【オリキャラ・閲注・ちょいちょい⚓️🎲】私の個性は6

  • 1五寸釘25/05/03(土) 17:30:54

    個性名【呪い】
    木槌と和釘の五寸釘を出現させ、それを虚空に打ち込むことで呪い返し不可の強力な呪いを対象に叩き込むことができる。
    しかし呪いにはその分、その恨みやその呪いに関わっている者双方の非の割合と求める呪いの大きさに応じてある存在(これに関しては物語中で公開します)に相応の代償を払う必要があり、これは呪いを使った瞬間強制的に払わされる。
    一方でこの力は呪い(まじない・祝福)として他者の幸福のために使うこともでき、その場合はAFOの勝利を願うなど、善良な者に害を与えるまじない以外は相応の代償を払う必要なく使うことができるが、この個性を持っているオリキャラちゃん本人はまだこのことを知らない。

  • 2五寸釘25/05/03(土) 17:46:54

    オリキャラちゃん詳細


    名前→釘貫 百合(くぎぬき ゆり)

    個性→>>1参照。

    身長→178cm

    髪の色→黒。

    髪の長さ→前髪ぱっつんでロングで腰ぐらいまでの長さ。

    髪質→ウェーブ。

    普段は髪を→おろしてる。

    顔立ち→美人系。

    目は→垂れ目で左青右白のオッドアイで縦長瞳孔。

    πは→Bカップ。

    制服の露出は→下にタートルネックとかを着込んで控えめ。スカートもほかの子より長くて黒タイツ着用。

    変更前ヒーローコスチューム→fateのエリセが着てる貫頭衣みたいな衣装(黒インナーと10分丈スパッツ着用。髪はおろしてる)

    変更後ヒーローコスチューム→イレイザーヘッドのコスチュームの全身白バージョン。

    彼のものとは違い、ベルト周りにナイフや収納スペースの類いは付いておらず、代わりにベルトの左右両腰の部分に裏側上部から伸び、表側上部でスナップボタンを利用してまとめた鞭を固定する輪っか状の固定部のみが付いており、そこにミッドナイトの『アイノムチ』を左右一本ずつの計二本装備。首周りにはイレイザーヘッドの『捕縛布』を着用。(髪はおろしてる)

    普段着は→袖がゆるゆるなネックセーターとロングスカート

    両親は→神社の神主夫婦。

    料理スキル→カンスト。

    好きな花→白い勿忘草。

  • 3五寸釘25/05/03(土) 17:49:57

    >>1

    スレ画は百合ちゃんのイメージ。

    ただ右の白い瞳はまだ再現できていません。

  • 4五寸釘25/05/03(土) 17:54:23

    初回

    【オリキャラ・閲覧注意】私の個性は|あにまん掲示板このたびオリキャラスレを作らせていただきましたスレ主です!以降はこの名前で投稿していくのでご支援よろしくお願いします!現在神社の神主夫婦の娘であり、非異形型の個性というとこまで設定しています。以下はこ…bbs.animanch.com

    と第二回

    【オリキャラ・閲覧注意】私の個性は2|あにまん掲示板個性名【呪い】木槌と和釘の五寸釘を出現させ、それを虚空に打ち込むことで呪い返し不可の強力な呪いを対象に叩き込むことができる。しかし呪いにはその分、その恨みやその呪いに関わっている者双方の非の割合と求め…bbs.animanch.com

    と第三回

    【オリキャラ・閲覧注意】私の個性は3|あにまん掲示板個性名【呪い】木槌と和釘の五寸釘を出現させ、それを虚空に打ち込むことで呪い返し不可の強力な呪いを対象に叩き込むことができる。しかし呪いにはその分、その恨みやその呪いに関わっている者双方の非の割合と求め…bbs.animanch.com

    と第四回

    【オリキャラ・閲注・ちょいちょい⚓️🎲】私の個性は4|あにまん掲示板個性名【呪い】木槌と和釘の五寸釘を出現させ、それを虚空に打ち込むことで呪い返し不可の強力な呪いを対象に叩き込むことができる。しかし呪いにはその分、その恨みやその呪いに関わっている者双方の非の割合と求め…bbs.animanch.com

    と第五回(前回)

    【オリキャラ・閲注・ちょいちょい⚓️🎲】私の個性は5|あにまん掲示板個性名【呪い】木槌と和釘の五寸釘を出現させ、それを虚空に打ち込むことで呪い返し不可の強力な呪いを対象に叩き込むことができる。しかし呪いにはその分、その恨みやその呪いに関わっている者双方の非の割合と求め…bbs.animanch.com

    のスレはこちら!

  • 5五寸釘25/05/03(土) 18:24:24

    ~~翌日、昼休み直前の授業終了直後にて~~

    相澤「よし、授業はここまでにする。
    期末テストまで残す所一週間だが、お前らちゃーんと勉強してるだろうなぁ?
    当然知ってるだろうが、テストは筆記だけでなく演習もある。頭と身体を同時に鍛えておけ。
    以上だ」

    彼はそう言って教室から出ていく。

  • 6五寸釘25/05/03(土) 18:26:35

    百合ちゃんの中間テスト順位


    dice1d21=5 (5)


    クラスの人数にそのまま当てはめるので低いほど上

  • 7二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 18:29:19

    建て乙ー
    そして順位いいな百合ちゃん

  • 8五寸釘25/05/03(土) 18:33:58

    お、勉強もできるタイプだ。

    元は轟5位出久4位なので出久4→百合5→轟6の並びですね。

  • 9二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 19:25:25

    埋め保守

  • 10二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 20:10:32

    とりあえず10

  • 11二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 22:45:51

    となると後は実技かー

  • 12五寸釘25/05/03(土) 22:56:16

    芦上「「まったく勉強してなーい!!」」(してねー!!)

    20位芦戸「アーッハッハッハッハッハッ!」(手を頭の後ろで組んでひたすら笑ってる)

    21位上鳴「体育祭やら職場体験やらでまったく勉強してねぇ~」(両手で頭を抱えながら)

    15位常闇「たしかに、行事続きではあったが…」

    13位砂藤「中間は、まあ、入学したてで範囲狭いし、特に苦労無かったんだけどな…
    行事が重なったのもあるけど、やっぱ、期末は中間と違って」

    キラキラと光ってる10位峰田「演習試験もあるのが辛ぇとこだよなぁw」(自分の席で頬杖つきながら)

    芦上「「ちゅ、中間10位!?」」

    17位葉隠「百合ちゃーん…たしか中間上位だったよねぇ…?勉強教えてぇ…」(自身の席に座ってる百合の方にとぼとぼと近付きながら)

    携帯を見ながら心操を待ってた5位百合「あー、前に順位の話してましたもんね。
    あとで色々決めましょう」

    芦戸「アンタは同族だと思ってたのにィー!」ミネタユビサシー

    上鳴「お前みたいな奴は馬鹿で初めて愛嬌がでるんだろうが…!
    どこに需要あんだよ!」ワナワナ

    峰田「世界、かな」ドヤァ…

  • 13五寸釘25/05/03(土) 22:58:48

    14位お茶子「百合ちゃん、私も良いかな…?」(二人に近付きながら)

    百合「あぁはい。とりあえず家で予定を確認して、それから連絡しますね」

    葉隠「百合ちゃんありがとー!」

    百合「いえいえ」

    4位緑谷「芦戸さん上鳴君!が、頑張ろうよ!
    やっぱ全員で林間合宿行きたいもん!ね!」

    2位飯田「うん!俺もクラス委員長として皆の奮起を期待している!」✋

    6位轟「普通に授業受けてりゃ赤点は出ねぇだろ」

    上鳴「コトバニハキヲツケロォ…!」(胸をおさえながら)

    お茶子「じゃあ百合ちゃん、一緒に食堂行こ」

    百合「あー、すいません。今日は先約があって…」

    1位八百万「お二人とも。座学なら私、お力添えできるかもしれません」

    上芦「「ヤオモモー!!」」

    その時であった。教室の後ろ側の扉が開き、中へ入ってくる者がいた。

  • 14五寸釘25/05/03(土) 22:59:13

    心操「釘貫、あーいたいた」

    それは別の科の心操であり、彼は呼び掛けようとした瞬間最後列の百合と目が合う。

    緑谷「あ!心操君!久しぶり!」

    心操「体育祭以来だな…
    釘貫に用があって…」

    百合「すいません。では、これで」

    お茶子「うん」

    葉隠「わかった!」

    百合は彼の姿を見て弁当箱を取り出し、彼のもとへ駆けていった。

    心操「すまん、待たせた」

    百合「いえ。どこで話しましょうか?」

    心操「~」

    葉隠「…珍しい組み合わせだよね」

    梅雨「職場体験中は捕縛布の訓練をしてたって言ってたから、その関係かしら?」

    その後、彼女達はこの珍しい状況を少々不思議に思い、合流した二人が教室から離れていく姿を扉からちらりと覗いて話し合うのであった。

  • 15五寸釘25/05/04(日) 00:30:48

    今日はここまで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 16二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 09:03:56

    保守

  • 17二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 17:22:21

    保守

  • 18五寸釘25/05/04(日) 19:43:20

    ~~校舎裏にて~~

    百合「心操さん。相談というのは、どんな…?」

    あの後、百合は心操から『校舎裏で話したい』と言われ、二人で横並びになって座っていた。
    そして彼から『食べながら話そう』と言われ、百合は昼食を摂りつつたずねるが、彼は昼食を食べようとはせず、申し訳なさそうに話す。

    心操「…ごめん。実は…俺の話じゃないんだ」

    百合「…?どういうことですか?」

    心操「…釘貫、何か…悩んでないか?」

    百合「!?」

    自身の目を見ながら告げられた彼の言葉に百合は驚き、彼は話を続けた。

    心操「捕縛布の訓練をしてたあの一週間。途中から、様子がこう…鬼気迫るというか…昨日の訓練でもそうだったけど…焦ってるように見えたんだ。
    …こういう話は…普通、もっと仲良くなってからやるもんだって、わかってるんだけど…俺は同じクラスじゃないし、接点が少ないから…本当に悩んでたら、それを待ってる分、ずっと悩ませちまうと思って…」

    百合「…それで、連絡を…」

    心操「ああ…」

    前を向いて視線を落とし、申し訳なさそうにそう話す彼に、百合も前を向いて視線を落としながら静かに返す。

    心操「…俺さ……昔から…個性のこと、『敵向きだね』って、周りから間接的に言われてたんだ」

    百合「!?」

  • 19五寸釘25/05/04(日) 19:43:38

    彼の言葉を聞いた瞬間、彼女の脳裏に中学校卒業までの記憶が過り、彼女はバッと顔を向けて彼を見た。
    彼は視線を落としたまま、暗い表情で話を続ける。

    心操「…俺の個性は【洗脳】…そりゃ、俺も他人が持ってたら、先ず悪用を思いつく。
    …だからさ……あの時…『いつでも相談してくれ』って言ってくれた時、嬉しかったんだよ。
    …だから…笑顔でそう言ってくれた釘貫が、もし悩んでるなら…話してほしいんだ」

    そうして自分の気持ちを話す彼に、彼女は再び前を向きながら、暗い表情で視線を落としてこう話した。

    百合「……実は…私も、そうなんです。
    …『ムカつく相手を好き放題できる、敵向きの個性』って…よく、周りから言われてました。
    …悪気はないのはわかってますし、友達っぽいことも色々しましたし、悪くは…思われてなかったと思います。
    でも……私は…そう言ってくるその子達のことを…友達とは思えませんでした。
    …私が繊細なだけ…かも、しれないんですけどね…」

    心操「…そっか…釘貫も、同じだったんだな…」

    百合「はい…」

    最後に悲しげな微笑みを浮かべてそう話す彼女に、彼は視線を落としたまま、暗い表情で返す。
    しかし、二人の間には、穏やかな空気が流れていた。

  • 20五寸釘25/05/04(日) 22:18:46

    心操「……あのさ…」

    百合「はい…」

    二人の間に心地よい静けさが流れるなか、彼が再び話を切り出す。

    心操「…前に、俺が『なんでもない』って、言ってた時があったよな。釘貫が、『いつでも相談してくれ』って言ってくれた時。
    …本当は、あの時聞こうと思ってたんだ。
    『なんで捕縛布を習うんだ?』って。
    釘貫の個性は片手が埋まってた筈だし、相性悪い気がしてさ。
    だから、その辺も気になるんだけど…勿論これも、さっきの話も、無理に話してくれとは言わない。
    もしよかったらでいいからさ」

    百合(個性が使えないことぐらいは話したい。
    でもそれだと心操さんを余計心配させてしまう。
    …よし)

    百合「…元々、機動力が欲しくて…良い方法がないか先生に相談してたんです。
    そしたら、捕縛布を教えていただけることになりまして…」

    心操「そういうことか…」

    百合「はい。個性と捕縛布の切り替えがスムーズにできるレベルまで、早く上手くなろうと急いでたので…それが焦ってるように見えたんだと思います。
    悩んだりはしてないので大丈夫ですよ」

  • 21五寸釘25/05/04(日) 22:19:00

    心操(じゃあ、あの時驚いてたのはいきなりあんなこと聞いたせいか。
    そりゃ驚くよな)

    心操「なら良いんだが…」

    百合「ご心配お掛けしました…」

    心操「いや、こっちが考えすぎた。気にしないで良いよ」

    百合(ごめんなさい心操さん…!)

    彼女が彼の方を見て、苦笑いを浮かべながらそう告げると彼は安心し、彼女の方を見ながら言葉を返した。
    そして申し訳なさそうに返す彼女にそう告げる。
    彼女は心の中で彼への謝罪をするのであった。

  • 22二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 06:24:06

    個性使えないは言ったらそりゃ心配増やしちゃうもんな

  • 23二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 14:47:16

  • 24五寸釘25/05/05(月) 18:13:19

    これから今日の分を投下しますね!

