- 1二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 20:33:41
- 2二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 20:42:46
大切なお兄ちゃんから「トパーズ総監」って呼ばれちゃうエレーナちゃん…
- 3二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 20:44:41
- 4二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 20:52:29
- 5二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 21:11:30
分かる
- 6二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 21:21:16
ジェイドでもアベンチュリンでもないトパーズと対立気味の石心の部下なお兄ちゃん見てえなあ
直属じゃないけど同部署の上司と部下という近くて遠い関係性いいよなあ
でもあえて人事に直談判してわざわざ市場開拓部に異動するお兄ちゃんも見てえなあ
スパイの疑義をかけられるからって迂闊に話すことも難しい立場になっちゃってますますこじらせる兄妹も乙だよなあ - 7二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 21:45:55
周りの目がないとこでもトパーズ総監呼びしたら割と効きそうなのがね…イイよね…
- 8二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 21:55:13
呼び方は兄さんかお兄ちゃんか…
- 9二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 22:00:33
トパーズはファンクラブできるぐらい人気あるのにな
- 10二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 22:06:36
ジェイド先生どうにかしてあげて…
- 11二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 22:28:28
- 12二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 22:41:40
石心なりたての頃は対等に接してたけど自分の方の業績が振るわず焦燥からだんだん嫉妬も混じり始めてきてそんな自分もみっともなくて距離を置こうと突き放してしまうんだ
- 13二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 22:55:12
このトパーズは出身惑星そのものには悪感情はないんだけど、兄と仲良く遊んでいた頃のことを思い出すから故郷のことが苦手なんだよね
- 14二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 00:15:03
重い…
- 15二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 02:02:53
完全にプライベートなら兎も角他だとどこに出し抜こうとしてる派閥の目があるか分かったもんじゃないから用心に越したことはない
- 16二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 02:09:56
ちなみにだが
これ兄が市場開拓部配属だったらどんな地獄が始まるんだ…?ワクワク - 17二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 06:13:51
兄さんがいいな
- 18二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 11:45:56
そもそもそんなに会える機会ないのに突き放すのか…
- 19二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 12:08:10
レディヒスイ…助けて
- 20二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 12:28:47
- 21二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 19:16:55
業が深い
- 22二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 19:49:24
- 23二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 20:18:12
カブ置くことで自身の作業効率が上がるという理由で動物おいちゃダメよというルールを撤回させた女だ面構えが違う
- 24二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 20:58:35
右手にカブ 左手にお兄ちゃん
これが最強の布陣 - 25二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 21:02:35
トパーズがベロブルグ事業の責任を取らされた時にわざわざ兄貴を煽りに行ってるヤツいそう
- 26二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 21:32:42
命知らずな奴らだ…
- 27二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 21:38:11
異動して初めて知るんだろうなぁ
- 28二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 21:56:22
お兄ちゃん吸い…?
- 29二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:23:26
「あ...兄さん」
「......」
久しぶりに会った兄は記憶の中の姿よりも少しやつれていて、目の下にも隈があった。眠れていないのか、最近はどうなのか。自分は案件でしくじって降格されちゃって、なんて言って何気なく頬に伸ばした手は...兄さんが一歩下がった事で宙ぶらりんになってしまった。
「”トパーズ総監”。誰の目があるとも分からないのですから、部下にそう不用意な真似は...」
「今は、私達2人しかいないじゃない...なんで、そんな他人行儀な言い方...」
「......申し訳ありません。業務の最中ですので、失礼致します」
「っ待って、兄さ─」
呼び止める言葉も虚しく、閉じられた扉。
職級が離れるにつれて互いに会う時間は減り、交わす言葉も無くなって久しい。肉親であるという事を除けば私たちは上司と部下、今や戦略投資部の高級幹部と数いる一般社員の関係に過ぎず、当然、顔を合わせて話す機会も無い。
分かっている。いつからか愛情の中に混ざり始めた焦りに、兄の目によぎる暗い妬心に、多忙にかまけて見て見ぬふりをしてきたのは自分だと。けれど
「エレーナって、呼んでよ。......寂しいよ、お兄ちゃん」 - 30二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 22:44:20
- 31二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 00:38:46
ありがとう…
- 32二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 06:32:03
なんじゃあ⁉︎神SSすぎる!
