【R-18】ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界part14【のんびり進行】

  • 1シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 08:42:00

    襲来した異星人!

    侵略されるエネルギー資源!

    存亡の危機に晒されてなお人類は……

    未だ一つになり切れず、

    壮大な内ゲバを繰り広げ続けていた!!


    【出来れば読んでいただきたい

    世界観および初期設定集(テレグラフ)

    (各種ページへのリンクあり)】

    x.gd

    次スレは>>190を踏んだ方が。

  • 2シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 08:43:04

    前スレはこちら

    【R-18】ここだけ3勢力入り乱れ惑星外性生物と戦うリアルロボットSFな世界part13【のんびり進行】|あにまん掲示板襲来した異星人!侵略されるエネルギー資源!存亡の危機に晒されてなお人類は……未だ一つになり切れず、壮大な内ゲバを繰り広げ続けていた!!【出来れば読んでいただきたい世界観および初期設定集(テレグラフ)(…bbs.animanch.com

    【禁止事項】

    ・無敵ムーブ(戦闘でダメージを受けない、回避し続ける、など)

    ・必要性の認められない確定ロール

    ・相手PLが嫌がっていることを強要する行為(特にR-18関連はデリケートなところなので扱いには気を付けて、事前相談忘れずに)


    【世界観やパワーバランスを保つ上での禁止事項】

    ・版権設定の利用

    ・「地形を変えられる火力」を個人で設定し所有すること

    ・3勢力(K.I社、人自連、デスペラード)+インベイドよりも立場や規模が大きい勢力を設定すること

    ・なんでも高い水準で出来るキャラ、なんでも高い水準で出来る機体禁止(他の人の活躍機会を奪いかねないため)

    ・メタネタ禁止(「この世界は作り物だ~」や背後さんへの言及をキャラの目線で発言させるなど)

  • 3シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 08:43:27

    Q1:参加してぇ!けど事前のキャラ登録って必須なの?テンプレはある?
    A1:キャラシはあった方が色々スムーズだとは思うけど、無くても規約的なNGムーブさえしなけりゃ参加はOKだぜ!
    テンプレらしいテンプレは特に無い(めんどうくさかった)からテレグラフなりで各自好きな様に書きたいこと書いてくれ!
    ↑の初期設定集から飛んだ先にあるスレ主のキャラシからテンプレとして項目を引用しても大丈夫だぜ!

    Q2:キャラは1参加者につき何人まで?
    A2:何人でもOKだぜ!複数陣営あるし下手に制限設けたらスカスカになるのが目に見えてるから……好きな様に作ってくれ!

    Q3:コテハン(トリップ)は必須なの?
    A3:必須じゃないぜ!でもトリップが無いってことはなりすましや乗っ取りが出ても判別方法が無いってことでもあるから、自衛手段としてコテハンを持っておくのは無難だぜ!

    Q4:スレタイにR-18表記があるけどエロスレなの?
    A4:一般誌のエロ描写とか元ネタ一般作品のエロ同人好き? 俺は好きなの……
    エロメインじゃないけど「エロいことも割と自由に描写して良い」スレだから苦手な人がミスッて踏まない様に一応表記しているぜ!
    「猥談耐性はあるけど自キャラにエロルさすのはなぁ……」って人でもOK、「自分は露骨なエロやりたくないです」って言っておけば良いぜ!

    Q5:設定集に目通したけどなんか既視感ある設定ばっかりだな?
    A5:へへっ

  • 4シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 08:44:08

    テレグラフ(設定やキャラシート、R-18な文章を書いたりにどうぞ)(※URLのhとttpsの間のスペースを消して検索してください)】

    h ttps://x.gd/Z5SAZ


    【URL短縮用サイト(テレグラフのデフォルトURLだとあにまんのNGワードに引っ掛かってしまうのでこちらでURL短縮してから投稿してください)】

    https://00m.in/

  • 5シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 08:44:44

    1個人の管理する戦力としては大きすぎる…

  • 6シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 08:46:20

    正直言うとクロノスの上層部に渡して正式にクロノス側で討伐隊を作るべきとシャロンは考える(尚上層部は生態ユニットの調達元が絶たれる可能性があるからエースオブエースを送れない)

  • 7ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 08:52:56

    >>6

    そもそもグルなんだから送るどころか邪魔する可能性が高いんすよねぇ.....

  • 8NG◆MKae.Eo0FU25/05/01(木) 08:53:05

    >>6

    保守がてら前スレ190へ

    「中佐の意見に賛成です。個人で動くにはあまりにも大事過ぎます。…デスペラードへ依頼という形でならまだポケットマネーを湯水のように溶かすドラ息子という形でなぁなぁに流せるかもですが。」

    1番は自分達元キルケーが口止めの慰安に飛ばされないようにと言うものである。ノングット本人はドロップアウトにより慰安部隊へ配属された先任の戦術予報士を見たから尚更それが怖く感じている。

  • 9ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 08:56:14

    >>8

    貴女たちは表向き死亡扱いだ

    もし貴女たちについて何か言及されたとしても


    「面白いデスペラードに新型BFの実地試験を任せたんですよ」


    で押し通せる


    なんせ俺は"デスペラードに金をじゃんじゃか注ぎ込むドラ息子"なんだろう?

  • 10ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 09:41:58

    前200
    「大丈夫」
    【風呂椅子に座りながら、いつ始めても構わないと伝えるように、問題なしと頷いた】
    【そこにはウルヴィに取ってシャワーなど、適当に済ませれば終わるものだからという認識もあるのだが】

  • 11NG◆MKae.Eo0FU25/05/01(木) 09:44:42

    >>9

    「えぇ、もちろん。」

    懸念こそあれど大佐からその言葉を聞けた。我々キルケーは名実ともにデスペラードである。

    隣でバックアップを頼まれた中佐の顔は狩人の恍惚としたものである。

    自分も今出来る事はサポートのみ。なれば当然やる事はキルケー…いや、没影のアシストだ。

  • 12ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 09:47:02

    >>11

    んじゃ1つ懸念点が消えたところでもう1つ!


    信頼できる所に彼女を預けたんだけど、どうやら一般よりもつわりが酷いらしくてな……無事に子供が産まれるのを祈ってくれ

  • 13NG◆MKae.Eo0FU25/05/01(木) 09:51:12

    >>12

    「それをノングット(不安定)の私に言います?!」

    確かに奥様である珠さんには他キルケー共々良くしてもらっているが

    「そういうのはせめてリンさんとか中佐に!私には戦術予報以外はろくなことにならないジンクスが!」

    だが祈る事くらいバチは当たらないとも同時に考えた。

  • 14ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 09:57:44

    >>13

    名前がなんだジンクスがなんだ!

    人には想いさえ有ればそれで充分よ!

  • 15ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 10:05:14

    >>10

    「それじゃ、洗いますね」


    【できるだけ心を無にする。考えることは汚れを落とすこと。それ以外に思考を割く必要など何処にあろうか】


    【まずは予洗いで身体全体の汚れを大まかに落とす。温度は40℃より少し弱い。彼女の冷えた肌を考え熱過ぎてはいけないと考慮した】


    「次、髪洗います」


    【何処を洗うかなるべくを声掛けをした方が良いかと思い喋る。長い髪をできるだけ丁寧に、シャンプー、トリートメント、コンディショナーの順で洗う】


    (……この人、いつもはどうやって洗ってたんだろう)

  • 16ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 10:11:33

    前スレ184

    「ぅ、ぅぅん……」
     龍影が起きたからなのか、あるいはケイにとって快い重さが消えたからか。まだ寝ていたい……という気持ちを持ったままゆっくりとソファから起き上がった。
     水の音が聞こえている。
    「龍影は、洗面所かぁ」
     実は、というほどでもないが……ケイは意識して切り替えない限りかなりの寝たがりだ。

    「……」
     だが、寝ててもなお収まらないものはある。意識が落ちるまでの間に抱きついていたからなのか、その感触を思い出しながら龍影とは別のシンクで顔を洗う。

    (迂闊に処理もできないけど、龍影って大丈夫なのかな?)
     起き抜けの寝ぼけた思考は、あちこちに飛んでいた。

  • 17ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 10:22:14

    >>15

    「ん…」

    【ウルヴィの感覚から見て、ランセルはかなり時間をかけて髪を洗っているが、頼んだのは他でもなく自身ということでウルヴィは身を任せていた。濡れた髪は萎んだ風船めいてボリュームを失っている】


    「…!?」

    【ランセルが最もな疑問を抱える中で、一方のウルヴィはその髪をマトモに手入れしたことがないだけであり、終わりではないことに困惑していた】

    【ウルヴィの中で髪を洗うとは、一度流せば終わりだったのだ】


    「……あの、もう良───ぎにゃああああ!」

    【トリートメントの次、リンスに差し掛かったところで静止をかけようとした言葉は悲鳴に変わった】

    【動こうとしたせいで瞳に泡が入ったのだ。如何に痛覚に慣れていても、予想外であれば反応してしまうのが生き物である】

  • 18ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 10:31:07

    >>17

    「へ"っ!?」


    【突然の悲鳴。反射的に身を引こうとして脚を滑らしかけるがなんとか持ち直す】


    (な、何が!!?)


    【と驚いた所で、答えを思いつく】


    「目に泡が入ったんです!?」


    【”目を閉じていて”と言っておけば良かった。予想はできただろうと後悔が沸騰する水のように浮かんで弾ける】


    「おぉ、おち、落ち着いて!!!目を!目を洗いましょ!?」


    【お前が落ち着けと言われる程にアワアワと取り乱す。幸いにもシャワーヘッドはすぐさま下に置いたので大事故は起こらないだろう】

  • 19龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 10:35:32

    >>16

    「~♪」

    鼻歌混じりに下着を脱いでシャワー室へ入る。

    給湯器点火直後の冷たいシャワーを浴びながらふと思う。

    「確かケイは訓練とかやって無理矢理ごまかしてたって言ってたけど…今みたくここに居る時ってどうするんだ?」

    恋人とはいえ相手はまだ18の健全(…とは少し言い難いが)男子である。ちょっと刺激を与えすぎたのでは?とフワフワしたことを考えていると、だいぶ温められたお湯が肌に当たる。

    「どあっちゃァァァ?!」

    その声は確実にケイの耳に入っただろう。起こしてしまったのなら許して欲しい。

    あぁ、限りなく人に近い義体(カラダ)が嫌になる。

  • 20ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 10:41:47

    >>18

    「大…丈夫、その、大丈夫、だから」

    【生来の感情表現の薄さ故か、或いは自分よりも慌てる者を見て冷静になったのか、ウルヴィは落ち着きを取り戻している】


    「その、ごめん」

    【泡を取り除き終えた後、ウルヴィは相変わらずの無表情でありながら、シュンという効果音でも聞こえてきそうなほど申し訳なさを滲ませている】

    【余計な迷惑をかけてしまったという反省が、排水溝に流れる黒ずんで濁った泡のように、胸中で渦巻いていた】

  • 21ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 10:50:51

    >>19

    「龍影!?!」

     顔を洗って少し目が覚めた直後だからなのか。その叫びはとてもよく聞こえた。

     焦っているからかドタドタと走って止まってを繰り返して声の元、シャワー室へ向かう。


    「大丈夫!?なにかあっ……た……」


     シャワー室で何かトラブルがあったのかと思いきり開けてしまって……湯気とシャワーの水で適度に隠されているからこそな愛する人の身体……義体ならではのところどころの線、関節、それを不自然さや違和感として残すこともない綺麗な……


    「ごめっ!!!」

     言葉すらまともに出すこともできないままシャワー室の扉を慌てて閉じて、ケイは入り口のところで赤くなりながらうずくまってしまった。


    (やばいやばいやばい!!綺麗すぎた、やばい!発散とかどうこうの場合じゃない、いや、そうじゃなくてこれはもう殴られても……)

     ご褒美では???

     ケイの思考は完全に暴走していた。

  • 22ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 10:52:48

    >>20

    「あ、あぁいえ、不手際があったのはオレの方ですし…」


    【しゅんとしたウルヴィを見て、慌て過ぎたことを恥じる】


    「…気にしないでください!泡ちゃんと流しますので、目を瞑っていてくださいね」


    【空気を一転するために、明るい声で泡を流そうとする。誰も怪我することも無かったのならそれでいい。暗い雰囲気は苦手だから】

  • 23ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 11:00:35

    >>22

    「ん!」

    【威勢よく返事をしたウルヴィは、今度こそしっかりと目を瞑って待つ】

    【彼の声音に感化されたのかもしれない、陰りを見せた空気と共に、汚れと泡は綺麗に流れていくだろう】


    【それに長くかかった事に困惑したとは言え、ランセルの丁寧な手付きで髪を洗われるのは悪くないとウルヴィは感じてもいた】

  • 24ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 11:10:43

    >>23

    【ウルヴィの嬉しい協力もあって、この後の洗髪はすぐに終わった】


    【して、次の問題は──】


    (……今日のご飯でも考えよう)


    【再度心を無にする。髪を洗い終えた以上、次は身体。もうこればかりは何か別のことを考えながらでないと無理だと理性が叫んでいる】


    「体洗いますね」


    【半ば棒読みになりながら、視界に映る情報をただの情報として脳に処理させる】


    【ボディソープを泡立たせたタオルで汚れを落とすより、輪郭を撫でるよう柔らかく手を動かす事をイメージし、首筋から肩。上から下へ、内から外へと洗っていく】

  • 25龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 11:18:37

    >>21

    温度調整をしているところ、勢いよくシャワー室の扉が開いた。

    しっとりと濡れ、ほんのりと赤みがかった薄桃色な肌。とても無防備なその生まれたままの姿をしっかりと白黄の照明が照らした。

    「ごめっ!!!」

    そういって開けた本人であるケイはそそくさと移動した。

    そしてしばらく考てから龍影は己の姿を見る。

    「~///?!」

    発火したように顔が赤くなる。

    しかし不思議だ。代替血液は白銀色なのにどうやってこの赤を出しているのだろうか。

    羞恥と義体機能への考察は同時に行われた。


    しばらくして、何とかシャワーを終わらせた龍影はとても静かにシャワー室から出て水気をタオルで取り、ショーツを履き、ブラのホックをつけて鏡を見て一言

    「よし、もう少し際どい下着にしよう!」

    何処か間違った決意をするのであった。

  • 26ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 11:28:10

    >>24

    「ゆっくりするの?」

    【壊れ物でも扱っているみたいな洗い方に少々擽ったさを覚えながら、身動ぎせずに身体を預けていたウルヴィだったが、ふと先程から気になっていた問いを投げてみる】

    【烏の行水を常とするウルヴィが雑というのもあるのだが、それを差し引いてもランセルの洗い方は、とても丁寧に思えたのだろう】

    【その問いかけに何ら含みは無く、好きにやっていいと表現するように、ウルヴィは程よく力を抜いていた】

  • 27ハニヤ◆KPwoT407kA25/05/01(木) 11:31:38

    前スレ198
    どうもこうも…ミャーは彼女らと違って単独で動かせる駒にゃんだから使うっきゃない
    そしてミャーも借金を返す為に大佐に従う外ない。ま、そういうことなのにゃ
    【口では快諾の意を示すハニヤだが、内心では】
    【きっとこの男は底なしの善人なのだろう。だが人一人の善意で世界を思い通りにできる程、この腐った世界は甘くはない。沢山の悪意を見てきたからこそ…良かれと思って他勢力で頭角を現しつつあるエースへ気軽に接触した事を、あまり快く思っていないのだ】
    (大船のつもりが、泥舟に乗っちまったのかもしれねーにゃねぇ…)
    【クロノスに身をやつしたとはいえ、ハニヤは生来のデスペラード。『借金を返済する手っ取り早い方法』もそろそろ思考に含めなければ自分の身も危ういと、思い始めていた】

  • 28ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 11:33:07

    >>25

    「あ、ど、どうも……」

     シャワー室から出てきた……間違った決意もしている……龍影を、ケイは入り口で体育座りのような姿勢で迎えていた。

    「ぇ、っと……その……」

     何を言ってやるべきかが定まらない。思考がぐるぐる回転している。が……確かなことといえば。


    「き、綺麗だった……」

     顔を真っ赤にしているこの少年は、まだまだ……地上基準で……とてつもない初心だということだ。

  • 29ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 11:40:12

    >>26

    「そりゃ…人の体なんですからちゃんと洗わないと」


    【不意の質問に首を傾げつつ、泡を広げていく】


    (やっぱり手短に済ませていたのかなぁ)


    【彼女の私生活はわからないが、なんとなくで想像をしてしまう。それを責める気はないし直接聞こうとは思わないが、"より丁寧に洗わないと"という気持ちが増す】


    「痒いと所などってあります?」


    【皮脂が多い背中やワキなどを洗い終えつつ、聞く】

  • 30ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 11:42:18

    >>27

    別に借金の件に関しては既に半分以上返してもらってますぜ

    あの実地試験から何ヶ月か経っているんだから、その間に動く金は動くさ

    まっ詳細は後日エイダン殿に聞いといてくれや


    【あっはっはっはっはっは】

  • 31ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 11:57:24

    >>29

    「そっか」

    【感心しているのか、興味が無いのか、よく分からない返事だが、何処となく満足気でもある】

    【ウルヴィというデスペラードにとって、身を清めるとは最低限の衛生を保つか、企業に出向くために小綺麗にするものである。そして後者の目的ですら身なりをきっちり整えるなど意識したことがないウルヴィなりに、ランセルの返答を企業所属だと大変なのだろうという納得を得ていた】


    「んーん、ない」

    【痒いところはと問われれば、否と答える。当然とも言えるだろう、ここまで丁寧に身体を洗った経験はウルヴィに無いのだから】

  • 32龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 12:02:28

    >>28

    だいぶ悶々としているケイが入口付近で体育座りをしていた。

    まさか…今の聞かれてた…?

    「ねぇ…ケイ、この後さ…買い物…行く?」

    えぇいままよ!このままケイ好みになってやる!

    吹っ切れた龍影にはG-3の後に見せた凛々しさや、逆巻のホテルで見せた割れそうなガラス細工のような脆さ、慰霊碑の前で泣きじゃくる乙女では無かった。ただ愛しているものへ一途に突き進む1人の女がそこに居た。

  • 33ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 12:05:30

    >>31

    「了解です!」


    【返答に応じ、泡だらけとなった彼女の体をお湯で流す。小柄であったため時間的にはそこまでな筈だが、ウルヴィにとっては長い時間だっただろう】



    「よし…っと、それじゃ拭きますね」


    【少し高くはあったが、良質なバスタオルを脱衣所から取ってきて、水気を取るように擦らず髪や肌に当てていく】

  • 34ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 12:23:46

    >>33

    「分かった」

    【頭を大きく震わせて水気を飛ばそうとしていたウルヴィだったが、予備動作の段階で中断して彼に身を任せる】

    【薄汚れていた身体だったが、ランセルの尽力によってその汚れを落としきったようだ。血色こそあまり良くないが、故に神秘的な白さを持った玉のような肢体。そこに乗った水滴が照明の光を反射して輝く】

    【煤けてしまったような灰色の髪も纏わりついて、華奢な線を際立たせていた】


    【当の本人は自らの姿になど一切の関心がないように、タオルの柔らかさに機嫌を良くしている】

  • 35ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 12:24:15

    まぁとりあえずハニヤ殿が動いてくれるようなら、作戦はうんと楽になるよ
    助かる

    それじゃここから本格的に始めよう

  • 36ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 12:24:26

    【テーブルのホログラム機能がアクティブになり、空中に地図が投影される】

    俺たちの今回の作戦区域はマウンテンロッソ、その麓にある村落だ
    情報通の話によれば、アブソーバーの機体は13機全部揃っていて、今現在はホクホク顔で眠りについているところらしい

    ①ってな訳で、俺が1番初めに空からダイブ
     まずはクラスターミサイルをブッパし、爆炎で降下している俺を目視できないようにする
     
     次に本命のナノマシン兵器「NO ONE」
     こいつを超高速で射出して展開すれば、相手の電子系統と視界はオシャカ確定間違いなしだ

    【空中と地上、二段構えの煙幕が展開された後、タイガーが地上の煙に突入する映像が流れる】

    ②そしたら俺が煙ん中突っ切って、相手の注意を一身に引きつける。
     
    【マズルフラッシュが煙に瞬く直後、ハニヤと“没影”9名がジャマー等を展開し、戦闘区域を囲むように降下を済ませる】

    ③その間に俊敏性に富んだアンクと“没影”1名は、すぐさま救助対象の元に向かってくれ

     雑魚の守衛2機を無力化、のち、檻ごと保護して離脱
     そしてアンクは輸送機までの護衛を終わらせたら、戦闘区域にサササッと戻って来てくれ

     ここまでのタイムリミットは30秒、ハニヤの姐さんに掛かる負担は尋常じゃないが頼んだぞ

    ④そうすれば最後、相手は満足に補給も済ませていない中で戦う訳だから、ここで一気に数の暴力で攻め立てる
     だから正確に人数を知られないためにも、俺の合図が出るまでシャロンの姐御たちは狙撃態勢に入ったまま待機だ

    以上、何か質問が有れば今の内に聞いてくれ

  • 37ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 12:25:42

    >>32

    「う、うん……いいよ」

     赤くなった顔で目線を向けたり逸らしたりしながら、なんとか答えた。平穏な日常というものはいつも好きだから、歓迎だった。

     問題はどこに行くか、というもので。


    「……これ以上龍影が綺麗でえっちになったら、俺ほんとに死んじゃうよ……」

     男にとってなんとも羨ましい死因を真面目に危惧していることがバレないか、ケイは気が気でなかった。

  • 38ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 12:35:19

    >>34

    【ドライヤーを使い、サッと水気の取れた髪を乾かす】


    「………」


    【先程は心を無にしていたが、”洗い終えた”という一つの区切りを感じ、その白い肢体の輪郭を明確に覚えてしまった】


    (早く服を着てもらおう…服を………服?)


