【ホラー注意】時計の針が進むたびに、俺たちは壊れていく【15:00】

  • 1スレ主25/05/02(金) 14:31:57

    ――目が覚めたら、そこは廃病院だった。

    時計の針が刻むのは、“時間”ではなく、“精神の崩壊”。

    目に見えないものが、確かにこちらを見ている。

  • 2スレ主25/05/02(金) 14:32:18

    このスレは、ブルーロックの登場人物による参加型ホラーSSです。
    舞台は謎の“廃病院”。彼らは気づけば、そこに閉じ込められていました。

    ※プレイヤーの選択(安価)や運命(ダイス)によって、ストーリーの進行・視点・結末が大きく変化します。
    ※選択肢次第で“発狂”“精神崩壊”“絆”に分岐します。
    ※正気度(SAN値)管理あり。
    ※取り返しのつかない選択も……あるかもしれません。

  • 3スレ主25/05/02(金) 14:33:17
  • 4スレ主25/05/02(金) 14:33:45

    ■キャラヘイトを目的とするものではありません
    ■キャラsage、腐発言、アンチコメはお控えください
    ■荒らしはスルーします
    ■SS初心者です、ゆっくり進行ご容赦ください
    ■感想、質問、イラスト等何でもスレ主は喜びます
    ■広域ホスト規制に巻き込まれがちです、保守して頂けると幸いです

  • 5スレ主25/05/02(金) 14:34:29

    【登場人物紹介】

    潔 世一(いさぎ よいち)/SAN値:17→16

    熱意と直感で動くエゴイスト。
    感情に振り回されがちだが、仲間のことも決して見捨てない。

    前作「13:00遊園地ホラー」のクリア経験者。精神に“ある記憶”が刻まれている。

    ■固有能力
    【直感の導き】一度だけ、最善の選択肢を自動で選べる。
    【共鳴の記憶】SANチェック1回を自動成功扱いにできる(使用後破棄)。


    烏 旅人(からす たびと)/SAN値:19→17

    関西弁の現実主義者。冷静かつ合理的、でも仲間には情が深い。
    よくツッコミ役になるが、誰よりも状況を読んでいる苦労人。

    ■固有能力
    【精神肩代わり】仲間のSAN減少を1回だけ引き受けられる。
    【ツッコミの業】全員暴走時に選択を1回だけ修正可能。

  • 6スレ主25/05/02(金) 14:36:16

    御影 玲王(みかげ れお)/SAN値:16→17

    明るくてコミュ力抜群な王様気質。実は繊細で、精神耐久はやや低め。
    ピンチでも誰かを励ます力を持ち、周囲の士気を支える存在。

    ■固有能力
    【励まし】仲間のSANを+1回復できる(1回のみ)。
    【記憶の灯】凛の支援により、SAN値減少を3度回避することが出来る。


    二子 一揮(にこ いっき)/SAN値:20→17

    寡黙で沈着な分析家タイプ。目元は前髪で隠れていてほとんど見えない。
    オタク気質でカードゲーム好き。無表情に見えて、実は誰より熱い。

    ■固有能力
    【精神遮断】1度だけ、恐怖イベントを“無視”して情報として記憶する。
    【リザーブ・ドロー】カードが一定条件を満たしたときのみ表になる。効果は本人も知らないが、冴の支援により、非常に強力な力を発揮するはず。

  • 7スレ主25/05/02(金) 14:39:56

    【所持アイテム】
    ・メンタルリバースカプセル:SAN値+1(個人)
    ・精神安定剤:SAN値+3(個人)
    ・ナースブレンド:ティアドロップ・エッセンス:SAN値+3(個人)

    ・対深層認識暴露・一次遮断噴霧剤:SAN値減少無効
    →使用対象:1名のみ使用可能
    →発動タイミング:使用宣言後、即時発動
    →有効時間:1探索フェーズ+1戦闘イベントまで(連続行動を1単位とみなす)

    ・防衛用精神安定剤:SAN値減少1回無効(個人)
    ・精神遮断マイクロパッチ:SAN値減少無効(個人)
    ・精神遮断スプレー:SAN値減少無効(2名分)
    ・隔離液:精神安定処方:SAN値減少無効(個人)
    ・精神遮断ブロックコード:SAN値減少無効(2名分)

    ・メンタルリブートパッチ:戦闘不能者を即時復帰(SAN値+2)

    ・戦術支援デバイス
    →戦闘時、千切・凛・冴を1回限り召喚できる(ダイス自動成功)

  • 8スレ主25/05/02(金) 14:41:37

    【所持情報】

    ・デジタル時計×4(戦術支援デバイス付与):SAN値・時間管理アイテム

    ・避難経路図(一部情報欠損):廃病院のマップ詳細

    ・院長の記憶
    →院長は“何かを待っている”
    →“誰かが戻ってくること”を前提に、
    ループor再現を繰り返している可能性
    →“戻ってくる誰か”とは?

    ・幽霊の証言:病院支配者情報

  • 9二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 14:48:37

    たて乙
    玲王だけ他者の支援の能力があるの何か不思議しかも凛だし
    記憶の灯って能力の本当の能力が他者の能力を借りれるとかならカメレオン要素からって分かるんだけど

  • 10スレ主25/05/02(金) 15:03:24

    >>9 保守ありがとうございます。確かに玲王要素が薄かったかもしれません…!固有能力解放は「特殊イベント」によるものなので、その点ご理解頂けますと幸いです。



    【回避開始】15:00


    全員の周囲に、“誰かの声”が流れ込む。



    「──玲王」 「……一緒に、帰ろ……」

    「“俺は、お前だよ”」 「逃げないで──」

    「繋がろうよ……なぁ、潔」



    二子「──っ……これは、“精神汚染”……!」


    声が直接、脳に触れてくるような圧迫感。



    そのとき──

    ポケットに入れていたアイテムが、微かに発光した。


    《遮断フィルターの使用マニュアル:自動発動》


    ふわりと、各自の耳元に音が流れた。


    「本デバイスは、視覚・聴覚を通じた精神汚染を一定時間遮断します。オーバーリンク反応にご注意ください」


    次の瞬間、全員の視界に淡いバリアが立ち上がる。


    空間の“声”が、まるでラジオのノイズのように掻き消えた。

  • 11スレ主25/05/02(金) 15:07:07

    烏「……なんや、これ。耳が、静かになった……」


    二子「自動遮断フィルター……やはり起動しましたか。……“最低限の精神異常で済みます”」


    玲王「……助かった……マジで……」


    潔「よし……構えろ、また来るぞ」



    【A-7通路:第一区画怪異「模倣者-A20」】

    (あと2回攻撃成功で撃破)

    【回避開始:55以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=30 (30)

    烏 dice1d100=20 (20)

    玲王 dice1d100=97 (97)

    二子 dice1d100=38 (38)

    ※A20に対する+5補正(全員)

    ※潔世一、烏旅人に対する-5補正

  • 12二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 15:09:28

    >>10

    同じ支援の二子が二子らしかったから何か仕掛けあるのかなって考えてただけだから大丈夫だよスレ主


    さっきと逆で今度は玲王だけしかもクリティカルか

  • 13スレ主25/05/02(金) 15:17:16

    >>12 お気遣いありがとうございます!玲王は攻撃失敗したのでやる気がアップしたのかも知れませんね。



    ──影の残響が、再び空間を満たした。


    幻影の“声”が耳元にまとわりつく。遮断フィルターが稼働しているにもかかわらず、僅かなノイズのような囁きが脳を撫でる。


     


    玲王「くっ……また来るかよ……!」


    その瞬間、玲王の中で何かが“閃いた”。

    迷いなく、腰のデバイスを──まだ完全に理解していないまま、握り締める。


    玲王「──“お前らの手、離させねえ”!!」


    響き渡る、光の断層。その場にいた誰もが、玲王から発された一瞬の閃光に、目を見開いた。



    “玲王のクリティカル:仲間1人の失敗を帳消し”

    ──烏旅人の回避を、成功へと変化。



    烏「っ……あれ? うそやろ……?」


    頭を抱えかけたその時、足元に薄く張られた青い光の線に気づく。玲王が展開した防壁の一部が、ギリギリのところで烏を守ったのだ。


    烏「ま、マジで“非凡”やんけ……!」


    思わず、ぽつりと感嘆する。

  • 14スレ主25/05/02(金) 15:19:30

    だが、その間にも、声の影響は続く。


    潔「っ──チッ、消えろ……ッ!」

    二子「(……リンクが、解除できない……っ)」


    ──潔と二子の耳に、明確な“誰か”の声が届いた。

    「“俺を置いていくのか?”」
    「“……僕の代わりになってくれるんだよね?”」


    視界が、ほんの数秒だけ歪んだ。

    ──それだけで、限界だった。


    【潔世一:SAN値-1(16→15)】
    【二子一揮:SAN値-1(17→16)】

  • 15スレ主25/05/02(金) 15:22:58

    空間が軋む。

    A20号模倣体の影が、再び動く。


    鏡面の中から、

    また“別の誰か”の姿を真似ようとしていた。


    ──決着は、次の一撃でつく。



    潔「……もう、終わらせるぞ」


    烏「……見せたるで、“本物”の違いを」


    玲王「“偽物”に興味はねえよ──消えな」


    二子「ここで“リンク”は、完全に断ち切ります」



    【A-7通路:第一区画怪異「模倣者-A20」】

    (あと2回攻撃成功で撃破)

    【戦闘開始:55以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=83 (83)

    烏 dice1d100=68 (68)

    玲王 dice1d100=51 (51)

    二子 dice1d100=92 (92)

    ※A20に対する+5補正(全員)

    ※潔世一、烏旅人に対する-5補正

  • 16二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 15:25:50

    あって良かった+5!全員攻撃だ!

  • 17スレ主25/05/02(金) 15:33:38

    >>16 初めて補正が役に立ちました!



    【戦闘続行】15:00


    空間が崩れる。闇に濁った残響を、彼らの“意思”が切り裂いた──。



    玲王「……“消えろ”」


    最初に動いたのは、玲王。心を縛る声を振り払ったその瞳は、濁りのないまっすぐな光を放っていた。


    掲げた手には、記録端末で見つけた一枚の紙。


    「“お前は、誰の模倣でもない”」──


    その文字を見せつけるように振りかざし、力強く踏み出す。


    玲王「“お前はお前じゃない”──それが、お前の敗因だ」


    ──刹那、異形の影の動きが止まる。


    その隙を逃さず、烏が疾走する。

    二度目の失敗はしない── 仲間の言葉に反応し、即座に身体が動いた。


    鋭く切り込むように足を踏み出し、影の懐へ。拳を構え──叫ぶ。


    烏「“凡才”なりの、意地見せたるわァ!!」


    その拳が、鏡面の中心を打ち砕いた。

  • 18スレ主25/05/02(金) 15:36:25

    潔「──ナイス、烏。ここで、決める!」

    烏の攻撃でできた裂け目に、迷いなく駆け込む潔。
    かつてのトラウマを乗り越え、背後で囁く声すら振り払うように──

    潔「俺は、“俺自身”で在り続ける!!」

    右足が走り、左足が地面を蹴る。

    “潔世一”として、“個”として。
    一切の恐れを置き去りにして、まっすぐに。

    ──鋭い一撃が、裂け目を貫く。


    二子「……これで、“リンク”は終了です──」

    影がひときわ大きく軋んだその時、
    背後からゆっくりと、二子が歩を進める。

    B-1病棟から拾ってきた鋏を、怪異に突き刺す。

    ──“模倣体”の最後の影が、完全に砕けた。


    闇の中心が、静かに──崩壊した。

  • 19スレ主25/05/02(金) 15:38:18

    残響が消える。
    空間の異常が解かれ、ゆっくりと彼らの鼓動が戻る。

    誰からともなく、肩の力が抜けた。

    烏「ふぅ……やるやん、お前ら」

    玲王「……へっ、当然だろ。これが、俺たちの“本物”ってやつだよ」

    潔「烏、玲王……二子も、ナイスカバー」

    二子「ありがとうございます。……皆さんが繋いでくれたので、決められました」

    微笑み合う、4人。

    ──だが、完全に気を抜くには、まだ早い。


    烏「あ。これ──次の扉の鍵やな?」

    倒壊した影の中から、
    古びた金属製の鍵が転がり出てきた。

    拾い上げ、確認する。

    《A-7通路 第2扉:解錠キー》──刻印あり

  • 20スレ主25/05/02(金) 15:42:00

    さらに、光る欠片が、
    潔と烏の手元にすっと吸い込まれる。

     
    玲王「……今、何か、入った?」

    二子「“精神の耐性強化”──少し、ですが、声への干渉を防げるようになります」

    烏「──おぉ……ちょっと気が楽になった気ぃするわ」

    潔「……ああ、まだやれる。絶対、ゴールまで行こうぜ」


    玲王「さ、次だ。終わりが見えてんだろ?」

    全員が頷く。

    ──A-7通路。

    出口への、次のステージが今、開かれた。


    時計の針は、静かに──15:00を指している。

  • 21スレ主25/05/02(金) 15:49:19

    第一の部屋──“剥離の間”を抜けた先は、
    ほんの短い廊下だった。

    廊下の奥、すぐ正面に、次の扉が待ち構えている。
    扉の中央には、さっき手に入れた“古びた鍵”と一致する刻印があった。


    《観測エリア 02:“喪失の観測区”》──


    玲王「……ここも、何か“居る”な」

    潔「行こう。──俺たちで、突破する」

    烏「鍵、頼んだで」


    カチャン──……ギィィィ……

    ゆっくりと、第二の扉が開かれる。


    室内は、冷たい蒼白の光に包まれていた。

    目の前に広がるのは、窓のない無機質な監視室。中央には巨大な観測モニター。その周囲には、何台もの監視カメラの記録端末が並んでいる。

    ……だが、どの画面にも“映像”は映っていない。“映っていたであろう痕跡”だけが、黒く焼きついたように残っている。

    天井からは、ぶら下がったコードや、切断された電源ケーブルが垂れ下がり、床には誰かの“記録ノート”がバラ撒かれていた。

  • 22スレ主25/05/02(金) 15:53:31

    二子「……“観察記録”を取っていた部屋。ですが、もう対象は“喪失”済み、ということですね」



    ──不自然な点は、もうひとつ。


    この部屋、壁という壁のすべてに、何重もの修復跡がある。まるで“何か”が、内側から何度も這い出ようとして暴れたかのように。


    そして今、扉の裏側には、何かを──封じるための“巨大な拘束具”が、壊れたまま垂れ下がっていた。


    烏「……よう壊してまで出とるな、コレ」


    潔「……何が、ここに居たんだ?」



    ①観測モニターの背面部:配線が焼け落ち、焦げた臭いが漂う。背面には開閉できるメンテナンスボックスあり(異常発生リスク中)

    ②散乱した記録ノート群:ページが破れ、血や何かの液体が染み込んでいる。読める部分が残っているかも(異常発生リスク中)

    ③天井から垂れたコードの束:何かが絡まっている。引き抜けば何か出てくるかも? だが不気味に揺れている(異常発生リスク小)

    ④:拘束具の土台部分:何重にも施された鍵と、摩耗した記録プレートが取り残されている。(異常発生リスク中)


    【選択肢:誰がどの場所を探索しますか?】

    1:潔 2:烏 3:玲王 4:二子


    4人まとめてお願いします。アイテム、固有能力使いたい場合も教えてくださいね。

    (例:1が① 2が② 3が③ 4が④など)

    >>23

  • 23二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 16:13:32

    1が① 2が③ 3が② 4が④

  • 24スレ主25/05/02(金) 16:15:40

    >>23 ご選択ありがとうございます。


    潔世一、二子一揮にSAN値減少無効アイテムを使用することを推奨します。使用する場合は教えてください。

  • 25スレ主25/05/02(金) 16:21:16

    【A-7通路-喪失の観測区:①観測モニター背面部・潔世一(異常発生リスク中)】
    【探索開始】15:00


    潔「……この焦げた臭い、ちょっとイヤな感じがするな」

    巨大な観測モニターの裏側に回り込んだ潔は、
    焼け落ちた配線の隙間を覗き込んでいた。

    焦げたコードがひしめく、その背面には、
    錆びた蝶番(ちょうつがい)付きの金属パネルが埋め込まれていた。

    《メンテナンスボックス》と書かれた文字は、
    半分焼け落ちて読みづらくなっている。


    潔「……開けられそうだな。もしかしたら、中に何か入ってるかも」

    彼はそっと、手袋越しにパネルの縁へと指をかける。

    しかし、指を当てた瞬間──

    金属の奥から、
    “ジ……ジジ……”と微弱な電子音が鳴った。

  • 26スレ主25/05/02(金) 16:23:21

    潔「っ──何だ?……電源、もう入ってないはずなのに……!」


    メンテナンスボックスの中から、

    かすかな“息遣い”のような音が混じる。


    ……まるで“生きている”かのような気配が、金属の裏側に潜んでいた。



    潔「気配……これは、“何かいる”──かもな……」


    潔「でも、俺が見つけなきゃいけねえだろ。進むためには──!」


    dice1d100=12 (12)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 27スレ主25/05/02(金) 16:33:43

    【探索大失敗】16:00
    【SAN値:-3(15→12)】※10到達で軽度発狂
    【精神異常:体制付与のため回避(体制消滅)】
    【戦闘前:SAN値減少無効+SAN値回復強制使用】


    メンテナンスボックスをこじ開けた、その瞬間。


    ──ジジジジジジ……ッ!!