  • 25二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 22:13:48

  • 26五寸釘25/05/05(月) 23:03:19

    すいません、今日の分結構手古摺っちゃってるので明日投稿させていただきます…

  • 27二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 07:11:41

    ゆっくりでいいんですよー

  • 28二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 14:56:33

    🔨

  • 29五寸釘25/05/06(火) 16:10:42

    ~~一方その頃、昼休みの食堂にて~~

    緑谷「演習試験か…内容不透明だけど、怖いね」

    彼は飯田、轟、梅雨、葉隠、お茶子の五人と同じテーブルに着いて話を始める。

    飯田「突飛なことはしないと思うがなぁ…」

    緑谷「筆記試験は授業範囲内から出るから…まだなんとかなるけど」

    お茶子「まだ、なんとかなるんやな…」

    緑谷「演習試験、ほんと、なにするんだろう…」

    葉隠「一学期でやったことの総合的内容…」

    梅雨「とだけしか教えてくれないんだもの、相澤先生」

    お茶子「今までやったことって、戦闘訓練と救助訓練、あとは基礎トレ…」

    緑谷「試験の勉強に加えて、体力面でも万全に準ぅえ!?」(頭に物間の肘打ちが入る)

    物間「あー、ごめん。頭大きいから当たってしまったぁ」

    緑谷「B組の!ぇっと…物間君!よくも!」

    物間「君ら、ヒーロー殺.しに遭遇したんだってねぇ。
    体育祭に続いて、注目浴びる要素ばかり増えてくよねA組って。
    ただその注目って、決して期待値とかじゃなくって、トラブルを引き付ける的なものだよねぇ。
    …あー怖い。いつか君達が呼ぶトラブルに巻き込まれて、僕らまで被害が及ぶかもしれないなぁ。病気が伝染するみたいに…あーこわ」ベシッ!(拳藤の手刀が入る音)

  • 30五寸釘25/05/06(火) 16:13:02

    拳藤「物間洒落にならん!飯田の件知らないの?釘貫の件もあるっていうのに」

    飯田「拳藤君!」

    拳藤「ごめんなぁA組。こいつ、ちょっと心がアレなんだよ…」

    緑谷(心が…!?)

    拳藤「…あんたらさ、さっき期末の演習試験、不透明とか言ってたね。入試の時みたいな対ロボットの実戦演習らしいよ」

    緑谷「えっ!本当!?なんで知ってるの!?」

    拳藤「私、先輩に知り合いいるからさ、聞いた。
    ちょっと、ズルだけど」

    緑谷「いや、ズルじゃないよ。そうだ、きっと前情報の収集も試験の一環に織り込まれてたんだ。そっかぁ先輩に聞けばよかったんだぁなんで気付かなかったんだぁ…」ブツブツブツ

    拳藤にぶら下げられてる物間「状況が状況だ…彼女の方はさすがにノーカンさ…
    しかし馬鹿なのかい拳藤…!せっかくの情報アドバンテージを…!こここそ憎きA組を出し抜くチャンスだったヴォッ」(追加の手刀が入る)

    拳藤「憎くはないっつーの…!」

    緑谷(B組の、姉御的存在なんだなぁ…)

  • 31五寸釘25/05/06(火) 16:13:13

    拳藤「…ところで…今日、釘貫は?」

    お茶子「お弁当持ってほかの人と…」

    彼にツッコミを入れる前にあらかじめ周囲に百合がいないか見ていた彼女は、百合がこの場にいないことに対してたずねた。
    お茶子は百合がほかの人物と一緒にいることを話すことで、彼女が今日も学校に来ていることを伝える。

    拳藤「そっか。何かあったら、また連絡して。
    それじゃ」

    梅雨「ええ。またね拳藤ちゃん」

    彼女は百合が欠席したりしていないことに安心し、物間を引き摺りながら戻っていくのであった。

  • 32五寸釘25/05/06(火) 18:38:01

    ~~その日の帰り道、ミッドナイトの車内にて~~

    百合「先生、少し、お話ししたいことが…」

    ミッドナイト「どうしたの?」

    困ったような表情でそう告げる百合に彼女はたずねた。

    百合「断るつもりではあるんですけど…お茶…麗日さんと葉隠さんに、勉強を教えるという話が出まして…
    もしやるなら週末になると思うんですが…私の家でやると、こうして先生に送迎していただいてる意味がありませんし、二人の家だと、今度は二人が狙われる可能性がありますし…」

    ミッドナイト「そうねぇ…かといって図書館とか、ほかの場所でやるわけにもいかないし…」

    百合「そうなんですよ……私がいることで、ほかの人を巻き込む形で襲撃されるかもしれませんし…」

    そう、今の彼女は護衛をされている身である。
    それと同時に自身の個性に関わる問題も抱えているため、彼女は職場体験期間が終わってからというもの、周囲の者達に自身から個性関係の正確な情報が洩れないよう、そして自身を気遣ってくれている者達が自身に対して余計に気を遣わないよう、平静を装いつつも自分から彼らへ接触することを避けていた。
    そのため、昼休みの時間などは誘われたらついていくという形で、救助レースなどの授業中は授業に関することのみ話す形で平静を装い、違和感を与えず心配させぬよう行動しており、『勉強を教えてほしい』という誘いにも一旦参加できそうな雰囲気を出して乗り、その後『予定が空いていなかった』という体で断るつもりであった。
    自身の家に招けば、USJを襲撃され、相手の狙いである自身と同じクラスの者が敵に家の所在を教えることになり、二人の家に行けば二人の家の所在が敵にバレることになる。
    図書館などでやれば、今度は周囲の被害を考えず、敵が自身を狙ってそこへ襲撃を掛けてくる。
    その三つの可能性、危険性がわかっていたからこそ、彼女は護衛開始日からずっと買い出しなど、登下校以外の全ての外出をせず、最初から勉強会の誘いも断るつもりであった。

    ミッドナイト「ちょっと許可できないわねぇ…」

    護衛であるミッドナイトも当然百合が外出する危険性、百合の家の所在がバレる危険性を理解しており、彼女は困ったような表情でそう告げる。

    百合「そうなりますよねぇ…あとで断りの連絡を入れておきます」

    ミッドナイト「ごめんね、釘貫ちゃん。本当なら許可してあげたいんだけど…」

  • 33五寸釘25/05/06(火) 18:38:13

    苦笑いを浮かべながらそう返す百合に、彼女は申し訳なさそうな表情で言った。

    百合「仕方ないですよ。悪いのは狙ってくる方なんですから、先生が謝る必要はありません」

    しかし、百合は困ったような微笑みを浮かべて彼女を励ます。

    ミッドナイト「…本当にごめんなさいね。今は少しだけ耐えてちょうだい。
    釘貫ちゃんがなるべく早く元の生活に戻れるよう、急いで捕まえるから…」

    百合の言葉を聞いて彼女は微笑み、ゆっくりと片手を百合の頭に乗せ、そのまま優しく撫でながらそう言った。

    百合「…はい…」

    百合は彼女の手の温もりに安心し、気持ち良さそうに目を細めて応えるのであった。

  • 34二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 22:39:39

    そっかー……

  • 35二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 05:41:48

  • 36二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 12:30:17

    ( ´•ω•)ノ •ω•`*) ナデナデ
    百合ちゃんどんまい……いやどんまいも違うか

  • 37五寸釘25/05/07(水) 19:28:37

    ~~その後、百合の部屋にて~~

    百合は携帯を弄り、電話を掛け始めた。
    そうして少しの間発信音が鳴ると、電話口から声が聞こえる。

    お茶子『百合ちゃん、どうしたの?』

    百合「夜中にすみません。
    勉強を教えるって話だったんですけど…予定を確認してみたらぎゅうぎゅうで…」

    百合が電話を掛けた相手、それはお茶子であった。
    顔を見せて直接伝えると、表情などの細かい様子から嘘だとバレる可能性があるが、元々『予定を確認してから連絡する』と伝えていたため、電話口の声だけで断ることでその可能性を避けようとしたのだ。

    お茶子『…もしかして…休日も訓練する予定?』

    百合「はい…」

    嘘である。
    実際は職場体験が終わってから毎日放課後に捕縛布の訓練と一本鞭の訓練を受けていた。
    そのため、相澤とミッドナイトはオーバーワークにならぬよう、休日は普通に家で過ごさせることにしていたが、百合は現在個性関係の問題に加えて護衛対象である。
    『USJの襲撃を指示した黒幕が自身を狙ってる可能性があるから迂闊に外出られないし家に招けないので勉強会できません』なんて言おうものならお茶子達がどんな反応をするのか考えなくてもわかるため、問い掛けた声に心配が滲み出ているお茶子に『休日も訓練する』という嘘をついたのだ。

  • 38五寸釘25/05/07(水) 19:28:49

    お茶子『…結構大変そうやし、手伝えることがあったら、ほんまにいつでも言うてね』

    百合「ありがとうございます。
    では、これから葉隠さんにも断りの連絡を入れるので、これで」

    お茶子『うん、またね』

    百合「はい、また、学校で」

    そうして電話が終わり、百合は葉隠に電話を掛けるのであった。

  • 39二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 21:48:14

  • 40五寸釘25/05/07(水) 23:55:44

    すいません、ちょっと手古摺っちゃってるので、続きはまた明日投下させていただきます…
    よかったら明日も見に来てください!

  • 41二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 07:22:12

  • 42二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 15:04:15

    ほしゅ

  • 43五寸釘25/05/08(木) 20:05:29

    ~~その後、時は経ち、実技試験会場中央広場にて~~

    相澤「それじゃあ、演習試験を始めていく。
    この試験でも、勿論赤点はある。
    林間合宿行きたけりゃ、みっともないヘマはするなよ」

    耳郎「?先生多いな…」

    ヒーローコスチュームに着替え、集まったA組全員の目の前には相澤を始めとした教師陣が同じく集まっており、それを見た彼女は頭に疑問符を浮かべながら呟いた。

    相澤「諸君なら、事前に情報を仕入れて、何するか薄々わかってるとは思うが…」

    上鳴「入試みてーなロボ無双だろー↑!?」

    芦戸「花火ー!カレー!肝試しー!」

    根津「残念!諸事情があって、今回から内容を、変更しちゃうのさ!」(相澤の捕縛布からひょこっと出てくる)

    芦上「「…」」(ショックで白く燃え尽きてる)

    瀬耳尾「「「校長先生!?」」」

    八百万「変更って…」

    根津「これからは、対人戦闘、活動を見据えた、より実戦に近い教えを、重視するのさ!
    という訳で、諸君らにはこれから、二人一組、内一組は三人で、ここにいる教師一人と、戦闘を行ってもらう!」

    百合以外のA組一同「!?」

  • 44五寸釘25/05/08(木) 20:06:03

    お茶子「せん、せぃ方とぉ!?」

    百合(これからのことを考えると、ロボじゃ訓練にならないし、実際そういう理由だろうな)

    相澤「なお、それぞれの組と、対戦する教師は既に決定済み。
    動きの傾向や成績、新密度、諸々を踏まえて、独断で組ませてもらったから、発表してくぞ。
    まずは、轟と八百万がチームで…俺とだ…!
    そして緑谷と、爆豪がチーム」

    出爆「「!?」」(互いに顔を見合わせる)

    相澤「で、相手は…」

    その瞬間、一人のヒーローが二人の前に着地する。

    出爆「「!?」」

    オールマイト「私が、する…!」

    出爆「「!?オールマイトが…!?」」

    オールマイト「協力して勝ちに来いよ。お二人さん」

    彼の言葉に二人は冷や汗をかきながら、再び顔を見合うのであった。

  • 45五寸釘25/05/08(木) 20:09:10

    ~~演習試験の数日前、夜の会議室にて~~

    根津「ヒーロー殺しステインと、敵連合の繋がりによる、敵達の活性化の恐れ、か…」

    この時間、この部屋には校長である彼を始めとした教師陣が集まっていた。

    スナイプ「勿論、それを未然に防ぐことが最善ですが、学校としては、万全を期したい。
    これからの社会、現状以上に対敵戦闘が激化すると考えれば、ロボとの戦闘訓練は実戦的ではない…
    そもそもロボは、入学試験という場で人に危害を加えるのか、とのクレームを回避するため」

    相澤「無視しときゃいんだそんなもん。
    言いたいだけなんだから」

    ミッドナイト「そういうわけにもいかないでしょ」

    セメントス「試験の変更理由はわかりましたが、生徒を二人一組、内一組は三人ですが…それで我々教師と戦わせるというのは…」

    13号「ええ、少し酷だと思います」

    マイク「俺らがあっさり勝っちまったら点数もつけられないよぉ?」

    スナイプ「勿論その辺りを考慮して、教師側にはハンデをつける予定だ」

    相澤「校長、いかがでしょうか?」

    根津「いかがも何も、僕は演習試験の内容変更に賛成してるよ。
    これ以上生徒達を危険に遭わせないために、我々は何をすればよいか、答えは簡単。生徒自身に強くなってもらうことさ」

  • 46五寸釘25/05/08(木) 20:10:33

    ミッドナイト「ですね」

    13号「異論ありません」

    相澤「では、組の采配についてですが…先ずは轟。一通り申し分ないが、全体的に力押しのきらいがあります。
    そして、八百万は万能ですが、咄嗟の判断力や応用力に欠ける。
    よって、俺が個性を消し、接近戦闘で弱みを突きます」

    一同「「「異議無し!」」」

    相澤「次に釘貫。こいつは周囲を観察する能力と、咄嗟の判断力が非常に高いですが、周囲の者達と比べると体力が低い傾向にあり、得物の性質上、間合いに入られた際の接近戦闘が弱点です。
    おまけに現在は個性が使えません。
    一方、常闇は体力は問題ありませんが、同様の理由から接近戦闘が弱点です。
    よって、互いに弱みを補わせつつ、全体的に問題の無い蛙吹に二人の隙を埋めさせます。
    釘貫に捕縛布と鞭の両方を使わせつつ、釘貫の体力の低さ、常闇と釘貫の接近戦闘という弱みを突くため、エクトプラズムさんに頼みます」

    一同「「「異議無し!」」」

    相澤「次に、緑谷と爆豪ですが…オールマイトさん、頼みます」

    オールマイト「!」

    相澤「この二人に関しては、能力や成績で組んでいません。
    …偏に、仲の悪さ。緑谷のことがお気に入りなんでしょう?上手く誘導しといてくださいね」

  • 47五寸釘25/05/08(木) 22:25:14

    ~~時間を戻し、再び実技試験会場中央広場にて~~

    オールマイト(相澤君、よく見てるよ君…)

    根津「それじゃあ、組み合わせと対戦する教師を一気に発表するよ!」

    一戦目→切島砂藤対セメントス。
    二戦目→常闇梅雨百合対エクトプラズム。
    三戦目→尾白飯田対パワーローダー。
    四戦目→轟八百万対相澤。
    五戦目→青山麗日対13号。
    六戦目→上鳴芦戸対根津。
    七戦目→口田耳郎対プレゼントマイク。
    八戦目→障子葉隠対スナイプ。
    九戦目→瀬呂峰田対ミッドナイト。
    最後→緑谷爆豪対オールマイト。

    以上の組み合わせを発表し終わり、彼は説明を続ける。

    根津「試験の制限時間は30分!
    君達の目的は、このハンドカフスを教師に掛ける。or、どちらか一人が、ステージから脱出することさ!」

    上鳴「先生を捕らえるか脱出するか…なんか戦闘訓練と似てんな」

    芦戸「ほんとに、逃げても良いんですか?」

    根津「うん!」

  • 48五寸釘25/05/08(木) 22:26:03

    マイク「とはいえ戦闘訓練とは訳が違うからなぁ!
    相手は!チョォォォォォォ格上ェ!」

    耳郎「格、上?イメージ無いんすけど」

    その隣でアワアワしてる口田「!…!」

    百合(酷い…)(マイクへの同情)

    マイク「ダミッツ!ヘキャウォチュマスッアゥ↑!!」

    13号「今回は、極めて実戦に近い状況での試験。僕らを敵そのものだと考えてください!」

    スナイプ「会敵したと仮定し、そこで戦い勝てるならそれで良し。だが」

    相澤「実力差が大き過ぎる場合、逃げて応援を呼んだ方が賢明。
    轟、飯田、緑谷、お前らはよくわかってる筈だ」

    轟「…」

    彼の言葉を聞き、轟はヒーロー殺しと交戦した際、狙われていたヒーローの言葉を思い浮かべた。

    『馬鹿!ヒーロー殺しの狙いは、俺とその白アーマーだろ!応戦するより逃げた方が良いって!』

    飯田(もう、間違えない。この試験をクリアして、それを証明してみせる!)

