【SSスレ】ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記 Part34

  • 1二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:45:12

    【SSスレ】ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記 Part34

    トリニティ付近に捨てられて衰弱していた赤ん坊を拾ってしまったセリナ
    周辺状況のきな臭さから救護騎士団で世話をすることを決める団長
    以降救護騎士団の出動時、背中に赤ん坊がおんぶされている姿が目撃されるように
    ---------------------
    という概念をSSにするスレ。34スレ目。

    本編(ちゃんと1連の話)は5スレ目で終わっている
    既に番外編(他校生徒とのスピンオフや、本編の幕間のお話)
    番外編の方が長い。とても長い。

    見たい概念や概要を書いてくれたら俺がSSにしていく
    もはや物語の整合とかキャラの成長とか気にせず書きたいものを書くと化している。

    お前らが考えて、俺が書く。そういうスレ。

    書きたい人、書ける人は供給してくれると俺が喜ぶ。
    ガイドラインなどは今のところない、お好きに書いていい。
    設定資料は過去スレとかまとめスレとかに落ちていると思う。

    みんながスレを保守してくれる限り、可能な限り毎日
    救護騎士団とトリニティの子守りのお話や
    子供と接するブルアカキャラのお話を書いていく。
    つまり終わる日はスレが落ちる日、お前らが決める。

    たまにC&Cの子守り(別世界線)の話もあるかもしれない。本当にたまに。

  • 2二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:45:47

    前スレ

    【SSスレ】ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記 Part33|あにまん掲示板トリニティ付近に捨てられて衰弱していた赤ん坊を拾ってしまったセリナ周辺状況のきな臭さから救護騎士団で世話をすることを決める団長以降救護騎士団の出動時、背中に赤ん坊がおんぶされている姿が目撃されるように…bbs.animanch.com

    今までのスレをまとめてくれてる所

    なんとスレを跨ぐ続きものもここからまとめて飛べる。

    ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記過去スレまとめ | Writening初代 https://bbs.animanch.com/board/3194432/ 2 https://bbs.animanch.com/board/3248666/ 3 https://bbs.animanch.com/board/3298055/ 4 https://bbs.animanch.com/board/3347275/ 5 https://bbs.animanch.…writening.net

    まとめつくってくれた人のレスと、まとめスレの編集の仕方

    https://bbs.animanch.com/board/3626523/?res=18

    まとめるつもりだけど遅々として進まないまとめ読みできるところ

    やらなきゃとは思うけど、遅々として進まない。

    ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記(本編/子育て日記) - ハーメルンあにまんに投稿したSS ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記 トリニティ付近に捨てられて衰弱していた赤ん坊を拾ってしまったセリナ 周辺状況のきな臭さから救護騎士団で…syosetu.org

