【R-18】ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界part13【のんびり進行】

  • 1ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 18:18:02

    襲来した異星人!

    侵略されるエネルギー資源!

    存亡の危機に晒されてなお人類は……

    未だ一つになり切れず、

    壮大な内ゲバを繰り広げ続けていた!!


    【出来れば読んでいただきたい

    世界観および初期設定集(テレグラフ)

    (各種ページへのリンクあり)】


    x.gd

    次スレは>>190踏んだ方が

  • 2ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 18:19:24

    前スレ

    【R-18】ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界part12【のんびり進行】|あにまん掲示板襲来した異星人!侵略されるエネルギー資源!存亡の危機に晒されてなお人類は……未だ一つになり切れず、壮大な内ゲバを繰り広げ続けていた!!【出来れば読んでいただきたい世界観および初期設定集(テレグラフ)(…bbs.animanch.com

    【禁止事項】

    ・無敵ムーブ(戦闘でダメージを受けない、回避し続ける、など)

    ・必要性の認められない確定ロール

    ・相手PLが嫌がっていることを強要する行為(特にR-18関連はデリケートなところなので扱いには気を付けて、事前相談忘れずに)


    【世界観やパワーバランスを保つ上での禁止事項】

    ・版権設定の利用

    ・「地形を変えられる火力」を個人で設定し所有すること

    ・3勢力(K.I社、人自連、デスペラード)+インベイドよりも立場や規模が大きい勢力を設定すること

    ・なんでも高い水準で出来るキャラ、なんでも高い水準で出来る機体禁止(他の人の活躍機会を奪いかねないため)

    ・メタネタ禁止(「この世界は作り物だ~」や背後さんへの言及をキャラの目線で発言させるなど)

  • 3ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 18:19:48

    Q1:参加してぇ!けど事前のキャラ登録って必須なの?テンプレはある?
    A1:キャラシはあった方が色々スムーズだとは思うけど、無くても規約的なNGムーブさえしなけりゃ参加はOKだぜ!
    テンプレらしいテンプレは特に無い(めんどうくさかった)からテレグラフなりで各自好きな様に書きたいこと書いてくれ!
    ↑の初期設定集から飛んだ先にあるスレ主のキャラシからテンプレとして項目を引用しても大丈夫だぜ!

    Q2:キャラは1参加者につき何人まで?
    A2:何人でもOKだぜ!複数陣営あるし下手に制限設けたらスカスカになるのが目に見えてるから……好きな様に作ってくれ!

    Q3:コテハン(トリップ)は必須なの?
    A3:必須じゃないぜ!でもトリップが無いってことはなりすましや乗っ取りが出ても判別方法が無いってことでもあるから、自衛手段としてコテハンを持っておくのは無難だぜ!

    Q4:スレタイにR-18表記があるけどエロスレなの?
    A4:一般誌のエロ描写とか元ネタ一般作品のエロ同人好き? 俺は好きなの……
    エロメインじゃないけど「エロいことも割と自由に描写して良い」スレだから苦手な人がミスッて踏まない様に一応表記しているぜ!
    「猥談耐性はあるけど自キャラにエロルさすのはなぁ……」って人でもOK、「自分は露骨なエロやりたくないです」って言っておけば良いぜ!

    Q5:設定集に目通したけどなんか既視感ある設定ばっかりだな?
    A5:へへっ

  • 4ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 18:22:07

    テレグラフ(設定やキャラシート、R-18な文章を書いたりにどうぞ)(※URLのhとttpsの間のスペースを消して検索してください)】

    h ttps://x.gd/Z5SAZ


    【URL短縮用サイト(テレグラフのデフォルトURLだとあにまんのNGワードに引っ掛かってしまうのでこちらでURL短縮してから投稿してください)】


    https://00m.in/


    もしくは


    x.gd

    (↑httpsのsを消せば貼れます)

  • 5クロウズ兄妹◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 18:29:38

    保守

  • 6ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/28(月) 18:29:57

    たて乙です

  • 7クロウズ兄妹◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 18:39:26

    上げ

  • 8ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/28(月) 18:46:03

    たておつほしゅです

  • 9シャロン◆8meUu6AaJY25/04/28(月) 18:51:55

    保守よし!

  • 10龍影◆9BZ6kXGcio25/04/28(月) 18:53:51

    今回もまた濡場になりそうなので少し回避(イベントがあるたんびにイチャつくってのも中々ねぇ…?)

  • 11二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 19:44:45

    このレスは削除されています

  • 12龍影◆9BZ6kXGcio25/04/28(月) 19:53:31

    前スレ198
    望月は紫色のセンサーアイを光らせる。
    キャットウォークが左右に別れ、広々とした格納庫のハッチが開く…いや、既に開いていた。
    前スレ199
    おそらく整備長が遅くまで整備でもやっていたのだろうか。
    「有吗?维修长?」(誰?整備長?)

  • 13ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/28(月) 19:53:42

    >>11

    「!!? 龍影!?」

     さ、と血のついた手を後ろ手に隠した。が、おそらく遅いだろう。

    「ごめん、訓練してた……外の、実機で」

     正直に答えた。

     ケイはまだあまり趣味らしい趣味を持っていない。高価なものは特にそう……なので、蒼風改の訓練飛行をやった後の整備にも問題がないだけの金銭があったから……が理由だ。

  • 14ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 20:10:54

    前スレ200
    ...うーん、姿は分かったけど
    あれってヤモリって名前なんだね?
    私たちの機体とだいぶ違うからさ、あれ。
    【信じられない事を口走る不意の一瞬、
    首筋の頸椎に掛けて銀色がキラリと光る】

    そうだね。
    事実、文句言う前に消えちゃってるよ
    産まれる前に一人、いなくなってるから
    【特に顔を曇らせる事もなく答えた】

  • 15龍影◆9BZ6kXGcio25/04/28(月) 20:17:43

    >>13

    「…戦闘強度の実機訓練はAR補正じゃ限界があるわ。単機でやるなら拠点攻撃訓練にしなさい。…それと、パイロットスーツに未加圧箇所がないか確認しなさい。壊死して交換する羽目になるわよ。」

    って…私の言えた立場でもないか…

    赤黒くなった手のひらを隠した彼を心から心配した。

    1度互換してしまうとそのハードルはどんどん下がるからだ。

    「ふぅ…とりあえず、お疲れ様。私は30分飛ばして来るわ。先に帰ってても良いのよ?」

  • 16クロウ◆KPwoT407kA25/04/28(月) 20:33:32

    >>14

    ヤモリはヤモリで大分独創的だから、BFの基準として見るには厳しい所はあるけどよ…

    【頚椎の銀色をチラリと見る】

    何でも屋ってのを始めた時からの付き合いなのか?アンタらのBFって


    いなくなったってのは…話を聞く分には父親か。

    …ちょっと昔話に付き合ってくれねぇか?オレの家族は父親と母親、兄貴に…オレの4人家族でよ

    特別裕福って訳でも無かったが、それなりに良い家庭だったと思ってるよ…けど

    全部インベイドにぶっ壊された。親父とお袋を次に見た時はもう冷たくて、インベイドを迎撃しようとした兄貴が帰ってくる事もなく………

    オレが死んじまえば、あの世でもう一度家族団欒できるんじゃねぇかとも考えた…そんな時だ

    【懐から、1枚の写真を撮り出す。そこに映っていたのは見慣れない二丁拳銃のBF】

    兄貴が最後に乗っていた機体は、オレでも見た事がない妙な防御システムと二丁拳銃を主装備とするBF…殆どこの写真の通りのやつだった。

    …生きる理由が生まれちまった。このまま死んでもずっと兄貴を待たなくちゃならなくなると思うと…死ぬに死にきれなくなった。それがオレが今生きてる理由だ

  • 17ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 20:51:51

    >>16

    そうだね、15歳の誕生日祝いなんだよ

    ずっとそれを使ってる。


    ...話してくれてありがとう

    【共感せずとも何も言わずに、

    ソラウはその顔を少し和らげる】


    私達の機体、結構謎が多いんだ

    消えちゃったお父さんの真相を知るのと

    同じくらい...正体を知りたいって思ってる。 


    ───あとこれ、気になるでしょ?

    【うなじをかき上げ、機械パーツを見せる】

  • 18ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/28(月) 21:12:50

    >>15

    「うっ……気をつける」

     ARを利用した訓練だとバレたからか、ケイは目を逸らした。

     削れた体力をさらにすり減らす行為は精神を鍛えるが、体が傷つく。若いからこその無茶とはケイも理解していた。

    (体力を削らない飛び方……爺さんのやり方を参考にし直すときかな……)

    己の規範と呼ぶべき祖父の飛び方から、自分はだいぶ離れ……離れて……

    (いや、だいぶ爺さんも危ない飛び方をしてたな??)

     全く離れてないかもしれない、と冷や汗を流した。心配もされるわけだ。


    「じゃあ、俺は格納庫で待ってるよ。終わったらどこかで買い物に行こう?」

     ついて行きたかったが、龍影とて無茶をしてでも技術を伸ばす時期があるはず。ケイはそれを尊重した。

     もっとも、帰ってきた後に自分のようになったら怒るつもりだったが。

     

  • 19クロウ◆KPwoT407kA25/04/28(月) 21:16:08

    >>17

    アンタも家族を探してんのか…悪ィな、愚痴に付き合わせたみてぇになっちまって

    【オレも酒が入ってセンチになっちまってんのかな…と、量も心許なくなってきたリキュールのグラスをカラカラ鳴らしながら】

    …プレゼントに正体不明のBFを貰ってそれを使い続けてる…それもその背中のソレとピッタリ合致するやつ、か

    確かにどんな出自で作られたのか気になって仕方がねぇだろうなそりゃ…コネクター自体は義体化かインプラントなんだろうな、と

    【マフラーを解き、上着を引っ張って背中がうっすら見えるようにする】

    オレも似たような処置はやってる。アンタのソレとは違ってだいぶ生身だが…自分をBFのパーツを一部に置き換える、危険な部類の神経接続ができるように…オレのは『エルガレイオン』、って言うらしい

  • 20ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 21:29:21

    >>19

    そ。物心付いた時からあるんだ、これ

    あとは...ちょっと眼も光るよ

    【確かに碧眼は鈍く光っている】


    義体とかインプラントは調べたんだけど、

    どうもこれ...脊髄が丸々機械なんだ

    【訝しむような表情でそう呟いて】


    『エルガレイオン』...なるほど

    また一つ手掛かりがゲット出来たかも

    ───ほら乾杯、付き合ってくれるよね?

    【グラスを近づけて覗き込んでくる顔は、

    さっきよりも温かい赤みが差していた】

  • 21アリソン◆PPyRfvMZl625/04/28(月) 21:35:23

    前スレ>>191

    宵の切れ間にR-18(G)パート

    ⚠️注意事項⚠️


    ・ベッドシーン(または過激なゴアシーン)が苦手な方は閲覧しないでください!

    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

    ・行為のシーンは必ずしも閲覧者の望み通りに行かない場合があります。


    ーーー


    「嗤ッ……てん、じゃァ……ッ!ねェッ……ぁあ゛ッ!はッ、クソッ……!」


    【どれだけ吠えたところで、完全に主導権を取り返した男の滾りを収められよう筈も無い、先程まで殊勝にされるがままを演じていたのが嘘の様に、それはむしろこちらの口惜しさを読み解く程に煮え、傷に荒れた肌越しに心にまで触れようと突き動かしている】

    【────────────不味い、と、アリソンはそこで初めてシルヴェストル・ルノアールというデスペラードの性に危機感を抱いた、胡乱な作家は勤勉な読書家でもある】

    【雲を掴む様なこの本性を暴いてやろうと誘った、だが、本当に骨の髄までを暴かれているのはどちらの方だ?】


    【雌穴を解き解す鋭利な肉槍が掻き混ぜる度に、豊満な乳房は重力に敗けて大きく揺さぶられる、喉奥から絞り出す様な喘ぎは、指に触れられる傷がざらざらと擦れた感触を返すのは、全…
    00m.in
  • 22クロウ◆KPwoT407kA25/04/28(月) 21:38:41

    >>20

    …物心ついた時から…?

    【てっきりプレゼントとやらを貰う前後に処置を受けたとばかり思っていたが、そんな大規模な機械化を幼少期…いや、下手をしたら“初めからそうだった”可能性が脳裏に浮かぶ】

    【オマケにおあつらえ向きのBFだ。もし初めから兄妹が成長するのを待っていたとしたら…そんなイヤな推察を吹き飛ばすように】

    …なんだその眼、懐中電灯みたいで面白そうだな

    【意図的に話題を逸らすことにした】

    ああ。とことん飲んで付き合ってやるさ、アンタもとことん食いな──────乾杯

    【差し出されたグラスに己のそれをぶつけて、遅めの乾杯をした】

  • 23ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/28(月) 21:45:42

    【朝日が昇り、寝室にもカーテンを挟んだ淡い光が差し込める】

    【─のはまだ後の話。お天道様が半分も顔を出していない早朝にランセルは起きる】

    「……上手く眠れなかったぁ」

    【欠伸混じりの小声でそっとベッドから抜け出す。彼女を起こさないようにそっと】
    【結局、前回よりもひょんな事になってしまった。未だ寝息を立てているだろうウルヴィを少しの間見つめる】

    「あっかなぁ…食べれるもの……」

    【自宅ではあるが、殆どここにはいない。仕事でいなければ夜には帰らない事もある。今の冷蔵庫の中身など覚えているはずもない】

    【部屋の明かりも付けぬまま、手探りでキッチンまで辿り着く。冷蔵庫には……】

    「…まだ食えるな」

    【NA印の冷凍食品。NA社は食を第一にしているだけであってクオリティの高い物が基本的。簡易携帯食糧界隈でもNA社がトップだとかの噂は多い】

    【サーモンの切り身に乾燥処理済みのミソスープ。炊くのではなく温めるだけの米もある。なんとか一食分は確保できた】

    「買い出しかぁ〜…」

    『キッチンに朝食があります!ご自由にどうぞ!』

    【と書いたメモ用紙をウルヴィの枕元付近に貼り、日が差す前の家を出た】

  • 24ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 21:47:31

    >>22

    乾杯。

    【かちん、とガラスの触れる音が響く

    その後も想い出話をしたり、愚痴を聞いたり

    故郷の同級生のような会話を続けていく】


    ───あれ、もうこんな時間...?

    【幾らか酔いでぽけーっとした表情で、

    壁にある時計を見やり口走る】

  • 25クロウ◆KPwoT407kA25/04/28(月) 21:54:16

    >>24

    おいおい、薦めたオレも大概だが大丈夫かよアンタ…

    「お?クロウもいよいよ女酔い潰したってかぁ??」

    「ヒューヒュー!鬼!悪魔!デスペラード!」

    うっせぇなテメェら!?ぶっ飛ばされてぇか!!

