- 1二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:44:02
その日、先生はリオに呼ばれてアドビスに向かった。
砂漠の発掘をするためにシャーレの権限を使った方が合理的というのが彼女の考えだった。
発掘自体は予定通り進行した。問題は帰ろうとした時だった。
「終電なくなってしまったわね……」
リオは一等車のチケットを握りしめた。
発掘できたものは手荷物サイズとはいえ無名の司祭の遺産。できるだけ情報は秘匿するべきだと彼女は思ったのだ。
"物理的になくなったね"
「ええ……」
ここはキヴォトス。当然、列車強盗に襲撃された。
終電は駅に着くことなく線路で爆発したらしい。
"ヘリでも呼ぼうか?"
先生は総決算の時に怒られる覚悟でそう言った。痛い出費だが緊急事態ではある。
「まだ強盗が近くにいるみたいなの。やめておいた方が無難ね」
"……それはマズイね"
先生はリオの傍らに置いてあるオーパーツの>>5を見ながら言った。
- 2二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:44:44
マイクロビキニ
- 3二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:45:01
光線銃
- 4二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:45:02
バニースーツ
- 5二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:45:08
スギ花粉コントローラー
- 6二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:46:26
欲しい…!!
- 7二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:46:54
花粉症...理解できる
- 8二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:48:05
- 9二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:51:00
杉限定かぁ…
- 10二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:53:07
- 11二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:53:34
あ、悪魔か……?
- 12二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:54:56
化学兵器かな?
- 13二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:55:57
どうやら最初の被験者が決まったようだな!
- 14二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:59:58
砂漠の強い日差しの中それは発掘された。
リオは子どものように喜びながら先生の前で掲げた。
「これはスギ花粉コントローラーよ!」
"えっ…?花粉?"
先生は少し拍子抜けした。
SF作品に出てくる光線銃のような装置がそんな効果だなんて先生のワクワク心がしぼんでいく。
「すごい発明品よね。キヴォトスで花粉症に悩んでいる人たちを救うことができるわ」
"……すごいかもしれない"
「残念ながらスギ花粉コントローラーはブタクサやヨモギには効果がないとされているわね」
"花粉症を抑える装置なの?"
「いえ、花粉を操作するだけよ」
そっか、と先生は空を見上げた。
夜の駅舎の風は冷たかった。リオは小さくくしゃみをした。
"寒い?"
「平気よ。それよりもここを出てどこかに行くべきじゃないかしら?」
"近くに泊まれる場所あったかな……"
リオと先生が立ち上がろうとした時だった。
「おい、そこのお前!>>18を置いていってもらおうか!」
スケバンが3人立ちふさがった。
- 15二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:01:00
ミレニアムの生徒証
- 16二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:01:23
下着
- 17二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:01:26
命
- 18二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:01:35
先生
- 19二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:02:12
まあまあマズいか
- 20二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:14:49
「そこのお前がシャーレの先生だろ!?」
「身代金は幾らになるかな。ブラックマーケットでオークションになるんじゃねえの?」
「へへ、先生に首輪をつけて散歩してやるよ」
スケバンたちは次々に言葉を発する。
リオは少し面倒くさそうな顔をしながらスギ花粉コントローラーをスケバンたちに向けた。
"BC兵器はマズくない?"
「スケバンたちはマスクしているからきっと平気よ」
突然に一陣の黄色い風が起こった。
花粉はスケバンたちに襲いかかり、3人を包み込むほどの渦を巻いていた。
彼女たちの叫び声も激しい風の音にかき消される。
"くしゅんっ……"
「先生も寒かったのかしら?」
"スギ花粉にやられた……"
先生は涙目になりながらリオに伝えた。先生の体は粉まみれになっている。
「退避できる場所を探した方がよさそうね」
リオは端末を操作する。シャワーがあり、治療ができる場所を見つけた。
「この近くだと>>23があるみたいね」
- 21二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:15:33
ホテル
- 22二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:15:53
サウナ
- 23二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:15:59
民泊(シロコの家)
- 24二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:16:04
ラブホ
- 25二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:16:46
ん!?
- 26二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:21:12
家いっぱい持ってるクロコの方か…?