    緑谷「戦って勝つか、逃げて勝つか…!」

  • 49五寸釘25/05/08(木) 22:26:13

    オールマイト「そう!君らの判断力が試される!
    けどこんなルール逃げの一択じゃね?って思っちゃいますよねー。そこで私達ぃ、サポート科にこんなの作ってもらいましたー」

    オールマイト「超圧縮重りー!」デデーン!(ダミ声)

    オールマイト「体重の約半分の重量を装着する。
    ハンデってやつさぁ。古典だが、動き辛いし、体力は削られrあっ、ヤッバ、思ったより重…」ズシィ…

    オールマイト「ちなみに!デザインはコンペで、発目少女のが採用されたぞ!」

    緑谷(発目さん!?)

    爆豪「戦闘を視野に入れさせるためか…嘗めてんな」

    オールマイト「ハッハッハッハッ…どうかな?」

    オールマイトは笑った直後、獰猛な笑みを浮かべてそう告げる。

    相澤「よし、チームごとに用意したステージで、一戦目から順番に演習試験を始める。
    砂藤切島、用意しろ」

    切砂「「はい!」」

    相澤「出番がまだの者は、試験を見学するなり、チームで作戦を相談するなり、好きにしろ。以上だ」

    説明が終わり、教師陣はその場から立ち去っていくのであった。

  • 50五寸釘25/05/08(木) 22:40:50

    >>44

    すいません!ここのセリフ間違えてました!


    百合(これからのことを考えると、ロボじゃ訓練にならないし、実際そういう理由だろうな)

    ではなく


    百合(これからのことを考えると、ロボじゃ訓練にならないし、実際この理由だろうな)

    です!すいません!

  • 51五寸釘25/05/09(金) 00:01:52

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 52二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 07:03:00

    ファイトだ百合ちゃん

  • 53二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 15:05:48

  • 54五寸釘25/05/09(金) 19:04:52

    ~~その後、実技試験会場中央広場にて~~

    飯田「尾白君。俺達の個性でできることを、確認しておきたいのだが」

    尾白「勿論」

    梅雨「常闇ちゃん、百合ちゃん、作戦会議しましょ」

    常闇「御意」

    百合「はい…!」

    峰田「問題はミッドナイト先生をどうひん剥くかだよなー!」

    瀬呂「違うだろクソかよ…」

    百合(峰田さん、ツッコミませんよ…)

    後ろから聞こえて来る峰田の声に複雑そうな表情をしつつ、百合は二人と作戦会議のために移動するのであった。

  • 55五寸釘25/05/09(金) 21:24:02

    ~~ステージに向かう途中の道にて~~

    アナウンス『砂藤、切島チーム、両者、気絶によりリタイア』

    梅雨「切島ちゃんが…!?」

    百合「相手はセメントス先生でしたっけ…」

    そのアナウンスを聞いて驚く梅雨の隣で、百合は困ったような表情で呟いた。

    常闇「ああ。敗因は恐らく…」

    百合「はい。先生と正面からぶつかって競り負けたんだと思います。
    切島さんも、ずっと硬化し続けられるわけじゃありませんから…」

    二人は今までの切島の様子から、その敗因を予想して口にする。
    二人の予想は同じであった。

  • 56五寸釘25/05/10(土) 00:23:06

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 57二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 08:23:39

    保守

  • 58五寸釘25/05/10(土) 15:39:50

    これから今日の分を投稿しますね!

  • 59五寸釘25/05/10(土) 15:55:58

    ~~常闇梅雨百合対エクトプラズムにて~~

    常闇「受験者…我々はステージ中央スタートか…」

    三人のステージは複数の塔が繋げられている建物内であり、三人は広間のような場所に横並びで立っていた。

    梅雨「逃走成功には指定のゲートを通らなきゃいけないのね。となると、先生はゲート付近で待ち伏せかしら」

    百合「簡単にクリアさせる気は無いでしょうし、恐らくそうですね」

    その時、試験開始を伝える音が鳴り響き、直後にアナウンスが流れる。

    百梅常「「「!」」」

    アナウンス『蛙吹常闇釘貫チーム、演習試験、レディ、ゴー』

    アナウンスの直後、三人の目の前に数人のエクトプラズムが現れた。

    エクトプラズム「言い忘れたが、我々教師陣も、諸君らを本気で叩き潰す所存」

    地面に伏せている梅雨、捕縛布に指を掛けている百合、少々前のめりになっている常闇。そうして構えている三人の背後に、彼の言葉と共に数人のエクトプラズムが現れる。

    百常梅「「「!」」」

    エクトプラズム「決めるんだ。…決意と覚悟を…!」

    そして、三人の二戦目が始まるのであった。

  • 60五寸釘25/05/10(土) 19:51:02

    ~~エクトプラズム戦開始直後にて~~

    常闇「咥えろ!ダークシャドゥ!」

    梅雨「ケロッ」

    常闇「蛙吹、投げる!」

    エクトプラズム「!」

    梅雨「百合ちゃん常闇ちゃん!」

    百合「はい!」

    エクトプラズムが三人の前後から襲い掛かってくると、常闇はダークシャドゥに彼女を咥えさせて三階の壁へ投げ飛ばし、彼女は空中で舌を伸ばしながら壁に張り付き、舌を巻き付かせた彼を三階へ投げ飛ばす。
    そして彼女が彼の吊り上げを終え、姿勢を戻した瞬間、百合は捕縛布を彼女の胴体に巻き付け、そのまま巻き取ることで三階へ飛び上がった。
    彼女は百合の着地タイミングに合わせて彼を舌から解放し、彼の着地と共に舌を戻し終え、その直後に百合が着地する。
    彼女は二人の着地直後、壁から軽く跳ぶことで壁の手すり部分に着地した。

    梅雨「打ち合わせしておいてよかったわ!」

    常闇「ああ!」

    百合「はい!」

    彼らはゴールを目指し、廊下を走り始める。

  • 61五寸釘25/05/10(土) 19:54:05

    エクトプラズム「…やはり戦闘を避けるか。しかし」

    走る彼らの目の前に何人ものエクトプラズムが現れ、彼らは足を止めてそれに対応した。

    常闇「行け!」

    ダークシャドゥ「ケェ!」

    彼はダークシャドゥを出し、その黒い腕がエクトプラズムを一人ずつ殴り飛ばす。

    百合「せぇ!」

    百合はダークシャドゥの動きを阻害しないように捕縛布を伸ばし、エクトプラズムを巻き取ることで足の接地をなくし、そのままの勢いで身体を捻って壁へ投げ飛ばした。

    百合「!」

    梅雨は二人と同じく一体ずつ舌で吹き飛ばし、そうして三人が戦っているとエクトプラズム達は三人の与える衝撃で姿を保てず消えていくが、二人の背後にエクトプラズムが三人現れる。

    常闇「チッ…」

    百合「梅雨ちゃん!」

    常闇「!?」

    梅雨「ケロ!」

    百合「せぇ!」

    常闇はその内の一体に隙を突かれるが、彼に迫るエクトプラズムを梅雨が舌で吹き飛ばし、もう一体を百合が捕縛布で巻き取って壁へ投げ飛ばした。

  • 62五寸釘25/05/10(土) 19:55:43

    常闇「すまん!」

    ダークシャドゥ「ケェ!」

    直後、残る一体の頭部をダークシャドゥが掴み、地面に叩きつけたことで姿を保てず消えていく。

    百常梅「「「!」」」

    常闇「ダークシャドゥ!…クッ!」

    その後、前方に残っていたエクトプラズム達が三人に襲い掛かり、梅雨は四階の壁に向かった。
    彼はダークシャドゥで倒そうとするが先頭のエクトプラズムに避けられ、二人の動きを見ていた百合は常闇と共に後方へ飛び退きながら素早く左腰のアイノムチの拘束を解く。
    そして常闇が彼女の舌で吊り上げられた瞬間、百合が右上へ鞭を振り抜き、先端が音の壁を突破する破裂音と共に先頭のエクトプラズムを倒し、そのまま更に後方へ飛び退きながら追ってくるエクトプラズム達を右下から左上への振り抜き、左下から右上への振り抜きと交互に繰り返しながら狭い空間でどうにか倒していると…

    梅雨「百合ちゃん!」

    百合「はい!」

    常闇を四階へ投げ飛ばし終えた彼女の声が聞こえ、百合は飛び退きに合わせて鞭を手放す。
    直後、百合の身体に梅雨の舌が巻き付き、吊り上げられることで彼女は四階へ投げ飛ばされた。

  • 63二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 21:50:43

    ヾ(●`・ω・´●)ノガンバレ━!!

  • 64五寸釘25/05/10(土) 23:41:49

    梅雨「きりがないわ」

    常闇「まったくだ」

    百合「やっぱり、先生も私達の弱点をわかっててやってますね」

    梅常百「「「!」」」 

    三人が四階へ着地すると、目の前の通路に何人ものエクトプラズムが現れる。
    三人は作戦会議をした際、自分達の戦闘スタイルを考え、『梅雨と百合の体力切れで敗北するという可能性を避けるため、消耗戦を避けることで体力消耗を抑えよう』という話もしており、なるべく戦闘を避けてきたが、この試験は相性不利の教師をぶつける試験。やはり連戦は避けられなかった。

  • 65五寸釘25/05/11(日) 00:08:43

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 66二次元好きの匿名さん25/05/11(日) 09:23:29

  • 67二次元好きの匿名さん25/05/11(日) 16:25:23

    保守

  • 68五寸釘25/05/11(日) 19:03:18

    梅雨「いくわよ二人とも!」

    百合「はい!」

    常闇「ああ!」

    常闇「ダークシャドゥ!」

    彼は襲い掛かってくるエクトプラズム達にダークシャドゥを伸ばす。

    ダークシャドゥ「ケェ!」

    梅雨「ケロ!」

    百合「せぇ!」

    ダークシャドゥはエクトプラズム達を一体ずつ殴り飛ばし、梅雨は天井、壁、床を跳ね回りながら舌で吹き飛ばし、百合は捕縛布で巻き取って壁へ投げ飛ばして撃破していった。
    そして…

    常闇「これで28体目…!」

    最後の一体をダークシャドゥが倒し、三人は通路を抜ける。

    梅雨「百合ちゃん、常闇ちゃん、見えたわ。ゴールと、恐らくご本人…!」

    廊下から見下ろす広場のような場所にはエクトプラズム本人が立っており、その背後にはゴールゲートが設置されていた。

    エクトプラズム「あの数をよくぞ凌いだ。だが、これならどうだ…!」

  • 69五寸釘25/05/11(日) 19:05:11

    彼は大量のエクトプラズムを口から吐き出し、それがぐにゃぐにゃと形を作り、地面から盛り上がっていく。

    エクトプラズム「強制収容、ジャイアントバイツ!」

    常梅百「「「!?」」」

    それは最終的に巨大なエクトプラズムとなり、三人の前に立ち塞がった。

    エクトプラズム「数は出せなくなるが、我が視認できれば、この一体で事足りる!」

    百合「二人とも!」

    常闇「避けろ!蛙吹!」

    そのエクトプラズムは三人の立っている場所に食らい付くことでそこに激突し、百合の右隣にいた常闇は自身の右隣で茫然自失に陥り、動けなくなっていた梅雨を助けるために駆け寄ったため、二人まとめてエクトプラズムに取り込まれる。

    百合(危なかった…)

    一方、百合は捕縛布での巻き取りと抱き締めて飛び退く方法では間に合わず、回避距離が足りないと即座に判断し、二人への声掛けと同時に自身の立っていた左側へ走り出し、前方へ転がり込んだため、どうにか回避することができた。

    エクトプラズム「分身の解除は我の意思でのみ。さぁ、どうする?」

    常闇「なんたる万能個性…!」

    ダークシャドゥ「オレモダヨ!」

    常闇「ダークシャドゥ、お前だけでもゲートを通過しろ!」

  • 70五寸釘25/05/11(日) 19:06:30

    百合「それなら!」

    常ダ「「!」」

    エクトプラズムの背面に拘束された二人の内、彼はダークシャドゥだけでも通過させようと指示を出す。
    その瞬間、百合は四階廊下の壁の手すりに飛び乗って叫んだ。
    そして…

    百合「着地を!」

    常闇「ダークシャドゥ!」

    ダークシャドゥ「アイヨォ!」

    そう叫んで飛び降りる彼女をダークシャドゥが空中で抱き抱える形でキャッチする。

    常闇「行け!」

    百合「降ります!」

    ダークシャドゥ「アイヨォ!」

    そのままゲートに向かうダークシャドゥに意思を伝え、突っ込む勢いを殺.さず低空で放してもらい、彼女は斜め前方に転がりながら着地した。
    着地と同時に屈んだ彼女のすぐ隣をダークシャドゥが通過し、エクトプラズムに攻撃を始める。

    ダークシャドゥ「オルゥゥァァア!」

    エクトプラズム「ッ!」

  • 71五寸釘25/05/11(日) 19:07:01

    ダークシャドゥ「ヅァッ!?…ヤロッ!」

    百合(やはりダークシャドゥさんの攻撃は対応しやす過ぎるか!それなら!)