    【このスレでしか出てこない固有名詞について】

    スズラン:>>1のセリナが拾って来て救護騎士団で育てることになった子供の名前。

    盾ちゃん:5スレ目のおつかいの時に出てきたスズランから盾を貰った子。固有名詞は決めてない。

    シズク :13スレ目からの続きもの「家族」に出て来た子の名前。

    人形ちゃん:10スレ目、夏祭り編で貰った呪いのお人形。固有名詞は決めてない。

    亜麻羽根部(作中):10スレ目、シスターフッドの記録で出て来た秘密倶楽部。スズランファンクラブ。

    亜麻羽根部(現実):謎の連携を見せるスレ民たち。たぶんこの人たちもスズランファンクラブ。


    【どんなお話なの?】

    救護騎士団が子育てをしたり、トリニティ生がそれに巻き込まれたり

    キヴォトスの色々な所に行ってキヴォトスの生徒と親交を深めたりする話。

    特に山も谷もオチもない。ひたすらにぬるま湯のような世界。


    【今から追いつくにはどう読めば…】

    1スレ~5スレ目を読めばトリニティでの関係性は分かると思う。

    あとは各自好きなキャラが出そうなとこを読めばいいと思う。

    全部読まないと分からないという事は特にないと思う。

  • 3二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:46:02

    前回までのあらすじ
    1~5スレ目:子育て奮闘記(日記形式)本編
    出来る限りちゃんと続き物意識してるのはここまで。

    これ以降全部蛇足編
    6スレ目:ゲヘナ旅行編。
    7スレ目:ミレニアム邂逅編と便利屋も出て来た気がする
    ラビット小隊もここで書いた気がする…
    8スレ目:アビドス邂逅編と親子逆転編開始。
    9スレ目:シャーレでヒマリとかC&Cとかワカモとか色々があった
    10スレ目:サクラコ様おいたわし編と、夏祭り編開始
    11スレ目:夏祭り編おわり、セイアちゃん単独編と、山海経編開始
    12スレ目:山海経編終わり、アズサとスズランの珍道中?編開始
    13スレ目:強いて言うならアリウス自治区探訪編?開始
    14~16スレ目:ミレニアム冒険編
    16スレ目:トリニティハロウィン。
    17スレ目:門主様来訪編。あと文化祭編開始。
    18スレ目~25スレ目:文化祭(アイドルイベント追走)編
    20スレ目:ちょこっとアリウス編
    22スレ目:お正月ネタ
    25スレ目:文化祭編やっと完結。
    26スレ目:リオ邂逅編。あと美食編開始。
    27スレ目:美食研究会編があったのと、赤冬編を始めた。
    28スレ目~30スレ目:主にレッドウィンター編。ほかにもなんかあった。
    31スレ目:レッドウィンター編おわり。お誕生日編開始。
    32スレ目:1周年記念でお誕生会イベント。
    33スレ目:いろいろ短編?

    34スレ目:いまここ。

  • 4二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:46:26

    今回の新スレのスレ落ち対策話は
    スズランの立ち入り禁止区域。スズランが入れない唯一の場所。
    スイーツ部(カズサは出番多いので待機)と一緒に

  • 5二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:46:54

    救護騎士団の思い出:スズランちゃんと秘密の部屋。
    栗村アイリ
    ―――――――――――――――――――――――
    事の始まりと言えばナツちゃんがいつものお菓子を持ってきたこと。
    それはなんでもない市販のもので、普段から食べ慣れたもので
    それを掲げながらいきなりこう言い出したことが原因だ。

    「味とは環境で変わる、つまりまだ未知の味がある。
     一番おいしく食べられる場所を探さなければ。」

    そう言いだして、呆れた顔のカズサちゃんはパス。
    シャーレに用事があるから、と先生のところに行った。
    特に用事がなかった私とヨシミちゃんは有無を言わさず巻き込まれ
    お菓子のアソートを片手にお散歩をしていた。

    「あー、けーきぶ。」

    「スズランちゃん、こんにちはー。」

    「何、一人で散歩?ちょっと不用心じゃない?」

    チラチラと心配そうな目線を送るヨシミちゃん。

    気になっているようで、きょろきょろ周りを見渡して
    保護者の誰かがいないかと探しているようだ。

    でも最近のスズランちゃんはだいぶ大きくなったので
    学校の中なら一人でも歩く許可が出たとのことで
    よく一人でお散歩をしている所は見かけていた。

  • 6二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:47:09

    「スズランも、学校の探検?」

    「そよー、きゅうごみっけする!」

    ふんす、と鼻息をひとつポーチから取り出し掲げられたのは絆創膏。
    きっと学校の中でけが人を見つけたらそれで治療するつもりなのだろう。
    さすが救護騎士団、という行動なのだけど
    ポーチから勢いよく絆創膏を取り出した手と一緒に
    ぽろりと落ちたのは卵ボーロの袋。

    時間差でぽとりと地面に落ちたそれを「あー…」と見ているのは
    ちょっと格好つかない事が分かっているらしく
    にへら、と表情を崩すとそっとしゃがんで拾い上げた。

    「ぼーろもする。」

    「一石二鳥で、飛ぶ鳥も落とすお散歩。」

    「ちょっとナツ、意味が分からない事言わないで
     スズランちゃんが間違って覚えたらどうするの!?」

    もう!とヨシミちゃんがナツちゃんに詰め寄る
    いつもの光景に、私が苦笑いをしていると
    スズランちゃんがその間に割って入ってよいしょと二人の間を開ける。

