ここだけノエル先生が『一周目の記憶』を引き継いだ世界 10

  • 1スレ主25/04/20(日) 23:42:43
  • 2スレ主25/04/20(日) 23:43:11
  • 3スレ主25/04/20(日) 23:43:38

    このスレのノエル先生
    ・フランス事変後に修道院に隔離されて間もなく『一周目の記憶』を自覚する
    ・隔離後すぐに代行者として就任。この時点でエレイシアに対する報復を決意し復讐者として生きる
    ・エレイシアが目覚めて代行者になるまでの六年半でひたすらに自己研鑽&限界を超えるための代償を払い続ける。その甲斐あって原作とは非にならない強さを得る
    ・人間以上の耐久を得るための一環で左足を聖別化した義足に改造してもらってる
    ・偶然にも手に入れた十四の石を用いて人外と化す。外見の変化は肌が白くなったくらい。完全に適応してからは恐らく瞳孔も十字になってると思われる
    ・幻想種の中で神獣に区分される『白鯨』モビーディックの遺骸を直接的な経口摂取で取り込み、更に肉体の存在規模を拡張させる事に成功している
    ・現時点での強さは少なくともシエルとの連携でなら後継者をも斃せるまでになっている
    ・というよりシエルとの連携の末に二十七祖のクロムクレイに引導を渡すという大快挙を成しえてしまった
    ・↑の功績もあって教会から『焔(ほむら)のノエル』という異名をつけられる
    ・着実に強くなっていってる事と『一周目の記憶』の自分を反面教師にしてる事もあって大分精神が安定している
    ・ただし完全な復讐者として生きているので高い身分だの裕福な生活だのと言った人並みの幸せには全く固執していない。もはや彼女が望んでいるのはロアやシエルに対する復讐のみとなっている
    ・そんなんだからマーリオゥからは『手を焼かせる制御不能の猪』と厄介に思われてる
    ・ここまで復讐鬼に振り切っているものの、無辜の人々が死徒に虐殺されるのを何よりも許せない代行者としての正義感もちゃんとあったりする
    ・実はシエルを誰よりも憎み蔑んでいる一方で、憎んでいる故に誰よりも彼女を気にかけていたりする。シエルの理解者

  • 4スレ主25/04/20(日) 23:48:50
  • 5スレ主25/04/20(日) 23:51:34

    前スレで投げられた神絵

    ハイになって狂ってるノエル先輩は可哀想だけどそこがキャラとして魅力的でもある

  • 6スレ主25/04/20(日) 23:55:52

    さて書くもの書いたのでとりあえず10まで保守

  • 7スレ主25/04/20(日) 23:58:31

    パラノダリアとの戦闘の詳細も書きたかったけど如何せん公式の情報がほぼ皆無だからね………
    資料がない以上はただ単純に勝ったか負けたかという結論しか書けないという悲しみよ

  • 8スレ主25/04/21(月) 00:01:36

    保守ついでに乞食みたいな事言うけど前スレの感想とか言ってもらえるとスレ主のモチベが上がります

  • 9二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 00:07:13

    ノエル先生からしたら最高の気分なんだろうけど
    外から見るとなんかお労しいなぁ…

  • 10二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 00:15:07

    建て乙

    スレ主さんの表現が丁寧でホラーss読んでる気分になる

    ……いや実際に月姫自体が伝奇ホラーなんだから当たり前ではあるけど


    >>9

    ノエル先生以外誰も幸せになってないからね……

    何ならノエル先生自身も死徒化させてまでの復讐は内心ドン引きしてるところがあるしなあ

  • 11二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 00:17:48

    ノエルにとって上手くいかない事の方が多かったルートだけれど執念の果てに遂にここまで来れたか
    散々裏切られたりした分他ルート以上にぶっ壊れちゃっているけど果たしてシエル先輩や志貴がどんな目にあってしまうか今から楽しみ

  • 12二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 00:41:57

    ノエル先生の当面の最終目標はフランス事変に参加した全部の祖の討伐になるのかな?
    現状残ってるのはフェムと白翼公だけどこの2人は祖の中でも上位の強さだから段階踏むかもう一皮剥けないとキツそう

  • 13二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 01:02:16

    好みの流れなのでこれからどうなっていくか楽しみ

  • 14二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 07:46:24

    現時点共同戦果で祖を二体、単独で二体討伐時点でもう代行者として伝説よね

  • 15二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 17:02:55

    このレスは削除されています

  • 16二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 22:17:29

    シエルと志貴から裏切られ続けたノエルのターンだからね
    期待しちゃう

  • 17二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 22:18:57

    「い、や………見ないで……見ないで…………っ!」

    うずくまるように顔を隠しながら、その人は見ないでと懇願している。
    その声色は、その顔は、間違いなくシエル先輩そのものだ。ニセモノでも、況して幻覚でもない。

    ただ、どこか―――というより、全体的に見た目がおかしい。
    まず、黒い外套以外に何も着ていない。今の時期は10月なのに、そんな全裸も同然の格好で寒くないのか。
    おかしいところは他にもある。酸化した血液みたいに真っ黒な爪だったり、下腹部の紋様だったり、壊死しているように黒く染まってる首だったり。
    何より、刃のように尖った犬歯と、暗闇でもよく目立つ鮮血みたいな瞳が、記憶の中のあの人とどうしても食い違う。
    そしてそんな様相になっているシエル先輩も、俺と同じように枷の付いた鎖で繋がれている。

    隣でケタケタと笑っている女はシトとして蘇らせたと言った。シトってなんだろう。その直前に言っていた吸血鬼のコトだろうか。いや、だとしたらそれこそおかしい。
    だって、目の前のヒトは、その吸血鬼を倒す側であって。
    こんな、まるで、吸血鬼そのものみたいな姿である筈が、なくて。

    「ははははははははははははハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ――――――ふぅ。
    さて、それじゃあ現実を受け入れ切れていない哀れな志貴クンの為に、私がこれからちょいとばかり説明してあげましょう。
    どうしてキミの最愛の人がこんな無様で滑稽で品性下劣な畜生になっているのか。なんで私がこんな事をしたのか。そして、これから一体何をするのか。
    懇切丁寧に説明できるか不安ではあるけれど、まあせいぜい楽しんで聞いてちょうだい」

    女がぺらぺらと喋り出す。どうやら勝手に説明してくれるらしいが、何も聞きたくない。この女が口にする何もかもを、耳に入れたくない。
    手は枷で拘束されているが、ギリギリ懐に届く。なら後は自分の感情(いし)に沿って動くだけだ。後先は考慮せず、一瞬の隙を捉えてこの女を黙らせる。
    懐にしまっているナイフへ手を滑らせ―――滑らせ、て――――――?

    「……!?」
    「んー?何をやって……あ、そういうコト?
    残念だけど、キミを気絶させた時にナイフはきっちり没収しておいたから。
    当ったり前よね!キミの直死の力の脅威性を理解しておきながら、それを成立させる攻撃手段のナイフをそのままにしておく道理とかありっこないし」

  • 18二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 23:22:33

    「だからさっき言ったでしょう?キミはね、文字通りなーんにも出来ずにそこでずっと事の成り行きを見続けるしかないし、どんなに嫌がろうと聞き続けるしかないの。
    理解した?したわね?それじゃあ大人しく説明を聞いてね。あまり無意味な抵抗されると、つい先走ってこの悪魔(おんな)に“ちょっかい”かけちゃうかもしれないからさ!」
    「…………!」

    怒りで、腸が煮えそうだった。それはこの女に対するものではない。この女の罠にまんまと嵌り落ちた、頭の足りない無能な馬鹿(じぶん)に対してのものだ。

    「ん、そうね。まず何から説明しよっかな。
    ああ、それじゃ最初は何でこのアバズレがこんな化け物に成り下がってるのかについて話しましょう!
    ねぇ志貴クン、キミも教会の一員ならあのジャリガキから死徒についても勉強させられてるわよね?
    人間が死徒になるパターンは二つあって、一つは死徒から血を吸われた後に血を送られて汚染させられた場合と、もう一つは上位種である真祖から血を吸われて汚染された場合。
    でもね。でもねでもね?実を言うと例外的に、更にもう一つのパターンがあるの。
    それがコレよ。ふふふふふ、なんだか分かる?」

    そこまで言うと女は―――ノエルは、注射器………のようなモノを取り出した。
    容器の中には赤い液体で満たされていて、得も言われぬ忌避感を想起させる。

    「その顔から察するに変な注射器とでも思ってるんでしょうけど、答えは半分正解。
    これはね、吸血種の血液を合成した私特製の魔薬なの。つまり、人間を死徒化させる怖ぁいお薬ってコト!
    で、私はコレをコイツにぶっ刺してやったってワケ。もっともコレだけじゃあコイツが蘇るか不安だったから、念の為にとあるヤバい代物もまとめて埋め込んだけどね。
    あ、ついでに言うとこの魔薬の成分にはキミのだぁぁい好きな白いお姫様の血液も入ってまーす♡」
    「は……?白い、お姫様って」

    それはつまり、アルクェイドの血が使われている……と?
    分からない。なんで、この女がアイツの血を?いつ、いつそんなものを手に入れていたんだ。

    「―――まって。いま、なんて言ったんですか?
    ノエル。それって、真祖の……アルクェイドの血を、わたしに入れたって事、ですか?
    なんで、そんな。そんなの、聞いてない。
    それが……アルクェイドの血を入れるという事が何を意味するのか、分かっているんですか……っ!?」

  • 19二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 23:57:13

    「うん、今さ。私が志貴クンに説明してるじゃない。いつアンタの質問を許したのかしら?
    真祖の血を入れた?ええ、確かにそうなるわね。で、それがどうかした?何か悪い?
    アンタは元々ロアとして生まれてきたんだから、最初から真祖の血で汚染されてるも同然じゃないの。
    今更もう一度真祖の血を入れられたところで何の影響もないでしょう?だってアンタは『ロア』なんだからさ。

    ―――まあそんな事はどうでもいいとして、今から“勝手に質問してきた罰”としてアンタの片足に聖水まぶしながら適当にぶつ切りカットしていくからちゃんと耐えてちょうだいね」
    「あ――――――ぇ?」
    「………へ?」

    不意に、間の抜けた声が漏れた気がする。聞こえなかった。今、この女が何を言ったのか聞こえなかった。俺の耳がとうとう本当におかしくなったのだろうか。

    「ぁ、ぁあ……待って。待って、ください。
    お願いします。彼の目の前で、それは――――――あ、ああああああ、ああぁああ………!?」
    「うっさいわね。聖水を垂らしただけで喚かないでくれる?
    それにこうなったのは、私が懇切丁寧に説明しているにも関わらず横からずけずけと質問を挟んできたアンタのせいなんだから、さっ!」
    「あ"――――――ああああああ!!!!ああ"ああああああああ"あ"ああぁぁぁぁぁああああっっ!!!??」

    分からない。目の前で何かが起こっているが、理解したくない。
    女が誰かの足を切っている。肉を雑に解体している。切られた肉からは赤いのが勢いよく飛び出ている。切られている誰かは悲鳴を上げている。聞いた事のない声だ。
    首筋を切られても、ズタズタに引き裂かれていた時も、こんな声は上げていなかったのに。

    「そーら。ちゃんと太股の股関節のところまで、きっちりと、やって!おかないと!ねっ!!」
    「があぁあっああああ、ぁ"あああ!!ぃぎ、あ"ああああ"ああっ!!!!あ"あ"ああ"っあぁぁあああ、ぁあ"あ"っっっ!!!!!」