    しかし、その攻撃は全て容易にいなされ、ダークシャドゥはカウンターまで貰っており、それを見た百合は立ち上がりながら右腰のアイノムチの拘束を解いた。

    百合「ダークシャドゥさん!」

    ダエ「「!」」

    百合「合わせてください!」

    彼女は自身の頭上で鞭を一回転させ、左下へ振り抜く。
    音の壁を突破する破裂音が響いた。

  • 72二次元好きの匿名さん25/05/11(日) 21:42:17

    ( o≧д≦)oガンバレー!!

  • 73五寸釘25/05/11(日) 23:07:10

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 74二次元好きの匿名さん25/05/12(月) 07:11:37

  • 75二次元好きの匿名さん25/05/12(月) 15:04:29

  • 76五寸釘25/05/12(月) 21:51:32

    直後、百合はエクトプラズムに駆け寄り、鞭の射程に入った瞬間左下から右上へ振り抜く。

    エクトプラズム「!」

    彼はその先端が音の壁を突破する音を聞きながらも後方へ飛び退くことでそれを避けた。
    百合の攻撃は止まらない。
    右上へ振り抜かれた鞭を頭上で一回転させて右下へ、右下から左上へ、それを頭上で一回転させて左下へ、彼女はまだ素早い連撃を放つことはできないが、この試験までの短い練習期間で、彼女は滑らかに一定のペースで連撃を放てるまでに成長していた。
    ダークシャドゥの殴り付ける攻撃とは違い、鞭のしなやかな攻撃は対応難易度が高く、基本は避けることしかできない。
    それに加えてエクトプラズム側は、ダークシャドゥがそこに合わせて攻撃してくることで撃破される可能性と、彼女がそうして隙を作ることでダークシャドゥにゲートを通過される可能性の両方を考えなければならず、彼女はそれがわかっていたが故に、自身が鞭を使って隙を作ることを選んだのだ。

    ダークシャドゥ「ソコダァー!」

    エクトプラズム「!」

    ダークシャドゥは百合が攻撃を仕掛けている様子を見ることで自身が合わせられるタイミングを見極め、彼女の攻撃に合わせて彼に殴り掛かる。
    彼は彼女の攻撃を全て避けきっていたが、そこにダークシャドゥの攻撃が加わることで二人の攻撃には隙がなくなり…

    百合「!そこだ!」

    エクトプラズム「!?ぬかった…!」

    ダークシャドゥの初撃の直後、それを回避したエクトプラズムの僅かな隙を突き、百合が右手で捕縛布を伸ばすことでエクトプラズムを拘束し、それと同時に鞭を手放して両手で保持する。
    ダークシャドゥの初撃はエクトプラズムの撃破に動く場合、最も隙が生まれる可能性のある瞬間であり、二撃目からは発生しない可能性が高い。
    しかし、彼女はその隙を逃さなかった。

    百合「シャドゥさん!!」

    ダークシャドゥ「ヨッシャァァァァ!!!」

  • 77五寸釘25/05/12(月) 21:52:18

    拘束直後、叫んだ百合に合わせ、ダークシャドゥはすかさず彼の頭部を掴んで地面に叩きつける。
    それは常闇、梅雨、百合、ダークシャドゥの勝利を表す一撃であり…

    エクトプラズム「ヴッ!」

    彼に断末魔を出させる一撃であった。

    百合「ウワァー!?センセー!!」

  • 78五寸釘25/05/13(火) 00:32:38

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 79二次元好きの匿名さん25/05/13(火) 08:13:40

    センセーー!!!!

  • 80二次元好きの匿名さん25/05/13(火) 17:20:04

  • 81五寸釘25/05/13(火) 19:11:55

    ~~その後、会場の医務室にて~~

    エクトプラズムに土下座してる百合「誠に申し訳ございませんでした…倒すにしても殴る程度だと思ってたんですが、まさかあそこまでやるとは…」

    あのあと、試験はエクトプラズムが頭を強く打っているため検査が終わるまで中止となり、検査後、試験は再開し、試験中にエクトプラズムが目覚めたことでリカバリーガールが彼に記憶障害などが起こっていないか色々と確認を終え、医務室の前でずっと待っていた三人はベッドの隣で土下座していた。

    その隣で土下座してるダークシャドゥ「ゴメンエクトプラズムゥ…ナグルダケジャタオセナイトオモッテェ…」ションボリ

    ダークシャドゥの後ろで90度のお辞儀をしてる常闇「誠に申し訳ございませんでした。ダークシャドゥには俺からもきつく言っておきます…」

    常闇の隣で土下座してる梅雨「みんなに罰を与えるなら私にも…」

    ベッドで上半身を起こしてるキャストオフズム「たしかに危険ではあったが、そこまで謝らなくてもいい。全員立ちなさい。常闇君も姿勢を戻しなさい」

    土下座してた三人と常闇「「「はい…」」」(ハイ…)

    エクトプラズム「先ずは釘貫君。我の僅かな隙を突いての捕縛とそこに至るまでの鞭の扱い、そして状況判断、どれも見事だった」

    百合「!ありがとうございます!」

    エクトプラズム「続いて常闇君。我のジャイアントバイツから蛙吹君を助けようとしたか?」

    常闇「はい。しかし間に合いませんでした…」

    エクトプラズム「そうだな。二人で行動不能になってしまったのはまずかった。
    時にはどちらか片方だけでも逃れることで、戦力の減少量を抑えなければならないことを忘れてはいけないぞ。
    しかし友を助けようとするその心は善いものだ。誇りなさい」

  • 82五寸釘25/05/13(火) 19:12:27

    常闇「恐悦至極」

    エクトプラズム「次に蛙吹君。我がジャイアントバイツを使った時のことだが…」

    梅雨「あまりの大きさに固まっちゃったわ…」

    エクトプラズム「そうか、それはまずかったな。
    どんな状況であろうと、我を忘れてはいけないぞ。
    しかし、あの数を相手に二人をゴール地点まで送り届けたサポートは見事だった。
    ステージの構造も考えれば、この二人だけではかなり厳しかっただろう」

    梅雨「ケロケロ…」ニッコリ

    エクトプラズム「最後に全員へ。あの数を相手によくぞゴール地点まで辿り着いた。
    見事な連携だ。称賛に値する。
    ダークシャドゥ君も、最後は少しばかり危険だったが、本物の敵と対峙する際はあれでいい。
    鞭の攻撃に合わせた連携、見事だった」

    ダークシャドゥ「ホントニゴメンナ、エクトプラズム…」テレテレ

    エクトプラズム「では、君達はそろそろ戻りなさい。皆の試験の様子を見るなりしてくるといい」

    常梅百「「「はい!」」」

    三人の試験結果→『実質拘束成功』ということで【合格】

  • 83五寸釘25/05/13(火) 20:49:50

    ~~百合達が医務室を出た後、モニタールームにて~~

    緑谷「あ!釘貫さん!蛙吹さん!」

    梅雨「梅雨ちゃんと呼んで」

    緑谷「つ、梅雨ちゃん…
    でも凄かったよ!エクトプラズム先生を倒しちゃうなんて!」

    梅雨「百合ちゃんとダークシャドゥちゃんのお陰ね。凄かったわ」

    五戦目の青山麗日対13号戦直前、モニタールームに入った二人に彼はそう話し掛ける。
    そして二人に褒められると、彼女は気まずそうな表情で言った。

    百合「あー、あれは倒したといいますか…」

    緑谷「?」

    梅雨「どうしたの?」

    百合「いえ、なんでもありません」

    アナウンス『青山麗日チーム、演習試験、レディ、ゴー』

    百合「始まりましたね。観ましょうか」

    百合(『倒させてもらった』っていうのは、言わなくていいか)

  • 84五寸釘25/05/13(火) 20:57:30

    そんな彼女に二人は疑問符を浮かべるが、彼女はそう言って誤魔化し、三人でモニターを見る。
    エクトプラズムは本来、捕縛される直前のダークシャドゥの攻撃を避ける際、その後の捕縛布も避けられる回避方法を採ることができたが、彼はそれをせず、わざと初撃だけ僅かな隙を見せることができる回避方法を選ぶことで生徒を試し、百合は見事にその隙を突くことができた。
    そのため、捕縛された際の驚いたような様子も彼の演技であり、彼女は『エクトプラズムなら本来は隙を見せずに回避することができた』ということを彼の動きからわかっていたため、『実質倒させてもらった状態』ということを話そうか迷い、思い止まる。
    しかし、その勝ち方でもエクトプラズムに色々と褒められたことは嬉しかったため、彼女は僅かに微笑みを浮かべながら青山とお茶子の試験を観るのであった。

  • 85五寸釘25/05/13(火) 22:54:38

    ~~その後、モニタールームにて~~

    五戦目の青山麗日対13号戦。それは梅雨、緑谷、百合、リカバリーガールの四人が見守る中、終盤までもつれて二人は13号に吸われ掛けていた。

    梅雨「13号先生のブラックホールから逃げれるのは至難の技ね」

    百合「惜しかったんですけどねぇ…」

    緑谷「うん…何か打開策は…」

    ~~一方その頃~~

    青山「吸引力の変わらないただ一つの個性!」カベニツカマリー

    お茶子「それ言いたいだけやん!ピンチだよこれー!」カベニツカマリー

    青山「僕のコスチュームね!」

    お茶子「へぇ!?」

    青山「お臍から伝導するんだよね!つまり、こんなのピンチでもなんでもないんだよねー!」ヒザビーム

    13号「光も呑み込むぞー!分子レベルで崩壊するぞー!」サングラスノミコミー

  • 86五寸釘25/05/13(火) 22:55:31

    青山「!?」

    青山「洒落にならない!」

    お茶子「なんなん青山くん!!」ガビーン

    青山「僕は僕さ!」

    お茶子(あかん、捕まる。
    考えろ!このピンチ考えろ!考えろ!こういう時、デクくんと百合ちゃんなら…!)

    青山「ねぇ」

    お茶子「ちょっと待って今ぁ…!」

    青山「『緑谷出久なら』ってー考えたろ?」

    お茶子「えぇ?」

    青山「君、彼のこと、好きなの?」スキナノ?スキナノ?スキナノ?…

  • 87五寸釘25/05/13(火) 22:55:41

    お茶子「はぁ!?」マッカニナッテカベテバナシー

    お茶子「あ」

    お茶子「え!?えぇぇぇぇ!!!」スイコマレー

    モニタールームの百合「危ない!」

    13号「!?」ブラックホールシマイー

    ガンヘッド『敵のフィールドではなく、己のフィールドで戦うべし、だよ』

    お茶子「コォォォォ」(白目)

    お茶子「デェェェ!」(左パンチからの押し倒し)

    13号「んーなんのぉー!」

    青山「ビューン!アーンド、キャッチ…!」(ビームで飛んできて左腕拘束)

    お茶子「フゥッ!」テジョウハメー

    お茶子(ガンヘッドさんとこで学んだことが!偶然にも今!花開いたァ…!)

  • 88二次元好きの匿名さん25/05/14(水) 07:12:16

    ☆ゅ

  • 89二次元好きの匿名さん25/05/14(水) 15:06:25

    このレスは削除されています

  • 90五寸釘25/05/14(水) 20:06:07

    ~~モニタールームにて~~

    アナウンス『青山、麗日チーム、条件達成』

    緑谷「麗日さんナイス判断!
    相手の力を利用して、懐に飛び込むなんて…!」

    梅雨「ケロォ…私には、お茶子ちゃんが偶然手を離したように見えたけど…」

    百合「よかったぁ…」

    梅雨「!」

    緑谷「釘貫さん…!」

    梅雨「百合ちゃん、大丈夫?」

    百合「はい…少し、力が抜けただけなので」

    二人の試験通過を見届けた後、彼女は吸い込まれ掛けたお茶子が無事だったことに安堵し、その場にゆっくりとへたり込む。
    彼女の右隣にいた梅雨はその様子を見て急いで屈み、百合の両肩を軽く手で支えて言葉を掛けた。
    百合はそれに微笑みながら返す。

    緑谷「よかったぁ」

    梅雨「よかったわ。…手を離す直前、青山ちゃんと何を話してたのかしら?」

    緑谷「さあ、こっちに音声届かないから…」

  • 91五寸釘25/05/14(水) 20:08:34

    百合(あれは相手が先生だったからできただけだ。もしあの状況で、相手が殺.しを躊躇わない敵だったら…)

    その時、部屋の扉が開いた。

    飯田「うぉお!?釘貫君!?」

    八百万「どうされたんですか!?」

    百合「少し、力が抜けまして…」

    飯田「大丈夫なのか…!?」

    百合「はい、体調不良ではないので…」

    八百万「そうでしたか…驚きましたわ…」

    入ってきた二人はへたり込んでいる百合とその隣で屈んでいる梅雨を見て何があったのかと驚く。
    彼女は苦笑いを浮かべながらそう話し、二人を安心させた。

    飯田「それにしても麗日君、クリアしたのか!流石だなぁ」

    緑谷「飯田君も八百万さんも、おめでとう!」

    梅雨「ケロッ」

    百合「おめでとうございます」

  • 92二次元好きの匿名さん25/05/14(水) 20:08:48

    このレスは削除されています

  • 93五寸釘25/05/14(水) 20:18:27

    飯田「ああ、手を貸すよ」

    百合「すみません」

    飯田「ありがとう、緑谷君、釘貫君」

    二人は三人の言葉に微笑み、飯田はゆっくりと立ち上がろうとする百合に手を差し出し、百合は微笑みを浮かべたままそう言ってその手を握り、隣の梅雨の助けも借りてゆっくりと立ち上がる。

    梅雨「次の演習試験はどのチームだったかしら?」

    八百万「第六戦は、芦戸さん上鳴さんのチーム。相手は校長の根津先生ですわ」

    緑谷「校長先生か…一体、どんな戦いをするんだろう」

    飯田「よく見ておかないとな」

    彼の言葉に一同は頷き、次の試験が始まるのであった。

  • 94五寸釘25/05/14(水) 20:19:05

    >>92

    ここは私が書きましたが描写ミスがあったので消して再投稿しました!

