【置きレス参加推奨】ここだけ異能集う海上都市part7

  • 1カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 15:59:17

    ~~~INTRODUCTION~~~

    「フロア・セントラル」は、1900年代から長らく計画され建造が続けられてきた巨大人工島である。

    世界の海抜が大きく上昇し陸地の凡そ5割が海面の下へと沈んだ現在、2100年代の地球に於いて、太平洋上に浮かぶその鋼鉄製の大地は人類にとって最も主要な生活拠点として機能している。

    中央政府による統治、限られた世界の中で日々を暮らす人々、解放を謳う無法者達とそれを取り締まる警察機構。

    混沌とした科学技術といつからか人に宿る様になった異能。

    ようこそ、セントラルへ。

    ようこそ、人類最後のフロンティアへ。

    ~~~~~~~~~~~~~~

    ・wiki(「大雑把な世界観」の項目をご一読ください)

    ここだけ異能集う海上都市【1/31更新】INTRODUCTION 「フロア・セントラル」は、1900年代から長らく計画され建造が続けられてきた巨大人工島である。 世界の海抜が大きく上昇し陸地の凡そ5割が海面の下へと沈んだ現在、2100年代の...w.atwiki.jp

    前スレ

    https://bbs.animanch.com/board/4742417/?res=190

  • 2カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 16:00:13

    【参加したい方へ】

    ・新規参加の方はまずは進行中の裏スレにてキャラクターの作成と登録をしましょう!個人が保有出来るキャラクター数に制限はありませんので、まずは自分が一番動かしやすいと思うキャラを一人作ってみることをおすすめします。

    ・分からないことがあれば裏スレで聞いてください。

    ・当スレでは『置きレス』形式でのご参加を推奨しています、1日1レス返せれば良いor返って来れば良い、くらいの心持ちで。

    ・ただし連絡の無いまま待たせ『過ぎる』のは厳禁です、どうしても2日以上返信が滞ってしまいそうな場合は、予め裏スレの方でお相手にご連絡をさしあげてください。

    ・「私生活があるしリアタイ参加は難しい……」「荒らしとかしてないのにいきなり規制食らったんだけど!?」「スレの速度に着いて行けねぇよ~(涙)」とお悩みの方々、どうぞ一度お立ち寄りください。

    ・参加者及び参加者各自が保有しているキャラクターを管理する為、参加時には名前にトリップをつけることをお願いしております。

    ・あにまん管理側による集団規制、また個々の回線の問題などでスレ建て者によるレス削除等の管理が行き届かない場合があります、荒らしには反応せず通報やスルー対応を徹底してください。

    ・エロシチュグロシチュも許容いたしますが、ディープな描写をする場合はテレグラフを用いるなど削除されない様に対策をお願いします、またお相手がそうした描写を嫌がっているのに無理強いするのもやめましょう。


    ・次スレ建ては>>190を踏んだ方にお願いします。

  • 3カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 16:00:32

    【禁止事項】
    ・確定ロール、無敵ロール、一般的にこういった遊びで敬遠される行為は同じく禁止です。
    ・ただしこれら↑をうっかりしてしまう場合もあります、見かけた場合まずはやんわりとした口調で注意をお願いします。
    ・その他、お相手が「これは嫌だ!」と言う行為も都度対応していただければと思います、円滑な遊びの為にもコミュニケーションを大切にしましょう。
    (以下キャラクリ時のお願い)
    ・当スレはオリスレです、版権キャラ、版権設定のご利用はご遠慮ください。
    ・舞台を破壊しかねない様な大規模の能力はご遠慮ください(例:「半径数kmに渡って凍結させるor炎上させるぜ!」「島の地面に海まで貫通する巨大な穴を開けられるぜ!」など)
    ・対処不能、或いは対処法が極端に限られる能力はご遠慮ください(例:「俺が時を止めた……動きたければお前も時の世界に入門するしかないぞ」「俺の質問に答えた奴は問答無用で洗脳されるんでよろしく~」など)
    ・舞台に単独で多大な影響を及ぼしてしまいかねない権力者キャラはご遠慮ください(例:「俺はフロア・セントラルの航行先を全部決められる船長で……」「俺がこの島の権力の頂点に立つ大統領なんだよね」など)

  • 4カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 16:00:53

    >>まで保守

  • 5カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 16:01:03

  • 6カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 16:01:27

  • 7カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 16:01:46

  • 8カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 16:02:05

  • 9カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 16:02:27

  • 10カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/26(土) 16:02:44

  • 11リザード◆Zc3hYIbqyI25/04/27(日) 02:26:12

    前191
    (速いな、どんな身体能力をしているのか…)
    まず挑発…とまでは行かないだろうが追って来たのはそちらだろう。
    そんなに付きまとわれているとシンプルに仕事が出来ない。
    能力を仕掛けたのもそうだ。実際もう分かっているんだろう?私の能力に殺傷は出来ない。
    【懐に隠していた数ある中の1丁の拳銃、投げ物を取り出す。ちらりと見えた物もスーツにどう隠しているんだ、という量だ。】

    これ以上に言う事は無い。
    それ以上近づくなら…どうなるか分かるだろう
    【左に一丁の拳銃、右に投げ物を構える。どちらかと言うと銃の好みは現代的だ】

  • 12カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/27(日) 20:55:08

    「OK~離れる分にはいいわね?」
     自分に敵意がない事を証明する為に、一歩だけ後ろに下がる。
    「あなたの言う通り。好奇心から首を突っ込んだのはアタシよ。あなたに興味があったからね。
     しかし……今、アタシの部下が襲われているけど、あなたWANS・Cのお仲間かしら?」
     下から閃光手榴弾によるまばゆい閃光が放たれ、爆発音が鳴り響く。
    「もし違うというなら、私達が戦う必要はないわね。邪魔した事も謝るわ。でも……」
     彼の口調から普段のフランクさが消える。
    「そうだとするなら……優しくはできないわね」
     静かだが重たいトーン。裏社会で長く生きてきた男だけがだせる凄みが言葉の端からにじみ出ていた。
     この状況をWANSが自分を誘う為に仕組んだ罠の可能性を考慮しているのだ。

  • 13リザード◆Zc3hYIbqyI25/04/27(日) 21:25:42

    口頭で言って信じてもらえるのか疑わしいな…では、今から巻き狩りとでも行くか?
    アレの事は恐らくそちらの方が詳しいだろう
    一度追い払わないと互いに商売あがったり、というものだと思うが。
    【部下が未だ粘っているであろう辺りに視線を向ける。】

  • 14リザード◆Zc3hYIbqyI25/04/27(日) 21:26:08

    >>13

    (※「カーリアの」部下)

  • 15カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/28(月) 21:31:38

    >>13

    「あら? 誘ってくださるの? 嬉しいわねぇ。でもいいのかしら? お仕事の途中だったんでしょう?」

     カーリアは凄むのを止め、声色を変えた。

    「まあ観測手があのビルにいるから、今日は止めた方がいいわね。気づいてたかしら?」

     彼と同じく部下が粘っている方に顔を向ける一方で、ビルの中にいる観測手に気付かれないよう、フィンガーサインでリザードに観測手がいるビルの位置を伝えた。

  • 16リザード◆Zc3hYIbqyI25/04/28(月) 22:56:52

    >>15

    先にやれば…いや、目を付けられかねないか。

    そちらのは大丈夫なのか?

  • 17カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/29(火) 00:07:19

    「そうね。私はあの頭のイカれたメスガキの方をやるから、あなたは観測手をお願いするわ。場所は分かってるわよね?」
     確認しながら、フィンガーサインでこれからやる事をリザードに伝える。
    「それじゃあまたお会いできるのを楽しみにしてるわ。チャオ!」
     そういうと、超振動ナックルダスターを装着した拳をコンクリートの天井に叩きつけた。

     次の瞬間、爆発したかのようにコンクリートの粉砕粒子が飛び散り、目隠しの煙幕が周囲を包みこんだ。

  • 18カーリアの部下◆.2EQ5ae7PI25/04/29(火) 00:21:07

    前198
     飛んできた無数の小型ナイフを見て、舌打ちした。
     特性スーツは防刃機能があるが、プレートは入っていないから刺突は貫通するからだ。
    (……こんな連中と対抗するには、あんな兵器も必要になるわな)
     最近、新たにクリミナルズに導入された戦闘用サイボーグの事を思い浮かべた。
    (あん時はどう考えても過剰戦力だろ、何と戦うつもりなんだと呆れたけど、こりゃ必要になるわな)
     そして自分の装備じゃあんな奴とは戦っても勝ち目はない。こんなのにどうやって対処しろというのか。
    (あ~、俺の人生もこれまでかぁ。親父が無事で居てくれたらいいんだけど……)
     呆然とそんな事を考えながらも、上着を脱いで飛んでくるナイフを叩き落とす。
     軽量の小型のナイフ故、服でも払えるが、数が多い。一本、二本と身体に刺さっていく。
    「~~~~!」 
     声にならない声を叫びながら、少しでも回避しやすい場所を求め、表の通りにでた。

  • 19リザード◆Zc3hYIbqyI25/04/29(火) 00:39:23
  • 20リザード◆Zc3hYIbqyI25/04/29(火) 00:44:43

    >>17

    …あとで依頼扱いにしてもらうか、もしくは何かに一枚噛ませて貰うか

    どちらにせよあの人に伝えておかなければな


    それで、アレか。

    【ぶしつけな視線。銃器等の抵抗手段はある可能性が高いと考え遮蔽を使いつつ接近する。】

  • 21クーちゃん◆9wIDxpGzlg25/04/29(火) 19:57:30

    >>17

    >>18

    「よし、出てきた出てきた。んじゃあ足をぶち抜かせてもらいますか……って、およ?」


    【解体工事のような轟音が響く。見ると、上空にコンクリートのような粉塵が飛び散っている】


    《報告ぅ!マッチョが建物の屋上抉って目隠し貼ってます。戦闘方法バレないように、とは流石に思えません。多分俺狙われます》

    「あーらら。今何階?」

    《5階。エレベーター止めてるし、階段はワイヤー系の罠中心だけど……上に上がった方がいい?》

    「上から来られたら死ぬからやめときなさい。とりあえず上を入られないか見張りつつ、下から来たのを確認したら罠作動。上来たら窓割って外にガン逃げ。撫子お祈りタイムね」

    《両方から来たら?》

    「クーちゃんが挟み撃ち覚悟でそっちに行く。一応こっちに注意向けさせとくわ。じゃ、グッドラック」


    【通信を切り、敵の位置を見やる。粉塵のお陰でここからの位置は把握できる。建物に隠れて直接の姿は見えないが、問題ない。高さ、放物線、風の強さを本能的に計測し、瞬く】

    【足元に、手榴弾よりも大きい爆弾が現れる。既にカウントダウンは僅かしか残っていないが、臆せず両手で持ち、斜め上に投げる。丁度カーリアとヴィルヘルムが会合した地の十数メートル上空で、爆風が吹き荒れた】


    「さて、結局クーちゃんが挟み撃ちなのよねぇ……。その前に連れを仕留めねば」


    【かなり標的との距離は離れてしまっている。援軍がくる可能性が高い以上、悠長にスコープを覗いて狙撃するわけにもいかない。空子は後方に小さめの狙撃銃を生み出し、スコープを使わず勘でカーリアの部下の足に向かって撃つ。もう片方の腕でも同じように、生成して狙撃。リロードも行わず、次々と銃を使い捨てにする】

  • 22リザード◆Zc3hYIbqyI25/04/30(水) 00:01:28

    >>21

    「中はどんな様子かな…っと」

    【明かりの消えたビルの暗闇に向かって発炎筒を投げ込む。】


    「ワイヤーを中心とした罠が多数…面倒だな…と言うよりはほぼ無理だ。出来るのは追う事と陽動。

    俺の異能では無視して突破する事も出来ない、作動させずに動くのもそういう場所を攻めるメンバーより下…」

    (どうする…"あの人"なら…)

    (『蜥蜴よ、私の子よ、闇に潜む獣が特に嫌がる事の一つは何だと思う?)