    視界に写る景色が、真っ赤な肉と血と悲鳴で彩られていく。
    同時にギチギチと、妙な音が聞こえる。枷が引っ張られている音だ。どうやら俺が引っ張っているらしい。

    「あら?どうしたの志貴クン?そんな今にも泣きそうなツラしてさ。
    あ、もしかして早く説明してほしいのかしら!
    それならごめんなさい!さっさと終わらせて続きを話してあげるからね!」

  • 20二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 00:08:02

    コレでも教会からしたら祖を二体も単独で葬り去った英雄の側面もあるから下っ端も下っ端の志貴はどうやっても手を出せないっていうね
    積み上げてきた功績がモノを言う場面が来たな

  • 21二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 01:05:58

    身内にならなきゃこんなもん見せつけられる羽目にならなかったのにね
    これまで原作死徒ノエル対応由来の七夜罵倒術をぶつけてきたからか
    割と理不尽とは思えない所まで含めてかわいそう

  • 22二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 01:34:55

    シエルに関しては前回ENDと違って裏切りを宣言した上でノエルと完全に決別した以上絆される事は絶対にない
    シエルも志貴もノエルの焔から生じた陽炎によって燻り全てを融かし続けた憎しみの大きさを見誤った上に薪をくべ続けてたからね
    故にその焔の向かう先は…鰾膠も無し…

  • 23二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 09:03:12

    このレスは削除されています

  • 24二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 16:27:32

    うーん…これで八つ当たりでさえなければ極めて真っ当な復讐ではある…けどまあノエル先生が心底真っ直ぐになるのはまあ無理か…

  • 25二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 19:49:55

    ………泣きそう?俺が?
    馬鹿を言うな。今すぐにでも■してやりたい衝動で身も心もはち切れそうだ。
    こんなモノさえなければ、一秒だってかけずにそうしてやるのに。
    しかし、そんな激情による抵抗も虚しくノエルの拷問は続く。肉を断つ異音が、流れ出る血と響き渡る絶叫が、精神を削っていく。
    少し駆け寄れば手が届くのに、それすらも叶わない。

    愛しくて、尊くて、何よりも大切な人が目の前でこんな目に合わされているのに、俺は何もできない。

    「ぁ、ぁあ………ぁ………あ……ぁ………」
    「よし、これで終わったわね。反省した?いや、これだけやったんだからわざわざ聞くまでもないか。
    うーん、でも私としてはまだ苛立ちが収まっていないから断面に聖水でもぶっかけておくわ」
    「ぅあ"っ!?あ"ああ、あ"あ"あ"っああぁ、っがぁああぁ、あ"あああ………っ!!!」

    罰はもう終わったのに、ダメ押しと言わんばかりにノエルは先輩を苦しめる。
    その悲鳴を愉しむようにゆっくりと垂らし続けてから、ようやく先輩から離れてくれた。

    「さて、それじゃあ続きを話しましょっか。つってもどこまで説明してたっけ?
    えっと―――あ、そうそう!私がこの魔薬をコイツに投与したって口にした辺りだったわよね!
    で、それなんだけど………正直言ってこの魔薬だけじゃ生き返らせれるかは半信半疑だったの。だから私はあるモノをコイツに埋め込んで、それで死徒として蘇らせるに至ったのよ。
    では、ここで志貴クンにクエスチョン。その『あるモノ』ってなーんだ?
    ヒントはそうねぇ、『死徒にとっての王冠であり、呪いの源泉そのものと言える特異点』とでも言っておこうかしら」
    「呪いの……源泉…………?」

    ………そう言えば。いつか、マーリオゥやアルクェイドからそんな感じの知識を教えてもらった事がある。
    死徒の頂点に立つ二十七祖はそれぞれ『王冠』と呼べるモノを持っていて、その力を行使するだけで物理法則を塗り替える特異点であると。

    いや―――待て。それって、つまり、つまりこの女は、

    「原理血戒を……そんなモノを、先輩に………入れたって、言うのか?」
    「ピンポーン!それもね、なんと“二つ”もブチ込んでやったの!いやあ正直私にとっても色々とリスクがあったから賭けだったけど、成功して本当に良かったと思ってるわ!」

  • 26スレ主25/04/22(火) 20:14:46

    ※なんでシエル√なのに志貴がアルクから原理血戒についての知識を教わってるかの補足
    DAY5の時に本来ならヴローヴが地上に這い上がって志貴とシエル先輩とバトるところを日中の内に地下でノエシエコンビにさっさと斃されちゃったので、その後の時間でアルクと行動を共にしている中で教えてもらったという訳です

  • 27二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 21:25:04

    「ま、志貴クンは二十七祖についてあまり知らないだろうからささっと言うね。
    一つ目は第15位、リタ・ロズィーアンの『薔薇』の原理血戒。死徒ってのは元々退廃的で趣味が終わってる奴が大半だけど、この女はそれにも況してぶっ飛んでいてねぇ。
    酒池肉林の血と肉欲に塗れた宴に浸っていて、更には“両性具有”好きとかいう筋金入りのヘンタイだったの。死徒なんだから生殖行為なんて娯楽にもならなさそうなのに、趣味が捻れすぎてて意味わかんないよね!
    で、もう一つは―――第12位、ルルリリィ・A・パラノダリアの原理血戒。ついさっき、人間が死徒になるパターンについての説明をしたじゃない?
    このゴミはね。そのどれとも微妙に違って、かつどれよりも醜悪な変貌を齎しやがるのよ。
    血を直接吸ったり送ったりせずとも、ただそこにいるだけで周りの人間たちをヒトとも蟲とも言えない歪でグロテスクな怪物に変えていく。しかも元の人間としての自我はそのままに、その上で容赦なく無差別に。
    今でもこの頭に、記憶にこびり付いているわ。モドシテクレ、モドシテクレと泣き叫びながら届かぬ懇願を口にしていた人々の姿と声を。
    “この私”は違うけど、ノエル(わたし)もまたあのクソ蜘蛛の被害者だったわ。
    だからこそ、この手に掛けた。あのゾッとするほど悍ましい奇怪な異形を、怨嗟の炎でもって焼却した。
    ただまあ、代償として右足を失っちゃったわ!今はこうして聖別化した義足を着けてるから支障ないけど!」

    などと言って、ノエルは右足をカシャカシャと動かしている。
    いくら義足で代用してるからといって、なんで足を失った事に何の頓着も示していないのか。
    いや、違う。そんなことはどうでもいい。
    そんな悍ましいなんてものじゃない怪物たちの、魂そのものと言える呪いの塊を、俺の大切な人の中に躊躇いなく詰め込んだのか。
    憎んでいるとしても、裏切られたとしても、どうしてそんなコトを平気でやれるんだ。
    下手すると、自分も死にかねない筈なのに。なんで?

    「ふん、大体こんなところかしら?
    そういうワケで、私は原理血戒二つと特製の魔薬を投与する事によってコイツを死徒として蘇生させる事に成功したの。
    なんでコイツがこうして生き返っているのか、についてはこれで理解できたでしょう?
    それじゃあ、次はなんで私がこんな事を仕出かしたのかを喋ってあげるわね!」

  • 28二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 22:50:19

    「と言っても、理由なんて単純なものだけど。

    ――――――ただ、この女をロアとして殺したかったから。奪われたモノを、奪ったヤツを、許せないから。

    分かる?私がこの女を殺すという一心で、どれだけ茨の道を進んできたのかを。
    いいえ、分かる筈よね?志貴クンにもこの女にも、あの日の夜に私の記憶(じんせい)を見せたんだからさ」
    「………!」

    それは。それは、確かにそうだ。
    あんな体験をして、あんなコトをされて、恨むなという方が無理筋だ。
    俺だって同じ立場なら、人間を辞めてでも復讐に縋る決断をしただろう。そこはもう、何も言い返せない。
    けど、だからって。こんな、ここまでは、

    「これは、おかしい。吸血鬼として生き返らせたに飽き足らず、こんな、さも当たり前のように生かさず殺さずにいたぶるのは。
    殺したいなら、さっさと一思いに殺してやるべきだ。その後で、その死を嗤うなりすればいい。
    あんたのコレは、こんなやり方は、」
    「間違っている、とでも?狂っているとでも?もはや復讐でさえない、ただの虐殺だと?
    …………ふ。ふふふふふふうふふうふふふふふふふ、フフフっふうふっふふふふ。
    ええ、確かにキミのような頭のネジが外れきっていない常人の視点で言えばそうでしょうね!こんな常軌を逸した凶行は凡そ人間のやる事じゃない。命を弄ぶ吸血鬼と何も変わらないんだって!
    私だってそう思ってるわ!でもね志貴クン、それが何だって言うの?
    私は考えたのよ。本当に恨んでるのは誰なのかって。
    シエル?いいえ、シエルはバディであって寧ろ協力者だから復讐するに値しない。それじゃあロアか?いいえ、これも違う。いくら無限転生者っつっても、所詮は情報汚染の死徒化に過ぎない。
    例え歴代の記憶があろうと、末代のロアはあくまで遠野家の長男がロアとして振る舞っていただけ。私とは因縁があっても、直接的な被害を被った訳じゃない。
    そういうのもあって、殺意はあっても恨みは実は言うほどなかったの。ただ、さっさとこの地上から消せればそれでよかった。
    ここまで言えば、分かるでしょう?そう、私が本当に復讐したかったのは、ロアでもシエルでもない。
    14年前―――私の全てを奪い尽くしたあの時のロア。即ち、エレイシア。それこそが私の人生を捧げて復讐するべき悪魔だと悟ったの。
    だから、ほら。こうして死徒に堕として、当時そのまんまの姿に変えたってコト!」

  • 29二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 00:16:06

    ロアの精神は入ってないから結局中途半端な模倣で終わってるのが悲しいところだな…
    紛い物の教会の再現をした死徒ノエルと大差がない…

  • 30二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 00:24:37

    ノエルからしたらやられた事をやり返してる側面もあるからもう…

  • 31二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 00:38:56

    ノエル先生の結論を尊重するとしても
    ロアが消えた以上当時のエレイシア+ロアはもう二度と再現できないんだよな…
    結局の話、この形でもシエル先輩はノエル先生に返してやれる物はない事になる

  • 32二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 08:43:34

    このレスは削除されています

  • 33二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 09:25:12

    「――――――」

    言葉を失う。それはもう、執着とか執念のレベルではなく妄執の域だった。
    かつてのロアそのものにして殺す為と言うが、ロア自体はとっくに消えている。
    消えている以上、どんなに寄せたところでそこにいるのはシエル先輩であって、ノエルの故郷と大切な家族を奪った悪魔じゃない。
    死徒に堕とそうが、外見も当時のそれに変えようが、エレイシアというロアは二度と復活しない。
    そんな当たり前の事、考える間でもなく分かる筈なのに。

    「あら、常人よりの思考回路と価値観のキミからすれば絶句モノだったかしら?
    ふふ、まだ全部を説明しきっていないのにそんなんじゃあ話に付いていけなくなるわよ志貴クン?
    でね?私がこの女を死徒にしたのは、それだけが理由じゃないの。
    14年前のロアをブチ殺してやりたかったからってのもあるけど………それとは別に、私を裏切って私を置いていって私を失望と失意のどん底に叩き落してくれやがった事への報復(かんしゃ)をしてあげたいなぁって思ったの。
    キミもどっちかっていうとコイツに置いていかれた側だから、分かるでしょう?
    コイツに地下の礼拝堂で追い詰められて、学校での『シエル先輩』なんてキミを騙して殺す為のウソに過ぎないと言われた時にさ。キミの心はそれはそれは深い絶望と失意に見舞われたよね?」