  • 95二次元好きの匿名さん25/05/14(水) 22:43:52

    校長はな、うん

  • 96五寸釘25/05/15(木) 00:19:04

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 97二次元好きの匿名さん25/05/15(木) 08:13:54

  • 98二次元好きの匿名さん25/05/15(木) 17:17:35

  • 99五寸釘25/05/15(木) 19:13:20

    これから今日の分を投稿していきますね!

  • 100五寸釘25/05/15(木) 20:54:39

    ~~第六戦にて~~

    アナウンス『芦戸、上鳴チーム、演習試験、レディーゴー』

    芦戸「上鳴、作戦どうする?」

    上鳴「基本逃げだな。見つかっても校長先生はちっさいから、放電ブッパでなんとかなるはずゥ…!
    芦戸は個性止めとけー?先生が溶けたらヤバイし」

    芦戸「だねぇ」

    そうして二人がフィールドを走っていると、何かがぶつかるような音が響き始め、二人は足を止めた。

    芦戸「なに?この音…」

    上鳴「校長先生、じゃねぇよなぁ…」

    その時、二人の上にあった太いパイプが外れ、二人に降ってくる。

    上鳴「に、逃げろー!」

    太いパイプから始まり、ほかにも様々な物が二人に降りそそぐ中、二人は全力で走ってその雨から逃げていた。

    芦戸「…上鳴!何がどうなってんのぉ!?」

    上鳴「わかんねぇけど、きっとー!校長先生の仕業だァァァ!!」

    上の方で解体ハンマーを動かしてる根津「当たりさ!」

  • 101五寸釘25/05/15(木) 21:16:02

    モニタールームの飯田「校長先生が重機に乗っているのか!」

    緑谷「けど、どうやって攻撃を…」

    梅雨「あんなに離れているのに…」

    八百万「恐らく予測ですわ」

    梅雨「予測?」

    八百万「ええ、それも高度な計算によって導き出された」

    百合「まるでパズルですね」

    根津「どこをどう壊せば、どう連鎖していくか…そんな計算、お茶を淹れるぐらい簡単なことさぁ。
    そして君らは気付かない…脱出ゲートへの道が着々と封鎖されていることに…!
    頭脳派敵は高みの見物さァ!ハーッハッハッハァー!!」

    リカバリーガール「…根津は昔、人間に色々弄ばれてるからねぇ。こういう時うっかり素が出るね」

    顔を青くして画面を見てる四人「…」

    根津のことが心配そうに画面を見てる百合「…」

  • 102五寸釘25/05/15(木) 21:17:32

    芦戸「上鳴、放電でなんとかできないー?」

    上鳴「相手がどこにいるかわかんねぇのに無駄撃ちできねぇよ…!
    足手まといが欲しいかぁ…!?
    とにかく、逃げるっきゃねぇ…!」

    芦戸「脱出ゲート、どっちだろう…!?」

    上鳴「たぶん、こっちだ!」

    芦上「「…!?」」

    上鳴「嘘だろォ…」

    上芦「「!?」」

    上鳴「まさか、生き埋めにする気か!?」

    二人はどうにかしてゲートへ向かおうとするが、進んだ先は瓦礫で塞がれており、さらに上から大きな構造物が落ちてくるが、二人はそれをどうにか避ける。

    根津「脱出方法はあるさぁwほら頭を使って、よく考えて、知恵を絞ってェー!!」レバーガチャガチャ

    芦戸「上鳴、こっち!」

    上鳴「おう!」

    そして、二人は彼女が壁の一部を溶かした建物内に入り、そこを走っていたが…

  • 103五寸釘25/05/15(木) 21:17:43

    上鳴「迂回することになっけど、反対側から出て脱出ゲートに…!」

    ピシッ(天井にヒビが入る音)

    上芦「「!?」」

    ドガシャーン!(建物が崩れる音)

    上芦「「うわぁぁぁぁ!!」」(うぇぇぇぇぇ!!)

    緑谷「悉く、先手を打たれてる…!」

    梅雨「校長先生の居場所がわからないんじゃ、攻撃もできないわ」

    八百万「なんという完璧なまでの作戦…!」

    百合「先生にとっては、本当にパズルみたいな感覚なんでしょうね」

    その後、二人は制限時間内にゲートを通過できず、タイムアップを伝える音が鳴り響き、直後にアナウンスが流れる。

    アナウンス『芦戸、上鳴チーム、タイムアップにより、リタイア』

    上鳴「くっそぉ~!」

    芦戸「そんな~…」

    根津「脱出ルートは一つだけ残しあったのに、残念だったねwハッハッハッハッハァー!」

    こうして、芦戸と上鳴の第六戦は終了するのであった。

  • 104五寸釘25/05/16(金) 00:49:06

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 105二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 05:52:31

    (*ˊ˘ˋ*)

  • 106二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 15:02:11

  • 107五寸釘25/05/16(金) 19:50:59

    ~~モニタールームにて~~

    緑谷「上鳴君…芦戸さん…」

    飯田「まさしく手も足も出なかった。…これは悔しいだろうな…」

    その時、部屋に入ってくる者がいた。

    お茶子「あっ…なに、三奈ちゃん達負けたん!?」

    八百万「えぇ…校長先生の戦略が完璧過ぎましたわ…」

    百合「二人の個性と装備じゃ、先生の居場所を突き止めるのは難しいでしょうし…ステージに入った時点で負けだったのかもしれません」

    お茶子「そこまで一方的だったんだ、残念だなぁ…」

    飯田「麗日君、クリアおめでとう!」

    百合「おめでとうございます」

    お茶子「うん!飯田君も百合ちゃんもおめでとう」

  • 108五寸釘25/05/16(金) 19:51:10

    梅雨「お茶子ちゃん、13号先生と戦ってた時青山ちゃんと何話してたの?」

    お茶子「え?それはー…」

    青山『彼のこと、好きなの?』スキナノ?スキナノ?…

    お茶子「な、なんでもないよ!そんなんじゃないから!違う!違う!違う!違う違う違うぅ…!」カオマッカデテブンブン

    飯田「どうした?麗日君、顔が赤いぞ。風邪か…?」

    梅雨(何かあったのね、お茶子ちゃん)

    皆が慌てているお茶子を見ていると、次の試験開始を知らせる音が鳴り響く。
    皆は振り返って画面の方を見るのであった。

    アナウンス『口田、耳郎チーム、演習試験、レディーゴー』

  • 109二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 23:51:58

    虫さん……

  • 110二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 08:19:50

  • 111二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 16:02:12

  • 112五寸釘25/05/17(土) 19:00:35

    これから今日の分を投稿しますね!

  • 113五寸釘25/05/17(土) 19:13:13

    ~~第七戦にて~~

    耳郎「プレゼントマイクとの戦闘はできるだけ避けて脱出ゲートに向かう。それでいい?」

    口田「…」コクコク

    耳郎「よし、行こう!」

    こそこそとそう話す彼女に口田は頷き、二人は木の陰から出て走る。

    モニタールームの飯田「演習試験は、試験を受ける生徒の天敵となる先生を、意図的にあててるんだったか」

    八百万「ええ」

    緑谷「耳郎さんと口田君のところは分かりやすいよ」

    梅雨「ケロォ、相手はプレゼントマイク先生」

    緑谷「二人とも音に纏わる個性。それを掻き消す個性をどう攻略するか…!」

    マイク「あぁ…早く終わらしてくれよぉ。俺ったらこういう森ッモリしたとこ好きじゃないわけっ…イエェェェェェェェェェィ!!!!」(バカデカボイス)

  • 114五寸釘25/05/17(土) 19:15:19

    耳郎「う る さ…!
    口田、あんたの個性って動物操れるんでしょ!?」

    口田「…」コクコク

    耳郎「鳥使って先生を襲わせたりできないのぉ!?」

    口田「!」クビブンブンブン

    口田『命令出したくても、プレゼントマイクの声で、動物達が逃げてっちゃう!』(ジェスチャー説明)

    耳郎「耳を塞いでも鼓膜破けそう…!
    格上どころじゃなかった。完全に上位互換…!」

    二人はその場から走り出した。

    耳郎「近付けもしない。たとえ近付けたとしても、手錠を掛けるにしろゲートを潜るにしろ、たぶんゲート前にいるから、対峙は不可避…!」

    マイク「早く、出テコォォォォォォイ!!!!」(バカデカボイス)

    耳郎「耳が…!」

    マイク「マーダデースカァァァァァァァ!!!!」

    耳郎「これ無理!もう、無理…!」

    彼の声に二人は耳を抑えて苦しむ。

  • 115五寸釘25/05/17(土) 19:17:27

    マイク「あー、あ~…早クシテェェェェェ!!!!」(バカデカボイス)

    耳郎「うぅ…!」

    二人は岩の後ろで彼の声に苦しみ、その声が止むと共に岩から顔を出した。

    耳郎「…これ以上は鼓膜やられる…!
    どうしよう……!蟻?…!」

    その時、彼女は岩の上にいた蟻を見たことであることを思い付く。

    耳郎「口田!あんた虫は操れるの?虫いた!ありんこ!」(手に蟻を乗せて見せる)

    口田「…ワァァァァァァ!!!」(顔面真っ青)

    耳郎「ぅぇ…?」(その手を口田に近づける)

    口田「ワァァァァァァァァァァァァァ!!!」(耳郎から全速力で逃げて木の陰に隠れる)

    耳郎「虫、駄目なんだ…」

    その瞬間、再び彼の声による攻撃が届き、彼女は耳を抑えた。

    耳郎「グッ…!」

    そして、彼女は声がする方向を向いて立ち、個性を足のスピーカーにイヤホンジャックを繋いで個性を発動する。

    耳郎「駄目、とりあえず…相殺!」

  • 116五寸釘25/05/17(土) 19:19:30

    マイク「…やっすい音だなぁ」

    耳郎「なんか、作戦ある!?」

    口田「…」クビブンブンブン

    耳郎「…どうしたら」

    マイク「マーダデースカァァァァァァァ!!!!」

    音が相殺されたあと、彼女達の元に再び声による攻撃が届いた。
    音の中、彼女は考える。

    耳郎(な、何か打開策を…!
    このまま近付けもしないなんて、ふざけてる…!)

    耳郎「口田!虫操ることは可能かどうかだけ教えてよ」

    口田『可能…』(👍ジェスチャー)

    耳郎「じゃあ!」

    彼女は自信のイヤホンジャックを岩に刺し、音を出すことで岩を砕いた。

    口田「ワァァァァァァ!!!」

    岩の下には様々な虫が大量におり、それを見た彼は叫ぶ。

  • 117五寸釘25/05/17(土) 19:20:55

    耳郎「ごめん!怖いだろうけど」

    マイク「オォォォォォォォォィ!!!!」

    耳郎「先生が強すぎる!ほかに思い付かないんだよぉ!」

    そこに彼の音量攻撃が届き、彼女はその声の中そう叫んだ。

    耳郎「あんたがやれりゃ勝てるかもなの!」

    口田「…!」

    耳郎「やれるよ!だってヒーロー志望でしょ?
    そんなら、クリアしようよ…!」

    声が止み、彼女はそう言って彼の方に振り向く。
    その耳からは血が流れていた。

    口田「…!」

    口田(耳郎さん…耳が…!
    僕が引いてしまったばかりに…耳郎さん…!)

    彼は彼女の耳の血に気付き、そして先程の虫達を見る。
    虫に怯える彼の頭に、母の言葉が浮かんだ。

  • 118五寸釘25/05/17(土) 19:21:49

    『雄英合格ぅ!?かーちゃん嬉しいよぉ!
    甲司すごいよぉ!』

    口田(そうだ、憧れの雄英に入ったんだ!
    前進してこその雄英さ!そうさ、心はいつでも!プルスウルトラさぁ!)

    口田「オユキナサイ、チイサキモノドモヨ!ソウオンノゲンキョウナルソノオトコヲウチトルハイマデス!」ガタガタガタガタ

    耳郎「超喋るじゃん!!」

    マイク「…なんだよォタイムアップまで隠れてるつもりかぁ~?…ん?」

    メコッ…ボコォ!(マイクの足元の地面から大量の虫が這い出てくる音)

    マイク「!?おぉぉぉぉあぁ、あぁっあぁぁぁぁ!?」

    彼の足に這い出した大量の虫が纏わりつき、彼の身体を這い上がっていく。

    マイク(音の伝わり辛い地中ヲ!これだから森は嫌なんだァ…!)

    マイク「ギャァァァァァァァァァ!!!!!」

    彼はその光景、感触に白目を剥いて心の底からの叫びを上げた。

  • 119五寸釘25/05/17(土) 19:22:03

    モニタールームの茶八「…」(あまりの光景に真っ青になってる)

    真っ青になってる飯田「あれはプロでもキツイぞ…」

    同じく真っ青な百合「虫は平気ですけど、この量にくっつかれるのは流石に…」

    真っ青な緑谷「口田君、えぐいな…」

    リカバリーガール「虫程度で情けない!💢」

    アナウンス『口田、耳郎チーム、条件達成』

    リカバリーガールがマイクに対して怒っている頃、二人は泡を吹いて気絶したマイクの横を通り抜け、ゲートを通過するのであった。

  • 120五寸釘25/05/17(土) 23:20:38

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 121二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 07:24:08

    うん、あの数はね、うん

  • 122二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 13:28:49

  • 123五寸釘25/05/18(日) 14:50:20

    これから今日の分を投稿しますね!

