれにもたれかかるどころか、そのまま椅子も何もすり抜けて、落ちて行った。
この言葉を聞いた観客や、メタトンは……
- 126二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:14:23
メタトンは処刑をいったん保留するが観客が勝手に攻撃する
- 127二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:31:49
一斉に怒りをぶちまける観客たち
- 128二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:33:30
極刑だけは取り止めたメタトン
観客たちも王様がそう言うならと渋々納得した - 129二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:34:51
確かにそれはスーパースターのやる様なことじゃないな、と言って受け入れるメタトン
- 130二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 23:41:41
- 131二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 01:17:13
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- 132二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 08:39:58
- 133二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 14:42:02
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- 134二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 22:12:45
「……ブルっち……」
メタトンから、吐息めいた呼び声が漏れた。
――気付かなかった。
確かにチケットの管理は全部事務に丸投げしていたし、ブルっちも気配を消していた。
でも、それでも、かつて共に夢を追っていた、いとこに気付かなかったのは――あり得ない。
相手が熱と権力に浮かされて、大事な、いとこの事を忘れていた、なんて事態でもなければ――
ブルっちは椅子を通り抜けて、この場から去ってしまった。
観客たちも、カルト達も、王がどんな判断を下すのか、固唾を飲んでじっと見ている。
「……ああ、そうだね、ブルっち。本当に、おしまいだよ」
メタトンはそう呟くと、ガウンを翻し、その場にいるモンスター達みんなに呼びかけた。
「確かに、彼らは罪を犯した。ボクのコンサートだけじゃない。ボクの大切なスタッフ達を傷つけようとした。
でも、だからと言って、こんな公開処刑みたいな真似は、やっぱり間違っている。
これは、ボクの過ちだ。彼らには、きちんとした形で、罪を償ってもらうよ――命をかけない形でね」
王の決定に、誰も、何も言わなかった。カルトのモンスター達ですら、何も言えなかった。
こうして、カルトによるテロ事件は、一旦の解決を見た。
国民のモンスター達は……
- 135二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 22:34:17
王の決定に特に異議を出す者はいなかった
- 136二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 23:00:09
不満の声が根をおろした
- 137二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 23:49:53
しぶしぶ納得する
- 138二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 01:39:15
意外にもすんなり納得してくれた
- 139二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 01:56:43
- 140二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 09:52:45
- 141二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 17:11:47
消えぬわだかまり
- 142二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 22:28:22
メタトンの鶴の一声で、公開処刑は中止され、翌日のコンサートも滞りなく行われた。
テロ事件は、一旦の解決を見た……はずだった。
ところが、ここにメタトンの誤算が生じた。
他ならぬ王自身の決断だというのに、その対応に不満を持つ層が現れたのだ。
目の前での処罰を、断罪を、塵で塵をはたくような状況を待っていた、そんな層が可視化された、という方が正しいだろう。
それらの不満は深く根を張り、じわじわと地底世界に広がっていった。
そんなある日の事、>>147は……
今日は寝ます。
- 143二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 22:32:28
パピルス
- 144二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 01:12:12
メタトン
- 145二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 06:28:14
バガパン
- 146二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 11:14:00
このレスは削除されています
- 147二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 11:14:35
- 148二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 17:14:06
このレスは削除されています
- 149二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 17:58:42
- 150二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 22:37:52
謁見室の壁には、デルタルーンの窓を隠すように、メタトンの巨大な肖像画が飾られた。
あの日、ゴッゴメンが描いたものだ。
メタトンはいつものように、その枠を掃除しながら、ぽつりと呟いた。
「ねえ。やっぱり、今のボクはおかしいと思うかい?」