    ………正直に言えば、そうだ。
    あの時は、シエル先輩なんて人物は最初から俺が見ていた幻想でしかなかったんだと、自棄の気持ちでいっぱいだった。
    けど、本当はそうじゃなくて。実際は先輩も自分自身を騙して冷徹になり切っていただけで、泣きそうになるのを無理矢理堪えていただけであって。
    俺を想ってくれている気持ちに、嘘はなかった。なかったからこそ、俺を助けてくれて、そして俺に命を託して置いていった。

    「そこは、否定しない。だけどそれは、そうでも言わないと俺を殺せないから、あくまで代行者として徹さないといけなかったからであって、」
    「キミを想い慕う気持ちまでウソというワケじゃなかった。だからキミに振り下ろす刃を私に振りかざし、キミを“頼れる先輩として”守った。
    キミの未来と幸福を案じて、最期までキミの先輩としてキミを導いた。
    うん。でも、それじゃあさ。私が――――――私がこれまで密かに尊敬していた『非人間の戦闘マシーンとしての代行者シエル』は、どこにいったの?」

  • 34二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 10:15:16

    「………………!」

    ノエルのその言葉に、朦朧としていた先輩が微かに意識を向ける。
    それを他所にノエルは淡々と自らの胸中をぶちまけていく。

    「私はね。確かにシエルの事が嫌いだったけど、それはそれとしてずぅーっとそれなりに尊敬してもいたの。
    例えどんな酷い目に合おうと、声一つ上げる事もなく確実に任務を遂行するその姿を心から評価していたの。
    情に流されず、絆されず、どこまでもどこまでも自分に課せられた任務と贖罪の為に吸血鬼を粛々と殺し続ける。
    その姿勢は、私にとっては普通にバディとして認めるに値するモノだった。
    贖罪に生き、自らが犯した過去の罪と向き合い、責任と使命を決して忘れずに歩み続ける。
    ああ、素晴らしかった。実に、実に掛け値なしに素晴らしかったわ!目標が女だろうと子供だろうと、ついさっきまで善良な人間だった奴だろうと!吸血鬼であれば等しく殲滅するその徹底ぶりは、まさに異端狩りのエクスキューターの模範解答そのものだった!」

    恍惚さえ感じられる声で、ノエルは代行者としての先輩を語っている。
    その様子はただの尊敬を超えて、ある種の崇拝に近いような雰囲気だった。

    「だからこそ恨みを抑えて一緒にいられた!だからこそ非人間でいる分にはこれと言って何も仕返しはしなかった!だからこそ尊敬できていた!だからこそ、殺す時は怨嗟をぶちまけながらも一思いに済ましてやってもいいかなとすら思っていた!

    ――――――けれど。だけど、だけど。そんな思いは悉くを踏み砕かれた。他ならないコイツ自身が、私を、裏切ったせいで。

    キミはさぁ、いいよねえ。自分の理想していたシエルがウソなんかじゃなくて。
    幻想を見ていたのはキミじゃなくて、私の方だった。吸血鬼ならどんな奴であれ確実に始末する鉄の代行者なんてのは、最初から存在しなかった。
    否、存在はしていたけど人間に戻ってしまった。戻ったまま人間として死んで、私との誓いを裏切っただけに飽き足らず復讐の意味まで根こそぎ奪い去って逝きやがった。
    わ、私が、何の為に全てを捨てながら生きてきたのかを!どんな思いで生きてきたのかを思い知ったにも関わらず手前勝手に自分の感情を優先した!
    ロアへの復讐よりも、贖罪の使命よりも、私との誓いよりも!果たすべき役割を放棄して自分の為に死んだのよ!」

  • 35二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 11:07:56

    身体を抱きしめて、掻き毟るように手を動かしながら、自らを失望させた先輩への煮え滾る感情を吐き連ねていく。
    失望から希望に戻った俺と違って、彼女はそれまで抱いていた尊敬と理想をただの妄想だと突き付けられたままだった。反論する言葉が、浮かばなかった。口にできなかった。

    「気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!!
    そんな、あまりにも自分勝手が過ぎる死なんて気持ち悪い。認められるワケがない。
    だから私はそれを否定したかった。その死を、人間としての死を徹底的に否定して、復讐の為だけに消費したかった。
    その尊厳を、命を、想いの全てを凌辱して、穢して、犯して、壊してやりたかった。
    そして死徒として蘇らせた上で、殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し尽くす為に決行するに至ったの。
    何事も諦めず、やれるだけやってみる事が人生を生きるにおいて大事だからね!お姉さんからのアドバイスだぞ✩」

    「――――――」

    さっきから言葉が出ない。おかしいな、口を封じているものは何もないのに。
    死を認められないのは、分かる。俺だって、あんな一方的な別れは嫌だった。だからこそ、この人生をかけて生き返らせると誓った。貰ったものを、少しでも返す為に。

    「ああ、それとまだ理由はあるわ。
    今話した事に比べると、これはただの嫌がらせに近いけど――――――どうせなら、キミという愛しの彼氏が見ている前で殺してあげようかなって考えたの!
    私だけじゃなく、この女にとっても記憶から消し去りたい忌むべき過去の姿。
    その忌むべき姿を、誰よりも見られたくないだろうキミに見られているという状況で延々と殺してやるのも悪くないなぁって。
    そうした方がキミにもコイツにも、絶望を等しく与えられるでしょう?私としても、普通に復讐する分より遥かに愉しめると確信できるからね!
    ほら、さっきみたいな聞くに堪えない悲鳴もさ。例えばこれから拷問を長期間続ける上での良いBGMになると思わない?
    ふふ、それなりには聞き心地のよいものになりそうよねっ♡」

  • 36二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 19:51:21

    柔和な笑顔で、弾むような声色で、悪辣と憎悪に満ちた意趣返しをノエルはスラスラと話している。

    ………狂っている。気づけばそう思っていた。思わずにはいられなかった。
    この女は、どこかおかしい。頭のネジが外れているとか、そんな生々しい類じゃない。
    ろくでなしの俺が思うのも何だが、この女は、ヒトとして越えてはならない一線も捨ててはならない倫理(もの)も全部失っている。
    怖気が、止まらない。本当の意味で“終わっている”人間というものを、見ているような気がしてならない。

    「ね、そこのところどう思うかしら?エレイシア」
    「……!」
    「アンタは私に何も、何も返してくれなかった。奪うだけ奪って、本当に何一つ。
    だったらさ、もうこうなったらアンタの悲鳴と絶望でせいぜい私を愉しませるぐらいしかないわよね。
    何も返さない、返せないなら。せめて、せめてこの私を愉しませなさい。
    復讐の味をより上等なものにする為に、つんざくような絶叫に狂いたくても狂えない絶望という名のスパイスを提供しなさい。
    そして、最期の最期に―――とびきりの死に様を魅せてちょうだいね」

    ノエルはそう言いながら先輩の目の前へと近づき、目線を合わせる。
    絶対に逃がさないと言わんばかりの、囚われの獲物を値踏みするかのような姿勢で見下していた。

    「……わたしが、あなたから裁かれる事には抗いません。然るべき報いとして、甘んじて受けます。
    けれど、彼は……遠野くんは、違う………!彼は、あなたの復讐には関係のない部外者な筈です。
    彼を、ここから解放してください。もう、十分でしょう……っ!」
    「うっふふふふふふ、口答えすんなっての。何が十分よ。そんな訳ないでしょ。
    寧ろお楽しみはこれからだってのに、いま解放するだなんてあまりにも愚か極まりないわ!
    ああ、でもアンタが案じずとも彼には一切の危害を加えないし、アンタがそのうち無様に死んだらちゃんと解放してやるから安心なさい。
    私はアンタと違って正直者だから。ウソにウソを重ねて私の心をズタズタにしてくれたアンタと違ってね。
    ………それよりも、アンタさあ。また勝手に喋ったわよね?」

  • 37二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 21:23:23

    平たく言えば最後まで八つ当たりに付き合ってくれなかったから怒ってる訳だな…アベンジではなくリベンジという感じ…とことん人間らしいノエル先生だ…

  • 38二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 21:29:04

    コレでも代行者としての瑕疵は殆どないってのがね…
    少なくともロア化した志貴を私情で生かして市井の人々の安寧を脅かしたシエルよりも遥かに代行者としての使命を全うしてる
    なんなら単独で祖を二体始末してるし

  • 39二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:01:53

    このノエルは必ず報われるべき人ではあるがこんな手段になってしまったのはなぁ…
    シエルも志貴も誰も彼女を見ようとせず、彼女の逆鱗や信条に抵触するような筋違いな言動や行動を見せつけてたのがねぇ…

  • 40二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:13:27

    「……え…………?なんで、そうなるんですか。今度は、あなたの方から、訊いてきたのに」
    「ええ、確かに私がそっちに話題を振ってからアンタは口にした。
    でもさ。“遠野志貴を解放してほしいというお願いを聞き入れてあげる”だとか、私はいつ言ったかしら?
    言ってないわよね?訊ねていないわよね?にも関わらずアンタは叶う筈もない妄言を吠えて私の機嫌を著しく害した。
    いやぁ、もう少し身の程ってもんを自覚してほしいなあってところよ」

    ノエルは先輩の髪に手を添え、そのまま撫でるような手付きで顔、頬、首へと這わしていく。大切な割れ物を扱うような丁寧さを感じられて、されど愛情のようなモノはそこに全く見受けられない。

    「ふふふ、ふふふふふふ。青がかった黒い髪、真っ白な乳白色の肌。
    暗闇でもよく判るほどに真っ赤な瞳、そして腐ったように真っ黒なか細い首。
    ああ、本当――――――握り易くて丁度いいじゃないっ……!!」
    「ぁが、かっ……!?」

    そのまま、躊躇いも容赦もなく彼女の首に手を掛けた。ぎりぎりと肉を抑えつけるような不快な音に、潰れた悲鳴が耳と脳を侵食する。

    「ぁ、あ………!っか――――、ひゅ――――あ"……!!……ぉ………ぇ、る………っ―――」
    「あら、あらあら?何?今もしかして私の名前を呼んだ?
    うんうん、名前を呼ぶってのはいいわよね。どんな時でも余裕を持ってコミュニケーションを取らなくちゃっていう意識が強く表れていて素晴らしいと思うわ!
    でもそれにしたって時と場合に寄るくない?だって今は私からの罰をこうして大人しく受けてなきゃいけないのに話しかけるってコト自体がもうおかしいよね。大事な時は黙っているべきだって教わらなかったの?
    あーあ、折角慈しみを以てぎゅぅぅぅぅって締め上げる程度で済ましてあげようかなって思っていたのに何かムカついてきた!ヒトの親切な思いやりを汲み取れない辺り、やっぱりおまえは怪物でしかないのね!
    という事で一旦このまま首の骨を頸動脈ごと握り潰すわ。どんな音が聞こえるか胸が踊るわね、エレイシア!」
    「が―――ぁ、ぁあ"………!ぃ……あ"………かは、っ……ぁ……………!」
    「本来、死徒は痛覚がないから首を絞められたって苦しくも何ともない。でも、それも秘蹟で痛覚を付与してしまえばこの通り。ほんと、こういう時は便利なものよねえ」

  • 41二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:38:23

    このレスは削除されています

  • 42二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:43:44

    ノエル先生の一番の欠点は多分前回と変わっていない…という事なんだろう
    ロアとエレイシアの混同に加えて、今ではなく過去しか見つめられない歪さ、そして今のシエル先輩には向き合わず理想の執行者だけを信じる…と
    一度完全に失敗した自分を見ても同じオチに至る辺りこれは起源か何かだろうか

  • 43二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:47:25

    「お、いま甲状軟骨が砕けた音が聞こえた!砕けた破片で血管、筋肉、甲状腺もズタズタになってるでしょうね!
    あは、そんな事言ってる間に舌骨も潰れちゃったかしら!もっと力を入れて、揉み解すように何度か締め上げて、念入りに器官も脈も血管も骨も筋肉もグシャグシャにしましょうか!」
    「ぁ―――、ぇぐ――――――、ぅ"ぶっ――――――」

    まるで束の間の息抜きで音楽を聴いて楽しむように、女は肉の潰れる不協和音を何度も何度も耳で味わっている。
    先輩の口から、どろりとした真っ赤な液体が漏れ出る。漏れ出た液体は先輩の首を、それを握り絞めている女の手を赤く濡らしていく。女は、それすらも嗤って愉しんでいる。

    狂っていた。視界に写る全てが狂っていた。こんなのを、これから目の前でずっと見せつけられるっていうのか?