  • 124五寸釘25/05/18(日) 15:30:13

    ~~第八戦にて~~

    葉隠「障子君、これじゃあ全然動けないよ」

    障子「落ち着け、ただの牽制だ。とはいえ、脱出は至難の技。唯一の救いは、重りで相手の動きが鈍いことか」

    スナイプ「さて、かくれんぼはどっちが上手かな…」

    彼はそう呟いて自身と二人が隠れている場所の中間にあるものを投げる。

    障子「発煙筒!視界を遮る気か…!
    しかし、それは相手も同じこと!」

    スナイプ「だが気配は感じる」

    彼は煙幕の中、歩きながら銃を連射し、二人の隠れていた柱を破壊した。

    障子「!」

    その倒壊に巻き込まれないよう、彼は走って次の柱へ移動する。

    障子「大丈夫か葉隠?…!葉隠れ!…!そういうことか…!」

    彼は彼女が着いてこれているか確認するが応答はなく、慌てて破壊された柱に目をやると、そこには彼女の手袋と靴が落ちており、彼はその意図を理解してスナイプの方へ走り出した。

  • 125五寸釘25/05/18(日) 15:30:23

    スナイプ「無謀過ぎるな!」

    彼はそう言いながら突き進んできた障子の足元に銃を連射し、走るのを止めさせる。
    そして、彼は銃を向けながら障子に近付くが、障子は静かに両手を上げた。

    スナイプ「…往生際が良すぎるんじゃないか?」

    次の瞬間、葉隠が彼の銃を構えている方の腕に手錠を掛ける。

    葉隠「捕まえた!」

    スナイプ「!?いつの間に!」

    ぽよぉん(スナイプの肘が葉隠の胸に当たる音)

    葉隠「わ!?」

    スナイプ「!…ぽよん…?」

    葉隠「スナイプせんせー!💢」

    スナイプ「ごっ誤解だ!不可抗力だ!いぃ意図してやったわけではない!」テブンブン

    そんな中、試験終了を伝える音が鳴り響き、直後にアナウンスが流れるのであった。

    アナウンス『葉隠、障子チーム、条件達成』

  • 126五寸釘25/05/18(日) 17:55:31

    サバ落ちチェック

  • 127五寸釘25/05/18(日) 17:56:13

    おお書き込めた。
    今日ちょっと不安定ですね

  • 128五寸釘25/05/18(日) 18:38:47

    ~~モニタールームにて~~

    八百万「流石に隠密行動では、葉隠さんが一枚上手でしたわねぇ!」

    緑谷「スナイプ先生の気を引き続けた障子君も、ナイスアシストだった!」

    梅雨「ケロ!」

    お茶子「うんうん!」

    その時、試験開始を伝える音が鳴り響き、直後にアナウンスが流れる。

    アナウンス『峰田、瀬呂チーム、演習試験、レディーゴー』

    お茶子「あっ、デク君次出番でしょ?演習場に行かなくていいの?」

    百合「そういえばそうですね。そろそろ行った方がいいんじゃないですか?」

    緑谷「あぁっ、うん、そうだけど、ギリギリまでみんなの戦いを見るよ。
    個性をどう使うか参考になるっていうのもあるけど、それ以上に見てると力を貰えるんだ!
    ほんと、みんな凄い…!
    クリアできなくても最後まで戦って、決して諦めない、立派な雄英生徒だ!」

    お茶子「うん!」

    飯田「いやぁ」

    八百万「一人」

    梅雨「思いっきり諦めてるわ」ガメンユビサシ

  • 129五寸釘25/05/18(日) 18:38:59

    号泣しながら逃げてる峰田「あぁぁぁぁぁぁ!!」

    緑谷「峰田君!?」

    峰田「畜生ぉぉぉぉ!!!やってられるかこんなクソ試験ー!!!
    クソだよこれ!圧倒的クソ!こんな理不尽試験やってられるかぁぁぁぁぁ!!!」

    百合「峰田さん…」💧

    梅雨以外のモニタールーム一同「…」💧

    緑谷「あれだけ林間合宿楽しみにしてたのに、なんであんな逃げ腰に?」

    リカバリーガール「ああなると厳しいかもねぇ。
    この演習試験、オールマイトとマイク、セメントス、そしてミッドナイトは特に難易度高いからねぇ。…人によっちゃあ詰む。詰んだと認識しても仕方ないよ」

    瀬呂を膝枕してるミッドナイト「グレープジュース、そっちはゲートと逆よ」

    血涙を流してる峰田「瀬ー呂ー!畜生がぁぁぁ!許せん~!」

    お茶子(何故血涙!?)

    緑谷(瀬呂君が羨ましいのか!?)

    百合(こういう時ぐらい邪念捨てましょうよ峰田さん!)

    血涙を流してる峰田「瀬呂めぇぇぇ!!」テープハガシー

  • 130五寸釘25/05/18(日) 18:41:44

    ~~回想にて~~

    ミッドナイト「ウッフフッ」イワカゲカラヒョコッ

    瀬峰「!?」

    瀬呂「危ない!息をしちゃ駄目だ峰田ー!」

    峰田「うわぁぁぁぁ!!」(瀬呂のテープで投げ飛ばされる)

    瀬呂「…へ?」(ヘルメットの前部を開けられて眠り香を吸わされる)

    ミッドナイト「…あんっ♥️」

    ぽよんっ(眠った瀬呂の頭がミッドナイトの胸に当たる音)

    それを見て血涙を流してる空中の峰田(胸ェェェ!!そしてェ!ひーざァァァ!!)

  • 131五寸釘25/05/18(日) 18:47:34

    ~~時間を戻してステージにて~~

    血涙を流してる峰田「瀬呂がオイラを助けなきゃ!今頃オイラがあの場所にィィィ!!」

    モニタールームの緑谷「峰田君…」

    リカバリーガール「ああいう子はここで生き抜くには辛いかもねぇ」

    緑谷「どういう意味ですか?」

    リカバリーガール「雄英は絶え間なく壁を用意し、それを越えさせるって方針。…そこ息切れせず乗り越えていくには、具体的な目標を見据えている必要があるのさ。なんとなくヒーローをやりたいで登れるほど、優しい道じゃないんでね。
    仮にヒーローになれたとして、ヒーローになることがゴールの人間に先は無い。果たしてあの子の心に、見据える目標が存在するのか」

    峰田「………女体触りたい、モテたい…」

    リカバリーガール「直球だね」

    峰田「…んだよぉ、なんでオイラの試験だけこんなぁ…一嗅ぎすりゃ眠らされて強制終了ってぇ…!
    たくよぉ~…」

    その時、彼の脳裏にUSJで彼女に言われた言葉が過る。

    梅雨『峰田ちゃん、ほんとにヒーロー志望で雄英来たの?』

    峰田「ングッ!…うっせぇ悪いかよォ…!」

    峰田(……モテたいからヒーローになりたかったんだよ。…ヒーローになれりゃあなんとなくモテると思ってたんだよ)

  • 132五寸釘25/05/18(日) 18:48:47

    自身のもぎもぎを一粒取り、それを見つめながらそう考える彼の脳裏にUSJでの出久の行動が浮かんだ。

    峰田(…モテると思ってたんだよ…)

    峰田「!うわ!?」

    自身の近くからした足音を聞き取り、振り向いた彼は鞭で吹き飛ばされる。

    ミッドナイト「…時間一杯ゲート前で鎮座、と思ってたけど、やっぱりそれじゃああんまりだよね。
    ピーピー喚いて逃げられちゃうとあたし…嗜虐心が疼いちゃって仕方ないの」

    峰田「これかぁ~!敵を精神的に追い詰める捕食者の眼ェ!やっぱりギリギリだぜぇミッドナイトォ!…!」

    ミッドナイト「そう、鼻でも口でも、一呼吸しちゃえば貴方は終わる。その状態で何ができるかしらぁ?」

    そんなことを言っている彼に彼女の眠り香が近付き、彼は口と鼻を抑えて逃げ始めた。

    ミッドナイト「そうよねぇ、逃げちゃうよねぇ!」

    峰田(違ぇんだよなぁ、ここに入ってからよぉ、死ぬ思いして、わかっちまったんだよなぁ!
    ヒーローだからカッケェんじゃねぇ。カッケェからヒーローなんだってぇ!
    …なぁ!緑谷ァァ!)

    背後から鞭で追撃されるなか、彼は出久のことを思い浮かべながら岩の陰に隠れる。

    ミッドナイト「いつまでそうやって息止めて頑張っちゃうつもりかしらぁ?」

    峰田「…違ぇんだよなぁ」

  • 133五寸釘25/05/18(日) 18:50:04

    ミッドナイト「ん?」

    岩に近付く彼女はその声を聞いたことで足を止めた。

    峰田「オイラがあんたみたいなドスケベヒーローのファンじゃないわけ、ねぇんだよなぁ」

    唐突な発言に固まってるミッドナイト「…」

    峰田「奥まで逃げたのも、ぶちまけた弱音も、あんたの嗜虐心煽ってここまで引っ張って来たのも…!
    全部カッケェ漢になるためなんだよなぁー!」

    ミッドナイト「!手の内ってことぉ?いいよさせたげない!」

    彼女が鞭を構えた瞬間、岩陰からテープで口と鼻両方を覆った彼が飛び出す。

  • 134五寸釘25/05/18(日) 18:50:55

    峰田『あんたの香りもこれなら効かねぇ!』

    ミッドナイト(!瀬呂君のテープ!)

    ミッドナイト「そんな窒息状態で、戦えるのかしら!?」

    峰田「でぇ!」

    峰田(戦う必要はねぇ!何故なら…オイラの必殺技は!既に決まっているのだからァ!)

    ミッドナイト「!?」

    峰田(GRAPE RUSH!!)

    彼は彼女が振った鞭を避け、それを持っている手と鞭にもぎもぎを投げて接着した。
    そして彼女の背後に躍り出る。

    ミッドナイト「……凄いじゃん…!」

    彼女は自身が動けないことを確認し、サングラスを持ち上げて笑みを浮かべながらそう呟いた。

    モニタールーム一同「!」

    緑谷「ゲートから離れたとこに張り付けたことで、眠り香が届かないように!」

    リカバリーガール「ほぉー器用な子だねぇ。すっかり騙されちまったよあたしゃあ」

  • 135五寸釘25/05/18(日) 18:51:05

    リカバリーガール(『モテたい』も、突き詰めれば見据えるべき一つの目標ねぇ…)

    峰田「……まったくぅ、お前がオイラのこと庇ったりしなけりゃ、こんな面倒なかったのによ。
    …今回ばかりはおっぱいはお預けだぜぇ!」

    彼は眠っている瀬呂を担ぐ形で引っ張り、共にゴールを通過するのであった。

    アナウンス『峰田、瀬呂チーム、条件達成』

  • 136五寸釘25/05/18(日) 22:53:06

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 137二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 06:21:33

  • 138二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 14:10:36

    保守

  • 139五寸釘25/05/19(月) 19:27:38

    ~~モニタールームにて~~

    飯田「よし!クリアだ!」

    百合「やりましたね!」

    八百万「峰田さんの作戦勝ちですわ!」

    梅雨「ケロォ!」

    お茶子「デク君、出ば…」

    お茶子が右端にいた出久に声を掛けようとするが、そこに彼の姿はなかった。
    そして…

    アナウンス『緑谷、爆豪チーム、演習試験、レディー、ゴー』

    最後の試験が始まるのであった。

  • 140五寸釘25/05/19(月) 21:26:30

    すいません!今日はここまでで終わらせたいと思います!よかったら明日も見に来てください!

  • 141二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 05:48:51

  • 142二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 12:33:12

  • 143二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 19:54:50

    幼馴染の試験は見てる側痛いよなあ……

  • 144五寸釘25/05/20(火) 19:58:13

    ~~第十戦にて~~

    緑谷(言わなくちゃ…僕とかっちゃんはチームなんだから…ちゃんと話し合わないと…!)

    緑谷「か、かっちゃん!この試験は、先生が敵役で、僕達がヒーロー役という設定で、つまり、敵の戦闘能力を鑑みて、戦うか逃げるかを選択する訳だけど、僕らの場合、敵はオールマイトで、オールマイトと戦うのは危険というか、愚の骨頂だと思うから…って、待ってよかっちゃん!」

    ステージに入ったあと、一人でどんどん前に歩いていく彼に駆け寄り、緑谷は話し合いをしようとするが、彼はそれを一蹴する。

    爆豪「着いてくんな!」

    緑谷「!ま、真っ直ぐ進めば、オールマイトが待ち構えてるはず!ここは迂回して…」

    爆豪「なんで逃げなきゃなんねンだ。ブッ倒した方が良いに決まってンだろうがッ」

    緑谷「せ、戦闘は何があっても避けるべきだって」

    爆豪「中盤まで翻弄して、疲弊したとこを俺がブッ潰す!」

    緑谷(…やっぱり、どうしてもかっちゃんには苦手意識が…でもそんなことは今は言ってらんない…!)

    緑谷「オールマイトを!なんだと思ってんのさ!いくらハンデがあっても、かっちゃんがオールマイトに勝つなんて…グァァ!?」

    必死に話し掛ける彼の顔面に、爆豪は振り向きざまに腕を振ることでそこについているサポートアイテムをぶつけて吹き飛ばした。
    倒れた出久に彼は言う。

    爆豪「これ以上喋んな…!
    ちょっと調子が良いからって喋んなッ、ムカつくからァ…!」

  • 145五寸釘25/05/20(火) 21:08:46

    モニタールームのリカバリーガール「あ~あーぁー、最悪のチームワークだねぇ。相手が誰だかわかってんのかい?」

    百合(あのアホはこの状況でもこれか…まさか『一人で先生に勝つ』とか考えてるんじゃないだろうなぁ?流石にそこまでアホだと思いたくないが…)

    オールマイト「さて…私が行くぞ!」

    緑谷「待ってよかっちゃん!!試験に合格するために僕は言ってるんだよ!聞いてってかっちゃん!!」

    爆豪「だァからァ!!テメェの力なんざ、合格に必要ねェつってんだァ!!」

    緑谷「怒鳴らないでよぉ!!それでいつも会話にならないんだよぉ!!」

    その時、二人がいる道の奥からとてつもない風圧が襲い掛かり、彼らは大きく吹き飛ばされた。

    爆緑「「!?」」

    オールマイト「…街への被害などクソ食らえだ…!」

    緑谷(なんだ…なんだ…ッ?)

    爆豪(なんだッ…この…)

    緑爆((威圧感は…!?))