- 33二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 06:48:31
素晴らしい⋯
- 34二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 11:24:43
トパーズ曇らせか…新しいな
- 35二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 13:09:29
お兄ちゃんに懐いてるカブ…迷子になって、トパーズの匂いがする!って駆け寄ったら全然違う人で混乱するカブ…
- 36二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 13:47:50
カブとジェイドに橋渡し役頼むしかない
アベは座ってて - 37二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 15:44:06
過労で倒れたりしそう
- 38二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 15:47:27
ジェイドの事うっすら苦手に思っててほしい、何かされた訳じゃなくシンプルに性格合わないとかで
ジェイドさん♡エレーナちゃん♡って公衆の面前でキャッキャウフフしてるところ見て内心くっそ渋い気持ちになっててほしい - 39二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 16:32:03
見舞いにも貴重な石心使うなとか言ったら多分泣くかキレるぞ
- 40二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 17:08:23
その場に居合わせたら目を逸らしてそっ閉じしそうなお兄ちゃん
- 41二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 17:26:01
ジェイドからの評価は「彼の事は評価しているわ。だけど彼はまだ"待ち"の状態なの」とかだといいな
- 42二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 17:28:50
そんな彼を市場開拓部で高待遇で勧誘したい
- 43二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 19:41:37
- 44二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 20:12:41
死別はやめろ やめろ
- 45二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 20:49:20
分かる
- 46二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 20:57:18
‘’トパーズ総監‘’との会話を事務的に終え、デスクに戻る。
情報端末に山のように堆積した仕事の山。明らかに自身の処理能力を超えているが、今の立場にしがみつく為には是が非でもこなすしかない。
栄養サプリメントをコーヒーで流し込み、仕事をこなしていると去り際に見た総鑑の顔を思い出した。
自分と総鑑はいつからこうなってしまったのだろうか。
自分をおいてとんとん拍子に出世する総鑑を眺めていることしかできなかった時か。
「十の石心」となった総鑑に取り入る為、もしくは陥れるために自分に近づく人間が増えた時か。
そういった連中を自分の知らない所で蹴散らし、「お前の助けは私には必要ない」と見せつけられた時か。
いずれにせよ、今の自分にできることは総鑑とは極力接触しないことだけだ。
ふと、彼女を心のなかでさえ‘’総鑑‘’と呼んでいる自分に気が付いた。
「――――」
誰もいない今ならばと総鑑の名をつぶやこうとしたが、でてくるのは吐息ばかりで幼い頃何度も呼んだその名は喉にへばりついて出てきてくれそうになかった。
エレーナの善意はお兄ちゃんに伝わらなかったよ、な話。 - 47二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:32:03
これ誰か間に挟まないとダメじゃないか…?
- 48二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:47:34
私が先に妹だったのにて曇らせるのが至高だと思います。
- 49二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:18:10
アベンチュリンが状況知ったら真顔で「ちゃんと話し合った方がいい」って言う
- 50二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:29:13
アベからしたら故郷から二人やって来た兄妹がこんな有様じゃ複雑だろう
それが多少なりとも距離の近い同僚ならなおさら - 51二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:45:40
ブートヒル推しのワイでも流石にステイ案件
- 52二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 23:09:19
お姉ちゃん死別済みのアベンチュリンからして見れば複雑だよな…
- 53二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 00:11:57
「またダメだったのかい?何とも難しいね」
「......まさか聞き耳を立てていた訳じゃないでしょうね、アベンチュリン」
兄が去り、一人取り残された私にそう声をかけてきた不躾な同僚。からかいに来たのならいくら何でも趣味が悪いと思わず睨んでやれば、アベンチュリンは軽薄な顔を苦笑させながら手を上げる。
「流石にそんな酷い真似はしないさ。ただ仏頂面で出てきた彼と、君の泣きそうな顔を見たら何があったかなんて自明の理だろ、マイフレンド?」
「泣いてなんか...」
「まぁ取り敢えず、落ち着くまで少し休んでいた方がいい。そんな顔で戻っても周りを心配させてしまうだろう?君は特に部下達に慕われているから」
そう私を宥めるように言う彼の顔と声は優しくて...それが昔の兄さんを思い出させてしまうものだから、強く拭った目元がまたじわりと滲んでしまう。そう、昔のだ。今の兄さんは私に笑いかけてくれることも、私の名前を呼んでくれることも無いのだから。
「......余計なお世話を承知で言わせてもらうよ、トパーズ。お兄さんとの仲を修復するにせよ、もう諦めて距離を置くにせよ、決して後悔の無いようにすることだ」
その不思議な色合いの瞳は目の前の私ではなくどこか遠くを見ている様で。少し沈んだ低い声色は砂金石の青年には珍しく、思わずその言い聞かせるような言葉に聞き入ってしまう。
「彼も業務であちこちの星を回る身だし、君もピケ部隊を率いて現場に出向く事も多い。差はあれど互いに何時、何処で何があるか分からない立場なんだ。いつか言えなかった言葉も伝えたかった想いも、残された側は抱えていかなければならないんだよ。......きっと一生ね」
それが家族相手なら猶更だろう?と。寂しそうに笑うアベンチュリンに、私は何も言えなかった。 - 54二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 01:04:52
アベンチュリン…!