    「あー、そろそろかしら?大分柔らかくなってきたし、ここらで頸椎も折っとくとしようかな。そー、れっ!」
    「――――――――――――!!」

    ごきりと、一層気持ちの悪い音が寂れた教会に響く。
    だらりと、先輩の頭が垂れ下がる。口からはどろどろと赤い水を垂らしていて、目の焦点も合っていない。
    壊れた機械人形みたいにびくびくと身体を痙攣させていて、生気を感じられない。

    「―――、―――、―――」

    息苦しい。自分も首を絞められているワケじゃないのに、酷く呼吸がしにくい。
    視界が赤く染まっていく。脳も、心も、その一色に染め上げられていく。
    椅子から立とうとするが、相も変わらず邪魔な手枷やら足枷やらが離してくれない。

    「――――――――――――!!!!」

    腹が立つ。どうしてこんな時にナイフが手元にないのか。目ざとく取り上げるな。人のモノを取るのは悪い事だと教わらなかったのか。
    ナイフさえあれば。アレさえあれば、こんな、こんな狂人(おんな)なんか――――――!

    「ちょっと志貴クン?いきなり叫ばれるとビックリしちゃうじゃないの。
    そんなに血走った目で叫ばなくてもシエル先輩なら心配ないわよ。確かに普通なら致命傷だけど、今のコイツは死徒だからね。加えて、今日は運良く満月の出ている夜。この程度じゃあ全然死にはしないわ。
    ほら、ちょっと見ていてね!今に面白いコトが起きるから!」

  • 44二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 23:26:55

    >>42

    そのシエルも結局ノエルとは向き合おうとすらしていなかったというね…

  • 45二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 00:12:10

    前回と違って裏切りや唯一認めていた贖罪すらも虚飾で飾った嘘である事が分かった以上憎悪一辺倒だからもっとキツくなりそう
    相打ちだったパラノダリアを仕留めた復讐鬼の焔も更に激しくなってる以上今回の拷問は前回の比じゃないレベルだな…

  • 46二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 00:57:46

    >>44

    妥当な話ではあるんだよな、自分と向き合おうとしてない人間と、向き合える人間はいない

    強いて言えばシエル先輩の側は、被害者として振る舞えるのに贖罪に付き合いはする辺り努力はしているか

  • 47二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 01:13:44

    ノエルは凡人である以上二度と惨めな思いをせずに強くなる為には何か代償を払う必要があったが
    そんな彼女に十四の石が行きたくあたり運命じみたモノも感じる
    それ以外の全てを捨てて復讐の業火の為の薪にした上で勝ち取った力でもあるからなぁ…
    シエルからしたら彼女と直接向き合う事は自分の罪と向き合う事と同義だから踏み出せなかったのかね

  • 48二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 01:15:42

    ある種中途半端な対応がむしろノエルをキレさせた原因入っとらんか?
    取り敢えず、ノエルにはたとえ末路が地獄だろうが一度くらいは完全勝利決めて欲しいな個人的に

  • 49二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 01:39:21

    ノエル先生もシエル先輩もどっちも中途半端な対応に関しては……ここからノエル先生が報われる方法…なんか奇跡が起きて…帰りたい故郷に帰れたら良いんだけどな…

  • 50二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 02:42:24

    女はそう囀ると、足元に転がっている肉片を手に取り、先輩の口元へ持っていって、そして潰し出した。
    そこから流れた赤い水が、先輩の口内に浴びるように流れていく。
    すると―――完全に潰れきっている先輩の首が、ぐしゅぐしゅと音を立て始めた。

    「あ………」

    血に濡れた皮膚の下で、破壊された組織が蠢きながら再生していく。中身の様子を見ずとも分かる。何しろ自分も、ああいう感じで傷が勝手に癒えていく身体だったんだから。
    表面に付着している血も皮膚に吸収され、やがて潰されていた首は完治した。同時に、先輩も反射的に身体を震わせながら意識を取り戻した。
    ぶつ切りにされていた左足も、供給された血液をもとに繊維と肉と骨と皮膚を伸ばしながら再生していった。

    「――――――は、ぁ………………これ、は」
    「おかえりエレイシア。なぁに、今日は満月だからね。足を切られて喉を首ごと潰された程度じゃ問題ないわ。
    これに懲りたらもう志貴クンを解放しなさいだなんて無理なお願いをしてこないでね?
    次そんなお願いしてきたら、それこそアンタじゃなくて志貴クンを“ちょっとばかし酷い目”に合わせるから!」
    「っ…………!!」

    シエル先輩は、震えていた。本人がそれに気づいているかは分からないが、拘束されている手と足先に恐怖と動揺が走っていた。
    それは自分が理不尽で狂気的な拷問に掛けられる事に対してじゃない。何に対して震えているかは、俺でも理解できる。

    「わかり、ました。もう、遠野くんの解放は……望み、ません。
    だから―――どうか、彼を傷つけないで。わたしが、全部、受け入れます。彼を害する事だけは、やめて……!」
    「うんうん、それでいいの。それでいいのよ、エレイシア。分かってくれたようで私としても何よりだわ!
    ―――もっとも、私の手が志貴クンに及ぶか否かはアンタの態度次第ってところだけど。愛しの彼氏を害されたくなかったら、せいぜい死ぬまで私を愉しませる事ね」

    ノエルはそう言って、先輩から離れて俺の方へと意識を向ける。
    その際に手から水を生成して、付いた血を洗い流した。……あれも白鯨の力によるもの、なのだろうか。

    「さ、それじゃ大分遅れちゃったけど最後の説明をしましょうか。
    ずばり、私がこれから一体何をするつもりなのかについてです!……と言っても、もう言うまでもないわよね?」

  • 51二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 10:01:22

    「……先輩を、こんな目に合わせて。俺にこんなものを、無理やりに見させて。
    あんたの憎しみが、ここまでだとは思わなかった。これに関しては、あんたの憎悪を見誤って本当の意味で向き合わなかった俺たちにも、非があるんだろう。
    でも、こんなの……あんまりだ。耐えられない。お願いだから、もうやめてほしい。どうあっても殺すなら、せめて、俺もまとめて一思いに殺してくれないか。
    俺も憎いなら、そうしてほしい。そう、してください」
    「……遠野、くん………っ!」

    辛い。苦しい。気持ちが悪い。心にヒビが入る。
    実際は椅子に拘束されてる以外は何もされていないのに、とても痛い。とても怖い。
    どんなに抵抗しても、どんなに■意を奔らせようと、この椅子からは抜け出せない。
    たった一本のナイフを手元から失うだけで、自分はこんなにも無力で哀れな生き物に成り下がるんだと思い知らされる。
    故にできる事と言えば、もはやこうして頭を下げて懇願するしかないワケで。
    抗う事も怒りに任せる事も、叫ぶ事も無駄というのであれば。相手の慈悲と赦しに、みっともなく縋る他ないワケで。

    「え、普通にヤダ。ダメに決まってるじゃない。
    そんなさ、キミの都合でしかないお願いで私がハイ分かりましたって了承すると思う?私の恨みを見誤ってた事を自覚できたんなら、それぐらい分かる筈でしょ?
    まあそんなのはどうでもいいとして、これから私はね。たぁ~~~~~~っぷりと時間を掛けてこの女を拷問してやるの。
    具体的に言うとね。ほら、そこに床が沈んでいる大穴があるじゃない?その穴がコイツの血と肉と骨できっちり埋まるまで甚振ろうかなってつもりでいるのよ。
    14年前に私がそこの穴でゴミのように蹲ってた時は、大体三日過ぎたぐらいで数十人分の死体を雑に積み上げればギリギリ届く程度の量になってたのよね。
    そこから凡その期間を予想すると……うーん、短くても半年辺りになるかしら。私も代行者としての仕事でずっとここに籠ってる訳にもいかないから、それも計算に含めるとまあそれぐらいはかかるからね!
    良かったね志貴クン、1年以内にこの地獄が終わってくれる可能性が大なんだからさ!私としてはもっと続いてくれるといいなってのが本音だけど!」

    「はん………と、し………?」

    意識が遠くなる。考えが浮かんでは露のように消えていく。あまりにも、あまりにも長すぎる。

  • 52二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 12:48:16

    前回は依存?っぽくなってたが今回はどうなるか

  • 53二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 13:12:38

    これ志貴くんが復讐者になるのでは…?

  • 54二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 14:49:01

    実際今のノエル先生は八つ当たりを自覚した上で、関係ない他人を好き勝手に巻き込んで暴虐を働く人外…とまあ、かつてのエレイシア(ロア)をなぞってる訳だしな…復讐も妥当か

  • 55二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 18:46:23

    「うっふふ、別にそんな言葉を失う事の程でもないじゃない。あ、もしかして食事や用足しの心配をしてるのかな?
    大丈夫!食事はちゃんと用意するし、用足しはそこの穴をトイレ代わりにしてもらって構わないわ!
    ああでも、風呂とかシャワーとかは流石に難しいわね……。あー、だったら私の店にあった浴室を貸してやろうかしら。この教会を出てから徒歩10分足らずのところにあるから、定期的に連れてってあげる。
    つっても排水機能も例外なく死んでるだろうし、水の管理は私がやんなくちゃいけないか。面倒だけど、これも必要経費っちゃ必要経費よね。これから嫌ってほど不衛生になるんだし」
    「………変なところで、彼を気にかけてくれるんですね」
    「あはは、おまえまた勝手に喋りやがったわね。当たり前じゃん。志貴クンは私たちと違って今は普通の人間なんだし、長期間付き合ってもらうに当たって最低限の体調管理には気をつけないとでしょ?」

    いらない。どうでもいい。そんな気遣いをするぐらいなら、殺すなりしてさっさと解放してほしい。
    しかし、そういう俺の気持ちなど露知らずといった様子でノエルはベラベラと一方的に喋っている。

    「さて、それはそうとこれで大方説明し終えたわね。
    それじゃあ待ちかねたお愉しみタイムに入りたいところだけど、その前に改めて三点ほど告げておくわ。
    ひとつ。エレイシアは既に察しが付いてるでしょうけど、この聖堂全体に結界を張って隔離しているので、私の許しがない限り絶対に逃げられません。つっても志貴クンは志貴クンでその椅子からは離れられないけどね。
    次に私。何があろうと絶対に見逃す事も赦す事もしないので、解放してくれだの殺してくれだのと媚びへつらって懇願したところで無意味です。志貴クンに関してはコトが済めば解放してあげるので、この悪魔が本当の意味で死に果てるその時まで辛抱強く待ちましょう。
    そして、最後にキミたち。慈悲と救いを乞い願う自由だけはあるので、この地獄から助かりたかったら私にではなく神さまにお祈りしてください。
    本当に神さまがおわすのなら、キミたちにそれだけの存在価値があるのなら、世界がキミたちをここから抜け出せるように運命を動かしてくださる筈です。その祈りが、奇蹟を結んでくれる筈です」

