【CP注意】ど、どうしたんだヒナぁ！！

本当は、分かってた。マコトは私の事が“嫌い”。だからいつも邪魔や嫌がらせばかりしてくるし、私の事を視界に入れただけでも露骨に機嫌が悪くなる。

それでも、どこかで期待していた。向けられた悪意の中に、ほんとうは“何か”があるのではないかと。ある意味では“特別”とも言えるほど私の事を過剰に嫌う貴方の感情の、その裏側に。そう思えたのはきっと、私がマコトの事を今でも大好きだったからかもしれない。

バレンタインデーの日に、マコトにマカロンを渡した。込めた淡い恋心とは裏腹に、それが『バレンタインデーの贈り物』である事すら伝えなかった。ただ、渡しただけ。込められた意味を知られれば受け取ってもらえないかもしれない、と思ったし、マコトから何かが返ってくる事なんて最初から考えてもいなかったから。ただ、秘めた想いを貴方に渡したかっただけ。

「……これ、私に？」
「お前以外に誰がいる」

だからホワイトデーの日に貴方からお返しを渡された時、純粋に驚いた。その後、予想もしていなかった嬉しい出来事に、私の心は湧き立つように昂っていた。

「この前の礼だ。あの日はバレンタインデーだっただろう」
「……分かってたの」

つまり今手渡された物は、紛れも無くホワイトデーの贈り物なのだ。マコトから、私への。マカロンに込められた意味にも、きっと気がついている事だろう。マコトからの“返事”が、この贈り物に込められている。
シックな黒の包みを開けると、中から明るい色の入れ物が出てくる。鼓動が、血の流れが。ドクドクと脈打つ感覚に全身が飲み込まれそうになりながら、そっと、蓋を開ける。

「ッ──」

箱の中には、白くて丸いものがいくつも入っていた。これは、マシュマロだ。

「……そう、なのね」

マシュマロに込められた意味は“嫌い”。普段のような嫌がらせとは、全く違う。マコトから改めての、私の好意を拒絶するこの上なくハッキリとした意思表示。その事を理解して、受け止めていると、鼻先にツンとした物が上がってきた。

本当は、分かってた。マコトは私の事が“嫌い”。だから、泣いてはいけない。今更当たり前の事実を突きつけられたぐらいで泣いてはいけない。せめてマコトに嫌われていたって、面倒くさい女だと思われたくない──。

「…………ぅ、えぇ、えぇん……！！」

>>20

20二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 03:37:55

>>19

可哀想…

21二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 03:48:57

>>10

円周率・・・？

>>24

22二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 03:54:19

>>8

これは本当にそう

身体的特徴だからアレだけど白くてふわふわもちっとしてるから…

>>25

23二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 04:11:22

くっ・・・バレンタインの返礼とは面倒な・・・
しかし相手がヒナとはいえ何も用意しないのは議長の沽券に関わる・・・！

・・・む？業務用のマシュマロ？

たまたま目に入った安物のマシュマロに二年前の記憶が蘇る。
二年前・・・「奴」と戦っていた頃。「角砂糖舐めるよりはマシだろう」「そうね」と短い会話を交わしながら焚き火でマシュマロを焼いて食べた。物資が限られる中で唯一安く手に入った嗜好品だ。
あの頃と全く変わっていない、いかにも安物といった袋のデザインに懐かしさを感じる。

ふん・・・もう終わった事だが。奴への返礼等これで十分だろう

24二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 04:28:00

>>21

終わらない関係ってことじゃない？

25二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 04:49:07

>>22

わたあめなら大丈夫だった説