- 55二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 05:29:54
仲直りは…
- 56二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 07:06:09
できるかなぁ…
- 57二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 07:34:33
こういう時のマイフレンド頼りになるなぁ
- 58二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 11:02:37
マジで一回事故か何かで大怪我して集中治療室に運ばれて数日意識不明にでもならないと本音を言い合えなさそう
- 59二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 11:33:00
- 60二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 11:38:22
アベンチュリンときゃいきゃいやってるトパーズにかつての自分たちを思い出して自分じゃなくてもいいんだってなる兄はいませんか?!
- 61二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 12:26:28
もっと平和にカンパニー本社屋上で十の石心の主張を
私は!兄さんに!!言いたいことがありまーす!! - 62二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 12:41:23
バカ!
- 63二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 17:50:15
- 64二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 18:15:32
真の意味で拗らせ解決すんなら誰も間に入れずに1対1で向き合わせなきゃ…
- 65二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 19:40:39
もちろんアリだ
- 66二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 20:52:37
トパーズ泣くぞ
- 67二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 21:12:54
まだ総鑑の名前を呼ぶことができて、兄妹らしい事ができていた頃の話だ。
「兄さん、本当に大丈夫なの?」
「大丈夫だって、エレーナ。大した傷じゃないんだから」
無理に笑顔を作ろうとする自分の顔をエレーナは心配そうにみつめる。確かに顔はボコボコで体中に打撲の跡が残っているが、せめて兄の意地として強がっていたかった。
「…ごめんね、兄さん。まさかあいつらがこんなことをするなんて思いもしなかった」
…そう、自分をこんな惨状にしたのはエレーナの取り巻き連中だった。妹は順調に出世を重ね、お偉いさんの覚えもよく、さらに兄の贔屓目を除いても文句なしの美少女だ。自然とその周りには人が集まる。
その中に彼女がよく訪れ、親しげに話している男がいることが気に食わないやつらがいたのだ。
連中はその男が実の兄とは知らなかったらしく、その結果憧れの人の肉親を袋叩きにした暴行犯が誕生したというわけだ。
「本当に、ごめんなさい」
妹は今にも泣きだしそうな顔で声を絞り出している。なんとか慰めてやりたかったが、全身の痛みとあの連中が吐き捨てた言葉がのしかかり、その余裕が自分にはなかった。
『エレーナさんの付属品が!!』
『大した才能も無い癖にあの人に気にかけられて何様だよ!!』
『手前ごときがあの人のそばにいられると思うな!!』
事情も知らない連中の嫉妬と切り捨てるのは簡単だ。しかし今の時点で自分より遥かに高い地位にある妹に、思うところはないと自分は言い切ることができるだろうか。
「…兄さん大丈夫?やっぱり救急車を呼んだ方が」
「大丈夫だよ、自分で歩けるさ」
黙り込んで俯く自分の顔を覗き込む妹の声で我に返り、痛む体に鞭打ち立ち上がって医務室へ歩き始める。
寄り添うように隣を歩くエレーナを見て自分に言い聞かせる。
大丈夫。この先どんなことがあっても、自分が彼女の兄であることだけは変わらない、変えてはいけないのだから。
- 68二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 22:30:29
お兄ちゃん…
- 69二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 22:46:58
- 70二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 23:28:45
こっから拗れてくのかぁ‥
- 71二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 01:50:34
兄貴が職場の女と話してるところに割り込んできて両方に仕事を割り振るエレーナちゃん
- 72二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 07:05:04
休暇与えて2人で過ごさせよう
- 73二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 11:30:33
- 74二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 12:39:55
良くないよ…
- 75二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 15:46:59
- 76二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 18:11:11
- 77二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 19:17:40
- 78二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 20:16:47
- 79二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 20:32:06