    (『ひとつ 割に合わぬ事』『ふたつ 既に闇の意味が無い事』『みっつ…)



    「『闇を消す事』」

    【何か思い立ったように観測手が潜んでいる建物の周りを凸凹に手をかけ、足で蹴り、跳び回る。「アリス」に所属する前に働いていた高所作業の動きは離れても鍛錬を続けており腕は落ちていない。】

    【建物外壁のいたるところに爪痕を刻む、刻む、刻む。】

  • 23WANS観測組◆9wIDxpGzlg25/04/30(水) 01:40:04

    >>22

    【雑居ビルの中、その5階。パソコンをいじりながら、特殊双眼鏡でしきりに外を見る男がいた】


    「お願い撫子ちゃん、度々命令変えて悪いけどやっぱ来てくれない?多分俺照準合わせらんないわー」

    《わかりました、多分二、三分はかかるかと……》

    「じゅーぶんだぜ。俺が撤退する時に合わせてくれ」

    《はいっ。えっと、敵さんに知られない方が良いですか?》

    「いや、俺が逃げるのが目的だから、最終的には目立ってくれ。ごめんな、こんな囮みたいにして」

    《いえっお役に立てるなら大丈夫です!》

    「んあー超良い子。大天使。ありがとー」


    【WANS・Cの最大戦力こと奴弓撫子に指示を出し、通信を切る】

    【下に視点を向ければ、丁度ハタチと呼んでいた男がちらりと見えた】

    【急いで監視カメラの映像を確認する。発煙筒が投げ込まれあわや火炙りかと焦ったが、スプリンクラーは壊されていない。じきに鎮火するだろう】


    「うっわ焦ったー。マスク装備あるけど火自体で来られたら怖いよなぁ。消化器かき集めてイタチごっこの鎮火とか勘弁してくれぇ。……ん?ハタチ君来ないな?」


    【他の定点カメラも確認するが、男の姿は見当たらない。首を傾げながら、嫌な予感を感じてフロアの中央に移動する。5階だが、常識が通用しないこの島で、窓から入られる可能性は充分にある】

  • 24カーリアの部下◆.2EQ5ae7PI25/04/30(水) 17:41:08

    >>21

     飛んできたライフル弾にカーリアの部下は恐怖した。

     精神感応といっても感情が分かるだけで読心術の類ではない。狙撃に対してどこを狙ってくるのか予測して回避できるほど優れていないからだ。

     精密さにかけか発砲のおかげで弾は散っているものの、逆にそれがどこの当たるのか分からない恐怖を煽る。

    (殺される! 殺される! 殺される~!)

     彼は無意識に全身を汗で濡らしながら、視界にある店に気づいた。

     殆どの店が銃声を聞いてシャッターを下ろし固く締め切っているが、その店は無人販売店の為かまだ空いていた。

    (しめた! あそこに逃げよう)

     彼は勢いよくその店の中に逃げ込まんと走る。が、二発のライフル弾が最初に左肩を、そして次に右の太ももを撃ち抜いた。

     バランスを崩して倒れながらも、彼は必死になって身体を引きずりながら店の入口までたどり着く。

     しかし、ドアが開かない。自動ドアではないようだ。

    (クソッ……あと少しなのに……)

     苛立ち代わりにドアを叩いた。

  • 25伏見くいな◆X8YCQtJ5qr5e25/04/30(水) 18:43:00

    【WANSとクリミナルズの激闘から時は少し遡る】
    【稲荷神社は常勤の神職がくいなしかいない割に不自然に参拝客が多く、無人で開けておくわけにもいかない為週に1日は閉めるようにしている】
    【伏見くいなは役所の手続きや買い物など諸々をする為に表通りを歩いていた】
    「銃声?!本当にここの治安って信頼できないわね」
    【そう呟き、近くの無人販売店に駆け込み、内側から鍵をかけた】
    (さて…、とりあえず騒ぎが収まったら鍵を開けて店を出ますか…。人の店に勝手に内側から鍵をかけるって冷静に考えると大概な気もしますし)
    【そう考えてしばらく経ち、そろそろいいかな…と考えていると巨大な爆発音が聞こえ、表通りの近くで閃光が放たれた】
    (…こんな表通りで誰だか知らないけど抗争始めるの本っ当にやめてくれないかな。ただでさえあの爆発音ここのすぐ近くの路地裏からだろうしそもそもこの通りには商売繁盛を求めてご祈祷に来てくださった方々が沢山店を構えているのに…!ご祈祷に行ったのに繁盛どころか店の建物に被害が出て大損害、稲荷神社のご祈祷は逆効果とか噂が立てられたら神社という存在は死ぬのよ?…さて、どうしますか…。どうしたら表通りの被害を最小限にするか、言い換えればここでの抗争を終わらせるか…)
    【そう頭の中でこの状況を引き起こしている無法者に罵声を浴びせたり考えたりしながら携帯を取り出しつつ、警察に通報しようとしたらどこからともなく声が聞こえてきた】
    (お稲荷様の神使のお狐様の声…?力は貸すからすぐに止めてくれ…?まあ産業の神様であるお稲荷様からしても今の状況は寝覚めが悪いでしょうけど…)
    【「声」を聞いて自分の異能をどう使えばこの状況を変えられるか考えていると、銃撃を表通りで食らっていた男が扉を叩いていたので、警戒しつつ鍵を開けた】

  • 26カーリア◆.2EQ5ae7PI25/04/30(水) 20:31:03

    >>21

     煙幕を起こしたカーリアが下へと飛び降りた次の瞬間、上空で大きな爆発が起きた。

     空子が投げた爆弾が爆発したのだ。更にそれから無数の狙撃音が鳴り響く。

    (そこまでやるつもりなら、私も加減してやる必要はないわね)

     クリミナルズは犯罪組織とはいえ営利優先の組織。警察機構との正面衝突は望んでいない。だが、今回はその教則組織がビルに近づいただけの部下に襲いかかり、なぶり殺しにしようとしている。


    (WANS……警察機構はアタシ達よりアイツラを取り締まるべきだわ。アタシ達より酷いじゃない。銃すら抜いていない相手にあそこまでするなんてね。しかし、いったい、何がしたいの? こいつら)

     カーリアはふと違和感を覚えた。

    (アタシが狙われる理由は身に余るほどある。でも今、狙われているのは部下。狙うならアタシでしょうに。上級幹部なんだから)

     違和感を覚えたのはここだ。

     殺しが容認される作戦には優先目標が定められる。逃げられてはいけないからだ。なのに、優先度が高いはずの自分ではなく低いはずの部下の方を狙っている。

     

     部下がビルの上に上がるには時間がかかる。エレベーターは使えないし、罠だって仕掛けているはず。

     リザードと対峙していた自分を狙う時間は十分にあったはずだ。

    (アタシを狙った作戦だと思ったからこそ、時間稼ぎとして部下をけしかけたのに、まるでアタシが逃げる事を考えていないみたいな振る舞い……標的はアタシじゃなかったって事なら、じゃあ、いったいこいつらの目的ってなんなの?)

     自分が首を突っ込んだせいで、このような事態になっているとはカーリアは夢にも思わなかった。 

     

    (アタシを仕留める為の罠で、あの青年もWANSの関係者かと思ったから、あえてあとを追いかけて対峙したけど……違ったし)

     あの青年は言葉通り観測手のいるビルに向かっている。

    (……無口な子だけど、なかなかのいい男っぷりじゃない。こっちは後ろから狙ってくると警戒していたのに……)

     そんな事を思いながら、

    (ここまで好き放題されたんだから、別にいいわよね)

     ビルの壁に拳を叩きつけて大穴を開けた。

  • 27クーちゃん◆9wIDxpGzlg25/05/01(木) 00:34:29

    >>24

    >>25

    「だー!こんな距離でスコープも使わず狙った箇所に当たるわけないじゃない!犯罪者とはいえ即死したら後処理が超面倒なんだわ!」


    【自分でやったにも関わらず、肩に当たったのを見ると、思いっきり地面に狙撃銃を叩きつける。乱暴なため息とともに、狙撃銃が消え失せた】


    「はー、こんな時間かかるなんて。いや、あいつ妙に勘が良くない?攻撃が来ないあたり、回避型の異能なのかしら。最初の手榴弾とか完全に不意打ちだったはずなんだけどなー。さっさと足仕留めて路地裏にぶち込まれりゃあ、ここまで嬲り殺しじゃなかったのに。ちょっと可哀想ね」


    【空子の異能は武器しか生み出せない以上、基本的に汎用性が無い。そのため防御をストッピングパワーに依存せざるを得ず、そのやり方も加減が効かないのである。加えて視線が弱点である関係上、どんな相手でも多対一になる前に確実に仕留めて視界の悪い場所に拘束したい。結果、カーリアの部下はとても可哀想なことになっている。空子が他人事のように言うべきじゃない】

    【カーリアの部下が走り、店の方に走る。入ろうとするつもりらしい。それを見て、空子は焦りをあらわにした】


    「あぁ!?馬鹿野郎建物の中の民間人は確認してないのよ!?ちんたらやらず降りて仕留めるべきだった?いや射線上に立つとかありえないわ。でも今までこちらに返せた攻撃は無い。足も撃ててる。…………ええい!」


    【ビルから飛び降り、手を伸ばして下にあった外灯の柱を掴む。問題なく地面に到着し、きっちり攻撃が狙った箇所に当たる範囲まで走る。ドアを叩いているが、自動ドアでは無いらしく、開かないようだ】