    土煙の中からゆっくりと歩いてくる彼に二人は強い威圧感を感じ、身構える。
    そして、彼が強く地面を踏みしめた瞬間、それで発生した風圧によって漂っていた土煙が全て吹き飛び、彼は言った。

  • 146五寸釘25/05/20(火) 21:10:51

    オールマイト「試験だなどと考えていると痛い目見るぞ」

    爆緑「「!?」」

    オールマイト「私は敵だ。ヒーローよ、真心込めて、掛かってこいッ!」

    緑谷「!?正面戦闘はまずい!逃げよう!」

    爆豪「俺に指図すんなァ!」

    次の瞬間、オールマイトが凄まじい速度で二人に突っ込む。

    緑谷「かっちゃん!」

    爆豪「スタングレネードォ!」

    爆豪は突っ込んで来た彼の視界を【爆破】の閃光で覆った。
    そして閃光の中、爆豪は彼に飛び掛かる。

    爆豪「掛かってこいだとオールマイトォ!言われねェでも、ハナかr!?」

    しかし、彼の攻撃はオールマイトに顔面を掴まれたことで制止されてしまった。
    その状態でも彼は諦めず、小さな爆破をオールマイトの顔面にひたすら叩き込む。

    オールマイト「ぃ痛たたたたたたたたっ!」

    オールマイト(普通顔掴まれたら、反射的に引き剥がそうとするもんだァ…!
    私をマジで倒す気しかないようだ、なァ!)

  • 147五寸釘25/05/20(火) 21:11:43

    彼はそのまま掴んだ爆豪の後頭部を地面に叩き付けた。

    爆豪「カフッ、カハッ…!」

    オールマイト「そんな弱連打じゃあ、ちょい痛いだけだがなぁ。
    そして…」

    次の瞬間、彼は高速で移動して緑谷の背後に立つ。

    緑谷「!?」

    オールマイト「君も君だ緑谷少年、チームを置いて逃げるのかい?」

    彼の言葉を聞き、出久の脳裏にヒーロー殺しの顔が過った。

    緑谷(!?なんでヒーロー殺しを思い出す!)

    彼は後方へ大きく飛び退くことで距離を取ろうとする。しかし…

    オールマイト「おっと、そいつはよくない」

    爆豪「!?バ、どけェ!」

    緑谷「!?かっちゃn!?」

    それによって爆破で飛んできた爆豪の前に飛び出してしまい、二人は衝突して地面に落下する。

  • 148五寸釘25/05/20(火) 21:12:33

    リカバリーガール(片や打倒オールマイト、片や逃げの一手、後者は憧れが強すぎるせいだね。緑谷出久にとって、オールマイトは神にも等しい。
    一方この子のことはよく知らないが、体育祭や成績だけを見れば、素晴らしいセンスの持ち主…なのに何を焦ってるのかね…?)

    緑谷「かっちゃん!」

    爆豪「どけェ…」

    ゆっくりと立ち上がり、オールマイトに向かって歩いていく爆豪に緑谷は声を掛けるが、この状況でも彼はそれを一蹴した。

    緑谷「だから、正面からぶつかって勝てるはずないだろう!?」

    爆豪「喋んなァ…勝つんだよォ…それが…ヒーローなんだからァ…!」

    その言葉を聞いた瞬間、出久の脳裏に幼い頃の記憶が過る。

    爆豪『すっげ~!やっぱカッケェよオールマイトぉ!』

    緑谷「…じゃあ尚更ここでの戦闘は!」

    爆豪「離せ!触んなァ!」

    オールマイト「とりあえず!」

    爆緑「「!?」」

    オールマイト「逃げたい君には…こいつをプレゼントだァ!」

  • 149五寸釘25/05/20(火) 21:13:53

    緑谷「グゥッ!?」

    尚もオールマイトに向かっていこうとする彼を止める出久を、オールマイトが破壊したガードレールに乗る形で上空から地面に突き刺し、ガードレールの中間部と地面に挟む形で拘束した。

    爆豪「!チッ!ッ!?」

    直後、爆豪は掌を構えてオールマイトに爆破を当てようとするが、腹部に強烈な拳を喰らって吹き飛ぶ。

    緑谷「かっちゃァァん!!」

    その光景を見て、彼の脳裏に再び幼い頃の記憶が過った。

    爆豪『ほら見ろ!見たか今の!オールマイトってやっぱカッケェよなぁ!四対一、絶対負けるって思うよな!でも見ろ!ほらここ!こう避けてパンチ!と見せかけてフンッ!ホッ!ハァッ!
    ほらぁ!勝っちゃったぁ!
    どんだけピンチでも、最後には絶対勝つんだよなぁ~!』

    店のテレビを見て、オールマイトの動きを真似しながらキラキラとした瞳でそう話す彼の姿を思い出した出久は、目の前の光景を見て必死にもがく。

    緑谷(嫌な奴さ…でも、そうだ…!
    どんなことだろうと…君は絶対…勝者であろうとするんだぁ…!
    僕が憧れた君はァ…!)

    オールマイト「君が苛立っている原因はわかるよ。緑谷少年の急成長だろう?」

    爆豪「!」

    オールマイト「でもさ、レベル1とレベル50の力…成長速度が同じ筈ないだろう?
    もったいないんだ君は。…わかるか?わかってんだろ?
    君だってまだいくらでも成長できるんだ!でもそれは力じゃない!」

  • 150五寸釘25/05/20(火) 21:14:30

    爆豪「黙れオールマイトォ…あのクソの力ァ借りるくらいならァ…負けた方がまだ…マシだァ…!」

    オールマイト「…そっかぁ…後悔はないようになァ…!」

    爆豪(クソがァァァ…!)

    力の入らない身体でそう言い放った彼に、オールマイトは拳をゆっくりと持ち上げ、握り締めた。
    そして、振り下ろされる瞬間…

    緑谷「負けた方がマシだなんて!君が言うなよォォ!!」

    拘束から抜けた出久が彼を殴り飛ばし、抱えて路地裏へ逃げていった。

    オールマイト「…まさか、緑谷少年が来るとは…油断した…んッウーン…うーんしっかし重いなぁ…」(腕の重りを見ながら)

    爆豪「…デク!離せェ…!」

    緑谷「いいから…!」

    爆豪「離せっつってんだろォがァ!」

    緑谷「グゥ!?」

    路地裏で彼を担いで走っていた出久は抵抗した彼に後頭部へ肘打ちをされ、その衝撃で彼を落として倒れてしまう。

    緑谷「…かっちゃん…僕には、オールマイトに勝つ算段も、逃げ切れる算段もとても思い付かないんだ…」

  • 151五寸釘25/05/20(火) 21:15:19

    爆豪「アァ!?」

    二人は起き上がって座り込み、出久はそこから立ち上がってそう言った。
    彼は言葉を続ける。

    出久「諦める前に、僕を使うくらいしてみろよ!負けていいなんて言わないでよ!
    勝つのを諦めないのが、君じゃないか…」

    彼の脳裏に幼い頃の記憶が浮かんだ。
    それは小学一年生の頃、上級生二人と喧嘩して勝った爆豪の様子。

    爆豪『一番すげぇヒーローは、最後に必ず勝つんだぜぇ…!』

    緑谷「最後に必ず勝つ。子供の頃からそう言っていた君が…諦めるなんて…!」

    爆豪「…ウォォォォォ!!」

    緑谷「!?」

    次の瞬間、彼は出久の頭のすぐ隣の壁を爆破した。
    その行動に出久は目を大きく見開き、横目で爆破に使われた右腕を見る。

    緑谷「かっちゃ…」

    爆豪「二度は言わねぇぞクソナードォ…」

    緑谷「!」

    爆豪「あのバカみてぇなスピード相手じゃ、どう逃げ隠れても戦闘は避けられねェ」

  • 152五寸釘25/05/20(火) 21:16:18

    緑谷「でも、戦いになんてならないよ、オールマイト相手に…!」

    爆豪「テメェ黙ってろブッ殺.すぞォ!」

    緑谷「!?」

    爆豪「…半端な威力じゃびくともしねぇのはさっきの連打でわかったァ…」

    緑谷「!」

    爆豪「じゃア!」

    そして、二人の作戦が決まった。

    オールマイト(…緑谷少年はどこだぁ…?
    姿を眩ませたということは、脱出ゲートに向かっているのかな?)

    爆豪「どこを見てんだァ!?」

    ステージを走り回って出久の姿を探していたオールマイト。彼が通りすぎた路地裏から、勢い良く爆豪が飛び出す。

    オールマイト「背後だったかぁ」

    爆豪(ムカつくんだよォ…!
    誰が…テメェなんかと…テメェなんかとォ…!)

    彼はオールマイトの顔面に爆破の一撃を浴びせ、そのまま爆破を数発放って牽制した。
    直後、彼は叫ぶ。

    爆豪「デクゥゥゥ!!」

  • 153五寸釘25/05/20(火) 21:16:55

    その瞬間、オールマイトの背後の土煙から、爆豪の右腕のサポートアイテムを着けた出久が飛び出した。

    爆豪『じゃア!ゼロ距離で最大威力だ。ダメージ与えつつ距離を取る唯一の手段…!』

    オールマイト(なるほど!?)

    爆豪「撃てェェェ!!」

    緑谷「ごめんなさい!オールマイト!」

    そして、爆豪が地面への爆破で空へ退避した直後、出久のサポートアイテムのピンが抜かれ、太いビームのような爆破がオールマイトを襲う。

    緑谷「!?肩がァ…!」

    その反動で後ろに軽く吹き飛んだ彼は、ふわりと着地しながらサポートアイテムを着けていた右側の肩が駄目になったことを痛みで認識し、左手で肩を抑えた。

    緑谷「かっちゃん、こんなの使ってたのかァ!」

    爆豪「走れアホがァ!」

    緑谷「う、うん!」

    出久は爆破で飛行する彼にOFAのパワーでついていき、急いでその場から離れる。

    出久『負けた方がいいなんて、君が言うなよ!』

    爆豪「クッ…!」

    脳裏に浮かんだその言葉に、彼は歯を食い縛った。

  • 154五寸釘25/05/20(火) 21:17:26

    オールマイト「…てぇ…やられたなぁ…逃げと戦闘の折衷案、即席にしちゃ良いじゃないか…」

    オールマイト(…街への被害も私が既に破壊した軌道の上に重ねたことで軽減してる…初の戦闘訓練時に指摘したっけなぁ。
    そうさ…二人とも本来ならクレバーな男達、なのに、互いのこととなると途端に破綻してしまう。
    羨望、嫌悪、追想、畏怖、拒否、自尊心…話を聞く限り、お互い様々な想いが積もり重なったまま、どう接していけばいいのかわからなくなってるんだろう。
    …すぐに解消できるものでもあるまいが、きっとこの協力がいつか将来、必ず大いなる一歩となる筈さ…!)

    オールマイト「…さてとッ!…先生、頑張っちゃうぞォ…!」

    二人の逃げた方向に、彼は獣のような鋭い眼光を向ける。
    二人の元へと『脅威』が向かった。

  • 155五寸釘25/05/20(火) 23:02:15

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 156二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 20:11:20

    このレスは削除されています

  • 157二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 21:18:23

    さーて実質災害戦だー!!
    これ見てる側の百合ちゃん達もハラハラよなあ

  • 158五寸釘25/05/21(水) 23:19:36

    すいません今日はあにまんが不安定過ぎて怖いので明日様子を見て投稿しようと思います!

  • 159二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 05:49:36

  • 160二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 12:21:21

    なんか今日も調子悪い
    スレ主!もし落ちても続き待ってるからね!!

  • 161二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 18:47:48

    念の為☆
    続き楽しみだからサーバーは安定していて欲しい

  • 162五寸釘25/05/22(木) 20:55:13

    すいません!念のため今日も様子見ということでお願いします!
    長文投稿する身としてはあれの翌日なので「ロールバックパート2!」とかなって書いたものが吹き飛んだり不完全な状態で復元されるのが怖いので明日もう一度様子を見てから投稿させてください!

  • 163二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 05:09:58

    朝保守

  • 164二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 12:13:19

    今日は今のところ大丈夫そうかな?

  • 165二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 18:12:06

  • 166五寸釘25/05/23(金) 19:20:05

    今日は大丈夫そうなので投稿しますね!

  • 167五寸釘25/05/23(金) 19:23:04

    出久「…もうすぐだ!もうすぐそこに、脱出ゲート!…なんか無駄に可愛いけど、一人でもあれを潜れば、クリアだ!」

    爆豪(チッ…ゲート前から俺らのいた中央まで、あの爆風を届かせたのかァ!ざけやがってェ…!)

    二人はゴールを視認し、周囲の様子も確認しながら段々と近付いていく。

    緑谷「オールマイト、追ってくる様子ないね。まさか、気絶しちゃったんじゃ…!」

    爆豪「テメェ!!散々倒せる訳ねぇつっといて何言っとんだアホがァ!!あれでくたばる筈ねぇだろクソォ!!
    次もし追い付かれたら、今度は俺の籠手で吹っ飛ばす!!」

    オールマイト「ふんふん!それでそれでェ!?」

    爆豪「!?」

    そう言い放った彼の隣にオールマイトが高速で追い付き、彼は急いで籠手で爆破しようと試みるものの、直後オールマイトの拳に構えた籠手を破壊されて失敗した。

    オールマイト「なーに驚いてるんだァ!?」

    続いて出久も応戦しようとするが、片腕で右の籠手を破壊されて牽制される。

    出久(!?速すぎる…!)

    オールマイト「これでも重りのせいで、全然トップギアじゃないんだぜェ!
    …さあ!くたばれヒーローどもォ!」

  • 168五寸釘25/05/23(金) 19:29:01

    爆豪「!?」

    次の瞬間、爆豪は顎に膝蹴りを受けてビルへ吹き飛んだ。

    出久「かっちゃん!…!?うぁぁ!」

    爆豪「誰がァァァ!!」

    出久「うぅぁぁ!」

    オールマイト「ふんッ…せい!」

    爆緑「「!?」」

    吹き飛ばされた彼を助けに行こうとした出久の腕をオールマイトが掴み、そのままビルから飛び出して爆破を仕掛けようとした爆豪に出久の身体を振り回してぶつけ、二人を地面に叩きつける。

    オールマイト「素晴らしいぞ少年達。不本意ながら協力し、私に立ち向かう!」

    爆豪「グァッ!」

    土煙が晴れ、その中心にいたのは力の抜けた出久の腕を掴んだままぶら下げ、爆豪を片足で踏みつけているオールマイトの姿であった。

    オールマイト「ただ、二人とも、それは今試験の前提だからねって話だぞ」

    爆豪(圧倒的な速度…耐久力もパワーも圧倒的に、シンプル、シンプルな強さァ…!
    対峙して改めてわかるゥ…そうだよ…この男は世界一高い壁ェ!最強のヒーローだァ…!)