じゃあ、書きますかあ。もうちょっと兄さんと総鑑を拗らせた後で。
- 80二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 22:39:49
- 81二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 01:01:48
「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」
仕事で訪れたほとんどの星で似たような言葉があったので、本命を攻略するのに回りから攻めるという戦略は全宇宙で普遍的なものなのだろう。…その馬が凡庸であるならば、なおさらだ。
「あ゛ー、疲れた…。」
ため息をつきながら私室の椅子に深く腰掛ける。現在、日中の業務以外の時間はほとんどが今まで会ったことのないような人達との会談・懇談・接待だ。当然、自分が突然才能に目覚めスカウト受けている、というわけではない。
「十の石心のトパーズ、か。今まで以上に遠い存在になったなあ」
そう呟きながら端末で社内報を確認する。そこには自分の妹が名だたる面々と共に写っていた。
「十の石心」――カンパニーの七大部門である戦略投資部のエリートチームだ。エレーナは若くしてその一員となり、今ではカンパニー内でその名を知らない者はいない程の有名人となっている。
その肉親が身近にいるとなると、まあ面倒くさいことがおこるのだ。「十の石心」に直接取り入る手段が無い者が次々と自分に寄って来るのである。直属の部下でもない人間が「トパーズ」に便宜を図れるわけがないのだが、相手が自分より身分が上で脅迫のようなことまでされては断るわけにもいかない。
「明日の予定は…、3人。勘弁してほしいなあ」
とはいえ、こんな連中にエレーナの手を煩わせるわけにもいかない。最近は顔を合わせるどころか通信も取れていないが、それでも多少は力になりたいのだ。
「少し眠ったら、明日の準備をしないと…」
そう思いながら、そのまま椅子に座った状態で眠りに落ちてしまった。
…仮に不幸と呼ぶ物があるならば、妹であるエレーナに自分の部屋のアクセスを許していたこと、就任直後の雑務を片付けて久しぶりに兄の顔を見たいとエレーナが連絡なしに訪れたこと、そして
「なに、これ…」
よりにもよって眠る兄の傍らに会った脅迫まがいの会談要求を彼女が見てしまったことだろう。 - 82二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 04:15:53
- 83二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 09:44:50
いいんだよそれで
- 84二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 13:10:38
- 85二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 14:09:44
- 86二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 18:27:29
だから話し合えつってんだよ
- 87二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 20:49:23
悪循環!
- 88二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 21:50:51
居なくなったカブ探してたらお兄ちゃんと一緒に寝ててこっそり写真撮るトパーズ総監ください
- 89二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 21:56:17
- 90二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 00:59:39
『■■■■の付属品が!!』
『お前は、あの女の兄ということしか価値がないのだ』
『総鑑に迷惑ばかりかけやがって、何様だよあいつ』
今まで散々言われてきた言葉が頭の中で鳴り続ける。自分の現状は、彼らのいう通りになっていた。
・
・
意気消沈したトパーズと別れたアベンチュリンはあの兄妹のことを思い返していた。
聞いた話によると、兄が脅迫されていたこと知ったトパーズは彼に群がる連中の身辺調査を始め、自分の兄を取り巻く現状を把握することになる。
トパーズが「十の石心」なって以降、彼女の兄はトパーズに近づく為の道具以外の役割を求められていなかったようで、それらを何とか躱そうとする彼は散々心無い言葉を投げかけられ続けたらしい。直接的な暴力も含んだ嫌がらせも受けており、そこに脅迫行為の追加。彼女の堪忍袋の緒が切れる理由には十分だった。
トパーズは兄に群がっていた連中を瞬く間に蹴散らし、出世街道から叩き落した。…自分の兄にはなにも言わないままに。よほど頭に血が上っていたのか、もしくは兄に心配をかけたくなかったのか。結果としてあの兄妹はそれ以降ろくに会話をすることも無く、現在に至っている。
「僕がなんとかできるなら、してあげたいんだけどね」
それは難しいことだ、理解した上でアベンチュリンは独り言を呟いた。 - 91二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 01:17:09
・
・
端末の着信音が部屋に鳴り響き、デスクから顔をあげる。妹…、「トパーズ総鑑」が職場の悪行を蹴散らしてしばらく経ち、自分が嫌がらせを受けることも無くなった。あれから妹とはまったく連絡が取れていなかったが、ようやくその機会がきたらしい。
相談をもせずあんなことをしたのはこの際どうでもいい。ただ、無茶をしていないかその確認だけでもしたかった。
「――様でよろしいでしょうか。私はトパーズ総鑑の秘書になります」
予想に反して端末から流れてきたのは知らない人間の声だった。
「以前にメッセージを送っていただいた件ですが、トパーズ総鑑はお忙しいため私から伝言をお伝え致します」
「『大丈夫、心配は必要ない』とのことです」
たぶんそれを聞いた瞬間、頭が真っ白になったと思う。
「それだけ、ですか」
「はい。そうお伝えするように、と承っています」
失礼致しますと一方的に切られた通信を気にする余裕もなく自分はその場に立ち尽くしていた
心配は必要ない?自分は不要ということか?自分の身に降りかかっていたことなのに?