    壊れたはずの回路が突如発火したように、
    電気的なノイズが耳を突いた。


    潔「ッ……く、そ……!? これ──ッ、ヤバイッ──!!」


    次の瞬間、彼の脳内に“直結”するような痛みが襲う。映像も音も、言葉も感情も関係ない。

    ただ、“何か異質な意識”が、
    彼の脳に無遠慮に入り込んでくる──。

  • 28スレ主25/05/02(金) 16:35:04

    《意識干渉記録・観測失敗》
    ──対象:A-7出口認知実験体
    ──結果:精神遮断レベルを突破。中枢へのアクセス成功。
    “この個体は、もう逃がさない。”



    潔「……っ、頭……いて……え……」

    額を抑え、視界を歪ませながら、潔は後ずさる。

    メンテナンスボックスは空だった。だが、
    “何か”は彼の中に、しっかりと刻まれていた。


    二子「潔くん……!? 顔、真っ青……!」

    烏「……またやったんか、お前……!」


    ──時計の針が、ひとつ進む。
    【時計進行:16:00】

  • 29スレ主25/05/02(金) 16:37:55

    【A-7通路-喪失の観測区:②観察記録カート付近・御影玲王(異常発生リスク中)】

    【探索開始】16:00



    玲王「……っ、さっきの潔、完全に様子おかしかったな…… これ、マジで終わりに近いって空気、あるじゃん……」


    玲王は観察記録のカートに近づく。

    破損したモニターが床に転がり、薬品の瓶が散乱している。


    カートの下には、半分開いた引き出しがあった。


    中には書類の束と、何か金属製の筒状のアイテムが収まっている。だが、近づいた瞬間──

    カートの車輪が、わずかに勝手に動いた。



    玲王「……今、動いたよな……?」



    冷や汗を浮かべながらも、彼はカートに手を伸ばす。

    わずかに震える指先で、

    引き出しを引く準備を始める──


    dice1d100=25 (25)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 30二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 16:46:28

    ど、どうしたら…

  • 31スレ主25/05/02(金) 16:52:32

    >>30 スレ主からのアドバイスとしては、SAN値がヤバくなったらすぐ回復+減少無効アイテムを使用すること・戦闘を長引かせないこと、が重要ですね。(最悪SAN値低くても減少無効アイテム使っとけばなんとかなります!)


    【探索大失敗】16:00

    【SAN値:-2(17→15)】

    【精神異常発生:戦闘時-5補正】



    引き出しに指をかけた瞬間だった。



    ──カタ、カタカタ……ッ。


    記録カートが、明らかに“自発的”に動き出す。


    まるで、見えない誰かが、

    それを押し出しているかのように。



    玲王「ッ……な、なに……っ!?」


    引き出しが勝手に開き、

    中から一枚の写真が滑り落ちる。

    それは、明らかに“現実には存在しない誰か”の顔だった。



    ──いや、違う。


    “誰か”じゃない。“何か”だ。

  • 32スレ主25/05/02(金) 16:55:18

    焦点の合わない瞳。ありえない向きに歪んだ首。
    笑顔の形をした、感情のない仮面。
    だが、写真の裏にはこう記されていた。



    【特別観察記録:A20被験体──凪誠士郎】



    玲王「……は……? う、嘘だろ……おい……ッ」


    息が詰まる。手が震える。わかるはずがない記録の内容が、脳内に直接響いてくる。

    【記録映像:A20被験体、他者誘導試験にて反応異常】
    【現在、“観測不能”状態に移行──】
    【記録再構築中。】


    玲王「やめろ……やめろ、やめろやめろやめろ……!!」


    背中を叩きつけるようにして後ずさる玲王。
    その瞳は完全に動揺で揺れ、呼吸は浅く、声が震えていた。


    烏「おい、玲王…!!しっかりせえ……!!!」

    二子「玲王くん、落ち着いて。今は──今は、まだ大丈夫です。」

  • 33スレ主25/05/02(金) 17:00:05

    【A-7通路-喪失の観測区:③窓際のカーテン下・烏旅人(異常発生リスク小)】

    【探索開始】16:00



    何も言わずに、窓のそばへ歩く烏。

    玲王の様子をちらりと振り返りながら、静かに息を整える。



    烏「──どいつもこいつも、気ぃ緩みすぎや。」


    烏「せやけど、“俺は倒れへん”。……誰かが、進まなあかんねん。」



    病室の窓は、すでに曇りきっていた。

    外の光など入ってくるはずもない。


    カーテンを軽くめくると、

    その裏には──何か、黒い影が見えた気がする。


    それは、カーテンの裏ではなく、“窓の内側”に。



    烏「──……見えたんは気のせい、ちゅーことにしといたろか。」



    彼は無言で、ゆっくりと調査を始める。


    dice1d100=33 (33)

    (1〜45:大失敗 46〜65:失敗)

    (65〜90:成功 91〜100:大成功)

  • 34二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 17:01:17

    大失敗の割合がどんどん上がってるよぉ……

  • 35二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 17:02:56

    潔と烏のクリティカル特典を使って大失敗を打ち消しとかはできるのかな

  • 36二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 17:03:18

    烏のツッコミって戦闘時の暴走だけだよね
    探索で全員大失敗なら戻せたりしないよね...

  • 37スレ主25/05/02(金) 17:10:02

    >>34 大失敗が続いて不安ですね…。

    >>35 クリティカル特典は戦闘時+10補正固定なんですよね…。

    >>36 残念ながら烏にはそこまでの力はありません…。


    というわけで大変厳しい状況です。これから戦闘成功確率も下がりますし、異常発生リスク大も出ます。アイテム、固有能力は惜しまず使いましょう!スレ主もガンガン使います(ちなみに今玲王が凪ショック中なので固有能力が使えません(精神異常発生してると使えません))二子の固有能力はこっちで管理しますので、最悪の場合1回はなんとかなります…多分。

  • 38スレ主25/05/02(金) 17:15:54

    【探索大失敗】17:00
    【SAN値:-1(17→16)】
    【精神異常:耐性付与のため回避(耐性消滅)】


    ──何かが、カーテンの裏から呼んでいるようだった。


    烏「……っ!」

    思わず手を止める。

    その“影”は、まるでこちらの存在を知っていたように、窓ガラスの内側を──“コツ、コツ”と指で叩いていた。


    烏(……アカン。あれ、見たら終わりや。)


    わずかに額に冷や汗が滲む。
    しかし、直後に烏の身体が眩い光に包まれる。

    ──カシャ。

    遮断アイテムの残滓が、淡く光を放ち、影の存在を打ち消すように薄れていく。

    烏「……はー、ギリセーフや。ホンマ、持っとってよかったわ。」

    やがて影は静かに消え、ただ窓際に曇りだけが残された。安堵しながらも、烏はそっと視線を背後の仲間たちに戻す。

    烏「──こっちは、収穫ゼロや。けど……ヤツは、“ここにおる”で。」

  • 39スレ主25/05/02(金) 17:20:49

    【A-7-喪失の観測区:④記録映像投影機付近・二子一揮(異常発生リスク中)】

    【探索開始】16:00



    古びた映写機の傍に立つ二子。

    その眼差しは冷静で、だがどこか緊張に満ちていた。



    二子「……この機材、まだ動いているようですね。ランプが微かに明滅しています。つまり──“記録が再生されている最中”?」


    床に映るのは、ぼやけた病室の映像。

    ただしそれは、“今いるこの部屋”と寸分違わぬ構造だった。



    二子「……まさか、“過去の記録”を再生している?」


    そう呟いた時だった。

    映像の中に映った──見覚えのある、黒髪の後ろ姿。



    二子「……あの人、“院長代理”……?」


    指先が、冷たく震えそうになるのを抑えながら、

    彼はゆっくりと投影機に手を伸ばして、記録の詳細を確認しようとする。


    dice1d100=35 (35)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 40スレ主25/05/02(金) 17:42:14

    【探索大失敗】17:00
    【SAN値減少、精神異常発生なし】
    《固有能力・精神遮断発動》


    ──再生される映像の奥、何かが“こちら”を見ていた。

    古びた映写機に手をかけた瞬間、突然、スピーカーから金切り声のような音声が飛び出した。


    『────ドコ?……アタシ、まだ“そこ”にいる、の?』

    映像に浮かび上がる“人影”。

    ──いや、明らかに人ではない“歪んだ形”が、レンズ越しにこちらを見返していた。

    二子の目に、その存在の一部が焼き付く。


    しかし、直後──

    パチン、と頭の中でスイッチが切り替わる。

    二子(……これは、“記録”です。感情の介入は、不要──)

    彼の中に眠る精神遮断が起動し、恐怖と情報の境界を瞬時に分離する。

    二子「……“A-7通路”は、実験経路の一部。この通路には、まだ“安定していない個体”が残っていると……記録されています。」

    落ち着いた声とは裏腹に、額にはうっすらと汗がにじんでいた。

  • 41スレ主25/05/02(金) 17:48:33

    薄暗い通路に4人が集まる。
    全員の表情に、わずかながら疲弊の色が見え始めていた。

    二子「顔色が……二人とも、かなり悪いですね。」

    彼の視線は玲王と潔に向けられる。
    中でも潔の肩の上下は明らかに大きく、呼吸が荒い。


    二子「潔くん、これを使ってください。」

    彼は静かに2つのアイテムを取り出す。

    ・防衛用精神安定剤(軽度)
    → 使用者の次回SAN値減少を1回無効化
    ・メンタルリバースカプセル
    → SAN値+1回復


    潔「……ありがとな、二子。」

    彼は黙ってそれらを受け取り、
    安定剤をポケットへ、カプセルをその場で口に含む。

    【潔世一:SAN値12→13へ回復/次回SAN値減少無効(発動準備完了)】

  • 42二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 17:50:34

    戦闘か頑張ってくれ皆

  • 43スレ主25/05/02(金) 18:00:22

    >>42 あと3回乗り越えればきっと…大丈夫です。




    ──ズリ……ズズズ……。


    床を這うような、湿った何かがこすれる音。



    白い髪が、床に垂れていた。

    ただ、それはふわりとした髪ではなく、“濡れた縄のような質感”。


    全身はだらしなく、だらりと前屈み。

    それでもその存在は、身長2メートルを超えている。



    その顔に──目は、ない。

    ただ、空洞のような窪みだけが、“こちら”を見つめていた。



    玲王「ッ……これ……!」


    玲王が一歩、後ずさる。


    彼の脳裏に浮かぶのは、

    記録保管端末室で見た写真──“あの顔”。



    確かに、“凪誠士郎”だった。

    でも── 今、目の前にいるそれは“人間ではない”。

  • 44スレ主25/05/02(金) 18:05:44

    指が異様に長く、関節の数が明らかにおかしい。

    背中には、まるで誰かを背負ったまま肉に同化したような“もう一つの輪郭”があった。



    二子「“融合実験体”……でしょうか。

     ただし、“凪誠士郎”としての自我はもう──」


    その瞬間、“それ”が顔を上げる。



    空洞のような目元が、玲王の方へ……“笑った”。


    凪の声に、似た声が響いた。


    凪?「……あー。なんだっけ……あーあ。 ──思い出せないや。」


    玲王「やめろ……お前は……凪じゃ、ねえ……ッ!」



    怪異《A20被検体・凪誠士郎》

    ──戦闘、開始。


    【戦闘開始:60以上の場合、成功】

    (6回攻撃成功で撃破)

    潔 dice1d100=86 (86)

    烏 dice1d100=93 (93)

    玲王 dice1d100=77 (77)

    二子 dice1d100=11 (11)

    ※クリティカル特典(潔)+10補正(全員)

    ※御影玲王に対する-5補正

  • 45二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 18:09:06

    補正込みで潔と烏がクリティカルか

  • 46スレ主25/05/02(金) 18:12:48

    >>45 クリティカルは純粋なダイス値で決めております(なので今回はクリティカルなしですね)!補正は失敗を成功に繰り上げるための特殊措置だと思って頂けると幸いです。


    そして、一応凪(仮)なんですが、割と殺意強めですね。玲王辺りが失敗するかなーと思ったのですが…。余談で凪と怪異の区別がつかない話をしたので、せっかくの機会ということでゲスト出演です。

  • 47二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 18:14:45

    >>46

    なるほど

    判定のダイスを上げるというよりは成功のラインを下げる方の補正か

    了解です

  • 48二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 18:37:35

    3回攻撃だから次のターンが回避ならその次で3回攻撃入れたいな
    頑張れ頑張れ

  • 49スレ主25/05/02(金) 18:38:39

    【戦闘開始】17:00


    怪異──A20-被検体「凪誠士郎」が、動いた。

    玲王「“思い出せない”って……勝手に記憶から逃げるなよ」

    ──瞬間、玲王の足が床を蹴った。

    白銀の髪が揺れるその前に、一閃。

    玲王「お前は、俺の記憶からも消えねぇ。……“焼きつけて”、終わらせてやる!!」

    拳が怪異の胸部に突き刺さる。

    ──バシュッッッ!!という衝撃音と共に、
    黒い粘液が飛び散った。


    潔「玲王──“道作ってくれてありがと!”」

    続けざまに、潔のステップが走る。
    幻影のようにブレた動きで、怪異の背後に回り込む。


    潔「でも、これで終わらねえよ……!“俺たちは、ここで全員──生きて帰る!”」

    彼の蹴りが、怪異の膝関節に打ち込まれた。
    ──“肉の中に金属が埋まっていたかのような硬い音”。

  • 50スレ主25/05/02(金) 18:43:26

    >>47 ご理解頂けて幸いです。ありがとうございます。



    怪異がわずかに揺らいだ、その一瞬──


    烏「凡どもがええ仕事してくれとるやん──!ほんなら、オチは任せときぃ!」


    鋭いステップで踏み込み、右腕を大きく振り上げて──


    烏「“俺のボケが止まらへんのは、ボスが“非凡”やからや!”」


    ボガッッ!!!