    「けんかめーよ。」

    「おー、すごい。叱られた……
     スズランも大きくなった。」

  • 7二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:47:34

    ナツちゃんは関心しているけど
    ヨシミちゃんは𠮟られたことがショックらしく
    お耳が真っ赤でちょっとプルプル。

    「ナツちゃんも、ヨシミちゃんもそのへんで……
     ほら、今日は食べる場所と気分で味が変わるかってお話だから……。」

    私の言葉に、つんと向こうを向いてしまったヨシミちゃん。
    きっとまだ怒っているわけではないのだろうけれどちょっと拗ねてしまった。
    なんとかして気分を戻さないと、なんて考えてみるけど
    マイペースなナツちゃんは、そんなヨシミちゃんの口にチョコレートを差し込む。

    「なに、なんでいきなり!?」

    「怒ってると味が変わるのかなって、……思考実験?」

    「実際にやってたら思考実験じゃないでしょ!」

    口の中のチョコレートをポリポリと噛みながらヨシミちゃんが吠える。
    寒い気温の中、硬かったチョコレートが口の中で溶け始めたのか
    ヨシミちゃんの表情も少し解れて、真っ赤だった耳ももとの色に戻り始めた。

    「ねぇ、味はどう?」

    「……甘い。怒る気は……ちょっと失せた。」

    「つまり、甘味は怒りの特・効・薬。」

    「また適当なこと言って。」

  • 8二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:47:46

    ナツちゃんの意味の浅い明言に、ヨシミちゃんが呆れたため息ひとつ。
    その足元ではスズランちゃんが「ほぉ……」と感嘆のため息ひとつ。

    「あまいの、おくしゅり?」

    「うーん、落ち込んだ気分には効くかも……
     でもさすがにお薬と言うにはちょっと効果が。」

    スズランちゃんの大好物と噂のお薬。
    私にとってはお薬なんて美味しかった記憶はないんだけれど
    スズランちゃんはお薬を貰うとどんなお菓子よりも喜ぶんだそう。
    なんていうのは、この前みんなでツルギ委員長とカフェに行った時の雑談の内容だ。

    スズランちゃんは色んな人に可愛がられて
    色んな高級なお菓子は食べただろうけど
    お薬だけは、病気やケガをしないと飲めないもの。

    そういう意味では、スズランちゃんにとっては
    どんなお菓子よりも貴重で、珍しい味なのかもしれない。

    「何を食べるかより、誰と食べるかじゃない?
     暗い部屋で食べるより、外で食べた方が気分は上がるし。」

    「夜、ベッドの中で食べると、……怪しい気分?」

    「疲れた時は疲れがなくなるくらい美味しかったりもするよね。」

    私達の言葉のひとつひとつに、スズランちゃんが羽根をパタパタ。
    お菓子がただの嗜好品から、お薬の中に分類されていく顔をする。

  • 9二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:47:59

    「おかしのおくしゅり、いろいろね。」

    ふんふん、ふむふむと忘れないように真面目な顔で
    何度も何度も頷くスズランちゃん。
    そんなスズランちゃんにナツちゃんが今日の目的を思い出す。

    「スズラン、お菓子と食べる場所で変わる薬効に興味ある?」

    「ある!」

    ぴょん、と大きく飛び跳ねるスズランちゃん。
    それをナツちゃんが受け止めて、よいしょと肩車をして合体。
    既に一緒に行くことはナツちゃんの中では決定事項らしい。

    「ちょっとナツ!スズランちゃんも巻き込むつもり!?」

    「反対?」

    「……まあ、いいけど。
     勘違いしないでね!別に一緒に行きたいだけだから!」

    つん、と顔を背けたヨシミちゃんだけど
    何も勘違いしなくもないその言葉選びが間違ってしまった自覚はあるようで
    またちょっとだけ耳の先が紅くなってしまっていた。

    「よーし!最高のおやつ場所を求めていざゆかん!」

    「一応、念のために行っておくけど
     スズランちゃんを学校の外に連れ出しちゃダメだからね。ナツちゃん。」

  • 10二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:48:14

    ナツちゃんが目的地もなく指を差すと
    スズランちゃんもその真似をして指を差す。
    私達はその指先に従って歩き始めて
    学校の中で一番おいしいおやつの場所を探して歩き出した。