    【酒場の顔見知りが野次を飛ばす。いつもなら軽口で返すクロウだが酔いの回っていた今回の返しは余裕のないものだった】

    立てるか?兄貴の泊まってるとこ…はダメだ。今頃女と寝てるだろう所にわざわざ連れてく訳にも行かねぇ…!

    …そこら辺の宿屋まで連れてってやるしかねぇか

  • 26ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 21:59:25

    >>25

    むにゃむにゃ...

    【店の熱気、酒気を帯びた身体の芯

    それらに茹でられ頭が温まっているのだ】


    立てるよー。

    ...やっぱりダメだ肩貸してー。

    【頼みながら既に寄り掛かってきている】

  • 27クロウ◆KPwoT407kA25/04/28(月) 22:04:58

    >>26

    思ったより重症じゃねぇかよ…!

    ほら、肩貸してやる…マスター!環状!

    「ハイきた!男見せてくるってんならまけてやんよクロウ!」

    だから違ぇっつってんだろ!!!!!!

    【寄りかかってきた女性の腕を担ぐようにして店を出たクロウは、最寄りの宿屋にてチェックインを図る】

    【──────それが、ラブホテルだとも知らずに。食事すらハチミツ草で十分だとのたまう無頓着な人間が酔っ払えば、その程度の判別能力も失われてしまうのだ】

  • 28ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 22:11:06

    >>27

    『(あれは......まぁいっか)』


    さんきゅー、助かったよー。

    【うぇへへ...と笑いながら腕に抱き着くと、

    不意に暖かい柔らかさに包み込まれる】

  • 29ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/28(月) 22:18:18

    >>23

    【カーテン越しに陽の光が侵入し、それに導かれるまま憑き物が落ちたように爽やかな覚醒を感じる。ここまで深く眠り、早く明けた夜は久々で──】


    「…寝て、た?」

    【勢いをつけて上体を起こす。突然の運動に落雷が落ちたような痛みが走ったが、それよりも大事なのは、他人の前で睡眠をしたこと。過負荷によって脳がシャットダウン…気絶をするのは身体の防衛反応であり、仕方がない。だが睡眠は違う】


    【周囲をぐるりと見回す。やや視界を把握するのに目を凝らす必要はあるが、かなり回復したようだ。そして記憶が確かであれば、自らが引き込んだはずの彼は既に居なくなっている】


    (私の方が後に起きた?)

    【推測を裏付けるように、張り付けられたメモ用紙が視界に入る】


    『キッチンに朝食があります!ご自由にどうぞ!』

    「………ふ」

    【思わず目を伏せて、小さく吹き出す。デスペラードを家に招いたという自覚は彼には無いのだろうか?】

    【両足を意識して、糸を張り巡らせるイメージを整えながら、ベッドから降りて立ち上がる。『警戒する必要なし』と本能が判断してくれたのだろうと、眠れたことの理由付けをした】


    「…どっち?」

    【そうして寝室を出たところまでは良かったが、ウルヴィにとってランセルの家は未知の場所。即ち、何方へ行けばキッチンがあるかなど分からないのである】

    【このままホストを待つべきか、暫し逡巡するが、どうせすぐに見つかるだろうという楽観視の元に棄却され、少女の足は探索を開始した】

  • 30ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/28(月) 22:59:51

    >>29

    【とりあえず目についたドアノブを捻って行けばいつかは辿り着くだろう、と判断したウルヴィがまず目にしたのはお手洗いだった】

    【手入れされている…というよりはただ使われてないだけにも見えるが、それでも清潔である。ウルヴィの住む廃墟とは比べるまでもない。黒いズボンと色気の無い下着を降ろして用を足したウルヴィは、次の部屋を目指した】


    【次に入ったのは風呂場だった。丸一日ほど横になっていた可能性も高いウルヴィの汚れを考慮すれば借りておくべきなのかもしれないと考えつつ、周囲を見渡してみる】

  • 31クロウ◆KPwoT407kA25/04/28(月) 23:10:20
  • 32ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/28(月) 23:13:12

    >>30

    【なんの変哲もない脱衣所。タンスや小さい冷蔵庫、洗濯機もある普通の空間】


    【風呂場も水垢一つ無く…とまではいかないものの、手入れは定期的にされているようだ。少しシャンプーやリンスの本数が多めだが、中身はちゃんと詰め替えてある。ゴミは置いていない】

  • 33龍影◆9BZ6kXGcio25/04/28(月) 23:26:15

    >>18

    「うん、行ってくる。」

    望月の背部大型推進器は淡い桃色をまとった青紫色のバーニア炎を吐いて素晴らしい速度で飛び立った。

    格納庫からでも舞い踊る軌跡が見えた。

    流れ星のように瞬く望月のバーニア炎と機体のエッジラインは同じ蒼である。

    しばらく、30分だろうか、望月は音も無く着陸した。

    「ただいま、ケイ。望月ハンガーに入れて、整備長にいじったところ伝えたら買い物いこっか。」

    テキパキと龍影は締め作業をする。

  • 34ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/28(月) 23:30:33
  • 35ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/28(月) 23:31:26

    >>32

    【企業所属は身なりも整えなければならないのだろうか、或いは彼が自分磨きに余念がないだけなのか。ろくに泡立たないシャンプーと石鹸の並んでいる自宅との差を考えながら、ウルヴィは風呂場を後にする。先に食事を済ませようという当初の目的に従ったのもあるが、ウルヴィの目線で見て質の良さそうなそれらを使うのに気が引けたのもあった】


    【そうして次に辿り着いた部屋は…こちらも外れらしい。椅子もテーブルも見当たらないが、物置きだろうか?】

    【特に理由もなく、ウルヴィはその室内を物色し始める】

  • 36ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/28(月) 23:41:09

    >>33

    「おかえり」

     帰ってきた龍影を迎える。バーニア光が変わっていることはすぐに気づいた。

     長いようで短い30分を、ケイは格納庫の望遠鏡で観察していたのだろう。

     降りてきた彼女の肩を控えめにぽんぽんと叩いて、凄い動きだったと称賛した。

    「うん。待ってるよ」

     ケイは龍影が全てを終えるところを待っていた……ここだけ見れば、専業主夫だろう。

  • 37ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/28(月) 23:41:53

    >>35

    【棚には工具だとか家具の備品や家電など、埃を被った物が多く、部屋自体が埃っぽい】

    【本などが多い棚もあり、その大体がBF用のマニュアルだとか心理学についての本である】


    【一部、比較的最近に触ったのか埃の少ない棚もある】

  • 38ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/28(月) 23:51:32

    >>37

    【あまり帰って無い家の中でも、輪をかけて入る機会の少ない部屋なのだろう。埃を被って役目を果たせる時を待つ家具や家電を見ながら、ふと一つの棚へ目を向ける】


    「む…」

    【どうやら一切立ち入ってないわけでもないらしい。比較的綺麗な、近い間に使われた形跡のある棚へと手を伸ばして──】

  • 39クロウ◆KPwoT407kA25/04/28(月) 23:57:56
  • 40ルノアール◆Fd5AlHEdkk25/04/28(月) 23:59:19
  • 41ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/28(月) 23:59:57

    >>38

    『ゴトッ』


    【と音を立てて、手に箱が触れる】

    【両手で持てるほどの長方形で重さもそこそこ程度】


    [反応式伸縮樹脂帯、整備溶剤]


    【箱にはそう書かれている。”反応式伸縮樹脂帯”NA社製BFに人工靭帯として使用される特殊樹脂。それの整備に使う溶剤をこの表記は示している】

  • 42ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/29(火) 00:41:31

    >>41

    【整備溶剤、というからには反応式伸縮樹脂帯という何かのメンテナンスに使うのだろう。ウルヴィの知識では生憎それの用途など分からない】


    「んー?」

    【何に使うのだろう。子供のような無知ゆえの興味で、ウルヴィは周囲のものを、極力丁寧に探り始めた。流石に子供そのもののように乱雑に漁る真似まではしていないが、実年齢からすればやや幼すぎる行動ではあった】

  • 43ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/29(火) 00:47:56

    >>42

    【他にも小箱が見つかる。それぞれ鎮痛剤などの名前が表記されており、何回か開けた形跡がある】


    【そして……棚の一番下。隠すように大きなケースが見つかる】


    【テープで固定し何度も剥がした跡。傷だらけの鍵穴に大小様々なシミ。明らかに変なケースである】

  • 44ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/29(火) 00:59:36

    >>43

    「…?」

    【これまでの小箱とは違う、大きなケース。シミや痕も目立つそれは明らかに異質であり、だからこそ興味を引く】

    【無垢な好奇心を原動力としているウルヴィは、開封を試みるだろう】

  • 45ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/29(火) 01:08:28

    >>44

    【鍵穴の壊れているそれは、外出している持ち主の気持ちなど一切考慮せず『ギィィ』っと音を立てケースは開いてしまう】


    【そこには成人男性一人の住む家には全くもって似つかわしく無い派手な、それも女性用の服が入っていた】


    【服だけではない。何故か半壊しているバイザーやヘアバンドなど小物も多い】

  • 46ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/29(火) 01:23:00

    >>45

    【あっさりと開いた中には…目立つ女性用の衣装。それにヘアバンド等の小物も多くある】

    【何に使うのだろう?とウルヴィは首を傾げるが、ふと風呂場で見た複数のリンスやシャンプーを思い出す】


    「ランセル…女?」

    【盛大な勘違いが、発生しようとしていた】


    【くぅ、とウルヴィの胃袋が鳴く。そういえばキッチンを目指していたと思い出し、出来る限り元通りに片付けを始める】

    【家主が帰るまでに間に合えば、ウルヴィは調べていない最後の一室で食事を始めるだろう。或いは、間に合わないかもしれない】

  • 47ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/29(火) 01:37:26
  • 48クロウ◆KPwoT407kA25/04/29(火) 02:16:03
  • 49アリソン◆PPyRfvMZl625/04/29(火) 09:17:44
  • 50龍影◆9BZ6kXGcio25/04/29(火) 09:19:04

    >>36

    全ての作業の整備班に引き継いだ龍影はケイの元へかけていく。その姿は恋を知って浮足立つ乙女のものである。

    その背中を整備士たちは温かく見送る。

    「おまたせ、いこっか。」

    愛し、恋している彼の手をとった。二人の足取りは軽い。

  • 51ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/29(火) 09:47:05

    >>50

    「うん。それじゃ、今日は……」

     絡み、取ってくれた手の感触にどきっとしながら、一緒に歩いていく。

     ケイもどこに行こうか……どこでも嬉しいな……。そういう気持ちが見え見えで。

    (今の龍影すっごいかわいい)

     恋以上の愛で、胸がいっぱいだった。

  • 52ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/29(火) 11:10:10
  • 53クロウ◆KPwoT407kA25/04/29(火) 12:02:35
  • 54ルノアール◆Fd5AlHEdkk25/04/29(火) 12:47:42
  • 55ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/29(火) 14:10:26

    >>51

    「~~♪」

     龍影と共に人自連の街を歩くケイの足取りは軽い。ただ、実を言うと以前までの街歩きとは少し異なる点がある。

     それは腰に列島国家特有の刀を佩いているところ。黒塗りの鞘に収まったそれは、確かな切れ味があるはずだ。

     いざという時の護身としてのナイフもあるが……いろいろな意味で、染まったといえるだろう。


    「……あ、蒲焼きだって!! どうする龍影?食べる?」

     と聞くことにした。

  • 56ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/29(火) 16:22:25
  • 57アリソン◆PPyRfvMZl625/04/29(火) 16:44:00
  • 58クロウ◆KPwoT407kA25/04/29(火) 17:16:08
  • 59ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/29(火) 18:11:40
  • 60クロウ◆KPwoT407kA25/04/29(火) 18:48:39
  • 61ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/29(火) 19:36:37

    >>46

    「いただきます」

    【食料メーカーとして名高いNA社の冷凍食品。ウルヴィにはあまり馴染みの無いものだが、裏面には丁寧に加熱時間等が記載されていたため、使い方が分からないということは起こらなかった】

    【サーモンの切り身、白い米、ミソのスープをフォークで口に運ぶ。少女の辞書に箸という文字は無かったようで、二本一対の棒を食器として認識できなかったらしい】


    【彼はいつ帰ってくるのだろうか。自身より先に起きて出掛けたのであれば、そろそろ帰ってもおかしくないはず】

    【残り半分ほどの食事、白米を咀嚼しながら、ウルヴィは廊下に続く扉と目を向けていた】

  • 62ルノアール◆Fd5AlHEdkk25/04/29(火) 21:01:39
  • 63ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/29(火) 21:20:24
  • 64黒鴉◆OXAm1h6odk25/04/29(火) 21:56:02

    ─────────全て、呆気なく壊れた。

    コロニー永住権を有していない市民が、インベイド侵攻から逃れる手段はそう多くはない。
    それは例えば旧型の自動車であったり、大型二輪であったり、或いは最も逃げられる可能性が高いものでは型落ちしたバディフレームである。

    “彼女”の家族にはそんな資産なんかなくて、あったのは二匹の馬と何頭かの羊だけだったから。山脈と高原をインベイドが超えた時、弟だけを連れて住み慣れた小さな家を離れるしかなかった。


    暫く経って、漸く辿り着いた“アウトサイド”で生き延びる為には力が必要だった。
    まだ幼かった弟の為に、“アウトサイド”外縁部の薄汚れた小さな荒屋で暮らす傍らスクラップ拾いで何とか日銭を稼いでいた。


    「…………………………誰だ?」

    全てが、一夜にして灰と化していた。
    朝に乾いた古いパンを一緒に食べて、笑い合った弟も。産まれた時からの付き合いで、辛い時でも側で寄り添ってくれた馬も。寂しくないようにと、両親が家を出る前に持たせてくれた家族写真も。

    燃えて、踏み潰されて、失われた。
    機械化歩兵が家の残骸の前で佇む一人の少女を余所に好き勝手に歩いている。“アウトサイド”を歩いているバディフレームと同じ色とロゴの装備だ。

  • 65黒鴉◆OXAm1h6odk25/04/29(火) 21:58:59

    懐に忍ばせていた小口径の拳銃で機械化歩兵が携帯していた手榴弾を撃ち抜く。誘爆した手榴弾で兵士の胴体が弾け飛んで、宙に浮かんだ自動小銃を高く跳躍してキャッチする。
    周囲の他の機械化歩兵が動揺する姿が見えた。咄嗟に反応した兵士が自動小銃に掛けた指を銃弾で破裂させる。固められたヘルメットではなく気管の確保をスムーズにする為に緩められた首元に銃弾を叩き込んで反応が素早かった者を殺す。


    (……………バディフレームによる援護射撃)