    怪異の顎を、鋭く跳ね上げる打撃音。空洞の目が揺れる。もう一つの背中が、びくりと痙攣した。


    しかし──

    その肉体は、崩れない。



    二子「ッ……ッッ……!」


    背後から冷静に構えていたはずの二子が、一瞬だけ手を止めた。


    目の前に、“夢に見るほど欲しかったカード”が見えた。“──攻撃したら、カードが壊れる” という、ありもしない思考が、脳を埋めた。



    二子「……ちがう、“これは錯覚”……ッ!」


    だが、攻撃が遅れた。

    その一瞬の逡巡の間に、怪異は“立ち上がる”。

  • 51スレ主25/05/02(金) 19:26:49

    >>48 応援ありがとうございます!



    その姿は、もう“凪”ではなかった。

    白髪が血に染まり、肉のひだが全身を包み込む。


    凪?「……痛いなあ、勘弁してよ。」


    被検体の声に呼応するように、“影が伸びる”。

    肉の隙間から、黒い糸のような触手が、

    空間全体に広がっていく。



    潔「来るぞ──ッ!」


    玲王「油断すんな……これは“本能”で回避しろ!」


    烏「うわー、めっちゃ悪寒してきた……!」


    二子「……次は、外します……ッ、から……」


    《A20被検体・凪誠士郎》

    【戦闘開始:60以上の場合、成功】

    (あと3回攻撃成功で撃破)

    潔 dice1d100=51 (51) (失敗時SAN値減少回避)

    烏 dice1d100=57 (57)

    玲王 dice1d100=73 (73)

    二子 dice1d100=49 (49)

    ※クリティカル特典(潔)+10補正(全員)

    ※御影玲王に対する-5補正

  • 52スレ主25/05/02(金) 19:33:08

    【回避開始】17:00
    【二子一揮:SAN値-2(16→14)】


    ──黒い影が、空間を裂くように“襲いかかる”。


    潔「ッ──!」

    床を蹴る一瞬の判断。
    影が脇をかすめ、彼の足元で音もなく崩れる。


    烏「ぬおおおッ! ツッコミの神よ導いたまえッ!」

    影を紙一重でかわしながら、滑るように姿勢を低くして転がる。

    烏「ボケは回避すんのも芸やで……!」


    玲王「こんなん……“本能”でいけるわけねーだろ!」

    叫びながらも、身体は動いていた。
    黒い腕のような影を跳び越え、滑り込むように離脱。

    玲王「……俺、“もう普通の病院行けねーな”……」

  • 53スレ主25/05/02(金) 19:42:22

    ──しかし。



    二子「あ、あれ……ブルーアイズ……?」


    一瞬の幻影。脳裏にまた、“ありえないカード”の姿が焼きつく。


    二子「ち、違う……これは……っ」


    影が、彼の肩に“触れた”。冷たい感触と同時に、脳髄に強烈な恐怖が突き刺さる。


    二子「……ぁ……あ゛──ッッ!!」


    膝をつき、その場に崩れかける。



    その瞬間────“肉の山”が、吼えた。


    ぐちゃり、と何かを潰すような音。それはもはや、「凪誠士郎」ではない。



    潔「行くぞ、みんな──!」


    《A20被検体・???》

    【戦闘開始:60以上の場合、成功】(あと3回攻撃成功で撃破)

    潔 dice1d100=33 (33)

    烏 dice1d100=78 (78)

    玲王 dice1d100=62 (62)

    二子 dice1d100=97 (97)

    ※クリティカル特典(潔)+10補正(全員)/※御影玲王に対する-5補正

  • 54二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 19:45:03

    二子がクリティカル出して3回攻撃当たったからいける!

  • 55スレ主25/05/02(金) 19:50:31

    >>54 撃破です!やった!希望が見えてきました!



    【戦闘開始】17:00


    ──“咆哮”が、部屋を満たした。


    異形の怪異《A20号・被検体『凪誠士郎』》が、音もなく距離を詰めた。


    それはまるで重力のない世界のように、静かに、けれど“殺気”だけを轟かせていた。



    潔「──ッ、来る!」


    瞬間、潔が駆けた。



    しかし──


    潔「くっ……っ!」


    目前で、その腕が突如“増えた”。

    潔のタイミングが、わずかに狂う。


    紙一重でかわすも、攻撃は通らない。



    玲王「……下がれ、潔!」


    次の瞬間、玲王が潔を庇いながら、踏み込んだ。

  • 56スレ主25/05/02(金) 19:52:38

    その眼は、かつての夢に焦がれ、
    誰かを追い続けた少年のまま。


    玲王「……“さよなら”だ。 ──凪じゃない“誰か”。」

    シュッ──

    鋭く、一直線に。まるでその手が、“ずっとその瞬間のために”鍛えられていたかのように。

    玲王の攻撃は、“凪に似た何か”の胸を、正確に撃ち抜いた。


    烏「ようやっとる、金持ちボンボン──!」

    すかさず、烏が回り込む。

    異形の背後へと素早く回り──

    烏「──“ツッコミ”入れたるわ」


    その一撃は、まるで笑いと怒りを込めた一閃。
    ズブリ、と音を立てて、異形の肩を深く抉った。

  • 57スレ主25/05/02(金) 19:54:36

    二子「──“ドロー”。」

    静かに、カードを構えるように。
    けれどその手には、いつものカードはなかった。

    代わりにあったのは── “心に刻まれた、最後の一撃”。


    二子「さようなら。“あなたじゃない”誰か。……僕たちは、ちゃんと生きて、帰る。」

    ギュウ、と空間が歪む。二子の攻撃が、最後の杭のように異形の身体に刺さった。


    肉が裂け、腕が崩れ、足が解け──
    やがてその中心に“人の声”が浮かび上がる。




    「……俺のこと、忘れないでね、レオ」

     

     

    玲王の目が見開かれた。

    でも、返す言葉はなかった。

    それが“本物の凪”かどうか、もう誰にも、確かめる術はない。

  • 58スレ主25/05/02(金) 19:57:47

    潔「……ごめん、みんな。俺……」

    玲王「気にすんなよ。お前がいなきゃ、……俺、たぶん動けなかった。」

    烏「お前らようやったわ。……けどな、今日のMVPは──」

    二子「……僕、ですか?」

    烏「せや。“精神ギリギリ”で、あの一撃。普通できひん。“非凡”やったで。」
     

    ──そのとき、空気が少しだけ、やわらいだ。

    怪異の消えた床には、ふわりと香る、
    レモンティーの香りを帯びた瓶が落ちていた。


    玲王「……これ、もしかして」


    【撃破報酬/クリティカル特典】

    ・【隔離扉:第3の部屋 鍵】 
    ・【メモリーフレグランス・レモンティー】
     →使用者1名:SAN値+4回復
     →“凪が最後に残した香り”と書かれたラベルつき

  • 59スレ主25/05/02(金) 20:00:11

    4人は、それぞれ傷と疲労を抱えながらも、
    確実に進んでいることを感じていた。


    潔「あいつ、何か言ってた……?」

    玲王「……いや、“あれ”が何だったか、もうわかんねぇけど……、忘れられるほど、軽いもんじゃなかったのは確かだ。」

    二子「記録に、残しましょう。……“戦った僕たち”の証として。」

    烏「おう。“帰ったら”な。」


    ──部屋の奥、冷たい金属製の扉。

    【A-7通路:第3の部屋】への鍵が、光を帯びていた。

     

    時計は──【17:00】を刻んでいる。

  • 60二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 20:00:16

    凪…この世界に玲王も居たんなら一緒にゆっくりしててくれ

  • 61スレ主25/05/02(金) 20:15:29

    >>60 参戦してくれたら凄く頼もしいんですが、凪さん参戦したらチートになっちゃうので…。(SAN値25くらいあるので…)



    第2の部屋を抜けて、わずか数歩。

    その先の壁に、不自然に“縦長の裂け目”があった。


    まるで、もともとは通路ではなかったものを、何かが無理やり押し広げて作ったような──そんな扉。



    烏「……なんや、ココだけ“歪んどる”やん。」


    玲王「鍵穴は……あった。」


    潔「開けよう。……ここで止まっても、意味がない。」


    カチャ──……


    差し込まれた鍵が、重く沈む音を立てて解錠された。

  • 62二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 20:19:50

    >>61

    すまんスレ主この凪はA20の事だ

    この病院の世界にも玲王(ノット探索隊の玲王)が居たならA20とゆっくりして欲しいなって意味でした

  • 63スレ主25/05/02(金) 20:21:37

    A-7──幽閉保管室・前。

    鍵を手にした4人は、重く歪んだ扉の前で一度立ち止まる。

    内部からは、壁を這うような音。
    低く唸るような風の鳴き声。

    空気が変わっていた。

    その“違和感”を肌で感じ取った瞬間── 潔の肩が、僅かに震えた。


    烏「……潔。」

    不意に声をかけた烏が、無言で差し出したのは、封を切ったばかりの《精神安定剤》。


    烏「さっきの“肉塊”、引き摺っとるやろ。……無理すんな。お前が立っとらんと、皆が崩れる。」

    潔は小さく息を呑む。

    震えを隠すように手を握りしめ、黙ってそれを受け取った。


    潔「……ありがとな。でも、俺は──“まだ行ける”。」

    薬を飲み込むと、喉を伝う冷たさとともに、
    心の芯に灯るような感覚が広がった。

    【精神安定剤使用:潔世一SAN値回復13→16】

  • 64スレ主25/05/02(金) 20:27:11

    >>62 アッ、読み間違い失礼しました!確かに、戦いなんてしないで、玲王(怪異)とのんびり過ごして欲しいですね…。



    そして──二子の前に、玲王が立つ。



    玲王「……お前、ギリギリなんだろ。」


    二子は眉をひそめ、首を横に振ろうとする。

    が、それを玲王は手で制した。



    玲王「嘘つくなって。俺が気づかないわけないだろ。 ──だから、これ使っとけ。」


    そう言って玲王が差し出したのは、《精神遮断スプレー》。それは、深層精神汚染を一時的に遮断する、唯一の防壁。



    二子「……助かります。でも、それを使えば、玲王くんが──」


    玲王「いいから。“戻ってくる”のが、最優先だろ?」


    同時に、自身にも同じスプレーを噴射する。

    二人の肩に、薄い煙のような保護膜が瞬時に展開された。


    【精神遮断スプレー使用:御影玲王・二子一揮の次回SAN値減少を無効化】

  • 65スレ主25/05/02(金) 20:30:43

    ──その直後、再び玲王が、言葉を続けた。


    玲王「それと──もう一つ。」

    彼が、ポケットからカード型の端末を取り出す。
    端末に触れながら、穏やかに目を閉じた。


    玲王「“頑張れ”とか、“耐えろ”とか、
     ──そういうの、あんま似合わねぇけどな。」

    玲王「……“絶対に戻ってこいよ、二子”。」


    その瞬間、二子の胸元で、淡い光が弾けた。

    それは、彼の言葉が込められた“プログラム”だった。“心を強く保て”というメッセージが、静かに染み渡る。


    二子「……ありがとう、玲王くん。その言葉、“忘れません”。」

    【御影玲王・固有能力【励まし】発動:二子一揮SAN値回復14→15】

  • 66スレ主25/05/02(金) 20:37:08

    潔「よし、準備は整ったな。」

    烏「行くで……!全部、終わらすんや。」


    扉の前に、再び4人が並び立つ。
    手には、それぞれが信じる“希望”と“約束”を握って。


    ──この先が、自分達の最後かもしれない。

    それでも、誰ひとり、引き返す者はいなかった。



    ──《幽閉保管室》。

    そこは、まるで「監獄」のようだった。

    扉が開いた瞬間に、空気の質が変わる。
    他の部屋とは違う──“淀んだ冷気”が、どこからともなく吹き抜けた。
     
    烏「……寒いな。ここだけ、空気が腐っとる……。」

    四方の壁は鉄板で覆われ、天井には監視カメラの死骸。そのレンズはすでに砕かれているが、“かつて何かが”ここを見張っていたのだと語っていた。

    室内の床には、深い引きずり傷。誰かが、何かを暴れながら引き摺られていったような跡。

    中央の空間には拘束ベッドらしき骨組みが残り、その横には、崩れた医療器具と、血に濡れたローブの切れ端。

  • 67スレ主25/05/02(金) 20:42:32

    ──この部屋で、何かが“壊れた”のは確実だった。


    それは“誰かの精神”か、

    あるいは“何かの存在”そのものか……。



    二子「“意識の引き裂かれた痕跡”があります……。ここ、危険です。」


    玲王「ああ──来るぞ、たぶん……“あれ”が。」



    探索の準備を整える4人の前に、不自然な配置で並べられた棚、散乱した記録片、そして、奥の壁に設けられた鉄格子の隙間が、異様な緊張を生んでいく。



    ①拘束ベッド跡周辺:繰り返し拘束された痕跡。ベルトはちぎれ、金属部分は歪んでいる。その下に何かが挟まっているように見える……(異常発生リスク中)

    ②医療器具置き場:崩れかけた器具台と、床に落ちた錆びた器具群。中には使用されていない試薬や薬品も残されているかもしれない(異常発生リスク中)

    ③鉄格子の奥の影:壁に打ち込まれた格子の先には、かつて人が“収容”されていたような空間。暗がりの奥に、何かがうずくまっているような……(異常発生リスク中)

    ④ 監視装置の残骸:壁の高所に取り付けられていた監視カメラの残骸。接続ケーブルが断線しているが、一部の装置は通電しているようだ(異常発生リスク中)



    【選択肢:誰がどの場所を探索しますか?】

    1:潔 2:烏 3:玲王 4:二子


    4人まとめてお願いします。

    (例:1が① 2が② 3が③ 4が④など)

    >>68

  • 68二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 20:51:34

    1が① 2が② 3が③ 4が④

  • 69スレ主25/05/02(金) 21:04:50

    >>68 ご選択ありがとうございました。



    【A-7-幽閉保管室探索:①拘束ベッド跡周辺・潔世一(異常発生リスク中)】

    【探索開始】17:00


     

    拘束ベッドだったと思しき残骸に、潔はゆっくりと近づいていった。


    潔「……これは……」 


    床に打ちつけられた金属の枠組みは、力任せに引き千切られたように歪んでいる。ベルトのバックルは、血のような黒ずんだ色に変色し、床のタイルには、深くえぐれた爪痕のような線がいくつも残されていた。


    潔「何が……ここで拘束されてたんだ……?」


    慎重に周囲を調べていると、ベッドの下から、何かが挟まっているのが見えた。古びたレポート用紙だろうか。あるいは、何かのパーツのようにも見える。


    だがその瞬間── 


    ──“パキ”……。


    乾いた音が鳴った。それは潔の足元の、床の下から……?


    潔(──下……か? 今、何かが──)


    ごくりと唾を飲み込み、身を屈める。ベッド下の狭い空間。暗がりの奥へ、潔の手が伸びて──


    dice1d100=27 (27)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 70スレ主25/05/02(金) 21:12:41

    【探索大失敗】17:00
    【SAN値減少無効発動:SAN値減少なし】


    ──ガッ。

    潔の指先が紙片の端に触れた瞬間、それは“紙”ではなかったことに気づいた。まるで、ぬるりとした皮膚のような質感。

    その瞬間、ベッドの下から、“じ……ぎ……っ”と、ひときわ濁った、意味を成さない“声”が漏れた。


    潔「ッ──!」

    飛びのいた潔の視界に、ベッドの下から這い出ようとする“何か”が、ほんの一瞬だけ映る。

    顔が──ない。手だけが、ひたすらに伸びてきていた。

    潔(……違う、“見えてる”んじゃない。これは──“見せられてる”……!)