    「しめた!運が悪かったわね!いい加減脱落しなさ……って、え?」


    【扉の鍵が、開いた音が空子の耳に届いた】

  • 28リザード◆Zc3hYIbqyI25/05/01(木) 02:00:58

    >>23

    「…このぐらいか」

    【異能をビルの表面に均等に刻み、ヴィルヘルムは動きを止めた。

    そして最上階の窓から、通路側を優先して催涙弾を投げ込む。ガスは下に流れ、全体に広がるだろう。】

  • 29WANS観測組◆9wIDxpGzlg25/05/01(木) 03:46:03

    >>28

    「あれれー?おっかしいなー。特に何も来ない。罠見て逃げたか?」


    【若干警戒を解きつつ、パソコンの画面に視線を戻す。すると最上階の防犯カメラに、ガスが充満するのが映された】


    「……は!?さっき入り口にいたよな!?ここ最上階だぞ!」


    【焦る。ガスよりも、入り口から最上階に、まるで手品のように移動したことに。浮く手段か、外壁を伝う手段があるのだろう。空間移動できるタイプの異能なら、なおさらまずい。移動つまり、中途半端な位置から外に出ることはできない。ここにいればガスがいずれやってくる。ガスマスクはあるが、中和剤が効く種類かは分からない。異能が出現してから、毒物の種類は大幅に増えた。信用はできない】


    「もしもし撫子ちゃん!あとどれくらいで着く!?」

    【え、えっと、あともうちょっと……】

    「なるはやで!誰もいない道なら巨大化したっていい!おそらくこのビルの近く、空か壁にいる!」


    【空間移動ではありませんように。そう祈ってせめて時間を稼げるよう、ガスがギリギリの地点に来たところで、大通りに面した窓から脱出する。パラシュートを開くが、どうせ撃墜される。ならばと銃を防げるよう、盾を装備して、ビルの壁を崖のように滑り落ちる】

  • 30リザード◆Zc3hYIbqyI25/05/01(木) 11:07:27

    >>29

    「そこか」

    【観測手が出てきた階にグレネードを投げ入れ、異能を発動する。

    五階が火を噴きビルの表面全体から爆発音が鳴り響く。】

  • 31カーリア◆.2EQ5ae7PI25/05/01(木) 15:35:48

    >>27

    「さてと……敵は……」

     大穴からビルの中に入ったカーリアは探査装置を稼働させ、獲物の動向に注意する。

    「あれ? 降りてきた」

     屋上から降りてきた空子を見て、

    (あー! もう! 無駄に壊しちゃったじゃない! 警戒したのがバカみたいだわ)

     自分の存在をすっかり忘れている事に呆れた。

    (どうやらとどめを刺す為に降りたみたいね。そこまでアタシの部下を殺したいの?)

     相手の動きからそう察すると、カーリアは考える。

    (さてどう動こうかしら。このままヒーローみたいに現れて『よくもアタシの部下を! 許さない』というのは簡単よ。でも、それをしたら、奴はニヤニヤ笑いながらロケット弾をぶっ放してきそうね)

     これまでの相手の行動を考えれば十分にありえる事だ。


    「殺すのは簡単……でも、殺したらあとが大変なのよね」

     カーリアが異能と超振動ナックルダスターを使って全力で殴れば、例え戦闘用の装甲外骨格でも耐えられない。生身の人間など水風船のように破裂する。

     しかし、殺せば警察機構が黙っていない。本気になって組織の壊滅を狙うだろう。

    (WANSへの報復はあとあと考えるとして今は……)

     どうにか穏当に済ませる手段を考えていたカーリアだったが、ドアを叩く音を聞き、這いずり血塗れになっている部下の姿を見て、考えが変わった。

    (こんなのを見せられて、頭にこない奴いないわ!)

     壁の残骸から大きなものを選ぶと、拳を叩き込み、空子に向かって射出した。

     轟音を立てながら、コンクリートの残骸が彼女めがけて飛んでいく。

  • 32カーリア◆.2EQ5ae7PI25/05/01(木) 15:51:24

    >>25

     ヤケになって叩いたドアの向こうに、人の気配と鍵が開く振動を感じとり部下は心から安堵した。

    (中から鍵をかけていたのか……それを開けたという事は)

     中に人がいるという事だ。

    「助けて……くれ……ェ」

     這いつくばりながら、かすれた声で助けを求めた。

     演技ではない。戦闘による疲労と負傷でまともに声がでない。小型ナイフが肩に1本、背中に3本刺さり、腕に1本刺さっているし、左肩と右太ももを撃たれている。右太ももの傷は特に酷い。出血が止まらない。


     そして後ろに人の気配を感じ、心から恐怖した。

     自分を攻撃してきたWANS隊員が地上に姿を現したからだ。

    (ヤバい! ヤバい! ヤバい!)

     最後の力を振り絞ってドアを開けると、店内へと飛び込んだ。

  • 33伏見くいな◆X8YCQtJ5qr5e25/05/01(木) 19:31:03

    >>32

    【鍵を開けたドアを開けて飛び込んできた銃撃された男の姿を見て絶句した】

    (なんで私鍵開けたのかしら、って一瞬後悔したけど…、この出血っぷり…私は医療に関してはズブの素人だけどこれを放置するのがまずいことくらいはわかるわ。こんなところで死体が発生したらどうなる…?現場検証とか諸々で時間的な損害は受けるでしょうし「人が死んだ」という情報が流れた場所で買い物をしたいかどうかという風評的な損害もありうる…。いや、ダメでしょう、これを商売繁盛に向けて神様に奉仕する立場で放置するのは。)

    【普通でない雰囲気の少女が追跡の為かここに来た気配を感じとり高速でここまで頭を巡らせ、持っていた鞄から携帯を取り出して救急への通報を開始した。】

    「目覚めが悪いから命は助けてあげます、でも…こんな表通りで抗争始めるのは本当にやめてくれませんか?(呆れ声で)」

    「(小声で)あの少女…、犯罪組織なら潰れてくれればいいのに…」

    【そんなことを男に話しかけたり呟いたりしていたら救急に繋がったので、通報をしつつ、携帯を肩で挟み、逆の手を鞄に入れて財布をその中で持ち、「すぐ近くまで来た少女と目の前の男」を対象に「自分の財布」が「拳銃」に見えるように化かして、いつでも鞄から抜けるようにして万が一も含めた停戦の交渉に備えた】

    「(小声で)こんなところに血や死体といった「穢れ」を残すわけにはいかない…。私の異能は仕組みはともかく実際に使うには大胆さと知能が必須…。さて、命懸けの舞台に立ちますか…。」

  • 34WANS観測組◆9wIDxpGzlg25/05/01(木) 21:18:31

    >>30

    「あっづぅ!?が、耳がイカれ、あっヤベこれ死……」


    【暑さと爆発音にビルから飛び退く。爆発でパラシュートが破け、自由落下で地面に向かう】

    【その時、道から走ってくるロリータドレスの少女がいた。癖のある髪を揺らし、観測手の元に一目散に走る。このままでは間に合わない距離だった。しかし、一歩、また一歩、歩くたびにその体が、錯視のように巨大化する】


    「あぶ、ない、キャッチ!」


    【10mの巨体と化した少女が、観測手を手でキャッチする。観測手は気絶したものの、これによりなんとか命を繋いだらしい】

    【奴弓撫子。WANS・Cの文字通りの最大戦力。巨大化能力を持つ、陸上兵器部門に所属する“兵器”である】

  • 35WANS観測組◆9wIDxpGzlg25/05/01(木) 21:56:25

    >>31

    >>32

    >>33

    「うそ、なんで開いて……っ!」


    【カーリアが飛ばした瓦礫が、空子に向かって飛来する。咄嗟に素手、正確には異能作品のパンチで破壊したが、部下は店内に逃げ込んでしまった】


    「ふ、ふざけんなー!最悪!追いつかれたじゃないの!もうやだクーちゃん手加減苦手!!えーどうすればいいのこれ。本命っぽいマッチョは上、連れは店内、えっと、多分扉開けた奴がいて……」


    【問題は扉を開けた人物が、一般人かどうかである。コトが起きる前に店の中にいた可能性が高い以上、一般人が負傷者と考えて鍵を開けた可能性の方が高い】


    「ああもう、味方がいる場所にさっきのは飛ばしてこないでしょ!」


    【後ろからガトリングを取り出し、カーリアに撃ち込んで牽制する。店の中に民間人がいるであろうことを考慮し、拳銃を片手に作り出す。そのまま店に突入して扉を後ろ手に閉め、拳銃をカーリアの部下に向けた】


    「動くな!こちら“WANS・C”!今飛び込んできたのは犯罪組織の人物よ!直ちに拘束するから安心しなさい。あと、クーちゃんが今その男と同じ組織の男と戦闘中だから、あんたは店の奥に!」

  • 36リザード◆Zc3hYIbqyI25/05/01(木) 22:04:09

    >>34

    (なるほど…あれを待つための籠城だったか)

    「では"もう一手"」

    【発動していなかったいくつかから閃光弾が爆ぜたようなキィンと言う大音量が鳴り響いた。】


    「ずいぶんと厚着だが、熱がこもらないのか?」

    【比較的肌を露出している部位を狙って物陰から撃つ。射撃の間も爪痕を刻みブラフを設置し続ける】

  • 37カーリア◆.2EQ5ae7PI25/05/01(木) 23:19:42

    >>35

    (やはり、できたわね!)

     ガトリングの掃射にとっさに身を隠して避ける。

     警戒していた通り、重機関銃を作れたようだ。

    (あの手の武器は最低でも100キロ以上の重量物。それを持って発砲できるって事は何かパワードスーツ的なものを付けてるわね)

     カーリアは接近する為の手段を考えてると、空子が何故か後ろを見せた。

    (これはチャンス!)