    「あっ」


    【今の今まで着替えというものを忘れていた】

  • 39シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 12:37:50

    >>36

    「ナノマシン…指向性はあるものよね?コクーンの妨害を起こしかねな…起こすならそもそも使わないわね。訂正するわ。質問は無い。背中は任せてちょうだい。」

    シャロンはその資料を義眼で撮影し、映像をリアルタイムで本社へ送信していた。もちろん、この通信帯は暗部でもごく一部の部隊でしか拾うことが出来ないものである。内容も自立変質式不規則アルゴリズムを応用した偽装がなされている為、それを拾ったとしてもブリーフィング中に愛らしい猫の画像を旧キルケーの隊員に送信しているように見えるだけだ。

  • 40ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 12:43:14

    >>38

    「なに?」

    【彼の漏らした声に反応して、乾いた髪を灰が舞うように揺らしたウルヴィが半身ごと振り返る】

    【腰を捻って上体の側面を見せたまま、問題でもあったのかと少女の顔が彼に近づこうとした】

  • 41ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 12:43:52

    >>39

    そのとーり


    【ニィッと】


    NO ONEの恐ろしい所は指向性がある所だ 

    相手同士の通信は妨害されるのに、俺と君たちとの通信はナノマシンを介する分いつも以上に通る

    おまけに俺からあいつらへのオープンチャンネルは通る もちろん不可逆だ


    姐御は対人最強のナノマシンとは思わないかな?

  • 42ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 12:52:49

    >>40

    「っ…!」


    【突然近付いた彼女の顔に、仰け反ってしまう】


    「服!着替えってあります!?」


    【空いた片手で顔を隠しながら、着替えについて聞く】

  • 43龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 13:00:07

    >>37

    嬉しい事を言ってくれた彼には買い物の時にもっと赤くなってもらうが…

    「ケイの好きに染めて良いよ。」

    龍影は耳元で柔らかく囁いた。

    少々自分の色に染めすぎたから混色にするにはケイの色も欲しいとも思った。もっと黒に、もっと青に。

  • 44ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 13:00:55

    >>42

    「えと…BESTIAに、コートだけ」

    【顔を隠す彼の仕草を怪訝に思いながら、唯一思い当たった服について言及する】

    【どうやらBFに置いてきたコート一枚以外の衣類は…つまり着替えになるものは無いらしい】

  • 45シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 13:04:40

    >>41

    この対BF戦特化のナノマシンについてベラベラと話している映像の証拠を撮った。

    「最高、クロノスに居る時に会いたかったわ。」

    珍しく金龍へ笑みを零す。

    男に憎悪と殺意を抱く鉄面皮の女が。

  • 46ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 13:13:43

    >>44

    【目線を隠した手でそのまま額を押さえた】


    「……そうですか」


    【つまりは"服が無い”ということだろう。コート一つで過ごせというのも無理な話である】


    「オレの服ですが…それでもいいですか?」


    【タンスの一段目に手をかけ、手を離し二段目を開けた。そこからサイズの大きさ無地の着替えを取り出す】


    「サイズは大きいですけど、湯冷めすらよりは…」


    【取り出した服を顔を隠しつつ、差し出す】

  • 47ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 13:22:52

    >>46

    「ん…ありがとう」

    【ウルヴィは感謝を伝えるように頷くと、ランセルの手から着替えを受け取る。小さな身体に対して大きい服はその全身を覆うに足るものだった】


    「おー」

    【ぶかぶかの服を着たウルヴィは、物珍しそうにくるりと回る。全身を覆ったランセルの私服だったが、それ故に隙間が広く、軽く動いただけで肌が見え隠れする】

  • 48ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 13:22:58

    >>43

    「……ん」

     真っ赤になった顔で、首を小さく縦に振った。そこまで言われて何もしないでは男として失格だ。

     自分の色に、龍影を染めるという言葉は、独占欲も刺激する。

     ひどい人だ。自分はもうたっぷり色を送っているのに、もっと欲しがるなんて。でも、ケイ自身ですらもっと彼女の色に染まりたいと思うのだからお互い様なのかもしれないが……。


    「……鼻血が出そうだけど、い、いこっか」

     ケイにとって、ある位置最高難易度の任務が始まった瞬間だった。

  • 49ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 13:30:00

    >>47

    (さっきよりは断然マシ!)


    【普通に考えればこれでも不十分である。しかし今はこれしか無いため妥協するしかない】


    「結構時間かけてしまいましたね…でも役に立てたのなら良かったです」


    【とりあえずシャワーは無事に終わり彼女も綺麗になった。当面の目標は達成したと見て良いだろう】


    「…これからどうします?」


    【彼女がどうしたいのかが気になる。しばらくここに滞在するのか、それとも彼女自身の家に帰るのか】

    【バスタオルを洗濯機に入れつつ、不透明な今後を考えた】

  • 50ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 13:30:17

    >>45

    そいつは……嬉しい言葉だね


    【『クロノスに居た時に会いたかった』その一言が彼の猜疑心に種火を灯す】


    とにかく他に質問は? 無い? よし、出撃だ!





    「オーライ! オーライ!」


         「燃料注入確認しました!」


      「エンジン異常無し! 各部車輪異常無し!」


     「離陸3分前! 撤収準備忘れるな!」


    「「「「了解!!!!」」」」


    【龍の一声で飛行場は一気に騒がしくなるも、ミーティングルームには金龍とメビだけが未だ残っていた】


    ……メビ、あまり使いたくはなかったが、姐御のプライベート映像を後で解析してくれ


    『承りました』

  • 51シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 13:41:24

    >>50

    《キルケー1よりオープナー。貴官へ任務を引き継ぎ。》

    《copy》

    義体同士による瞬きにも満たない時間の通信が行われる。もちろん、拾ったとしても夜の誘いだ。

    68/150。この数は現在没影として運用している旧キルケー時代から居た義体の隊員数である。

    ロンダリングしたハーディマンをBF隊の後継に選んだのも、ワルキューレの装備をバトルドレスから鎮圧隊服ほどまで軽装にしたのも。

    カビのようにこびりついた者たちの仕込みが噛んでいた。

  • 52ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 13:52:40

    【02:11 サンダータイガーのコックピット】
    【3機の龍が、天空を神速で駆け抜ける】
    【10機の天女が、眠りから目覚める】
    【1機の虎が、鼓動を始める】

    『全システム……オールグリーン マウントジェットパックシステム……オールグリーン サンダータイガー、いつでも』

    了解、サンダータイガーいつでも〜
    そんで姐御〜俺の剣龍はどうだ〜? 速過ぎるだろ〜? 速過ぎてあっと度肝を抜かされてるだろ〜?

    【オープンチャンネルでジャズを爆音で流しながら、大佐は部下に問いかける】

  • 53ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 13:56:18

    >>49

    「…帰れなくは、ない」

    【昨晩までのウルヴィであれば、彼の問いに即断していたかもしれない。しかし“現在”のウルヴィはそれが出来ず、迷うような素振りをしていた】

    【帰れはする。最低限の体力は回復した。しかしそうしたら、また彼が苦味を滲ませる気がして。今すぐに報酬を押し付けて帰れと言う『傭兵』に反対し、その癖に留まりたいと言っていいのかも分からず、口の中では言葉未満の思いが絡まって溺れそうだ】


    「でも…帰るのは、頑張らないと……できない」

    【絞り出して紡いだ言葉は、問いの答えになどなっていない、ただ現状の報告だった】

  • 54二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 14:06:30

    このレスは削除されています

  • 55ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 14:10:58

    >>53

    「それなら、帰れるようになるまではオレの家にいて大丈夫です!」 


    【予想に反した言葉に一瞬虚を突かれるが、彼女がそういうのならもう少し居てもらおう。何故か安心した内心を不思議に思いつつ洗濯機が回り始めた】


    「それじゃリビングの方に戻りますか」


    【用が済んだ以上いつまでも脱衣所にいる意味もないだろう。キッチンの隣のリビングはそこまで広くはないが、テレビ、二つのソファ、テーブル。一通りの家具は揃っている】


    (にしても…つ、疲れた)

  • 56シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 14:19:52

    >>52

    〈こちらキルケー1、本当にこれで大丈夫なんです?〉

    大佐が用意した剣龍なる機体で輸送されているキルケー達はデータリンクしながら本物の影としてその勇猛な龍の姿を撮り続ける。

    [キルケー2よりキルケー。義体なら訓練による練度向上をしなくても同期するだけで合わせれるなんてな。快適だよ。]

    <キルケー3よりキルケーへ。2に同意する。>

    金龍と共に飛ぶ天女達は昔の影法師であり、太陽たる本社の傀儡。

    騒がしいジャズは映像の騒音として処理される。

  • 57龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 14:30:20

    >>48

    こうして自分への想いで心臓が爆発しそうな恋人を連れて買い物に行く。

    龍影は迷いなくランジェリーショップへ入っていく。よくある「彼氏とイチャつくための下着を選びに来た」客としてだ。

    「今の体は無駄にバストあるからなー」

    そんなことを言いながらまずは自分が身につけたい物を選ぶ。

    「ケイ、どっちがいいかな?」

    艶黒で刺繍が施された黒いのと空色に紺で華をあしらった物の2つを見せてみる。

    ちょっと刺激が強いか?

  • 58ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 14:34:04

    >>55

    「ん、戻る」

    【ランセルに続いて、どうしてか軽く感じる足取りでリビングに向かう】

    【彼が許してくれるなら、しばらくはここに居よう。今まで絶対としてきた傭兵の指針を無視したのに、それは不思議と間違いとは思えなかった】


    「ん…ありがとう」

    【リビングに着いた頃、ランセルの袖をつついてから見上げたウルヴィは、その自覚こそ無いもののほんの僅かに微笑む】

    【そして余韻も残さずに歩き出すと、一つのソファに腰掛けた】

  • 59ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/01(木) 14:43:29

    >>58

    「…?」


    【袖をつつかれ、振り向いた先の微笑み。先程の裸体を見た時とはまた別。違った小っ恥ずかしさを感じ、ぐっとなる】


    「ただの麦茶ですけど、喉が乾いたらどうぞ」


    【気を取り直すのも兼ねて、一度キッチンへと向かい、麦茶とコップをテーブルに置く。案外、風呂やシャワーは体の水分が減る。それを考えてのことだ】


    (……一旦、一旦休憩しよ)


    【そして、彼女の座ったソファに腰を掛け……バタンと倒れるよう横になりそのまま寝始めた】

  • 60ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 14:54:45

    >>57

     心臓が破裂しかねないまま、ランジェリーショップに連れて行かれたケイは、流れるように下着などを選んでいく龍影だけを見ることで正気を保っていこうとしたが……

    「ぁ……ぅぁ……!?!」

     見せてきたそれは思わず、逃げ出したくなるくらいの色気だった。着た姿を想像するだけで意識が飛びそうになる。


    (逃げなくてはやばい。色んな意味で自分がやばい!!)

     そう直感して、逃げ出しかねない行動を取った瞬間。がしっとケイの首と肩を固定するような手が後ろから来ていた。


    『だめですよ~~お客様ァ……!! 恋人が勇気出してるんだからちゃぁんと言ってあげないとぉ!!』

    「ひぃぃ!?!?」

     茶髪の若い店員が、ギラギラした目でケイを拘束していた。まだ恋人がいない怒りを、女性ではなく女性の勇気を無下にしようとする情けない男子に向け、答えるよう促すできた人だった。

     皮肉にも、店員の怒りによってケイは冷静さを取り戻して……顔を赤くしながらランジェリーを見比べる。


    「……く、黒!!黒い方の龍影のほうがえっちでかわいい!!でも青い方も可愛くて好きだ!」

     声量を抑えたながらも叫びに満足したのか、店員はケイを開放したのち龍影に向けてサムズアップをしていた。


    『(頑張って彼氏を悩殺しちゃってください!!!)』

     いい空気を吸ってやがるこの店員。とケイは思った。

  • 61龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 15:18:19

    >>60

    「ケイはコッチが好きかーへ〜」

    龍影はニヤニヤしながら空色の方を吊るしに戻し、店員へサムズアップを返す。

    「1つはよし、次はケイが選んで!着て欲しいやつ!」

    龍影の熱い無茶振りに店員はキラキラと目を輝かす。いや、どちらかと言えばギラギラか。

    『お客様のサイズをお伝えしておかないと彼氏さんも選べませんよ〜?』

    完全にこの店員も遊びに来たな。幸い、他に客は居ないから話しても大丈夫か。

    「Eの70ですね。でもパイロットやってるので華やかなのはあんまり買ったことないんですよー」

    店員がピタリと止まり、ズイッと龍影に近づく。

    『何年乗ってます?』

    サラシなどでおさえつけるせいで起きる型崩れや垂れの心配しているのだろう。

    「義体になってから18年程…」

    龍影がそう答えたら少しだけ店員の顔に影が出来るがすぐにギラギラとした眩しい顔に戻る。

    『つまりセクサロイド規格のド派手なの行けますね!』

    ケイは果たしてセクサロイド規格の際どいアレソレの中から探せるのだろうか。それにしてもこの店員、金をそこそこ持ってるとわかった途端にバカ高いものを勧めてきたな。

  • 62ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/01(木) 15:34:01

    >>59

    「ありがと…うお?」

    【お茶とコップを置いた彼が、突然シャットダウンしたように横になる。一瞬にして眠ってしまった姿が、ふとG-3コロニーでのあの日と重なる】


    【一度ソファから離れたウルヴィは、腰掛けた体勢から横になったせいで座ったままのランセルの下半身をソファの上へと持ち上げてから、彼の頭へと近づく】


    「…おつかれさま」

    【そっと頭を抱え、その下に膝を通して座り直す。彼女は知らないが、それは俗に膝枕と呼ばれる形だ】

    【彼の頭を撫でる。炭化した残骸の奥底に眠る炎が、こうしてくれたことがあった気がするから】

    【こんな手で触れたら彼を穢してしまうのではという不安が過ぎるも、身を清めさせておいて今更だ。そもそも自身の面倒だけ見させておきながら、相手は無視するというのは“フェア”にも反する】

    【不公平で言えば、もうとっくに返しきれだろうと傭兵が嗤う。否定はできないが、それは返さない理由にならない。…いや、これすらも建前だ】


    「私が、私のために」

    【そうしたいと望むが故にウルヴィは、ランセルの髪を優しく梳いていた】

  • 63ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 15:40:34

    >>61

    「あ、あ、あ、あ。??」

     何だこれは地獄か??とケイは思う。

     男が選んでいいものなのか?という困惑に支配されながら、女性店員に案内されて、連れて行かれた先。

     そこはセクサロイド規格用のコーナーで。


    「――――」

     つまり、そう。 健全な青少年には全くもって経験がない際どい世界であった。

    「あ、あれ。ひ、ひっmむぐぅ!?!」

    『しー、ですよ男の子!! いやしかし、ほんと免疫ないですねぇ。これくらいの男子ならこれくらいで鼻の下伸ばすくらいなんですが……」

     伸ばすを通り越して目を回しているケイを女性店員が程々にからかいながら、いくつかの知識を授けて。まずは普通の下着から慣らしていこうとした。


    「……こ、これ……!!」

     ケイが選んだのは、シックな色合いの青。大人の女性に似合い、しかし派手すぎない……だからこそ女性の良さが光るタイプのもの。

     ……手にもつだけでも恥ずかしいからか、籠ごと持って来るあたりに初心さがある。既に全てを晒した仲であってもそれはそれ、という羞恥心をケイは持っていた。

  • 64ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 16:19:45

    >>56

    『あちら側は機体の同調に勤しんでおられるご様子ですね』


    ちぇ〜地味にシカトされたみたいで寂しいな〜



    【ピピッ】

    【頭の後ろで手を組んで倒れ込んでいた金龍に、“没名”の五から通信が入る】


    「师傅、アブソーバー達が突如起きている模様、恐らくそちらの動きを察知された物と思われます」


    了解した 

    そしたらすぐにそこから避難しろ まもなくそこは悪鬼羅刹魑魅魍魎の地獄に様変わりだからな


    「了解です。ご武運を」


    ありがとうよ


    【通信終了】

    【金龍は身を預けていた座席から起き上がり、両手を操縦桿に移す】


    ……まぁ上層部がどこかで監視しているからだろうな これぐらいはまだ想定の範囲だ


    『左様でございますか。であれば、まもなく降下地点です』


    おっしゃ! いっちょ行ってやりますか!

  • 65龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 16:25:01

    >>63

    ケイが真っ赤な顔をしながら、落ち着いた青のランジェリーを持ってきた。自分のために選んでくれた。龍影はそれだけで嬉しかった。

    「いいじゃん!ありがと!」

    彼に抱きつき、頭を撫でる。

    『あら〜』

    店員はニコニコしながらこの砂糖を流し込んでいた。

    『なんなら試着しちゃいます?彼氏さんも着てるとこ見たそうですし!』

    やめて差し上げろ。

    「良いですね!試着室ってどこです?」

    本音と…これも本音か。

    ケイにはもう少し気張って貰うことにした。

  • 66ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 16:34:21

    >>65

    「……!!」

     頭を撫でられて、喜ばれるとそれだけでも嬉しかったのだから、男とは何とも単純な生き物である。

     他人に見せつけすぎるのも中々、という感覚だからそのまま大人しく撫でられていると、試着周りの話が龍影と店員の間に持ち上がる……本当にこれからが大変だ。

     とはいえ、サメ映画より気は楽だったが。

    「試着、大事だもんね!! ……いってらっしゃい?」

     なんとか気を張り強がってみるが、女子の本音塗れの空間で男子一人はやはりいたたまれない。

     世の中のカップルと夫婦の努力にケイは頭が下がるような気持ちでいっぱいだった。

  • 67ノイン◆fDey8JUvvk25/05/01(木) 17:39:14

    【先日の『新型インベイド討伐』の協力のお礼、などという時代錯誤の建前でノインはヴァルハラテックを訪れることになっていた】
    ……いや、今は操縦に集中しよう。
    【元気にしているだろうか、何と言葉をかけようか。あまりにも能天気な考えを振り切り、修理を終えた『蒼月』はシールドとライフルも持たずに巡航している】

    【そしてヴァルハラテック領空付近にて減速しつつ識別信号を送る】
    『……こちら、人類自由連盟所属『蒼月』。先日の新型インベイド討伐の礼に伺いました。』
    【口頭でのメッセージも簡潔に添えておく】

  • 68龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 17:55:38

    >>66

    試着室に入った龍影は深呼吸した。

    シュルシュルと下着を取り、試着をしてみる。なるほど。ピッタリだ。適度に下から持ち上げられ、美しい曲線を作る。しかしこれは

    「前ホック…っ!知ってたさ!セクサロイド規格だもん!」

    『お客様?着替えは終わりました?』

    試着室の前で待機している店員に聞かれ、ドキンとした。

    「は、はい!」

    さすがにドキドキする。

    店員はケイを呼び、見せてあげるよう龍影に伝えた。

    龍影が着け慣れていない前ホックのブラはケイの眼前でマーフィーの法則の通りになった。

  • 69◆KPwoT407kA25/05/01(木) 18:00:05

    >>67

    「…お、BFがこっちに来るぞ!装備もないし、通信内容からして味方みたいだが」

    「“青い月風”…まさかこないだのG-3の英雄!?キャーッ!サイン貰っちゃおうかしら!?」

    「バッカおめぇそりゃまた別の方だよ、“蒼月”って言ってたろ?“蒼風”とはまた別モンだぜ」

    「でもカッコイーじゃん!やっぱサイン貰お」

    「しかし輸送ヘリも無しにBF単独とは…それに中々“出来る”動きだぞアレ…!」


    …下が騒がしくなってきましたね?