    ただでさえ広い学園の中を目的地もなく歩き出し
    一番最初はどこに行こうかなんて想像もなくただ歩く。
    ただ前を指さしていたスズランちゃんの指が右に左に私達を案内し
    一番最初にたどり着いたのは、大聖堂の入り口だった。

    「大聖堂……礼拝も終わってるし、さすがに入れないんじゃ……」

    「勝手に入ったら怒られるよね。
     残念だけど、別の所に……」

    せっかくスズランちゃんが案内をしてくれたけど
    と引き返そうとしていると、スズランちゃんがナツちゃんの肩から飛び降りて
    近くを歩いていたシスターサクラコ様へと話しかけ何やら上の方を指さして会話する。

    戻って来たスズランちゃんがニコニコの笑顔で私の手を握って駆け出すと
    シスターサクラコ様が通用口の扉を開けてくれる。

    「えっと、いいんですか?」

    「はい。見られて悪いものは隠して……
     いえそもそも、見られて悪い物など……'存在しません'ので」

    意味深な言葉で私達を大聖堂に通してくれる。
    スズランちゃんは慣れた様子で階段を登ったり裏口の扉を開けたり。

  • 11二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:48:28

    そうして行きついたのは、とても眺めのいいバルコニー。
    たぶん生活用ではなく、お掃除などのメンテナンス用だろうそこは
    手すりこそあるものの落ちてしまわないかと心臓がきゅっとする。

    「ここきもちー!」

    「おー、絶景かな絶景かなー!」

    「すっごく高いんだけど……これ大丈夫よね?
     落ちたらさすがに無事じゃ済まないっていうか……」

    あまりに細い足場に冷や冷やの私とヨシミちゃん。
    ナツちゃんはスズランちゃんと一緒に手すりに身を乗り出して
    普段は見られない絶景に目をキラキラとさせていた。

    「……ここに合うのは、どれだろ。
     スーっと爽やか、チョコミント?」

    アソートの袋をガサゴソ。中からチョコミント味を取り出して
    ひょいとスズランちゃんのお口の中に放り込む。
    二人が落ちないようにそれぞれに手を添えて
    手の塞がった私とヨシミちゃんのお口にも、それぞれひとつずつ。

    「さすがに味わう状況じゃないから!!」

    「美味しいけど、ナツちゃん危ないから戻ってよー」

    みんなでモグモグと食べ終えると
    スズランちゃんがベランダから体を戻す。

  • 12二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:48:40

    何やら手帳を取り出して、私達の感想をメモするナツちゃん。
    味自体は食べ慣れたものなのに
    感想を事細かに聞いてきて、それを手帳に書き込むと
    うん、と大きく頷いて、びしりと来た道を指さした。

    「次いこー!」

    「ごー!」

    またもスズランちゃんを肩車。
    来た道を迷いそうになりながら歩いて戻る。
    シスターサクラコ様にお礼を言って、大聖堂を後にした。

    次はどこに、と思っていたのだけれど
    人通りがだんだんと少なくなるその区画。
    このあたりには特に何もなかったはず、というよりも
    私達、一般の生徒が入れる区画なんてない区画だからこそ人通りも少ない。

    警備をする正義実現委員会の人に手を振ったり
    生徒会の人と挨拶をしながらスズランちゃんが指さす方へと進むと
    鉄柵に区切られた庭園の入り口に私達は立っていた。

    「おや、スズラン。庭園に用事があるのかい?」

    ちょうどその門扉を潜って出て来たのは
    生徒会、ティーパーティーのセイア様。
    スズランちゃんは私達ではお目にかかる機会すらないその人の方に駆けていくと
    ポーチからブラシを取り出して、尻尾にブラッシングを始めた。