    出久「クッ、ソォぉ…!」

  • 169五寸釘25/05/23(金) 19:32:31

    オールマイト「なんて顔だよ、緑谷少年」

    出久「!?」

    自身の腕を掴まれている彼はそこから逃れようともがくが、そんな彼をオールマイトは投げ飛ばす。

    オールマイト「…最大火力で私を引き離しつつ、脱出ゲートを潜る。これが君達の答えだったようだが、爆豪少年の籠手を破壊したことで、その最大火力も消えた。…終わりだ」

    爆豪「うっせェェ…!」

    オールマイト「!…うおっ…!?」

    踏みつけられている彼の右手から大きな爆破が放たれたことでオールマイトの身体は浮き上がり、上空へ吹き飛ばされた。

    爆豪「……ブッ飛ばす!」

    緑谷「へぇ!?」

    ゆっくりと立ち上がった爆豪は出久の首の金属パーツを掴んで立たせるとともにそう言い放つ。

    爆豪「スッキリしねぇが、今の実力差じゃ、まだこんな勝ち方しかねェー!」

    緑谷「ま、まさか…!」

    爆豪「死.ねェェェェ!!」

    緑谷(死ぬ!?)

  • 170五寸釘25/05/23(金) 19:36:51

    そのままもう片方の手で彼の右腕を掴み、爆破の勢いも利用しながら一本背負いのように彼の身体をゴールへ投げ飛ばした。

    緑谷「!?マ ジ か か っ ちゃーん…!!」

    緑谷(…でも、オールマイトが宙に浮いている今なら、ゴールを…!)

    オールマイト「ニューハンプシャー…スマァァァァッシュ!!」

    出久「!?」

    投げ飛ばされた出久の腰に、OFAのパワーで発生させた衝撃を利用して吹っ飛んできたオールマイトがヒップアタックを直撃させる。

    出久「~~~!!!!」(腰の骨がエライことになったことによる滅茶苦茶痛そうな顔と叫び)

    オールマイト「いやいや甘いぞヒーローどもォォ!!」

    出久「!?」(そのまま吹っ飛ばされてバスに激突する)

    真っ青な顔で映像を観てる百合「先生…今、腰が…」

    リカバリーガール「まったくオールマイトめ!💢」

    爆豪(籠手は最大火力をノーリスクで撃つためだ!)

    オールマイト「!?」

    爆豪「馬鹿だったぜェ…!
    リスクを避けて、アンタに勝てる筈なかったわァ!!」

  • 171五寸釘25/05/23(金) 19:41:49

    爆豪は接近した自身に気付き、振り向いたオールマイトに籠手を使わない最大火力の爆破を放った。

    緑谷「!?」

    緑谷(体育祭で見せた、特大火力…!
    二度も…!)

    爆豪「…行けェェ!デクゥゥ!はよしろォォ!!」

    彼の叫びに応え、出久は動き始めるが…

    出久(グッ!?さっきので、腰が…!)

    爆豪「にわか仕込みのテメェよか、俺の方がまだ立ち回れんだァ!役に立てェ!クソカスゥゥゥ!!!」

    彼はそう叫び、飛んでくるオールマイトに大きな爆破を連射する。
    そんな中、緑谷は腰の痛みに耐えながら必死にゴールへ進んでいた。

    緑谷(…痛くても進むんだァ…!
    ゲートに向かえば、オールマイトは僕を阻止しようとするはず…!
    かっちゃんなら、その隙を…!)

    爆豪「オォルゥァァ!!」

    彼の妨害に向かったオールマイトの前に爆豪が現れ、片手で爆破を仕掛ける。

    オールマイト「ぬゥッ!」

    爆豪「!?」

  • 172五寸釘25/05/23(金) 19:44:24

    しかし、その爆破は回避され、爆豪は頭を掴まれて地面に叩き付けられてしまった。

    緑谷「!?」

    オールマイト「寝てな、爆豪少年。そういう身を滅ぼすやり方は、悪いが、先生的に少しトラウマもんでねぇ」

    爆豪はそう言ったオールマイトの腕を掴み、弱々しい爆破をする。

    オールマイト「!」

    爆豪「はよ、行けや、クソナードぉ…
    おれ、俺でぇ、自分をねじ曲げてでも選んだ勝ち方でぇ、それすら敵わねぇなんて…嫌だァ…!」

    彼はオールマイトに顔を掴まれたまま、その手を弱々しく噛んで抵抗した。

    出久(…かっちゃん!!)

    オールマイト「!行かせんぞ!」

    背後で出久の動く気配を感じ取り、オールマイトは振り向く。

    オールマイト『怖い時、不安な時こそ、笑っちまって臨むんだ!』

    出久「…退いてください、オールマイト…!」

    オールマイトが見たものは、強い意思の込もった笑みを浮かべ、OFAのパワーを利用して突っ込んでくる出久の姿であった。

  • 173五寸釘25/05/23(金) 19:49:26

    出久「スマァァァァッシュゥゥゥゥゥ!!!」

    そして、彼はオールマイトの頬を殴り、爆豪を脇に抱えてゴールへ走っていく。

    オールマイト「…そうはッ…」

    彼は二人を追い掛けようとするが、咳き込みながら再びその場に膝をついた。

    緑谷(…気絶してる…ごめんよ、かっちゃん…!
    僕ってやつは!)

    オールマイト「まったくぅ、一人でゲートを抜けていればクリアできたものをッ…」

    彼は再び咳き込み、手についた血を見ながら続けて呟く。

    オールマイト「思いっきり殴ったねぇ…」

  • 174二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 19:51:59

    このレスは削除されています

  • 175五寸釘25/05/23(金) 19:54:15

    オールマイト(そうだよォ、初めからそうだったよ。君は、救いを求める者をどうしようもなく助けてしまう!
    そしてその時、そこに壁など一つも無いんだ)

    そして、出久はそのままゲートを潜り抜け…

    オールマイト(そうだ、君は、そういう人間だったァ…!)

    アナウンス『緑谷、爆豪チーム、条件達成』

    お茶子「~!~!」(百合と梅雨の二人と輪っか状に手を繋いで跳びはねながら喜んでる)

    梅雨「~!~!」(跳びはねてはいないものの一緒に喜んでる)

    百合「…」(ほっとしたような微笑みを浮かべて映像を観てる)

    こうしてモニタールームの六人に見守られるなか、最後の試験が終了するのであった。

  • 176五寸釘25/05/23(金) 19:57:00

    >>174

    ここは私が書きましたが、一部ミスがあったので消して再投稿しました!

  • 177二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 22:38:30

    百合ちゃんはこんな無茶しちゃだめだからね?

  • 178五寸釘25/05/24(土) 00:00:02

    今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 179二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 07:12:42

  • 180五寸釘25/05/24(土) 14:08:41

    このあと今日の分を投稿しますね!

  • 181五寸釘25/05/24(土) 17:40:27

    ~~その日の放課後、演習場、鞭訓練直後にて~~

    ミッドナイト「今日もお疲れ様。
    試験のVTR観たわよ。鞭の扱い、とっても上手だったわ」

    百合「ありがとうございます」

    二人は笑みを浮かべながら言葉を交わす。

    ミッドナイト「ところで、釘貫ちゃんってやけに鞭が上手いのよねぇ。私に言ってなかっただけで、前にどこかで習ったりしてた?」

    百合「?いえ、先生から習い始めた時が初めてですよ?」

    ミッドナイト「やっぱりそうよねぇ。あまりにも上達が早かったからまさかと思ってたんだけど…釘貫ちゃん、貴女、鞭の才能があるわよ」ニッコリ

    百合「鞭の才能ですか?」

  • 182五寸釘25/05/24(土) 17:40:39

    ミッドナイト「ええ、普通はこんな短期間でここまで上手くなれないわ。
    このままじゃんじゃん練習してもっと上手くなりましょ」

    百合「!はい!」

    ミッドナイト「そしてゆくゆくは二代目18禁ヒーr」

    百合「それは遠慮しときます」

    ミッドナイト「えぇ!?」ガーン

    百合「『18禁ヒーローにならないの!?』みたいな顔しないでください。やりませんよ、もぅ…」

    そのままの流れで自身を18禁ヒーローに勧誘しようとした彼女の言葉を遮り、百合はそう言いながら微笑んだ。
    ミッドナイトも百合に微笑み返し、話を続ける。

    ミッドナイト「とまあ、冗談はさておき、これからもっと上手くなって、もっと強くなりましょ!」

    百合「はい!」

    彼女の言葉に百合は顔を引き締めながらも、笑顔でそう応えるのであった。

  • 183五寸釘25/05/24(土) 22:17:11

    すいません!今日はここまで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!

  • 184二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 05:35:01

    いつもお疲れ様です!楽しみにしてます

  • 185五寸釘25/05/25(日) 13:07:29

    >>161>>184


    ありがとうございます!

  • 186五寸釘25/05/25(日) 13:08:11

    これから今日の分を投稿しますね!

  • 187五寸釘25/05/25(日) 14:30:58

    ~~後日、朝のHR直前、A組教室にて~~

    この世の終わりが来たような表情の上砂切「「「……」」」

    三人の所で泣いてる芦戸「みんなぁ、合宿の土産話、楽しみに、してるぅっからっ…」

    緑谷「ま、まだわかんないよっ、どんでん返しがあるかもしれないよっ」

    瀬呂「よせ緑谷、それ口にしたらなくなるパターンだ…」(出久の肩にポンと手を乗せる)

    上鳴「試験で赤点取ったら林間合宿行けずに補習地獄。そして俺達は実技クリアならず。これでまだわからんのなら貴様の成績は猿以下ダー!」(出久の目に人差し指ブスリ)

    出久「ギエェェェェアァァァァァ!」

    瀬呂「落ち着け長ぇ。
    わかんねぇのは俺もさぁ。峰田のお陰でクリアしたけど、寝てただけだ。とにかく!採点基準が明かされてない以上は」

    上鳴「同情するならなんかもう色々クレー!!」ナミダドバー

    相澤「予鈴がなったら席につけ」トビラガラリ

    ガタガタッガタッ(全員が急いで席に戻る音)

    シーン…

  • 188五寸釘25/05/25(日) 14:34:40

    相澤「おはよう。今回の期末テストだが、残念ながら赤点が出た。従って林間合宿は…全員行きます!」ニカッ

    切芦砂上「「「「どんでん返しだぁぁぁ!!!」」」」

    切島「行っていんすか俺らぁ!?」

    芦戸「ホントに!?」(涙目)

    相澤「ああ。赤点者だが、筆記の方は0、実技で切島、上鳴、芦戸、砂藤、あと瀬呂が赤点だ」

    瀬呂「い"っ!?ぃやっぱり、たしかにクリアしたら合格とは言ってなかったもんなぁ…」

    相澤「今回の試験、我々敵側は、生徒に勝ち筋を残しつつ、どう課題と向き合うかを見るよう動いた。でなければ、課題云々の前に、詰む奴ばかりだったろうからなぁ」

    尾白「本気で叩き潰すと仰っていたのは…?」

    相澤「追い込むためさぁ。
    そもそも林間合宿は強化合宿だ。赤点取った奴こそ、ここで力をつけてもらわなきゃならん。合理的虚偽ってやつさぁ…!」ニカッ

    切芦砂上「「「「合理的虚偽ィィィ!?」」」」

    真っ白になりながら喜びまくってる切芦砂上瀬「わあい!!!」

    百合(よかったですね、皆さん…)ニッコリ

  • 189五寸釘25/05/25(日) 14:38:28

    飯田「またしてもやられた!さすが雄英だぁ!
    しかし二度も虚偽を重ねられると、信頼に揺らぎが生じるかとォ!」✋

    お茶子「わはーw水差す飯田君」

    相澤「たしかにな、省みるよ。ただ全部嘘って訳じゃない。赤点は赤点だ、お前らには別途に補習時間を設けてる。ぶっちゃけ学校に残っての補習よりキツイからなぁ」

    げっそりと燃え尽きた切芦砂上瀬「……」

    百合(元々補習地獄って仰ってましたもんね…)💧

    こうして今日も授業が始まるのであった。

  • 190二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 21:14:15

    合宿だー!
    知ってる読者視点百合ちゃんも心配な色々起こる合宿だー!!!

  • 191二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 21:27:47

    このレスは削除されています

  • 192五寸釘25/05/25(日) 21:35:20

    ~~その日の夜、百合の部屋にて~~

    百合(?…葉隠さんからだ)

    ミッドナイトから貰った鞭をゆっくりと動かすことで鞭のイメージトレーニングをしていた百合は携帯の着信音を聞いたことで画面を確認する。
    そこには葉隠の名前が表示されており、彼女はアプリを起動してその内容を読んだ。

    葉隠『明日休みだしテスト明けだしってことで、A組みんなで買い物行くことになったんだけど百合ちゃんもどう?』

    百合「……」

    それを読んだ彼女は『自身も皆と共に行きたい』という気持ちを押し殺し、『その日も訓練があって行けない』という嘘を送る。
    そうして嘘を送ったあと、彼女はゆっくりと鞭を仕舞い、あの日みんなに『似合う』と言われた一式の一部であるグレーのパーカーを取り出し、ぎゅっと抱き締めながらベッドに転がった。
    彼女の夜は更けていく。
    暫くするとうとうととし始め、彼女は『宝物』を抱き締めながら、小さく縮こまりながら眠りにつくのであった。

  • 193五寸釘25/05/25(日) 21:36:25

    >>191

    ここは私が書きましたが一部ミスがあったので消して再投稿しました!

  • 194五寸釘25/05/25(日) 22:19:41

    レス数がギリギリなので今日はここまでで終わらせたいと思います!
    よかったら明日も見に来てください!
    次スレのリンクを貼るので200だけ残していただけると幸いです。

  • 195二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 06:15:54

    ラジャー( `・ω・´)ゞ

  • 196二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 15:01:18

  • 197五寸釘25/05/26(月) 19:32:38
  • 198五寸釘25/05/26(月) 19:33:46

    では埋めますね!

  • 199五寸釘25/05/26(月) 19:34:37

    埋め!

  • 200五寸釘25/05/26(月) 19:35:06

    祝200!

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