    「予定時刻通り、“蒼月”の来訪を確認。…我々に技術力を見せつける為のパフォーマンスでしょうね。気障ったらしい…」

    良いではありませんか。クロノスならまだしも、彼女は人自連の盟友。互いの力量を自慢し合い、切磋琢磨する事は極めて健全な事です────────では、そろそろ向かうとしましょう

    「CEO自らが?何もそこまでしなくとも…」

    それだけの価値があると、私が判断したのです。

    …………あの青い腹の内、覗いたら一体何色がでてくるのか。ここから眺めるだけなんてとんだ生殺ししょう?

    【社長室を出て、エントランスへと向かう─────程なくして“蒼月”には着陸許可が降り、パイロットの本社来訪が許可されるだろう】

  • 70ノイン◆fDey8JUvvk25/05/01(木) 18:19:44

    >>69

    『感謝します』

    【着陸許可にはそう手短に返答し、少しだけ出力を上げると航空機のように着陸コースに侵入、降下】

    【最低限のスラスタ噴射で落下速度を減じつつ地表付近へ。短いホバー走行を経て蒼月の足を地面につけランディングした】

    【指定された場所に駐機するとコクピットを降り、パイロットスーツのまま本社へと自らの足を向ける】

    【もし案内人がいるなら会釈をして素直に従うだろうし、そうでなければ誘導に従い歩いていく】

    【蒼と墨のオッドアイはぶれることなく静かに前を見つめている】

  • 71ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 18:20:27

    >>68

    「……あの、えっと」

    『ちゃんと毅然としてくださいね?大事な恋人が見せてくれるんですから!』

     試着室の前、恋人が着替え終えるのを待ちながらケイは女性店員に励まされていた。ひとえにヘタレ男子を立派な男へ変えるため、女性店員はなんでもする覚悟だった。

    『(セクサロイド規格のブラジャーは前ホック……!この男子は知らないと思うけど、そこは綺麗な姿を見せることで帳消し!)』

     ビバ!恋人同士がイチャコラする幸せな世界!出会いがない私の代わりにお前らが幸せになれ!という女性店員の怨念だった。

     ケイはそんな店員の内心など知らぬまま、試着室のカーテンが開けられて。


    「え」

     ひら、と。その綺麗な布が落ちる瞬間をケイは見てしまった。

    (わざと?いやこういう場所で龍影はそんなことをするはずない……つまり……トラブ、ル……)


     思考は回ったが、現実は非情にして有情。ケイの目の前には、カーテンが開けられてあらわになった愛する人の綺麗で形も整った双丘がありのままで……。

    『まずっ?!?!』

     女性店員が一瞬遅れてトラブルに気づき、カーテンを閉めた。が、BFパイロットとして鍛え上げられたケイの反射と視力は全てを記憶してしまった。


    「……ぁ」

     女性店員が顔を隠して抑えようとした瞬間、ケイはくらくらした感覚と一緒に、バタンと倒れる。


    『うわぁぁぁ?!?お客様の美しさでお客様が!?!』

     女性店員が頭を打つのだけはなんとか阻止したが、数秒。たった数秒だが、ケイは気絶してしまったのである。

     愛する人に襲いかかったトラブルによる、色気の相乗効果によって。

  • 72◆KPwoT407kA25/05/01(木) 18:34:26

    >>70

    「お待ちしておりました。ご案内いたします」

    【2名の職員が来訪者をエントランスへと導いていく。そこで…】

    ​───────​──ようこそおいでくださいました。

    【透き通るような肌に白い頭髪。新興企業の先導者は他の職員と比べても年若い印象を思わせ】

    私はヴァルハラテックCEO、カミラ・ユグドラシル。我々は貴方を歓迎しますよ

    【貼り付けたような薄い笑みは、柔和な言葉とは裏腹にどこか冷たく】

    なにせ、人自連でも最近台頭しつつあるエースが、貴重な時間を割いてまで訪れてくださったのですから。精一杯おもてなしさせてください。…立ち話もなんですし、続きは歩きながら。

    我々の演習場でも見聞なさいますか?

    【蒼と墨のオッドアイを見定めるように、漆黒の双眸を覗かせた】

  • 73ノイン◆fDey8JUvvk25/05/01(木) 18:45:03

    >>72

    【目を見開く。ノインの感性は死んでおらず、むしろ鋭い】

    CEO自ら恐れ入ります。貴重な時間というのであれば其方こそでしょう……。

    【だが一先ずそれを切り替えた。謝辞を述べながら、提案通りに歩き出し、話を伺うこととする】

    演習場ですか。ではお言葉に甘えて拝見させてください。

    あれだけ良い動きをするパイロットが日頃どのようなことをされているか、後学のためにも。

    【そしてあっさりと話に乗った。あらかじめ用意されているならそれに乗る、乗ってしまうのがこの女である】


    【蒼色の義眼は何も語らない。ただ目の前の光景をノインの脳に流しているだけだ】

    【墨色の瞳は僅かに情を滲ませていた。緊張と畏怖である】

  • 74龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 18:45:26

    >>71

    「あっ…」

    ホックが外れ、支えを失った双丘がケイの目の前で揺れた。

    店員によりカーテンは素早く閉められたが、その向こうで何かが倒れる音がした。

    『うわぁぁぁ?!?お客様の美しさでお客様が!?!』

    緊張とかもろもろが限界に達したのだろう、ケイがぶっ倒れたらしい。

    恥ずかしさでどうにかなりそうだ。

    いそいそと龍影は着替えて試着室から出た。

    「試着したのとカゴに入れたのは買いましゅ!」

    勢いで店員に言ったが合計の値段はかなり高い。

    まぁ、ケイが喜んでくれるならそれでいっか。

  • 75ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 19:10:05

    >>74

    「ごめんね……トラブル起こしちゃって……」

     数秒の気絶から復帰して、試着室から元の衣装で出てきた龍影に安堵したあと。

     買い物の勘定を済ませてデパートの廊下を二人で歩いていく

     かさり、と幾つもの柔らかい布が他人に見えないよう袋に入って音を立てていた。


    「けどその、新鮮!だった、よ?」

     想像もつかないことが常に起きるから、ここ数日はケイにしてみれば驚きでいっぱいだった。

    「次までには、……龍影にもっと似合うもの探せるように頑張るから」

     自分の身だしなみにあまり頓着がないケイにしてみれば、これもまさに外の世界そのもの。


    「その……一瞬だったけども……ほんとに綺麗だったよ」

     それが、素面でいる時の精一杯だった。

  • 76◆KPwoT407kA25/05/01(木) 19:21:54

    >>73

    ふふ、そんなに畏まらずとも。私は“あなた”と話がしたいから時間を作って、ここに来たのです


    ─────────好きなんですか?青色

    【演習場への道すがら、カミラはノインへと話を振る】

    伝説の『撃墜王』、それを象徴する色…私も数多く逸話を聞き及んでおりますから、個人的に思い入れが強くありまして。その上で月風の改造機…どうしても気になってしまうんです。聞き及ぶ所によれば、あなた以外にも“青い月風”を駆る若者がいるとか。

    …『撃墜王』も浮かばれないでしょうね。彼は結局、インベイドとの戦いを終わらせるには力及ぶことなく………『憧れ』を後世に遺して喜べるほど、好戦的な人物でもなかったでしょうから。

    【どこか遠くを見るような目で、『撃墜王』の心情を慮るような口ぶりで話を続ける】

    さて、着きましたよ。ここが演習場です

    【両者の眼前に広がるのは、“ヴァルハラテック”としての演習場。今現在、2機のヴァルキリーが黄色い複腕のワーグナーフレームの放つペイント弾を回避する演習が行われていた】

    あの黄色い機体がR/W1-03、【オルトリンデ】…ワーグナーによる砲戦支援を模索して建造した機体ですが、自重と推進器のバランスの両立が難しく、長らく演習機として運用していたものです。…が

    技術の進歩というものは目覚しく。近々再実戦投入される運びとなったようです

    【“至って普通の演習場”、そう形容するしかない光景である。特別な訓練など日々の積み重ねに及ばないと解釈出来なくもないが…先進技術を多く取り扱う企業としては些か拍子抜けするものであることは想像に難くない】

  • 77ノイン◆fDey8JUvvk25/05/01(木) 19:46:04

    >>76

    (……!)

    恐悦至極です。

    【あまりにも素直な感想。だがノインの心情を表すにはこれ以上ない言葉であった】


    【そして道すがら青に関する話を振られ】

    ……憧れの……。

    【私にとっては憧れの色でもあります、と言おうとして、『撃墜王』も浮かばれないと言われて口を閉じる】

    失礼、青色は私の好きな色です。

    【結局無難な答えとなった】

    “青い月風”を駆る若者、居ましたよ。新型インベイド戦にも。相当なパイロットです。

    ……彼が撃墜王の背中を追っているのか、あるいはその先へ飛んでいこうとしているのかは分かりませんし、撃墜王の胸中など、私に語る資格もありませんが。

    【彼らのような若者が戦場に立たぬよう、一匹でもインベイドを葬っていればいいものを、そうしない自分を顧みての当然の発言であった】


    【そして演習場に着く】

    ここが演習場ですか。ふむ、オルトリンデ。確かに複腕は使いこなせばアドバンテージは2倍では効かないでしょうが……よく整えられていますね。

    【先ずは機体バランス、技術を称賛する】

    あれで機動戦までしてくれるのであれば頼もしい。直ぐにでも活躍できます。

    よほど高性能なFCSか、あるいは図抜けた才覚のパイロットが居れば複数機による連携した機動戦術すらなし得るでしょうが、それは理想論というものですね。

    【"いたって普通の演習場”しか見られないことは想定の範囲内だった。特に残念がることもなく見たままを述べる】

    【流石に、特別な訓練など日々の積み重ねに及ばない……などとは言わなかったが】

  • 78◆KPwoT407kA25/05/01(木) 20:18:15

    >>77

    (…ふむ)

    【深い闇をたたえながら覗き込もうとしてくる瞳の色が、その様子を変える。そんな気配がした】

    すこし意地悪な物言いでしたね。『撃墜王』に対する私の所感を語ったつもりが、少々貶すような物言いになってしまったかもしれません。

    今もまだ人類がインベイドと陣取り合戦を続けているのはひとえに彼個人の責任ではありません。彼としては無念ではあったでしょう。しかし『憧れ』という形で次代に希望を繋いだのです。なるようになってしまったなら、次の最善を私たちが模索していきましょう

    希望や理想は、人間が生きる上でとても大事なもの─────あなたの言う高性能FCSも、頭抜けた才覚も、いずれ当たり前の事にしていく事こそ、我々がBF開発を続ける理由です。

    …堅苦しい人間と堅苦しい場所に囲まれては息が詰まるでしょう。次は居住区を案内します。

    我が社の理念の一つに、『朗らかな精神を養う事こそ、人は大成する』というものがあります。だからこそ居住区の景観は社員たちの“癒し”となるよう、かなり気を使っている部分でして。とはいえ、私自身はそれらに疎い人間ですので…

    【居住区へと足を踏み入れようと、ノインに先行して歩いていたカミラは徐ろに振り返り】

    ──────私の案内はここまで。代わりの職員を呼びつけましたから、彼女たちと仲良くしてあげてください。…あなた自身も、楽しめるよう

    【最後に深淵の双眸でノインを見据え、カミラはその場を後にする。漆黒は最早蒼など意に介さず、ただただ墨を見ていた】

  • 79龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 20:25:33

    >>75

    龍影は今のタイミングならと考え、

    「ケイ、買いたいのがもうひとつあるんだけどさ…大丈夫かな?」

    少し恥ずかしそうにそう伝え、あるテナントショップへ向かう。

    宝石貴金属を取り扱うブランドショップだった。

    〈いらっしゃいませ。〉

    BFパイロットには無縁な店だとしても、今だけは必要だ。

    「結婚指輪を買いたくて…」

    色々とショートカットしたが、龍影はその秘めた思いを隣に居る大切な人にも聞こえるように伝えた。

  • 80アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/01(木) 20:31:14

    (※金龍大佐陣営待ち)

    【山の麓にある小さな集落は、人類自由連盟の領内にありながら、企業の庇護を受けることが出来なかった貧しい難民達が建てたバラックの並ぶ小都市の風情だった】
    【車道を対面で挟んだ急場凌ぎのトタン屋根、嘗ては自動車の燃料補給をする為にあったステーションは今や廃れ崩れた天井からは星空を垣間見る、戦前のショッピングモールを流用した闇市場は普段であれば難民達にとって貴重な憩いの場として機能し夜でも煌びやかな明かりを放っている筈だが、今夜はどうやらそうでは無かった】

                      ・・・
    【その所以は、小都市の各所に点在する11機のBFと、装甲車両だ、BFはどれもが膝を折り、まるで眠りについているかの様な静けさと、されど牙を研ぐ獣の如き不穏当な気配を漂わせている】

    【中心には、モノアイをぼうと点滅させる大鬼が如き異形の重量四脚が、居並ぶ機影そのどれにも勝る存在感を放ち────────────】

    「フゥゥ────────────ッッ」

    【────────────コックピットは白煙に包まれている、パイロットは今宵何本目かも定かではない紙巻をくしゃりと噛み潰しながら、夜空を映すモニターに視線を落としていた】
    【それは悪鬼羅刹の頭目であり、鬼畜外道のデスペラードである、名はドミニク・ガーライン】

    「……いつまでも待たせるじゃねェか、焦らすのが可愛いのは女だけだぞ」

             ・・・・・・
    【死地に焦がれる、永遠の敗残兵達が】
    【今宵の戦場を踏み潰している】

    「さぞかし良いモンなんだろうなァ────────────?」

  • 81ノイン◆fDey8JUvvk25/05/01(木) 20:35:27

    >>78

    次の最善……。はい。その通りです。

    【過去は振り切るもの。ノイン自身、自分にそう言い聞かせている。その通りだと固く頷く】


    【そして次の言葉でまた考え込む】

    希望や理想を、いずれ当たり前の事にしていく事こそ……ですか。

    ……あなたのような方が居て、頼もしく思います。

    【これは一つの感想だ。本心からの言葉でもある。】

    【だが飲み込んだ言葉もある。『図抜けた才覚を当たり前にできると?』だ。】

        ・・・・・

    【自分の伸ばされた才能を鑑みると、そこだけは一抹の不安があった】


    『朗らかな精神を養う事こそ、人は大成する』ですか。素敵な言葉です。

    【話の話題が変わり、ノインもすぐに切り替える】

    お言葉に甘え、少し羽を伸ばします。仲良くは、最大限努力します。楽しみ方は……ご教授いただきます。

    【真剣にそう告げた】


    【深淵の双眸に対して、墨色の瞳だけが2,3と瞬きし】

    ありがとうございました、CEO。

    【形式ばった挨拶、そして頭を下げカミラを見送った】

  • 82ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 20:44:08

    >>80

    【02:13 マウンテンロッソー剣龍】


    【プシューッ……】

    【後方ハッチが開き、奥に佇む虎の目が青く光る……】


    【戦場に似つかわしくないジャズが響いていた……】


    『降下開始まで3,2,1……射出』


    【ガコン!】

    【レールに沿い、サンダータイガーが勢い良く飛び出す!】


    畜生以下の屑野郎共ォ! このジャズが聞こえるかァ!


    【パパパパシュッ!!!!】

    【ド派手にアブソーバーへご挨拶! 開口1番にクラスターミサイルを贈る! 対処しなければこのまま山肌を抉る物量だ!】

  • 83シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 20:51:43

    >>82

    〈キルケー1よりキルケー、エンゲージ。〉

    [copy]

    金龍からワンテンポズラして降下し、コクーンを起動させる。敵のレーダーには9機のシンセイを引き連れた戦車型と見えるだろう。

    騒がしい音をオープンチャンネルで垂れ流す馬鹿の支援の為に、空中で腰部跳躍器を点火させて作戦通り待機位置へ移動する。

  • 84デシレア◆KPwoT407kA25/05/01(木) 20:52:25

    >>81

    ──────というわけでここから先の案内を務めて参るのはこのデシレア・ハッセルブラードと

    「ユスティーナ・ハクリがお相手するわ!!!!」

    【息が詰まるような相手から一転、案内役として現れた人物はCEOより更に年若い面々だった】

    「ねーねーデッシー、それでまずどこ案内するわけ?」

    それは勿論我々の中で今最もほっとなすぽっとにきまっているであろう。……………そう

    \\デカいショッピングセンター〜//

    【2人に促されるように視線を移すと、『WARCO』という大きな看板を携えた巨大な建造物3人の眼前に映るだろう】

    「コスメショップ!イケてるファッション!レストランに何より映!画!館!ティーンエイジャーならまずここを抑えれば間違いないわ!!!」

    …………………うむ、然りであるな!

    「ちょっと待ってなによその間は!?」

    いやー…拙者はべつにあまりここのおめかしや着衣に食いつく程ではないというか…忍者映画は欠かさずちぇっくしているでござるが

    「アンタの忍者趣味とか今は至極どうでもいいんたけど!!?!??」

    【漫才のようなやり取りを交えつつ、ノインをショッピングセンターへと誘っていく】

  • 85アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/01(木) 21:04:11

    >>82

    >>83


    ────────────ギャゴッ、ギャラララララッ!!!!