そんな思考の堂々巡りをしていると、誰もいるはずのない背後から声が聞こえた。
『お前はいてもいなくても問題なかったということだ』
『彼女にとってはお前はもはや重しでしかないんだよ』
『お前ごときが「トパーズ総鑑」の人生に関わろうとするなんて烏滸がましいとは思わないのか?』
自分の中で何かが崩れる、音が、した。 - 92二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 01:23:00
あぁ^~歯車が狂うんじゃぁ^~
- 93二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 02:21:58
- 94二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 03:42:18
兄の方が先に列車組と知り合ってほしい
そして妹の話をしてるときに節々に愛情やら自慢やらが漏れててほしい - 95二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 06:43:26
強い
- 96二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 06:54:49
ジェイド先生…
- 97二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 12:23:51
昼ドラ?
- 98二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 12:45:15
お互いに向けてる矢印ぐにゃぐにゃ
- 99二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 17:18:19
- 100二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 17:34:53
- 101二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 21:00:17
いちゃダメだろ
- 102二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 21:24:14
声の感じから疑問に思うんだけど保護者組がそれとなく察して話題逸らすやーつ
- 103二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 21:54:35
ブートヒルのpvみたく巡回レンジャーの襲撃にあって死傷者・行方不明者リストにしれっと載ってて、それを見たトパーズが今まで見たことないくらい必死の形相で兄を見つけようとする
兄は死にかけのところを列車組に拾われてると尚良
- 104二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 22:25:10
お兄ちゃん???
- 105二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 22:28:45
アベンチュリンは経歴的に兄弟仲については相談したら多分すごい親身になってくれそう
なお相談結果が役に立つかとその状況を見た人間の心境は考えないものとする - 106二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 22:47:09
- 107二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 22:53:11
お兄ちゃんも動物好きなのかな
調査中に現地の次元プーマンに懐かれてたらかわいい - 108二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 22:53:54
トパーズ総監が無視する程に怒らせたとモブたちにちょっかい出されてそう
- 109二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 01:39:41
- 110二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 03:26:56
このレスは削除されています
- 111二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 04:37:00
――ある日、夢を見た。
夢の中で自分は砂の様な物を必死にかき集めては何かを成形しようとしていた。型のような物もなく、砂を拾い上げようとしては手から零れ落ちているのにも関わらず、ただがむしゃらに何かの残骸を積み上げようとしている。
何とも、無様な姿だった。大事な物のだったのかもしれないが、ひび割れた「ソレ」を壊したのは他ならぬ自分自身だというのに。
「開発予定地の現地調査、取引先との折衝、住民への説明会もあったか」
自室へ向かいながら出張先の惑星で行う仕事を確認する。溜めこんでいた仕事が片付いた所で突然の出張命令だったが個人的には都合がよかった。
…この施設内にいればトパーズ総鑑と出会う可能性がある。できるだけ近づかないように努めているが、それでも顔を合わせる機会はあるだろう。今の自分が総鑑と向き合えるとは、とても思えなかった。
そんなことを考えていると自室へたどり着く。最近は職場と仮眠室の往復だったので久しぶりの帰宅であるが、ロックを解除しようとして気が付いた。
「何でドアのロックが解除されてるんだ?」
そう、誰も訪れていないはずの私室のロックが解除されていた。ロックしないままだったということも無いし、カンパニーのセキュリティを突破できるようなヤツがわざわざ自分の部屋に空き巣をするとは思えない。あまり考えたくない可能性に行き着いて部屋から離れようとしたが
「あなたの部屋でしょう?入らないのかしら」
部屋の中から聞こえてきた声に足が縫い付けられた。映像でしか聞いたことがない声、自分が一生関わり合いになることがないであろう人物の声、それが自室の中から聞こえてきた。