    次の瞬間、ポケットに入れていた小さなカプセルが熱を帯びて破裂するように弾け、薄い膜のような何かが潔の全身を包み込んだ。

    視界に一瞬だけ、淡い青の残像が走る。

    潔「……っは、危な……。やっぱり、ただのベッドじゃねぇな……。」

    息を整えながら立ち上がる潔。確かに恐怖はそこにあった──だが、今回は“耐えきれた”。

    彼は小さく息を吐き、仲間のほうへ視線を向けた。

  • 71二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 21:15:35

    このレスは削除されています

  • 72二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 21:20:50

    >>71

    スレ主烏の探索場所②医療器具置き場だけど内容合ってる?

  • 73スレ主25/05/02(金) 21:22:59

    >>72 ミスです!失礼しました!選択間違いなので、②で書き直します!(失敗キャンセルです!)

  • 74スレ主25/05/02(金) 21:35:32

    【A-7-幽閉保管室:②医療器具置き場・烏旅人(異常発生リスク中)】

    【探索開始】17:00


     

    烏「……こっちは、だいぶ年季が入っとるな。」


    崩れかけた器具台の周囲を、烏が慎重に歩を進める。床に散乱する錆びついた手術器具、瓶の割れた薬品容器、中には液状のまま残っているものもあり、焦げたような異臭が鼻を刺した。



    烏「これは……化学薬品なんか……? 下手に触ると危ないわ…。」


    烏は、片手で鼻を押さえながら、器具台の裏へと手を伸ばす。


    かすかに反応した、──何かの“気配”。



    烏(……この空気の歪み。どこかで嗅いだことある感覚や……。)


    dice1d100=84 (84)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 75スレ主25/05/02(金) 21:43:05

    スレ主のミスでさっきは失敗にしてごめんね、烏。

    【探索成功】17:00


    烏「──あった。」

    崩れかけた器具台の裏側、ひしゃげた薬品棚の奥に、分厚いファイルが無造作に突っ込まれていた。

    それを引き抜くと、
    古い金属製のタグがパラリと落ちる。


    烏「“A-23被検体/観察中止”……。A20ちゃう……別の怪異や。」

    ファイルには、顔写真のないカルテ。
    “表情が一切観測されなかった被検体”──

    その存在は異常すぎて、
    正式な記録からすら除外されていたらしい。

    烏「記録されてへん“もうひとつの怪異”……。ここにおる可能性、大やな。」


    彼の言葉に、空気がまたひとつ重く沈んだ。

  • 76スレ主25/05/02(金) 21:47:41

    【A-7-幽閉保管室:③鉄格子の奥の影・御影玲王(異常発生リスク中)】

    【探索開始】17:00



    玲王「この格子の向こう……明らかに“閉じ込めてた”よな……。」


    冷たい鉄の匂いが鼻を突き、薄暗い空間からは、誰かの呼吸の名残のような気配が滲む。


    照明をかざすと、床に引きずったような跡、

    そして……うっすらと──爪のような跡。



    玲王(……こんな場所、閉じ込められて正気でいられるわけねぇだろ。)


    彼は、懐から手袋を取り出し、慎重に格子の隙間から奥を覗き込んだ。



    玲王「……こっちは、絶対に何か“いた”痕跡がある。」


    探索の手を止めず、彼は再び壁際をなぞる。

    そして、何かに触れた──“軋むような冷たい感触”。


    dice1d100=18 (18)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 77スレ主25/05/02(金) 21:54:56

    【探索大失敗】17:00
    【SAN値減少無効発動:SAN値減少なし】


    玲王「──っ!?」

    指先に触れた“それ”は、冷たい金属ではなかった。ぬるりとした、生温い何か。……人の体温に近い、いや、それ以上に濁った熱。

    一瞬、手が引き戻されそうになる感触──
    否、確かに「引かれた」。

    玲王「っ、クソッ!」

    咄嗟に後退し、格子から距離を取る。
    だが、その瞬間、頭の奥で、誰かの“うめき声”が響いた。


    『──わたしは、まだ、ここにいる……。』

    それは男か女か、人かどうかも曖昧な声。
    玲王の脳内に、直接割り込むような響きだった。

    玲王(……ッ、幻覚か?いや、違う。“何か”が、俺の意識を──)

    歯を食いしばった瞬間、ポケットの中で、精神遮断スプレーがわずかに作動音を立てた。

    ──シュッ。
     

    玲王「……ハァ。……助かったな。」 

  • 78二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 22:08:03

    ダイス目どんどん上がるから厳しくなってるのもあるだろうけど普通に出目が低いな

  • 79スレ主25/05/02(金) 22:17:35

    >>78 戦闘の時は高いんですけどね…。



    【A-7-幽閉保管室:④監視装置の残骸・二子一揮(異常発生リスク中)】

    【探索開始】17:00



    二子「……このケーブル、通電していますね……。つまり、“まだ誰かがこの部屋を見ていた”可能性が高いです。」


    壁の高所に取り付けられた監視装置──

    ケーブルの一部は断線していたが、

    中央部には、微かな緑色の点灯ランプ。


    二子「ログが……残っていれば、映像情報が……。」


    静かに脚立を引き寄せて昇り、

    工具で慎重に装置を解体し始める。


    カチ……。カチ……。


    静寂の中、時計の音が不気味なリズムを刻む。


    そして──背後に、何かが「ピチ」と小さく音を立てた。


    振り返っても、誰もいない。

    だが、視界の端に、ちらりと“白い手”のようなものが揺れた気がした。


    dice1d100=19 (19)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 80スレ主25/05/02(金) 22:38:54

    【探索大失敗】17:00
    【SAN値減少無効発動:SAN値減少なし】


    カチ……カチ……

    録画装置の内部基板を覗き込んだ瞬間、そこに──あり得ない“顔”が映った。

    画面が暗転したモニタに、反射するはずのない、“血に濡れたような白い顔”。口元だけが異常に大きく歪み、笑っている。


    二子「……っ──!!」

    心臓が跳ね上がり、指が震え、工具を落としかける。一瞬、頭が割れるような眩暈に襲われ──

    ──キィィィン……

    耳鳴りとともに、
    脳内を焼くような“叫び”が、迫ってきた。

    『──ずっと見てる……お前の後ろから……ずっと、ずっと──』

    その時、二子が所持していた《精神遮断スプレー》が作動した。

    ──プシュー……

    スプレーから発射される煙が視界を刺激し、脳内を駆け巡る。視界に映った“顔”が、幻のように霧散した。

     
    二子「……っよし、……僕は、まだ大丈夫です。」

  • 81スレ主25/05/02(金) 22:46:51

    4人が探索を終え、幽閉保管室の中央に再集結する。


    玲王「……今回はマジでヤバかったな。」

    潔「顔色、二子も玲王も……良くないな。烏も……」

    烏「しゃーない、こうも探索が続くと疲れが溜まるんや。」

    烏は笑いながらも、額にうっすらと汗を浮かべている。

    二子「……烏くん、今のうちにこれを使ってください。 ──今後の衝撃に備えて、どうぞ。」

    二子が取り出した金属製の小瓶は、
    振ると微かに銀色の液体が揺れる。


    烏「……すまん。助かるわ。」

    静かに口に含み、
    数秒──呼吸が落ち着き、視界がクリアになる。

    【隔離液:精神安定処方使用:烏旅人の次回SAN値減少を無効化】

  • 82スレ主25/05/02(金) 22:48:52

    潔「よし……こっちも、必要そうだな。二子、玲王。次の“何か”に備えて……《精神遮断ブロックコード》を。」

    2人にそれぞれ、掌サイズの小型デバイスを手渡す。

    淡く青白く点滅するそれは、緊急時に自動で発動し、精神汚染を防ぐ最後の防壁となる。


    玲王「これで、あと一回くらいは……耐えられそうだ。」

    二子「ありがとうございます。……僕も、もう少し戦えます。」

    【精神遮断ブロックコード使用:御影玲王、二子一揮の次回SAN値減少を無効化】

  • 83スレ主25/05/02(金) 22:53:17

    烏「バケモンが現れる前に、俺が入手した情報を見せるで。“A-23被検体/観察中止”……。A20ちゃう……別の怪異やな。」

    烏は探索で手に入れたファイルを開いたまま、苦い顔で言う。


    ファイルには、他のカルテと違って、顔写真が一切添付されていなかった。

    代わりに──“黒く塗り潰された枠”だけが存在している。

    二子「……表情が、観測されなかった……?」

    玲王「まるで……“顔がなかった”ってことか……?」

    烏「ちゃうねん。顔がなかったんと違う。“感情が存在せんかった”んや。そいつの記録、あまりに異常で……正式な被験体リストからも外されたらしい。」

    潔「観察中止って、要は……“制御不能”だったってことか。」

    烏「ああ。何がどう異常か、判断すらつかへんまま、ファイルの“観察”そのものが打ち切られとる。そいつが……この先に、おるんや。」

    4人の間に、言葉にならない空気が張り詰める。

  • 84スレ主25/05/02(金) 22:59:15

    静寂に包まれていた部屋が──突然、冷気で満ちた。


    コツ……コツ……コツ……。

    不自然な足音が、床を這うように近づいてくる。


    二子「……来ました。“そろそろ”です。」

    潔が息をのむ。烏が舌打ちする。
    玲王の瞳が鋭くなる。


    ──現れた“それ”は、人の形をしていた。

    だが、それは……“人”ではなかった。


    全身に包帯が巻かれている。肌は見えない。
    男か女かも、若いか年老いているかも分からない。

    ただ一つ、はっきりと分かるものがある。

    それは──


    「表情が一切ないこと」

    目も、口元も、何も“動かない”。まるで“仮面の下に空洞がある”ような感覚。その顔は、笑わず、怒らず、哀しまない。

  • 85スレ主25/05/02(金) 23:03:15

    “それ”は静かに──ただ、歩いてくる。


    音もなく、感情もなく、

    ただ、“こちらに近づいてくる”。



    二子「戦闘……開始です。」



    怪異【幽閉保管室「人ならざるもの-A23被検体」】

    (7回攻撃成功で撃破)

    【戦闘開始:65以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=58 (58)

    烏 dice1d100=16 (16)

    玲王 dice1d100=98 (98)

    二子 dice1d100=73 (73)

    ※クリティカル特典(烏)+10補正(全員)

  • 86二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 23:09:51

    三人成功か
    補正様様だな

  • 87スレ主25/05/02(金) 23:15:32

    >>86 玲王のクリティカル特典で烏も成功になります!



    【戦闘開始】17:00


    “それ”は、何も言わずに動いた。


    ──瞬間、


    烏「っ……!」


    “無表情”の怪異が、音もなく烏へと接近する。その動きは、まるで「意思のない肉の塊」のようだった。


    烏が身構えた──だが、一瞬、視界が歪む。

    鼓膜に圧がかかる。脳が拒否反応を起こすように、意識が“ノイズ”に包まれた。


    烏「っ、またか……この感覚……ッ!」


    ──足が止まる。


    その隙を、怪異が見逃すはずもなかった。

  • 88スレ主25/05/02(金) 23:16:29

    しかし、

    玲王「ッ……バカが……!」

    音よりも速く、玲王が烏の前に飛び出した。
    靴裏が床を滑り、体が怪異の“腕”にぶつかる。

    玲王「この程度で沈むかよッ! “お前は烏旅人だろうが!”」

    片手で烏の襟を掴み、力任せに引き戻す。
    逆手にしたもう片方の手には──金属バットのような廃材。

    玲王「やるぞ!!“非凡”!」

    烏「…ッ、おう!相変わらずやるやんけ!“非凡”!」

    ──玲王と烏により、廃材が振り抜かれる。

    鈍く、異様な音。
    無表情の仮面が、僅かにブレた。

     
    玲王「“撃ち抜け”──潔!」

  • 89スレ主25/05/02(金) 23:19:37

    潔「了解ッ!!」


    潔が駆け出す。

    黒い影の懐に滑り込み、一瞬だけ、怪異の中心に“隙”が生まれた──

    潔「──俺たちは、生きて帰る。」

    振り下ろされた鈍器が、怪異の膝を砕くように当たった。

    怪異の身体が揺らぐ。


    そこへ──

    二子「動きが鈍った──今です。」
     

    二子が地面を蹴る。

    確実に、怪異のすぐ側まで近寄り、
    彼の精神が込められた、渾身の一撃を繰り出す。


    刹那、“それ”の動きが止まる。

    ──全身の動作が、一瞬だけ、静止する。

  • 90スレ主25/05/02(金) 23:21:49

    潔「……行けたか!?」


    二子「いえ、まだ……。この異常存在、普通の怪異より“硬い”。」


    玲王「マジかよ……あと3発ってところか……」


    烏「すまん、助かった……。でも、もう大丈夫や。」


    玲王「頼むぜ、烏。」



    ──そして、“それ”が、動いた。


    ゆっくりと、奇妙に関節をきしませながら立ち上がる。



    潔「来る……!」


    怪異【幽閉保管室「人ならざるもの-A23被検体」】

    (あと3回攻撃成功で撃破)

    【回避開始:65以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=23 (23)

    烏 dice1d100=45 (45)

    玲王 dice1d100=32 (32)

    二子 dice1d100=23 (23)

    ※クリティカル特典(烏)+10補正(全員)

  • 91二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 23:26:49

    回避!!
    全員失敗じゃん!!

  • 92スレ主25/05/02(金) 23:29:20

    >>91 こんな時のために…烏旅人です。


    【烏旅人:固有能力・ツッコミの業発動】



    ──異形が跳ねた。


    再起動されたように、“無表情”の怪異が、四肢を折りたたんだまま滑るように迫る。


    その動きに、4人は── 反応できなかった。


    潔「っ、……あ──」


    二子「……あれ、体が──」


    玲王「……ッ、視界が歪んで……!」


    烏(──あかんッ!!)


    全員の思考が、一瞬で“空白”になる。


    絶対的な精神干渉。脳の奥に直接流れ込んでくる“感情のないノイズ”。


    ──逃げられない。


    そう思った瞬間、


    ──“パァン!”


    爆音が響いた。

  • 93スレ主25/05/02(金) 23:31:40

    いや、爆音ではない。

    耳をつんざくような──


    「おいコラーーーッ!!!」


    烏の声だった。

    突然、世界が“揺れる”。
    怪異の動きが一瞬だけ止まったように見えた。

    潔「な……に……?」

    玲王「……は?」

    二子「──この声……」

    烏「ボケか、お前らァアアアア!!!」

    爆発音のような、怒鳴り声。
    体の奥に響く、魂の“ツッコミ”だった。

    ──空間が、反転する。

    いや、“巻き戻った”。

    まるで一瞬だけ時の糸を引き戻すように──
    さっきまでの、あの“暴走の気配”が帳消しになっていく。

  • 94スレ主25/05/02(金) 23:35:05

    烏「今の見逃し、凡か!? ちゃうやろ!? 俺らは凡やない、非凡なんやろがぁあああッ!!」


    目の前の“異形”がわずかにたじろぐ。

    怪異でさえも、そのツッコミには何らかの干渉を受けたかのように。



    玲王「……2回目のツッコミ、サンキュー烏。」


    潔「……ありがと、烏」


    二子「烏くん、いまのは──“発動”ですね」



    空気が揺れた。

    時が戻った。

    仲間の精神が、ギリギリのところで正気を取り戻した。


    烏「次は逃すなよ、“凡”ども……いや──“非凡”な仲間たち!」


    怪異【幽閉保管室「人ならざるもの-A23被検体」】

    (あと3回攻撃成功で撃破)

    【回避開始:65以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=18 (18)

    烏 dice1d100=39 (39)

    玲王 dice1d100=98 (98)

    二子 dice1d100=4 (4)

    ※クリティカル特典(烏)+10補正(全員)

  • 95二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 02:10:08

    これは…補正あるからファンブルではない?
    終盤の方になってくると力でごり押すの難しくなってきたね

  • 96スレ主25/05/03(土) 08:03:53

    >>95 残念ながら純粋なダイス値でクリティカル/ファンブルを決めるので、今回二子はファンブルです…。


    昨夜はホスト規制で完結まで進められませんでした。更新再開します、慣れない長編でミス等お見苦しいところもあるかと思いますが、どうか最後までお付き合い下さいませ。

  • 97スレ主25/05/03(土) 08:09:21

    【回避開始】17:00

    ──“それ”が動いた。

    一切の表情を持たない、性別すら判別できない、ただ“そこにいる”だけの存在。それが、滑るように空間を裂いた。

    音がないのに、心臓が揺れる。目に見えないのに、肌が軋む。何かが削られ、剥がれ、精神の奥から剥き出しにされるような感覚が、全身を襲う。

    潔「ッ──ぐ、ぁ……ッ」

    足が動かない。視界が、千切れたテレビノイズのように揺れる。


    ──心が、削れる感覚。

    だがそのとき、彼の中に、かすかな“記憶”が脈打った。

    「……でも、みんなが繋いでくれたから……“見えた”!」

    ──あの日、あの夜、誰かを守るために覚醒した記憶。

    ──発動
    【共鳴の記憶】
    《SANチェック1回を自動成功に変換できる(使用後破棄)》


    視界が晴れた。
    潔は“意志の力”で正気を保った。

    潔「……耐えた。俺は、負けねぇ。」

  • 98スレ主25/05/03(土) 08:11:42

    玲王「……チッ、やっぱ来たか……!」

    唯一、冷静さを保っていたのは玲王だけだった。

    玲王「烏、動け! ……“来るぞッ!”」


    直後、黒い影が──烏の背を狙って跳ねた。

     

    ──が。

    玲王「……“てめぇには、まだやらせねぇよ”」

    バン!