                     ・・・

    「────────────どうやらご指名だぜ、対処して魅せろ、ジョォ、ナァ、サァァァァァン!!!!!!」


    【────────────瓦礫が、弾ける】

    【バラックを踏み潰し、履帯を転がして車道の真ん中へと飛び出したタンク型のBFは、その上部に搭載された重機関砲と両腕と置換されたミサイルランチャーの砲口を上空へと傾ける】

    【明々とした閃光を迸らせ、打ち上げられた弾丸は、降り注ぐミサイルの雨を薙ぎ払ってゆく】


    『WOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOW!!!!!!』


    【吼える、吼える、無論、一機で無数のミサイル全てを撃ち落とすことなど不可能だ】

    【それで良い、義体のタンク乗りジョナサン・バルガネルラ、アブソーバーきっての砲戦の名手が持つ“瞳”はミサイルの軌道を予見している】

    【全てを撃ち落とせなくとも、味方の機体に当たりそうな弾頭だけを弾けば】


    『GYAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOW!!!!!!』

    「エリアス、お返しだ!!」

    『仰せのままにィ!!我が主ィ!!』


          ・・・・・・・

    【ミサイルは周囲の街にのみ墜落し、爆炎が吹き上がる、惨憺たる光景を背に、巨大なミサイルポッドを背負ったまた別のBFが動き出す、それはドミニクに心酔する狂信徒の機体であった】

              ・・・・・

    【敵襲が取った先手と全く同じ手を返す、背負っているのは、こちらもクラスターミサイルである】


    「ド派手な開戦と行こうか!!カオス、カオス、カオスだ!!もっと戦火を広げろ!!」


    【────────────戦いの始まりは、どうやら、苛烈な爆撃対決であった】

  • 86ノイン◆fDey8JUvvk25/05/01(木) 21:06:42

    >>84

    あ、ああ……。よろしく。ノインだ。

    【あまりのテンションの落差に強化された神経系でも順応が追い付かず、ポカンとしながらも挨拶を返した】

    【そして言われるがままに『WARCO』という大きな看板を携えた巨大な建造物を見る】

    ショッピングセンター……。これだけの規模はそうないぞ。これも癒しのためということかな。

    【感心、そして意味を見出そうとしてつい理屈ぶる】

    だが、あなた方が楽しそうだということは分かる。

    【それは良い事だ。若者とは本来こうあるべきだと撃墜王も考えるだろう……そう思った】


    【ショッピングセンターにいざなわれながら、表情は変えない】

    【だが少しは楽しそうに、そしてこう言われれば嬉しいのかな、と頭を捻り】

    案内よろしく頼むよ、先輩方。

    【折角だからとご同伴にあずかった】

  • 87ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 21:11:31

    >>79

    「いいよ。どこかな?」

     彼女と楽しむための買い物だ。自分の行きたい場所は、次の機会。

     そう思って一緒に向かった先は宝石店で。


    「……けっ、こん?」

     指輪、はわかった。指輪のことまで分からぬほどケイは愚図ではない。だがいま龍影は……結婚指輪と、言ったのだ。

     誰と……? 自分と?

     困惑しながら巡る思考は、しかし自分を遠慮がちに見てくれる龍影によって、否という考えすべてがねじ伏せられた。

     歓喜が全身を覆って。しかし冷静な部分で、問いかけた。


    「……いいの?俺で」

     たくさんの思いがこもった確認だった。

     誰かに夜伽を頼まれたら断れないだろう。

     戦いもきっとたくさんするだろう。


     愛する人が嫌いで仕方ないクロノスとだって、手を取り合いたいという気持ちも強い。

     それにとんでもなく、世間知らず。


     あまり。いや。きっと、夫とするにしても良くない方の人間であると。ケイは客観的に自分を評価していた。


    「龍影は、綺麗で優しくて。それに強くて……俺なんか、誰かにそういうこと頼まれたら絶対断れないし……その……」

     龍影は、ケイにとって己よりずっと大事な存在なのだと、主張するような言葉がたくさん出て。


    「俺にはとっても過ぎた、何を引き換えにしても足りない大事な人。あなたの一番大事な場所に、俺が座っても……良いですか?」

     それでもやっぱり、自分はこの人の特別になりたい。そう願う言葉が、するりと出てきた。

  • 88二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 21:16:28

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  • 89龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 21:17:24

    >>87

    「うん、だからこそ貴方が良い。」

    ぐちゃぐちゃとした想いを全て煮詰めてたった一つの言葉に濃縮した。

    それが龍影の答えである。

    まさか店内でプロポーズを見るとは思っていなかった店員はあんぐりとしていたが、

    〈おふたりに似合う最高のものをこちらでも提案させていただきますね。〉

    と2人の門出を祝った。

  • 90ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 21:20:24

    >>85

    メビィ!


    『ランチャー、射出』


    【ポン!】

    【軽快な音を鳴らし、バックパックから1発の炸裂弾を放つ】



    そしてガトリング!


    【BLAMKLATOOOOOOOOOOOMMMM】

    【1発の徹甲弾が炸裂弾を貫けば、その爆風と圧力に呼応して敵機のクラスターが弾ける!】


    煙幕は!?


    『充分です。NO ONE 射出』


    【パシュッ!】

    【メビの操作により、軽戦車に匹敵するサイズの巨銃からロケットが走り出す!】


    第2幕、開演!

  • 91ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 21:27:39

    >>89

    「……あり、がとう……龍影……!!」

     たった一つの言葉で墨と青の混ざった目が、涙に濡れて、溢れていく。

     ぐちゃぐちゃとしたもの全てをひっくるめてくれた答えで。ケイはとうとう笑い泣きになるしかなかった。


    「す、すみません。俺、男なのに……こんな……!ぅ……! ありがとう、ございます」

     最高のものを、と豪語してくれた店員に涙を見られることを恥ずかしがりながら。ケイはなんとか、数分かけて涙を止めることに成功した。

     ケイに指輪を選ぶ知識なんてない。だからこそ、祝ってくれることが嬉しかった。

  • 92デシレア◆KPwoT407kA25/05/01(木) 21:28:41

    >>86

    「ほら!!!!今日はこの人をめいっぱい楽しませろって先生にも言われてんだからキビキビ歩けエセ忍者!!」

    ござぁ………

    【最新のリップにトレンドのファッション、映画館…だけは本日時間の都合で観覧は叶わなかったが、ノインに思いっきり堪能させることとした】

    「それにしてもノインさんって眼の色が片方ずつで違うのね!ふむ……………」

    あ、要らなくなった眼球があるなら拙者が預かるでござるよ

    「取らねーわよ!!やるとしてもカラコンで済ませるわよ!!!というかその忍者的眼球観絶対引かれるからやめろって前言われてたわよねアンタ!?」

    ちぇーっ……と、次のすぽっとでござる

    \\街角のクレープ屋さん〜//

    【先程の『WARCO』から一転、『ワリオンクレープ』と書かれてあるこじんまりとしたクレープ屋に辿り着く】

    「スイーツショップにも色々あるけど、ユスティーナのイチオシはクレープね!あっつあつの生地とアイスクリームって聞くと一件相性が悪いように見えるけど、これが意外と…いや、かなりしっくり来るのよね〜」

    拙者の好みはさくさくちょこみんとであるな。爽快感がより際立つあの風味…!

    「え、デッシーあの歯磨きコッッ」

    それ以上言ったらその目玉ほじくり出すでござる?

    「ヒャイ」

  • 93ノイン◆fDey8JUvvk25/05/01(木) 21:48:09

    >>92

    凄いな。口紅にもこれだけ種類があるのか。

    流行のファッションも。ふむ、スポーツMIXとやらなら私でもいけそうだ。

    【大はしゃぎすることもなく、節度を守り堪能していく】

    (この街は上手く回っているのだな。)

    ああ、青い方は義眼だ。墨色の方も余りはないよ。

    【余談にも丁寧に返答した】


    ……クレープ……。

    【手元の端末を確認する】

    【"最低限の見栄が張れるお金"は今のノインが動かせる金額だった】

    ふむ……。

    【そしてメニューをじっと観察し】

    なら、このプリンクレープにしようか。誘いを断るのも無粋だ。一つ頂けるか?

    【尤もらしい?言い訳をつけてここぞとばかりに甘味へと走り、購入する。判断が早い!】

    【そして一口。ノインの神経を柔らかで温かい生地の甘さと濃厚で冷たいプリンの甘さが疾走する】

    おいしい………。ああ。あなたたちは、幸福だな。

    【少しだけ口角が上がった】


    それにしてもあなた方は仲が良いな。ヴァルハラテックの風土か?嫌いではないよ。

    それと答えられたらで構わないが……ロスヴァイセのパイロットにはあなたたちは会えるのかな?

  • 94シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 22:05:47

    >>85

    〈ミサイルジャマーを確認。敵本体に損害なし。〉

    [記録開始。隠蔽。]

    8機の随伴は景色に溶け込む。

    〈支援要請まで待機。〉

    狙撃用レールガンを構えたイントルーダーは光学迷彩で文字通り溶け込んだ。

  • 95デシレア◆KPwoT407kA25/05/01(木) 22:21:19

    >>93

    「あ゛ーーーーーーーーーーーっ!!!!!」

    【じゃれている間に決済を止められなかった事に焦り】

    「ちょっと店主!?なにちゃっかり全額取ってんのよ!?まけてあげなさいよ!?大事なお客様よ!?」

    その端末、決済後も請求額を調整出来る類のものである事は既にりさーち済でござる。拙者達の懐は幾らでも空にして良い故、いざ

    【そんなやり取りを交えつつ】

    「…………あー…」

    …………ござー…

    【この『歓迎』において、2人に事前に通達された“禁止事項”は2つ。

    一つは、対象のゲームセンター施設への誘導の禁止。

    もう一つは、対象と“マルタ・アーネル”の接近の禁止。】

    マルタ殿はーーー…そのー……


    「丁度いいわ。私も聞きたいことがある」

    【どうにかはぐらかそうと言い訳を考える2人を遮るように、切れ味と鋭い雰囲気を放つ第三者が現れる】

    「万年生理…!」

    シグレ殿…何用があってここに!?


    「アンタらがヴァルハラテックの恥になってないかヒヤヒヤしていても経っても居られなくなったのよ…それに、“青い月風”が来たとなると私と縁がない話という訳でもないわ。ま、そっちは見当はずれだったけど」

    【濡羽色の髪の少女は、眼前の初対面の人物に視線を合わせる】

    「聞きたいことっていうのは、そのロスヴァイセのパイロットと…こないだの『新型インベイド討伐』の事よ。

    一体何が起こったってワケ?」

    【──────互いに探られたくない腹がある。その事実は、シグレ本人が意図せぬものだとしてもノインの追求の権利を喪失させるに値する問いかけであった】

  • 96ノイン◆fDey8JUvvk25/05/01(木) 22:38:06

    >>95

    【こないだの、と言われた時点で緩んでいた雰囲気が分かりやすいくらい一気に鋭くなる】

    『新型インベイド討伐』については……あなたの場合はCEOか?そこから与えられた情報だけ鵜吞みにしておいた方が良い。自分の最も大切なものを失いたくなければ。

    【事実を伝える。かなり危ない橋を即決で渡る。だが、ここまで直接的に言わねば目の前の濡羽色の髪の少女は引かないだろうとノインは読んだ】

    それと、デシレア・ハッセルブラードとユスティーナ・ハクリはヴァルハラテックを背負うものの一人としてそれぞれ最善を尽くしてくれたと私は判断している。

    【余計なフォローも忘れない】


    ……ロスヴァイセのパイロットには伝言を頼みたいだけだよ、直接会おうとは思わない。

    それすら禁止されているなら引き下がろう。

    【そして追求には妥協案を示し、深入りしないと明言する】

  • 97龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 22:55:52

    >>91

    〈では指輪のデザインなどですが、一般的なものはプラチナリングか10金の合金になりますね。レーザー刻印のオプションで一点ものが…〉

    龍影はこのような経験がない為、ケイと一緒にしっかりと聞いた。

    〈ではお客様のご要望は何かございますでしょうか?〉

    店員の質問に対し、龍影は

    「レーザー刻印というのは?」

    と尋ねた。

    〈はい、レーザー刻印とは、リング内側にイニシャルを入れるのとは別に、外側へ刻印を行うものです。皆さんは花などを刻印なされますね。〉

    「なるほど...花か…ケイはどういったのがいいと思う?」

    一緒になって聞いてくれていた夫にも意見を仰ぐ。

  • 98アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/01(木) 23:01:52

    >>90

    >>94


    『ドミニク、敵が何かを射出したぞ』

    「構わねぇよ、好きにさせてやれ!」


    【砲声が轟く中、副隊長の堅苦しい声色が通信越しに響いた、敵の射出する不明な攻撃が地表へと落下する】


                 ・・・・

    【────────────構わないと、鬼は嗤った】


    (奴らはここの難民を犠牲に出来ねェだろう、街全域を巻き込む様な、派手な火力は使えないンだ。

     あの弾頭が何であれ……直撃しないコースなら、ソイツは火力に寄与しねェ)


    【劇毒の様な性に反して、鬼の思考は冷えて静かだ】

    【それが自分達への直接的な攻撃では無いと分かっていたから、敢えて無視をする、敵の手の内を知る為に】

    【敵の戦い方を吸収する為に、故に、弾頭は金龍の狙い通りの地面に着弾し、弾ける】

  • 99アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/01(木) 23:02:09

    >>90

    >>94


    「────────────ハハァ、ベターだな」


    【スモーク、そして、モニターの一角に見えていた通信画面が途絶えるノイズ、通信阻害(チャフ)だ】


                     ・・・・・・・・・

    【先の渓谷での戦いでもそうだった、自分達もよく使う手だ】


                    ・・ ・・・・・・・

    【────────────だから何も、問題は無かった】

    【通信が掻き消えることによる動揺も、停滞も、彼らには一瞬たりとも発生しなかった】


     ・・・

    「信号弾」


    【大鬼の背負ったグレネードランチャーが宙を睨む、投射された一個の弾頭は、スモークを突き抜けて上空へと舞い上がると、弾けてよく目立つ赤色の光を放った】

  • 100アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/01(木) 23:02:26

    >>90

    >>94


    『『跳ぶぞォ!!』』


    【────────────例えば、それは二機一対の兄弟パイロット、腰から下の多脚をヘリコプターのローターの如く回転させる異端の飛行機影は、一切の躊躇も迷いも無く全く同時にスモークの外へと飛び出した】

    【それぞれが、兄ならば、弟ならばそうすると理解しているから、そも通信をする必要が無い】


    『お、れ、の、頭、の、上、を、飛んでん、じゃ、ねぇぇぇぇぇぇ!デカブツがァ!!コロすぞォ!!!』


    【黒影一閃、スモークを突き破り、空を斬り裂き、サンダータイガーの直前へと飛来する飛行ユニットを装備したスカッド・ソルジャー、それは常に、誰に言われることもなく隊の先陣を切っている】

    【空を己の聖域と信ずる故に空よりやって来た敵対者へと怒号吼え上げる、デントナ・F・ラインベックは粒子サーベルを閃かせ】

    【サンダータイガーの眼前を擦り抜け様に薙ぎ払う】

  • 101デシレア◆KPwoT407kA25/05/01(木) 23:03:31

    >>96

    「……そう言うだろうと思ってたわ。その伝言ってやつも私じゃなくて大人にしなさい。通るかどうかは知らないけど…ったく、ほんとに何があったんだか…」

    【そう言って踵を返そうとするシグレの両腕は、2人の生徒によって捕まれ、退路を阻まれる】

    「なによ」

    シグレ殿ぉ〜?拙者達はいまものすご〜〜〜〜〜〜〜〜〜↑く傷付いたのでござる〜???

    「そうよね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜????ノインさんはちゃんとお喜びにおなりであれせられたのにあぬぉ言い草はないわよぬぇ〜〜〜〜〜〜〜〜??????」

    それに今の時間帯の居住区への侵入、今日は“案内役以外”禁止のはずでござるよねぇ????恥になるのははぁぁぁたしてどっちでござろうなぁ〜〜〜〜〜????????

    「…………チッ。なんで私が…」


    【不本意ながらもシグレが足を運んだ第3の居住区おすすめスポット、それは──────】




    \\\バッティングセンター〜///




    【居住区の喧騒から切り離された一面の緑。それをたわませるように金属バットが空を「ちょっと待てぇえぇぇぇぇえ???!?!!!!?!?!」

    「なによ。私の行きつけの場所になにか文句でもあるの?」

    いやいやいやいやいやいや…拙者も今初めて知ったでござるよこんな辺鄙な施設!?絶対ティーンエイジャー無関係でござるよこの施設!?シグレ殿以外おっさんしかいないでござるよここ!?!?!?!

    「…ハッ。知らないの?困ったら取り敢えず野球捩じ込んどけばいいってアンタ愛読の古文書にも書いてあったわよ?」

    サラッと嘘吐きやがったでござる…!?

  • 102ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 23:09:11

    >>97

    「俺? 俺は……そうだなぁ……」

     刻印という言葉の響きにどうしようかなと悩むケイ。一般的なものでもいいが、特別すぎるのもという気持ちはあった。自分たちはBFパイロットだ。緊急脱出を含めて、紛失時に心を乱すようなものがあると大変……いや、それを含めても、一生に一度の大事なものだ。しっかり考えなくては意味がない。


    「プラチナリングかな。刻印は……困ったな。花でも色々意味があるから」

     どうやら花言葉なども含めて考えているらしい。生真面目にも程がある。パッと龍影ならば桜、と浮かんだが、主張が強すぎるのはあまり似合わないとも思って……


    「……文字、いや、やっぱり模様かな……店員さんのおすすめ、ありますか?龍影にぴったりのもの」

     こういう時は専門家に聞くものだ。 プロが自分より大事な人に合うと思うものを参考に組み立てていくことにした。

  • 103二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 23:09:24

    このレスは削除されています

  • 104シャロン◆8meUu6AaJY25/05/01(木) 23:12:25

    >>98

    >>99

    >>100

    [教本通りですね。]

    〈大佐は耐えるだろうからまだ私たちは動かない。〉

    記録は継続される。

  • 105ノイン◆fDey8JUvvk25/05/01(木) 23:18:33

    >>101

    承知した。

    【大人にしなさい、という助言を受け取り、頷き、この話はヨシとする】

    苦労かける。

    【巻き込まれ不本意ながらも案内してくれたシグレに声をかけた】


    ここは……バッティングセンター?ふむ……折角だ、やってみよう。

    【無碍にするのも悪い、と打席に立ち2,3スイングする】

    【当然の如くバットなんて握ったこともないので素人丸出しのスイングである】

    では、頼む。

    【今度は厚意に預かり支払いを任せ、そしてマシーンが起動……投げられたボールを、縫い目まで蒼の目が捉えている】

    (遅い!)


    【スイングは……空を切った】

    ……中々やる……!!

    【そのまま3,4回と空振りするが徐々に慣れてきたのか、テニスの様にバットを当てに行く動きで快音を響かせていく】

    自分の身体を動かすというのも……悪くはないな……!

    【……凄くエンジョイして1打席を終えた】

  • 106ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/01(木) 23:19:18

    >>100

    早漏は嫌われるぞチンカスゥ!


    【シールドで難なくビームサーベルを受け止めると同時! 右手の甲から放出したビームナックルでぶん殴る! カウンターだ!】

  • 107龍影◆9BZ6kXGcio25/05/01(木) 23:36:35

    >>102

    〈でしたら桜なんてどうでしょう?花言葉が一途なものが多いですし。〉

    「サクラ…山桜とかですかね?」

    店員は龍影の意見に笑みをこぼす

    〈はい、とても素敵かと。お連れの方も刻印されるのは山桜でよろしいですかね?何か意見などございましたら今のうちに。〉

    ほとんど決まりそうであるため、店員はケイにも「一生つけれるのか」と確認した。

  • 108ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/01(木) 23:44:32

    >>107

    「わかりました。では、自分にも同じものをお願いします」

     自分の方にも独自のものをつけようかと一瞬迷って、即座にやめた。確か結婚指輪はペアリングの一種であるという、なんとなく学んだ常識がそのまま活かされながら。

     山桜という花を、後で調べてみようと強く思う。


    『貴方は、一生つけれますか?』

    「はい。お願いします」

     店員にも、緊張はあれど淀みなく答えた。

  • 109デシレア◆KPwoT407kA25/05/01(木) 23:51:17

    >>105

    「へぇ…中々筋が良いじゃない。…というより貴方パイロットなのにあまり身体を動かす機会ないの?企業が変われば常識も変わるのかしら…」

    「あれ筋がいい内に入るの!?最初結構外してなかった…!?」

    「これだからモグリは…バッティングは見た目以上に難しくて、これを本格的なスポーツへと昇華した野球におけるバッターは3割も打率があれば歴史に名を残せるわ」

    そんなシビアな世界でござったのコレぇ!?