    30mm六連銃身機関砲による斉射を建物の影に滑り込んで躱す。悲鳴が聴こえた。“わざと”見逃した、機械化歩兵達の叫びだ。


    「……………対策済みだよ、ソレ」

    優秀ではない兵士だけを残して殺した結果として、突如として隣に立っていた同僚達を殺された彼らは友軍の援護射撃にすらも満足な回避行動を行えない足手纏いと化している。

    バディフレームが攻撃を一瞬躊躇った隙に、複雑に入り組んだ“アウトサイド”の建築に紛れ込んだ。
    壁の凹凸に足指をかけて、一気に力を込めて跳躍をする。直ぐに壁を乗り越えた。背後で響く銃弾は別の建物を粉々の瓦礫にしたが、彼女にはもう関係のない事だ。

    留守番をする弟を守る為に下手に出ていた柄の悪い隣人も、弟が死んでしまった今となっては何一つとして助け舟を出さなかった“仇”の一人に過ぎないのだから。


    自動小銃を手にして、一夜にして大切なもの全てを失った少女が“アウトサイド”を駆け抜けた。

  • 66黒鴉◆OXAm1h6odk25/04/29(火) 22:14:44

    「……………バディフレームを私に寄越せ」

    「あ?何だよ、ガキ。あんまり舐めた事言ってると酷い目にッ」

    下卑た目で視線を向けてきた門番のデスペラードを自動小銃で撃ち抜く。
    装備だけは一流だったらしい。暴発もせずに一瞬にして一つの命を刈り取って、しかも消音器のお陰で声も響かない。

    門番が腰に提げていた門の鍵を奪い取り、自動小銃の残弾を確認してから静かに扉を開く。

    やはり、“アウトサイド”を強襲したあの“仇”に対応する為か人員が忙しなく走り回っている。静かに門を開いた人間に向けられる注意が一瞬遅れて、それは少女が手に持った自動小銃を乱射するのに十分な時間であった。


    主要な戦闘員と見受けられる構成員───優先順位は一にパイロットスーツ、その次に体格と筋肉の量───を概ね殺し終えてから、“少女”は恐らく整備員と思われる柄の悪い連中に銃口を突き付けながら尋問した。


    「……………一番、強いバディフレームはどれ?」

    「だっ、誰がテメェなんぞにッ」

    やはり銃殺する。時間の無駄だ。互いの体格の差を考慮すれば、銃器が相手になくとも体当たりだけで姿勢を崩されかねない。全員殺した。資料を漁る。

    ──────簡単な燃料補給の仕方と、機体の動作方法と武装の運用は理解した。
    出撃用意として既に燃料は補給されている。コレは読み通りであったが、余程機体の操縦が難しいのか一つの機体に関してだけマニュアルがあった。


    (……………………『月風』の改造機、機体名称は『アウタースカイ』?)

    夜闇に紛れるべく黒塗りにされたその機体が、過去に築き上げた屍山血河を彼女は知らない。
    ただ“操縦方法のマニュアルがあった”というだけの理由で、少女は躊躇なくその機体へと乗り込んだ。

  • 67クロウ◆KPwoT407kA25/04/29(火) 22:20:31
  • 68龍影◆9BZ6kXGcio25/04/29(火) 22:36:39

    >>55

    「蒲焼か…」

    甘いたれの香りが鼻腔に入り、空腹を刺激するが...

    「可愛くない値段ね…」

    普段食べている食事の数倍以上から価格が始まっていた。

  • 69黒鴉◆OXAm1h6odk25/04/29(火) 22:39:38

    ───メインシステム 戦闘モード起動───


    「………………何人、殺せるかな?私が死ぬまでの間に」

    “鴉”めいた鋭角的シルエットの機体が、血に塗れた格納庫から翔び出していった。
    黒色の塗装が夜闇の漆黒に紛れて“アウトサイド”を駆け抜ける。コア粒子の軌跡が仄かな蒼色の燐光となって舞い散り、怪物的機動力が“アウトサイド”に侵攻していたバディフレーム部隊との距離を瞬く間に踏破した。

    ──────慄く鳥の如き唸りを上げながら、建物の間を巧みに縫って眼前に現れた奇怪な巨躯の機体に、バディフレーム部隊の後方に控えていた機体は悲鳴を上げる間もなくビームサーベルによって斬殺された。

    当然であろう。既に“掃除”した後の進路を進むだけの任務で常に周囲を警戒する筈もない。しかし斬殺する音を受けて、他のバディフレームも武装を構えながら背後に振り返る。


    何もない。

    「………………多段炸裂誘導ミサイル」

    “アウトサイド”の建物を蹴り上がって、部隊の上空に躍り出た『アウタースカイ』がその硬直を捉えて誘導ミサイルの群れを解き放った。
    羊の群れに襲い掛かる狼の群れの如く、無数の誘導ミサイルがバディフレームの隊列を食い破る。突然の上空からの奇襲に何機かのバディフレームが撃破されて、他の機体も衝撃を受けて体勢が崩れる。

    『クッ…………何者だ!?』
    『上空から誘導ミサイル!?センサーには先程まで何も…………』
    『敵機は何処にいるのだ!?今の攻撃で、一体誰がやられた!?』

    ──────指揮機体を真っ先に蒸発させている。部隊の混乱を利用して距離を詰めて、再び機体腕部のビームサーベルを瞬間的に展開する。大きく薙ぎ払う軌道。体勢が崩れていた三機のコクピットを刃で焼き切った。
    一度振り向いて肩部の電磁ガトリングを放つ。撃破した機体で射線を塞ぎ、その直後にビームライフルで近い機体からコクピットだけを狙って狙撃する。コレで壁が出来上がった。

    『敵機、距離を詰めてきたぞ!各自銃火器を展開、弾幕を張って距離を取れ!』
    『む、無理です!撃破された機体を盾にして距離を詰めて……………い、今。目のま』
    『応答しろ!?今、我々は何機残っている!?敵は何処にいるのだ!?』

  • 70ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/29(火) 22:47:23

    >>61

    「意外と時間かかったなぁ…」


    【小言と共に扉の開く音。丁度、買い出しを終え帰ってきたようだ】


    「あ、おはようございます。食器はオレが洗って置きますんで食べ終えたら置いといて大丈夫ですよ」


    【キッチンに入ってきて、買って来たもののを整理をし始めた】

    【しっかり食事を摂っていてくれたようで良かったと、内心で安堵しつつ】

  • 71黒鴉◆OXAm1h6odk25/04/29(火) 23:00:13

    六機だ。前後にそれぞれ三機ずつ。殺すべき“仇”の位置は理解している。
    撃破したバディフレームの腕を機体の出力に任せて強引に引き千切る。人間型の腕とはつまり汎用マニピュレーターだ。ビームサーベルを瞬間的に形成し運用する方式だからこそ、敵機の武装を奪って使う事も可能だ。

    跳躍して、30mm六連銃身機関砲を腕諸共薙ぎ払う形で振り回す。弾幕の雨が三機のバディフレームに降り注ぎ、機体の装甲こそ突破せずとも衝撃で体勢を崩す。
    弾切れになるのと同時に、後方から迫る徹甲弾への盾として腕を投げ捨てる。金属同士が激突する音と火花に紛れて、瞬間的に炸裂した大型コア粒子推進機関の出力で敵機との距離を詰めている。


    ──────同じバディフレームであっても、質量の差というのは存在する。『月風』の改造機である『アウタースカイ』も、『ARATAME』と比べれば武装も含めて二倍近い体長の差がある。

    だから、強引にその腕を掴んで。迫る弾幕への盾として投げ捨てるのも酷く容易な作業であった。
    フレンドリーファイアによって機体がまた一機爆散する。爆散した機体の盛大な花火を目眩しにして、側面からビームライフルを撃ち放つ。優れた貫通力を有する武装は直線上に並んだ二つのコクピットを瞬時に焼き払った。

    後、三機。


    『………………待て、あの機体はまさか『アウタースカイ』か!?あの“月桂樹”が亡霊となって蘇ったとでも言うつもりか!?』

    人型というのは、可動域の面で無限軌道ユニットやホバリングユニットに比べてアドバンテージがあると言って良いだろう。

    故に、大型コア粒子推進機関の推力を頼りに両脚を極端に広げた極低姿勢で弾幕を予測不可能な機動で潜り抜けて接近するという芸当も出来る。
    曲芸だ。しかし手に馴染んだ機関砲の射角を変えるよりも先に敵の懐へと潜り込んだ。

    多段炸裂誘導ミサイルが一機を蒸発させて、眩しい閃光と激しい衝撃が次の攻撃の手を緩めさせる。
    ビームサーベルを振るう。攻撃する瞬間にのみ展開する事で粒子燃費を向上させながら、通常のビームサーベルよりも長い射程を誇る斬撃がまた一機撃破して、最後の一機の腕を溶断する。

    部隊最後となったパイロットが呻いた。

    『バケモノめ………………』

    黒色の“鴉”の貫手がコクピットを抉り、鮮血が機体の胸から流れ出て。そうして全ては終わった。

  • 72ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/29(火) 23:00:29

    >>70

    「…!」

    【開いた扉に反応して顔を上げる。もきゅもきゅと数度の咀嚼をして飲み込んだ】


    「おはよう。分かった」

    【無意識に席を立ちかけて、ウルヴィは座り直す。しばらくは無言だったが、ミソスープを飲み干してから何気なく口を開いた】


    「どこに?」

    【含みの無い疑問は、なんのために出かけていたのかを訊ねるものだ】

  • 73ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/29(火) 23:09:27

    >>72

    「朝早くにやってる朝市です。バザーって言った方がいいのかな…」


    【買ってきたばかりの生野菜を見えるよう手に持つ】


    「思ったより人が多くて見て回るのに時間がかかってしまって」


    【もちろん、備蓄がない為買う量が多かったというのもある】

  • 74アリソン◆PPyRfvMZl625/04/29(火) 23:14:10
  • 75ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/29(火) 23:22:55

    >>68

    「……おっちゃん!!蒲焼き、二つ!!」

     はいよ!という声と共に、蒲焼きが二つ、串に刺されて出てくる。食べ歩きを想定しているらしい。

    「龍影、俺の奢り!!」

     にっこり笑いながら、迷いながら片方を差し出す。

  • 76ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/29(火) 23:27:47
  • 77ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/29(火) 23:33:30

    >>73

    「ほー…」

    【興味深そうに生野菜を見て声を漏らす。食材ということはランセルは料理もできるのだろうか】

    【人が多くて時間がかかったということは、この家は活気のある地区にあるらしい。整った室内からも想像はしていたが】


    「ごちそうさま」

    【皮も剥がしてないサーモンの切り身へ齧り付いて、残った白米を粒一つ残さずに完食する。呟いたウルヴィの前にあるのは、綺麗な食器だけだ】

  • 78ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/29(火) 23:44:22

    >>68

    >>75

    「貴女が龍影、そちらの青年がケイ......で合ってるっスね?」


    【ケイが蒲焼を差し出した瞬間、音も気配も出さず、一がヌルリと現れる】

    【突如平穏を壊す何かに、2人の顔は一瞬で強ばる】


    「俺の师傅が呼んでいるので、こちらの封筒を」

  • 79龍影◆9BZ6kXGcio25/04/29(火) 23:47:33

    >>75

    「…恐ろしい…」

    ケイの大胆過ぎる金銭感覚の欠落している行動に驚いた。

    だが、値段相応の味である。久しく食べていなかったそれは口の中でホロホロとほどけ、あっさりとした脂の甘味。うむ、

    「よくできた偽物ね。こんなに質の高いのは食べた事ないや…」

    >>78

    「?!」

    龍影は影からにじみ出るように現れた男からケイをかばう形で下がらせ、.45拳銃を腰から抜こうとした。

  • 80ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/29(火) 23:48:40

    >>77

    「お粗末様でした。…と言っても冷凍なんでオレはほぼ何もして無いんですけどね」


    【手を加えて調理した訳ではないが、綺麗になった食器を見て笑みが溢れる。自分の家でこうして食事をした客人はウルヴィが初めてだ】


    (……ウルヴィさんで良かった)


    【その食器を洗い始めながら、特に意味もないが初めての客人が彼女で良かったと、なんとなく思った】


    「体調の方は良くなりました?」


    【思考を切り替え、一番気になっていることを聞いた】

  • 81ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/29(火) 23:50:19

    >>79

    「ほいっと」


    【抜こうとした彼女の手を、ジャンパーの下に隠し着ていたパワードスーツで押さえる】


    「良いっスか。事は一刻を争う状況なんで少々手荒になったのは詫びます。しかし最後に言います。黙ってこの封筒を受け取って、誰にも見られない場所で開けて下さい」


    【そう言って強引に彼女のポケットに突っ込む】


    「以上っス。何かあれば質問を1つだけ聞くっス」

  • 82ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/29(火) 23:53:28

    >>79

    「お金、余ってるからさ……美味しくてで良かった」

     龍影の顔が嬉しそうなのがわかって、ケイの笑顔が深くなり――――。


    >>81

    「じゃあ俺から」

     す、といつの間にやらケイは刀に右手を添える。目の前の誰かから視線を外さない。

    「……俺達への要件は封筒にすべて書かれてる?」

     竜が吠えているのを、精神で抑える。今すぐ龍影から離れろ、さもなくば、と。

     その目は、青。

  • 83ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/29(火) 23:56:52

    >>82

    「ええ、書かれています。それじゃ、俺はこれにて」


    【気付けばフッと最初から居なかったように消える】

    【周りの人間は、誰1人としてその男を認識していなかった。周りを見渡してみれば、さっきまで2人が歩いていた道と何も変わっていなかった】

    【不気味、その一言につく】

  • 84龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 00:01:04

    >>81>>82

    起こりすら見えなかった。

    「その義体…アマクサのじゃないわね…?…コーポのトレンドなの?」

    だが答えは聞けなかった。

    「ケイ、案件って?」

    内容を確認するしかなかった

  • 85ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 00:03:35

    >>83

    「……隠形、群衆を利用した、集中をぶらす動きかな」

     男が消える直前まで視線は外していないつもりだった。が……どうやら僅かな人の動きと巻き込みへの警戒で視線がそれていたと反省しつつ、龍影に近づく。


    >>84

    「大丈夫? ……封筒、は」

     しっかりと入っていた。過保護かもしれないが、あえて彼女を守るように周りを見る。殺意、なし。殺気、なし。

    「誰にも見られない場所で、って言ってたね。 近くで密会に使えそうな場所ある?」

     龍影に誘導されれば、その場所へ移動して、封筒を読むだろう。

  • 86クロウ◆KPwoT407kA25/04/30(水) 00:06:21
  • 87龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 00:11:04