  • 56二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 19:17:35

    取って付けたようなシスターとしての顔と口調で、ノエルは淡々と俺たちに突き付ける。
    本当に、どうしてこうなった。なんで、もっと早く気づかなかった。なんで俺も先輩も、この人の事を一度たりとも本気で考えようとしなかった。
    本気で考えて、同じ目線になって向き合っていれば、少なくともこんなコトにはならなかったのかもしれないのに。

    「―――じゃ、始めよっか♡ まずは二つ折りにして、足の先端から内側に畳もうかしら!
    頭さえ残せば大丈夫だから、肩の辺りまで丸めてみましょう。あ、薄皮になるまでノスのがいいってアンタは言ってたわよね!是非そうさせてもらうわ!」

    ああしておけば、ここでこうしておけば。そんな後悔は、湧き出た傍から堂々巡りの中で虚しく消えていく。
    イヤだ。頼むから、お願いだから、やめてほしい。復讐に向き合うべきとしても、これは、あまりにも酷すぎる。

    「――――――遠野、くん」
    「………!」
    「わたしは、愚かです。自分の我儘を優先して、それで少しでもあなたに幸福が実ってくれる事を願って。その結果、こうなる事も知らずに。
    わたしが死んだせいで、巡り巡ってあなたを巻き込んでしまった。ノエルも、あなたも、ずっと苦しめてしまった。
    ……………その罰を、これから受けます。ヒトの心が分からない化け物らしく、惨めに甚振られた果てに殺される事を、潔く受け入れます。
    ―――ごめんなさい。ほんとうに……ごめんなさい」

    「―――――――――」

    ………違う。違う、違う。それは違う。
    なんで、なんであなたが謝るんだ。確かにノエルと本当の意味で向き合わなかった責任は、俺たちにある。
    だけどこれは、もう復讐ですらない完全な狂った八つ当たりだ。非は寧ろノエルにあるとさえ言っていい。
    だから、あなたがそんな震えた声で俺に謝る必要なんかどこにもない。ないんだ。
    なのに、この期に及んでどうして、そんなコトを。

  • 57二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 19:51:40

    「あっそ。それは殊勝な謝罪精神ね。健気すぎて泣かせるじゃない。
    あ、私には謝らなくていいわよ?今更アンタの謝罪とかどの面すぎて要らないし、それだけで私自身も分からないほどブチギレるでしょうから。
    よい、しょっと―――それじゃあ、クラスメイトが受けた痛みと恐怖から味わってみましょっか!」

    「っ、ぁ―――あ"ああ"あっあああ"あ"あ"ぁぁあ、あ"ぁぁぁああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」

    教壇に置かれて、ぶちぶちと音を上げながら、大切な人が潰れていく。
    蛇口(クチ)から悲鳴と中身をどろどろと零しながら、火に炙られて丸まるイカの足みたいにぶちぶちくるくると畳まれていく。
    耳を塞ぎたくても、目を覆いたくても、現実(ここ)から逃げたくても、何もできない。

    俺は、どこまで行っても無力だった。
    俺は、針に縫いつけられた虫の標本だった。一番動かなければいけない時に動けない“物”だった。
    俺は、大切な人が狂人の虐殺に消費されようとしていた事に何一つとして気づけなかった無能だった。

    俺は、大切な人に幸せになってほしかった。

    俺は、大切な人が復讐と正面から対等に向き合えるようになってほしかった。

    俺は、大切な先輩(ひと)と、一緒に生きていきたかった。


    俺は、


    俺は、


    俺、は――――――。

  • 58二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 20:24:54

    前回エンドと違って拷問の残虐度合いが格段に増している…
    ノエルと一体化した十四の石と白鯨はどう思っているのだろうか
    執念と狂気の度合いでいえば前任者の巌窟王を遥かに超えてるぞ

  • 59二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:21:48

    なんとなく巌窟王というより邪ンヌを思い出すかなーって感じ、変な所で真面目なのも

  • 60スレ主25/04/24(木) 23:05:35

    >>58

    精神体ノエルちゃんも割とドン引いてそう

    最初こそ笑ってるけど支離滅裂で無茶苦茶な言いがかり付けながら先輩の首を握り潰した辺りで段々と引き笑いの顔になっていくんだ

    ベースこそ死徒ノエルである故に良くも悪くも人間的だしね

  • 61二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 07:55:44

    なんかシエルを人間として死なせてなるものかっていう意志をひしひしと感じる…
    他の√でも志貴呼び出しからの死徒化暴露→拷問全カットで目の前でぶっ殺す→シエルが死徒と死ぬ事で地獄行き確定&志貴の目論見を完全に潰す
    これは確実に起こりそう
    コレぐらいならまだ納得は出来そうなんだけどなぁ…

  • 62二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 08:10:40

    DAY13〜15の間のシエル&志貴(特にシエル)の発言にフラストレーションが溜まりまくってたから
    ノエルが地獄に行こうが復讐を最期まで完遂して欲しい

  • 63二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 08:24:59

    正直ノエル先生はノエル先生で筋が通ってない上に行動も八つ当たりだし…そろそろ派手に失敗して転けてもまあ笑える状況だな

  • 64二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 09:59:04

    ノエルが悪魔エレイシアに復讐を完遂するのを見届けたい自分
    VS
    志貴クンが奇跡をおこして狂鬼ノエルからシエルを救い出すのを見たい自分
    VS
    ダークライ

  • 65二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 11:37:47

    幽閉されて愛しい人と引き離されて…勝手な嫉妬で幸せを奪われ、神父に救われたエドモンの宝を、化け物になったシスターが、フェルナンよろしく八つ当たりに走り愛し合う二人の幸せを奪おうと閉じ込める……本当に面白い状況だな…

  • 66二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 14:18:09

    そこからはずぅーっと、ずぅ~~~~~っと愉しい楽しい報復の日々が過ぎていった。
    考えつく限りのありとあらゆる責め苦を与えて、それらに悶えて叫び狂うエレイシアと何もできずに絶望しながら見続ける志貴クンの顔を見るのは猛烈に背徳的だった。

    「さあ、今日の分の“エサ”よ。たんとお食べなさい!」
    「…………ぁむ、んぐっ……ん、ん……んむ……っ………」
    「………………」

    ある時は志貴クンの前でエレイシアが自分の手足やら内臓やらを貪ってるのを見せつけたり、

    「はーいご注目ぅ!今からこの物騒なシュレッダーにエレイシアを入れてぐちゃぐちゃにしていこうと思いまーす!
    刃の部分は秘蹟で聖別済みなんで、普通にミンチになるよりずっと痛いでしょうねぇ。
    じゃ、どんな音と悲鳴が響くか楽しみで仕方がないのでさっさと始めちゃいましょー!稼働スイッチオン♡」
    「あ"あ"あぁぁああっがあああ"ああぁ"あぁぁぁぁああ"っっ………!!!!!」
    「ぁ―――ぁ、あ――――――」

    ローラー回転式の工業用シュレッダーにかけて細切れの肉ミンチにしてみたり、

    「これまでずっと頭だけを残して拷問にかけてきたけど、私やアンタが仕留めてきた死徒の中には頭が吹っ飛んでも十分な血液さえあれば再生するような奴も結構いたわよね。アイツら生ける屍も同然なのに無駄に生命力強いんだから、ホント始末に負えないよねぇ」
    「ぁ――――、ぁ――――、ァ――――」
    「ほら。こんな風に眼球を抉り取って視神経も破壊して、頭部を切開して脳に直接メスをぶっ刺して掻き回しても、アンタは死ぬ事なく生きている。並の死徒ならとっくに死んでるってのにさ。
    あ、ここに聖水をぶっかけたらどうなるかしらね。アンタなら死にはしないでしょうし、ちょっとばかり発狂してみて?」
    「――――――――――――!!!!!」
    「……………せん………ぱぃ……」

    頭部に損傷を与えてもコイツの場合はどこまでしぶとく生存しうるのか、という耐久実験をやってみたり。

    とにかく色々と、それはもう色々と試してみた。やっている内に日がどんどん過ぎていって、次第に二人とも最初と比べて大分やつれていった。
    私は変わらず普段通りのテンションで、今日も丸ノコで腹を掻っ捌いてから内臓を火炙りにした後に聖水で消火した。

  • 67二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 14:45:28

    エドモンからのノエル評も聞いてみてぇな…
    アヴェンジャーのクラス別能力で復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルでもある復讐者があるけど
    ノエルの場合これは死徒や吸血鬼に殺された人々の怨念を際限なく集めて力とするスキルかな?

  • 68二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 16:08:05

    どっちかっていうとバーサーカーのクラスに適性がありそうだな…アベンジかリベンジかでどっちかつったら後者だしなノエル先生

  • 69二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 21:01:28

    そんなこんなで気がつけばもう半年!いやぁ、一つの事に夢中になっていると時間っていうは本当に早く過ぎ去っていくわねぇ。
    とはいえ肉のプールの方はまだ7割も埋まっていないけど。代行者としての活動もあるから任務によっては一ヶ月以上離れる事もあったし、これぐらいに収まるのが妥当ね。
    まあ今はそんな事よりも、今日は趣向を変えて面白い戯れを思い付いたからさっそく行動に移さないと!

    「はぁい、エレイシア!志貴クン!元気にしているかしらぁぁぁぁ?」

    扉を開けて礼拝堂へと入り、2人の様子を伺う。うん、いつもと変わらない感じで何よりね。
    ただ志貴クンの方がちょっと痩せぎすになってきてるかな?病気とか患われるとクソ面倒だから後で栄養になるものでも食べさせようかしらね。
    エレイシアは拷問を終える度にちゃんと“食わせてる”から大丈夫そうね。壊れた人形みたいにピクリとも動いてないけど問題ないわ。

    「2人とも元気そうで良かったわ。つっても二日ぶりだけどね。
    それより聞いて!今日の拷問はね、少しばかり趣向を凝らした内容に決めたの!
    ほら、これまではずっとずっとずっとエレイシアを憎悪と愉悦のままに虐殺してばっかだったじゃない?だから偶には虐殺による苦痛以外を与えてやって弄んでみるのもいいかなって。
    いつも私を愉しませてくれているからね。これはそのご褒美と捉えてもらってもいいわ!」

    「…………急に……何なん、ですか」
    「……………………………」

    あら、あらあらあらあら???
    ご褒美を与えてやるっつってんのに何なのかしらこのつまらない反応は。イラッとくるな。
    エレイシアは掠れた声でか細く返事してくれたけど、志貴クンは無反応だし…………あ、もしかすると唐突なご褒美というサプライズを言い渡された事で緊張しちゃってるのかも?
    うん、確かによーく見たらもの欲しそうな感じに見えなくもないわ。つまりこれは期待されているという事ね。ふふ、それなら今から口にする事はさぞ喜んでくれるでしょう!