    「まぁバッセンは慣れればそこのおっさんでも9割行けるらしいけど」

    「じゃあなんだったのよ今の雑学…!」


    「じゃ…私も1回かっ飛ばしますか」

    【ノインとは別のスペースでマシーンを起動し、バットを構える。経験者故そのフォームは熟練のそれであり】

    「ボールとバットの接触面を意識するのよ!そうすれば思った通りの方向に飛んでくれる…わっ!!」

    【持ち前の動体視力が、発射された球をコンマ単位で見据え…シグレのバットはまるで吸い込まれるようにボールを捉えた】

    【5発、6発、7発───驚くべきは、全ての弾が殆ど同じ箇所のネットを揺らしている事であろう。“慣れればこれくらい出来る”という、ノインへ宛てた手本でもあった】

    「………ふぅ!!やっぱりバッセンで流すのは気分がいいわね!普段から無駄に使わされる頭がスッキリするわ!!!」

    ござーーー…

    「おーーー…」

    【シグレが中々見せることのない晴れやかな表情に呆気に取られる2人であった】


    【時間的にも、バッティングセンターで何度かプレイすれば日が暮れる事だろう】

  • 110アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/01(木) 23:51:56

    >>104

    >>106


    『シィィィィィッ!!』


    【ぐ

       る

           ん

                 っ】


    【スカッド・ソルジャーが捻転する、戦闘機乗りは空を平面でなく立体で捉える、重力から解き放たれ、天地の縛りなど無く機体を翻す、並のパイロットなら嘔吐しかねないその無茶な機動を、20年を戦場で過ごした元戦闘機乗りの空間認識能力は可能とする】

    【シールド表層を擦ったサーベルをまるで軸足代わりに、サンダータイガーの頭上を跳び箱の如く越える3次元軌道】

    【サンダータイガーの拳は喰らえば機体も拉げる程の威力で確かに撃ち込まれるが】

        ・・・・・・・・・・・・・

    【それは先程までデントナの居た空中だ】


    『っどくせェ!』『やりづれぇな!』『あの重装甲!』『隊長のアバドンを相手にしてるみたいだぜ!』『こっちの手は』『有効打は難しいな!』『ならやるべきことは』『粘着と攪乱!』


    【二機一対の空戦機体は、デントナと金龍の交戦の周囲を入れ替わりながら舞う、手にしたマシンガンはサンダータイガーの装甲に対して碌なダメージを与えられないだろう】

    【理解している、だからこそ狙いは一点】


    『カメラアイに』『装甲は『被せらんねぇよな!』』


    【マシンガンを乱射する、否、乱射ではあるが狙っているのは、サンダータイガーのカメラアイである】

  • 111アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/01(木) 23:52:30

    >>104

    >>106


    「さて、敵さんもこれでネタ切れじゃねェだろう、わざわざ俺達が待ち構えてると分かりきってるところに突っ込んで来るんだ」


    【紫煙揺蕩うコックピットで、ドミニクは一時降り止んだ弾雨の隙に、真新しい煙草を咥えながら思惑を巡らせる】

    【スモーク、チャフ、ありふれているが確かに強力だ、クロノス・インダストリーという大企業だからこそ行える奇襲と物量作戦】

    【だが、スモークは通常撤退戦に用いられるべきものだ、闇雲に煙の中を撃ったとしても有効打にはなり得ない】


    「目的は本当に難民救済だけかァ?クロノスらしくもねェ、慈善企業じゃあるまいしよ。

     俺達を殺しに来たんだろう、なら、スモークの中に居る俺達を判別出来る手段も当然持ち合わせてる筈だ」


    【くつくつと、鬼は未だ余裕綽々の風情で嗤う、交戦の音は上空から、デントナ、フランクリン、ベンソン】

    【地上には8機のアブソーバーがいる、ドミニク、ルヴァウ、ヒルマー、アキル、シンドリー、フリー・ボーイ、ジョナサン、エリアス】

                ・・・

    【計11機の駒……そう、11機(>>80)の駒が、この場には居る】

  • 112アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/01(木) 23:52:50

    >>104

    >>106


                 ・・・・ 

    【────────────あと1機】

    【金龍が事前にケイ・サヤギリから聞いていた、警戒すべき筈のあと1機がいない】


    「……チッ、通信が使えない、ジョナサンの観測は期待出来ないか」


    【その機体は、この街が山の麓にあるが故に、その山中の高所に潜むことが出来た】

    【熱源による探知を阻害する遮熱シートを被り、深い山林の奥で、黒々とした対BFロングライフルを構えている】

    【照準はサンダータイガーに合わせてはいるが、デントナらの空戦の邪魔になると、未だ一射目も放ってはいない】


    「目視で戦るしかないな……良いだろう」


    【その狙撃手の名は、時に、都市伝説として語られる】

    【その狙撃手には二つの名がある、“ラインハンター”、ビル・コークショット】

  • 113ノイン◆fDey8JUvvk25/05/02(金) 00:05:37

    >>109

    接触面を……ビーム刃にはない概念だが、そう言われればそうか……!!

    【頷く。そしてまた打席に立つ】

    ふっ!!次……!!

    【フォームは我流だが、理論は少なくとも正しく理解したようで。センター方向に5,6割程度弾き返せる程度までコツを掴んだところで日が暮れていった】


    ……ふう……少し集中しすぎたかな……。

    【多めの汗を拭い、しかし後悔はしていない口調だ】

    と。もうこんな時間だ。そろそろ御暇しよう。世話になった。

    【そして3人に会釈する】

    こうした……いや、何でもない。

    【こうした場でならまた会いたいという言葉は飲み込み】

    【駐機場への案内を頼むだろう】

  • 114二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 00:16:38

    このレスは削除されています

  • 115ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 00:17:54

    >>112

    悪いが本機は顔射NGだ!


    【カシャン!】

    【本来は狙撃する時の観測器……ではあるが、ただの観測機と侮る事なかれ!】

    【タイガーの装甲に使われている特殊合金で形を成すバイザーだ! チンケな豆鉄砲ではびくともしないあの特殊合金“ 九転鑌鉄”が使われたバイザーだ!】 

    【金龍は咄嗟の機転を活かし、副次的に保護ゴーグルとして使用した事で、タイガーのカメラアイを守り抜く!】


    (地面に落ちるまで残り7秒! ならば……)


    【そして、高度計が示す位置を元に、何秒で小蝿を始末すれば良いのか割り出す……】


    (3秒だ!)


    【後ろに回ったデントナへ、シールドを突き刺す!】

  • 116デシレア◆KPwoT407kA25/05/02(金) 00:18:09

    >>113

    「なによ、また来たいんなら来ればいいじゃない。私は歓迎するわよ」

    ちょいちょいちょいシグレどの〜、それって毎度毎度この体制整えなくちゃならないから上の負担がトンでも無いことになるってことでござるよ〜

    「知らないわよ。大体いつもは一般市民にもある程度解放してるってのになんで今日はこんな特別扱いなワケ?向こうも息詰まるわよ」

    「ユスティーナたちに言われても…先生に言って。んで始末書書かされて。出来るだけ長いやつね」

    「なんで苦言呈しただけでそこまで言われなくちゃなんないのよ…!」

    【3人の遠慮のないやり取りは、確かな信頼関係の下に成立している…ように見えた】


    【──────駐機場への案内の最中、ノインを見送るようにカミラが姿を現した】

    本日は我が社を満喫していただけましたか?ところで…シグレさん曰く、マルタさん宛に伝言があるとか。

    事の仔細を把握しているのは、ひと握りの職員と私のみです。であれば…私自ら内容を精査する事こそ最もわかり易い。そうは思いませんか?

  • 117龍影◆9BZ6kXGcio25/05/02(金) 01:05:22

    >>108

    〈でしたら購入手続きに移りますね。〉

    貴金属はクロノスがBF関連で独占に近い状況を作ったため、価値はインベイド落着前から約8倍になった。純金製と見間違う値段であるが、龍影は迷わずに一括決済した。

    〈ではこちらにサインを…はい確かに。では最後にお二人の指のサイズを測りますね〉

    薬指を測られている時に龍影はケイとの出会いを振り返り…

    初対面で自宅に連れていき、G-3で追い込んで、アブソーバーとドンパチして獣狩りをした。…案外ろくでもない、

    とても濃く、瞬きのような6ヶ月。

    「本当に幸せね…」

    龍影はこぼす。

    〈ええ、本当に幸せそうに見えますよ。〉

    採寸している店員にも聞かれたのか。少し恥ずかしくなった。

    こうして採寸も終わり、受取日も決めた二人は仲睦まじく宝石店を後にした。

  • 118ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 01:22:10

    >>117

    「うん……でもずっと、ずっと」

     始めてあった時の記憶は思い返せる。月風のことを知っていて、興味本位でも、自分の世界を広げてくれた人。守られる必要のない人だろうけど、守りたいと思った。時間が経つにつれて、どんな事があっても、殺し合いたくないという気持ちのほうが大きくなった。


    「龍影は、今が一番キレイだ」

     身体という意味ではない。心が綺麗なのだ。


     G-3、アブソーバーと戦った時、邪竜と相対している時の、燃えるような強さをもった心。


     あの星空が綺麗な荒野で己を追い込みながらも、癒やしてくれた。月明かりのような優しさ。


     逆巻の慰霊碑、自分の過去を語る時。ヴァンガードさんという人を思い返す時の。嘗てを忘れないまま、悲しみ。遠くへ行ってしまった人を慈しむことのできる心が。


     ハヤテという少年の才能に共に驚愕し、料理に舌鼓をうち、ちょっとした仕草で自分を誘惑したり……サメ映画だったりを見たりもする、大人らしい経験のこもった仕草が。


    「俺も、今が一番幸せです」

     惚気ているという自覚はあった。けど惚気たって良いと思うほどに、ケイは龍影に夢中で。

     間違いなく、ケイは彼女に心の9割を持っていかれている。

     店員さんは笑顔でそれを聞いてくれた。


    「じゃ、いこっか」

     いちばん大事な人は、手を繋ぐのが好きだろうか。それとも特に何もせず隣り合うのが好きだろうか。

     そう思うこの時がずっとずっと続けさせる努力は怠らない。

     二人で宝石店をあとにしながら、ケイはその覚悟を決める。


     帰ろう、と言いながら龍影に向けたその目の色は……青だった。

  • 119ノイン◆fDey8JUvvk25/05/02(金) 07:16:44

    >>116

    (やはり『表向き』の見学ツアーだったようだな。)

    (だが、それでいい。ヴァルハラの裏を探るのは英雄の仕事ではない……。)

    シグレの提案は嬉しいが、デシレアやユスティーナの言う通りだ。インベイドをぶっ殺しまくって、人間同士特別な配慮をする必要がなくなってから、また来る。

    【英雄としての言葉】

    ……それにしても、遠慮が無い仲なのだな。それは良い。お互いのことを直視し合っている証拠だ。

    【個人としての言葉】


    【そして駐機場への道中、カミラCEOの姿を認める】

    恐れ入ります、ご足労をおかけします。

    【まずは謝辞】

    ええ、御社の風土。朗らかな精神を養われ、大成しつつある方々をよく感じることができました。

    もちろん、それを成すだけの……環境も。楽しかったですよ。

    【次に回答。人を褒めたのはノインなりの誠意かつ事実である。というか本音ダダ漏れである】

    【そして、伝言の件には流石に表情を硬くする。(逆に言えばそれまで自然体だったということである)】

    仰る通りです。……では、傍聴対策として少々お近くに失礼いたします。

    【ゆっくり、護衛等に制止されればすぐさまそれに従う姿勢でできるだけカミラに近づき、そして伝言を伝えるだろう】

    『私たちは最善を尽くした。過去は振り切れ、できなければ立ち止まれ』──以上です。

    【そして離れる】

    【ついでにシグレの反骨精神旺盛さにはお気をつけて、と口に出しそうになったがその程度は承知済みだろうと言わなかった】


    では。

    【もう一度頭を下げ、その場を離れていく】


    【駐機場へと辿り着けば、改めてその場にいた全員に一礼し、コクピットに乗り込む】

    【そして指示誘導に忠実に従って蒼月は離陸、ゆっくりと自治区を離れて行くだろう】

    【あまり速度を出さなかったのは、単純に騒音を気にしてのことだ】

    ……帰ろう。

    【領空を超えた。後ろ髪を引かれる。だが振り切った。蒼月は速度を上げていく──】

  • 120◆KPwoT407kA25/05/02(金) 09:42:39

    >>119

    ……………どんな言葉が出てくるかと身構えておりましたが。あなたは心優しいのですね。

    …ええ、確りと。マルタさんに伝えることとしましょう…それでは。

    【青いBFが領内を離れる様を、漆黒はただ静かに見ていた。そして静寂が──────】

    「ちょっと待ってぇぇぇぇぇ!!!!」

    「ござぁぁぁぁぁぁ!!!!」

    【訪れる前に、喧騒がやってきた】

    「が…学園長!ノイン殿もう行ってしまわれたでござる!? 」

    行ってしまわれましたよ。それで…一体何事で?

    「そういえばユスティーナ達、開発科の子にサイン貰ってこいって言われてたのすっかり忘れてて…!」

    あらら…裏を返せばそれだけ羽目を外せた、という事でしょう。

    【2人のしょうもない忘れ物に眉を緩ませる。先程まで全く以て見せなかった薄ら笑いの仮面は、生徒たちの前では完全に崩れていた】

    ──────彼女には、是非またここに来て貰いたいですね。貴方達の心残りにマルタさんと合わせられなかった心残り…そして、私自身。

    最初は“彼”の真似事に終始する、いけ好かないイミテーションとばかり思って腸が煮えくり返るようでしたが…案外中身はかわいいものでした。


    【だがそれは】


    思わずその青を引き裂いて、ぐちゃぐちゃにして。墨だけを露わにさせてみたいと欲が出るくらいには…いけませんね。既に“代わり”はいるというのに…壊してしまいたくなるから遠ざけているのに……………あぁ、欲しい、欲しい、欲しい………!

    【口角が歪む。仮面の喪失は────彼女の根幹を形作る、狂気の噴出をも伴うものであった】

  • 121龍影◆9BZ6kXGcio25/05/02(金) 09:48:10

    >>118

    「あ。」

    龍影はケイと仕上げなければならない書類の色々で思い出した。自分のようなアウトサイダーは戸籍がない。桜空のものがあるが、これは証明出来る桜空その物が無いため、書類上はジェンドゥになっている。

    「ケイ…その…言いづらいんだけどさ…私…婚姻届書けないんだよ…戸籍がないから…」

    逆巻に頼るか?でも迷惑かも…

  • 122ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 10:07:13

    >>121

    「ああ……戸籍……!!」

     そういうものがあった!とケイは思い出した。パイロット証明以外にも必要なもの。

     『ないと、とても面倒になる』というものということを、ケイはカンナからしっかり学んでいた。


    「じゃあ一緒にカンナさんへお願いしに行こう! あの人、俺の戸籍もずっと前から保管してくれてたんだ!」

     ケイは地下水道ぐらしだった影響で、本来なら戸籍がない。その上に父も母もいないから、身元も証明できるものがなかった。

     だが生まれた時点のものが偶然とはいえ逆巻重工に残っていた。……父親と母親の欄に名前がない、抹消されたものだったが。

     それを利用して、逆巻カンナはケイ・サヤギリを『両親が死亡済みの孤児』として新しく登録し直したのだ。


    「カンナさんは恩を仇で返す人じゃないよ。問題が起きた時はすっごい厳しいけどね」

     実際、頼めばカンナは快諾するだろう。

     ――――私にとって弟みたいなケイを一生幸せにしてくれるなら、望むところだよ。と。

  • 123アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 10:38:15

    >>115


    【ドミニクのアバドンと戦っているかの様────────────飛び交う兄弟はそう例えたが、成程、それは確かに言い得て妙】

    【彼らにとってはよく知り得ている、堅牢な鋼の城、小口径の弾頭がカツカツと弾かれて行く甲高い金属音】

    【もしアバドンに相似する重装を備えているとして、厄介だ、これを容易く突破出来る様な火力を有するBFはアブソーバーにそうはいない】


    『『ケッ!!』』『面倒くせぇな!』『面倒くせぇが!』


     ・・・・・・・ ・・・・・・

    【そうはいないが、やり様はある】

    【例えば、装甲の一点のみを局所的に狙うという手、例えば、デントナのスカッド・ソルジャーが持つ粒子サーベルならばまともに刺されば有効だろう】


    【そして例えば、スラスターの噴射口を狙うという、手もある】


    【二機一対の多脚BFは、立ち位置を入れ替わりながら跳び交わす変則的な空中軌道で以てサンダータイガーの機影を観察すれば、その垣間見えるスラスターの口に向けてマシンガンを撃ち込んだ】

  • 124アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 10:38:27

    >>115


    【まるで背に目でも付いているかの様な的確な奇襲、突き出されるシールドを、されどデントナは】

    【再びの捻転軌道、バレルロール、ガヅヅッ……とその腕をシールドの切っ先が掠める破砕音を響かせながらも、それは装甲の表皮を削り取るに留まった】


    『────────────空、は、お、れ、の、領、域、な、ん、だ、よォォォォォ!』


     ・・・・・・・・・・・・

    【二度も負けてはやるものか、憎悪とも思しきその激情は、先日、空で男を叩き落としたある少年パイロットにも向けられている】

    【彼の機体と比べれば、この重装BF、火力、装甲面そのどちらでも上回ってはいるだろうが、機動力は幾らか鈍い】

    【スモークは眼下に、されど未だ明瞭な視界の広がるこの空中であれば、相性は優勢にあると言えた】


    『コロすぞォ!!』


    【突き出されたシールド────────────シールド、そのものに、粒子サーベルを突き立てる様に振るう】

    【武器庫の様なBF、その武器の一つを、まずは奪うべく、だ】

  • 125ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 10:50:31

    >>123

    >>124

    【音楽が、人の心を震わせるジャズが、そのリズムが最高潮に達するにつれ……そのトランペットの音階が凱旋を祝うかのように昂るにつれ……そのドラムのビートが心臓を奮い立たせるかのように速まるにつれ……金龍の操縦スキルに磨きが掛かる!】


    ハハハァ! そんな短小包茎で何を貫くってんだァ!?


    【シールドは、当たれば御の字!】 

    【当たらなければ……そのままの勢いでスラスターを吹かすのみ!】


    ちょっとはパブでシゴいてもらいなァ!


    【BZZZZZZZZZZZZZZZZ!!!!!!!!!!!!!!!!】

    【機体をジャイロボール内のコマのように捻る! そして即座に反撃! 周囲に外装バルカンをお見舞いだ!】


    『地面との衝突まで残り5秒』


    りょうかーい!!!!!!!!