    >>85

    「とりあえず渡されたのを見ろって話だったわね…。」

    ポケットへねじ込まれた封筒を持ち、ケイを路地に手招きした。

    「読まずに捨てる…のはだめよね。」

  • 88ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 00:15:18

    >>87

    「……正直、あの手の強引なやり方、好きじゃないんだけども」

     とボヤキはするが。そこまでにして。

    「読もうか。 色々と時間がないみたいだし」

     路地から人の出入りが来ないか監視しつつ、封筒を開けることを促した。

  • 89ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/30(水) 00:16:56

    >>80

    【視界はややブレが生じ、聴覚は…精度こそ落ちているものの問題無し。両手を握り、放すのを数回。右手が遅れる。意識して動くまでのラグと激痛があるが、昨晩は血が沸騰しているかと思うほどだった熱さは、内側で疼きが軽く炙っている感覚で済んでいる】


    「うん。…平気」

    【常人であれば『良くなった』と言わないはずの状態だが、ウルヴィは少しの回復を根拠に『良くなった』と肯定した。実際、ウルヴィには耐えられるのだから間違ってはいないのかもしれない】

    【しかし何故か、自身が何かを裏切っている気がして、ウルヴィは合わせ辛くなった視線を自分の右手に落とした】

  • 90マルタ◆KPwoT407kA25/04/30(水) 00:26:32

    「やっぱりアンタと合わせるのが学生連中だと1番マシね」
    【仮想シミュレーション内で、ジークルーネのビームチャージソードが敵BFを両断する。近接特化のシグレでは対処しきれない範囲をマルタがカバーする…コンビネーションパターンの擬似演習を2人は行っていた】
    「クソエイム鼻血女は相変わらず訳分かんない場所に撃つし、忍者モドキは私には御しきれないし、コミュ障はあんなんだし…上の連中も座学でアンタの力量を過小評価するなんてとんだ無能ね?なんで私達が問題児扱いされてるんだか…」
    【シグレの愚痴を適当に流しながら、マルタは自分のポジションを全うしていた。そんな中…】
    (っ!後ろから敵影!?いつの間に…!)
    【腰のワイヤーアンカーを飛ばし、先手で対処しつつ前方に引き寄せてコックピットをビームサーベルで穿つ。】
    「!?ちょっと何やってんのよ座学弱者!?」
    【シグレの怒号が響き、ブース内部にアラートが鳴る】
    …あっ
    【ロスヴァイセが撃破したのは、友軍のSHINSEI。モニターには『FRIENDLY FIRE』と記されていた】
    「今のが実戦だったらとんだ大事故よ…!?」
    …ごめん、なさい。シグレさん
    【マルタの直感は、確かに背後の存在を敵だと見なしていた─────それを頼りにして、これまでずっと間違いなんて無かった。それが…】
    (…あたしが、人自連を味方だと思えなくなってる?)
    あはは………仕切りな
    「今日はもういいわ。グズと訓練した所でなんの学びにもならないもの」
    …そっ、か。
    【怒り心頭でシミュレーションブースを去るシグレを見送るマルタの心は、ぽっかりと穴が空いていたようだった】

  • 91龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 00:35:55

    >>88

    「はぁ…気が進まないわねぇ」

    封筒の中には入ったこともないバカ高い料亭の住所が記された紙と

    「ケイ、あげるわ。」

    欲にまみれた紙切れをケイに渡した。

    「だからコーポは嫌いなのよ…金を渡して懐柔させようとするくせに命を支払う覚悟すら持たない偉そうなのは特にね。」

    桜空を見捨てたコーポに直接関わりたくないというのが露骨に現れた。

  • 92ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 00:43:44

    >>91

    「ん……ああ、これは確かに」

     受け取った紙切れに書かれた金額は、龍影が顔をしかめようものだ。 ただ会いたいというだけでここまでの金額とは。

    「まぁ、会いに行って突き返そう……預金にするにしたってこれは頭が悪いよ」

     金銭感覚狂ってるんじゃないかなという、数分前の自分に刺さりかねない愚痴を言いつつ。封筒が示す場所に向かうことにした。

    「普通に場所だけ書いてくれるだけのほうがよっぽど気が楽だね……ドレスコード、しっかりしていこうか」

     龍影に苦笑いを返しながらも。舐められることだけはするまいと、近くの服飾店に龍影を連れて行った後に。だが。

  • 93ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/30(水) 00:56:40
  • 94クロウ◆KPwoT407kA25/04/30(水) 01:19:33
  • 95龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 07:28:44

    >>92

    「ドレスコード…」

    パイロットとしてではなく個人として会うのであれば桜空の礼装軍服を着れば口に出して言わずとも意思を伝えれると龍影は考えた。

    「ケイは確か正装の1つくらい私の家に置いているわよね?今からなら1時間ほどで準備できる。一旦帰って着替えよっか。」

    先方には悪いが、もう少し時間を潰してもらおう。

  • 96ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 09:20:39

    >>95

    「ああ。確か、逆巻重工用の正装と、人自連の……」

     俺はどっちにする?と言外に伝えていた。

    「遅刻は良くないけども……うん」

     会談予定時刻からはまだ余裕がある。整える時間はあるだろう。

    (傭兵ごときと思っているのか、それともただ価値観が違うだけなのか)

     どちらにしても、穏やかに行けると良いなとは、ケイは思っていた。

     一度帰宅して身なりを整えた後に、向かうこととする。

  • 97ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 10:23:52

    メビ......流石に焦り過ぎたか?

    【11:28(予定の1時間前) 中華楼天閣】
    【6人の護衛と召し使いに囲まれながら、青年は腕を組んで振り返っていた】
    【ただ絵面としては、ハーレムの中心に居るガキ大将であった】

    『バッドコミュニーケーションかと』

    ......だよな〜
    でもこの一週間躍起になって探している不埒のデータを、かの"英雄"様が持っているのなら、そりゃ喉だけじゃなくて鼻の穴からも手が出るさ

    『そうでございますか』

    とにかく、メビ

    『これから起こる出来事は全て覚える所存です』

    上出来だ
    リンの姐さんも、護衛は任せたぜ?

  • 98龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 10:40:25

    >>96

    「逆巻のにしときなさい。それと勲章、忘れずにつけてよ?」

    ケイが悩んでいたのでこんな時にしか使うことが無い、「マナー的に何一つ問題無いが色々と勘繰らせるドレス」を提案した。

    こうして2人は身嗜みを整えるため、1度アウトサイドの自宅へ向かった。

    自宅に戻った龍影はすぐさま桜空の軍礼装をクローゼットから取り出して、着替え始めた。

    その所作に羞恥心はない。

    「また着ることになるなんて…何の因果かしらね」

    羽織った上着の左袖には桜空の刺繍が入っていた。

    カチャカチャと詰襟に階級章をつけ、姿見で不備がないか確認し、左胸に勲章をつける。しかし、龍影が身につけていく勲章には人自連から授与した物は何一つ無かった。

    それは自らは桜空のパイロットであり、企業への敵対心を抱いていることを示した。

  • 99リン◆8meUu6AaJY25/04/30(水) 10:48:29

    >>97

    「相手を呼びつける場合、場所を記した紙などは兎も角、小切手なんか入れないのですよ?」

    警護の為とはいえ強化戦闘服着用の歩兵が6人。仰々しい。

    「…それに資料に目を通しましたが、その王龍影というパイロット。彼女は元々桜空の所属です。クロノスの重鎮が戦場以外で会いたいなどと抜かしたのですから、首を切られても仕方の無い事になりますよ?それに最近軍用の義体に換装したとも。」

    軍用義体の強さは嫌という程知っているワルキューレはたった6人程度でどうにかなる相手なのか不安であった。

    前の職場より、確かに息はしやすいが、無鉄砲に近いこの上司にシャロンは一体何を見たのだろうか…

  • 100ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 11:02:06

    >>99

    彼女の経歴に関しては、Gー3コロニーで知っているよ

    ああ知っているよ 安心しな


    (かつて俺の故国が見捨てた企業、そしてそこに所属していた彼女の境遇、俺の人生で推し量るには何もかも足りなさ過ぎるのを相手が譲歩してくれる……なんて虫のいい話は無いか)


    ただ、本社の方が俺を呼び出す可能性があるなら、こっちだってとっくのとうに色々用意している


    だからまずは目の前に集中

    あと50分ばかしで“客人”が来るから、丁重におもてなししてやってくれ

  • 101リン◆8meUu6AaJY25/04/30(水) 11:15:02

    >>100

    「丁重に?尚更6人では少ないですよ。今増援を…」

    馬鹿な事を言わないでくれ、本社とやり合えるほどの戦力はまだワルキューレも立て直せていないんだ。

    右側につけている無線機を繋げようとした時、

    「いや、違うからね?!何にも含んでないから!」

    と上司が焦ったように言った。

    「なら戦闘はしないとちゃんと伝えてください。」

    本当にこんなのが諜報部も察知できない私兵を抱えてた男だというのか?

    リンは雰囲気でその場を持たせようと頑張る上司に頭を抱えるしか無かった。

  • 102ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 13:01:29

    >>98

    「わかった」

     勲章はつけていけ、という言葉でケイは祖父の言葉を思い出す……人を勘繰らせる、考えさせる装いはそれだけで相手を威圧させることができる、という言葉だった。


    「力と技術の誇示だけが示威ではない、か」


     黒の衣装を着付けていく。逆巻重工の礼装……特に実働部隊が着込む軍礼装だ。刀も込みで一つの衣装になるよう設計されている。

     普段のケイとは正反対の色合いの衣装は、時たまにだが喪服と間違えられることもあった……ケイ自身が、これを着込む時は張り詰めがちなのもあるが。


     そしていくつかの勲章をつける。一つは逆巻重工の支援する傭兵の中でも優れたパイロットであることを示す『一翼銀章』。そしてG-3コロニー奪還作戦従軍記章と……ソドム熱線砲奪還功勲章。


    「よし、行こう」

     ケイは龍影に準備ができたことを伝えた。

     龍影の持つ桜空所属としての気概とはまた別の、しかし確かな威圧をケイの服装と振る舞いが示していた。

  • 103二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 13:19:11

    このレスは削除されています

  • 104ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 13:19:37

    『大佐、来ました』

    【窓から入口を監視していたメビが、ケイと龍影が近づく様子を、今か今かと座って待っていた金龍に知らせる】

    遂にか!『落ち着いてください』アッハイ......

    まぁとにかく、リンの姐さん以外はお出迎えを頼みますよ

  • 105龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 13:27:00

    >>102

    「よし、行こっか。」

    逆巻の喪服にも似た濃黒の実働部隊礼装に身を包んだケイと濡羽色の桜空の礼装はとても威圧的であった。

    2人はそのまま指定された場所へ向かう。

    もちろん右腰には.33パラベラム弾装填の桜空制式採用自動拳銃を見えるようにつけていた。もちろん、ロクに整備していない為、撃てるかも分からない。儀礼刀もあるからある程度は出来るだろう。

  • 106ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 13:33:12

    >>105

    「……こういう高い場所だし、やっぱり礼服で来て良かったね」

     ケイは龍影に視線を向けず言った。この手の高級店には然るべきマナーがあり。そして当然顧客にも格がいる。

     守るべきエチケットや作法、服装全てが相手を図る天秤である以上……もしドレスコードを怠ればそこを利用してどう嘲笑われるかもわかったものではない。

    世間知らずの18歳は、しかし1年近く経験した地獄のシミュレーターと祖父からの薫陶で学んだことを忘れてはいなかった。

  • 107リン◆8meUu6AaJY25/04/30(水) 13:38:53

    >>104

    「わかりました。ウィスキー、パル。頼むわ。」

    呼ばれた2人は浅く頷き中華楼の入口へ向かう。

    あくまでも何もしない。

    それを徹底するんだ。

    >>105>>106

    「お待ちしておりました。」

    喪服とも見間違う黒い礼服にはその圧の説得力を保証する歴戦の勲章を付けていた。青年の物は血も埃も硝煙も吸っていない鏡のような状態であるが、女の物は血と埃と硝煙を染み込ませた我々現場の人間が望むべき汚れ方をしている古い勲章をつけていた。

    「武器はこちらに。本日は荒事を起こさないと大佐から言われている為、申し訳ございませんが、預からせて頂きます。」

    2人の儀礼刀を差し出してもらう形となった。

    受け取った物はステンネスの模造品では無かった。本物の刀。片方に至っては血を吸っているかのような禍々しさを放っていた。

    「こちらへ。」

    そうして、2人から儀礼刀を預かったウィスキーは後ろ3mにつき、パルは2人の前1.8mで案内をする。しばらくは革靴と軍靴が床を鳴らす音以外は何も無い時間が過ぎた。


    そうして自分の上司が待つ部屋の扉を開けた。

  • 108ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 13:46:18

    >>107

    「お願いします」

     そのまま、軍刀を彼女に預けながら謝罪とも言えぬ言葉を出した。 ケイはわかってる、察している。

     ・・           ・・・・・・・・

     自分はこの人に、龍影よりも下に見られている。

     それもそうだ。という内心を飲み込んだまま、ケイはできるだけ不快にならないよう靴音を鳴らしながら歩いていく。

     スイはこの手の密談の際は機体の側に移っている。そうしなければ相手が信用しない。故に。


    「ああ、そうだ。この端末もお願いします……俺の機体に入ってるコンピュータのサブなので」

     盗聴されていると思われるのも心外なので自分の腕から端末を外して、端末を受け取るよう促した。

  • 109二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 13:47:19

    このレスは削除されています

  • 110ルノアール◆Fd5AlHEdkk25/04/30(水) 13:51:31
  • 111二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 13:53:38

    このレスは削除されています

  • 112龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 14:00:48

    >>107

    「えぇ、お願いするわ。」

    龍影は左腰に差した儀礼刀…いや、友人から託された格式のある刀を預けた。しかし拳銃は取り上げられなかった。

    撃てる状態ではないと判断されたらしい。

    会話も無い重たい緊張に満たされながら、仰々しい対人装備を身につける女兵士の後について行く。

  • 113ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 14:06:22

    >>108

    >>112

    >>107

    やぁやぁやぁやぁ よくぞ中華楼天閣へ参ってこられた

    "英雄"ケイ・サヤギリ、そして"フィアンセ"王 龍影


    【ドアが開き、その先で2人を待っていたのは、中華服にカラーグラスを着けた青年】

    【仰々しく数珠を付けた腕を広げ、ニンマリとした笑顔で挨拶する】


    俺の名前は勞 金龍 K.I所属の大佐だ

    こっちの女性はメビ 俺の専属メイドだ


    【主人の言葉に合わせ、深々とお辞儀する】

    【その一挙手一投足は人間そのもの、もしくは勘のいい者から見れば換装手術を受けた半肉】

    【いずれにせよ、中身がロボットであるのを悟らせるような物ではなかった】


    さぁさぁ 立ちっぱなしってのもなんだし、どうぞお座りになってください

  • 114龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 14:12:11

    >>113

    「留言好。因为没有过家家有的打算所以。」(御託はいい、ままごとに付き合うつもりは無い。)

    開口一番、龍影からはその飄々とした男、いや青年と呼ぶべき姿の重鎮へ吐き捨てるように言った。

    だが、その周りに立つ4人の兵士、全員、対人装備である。あまりにもちぐはぐな空気が理解できなかった。

  • 115ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 14:18:15

    >>113

    「……要件は?」

     英雄、という言葉を聞いた瞬間、ケイは己の中の圧が一気に噴き出るような錯覚がした。

     自分もこんな凍った声が出せるのだな、という驚きをしながらも、周りを見る。こちらの命を狙うにはもはや十分すぎる舞台だろう。


    「俺をそう呼ぶのは構わないけど、龍影に“フィアンセ”は二つ名として似合わない。彼女はそんな『弱く』ない」

     己の中で荒れ狂うそれは、やはり竜なもので。なんとか制御を試みつつ。話の続きを待つ。

  • 116ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 14:22:30

    哼 一看就没有亲热 我有点可惜耶(はっ 愛想がないようでちょいと泣けてくるね)


    まぁとにかく、それは良しとしましょうか


    >>115

    事実じゃなかったかな? 