それはむしろ、呟きというより、明確な問いかけだった。
「――アルフィー」
きんいろの花の陰に隠れていた人影が、ぴくりと動いた。やがて、がさがさとその姿を現す。
それは、メタトンの呼びかけたとおり、アルフィーだった。
「……あ、あの……わたし……わたしは……」
「あの日、キミももちろん、コンサートを見てたよね。
ボクがナプスタブルークの話を聞いた途端、どこかホッとしたように見えたんだ。
キミと再会して日は浅いけど……あの時は、何だか久しぶりに、ちょっと気が緩んだ顔をしてたよ」
メタトンは振り返ると、そっとアルフィーの前に屈んで目線を合わせた。
「ボクはスターだ。そして今は、この国の王だ。ボクはそれらしく振舞ってきたつもりだよ。
みんな、スターに夢を見る。ボクは、みんなに夢を見せる。ここは、ボクの……ボクと皆の。夢の王国だ。
そのボクが考え方を変えた時、あんな顔をしたのは、どうしてだい?」
アルフィーは、この問いかけに……
今日は寝ます。
- 151二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 23:07:50
他にメタトンにできる方法はないんじゃないか
- 152二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 00:49:25
これ以上誰かがいなくなるのは嫌だった
- 153二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 08:31:41
メタトンに誰かを傷付けさせたくなかった
- 154二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 14:54:07
取り返しのつかないことになりそうだった
- 155二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 14:55:39
- 156二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 20:48:30
- 157二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 22:31:16
「あ……」
アルフィーは震える声を抑えて、何とかメタトンと目を合わせようとした。
「……あ、あのままじゃ……と、取り返しのつかないことに、なりそうだったから……」
そうだ、それが、アルフィーの直感だった。
もちろん、あのカルトたちの命もある。失われた命は取り戻せない。アルフィーは、それを痛感している。
「……一度、その手段を選んでしまったら……ううん、選んじゃうだけじゃない……
皆の前で、“その手段を選べる王なんだ”って示してしまったら……
本当に、取り返しのつかない事になっちゃう、って……」
メタトンは、押し黙ってアルフィーを見た。
それは――まさに、さっきメタトン自身が言った事だった。
王らしく振舞う――その“王”が、積極的に公開処刑を行う“王”ならば、それが皆にもそう知れ渡ったら……
あるいは今度は民たちが、更なる処刑を望むようになるかもしれない。
「……アルフィー……確かに、ボクの行動は、軽率だったよ。
あの時は、こうすればみんな纏まると思ったんだ。ボクの支持率もあげられるだろう、って。
でも、ナプスタブルーク……ブルっちに言われて、目が覚めたよ。
ああ、それは本当に、おしまいだ、って……」
「メタトン……」
アルフィーは、メタトンとナプスタブルークの関係を知っていた。
メタトン……現在メタトンと呼ばれているゴーストと、ナプスタブルークがいとこ同士であることを知っていた。
だが、ナプスタブルークはそれに気付かないまま、あの時のメタトンに一番必要な言葉を投げかけたのだ。
それは、きっと、アルフィーには出来ないことだった。
「……アルフィー。さっきも言ったけど、ボクはスターで、王様だ。皆が望む王を演じ、ボクが望む王を作った。
正直、そのための事ならなんでもしたよ。キミに話していないこともね。
……ボクは、変われると思うかい? 望む王、望まれる王じゃなくて……ブルっちも認めてくれる、“良い”王に」
メタトンは、そう言った。
果たして、メタトンの望みは叶うのだろうか……
- 158二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 22:40:50
望まれる王と良い王の中間ぐらいに落ち着いた
- 159二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 22:46:13
その後、改めて皆の不満を解消しようと尽力するメタトン
- 160二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 07:03:55
マネージャーの意見も仰ぐことにした
- 161二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 10:49:51
かつてのアズゴアカルトの様子を見に行く
- 162二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 17:37:53
- 163二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 18:47:24
- 164二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 20:59:28
あいつら人生経験豊富そうだもんなぁ
- 165二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 23:09:35
「え? オイラ?」
SP兼マネージャーの合間にトロンボーンを磨くサンズに、メタトンは問いかけていた。
「キミはボクが王になってから、ずっと一緒に仕事をしてくれてただろう?
だから……ボクがよりよく変われるか、わかるんじゃないか、って思ってね……」
「へぇ……」
サンズはそうしてしばらくトロンボーンを磨いていたが、その表面に光沢が出てきたあたりで、やっとメタトンの方を見た。
「あんな、王様。オイラの知ってる中で、世界一クールな奴が言ってたぜ」
世界一クール、とは。だが、サンズがいうからには、よほどクールなのだろう。
「……何と?」
メタトンが問いかけると、サンズはウインクしながら言った。
「誰だって努力すれば、立派な人になれる……ってさ」
その言葉に、メタトンは――なんだか、腑に落ちた気がした。
「努力……うん、そうだね……何事だって、努力は、必要なんだ」
メタトンは、かつてブルっちと一緒に、テレビを見ながら、歌やダンスの練習をしたのを思い出した。
自分に今必要なのは、あんな、素朴な努力なのかもしれない。
物語はそろそろ終わりを迎えそうだ。
果たしてメタトンは、そしてこの世界は……?