  • 126シャロン◆8meUu6AaJY25/05/02(金) 11:11:31

    >>112

    〈まだ狙撃手は動かないか…〉

    ある程度、相手方の狙撃位置に目星は着いている。だがピンホール出来るほど絞り込めていない。耐久か…

    [焦らしは隊長が1番得意ですからね。]

    [オープナー、口を慎め。]

    [オープナーよりキルケー3。すいません。]

    〈相手は光学迷彩を使っていないのが確かだ。指でも動かしてくれたらカウンターできるが…〉

    シャロン以外は皆、金龍を撮影している。

  • 127龍影◆9BZ6kXGcio25/05/02(金) 11:32:51

    >>122

    「カンナちゃんに?!…これで名実共に私も逆巻かぁ…あ、もしそうなるなら整備長と望月の班はどうなるの?それにアウトサイドの守備もまだ完璧じゃ…」

    そして思い出す。逆巻守備隊の出向制度を

    「…ケイ、ありがと。じゃあお願いしちゃおうかな…」

    アズマに言われた、『嫁入りならお前も逆巻になるのか。』がまさかほんとになるなんて。

    龍影はほんの少し、涙で視界を潤ませた。

  • 128アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 12:29:36

    >>125

    >>126


    『ジャカジャカと!』『耳障りに掻き鳴らしやがる!』『砲の音!』『火薬の弾ける音!』『機械の交錯音!』『鋼鉄の融解音!』『『それが戦場の音だ!楽器の演奏ならジャズバーでやってろ!!ク ソ ガ キ!!』』


               ・・・

    【インベイドが飛来して20年、彼らが戦場で過ごした年月であり、経験値】

    【どんな戦場であれ共通する理がある、先に平静を失った者が負けるということ】

    【故に理解している、この重装BFのペースに乗ってはいけないということ】


    【二機一対のBF“ジェミニ”のやることは、理屈の上では至極単純だ、距離を取り、只管に周囲を飛び回り、サンダータイガーが覗かせるスラスターを狙い撃つ、彼らはそれがアブソーバーの戦術に於ける自分達の役割だと知っている】


    『いつまでも』『飛び回れるかァ!?』


    【────────────消耗させること、牽制すること】

    【あれだけの機体性能を突き動かすのに、消費される粒子量はタダでは無い、無限に動ける機体など存在しないし、弾が尽きればそれまでだ】

     ・・・・

    【運動性能はこちらが上、ジェミニの立体軌道は、スモークに巻かれぬ明瞭な視界の中では常に、前後、左右、上下より距離を取ってサンダータイガーを挟撃し続ける】

  • 129アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 12:29:52

    >>125

    >>126


           ・・・・

    『うすらデケェ百貫デブが!空中で俺に勝てると思ってんじゃねェ!!』


                 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・

    【────────────重ね重ねになるが、空は彼らの本領だ】

    【サンダータイガーの機動性は確かに、その重装に反して破格と言える、並大抵のBFならば置き去りにも出来るだろう、その説得力がある】

    【だが、ことシンプルな“速度”という一点に於いては、それに特化した機体に勝ることは無い】

    【スカッド・ソルジャーが装備した飛行ユニットは、サンダータイガーと比べればただのありふれた量産型に過ぎないその機体に、デントナが欲して止まない空戦能力を与える】

    【サンダータイガーの急加速は、それ以上の速度を有するデントナ機の急加速、急上昇によって阻まれ、反撃に撒かれるバルカンのバラついた弾道は3次元的な軌道によって躱される】


                       ・・・

    【また繰り返すが、インベイドが飛来して20年、彼らが戦場で過ごした年月であり、経験値】

    【戦いとは、如何に相手を己の得手とする舞台に引き摺り込むかによって決まる、スモークによる連携の途絶、視界の遮断……金龍の選んだ初手は好し、されど】

    【スモークが届いていない、アブソーバーきっての空戦の怪物達が支配する空中で戦い続けるという選択は、愚策であると言わざるを得ないのだ】

  • 130アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 12:30:20

    >>125

    >>126


    「……スモークが掃けねぇな」


    【アバドンのコックピット内で、ドミニクは耳障りなジャズの轟く中、依然足を組みながら思惑に耽っていた】

    【風は吹いている、上空では戦闘が起こっている、スモークがいつまでもこの地上に留まり続けているという状況は、同じ手をよく用いる彼らにとって不可解であった】

    【────────────ただの煙ではない、と、結論付けるのにそう時間はかからない】


    「スモークに似せた何かか?軍の最新兵器か、だが視界と通信に制限がかかっている以外には、特別なところはねぇ。

     成程、最近のクロノスはこういう手を使うのか……ンハハハハ、面白れぇな」


    【その上で、嬉々とする、ドミニク・ガーラインは未知を歓迎する】

    【混沌の信奉者、戦場を生き甲斐とする怪異、永遠に敗残を続け、殺しの手段を吸収し続ける】


    「技術は進歩する、戦争は進化する、殺しの手段は多様化する……たまらねェよな、これが戦場の醍醐味ってモンだ。

     早く来いよクロノスの若造よぅ、この爺に“最新”を見せてみろや……!」

  • 131ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 12:36:52

    >>127

    「アウトサイドのみんながどうするかは、自由にできるはずだよ……皆で話し合って決めてね」

     逆巻でも良いし、今のままでも良いんだよと。ケイは優しく言葉を添えた。

     何より、カンナにとってヤマト班長には負い目もある。自分の意志で去った人を、同意なく無理やり元鞘に組み込むことは、あまり良いことではない。


    「カンナさんなら皆が望んだことを、可能な限り叶えてあげられると思う」

     ケイにできないこと。ケイは知らない制度。だからこそ、全員で考えて決めた決断をケイとカンナは尊重するだろう。


    「任せて……っていっても、俺は何もしてないんだけどね。今あるのは龍影がずっと生きて、繋いで。頑張ったから……こうできたんだから」

     恥ずかしそうに頬をかきながら。誇るべきは自分ではなく、頑張った彼女の方だと言って。


    「何か一つ誇っていいなら……俺に、カンナさんって縁があったことを誇るよ」

     それくらいは許されるだろうと、己も少しだけ誇って。涙で滲む目をした龍影と優しく、歩いていく。


     全ては、つつがなく。穏やかに。龍影達が望むように進むだろう。

  • 132シャロン◆8meUu6AaJY25/05/02(金) 12:42:48

    >>128

    〈そろそろか。キルケー1よりチェリーとラムダへ。支援開始。〉

    [copy.]

    背負っている識別偽装器を取り外し、地面に設置した。

    2機の影が煙に隠れるように這い飛ぶ。

    目標は奇っ怪な2機1対のBFである。

    レーダーに姿の無いコンペ落ちの新型は軽々と、そしてピタリと同調飛行をして近づく。

  • 133ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 12:47:14

    >>128

    >>129

    『残り3秒』


    【サブアームが持つシールドで周囲の小口径を弾き返す中、メビが最終警告を流す!】


    ちぃっ……! 1秒オーバーか……!


    『ミサイル、ランチャー、射出します』


    了解!

    どうやらセットリストを変える羽目になったようだな!


    【KABOOOOOOOOOM!!!!!!】

    【KLATOOOOOOOOOM!!!!!!】


    【肩部から放たれたミサイルが! 背部から放たれた炸裂弾が! 向かい側から飛び出す弾丸と衝突! タイガーとその取り巻きとの間に新たな煙幕を生み出す!】


    テメェらとのセッションは後回しだ! 

    そのままステージから上がっていきな!


    【シュウウウウウウウウウ!!!!!!】

    【スラスター全開! 姿勢を正しながら煙から煙へ移る!】

  • 134シャロン◆8meUu6AaJY25/05/02(金) 12:49:31

    >>133

    〈お疲れのようですね、大佐。其方に2人回します。空は気にせずに。〉

    どうもインベイド戦よりもストレスが高いようだ。金龍には背中を誰かに預けることも覚えて欲しいシャロンであった。

  • 135ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 13:01:24

    >>130

    『NO ONEから最新データを確保。前方に2機、雇われた小石です』


    了……解!!!


    【猛虎、駆ける!】


    良い子はそろそろ──


    【ガシィッとそれらのコックピットコアを掴み、最高速度を維持したまま山に突っ込む!】


    ──おねんねの時間だぜ!!!


    【ドッゴォン!!!!】

    【コックピットコアは1番強固に造られている。BFである限り共通している特徴である……】

    【ならば、一線に向かう怪力で壁に衝突させるとどうなるか……】


    発勁……なんちゃってだけどな


    【結果! コックピットコアだけが、山にめり込むのだ!!! 虎が無法者の心臓を穿つのだ!!!】

    【この間、僅か3秒!!!】 


    さてと……まだまだコンサートは始まったばかりなんだ……楽しまなきゃ損だぜ?


    【虎の唸りが大きくなる……青い虎目はまた黒煙に溶け込んだ……】

  • 136ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 13:03:36

    >>134

    今ここで人数把握されると怖いが助かる!

    要救助対象から敵を引き離しているが、アンクたちはどうなった!?

  • 137龍影◆9BZ6kXGcio25/05/02(金) 13:12:45

    >>131

    「確かにそうだね…じゃあカンナちゃんに戸籍の方は任せて…あ、整備長に結婚するって伝えないと…」

    携帯をストレッチジーンズの尻ポケットから取り出して電話をする。

    『おお、王か。望月のコックピット周りの調整ありがとな。慣らしのデータと比べてお前の欲しい値がわかった。』

    「いやいや、整備長の腕があってこそだよ!あ、そうそう。ケイと結婚することになったから。よろしくねー」

    『おう……やっとか、ひとまずはおめでとう。と言っておこう。それとどうせ今、隣に坊主が居るんだろ?アイツにも聞こえるようにしてくれ。』

    龍影は携帯のスピーカーボタンを押した。

    『大丈夫だな?よし。坊主、その意思に迷いは無いんだな?「ケイの返答を静かに聞いてから」…そうか、わかった。まぁ、何だ。"俺たちの龍影"をよろしく頼む。それと龍影!《ケイ》に苦労かけんなよ!』

    そう言って電話は切れた。

    「…整備長…」

    父親のように慕うヤマトから背中を押された龍影は溜めていた涙を零した。

  • 138ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 13:31:10

    >>137

    「……っ」

     龍影が携帯を出した時に、全てなんとなく察した。報告が行くのだろう……龍影にとって父に等しい、あの人の元へ。

     明るく嬉しそうな彼女の声が聞こえるうちに、緊張が高まり。スピーカーのボタンが押されたことで頂点に達した。


    『大丈夫だな?よし。坊主、その意思に迷いは無いんだな?』

     声が、聞こえた。頼り甲斐のある、男の声。

     自分にとって最も大事な存在を、お前に任せて良いんだな?と試しているようにも聞こえた。


    「……はい。俺は、龍影を絶対幸せにします。何があっても彼女を俺より一秒でも長く生きさせて。そして……二人で、絶対幸せになります! だから、ヤマトさんも……いや、お義父さんも。どうか、一緒に協力してください!」

     息を吸って、吐いた後に出した言葉は決意になった。電話越しでありながら、ケイは頭を下げた。

     彼は彼女と血の縁があるわけでもない。だが、ケイにとってヤマトという男は龍影の父親で。自分にとってもこれからの義父なのだ。


    『…そうか、わかった。まぁ、何だ。"俺たちの龍影"をよろしく頼む』

     その返答に、ヤマトさんがどう思ったかは。ケイにはわからない。

     ただ、その後に龍影に語りかける言葉と、彼女の涙が……及第点は取れたのだろうと。ケイに思わせてくれた。

     龍影の涙と裏腹に、ケイは緊張と安堵の連続で疲れたのか近くの壁で背を預けて息を吐いた。

  • 139龍影◆9BZ6kXGcio25/05/02(金) 14:06:44

    >>138

    「整備長は口下手だけどちゃんとケイを認めたと思うよ?…それはそうと、整備長は私のお父さんじゃないんだけどな…」

    龍影は笑みを浮かべた。

    ケイからしてみたら整備長と私は本当の父娘に見えたのだろう。

    「今だから言えるけど、父さんは桜空で管制に居たんだよ。私がBFになったのは家に全然居なかった父さんの声が聞きたかったのもあるの。」

    桜空の誇りあるBF管制官。同期の管制候補が閉じた死体袋の姿。ありがたい事にその死体袋を見ることなく滅菌された。

    「じゃあ格納庫に行って改めて報告しよっか。」


    望月、蒼風改格納庫では龍影とケイの結婚報告をヤマトの口から話された。

    「姐さんが結婚?!明日は雪ですか?!」

    「馬鹿言え、雹が降るんだよ。」

    やいのやいのと騒いでいると。

    「じゃかしい!機械油まみれで式に出れねぇ俺たちは祝儀を包むんだよ!1人につきピン札5枚だ!」

    と整備長は一喝した。

    「了解ですおやっさん!」

    整備士は皆ピン札の用意を始めた。

  • 140ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 14:26:58

    >>139

    「わかってるんだけど、どうも、ね……でも良かった……すっごい、今嬉しいよ」

     苦笑いしながら、ケイは龍影の過去をまた一つ知った。


    「……うん。ありがと。龍影のお父さんを知れて、本当に良かった」

     彼女には癒えない傷がとても、とても多い。それらを癒せるなどと思うほど、自惚れはしなかった。

     ただ、彼女が傷を抱えながらも前に歩けるように……蹲った時、一緒に立ち止まってあげてやりたい。

     共に在ること。それが、ケイの望みだから。


    「一緒に行こう……電話した手前、またかって言われそうだけどね」

     それが、少しだけ恥ずかしかったが。些細なことだった。

  • 141シャロン◆8meUu6AaJY25/05/02(金) 14:48:12

    >>136

    〈ワルキューレが警護しながら推定戦闘区域外へ移送中です。撤退連絡が入れば引きますよ。深入りは敵に食われます。〉

    《フラッグの癖に戦域情報の処理もできていないのか…あの複座は飾りなのか?》

    《シャロン、所詮大佐は対人の場数を踏めていないお坊ちゃんなのですよ。そこまで求めるのは酷です。我々でそこを補助しましょう》

    所詮は七光りだったということなのだろうか。

  • 142アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 15:14:00

    >>136

    >>141

          ・・・・・

    『チッ、この火薬ダルマが……!ユース・ブラザーズ!!』

    『おい!こら、デントナ!』『面倒臭いからってこっちに押し付けんじゃねぇよ!』『ジョナサンじゃねぇんだ、弾幕を撃ち返すなんざ門外漢だぜ!』『やってやれねぇコトはねぇがな!』


                ・・・・・

    【雨、雨、嵐、火薬の波は退きながら撃つ、弾幕を張りミサイルは空中で弾けさせ、その爆炎で他の火薬を巻き込む】

    【熱波が装甲を叩き付ける、響くアラートは機体外表部の熱が閾値に達しつつあることを示し】

    【されど吹き荒ぶ弾薬の風の中、三機の空戦BFは煤けた機体を晒しながらもそれを擦り抜けた】


    『……もう少し消耗させたかったが、仕方ねェ、ここから先は地上部隊か……!』


    【眼下へと離脱していくサンダータイガーの機影を舌打ちと共に見送りながら】

    【────────────スモークの中へは突っ込めない、それは無闇な深追いだ、地上には、地上の強者が待ち構えている】

  • 143アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 15:14:12

    >>136

    >>141


    『────────────イィィヤァァァァアアアアアアアッッッッ!!!!』


    【視界を妨ぐ人工の白煙、通信装置すら機能しない無明の闇の中で、一切迷い無くサンダータイガーの懐へと跳び込んで来る機影が一つあった】

    【それは、サンダータイガーがアブソーバーに属する二機のデスペラードを屠った直後の出来事】

                                ・・・・

    【響いた轟音のみ糧にして彼の位置を特定した、アブソーバー地上最速の機体だった】


    『チェェェェェェェイッッッ!!!!!!』


    【ホバリングユニットを脚部に装着したSHINONOMEが構えるのは、背部に噴出口を搭載した、柱の如き金属塊】

    【速度と質量、それは単純明快な破壊力を齎す、一切迷い無く振り下ろすのは】

    【接近戦のスペシャリスト、下半身不随故にBFを第二の肉体として操るサムライ、アズマ工業の元テストパイロット】

    【“アキル・ナカトウ”と言う】

  • 144ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 15:17:31

    >>141

    レーダー越しだけじゃなくて本人たちからも直接確認してみたかっただけだ!


    【BLATATATATATATATATATATATA】

    【アブソーバーの周囲をぐるりと回りながらガトリングを鳴らす!】


    あいにく、俺が倒したBFはどれもこれもアブソーバーと比べりゃ一歩劣る腕前だったんだ!

    不慣れに見えるのもそれが理由だ!


    【パパパパパ!】

    【クラスターミサイルも急上昇! 後に頭上を降り注ぐ!】


    グサグサ上司の心を突き刺すんだったら、後で聞くから今はやめてくれよ!

  • 145シャロン◆8meUu6AaJY25/05/02(金) 15:25:27

    >>142

    その煙幕の中からジャングルブラッグの装甲色をした2機が発条仕掛けのように飛び出してくる。

    腰構えの固め撃ちでその2機は57mm突撃砲を2機1対の兄弟機へ向け撃つ。

    [ラムダ、離れないでよ。]

    [怖気ないでよ、チェリー。]

    義体に改修した2人は双子より深い共鳴で連携をとる。

  • 146ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 15:37:21

    【遅い】
    【金龍の視界には、一滴一滴の雨粒が、捻りながら前進する弾丸が、機体頭上から風切り音を響かせる金属塊が、全力で走るカタツムリのように見えた】
    【遅い】

    (……ったくあんなどデカい猿叫を聞かされたら誰だって身構えるもんだろだがこの武器の角度とっておきはまだ使わなくて良さそうだな)

    メビ
    キャルッ!

    【QWEEEEEEEEEN!!!!!!】
    【大佐の早口言葉に、メビはリニアガンで答えた! 狙った先は金属塊の腹!】

  • 147ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/02(金) 15:47:29

    >>62

    【どれくらい時間が経っただろうか。流石に疲れも回復し、意識が明るくなり始める】


    (あれ……寝てたか…)


    【薄いベールを掛けられた視界にはリビングが映り込んでおり、寝室でないことがわかる。とするとここはソファの筈。確か彼女の、ウルヴィのシャワーを手伝って──】


    (ウルヴィさんは………ん?)


    【先程までを思い起こし始めた途端、鮮明化していく意識が違和感を知らせる】

    【ソファの柔らかさではない。もちろん枕でもない】


    「えっ……」


    【揺らぎを正した視界に、彼女が映り込んでいた】

  • 148ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/02(金) 16:10:16

    >>147

    「おはよ」

    【彼の声に気がついて、ウルヴィは膝…より正確に言えば腿に乗せた彼に視線を落とした。それなりの時間、早すぎるわけでも遅すぎるわけでもない覚醒だが、もう少し休んでいても構わなかっただろうに】


    【目を覚ましたランセルに対して、自身を棚に上げた思考をするウルヴィ。衣類などを挟まない直での膝枕によって、ランセルの頭部にはダイレクトに肌が触れているのだが、ウルヴィはそのことを全く意識していないらしい】

  • 149ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/02(金) 16:17:36

    >>148

    「ぁあーー……えぇ?」


    (自分は疲れて、ソファに横になって…なんで目を開いたらウルヴィさんが?)


    【寝起きの思考回路が、頭の下のものを。今この現状を導き出す】


    (膝枕されてる?)


    「えぇと…お、おはよう…ございます?」


    【先程から思考にも言葉にも疑問符が付いてくる。膝枕なんてされた事は初めてだし、それ以上にウルヴィさんに迷惑をかけているのでは?と考えが回りに回って動けない】

  • 150ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/02(金) 16:26:52

    >>149

    「…大丈夫?」

    【目を覚ましてからも彼はどこか上の空に見える。やはりまだ疲れているだろうか。寝ぼけているだけであれば構わないが、訊いたみることにした】

    【まだ疲労が残っているのであれば、このままでも構わないだろう】

  • 151アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 16:32:02

    >>145

    >>146


    『『なんだァ!?』』

    『新手だ莫迦共!!』


    【予想は出来ていたことだ、敵地に単独で跳び込む間抜けはいまい、当然、クロノス・インダストリーは仲間を引き連れて来ている】

    【煙幕から飛び出す二つの機影、それは奇しくも、二機一対のジェミニへと接敵を目論む】

    【成程、その意図は】


    『勝負する気か!』『俺達と!』『舐められたモンだなベンソン!』『不愉快だぜフランク!』


    【不愉快と罵れど、兄弟は嗤っている、突撃砲の弾頭が鼻先を翳める一瞬、ジェミニは同時に左右へと散開】

    【飛び上がる二機の機影を、挟み込む様に円の軌道を取った】


    『────────────ルルルルルルァァァアアアアアッッッ!!!』


    【その中心を、尾翼を搭載したスカッド・ソルジャーが突っ切って落ちる】

    【ラムダとチェリー、二機の間を丁度斬り裂く様に】

  • 152アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 16:32:13

    >>145

    >>146


    【加速して振り下ろされる金属塊に衝突する、金属塊よりずっとずっと小さく軽い砲弾は、至極当然の理屈として、覆し難いその質量差により叩き落とされる】

    【地面を穿ち抜く爆発音、次瞬、SHINONOMEはまた前進する】

    【衝突の反動で跳ね上がった金属塊を、手首を返しサンダータイガーの前面装甲を“カチ上げる”軌道で以て】


    『何だよぅ、賑やかなのが好きかと思ってよぅ!折角そっちに合わせてやったってのによ、騒音野郎!』


    【────────────その衝突音は、通信の効かぬ闇の中で、敵の位置を報せる貴重な轟音として響き渡る】

    【サンダータイガーのレーダーには映り込む筈だ、先程まで静止していた地上の機影が、一斉に蠢き出す様が】


    『────────────ご挨拶だぜぃ、初めましてぇ?