「…失礼します」
訳が分からないままに自室の中に入る。想像通りの、しかし決してここにいるはずのない人物が自室のイスに腰かけていた。
「お初にお目にかかります、レディ・ヒスイ」
「ええ、初めまして」
「十の石心」メンバーの一人であり、雲の上どころか天蓋の外の存在であるはずの人物は、何を考えているのかもわからない笑みをたたえたまま、こちらを見つめていた。 - 112二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 07:06:25
来たかジェイド
- 113二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 12:24:06
圧がすごいなジェイド先生…
- 114二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 12:39:49
去れると思うか
- 115二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 13:14:54
- 116二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 18:10:10
まあトパーズの口から兄が構ってくれない的な愚痴聞いてそうだしな
- 117二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 19:30:56
「勝手に部屋に入ったことは謝るわ。個人的にお話がしたかったの」
「いえ、それは構いませんが…」
目の前に「十の石心」がいることに比べたらそれ以外は些末事だ。
レディ・ヒスイ、彼女の善行も悪名もカンパニーに所属しているなら知らない者はいないだろう。
そんな人物が目の前にいること自体が異常だというのに、
「失礼ですが、どの様なお話しでようか?」
「そう警戒しなくてもいいわ。あなたにとっても悪い話ではないはずよ」
そう微笑む彼女を前にしていると異様に居心地が悪い。許されるならば、今すぐにでもここから逃げ出したかった。
「私の部下にならない?」
素っ頓狂な声を出さない自分を褒めてやりたかった。
「…お言葉ですが、自分はあなたの目に留まるほどの功績を残せた覚えはありません」
「ええ、でも将来性はあると思っているわ。だから取引をしましょう」
彼女は表情を変えないまま静かに告げる。
「あなたが対価を支払えば、私の直属として取り立ててあげる。あなたの要望もできる限り叶えましょう」
まず、感じたのは疑問だった。対価と言われても、地位も功績も平凡な自分に彼女の直属となることにふさわしいものがあるとは思えなかったのだ。
そんな思考が顔に出ていたのだろう。レディ・ヒスイが言葉を重ねる
「あいまいな言い方になってしまったわね。はっきり言ってしまいましょうか」
「私が対価として求めるのは、あなたの思い出よ」
…思考が完全に停止する。
対価を払えば望みを叶える貸金屋、ポーンショップヒスイの主の表情は対面した時とまったく変わっていなかった。
- 118二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 21:26:02
おっとこれは?
- 119二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 21:57:31
思い出…エレーナとの記憶…
- 120二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 22:26:17
トパーズの脳みそ壊れる
- 121二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 04:24:29
- 122二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 07:13:11
- 123二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 13:26:28
記憶じゃなくて思い出なのか
- 124二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 13:42:24
まあジェイドがトパーズ傷つくようなこと本気でするなんてことないだろうし大丈夫でしょ…大丈夫だよね?
- 125二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 20:26:38
ガチで切れるぞ
- 126二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 20:55:41
「思い出、ですか」
「そう、思い出。あなたの人生で一番大切な記憶を対価とさせてもらうわ」
停止していた思考を再起動する。ポーンショップヒスイの噂は聞いていた。願いを叶える力の確かさも、払う対価の重さも。それでも、聞かずにはいられなかった。
「誰かの思い出を対価として差し出した時、自分はどうなるのでしょうか」
「記憶が無くなる、ということはないわ。その人物はあなたとその人双方で他人という認識になるだけよ」
その言葉を受けて黙り込む。対価として相応しい思い出となると、自分にあるのは「彼女」のものしかないだろう。
『ちょうどいいじゃないか。新しい人生を歩むいい機会だぞ?』
『元より彼女はお前を必要としていないんだ。他人となった方が彼女の為じゃないか?』
頭の中で声が響き続ける。今の自分にその声は魅力的に聞こえ始めていた。それに何よりも
『お前、「十の石心」の誘いを蹴るつもりか?命を捨てる気かよ?』
そう、出世の道が閉ざされる以上に命の危険があった。カンパニー上層部の不興を買った者の末路は散々聞いてきた。命を落とすだけならまだ幸運、時には娯楽として命を弄ばれることもある。目の前の人がそういったことを好むとは限らないが、この先自分を待ち受ける結末はよいものとは言えないだろう。
『だったら迷う必要はないさ。そうだろう?』
その言葉に首肯する。大丈夫、総鑑なら大丈夫さ。そのまま返事をしようとして