    鈍く、空気を裂く音とともに──
    玲王が、背中から手を差し出すようにして烏を引き寄せた。

    烏「っぶなぁ……!」

    直撃を、寸前で逸らす。
    玲王のクリティカルによる“援護”が、烏を守り切った。

  • 99スレ主25/05/03(土) 08:16:37

    だが──

    二子「──ッ、ぐッ……!」

    唯一、立ち尽くしたまま動けなかったのが二子だった。

    目の前の異形を見た瞬間、──自分の“青眼の白龍”カードが、ズタズタに破られるイメージが脳裏に浮かんだ。
    否、それは彼の精神の象徴、“守り”が砕かれる暗喩だったのかもしれない。


    即座に、装備していたアイテムが自動的に起動する。

    ──《精神遮断ブロックコード:発動》

    二子「っ……!」

    脳内に、ジャミングのようなノイズが走った。

    “何か”が、彼の精神を守ろうとする──だが、ファンブルの波に抗えなかった。


    ──ごっ

    まるで何かが脳を殴打したかのような鈍痛。

    二子「ッ……これは……大丈夫、です、まだ……」

    無理矢理笑みを浮かべようとするが、指先が震えていた。

    【二子一揮:SAN値-1(15→14)】

  • 100スレ主25/05/03(土) 08:19:01

    ──空気が変わる。


    “無表情”の怪異は、ふたたび何かを振りかぶるように動き出す。

    そのたび、世界が冷え込むような、目に見えない“圧”が迫ってくる。



    潔「終わらせるぞ……今度こそ!」


    玲王「一撃ずつ、確実に殺る……!」


    烏「“非凡”な撃ち方、見せたるわ!」


    二子「……全力で、行きます。」



    怪異【幽閉保管室「人ならざるもの-A23被検体」】

    (あと3回攻撃成功で撃破)

    【攻撃開始:65以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=46 (46)

    烏 dice1d100=60 (60)

    玲王 dice1d100=6 (6)

    二子 dice1d100=64 (64)

    ※クリティカル特典(烏)+10補正(全員)

  • 101スレ主25/05/03(土) 08:27:49

    【戦闘開始】17:00

    ──異形はまだ笑わない。
    いや、初めから“笑えない”のかもしれない。
    その無表情の奥にあるのは、喪失か、拒絶か、それとも──破壊だけか。


    玲王「ッ……チッ、また見えた……!」

    玲王の手元がわずかに狂った。
    その瞬間、視界の端に“誰か”の姿が揺らいだ。

    白髪。
    無表情。
    ──凪、ではない“何か”。

    玲王「……また、あの幻覚かよ……!」


    潔「クソ……また……!」

    潔の一撃も、軌道を外れ、空を切る。

    まるで精神に直接干渉してくるような“存在”。
    自らの意思だけでは立っていることすら困難だ。

  • 102スレ主25/05/03(土) 08:29:28

    ──だが。


    烏「……せやけど、やらな──終われへんやろ?」

    烏が、鋭いステップで前に出る。
    その一撃はまるで、張りつめた現実を断ち切るような“打撃”だった。


    ──ズドォン!!


    二子「……いきます、“フィニッシュ”は任せてください」

    掌に残った、かすかな震え。
    それでも、彼は前を見据えていた。

    二子「……これが僕の……選んだ道です!」


    ──ガッ!!

    精神ギリギリで繰り出された攻撃が、A-23の身体を吹き飛ばす。

    異形が、バランスを崩した。

  • 103スレ主25/05/03(土) 08:32:48

    その瞬間──潔が、右手の端末に手をかざした。

    潔「……“戦術支援デバイス”起動──ターゲット指定:A-23!」


    ──《補助ユニット・千切豹馬》起動──

    空間が一瞬、蒼くねじれた。

    「────っとォ!」

    風を裂く音。
    空中で鋭く翻ったシルエット。

    潔「……来い、千切!!」


    千切「へっ、よっぽど切羽詰まってんだな、潔……!」

    笑って、彼は空中から回転し──

    千切「回し蹴りィィッ!!」
     

    ──ズガッ!!!!!

    A-23の身体がねじれ、壁に叩きつけられた瞬間、何かが砕ける音が響いた。
    無表情だった“顔”が、微かに揺れる──それが、初めて見せた“表情”だったのかもしれない。

    ──怪異撃破。

  • 104スレ主25/05/03(土) 08:35:59

    千切「……ったく、こんな奴の相手、マジでやってらんねぇっての」

    潔「助かった、千切……!」

    千切「ま、俺がいりゃ百人力だろ?」

    と、そう言ってから──ふと、表情を和らげた。


    「……忘れんなよ?俺のこと。」

    蒼い光とともに、彼の姿がフェードアウトしていく。

    潔「……ああ、絶対に」


    ──沈黙が戻る。

    床に転がったA-23の残骸は、やがて黒く溶け、痕跡すら残さず消えていった。

    玲王「……終わった、のか……?」

    烏「千切まで出てくるとはな……」

    二子「……見事な回し蹴りでした」

    ほんの少しだけ、空気が柔らかくなる。
    戦闘の終わり。
    静寂の始まり。

  • 105スレ主25/05/03(土) 08:51:38

    沈黙。
    砕けた“存在”が闇に溶けていくと、まるで圧のように重くのしかかっていた空気が、ふっと軽くなった。


    玲王「……これ、鍵か」

    彼が拾い上げたそれは、《防災管理室》と記された重厚なキー。

    烏「……最後の扉ってことか」

    二子「脱出口……本当に近づいている、んですね」


    そしてもう一つ。千切の消えた場所に、ぽつりと置かれていた小さな包み。

    潔「これは……?」

    そっと開くと、甘く香るかりんとう饅頭が4つ──SAN値+4回復アイテムとして機能する、千切の“置き土産”だった。

    二子「……これ、千切くんの……?」

    玲王「は、あいつらしいな……最後まで気ぃ利かせやがって」

    烏「しっかり休めってことやろ。ありがたく使わせてもらうわ」

    彼らは、静かにそれをポケットにしまった。

     

    ──小さな、けれど確かな“希望”を携えて。

  • 106スレ主25/05/03(土) 08:53:50

    時計が静かに【17:00】を刻む。

    彼らは最後の扉──防災管理室へと歩き出す。


    廊下の突き当たり、錆びた金属扉の前に、赤く点滅するセキュリティパネルが取り付けられている。

    潔「……ここか。終わりが、あると信じて進もう」


    カチャリ。



    重たい扉が、ゆっくりと開いた──。

  • 107スレ主25/05/03(土) 08:56:52

    スレ主昼頃まで離脱します。
    いよいよ最終戦、アイテム・固有能力を存分に使用し、決戦に挑みます。こちらでアイテム・固有能力は管理しますが、使用したいものがあれば教えてください。脱出への道のりは、あと少しです。

  • 108二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 09:19:20

    スレ主お疲れさまです!!

    いよいよラストバトル…!
    脳筋パーティーの力見せてくれ!!

  • 109二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 09:39:19

    固有能力残り

    潔・【直感の導き】一度だけ、最善の選択肢を自動で選べる。

    烏・【精神肩代わり】仲間のSAN減少を1回だけ引き受けられる。

    玲王・【記憶の灯】凛の支援により、SAN値減少を3度回避することが出来る。

    ニ子・【リザーブ・ドロー】カードが一定条件を満たしたときのみ表になる。効果は本人も知らないが、冴の支援により、非常に強力な力を発揮するはず。


    【所持アイテム】

    ・メンタルリバースカプセル:SAN値+1(個人)→使用済

    ・精神安定剤:SAN値+3(個人)→使用済

    ・ナースブレンド:ティアドロップ・エッセンス:SAN値+3(個人)

    ・甘く香るかりんとう饅頭:SAN値+4(4名分)

    ・対深層認識暴露・一次遮断噴霧剤:SAN値減少無効

    →使用対象:1名のみ使用可能

    →発動タイミング:使用宣言後、即時発動

    →有効時間:1探索フェーズ+1戦闘イベントまで(連続行動を1単位とみなす)


    ・防衛用精神安定剤:SAN値減少1回無効(個人)→潔所持・未使用(スレ主反映なし?) >>41 にて確認お願いしたい


    ・精神遮断マイクロパッチ:SAN値減少無効(個人)

    ・精神遮断スプレー:SAN値減少無効(2名分)→使用済(ニ子・玲王)

    ・隔離液:精神安定処方:SAN値減少無効(個人)→使用済(烏)玲王クリティカルにより反映はまだなし


    ・精神遮断ブロックコード:SAN値減少無効(2名分)→使用済(ニ子・玲王)玲王SAN値減少なしにより反映はまだなし


    ・メンタルリブートパッチ:戦闘不能者を即時復帰(SAN値+2)

    ・戦術支援デバイス

    →戦闘時、千切・凛・冴を1回限り召喚できる(ダイス自動成功)→千切使用済


    一旦まとめてみたスレ主反映されてない所も書いて見たので確認お願いします

  • 110二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 09:56:26

    >>109

    まとめた人間だけど次ラストなら対深層認識暴露・一次遮断噴霧剤を潔か二子に使いたい

    上記薬剤使わない方に防衛用精神安定剤を持たせて烏に精神遮断マイクロパッチ持たせたいな

    玲王は記憶の灯で自分で対処出来るからSAN値減少無効系は3人で分けて貰う形にしたい

  • 111二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 10:30:34

    怪異凪が落としたメモリーフレグランスは玲王に使って欲しいけど、玲王はスキルでSAN値減少回避できるし不要かな

  • 112二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 10:34:47

    まとめ乙です!
    感謝!

  • 113二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 11:11:53

    現在のSAN値
    潔:16
    玲王:15
    烏:16
    二子:14

    ここから大きく減るかもしれないのが怖いところ

  • 114二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 11:27:11

    >>109

    >>111

    抜けてた、ありがとう!

    SAN値回復だから玲王に使うのはありだと思う機能はかりんとう饅頭と同じだし


    所持品追記

    ・メモリーフレグランス・レモンティー:SAN値+4(個人)

  • 115スレ主25/05/03(土) 12:10:35

    >>108 >>109 >>110 >>111 >>112 >>113 >>114

    感想やおまとめ、アイテム使用についてご意見ありがとうございます!


    防衛用精神安定剤→>>70 ここで使用済みです!

    対深層認識暴露・一次遮断噴霧剤→二子に使用します!

    精神遮断マイクロパッチ→潔に使用します!

    これで全員SAN値減少無効です(烏、玲王はSAN値減少回避アイテム引き継ぎ(烏は回避失敗しましたが玲王のクリティカルで成功扱い))

    メモリーフレグランス・レモンティー→戦闘前に玲王に使いましょう(凪の力が付与されるかも?)


    更新再開します!よろしくお願いします!

  • 116二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 12:21:56

    玲王のかりんとう饅頭を二子に食べさせてレモンティーは玲王が持つのはどう?
    SAN値減少無効はあるけど既に二子は削られてるから先に回復させておきたい

  • 117スレ主25/05/03(土) 12:24:47

    烏「……潔、これ。おまえの分や。」

    烏は、小さな銀色のパッチを差し出した。極薄で無機質な金属の質感。手渡されたのは《精神遮断マイクロパッチ》。一度装着すれば、精神を蝕む“何か”を一時的に遮断してくれる頼みの綱だ。

    潔「……悪いな、烏。……使わせてもらうわ。」

    潔は首筋の皮膚にそれを静かに貼り付ける。
    チッという作動音と共に、ひやりとした冷感が神経を凍らせる。わずかに揺れていた彼の瞳から、恐怖の色が霧のように薄れていった。


    玲王「二子、…これ使っとけよ。」

    玲王が取り出したのは、手のひらほどの金属製スプレー。《対深層認識暴露・一次遮断噴霧剤》。その名の通り、深層精神への侵蝕を一時的に遮断する薬剤だ。

    玲王「この先にある“何か”に備えておけ。お前が崩れたら……俺たち、戻れねぇ。」

    二子「……はい、玲王くん。ありがとうございます……使わせていただきますね。」

    二子は目を閉じ、噴霧口を自分の顔に向けてスイッチを押す。シュッという音とともに、冷たく無機質な霧が二子の顔を包み込んだ。

    鼻腔に刺さるような匂いと、身体をすり抜けるような違和感── だが、その奥に、確かに感じる。

    “何か”を見たとしても、自分は壊れない。

    二子「……落ち着きました。今なら……耐えられると思います。」


    準備は整った。

    扉の先に待つ“最後”の真相が、静かにその口を開ける──

  • 118スレ主25/05/03(土) 12:33:12

    >>116 かりんとう饅頭、戦闘前に二子に使用します!