     カーリアはビルの中を走る。

     そのまま壁をぶち抜いて、大きく飛び上がると、

    「ドラアア」

     超振動の拳を叩きつけ、地面を粉末化させ落下時の衝撃を弱めて着地。生体装甲機動服のおかげでダメージもない。

     そうしている間に空子が店の中に入ったようだ。後ろ手にドアを閉めたのが確認できる。

     全力疾走しながら、力をナックルダスターに注入する。

     ディープラブの増幅率は10倍。特殊な装甲がなければパワードスーツを着ていても呼吸困難や胃が破れる威力だ。

    「アタシの部下に、どこまで固執してんのよ!」

     そう叫ぶと、超振動の拳をドア越しに空子の身体へ叩きつけた。

  • 38伏見くいな◆X8YCQtJ5qr5e25/05/02(金) 00:00:21

    >>35

    >>37

    (ん…?今の発言でわかることはこの男を殺す気はないこと、恐らく相手は犯罪組織ではないこと、そして最悪なことに私はお稲荷様の願いを叶えられそうにないこと、かしら…?これ私がこの少女を化かしたところでどうにもできない流れでは?まぁとりあえずやるだけやってみますかね…。)

    【ここまでを飛び込んできた少女を真っ直ぐ見据えて考えながら鞄ごと店の奥に下がった後、出血している男に呆れた目線を浴びせながらさっきまで犯罪組織だと思っていたからか緊張し、こちらには銃口が向けられていないが財布から手を離してゆっくりと両手を上げた。】

    「あの、この男多分もう拘束どうこうの容体ではないと思います。出血とか酷いですし…。この男が来てすぐ救急は呼んでるので多分連れて行くべきは病院、救急車かなと思います。後…」

    (あっ、これ稲荷神社の評判終わってしまうのでは?お稲荷様申し訳ございません、願いを叶えることもできず、これから先はお社の維持管理もまともにできなくなるかも知れません)

    【相手が犯罪組織でないとわかると、低姿勢な言葉遣いになった上で緊張しつつ今の男の状態を報告した。その後、通りの情報を求めようとしたが目の前に広がるドア越しに女装したマッチョが全力で少女を殴ろうとする様子に、この表通りに更なる被害が出る未来を確信してしまい、絶望で彼女に憑く神使の狐に内心で謝罪した。】

  • 39二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 08:06:32

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  • 40クーちゃん◆9wIDxpGzlg25/05/02(金) 08:33:48

    >>37

    >>38

    「あー、ぶっちゃけクーちゃんもメアリーにドヤされるからさっさと病院ぶち込みたいんだけど、戦闘終わってなくて。でも建物の中にいるなら……ん?どぁぁぁぁぁ!」


    【異常な破壊音と叫び声に飛び退く。すると、扉が破壊されて奥からカーリアの姿が現れた】


    「チッ!店の奥、跳弾が当たらない場所に退避なさい!その男も生かしたいなら、ついでに連れて行って!」


    【カーリアを睨みつけ、時間を稼ぐために舌戦に持ち込もうとする】


    「てかあんた来るの早くなぁい!?クーちゃんの苦労が思いっきり水の泡なんですけど!?」

  • 41撫子◆9wIDxpGzlg25/05/02(金) 10:14:41

    >>36

    【観測手をポケットに仕舞う。大きくなって見失ったヴィルヘルムを探すため、キョロキョロと目を動かしていた時だった】

    【建物が、閃光手榴弾のような大音量を奏でるスピーカーとなって撫子を襲う】


    「きゃあっ!うるさいですよ、もう!」


    【撫子の体がさらに数メートル巨大化し、耳を塞ぐ。手が分厚くなったことで、音はあまり耳に届いていないようだ。撫子が大きくなるたび、彼女を取り巻く世界は小さくなる】

    【銃を撃たれて、皮膚から血が流れる。しかし、浅いところで弾は止まっているらしい。痛みに顔を顰めるも、苦痛以上の効果は無いようだ。巨大な体を支える力が、耐久性を向上させる。むしろ銃撃により、大きな目玉がヴィルヘルムを捉えた】


    「みつけた!いたいのなでしこはきらいなのに!へんなとこはいっちゃって!おいだしちゃえー!」


    【リボンの端が、ヴィルヘルムのいる物陰を弄る】

  • 42二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 12:40:25

    このレスは削除されています

  • 43カーリア◆.2EQ5ae7PI25/05/02(金) 12:48:41

    >>40

    「アンタがアタシを狙わないからよ! 瓦礫飛ばせばこっちに来ると思ったのに、戦闘不能の部下にいつまでも執着して!」

     カーリアは早口でそう吐き捨てると、一息で間合いを詰める。

    「素人目でもわかるほどの重傷よ! このまま放置すればあと数分も持たない!」

    (込めた力は増加量10倍。残りは6秒)

     異能ディープラブは触れている対象に力を注入する事で対象の質量を増加する。

     持続時間や増加量は注入した力にもよるが最大で持続時間は100秒、増加量は100倍程度。

     持続時間と増加量は反比例しており時間を増やせば増加量が 増加量を増やせば持続時間が減る。


    「早く応急処置しないと手遅れになる!」

     残り6秒。

     かの伝説のモハメド・アリなら24発殴れる時間だ。

     カーリアの拳の速度はそこまではないが、秒間にして3発は打てる。6秒間なら18発。


    「治療の邪魔だから、アンタはこのまま戦闘不能になりなさい!」

     射程に捉えたカーリアは狙い定めた拳をラッシュで繰り出した。

  • 44伏見くいな◆X8YCQtJ5qr5e25/05/02(金) 12:55:37

    >>40

    (あぁもう無茶苦茶…!終わった…!でもどうにかしてこれ以上の破壊は止めないと…!)

    【そんなことを考え、片手を鞄の中に再び入れて、今発動させている異能を一度解除し、「WANS・Cと名乗った少女と目の前の男、ドアを破壊したマッチョ」を対象に「自分の財布」が「拳銃」に見えるように化かし直して、勢いよく鞄の中から財布を取り出してマッチョに向けた。】

    「そこのマッチョの方、この瀕死の男の仲間なのでしょうけど巻き添えで追い打ちをかけたくないなら大人しくしろとは言いません!この表通りから、最悪でも建物に被害が出ないように通りの真ん中まで下がってやり合ってくれませんか?!WANS・C?の方も念の為の護身に拳銃を持っていただけの民間人に実際に引き金を引かせたくはないでしょうし無闇に建物を傷つけるのは立場的にきっとまずいでしょう?!建物からは出てくれませんか?!」

    【これ以上の店の被害を抑えるため出血している男とマッチョ自身の安全を根拠にマッチョを、WANS・Cとは恐らく市民を守る立場と予想した上で社会的立場と使命を根拠に少女を脅迫する一芝居を打つ賭けに出た。】

  • 45クーちゃん◆9wIDxpGzlg25/05/03(土) 00:11:33

    >>43

    >>44

    「クーちゃん的にはこの建物にぶち込んでようやく戦闘不能よ!あんたがこなけりゃ応急処置くらいしてあげたのに、魔が悪いったらありゃしない!」


    【近くにあった背の高い観葉植物を拳に当て、その隙に距離を取る。後ろから数本ナイフを出して投擲。弾丸のように飛ぶナイフが、カーリアを襲う】

    【奥に退避しなかった一般人を見て、汗が伝う。大した武器が出せない状況、しかも室内で装甲持ちと戦いたくない】


    「ていうか仲間が大切なら外でやりませんこと!?クーちゃん達は外に出る!あの男はそこのお姉さんが処置する!ここでドンパチやっても誰も得しないでしょうが!」

  • 46カーリアの部下◆.2EQ5ae7PI25/05/03(土) 00:27:28

    >>44

    「建物からは出てくれませんか?!」

     女性の悲鳴にも似た声を聞いて、今まで倒れたまま意識を失っていたカーリアの部下は意識を取り戻した。

    「バカな……真似……やめろ……殺される……ぞ」

     少女が拳銃を持っているのを見て、必死に止めようとする。

     特殊生体装甲服のメタルスキンに、普通の拳銃弾は通用しない。高速徹甲弾などのライフル弾並みの貫通力に優れた特殊な弾でないと貫通しない。それ以上に……

    (あのアホガキは銃を抜いてもいない俺にこの仕打ちだ。銃を構えたら容赦しない。常識は通じない)

     彼女の身を心配した。

     例え、どんな形でも助けようとしてくれた人が酷い目に合うのは辛い。精神感応があるだけ尚更だ。


     身体がどんどん冷えてていく。指先が痺れ、重たい。

    (漫画ならここで回想に入るんだろうな……ハハッ……何考えてるんだ、俺)

     大量出血と疲労困憊で思考がまともに働かない。嫌な冷や汗がでてきた。

    (俺は所詮モブキャラだ……親父が襲われてるから護衛の任務も失敗……か。緊急連絡入れて時間がそれなりに経ってるはずなのに、いつになったら来やがるんだ)

     いつまでも現れない味方に怒りを覚えながらも、自身も銃を抜こうと右手をホルスターに伸ばす。

    (自分の手がまるで鉛みたいだ……クソ……)

     グリップを掴み、抜こうとする。

     だが、手が滑り落ちた。

     もはや重さ1.2キロの機関拳銃を抜く力さえ残されていなかった。

  • 47リザード◆Zc3hYIbqyI25/05/03(土) 00:29:27

    >>41

    「警戒が足りないな」

    【使う事のないだろうと思っていた虎の子のショットガン用焼夷弾を撃つ。耐火性の無い素材であれば火が全体に伝わり火だるまになってしまうだろう。】


    (タッパが大きいと皮膚を狙っても浅いか。だとすれば狙うのは粘膜か臓器が見えている所、そして筋肉の薄い所)

    【口径の大きい拳銃を取り出し、目を狙う。】

    (あとは皮膚に当たった時点で効力のある高温や毒、シンプルな痛みだな。リスクはあるが隙が見えたら狙ってみるか)

  • 48二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 08:06:59

    このレスは削除されています

  • 49伏見くいな◆X8YCQtJ5qr5e25/05/03(土) 08:07:57

    >>46

    >>45

    【財布を鞄から抜いてマッチョに勢いよく抜いて脅した際に強気に出るための演技として店の奥から少し前に体を戻していたくいなは、WANS・Cと名乗った少女の話と男が銃を落とした音を聞いて憂鬱さを覚えた。】

    (応急手当、やっぱり私がやらないとダメ…?素人だからあんな深そうな刺し傷とか銃撃の傷とか見たことがないから自信ない、というのもあるけど…、あまり血に触れたりしたくないのよね…。「穢れ」を身に纏いそうで。すごく嫌だし、目を背けてきたけど…、1番の「穢れ」って結局死だから…、やらないといけない、か…。えっと…、大学の一般教養の座学での内容だと確か…ナイフを抜いてはいけなくて、止血することが大事だったっけ…?そもそも人手が足りないけれど…)

    【応急処置への覚悟を決めたくいなは、男を安静な体勢にさせ、鞄から財布と交換で手ぬぐいとティッシュを取り出し、手ぬぐいを半分に裂いた上で更にそれぞれ包帯のように使えるように部分的に裂いて、1番傷の重そうな右太もも、その次に腕の応急処置として鼠蹊部と脇の下をかなりきつく縛り、左肩のナイフが刺さっていない出血部位を両手でティッシュの上から力いっぱい圧迫した。】