     俺達がアブソーバー、とっくの昔の敗残兵、三途の川の渡り損ない共さ、殺して見ろよ若造よぅ……!?』

  • 153ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/02(金) 16:34:35

    >>150

    「大丈夫……ですけど」

    「ウルヴィさん…足辛くありません?」


    【とりあえず、ずっと頭を乗せたままは悪いと思い身を起こそうとする】

    【自分を思ってのことなのだろうか?いや、膝枕なんてそうとしか考えられないが…】

  • 154ラムダ◆8meUu6AaJY25/05/02(金) 16:49:49

    >>151

    《教本通りね。》

    《堅実なロッテでの誘導と死角からの遊撃。》

    《でも運動性はそこまでね。》

    フワリと鏡合わせのようにフェイカーは翼付きのソルジャーからの攻撃を躱す。

    ソルジャーのパイロットが睨むモニターにはラムダとチェリーの駆るハーディマンは輪郭がジラつくシンセイとして映っているはずだ。それがクロノス系BFの識別信号を基準とした画像補正。

    《3対2、少し不利ね。》

    《ラムダ、私に合わせて。》

    2機のフェイカーは"わざと"外付けの飛行ユニットを取り付けた陸戦機のようにアンバランスな飛行をする。

    片方が57mmを撃ち、もう片方がリロードする。兄弟よりも息のあったカバーである。

    ここまで、この二人の間で声帯を震わせて発話する行為は行われていない。

  • 155ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/02(金) 16:50:33

    >>153

    「ない」

    【何故そんなことを聞くのか分からないという様子で答える。BFでの無茶苦茶な挙動にすら耐える身体は、5〜6kgとされる人間の頭部などあってないようなものであり、ついでに言えば座りっぱなし程度で疲れることもない】

    【最も誰も彼もがそうというわけではなく、ウルヴィの感性が麻痺してしまっているからというのも多分にあるのだが】


    「寝てても、いい」

    【身を起こしかけた彼を静止はしないが、まだ横になっていても構わないとも伝える。その無表情はどちらを選んだとしても、苦言を呈することは無いだろう】

  • 156二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 16:55:13

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  • 157ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 16:57:29

    >>152

    そうか


    【SHINONOMEが接近するのに合わせ、タイガーの方からも接近する】

    【剣ではなく拳の間合い、敵機の手首を掴んでから反撃する準備を済ませる】


    テメェはノイズだから退場してくれ

  • 158ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/02(金) 17:02:05

    >>155

    「そうですか…兎も角、ありがとうございます」


    【彼女が何を思ってこうしてくれたのかはわからない。でも、この行為自体は何だかとても嬉しい】


    「………では、もう少しこのままで…」


    【恥ずかしさを微笑みで誤魔化しながら、起き上がるのをやめた。あと少し、ちょっとだけ、彼女に身を預けていたいと思った】

  • 159ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/02(金) 17:33:51

    >>158

    「…ん」

    【礼を言われるほどのことはしていないと、小さく横に首を振る】


    「わかった」

    【了承したウルヴィは、微笑んだ彼の頭を慈しむように撫でる】

    【正直なところ、自身でも何故こうしているのかを言語化できないでいた。したくなったから、以上の理由は未だに見つからない】


    【ふと、無防備な彼の首に意識が向く】

    【本当に、デスペラードに気を許しすぎではないだろうか。こんなの簡単に、首を折れ──】

    【今、何を考えた?生温い穏やかな思考に、冷や水が被せられた感覚がした。突然過ぎった鮮明なイメージが、胸を掻き乱す】


    (『そのため』じゃない)

    【思考を追い払うように何度か首を振る。それはしたいことじゃないと否定して、したくなった事に、髪を梳く感触に意識を集中する】

  • 160ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/02(金) 17:54:13

    >>159

    【冷たい意思に気付いたのか気付いていないのか。ランセルは身を任せたまま】


    「…オレの髪、気になります?」


    【目を瞑りながら、ふと気になった事を聞く。何か手慣れているようなそうでないような手つきで梳かれる髪。一応、髪質にはそこそこ気を遣っているつもりだが…】

  • 161ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/02(金) 18:10:12

    >>160

    「えっ、あ、うん」

    【意識を絞っていたウルヴィは、やや珍しく慌てた様子で言葉を探す。考えていたこと故に、誤魔化さなければと思ったのかもしれない】


    「…きれい、だと、思う」

    【彼の澄んだ色の髪を手にとる。色素が薄いのは同じだが、自身の濁ったような灰色とは似ても似つかない】

  • 162ラバー◆m3XwMsEekQ25/05/02(金) 18:13:12

    【賢人会議の皆様へ

     わたくし、North Argleton Arms Systems に所属しているラバー・メタルと申しますの

     早速ではございますが、貴方達の有するUNBFを我々の親企業でもあるNorth Argleton LTDの荒野を大々的なプランテーションに農耕する企画に運用させていただきたいですの!

     硬い土もBFの力があればなんのその!精密動作性もわたくしの保有するセバス……失礼、UNBFを通して理解してますわ!

     しかもインベイドの侵略に対してもUNBFの素晴らしい戦力があれば攻略できると信じていますわ!

     これを機にぜひ!NAのために貴方達のご助力をお願いしたいのですわー!】

  • 163ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/02(金) 18:23:13

    >>161

    「綺麗…ありがとうございます」


    【再度礼を言う。何度か言われた言葉であるが、彼女の口から聞くそれはとても嬉しい】


    【自分の髪を開けた視界に入れる】

    【気にかけてはいるものの、好きではなかったこの髪。育った環境が由来のこの色も少し好きになれた気がした】


    「……思えば少し似ています?」


    【自分の目には銀髪にも見える彼女の髪。同じ色味の薄い髪。触れようと手を伸ばしかけ、女性の髪はデリケートだと理性が忠告する。そして動かしかけた手を止めた】

  • 164マルタ◆KPwoT407kA25/05/02(金) 18:33:09

    わぁ…!
    「とーうちゃーく。マルタちゃんは初めて来るんだっけ?青天市街」
    【ミカエラとマルタがまず向かったのは、人自連領内でも最大の規模を誇る都市、“青天市街”である】
    はい…『居住区』とは全然違う………あ!
    【マルタが指さしたビルの看板には『ヴァルハラテック』と書かれており、それが青天市街支部であることは容易く想像できた】
    「いろんな所が支社並べてっからねぇ…ここじゃあウチもあのビル一軒くらいの地位しかないって訳よ。ということで…
    それ
    “拳銃”、手放しちゃダメだからね?」
    【マルタの懐に収められた、女学生に似つかわしくない火器の事を指して彼女を諌める】
    あの…ここってそんなに危険なんですか?確かに私たちの街より活気がないというか…雰囲気は暗い気がしますけど
    「んにゃ?寧ろめっちゃ安全な方だよ??というより…ウチが過保護すぎるってだけかな」
    …そう、ですか。
    ………………なんかやだなぁ
    【『私たちは最善を尽くした。過去は振り切れ、できなければ立ち止まれ』…その伝言は、マルタの耳にしっかりと届けられた】
    なにが最善だよ。偉そうに…
    「ん?どしたんマルタちゃん」
    …ん?あ、いや!なんでもありませんなんでも!ミカエラさんはここに来た事あるんですよね?じゃあ案内頼みます!
    「よしきた!それじゃあまずはミカエラちゃんオススメの電気街区を──────」
    【浮かない顔が晴れる事はなく。少女と女史は市街を闊歩していった】

  • 165賢人会議◆YMCgTirJag25/05/02(金) 18:35:38

    >>162

    〈なるほど…管理している開拓農地の拡張とその警備か。〉

    【農作業のモーション共有が行われても困りますがね…】

    〔警備隊としても運用されるのであればそれのデータを対BFへ応用出来るか?〕

    [インベイド戦に注力する為のUNBFなのだぞ!そのようなことが出来るか!]

    《恩を売り、老害を下ろす時に動かせるようにしておくのも良いだろう。ある程度は許容すべきだ。》

    [だが!]

    〈NAASへ農作業用にスタンドアロン化した33機と警備用27機の計60機を配備。〉

    【異議なし。老害へのカモフラージュも出来るからな。】

    《異議なし。NAASへの投資は必要だ。》

    〔右に同じ。投資しておけば食料の値段が緩和できる…〕

    […賛成だ…先行投資についてだが。]

    〈配備に異議なし。〉





    返答


    御社からの申請に対し、協議した結果、農作業33機巡回警備27機の計60機の配備が決定した。同じ人類自由連盟の仲間としてこの世界をより良くして行こうとする精神に感銘を受けた。これからも良い関係であり続けよう。


    人類自由連盟軍事戦略部門一同。

  • 166ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/02(金) 18:39:45

    >>163

    「そう、かな…?」

    【ウルヴィでは似つかないと思っていたものの、彼にとっては違ったらしい】

    【それが少しだけ快く感じて、止まってしまった彼の手に喪失感を覚える】


    「ん…」

    【大きく回すように首を振った。鼠色、或いは暗銀色にも見える髪を、灰が舞うようにふわりと揺らす】

    【アピールめいた仕草をしたウルヴィは表情を変えていないが、触らないのかとも言いたげな雰囲気を滲ませていた】

  • 167東雲 台◆5Q4kt6Q.kc25/05/02(金) 19:03:27

    >>140>>139

    ???

    『あ"ぁ!?もういっぺん言うてみぃコラァ!』


    「へんっ、何度でも言ってやるよチビが...

    "桜空の犬死には自業自───ゲフッ!?」


    『何も知らへん癖に抜かすんちゃうぞ、

    桜空は.....あンの、クソコーポに殺された...!


    ...今度嘯いたら顔面じゃ済ませへんからな!』


    (露店街から女性の怒鳴り声が響いてくる)

  • 168ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/02(金) 19:05:49

    >>166

    「?……あっ」


    【最初はその仕草の意図に気付かなかったが、少しして気づき、また微笑んでしまう】


    「…失礼します」


    【ゆっくりと伸ばして手で、銀の灰をそっと掬う】

    【軽く柔らかい。手を開けば流れていきそうな艶髪。先のシャワーは本来を引き出したに過ぎないだろう】


    「ちゃんと綺麗ですよ」


    【本人はこの事に気付いているのだろうか。自分がそうだったように、綺麗だと伝えた】

  • 169ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 19:11:05

    >>167

    「……んん??」

     ケイは異変に気づいた。露店街の方から怒鳴り声が聞こえてくる。

     あそこは確か買い食いや、立ち、あるいは座り屋台などが多くて賑わう場所だ。


    「龍影、アッチの方で誰か喧嘩してるみたいだ」

     控えめに袖を引いて、言ってみる?と龍影に声をかけた。 普通なら野次馬根性と思うべきだろうが、あいにくケイ・サヤギリに他人の不幸を見て笑う気質は……今のところ……存在しなかった。

     つまる所、純粋な善意で様子を見に行きたいということである。


    「ただ怒鳴り声……なんか訛ってるな……?」

     ケイがもし極めて普通に暮らしていたら、それはとある列島国家の地域方言と気づいただろうが……ここにいるのは世間知らずな少年だ。

  • 170ラバー◆m3XwMsEekQ25/05/02(金) 19:12:31

    >>165

    【返答のメールへと目を通していく】

    ……や、やりましたわー!

    《企画書が通ったようでございますね、お嬢様》

    【長い金髪ロールをした少女?の手持ちにあるデバイスから男性の機械音声が響く】

    ええセバス!これで未来の食料問題はある程度解決したといっても当然!

    それにしても33機に農耕用とはかなり頂けましたわね……これはプランテーションの大きさをもっと大きくしても良さそうですわね

    《警備用が27機というのもかなり多いように感じます》

    それだけ我々に期待を抱いてもらっているということですわ!

    ですが、しばらくは数名を派遣してUNBFを監視したほうがよいのかしら……?

    まあこの辺りも会議するべきですわね

    《父上様と母上様にもご報告をしましょうか》

    ええもちろん!よぉし、これからも張り切って参りますわよー!

    【自室で思い切り腕を掲げるのであった】

  • 171龍影◆9BZ6kXGcio25/05/02(金) 19:22:47

    >>167

    懐かしい列島訛りが聞こえてきた。それも女の声で。

    >>169

    「ケイ、ちょっとごめん。」

    野次馬になりたそうにしていたケイに断りをいれて喧嘩している現場に行く。

    「到那里!避开!分散!(そこまでだ!退けろ!散れ!)」

    凛と声を張り、その騒ぐ女を喧嘩相手から剥がす。

    「なんだぁ?って…王(ワン)の姐さん…」

    チンピラはどうも私を知っていたらしい。

    「バカを相手してないで働け!」

    「すっすいません!」

    バタバタと逃げて行った。

    見た事のある制服に襟章。間違いない。桜空の

    「東雲…アンタてっきり管制塔で巻き込まれたと…」

    懐かしい旧友であった。

  • 172ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/02(金) 19:32:03

    >>168

    「ん…」

    【意図を行動で伝えておきながら、微笑みを向けられると何故か目を合わせにくくなる】

    【頬がほんのりと熱い。“不調”かと疑ったが、爛れるような不快な激痛はなく、しかし独特の疼くような痒みを感じる】


    【紛らわすように澄んだ青白の髪を掬う。手入れの行き届いた滑らかなそれは、水のように零れていく】


    「…ぁ、りがとう。……でも…洗って、くれたから」

    【不意に伝えられた感想に対して、元より大きくはない声量すら上手く出せず、蚊の鳴くような声になってしまう。そもそも綺麗になったのだとしたら、それは彼が丁寧に汚れを落とし、手入れをしてくれたお陰だろうと思った】

  • 173東雲 台◆5Q4kt6Q.kc25/05/02(金) 19:32:46

    >>171

    あ"?何勝手な事して、くれて─────

    (数秒か、それとも数分だったかもしれない

    短くも長い沈黙が流れ、やがて破られる)


    ───────リン...?

    (リン、とは名の発音が難しかった東雲が

    あだ名として呼んでいた龍影の呼び方だ)


    お前っ、お前......!

    (台は眼を見開いたまま言葉を溢すが、

    口を動かそうとしても何も言えそうにない)

  • 174マルタ◆KPwoT407kA25/05/02(金) 19:35:19

    ──────!?何かの騒ぎ!?

    止めないと…!

    【マルタの直感が何かをキャッチしたのはその時だ、そしてミカエラ博士は奇しくも】

    「おっこれ旧世代のダイオード!?掘り出しもんじゃん………ん?あら??マルタさーん…?」

    【ジャンク漁りに夢中でマルタから少し目を離していた】



    >>169

    >>171

    >>173

    ……………あの!ここら辺で物音……が……

    …あれ?解決済み?

    【古い記憶を刺激する他人の空似が、いよいよ巡り会ってしまった】

  • 175龍影◆9BZ6kXGcio25/05/02(金) 19:45:48

    >>173

    「うてなちゃん!」

    懐かしいあだ名で呼ばれた龍影は途端に涙腺が壊れ、ボロボロと大粒の涙を流しながら懐かしい名前を呼び、相手をギュッと抱きしめた。

    少しくたびれた桜空の制服も思い出の中の物と重ねてパリッとした濡羽色を見る。

    >>174

    新しい接近に龍影は気づいていなかった。

  • 176ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 19:56:53

    >>173 >>175

    「?????」

     目の前で繰り広げられる、龍影と誰かの再開。

     きっと喜ばしいもの、なのだが……余りにも唐突で。

     ケイはぽかんとした顔で、その様子を見る。 野次馬達は龍影にチンピラが一喝された光景に恐れをなしたのかそそくさと散り始めていて。


    >>174

    「――――え?」

     データでしか、14歳から15歳の頃の、思い出の中にしかいない少女が。ケイの真横にいた。

     思わず、肩を優しく叩く。 もし、振り返れば。

    「……マレ、ッタ??」                      ・・・・

     墨と青が混ざった目の、同い年の少年が。困惑に満ちた表情で、己とは違う名前を呟いているのが聞こえるだろう。

     その声は小さいはずなのに、静まり始めた露店街で良く響いた。

  • 177旧愛卿◆OXAm1h6odk25/05/02(金) 20:01:56

    >>167

    >>169

    >>171

    >>173

    >>174

    >>175

    >>176

    ────────騒がしい露店街の一角。喧騒からは少し遠い座り屋台。

    “地中海”に面した地域で発達したグランセン料理を名物とするその屋台に、一人の美しい女性が座っている。



    黄金の輝きを閉じ込めたかのような輝かしい黄金色の艶やかな長く美しい髪は女性の腰元までゆったりと伸びており、きめ細やかな肌は繊細でしっとりとした質感が遠目からでも分かる。


    芸術品を思わせる、何処か少女的な無邪気さを内に秘めた美貌を惜しげなく晒して、オフショルダーの純白のワンピースを着熟した、未だ歳若い20歳程の美女は屋台のパスタを優雅にフォークに巻いて口元に運んだ。



    「──────エクセレンッ!濃厚なトマトソースが与える満足感、香ばしい挽き肉が醸し出す絶妙なジューシーさ、そして何よりも何一つ乱れずに均一を誇るパスタそのもの!正に食文化の極北の一つ、とってもクランセルン!」


    天真爛漫な少女のように笑みを零しながら、女性は困惑するガタイの良い屋台の店主に抱擁を求めた。

  • 178東雲 台◆5Q4kt6Q.kc25/05/02(金) 20:09:51

    >>175

    何や......随分と、幸せそうやんか......

    ("ああ、どうやら夢幻じゃないらしい"、

    台はそう思いながら抱き締め返した)


    本ッ当、久しぶりやなぁ...リン......!

    (台の眼から、一筋の涙が滑り落ち

    その筋は暫く煌々と日差しを反射していた)

  • 179マルタ◆KPwoT407kA25/05/02(金) 20:23:07

    >>176

    (───っ!?名前がバレてる!?)

    【最初にとった表情は警戒。今回の旅行は一応お忍びのものであり、『人事連のパイロット・マルタ・アーネル』ということが露見するのは最も避けたい事態であり、眼前の人物のうち2人が同胞である事も顔を合わせてのそれは初対面だった事から見抜ける訳もなく。ホルスターに手が伸びようとした時】

    (……いや待て、あたしマレッタって言われてね?


    誰???????)

    【警戒がしかめっ面に変わる。どうやら彼は人違いをされているらしい。その間違いは正したいが、本名は不味い。となれば…】

    あー…………………たぶん、人違いじゃないですかーーーッ?あたしはマ…マルガリータ・ペペロンチーノって言うんですよ!世界中のペペロンチーノをたいらげる為にはるばるこの青天市街にやってきて〜…

    【とぼけるようか表情で偽名を名乗った】


    >>177

    (───何何何何何ーッ!?!?!?)

    【また騒がしさを拾う。…マルタはここで、一つの推論を導き出していた】

    (もしかして騒ぎが起こったんじゃなくて…これから起こる警鐘ってこと!?どうしよ…ミカエラさんは置いてきちゃったし)

  • 180ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/02(金) 20:29:26

    >>172

    「…どういたしまして」


    【謙遜はせずにしっかりと礼を受け止め、返事を返す。こればかりは恐縮も遠慮もない。ちゃんとした言葉が一番だと思えた】


    【こんな体勢で互いの髪を触り合っているのが、おかしくも嬉しくもある。このような時間は自分にはもう無いと思っていたから】

  • 181ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 20:34:10

    >>179

    「あ――――あぁ!? ご、ごめん!! 知り合いにそっくりで間違えたんだ!!」

     自然と彼女が銃を取ろうとしていることを妨害もせず、両手を上げる。ケイ自身も護身用に刀を持っていたが、それすら自然と地面に置いていた。


    「俺は……えっと、ケイ。ケイ・サヤギリ。君は……マルガリータ、さん??」

    (いや、どう考えても偽名だろそれ――――!!!)