    鉄製の重厚な扉が鈍い音を立てて開いた瞬間、

    彼らの肺を重く圧迫するような空気が一気に流れ込んできた。


    部屋の内部は、黒く焦げた壁が囲んでいた。

    まるで火災の後のような異様な煤け方。しかし、焼け焦げの匂いはしない。むしろ、“焦げた記憶”そのものが染みついているかのような、重苦しい圧。


    天井には、壊れた非常灯が無数に吊るされ、微かに明滅していた。光の点滅に合わせて、誰もいないはずの部屋の隅が、ふと人影のように見える。誰かがそこに立っていたかのように。


    足元を吹き抜けるような風。どこからともなく、外の空気が流れ込んでいる。

    ここが、この施設の“出口”へと繋がる最後の部屋──それを誰もが確信した。



    しかし。


    この部屋にはまだ、“何か”が残っている。


    そして、その“何か”は、彼らが手を伸ばした瞬間に目を覚ます──

  • 119スレ主25/05/03(土) 12:38:03

    【最終部屋:防災管理室(A-7通路-第四区画)】
    ※最終ポイントのため、探索安価なし


    ①管制パネル周辺:焼け焦げた配線と、異様なメッセージが浮かび上がるディスプレイ(異常発生リスク:中)
    ②天井裏の配電装置:わずかに風が漏れている。誰かが通った形跡あり(異常発生リスク:中)
    ③避難マップ付近の金庫:焦げて開かないように見えるが、鍵穴が新しい(異常発生リスク:中)
    ④消火器収納庫:扉が半開きで、何かが“覗いている”気配……(異常発生リスク:大)


    烏「……気色悪ぅ。壁、ぜんぶ焼けてる。これ、ほんまにただの火事ちゃうな。」

    玲王「見張っとけよ、誰が出てきてもおかしくない空気だ。……俺はあの金庫、ちょっと気になるな。」

    二子「天井の……あそこ。誰か、通ったような跡が……行ってみます。少しだけでも……確かめないと。」


    潔「……あそこが1番やばい。」

    誰もが注視を避けていた消火器収納庫を、潔は迷わず見つめた。僅かに開いた扉の奥、暗闇の中から“何か”がこちらを見ているような感覚。

    潔「消火器収納庫は俺が行く。……変なの出ても、俺が何とかする。」

    誰も反論できなかった。

    それぞれの決意が、静かに部屋に響く。扉の奥に“何か”が蠢いている音が、遠くから近づいてくる──

  • 120スレ主25/05/03(土) 12:45:02

    【A-7通路-防災管理室:①管制パネル付近・烏旅人(異常発生リスク中)】

    【探索開始】17:00



    烏「……んじゃ、さっさと見たろか。」


    焦げ付いた金属のにおいを鼻で追いながら、烏は管制パネルに近づいた。

    かつてこの部屋で何かを管理していたはずの装置は、いまや異形の“名残”と化している。ディスプレイは半分割れ、液晶はノイズ混じりに不気味な発光を続けていた。


    その画面に、突然──


    「おかえりなさい」


    という白い文字が、血のように滲みながら浮かび上がった。


    烏「……は?誰が帰ったっちゅうねん……!」


    画面に触れたわけでもないのに、表示は勝手に切り替わっていく。黒い背景に、断続的に現れる数字、記号、そして──焼け焦げた手形。


    どこかで、“カチリ”という微かな音がした。部屋全体が何かに反応している気配。


    パネル下部には、まだ開いていない小型の操作盤。鍵がかかっているようだが、焦げ目が薄い──比較的新しいものだと、烏はすぐに見抜いた。


    烏「……この下、なんかあるな。こじ開けるか?」


    彼の指先が、焼けた金属へと触れる──


    dice1d100=53 (53)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 121二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 12:51:30

    >>115

    >>70 で使用かありがとう

    皆頑張ってくれ

  • 122スレ主25/05/03(土) 12:56:21

    >>121 おまとめありがとうございました!



    【探索失敗】17:00

    【SAN値減少無効発動】


    ──その瞬間、金属の下から「ガリ……ッ」と何かが這い出す音がした。


    烏「……っ!」


    反射的に後退するも遅かった。パネルのすき間から、黒く粘つく“何か”が這い出し、烏の足首に絡みついた。冷たい。ぬるぬると、まるで血の中に指を突っ込んだような不快感──


    一瞬、脳裏に浮かんだのは「顔のない誰か」の姿。声なき言葉が、頭の中に直接流れ込む。


    ──連れ戻す、ここに。


    恐怖が、意識の奥底を侵しはじめた……が──



    烏「……うおおおっ!? ……ん、え? なんや……っ、体ん中が……あっつ……」


    突如、胸の奥からぽうっと温かい光が灯った。

    以前、服用した《隔離液:精神安定処方》が体内で反応を起こし、精神の侵食を跳ね除けるように広がっていく。まるで透明な盾が内側から張られるような感覚。


    烏「……なんや、これ……俺の中で、燃えとる……」


    絡みついていた影は霧散し、再び管制パネルは静寂を取り戻した。


    だが、影の残滓は、烏の心に小さな爪痕を残したようだった。

  • 123スレ主25/05/03(土) 12:58:36

    【A-7通路-防災管理室:②天井裏の配電装置・二子一揮(異常発生リスク中)】

    【探索開始】17:00



    二子「……僕が、行きますね。天井裏……高いところは、少し怖いですけど。」


    玲王が軽く頷くのを確認しながら、二子は部屋の隅に設置された簡易梯子を慎重に登っていく。

    照明は薄暗く、頭上には焦げついた天井板──その一部がわずかに開いており、配線のようなものが垂れていた。


    天井裏に顔を覗かせた瞬間、二子はわずかに息を呑んだ。


    ──空間が、静かすぎる。


    まるで音が吸い込まれるように、二子の動きひとつひとつが無音になる。そこにあるのは、複雑に絡み合ったコード、焼け焦げた基板、そして……


    “誰かがそこにいた痕跡”。


    工具箱。血のついた軍手。まるで、ついさっきまで誰かが作業していたかのような散らかり方。



    二子「……ここ、だけ……時間が止まってるみたいですね……」


    高所と沈黙に胸を強く締めつけられながらも、二子はそっと片手を伸ばし、配線の奥を探り始めた──


    dice1d100=86 (86)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 124スレ主25/05/03(土) 13:05:44

    【探索成功】17:00


    二子「……ありました、これ……!」

    絡まる配線の奥、黒ずんだ電源ユニットの裏に貼りつけるようにして隠されていた、金属製のデータタグ。

    埃を払い、慎重に引き抜いた瞬間──


    ブツッ。

    微弱な放電と共に、タグの記録が自動再生される。声ではなく、直接脳内に流れ込むような、冷たい情報の奔流。

    “防災管理室にて、思念体反応を確認。対象:院長。肉体の喪失を越えて、なおこの区画に“執着”を残している。”

    “対象は現存する全サンプルの思念波と反応しようとしている。特に、“精神不安定なもの”ほど、優先して取り込もうとする。”


    二子「……取り込む……僕たち、を……」

    全身を氷の刃でなぞられるような悪寒が走る。
    ここにいるのは、かつての院長ではない。

    “誰か”を模した、“思念の残滓”だ。

    だが、なおも意志を持ち、触れようとしてくる。

    ──四人の“心”そのものに。

  • 125スレ主25/05/03(土) 13:09:30

    【A-7通路-防災管理室:③避難マップ付近の金庫・御影玲王(異常発生リスク中)】

    【探索開始】17:00



    玲王「……金庫か。ここが封じられてるってことは、何か隠してるな……」


    避難マップのパネルをわずかに押し込むと、ガコンと乾いた音と共に下部のパネルが外れる。


    その奥──壁に直接埋め込まれた、旧式の手動ロック式金庫。


    表面には焦げ跡のような痕があり、ナンバーパッドの一部は溶けて文字が消えかけている。


    玲王「……電源系統が死んでる。残されたヒントで、開けるしかねえな……」


    彼は指先で埃を払い、慎重にナンバーの摩耗具合を読み取り始める。


    だが──


    背後で、「カタ……」と何かが落ちるような微かな音。


    玲王「……また“音”か。今のは、足音……?」


    金庫のダイヤルに指をかけたまま、彼は背後に全神経を集中させる。

    見えない何かが、背後からそっとこちらを覗いているような──そんな気配が、皮膚にまとわりつく。


    dice1d100=20 (20)

    (1〜50:大失敗 51〜70:失敗)

    (71〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 126スレ主25/05/03(土) 13:26:38

    【探索大失敗】17:00
    【SAN値減少無効発動】


    玲王「──っ……なんだ……っ!?」

    ナンバーを読み解くその最中、不意に金庫の内部から──“息を吹きかけるような音”が響いた。まるで中に誰かが閉じ込められ、彼の存在に気づいたかのような……“確かな呼吸”。

    直後、脳内にノイズが突き刺さる。

    「レ、オ、く……ん……あけ……て……」

    ひどくくぐもった、感情の抜け落ちた声が、直接精神に侵入してくる。

    玲王「……来るな……来んなって……!」

    だが、次の瞬間──彼のポケットから“淡く青白い光”が瞬いた。

    精神遮断ブロックコード──発動。

    玲王「……っ、ブロック……コードか……」

    掌サイズの小型デバイス。彼の精神負荷が一定値を超えた瞬間、自動で起動したそれは、玲王の神経系を瞬時に遮断モードへと切り替える。

    青白い光が彼のこめかみに届いた瞬間、脳内に刺さりかけたノイズは、霧のように霧散した。

    玲王(……助かった。あれ以上はマズかった……)

    息を整えながら、彼は背後の金庫に再び向き直る。
    “中に何がいるか”は分からない──が、まだ、終わっていない。

  • 127スレ主25/05/03(土) 13:38:32

    【A-7通路-防災管理室:④消火器収納庫・潔世一(異常発生リスク大)】

    【探索開始】17:00



    防災管理室の片隅に設置された、年季の入った消火器収納庫。その鉄製の扉が、ほんのわずかに、まるで誰かの手によって「中から」開かれたかのように、ずれていた。


    潔が近づいた瞬間、周囲の空気が急に“重たく”なる。


    潔(……空調は止まってないはずなのに……ここだけ、呼吸がしにくい)


    そっと扉に手をかけたその瞬間──


    ──ズルッ。


    足元に、何かが触れたような感覚。見下ろすが、そこには何もない。だが、“感触”だけは、確かにあった。


    潔「……誰か、いるのか?」


    返事はない。ただ、──暗闇の向こうから、「視線」だけが、刺さってくる。


    それは“見られている”というより、“こちらを記録されている”ような感覚。

    まるで、人間の目じゃない“何か”が、穴が開くほど見つめている──そんな確信が、潔の背筋を冷やす。


    dice1d100=30 (30)

    (1〜50:大失敗 51〜80:失敗)

    (81〜95:成功 96〜100:大成功)

  • 128二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 13:40:40

    1/2大失敗なの確率収束してるね!!(空元気)

  • 129スレ主25/05/03(土) 13:50:37

    >>128 探索ボロボロなら、戦闘でいい数字が出るはず…です!


    【探索大失敗】17:00

    【SAN値減少無効発動】


    暗闇の中、潔が指先でそっと扉を開けた瞬間だった。


    ──ズズズ……。


    収納庫の奥から、まるで深海の底から吹き上がる冷気のような“気配が、潔の内側へと流れ込んできた。


    脳髄が凍る。内臓が反転するような嫌悪感。

    そして──誰かが、精神の奥底に手を突っ込んでこようとする感覚。


    潔「……ッふざけんな……!俺が、…なんとかするって、みんなに言ったんだ………!!!」


    瞬間、首筋に貼りつけていた《精神遮断マイクロパッチ》が淡く青白く光を放つ。

    皮膚に溶け込むように展開し、精神を蝕む“何か”との干渉を遮断する。


    ──ザリ……ザリ……。


    その音はもう聞こえない。

    だが、確かに存在した。

    この場所に潜む、“感応”だけで人間の理性を削る存在。


    潔(やばかった……一瞬でも躊躇してたら、頭ん中に“何か”入ってた……)


    強く、奥歯を噛んだ。

  • 130スレ主25/05/03(土) 13:54:20

    探索を終えた四人が、部屋の中央に再集結する。
    その顔には、疲労と焦燥、そしてなにより「これが最後の戦いになる」という重みが滲んでいた。

    二子「……皆さん、先程入手した情報をお伝えします。」

    二子は、データタグから聞こえた内容を説明する。


    玲王「精神不安定な奴から優先的に……か。つまり、今のお前らが狙われるってことだな」

    烏「マジか……、俺らヤバいやん……」

    潔「──上等だ。来るなら、全力で迎え撃つだけだ」

    二子「……そのための、備えはあります。僕たちは、まだ立てますから」

    小さく頷き合い、残る最後の扉を前に、四人の呼吸が静かに重なっていく。

    次の瞬間、空調がふっと止まったような静寂が部屋を包み込む。

    ──決戦の時が、近づいていた。

  • 131二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 14:09:24

    皆回復してくれー!
    玲王はフレグランス・レモンティー嗅いでくれー

  • 132スレ主25/05/03(土) 14:13:44

    >>131 ばっちりアイテム・固有能力使っていきますよ!


    【記憶の灯】凛の支援により、SAN値減少を3度回避することが出来る。

    ※こちらですが、【玲王のみ】なのか【他の人にも付与できる】のか明確にしていないので、今回ピンチな潔・烏にも使用できることにしますね。


    そして、スレ主17時くらいまで離脱します。決戦前でいいところですが…。

  • 133二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 15:00:42

    記憶の灯他キャラにも使えるなら強いな
    スレ主ありがとう楽しみながら待ってる

  • 134スレ主25/05/03(土) 16:45:03

    >>133 嬉しいです!ありがとうございます!



    防災管理室の空気は、もはやただの“空気”ではなかった。漂う何かが、精神の隙間に入り込もうとしてくる。


    その中で、玲王が静かに口を開いた。


    玲王「……凛、聞こえてるか?」


    ふと、玲王の胸から淡い光が発した。

    まるで、応えるように。


    玲王「……俺たちがここで折れたら、全部終わる。頼む、力を貸してくれ」


    玲王の声に応じるように、玲王の周囲に、ほのかに青白い残光が広がった。


    それは──記憶の灯火(とうか)。

    かつての支援者「凛」の記憶が形となって、彼の“想い”に応える力。それは、温かく、けれど鋭く心を貫くような光。


    玲王「俺、…そして潔、烏……今の俺たちには、これが必要だ」


    彼は掌をかざし、青白い灯火を彼らの胸元へと流し込む。


    潔「……玲王、お前やっぱ頼りになるわ」


    烏「サンキュ、玲王……背中、預けるで」


    玲王「お互い様だ」


    【潔世一・烏旅人・御影玲王:次回SAN値減少回避】

  • 135スレ主25/05/03(土) 16:50:08

    ──そして、玲王は静かにポケットから小さなボトルを取り出す。
    古びたラベルには、丁寧な文字でこう書かれていた。

    「メモリーフレグランス・レモンティー」
    ──“凪が最後に残した香り”

    その香りを鼻先にかざすと、ふわりと、あの日の光景が脳裏に浮かぶ。
    初めて出会った場所、一緒に練習した記憶…いつも無表情だったあいつが、ほんの少しだけ見せたあの表情。

    玲王「………凪。絶対、帰るから」

    言葉は、誓いのように静かだった。
    彼の精神が、確かな軸を取り戻すように、SAN値が+4回復される。

    【御影玲王:SAN値回復15→19】

  • 136スレ主25/05/03(土) 16:53:02

    そして、最後に二子へと視線を向ける。

    玲王「……二子。お前の支えが、俺たちをここまで引っ張ってくれた。だからこそ、お前の心も、守る」

    彼が手渡したのは、あの黒く丸いお菓子──「かりんとう饅頭」。包装には千切の直筆らしきメモが貼られている。

    『これ、頑張ってるヤツにあげて。すっごい効くから!』

    二子「……ありがとうございます。……いただきます」

    一口かじった瞬間、鼻腔に広がる香ばしさと優しい甘み。
    まるで、記憶の中の誰かに“よしよし”と頭を撫でられたような感覚が、胸の奥を温かく包み込む。

    戦うための、心の支柱が戻ってくる。

    【二子一揮:SAN値回復14→18】

  • 137スレ主25/05/03(土) 17:02:56

    防災管理室──その空間の中心で、“それ”は現れた。

    白衣をまとい、背を少し曲げた老人。
    整った髭と沈着な表情……
    だが、その雰囲気は、ヒトではない。

    周囲の空気がひどく重く、精神に染み込むような“何か”が、確かにそこにある。

    玲王「……あれが……“思念体”か」

    烏「見た目はただの爺さんやのに……何か、心臓が握られてるみたいや……」

    先程データタグより入手した情報が、脳裏をよぎる。

    ──《対象:院長。肉体の喪失を越えて、なおこの区画に“執着”を残している。》

    ──《対象は、現存する全サンプルの思念波と反応しようとしている。特に、“精神不安定なもの”ほど、優先して取り込もうとする。》

    その言葉の通り、“院長”は彼らを見つめていた。正確には、彼らの精神の揺らぎを、感知しているかのように。

    にたり──と、目の奥が笑った気がした。

    次の瞬間、空間が歪み、室内に設置されていた計器が一斉に警告音を鳴らし始める。

  • 138スレ主25/05/03(土) 17:05:44

    潔「──来るぞ!!」


    この戦いは、“取り込まれるか”、それとも──“打ち砕くか”、どちらかだ。



    怪異【防災管理室「院長-思念体」】

    (8回攻撃成功で撃破)