『兄さん』
自分が拒絶した人の、声が聞こえた。
- 127二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 21:23:36
『未練がましい!、身勝手だ!、何様のつもりだ!、今まさに関係を断とうとしているのに何を執着している!!』
頭の中の声が今まで以上にけたたましく鳴り続ける。それでも、捨てようとした思い出が自分の中でどんどん大きくなっていくのが自覚できた。
「彼女」が生まれ、共に生きてきた記憶が
星の滅びをせめて共に迎えたいと家族で身を寄せ合ったことが
カンパニーによって母星が蘇っていく姿を共に見た喜びが
胸の中に次々と今までの思い出が蘇る。…覚悟は、決まった。
『愚か者が!自滅者が!約束された栄光を捨てるつもりか!』
それらの声を全て振り切る。例えどんな結末になるとしても、意地を張らずにはいられなかった。
「申し訳ありません、レディ・ヒスイ。折角の申し出ですが、お断りさせていただきます」
自分の破滅につながるかもしれない境界線。それを自分の意思で全力で踏み越えた。
【一応補足。兄さんはかなりナーバスになってるだけなので、ジェイドを悪い人だと思ってるわけではないです。
後、トパーズとジェイドが仲いいのも知りません】
- 128二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 22:28:19
- 129二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 23:49:31
お兄ちゃんかっこよすぎだろ
- 130二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 02:18:25
引き止めたのがエレーナなのがいいなぁ
- 131二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 03:23:57
- 132二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 06:14:13
これトパーズ裏で聞いてたりしないかな
- 133二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 11:21:01
もし聞いてたらこのあとすぐにでも飛び出して来そうだな
- 134二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 19:00:27
ほ
- 135二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 19:52:32
「取引には応じられない、と?」
レディ・ヒスイが表情を変えないままに問いかけてくる
「お話をいただいた事は大変光栄なことです。しかし、その対価はお渡しできません」
気圧されないように気を張りながら答える。
「この思い出は、何物にも代えられない物です。大変申し訳ありませんが…」
改めて断りの言葉を言う前にレディ・ヒスイが立ち上がり、こちらに歩み寄る。…分かっていたことだが、やはり不興を買ってしまったようだった。彼女はそのまま自分の前に立つと、
「そんなに大切なら、早くエレーナちゃんと仲直りしなさい」
「え」
おそらく人生史上一番間抜けな声を出したと同時に、自分の額が軽い衝撃を受ける。どうにも、目の前の人物にデコピンされたらしかった。デコピンした本人はというと、今までの笑顔が消え「呆れた」と言わんばかりの表情をしている。
「あなた達はお互いに間違えた。だからと言って仲直りしようとする妹を無視していい理由にはならないでしょう」
「だからちゃんと話し合いなさい。できるだけ早く」
「は、はい!」
よろしい、と頷くレディ・ヒスイを前に、自分は完全に呆気に取られていた。学生がされるようなお説教を「十の石心」から受けるカンパニー職員など自分以外に存在しないだろう
- 136二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 20:14:12
これは良い上司
- 137二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 20:16:09
「それじゃあ、お邪魔したわね」
「え、はい、お疲れさまでした。…あ、いえ、あの、レディ・ヒスイ!」
そのまま部屋の外へ去ろうとするレディ・ヒスイを思わず呼び止める。この時点で相当不敬を働いているのだが、言わずにはいられなかった。
「ありがとうございました。あなたのお陰で間違えずにすみました」
そう、頭を下げる自分に答える彼女は初めて対面としたときの表情に戻っていた。
「エレーナちゃんが悲しそうな顔をしていたのですもの、何かしてあげたいと思うのは当然でしょう?」
それに、と改めて自分に向き直る
「新しい原石を見つけられたのは喜ばしいことよ」
「将来性があると言ったのは嘘ではないわ。自身の研磨を怠らないようにね」
そう言ってレディ・ヒスイは今度こそ去っていった。
突然自分の部屋に現れた嵐を見送って、自分はそのままベッドに倒れこむ。
先ほどのことを思い返していると、ふとレディ・ヒスイに対面しているときの居心地の悪さの理由に気が付いた。
あれは自分が子供だった頃、妹と大喧嘩した後で母親に説教をされる前の空気そのものだったのだ。
「…今度予定が空く日っていつだったかな」
そう独り言を吐き出すして、どうスケジュールを空けるかを考え始める。頭のなかで散々響いていた声は、もう聞こえなくなっていた。
【後1、2回で兄妹のお話は終わる予定です】
- 138二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 21:43:39
お母さん…
- 139二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 01:03:50
ママやん
- 140二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 06:30:39