    君と龍影はそーゆー関係だったはずだが、違うなら深くお詫びするよ

  • 117龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 14:28:37

    >>115

    「ケイ、大丈夫よ。」

    ほんの少しだけそう認識されている事に嬉しくなったが、表情に出すことなく、彼をなだめた。

    >>116

    話者が居ることに驚くが、それが心を開くきっかけにはならない。

    「アイナナの件で文句でも言いたかった?」

    偉いさんが会いたがる理由がありすぎる龍影はその理由を聞いた。

  • 118ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 14:32:49

    >>117

    「……ありがと」

     彼女が望むのならば良いけども、という声だったが、それはそれ。


    >>116

    「龍影は俺に守られるだけの女じゃないし、俺より下なわけでもない……関係については構わないけど

     口の詫びは受け取りつつ。念は押した。恋人の、同時に僚機を下げられることもケイにとっては逆撫でられた気分に近い。


    「龍影の言葉は俺も翻訳に参加しても良いけど、まぁ聞かれたくない言葉もあるだろうから、今は言わないでおきます……それと、これはお返しします。預金にしても大きすぎる」

     と、まずは断り。テーブルの上に小切手を置き、返却した。


    「要件はなんです?」

     本題に入ることにした。

  • 119ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 14:42:12

    >>118

    気に入らなければどこへなりと寄付したって良いんだが、要らないようであれば無理強いはしないでおくさ


    >>117

    ところでメビ、アイナナって?


    『我が社の軍港です。どうやら数ヶ月前にオリジナルアーヴィングが襲来していた模様』


    【データベースと照らし合わせ、主人の問いに淡々と答える】


    ふぅんそうか

    んじゃそれが俺の耳に入って来なかったって事は、そこまでの大事じゃなかったって事だ

    俺には関係無いな 


    【懐から5枚の写真をテーブルに置き、2人に見せる】

    【そこに写っていたのはケイと龍影、アブソーバー、そして所属不明の機体であった】


    今回の本題とは、全く何の関係も無い

    手始めに1つ聞こう アブソーバーという名に聞き覚えは有るか?

  • 120龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 14:50:28

    >>119

    なるほど

    「据说又跟那个斗争吗?回家。(また戦えって?帰えるわ。)ケイ、行くよ。」

    彼の手を握り、その部屋から立ち去ろうとした。

  • 121ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 15:04:31

    >>119

    「受け取らねばそちらの面子が立たないというならば受け取ります。が、前払いとしては高すぎることは理解してくだされば」

     軽い調子で小切手の返却を受け取った金龍に対して、ケイはそう返した。こちらにもこちらの面子がある。相手を立てねばならぬならば受け取るが、そうでなければこれは……ただの、偽善的な施しでしかない。


     とはいえ寄付などの話はあくまで枕。

     ケイは5枚の写真を確認する……あの渓谷の地形そのものだった。撮影環境が整っている時点で、既にクロノスは戦闘の詳細映像を入手しているはず。


    「……聞き覚えはあります。が、手元にデータがあるならばそれを参照すればよい話でしょう?」


    「都市伝説にある『新人殺し』でもキルケー部隊でも、好きに使ってやつらを襲えば良い。俺たちに何を見出した?」

     まさに口の刃だった。『新人殺し』は噂通りならアブソーバーには手を出しもしない臆病者。キルケー部隊はそうではないが、アブソーバーがクロノスの怒りを買いすぎるような大胆な手に出るともケイは思えなかった。


     自分たちを呼び出した必然性が何も見えない。全て己で賄っているではないか。


    >>120

    「言の葉だけで俺たちの口か手を動かそうと思うなら、もう少し本心を見せろよ。俺と同じ歳だろ?」

     でなければ帰る。墨と青の混じった瞳は青に染まり。ケイはそう言い放って龍影の手を握る。背中は向けた。

  • 122ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 15:21:14

    >>120

    >>121

    まぁ待ってくれ


    【2人が部屋を出ようとした瞬間、目の前にはドアではなく金龍が立っていた】

    【背中に居たはずの彼が、いつの間にか目の前に立っていたのだ】


    それが簡単にできないからこちらから呼び出したんだ


    【さらに懐から折り畳まれた紙を取り出す】


    ただ、アブソーバーを知っているなら話は早い

    もう1つ、こちらから見せよう

    ネフィリム計画の概要だ

  • 123ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 15:23:05

    【紙を開き、黒塗りの表面を2人に見せつける】

    そう、数日前にVー7コロニーを襲った“ヤヌス”の正体は、俺たち、いや、クソッタレの上層部が産み出したK.Iの新型BFだ
    この資料によると、インベイドの生体組織を用い、主要システムには身元不明の2人の少女を材料に使っていたらしい
    するとだ、ここで1つ疑問が湧いてくる

    『少女たちの入手経路は?』

    そうだ、メビ
    “とある情報通”によれば、その少女たちが手元に渡っただろう時期に巨額の金が流れた
    どこへ?

    『アブソーバーのフロント企業へ』

    つまり、アブソーバーはK.Iと密接に繋がっているって訳だ

    ここまで行ったところで、俺がアブソーバーについて調べるとしよう 
    普通に考えればどうなる?

    『必ずストップがかかり、お上の二重顎が震えながら大佐を呼ぶはずです。つまり内部データを参考にできないから、クソチンピラと接敵経験を持つ御二方を呼んだ訳です』

    メビ、お前の合いの手が気持ちいいな?

    『痛み入ります』

  • 124ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 15:29:15

    だから、もしも奴さんの機体データが有るようなら、俺に渡してくれないか?

    【彼の目が、2人にその誠意を見せるように、金色に輝く】

    手段は詳しくは言えねぇが、俺は今アブソーバーを私情で探っている
    アイツらのいる場所はあと少しで割り出せそうだが、アイツらの乗るBFの情報まで集める時間が惜しい
    もうすぐ売りに出されるかもしれない人の命が掛かっているからだ
    だから、この通りに頼む

    【両膝を付いた後、両手までも地面に付けようとする】

  • 125龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 15:32:00

    >>122

    >>123

    >>124

    「なるほど、自分のところの不始末を外注しないといけないくらいには切羽詰まってるのね。」

    頭を下げる姿すらバカバカしいと龍影は感じた。

    「杜撰な企業体制の末路ね。失礼するわ。」

    預けた刀を取りに歩き始めた。

  • 126ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 15:37:13

    >>122

    「それ、他の傭兵にはやらないことをお勧めするよ」

     いきなり目の前に『移動』してきた金龍に対してのケイの目線は冷ややかだった。


    「神経加速技術だろ?相手にいつでも危害を加えられる宣言をしてるようなもんだ────あんたは、自分が猛獣って自覚を持った方がいい」

     その動きは、手にかけようと思えば、その移動の瞬間にケイを手にかけることすらできると宣言したようなものだった。金龍の意図とは無関係に。

     そして、その上で。


    >>123

    「────なぁ」

     それはケイすらも知らない。いや、『推測はできるが確定はしていない』情報。


    「それ、2度と他人に話すな。あんたも、あんたの善意の推測を聞かされたやつも全員不幸になるぞ」


     『憶測を相手に話す可能性がある』というだけで、コロニーの守備隊たちは戦後クロノスの尋問を受けていると小耳に挟んでいたケイはかなり殺気立って……


    >>124

    「……俺に、2度と『V-7コロニーで起きたこと』は他人に口外しないと誓ってくれ。それを守るなら、話だけは聞く」

     内面の竜を、押さえ込んだ。ケイは金龍を見た。そしてその姿勢も。


    >>125

    「俺の条件をこの人が飲んでも気に入らないなら、龍影は先に行っててもいいよ……俺は何があっても戻るから」

     目は、青。言葉も本心だった。龍影がこれに付き合う必要はない、という思考のまま。

     金龍がどう答えるかを待った。

  • 127シグレ◆KPwoT407kA25/04/30(水) 15:42:47

    ハッキリ言わせてもらうわ。アンタこないだの任務に行ってからずっと様子がヘンよ…
    何があったの?
    【半ば強引に演出を打ち切った後、シグレはマルタをフードコートに呼び出し事の仔細を聞くことにした。が…】
    「…まぁ、いろいろ」
    【ご覧の通りだ。先に【シュヴェルトライテ】にも話を聞こうとしたが…要領を得ない返答で受け流されてしまっていた】
    アンタもアイツと似たような事しか言わないのね…抜けてる所あるから上手く聞き出せると思ってたのに。

    …そんなんで、これから先BFに、ロスヴァイセに乗り続けられるワケ?
    「…わかんない」
    わかれよ。アンタが文字通り口を閉じてるから私にはどうすることも出来ないし。アンタの気の持ちようの問題よ
    「…っだから……わかんないんだよ!!!!!」【マルタが思いきりテーブルを叩く。傷心の彼女にとって、シグレの棘そのものな物言いは耐え難く…ぐちゃぐちゃな心が防波堤を失い、言葉の濁流と化す】
    「シグレさんみたいに自分以外を敵にできる人間に、あたしの悩みなんてわかんないよ!!!!!だいたいなんだよクロノスって!?人自連って!?デスペラードって!?全部同じ人間じゃないの!!??敵はインベイドなんじゃないの!!!???なんで…!」

    【───そんな籠の中の鳥の悲痛な叫びを咎めたのは、シグレではなく】
    「…じゃーさ、確かめてみない?それぞれの勢力がどんなものか」
    ミカエラ博士…!
    「んもー水臭いよシグレちゅわーん、マルタちゃんの様子がおかしい事くらいミカエラちゃんだって察してんだからこういう時は素直に大人に相談してくれたまへよ」
    「あの…確かめるって、いったい?」
    「よくぞ聞いてくださいました!マルタちゃんには私とこれから緊急慰安旅行!三勢力統括区域弾丸ツアーに付き合ってもらいます!イェーイ!ドンドンパフパフ」
    「あでもー、今すぐって訳じゃないから。こっちも準備しとかなきゃならんことあるんでマルタちゃんはやるよーって事だけ覚えてもらえれば」
    ………………は?
    「………………は??」
    【予想だにしない展開に、2人とも頭に疑問符を浮かべるしか無かった】

  • 128ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 15:50:43

    >>126

    ……あぁ、誓う 誓うよ


    【頭を擦り付けたまま答える】

    【躊躇なく低頭する理由なんて、これからまた行われるだろう惨状で失われる人命より、幾倍も安いからだけに他ならない】

    【それだけで、K.Iの“英雄”は屈辱なんてちっぽけな物を放り捨てているのだ】

  • 129龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 16:00:33

    >>126

    「…わかったわ。」

    預けている兵士の元へ向かい、腕時計と自分の刀を取る。

    「スタンバイ。レディ。」

    逆巻が昔模擬戦で使っていた符牒である。

    スイが立ち上がるのを確認してからケイに手渡した。

    「データが欲しいならそう言えばいい。貴方はもう少し世の中を知りなさい。」

    頭を床に擦り付けた交渉慣れしていない男にそういうと警護している女兵士の隣に、刀が抜けないようにピッタリと壁にもたれかかる。

    「さあ、続けて。」

  • 130ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 16:03:36

    >>128

    「────わかった」

     その言葉を聞いたケイは膝を折って、地に頭を擦り付けている金龍の肩を優しく触れた。誓いを破るようなら、クロノス自体が金龍に牙を向く。そして人自連側であるはずのケイが情報統制に協力したとしてメリットはないのだから……お人好し、といえるだろう。


    「もう頭は上げていいよ。アンタが、いや。貴方をこれ以上惨めにしたら、それこそ俺がここにいるみんなに殺される」

     ジョークにもならない言葉を放ちながら、視線を回す。四人の機械化歩兵達にケイは首だけで申し訳ないと頭を下げた。

     そして金龍がもし顔を上げれば、ケイの……青と墨が混じった奇妙な色合いの目が視界に入るだろう。


    >>129

    「スイ」

    《はい。先刻交戦したアブソーバーのデータ。及び蒼風に保管されている主観戦闘データをホログラムで投影します》

     龍影から自分の物を受け取り、スイを起こす。


     ケイは金龍に椅子へ座ってくれと、促した。

  • 131アリソン◆PPyRfvMZl625/04/30(水) 16:11:02
  • 132ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 16:15:00

    >>129

    >>130

    ……忝い……本当に忝ない……!!!