  • 13二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:48:53

    「えとねー、おかしおいしーとこみっけしてー。
     おかしのおくしゅりみっけしてー、おちゃするのよー」

    「ふふっ、難解な事を言うね。
     山海経では医食同源、なんて言葉もあるそうだから
     あながち間違いではないのかもしれないが。」

    「良薬は口に苦し、でも美味しい薬もあるかもしれない。」

    「ちょっとナツ!ティーパーティーの人に変な事言わないで!」

    必死で制止をするヨシミちゃん。
    面白そうにクスクスと笑うセイア様が鉄柵を少し押して
    私達を禁足地の花園へと導いてくれる。

    「食べる場所でお菓子の味が変わるか試したいんだろう?
     そんな実験には持ってこいの場所だからね、よければ案内するよ。」

    セイア様に案内されて通されたそこは、寒い季節なのに暖かく
    沢山の花が咲き誇る、まるで植物園のような庭園。
    サンルームの中を通ったり、小鳥の歌う公園でお茶をしたり
    せっかくだからと頂いた高級なお茶とお菓子も、
    あまりの緊張で私には味が分からなかった

    ――――――――――――――――――――――――――――
    そうやって、学園の色々な所を巡った私達。
    他にもたくさん、普段なら立ち入れないような場所
    入り口も知らなかった地下の防災槽に行ってみたり
    地下墓地を抜けると見慣れた学園の中のはずなのに、ちょっと違う気がする場所まで。

  • 14二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:49:14

    また地下墓地を抜けて、迷子になった私達は
    正義実現委員会の人に案内をしてもらって
    ようやく見慣れた正実の本部の前で一安心。

    「ねえ、今日1日ですごい大冒険してない…?」

    「まるで万能のフリーパス。」

    スズランちゃんを高く掲げるナツちゃん。
    色んな人と仲良しなのはよく知っていたけれど
    スズランちゃんが一緒にいると、普段は入れない場所でもすんなり入れてくれる皆さん。
    もし私達だけだったら、何度正義実現委員会に捕まった事だろう。

    「スズランちゃんに入れない場所はないのかも……」

    「はいっちゃめーのとこ?」

    「え、あるの?」

    逆にどういう場所だったら立ち入れないのだろう。
    ナツちゃんじゃないけれど、好奇心がそそられるその場所の正体。
    どうしてもそれが知りたくなって、私はついつい聞いてみる。

    「スズランちゃん、入れない場所ってどこ?」

    「んとねー、こっち。」

    「あ、ちょっと待って!
     正義実現委員会の中は……。」

  • 15二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 02:49:27

    スズランちゃんについて行くとすんなり通れてしまったその入り口。
    苦い思い出のある取調室を抜け、牢屋のある区画も通り過ぎ
    ここに入れるならどこに入れないのだろう。

    まさかツルギ委員長の部屋?なんて思っていたのだけど
    私達が案内されたのは、埃の被った部屋だった。

    「こはー!こーはー?」

    こんこん、と扉をノックするスズランちゃん。
    ひょこりと顔を出したのは小さな背丈の女の子。コハルちゃんだ。
    私達を見てちょっとびっくりという顔をして
    扉を挟んで様子を伺うように私達をじーっと見る。

    「ここは立ち入り禁止。入っちゃダメ!」

    「ねー?」

    「押収物管理室……なるほど、それは入れないね。」

    警戒をするコハルさん。じーっと様子を伺うスズランちゃん。
    無言の視線のやりとりと戦いが繰り広げられている様子で
    スズランちゃんがにじりと動いた次の瞬間には消えたのだが
    それよりも早く閉じられた扉に、べたん!と顔をぶつけていた。

    「ダメ!絶対入っちゃダメ!死刑!」

    扉越しに聞こえてくるコハルさんの声。
    むー、と扉に鼻をぶつけて赤くするスズランちゃんの足元には
    何やら怪しげな表紙の雑誌が一冊落ちていた。

  • 16二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 03:04:27

    カズサが居ないと力で止めるのが居なくなるからかナツがどこまでも自由奔放に進んでいくな
    でもこの3人のスイーツ部もほのぼので良いね

  • 17二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 03:45:55

    スズランと言うフリーパスが強すぎる
    一般生徒には絶対入れない場所ばかりだ

  • 18二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 07:03:06

    ひょっとしてスイーツ部ごとタイムスリップしてる?

スレッドは4/21 17:03頃に落ちます

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