    【攻撃開始:70以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=96 (96)

    烏 dice1d100=24 (24)

    玲王 dice1d100=66 (66)

    二子 dice1d100=31 (31)

  • 139二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 17:10:17

    潔のみだけどクリティカル
    70以上は厳しいな

  • 140スレ主25/05/03(土) 17:16:55

    >>139 ラスボスは強いです…。



    【戦闘開始】17:00


    院長──否、“それ”はまるで感情のない器のように、静かに立っていた。

    その無表情のまま、精神の奥底へと爪を立てるような“存在圧”が押し寄せる。



    烏「……う、ぐッ……!」


    烏の足が止まる。無意識に一歩引いてしまっていた。


    烏の中に入り込んだ“何か”が、頭の内側を爪でこすっているようだ。



    二子「っ……僕……っ、え……目が……、見ては……」


    二子の肩が震える。よく聞き慣れた“親の声”が、耳元で囁いた。


    ── ここにいて。ずっと、ここに。


    首を振ることさえ、できなかった。

  • 141スレ主25/05/03(土) 17:20:51

    玲王「──っ、う……!」

    玲王の手が震えた。刹那、眼前の“院長”の存在に飲まれかける。

    踏み込みが遅れた──その瞬間。


    潔「玲王、右から入る!」

    潔の声が鋭く響く。
    迷いの一瞬を、潔の本能が切り裂いた。

    ──刃のような判断。

    潔は自ら前に出て、玲王を“斬るように”引き戻した。

    そして、そのまま玲王と並ぶようにして飛び込む。

    潔「いける! 一緒に叩くぞ!!」

    玲王「……ああ!」

    玲王が、潔の声に乗る。
    ふたりの足音が、狂気の空間に重なった。


    潔・玲王「──喰らえ!!」

    潔の右腕が、最短距離で“それ”へと突き出される。
    その動きに玲王の一撃が同期し、斜め上からの打ち下ろしで追い込む。

  • 142二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 17:24:22

    潔のクリティカルで玲王攻撃成功かな?
    残り6回攻撃か…長引かないといいけど

  • 143スレ主25/05/03(土) 17:24:23

    ──“グ……ゥ”という音。
    かつて人間だった“それ”の皮膚がひしゃげ、反応の遅れが見てとれる。


    そして──潔は、即座にデバイスを起動した。

    《戦術支援デバイス・コード“凛”、展開──》


    一瞬、空間に銀色の閃光が走る。
    現れたのは、滑らかな動作と凛とした気配をまとった男。

    凛「──やってやるよ。」

    凛は迷いなく駆け出し、重心を地面に乗せた一瞬──

    “それ”の首筋へ、鋭く高い蹴りが突き上げられる。


    バシュッ──ンッ!!

    乾いた音と共に、異形の体がひしゃげ、わずかに後退する。

    凛「…負けたら殺す。」

    凛の姿は潔の背後へ滑り込み、デバイスへと消える。

  • 144スレ主25/05/03(土) 17:27:44

    >>142 仰る通り、クリティカルの恩恵です!



    その瞬間、“院長”の首が微かに傾く。

    顔の皮がわずかに割れ始め──徐々に異形に成り果てる。

     

    ──そして、“それ”が動く。



    怪異【防災管理室「院長-思念体」】

    (あと5回攻撃成功で撃破)

    【攻撃開始:70以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=9 (9)

    烏 dice1d100=21 (21)

    玲王 dice1d100=82 (82)

    二子 dice1d100=49 (49)

  • 145スレ主25/05/03(土) 17:28:32

    回避開始のミスです…。

  • 146二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 17:34:23

    出目の落差!!!

  • 147スレ主25/05/03(土) 17:39:14

    >>146 ファンブルじゃないのが唯一の救いです…。



    【回避開始】17:00


    ──異形と化した“院長”の身体が、静かに、だが確実に変化を始める。


    皮膚の下から、幾つもの“顔”のようなものが蠢き、無数の“手”の影が天井や床へと伸びていく。それらがまるで「四人の心」に直接触れようとしていた。


    玲王「来る……ッ!!」


    玲王は直感的に足を後方へ滑らせる。次の瞬間、床から伸びた影の触手が玲王のいた場所を一閃──だが、その先に彼の姿はない。



    しかし──


    潔「ッ、動け……!」


    烏「う、そやろ……今、脳に直接──」


    潔と烏の足が、影に捕まれるように止まってしまった。

    脳裏に響く声、“取り込まれれば、楽になれるのに”という、柔らかくも冷酷な誘い。


    だが。


    「──、腑抜けてんじゃねえぞ。」


    直後、潔と烏の脳内に小さな灯りがともるような感覚が走る。


    それは、玲王の固有能力──《記憶の灯》 かつて“凛”と過ごした時間が、彼らの精神を静かに支えた。

  • 148スレ主25/05/03(土) 17:41:23

    ──そして、二子。

    彼の目の前にも、黒く染まった“院長”の思念が襲いかかる。

    だが、


    二子「……ふふ、さっき噴霧しておいてよかった、です。」

    空間を漂う微細な粒子が、精神干渉の波を薄く、そして緩やかに逸らしていた。

    対深層認識暴露・一次遮断噴霧剤、効果発動。



    ──全員が、恐怖の波をなんとか乗り越えた。

    空間の空気が、再び強烈に“それ”の中心へと集まり始める。“院長”の顔がねじれ、笑みとも悲鳴ともつかぬ歪んだ表情を浮かべながら、四人に向けてその“腕”を広げる。

    まるで、すべてを包み込もうとする母のような“何か”。

    いや、それは──死んでもなお、ここに縛られた執着の結晶。

  • 149スレ主25/05/03(土) 17:43:30

    “院長”の身体が、異様に膨張し、背後の壁や天井にその身体の一部を“融合”させながら巨大な塊へと変化していく。


    その中心、唯一残る人間の面影──老人の“顔”だけが浮かび、口を動かす。


    「……戻って……来なさい……。……ここが……お前たちの家だ……。」



    影と肉の海が四人を取り囲み始める。



    怪異【防災管理室「院長-思念体」】

    (あと5回攻撃成功で撃破)

    【攻撃開始:70以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=18 (18)

    烏 dice1d100=94 (94)

    玲王 dice1d100=5 (5)

    二子 dice1d100=1 (1)

  • 150二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 17:49:04

    おい…… おい!!!
    何でここにきてファンブル多発するんだ!!!

  • 151スレ主25/05/03(土) 17:56:28

    >>150 ダイスの女神はやっぱり曇らせがお好きなようで…。



    【戦闘開始】17:00


    異形と化した“院長”の肉体は、空間そのものと融合を始め、まるで壁や天井が生き物のように蠢き出す。圧倒的な“存在”の圧力が、四人にのしかかるようにのびる中、次なる攻撃が放たれた──。



    潔「……やば……っ、動け……!」


    潔の足元から、黒い影が一気に這い上がり、精神の奥深くへ触れようとする。


    その瞬間──


    ──《直感の導き》発動 ──


    彼の瞳が強く光を帯びる。

    直後、潔の動きが“別の何か”に導かれるように切り替わった。本能ではない。だが確かに、「これしかない」と確信を持てる一手──


    潔の掌に握られた道具が起動し、爆音とともに閃光弾が発射される。

    異形の“顔”が一瞬ひるんだその隙に、潔は真正面から突き刺すような勢いで踏み込んだ。


    潔「──その姿で、迎えられても困るっつーの……ッ!!」


    潔の右手が、怪異に突き刺さる。

  • 152二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 18:18:19

    うわぁ頑張れ

  • 153スレ主25/05/03(土) 18:28:38

    同時に──

    烏がわずかな開きを見逃さなかった。
    烏は怪異の影の手が玲王へと伸びる一瞬を捉え、鋭く地を蹴る。

    烏「玲王、下がれや!! ここは俺が──!」

    振り抜かれた一撃。それはまるで“異常”に対するツッコミのような、鋭く、的確な一撃だった。


    だが──

    玲王「……凪……?」

    玲王の足が、一瞬止まった。否、それは止まったのではない。彼の視界には、“笑っている凪”が映っていた。

    その隙に、院長の影が玲王の精神を貫くように襲いかかる──

    玲王「……っ、くそ……凛……!」

    その瞬間、玲王の胸元に仕込まれていた【記憶の灯】が再び灯る。凛の声が、そっと彼の耳元に囁いたような気がした。

    ──それでも。

    感情の揺れは凛の支援をも突き抜ける。

    【御影玲王(ファンブル):SAN値-1(19→18)】

  • 154スレ主25/05/03(土) 18:32:11

    >>152 あともう少しです…!!



    そして──


    二子「ひぅ……っ……ッあ、あれ、僕……“顔”が、いくつも……!?」


    二子の手が震える。

    彼の身体を包むように漂っていた噴霧剤が、精神への攻撃を弾こうとしたが──


    影の手は、心の“奥”を狙っていた。



    一瞬、視界が崩れ、天井と床が逆転する。


    二子「…ッ嘘、…こ、これは……一度だけ、で……!」


    噴霧剤の効果は続いていたはずだった。

    だが、相手が一線を越えた“存在”であるがゆえに、それすら貫かれた。


    【二子一揮(ファンブル)SAN値-1(18→17)】

  • 155スレ主25/05/03(土) 18:34:45

    異形の“院長”が、再び空間ごと口を開ける。

    四方八方から伸びる肉の触手と、浮かび上がる“顔”たちが、四人に向けて囁きかける。



    ──「さぁ、帰っておいで」


    ──「ここは、安らぎの場所だよ」


    まるで、狂気の胎内のような空間が、四人を包み込もうとしていた。



    怪異【防災管理室「院長-思念体」】

    (あと3回攻撃成功で撃破)

    【回避開始:70以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=5 (5)

    烏 dice1d100=62 (62)

    玲王 dice1d100=27 (27)

    二子 dice1d100=35 (35)

  • 156二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 18:36:44

    >>155

    だから!!! 女神ィィ!!

    潔これ大丈夫か?!

  • 157二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 18:47:27

    最終戦だからって盛り上げ上手すぎじゃない?女神?もっと優しくていいのよ??

  • 158スレ主25/05/03(土) 18:48:43

    【戦闘開始】18:00

    異形と化した“院長”──いや、既にそれは人間の範疇から外れた「何か」だった。

    その身体は空間の一部と融合し、室内に浮かぶ“数多の顔”が、四人それぞれの記憶を模倣して囁く。誰かの声、誰かの眼差し、誰かの温もりを装って、精神の奥底へと侵食してくる。

    ──その狂気に、全員が一瞬、飲み込まれかけた──


    二子「っ……!」

    二子は震える瞳の奥で、何かが弾ける音を聞いた。

    二子「…っ、だ、大丈夫です……僕には、まだ──“噴霧”が……!」

    先ほど、玲王が手渡してくれたあの一次遮断噴霧剤。
    その効果が、彼の精神を包み込み、狂気の触手をかろうじて弾き返した。

  • 159スレ主25/05/03(土) 18:52:13

    >>156 大丈夫です、あのアイテムが残ってます。



    烏「クソッ……頭が割れそうや……っ」


    烏は耐えきれなかった。

    脳裏に響くノイズ、溶け出す現実。

    内側から精神が崩れ、身体がふらつく。


    ──SAN値 -4



    だがその時、烏は懐からあの袋を取り出す。

    ほんのりと漂う、黒糖とあんこの香り──


    烏「……これ、千切の好物やろ……。あいつが戦ってくれたんや。俺も踏ん張らな、アカンやろ」


    口に放り込んだかりんとう饅頭の味が、確かに“自分”を思い出させてくれた。


    烏「……よっしゃ、まだやれるわ」


    【烏旅人:アイテム使用によりSAN値±0】

  • 160スレ主25/05/03(土) 19:02:33

    >>157 演出家としては100点満点ですね!



    一方──


    「──レオ、右に避けて」


    空間に微かに響いた“彼”の声。


    それは幻聴か、あるいは──


    玲王の身体が、とっさに右へと身を翻した。

    その直後、そこに触手が突き刺さる。



    玲王「……凪……!お前……!」



    懐から漂った香り──

    メモリーフレグランス・レモンティー。


    凪が最後に残した、あの香り。

    それが一瞬、時間すら断ち切るように玲王を救った。

  • 161スレ主25/05/03(土) 19:06:15

    だが──

    潔「……ぐッ──あ……ッ、ぁぁあああッ……!!」

    潔の頭が激痛に貫かれる。

    “記憶”が渦を巻き、“自我”が崩れる。
    凪も、千切も、仲間たちの顔すら曖昧になりかけたその瞬間──



    玲王「ッ、潔!!」

    玲王が駆け寄る、その手前──

    潔のポケットから転がり落ちた、小さなパッチが起動した。

    《メンタルリブートパッチ》


    ──それは、精神崩壊寸前の神経に直接作用する最後の希望。

    淡い青い光が潔のこめかみから広がり、波紋のように脳へ作用する。

    潔「……はぁ、ッ……はぁ……ッ……っ、ああ……まだ……!」

    彼は膝をつきながらも、顔を上げた。
    その瞳には、まだ──意志が灯っていた。

    【潔世一:戦闘不能→即時復帰 SAN値計-3(16→13)】

  • 162スレ主25/05/03(土) 19:09:13

    院長の“思念体”は、四人がまだ立ち上がる様子を“理解できない”かのように歪んだ。しかし、すぐに嘲笑するかのような顔が浮かび上がる。


    四人はもう、その表情に怯えてはいなかった。


    烏「おい院長……この病院で“守るべきもん”を歪めてんのは、お前や」


    二子「今度こそ、終わらせましょう……。あなたの“執着”も」


    玲王「さっきの声──俺を見ててくれてる。なら、ここで止まる訳にはいかない」


    潔「ここで、終わらせる。……絶対に、もう誰も巻き込ませない!!」



    怪異【防災管理室「院長-思念体」】

    (あと3回攻撃成功で撃破)

    【攻撃開始:70以上の場合、成功】

    潔 dice1d100=33 (33)

    烏 dice1d100=81 (81)

    玲王 dice1d100=29 (29)

    二子 dice1d100=99 (99)

  • 163スレ主25/05/03(土) 19:12:05

    勝ち確定なのでお風呂入ってきます。
    【リザーブ・ドロー】の効果が見たい時は発動しますので教えてくださいね。

  • 164二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 19:33:44

    最後ならド派手にやってほしいな!
    今までの恨み辛み全部ぶちまけろ!!

  • 165二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 19:34:40

    効果見たい!せっかくだからかっこよくフィニッシュしようぜ

  • 166二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 19:49:56

    リザーブドロー決めて欲しいし冴も召喚して欲しい
    二子クリティカルだしド派手な演出だと嬉しいな

  • 167二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 19:52:18

    玲王のピンチを救うのが凪(A20)なの良いな
    現世戻って凪に感謝する玲王と突然のお礼にはてなが浮かぶ凪を受信した

  • 168スレ主25/05/03(土) 20:30:38

    >>164 >>165 >>166 >>167

    かしこまりました!豪華に全部盛り込みましょう!