    【己の無力が不甲斐なかった。己の無知が不甲斐なかった。己の無心が不甲斐なかった】

    【一歩ながらも、1週間停滞していた状況が進展した事で、今まで溜めていた物が堰を切って溢れる】

    【ケイに支えられて起き上がると、金龍の顔は見るも無様にグシャグシャになっていた】

  • 133◆m3XwMsEekQ25/04/30(水) 16:17:17

    「……なぁ、この地下にあるって言われていたコア鉱石ってどうなったと思う?」
    「そりゃあ……諸共持っていかれたでしょうね……」
    【2機のK.I産のBFが目の前の光景に唖然としていた】
    【昨日までは何の変哲もないコア鉱石の採掘場だったのだが、今朝地震のような衝撃があったということで調査に出ていたのだ。その調査結果が……目の前の状況だ】
    【地面の分厚い層を丸ごと削ったような穴が横薙ぎに過ぎ去っていたのだ。穴は広く、縦に10mはあるだろう……ちょうどBFより少し高いくらいだ】
    「穴掘るインベイドなんていたか?それともどっかの新参企業の差金か?」
    「さぁ……?……ん?なんか熱源反応が……」
    【片方の機体が何かを探知する……穴の上の方からポタポタと液体?こんな地下に……?そう思って注目してみれば、そこには何匹かの50cm大の蛭がギィギィ鳴きながら転がっていたのだ】
    「なんだぁあいつら……あいつらもインベイドか?」
    「こっちに向かって来ますよ……捕えて調査とかしてみます?」
    「爆発もしなさそうだし、丁重にあつか……うわっ、もう足元に……吸い付いてやがる……!とれっ、取ってくれ!」
    「暴れないでくださいよ……はい、取りましたよ。あ、傷ついちゃいましたね……そのままにしたら結構残りそうなやつ……」
    「なんで機械相手なのに蛭みたいなことされなきゃいけねえんだよ……とにかく吸い付かれちゃ仕方ねえ、殺してから持ってくぞ」
    「はーい」
    【その後、蛭型のインベイドを兵站(ロジスティック)級、正体不明のインベイドを潜航(ダイバー)級と呼称して調査をすることになったという】

  • 134ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 16:21:56

    >>132

     その姿に、ケイはただ一人頷くことだけで答えた。

     一人で戦っていたのだろう。きっと、ずっと。誰にも勘付かれないように。

     大佐という立場は人を動かすものだとケイでもわかる。人を動かしてなお出ない成果に対しての対価に、ここまで涙を流せる者はそういないことも。


    (カンナさんも、そうなんだろうな)

     一番最初に出会った外の、それも最も地位の高い女性のことを思い出しながら。ケイは金龍のぐしゃぐしゃになった顔をできるだけ見ないようにして机に向かった。

     自分が泣き顔を誰かに見られたくないのだから、という気遣いだった。

  • 135龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 16:27:07

    >>132

    >>134

    龍影はその2人を押し黙り眺めていた。

    隣に立つ警護兵もどこか緊張した様子である。

    「あんな上司を持ってるなんて苦労してるわね。」

    隣の兵士へ話しかけた。

  • 136ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 16:30:09

    >>134

    よしっ! とりあえずデータは確かに受け取った!

    本当にありがとうよ! ケイ・サヤギリ! 


    【あれから誰にも勘付かれず、爆速でトイレに駆け込んでメンツを整えた後、金龍は改めて感謝を示す】

    【彼の目は腫れていながらも、一際とこれまで以上に輝き出していた】


    そして今日は色々悪かった! お詫びと言ってはなんだが、本日はここは貸切だ!

    好きなだけ食って飲んで楽しんでてくれ!

  • 137リン◆8meUu6AaJY25/04/30(水) 16:34:50

    >>135

    「隊長が信じた大佐でありましたが…正直に言いますと、かなり無理をするお方です。普段はもう少しマトモです。」

    隣に立つ桜空の残り香を漂わせるパイロットにリンはそう答えるしか無かった。

  • 138ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/30(水) 16:38:11
  • 139ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 16:38:22

    >>136

    「貸切って……」

     スケールがでかい人だな、と苦笑いが漏れざるを得ない言葉だった。人を巻き込んだ詫び、ということだろうとも受け取る。

     まぁ、龍影は好まないだろうから程々にそこは控えようとしつつ……


    「さて、まず知りたい戦闘データはどれですか?」

     椅子に座ったまま、ケイは人差し指を立てた。

     つまるところ指揮官か、自分が戦った最速か、あるいはあの狙撃者か。

     警戒してもし足りない敵手達を脳裏に描きながら、時計型端末は主観で戦闘映像を映し続けている。知りたいものがあれば巻き戻したり、止まったりもするだろう。

  • 140龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 16:41:23

    >>137

    「そう…」

    ウラを見た人間の目をしている兵士にはそれ以上は聞かなかった。

    >>139

    龍影はケイが食事を取るようだったのでそれを静かに見ることにした。動きがあればあの男の頭蓋骨を握り潰してでもケイを外に送り届けるつもりである。

  • 141ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 16:45:00

    >>139

    写真に写っていたアブソーバーの機体は確か14機だったはずだ! 

    いや、現地調査によると1機撃墜されていたらしいな! 

    だから13機全てだ! 


    ざっと見た感じ1時間37分! 

    あの手練れ共を相手にこれだけ耐えたのだから、それまでに機体のデータは全て揃っているはず! 

    無理とは言わせんぞ!


    そしてケイ達の助っ人に来た所属不明機、今こうして君が5体満足で俺と話しているのを見るに、ゴエティアの者だろう!

    そいつらの針路データももらいたい!

    理由は単純だ! 俺が直々に彼らに手土産を贈りたいからな!

  • 142ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 16:55:51

    >>141

    「あー……スイ……」

    《申し訳ございません、金龍大佐。ケイが交戦した敵機は7機。うち3機は龍影の相対した敵機と重複。1機は狙撃のみに参加です》

    《それ以外の敵機は全て火力支援によるこちらへの攻撃と崖上の護衛。ゴエティア戦団の到着後はそちらに掛かりきりとなっています》


     女性音声。しかしあまり感情のない声で、時計型端末の画面が明滅する。

     要するに、全ての敵機データはこちらにはない。という声だった。


    「俺達の機体は電子戦にそこまで対応してないんです。相手と相対していなければデータは取れない」

     もちろん、推測はできる。が、ゴエティア戦団に掛かりきりとなった敵機データは蒼風の中にはないに等しい。

     期待外れになってしまっただろうと謝る。 蒼風のバンク内にあるデータの提供は約束できるが、望むものには足りなだろう。


    「ですがその上で言います。狙撃手には注意してください」

     己の言葉が、真剣な色で金龍に刺さったことをケイは願った。

  • 143クロウ◆KPwoT407kA25/04/30(水) 17:01:02

    >>138

    (※こちらこそお付き合いいただきありがとうございました!)



    ────────あ

    【一線を超えてしまった長い夜が明けて、頭に響く鈍痛を振り払いながら目を覚ます】

    【寝起きでまだ頭が上手く働いていないのか、それとも背中に施したインプラントの副作用か…まだ夢見心地で、視界がぼやけている】

    【もしかしたら昨日の彼女は自分より一足先に目を覚まし、何事も無かったようにホテルを去っているかもしれないという不安が襲う。それでも…伝えたかった事を口にし始める】

    …なぁ、昨日の………今夜だけ、って話。


    オレは、少しと言わずにこれからもアンタの夢に付き合ってやりたい、と思う。

    【昨日は言いきれなかったその言葉を、今度こそ口にする。愛の告白にしては、あまりにも情欲に塗れたものであることは否めないが】

    もちろんこれはオレの我儘だ。だからもう一つ…デスペラードらしいセールスポイントも添える。

    ─────アンタの機体と父親の謎ってヤツを、オレの方でも探ってみようと思うんだ…アンタが、イヤじゃないってんなら

  • 144ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 17:03:33

    >>142

    【長考が入る】


    ……だったら、狙撃手の使用弾頭は?

    それだけでも充分大きな情報になる

  • 145ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 17:12:59

    >>144

    「使用弾頭か……確か……スイ」

    《データを漁ります。しばらくお待ちを……判明。ローン・ソルジャーの使用する対BFロングライフルです》

    「つまる所、極めて一般的な実体弾です」


     盾で被弾した状況のシミュレートを見せる。

     金龍が見れば分かるだろうが――――ケイは全行動をキャンセル、空中ですり足でもするかのように左右へ『踊り』、さらにポンチョで予測射線から蒼風を隠し。盾を構え、弾丸が来る瞬間を狙って弾いた。

           ・・

     その上で盾に命中し、蒼風の姿勢が崩れているのだ。シグドニット合金と超カーボンの複合材。軽量かつ強度にもある程度優れた盾が、角度をつけた上で痕を刻まれている。

     マトモに受けていたら、ケイは今ここにはいない。


    「普通のBF、並の狙撃ならここまですれば当たらない……嫌な予感がしたんだ。 最悪クラスの、狙撃手に狙われているって予感が」

     キルケー部隊のことだ、とは、言わなかった。

  • 146ソラウ◆5Q4kt6Q.kc25/04/30(水) 17:17:38

    >>143

    【ぼやけた視界では分からなかっただろうが、

    ソラウは既に服を着て窓際に立っていた】


    良いことないよ?

    お酒の勢いで寝た女に入れ込むのは......ただ

    【言葉こそ冷たいが、その表情は柔らかい】


    私の夢に付き合ってくれるのは嬉しい。

    だから、いつか全て謎を解いた時に

    その日まで私を想ってくれるなら...その時は

    私も、良い返事を用意しておくからさ


    だから今日は...これで満足してくれる?

    私はソラウ。"ソラウ・ダビッドソン"。


    【自分の名前を男に伝え、ドアから出る

    小脇の文机には宿代が二人分置いてあった】

  • 147ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 17:19:10

    >>145

    最悪クラスの狙撃手……ね


    【彼の顔に薄ら笑みが浮かぶ】

    【彼の戦闘意欲を掻き立てられたからかどうかは分からない。結局その笑みの理由は、彼とその身内にしか分からないのだろう】


    ともかく分かった 

    その件については肝に銘じておこう


    ただ、君の動きを見た感じ、第6感が異様に鋭いようだ

    もしかしたら、君の未知なるアブソーバー機への予想は当たる可能性が高いかもしれないぞ?

    是非とも聞かせてもらいたいが、構わないか?

  • 148クロウ◆KPwoT407kA25/04/30(水) 17:33:56

    >>146

    【─────声が、聞こえた。それだけで十分だった】

    …死ななきゃ何があろうとオレにとっちゃ同じさ。兄貴を探す為だけに生きてるせいで、まぁまぁ暇はしてんだ

    【そして、あくまで謎は自分達の手で見つけ出すという旨も…直接言葉にされずとも伝わった】

    【当然だ。たかが昨日会ったデスペラードに自分の求める目標を預けるなんてどうかしている。だからこそクロウも彼女に兄貴のBFの所在を求めるような真似はしたくなかった訳であり…配慮が足りなかった】

    …ソラウ…ソラウ・ダビッドソン…か

    【朝の日差しが刺し、ハチミツ草の甘ったるい香りのみを痕跡として残す寝室で、クロウは彼女の名前を噛み締めるように呟いた】



    【──────これは後日の話になるが】

    マスター、“グレープ草”

    「…は?クロウてめぇハチミツ草はどうしたんだよ、お前のためにこちとら料理に使う分以外にも余分に仕入れてんだぞ!?」

    飽きたんだよ。どうしてもオレに擦り付けたいんなら買い取ってやるからとっととグレープ草寄越せ

    「言った!言ったなお前!?もしグレープ草から鞍替えする時も同じようにテメェに在庫処分してもらうからなクロウ!?」

    【クロウが人前で“ハチミツ草”を啜らなくなった。家族との思い出がすっかり仮初の蜜月に塗り替えられてしまい───端的に還元すれば、興奮するようになってしまったからである。】

  • 149ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 17:36:41

    >>147

    「六感はともかく、俺はどちらかというと未来予測の方を信用して――――ああいけない。逆巻じゃないんだから通じない。けど、そうだな……」

     首を横に振りながら、ケイなりの思考を回す。

    (隊長格が火力型、おそらく崖上組は火力多め……いや、あちらにも前衛が2~3枚いた?じゃないとゴエティアは到底抑えられない――――)

                     ・・・・        ・・・・・・

     思考が沈んでいくうちに、墨と青が混ざった目がどんどん青く染まっている。 机を挟んでいる金龍にはそれがよく見えるはずだ。

     そして結論が出た。


    「俺が14機編成で組むなら……火力特化が3~4。万能が3~5、狙撃手が最低1、機動戦に長けた組が最低4枚。アブソーバーの編成は最低こうじゃないと歪みますね」

     あえてずらしたりしている部分は未考察だ。だがこう考えなくては、彼らがゴエティアと互角を演じられるわけがない。


    「彼らは計算高い怪物です。騎士団の前には決して姿を表さず、知恵は賢者を凌ぐでしょう」

     それがケイの結論であり、同時に警句だった。

  • 150ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 17:51:01

    >>149

    (虹彩の色が変わっている……確か姐さんも興奮してた時はそうだったような……ただまぁ、これについては後日聞かせてもらうとするか……)


    【深く考え込む彼の姿に、彼の好奇心に火がついてはすぐに鎮まる】


    今日は有益な情報が次々と得られたようだな……改めてお礼を言わせてもらおう

    ありがとう


    【椅子から立ち上がり、撤収の準備を始める】


    しかしながら君がアブソーバーを賢者よりも賢いと考えるのなら、そいつらのは回り知恵だ。文殊の知恵なんかじゃない

    結局、自分の吐いた唾が何処に向かうのか想像できていない愚者だよ


    【横からメビがメモ用紙をケイに手渡す】


    数日が経ったらこの電話番号に掛けてくれ 面白い話が聞けるはずだ

  • 151◆KPwoT407kA25/04/30(水) 17:53:46

    ───────お上様さまのお気に入りが、我々の自治区に?
    【ヴァルハラテック本社社長室。カミラの耳に入ったのは“撃墜王の再来”と謳われた人物が自治区に来訪したい、という旨だった】
    「はい。なんでも先日の『新型インベイド討伐』の協力のお礼として是非訪れたい、と」
    良いじゃないですか。無い腹を探られた所でこちらは痛くも痒くもないのですから…“英雄”さまの慈悲を無下にするのはこちらの本意でもありませんので
    …あぁ、けれど彼女をもてなすのに少し準備を整えなくてはなりませんね。予定日は生徒各位に居住区への侵入禁止を通達。区内案内は…………肩を並べたマルタさんが適任だと思っていましたが、彼女はミカエラさんとの休暇を控えていましたね。別の方を宛てがいましょう
    【貼り付けたような薄い笑みをたたえる表情で、カミラは眉ひとつ動かすことなく的確に社員へと指示を下していった】

  • 152ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 18:03:28

    >>150

    「あ、ありがと……ごほん。良い結果を聞けることを祈っていますよ」

     ケイは自分に好奇心が向けられていることなどまるで知らず。

     メモを受け取る際、不自然なまでに綺麗な女性の手と一瞬指が触れ、びくっと震えるが、平静を取り戻す。


    「貴方達が怪物を討ち取る勇者であらんことを……挑むのは常にこちらということを忘れないように」

     ケイは知らないが、桜空出身者などであれば……この手の言葉をよく使う人物がいたとわかるだろう。

     まぁ、つまり私的空間ではそういう言葉を使う人と一緒に育ったという意味なのだが。


     話すべきは話せたはずだ、と息を吐き。ケイも椅子から立ち上がり龍影に手を振った。

     ……ちなみに料理は一品も頼んでいない。飲み物くらいだ。

  • 153龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 18:04:50

    >>150

    「『自らを神と驕ることなかれ、されど自らの選択を恐るることなかれ。』技量と機体を過信するバカ程死ぬのよ。でも、貴方は相当部下に慕われてるのね。」

    龍影はテーブルに近づいて、何かを置く。アウトサイドで流通している粗悪な偽造硬貨6枚である。

    「冥河中介6句钱。甚至要护符。」(三途渡りの六文銭よ。お守りにでもしときなさい。)

    >>152

    「帰ろっか。」

    先程まで鉄面皮の如き表情の無さは嘘のように花開く可憐な笑顔をケイに向けた。

  • 154ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 18:08:51

    >>153

    「ああ!……ごめんね?わがままに付き合わせちゃって」

     笑って近寄るが……直後、せっかくの外出だったのに。と言いながらえらく申し訳無さそうな顔で、ケイは龍影に詫びながら隣に立つ。

     まるで悪戯がバレたと発覚した牧羊犬が、飼い主に許してもらうよう近寄っているようにも見えるだろう。

  • 155ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 18:15:05

    >>152

    >>153

    どこか懐かしい言葉だな……


    【記憶の片隅に眠る何かが掘り起こされつつも、金龍は六門銭の内1枚を返してから拳に握り込む】


    但是王姐、这是不是我的过度自信、我有点感觉这是天命(ただ姐さん、これは過信ではなく、天命だと思うんです)

  • 156ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 18:17:40

    【2人の笑顔を見ると、リンに小声で囁く】

    なぁ姐さん、今日の俺は珠さんを心配させずに顔を合わせられるかな……
    ここ数日、心から彼女と笑い合って過ごしている気がしねぇんだ……

  • 157龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 18:19:04

    >>155

    「そう、まぁ頑張りなさい。」

    1枚だけ残された硬貨を手に取り、礼服の胸ポケットへ仕舞う。少しだけ安心したような顔である。

    龍影はケイの隣に立ち、ヒラヒラと手を振って部屋を後にした。

  • 158リン◆8meUu6AaJY25/04/30(水) 18:22:29

    >>156

    「それは大佐次第としか。それに珠様は大佐を心より想って居られるからご心配なされているのです。少しは想い人の昂りに答え、落ち着かせる術も覚えていくべきです。」

    シャロンのように特定の相手にしか笑顔を振りまかない龍影に何処か今の隊長から欠けたものを感じながら金龍へ答える。

  • 159ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 18:28:04

    >>158

    ……だとしたら、昂りとやらはもう少し先になりそうだな……


    【フッと少しばかり自嘲すると、肩を竦める】


    なんせほら、彼女3ヶ月目でつわりが酷いでしょ?