     怒らせてしまった、と青くした顔は、しかしどう考えても偽名かつ下手くそな名乗り方に引きつっていた。

     なお、ケイに本名を誤魔化すという発想はない。 自分は『孤児』であるという情報が、人自連のデータベースにはしっかりと乗っているからだ。


    >>177

    「……わ、あはは」

     と笑いながら、怯え始めたのだろうマルガリータと名乗る少女を守る位置に移動した。具体的にいえばお互いの顔が見える位置で、ケイは背中を向けた。

     ここ数日は、変な人達に会う運命が連続しているらしい。


    >>178

    「ええっと……マルガリータ、さん? あそこで話してる二人はその、俺の大事な人と、その知り合い」

     だから、えっと……と言葉が紡がれたのが止まった。

    (……ここからどう話題を広げれば良いんだ――――!?!)

     バレバレの偽名少女。おそらく龍影の知人。龍影。そしてなんか聞こえたエキセントリックな声。

     トラブルしかない。だが今離れたら龍影と距離ができてしまう。


    (そ、それは嫌だ!!!二人で一緒に指輪だって作ったのに!!!)

     男の子な決断だった。

  • 182龍影◆9BZ6kXGcio25/05/02(金) 20:41:19

    >>178

    「ずっと…ずっと…私はっ…!」

    龍影は言葉を探そうとしたが、どんどんと込み上げてくるもののせいで喋れない。

    龍影は泣きながらも深呼吸をし、落ち着いた。

    「うてなちゃん、父さんに言われた通り桜空の技術は持ち出せて、逆巻で部分復興に成功させれたよ。」

    あの時に管制塔の父から言われた「技術を残せ。」をしっかり守った事を目の前の友人に伝える。

  • 183東雲 台◆5Q4kt6Q.kc25/05/02(金) 20:51:28

    >>182

    そうかぁ......ようやった、リン...

    (安堵したような、泣きそうなような

    そんな震え声で龍影の背中をさする)


    ......ウチらの桜は、また芽吹いたんやな...!

    (そして自身の上着を握りしめながら、

    ただ、友人と共に泣いた)

  • 184アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 20:55:38

    >>154

    >>157


    【空中に於いて連携で挑む、フランクリン・ユースと、ベンソン・ユースに】


    『……俺達に』『空中連携で』『勝とうってのか!』『甘く見られてるぜ!』


                 ・・

    【────────────それがどれだけ、兄弟のプライドを傷付けたか】

    【40年、それは彼らが共に生きて来た歳月であり、彼らが共に戦場で積んだ20年の経験値を総算した歳月である】

    【彼らの間に特殊なシステムや通信は必要無い、兄が考えていることを弟は瞬時に理解出来るし、弟の行動を兄は瞬時にカバー出来る】


    【ラムダとチェリーを遠巻きに囲うジェミニの円軌道は、二機のフェイカー、その“背中”を狙う射撃軌道だ】

    【フランクリンを睨み付けるフェイカーの背は、対面を飛ぶベンソンが狙い、ベンソンを睨み付けるフェイカーの背は、同じく対面を飛ぶフランクリンが狙う】

    【交差して互い違いに背を狙う挟撃の射線、一定の距離を保ち、嬲り、削り、屠る、彼らの常套手段】


    【そうして、射線から逃れる為に彼女らが上昇や下降を狙うならば】


    【デントナ・F・ラインベックの飛行機影、直線速度に於いてはフェイカーをも上回る改造スカッド・ソルジャーが妨げるのだ】

  • 185アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 20:55:54

    >>154

    >>157


    【手首を掴まんと伸ばしたサンダータイガーの腕を、横合いから叩く一発の砲弾がある】

    【火薬がたっぷりと仕込まれたバズーカ弾、その装甲を傷付けられずとも、それは多少なりとも腕の軌道を逸らすだろう】

    【故に、至近距離の爆炎に包まれながらも、ホバリングユニットは後退する、鉄塊の棍棒を重々しく地面に擦り付けながら】


    『ぅ熱ッッちち!!アブねぇじゃねぇかよぅヒルマー!!』

    『助けてやったのに第一声がソレかナカトウ!!企業上がりは結局そうだ、死にかけても変わらねぇ!!』

    『あぁん?そりゃ放っといたら俺が殺られてた、とでも言いたいのかぃ?』


    【声はスピーカーで響く、会話は全て、金龍にも聞かれている】

    【砲撃の主、無反動砲を片手にシールドを正面に構えた機影、それはクロノスのスカッド・ソルジャーだ】

    【“ヒルマー・クレイズ”は嘗てクロノスに飼われる犬の一匹だった、インベイド侵攻初期、戦線後退の煽りを受けて死地に取り残された敗残兵だ】


                 ・・・・・・・・・・・・・・・

    『────────────それならそれで一興だろうがよぅ』

    『馬鹿が、前線が崩れたら他の戦域に被害が波及する、その程度も分からないのか!!】


    【並び立つ、SHINONOMEとスカッド・ソルジャー、人自連はアズマ工業、クロノス・インダストリー、両陣営の最古の量産機】


             ・・・・・・・・・・・・・

    『企業のクソ犬め、今日は俺から何を奪いに来た?』


    【聞かれていると分かっているから、ヒルマーは猶のこと、吼えた】

  • 186アブソーバー◆PPyRfvMZl625/05/02(金) 20:56:13

    >>154

    >>157


    【サンダータイガーの背後から、砲声が轟く、それは背後に着弾し炎をばら撒くナパーム弾だった】

    【深緑の塗装にモノアイの機影は手持ちのグレネードランチャーを構えている、嘗て存在したBF開発企業、『アンセム』の傑作機だ】

    【────────────搭乗者はこの機体が与えられた当時、現在の金龍より6つも歳若い少年兵であった】


    『ヒルマーさん、アキルさん!喧嘩をしてる場合じゃねぇでしょう!』


    【ザ・フリー・ボーイという名は、このテロ集団の頭目が名付けたものだ】


    【ナパームの振り撒いた炎膜を裂いて衝き込まれる重機関砲の撃、フリー・ボーイの更に後方よりぬらりと機影を露わにした履帯のBFは】

    【初撃のクラスターミサイルを薙ぎ払った張本人、ジョナサン・バルガネルラはスモークの中で微かに垣間見えるサンダータイガーの機影を物言わずに睨み付けた】


    【アキルのSHINONOMEが後退したその隙は、駆けつけた地上部隊が砲撃を叩き込む為の隙であった】

    【ヴヴヴヴヴ……放たれる二筋の弾幕、クロノス社製のアサルトライフルを両手に装備したエリアス・ジーベンハイアーのガーゴイルもまた、そこに居る】


                     ・・・・・

    『なんだ、この尋常じゃない硬さは、ドミニク様のアバドンに匹敵するのか……!?』

    『接近、し、過ぎる、駄目だ、距離、保つ、警戒……』

    『エリアスさん、バルガネルラさん、その隊長は今何方に!?』

    『通信、妨害……きっと、後ろ、砲撃、構えてる……ひょっと、して、俺達、邪魔か……?』

    『嗚呼!ならば巻き込まれるかもしれないな!巻き込まれても良いだろう!!ドミニク様の火砲に穿たれ散るなら本望だ!!』

  • 187マルタ◆KPwoT407kA25/05/02(金) 20:57:04

    >>181

    えーーーーっと、サヤギリさんね、はい

    取り敢えず誠意は伝わったから、ナイ……ナイフにしてはデカくね?とりあえずそのデカいナイフ拾っていいよ

    【心の内でガッツポーズを取る。とりあえず名前を誤魔化す事には成功した。バレバレだとは知る由もないが】

    >>182

    >>183

    (それはそうとこの感動の再開は一体なんだろ…?なんかサヤギリさん片方の義体?の人に滅茶苦茶視線向けてるけど…オークーってなんかどっかで聞いた事あるような)

    【この場に居合わせていたのが一般的な生徒なら、2人の所属がのっぴきならない出自であると直ぐに見抜いただろう。だが座学が絶望的なマルタはその後に続く逆“巻”と、自分で名乗ったペペロンチーノに引っ張られ──────】

    (………そうか!この人達パスタ職人なんだ!!失われたパスタの技術を復活させたんだ!!!ロマン溢れる再開だぁ…!)

    【とんでもない方向の誤解を胸中に生み出しながら、もらい泣きしてハンカチを取り出していた】

  • 188ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 21:08:36

    >>182 >>183 >>187

    「あ、ありがとう……まぁその、これは刀っていうんだけども……」

     別にいいかと思いつつ、刀を拾って腰につけ直す様は、やけに自然だった。

     墨と青が混ざった、奇妙な色合いの目が一度マルタを見る。


     目の前の再開に、恋人だから。夫だからという理由で割り込むことはしない。

     ただ良かったと……そう思いながらしばらく眺める。


    「あの二人、昔からの友達みたいなんだけど……友人が皆、インベイドに殺されてるんだ」

     しれっと、誤解が続いているマルゲリータ(マルタ)に言う。


    「ずっと死んだと思いながら、でも生きててくれたから……嬉しいんだろうね」

     ハンカチを取り出している彼女も、何かを感じ取ってくれたのだろうかと思いながら。

     ――――とんでもない勘違いを隣の少女がしていることに、まだケイは気づいていなかった。

  • 189ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/02(金) 21:13:30

    >>180

    【しっかりと言葉を受け止められたことで、胸の内が満たされる】

    【まるでグルーミングのように、互いの髪を手で弄ぶ。それはウルヴィにとって今までに考えたこともなかった、想像したこともなかった穏やかな時間だ】


    【この時間が続けばいい。そう思うからこそ、比例して膨らむ飢餓感が恨めしい。彼との時間を欲するほどに、命を喰らいたいと本能が舌なめずりする】


    「……あ」

    【その時、ウルヴィの腹の虫がくぅと小さく鳴いた。朝食を摂り、シャワーを浴びさせてもらい、そして彼が寝て…気づけばそれなりの時間が経っていたのだろう】

  • 190シャロン◆8meUu6AaJY25/05/02(金) 21:13:35

    >>184

    《思ったより相手は冷静ね、チェリー》

    《結局は経験のようね。》

    2機のフェイカーは上昇も下降もせず、「前」に出た。

    兄弟の得意な挟み込んで嬲る戦いに付き合うつもりが無いからだ。二重螺旋を描くように飛行する2機には弾はひとつも当たらない。

    わざと拍を飛ばし、予測射撃を困難にする。

    フェイカーの片方がマチェットを抜き、刀身を赤熱させる。

    《ソルジャーが噛み付く。》

    《わかってる。》

    お手本通りの誘引にチェリーとラムダは退屈さを覚えた。

  • 191旧愛卿◆OXAm1h6odk25/05/02(金) 21:14:28

    >>179

    >>181

    >>187

    ────ゆっくりと、座り屋台の暖簾を潜って美女が路地に姿を現した。

    改めて見ても美しい女である。容姿端麗という言葉を擬人化したかのような美貌は淑やかで柔らかな微笑みを湛えており、



    「マルガリータ・ペペロンチーノ、素晴らしい偽名ですね!我々クランセン人の誇るべき食文化の極みを二つも使うなんて、なんて贅沢なのでしょう!私の名前がマルガリータ・ペペロンチーノでないのが惜しくてなりません。アイディア権を頂いても良いでしょうか?次からの偽名にしたいので!」


    尤も、口を開けばこの有様なのだが。絵画のような美人が台無しになる。感動の余りか両手は大きく横に広げられており、抱擁をする気満々のようだったが。


    ────会話の中でサラリと己が“クランセン人”を名乗る様な組織の一員であると開示して、その上で武装の解除を明示してみせている。

    嫋やかに笑いながら、美女は謳った。


    「“青天市街”は素晴らしい都市ですよ!誰もが秩序の下で“自由”に生きられるのですから!素晴らしきかな、“自由”!実にグランセル〜ンな概念です!」


    >>182

    >>183

    「ですが、えぇ」


    感動の再会を果たした二人の桜空の生き残りを眺めながら、美女は懐から一つの機械を取り出した。

    旧型のトランシーバーにも似ているが、機能としては真逆である。彼女自らが設計、開発した機構だ。


     ・・・・・・・・・・・・・・・

    「それは諜報員にとっても同じこと。とってもグランセル〜ンな再会を遠慮なく祝す為にも、盗聴機器を面倒な束縛から“自由”にしてくれる機会をどうぞ私に賜りたく?」


    余りにも空気が読めない女だった。

  • 192ランセル◆hFOUpFQqt.25/05/02(金) 21:24:06

    >>189

    「そういえば時間、結構経ってますね…」


    【一度手を止め、壁にかけられた時計を見る】


    「ご飯作りますね!しばらくお待ちを!」


    【身体をぶつからないようゆっくり起こし、ソファから立ち上がって一伸び】

    【食材は買ってきてあるし、冷凍の肉も解凍すれば大丈夫。数はある】


    (一人用の自炊しかしてこなかったから味に自信がある訳ではないけど…不味いほどではない筈!)


    【一応NA社員としての自分を鼓舞しつつ、キッチンへ向かった】

  • 193ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 21:25:15

    >>185

    ちぃっ!


    『右手パーツ損傷率90%、未だ安全圏です。落ち着いてください』


    分かってるよ! 俺のタイガーはこんな柔な装甲してないってな!


    【体勢を立て直しつつ、ガトリングを取り出して構える!】


    >>186

    【すると、バズーカのお次は四方八方からの弾幕だ!】


    【カカカカカカカン!!!!!!】

    【クロットリンプを発動させる間もなく、半拍遅れてシールドで機体を防ぐ!】

  • 194ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 21:25:25

    ……メビ

    『先ほどの弾幕で機体損傷率は3%低下、シールドで固めています』

    ……メビ

    【未だ雨は止まない……】
    【SHINONOMEが引き下がるとともに、微かにスモークから機影が見え始める……】

    【新たなジャズソングが流れる……】

    ……こいつは、袋の中の鼠ってか?

    【金龍の顔から表情が消える……】

    『えぇ、そうです』

    ……んじゃアンクは?

    『既に統領らしき機体を捕捉済みです』

    ……上出来じゃないけど上出来だ!

    【いつものにやけ面が現れれば、通信をオープンから内線に切り替える】
     
    良いか姐さんたち! 俺の合図が出るまで全員待機だ! 巻き込まれるなよ!

  • 195シャロン◆8meUu6AaJY25/05/02(金) 21:28:05
  • 196ケイ◆ECPjTIh3Iw25/05/02(金) 21:33:22

    >>191

    「――――え??」

     余りにもわけのわからない言葉の羅列に、ケイはあんぐりと口を開けるしかなかった。

     容姿端麗を絵に書いたような女性として出てくる言葉としては、どうなのだろうと困惑が巻き起こる。

    「……まぁ、確かに。青天市街は良いところですよね。色んな生き方の人がいる」

     とはいえ、だからこそ若干……治安が悪かったりする場所もあるのだがと思い。


    (……クランセン人?)

     その言葉が、脳裏に引っかかった。 これも、やはり何度も聞いたことがある言葉だった。

     企業が主権を得た時代において、己の生まれた土地の名を持つ、〇〇人というアイデンティティは少しずつ薄くなり始めている。

     だが北方戦線での戦闘時は、頼れる味方になる国があったはずだ。 確か、そこが……。


    「スイ、あの国って」

    《現在はクロノスに吸収されています。 現在は、クロノスに反抗する一部のテロ組織がいます》

     スイが繋いだ言葉にまさか、と思った。目の前の女性に敵意はない。わかる。予測できる。

     だが、今彼女が手に持っているものはなんだ――――!?


    「まて!! それはなんだ!!?」

     刀を居合の姿勢で取りつつ、ケイはマルガリータを守る位置で構えた、瞬間。

    《ケ、i。つu、信が……乱れ……ザザザ》

    「スイ!?!?」

     時計型端末の光が明滅し、消えた。蒼風改の中に”戻った”というよりかは、”無理やり押し戻された”ように。


    「いま何をした……!!」

     戦友との繋がりが切れたからか。墨と青の瞳の、青が強くなり始めていた。

  • 197マルタ◆KPwoT407kA25/05/02(金) 21:37:01

    >>188

    …カター、ナ???

    あーーー!!!そういやデッシーが集めてるっていうアレじゃん!?貸してもらった時重心が持ち手から大分離れてるから歩兵戦には不向きだとばかり思ってたけど使ってる人いたんだ…

    【“インベイドに友人を殺された”、その言葉を切っ掛けに涙が引っ込み、ハンカチを仕舞う】

    …そうなんだ

    【そんな淡白な反応しかできなかった。…自分に当て嵌めると、シグレやデシレアやユスティーナ…アカデミーの皆が殺されて…再開したと言ったところだろうか】


    (…うーん………ちょっと想像つかないな。みんな殺しても死ななそうだし)

    …パスタ義兄弟じゃなかったんだ…

    【実感を伴わないものに、共感することはできなかったのだ】

    >>191

    偽めっ…!

    【サラッと偽名という事がバレている…正直後半は一体何を言っているのかイマイチ理解できなかったが】

    あ…あーー、別にー、いいですよー???なんか所有権そちらにあるっぽいんで譲りますー…!?

    【ホルスターにある銃を握る。どう考えても緊急事態だ】

    (不味い…どうにか機会を作ってこの場から離れないと!…けどどうやってミカエラさんと合流する?もし電気街から離れていたとしてどうやって探せば───!)

  • 198ウルヴィ◆xZJxX8ZGsA25/05/02(金) 21:37:05

    >>192

    「ん、待ってる」

    【キッチンへ向かう彼を見送って、既に温くなってしまったお茶をコップに注ぐ】


    (お腹減ってた…から?)

    【希望的観測で殺意の原因を推測しながら、お茶を飲み干した。しかし腹が減ったから人間を喰いたくなったなど、まるでバケモノだ。自分に嫌気が指してくるウルヴィだったが、今はそれよりも食事を楽しみに待とうと思い直して、彼の名残を惜しむように自らの髪を指に巻きつけていた】

  • 199ゴルドラ◆ncKvmqq0Bs25/05/02(金) 21:38:07

    >>194

    (相手がわざわざ密集してくれるとは好都合! 完璧に躱せるなら躱してみせろ!)


    【無線をオープンに切り替える!】


    ヒルマーって言ったけなァ!?

    そしたら耳の穴かっぽじって聞きやがれェ!

    今日の俺は、テメェらから奪われた物を奪い返しに来たんだよォ!


    【パパパパパパパパパパパパパパパ!!!】

    【命を奪われた者の、家族を奪われた者の、尊厳を奪われた者の嘆きが! 無数の針となってシールドから飛び出す!】


    メビィ!


    『損傷率12%低下、バリア展開します』


    【それは天から賜われた羽衣! 塗装が剥がれて僅かに装甲が歪んだタイガーを、隠し球の電磁バリアが覆う!】


    この姿を見せた以上、テメェらが死ぬのは確定した!

    今ここで罪を濯ぎ、懺悔しとけェ!!! 

  • 200旧愛卿◆OXAm1h6odk25/05/02(金) 21:45:40

    >>196

    >>197

    「えぇ、本来は取り敢えず適当に私のような非義体のような人間でも簡単に盗聴出来てしまう公共の場でどうも“重要そうな”情報を流すのは危険かと善意の忠告をしようと思っていましたが─────」



    ふむ、とトランシーバー染みたその機械を弄びつつ可愛らしく首を傾げて。それから明るく笑顔を浮かべて美女は美しく謝罪の礼を取った。



    「ごめんなさーい!!!実はお姉さん、とっても過保護な護衛が付いてたらしくって!今のは非常に、ノット・グランセルンな行いでしたね!」


    情熱、理想、自由、愛。それらの理想へと熱狂的な情熱と愛を注ぐ『旧愛卿』が拍手すると同時に通信妨害が一瞬にして解除される。


    ───────気まずそうな顔をした白人系の通行人が、手招きする美女に促されるままに目の前へと歩み寄ってから同じ機構のトランシーバーを見せながら手渡した。


     ・・・・・

    「お詫びです、コチラの機構については私から差し上げましょう!警戒されてしまうのは、お姉さんもとっても悲しいので!だってこんなにもグランセル〜ン!」


    「────────あら、ついでに自己紹介とかもした方が仲良くなれるのかしら。私の名前はマルガリータ・ペペロンチーノ、とってもグランセル〜ンな名前でしょう!」

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