    「うふふふふふ、そんなに急かなさなくたってこれから言ってあげるわよ。

    ――――――今から私の前でまぐわってもらえない?恋人同士の尊い愛による情交ってのを見たくなったからさ」

  • 70二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 22:25:09

    「…………いま、なんと?」

    ふふ、おまえは何を言ってるんだって顔で聞いてくるわね。そんなに理解不能な発言というワケでもないじゃないの。

    「だぁかぁら、彼と性交しろって言ってんの。言葉の意味分かるでしょ?
    いえね、理由は単純な興味なんだけどさ。死徒との性交による記録が教会にあるのはアンタも知ってるわよね?
    そこで少し思ったのよ。人間が死徒とまぐわったらどれほど汚染を受けるのかなぁって。
    死徒の肉体って人間の時よりも格段にバージョンアップされてるから、その分アッチの方も名器なんでしょ?
    さぞ気持ちがいいんだろうけど、無論私は動く屍に発情するほど捻じ曲がった性癖は持ち合わせていないわ。
    だからここはどうせなら彼氏である志貴クンをアンタにあてがうのも悪くないかなって考えたの。死徒との濃密な粘膜接触による汚染具合もついでに確認できるしね」
    「―――――――――」
    「―――まって。待ってください。
    ノエル、あなたは………なにを、言ってるのか、分かってるんですか………?
    わたしは、ただの死徒じゃない。二十七祖の原理血戒を幾つも抱え込んだ、穢れた呪いの塊そのものです。生きているだけで、周囲を無差別に汚染する猛毒なんです。
    そんなわたしに、今から……彼を受け入れろ、と………?」

    ふぅん、何だコイツ。ペラペラとよく喋るじゃない。つまり何が言いたいってワケ?

    「ええ、さっきからそう言ってるじゃない。好きな人と存分に愛し合えるのよ?なにか不満があるの?」
    「―――イヤに、決まってるじゃないですか………っ!
    彼は、あなたの復讐とは無関係な部外者だった筈です。解放してほしい、とは言いません。けれど、わたしに対する責め苦に直接巻き込もうとするのは、やめてください。
    それに、わたしのような呪いの塊と身体を重ねようものなら、遠野くんの身体も呪いによる侵食を受けてしまう。そうなれば、侵食を受けた分だけ再び死徒の肉体に近づいてしまうかもしれない。
    それだけは、できません。できる訳が、ありません………!」

    …………はぁ、そんなコト言うんだ。折角私が柄にもなく恋人としての営みを許すって言っているのに、ちゃんとその意図も話したのに、そうやって理屈を並べ立てて拒絶するんだ。

  • 71二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 22:56:06

    つまりコイツは、私の言う事が聞けないのか。私の情けと慈悲を、素直に受け取れなという訳なのね。
    ショックだな。悲しいな。悲しくて悲しくて悲しくて悲しくて悲しくて悲しくて――――――苛立ちが募って仕方がないなぁ。

    「そう。よく分かったわ。じゃあ、アレよ。今からアンタに選択肢をあげる。
    私の手で強引にこの子の血を吸わされるか。それとも大人しくまぐわうか。どっちがマシなのかを選べ」
    「……!!」
    「ほら、提示してやったんだからさっさと選びなさいよ。10秒待ってやるけど、選べなかったらその頭を掴んでこの子の首筋に押し付けるからね。
    はい、10―――9―――8、」
    「あ、ぁあ待って!待ってください!分かりました!!分かりました、からっ……!!
    あなたの、言う通りに……します。甘んじて彼を、受け入れます。ですから、それだけは………っ!!」

    あ、待って。笑うな笑うな。態度の変わりようが露骨すぎるからって吹き出しそうになるな。
    あんなにも必死になっちゃって、本当に大好きなのね。仮にも今は死徒のクセに、どうしてそんな人間的な感情が未だに残ってんのかしら。
    好きだからこそ、吸いたい。そんな風に愛情が捕食衝動へと反転したって全然あり得る筈なのに。

    「うん、流石に身のほどを理解してもらえたようで何よりだわ。これで尚も生意気に言い返してくるんなら、彼の首筋を切り捌いてアンタが吸血する他ない状態にしてやるところだったんだから。
    賢明な判断だったじゃない、エレイシア?」

    思えば、コイツは半年前からずっと人間的な感情を失っていない。
    記憶の中のノエルはそれまで吸血鬼にだけはなるまいと鉄の意思で決意していたにも関わらず、いざあの女の手によって死徒に堕とされた途端に吸血鬼の精神に変貌してしまっていた。
    死徒になるという事は、即ち人間とは全く異なる生物的価値観のアップデートそのもの。人間としての倫理や意思など、濁流に揉まれる木の葉の如くに散っていく。
    だと言うのに、この女はシエルだった時とほとんど変わっていない。これが意味するところは、やっぱり過去に一度『経験』しているからなのかしら?

  • 72二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 23:58:13

    エレイシアの吸血鬼体験は正気のまま自分の所業を見せつけ続けられる事…なので
    シエル先輩の場合シンプルにノエル先生よりも精神が頑丈ってだけって線もあるな…

  • 73スレ主25/04/26(土) 01:58:30

    このSSの先輩が死徒化しても人間性を保ってるのは無論スレ主の独自解釈による描写ですけど>>72の人が言うように、そもそも原作の時点でロア化して本人の精神も「人の血肉おいしい!」状態に堕ちて尚も姫君に殺されるその時まで正気を手放さなかったんですよね

    それなら本人の意識そのままで死徒化しても(血を飲む事自体には抵抗が無くなるだけで)己を律して戒める黄金の精神は決して揺らがないだろうなと思うんですよ

    志貴クンの言うように先輩は最初から善(つよ)い方の人間ですし

  • 74二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 02:09:59

    というか強い肉体に見合うぐらいに精神の強度もあるって事よね
    ノエルに関してはどちらも凡人だったからこそ肉体を外付けの十四の石や白鯨で引き上げたゆえにそれと同等の負担が精神にもかかってくる訳で 
    ノエルは凡人の精神でそれを耐える為に精神、果てには魂にまで復讐という方向性に向けて一本化させないとと駄目だったゆじゃないかな
    それだと復讐一直線で周りを一切気にしないと思えば代行者として無辜の人々に向けては復讐を中断するという事あるが

  • 75二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 09:06:41

    1周目の記憶があるからその分精神力に余裕があったりしたり...とかもありそう

  • 76二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 09:31:50

    「……ま、それも割とどうでもいっか」

    例え人間性を失っていなかろうが、どの道故郷を食い物にした仇として殺す事に変わりはない。
    何なら仮に私がどこかで死んで復讐を完遂できずに終わってしまったとしても、こうして死徒という悪魔(いきもの)に堕ちた時点でどれほど高潔に生きようと最期は必ず凄惨な末路になるだろう。
    そこを考慮した上で前向きに捉えるなら、ある意味ではどう転ぼうと私の勝ちと言えなくもないかもね。

    「ただ―――まあ、うん。それはそれとして。アンタさ、そうして素直になってくれたとはいえ、一度は思い切り拒絶した事には変わりないよね。
    ちょーっとだけ癪に障ってるから、彼と愛し合ってもらう前に軽めの罰を受けやがれ✩」
    「ぇ……軽めの、って――――――ぅ、あ"ぁぁぁぁあ"あ"あ"あぁっぎぁあ"あ"ああ"あ"ああぁぁぁあ"!!??」

    理解が追いつく前にエレイシアの左目にハルバードの先端を突き刺し、そのまま眼球を器用に抉り取る。続けて間髪入れずに右足も切り落として愉快な悲鳴を上げさせる。

    「あ"……あ、あ"あ"ぁっが、ぁぁあ"…………っ!!」
    「うん、いいザマになったわね!このまま何もされずに志貴クンと愛し合えるとでも思ったかしら?
    ………私にもね、14年前に密かに好意を寄せている人がいたの。でも、その人も結局は動く屍に貪られて私の目の前で死んでしまった。
    ほら、アンタも微かに覚えているでしょう?教会(ここ)に集まった血袋(にんげん)たちを次々に殺していく中で、その手で片目と片足を戯れに奪った東洋人の男をさ」
    「…………!」
    「無論、アンタと志貴クンみたいに両想いだった訳じゃない。私の一方的な片想いだったわ。
    それでも、彼の事が好きであるのは変わらなかったの。その時は一方的でも、何とかして振り向かせようと涙ぐましい努力をして、人生で初めての恋にお熱になっていた。
    それをアンタは、おまえは、あ、ああ、あんなに惨たらしく追い詰めて、そのせいで、彼は私を都合のいい囮にして、見捨てて!そのまま骨になるまで貪られて、絶叫を上げて苦しむ間もなく死んでいった!
    私の人生初めての恋は、恋した人は!家族やクラスメイト、故郷諸共に儚く散っていった!おまえに、全部全部全部全部全部散らされたっ!!」

  • 77二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 10:16:59

    今となっては顔も名前も分からず、どんな声だったかすらも曖昧なダレか。ああ、可哀想。コイツさえ生まれて来なければ、貴方はそのうち誰かと結ばれて今も健やかに生きていただろうに。

    「だからおまえもそうやって見るに堪えない姿でこの子とまぐわえ。死んでいった彼と同じ姿で恋人と愛し合え。
    ふふふふふふふうふううふふふうふふ、是非とも高みの見物で観賞させてもらおうじゃない。
    目と足から穢れた血を撒き散らしながら!恋人のモノで貫かれて!どちゅどちゅと品のない音を立てて股を濡らして!蕩けきった声で汚らしくアンアン喘げるもんならさぁ!!」
    「………っ………!!」

    耐え難いだろう苦痛に顔を歪めているエレイシアを横目に愉しみながら、志貴クンの拘束を外していく。
    てっきり解いた瞬間に抵抗の一手を出してくるかと身構えていたけど、全て外しても力なく項垂れているだけだった。
    全く可哀想に。この分だと反抗の気力も起きないほど相当に追い詰められているようね。まるでいつかの無力で愚かだった小娘を思い出すわあ。

    「どうしたの志貴クン、そんなに落ち込んで。キミのだぁい好きな人とこれから愛し合えるのよ?
    まさに棚から牡丹餅の機会でしょうに。普通なら、ここは男としてテンションが舞い上がるところじゃないの?」
    「…………………………」
    「うーん、だんまりか。“ソコ”も全然反応してないし、どうやら思った以上に参っちゃってるみたいね。
    となれば仕方がないわ。ここは――――――えいっ♡」

    「――――――がっ、ぁ……!!?」
    「っ、遠野くん!?
    ノエル、彼に何をして………っ!?」

    お、流石ロアの知識を継いでいるだけあってすぐに察しが付いたようね。まあ、そんな大袈裟な事はしてないけど。

    「何って、魅了と暗示を併用してこの子にかけただけよ。見ての通り、直接的な危害は加えてないからそこまで慌てる事もないでしょう。
    私だってこの一年半をダラダラ過ごしてきた訳じゃない。魔術の研鑽だって凡才なりに頑張ってんのよ。
    とはいえ流石に真祖の魔眼や高位の死徒のそれには及ばないけど、それでもアンタを意識の矛先として出来うる限り強力に調整してやったわ。ほら、その証拠にズボン越しでも反応してるのが丸わかりでしょう?
    それじゃあ私は椅子に座って見ておくから、せいぜい理性が緩み切った彼に犯されなさい!あっははははは!」

  • 78二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 10:49:39

    楽しんでるなぁ…
    シエル先輩がこんな大怪我してる状態でヤったら志貴クンにも血がかかって汚染の割合が更に深刻化しそうだけどノエル先生にとってはそれも狙いなのかねえ

  • 79二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 14:11:32

    志貴「…この瞬間を待っていたんだ!!」
    みたいになりませんかね?……ならない? 
    そう……

  • 80二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 21:35:19

    「はァ―――ア、ァ―――ァ―――」

    『この女は、自分のモノ。だから好きに犯してしまえ』―――魅了と暗示による強迫観念にも近いその命令を直接脳にかけてやった影響で、今の志貴クンは理性のない泥酔状態だ。
    おぼつかない足取りでエレイシアへと向かっていき、そして肩を掴んで押し倒した。

    「遠野、くん……」
    「せん、ぱい。先輩、せんぱい………っ!」

    志貴クンは息を荒げてエレイシアを見つめている。しかし、そのままで手を出そうとしない。
    あれ、おかしいな。普通の人間なら押し倒した時点で獣のように盛って乱れまくるほどに調整したんだけど………もしかして、葛藤している?