    「応急処置しようにも人手が足りないです!ナイフが刺さってる肩と背中まで1人じゃ手が回りません!やっぱり2人とも手伝ってください!後数分で救急車が来るので!」

  • 50カーリア◆.2EQ5ae7PI25/05/03(土) 09:35:50

    >>45

    「クーちゃん的にはこの建物にぶち込んでようやく戦闘不能よ!あんたがこなけりゃ応急処置くらいしてあげたのに、魔が悪いったらありゃしない!」

     その言葉にカーリアの怒りは増した。

    「何が『応急処置くらいした』よ! あれだけ近くにいながら、どれだけの重傷なのかも分からなかった間抜けの分際で!」

     観葉植物を利用して距離をとった空子を追いかける。

    「バカだからバカの一つ覚えでバカみたいに部下を追いかけたんでしょ!」

     距離をとった空子がナイフを投擲してきた。

     弾丸のように飛んでくるナイフの機動をボクサー由来の直感と動体視力で見抜き、叩き落としながら間合いを詰める。

    「店内に人がいるのを分かってた癖に、ろくに確認せずに店内へ突入するから、こんな事態になったのよ! 全部アナタが悪い!」 

     6秒経過。異能の効果が切れた。


    「ていうか仲間が大切なら外でやりませんこと!?クーちゃん達は外に出る!あの男はそこのお姉さんが処置する!ここでドンパチやっても誰も得しないでしょうが!」

    「自分が不利だから、外にでたいだけでしょ? さっきまで散々周りを考えずに好き勝手暴れてた癖に。自分がやられそうになると言い繕って逃げる。とんでもない腰抜けだわ」

     室内で装甲持ちと戦いたくない心理を見抜き、嘲笑すると、

    「アナタは外で待ってなさい!」

     空子をドアのない入口に向かって蹴り飛ばした。


    「応急処置しようにも人手が足りないです!」

     ちょうどその時、もう一人の女性が助けを求めてきた。どうやら応急処置をしてくれていたようだ。

    「今行くわ!」

     急いで駆けつけると、応急処置に取り掛かった。

  • 51撫子◆9wIDxpGzlg25/05/03(土) 18:24:50

    >>47

    【火が服につくも、大して燃えない。戦闘用の異能作品は、耐火性も備えている】

    【続いて目を狙われるも、大きく角度がついた時点で気づかれて袖で防がれた】


    「ふーんだ!なでしこのおようふくはつよいんだよ!なんでもへっちゃらなんだから!」


    【リボンを折り曲げ、先で円を作る。今度はこの中に入れて、引きずりだすつもりらしい。リボンだが巨大になると、人を覆えるくらいにはなる。丸いリボンが、上からヴィルヘルムのもとに差し込まれた】

  • 52クーちゃん◆9wIDxpGzlg25/05/03(土) 18:42:26

    >>50

    「うるせぇ重症云々言うならそもそも悪いことすんなっての!うちがテメーらに気ぃ使う組織なわけねーだろが!」


    【咄嗟にジャンプして、蹴られた衝撃を軽減する。ダメージは少なかったが、狙い通りに外に出てしまった】

    【室内に犯罪組織と市民を同席させたことに焦るも、今の所手当しかしてないことに安堵する】


    「……とりあえず手当はさせてあげるわ。そこのお姉さんを傷つけたら分かってるわね?」

  • 53二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:38:14

    このレスは削除されています

  • 54カーリア◆.2EQ5ae7PI25/05/03(土) 22:39:11

    >>53

    (これで私は閉めます。

     ありがとうございました)

  • 55二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 23:04:57

    このレスは削除されています

  • 56カーリア◆.2EQ5ae7PI25/05/03(土) 23:18:50

    >>49

    >>52

    >>54

    護衛の関係上、部下は簡易の救急セットを準備していた。

    内容は、滅菌ガーゼ・医療用ラップ・医療用ハサミ・針と糸・止血帯・麻酔一式


    カーリア急いで応急処置にかかった。

    処置を終えると止血帯を太ももに巻いて、事前に縛ってあった手ぬぐいを外す。止血帯は一本しかないので腕の方は女性の処理のままにする。

    「これでひとまずは安心よ。意識はある? あるなら水をとりあえず飲みなさい。補水しないと……」

     ふたを開けてペットボトルの水を部下に手渡す。

    「す……すいません。親父……迷惑かけて」

    「謝るのはこっちよ。最初にあなたのいう通りにしてればよかったわ。そうりゃこんな事にならなかった」


     その時、救急車のサイレン音が聞こえてきた。

     救急車が店の前で止まり、担架を持った医療班が駆けつけ、部下を運んでいく。

    「あなた止血してくれてありがとう。この恩は必ず返すわ」

     女性にそういうと、カーリアは救急班に求められるがままに、車に乗り込んだ。

     

     車の側で空子が文句をいっているが、救急班員は規則を理由に要求を拒否。

     救急車が走り出す。

    (WANS……今回のことは忘れないわよ)

     この救急車はクリミナルズ関係者の病院が所持している装甲救急車。

     中には救急班とは別に完全武装の兵士が一個分隊乗り込んでいた。

    (必ず報復してあげるわ)

     救急車は速度を上げて、この場から離れていった

  • 57クーちゃん◆9wIDxpGzlg25/05/03(土) 23:48:50

    >>56

    「あ、救急車来た。この速さでこの場に来るとは、WANS・Cの回した情報出回ってないのかしら?ちょっと、この救急車何処病院のやつ?」


    【話を救急隊員に聞こうとするも、あしらわれて救急車は走り出してしまった】


    「……うーん、特殊病院とかかしら?なんかゴツかったし。中立掲げてるとこだと守秘義務すごいし。まぁ時間を考えれば距離は分かる。あとはメアリーがなんとかするでしょ。あとやるべきことは……」


    【観測組がいたビルの方を見やる。そこには未だ大きさの戻らない撫子がいた】


    「撫子を戻す説得かなぁ……」


    (空子の方はこれで〆ます。ありがとうございました)

  • 58伏見くいな◆X8YCQtJ5qr5e25/05/04(日) 08:19:01

    >>52

    >>50

    >>56

    【くいなの声に反応してか、マッチョが男の応急処置に参加して自分の手が回らない部位の処置を始めている時、少女から私を傷つけるなという内容の声が聞こえた】

    (無策でこんな危なそうな人を近くに寄せる訳ないでしょうよ?いざとなれば化けて逃げたり脅したりどうとでも出来ますしお稲荷様が守ってくださりますよ?そんなことより救急車はまだ?私が救急に通報してから何分経った?)

    【そんなことを考えつつ自分の鞄が奪われていないことを一瞬だけ目だけで確認し、その間も圧迫を続けている間に、マッチョが着々と処置を施していき、救急車も到着した。】

    (救急車ってこんなに早く着くものかしら…。そう言えば、できればこの2人はここで引き離したいわね…。怪我人を離脱させてこれ幸いとドンパチやられたらたまったものではないわね。)

    「この恩は必ず返すわ」

    【そんなことを考えていると、マッチョはそう言い残して救急車に乗り込んだ。】

    「あっちょっと、それでいうなら表通りの建物に被害が出たお店の方々にちゃんと弁償してください!…って、行っちゃった…。彼らの被害が私の被害に直結するから恩返しとかいうならそれをきっちりして欲しかったのに…。外した手ぬぐいも放置されたし…。もう裂けと穢れで捨てるだけなのに…。」

    (でも、なんとか「穢れる」ことは防げた…。絶対に手順を間違えてはいけない、稲荷神社において1年で1番大事な神事を執り行うより緊張した…。もう表通りの被害は仕方ないからどちらか、あるいはどちらもに弁償してもらって商売へのダメージは補填された、という形になることを祈るしかないわね…。とりあえず今のままでは鳥居の下は歩けないから適当に服買って銭湯行って身を清めて、今の服は安くなかったけど捨てるしかないわね…。)

    【そう安堵していると、背を向けた少女が目に入った。】

    「私はもう立ち去っていい、ということでしょうか…?拳銃を持っていたこととか、あの男を店の中に逃そうとしたこととか、色々聞かれると思ってましたけれど…。」

    【そう漏れた言葉は、彼女の耳には入っていないようだった。】

    (メタい話:空子さんが〆るならこれで自分も〆ですね。)

  • 59リザード◆Zc3hYIbqyI25/05/06(火) 00:09:25

    >>51

    【路地の奥に入っていく。耳を澄ますと破壊音が減っている事に気づいたヴィルは撤退を選ぶ。】

    「私怨で相手を選ぶのはポリシーに反するが、覚悟をしてもらおう。

    いずれその命貰い受ける」

  • 60撫子◆9wIDxpGzlg25/05/06(火) 18:26:00

    >>59

    【リボンを引っ張り出すも、誰も入っていない。どうやら先に路地裏に逃げ込まれたらしい】

    【聞き耳を立てるも、巨大化により地上から離れていて、他の音に気を取られてしまう】


    「あれれ、いないなー。かえっちゃった?あたらしいおにんぎょうごっこ、おもいついてたのに」


    【するとポケットの中から、モゾモゾと動きを感じる。観測手が目覚めたらしい】


    「サンキュー撫子ちゃん!マジ大天使!勝利の女神!ほんとうに来てくれて良かったよぉ」

    「おにーちゃん!えへへ、なでしこはつよいんだっ!」

    「ウンウン。ところで頑張ったらお腹空いたでしょ?ちっちゃくなって、おやつ食べようよ」

    「えー!なでしこまだおなかすいてない!じゅうあたったら、もどるときいたいもん!もどりたくない!」

    「いやー怪我してるからね。戻って治さなきゃ」

    「えー!!やーだー!あれきらい!」

    「いやぁ早くしないと危ないから、ね?ね?」


    【撫子の異能は巨大化すればするほど精神年齢が低下し、戻る判断力を有すのは17m程度までと推測されている。今回はそれにかなり近づいてしまった。こうなると、撫子は戦闘終了時に素直に戻ってくれない。毎回必死に周囲は説得しているが、嫌がる子供への説得が難しいのはご存知だろう。そんなこんなで、事後処理部隊が来るまで説得は続いたのであった】


    (自分はこれで〆ますね。ありがとうございました)

  • 61リザード◆Zc3hYIbqyI25/05/07(水) 22:44:33

    >>60

    シチュエーション〆

  • 62二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 07:05:13

    このレスは削除されています

  • 63聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/08(木) 16:43:01

    [シチュエーション:日常 当シチュ内募集人数:先着2名まで 使用キャラクター:門部 聡志]

    「本日のご参拝ありがとうございました。気をつけてお帰りください」
     大洋神社休憩所にて、一人の青年が立ち去る参拝人を見送った。
     彼は門部 聡志。この神社の禰宜を務める神職の一人だ。
     歳は20代半ば。髪はヌバタマのように黒く、優しい目つきで、穏やかな表情と相まって非常に品が良い人相をしている。細面に端整な顔立ちをした正統派の美男子だ。
    「さて片付けますか」
     参拝者の居た席に残っている皿やコップを手際よく台所に運ぶと、綺麗に払拭したあと消毒してもう一度拭く。