- 166二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 00:46:51
その後みんなの不満を出来る限り解消しようとして真に平和な地下世界となった
- 167二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 07:04:10
アイドルと王を両立させるため努力をするようになった
- 168二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 12:54:38
アズゴアカルトを放免してみんなとの和解をさせる
- 169二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 12:56:47
いまたに不満を持つ者達と融和を図ろうとする
- 170二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 13:01:50
- 171二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 17:28:10
- 172二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 18:03:31
アイドルは続けるのか
- 173二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 18:47:00
メタトンらしいな
- 174二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 22:40:04
そこから……メタトンは変わった。
相変わらず彼はアイドルだ。地底を巡り、笑顔とエンタメを振りまくアイドルだ。
しかし、笑顔とエンタメを振りまく王ではなくなった。
彼はエンタメを振りまきながら、同時に、民の声を今まで以上に聞くようになった。
彼は、自分はスーパースターだ、と驕るのを辞めた。
彼は、自分はスーパースターだが、スーパーキングではない、と認めた。
そして、メタトンは変わった。
元々メタトン王に心酔していた民たちは元より、スノーフルの住人達すら、メタトンに少しずつ心を開くようになった。
メタトンの努力のたまものなのか、それとも、彼らも王を憎む事に疲れたのか、どちらが先なのかはわからないが。
もちろん、その傍にはサンズとパピルスがいた。
「ねえ兄ちゃん。メタトン王様、最近、もっとステキじゃないっ?」
弟にそう問いかけられて、兄は、そうだな、と微かに頷いた。
「メタトンはずっとかっこいいけど、最近はもっとかっこいい感じっ!」
「王サマもきっと努力してるんだぜ」
「何というコウジョウシン!!」
後ろで兄弟がはしゃいでるのを聞いて、メタトンは小さく咳払いした。
「いいかい、ジャーマネ達。ボクの活動はキミたちのサポートにもかかってるんだ。しっかりしておくれよ!」
「ほーい」
「はいっ!」
その言葉に、サンズとパピルスは元気に返事を返した。 - 175二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 23:18:36
――ごおおおおお。
エレベーターが、静かな唸りを上げている。
アルフィーはその狭い箱の中心で、じっと背を丸めている。
やがて、エレベーターの扉が開く。
アルフィーはゆっくりと、エレベーターの外……しんじつのラボへと向かっていく。
ほどなくアルフィーの気配に気付いたのか、わんさいぼうと呼ばれるアマルガムが、バタバタと走ってきた。
「……よしよし」
アルフィーがその頭や顎らしき辺りを撫でてやると、わんさいぼうは白い体液を滴らせながら、アルフィーにすり寄った。
「…………」
そうしてしばらくわんさいぼうを撫でていたが、アルフィーは不意に、ねえ、と、それに呼びかけた。
「メタトン、がね……最近、変わったの。
あ、悪い意味でじゃなくてね。メタトンはずっと自信に満ち溢れてるし、スターだし……
……でも、最近は……もっと、なんというか……しっかり、してきた気がする」
わんさいぼうは首を傾げて、ぺたんとアルフィーの横に伏せる姿勢になった。
まるで傾聴するかのような姿勢だ。
「……わたしも……変われるかな……いいモンスターに、なれるかな……
……そのためには…………そのため、には……」
わんさいぼうの顔の穴が、じっと目のように、アルフィーの方に向けられている。
ややあって、ようやく、アルフィーは言葉を吐き出した。
「…………あなたたちを、お家に、帰してあげないとね」
そうしてアルフィーは、しんじつのラボを去っていった。
恐らくは……用意の為に。
そしてその後ろ姿を、フラウィが見ていた。
「バカな奴。キミがいくら……ケツイしたってさ。この世界は、もう……」 - 176二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 23:23:43
久しぶりの休暇に、サンズとパピルスは、これまた久しぶりに、グリルビーズに来ていた。
レッサードッグとグレータードッグはサンズたちを舐めまくり、イヌッスたちも、つっかえながらも、今の王の態度に好意を示した。
サンズが酷いダジャレを言いながらバーガーを食べる度、パピルスが唸ってツッコミを入れる。
いつも通りの夜だった。
あの頃みたいな。
いつも通りの、夜だった。
「あれ……兄ちゃん、ケータイ鳴ってるよ?」
パピルスに促され、サンズは電話を見た。
発信元は……不明。
「……」
一瞬の間の後、サンズは、電話に出た。
「……なあ、今回は割と、まともな方だったんじゃないか?」 - 177二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 23:23:54
「💧︎✋︎❄︎❄︎☜︎✋︎☼︎🕆︎✡︎⚐︎」
- 178二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 23:24:41
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▦▦▦▦▦▦▦
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▦▦▦▦▦▦▦ - 179二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 23:26:11
むかしむかし ちきゅうには
ニンゲンと モンスターという
―――
――
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Mettaton ending→King Mettaton ending
そしてニンゲンは、次のNルートを周回する事にした。 - 180二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 23:27:35
🌼<……
🌼<……3かいも ばしょが なくなった わりに わりと まとまってなかった?
🌼<きょうは ねるよ。へんじは あした かえす。 - 181二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 23:49:11
不満の根が降りた時はヒヤッとしたけど、結果的にメタトンが冷静になって良い感じに着地したのトゥルーエンド感ある
- 182二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 23:52:39
アズゴアカルトは本当に反省したかな
- 183二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 03:25:25
小学生並みの感想で申し訳ないけど面白かった
ありがとう - 184二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 06:35:52
まともだけど前回がひどい上に犬がチートバグじみた大暴れをしてただけでは?
- 185二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 12:58:41
パピルス無事で良かった
- 186二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 18:13:38
オツテール
今回はガスター最後出なかったな
またどこかで見てるんだろうか - 187二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 21:54:33
- 188二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 21:57:39
- 189二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 22:04:27
- 190二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 22:10:41
毎度思うんだが1000使い切らないのに安価カテでやる必要ある?スレ上限的にも更新スピード的にもソシャゲ・ブラゲカテが丁度いいんじゃないか
- 191二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 22:23:49
普段は200は越えてるんだがな
微妙なところだ