    「ぐ、ぅ―――ふぅ、は………ぁあ、ァ………!」

    「……いいんです。いいんですよ、遠野くん。
    以前にも言った記憶がありますけど、貴方は国宝級のお人好しです。そうして堪えているのも、わたしを想って我慢しているのでしょう? それは、とても嬉しいです。
    ですが、今のわたしは吸血鬼です。何をされても同情の余地のない、ただの化け物なんです。
    それに……ここで動かなかったら、痺れを切らしたノエルがわたしだけならともかく、貴方にも何をするのか分かりません。それは、とても怖い。
    だから、好きに使い倒して構いません。こんな穢れきった身体でも、遠野くんを気持ちよくできるなら。貴方をその苦しみから救えるのなら。どうぞ、満足するまで使ってください。
    わたしも、遠野くんに使われるなら、喜んで貴方を受け入れます。だから―――来て……」
    「――――――!!」

    抉られた左目の空洞から血を垂れ流しながらも、エレイシアは涙交じりの右目で、志貴クンの首に腕を回す。
    それが最後の一線を超えたのか、志貴クンも応えるようにしてエレイシアの唇を貪るように奪う。片手で胸を揉みしだき、もう片手で半ば無意識にズボンのベルトを外す。
    そのまま2人はお互いを情欲のままに貪り始める。汗に濡れ、唾液に濡れ、血に塗れながら耽った。

    「まあ、実際は志貴クンが貪ってるけど。ふふ、それにしたってエレイシアもなーんかまんざらじゃないツラしてるわね。
    私(ひと)から幸せを奪っておきながら、自分は恋人との情交に耽る幸せを味わう。いやあ、さぞ気持ちがいいんでしょうねぇぇぇぇ?」

    歪で、狂っていて、壊れていて、背徳的で退廃的な夜は続く。甘美で醜悪な音色を奏でながら――――――。

  • 81二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 21:40:57

    見た感じ動物の交尾を観察するのに1番近いのか?

  • 82二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 00:15:56

    おかしい
    志貴シエによる恋人同士の初々しい蜜月の時なのにどうしてこんなにも悲しいんだろうか
    ノエル先生にとことん中途半端な対応してしまった事への因果応報と言えばそれまでだけどそれにしたって可哀想なんじゃが……

  • 83二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 01:08:17

    >>81

    まさか前回の√における自分がその“動物の交尾”を自ら進んでヤったなんて夢にも思わないだろうな

    ↑で私は動く屍に発情するほど捻じ曲がった性癖は持ち合わせていないって言ってるけど別√の世界線だと思いきりシエル先輩を抱いてるという何とも言えない皮肉

  • 84二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 01:12:48

    >>83

    その時にはまだシエルが完全にノエルを裏切ってないからまだ絶対的に尊敬してる姿が残ってるのよね…

    それの有無は大きい

    しかも今回の顛末は最悪に近い形で押し付けられたモノでもあるし

  • 85二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 01:17:32

    このレスは削除されています

  • 86二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 01:20:38

    てか元からシエルの事を人じゃなく死徒と同じようなヒトの形をした化け物だと思ってそうな節がある
    ヒトの形をした化け物でしかないってのは一貫しててそれでも自身の贖罪の為に動いていた姿があったからこそ人でなくとも認める事ができてた感じするし

  • 87二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 10:16:04

    魔術解いた後の志貴の反応楽しみ

  • 88二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 13:18:19

    「ボンジュール、志貴クン!」

    翌日、私は眠っている志貴クンを起こす。
    彼はあの後に体力を使い果たして気絶するように眠ったので、そのまま身体を洗ってやってからまた椅子に拘束した。
    それにしても凄かったわねぇこの子。普通の男なら大体二~三回ほどで落ち着きそうだけど、十数回以上出してもまだ腰を動かしてたのは流石に驚愕を通り越してドン引きだわ。
    確かに彼の肉体はそれなりに仕上がってるけど、重い病弱体質な事もまた事実。どこにあんな体力があるのやら。

    「っ………ノエル、さん……?」
    「ええ、ノエルさんよ。いやあ、昨夜は実にお楽しみだったわね?あそこの愛しい彼女を道具のように使い倒しまくってさ。本当凄かったんだから!」
    「……………………」

    これ見よがしにエレイシアの方へと指して、彼の視線をそちらに誘導する。
    アイツは何を言う事もなく、ただ凄ぉく気まずそうに志貴クンから目を反らしている。まあ、文字通りの初夜を過ごしたんだからああいう反応も仕方がないか。
    ああもう全く、本当に人間臭いわね。他人の幸福と尊厳を踏み躙って簒奪の限りを尽くす死徒(バケモノ)の自覚はあるのかしら?

    「………は……?あんた、何を……言っているんだ……?」
    「覚えてない?ふふ、まあそりゃそうよね。あの時のキミは強制的に理性トんでたんだし。もっとも、そうさせたのは私だけど。
    いいわ、それじゃあ教えてあげる。昨日の夜にぃ、キミが一体どんなコトをシちゃったのかをさぁ?」

    そこから私は丁寧に丁寧に丁寧にコトの仔細を説明した。話を続ける中で志貴クンは呆然としていき、エレイシアはただただ震えながら話が終わるまで待っていた。
    ああ、いい。実にいいわ。恨んでいる奴とそれを必死こいて庇う奴。ソイツらをこうして掌の上で躍らせている事に対する優越感と愉悦感。
    恋人同士としての愛の営みでさえ、私の手でめちゃくちゃにできる。今はただ、この感覚に酔いたい気分だ。

    「―――ってコト。よかったね志貴クン、これで晴れて童貞を卒業できて♡」
    「――――――おま、え。おまえ、おまえ、おまえっっ……!!!
    つまり、おまえのせいで!!お、俺は……俺は、先輩、を……っ!!!!」

  • 89二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 14:06:16

    「やあねぇ。確かにキミをエレイシアに無理やりあてがわせたのは私だし、その怒りはごもっともよ。
    でも、発端がどうであれキミがアイツを組み伏せて犯しまくったのも変わらない事実でしょう?恋人らしいムードもクソもなく、ただのケダモノ同然にひたすらに劣情を肉穴にぶつけてさ。
    だから私は悪くない、なんてとぼけた事は言わないわよ。けれどエレイシアの愛(やさしさ)に付け込んで、アイツの苦しみを無視して自分の欲求を満たしたのは間違いなくキミの“罪”でしょう?」
    「ぁ―――ああ、あああ……あ、ああ………!
    ごめん、なさい。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい………っ!!!!」

    彼は私に対する怒りを剥き出しにしながらも、その怒りを塗りつぶすほどの自責の思いでエレイシアに謝罪する。
    それこそ罪を自ら認めて懺悔をする咎人ように、何度も何度も繰り返している。

    「うんうん、辛いよね。罪悪感で胸が張り裂けてしまいそうよね。愛している人を、もっとも望まぬ形で傷モノにしてしまった事への自責で狂いそうよね。
    それなら―――他ならぬキミの為に、私がシスターとして告解の機会を設けてあげるわ!」
    「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」

    あー……?全っ然聞く耳持たずになってるわね。こりゃあちょっとヤバいかも?
    うーん、告解っていうのは本来なら死徒なんかに任せるのは到底赦されるべき行いじゃないけど、こうなってしまったら仕方がない。

    「エレイシア。なんか見ての通りこの子ぶっ壊れちゃいそうだから、アンタがこの子を宥めてやってくれる?
    他ならぬアンタがこの子の懺悔を赦してやれば、寸でのところで正気に戻ってくれそうだしね」
    「………ええ……そうです、ね」

    椅子の肘掛けを掴み、雑にエレイシアの前まで引き摺る。志貴クンは変わらず蓄音機にようにごめんなさいと復唱し続けているけど、私としてもこれは不味い。
    だって、本当にこの子の頭がおかしくなったらエレイシアが苦しむ姿を見せつける事の意味が無くなる。それはダメだ。この子には、この女が死ぬ瞬間まで正気でいてほしいんだから。
    それこそが、私の仇を庇って私の復讐を阻もうとする邪魔者への相応しい見せしめなんだしね。

  • 90二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 18:33:31

    「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさ、」
    「―――遠野くん、遠野くん。そこまでして謝らなくていいんです。あれは仕方がなかった事で、わたしもまた覚悟の上でした。貴方の過ちは、わたしが全て赦します。
    だから、ほら。どうか、顔を上げてください。遠野くん」
    「…………せん、ぱい」

    優しく、柔和で、慈愛の感じられる声で、エレイシアは彼の懺悔を赦免して慰める。断罪する事も非難する事もせずに慈しみを以て罪を赦すその様は、まさに聖人のそれだった。

    「むしろ、わたしの方こそ謝らなくてはいけません。わたしが、貴方ばかりを見てノエルを蔑ろにしたせいで、結果として貴方を巻き込んでしまった。しなくていい思いを、望まぬ行為を無理やりにさせてしまった。
    あの時。ロアと共に死んだ貴方をそのまま眠らせてあげていれば、こうはならなかった。でも、わたしにはそんな事……できる筈が、なかった。
    ごめんなさい。わたしの自分勝手な我儘のせいで、貴方を……こんな、苦しい思いをさせて、しまいました」
    「――――――先、輩……」

    絞り出すような声でエレイシアはそう言って、志貴クンの足にしがみついて首を垂れる。その潔い言葉に、ごめんなさいと繰り返すだけだった彼は黙った。

    ……本気で、謝罪しているんだろう。おちょくってる訳でも皮肉を言って遊んでる訳でもなく、心からの誠心誠意で彼の為に謝っているんだろう。腹正しいけど私にも、それ自体は目に見えて伝わってくる。

    だけど、そんな罪悪感とか責任感とか、相手を赦す心とか愛する心なんてモノは今だけだ。
    仮に私を殺すか出し抜くなりしてここから出れたとしても、死徒である以上はどう足掻いても人間の血を欲するようになる。
    そうして吸血衝動に負けて初めてヒトを殺した時、おまえはその行為に愉しさを見出して、日常の中で『何かあれば殺す』という行動選択が常に付き纏うようになる。
    そうなればヒトとしての信念やら思いやりやら、優しさやら慈愛やらなどと言った感情はボロボロと崩れ散っていく。
    おまえはもう人間じゃない。人間を喰らう化け物だ。自分の快楽の為に多くの人間を笑いながら殺し尽くす悪魔だ。

    だから、さっさと彼を殺してしまえ。彼との情愛なんてどうでもよくなってしまえ。
    いつまでもそうやって――――――私の前で“人間として”振る舞うな。

  • 91スレ主25/04/27(日) 20:13:18

    >>67

    エドモン「クハハハハ!まさか俺という存在の他にその力を行使する者がいようとは!それも教会の代行者と来た!

