- 1二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 23:12:01
目を覚ますとそこには見慣れたいつもの天井。時刻は午前6時。
俺は皇帝・シンボリルドルフのトレーナー。トレセン学園に勤めている。そんな俺だが…
「くっ…」
硬い椅子で寝ていたせいか身体に痛みが走る。
もうすぐで始まるURAファイナルズ決勝戦、それに向けての対策でここの所はずーっと徹夜続きだ。
「そろそろ限界かな…」
体に鞭打ってなんとか気合いを入れ直す。データ整理するのもあと少しだ。
バッグから無機質なケースを取り出す。中には大好物のラムネが入っている。一見薬品のようだけどどこでも持ち運べる携帯タイプのスグレモノだ。
「せめて最後まで…ルドルフの為に…!」
よーし、ラストスパート頑張るぞー!!
……そんな俺を影から見つめる人物がいた - 2二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 23:12:48
「ん…?あぁルドルフ!おはよ…」
その人物とは我が愛バ・シンボリルドルフがいたのだが…
いつも凛々しい眉は釣り上がり、涼し気な瞳は揺れ、肩をわななかせている。
一体どうしたと言うのだ…?
「何時からだ…」
「へ…?」
「一体いつから『そう』なんだ…?」
「ええっと…URAが始まった辺り…?」
「っ…何故…何故言ってくれなかった…!?」
「えっ…!?だ、だってルドルフの負担になりたくなかったからさ…」
ルドルフは優しく聡明な娘だ。徹夜して頑張っている、等と言えばきっと気にしてしまうだろう。この重要な時期にそれは避けたい。
「とにかく…!病院に行こう!今すぐに!」
「えっ!?イヤそれは別にいいよ…もうあと少しだし…」
元々あと少しでデータの整理は終わりそうだったのだ。それにたかが徹夜で病院とは如何なものか…?
「あと少し…?そんな…!あぁっ…何故気づかなかったのだ…私は…!」
「ル…ルドルフ…」
「すまないっ…!すまないっ…!」
我が愛バは大粒の涙を零して泣いてしまった…そ、そこまで…?悪い事しちゃったな…
その後かなり時間がかかったなんとかルドルフを落ち着かせることが出来た。
「今まで黙っていた事はホントにゴメン…どうしても自分が許せないって言うのなら…その怒りは力に変えてレースで見せてくれ」
「ぐすっ…ぐすっ…」
「君の勝利は俺の望みでもあるんだ。な、 頼むよ。ルナ…」
「君は…ズルい人だよ………あぁ…最高の勝利を約束しよう!!」 - 3二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 23:13:32
迎えたURA決勝戦当日。
ルドルフは圧倒的な力を見せつけ見事1位を飾った!
「おっとっと…」
思わずふらついてしまう。そろそろ眠気が限界だ…ウイニングライブが見れないのが残念だが…仕方ない、後でアーカイブを見るとしよう…
「ごめん…ルドルフ…そろそろ…」
「あぁ…君は十分頑張った…もう…おやすみ…」
「じゃあ…お言葉に甘えて…」
唇に触れる柔らかな感触と共に俺の意識は闇に堕ちて行った……
………のだが、やっぱり興奮冷めやらぬ身体ではあまり寝れずに結局数十分で起きてしまった。
ウイニングライブは流石に終わっちゃったかなあ…だが優秀インタビューならまだギリギリ見れるかもしれない
服装を整えいそいそと俺は会場に向かった。
「私が優勝出来たのは一重に我が最愛のトレーナーのお陰で…」
会場はとても優勝者を讃える場とは思えない重苦しく悲しげな空気が支配していた。
皆葬式帰りか何かかよ!
「彼は今はもう…え?…」
あ、ルドルフと目線あった。
信じられないと言う顔をしている。
あ、ルドルフ走ってきた。
そして……自分を抱きしめると同時にキスをしてきた。
「んむぅ…!?!?」 - 4二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 23:13:45
「奇跡ッ!愛バの為に死をも乗り越えるとはッ!!」
「素晴らしい…これがウマ娘との絆なのですね…!」
「愛ですわ!愛が奇跡を起こしたのですわ!!」
「いや…ゴルシちゃんこれなんかすげーしょーもない茶番の気がするぞ…?」
なんだかよくわからんが目の前の涙を流しながら嬉しそうに笑う愛バを見ているとどうでもよくなるのであった。 - 5二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 23:14:05
大河内監察官かな
- 6スレ主21/09/15(水) 23:14:21
初怪文書だから変な所あっても許して…
- 7二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 23:15:54
ゴルシは鋭いな…
- 8二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 23:17:57
- 9二次元好きの匿名さん21/09/15(水) 23:18:16