     聡志にはハーブティを入れる趣味があるのだが、それが高じて鎮守の森にて採取した薬草を頒布するだけでもなく、ここ休憩所にてハーブティとして出している。
     禰宜としての仕事が立て込んでいない時は、こうして自分も休憩所にて応接しているのだ。

     台所で皿洗いをしていると、カランカランとドアベルが鳴り響いた。

  • 64工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/08(木) 22:55:39

    >>63

     「お邪魔します」


     断りをいれて入ってきたのは、随分と逞しい体つきをした大男だった。歳は四十半ばだろうか、顔の右半分を痛々しい火傷跡が覆っているせいでわかりづらい。


     厳つい見た目から受ける印象とは裏腹に、男は静かに椅子を引いた。そして、境内の静謐な空気へ身を預けるように座る。


     男は宗教に鈍感な方だが、この社がセントラルの守護を担っていることは知っていた。だから、こうして度々、感謝の気持ちを伝えに訪れると決めている。


     「すみません、ハーブティーを一杯」


     大抵は賽銭と祈りを捧げて帰るのだが、今日は火傷跡が疼いたので、少し癒されることにしたのだ。

  • 65893◆.2EQ5ae7PI25/05/09(金) 00:02:34

    >>64

    「本日はようこそおいでくださいました」

     聡志は男性に向かって丁寧に挨拶をする。

     歳は40過ぎぐらい。筋骨隆々で顔の右上を覆う火傷跡は見るものに無言の威圧感を与えるものだが、聡志はそれに怯む事なく真っ直ぐに彼を見つめると、

    「ハーブティーですね。少々お待ちください」

     そういって台所に戻ると、ハーブティを淹れ始めた。


     5分後。

    「お待たせしました」

     籃胎漆器のお盆を持って、聡志は男性の元へ戻ってきた。

    「このハーブは当神社の鎮守の森で摘んだもので、スギナ・オオバコ・ヨモギ・ドクダミ・笹葉・ビワの葉・柿の葉・桑の葉の8種を使用しております」

     説明しながら、お盆からハーブティーを入れた湯呑みとお茶請けの小さなお饅頭を乗せた小皿を男性の手元に置き、

    「それではごゆっくりお過ごしください」

     緩やかに一礼した。

  • 66伏見橋姫◆X8YCQtJ5qr5e25/05/09(金) 07:30:21

    [シチュエーション:日常 当シチュ内募集人数:先着1名(大セントラル学園関係者が望ましい) 使用キャラクター:伏見橋姫]
    【大セントラル学園内を移動するモノレールにて、帰宅中の橋姫は図書館でコピーした文献を読んでいた】
    「卒論の進捗報告まで…、あんまり余裕がないなぁ…。」
    (友達は就活しなくていいし時間あるでしょ?って言うし実際就活の方が大変そうだけど私も私で暇ではないの…。)
    【橋姫は卒業後稲荷神社の神職として働くことが決まっているが、その代わりに毎日大セントラル学園まで長距離通学し、帰宅してからは普通の会社なら新入社員になってから研修として身につけるような実務的な内容、神社に置き換えると神職としての振る舞いについてまでくいなや書物等から学んでいるのであまり時間的な余裕はなかった】
    (とりあえずこういう通学時間を上手く使わないと…。まぁ最悪お姉ちゃんと同じゼミだから私が今どんな感じかはわかってるはず。頼み込めば時間は作れるけれどあんまり頼みすぎるのも…。というか自分がわからないものを研究対象にした私が悪いんだけど…。)
    【そんなことを考えながら、困った顔をしつつ文献に意識を集中させていた】

  • 67工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/09(金) 12:27:54

    >>65

     全く怯むことなく丁寧に応対する青年の様子に、男は内心驚きながら会釈を返した。


     ただでさえ威圧的な体に加え、元から強面と言われていた人相を更にガラの悪いものに変えた火傷跡。

     そして右腕に取り付けられた無骨な義椀と、差し込む光を鈍く反射する右目の義眼。

     

     普通なら、どんなに善良な相手も身を竦ませる外見だと自覚しているぶん、余計に。

     神職につく者は、やはり特殊な職業だから、自然と毅然な態度が身につくのだろうか。


     「どうも、ありがとうございます」


     そんな感心を抱きつつ、手元に置かれた湯呑みへと手を伸ばす。側面に添えた左手から伝わる熱は程よい温かさで、口をつければ8つの異なる苦味が一つの旨味となって喉を潤した。


     味蕾に残る茶の残香が薄くなったあたりで饅頭を食す。歯を当てるだけで簡単に破けた皮の奥にはまろやかな甘味が隠れていた。舌の上に乗せた端から溶けるなめらかさが絶妙だ。


     (美味いな……)


     休憩所の窓から見える神聖な境内の景色を眺めながら、一口一口をゆっくりと噛み締める。周囲を流れる穏やかな時間は、疼く痛みに喘いでいた心を落ち着かせてくれるようだった。

  • 68聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/09(金) 21:06:12

    >>67

    「どうも、ありがとうございます」

     強面の男性からそう声をかけられ、聡志は彼の礼儀正しさに敬意の念と好感を抱いた。

     聡志の実家では神威流武術という武術道場を開いている。過半数が小中学生が占める道場だが、習いに通う大人達の中には警察機構関係者もおり、身体の傷は勿論、身体の一部を義体──サイボーグに変えている人達もいる。

    (やはり、そういった方なのでしょうかね)

     どことなく彼らに似た空気を男性から感じとった。


     強面の男性が境内の景色を眺めながらハーブティーと饅頭を楽しみ、緩やかな時間を過ごしていると、再びカランカランとドアベルが鳴り響く。

     若い女性が三人ほど休憩所に入ってきた。歳は20代過ぎ。普段はOLか何かで今日は休日でやってきたといったところか。

    「あ~! いたいた! この人よ~この人!」

    「めっちゃ格好いい人がこの神社にいると聞いたけどマジじゃーん」

    「ホント、来てよかったわ~」

     聡志を見てはしゃぎ、先程までの静かで穏やかな雰囲気をぶち壊す。

    「本日のご参拝ありがとうございます。お疲れでないようでしたら、まずは神様へのご挨拶を済ませてからお願いします」

     だが、聡志はそんな彼女達に静かに微笑みながら、穏やかな口調で参拝するように勧める。

    「はーい、じゃあ、またあとで~」

     女性三人組は気安く彼にそういうと休憩所からでて、参拝に向かった。

     彼女達を見送ると、聡志は少し疲れたようにため息をついた。

  • 69工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/10(土) 12:50:03

    >>68

     突風のような勢いで姦しく騒ぎ立て去っていった女性達を、男は唖然とした心持ちで見送った。

     何というか、似合わない人たちだな。という失礼な考えが頭をよぎる。


     外野で見ていただけの自分でも気圧されたのだ、真正面から応対していた青年は大丈夫だろうかと目をやると、案の定彼は疲労のため息をついていた。


     「……大変ですね。ああいう人たちはよく来るんです?」

     

     野次馬じみた口ぶりになってしまった。

     気を悪くさせたのではないかと不安になる。己の口下手な性質が恨めしい。店でならもう少し考えてものを言うのに。

     痛みが癒えたから、気が緩んでしまったのだろうか。

  • 70偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/10(土) 16:56:05

    >>63 >>68 >>69

    【突風が去った後の休憩所のドアベルが、再び鳴らされる。】

    【慣れ親しんだコートと帽子で日差しを避けてやってきた"吸血鬼"は、入った瞬間にその空間に流れる微妙な雰囲気を感じ取った。】

    「えっと…ひょっとして、お邪魔だったかしら。」

  • 71聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/10(土) 18:22:55

    >>69

    「いえ、まあそうですね……時々ですよ」

     聡志はなんともいえぬ苦笑いを浮かべた。

     普段の彼ならああいう女性の相手にも慣れているのだが、流石に本日3回目のせいか疲れを表にだしてしまった。

    (いけませんね。もっと精進せねば)

     彼は気を引き締めると、

    「お見苦しいところをお見せしました。まあ、陽気なのはいい事です。元気な証ですので。ただ私より神様を目的にお参りして欲しいところではありますね」

     強面の男性に柔らかい口調でそういったその時、ドアベルが鳴った


    >>70

    「えっと…ひょっとして、お邪魔だったかしら」

     コートと帽子で日除けした長身の女性が入ってきた。その赤い目をを見た時、

    (この目……もしかして妖怪ですか)

     聡志の目が少しだけ険しくなる。しかし、すぐに敵意も悪意も感じられない事に気づくと、

    「いえ。お気になさらずに。本日はようこそお参りくださいました」

     いつもの通りの優しい目つきに戻し、穏やかな口調で女性に向かって接客する。

    「お疲れでしたら何かお飲みになりますか? ハーブティーは8種の薬草を使ったもの以外もございますよ?」

  • 72偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/10(土) 18:56:08

    >>71

    「そう…なら、良かった。」【別に自分自身に問題があったわけでは無さそうだと認識して、安堵の息をつく。】【そのまま、飲み物は大丈夫、少し立ち寄っただけ…と断ろうとして、背にじっとりと滲んだ汗に気が付いた。或いは、少しずつ溶けゆく自分の身体のことを。】


    「…貰うわ。冷たい何か…牛乳でも、貰えないかしら?」

  • 73工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/10(土) 19:28:17

    >>70 >>72 >>71

     「そうですか。……あー、そうだ。ハーブティーのお代わりって」


     頼めますか。と尋ねようとしたところを、再び鳴り響いたドアベルが遮った。

     入ってきたのは先ほどの三人組よりも若そうに見える、おそらく未だ少女の範疇に入る女性。


     今日はさほどとはいえ、先月に比べれば湿気と日差しが強くなってきたというのに、厚そうな生地の黒い外套を身につけている。

     肌が弱いのだろうか。


     深めに被った帽子からは二つに割った柘榴を連想させる紅い目が青年を見つめている。


     (っと……!)

     

     そこまで観察して、男は視線を湯呑みの底に落とした。弛みすぎだぞと内心で喝を入れる。自分が接客しているわけでもないのに、初対面 (対面すらしていない) の相手の姿をじろじろ見るなど失礼だと。


     そうやって、ふつふつと湧き上がってくる反省の念をいつかせるように、ごくりと喉を鳴らして残っていた茶を飲み干した。

  • 74聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/10(土) 20:56:50

    >>72 

    「分かりました。牛乳ですね。少々お待ち下さい」

     聡志は一礼すると台所に戻る。

    (……妖怪の類にしては妖気の類は感じません。不思議な方だ)

     聡志には霊感があるので妖怪の類ならすぐに分かる。だが、彼女からそういう類のものを感じない。身体に影響がでるタイプの異能の持ち主なのだろうと思いながら、

    (どうやら冷たいものをご要望の様子。それなら……)

     グラスに氷を入れて一度冷やしたあと、それを捨てて水気を拭くと、細かい氷の欠片と牛乳を注ぐ。

    「お待たせしました。牛乳です」

     キンキンに冷やした牛乳を女性の前に差し出した。


    >>73

    (何やら緊張なさってますね。どうやらあの女性を何やら意識されてるご様子。やはり警察機構か何かの方なんでしょうか?)

