ジュンアズという可能性

  • 1二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 23:47:27

    前回ヒマコハという奇跡的な組み合わせを見せてくれたスケジュールが、今回はジュンコとアズサを持ち出してきた。
    学校間の対立の最たるところに身を置いた過去がありながら意にも介さないアズサとちょっとつんとしながらも素直に話をしそうなジュンコ、今回はこの二人の交友が生まれたら……と思ってみたり

  • 2二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 23:54:11

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  • 3二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 23:55:15
  • 4二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 00:16:17

    トリニティ自治区の外れ。その日一人で歩いていたアズサは、見慣れた街並みがいつもとは少し違うざわめきを含んでいることに気がついて何事かと首を巡らせた。
    銃撃戦くらいはよくあることだ。しかし通りには銃声を伴わない、静かで冷ややかな悪意にも似た空気が流れている。
    ちらちらとでもその中心へまばらに向けられる、行き交うトリニティ生徒の視線。それは気づかれていないつもりなのかもしれないが、アズサにとっては凝視しているのと大して変わらない。
    その先には、赤い髪の少女がいた。グラデーションのかかった大きなツインテールにトリニティのものではない黒い制服。背丈はアズサと同じくらい。そして何より目を引くのは、側頭部へ伸びた角。
    ゲヘナの生徒だった。
    その瞬間、ざわめきの理由がわかる。ゲヘナとトリニティの関係の劣悪さはアズサもよく知るところだ。放っておけばトラブルに巻き込まれるかもしれない。見も知らぬ生徒に手を貸す主義はなかったのになぜかよく知る大人の顔が浮かんで、通り過ぎようとしたアズサは踵を返し少女のほうへ歩き始めた。

    アズサ側出会い視点。ジュンコも書きます。またあとでね

  • 5二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 01:22:36

    その日はジュンコのツイてない日の記憶の中でも、とびきりツイてない日であった。あんまりにも気になったのでこっそりトリニティまで足を運んだというのに道に迷い、地図アプリは情報が古いのか微妙に役に立たず、おまけに携帯の充電は切れかけていた。
    店頭販売のみ、数量限定だというのに、これでは無駄足で帰ることになってしまう。そんなの嫌だ、と幾度となく見比べた画面と街並みを方向を変えて見てみる。
    人に聞けば済む話ではあるのだが、ここはトリニティ。ゲヘナ生であるジュンコに道を教えてくれる親切な生徒など都合よくはおらず、むしろ話しかけようとしたとたんにそそくさと去って行ってしまう始末だった。
    もうバッテリー切れが間近だ。悔しいが、帰るしかない。ため息をついて歩き出そうとした瞬間、横から声をかけられた。

    「おい、そこの。ゲヘナ生だな」

    厳めしい口調に似つかわしくない、高めの柔らかい声。ジュンコは一瞬の困惑ののち面倒なことになった、と眉をひそめた。
    トリニティでこんな話し方をされたら、待っているのは正義実現委員会か、不良だろう。少なくともゲヘナでは正実が風紀委員会に書き換わって、同じことになる。
    やばそうな相手なら走って逃げてしまおう、と声のほうへ顔を向けて、瞬間ジュンコは固まった。
    白い髪、白い翼、それに負けないくらい真っ白の透き通るような肌。同じく白を想起させるが、同時に虹色も思わせる不思議な色合いの虹彩。黒の制服で引き締められたそれらと整った顔立ちを総合して、ジュンコの脳は「かわいい」という一言を喉元まで出力した。

    「っ……そ、そうよ。何か用?」
    「それを聞きたいのは私のほうだ。ゲヘナ生がトリニティで何をしてるんだ?」
    「……お店を探してたの。迷っちゃったから、もう帰るけどね」
    「どんな店だ?」
    「え?」
    「探しているのはどんな店だ?私が知っている場所なら、案内してやる」

    やや高圧的な口調ながら、威圧するようなそぶりはない。不思議に思いながらもジュンコは店名を伝えた。

    「そこなら知ってる。ついてきて」
    「あ、ま、待って!……私、赤司ジュンコ」
    「白洲アズサだ」

    とっさに口をついて出た名乗りに至極当然と名乗りが返される。
    アズサ。このトリニティ生らしくないトリニティ生は、アズサというのか。口の中で音を転がしながら、今度こそジュンコはアズサの後ろについて歩き出した。

  • 6二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 01:23:07

    こういう感じで出会うジュンコとアズサがいてもいいと思うんだよ

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