  • 160リン◆8meUu6AaJY25/04/30(水) 18:33:47

    >>159

    「全くそのような様子を私たちには見せていませんでしたがそのような状態でしたか…無理して気丈に振る舞わないように伝えておきます。」

    [隊長、撤収準備終了。いつでも大丈夫です。]

    「わかった。大佐殿、我々もこの辺りで。」

    金龍へいつでも帰れると伝えた。

    最初はヒヤヒヤとしたが、終わってみれば何処か一皮剥けた金龍が居る。

    なるほど、シャロンはこれを見たのね。

  • 161ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 18:41:24

    >>160

    りょーかいっと

  • 162◆m3XwMsEekQ25/04/30(水) 18:50:30

    「あんたそれインベイドじゃないの!どうやって連れてきたの!?」
    「リュックサックに入れて……」
    「方法を聞いてるんじゃないの!」
    【とある街にて親子らしき2人が喧嘩していた】
    【少女の足元には兵站級の、少女の膝ほどに膨れた蛭型のインベイドが転がっていた】
    「ちゃんと育てるもん!コア粒子しか食べないから人は襲わないよ!」
    「そういうんじゃないの!インベイドは敵!そんなのを連れてるなんて知られたら人自連に捕まっちゃうよ!?」
    「う〜〜〜〜っ」
    「うーうー言わないの!とっとと元いた場所に戻してきなさい!誰にも見つからないように!」
    「……………………うん」
    【少女は兵站級のインベイドをリュックサックにしまいながら街を歩く】
    「……襲わないもん、ギーちゃんいい子だもん……」
    ギィー
    「大丈夫、わたしがなんとかする……から……」
    【少女は俯きながら不安混じりの声を上げた】

  • 163ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 19:01:54

    >>157

    「色々危なかったねぇ……」

     部屋を後にして、表通りを歩く。隣にいる龍影を逐一気にしながら。

     危なかったという意味は、金龍との話し合いが起こるまでの一触即発である。もしあの場で交渉決裂、お互いに武力行使となっていた場合……ケイはあの中華店のシミに変わっていただろう。抗うつもりはあったが、一般論としてはそうなるのが自然である。


     思ったより話し込んだと感じていたが、まだ日は高い……いや、昼食を食べていないのだからそれもそうだ。

     そう思い出すと、途端に腹の虫が鳴り出した。


    「ぅ……ごめん。何か買おう」

     遠慮しがちに、あちらこちらと見渡してみるが、屋台としても高級店……。

    (ええい、ままよ!!)

     ケイは覚悟を決めて、先ほどの蒲焼以上の値段がする焼き鳥を二つ頼み、またも大きい方を龍影に渡した……逆巻の礼服に、刀を携えていながらも。その表情は笑顔だった。

  • 164龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 19:24:33

    >>163

    確かに恐ろしかった。自分の義体にも使われていない程の移動が行えるリミッターのないインプラント。そんなことを思い出しているとケイはフラフラと向かった屋台で焼き鳥を買っていた。

    「ちょっ…ケイ!…はぁ…買っちゃった…」

    ホンモノの鶏を使った、ツクネのように紛い物が入る余地のない、確かなホンモノ。

    「ありがと。」

    ケイから差し出された串を受け取る。

    しかしあの蒲焼を食べていた時と違い、誰からも邪魔をされることが無い。

    歯にあたる柔らかな弾力と鶏の脂を感じる。

    「ケイ、食道楽もいいけどこういう高級品っていうのは勢いで買うものじゃないわよ。」

    つい保護者のように言ってしまったが、彼は恐らくそういうのは気にしていないだろう。

    少し考えて、

    「ケイ、銀幕映画って見たことあるかしら。」

    一般的な網膜投影式と違い、もう殆ど無くなってしまった銀幕に映像を映す方式の映画。旧時代の遺物である為、文化保存という名目で、保存に協力している映画館は手当り次第ダビングした映画を放映しているという、だいぶアングラなものである。

    「ここの近くに銀幕映写の映画館があるの。」

    しかし、我ながら良くもまぁこんなに遠回しな誘いができるものだ。

  • 165ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 19:32:41

    >>164

    「うまい……!!地下で食った白鰻以上に美味い……!!」

     口の中に広がるタレと肉の味に感動しながら、一緒に歩きながら焼き鳥を口の中に入れて……食べ切るのはあっという間だった。

     勢いで買ったとはいえすぐ胃の中になくなってしまったものだから、若干落ち込みつつ龍影の言葉にこんこんと頷きながら歩いて行く。


    「銀幕……確か1度だけ、爺ちゃんが幕垂れを作って見せてくれたかな?」

     内緒だよ?と言っていた祖父を思い出す。確かあれ以降、映写機が壊れて見ることもできなくなった記憶だ。

    「じゃあ、一緒に観に行こう!」

     知ってか知らずか。ケイは龍影の誘いへ即座に乗っかった。

  • 166龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 20:11:54

    >>165

    銀幕映写の利点は現在の網膜投影式には無い表現が多々ある。今見ようとしているものはプロペラを使って推進を得るレシプロエンジン式航空機のパイロットとそれを取り巻く環境、恋模様を題材にした、古き良きロマン映画というものであり、航空機を振り回すその演出は網膜投影では酔いが酷いだろう。(ものすごく原作愛の高い、実写版紅の豚を想像していただけると)

    当然、席はガラガラである為、人目を気にする事はないが、隣の彼はその作品を食い入るように見ていた為、自分も売店で買ったスナック菓子を食べながら映画を観た。

    93分、とても満足した時間を過ごした。

  • 167ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 20:24:58

    >>166

    「いいなぁ……こういうのも……」

     ロマンがあった時代、というべきなのだろう。航空機が白尾を引き、神業的技量を競ったり。人質を取りながらもどこかお互いを慮るような気持ちが見えたり。

     同時に、戦争に対するやってられなさだったり、死にものぐるいで生き残った結果、たった一人になったり。


    「……」

     愛はある。友情も、そして活気もロマンも。だからこそケイにとっては、夢の中で戦友たちの機体が遠く遠くへ離れていくあの光景が、とてもつらく痛ましいものに見えた。

     自分が行くから、幸せが待つ彼を。あるいは自分も一緒に。 その気持ちが、痛いほどに分かるから。

     その悲しい夢の跡を彼が吹っ切れたのか。愛を通したのか。そして愉快な皆々が次の戦争を生き残り笑っていることを示した映像で、なんとなく、自分も救われた気になった。


    「いい映画だったね」 

     93分。長いようで短かった。ケイのポップコーンはほとんどが残っていた。

     魅入るとはまさにこのこと。大量に残ったそれを袋に包んで、ケイは苦笑いだ。

  • 168龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 20:50:28

    >>167

    「楽しめたみたいで良かったわ。でもごめんなさいね、あんなムードもないのに付き合わせちゃって。」

    館長の趣味10割の放映である為、恋愛ものを引く確率は限りなくゼロに近い。

    「そのポップコーンどうしよっか……」

    龍影は少し考え、何か不敵な笑みを浮かべた。

    「ねぇ…ケイ、サメ映画って…しってる?」

    深淵を提案した。

  • 169ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 20:53:21

    >>168

    「いや、いいよ。楽しめるならなんでも! ……他にも色々あるんだろうけど」

     なんて、悩み始めて。 同時にポップコーンをどうするか、だ。

     そこを考えたときだったか。

    「サメ……映画??」

     深淵が覗き込んでいるとは、この時のケイは知らなかった。

  • 170龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 21:07:09

    >>169

    その後自宅へ戻った2人は「どこかで1度は見たことあるサメの生態資料映像」と「クロマキーの影が緑浮き」し、「玩具屋で見た事のあるサメのソフビ」、「まだ痴話喧嘩の方が見ていられる脚本」が揃った深淵の鑑賞をした。頭の6分で変な笑いが込み上げてきた。

    まだ20分、鑑賞している作品制作にいくら使ったを当てる遊びを始め、その馬鹿みたいな話題とポップコーンをサカナに、低アルコールの酒を流し込んだ。

    「余りにもクソだな。」

    サメ映画の鑑賞とはスタッフロールが終わり暗転するまで、決してシラフに戻ってはいけないのである。

  • 171ケイ◆ECPjTIh3Iw25/04/30(水) 21:16:11

    >>170

    「……??? ??????」

     自宅でサメ映画が始まって10分。見ている間、ケイの頭の中には宇宙がひたすら浮かんでいた。

     え、あの名作を見た後にこれ?別のにしちゃだめ? ダメなの??

     ……え??? どうすればいいの??? え??? これが映画!?!


    「……地下の実家で初期インベイド大戦シナリオやりに行ってもいいかな??」

     20分、現実逃避が始まった。 地獄のほうがマシという苦痛が襲いかかっていた。


    「………………えぇ……??」

     30分目にはとうとう思考が止まった。何をすれば良いのか分からない。何を語れば良いんだ?

     隣には映画を見て笑っている龍影がいた。

     唇が弧月の形をしていて……考えてはいけないだろうがとても色気があった。


    「――――ぁ、ぁ……ぅぁ……?」

     スタッフロールが流れる頃、ケイの頭の中では強襲型インベイドが脳内を暴れ散らかし、虐殺型が熱線を吐き、あげく先に見た邪竜になる以前の白鎧の異形がサメを潰しまわっていた。

     ――――現実のケイは放心してソファに頭を預けていた。

  • 172ランセル◆hFOUpFQqt.25/04/30(水) 22:06:37

    >>89

    (平気……)


    【平気。つまり問題は無いという事。実際にG-3コロニー後の彼女の回復は内心驚く程早かった】

    【彼女の体はおそらく、自分のような素の人間のそれでは無いのだろう】


    【"強化人間”。昔に何かの資料でサランラップでぐるぐるに巻かれたような人間は見た事がある。詳しくはないが同系統、色んな分類があるのかもしれないが大枠は間違えていないはず】

    【昨夜に触れた肌の感覚がよりこの憶測をくっきりとさせてもいる】


    「……」


    【一度皿洗いの手を止め、右手を見つめる彼女に視線を向ける。機体といい右手に何かが有るということは素人目でも流石にわかる】


    【だが、追及すべきなのか?】

    【仮にそうして何ができる?】

    【彼女はそこまでを望んでいるのか?】


    「もし…もし何かあれば、オレもできるだけ力になりま───ぃゃ、力になりたいです」


    「言いづらければ無理にとは言えません。ただ……オレからの、"一つのお願い”程度に捉えてください」


    【こうしか言えない自分が歯痒い。だけど言えることは言ってしまおう。それが今できることなのだから】

  • 173ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 22:12:49

    『师傅、マルモクが来ました』

    【01:00 マウンテンロッソー第4別荘間】
    【張り込みをしていた五から、ベッドで寝ていた金龍へ通信が入る】

    でかしたぞ! 一!

    「あいよ〜シャロンさん達のお迎えっスね」

    ハニヤの姐さんは俺の方から電話で叩き起こす!

    「了解っス」

  • 174ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/04/30(水) 22:19:26

    【01:15 天館】

    「晚上好,王大佬」

    大宝、你也好
    今天是什么要件?

    「我的老板叫上城的大姐」

    那就知道了,小心路上啊

    「谢谢大佬」

    【ひとしきりの挨拶を済ませ、シャロン達の居る階へ上がる】

    「シャロンさーん、大佐が呼んでるんでお迎えに来たっスよ〜」

  • 175ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/04/30(水) 22:27:52

    >>172

    (力に…なりたい?)

    (それが…お願い?)

    【ウルヴィは自身の右手と、ランセルの顔を交互に見る。この不調を知って、自らを手伝ったとして、彼になんのメリットがある?思考はそこでどん詰まって、それでも溢れて──】


    「なんで…?」

    【決壊したように、困惑が口から漏れ出る】


    「なにが、なんで?」

    【分からないのに、伝えれば彼はきっと、ウルヴィに利する行動を取ると分かってしまう。それが分からない、受け取り方を知らない。何を払えば良い?】

    【いつの間にか、ウルヴィは俯いていた。彼の疑問に答えを出せないまま、灰色の髪がカーテンのように横顔を覆っている】

  • 176ルノアール◆Fd5AlHEdkk25/04/30(水) 22:44:40

    >>131

    宵の切れ間にR-18(G)パート

    ⚠️注意事項⚠️


    ・ベッドシーン(または過激なゴアシーン)が苦手な方は閲覧しないでください!

    ・本文章はエロ(グロ)を多分に含み、場合によってはキャラ崩壊が起きます。

    ・行為のシーンは必ずしも閲覧者の望み通りに行かない場合があります。


    ーーー


     「っ、ふ……んっ……ぐ''……?……キャラドール、さん……?」


    【覇気の抜けた柔らかな肢体を後ろから抱き抱え、萎びた風船へ息を吹き込むように奥を抉る。ざわつく触手の波を平定していく征服者の進みは極めて順調だ。遮るものは砕かれたから】


    ────────ずちゅ、どちゅ……ぐちゅんっ……!