     そう思いながらも、

    「ハーブティーお代わりですか? できますよ」

     残っていた茶を一息で飲み干した強面の男性に返答すると、台所にてお代わりを淹れる。

     ハーブティーは抽出に3分以上かかるので先に女性の注文を片付けると、

    「お待たせしました。お代わりです」

     強面の男性に先程と同じハーブティーとお饅頭を差し出した。

  • 75偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/10(土) 21:49:21

    >>74

    「ふぅ……ありがとう、助かったわ。」【彼女自身は、自身が”怪異”に列される存在であることに対して自覚が薄い……敢えて見ないようにしている、とも言えるか。相手の視線から自分が妖怪と見なされていることに気が付く素振りもなかった。】【緊張が緩んだせいなのか、「助かった」などという一杯のミルクに対しては大袈裟なセリフにも無意識だ。】

    (はぁ……やっぱり夜、調査は夜からにしないと。まだ太陽が残ってるうちは、駄目……血が、足りない)【氾濫する血への欲求を、必死に冷たい牛乳で押し流した】

    >>73

    「あら……」【コップの半分を一息に飲み干してしまってから、自身に向けられた視線に気が付いて振り向く】

    「えっと……私の顔に何か、付いてたかしら?」【そう言いつつ、室内には不似合いな帽子を脱いで会釈した。腰のベルトに提げられた懐中電灯が椅子の背もたれにぶつかって軽い音を立てる】

  • 76二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 22:12:29

    このレスは削除されています

  • 77二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 22:15:24

    このレスは削除されています

  • 78真奈美◆.2EQ5ae7PI25/05/10(土) 22:49:55

    >>66

     同じ頃。


     同じモノレールに乗って、門部真奈美も帰宅中だった。

    (今日は面白い本図書館で見つけたな~借りれてよかった)

     借りた本は草木染の本。カラー写真で様々な植物や触媒を用いて染めるやり方が載っていた。

    (確かこの茜草って兄さんが育ててたはず。帰ったら聞いてみようっと)

     その時、遠くの座席にて、

    (あ、あの人は……)

     見覚えのある人物──伏見橋姫に気づいた。

     伏見橋姫。稲荷神社を祀る伏見家の次女。

     大洋神社の神饌田にて祀られている稲荷社がそこから勧請した縁なのか、大洋神社に巫女舞を奉納している真奈美とは祭りの度に幾度となく顔を合わせている。


    「橋姫姉さんも今お帰りですかって……何かお困り事ですか?」

     コピーした文献を見ながら困っている様子に、真奈美は尋ねた。

  • 79工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/11(日) 16:40:31

    >>74 >>75

     「や、ありがとうございます」


     すぐに新しい品を出してくれた精悍な手に礼を述べながら、苦々しい波を立てる内心を宥めようと饅頭を摘みあげる。

     そのまま口に運ぼうとしたところで、あの瑞々しい紅い目がこちらを見ていることに気がついた。


     「え、いいえ、何も。お綺麗ですよ、あ、っ……んん''っ!!」


     まさか話しかけてくるとは思っていなかった。予想外のことに混乱する舌から飛び出した、突拍子もない言葉を誤魔化すようにわざとらしい咳を出す。


     今日の自分はどうもおかしい。

     疼いた傷の痛みはそこまで酷くなかったはずだが。


     「すみません……。仕事のせいか、つい人を観てしまう悪癖がありまして。あ、自分はこういう者です」


     深く頭を下げながら、懐から名刺を差し出す。ラミネート加工が施された一枚の厚紙には[カーペンター工房 工房主 ドルフ・カーペンター]とシンプルな文字で印刷されていた。


     もしかしたら、ネットニュースか何かで見聞きしたことがあるかもしれない。民間向けの護身道具を専門に扱う、風変わりな工房の名前だ。

  • 80聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/11(日) 22:55:24

    >>75

    (……大げさという感じではなさそうですね)

     牛乳を勢いよく飲んでいる姿を見て、聡志は彼女の心配をした。

    「他に何かできる事があったら仰ってください」

     女性を真っ直ぐ見つめながら真摯な態度でそう口にした。


    >>79

     名刺を女性に渡している姿を見て、

    (ふむ……なるほど。警察機構の関係者かと思いましたが、違ったようですね……ならば何か武具の類でしょうか? 衣類や化粧関係とは思えませんので)

     専用の武器や防具を作ってる人なら、その人の体格に合わせて作るので人を観察する癖がつきやすいし、身体つきが逞しくてもおかしくはない。

     

    (おっとっと。さっさと片付けないと)

     聡志は台所に残っている洗い物を済ませる為に、店の奥へと引っ込んだ。

  • 81伏見橋姫◆X8YCQtJ5qr5e25/05/12(月) 07:55:31

    >>78

    「ひゃっ!?真奈美ちゃん?!ち、ちょっと卒論の進捗がね…。驚いたよぅ、急に声かけられて…。」

    【そう言いながら、慌てて読んでいた文献コピーを畳んで鞄の中に閉まった】

    (危ない危ない、私の研究内容は見られるわけにはいかないから…、特に真奈美さんみたいな神社に関わる人には特に知られたくないよぅ。私が丑の刻参りしたいみたいな変な誤解されるし)

    「あっ、そうそう、学園の先輩として、大学生からのアドバイスをするなら自分がわからないものと自分が好きなもの、えっと、興味の大きさが同じぐらいなら好きなものの方が研究は捗るよ。」

    【そんな焦りを抱えながら話を逸らそうと自分の反省を元に学園の先輩としての忠告を伝えた。】

  • 82偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/12(月) 17:04:07

    >>80

    「できる……こと?」【休憩所の給仕にしては熱心な言葉だ。彼女は首を傾げた】【だがすぐに、それを追加の注文を暗に要求する言葉だと解釈したらしい。】

    「ふふ、それじゃ、チョコレートケーキも頂けるかしら。当初の予定より少し長く、ここにいさせてもらうことになりそうだから──」

    >>79

    「ええと……」【様子のおかしい目の前の男性に対して、曖昧な返答をする。無礼な振舞でもしてしまったかと、記憶を手繰り寄せる。】【その途中で、彼が差し出した名刺に視線が移った】

    「カーペンター工房……? どこかで聞いたことが……」

    「そう、ホームセンターで会ったお医者様から紹介して貰った名前だわ」

  • 83工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/12(月) 20:12:25

    >>82

     ああ、困らせてしまっている。

     胸中を4割の気まずさと6割の罪悪感で埋めながら、頭を下げ続けているところに降ってきた言葉に顔をあげる。


     「ああ、はい。医療従事者の方がいらっしゃることもありますよ。

     しかし、紹介ですか……どのような護身道具がご入用で?」


     何かを切り替えるようなためのあとに発せられた声に、先ほどまでの震えはかけらも感じられない。

     可憐な瓜実顔を映す両目は真剣そのもので、まさに職人といった顔つきをしていた。

  • 84偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/12(月) 21:26:29

    >>83

    「護身……道具。そうね。」【ミルクの残ったコップを覗きながら、今までの足跡を思い返す。】【面白くもない自分の物語。本来こんな場所でする話でもないだろうが、プロフェッショナルの相手がそれを許してくれているのだ。彼女は少し声を抑えて、言葉を続けた。】

    「私は、"日の当たるところ"では生きにくい生き方をしているわ……実際的にも、比喩的な意味でも。勿論、お上の厄介になるような真似はしていないけど、それでも時折、冗談で済まされない論戦に巻き込まれることもあって。」

    「私は特異対でなければ、エナドロモスやWANSでもない。勿論、クリミナルズみたいなものでもない。このコップが、『満杯』でも『空』でもないのと同じように……何者でもない、昼と夜の間に身を隠して生きるコウモリ。武器を持ち歩く"大義名分"は、どこにもないの。」

    「今までは、それでも、この子が道を照らしてくれていたんだけど──」【視線を落とした先には、今まで数々の現場を照らし、幾つかの状況では武器となり防具となってくれた振動充電式懐中電灯がある】


    「ちょっと最近、厄介なクライアントと知り合う機会があって。」【思い返すのは、裏路地での記憶。セントラルを震撼させた殺人鬼にして脱走犯から、彼女は標的にされてしまったのだ】

    「道具は必要だけれど……武器は要らない。そんなもの扱えないし、携行資格も持ってないからね。こんな贅沢な悩みを解決する手段は中々思い当たらなくて、困ってたの。」

  • 85聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/12(月) 21:26:50

    >>82

    「チョコレートケーキですか……少々お待ち下さい」

     聡志は台所に戻ると、材料の確認を行う。


     小麦粉あり。砂糖あり。純ココアあり。牛乳。卵あり。チョコレートあり。バニラ以外の香辛料あり


    (ふむ。これなら作れますね)

     和菓子は専門店から取り寄せているが、洋菓子の類は取り扱っていない。その為、彼は即席で作る事に決めた。

     必要な材料をそれぞれ計り念入りに混ぜると、マグカップに移して、電子レンジにかける。

     5分後。

     マグカップのケーキが膨らみ、即席のチョコレートケーキが焼き上がった。

    (まあ、こんなもんですかね)

     皿に移す過程でコップについてる破片を口にして味見する。チョコとバニラの香りと甘さのバランスに問題なし。

    (あとは仕上げですね)

     湯煎にかけて溶かしたチョコを塗ると、その上から純ココアを振りかけ、色のアクセントとしてラズベリーとミントの葉を乗せる。


    「お待たせしました。チョコレートケーキです」

     女性にできたてのケーキをだした。

  • 86聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/12(月) 22:43:14

    >>81

    (驚かせちゃった。そんなに集中してたんだ)