ハッピーエンド行けそうでよかったよかった
- 141二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 12:17:58
終わってしまうのか…
- 142二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 19:54:58
ふ
- 143二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 22:08:06
飯奢ってやれ
- 144二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 02:36:49
「まるでラブレターを待ってるみたいね、エレーナちゃん」
「いやあ、どちらかと言うと採用通知を待つ就活生じゃないかな?」
「随分な言い方ねアベンチュリン。後、ジェイドさんもからかわないでください」
好き勝手に言う2人からの通信に返事しながら端末を見つめる。今日は兄さんが出張から戻る日であり、まもなく出張先からの定期便が到着する時刻だった。到着した時に連絡をするという兄さんからの伝言だったので、今こうして端末とにらめっこしている最中なのである。
「何かトラブルが起きたって話も聞いていないし、そんな睨めっこしていてもしょうがでしょう?」
「それはそうなんですけど…」
そんなことを話していると、端末に通知が入る。
「…!すみませんジェイドさん、また後で連絡します!」
通信を切り、カブと共に発着場へ向かう。
『”トパーズ総監”。誰の目があるとも分からないのですから、部下にそう不用意な真似は...』
『......申し訳ありません。業務の最中ですので、失礼致します』
兄さんと直接話すのは「あの時」以来だ。今回会う約束の通信の時も事務的な口調は崩れておらず、久しぶりの再会も不安の感情の方が強い。そんなことを思っていると発着場へ到着した。
兄の姿を探していると、カブが急に走り出した。そのままカブを追いかけると見知った姿が見えてくる。
「…兄さん」
兄さんの姿は以前会った時よりもやつれた印象だった。それでも「あの時」とは違いこちらに対する拒絶の感情は感じられない。
兄さんは胸を押さえ、深呼吸を繰り返しながら少しづつ言葉を絞り出す - 145二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 02:37:33
「お久しぶりです、トパーズ総…、いや、そうじゃなくて」
彼はもう一度大きく深呼吸する。
「ただいま、エレーナ。話したいことがたくさんあるんだ」
そう言って微笑む。その笑顔は大分ぎこちなかったけども、久しぶりに見た兄の笑顔だった。
「私も話したいことがたくさんあるよ、…おかえりなさい、兄さん」
【次回が最終回です】 - 146二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 09:06:46
エレーナちゃん…良かったね…
- 147二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 16:37:23
しゅ
- 148二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:02:54
ag
- 149二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:12:08
Q1.今回の彼の「栄転」についてどう思いますか?
回答.完全に身内人事じゃねーか!ふざけんな!
Q2.では彼の立場と代わりたいですか?
回答.絶対嫌だ
…エレーナと再会した後のことは恥ずかしすぎて思い出したくない。まずお互いに謝って、次に勝手な事をしてと大喧嘩して、その後本音を伝え合って仲直りすることができた。最後の方には感情が暴走して滅茶苦茶恥ずかしいセリフを連呼していた気がする。
その後の自分の処遇はというと、だ
「今日の会議はヤリーロⅥの代表もくるから、応対の準備お願いね。兄さん」
「トパーズ総鑑、勤務時間中に兄さん呼びは控えて頂きたい。公私混同は良くありませんよ」
「いいじゃない、今ここにいるのは二人だけなんだし」
そう言って笑う妹を見てため息をつく。お互いの仲がこじれていた時も似たような会話はしていたが、あの時とは違い自分と妹の間に流れる空気は穏やかなものだった。
そう、あの後自分は妹の手によって強引に直属の部下へと引き抜かれていた。明らかに身内人事なのだが、相手は自分のモチベアップの為に社内規則まで捻じ曲げた女である。これといった目立った功績のないヒラ社員を引き抜くなど造作もなかっただろう。
当然やっかみの声は少なくなかったのだが、そういった連中がカンパニー上層部という伏魔殿に関わらざる負えなくなった今の立場を代わりたいと思うかというとそんなことは無く、次第にそういった声は消えていった。
…今の立場になってから守秘義務は増え、心労も増えたが、知識・見識は飛躍的に向上したし、それなりに度胸もついたと思う。今の自分は充実していると言っていいだろう。それに、何よりも
「どうしたの?兄さん」
押し黙った自分を見てエレーナが、自慢の妹が首をかしげる。
妹の言う通りここには二人しかいないのだし、言ってしまおうか
「兄として、エレーナの助けになれること以上の幸せはないと改めて思っただけだよ」
「…急に恥ずかしいこと言うじゃない」
「いいじゃないか。ここには二人しかいないだろう?」
顔を赤くしてそっぽを向く妹を見て思わず笑みがこぼれる。そんな自分をみてジト目をよこす妹を置いて応対の準備をするために部屋を退出した。
気力は十分、仕事のモチベは最高潮、妹が最高の状態で仕事に臨めるように
「さあ、お仕事頑張るとしますか」 - 150二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:15:16
- 151二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:32:20
素晴らしいものをありがとう…