- 27二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:37:59
「ん、いらっしゃい。うちは料金先払いで素泊まりだよ。あれ、先生?」
リオが見つけた民泊を入るとシロコがいた。
"シロコ……民泊をしていたんだね……"
「ん、本当はでかシロコの家。今日は大きい仕事をするらしくて私が変わった。それにしても粉まみれだね」
「なにかブラシのようなものはないかしら?このままだと入れないでしょう」
「ん、これを使って」
シロコは慣れた手つきでブラシを差し出した。車の洗車用のブラシだったが、毛先は柔らかいものだ。
「アドビスに来る人は砂まみれになることが多い。当然用意してある。普通のブラシだと落ちないから」
"使わせてもらうね"
リオと先生は当然のように別室を案内された。
「ん、部屋はたくさんあるから安心して。あと、お風呂の準備ができたら伝えるから」
先生が部屋でしばらく待っていると、シロコから声がかかった。
風呂場に行くと>>30が入っていた。
- 28二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:38:48
フィッシュ竹中
- 29二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:40:53
シロコテラー
- 30二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:41:08
黒服
- 31二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:41:14
ヒノキ花粉
- 32二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:42:45
脱いでる黒服はもはや黒服でもなんでもなく全裸なんだよ…
- 33二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:43:13
ん、黒服×先生描いたら売れた
- 34二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 22:43:38
シロコはなんで泊めたんだよ
- 35二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 23:12:04
黒服はスーツを脱いで湯船に浸かっていた。
"出ていく"
「ククッ…いいではありませんか。我々で裸の付き合いというのも。それにあれの話もありますからね」
"…スギ花粉コントローラー?"
「ええ、あれはスギ花粉という直径30~40μmの肉眼ではとらえられない物質に指向性を持たせるものです。ちなみに操作できる大きさが条件なのかブタクサは直径約20μm。ヨモギは約24~30μmですね」
"……"
「植物の花粉をナノマシンにしてしまうという危険性はすでに承知のはずです。しかしあれの危険性はそれだけではない」
"……"
「直径30~40μmのある物体が女王蜂のように振る舞い、他の花粉に役割を与えていることが分かっています。まるで昆虫のような知性を持っている。この意味が分かりますか。立派な超常現象ですよね」
"焼き尽くすまで活動をやめない?"
「クククッ…解決方法はあなたに任せますよ。先生」
"シロコに不法侵入者がいることを伝える"
銃を構えたリオとシロコが来るまでの間に黒服は去っていた。
リオは無名の司祭の遺産を見ながらため息をついた。
「なるほど。そういう原理だったのね。閉鎖環境で実験するべきだったわ」
"でもあの時は緊急事態だったから"
「ん、悩んでいても仕方ない。その女王花粉を探す」
「この装置で呼び出すことは可能よ。でも……群れを形成した花粉を吹き飛ばすのは危険よ」
「ん……銀行強盗みたいにうまくいかないね」
その時、シロコ*テラーが帰ってきた。
「列車強盗も銀行強盗と同じ要領だった…」
彼女の手には余った爆薬と>>38があった。
- 36二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 23:16:05
大量の現金
- 37二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 23:16:14
先生の神命×10
- 38二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 23:17:01
沢山の青輝石
- 39二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 23:18:42
くれよその石
- 40二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 00:00:21
「ん、かくかくしかじかだからでかシロコにも責任がある」
「……ん、それは確かにそうかも」
スギ花粉コントローラーを挟んで2人のシロコは話し合っていた。
シロコ*テラーは沢山の青輝石の入ったカバンを差し出した。
「花粉を滅ぼせるなら……花粉症で苦しむ人がいなくなるなら……使って……」
"別に花粉症がなくなるわけじゃないよ?ブタクサとかヨモギは健在だから"
でかシロコのズレた言葉を先生は訂正した。
「けれどあれはすでにキヴォトス中のスギ花粉を支配下に置いているわ。爆発させるにも場所を選ばなくてはいけないわよ」
「ん、場所ならアドビスにはいくらでもある。好きにしていい」
"青輝石を使えば余った爆薬で足りるかな"
「じゃあ、私が……爆発させる。よわシロコは待機」
「ん、私も行く。でかシロコのライディングでは爆発から逃げれない」
4人は立ち上がった。家を出るまでさほどかからなかった。 - 41二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 00:00:49
「始発なくなっちゃったみたいね」
"大爆発が起こったから運転見合わせだって"
先生とリオは昨晩の駅舎のベンチに座っていた。電光掲示板を見ても変わらず同じ情報が流れている。
爆発の余波で煤まみれになった2人は途方に暮れていた。
「ん、自転車の準備ができた」
「ん、ちょうど良さそうな運動になる」
先生は怒られる覚悟を決めてヘリを呼ぶことにした。
おわり - 42二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 00:00:54
- 43二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 00:02:06
ずっと誤字していることに今気がついた……
- 44二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 00:02:37
操作してお前の肺を満たしてやろうか?
- 45二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 00:03:17
花粉コントローラーって人間向けに改造すれば射精コントローラーも作れるじゃん