     真奈美は橋姫を驚かせた事に若干の罪悪感を抱きながらも、

    「卒論……やはり大変なんですか?」


     話題のすり替えにまんまと乗った。

  • 87偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/12(月) 22:50:36

    >>85

    【彼女はメニューをよく見ずに注文した。この場所を一般的な喫茶店やカフェと一緒にして、一般的な注文をしたつもりだったのだ。】

    【マグカップと共に出されたチョコレートケーキを見て、それからメニューに視線を戻す。そこでようやく、吸血鬼は己の過ちに気が付いた。】

    「なんてこと、私ったらメニューに無い注文を……本当にごめんなさい、お金はいくらでも払うわ。」

  • 88工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/13(火) 16:53:55

    >>84 >>85 >>87

     「なるほど。武器の形を取らない物が必要……と」


     伝えられた要望を手持ちのメモに移しつつ、頭の中で合いそうな品を列挙していく。


     目玉商品である特殊拳銃の類は無し。

     資格がなくても扱えて、法に触れず (工房の商品は全て合法だが) 、慣れが早いものが望ましい。

     一瞬そらされた視線の先にあった懐中電灯のことを考えると、鞭よりはシンプルに棒状の物が扱いやすいだろうか。

     すでに厄介な不審者に目をつけられているようなので持ち歩くのも問題ないだろう。一応、あとで警察に相談したか聞いておくか。


     そんなことを考えながら黙々と候補を紙面に並べては削るを繰り返して、厨房から青年が運んできた甘く暖かい芳香にも気づかず、男はようやっと勧める品を決めることができた。


     ……とりあえず、二人の話が終わったら提案してみることにしよう。

  • 89聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/13(火) 17:29:20

    >>87

     休憩所のお菓子は和菓子が基本だが、中には洋菓子を求める人もいる。

     そういう人達の為に、週に2日限定で洋菓子を作っていたので、休憩所のキッチンには簡単なお菓子の材料が一通り揃っていた。


    「では手間賃と材料費だけいただきます。これぐらいで宜しくお願いします」

     相場の値段より4割ほど安い値段を提示した。

    「それと今日は特別ですよ? 普段はしておりませんので。だから、余り口外しないでくださいね」

     彼はいたずらっぽい笑みを浮かべながら、立てた人差し指を唇の前に持っていった。

  • 90偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/13(火) 19:57:44

    >>89

    「はぁ……勿論、言いふらす事は無いわ。自分の身から出た錆だもの。やっぱりダメね、頭が働いてないみたい。」

    「陽が沈んだら、すぐに出て行くわ……貴方の邪魔になるようなことはしないから。勿論、滞在時間に制限があるのなら従うけれど……」

    >>88

    「そういう事情で……まあ、別に喫緊の用事という訳でもないのだけれど。一応、目途だけはつけようと思って探していたりしたわ。」

  • 91二次元好きの匿名さん25/05/13(火) 23:14:53

    このレスは削除されています

  • 92聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/13(火) 23:15:27

    >>90

    「当休憩所は5時に閉めますので、それまでにお願いします」

     聡志はそう答えると、席を外した。

  • 93偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/14(水) 00:05:22

    >>92

    「ええ、分かったわ…」【鞄からこの地域の地図を取り出し、睨めっこしながらスプーンで切り取ったケーキを口に運ぶ】

  • 94伏見橋姫◆X8YCQtJ5qr5e25/05/14(水) 12:44:28

    >>86

    「えっと…、別に辛い、とか大変、とかって言うのではないけど…。…興味のあることだからいいけど、書いてある事の意味はわかるけど理解するのが難しい、とか…、実際に残っていた記録と思えない、とか実際の歴史にある記録を調べてるはずなのに架空の世界を見てるような気になってくるのが原因…なのかな…?私の進捗に問題があるのは。」

    【そう説明して柔らかく微笑んだ】

    「でも、大学は楽しいところだよ?自分で学ぶ内容を決められるし自由が効くから。だから、進学した後のことを心配するのは進学してからでいいからね?」

    (どうかな…?先輩らしく振る舞えたかな…?)

  • 95工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/14(水) 21:15:08

    >>90

     「それではスタンロッドなど如何でしょうか。簡単に言うと、相手を感電させる携帯式の警棒ですが」

     

     手帳から切り取った二枚のメモを女性の手前に置いて、一息つくように茶を啜る。

     焼ける前より乾くのが早くなった喉を深みのある液体で潤して、女性が作業を終えるのを待ちながら、饅頭をつまんだ。


     威圧的な外見とは裏腹な几帳面さが滲み出ている、癖のない文字が語るに曰く。

     スタンロッドとは男が説明した通りの代物で、持ち手についているスイッチを押すことで伸び縮みするため、携帯性に優れている。

     とのこと。


     端には、伸ばされたばかりのスタンロッドの絵と値段が描かれていた。民間向けと言うこともあって、手が届きやすい額だ。


    もう一枚のメモには見慣れない住所が記されていた。話の流れからして、工房の場所だろう。

  • 96真奈美◆.2EQ5ae7PI25/05/14(水) 22:39:04

    >>94

    「進学かぁ……」

     真奈美は深くため息をついた。今は高等部二年生だ。来年からは本格的に将来の事を考えなければならないのだが、

    「恥ずかしながら、私、自分の将来の事は余り見当ついていないんです」

     彼女は軽くため息をついた。

     趣味で小物作りや化粧水・ハンドクリームといったものを自作しているが、飽くまでも趣味の範疇だ。別にそれで生計を立てたいわけでもない。

    「その辺行くと橋姫姉さんはしっかりしてますよね。実家の神社に働く事を決めて……」

     真奈美も大洋神社で舞を奉納したり巫女として奉仕しているが、神職につくかどうかまでは考えていない。

    「私も兄さんの後を追って、大洋神社の神職を目指しちゃおうかな……」

     ふと次兄の事が頭に浮かび、それをうっかり口にしてしまう。

    「なんちゃって! 冗談ですよ!」

     その事に気づき、急いで笑って冗談だと誤魔化した。

  • 97聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/15(木) 23:21:55

    >>93

    >>95

     ドアベルが鳴り響くと、新たな参拝客が入ってきた。老夫婦らしき二人組だ。

    「本日はようこそお参りくださいました」

     聡志は穏やかな口調で接客に当たる。


     二人組の接客しながら、強面の男性と女性の方を時折チラ見する。

    (工房の方でしたか……ならば納得ですね)

     強面な見た目に反して礼儀正しい姿に納得した。

  • 98伏見橋姫◆X8YCQtJ5qr5e25/05/16(金) 00:04:06

    >>96

    (神職になるかが冗談かは別として、真奈美ちゃんの悩みを少しでも小さくしてあげたいな。)

    「まぁ、将来は悩むよねぇ…。だって私の周りにも去年まで身の振り方を決めてない人もいたくらいだしねぇ。…まぁ、裏を返せば大学にいるうちの2〜3年間は色々と考える余裕が生まれる、とも言えるかな?」

    【そんなことを考えながら、少し真剣な顔になって時々どう言葉を紡ごうか考えながら真奈美の目を見ながらアドバイスを重ねていく。】

    「…えぇっと、念の為に伝えるけれど…。神職になるなら然るべき資格が必要で…、私が通う学科とか、聡志さんが通った大学の学科みたいな専門の学科を卒業するか、専門の養成機関に入るのが資格の取り方として王道、って講義で習ったよ?それこそくいなお姉ちゃんとかもそうだね。」

    【ここまで言ってから真剣な表情を和らげた】

    「ほら、それに大学部にはエスカレーター式で上がれるから、真奈美ちゃんが何をしたいかによって学科は変わるけれど、…大学部自体は普通は入れるはずだから、神職以外なら大学部に入ってから考えてもいいと思うよ?大学で学んだ内容が生きたりもするだろうからね。」

  • 99偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/16(金) 08:48:29

    >>95

    「感電。護身には最適な道具ね。持ち運びにも便利だし、銀や流水でもない……」【男が差し出してきた図面を丁寧に検案する。結局打撃武器が一番性にあっている……というか技術的にはそれが限度なので、その点でもありがたかった。】

    (さて、この値段は……)

    【懐具合 高い程吸血貴族】dice1d100=80 (80)

  • 100偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/16(金) 08:49:19

    >>95

    「分かったわ、この場で注文させてもらっても大丈夫かしら?」【幸い、仕事が入ったばかりで金には余裕がある。ここは投資すべき時だと判断した】

  • 101工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/16(金) 23:07:11

    >>99 >>100

     「大丈夫ですよ。引き取りは何時にされますか? 今日は定休日なので、こちらは明日から対応が可能ですが……」


     椅子の背にかけていたショルダーバッグからスマホを取り出し、専用のアプリから新しい注文内容を店まで送信する。


     自動返信されてきたメッセージで、女性が使う分のスタンロッドが確保されたことを確かめてから、男は紙面へ再びペン先を滑らせる体勢に入った。

  • 102聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/17(土) 16:48:14

    >>100

    >>101

    (どうやら商談を成功ってところですね)

     二人のやりとりを眺めていると、新たな参拝客がやってきた。

    「言われた通り参拝してきました~」

     女性三人組が戻ってきた。

    「参拝ありがとうございます。どうぞおくつろぎください」

     そういうと、キャイキャイしている三人の接客にかかった。


    (それじゃあ私はこれで〆ますね

     工房主ドルフ、偽吸血鬼さん、ありがとうございました)

  • 103真奈美◆.2EQ5ae7PI25/05/18(日) 16:21:24

    >>98

    「神職は流石に冗談ですよ。舞の奉納だって元々は兄さんの無事を祈って始めたものですし……」

     照れ隠ししながら真奈美は答える。

    「それにそこまで兄さんのあとを追いかけるのは……」

     自分がブラコン気味であるのを自覚している故に、ためらいも大きい。


    「そういえば、いったい何を調べてるんですか? 架空の世界を見てるような気になってくるって……」

     ふとシンプルな疑問を思い出し、真奈美は尋ねた。

  • 104偽吸血鬼◆vhwpnMWZbs25/05/18(日) 17:59:33

    >>101

    なら、一週間後に。工房の方で直接受け取らせてもらうわ。

    久々に良い買い物ができた気がするわ。奇縁に感謝ね。

    >>102

    っと……日も傾いてきたみたいだし。

    私はそろそろ、失礼させてもらうわ。色々と無理を聞いてもらっちゃって、本当にごめんなさい。

  • 105工房主ドルフ◆nzp.1RH2vE25/05/18(日) 18:12:24

    >>102 >>104

     「わかりました。ご来店、お待ちしております」


     手早く新しい予定を書き記し、軽く頭を下げながら女性を見送る。

     カランカランとベルが鳴り、濃くなり始めた影の中へ消えていった彼女と入れ替わるようにして、先ほどの姦しい女性たちが入ってくる。


     「っと……すいません、お会計を」


     肩身が狭くなる予感に従い、素早く残っていた茶と饅頭を食して席を立つ。

     すぐにきてくれた青年に感謝を込めながら会計を済ませると、男は女性たちの甲高い笑い声に押されるようにして、日の落ちた境内を去っていった。

  • 106聡志◆.2EQ5ae7PI25/05/20(火) 20:39:22

    >>104

    >>105

    (〆てますけど)

    「本日のご参拝ありがとうございました。気をつけてお帰りください」

     聡志は二人を見送ると、オーダーの準備にとりかかる。

     日も沈んできたから、この三人組でラストオーダーにしていいだろう。

     そう考えながら彼はキッチンに戻っていった。

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