    加えてだ。その焔(ほのお)に拘るだけに飽き足らず、本来であればその身に余る筈の強大な力をも手にしているというのか。

    なるほど。即ち、おまえという女もまた――――――全てに火を灯し、焚べてきたのだな」


    モンテ「己が怨敵を滅ぼさんと決起し、ヒトの肉体も心も火に焚べて尚も怨讐に突き進む。その怨嗟に報いる為であれば、どれほど凄惨な所業であろうと嬉々として実行に移す。

    さりとて、今を生きる罪なき無辜の人々にはその焔を浴びせるには非ず……か。

    代行者ノエル。おまえのその在り方は、人への博愛と、魔性を殲滅する二面性で成り立っているのだな。

    それは、なんとも――――――正気の埒外にいる一方で、生真面目なものだ」



    2人の巌窟王からはそれぞれこういう感じの評価が聞けそう

    エドモンが「へーコイツも自分と同じ力持ってるんだ!すげー」って感じに興味関心を抱いてるイメージ

    イドモンが「コイツ狂ってるけど何だかんだで人間大好きみたいだし、地雷さえ踏まなければ常識人寄りではあるから我が星と接触しても一応大丈夫か」って分析してるイメージ

    少なくともスレ主はこういう妄想かなあ

  • 92二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 20:46:50

    過去のノエル先生ならこの評価も納得ではあるな…今は完全に道を踏み外したが…無辜の民を庇護し続けた事は事実だもんな…
    とはいえ、ノエル先生が今語った吸血衝動の話と同じに…復讐の怒りに負けて一般市民だけは巻き込まない禁忌を平然と犯した訳だが
    邪魔をしたから復讐に巻き込んだ、気に入らないからもっと責めても良い…最悪死んでも知らん振りとは…なんていうか…堕ちると際限がないってのは可哀想な人だよなぁ…

  • 93二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 21:02:36

    今回はノエルが志貴を招き入れた感じだけど
    志貴を一切関わらせないでフルシカトで復讐してる時に乱入して来た場合なら問題はなかった
    この場合志貴言い分を聞く理由すらないし

  • 94二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 00:00:09

    ああ、ムカつくな。腹がムカムカして気分が悪くなる。ストレスなんて14年前からとっくに許容量をオーバーしてるから特に問題ないけど、それにしたって苛立つものは苛立つ。

    「……ふん、もういいでしょ。じゃあ戻すね」
    「あっ………はい」

    不機嫌に思いつつも志貴クンをエレイシアから引き離す。
    さて、懺悔と赦免の茶番が済んだところでどうしようかしら。しばらくはまた拷問コースで肉のプールを埋めていこうかな?
    でもなー、なんか物足りないんだよなあ。今の時点でも十分に絶望を与えられているけど、この女の瞳にはまだ微かな希望の灯が残っている気がする。
    『自分が大人しく従順にしておけば、彼に危害が及ぶ事はない。仮に自分が死んでも、その時は彼は解放される』。そんな風に思っているんでしょうよ。
    ああ、うん。そういう淡い希望に縋ってるのは、イラッと来るけど一方でそんな悪くはないかも。
    だってそれだけ希望を抱いてる分、その僅かな希望すらも絶望の淵に堕とされて消えた時の顔が、実に愉しみではあるからね。
    そう、例えば――――――

    「ああ、そういえば一つ思ったんだけどさ。昨日の行為中に、傷口から漏れ出たアンタの血が意図せず志貴クンにかかってたわよね。
    行為が終わった後に私の方で一応洗い流したとはいえ、呪いの塊であるアンタの穢れた血を多少は浴びたんだ。
    さて、一体どこまで汚染されてしまってるんでしょうかね?」
    「―――それ、は」

    お、動揺してるしてる。そうそう、そういう顔が見たかったの。
    死徒の血を直接肌に浴びた以上、後から洗い流そうったって汚染による侵食を受けたのは間違いない。
    となると、今の志貴クンは…………ふふふ、大体4割前後の割合で死徒と化しつつあるんじゃないかしら?

  • 95二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 10:00:09

    あっぶね保守保守
    この√では果たして復讐完遂できるのか
    個人的には前回はあと一歩というところだっただけに完全勝利してもらいたいかなあ

  • 96二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 11:23:42

    完全勝利つってもノエル先生が一番欲しい家族や故郷は二度と帰ってこないのが悲しい所だ
    結局八つ当たりでしかないから終わったところで誰も報われない

  • 97二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 19:54:43

    >>96

    勝っても負けても報われない

  • 98二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 00:16:23

    てかこの下法を思いつかなかった時のエンドってどうなってたんだろ
    志貴死亡√だと最後にシエルを殺した上で最後の審判の時に永遠に復活できないように死体を焼いて終わりだろうけど
    生存エンドだとただただノエルが可哀想な状態で志貴&シエル勝ち逃げエンドになりそう

  • 99二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 00:33:47

    >>91

    実際ぐだはノエルと同じように全てを奪われた側でありながらイドで過去に囚われた復讐ではなくこれから勝ち取る未来の為の道を進む事を決意したからね

    ある意味このノエルからした眩しすぎるし、背中を押したくなる人だよね

  • 100二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 09:14:02

  • 101二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 18:04:44

    保守

  • 102二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 23:29:46

    保守

  • 103二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 07:54:24

  • 104二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 08:22:18

    「無論、血を浴びたからと言って死徒と化す訳でもない。死徒になるのはあくまでも吸血行為を通して魂を直接汚染された場合だからね。
    というより、血を浴びた程度で死徒に変貌するならとっくに私やアンタを含めたほぼ全ての代行者がなってしまってるわ。だからこれ自体は汚染を受けてるってだけでそこまで問題視するほどのものじゃない。
    何故って?そりゃあ、どの道この子は元転生体って時点で教会にとっての異端者だから、今更アンタの血で汚染されたところで元々の扱いから変わんないでしょうね。アンタもそれは理解できるでしょう?」
    「だからって、彼が汚染されていい理由なんかにはならないでしょう……!
    元々の扱いから変わらないと、言いましたね。本当に、そう思っているんですか?
    口にしたくもないですが、今のわたしは二十七祖も同然です。元転生体という経緯に加えて、そんなモノの血を浴びた汚染物に、本当に教会がそれまでと同じように彼を扱ってくれると思いますか?
    事の次第によっては、ともすれば吸血種の烙印を押されるかもしれない。そうなれば、そうなってしまえば、わたしと、同じ扱いを受けてしまう。
    ここから解放されたとしても、彼は尚も地獄に晒されてしまう。その可能性を、考えた上でそう言っているんですか……っ!?」

    うっさいわね、まだそんなにベラベラと口にできる余力があんのか。流石ねと皮肉るべきかしら。
    まあでも、コイツの懸念も正しくはある。これまで吸血鬼を数え切れないほど殺してきた私が言うのも何だけど、教会もコト異端者や汚染物に対してマジで容赦ないからねえ。
    他ならない私がそういう扱いをされていたし、コイツだって望まぬ蘇生で目覚めてしまったが故に半年以上も殺され続けてた。
    思えば、私たちは本当に運命ってヤツにとことん理不尽に虐げられてきたものね。そういう点においては正直言って今でも同情してはいるわ。
    けど、裏切りに裏切りを重ねて私から一度は復讐の意味を奪った事は絶対に許せない。だから同情を覚えようとこの行いをやめるつもりは毛頭ない。例えこれが、復讐とは言い難い単なる醜い八つ当たりに過ぎないとしてもだ。

  • 105二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 17:29:30

    シエル先輩心が強えな
    まあ本編のアレでも強いんだけど

  • 106二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 23:07:36

    保守

  • 107二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 23:48:11

    「ふふふふふふ、確かにアンタの言う事も一理あるわ。そういう懸念点もあるでしょう。
    でもさ、それを死徒であるアンタが口にするって言うのもおかしな事よね?代行者シエルとしてならその言い分も納得できたけど、生憎ながら死徒(今のアンタ)が何を吠えようと滑稽な囀りにしか聞こえないわあ」
    「っ………わたしの発言がどうでもいいなら、それも受け入れます。
    けれど、遠野くんは違う。彼はただの被害者に過ぎない。それはあなただって分かっている筈。
    お願いですから、昨日のように彼を直接的に巻き込んだりしないで。わたしがあなたからの報いを受け終えるまで解放する事は許さなくても、もう、彼をあなたの復讐の道具として利用しないでください……!」
    「…………先輩………」

    涙ぐましく訴えるエレイシアを、志貴クンは酷く憂いている様子で見ている。
    なるほど、なるほど。つまり解放しろだなんて図々しくて厚かましい愚かな懇願はもう言わないけど、それはそれとしてこの子を使うのは金輪際やめてくれと。

    「それで?私がそんなお願いを聞いたところで頷くとでも?
    こっちは誰かさんに人生ぶち壊されて、7年半前の誓いを一方的に裏切られた揚げ句に、それまで一度足りとも諦めずに必死こいて歩んできた復讐(じんせい)の意味さえ蔑ろにされたのよ?
    この半年間で何度か口にしたけど、その私がどうしてアンタの言う事を聞かないといけないのかしら。
    そんな筋合いと道理って果たしてあるの?ねえ、あると思う?」
    「……それは………それ、でも。それでも、わたしは……こうする他、ありません。
    わたしは、何をされても受け入れます。けれど、彼の事は、出来うる限り尊重してください。お願い、します」

    ……はは。あのエレイシアが、私なんて歯牙にもかけない筈の化け物が、私という14年前の食い残し如きに伏せている。
    心身ともに屈服させた、という気持ちを感じなくもないけど、まだ早い。まだこの女には微かな抵抗の意思を感じられる。これだけ追い詰めておいてまだそんな精神が残ってるのは素直に称賛に値する。
    うん、だから―――もっともーっと愉しみましょう!

    「――――――はぁ。分かった分かった。そこまで恥も外聞もかなぐり捨ててお願いされちゃ、流石に根負けだわ。
    いいわ。アンタの望み通り、私はもう志貴クンを今回みたいに道具として利用したりなんかしないと約束しましょう!」

  • 108二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 08:09:27

    意外

  • 109二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 17:26:52

    保守

  • 110二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 22:09:55

    久しぶりに見たら面白い展開なってて読みごたえあって凄い良い!!!!!!!!!!!!
    けどノエルさんが復讐完遂すれば自分の人生復讐に注ぎ込んだ物がやっとやり遂げられた…という展開にはならないよなぁ…………
    ここまで大きくしといて誰も救わない終わりにはならないだろうけどかといってノエルさんの狂いまくった復讐で彼女自身が救われるとも思えないし…
    どうにかなんとか良き終わりになって欲しいものよな…

  • 111二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 07:43:04

    保守

  • 112二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 09:27:33

    どこまでも堕ちてくノエルさんとそれに巻き込まれる二人…………

  • 113二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 18:02:33

    結末が気になって起きれん

  • 114二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 20:17:00

    >>113

    寝てるじゃないか

  • 115二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 01:42:45

  • 116二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 09:04:11

  • 117スレ主25/05/03(土) 11:05:50

    そういえば今日はシエル先輩の誕生日だったな
    現在進行形で心身共にボッコボコにされてるところでこう言うのもアレだが誕生日おめでとう先輩!
    ノエル先生も心から祝福してくれてると思うよ!

  • 118二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 11:15:15

    >>117

    そうなんですね!!!!!!!

    シエル先輩お誕生日おめでとうございます!!!!!!

    シエル先輩にとって素敵な日になりますように!!

    ノエルさんにとってはシエルの誕生日なんて祝う気分にもなれないとか言いそうだなぁ

    このスレだとノエルさんはシエル先輩の誕生日は拷問祭りになりそう…………

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