    【意識を快楽という泥に沈めたアリソンは、いくら話しかけても答えることはない。ただ中を突き上げる衝撃に身を捩らせ、汚濁混じりの嬌声をあげる生物。否、獣】

    【これはこれで、暴れていた猫に首輪をつけたような趣があるものの、退屈なことは否めない】


    【浴びせられる罵倒も、生来の気質から飛び出した男勝りな言葉も、梨の礫だった抑制の声も。全て、アリソン・キャラドールという名著を識るための情報なのだから】

    【それが失われたという事実は、先まで滾って仕方なかった読書…
    00m.in


    ふぁ……

    【薄暗い室内を青白く照らす日差しを浴びて、シルヴェストルは間抜けな鯨のような声をあげながら、未だ漂う爛れた夜の匂いを散らそうと窓を開けた】

    【爽やかな風がシャワーで湿った髪を揺らし、配達員が二輪車のエンジンを吹かす音が、鶏鳴代わりとなって頭にかかった霞を晴らしてくれた】


    ……あの……大丈夫ですか?

    【吹き込んできた冷たい空気を嫌って、薄っぺらい毛布に包まった女性へ尋ねる】

    【ブゥーン……と唸る2ドア冷蔵庫から取り出したウォーターボトルを差し出しつつ、伺うように】

    【理性の箍を自ら外した自覚がある手前、少しばかり白々しい調子を帯びてしまったのは堪忍してほしい】

  • 177龍影◆9BZ6kXGcio25/04/30(水) 23:27:09

    >>171

    「あれー?おーい?ケイ?」

    ダメだ、サメにやられてるや

    「仕方ないなー」

    酒でいい感じに出来上がっている龍影はケイの唇を奪った。

    ムードも何もない酒の匂いがするものであるが、それすらもどうでもよくなるほどの多幸感に満たされた。

    舌絡ませる音が二人の世界に響く。

    そのまま龍影はケイにまたがる形で寝息を立て始めた。とても幸せそうな顔である。

  • 178アントニオ◆5Q4kt6Q.kc25/05/01(木) 00:13:52

    いやー、参った参った。
    まさか店のお嬢さんが昔の知り合いとは
    変に期待させてしまって悪い事をしたね、
    次からは他の子を選ぶとしよう...
    (やれやれ、と呟きながら街を歩く)

  • 179ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 00:14:25

    >>177

    「んむ!? んぐ、んっ!?!」

     とうとう脳内でサメが強襲型インベイドをもぐもぐし始めたところに唇が奪われ、正気に戻り。

    「ん、ぅ!?! ぷは、龍影!?! ん……くぁ……ん……」

     ソファに押し倒されながら脳内からサメが追いやられ、現実の香りと感触が多幸感を運んでくれる。自分にまたがるように動いた彼女を前にすれば、そりゃあもう気つけ薬としては十分で。

    「龍影…………?」

     同時に、寝息を立て始めているのに気付いた。生殺しというやつだ。だが……。


    「……すっごい、かわいい……」

     その幸せそうな顔を見てしまえば、最早どうでも良かった。 そのままケイは腕の中にすっぽりと龍影を収めると、眠気が抑えられなくなる。

     意識が落ちるのはあっという間で……サメの夢なんてものは、見もしなかった。

  • 180アリソン◆PPyRfvMZl625/05/01(木) 00:23:17

    >>176


    【控えめに差し出されたボトルが、強引な手管で以て布団の中へと吸い込まれる、それは風すら巻き起こる神速の奪取】

    【とぷん、とぷん、と内容液が積を減らすくぐもった音が聞こえたなら、ようやく、布団の端から頭が覗いた】

    【見るからに寝不足を訴える険悪な目つき、寝ぐせ、と言うよりも昨夜の余韻がくっきりと残る乱れ髪、雌獅子というよりも不機嫌な雌猫といった気配】


    「……てめェ……チッ……」


    【いっそ二日酔いでも起こして記憶が曖昧になってくれていれば良かった、だが、脳裏に呼び起こされる光景はあまりにも鮮明で】

    【罵言の一つや二つでも吐いてやろうかと開いた顎から零れる声が、水分を補給してもなお、あまりにもガラガラと掠れたものだったから、舌打ちだけを残して再び枕へと顔を伏せた】

  • 181ルノアール◆Fd5AlHEdkk25/05/01(木) 01:20:09

    >>180

    【赤と黒が仲良く絡み合う髪に、つい伸びそうになった手を慌てて引っ込める】


    【忘れてはいけない。一夜明けた今、自分が彼女に触れる権利は当に失効されていることを】

    【冷や水で冷ましたはずなのに、まだ寝惚けているのだろうか】


    「では……そろそろ、お暇しますね」


    【ベットに寝転ぶ今の姿に、昨夜の情事が被って映った。一瞬でも疾しい視線を向けかけたことを恥入りながら、足早にドアへ向かう】

    【金臭い真鍮製のノブを回し、開いた隙間へ身を滑り込ませ────────】


    「ありがとうございました」


    【端的な。しかし、思い入れを込めた礼を告げて、去っていった】

  • 182ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 06:18:41

    >>175

    「なんで、ですか…」


    【人を助けようとして理由を問われる。当たり前のことだ。人は神様にも仏様にも逆立ちしたってなれはしない】

    【だから善意を疑われるのも当然の──】


    (本当に善意か?)


    【自分は何の為に彼女を助けようとしているのか。理由は……一つな訳がない。善意だけな訳がない。だけど、口では隠せる。裏があっても言わなければバレはしない】


    「……オレの為です」

    (これは偽善だ)


    【俯いた彼女の側により、言葉を口に出す】


    「そして、ウルヴィさんの為である。と思います」

    (それでも善でありたい)


    【言えないことを抱えたままで、言って貰えないことについて話す事などできやしない】

    【詳しい理由なんて自分にもわからない。助けたいと思ったから助けたい。自己満足である。でも、自己満足でもいいから人にできることをしたい】


    「それに…自分勝手ですけど、二度助けることができたのなら、もっと助けたいじゃないですか」


    【昨夜にも見せた、微笑みながらも苦味を含んだ顔でそう言った】

  • 183ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 07:48:49

    >>182

    【伏し目がちに声の方向へ首を向ける。目だけを動かすと、昨日も見た混じり気のある笑顔がある】

    【彼はどうしてそんな顔をするのか、分からない。顔を上げて、左手を彼の頬に伸ばす】


    「わかんない」

    【それがウルヴィの率直な感想だった。答えてもらっておきながら理解できないし、自分なんかにそうして彼の為になると言われても全く想像できない】


    「……でも」

    【迷うように躊躇って彷徨わせた左手が、ようやく彼の頬に触れる。ウルヴィの血に似て濁った紅い瞳が、ランセルの金を思わす瞳と視線を交差させる】


    「ランセルのためなら、そうする」

    【彼の顔に滲む苦さが少しでも晴れるのであればと、ウルヴィは頷いた】

  • 184龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 07:49:41

    >>179

    「…んっ…」

    のそのそと起き上がっ…どうやらあの後、ソファーでケイと寝落ちしていたらしい。

    ジリジリとテレビモニターはサメ映画のメニュー画面を周回させている。

    しかし今は一般的な女性よりも重量のある龍影が跨る形でケイを潰していた。本人は何処か幸せそうにしていたが…

    愛おしい彼の額にキスをしてからゆっくりと起こさないようにソファーから立ち上がる。

    とても静かではあるが、義体の脚部駆動機がキルキルと鳴く。

    「シャワー浴びるか…」

    龍影は下着姿になり、脱衣所兼洗面所へ向かった。

  • 185ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 08:09:44

    >>183

    【頬に触れた手を握り、片膝をつき姿勢を低く。交わした視線をより強くするために】


    「…ありがとうございます」


    【我儘を聞いてもらった。助けたいという、力になりたいという我儘を】

    【傲慢ではある。偽善でもある。それでも、この頬に触れた冷たくも温かい体温を消したくは無い。そう確かに本心から湧き出る気持ちを礼に乗せる】


    「何かあれば遠慮せずに言ってください!」


    【何ができるかはわからないが、言われてみないと何もわからない。だから聞く。聞いてみてから悩めばいい。楽観視かもしれないが、きっと間違いではない筈】

  • 186二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 08:17:32

    このレスは削除されています

  • 187シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 08:21:05

    >>174

    「了解しました。」

    リンからの報告を聞いて何をしているのか状況がギリギリ理解できていなさそうな上司の行動に頭を抱えつつも、呼ばれた為その件の男へ会いにいく。

    「お呼びでしょうか、大佐。」

    シャロンの腰には9×18mmパラベラム弾が装填されたクロノス製のパイロットオプション拳銃が下げられている。

    「色々と申したい事がありますが、まずは其方から。」

  • 188ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 08:29:26

    >>187

    【01:47 プライベートポート】


    今から作戦会議だ

    アブソーバーってデスペラード、姐御も知っているだろ?

    そいつらの居場所が割り出せたから強襲するんだよ

  • 189ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 08:33:53

    >>185

    【そもそも手伝って貰うのは自分で、礼を言うのはこちらではないかと思いながら、左手に伝わる熱が心地よくて、記憶に刻むように意識して】

    【その間に、ああ言った以上は何かを頼むべきだろうと考える】


    「…ん、じゃあ、シャワーに」

    【暫しの思考の末、ウルヴィは口を開いた】

    【ウルヴィは何も悪戯を仕掛けようとしたわけではない。寧ろ逆に、“不衛生なまま他人の家に上がっている”という状態を省みた上で、自身の容態から彼に頼んだ方が良いという判断からの発言である】

  • 190シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 08:39:49

    >>188

    「…大佐、あなた個人で動く場合、クロノスからのバックアップは絶望的です。それに私たちキルケーのために用意してもらったハーディマン9機。あれの出処を探られた場合、上層部からの介入でお立場が危うくなるかと。」

    シャロンの懸念はデスペラード討伐の為に、27機(一個大隊)しか生産されていない試作BFを4機以上も個人の独断で運用出来てしまう点にある。

    「それに現状、上層部が本来解散するはずのキルケーに対して『人員補填』を行った為内偵がどれ程混じっているのか分かりません。今回ばかりは賛同しかねます。」

    不安材料が大きすぎる。今はワルキューレの方でリンが内偵の洗い出しをしているが皆疑うには少々白い黒色をしている。

  • 191シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 08:46:47
  • 192ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 08:51:48

    >>190

    姐御、クロノスとアブソーバーは繋がってんだよ


    巷を騒がせている"ヤヌス"ってインベイド、ありゃアブソーバーから買い取った少女を生体回路として使っていたBFなんだ


    【リンの姐さんから聞かされてなかったか?】


    だからそもそもクロノスからのバックアップは得られないと思った方が良い


    そして、俺はGー3コロニーのインベイドを殲滅した1件で"英雄"と世間に取り立てられてんだ

    その英雄様が平和に家族と過ごしていたのに、突如行方不明になったら色々奇妙だろ?


    泡を口元に貯めながら話すブクブク親父が、気軽にBFの出処を突っつける訳無いさ

  • 193ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 08:54:22

    >>189

    「わかりました!シャワーですね!」

    「……シャワー?」


    【シャワー。確かに彼女の容態が優れていないのなら、他人の手がいるだろう。理屈はわかるが─】


    (いや、大丈夫だ…!)


    【幸い、ランセルには経験がある。風呂場で他の人の体を、それも女性を見たことは経験に無い。だがどちらか一つの条件を満たした場面は複数回ある】


    (やると言ったからにはやるんだよランセル!!)


    「ボイラー入れてくるので、先に行っていてください。あ、風呂場はここを出て向こうのほうです!」


    【心で自分を鼓舞し、明るく了承。風呂場の場所をざっくりと教えつつ、一度その場から離れた】

  • 194シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 09:02:02

    >>192

    「ならば尚更!個人で動くものでは!」

    シャロンは声を荒らげる。リンから色々と聞いてはいるが内偵に動きを掴まれている想定だと余りにも勝ちは拾えない。

    しかし、目の前の上司はその状況で勝ちを拾える算段があるのだろう。

    「わかりました…現状、没影が取れるのは潜伏場所への強襲のみです。それでも完全にクロノス側からの介入を受けないという保証はありません。とても場当たり的な対応となり、目標へ離脱の機会を与えてしまいます。ロクなもんじゃありませんよ。」

    人員を喪失させる可能性もあるが、対BF戦闘に関しては遺物のガーゴイルに乗り続ける痴呆の老兵に負けるような機体編成では無い。

  • 195ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 09:10:48

    >>194

    そんなの分かってる

    肝心なところで人類との歩調を合わせられないカス共なんだ

    ターゲットを逃すかもしれねぇのは最初っから想定済みですぜ


    それと、あの場で直接戦うのは俺だけで良い

    姐御達には狙撃支援と人命救助の2つを任せるから、そちらに専念してくれ

  • 196ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 09:18:07

    >>193

    「ん」

    【こくんと頷いたウルヴィは、言われた通りに廊下へ出て風呂場へ向かった】


    【コート…は着用していない。機体に置かれたままになっているだろうかと考えながら、シャツ、ズボン、下着類を少し手こずりながらも脱ぎ捨てることに成功する】

    【やや薄汚れた身体は痩せ型。モップめいた灰色の髪を揺らしながらウルヴィはランセルを待っている】

  • 197シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 09:18:16

    >>195

    「しかし、フラッグ(部隊長)がポイント(肉壁)は中々マズい…あぁ…だから"支援"なのですね。」

    理解した。だからレーダーと視界壊すフェイカーと不可視のイントルーダーが必要なのだ。

  • 198ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 09:27:46

    >>197

    詳しい事は後で話すが、とりあえず空へとスモークから出てきた機体は真っ先に撃ち落としてくれ


    【「頼んだぞ」と笑うと、今度は右にいるハニヤに目を向ける】


    それはそうとハニヤの姐さん、今回の依頼は少々荷が重いと思うが、どうする?

  • 199シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 09:30:43

    >>198

    「了解しました。」

    ただ一言。なんの含みもない頼みへの応答。だがシャロンの氷はほんの少し弛んだ

  • 200ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 09:32:52

    >>196

    「お待たせしまし…た」


    【脱衣所の戸を開けた瞬間、一瞬だがほんの少し言葉詰まる。覚悟こそしていたがやはり刺激は強い。たがそれ以上に痩せている事に思考が向かう】


    「…ちょっと待ってくださいね」


    【風呂場へ入り一度お湯を出して温度を確かめ、風呂イスを置く】


    「よし…、えぇっと触って欲しくない場所とか痛む場所ってあります?」


    【一応準備はできたことを雰囲気で伝えつつ、訊ねる】

オススメ

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