    描写考えてきますのでお待ちくださいね。

  • 169スレ主25/05/03(土) 21:17:03

    【戦闘開始】20:00

    再び襲いかかってくる院長の“思念体”。その姿はもはや老人の面影など欠片も残しておらず、無数の人間の顔と手足が絡み合った、肉塊にも似た“感情の集合体”だった。

    歪な叫び声が空間を満たし、精神を押し潰そうとする中──

    潔「今だッ!──戦術支援デバイス、発動!!」

    空間に走る音波と共に、眩い光の中から現れたのは──冴だった。

    冴「…ふん、──あと一歩のところまで手伝ってやる」

    その声と同時に、冴の足が一直線にうなりを上げる。

    ──中段回し蹴り

    爆音のような衝撃と共に、院長の異形の身体がよろめく。

    冴「ついでにな。──カードに魔法をかけておいた」

    そう告げる彼の視線は、二子に向いていた。


    二子「……えっ?」

    驚いた様子でポケットに手を入れた二子は、そこから見覚えのないカードを引き抜く。

    それは──タロットカード・正位置

    “塔(The Tower)” 悲劇を示す象徴。

  • 170スレ主25/05/03(土) 21:20:37

    しかし──
    そのカードは裏返っていた。

    ピタリ、と空気が止まる。

    カードがふわりと宙に舞い、二子の前でゆっくりと回転を始めた。

    ──そして、表になる。

    浮かび上がったのは──

    正位置“世界(The World)”──完璧の象徴。



    光が爆ぜた。

    何かが逆流するように、時空すらねじ曲がったような錯覚。その力は、彼らの過去の失敗を塗り替える。

    ──烏と潔の攻撃が成功に変わる。


    潔「……! これは──!」

    その力を確信した潔は、迷いなく一歩踏み出し、「仲間を守れなかった」あの記憶すら払うように──拳を振るった。

    潔「これが、俺の答えだああああッ!!」

    ──拳が、院長の背へと直撃する。

  • 171スレ主25/05/03(土) 21:22:59

    烏「もう、誰も泣かせへん……! これは“千切の分”も込めた一撃やッ!!」

    暗闇を裂くように、疾風の一撃が怪異の腕を叩き落とす。


    玲王も遅れずに──

    玲王「お前が壊したもの、取り戻す。……“凪の記憶”ごと、砕け散れ──ッ!!」

    鋭い蹴りが院長の顔の中心──かつて人間であった場所へと突き刺さる。

    怪異の身体が、一瞬空中で歪み、崩れかける。

  • 172スレ主25/05/03(土) 21:27:03

    ──トドメは二子だった。


    二子「……っ、これが……“魔法”──!」

    その手に握られたカードはまだ、淡く輝いている。

    二子の目が鋭く細まり、姿勢を低く取る。


    二子「……行きます──!」

    託された思いを胸に、二子は怪異の元へ駆け抜ける。

    ──正拳突き

    疾風のように走り抜けた一撃が、異形の“心臓”に届く。



    静寂。

    怪異の身体が一瞬硬直し、音もなく崩れた。

    肉塊は形を失い、無数の“顔”たちも泡のように弾けていく。

    最後に、誰かの“微笑”のような表情が浮かび、そして──消えた。

  • 173スレ主25/05/03(土) 21:30:35

    「……勝った」

     

    「勝ったッ……!!」

     

    「やったぁああああああああ!!」

     

    烏が飛び跳ねながら拳を振り上げ、潔が膝から崩れ落ち、玲王は静かに目を閉じる。

    二子「……ほ、ほんとうに……。僕たち……生きて、帰れます……よね?」

    潔「ああ……! 絶対に……帰るんだ。四人で!」

    烏「うっしゃあ! ハイタッチじゃあああ!!」

    玲王「ははっ!次は、甘いものでも食べに行こうぜ──みんなでな」


    冴の姿はもう消えていた。

    だが、四人の心には確かに残っている。
    それぞれが背負った過去と向き合い、今、ここに──勝ったのだ。

    脱出は目前。
    希望は、確かに見えた。

  • 174二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:30:41

    勝った…勝った!!

  • 175二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:31:50

    ダイスが最後荒れまくってて大丈夫か? って思ったけどなんとかなって良かった!

  • 176二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:40:27

    やったー!!よかったー!!!

  • 177スレ主25/05/03(土) 21:41:41

    消滅した怪異のいた場所から──カラン、と何かが床に転がり落ちた。

    潔「……鍵だ!」

    それは“非常用出口”と刻印された、古びた銀色の鍵だった。

    四人はそれを見つめ合い、無言でうなずく。
    その扉を開ければ、ようやく終わる──そう確信できた。


    重い非常扉を開けると、
    冷たく澄んだ外の空気が流れ込んできた。


    ──その瞬間。眩い光が視界を包み込む。

    白く、温かく、それでいてどこか……現実離れした、懐かしいような光。

     

    「……っ、光が──!」

    「これが、“戻る”ってことなのか……?」

    誰かの声が遠のいていく。
    そして、四人の意識は、そのまま──闇に落ちた。

  • 178スレ主25/05/03(土) 21:48:00

    【エピローグ:ブルーロック・寮室】

    潔「…………あれ……?」


    ふと、まぶたが開いた。

    そこは──見慣れた天井。
    消毒液の匂いではなく、ほのかに石鹸の香りが漂う、清潔な空間。

    ブルーロックの、自室だった。


    潔「……夢、じゃ……ないよな」

    体を起こすと、はっきりとあの戦いの記憶が蘇る。
    烏と、玲王と、二子と──あの廃病院で戦った、恐ろしくも鮮明な記憶が。

    そして、──ポケットには千切から貰った「かりんとう饅頭」が残っていた。

    「……俺、生きて戻ってきたんだ」

    ベッドから飛び起き、ドアを開けて廊下に飛び出すと──

     

    「──潔!!」


    同時に飛び出してきたのは、烏旅人、御影玲王、そして二子一輝だった。

  • 179スレ主25/05/03(土) 21:53:20

    玲王「……おい、覚えてるよな!? あの病院……夢じゃないよな!?」

    二子「……はい。間違いありません。僕たちは確かに、あの廃病院にいました」

    烏「最後の相手、院長っちゅーバケモン倒したよな!? で、光に包まれて──」

    潔は、少し息をのんでから──

    潔「……俺たち、戻ってこれたんだ。現実に!」

    一瞬の沈黙の後、四人は──

    「……っしゃあああああああああ!!!」

    「うおおおお、帰ってこれたあああ!!」

    「……本当に、全員で生還できたんですね……!」

    「夢じゃない。本当に、生きてる!」

    笑い合い、抱き合い、手を合わせ── ようやく、ようやく掴んだ“現実”。

    死の淵を共に乗り越えた彼らは、誰よりも強く、確かに繋がっていた。

    ──彼らの戦いは、終わった。
    ……だが、“記憶”は、まだこの世界のどこかで──静かに、囁いている。


    【𝑯𝑨𝑷𝑷𝒀 𝑬𝑵𝑫①:現実への帰還】

  • 180二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:53:47

    生還おめでとう!!!
    そしてスレ主もお疲れ!!!

  • 181二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:56:01

    生還おめでたい!
    生還ボーナスとかある感じ?
    他のエンドも見たい!

  • 182二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 21:56:23

    素敵なお話ありがとうスレ主!!お疲れ様!!

  • 183スレ主25/05/03(土) 22:04:35

    >>174 >>175 >>176 >>180 >>181 >>182

    最後までお付き合い下さりありがとうございました!


    そして………、潔、烏、玲王、二子生還おめでとう!!!!!スレ主慣れない長編でミスも連発してて、ダイスも出目が悪すぎて、正直生還無理じゃない?と思ってたけど、無事なんとか生還出来てよかった!!!前作クリアしてて良かった!!!!アイテムとか固有能力多めに用意してて良かった!!ぶっ壊れのリザーブドロー作っててよかった!!


    後日談、ifルート、他エンド(24:00到達や、発狂等)、生還ボーナス(クリア特典)もご準備します!全描写は難しいので、ifルートや他エンドは箇条書きになるかもしれませんが、しっかりお届けします!このスレで間に合うか微妙なところもあるので、もしかすると次スレ(振り返り)みたいな感じで立てるかもしれませんので、ご了承ください!

    感想・質問・イラスト等あれば、>>195 くらいまでなら埋めといて頂いても大丈夫です!色々なことは明日まとめてお届けします!

  • 184二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:10:57

    しっかりとした福利厚生、ありがとうスレ主…!
    探索中の不穏な雰囲気も戦闘中のかっこいい描写も好きだったよー!ありがとう!!別エンドやifルートも楽しみにしてる!

  • 185二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:13:00

    完結お疲れ様でした!
    最後の方は出目がやばくてどうなることかと思ったけど全員生還ハッピーエンドで良かった…!!
    頭脳派に見せかけた脳筋エゴイスト達の物語、とっても面白かったし途中の千切と糸師兄弟が助けに来た所も熱くて良かったです!

  • 186二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:27:14

    生還してよかった!スレ主もお疲れ様!
    最初探索が上手く行かなすぎて最悪詰むんじゃと思ったけどやはり暴力、暴力は全てを解決する精神でかっこよく突破してて面白かった

  • 187二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 23:03:52

    ハッピーエンドばんざい!!
    ドラマが満載の楽しいお話をありがとうございました!!

    イラストは、1スレ目終盤のD号室戦闘後です
    (相変わらずボヤけててすみません)
    シナリオ前半戦の個人的ハイライト!
    探索失敗続きで焦りが募る玲王…そんな不穏な空気を吹き飛ばすような戦闘クリティカルは激アツでしたね!!

    他にも描きたいシーンたくさんあるのですが、あまり時間がとれそうになく無念です…

    後日談等も楽しみにしています!

  • 188二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 23:09:22

    >>187

    勝手に全員ジャージ姿ですが、なにか設定とか見逃してたらすみません…!

  • 189スレ主25/05/03(土) 23:47:09

    明日しっかり感想等読ませて頂きます…!
    後日談1~5、ifルート(24:00・地下・SAN値0)、クリア特典、オマケ(アフター、パラレル)完成しましたので、明日の朝更新再開します!
    せっかくなので予定よりボリュームましましでお届けします!よろしくお願いします!

  • 190二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 01:05:50

    スレ主のダイス運心配になったけど成功して良かった

  • 191スレ主25/05/04(日) 08:50:26

    >>184

    こちらこそありがとうございました!戦闘で得たアイテムや、特殊イベントが結果的に救済につながって良かったです!もっとサッカー選手らしい攻撃にすれば良かったなあと思ってもいますが…!


    >>185

    スレ主もファンブル多発でヒヤヒヤしておりました!千切と糸師兄弟、全員かっこよく決めてくれましたね…!


    >>186

    ありがとうございます!戦闘めちゃくちゃ強かったですね!スレ主も想定外でした!絶対に無事で帰るという意思が垣間見えてましたね…!

  • 192スレ主25/05/04(日) 08:56:30

    >>187 >>188

    あなたは…!この前の神絵師!!!失敗続きの玲王…戦闘でのクリティカルアツかったですよね!全員いい表情…!全員が撃破を喜び、そして玲王に感謝を伝えるシーン、スレ主の中でも最高に盛りあがったシーンの1つです!物語のために貴重なお時間を割いて下さりありがとうございました!イラストは家宝にします!!!そして、服は制服だったりジャージだったり割とブレてたので、お気になさらないで大丈夫ですよ!!!


    >>190

    ダイス運終わってましたね…笑 でも生還できて安心しました!


    それでは後日談等残りの投稿を再開します!197くらいまで来たら次スレ立てますので、よろしくお願いします!

  • 193スレ主25/05/04(日) 08:59:20

    【最終情報】

    ■時計
    20:00(タイムリミットまであと4:00)

    ■SAN値
    潔世一:13
    烏旅人:16
    御影玲王:18
    二子一揮:17

    ■固有能力

    烏旅人:【精神肩代わり】仲間のSAN減少を1回だけ引き受けられる。

    ■アイテム
    ・ナースブレンド:ティアドロップ・エッセンス→SAN値+3(個人)

    ・かりんとう饅頭:千切が残したアイテム、SAN値+4回復(×2)

  • 194スレ主25/05/04(日) 09:00:58

    ■ダイス成功確率(探索のみ・スレ主調べ)
    潔世一:10/20(自動成功抜き:9/19)
    烏旅人:9/20(自動成功抜き:8/19)
    二子一揮:9/20(情報遮断抜き:8/19)
    御影玲王:7/20(自動成功抜き:5/18)

  • 195スレ主25/05/04(日) 09:11:25

    【後日談①:甘味と記憶の午後】

    ──数日後。
    戦いの余韻もようやく落ち着いた頃。ブルーロックの食堂では、ひときわ賑やかな声が響いていた。

    テーブルの上には、沢山のスイーツやお菓子、飲み物が並んでいる。
    かりんとう饅頭、きんつば、かっぱえびせん、そして、飲み物には昆布茶、塩こぶ茶、レモンティー。
    鯛茶漬けと、石垣牛のイチボは、玲王にお願いして後日用意してもらう予定だ。


    烏「やっぱ“かりんとう饅頭”が一番やなぁ〜、これさえあれば、バケモンにも勝てるわ」

    玲王「いやいやいや、精神汚染と戦いながら“饅頭で勝つ”って発想どうかしてるからな!?」

    二子「ふふ……それでも実際、おいしさでSAN値回復したのは事実ですから」

    潔「でもマジでさ、あの時は“ここで終わりかも”って思ったよな……院長のあの姿とか、特にさ……」

    玲王「潔がさ、“俺が行く”って言って消火器のとこ突っ込んだとき、俺もう、絶対やられるって思ったわ……」

    潔「いや俺だってやばいって思ってたって!でもなんか……あそこで行かなきゃってさ」

    烏「“なんとかしなきゃ病”発症しとったな。まぁ、かっこよかったけどな?」

  • 196スレ主25/05/04(日) 09:15:42

    二子「潔くんの能力に、何度も助けられました。本当に、ありがとうございました」

    潔「ははっ……でも最後は二子が決めてくれたじゃん。あの“塔”が“世界”にひっくり返ったやつ!」

    玲王「え、あれ、演出かと思った。カード浮くし、光るし、意味分かんなかったわ」

    二子「僕も意味、分かってなかったです……でも、冴くんの言葉が、背中を押してくれた気がして」

    烏「てか凛に冴に千切……あれ全員召喚獣やったってことでええんか?」

    潔「いやもう、俺たちRPGの主人公かっての……」

     
    わはははは!と笑い声が弾ける。

    廃病院での戦いが、まるで遠い昔の出来事のように、今は甘い香りと共に語られていた。

    そして四人は──それでも確かに、生きて帰ってきた仲間として、互いの存在を、心の奥で噛み締めていた。

  • 197スレ主25/05/04(日) 09:18:43

    ふと、誰かが小さくつぶやいた。


    「……また、あんな場所に呼ばれたりしてな」

    「そのときは、またみんなで行こうぜ」

    「えぇ、今度はもっと、準備していきましょう」

    「饅頭も忘れずにな」


    四人の笑顔が重なる。
    それは確かに、あの闇の中で繋がった“絆”が、まだそこにある証だった──。


    【後日談:潔世一・烏旅人・御影玲王・二子一揮】

  • 198スレ主25/05/04(日) 09:19:41

    次スレ立ててきますので、お待ちくださいませ!

  • 199スレ主25/05/04(日) 09:25:13
  • 200スレ主25/05/04(日) 09:29:23

    【余談】
    ・玲王が最初にブルーロックの記憶を失っていた理由:玲王は初期SAN値が低く精神状態が不安定になりがちでした。廃病院に呼ばれた段階で、彼の心が少しだけ壊れてしまった影響で、1部記憶喪失状態でした。

    ・特殊条件:救済の1つで、スレ主が管理していたものです。例えば玲王なら、語学力(英語やドイツ語など)が発動できる探索場所なら、失敗しても「自分のせいではない」と切り替えることが出来るので、SAN値減少なし、またはSAN値減少軽減することが出来ました。

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています