- 1◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:15:52
- 2◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:16:48
よう。アタシはIndigo Blue(インディゴブルー)。
ダービー制覇を目指してFull Moonと共に訓練に励んでいたウマ娘だ。だが、悲願だったダービーの夢はついに果たせなかった…でもこんなところでへこたれてなんか居られねえ。ダービー以外にもG1レースは腐るほどある。
アタシの実力を証明するため、そして、大大親友であるFull Moonとの練習の日々を無駄にしないためにm
「だから、誰が大大親友よ!」
「うるっせえな、今台本読んでるところだろうが!」
「なんで台本に大大親友とか書いてあるわけ!?」
「知らねえよそんなこと!てかなんで頑なに大大親友だって認めてくれねえんだよ!」
「友達ではあるしライバルでもあるけど、大大親友ではない!」
「その線引きの基準はどこなんだよ!ちっくしょおおおお!」 - 3◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:17:27
これはダイスでモブウマ娘ちゃんのレース人生を追いかけるスレです。オークスを制覇した主人公とそのライバル達に、どんな未来が待ち受けるのか。
全てはダイス神の御心のままに… - 4◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:17:59
あらすじ
ディアヌ賞制覇を夢見る少女、Orrery's Full Moonは、フランスのトレセン学園でIndigo Blueと共にトレーニングに明け暮れていた。時には支え合い、また時には競い合い、2人は着実に実力を伸ばしていき、ついにOrrery's Full Moonの夢は叶えられた。
一方、ダービー制覇を目標に掲げるIndigo Blueは、ジョッケクルブ賞で不利を受ける不運もあり敗退。その後、アイリッシュダービーへと乗り込むもゴール目前で交わされてしまい、ダービー制覇は成し遂げられなかった。
Indigo Blueは、ジョッケクルブ賞で不利を受けた際の因縁の相手、My Life Styleとの決着をつけるため、パリ大賞典に殴り込むのであった… - 5◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:18:42
主要登場人物
『オークスウマ娘』Orrery's Full Moon(オーラリーズフルムーン)
ディアヌ賞(フランスオークス)制覇を夢見ていたウマ娘。正確な体内時計でスローペースを刻み、ロングスパートでねじ伏せる戦法が得意。
現在の戦績
5戦2勝
主な勝ち鞍:ディアヌ賞(G1)
次走:仏国 G1ヴェルメイユ賞(ロンシャンレース場芝2400m)
Indigo Blue(インディゴブルー)
ダービー制覇を目標に掲げていたウマ娘。フィジカルにモノを言わせて消耗線に持ち込み、持久勝ちを狙う戦法が得意。
現在の戦績
8戦2勝
主な勝ち鞍:トーマ・ブリョン賞(G3)
次走:仏国 G1パリ大賞典(ロンシャンレース場芝2400m) - 6◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:19:53
その他の登場人物
Passionate(パッショネイト)
レースでの勝利よりも限界の追求を優先するウマ娘。物静かで掴みどころがない。レース前の瞑想がルーティンになっている。
現在の戦績
不明
主な勝ち鞍:クリテリウムドサンクルー(G1)
次走:不明
My Life Style(マイライフスタイル)
やや内気なウマ娘。ジョッケクルブ賞(フランスダービー)出走中にIndigo Blueと接触し、進路を狭めてしまう。
現在の戦績
不明
主な勝ち鞍:不明
次走:仏国 G1パリ大賞典(ロンシャンレース場芝2400m) - 7◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:20:41
『ダービーダブル』Tertre Rouge(テルトルルージュ)
イギリス出身、イギリス在籍のウマ娘。エプソムダービー制覇後、アイリッシュダービーでIndigo Blueと激突。ゴール直前でIndigo Blueを捉え、見事ダービー二冠を達成した。
現在の戦績
不明
主な勝ち鞍:エプソムダービー(G1)、アイリッシュダービー(G1)
次走:英国 G1KGⅥ&QES(アスコットレース場芝11ハロン211ヤード) - 8◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:22:14
Orrery's Full Moonのトレーナー
かつては競技ウマ娘としてターフを駆けた、ベテラントレーナー。現役時は未勝利に終わったが、指導者として長きにわたってウマ娘達を支えてきた。
Indigo Blueのトレーナー
Indigo Blueを指導する若手トレーナー。時にIndigo Blueに振り回されつつも、健気にサポートを続ける頑張り屋。 - 9◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:23:09
これまでの詳しい内容は下記スレをご参照ください。
ダイスでGO! モブウマちゃんと行くレース珍道中 4組目|あにまん掲示板bbs.animanch.com - 10◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:25:38
前スレの内容と一部重複しますが、パリ大賞典直前から再開します。
パリ大賞典の着順は前スレで振ったダイスの結果をそのまま引き継ぎます。 - 11◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:27:01
「明日、パリ大賞典本番ね。大丈夫?結構レース使い詰めてるように感じるけど」
「まあ、ここで終わるならまだなんとかなる。こっからキングジョージとかインターナショナルステークスに出ろって言われたら大分きちぃけど」
「そう…なら良いけど。例のあの子との因縁、きっちり清算してきなさいよ?」
「ああ、任せとけ」
「ああそうだ…私、少しの間地元に帰ることにしたの」
「お、バカンスか?」
「まあ、そんな感じね。2週間くらいで戻る事にはなるわ。9月の頭にはヴェルメイユ賞もあるし、あんまり長い間休むと身体も鈍っちゃうもの」
「ヴェルメイユ賞?ああそうか。お前の次のレースだっけか」
「ええ。貴女も少しくらいは身体休ませてあげなさいよ?」
「おう。明日のレースが終わったら、アタシもしばらくゆっくりするわ」 - 12◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:27:58
「いよいよ、だね」
「ああ。天候も晴れ、バ場は良。リベンジマッチにはもってこいの条件だ」
「まあ、Blueにとってはそれも大事だろうけど、相手は他にも居るってことは忘れないでね?2000ギニーの覇者とダービーの覇者、どっちも出走してるから」
「そいつらにとっては二冠のチャンス、アタシにとっては清算のチャンス。当たり前ではあるが、それぞれに勝たなきゃいけねえ理由があるってわけだ」
「そうだね。今度こそ全力で捩じ伏せて、君の力を証明してほしい」
「任せとけ」
⏰
「ぃよう、1ヶ月ぶりだな」
「は、はい。お久しぶりです」
「アタシはあの日以来、お前を倒すためにトレーニングに勤しんできた。あの日のリベンジを誓うため…お前との力関係に白黒つけるため」
「私も、レースをあんなふうにしてしまった事…あなたに迷惑をかけてしまった事…背負ってしまった罪を滅ぼすために、今まで以上に練習しました」
「ふん、そうかい。あの件について悪いと思ってんならよ、大人しく勝ちをアタシに譲れ」
「それは…出来ません。私だって、レースに生きるウマ娘。わざと負けるなんて事はしたくないです」
「まあ、そうだよな。なら実力で黙らせるだけだ。大人しくターフに這いつくばってろ」
「ま、負けません…!自分の実力で、真っ先にゴール板前を駆け抜けてみせます!」 - 13◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 18:31:29
『フランスクラシック最終章、パリ大賞典です。ロンシャン芝2400mで行われます。二冠ウマ娘の誕生か、あるいは新たなるスターがターフに舞い降りるのか。人気を集めているのはこの2人、プール・デッセ・デ・プーラン覇者のBlack Markと、ジョッケクルブ賞覇者のLittle Venus。離れた3番人気は、ジョッケクルブ賞5着、アイリッシュダービーでは惜しくも2着のIndigo Blue。悲願のG1制覇なるか』
「(あいつが前に出たらその後ろについて行ってやるか。ペースだけ気をつけなきゃいけねえが、アタシが前にいる時に後ろでちょこまかされるよりは余程良い)」
『各ウマ娘、順調にゲートインが進んでいます。最後に入るのはSeptember。収まって、態勢完了です』 - 14◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 19:10:15
ガシャコン!
ダッッ!
『スタートしました。各ウマ娘、非常に綺麗なスタートを切りました。さあ、どのウマ娘がハナを切るか。Little VenusとAke no Myojoが先手を主張します。Little Venus、積極的にレースをコントロールしていこうという作戦か。3番手集団には、My Life StyleとBlack Mark、Indigo Blueがつけています』
「(チッ、よりにもよってダービー勝った奴が先頭走ってんのかよ。やりづれえな…あんまり好きに逃がしたくはねえが、かと言って構いすぎて術中にハマるのもなぁ…)」
『各ウマ娘一団となって、ロンシャンの森の中を駆けて行きます。まもなく先頭集団がコーナーに差し掛かるところです。Little Venusが先頭でペースを作ります。そのすぐ後ろにAke no Myojo、Black Markが続いています。その後ろにMy Life Style。さらに後ろにIndigo Blueがいます』
(ペースは早くも遅くもない。直線に入れば小細工なしの真っ向勝負か…なら、アタシがぶっちぎれば勝てるってわけだ…!) - 15◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 23:07:01
『さあ、フォルスストレートを抜けて、ウマ娘が最後の直線にやって来る!先頭はLittle Venus、後続との差は2バ身くらい!後続はやって来るのか!捕まえられるのか!』
「くっ、思ったより差が詰まらねえ…!」
「でやあああああああっ!」
「なっ…!?こいつ…!ちくしょう、負けてられっかよ!どりゃあああああっ!」
『Little Venus先頭!2番手争いはIndigo BlueとMy Life Styleが前に接近!さあLittle Venus逃げ切れるか!』
「うおおおおおお!届けえええええっ!」
『Little Venus、僅差で逃げ切った!1着でゴールイン!ダービーとの二冠達成です!2着争いは接戦!内Indigo Blue、外My Life Style!』 - 16◆36sEtV67qSwW25/05/04(日) 23:09:33
- 17◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 08:34:59
「ぜぇ…ぜぇ…くそっ、前が遠かった…」
「はぁ…はぁ…」
「(それにしてもこいつ、走ってる時の気迫やばかったな。レース中は性格が変わるやつか…)」
「おい、お前」
「は、はいぃ…?」
「これでとりあえず、アタシとお前の勝負に決着はついた。アタシの勝ちだ」
「はい、私の負けです…」
「次お前がどこ走るのかは知らねえけどよ、アタシの邪魔は2度とすんなよ」
「も、勿論…気をつけます」 - 18◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 08:49:37
「お疲れ様、Blue」
「…おう。結局ここも勝てず終いになっちまった」
「クラシック級限定のレースはこれで終わりだけど、他にもシニア級と走るレースはわんさかある。まだ逆転は出来るよ」
「シニア級…」
「Blue?」
「ただでさえクラシック級で善戦しか出来てねえのに、シニアの奴らとやり合っても勝てねえだろ」
「そんな事はないよ。これからの成長分で、まだまだ力は付けられる。勿論、Blueの気持ち次第になる部分もあるけど」
「アタシの…?」
「うん。君の気持ちが切れてしまっていたら、いくらトレーニングを積んでも力はつかない。心が成長を拒んでしまうと、肉体の方も精神に呼応してしまう」
「……」
「Blueは、どうしたい?勿論、君の返答次第ではレースを辞める選択肢も取れる」
「はぁ?ふざけんなよ。このまんま大人しく引き下がれるわけねえだろ」
「…良かった。だったら大丈夫。まだ成長出来るよ。逆転のチャンスはある」
「おう。でも…」
「ぅん?」
「しばらくはゆっくりしてぇ。ここんとこレース三昧だったし、疲れた」
「そうだね。少しの間、休養にしよう」 - 19◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 13:38:34
Tertre Rougeの着順ダイス:dice1d3=2 (2)
1→dice1d8(着順ダイスの結果に-3)
2→dice1d6(着順ダイスの結果に-2)
3→dice1d3
Passionateの着順ダイス:dice1d3=1 (1)
1→dice1d8(着順ダイスの結果に-2)
2→dice1d6(着順ダイスの結果に-1)
3→dice1d4
My Life Styleの着順ダイス:dice1d3=2 (2)
1→dice1d8(着順ダイスの結果に-2)
2→dice1d6(着順ダイスの結果に-1)
3→dice1d4
- 20◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 13:50:26
ガララッ
「おっすトレーナー。今日も仕事か」
「あれ、Blue?しばらくはオフにするって言ってなかったっけ」
「ああ、今日は特別な。テレビ借りるぞ」
「テレビ?良いけど…」
『曇天のアスコットレース場です。夏の中距離大決戦、キングジョージ&クイーンエリザベスステークスが間も無くスタートします』
「アタシをダービーで抜き去ったライバルの強さ、しっかり調査しねえと」
「…なるほど、Tertre Rougeさんか。ダービー二冠を達成したウマ娘が、シニア級相手でも通用するのかは確かに見ものだね」
『注目はやはりこのウマ娘。ダービーダブル、Tertre Rouge。圧倒的1番人気です。シニア級相手でも強さを発揮出来るのか。各ウマ娘、ゲートに入って、態勢完了です』 - 21二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 13:53:27
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- 22◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 14:04:51
- 23◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 14:15:44
「おいおい嘘だろ?あいつでも勝てねえって…」
「シニア級ウマ娘との経験の差、ローテのキツさ、アスコットの上り勾配に重いバ場…負けた原因は色々あるかもしれないけど、クラシック級のウマ娘がシニア級を倒すのがいかに難しいかっていうのがこのレースに詰まってたね」
「今後はこいつらを相手にするって事だよな…負けらんねえ…!」
「だね…」
「って事でトレーナー、アタシもトr」
「ダメ」
「言い切ってねえのに!」
「今年に入ってからもう5回以上レースに出てるんだよ?しばらくは充電期間。無理して不調になったり、怪我なんてしたら大変だから」
「くっそ〜!逸る気持ちが抑えらんねえ〜!」
「僕を信じて。必ずG1を勝てるようにするから」
「…わかった」
「ありがとう」
「じゃ、せめて気合い入れだけでも。うおおおおお!負けてたまるかあああああああ!」
「びっくりしたぁ…!僕仕事中だし周りにもめちゃくちゃ声響くからやめて!叫ぶならせめて屋上で…!」
「おう、わかった!」
ガララッ
「はぁ…気持ちが空回りするのは相変わらずかぁ。まあ、Moonさんはディアヌ賞勝ててるし、気持ちは解らなくも無いけども…」 - 24◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 15:24:52
キングジョージ&〜→キングジョージ6世&〜
- 25◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 22:13:06
「おっ、Full Moon。おかえり」
「ええ、ただいま。Blueは地元には帰らなかったのね」
「おう、そんなことしてる場合じゃねえからな。休養期間中とはいえ、トレセンを離れちまうとまともに練習出来ねえし」
「確かにそうね。私も地元にいる間はなんだかんだあんまりトレーニング出来なかったし」
「おいおい大丈夫か?天下のオークスウマ娘が腑抜けた走りなんか晒したら恥ずかしいぜ?」
「そうならないように、予定よりも早めに帰って来たのよ。ヴェルメイユ賞まではまだ時間もあるし、コンディションと勝負勘も戻せるわ」
「それなら良いか。悪いけど、お前のトレーニングの手伝いとかあんまし出来ねえかも。トレーナーから、暫くはキツいメニューはするなって釘刺されてっから」
「私だっていきなり激しい練習なんて出来ないわよ。それまでの間は、手伝ってくれる?」
「おう、任せとけ。大大親友の頼みは無碍にはしねえよ」
「頼りにしてるわよ。大大親友ではないけど」
「いつになったら認めてくれんだ?大大親友だって」
「さぁね」 - 26◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 23:40:08
タッタッタッタッ
「ヴェルメイユ賞のあとは何処に行くんだ?」
「まだ決めてないわ。ただでさえ、次がシニア級との初対決なんだから。そこで私がどれだけやれるかを確かめてからじゃないとなんとも言えないし。貴女は?」
「まあまだ暫くはレースに出るつもりはねえけど…出来ればdice1d4=1 (1) は参加してえかな。ま、これについてはトレーナーにもまだ言ってねえけど」
1→英国 G1セントレジャーS(ドンカスターレース場芝14ハロン115ヤード)
2→仏国 G1アベイ・ド・ロンシャン賞(ロンシャンレース場芝1000m)
3→仏国 G1凱旋門賞(ロンシャンレース場芝2400m)
4→愛国 G1アイリッシュチャンピオンS(レパーズタウンレース場芝10ハロン)
- 27◆36sEtV67qSwW25/05/05(月) 23:49:33
タッタッタッタッ
「ええ?セントレジャー?なんでまた…」
「2000ギニーもダービーも、ついでに言うとアイリッシュダービーも勝てなかった。クラシックレースで挑戦出来るのはセントレジャーしかねえんだよ。アイリッシュセントレジャーはシニア級にも開放されてるし、純粋にクラシック級の奴らと格付けが出来るのは正真正銘ここが最後だ」
「う〜ん…まあそれはそうかもしれないけど…」
「ついでに言うと、ここならTertre Rougeともまた戦えるかもしれねえ」
「アイリッシュダービーで貴女に勝った子?その子、2000ギニーは負けてるのよね。三冠がかかってる訳でもないのに、わざわざ参加するかしら」
「わからんぞ?あいつの地元だからな。イギリスは」
「にしても、チャンピオンステークスに行く可能性の方が高いと思うけど。私だったらそうするわ」
「んぁ〜、いちいちうっせえなぁ。アタシのレースの予定なんだから好きにさせろよな?」
「ま、それもそうね。出走するなら応援しとくわ」 - 28◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 09:21:08
ダダダダダダダダッ
「タイムはディアヌ賞前とほぼ同じくらいにまで戻ってるわね。これなら、安心してレースにも出走出来るでしょう」
「Moonさん、休養明けから調子上げるの早いですね。」
「そうね。帰省中にあんまり練習出来なかったからって、帰って来てからずっと張り切ってるわね」
「本番まではあと1ヶ月半くらいでしたっけ」
「ええ。そろそろ練習をセーブさせるタイミングね。このままのペースで練習すると、本番で調子を落としかねない」
「ただいま戻りました」
「お帰りなさい、Moon。調子は良さそうね」
「はい。今すぐにレースに出られるくらいには」
「それは結構。でも、レースまだまだ暫く時間はあるわ。少し練習ペースを調整しましょう」
「わかりました」
「(そろそろ、Blueの復帰戦と練習メニューも決めてあげないとな)」 - 29◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 09:22:41
レースまだまだ暫く〜→レースまでまだ暫く〜
- 30◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 14:12:51
「セントレジャーかぁ…」
「おう、正真正銘のクラシック最終戦。世代戦でなんとか結果出してシニア級とぶつかりてえ。自信をつけるって意味でも」
「まあ、気持ちはわからなくもないけどねぇ」
「それに、Tertre Rougeも出て来るかもしれねえ。リベンジマッチにはもってこいだ」
「三冠がかかってるならまだしも、2000ギニー勝ってないのにセントレジャーに参戦するかなぁ…?」
「まあ、どっちみちあいつが出て来なくても気持ちは変わらねえ。何処かしらでクラシック競走は勝っときてえ」
「…まあ、そこまで言うならセントレジャーを目指そうか。気分良くシニア級と戦うためにもね」
「うっし!さんきゅートレーナー。じゃ、ちょっくら走り込みして来るわ」
「うん。出力は控えめにね」
「わぁーってるって!」
ガララッ
「ライバル達の動向も、ちょっと調べておきますかぁ」 - 31◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 14:36:41
Tertre Rougeの次走:dice1d5=1 (1)
1→ 英国 G1セントレジャーS(ドンカスターレース場芝14ハロン115ヤード)
2→仏国 G1凱旋門賞(ロンシャンレース場芝2400m)
3→愛国 G1アイリッシュチャンピオンS(レパーズタウンレース場芝10ハロン)
4→英国 G1チャンピオンS(アスコットレース場芝9ハロン212ヤード)
5→故障発生
Passionateの次走:dice1d5=4 (4)
1→仏国 G1オペラ賞(ロンシャンレース場芝2000m)
2→伊国 G2ローマ賞(カパネッレレース場芝2000m)
3→仏国 G2ニエル賞(ロンシャンレース場芝2400m)
4→英国 G1サンチャリオットS(ニューマーケットレース場芝1600m)
5→故障発生
My Life Styleの次走:dice1d5=3 (3)
1→愛国 G1アイリッシュチャンピオンS(レパーズタウンレース場芝10ハロン)
2→ 仏国 G2ニエル賞(ロンシャンレース場芝2400m)
3→英国 G1クイーンエリザベスⅡS(アスコットレース場芝8ハロン)
4→年内休養
5→故障発生
- 32◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 14:47:55
「ふぃ〜、やっぱ風切って走んのは気持ちいいなぁ!」
「Blue、お疲れ様。はいドリンク」
「おう、あんがと」
「面白いニュースがあるんだけど、聞く?」
「んぐっ、んぐっ…っはぁ!面白いニュース?そういうのって、普通は良いニュースとか悪いニュースって言わねえ?」
「少なくとも、良いニュースでもなければ悪いニュースでもないかもしれないね」
「んぁ?どういう事だよ」
「セントレジャー、Tertre Rougeさんも出走するってさ」
「お、マジ!?あいつもセントレジャーかぁ、ワクワクすんなぁ!」
「クラシック制覇のハードルは高くなっちゃったけど…どうする?」
「あぁ?んなもん聞かなくてもわかるだろ?真正面からぶつかって、打ち負かしてやるよ」
「よし、わかった。じゃあ、今日から本格的に練習再開しよっか」
「いよっ、待ってたぜ!こいつぁ楽しみになって来たぁ!うおおおおお!」
「声が大きい…!」 - 33二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 16:32:20
よしよし
- 34◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 18:53:52
ヴェルメイユ賞当日のバ場:dice1d10=9 (9)
1〜4→良バ場
5〜10→重バ場
- 35◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 18:59:27
「生憎の天気ね」
「はい、バ場も滑りやすくてかなり走りづらそうでした」
「貴女にとっては、まさに試練のレースになるでしょう。でも、気持ちで負けないように。腕を必死に振れば脚は必ずついて来るわ」
「わかっています。なるべく良い着順を取れるように…よし、行って来ます」
⏰
ザァーッ…
「(うわぁ…この中を走るの、正直かなり嫌ね…秋以降はどうしてもバ場が悪くなりがちであるのはわかってはいるけど、なんで神様はこういう試練を突きつけて来るのかしら)」
「(でも大丈夫。しっかりターフを踏み込んで、推進力を出来るだけ奪われないようにすれば問題無いわ。Blueとの練習を思い出しなさい、私…)」 - 36二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 19:02:30
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- 37◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 19:13:14
- 38◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 19:17:49
「お疲れ様。やっぱりバ場が堪えたみたいね」
「はい…重バ場になると、どうしても力が発揮できなくて…」
「次にまた、重バ場で同じような結果になったら、根本的な解決策を探っていきましょう。良バ場でしか力を発揮出来ないのもあれでしょうし」
「わかりました」
「ただし、重バ場用の走りは良バ場では使えないわよ。良バ場のパフォーマンスが下がることになる場合もあるから、もしもそれが嫌なら言ってちょうだい」
「はい、ありがとうございます」 - 39◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 19:25:49
「イギリス、初めて来たな」
「だね。僕も初めて来るよ。ま、アイルランドには行った事もあるし、今回はレースが目的だからね。何処であったとしても実力が発揮出来れば問題無いよ」
「おう。今回は特に負けられねえからな…!毎回負けられねえのは、まあそうだけど」
「今回、ライバルと言えるのははっきり言ってTertre Rougeさんくらいだね。2000ギニー勝った子はエントリーしてないし、イギリス国外からの参戦も君だけだ」
「また完全アウェーか。痺れるなぁちくしょう」
「プレッシャーに強いのは君の良いところだね。全く気圧されてないじゃん」
「当たり前だろ?アタシはいつだって挑戦者だ。気迫で負けててどうするよ」
「だね。本番は1週間弱先ではあるから、最後の調整も入念にやろう」
「おう」 - 40◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 19:37:46
「ドンカスターレース場で注意する点は1つだけ」
「何だ?」
「最終コーナーを曲がった先のホームストレッチの部分だけで1000mくらいある」
「やべえな。仕掛けどころ間違えたら大惨事じゃねえか」
「うん。コース自体もかなり大きいから、距離感覚が本当に掴みづらい。スパートのタイミングだけは注意して」
「わかった」
「それ以外は、勾配も殆どなくてコーナーも緩やかだから紛れは殆どないはず。実力がはっきり出るコースだね」
「8人しか出走しないレースだしな。そもそも紛れもクソもねえわな」
「うん。直線が長いって事は、後ろから突っ込んで来るウマ娘が有利になりやすい。Blueのやりやすいレースが出来るように、何とかペースはコントロールして」
「わかってらぁ。んじゃ、行って来る」
「行ってらっしゃい」 - 41◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 19:48:02
「ああっ、Blueさん!」
「Tertre Rouge…久しぶりだな」
「うん。あのダービー以来だね」
「おう。アタシはあの日の敗北以来…いや、パリ大賞典後の休養明け以来、お前へのリベンジを誓ってトレーニングを続けた。まさか、こんなにも早くその機会が訪れるとは思わなかったけどな」
「そんなにあたしのことを意識してくれてたの?何だか照れるね」
「ああ、当然だ。アタシのダービー制覇の夢をすんでのところで打ち砕いてくれたんだからな。嫌でも意識せざるを得ない」
「それについてはごめんね。あたしもダービーダブルは譲れなかったから。それに、あたしはあの後のキングジョージで勝てなかった。今回のレースは、その無念を晴らすために出走するの」
「そうか。だがそんな事はアタシには関係無え。アタシにとって最後のクラシックレース優勝のチャンス…そして、トレーニングに協力してくれた友達の想い。どちらもこの場で花開かせてやる」 - 42◆36sEtV67qSwW25/05/06(火) 20:09:05
「友達…」
「何だ。なんか言いたい事でもあるのか」
「良いよね、友達…!」
「お、おう」
「あたしも、友達と一緒だから頑張れた。友達と一緒に頑張れたから、ダービーも勝てた。その友達も、あたしと一緒に頑張ったからオークスを勝てた…と、思う!」
「……」
「ぅん?」
「いや…お前、イギリス出身の割には話せるやつだなって。イギリスは心の底でフランスを馬鹿にする、ジメっとした奴らばっかりだと思ってたし」
「それは違うよ」
「そうか?」
「確かにそういう人が沢山いるのも事実だし、何ならフランスでも逆が成り立つ場合もあるだろうけど…あたし達はたまたま違う国に生まれて、違う環境で育って、違う価値観を持ってるだけ。ウマ娘である事、人間である事に変わりはないでしょ?」
「そうだな」
「現に、イギリス出身のあたしとフランス出身のBlueさん、仲良く出来てると思わない?」
「ま、まあ…それは、な」
「でしょ?まあ、だからと言ってあなたに勝ちを譲る気はないけどね」
「当然だ。アタシだって実力で1着をもぎ取りに来た。遠慮なんか要らねえ」
「うん。それじゃ、熱いレースをよろしくね?(スッ)」
「ああ、こちらこそ(スッ)」
ギュッ! - 43二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 20:44:53
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- 44◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 00:21:23
『先頭集団が最終コーナーを回って直線コースに向くところ、まだバ群はギュッと固まっています。誰が抜け出すのか、いつ仕掛けるのか!』
「(スローのまま直線まで来たな…脚は十分残してるし、いっちょ掛けに出てみるか!)」
ダッッ!
「どぉりゃあああああああ!」
『残り900mあまり、Indigo Blueが仕掛けて早め先頭!皇族を一気に突き放しにかかる!Tertre Rougeはバ群の外に持ち出そうとしている!』
「かかって来いやあああああっ!」
『Indigo Blue、後続との差は4バ身!後ろは間に合うのか、今ようやくTertre Rougeが上がって来た!2番手まで上がって、Indigo Blueまでまだ3バ身以上ある!』
「まだまだあっ!」
「あたしの脚なら追いつく…!きっと!やあああああああっ!」
『Tertre Rouge、懸命に差を詰める!その差2バ身、1バ身半!しかしIndigo Blueも止まらない!』
「うおおおおおおお!」
「くっ…!あとちょっとなのに…!」
『Indigo Blue、逃げ切った!1着でゴールイン!1バ身差の2着にはTertre Rouge!3着以下を大きく引き離して、まさにマッチレースの様相でした!』 - 45◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 00:33:27
「お゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!(ズビー)」
「Blue、おめでとう!本当に…良かった…!G1勝てて…!(グズッ)」
「トレ゛ー゛ナ゛ー…!アタ゛ジ゛…よ゛うや゛ぐ゛っ…!う゛あ゛ああ゛あああ゛あ゛っ!」
「落ち着いて、声も見た目もとんでもないことになってるから…(グズッ)」
「はぁっ…はぁっ…ふぅ…」
「…おめでとう、Blueさん。次は負けないから。あたしが、あなたに必ず勝つ」 - 46◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 07:10:10
「たっだいまぁ!」
「お帰りなさい。そしておめでとう」
「おう、G1ウマ娘様の凱旋だぜ!」
「だいぶ調子に乗ってるわね…程々にしときなさいよ?じゃないと次また逆転される羽目に…」
「わぁってるっての。今だけだ、調子に乗ってるのは。次からはいよいよシニア級とのバトルだからな。あいつもお前もやられた舞台…気を引き締めねえと」
「そうね。クラシックレース勝っただけの一発屋だとは思われたくないもの」 - 47◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 07:48:59
Orrery's Full Moonの次走:dice1d5=1 (1)
1→仏国 G1オペラ賞(ロンシャンレース場芝2000m)
2→仏国 G1ロワイヤリュー賞(ロンシャンレース場芝2800m)
3→仏国 G1凱旋門賞(ロンシャンレース場芝2400m)
4→英国 チャンピオンS(アスコットレース場芝9ハロン212ヤード)
5→故障発生
Indigo Blueの次走:dice1d5=2 (2)
1→仏国 G1凱旋門賞(ロンシャンレース場芝2400m)
2→仏国 G1アベイ・ド・ロンシャン賞(ロンシャンレース場芝1000m)
3→英国 G1ブリティッシュ・チャンピオンズスプリントS(アスコットレース場芝1000m)
4→米国 G1ブリーダーズカップターフ(サンタアニタパークレース場芝2400m)
5→故障発生
Tertre Rougeの次走:dice1d5=3 (3)
1、2→仏国 G1 凱旋門賞(ロンシャンレース場芝2400m)
3、4→英国 G1チャンピオンS(アスコットレース場芝9ハロン212ヤード)
5→故障発生
- 48◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 12:45:27
「アベイ・ド・ロンシャン賞…また貴女はとんでもないローテ組んだわね…」
「おう、なかなかにロックだろ?まあアタシはそもそも短距離メインで走ろうとしてたくらいだからな。セントレジャー走ったのがそもこも世間からしたらイレギュラーなんだよ」
「長距離G1から中2週で短距離G1って、トレーナーから何か言われなかったの?」
「おう、すっげえ怪訝そうな顔された」
「当たり前よ」
「ま、セントレジャーの消耗がそこまで酷くなかったからな。ちゃんと体調も判断してローテ決めてるし、まあ問題は無え」
「そう…まあ良いわ。貴女が勝って、その次のレースで私が勝つ。良い流れを期待してるわ」
「何だその変なプレッシャーのかけ方。てか、オペラ賞ってアベイ・ド・ロンシャン賞の次のレースなのか」
「ええ。その次にもう1つG1があるわね」
「1日で何個もG1やるのも大変だな」
「まあ、その分盛り上がるから。興行的には良いんじゃない?」
「アタシらにはあんまり関係無えけどな。その辺は」 - 49◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 17:31:22
そもこも→そもそも
- 50◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 17:38:05
凱旋門賞ウィークエンド時のロンシャンレース場の場:dice1d10=1 (1)
1〜3→良バ場
4〜10→重バ場
- 51◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 17:49:26
「いよいよ、明日が本番ね…私にとっても、Blueにとっても」
「だなぁ。しかし、今日も明日も良バ場か。お前にとっちゃ絶好の条件だな」
「ええ、これに関しては本当に良かったわ。重バ場のロンシャンを走るのはもうこりごりだし」
「フランスを拠点にしてるのに重バ場のロンシャン走れねえの、だいぶ致命的だと思うんだが?」
「う、うるさいわね…私だって何とかしたいわよ。このままじゃ、毎回バ場のお祈りからやらないといけなくなってしまうもの…」
「まあ、重バ場用の訓練は任せとけ。アタシは得意だからな」
「悪いわね、世話をかけて」
「良いってことよ。大大親友のためだからな」
「はいはい。あ、そういえばもうそろそろ始まるわね…」
「あれ、否定しなかった?今否定しなかったよな!?」
「喧しいわね、テレビつけるんだから静かにしてなさい」
「祝、大大親友デビュー!ヒャッホウ!」
「静かになさい!貴女はまだ、とりあえずッ友止まりよ!」
「そんな称号要らねえよ!何だよその、ズッ友の亜種みたいなのは!」 - 52◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 18:19:12
『イギリスマイル界の女王が決まろうとしています。サンチャリオットステークス、ニューマーケットレース場から生中継でお送りしています』
「Passionateが出走してるのか。お前がライバルっつってる奴だっけか?」
「ええ。あの子は私に対して特に何とも思ってないみたいだけど」
「片想いってやつか。悲しいな」
「あの鉄仮面の攻略なんて無理よ。何考えてるのかさっぱりわからないのに。まあ、攻略するつもりも特にないけど」
「どんな喩え方だよ鉄仮面って」
『1番人気のGracy Grace、既にゲートに収まっています。8人で競われます、サンチャリオットステークス。最後にPassionateが入って、態勢完了です』 - 53二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 18:23:55
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- 54◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 21:18:44
- 55◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 21:25:12
「いや〜、強えな。外に出してからの加速がダンチだったな」
「…そうね、伊達にジュニア級の時期からG1勝ってないわ」
「こいつは、アタシらも負けてらんねえなぁ…」
「ええ。2人でG1レース2つ、必勝体制で行くわよ」
「おう!」 - 56◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 21:26:05
サンチャリオットステークスの施行距離は1600mではなく8ハロンです。
- 57◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 21:43:34
「しっかしよく考えたら、3週間前に走ったレースの3割しか走らねえんだな」
「そうだね。ドンカスターの最後の直線だけ走るみたいなもんだよ」
「これで勝ったら、珍記録ホルダーとしてアタシも歴史に名を刻めるってわけだ」
「いや〜、現代のレースとしてはそりゃ珍しい記録ではあるけどね。大昔の記録の中には本当にとんでもないやつもあったりするし」
「例えば?」
「2000ギニーと1000ギニー、オークス、セントレジャーをたった1人で制覇したウマ娘とか」
「ホンモノのバケモンを出してくるのはやめろ。アタシの偉業がもやになって消えちまう」
「まだ達成してないじゃんその偉業」
「細かいこと気にすんな。心の中では達成する気満々なんだからよ」
⏰
「(ウマ柱見ても、流石に短距離専門の奴らばっかりだな。中距離どころかマイル戦にも出走した事ねえ奴がわんさかいる)」
「(トレーナーにはあんなこと言ったが、流石に専門の奴らに真正面からぶつかって勝てるかわかんねえな…だが、ペースが速くてもフィジカルで押し切るのみ。頭使ったレースなんかじゃねえ、力こそが正義だってことを見せてやる…!)」 - 58二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 21:44:40
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- 59◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 21:53:23
「……」
「どうしたのMoon。そんなにソワソワすることも無いでしょう?バ場は良、調整も上手くいってるわ。何も心配は無いはずよ」
「あ…いえ、そろそろ、Blueのレースが始まるなって思っただけで…」
「そんなに気になるの?あの子は大丈夫よ。貴女のライバルなんだから、きっと勝てるわ」
「そうですね…」
「まだパドックの集合時間までしばらくあるわね、モニターでも見てくる?」
「…いいえ、自分のことに集中します」 - 60◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 22:05:47
- 61◆36sEtV67qSwW25/05/07(水) 22:14:46
「へへっ、アタシにかかりゃあこんなもんだな!」
「いや〜…おめでとうBlue。まさに横綱相撲って感じだったね」
「これで、心置きなくFull Moonの応援が出来るってもんだ」
「しっかしとんでもないウマ娘だね君は。まさか本当にセントレジャーと短距離G1を連勝出来るとは思わなかったよ」
「もっと褒めてくれて良いんだぞ?アタシは凄いウマ娘だからな!」
「こら、調子に乗らない」
「まあ良いや、控え室行こうぜ。モニターでじっくりFull Moonの応援してやらねえと」
「うん、そうだね」 - 62二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 07:38:00
おお、勝てたか
- 63二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 07:49:46
『フランスの中距離女王決定戦、オペラ賞の発走時刻が近づいてきました、ロンシャンレース場です。クラシック級ウマ娘が勢いそのままに制するか、或いはシニア級ウマ娘が意地を見せるか。注目です』
「(Blue、しっかり勝ってくれたわね。今度は私が続く番…貴女から受け取ったバトン、ちゃんと先頭でゴール板まで持っていくわ)」
『僅差の1番人気は、オークスウマ娘、Orrery's Full Moon。2番人気は、ヴェルメイユ賞勝ウマのMulsanne。クラシック級ウマ娘が人気を集めています』
「(ディアヌ賞を勝った私の実力…良バ場の今日なら、100%発揮出来る。見てなさい、私がどれだけ強いか、思い知らせてやるわ)」 - 64二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 07:54:18
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- 65◆36sEtV67qSwW25/05/08(木) 12:34:54
『先頭Orrery's Full Moon、後続に大きく差をつけたまま最後の直線へと入ってきた!』
「ちょっと飛ばし過ぎたわね…でも、残り500mなら何とかなるわ!」
『Orrery's Full Moon、これは強い一人旅だ!後続とのリードを7馬身以上突き放して、2番手にMilky Way!3番手争いはどうか、Mulsanneが外から上がって来る!』
「ぜぇ…ぜぇ…!ま、まだまだっ…!」
『Milky Way、ぐんぐんぐんぐん差を詰める!Orrery's Full Moon苦しいか!その差2馬身くらい!』
「ゆ、譲ってなるものですか…!」
『Orrery's Full Moon、何とか粘り切った!1着でゴールイン!Milky Way、よく追い込みましたが2着まで!』 - 66◆36sEtV67qSwW25/05/08(木) 12:39:50
「ぜぇ…!ぜぇ…!」
「おめでとう。チグハグなレースに見えたけれど、勝てて良かったわね」
「ありがとう…ございます…げほげほっ!」
「貴女がペースを見失うなんて珍しいわね。いつもは冷静に走れてたはずなのに」
「ちょっと、気が逸り過ぎました…」
「春まではとりあえず勝てれば良かったとは思うけれど…これからは勝つにしても内容も大事にしないとダメよ?」
「はい、申し訳ございません…」 - 67◆36sEtV67qSwW25/05/08(木) 12:44:31
「お疲れさん。お前あのペースでよく勝てたな」
「そうね…冷静にパトロールビデオ見ると、私自身もそう思うわ」
「何だよ、最初の1000m59秒台って。良バ場とはいえ、ロンシャンで出して良いタイムじゃねえぞ」
「わ、わかってるわよ」
「実況も2着のやつがめっちゃ追い込んできたみたいに実況してたけど、実際はFull Moonがバテて止まったせいでそう見えただけだしな」
「もう良いじゃないのよ!結果的には私も貴女も勝ったんだから!」 - 68◆36sEtV67qSwW25/05/08(木) 21:02:37
「絶対アタシが勝ってたぞ!」
「いいえ、私の方がハナ差残してたわ」
「んなわけねえって、なあ?トレーナー!アタシの勝ちだったよな?」
「人間の目に判定なんてさせないでよ…あんな僅差じゃわかるわけないでしょ」
「えぇ〜、写真は?写真撮ってねえの?」
「撮ってないよ」
「何だよ〜!」
「まあまあ、BlueもMoonさんも速かったってことで。実際にタイムも良かったし。それじゃあそろそろ休憩にしよう」
⏰
「あれ、トレーナー。今何時だ?」
「んん〜、そろそろ4時10分かな?」
「マジ?やっべ。トレーナー、スマホ!パス!」
「スマホ?はいどうぞ」
「どうしたのよ。そんなに慌てて確認したいことでもあるわけ?」
「そろそろあいつが走るレースが始まんだよ」
「ああ…そういう事か。クイーンエリザベス2世ステークスだね」
「そう、それ!」
「あいつって…セントレジャーで負かした子?」
「いや、Tertre Rougeじゃねえ。そいつも今日走るけど。あれだよ、ダービーで邪魔してきたやつ」
「ああ、あの子…」
「My Life Styleさんだね。Tertre Rougeさんが走るのはチャンピオンステークスの方だね」
「中継でレース見るほど入れ込んでるとはね。もう眼中にすら無いのかと思ってたわ」
「いや、パリ大賞典の時も先着こそしたけどよ、あいつ強いぞ。チェック出来る時はしとくべきだ」 - 69二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 22:12:23
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- 70◆36sEtV67qSwW25/05/08(木) 22:18:09
スクショする前にレスを削除する痛恨のミス。すまないMineちゃん…(1着でした)
- 71二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 22:19:22
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- 72◆36sEtV67qSwW25/05/09(金) 00:56:20
- 73◆36sEtV67qSwW25/05/09(金) 07:53:45
「…勝ったか」
「マイルレースでG1勝てて、2400mのG1も好走出来る…私にとっても厄介な相手になりそうね」
「しっかし、アタシの知り合いポンポンG1勝ち過ぎなんだよ」
「よく言うわよ、自分自身もG1複数勝ってるくせに」
「アタシ以外がG1勝つの禁止になんねえかな」
「なるわけないでしょ」 - 74◆36sEtV67qSwW25/05/09(金) 08:01:26
「もうそろそろ休憩時間終わりなんだけど…」
「ええ〜、この後チャンピオンステークスあんだぞ?先っぽだけ!先っぽだけだから!な?」
「先っぽだけ?じゃあスタートした瞬間に練習再開ね」
「はぁあ?つまんね!その瞬間だけ見て何になるんだよ!」
「う〜ん…まあ、今日くらいは早めに切り上げても良いか。じゃ、練習はここまでにしとこう。僕このあと職員会議あるから、レース後に練習再開するなら、自主練って形にしておいて」
「うーっす」 - 75二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 12:31:54
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- 76◆36sEtV67qSwW25/05/09(金) 12:40:37
- 77◆36sEtV67qSwW25/05/09(金) 12:45:04
「…やっぱこいつおかしいって。シニア級相手でもこのパフォーマンス?冗談じゃねえわ」
「ほんと、強いわね…2、3着のウマ娘もクラシック級ではあったけど、経験の差とかを全く感じさせないレースだったわね」
「こうしちゃ居られん。アタシも負けてられねえ!うおおおおお!(ダッッ)」
「ああ、ちょっと!待ちなさい!抜け駆けなんてさせないわよ!(ダッッ)」 - 78◆36sEtV67qSwW25/05/09(金) 18:22:10
ブリティッシュ・チャンピオンズスプリントSの施行距離は1000mではなく5ハロン、ブリーダーズカップターフの施行距離は2400mではなく12ハロンです
- 79◆36sEtV67qSwW25/05/09(金) 23:50:19
Orrery's Full Moonの次走:dice1d5=4 (4)
1、2→米国BCフィリー&メアターフ(サンタアニタパークレース場芝10ハロン)
3、4→年内休養
5→故障発生
Indigo Blueの次走:dice1d5=3 (3)
1、2→米国BCターフ(サンタアニタパークレース場芝12ハロン)
3、4→年内休養
5→故障発生
- 80◆36sEtV67qSwW25/05/09(金) 23:59:48
Passionateの次走:dice1d5=3 (3)
1、2→香港 G1香港カップ(シャティンレース場芝2000m)
3、4→年内休養
5→故障発生
My Life Styleの次走:dice1d5=3 (3)
1、2→日本 G1ジャパンC(東京レース場芝2400m)
3、4→年内休養
5→故障発生
Tertre Rougeの次走:dice1d5=3 (3)
1、2→米国 G1BCターフ(サンタアニタパークレース場しば12ハロン)
3、4→年内休養
5→故障発生
- 81◆36sEtV67qSwW25/05/10(土) 08:35:33
クラシック級終了時点での戦績
Orrery's Full Moon
7戦3勝
主な勝ち鞍:ディアヌ賞(G1)、オペラ賞(G1)
Indigo Blue
11戦4勝
主な勝ち鞍:セントレジャーS(G1)、アベイ・ド・ロンシャン賞(G1)、トーマ・ブリョン賞(G3)
Passionate
不明
主な勝ち鞍:クリテリウム・ド・サンクルー(G1)、サンチャリオットS(G1)
My Life Style
不明
主な勝ち鞍:クイーンエリザベス2世S(G1)
Tertre Rouge
不明
主な勝ち鞍:エプソムダービー(G1)、アイリッシュダービー(G1)、チャンピオンS(G1) - 82◆36sEtV67qSwW25/05/10(土) 09:11:51
「なあなあFull Moon。今度さぁ『今年もお疲れ様パーティー』しねえ?」
「何よいきなり。『今年もお疲れ様パーティー』…?」
「おう。アタシもお前も今年はもうレース出ねえだろ?だからさ、時間ある時に今年の分のレースの打ち上げしようぜ」
「ああ、そういうこと…まあ良いと思うけど、どこでするの?」
「トレーナーの家!」
「…はいぃ?」
「なんで打ち上げ会場が貴女のトレーナーの家なのよ…」
「いや〜、折角アタシらも16になったんだからさ、お酒飲みたいだろ?トレーナーが近くにいたら、なんかあった時に介抱してくれるからさ」
「そんな理由で僕の家に来る上に、介抱までさせるつもりなの?」
「なあ〜、頼むよトレーナー。アタシもFull MoonもG1複数回勝ってるんだからさ、少しくらい我儘聞いてくれたって良いだろ?な?(きゅるるん)」
「うわぁ、貴女そんなあざといモノの頼み方したりするのね…」
「う〜ん、仕方ないな…今回だけにしてね?あと、出来るだけ大人しくしててね」
「ぃよっし、ありがとうトレーナー!それじゃあいつやるか決めようぜ」
「先に言っとくけど、ビール以外は飲んじゃダメだからね?」
「え?16以上は酒飲めるんだろ?」
「フランスでは、ワインとかウォッカみたいな度数高いやつは18にならないと飲めないよ」
「うおっ、マジかよあっぶねえ。ワイン買っちまうところだった」 - 83◆36sEtV67qSwW25/05/10(土) 09:25:53
「買っちまうところだったって、そもそも君じゃ買えないじゃん」
「そうだ、年齢確認されんの忘れてた」
「まあ、要するに私達でも買えるようなお酒を買っておけば良いってわけね」
「まあそんなもんだな」
「日程が決まったら早めに教えてね。部屋の掃除とかしないといけないから」
「あいよ。トレーナーも一緒に飲むよな?」
「飲まないよ。飲んだら車で送り迎えできなくなるでしょ」
「泊まってくから大丈夫だぞ〜?」
「ちょっと、Blue?」
「やめて。指導者と学生が同じ屋根の下で過ごすとか大問題だから」
「はっはっは!冗談だっての。じゃ、当日はよろしくな〜」
「はいはい」
「すみません、ご迷惑をおかけすることになって…」
「気にしないでMoonさん。君には僕らもお世話になってるから」 - 84◆36sEtV67qSwW25/05/10(土) 17:41:12
「お邪魔します」
「うん。どうぞ」
「ここがトレーナーの家か。初めて来た」
「普通は教え子が指導者の家に来ることは無いんだよ?」
「まあ良いじゃねえか、そんな細かい事」
⏰
「じゃあトレーナー、乾杯の音頭とってくれ」
「なんで僕が…主催はBlueでしょ?」
「良いじゃねえかよ別に。最年長としてビシッと頼むぜ」
「全くもう…はい、それじゃあ2人とも。今年はお疲れ様でした」
「うっす!」
「お疲れ様でした」
「折角の機会なので、節度を守って楽しんでください。じゃあ、乾杯!」
「かんぱーい!」 - 85◆36sEtV67qSwW25/05/10(土) 22:20:03
「ところで君達、すごい量のお酒買ってきてるみたいだけどこれ全部飲むの…?」
「んぁ?どれくらい飲むかわかんねえから多めに買ってきたんだよ(グビグビ)残ったやつはトレーナーが飲んでいいぞ(グビグビ)」
「開けたやつは無理の無い範囲で責任取って飲み切ってよ…」
「誰も口つけたやつって言ってねえだろ(カシュッ)アタシらが開けなかったやつの話だよ」
「ああ、そういうことね」
「Blue、貴女随分ペース早いけど大丈夫なの?(クピッ)」
「だぁいじょうぶだって。ビール程度の度数なら問題ねえよ(グビグビ)」
「本当かしら…」
「頼むから飲み過ぎないようにしてね。暴れられたりしたら抑えられないから」 - 86◆36sEtV67qSwW25/05/10(土) 22:38:04
Orrery's Full Moonのお酒の強さ:dice1d10=6 (6)
Indigo Blueのお酒の強さ:dice1d10=8 (8)
(数字が大きいほど強い)
- 87◆36sEtV67qSwW25/05/10(土) 23:02:56
「そういや、来年の出走計画とかどうすんの?(カシュッ)」
「まだ何も決めてないよ。というか、そういうのはお酒入ってない時にしっかりやらない?」
「雑談程度でいいんだよ今は(グビグビ)コミュニケーションの一環として話題振っただけだから(グビグビ)」
「まあ、正直Blueは距離不問過ぎてどんなローテでも組めるから、出たいレースがあればそこに出るって感じにも出来るよ?」
「じゃあ、Full MoonとかTertre Rougeが出るレース全部にぶつかりに行くことも出来るってわけだ(グビグビ)」
「ストーカーじゃないの、通報したわ(クピッ)」
「やめろぉ!」
「ははは…まあ、パフォーマンスを落とさない範囲でならそういうレース選択も出来るかな」 - 88◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 00:57:16
「ところで君達、結構飲むね」
「そう…ですか?私はペース抑えて飲んでるつもりですけど(クピッ)」
「まあ、確かにMoonさんはそうか…」
「アタシもペースは程々にしてるぞ?(グビグビ)なんせ初めてのお酒だし(グビグビ)」
「…後ろに出来てる空き缶の芸術作品は?」
「ああ、これか(グビグビ)サグラダファミリア作ろうと思って」
「本家も完成すらしてないよ?」
「うわ、貴女気付かない間にそんな飲んでたの?とんだザル体質ね…」
「ビールってアルコール薄いからな。飲んでも飲んでも酒回んねえ(カシュッ)」
「初めてお酒飲む人からそんな発言は普通飛び出さないわね(クピッ)」
「トレーナー、酒飲まねえの?」
「だから、君たち送らなきゃいけないから飲めないの」
「え?乾杯の時にビール持ってなかったか?(グビグビ)」
「口つけただけで飲んではないよ。本当は口つけるのも良くないけど」
「もったいねえな。アタシが飲むわ(グビグビ)」
「間接キス…(クピッ)」
「んな細けえこと気にするかよ。な?トレーナー」
「大いに気にするよ!?指導者と学生なんだけど!?」
「誰も見てねえから問題無し!」
「隣で私も見てるんだけど…(クピッ)」
「Blueは大大親友だから問題無し!」
「大有りよ!大大親友でもないし!」
「まだ認めてくんねえのかよ(グビグビ)」 - 89◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 08:20:20
「そういえば、貴女最近あの口上やってないわよね(クピッ)」
「あ〜…あれな。だってさ、ダービーもパリ大賞典も通過点とか言っておいて実際には勝てなかったんだもんよ(グビグビ)」
「じゃあ、その2つをセントレジャーとアベイ・ド・ロンシャン賞に変えたら?凱旋門賞は来年以降も走れるわけだし」
「いや、元のセリフ変えてまで使わなきゃいけねえ程のもんでも無えし、そもそも語呂悪いし。あんなこと言わなくても、アタシは強いってみんな知ってるレベルだろうからな!(グビグビ)」
「いや、普通にダービーウマ娘の方が知名度あるでしょうよ…(クピッ)」
「はぁ!?アタシG1複数勝ってるのに!?」
「1つはフランス国外、もう1つは短距離G1レースよ?ダービーくらい知名度高いレースならまだしも、その2つじゃコアなファン以外わからないわよ」
「くっそ〜、じゃあ凱旋門賞バンバン勝ってやる!3連覇くらいすりゃ文句無えだろ!(グビグビ)」
「どれだけ現役続ける気よ…(クピッ)」 - 90◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 11:53:26
「あれ、もうこんだけしか残ってないのか」
「えぇ!?あんなにあったのに!どんなペースで飲んでるの!」
「ちょっと〜、貴女サグラダファミリア以外に何か別の建物も造り始めてるわけぇ?どれだけ飲めば気が済むのよぉ(グビグビ)」
「いや〜、気の知れねえ奴と飲む酒が美味くって…トレーナー、悪いけど買い足してくれねえ?」
「いやいや、流石にこれ以上は…」
「え〜、ダメか?じゃあ仕方ねえ。Full Moon、買い出し行こうぜ」
「おっけ〜、行きましょ〜」
「ちょちょちょ…!待ってストップ!」
「んぁ?何だよ」
「もう夜だし、子供だけで外歩くのは…」
「大丈夫だって、アタシらウマ娘だぞ?暴漢に襲われても対処くらい出来らぁ」
「お酒入ってる状態で適切に対処なんてできないって…!というか、君たちに危ない目に合わせるわけにはいかないんだよ!」
「心配性だなぁトレーナーは」
「Blueの言う通りですよ〜。安心してください?」
「そうだそうだ。じゃ、行ってくるわ」
「待って待って待って…!わかった、僕が買ってくるから…その代わり、あと少しだけね?いい?」
「おっ、流石はトレーナー。頼んだぜ」
「お願いしま〜す」
「はぁ…じゃ、行ってくるよ」 - 91◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 12:00:19
「というかBlue〜?貴女結構お酒強いのね?(グビグビ)」
「そうか?アタシ初めて飲むからあんまり…ってか、お前さっきから大丈夫か?なんか飲むペースも早くなってるような…」
「そぉんなこと、ないわよ〜?(グビグビ)でも、貴女が私よりお酒強いのは、納得いかないわぁ」
「いやいや、そんなところで張り合わなくても良いだろ。後ろの缶の山だってアタシが飲んだ分だけじゃねえし…お前も結構飲んでるからな?」
「でも、貴女が飲んだ分の方が多いでしょう?(グビグビ)」
「いやまあそうだろうけども」
「むむ〜…!私だって負けられないわ。いっぱい飲んで貴女よりも強くなるんだからぁ!(ゴクゴクゴク)」
「ちょっと待て、お酒たくさん飲んだって強くなんてなんねえぞ?おい、Full Moon落ち着け!」
「(ゴクゴクゴク)」 - 92◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 12:07:46
「ただいま、今日はこれで最後ね?」
「ああ、おかえり…トレーナー」
「ん?どうしたの?」
「いや…」
「んふふふふふ…」
〜〜〜〜
「……」
「……」
「ふふふ…ふふふふふ…」
「Blue。僕が外に出てる間に、どうしてこうなっちゃったの?」
「いやぁ…なんか突然、酒の強さで張り合ってきて…止められなかった」
「んふ…なぁにBlue、辛気臭い顔してんのよぉ。わらしがそばにいてあげてるんだから…もっと喜びなさいよ〜」
「お、おう…」
「えぇっと…Moonさん、大丈夫…ですか?」
「そんなに心配しなくても大丈夫よぉ、パパ…」
「ああ、こりゃダメだ…」 - 93◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 19:06:24
「んふふふ〜…Blue、お酒飲む手が止まってるわよ〜?じゃんじゃん飲みなさぁい(グビグビ)」
「Full Moon、もうそろそろ…飲むのやめた方が良くないか?明日のトレーニングとかもあるしさ、な?」
「なぁに言ってるのよぉ、わらしがこの程度で酔うとでも思ってるの?(グビグビ)」
「酔ってる奴の常套句なんだよそれは…」
「Moonさん、そろそろ水でも飲んで休憩したらどうかな」
「パパったら心配しすぎらのよぉ…ちゃあんとお酒で水分補給は出来てるからぁ」
「う〜ん、漂う八方塞がり感」
「おいFull Moon、そろそろ帰ろうぜ。流石にこれは大大親友であるアタシも心配になるレベルだ」
「大大親友じゃありませぇ〜ん(グビグビ)」
「くそ、酔っててもそこはぶれねえな…!じゃあアタシのことどう思ってんだよ」
「んふふふふ…世界一のぉ、ライバルっ!」
「ちくしょう、こんなシチュじゃなきゃ嬉しかったはずなんだけどなぁ!」 - 94◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 19:17:25
「どうする、無理矢理胃の中のもの全部吐かせて寮まで搬送するか?(ヒソヒソ)」
「いや、酔ってる時に吐かせるのは肺への逆流が怖い…強引な手は使わない方がいいかも(ヒソヒソ)」
「ちょっとそこの2人、わらしを差し置いて何を内緒話してるわけぇ?わらしも混ぜなしゃい!(グビグビ)」
「どうすりゃいいんだこの状況…」
「んふふふふふ〜…(コテン)」
「んぁ?急にもたれかかってどうした?」
「わらし、酔ってきちゃったぁ」
「…!そ、そうか!じゃあトレーナーに送ってもらっt」
「やっぱりぃ、酔ってないかも〜」
「なんっだこいつ、めんどくせぇ…!」
「まさか酔うとここまでキャラが変わるとはね…」 - 95◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 19:31:22
「(クゥ…クゥ…)」
「…トレーナー、今日は済まなかったな」
「気にしないで…って言いたいところだけど、正直今日はどっと疲れたな…」
「アタシも。いやまあアタシはどっちかって言うと迷惑かけた方だけども」
「今日だけだからね?あそこまで自由にさせてあげるのは」
「わぁーってるって」
「寮の玄関に着いたら、部屋まで送ってあげてね」
「おう」
〜〜〜〜
「はぁ〜…疲れた」
「あの2人、結局追加で買ったやつも残り1本以外全部飲んだんだ…」
「…僕も飲んじゃおっと(カシュッ)」 - 96◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 19:39:03
「おはよう、Moon。昨日は楽しかった?」
「…おはようございます」
「…その様子だと、随分はしゃいだみたいね」
「…すみません、途中からの記憶が無くて」
「まあ、今年はG1も勝てたし、たまにはこういう日があってもいいでしょう。今日の練習は休みにするから、ゆっくりと療養なさい」
「はい、申し訳ございません…」
⏰
「今日、Moonさん練習休みだって」
「だろうな。昨日あんなに飲んでたしな」
「君が言えたタチじゃないよね?」
「ごめんって」
「まあいいや、大方こうなることは予想出来てたし、1人用のメニューで頑張ろっか」
「おう。あいつの分も練習して、アタシがリードしてやる!うおおおおおお!」 - 97◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 23:18:36
「新年に入る前に、来年のざっくりとした目標を決めておきましょうか」
「はい。とは言っても、順当にシニア王道ルートを通るんだろうなという漠然としたイメージしかありませんけど」
「そうね。G1に絞ると、ガネー賞からイスパーン賞、サンクルー大賞を経て、凱旋門賞に挑戦するルートが1番オーソドックスではあるわ」
「今のところ、これといって勝ちたいレースが無いので、ライバルがどのレースに出ることになるかを調べてみたいです」
「まあ、そういうレース選択もあるわね。ただ、自分自身で目標を能動的に決めた方が、練習のモチベーションも保ちやすいわ。どうしても目標が見当たらない場合は、ライバルと出るレースを合わせるというのも悪くは無いけれど…」
「はい。しばらくの間、どのレースに出たいかを考えてみます」 - 98◆36sEtV67qSwW25/05/11(日) 23:34:47
Orrery's Full Moonの今後のローテ:dice1d4=3 (3)
1→しばらくはIndigo Blueの出走レースに合わせる(適性内のレースに限る)
2→しばらくはPassionateの出走するレースに合わせる(適性内のレースに限る)
3→自分の出たいレースを改めて考える
4→トレーナーが考えたローテでレースに出走する
- 99二次元好きの匿名さん25/05/12(月) 07:29:54
さてどうするか?
- 100◆36sEtV67qSwW25/05/12(月) 08:13:44
タッタッタッタッ
「来年のローテ…う〜ん…」
「なあFull Moon」
「始動戦…G1…?それともそれ以外…?」
「おい、Full Moon?」
「…え?ああ、ごめんなさい。どうかしたかしら?」
「お前、さっきから何をぶつくさ呟いてんだ?ランニング中に1人でボソボソ喋ってんの怖えぞ」
「それは失礼したわね。ちょっと、来年のローテの事を考えてて…」
「なるほどな。確かにもうそろそろ決め始めてもいい頃だな」
「今年はディアヌ賞を目指して練習してたけれど、来年は特に目標という目標が見当たらないのよねぇ…」
「アタシもダービー負けた後はおんなじ感じだったな。まあ、その後でアイルランド行ったり、パリ大賞典行ったり、ダービー後もちゃんと目標は立てられたけど」
「う〜ん…どうしたものかしら」 - 101◆36sEtV67qSwW25/05/12(月) 12:44:36
「因みになんだが、アタシは来年dice1d4=4 (4) を目指そうと思ってる」
1→四階級制覇
2→ダート路線
3→シニア王道ルート
4→闇鍋ルート
- 102◆36sEtV67qSwW25/05/12(月) 19:56:04
タッタッタッタッ
「…闇鍋ルートって何よ」
「そのまんまだよ。距離、国、コース、季節…何もかも関係無しで出られそうなレースに出るんだよ」
「ダートも?」
「アタシに適性がありそうならな。流石に、碌に走れもしないのにダートレースに出続けるなんて事はしねえけど、どっかで適性があるかどうかくらいは確認しておきてえ」
「じゃあ、貴女来年は旅人になるわけね」
「まあ、そうかもな。アタシが居なくて寂しいからってえんえん泣くなよ?」
「なんで貴女が居ないくらいで泣かないといけないのよ」
「冷てえなぁ」 - 103◆36sEtV67qSwW25/05/12(月) 20:25:18
タッタッタッタッ
「というか、距離コース芝ダート関係無しで走るって、普通のウマ娘なら到底実現出来ないわよ?」
「ダートはまだわかんねえけどな。でも、アタシには1200mとほぼ3000mのG1で勝った実績があるからよ」
「…ほんっと、よく考えなくてもおかしい戦績してるわよ貴女」
「アタシが目指すのは最強のウマ娘だからな!」
「まあ、口で言うだけなら誰でも出来るわ。貴女のその野望、私が打ち砕いてあげる」
「出来るもんならやってみろ。短距離G1でアタシに勝てねえと、少なくともアタシの夢の完全阻止は出来ないぞ?」
「短距離はパスで」
「降参早くね?」
「仕方ないじゃない、流石に短距離で貴女に勝つのは無理よ」
「ふふっ、そうかそうか。まあ、素直なのは良い事だと思うぜ?」
「調子に乗って良いとは言ってないわ。今すぐに叩き潰してあげましょうか?」
「ほう?ぬかせ。アタシがお前をターフに沈めてやる」
「「……」」
ダッッ!
「「La victoire est à moi!」」 - 104◆36sEtV67qSwW25/05/12(月) 23:07:59
「「ぜぇ…ぜぇ…」」
「お疲れ様。相変わらず、貴女達2人でトレーニングすると、1人の時とは気合の入り方が違うわね」
「そ、そんな事ないですよ。私だけで練習してる時と変わらずにトレーニングしてますから」
「嘘つけ、絶対アタシと並走してる時の方がタイムも良いだろ」
「適当な事を言わないで。トレーナーさん、タイムもいつもと一緒ですよね?」
「昨日の単走よりさっきの並走の方がタイムは良いわよ」
「ほれ見ろ」
「ぐっ…こ、これは成長分よ!昨日よりも成長したからタイムが良くなってるの!」
「んなわけあるかぁ!」
「こらこら、言い合いは程々にね?」 - 105◆36sEtV67qSwW25/05/13(火) 08:14:13
「う〜ん…アルクール賞からガネー賞…その後はサンクルー大賞…?う〜ん…」
「……」
「Blueも海外に行ってたし、私も遠征…う〜ん」
「……」
「どのローテがいいのかしら…」
「……、あの」
「ひあぁっ!?ぱ、Passionateさん…どうしたのかしら、私に話しかけてくるなんて」
「どうしたのかしら、は私の台詞です。さっきから何をぶつぶつ呟いてるのですか。周りの人達から変な目で見られてましたよ」
「あ…い、いや!気にしないでちょうだい…!」
「大方、来年の出走レースについて悩んでるんでしょうけど」
「ま、まあ…その通りよ」
⏰
「…で、オークス後の目標を見つけられなくて困ってるのよ」
「そうですか」
「そうですかって…」
「私には縁のない悩みなので。私はレースに勝つために、誰かに勝つためにレースに出走してるのではありませんし」
「…貴女はそういうウマ娘だったわね」
「自分自身の実力がどれほどのものなのか、それを確かめるのに都合がいいレースがあれば、そこに出走する。ただそれだけです」
「実力を試す…まあ、それもアリなのかもしれないわね」
「勿論、これから先、倒したいと思った相手が現れれば話は別なのかもしれませんが」
「そう…貴女、次はどのレースに出るのかはもう決めてる?」
「dice1d5=2 (2) です」
1→米国 G1ペガサスWCターフ(ガルフストリームパークレース場芝9ハロン)
2→華国 G3アミールT(アルライヤンレース場芝2400m)
3→UAE G1ドバイSC(メイダンレース場芝2410m)
4→まだ決まってない
5→まだ決まってない(故障発生)
- 106◆36sEtV67qSwW25/05/13(火) 12:45:34
「アミールトロフィー…ドバイシーマクラシック前の肩慣らしかしら?」
「いいえ、試したいレースに合致したのがたまたまアミールトロフィーだっただけです。ドバイに行くかはわかりません」
「…例の、体調がどうなるかわからないってやつ?」
「はい。勿論、体調が良ければ目指したいレースではあります」
「でも、わざわざ中東にまで出向くのね」
「ヨーロッパで冬の時期に開催される重賞が少な過ぎるせいです。他の地域は移動の手間もかかりますし」
「そう…という事は、アメリカとかアジアには行かないのね」
「国際G1があれば話は別です。ペガサスワールドカップターフは、時期が少しずれていれば有力候補に入れていました。今回はスルーしますが」 - 107◆36sEtV67qSwW25/05/13(火) 21:08:05
Passionateは他にオマール賞(G3)も勝っています
- 108◆36sEtV67qSwW25/05/13(火) 21:58:08
「目標が見当たらないのであれば、貴女が1番勝ちたいと思っている相手と同じレースに出続けては?」
「倒したいと思っている相手…」
「居ないのであれば、出た事のない距離やコースのレースに出てみてはどうですか。何か新しい発見があれば、それを目標にできるかもしれません」
「倒したい相手なら勿論居るわ。でも、出た事のないコースにチャレンジしてみるのも良いかもしれないわね…ありがとう、良い参考になったわ。あと…ごめんなさい」
「…謝られるような事をされた覚えはありませんが」
「私、貴女のことを誤解してたみたい」
「誤解…?」
「ええ、私が話しかけた時はいつも、周りの事なんかどうでも良いって思ってそうだったから」
「あの時はレース前やレース後でしたので。私自身はごく普通の女の子です」
「普通の女の子は普通を自称しないと思うわ…」
「…レースに関する事以外は、ごく普通の女の子です」
「…なんか、ごめんなさい」 - 109◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 07:09:06
「出た事のないコース…う〜ん…短距離はそもそも私の適性外だから省くとして、長距離の重賞ねぇ…」
「ドーヴィル大賞は先過ぎるし、カドラン賞は長過ぎる…コロネーションカップくらいしか良いレースが無いわね…」
ドンッ
「「きゃっ!」」
「ごめんなさい、大丈夫かしら?」
「こ、こちらこそごめんなさい!前をよく見てませんでした…!」
「…あら、My Life Styleさん?」
「ふぇ…?なぜ私の名前を…」
「失礼、Orrery's Full Moonよ。ダービーのレース中に貴女がぶつかったウマ娘の友人なの」
「…っ!ごめんなさいごめんなさい!あの件は反省してますので、どうか酷い事は…!」
「ちょっと待ちなさいよ。何で私が貴女にそんなことする前提なわけ?」
「あああ、すみません!早とちりしてしまって…!」
「何でも良いけど、とりあえず落ち着きなさい」 - 110◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 12:29:43
「目標を無くして、それで悩んでらっしゃるんですね」
「ええ。ディアヌ賞を勝てたのは良いけど、その目標が私の中であまりにも大き過ぎたわ。それ以来、次の目標を決められなくて困ってるの」
「なるほど…」
「ディアヌ賞の後はトレーナーさんが決めてくれたレースを走ってたけど、このまま何の目標も持たずにズルズルと引き摺ってると、いつか貴女達にも離されてしまうんじゃないかって…」
「なんだか、羨ましいです」
「…え?」
「私はとにかく、G1のタイトルが欲しかったんです。あの時ダービーに出たのも、G1に勝ちたかったから。勝てなかったどころか、Indigo Blueさんには迷惑かけてしまいましたけど…でも、この前イギリスでG1に勝てた時は、本当にうれしかったです」
「でしょうね。あのレースは私も見てたわ」
「そうなんですか?」
「私が、というよりはBlueと私が、だけれど」
「ええ?あの人も?」
「そうよ。貴女、Blueから強敵扱いされてるのよ?ライバルが出るレースはチェックしねえとって言ってたわ」
「私が、ライバル…えへへ…」 - 111◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 15:33:17
「ごめんなさい、何の話だったかしら」
「ああ、えっと…イギリスでG1を勝って、ウキウキしながらフランスに戻ってみたら、私がG1を勝ったことが周りに殆ど知られてなくって…海外じゃなくて、フランスでちゃんとG1を勝たないと意味ないんだって、思い知りました」
「……」
「ディアヌ賞を勝ったって言ったら、レースが好きな人なら大体の凄さはわかってくれるじゃないですか。私が勝ったG1、レースをある程度興味がある人に聞いても全然知ってる人が居なくて。G1レースだよって教えても、ふーんって言われるくらいで…」
「……」
「だから、私が出来る子だって証明するには、フランス国内でもう1度G1を勝たないといけないんです。海外G1勝っただけで目標を見失える余裕なんて全くなくて…実力が足りなかった私が悪いんですけど、クラシックレースに勝てたらなぁ…」
「だから、ダービーはあんなに必死だったのね」
「はい…あっ!さっきの私の発言、別にFull Moonさんを下げる意味は無いので!勘違いさせたらごめんなさい…!」
「わかってるわよ」 - 112◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 17:17:29
「私は、これからもひたすら大きなレースに挑戦し続けると思います。すごい子だってわかってもらえるように。私の身体が使い物にならなくなるまで」
「そう…」
「あの、参考になったでしょうか…?」
「ええ、ありがとう。貴女が言ってたこと、Blueにも伝えておきましょうか?」
「い、いえ!それは結構です!恥ずかしいですし…」
「そう?わかった。いつか、私も貴女とぶつかる日が来るかもしれないわね」
「その時は、どうかお手柔らかに…」
「それは無理なお願いね。正々堂々負かしてあげる」
「ですよね…でも、私も勝つつもりで走りますので」
「ええ、勿論。レース場で会うのを楽しみにしてるわね」
「はいっ」 - 113◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 21:44:36
「実力を知らしめるためにレースに出る…か。ああいったタイプは闘志が中々衰えないから厄介ね」
「おっ、Full Moon。よぉ、探したぞ」
「2人の意見は参考になったけど、逆にどうしようか迷うわね…」
「ん?聞こえてないのか?お〜い」
「選択肢が多いのも困りものね」
「…大大親友のFull Moon?」
「誰が大大親友よ!」
「随分都合のいいウマ耳してんなぁおい!」
「って、なんだ…Blueか」
「おまけに『なんだ』とか言われる始末」 - 114◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 21:50:22
「どうしたの?私は考え事で忙しいのよ。貴女の遊びに構ってる暇は無いわ」
「その考え事って、レース選択についてだろ?」
「ええ、そうよ?」
「だったら、アタシがその悩みの解決をサポートしてやる。こいつを使ってな!」
「…スケッチブックに、サイコロ?」
「ああ。まあ見りゃわかる。じゃんっ!」 - 115◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 22:09:35
ダイスでGO! 大大親友Full Moonが行くレース珍道中 シニア1年目 1回目
①ペガサスWCT
②サウジC
③ネオムターフC
④フェブラリーS
⑤ドバイSC
⑥大阪杯 - 116◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 22:15:09
「…何よこれ」
「何って、見りゃわかんだろ。ダイスに次のレース決めてもらうんだよ」
「そんなふざけたレースの決め方するウマ娘がどこの世界にいるのよ!」
「別にダイスが選んだレースに絶対出なけりゃいけねえなんて言ってねえだろ。あくまでも参考にしてくれってだけだよ」
「ああ、そういうこと…」
「よし、じゃあ早速やるか!」
「はいはい、どうぞご勝手に」
「♪何が出るかな、何が出るかな、それはサイコロ任せよ、どーん!」 - 117◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 22:22:27
dice1d6=2 (2)
1→米国 G1ペガサスWCターフ(ガルフストリームパークレース場芝9ハロン)
2→沙国 G1サウジC(キングアブドゥルアジーズレース場ダート1800m)
3→沙国 G2ネオムターフC(キングアブドゥルアジーズレース場芝2100m)
4→日本 G1フェブラリーS(東京レース場ダート1600m)
5→ UAE G1ドバイSC(メイダンレース場芝2410m)
6→日本 G1大阪杯(阪神レース場芝2000m)
- 118◆36sEtV67qSwW25/05/14(水) 22:39:29
「おっ。2番、サウジカップに決定!」
「ダートじゃないの!走ったこともないわよダートなんて!」
「奇遇だな、アタシもだ」
「アタシもだ、じゃない!そもそも、何でこの6レースの選び方になったのよ!」
「いやぁ、レースのスケジュール表の中から良さげなやつを適当にさっと」
「まったく…!ところで、このフェブラリーステークスとか大阪杯ってやつ、聞いたこともないわよ。何処のレース?」
「どっちも日本だな」
「どうりで知らないわけね。いつのレースなの?」
「フェブラリーは名前のとおり2月中旬で、大阪杯は3月末ごろとか4月の頭だな」
「その2つ選ぶくらいならサウジカップとかドバイターフ選ぶわよ。わざわざ日本になんて行かなくても…」
「だろうな。賞金もそっちの方が多いし。ま、レース選びの参考にしてくれ」
「いきなりダートのG1に行けっていうダイスの無茶振りを参考にしないといけないの、ちょっと酷いわね。まあ、貴女が出るのなら私も出るかもしれないわ」
「どうしたいきなり、アタシのストーカーやります宣言か?」
「違うわよ、選択肢を広げるためにもダートが走れるか確かめるのは悪くないし、貴女を実戦で倒せるチャンスだもの」
「はんっ、ぬかせ。アタシはお前には負けねえ。ま、一緒に走ること自体は楽しみにしてるぜ」 - 119◆36sEtV67qSwW25/05/15(木) 07:56:59
Indigo Blueの次走:dice1d5=2 (2)
1→ 沙国 G1サウジC(キングアブドゥルアジーズレース場ダート1800m)
2→UAE G1ドバイゴールデンシャヒーン(メイダンレース場ダート1200m)
3→UAE G1アルクオーツスプリント(メイダンレース場芝1200m)
4→UAE G1ドバイSC(メイダンレース場芝2410m)
5→故障発生
My Life Styleの次走:dice1d5=1 (1)
1→仏国 G2アルクール賞(ロンシャンレース場芝2000m)
2→UAE G1ドバイターフ(メイダンレース場芝1800m)
3→仏国 G1ガネー賞(ロンシャンレース場芝2100m)
4→仏国 G1イスパーン賞(ロンシャンレース場芝1850m)
5→故障発生
Tertre Rougeの次走:dice1d5=1 (1)
1→UAE G1ジュベルハッタ(メイダンレース場芝1800m)
2→ 米国 G1ペガサスWCターフ(ガルフストリームパークレース場芝9ハロン)
3→ UAE G1ドバイSC(メイダンレース場芝2410m)
4→ 仏国 G1ガネー賞(ロンシャンレース場芝2100m)
5→故障発生
- 120◆36sEtV67qSwW25/05/15(木) 13:37:45
「明けましておめでとう、Moon」
「明けましておめでとうございます、トレーナーさん。早速なんですけど、次に出走したいレースを決めてきました」
「あら、そうなの?じゃあ、聞かせてもらおうかしら」
「はい、dice1d4=2 (2) です」
1→米国 G1ペガサスWC(ガルフストリームパークレース場ダート9ハロン)
2→沙国 G1サウジC(キングアブドゥルアジーズレース場ダート1800m)
3→米国 G3バヤコアS(オークローンパークレース場ダート8.5ハロン)
4→米国 G3ロイヤルデルタS(ガルフストリームパークレース場ダート8.5ハロン)
- 121二次元好きの匿名さん25/05/15(木) 15:46:13
サウジ行くのか
- 122◆36sEtV67qSwW25/05/15(木) 20:46:00
「…Moon、念のために聞いておくけれど、サウジカップはダートのレースだというのはわかってるわね?」
「勿論です」
「貴女はディアヌ賞を勝ってるのよ?芝で伸び悩んでいるのならともかく、適性があるのかもわからないダートレースに出走しなければいけない理由はあるのかしら」
「以前、Blueから聞きました。今年の彼女は芝ダート、距離地域関係なくレース選択をすると。彼女のライバルとして、ダートでも相手が出来そうかを試しておきたいんです」
「そう…それにしても、ダート適性の有無を探るために出るレースとしてサウジカップを選ぶのは、私としては正直どうかと思うのだけれど…」
「私自身、いつ衰えがやってくるのか判りませんし、怪我をする可能性が無いわけではないですし…全力で挑戦出来る間に、力試しも兼ねて出走したいんです」
「…わかったわ。貴女が心にそう決めたなら、サウジカップ、目指しましょうか」
「はい!」 - 123◆36sEtV67qSwW25/05/15(木) 20:54:36
タッタッタッタッ
「次走、決まったか?」
「ええ。サウジカップにするわ」
「え、お前マジでサウジカップにすんの?なぁんだよ、あのサイコロちゃんと参考にしてくれてんじゃねえか!」
「別にあの謎ダイスでサウジカップが出たから決めたわけじゃないわよ」
「ははっ、まあそうだよな。んで、なんで?」
「貴女がダートも走るって言ってたからよ」
「んぁ?アタシが?」
「ええ。貴女がダートばっかり走ることになったら、直接対決で貴女を打ち負かせないじゃない」
「何の関係があるんだよ」
「だから、私がダートレースで貴女に勝つのに必要な適性があるかチェックするのよ」
「んなもんわざわざ世界最高峰のダートレースで確認するもんじゃねえだろ。まずはアメリカの重賞レースで適性確認だけするとか、いくらでもやりようはあるんじゃねえの?」
「それでも良かったけど、私がダート最高峰の舞台でやれるかどうか、手っ取り早く確認ができるでしょ?」
「そうかい。ま、言ってもアタシだってダート適性なんかあんのかどうか判んねえけどな!はっはっは!」 - 124◆36sEtV67qSwW25/05/15(木) 21:00:51
タッタッタッタッ
「そういう貴女は次何処走るのよ。勿論ダートレースよね?」
「おう、ドバイに行く」
「ドバイ…ワールドカップ?」
「いや?」
「えぇ?じゃあ、ゴドルフィンマイル?貴女にしては随分とチキンなレース選択ね」
「違えよ。勝手に人を臆病者扱いすんじゃねえ」
「え、という事はまさか…」
「ゴールデンシャヒーンだ」
「…前のアベイ・ド・ロンシャン賞の時といい、ほんっと貴女のレース選択には度肝を抜かされるわ」
「だろぉ?チャレンジャー精神ってのは大事だからな!スペースシャトルの名前にもなってるし」
「…貴女、スペースシャトルのチャレンジャー号って、打ち上げ直後に大爆発してるんだけど」
「やっぱさっきの発言取り消しで」 - 125◆36sEtV67qSwW25/05/15(木) 21:16:12
タッタッタッタッ
「しっかし、アタシに影響されてお前までダートに殴り込むとはな。やっぱお前私のこと大好きだろ」
「違うわよ。ライバルを討ち取る機会はできるだけ多いに越した事はないでしょう?」
「ライバルのケツ追っかけるためだけのためにわざわざダートレース選ぶってのは言い訳として苦しいぞ?ま、レース中にケツ追っかけんのはアタシの方ではあるけどな」
「追いかけたいならいくらでも追いかけなさいよ。その代わり、前へは行かせないからっ!(ダッッ)」
「へっ、上等だ!とっ捕まえて、そのケツ揉みしだいてやらぁ!(ダッッ)」
「ちょっ…やめなさい!貴女の変態趣味に付き合わせないで!(ダダダダダダッ)」
「そういう意味じゃねえ!ついでにそんな趣味もねえ!(ダダダダダダッ)」 - 126◆36sEtV67qSwW25/05/15(木) 22:45:11
「ヨーロッパのオフシーズンって本当に必要あんのかな」
「どうしたのいきなり」
「いや…ヨーロッパってさ、基本的には春から秋までしかレースやってねえじゃん」
「まあ確かに、大レースに関してはその通りだね。条件戦とか一般戦は年中何処かで開催されてるけど」
「別に冬とかにG1やってもいいと思うんだけどなぁ」
「冬場はどうしてもコースの管理が大変になっちゃうからなぁ」
「そうなのか?」
「だって、寒いもん。芝の育ちが悪いから、バ場の回復も遅いし管理が難しい」
「んじゃ、年がら年中開催されてるレースって何処でやってんの?」
「オールウェザーコースだね」
「オールウェザー?全部の気候で使えるコースってことか?」
「そんな感じ。コース管理がしやすくて水捌けもいいから、年がら年中使えるんだよ」
「へぇ、便利なやつもあるもんなんだなぁ」
「とは言っても、芝とオールウェザーじゃ走った時の感触も違うから、芝で勝ててもオールウェザーで勝てなかったり、その逆が起こったりするんだって」
「んじゃ、オールウェザーで勝ち上がっても芝に戻った途端またダメになったりすんのか」
「うん。だから、一概にオールウェザーが良いかって聞かれると、100%Yesとは答えられないね」
「難儀だなぁ」 - 127◆36sEtV67qSwW25/05/16(金) 00:25:09
「ふぅ、今日も練習きつかったわね…」
「サウジカップまであと1ヶ月切ってるんだっけか」
「ええ。レース間隔が空く分、勘を取り戻すために早めにペースを上げてるの。本番前は軽めの調整だけにしておきたいし」
「まあ、確かに前のレースから結構経つからなぁ。去年の2000ギニーの始動戦、どうやって臨んだんだっけな…」
「というか、貴女も次のレースサウジカップにしておけば良かったのに」
「だなぁ。まあもう今更サウジカップ出る気にはならねえけど」
「流石に調整期間が足りないわね」
「っと、そろそろ時間だな。テレビ見ねえと」
「好きなドラマでもあるの?」
「いや、Tertre Rougeの今年の始動戦。ドバイのレースらしい」
「ああ、そういうことね」 - 128◆36sEtV67qSwW25/05/16(金) 02:13:50
『闇夜の中で煌々と輝くメイダンレース場。ジュベルハッタの出走時刻が近づいてまいりました』
「ナイトレースかぁ。どんな感じなんだろうな」
「さあねぇ…とりあえず、照明は眩しそうね」
「どうした、小学生に退化したのか」
「喧しいわね…思ったことをそのまま口に出しただけじゃないの」
「それを小学生って言うんだろうがよ」
『1番人気はTertre Rouge。ダービーダブルに、前走チャンピオンステークスではシニア級のウマ娘相手に完勝。距離短縮を克服出来るでしょうか』
「中東って、この時間帯だったら暑くないのかしら」
「流石に今は大丈夫だろ。ドバイの時期になったらもう暑くなってるかもしんねえけど」
『各ウマ娘、続々とゲートの中に入っていきます。最後にFirewall、収まって態勢完了です』 - 129二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 07:45:34
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- 130◆36sEtV67qSwW25/05/16(金) 07:55:39
- 131◆36sEtV67qSwW25/05/16(金) 08:02:30
「2着か…」
「でもこの子、あんな滅茶苦茶な位置取りと仕掛けるタイミングでよく2着まで来たわね」
「そうだな。完全にミスで取りこぼしたレースに見える。勿体無え」
「逆説的に身体能力の高さの証明になった形ね。貴女よくセントレジャーでこの子に勝てたわね…」
「長距離は強い奴が勝つんだよ。アタシの方が強かっただけだ」
「実際にその後短距離G1勝ってるし、何も言えないわ」
「2000ギニーもおんなじ感じで落としたのかもなぁ、Tertre Rouge」 - 132二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 12:44:41
なんで都合よくS引けるんですかね…
- 133二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 18:26:41
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- 134◆36sEtV67qSwW25/05/16(金) 18:33:28
- 135◆36sEtV67qSwW25/05/16(金) 18:56:21
「……」
「どうしたFull Moon。顔怖えぞ」
「ああ、ごめんなさい。何でもないわ」
「てか、何読んでんだよ」
「昨日発売のレース雑誌よ。サウジカップの特集もあったわ」
「そうか。まあアタシゃ出ねえから関係無いけどな。てか、そんなの熱心に読んでたのか?」
「サウジカップの特集もまあ興味はあったけど、それよりもこの前のカタールのレースの方が…」
「あ〜、アミールトロフィーか。誰か走ってたのか?」
「Passionateさん」
「結果は?」
「4着」
「ん?調子でも悪かったのか?」
「ほら」
「ん〜、どれどれ」 - 136◆36sEtV67qSwW25/05/16(金) 19:39:25
「『先週土曜日、カタールのアルライヤンレース場でG3(カタールG1)アミールトロフィーが開催され、dice1d6=6 (6) から参戦したPretty and Cureが制覇した。タイムは』…」
「そんなところから読まなくても良いわよ!もっと後ろの方!」
「えぇ〜、後ろ?」
「『初重賞制覇を海外で達成出来てとても嬉しいです。これを機に大舞台へとステップアップしt』」
「そこもどうでも良い!」
「だぁ〜、いちいちうっせえなぁ!良いじゃねえかよ好きなところから読んだってよぉ!」
1→英国、2→仏国、3→愛国
4→独国、5→米国、6→日本
- 137◆36sEtV67qSwW25/05/16(金) 19:43:08
- 138◆36sEtV67qSwW25/05/16(金) 20:25:31
「『また、1番人気に推されたPassionateは直線で伸びきれず4着に敗れた。レース後、Passionateは「調整不足で出走する事になり、結果が伴わなかったのは残念です。次走はこれからトレーナーさんと話し合って決めます」と語った。』…か。調整不足なぁ、万全の状態で走れねえのならスクラッチすれば良いのにな」
「調整不足なりにどれくらい走れるか試したかったのかもしれないわ。前からあの子、自分自身の能力がどれ程なのかを知るためにレースに出てるもの」
「自分自身を実験台にしてるって事か?」
「それだと、わざと調整不足の状態で走ってるみたいになっちゃうじゃない。いや、本当に意図的にその状態で走ってた可能性も無くはないのかもしれないけれど」
「ま、流石に違うだろうけどな。そこまでそいつも暇じゃないだろ」 - 139二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 03:16:35
絶対ネタにされるやつだ
- 140◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 04:01:37
「サウジカップの特集には何か書いてあったか?」
「出走登録してるウマ娘の紹介記事があったわ」
「へぇ、お前も載ってた?」
「ええ」
「お、マジ?どれどれ…『ディアヌ賞ウマ娘、電撃参戦!』ってか。へぇ、色物扱いされてんじゃねえか」
「そりゃそうでしょう。今までダートなんて走った事ないんだから」
「アタシのドバイの特集記事もそんな感じの紹介のされ方するんだろうなぁ。んで、本命候補がアメリカ出身のdice1d8=7 (7) 勝ち馬か」
1→ケンタッキーダービー
2→プリークネスS
3→ベルモントS
4→トラヴァースS
5→BCクラシック
6→米国クラシック二冠
7→米国クラシック三冠
8→米国クラシック三冠、BCクラシック
- 141◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 04:13:45
「え、本命候補やばくね?三冠ウマ娘じゃねえか」
「ええ、滅茶苦茶強敵でしょうね。ぶつかると決まった以上、腹を括るしか無いわ。ただでさえ、私はダート未経験の、挑戦者の立場なんだから」
「くっそ〜、やっぱアタシも出走してえ〜!」
「今から出走登録する?」
「無理に決まってんだろ。あと2週間ちょっとしか無えのに、調整間に合わねえよ」
「残念ね。代わりに私が対戦してくるわ」
「良いなぁ、何かの間違いでゴールデンシャヒーンにも出走してくんねえかな」
「何を血迷ったら、アメリカのクラシック三冠ウマ娘がダート短距離レースに殴り込む事になるのかしら?」
「それ基準で言ったらアタシらだってレース選択血迷ってるとしか思われねえだろ」
「…それもそうだったわね」 - 142◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 10:37:42
「いよいよ本番ですね…」
「ええ。ダート適性がどうとか、アメリカの三冠ウマ娘が走るとか、貴女の中でも色々と考えることはあるでしょうけど…単純に、ダート1800mで貴女がどれだけ走れるのか。これを確かめに来たと思って走りなさい」
「はい」
「言い訳とか反省とか、そういうのは後からいくらでも出来るんだから。レースの瞬間を、純粋に楽しまないと損よ」
「ありがとうございます」
「ええ。それじゃあ、張り切って行って来なさい」
「はい!」 - 143◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 10:52:44
「(流石中東。夜の9時なのにそれなりに暖かいわね…)」
「おい、そこのお前」
「…ん?」
「お前が、ヨーロッパの芝から来た奴か」
「ええ。貴女が、噂の三冠ウマ娘?」
「ああ。私が偉大なるアメリカクラシック三冠ウマ娘、Glorious Crownだ。つまり、私は超凄い」
「え、ええ…そうでしょうね。あんなにタフなローテをこなして三冠を取ったのだから」
「そうだ、私は凄い。そして、お前も凄い」
「私も?」
「実力もローテも凄い。普通のウマ娘なら、芝でG1を勝ってるのにいきなりダートを走るだなんてまず考えすらしないだろう。お前の判断は凄い」
「ど、どうも」
「だが、私の方が凄い。それを、レースで証明する。お前よりも、私の方が凄いということを」
「私の今日の目標は、貴女のその野望を阻止することよ。ダートでどれだけ私がやれるかわからない以上、今回は貴女の胸を借りる事になるけど…」
「ほう、大胆かつ謙虚だな。その心意気も凄い」
「…ありがとう」
「だが、今回は私の凄さの引き立て役に徹してもらう。悪くは思うなよ」
「そうはさせないわ。出来る限り食らいついてやるんだから」 - 144◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 10:55:39
Glorious Crownのレース用ダイス:dice1d3=1 (1)
1→dice1d8(着順ダイスの結果に-3)
2→dice1d6(着順ダイスの結果に-2)
3→dice1d3
- 145◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 11:01:58
Glorious Crownのマイル適性:dice1d3=1 (1)
1→A
2→B
3→まさかのS
脚質:dice1d4=4 (4)
1→逃げ
2→先行
3→差し
4→追い込み
- 146◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 11:06:32
Orrery's Full Moonの着順
三女神補正、Indigo Blueとの練習補正でダイスの出目-6が着順になります(1以下は1着扱い、6以上は着外)
dice1d8=7 (7)
出遅れ:dice5d20=20 1 8 20 8 (57) (50以上で出遅れ)
出遅れの影響:dice1d4=4 (4)
1→着順結果+1
2→着順結果+2
3→着順結果+3
4→着順結果+4
ダート適性:dice1d8=2 (2) (Aから1段階下がる毎に着順に+1、Sなら-1)
1→A
略
7→G
8→まさかのS
Glorious Crownの着順
ダイスの出目-3が着順になります
dice1d8=3 (3) (1以下は1着扱い)
- 147◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 11:21:59
IDが変わって削除出来なくなったようなので、表示させたままにします
- 148◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 12:31:57
『残り600mを切って、See the Realが先頭。差のない2番手にScrewdriverとNo Surprise、その外からPacific Oceanが上がってくる!さあ最後の直線、See the Realが粘っている!その外からPacific Oceanが並びかける!一気に先頭に立った!内ではOrrery's Full Moonが馬群を割って来ようとしている!そして、来た来たGlorious Crown!大外を回って、あっという間に先団を飲み込んだ!2バ身、3バ身とリードをとってゴールイン!トリプルクラウンの貫禄!2着はPacific Ocean、3着は接戦です!』
- 149◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 12:36:10
Orrery's Full Moonの出遅れ原因:dice1d3=2 (2)
1→スタート時、ゲートに頭を強打(脳震盪)
2→スタート直後、盛大にズッコケ
3→タイミングが合わず
- 150◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 13:20:25
「スタート…あのスタートさえ無ければ、良いところまで行けたかもしれないのに…!」
「お前」
「え?」
「あのスタート…ある意味凄かった。今までに見たことのない光景だった」
「…っ、忘れて頂戴…!」
「気にするな、誰でもミスはする。お前がまたダートを走る機会があったら、いつでも相手する。ドバイとアメリカで待ってるぞ」
「…ありがとう。セントレジャーを勝った私の友人もダートを走るみたいだから、その時は相手を頼むわ」
「お前といい友人といい、凄い奴ばかりだな。その友人はドバイに行くのか?」
「ええ。ゴールデンシャヒーンに行くんですって」
「芝の長距離を走った後にダートの短距離…だと?もの凄いローテだな。相手をするのが楽しみだ」
⏰
「…お疲れ様。脚は大丈夫?スタートの時に捻ってない?」
「はい、脚は問題無いです。すみません、スタートであんな失態を…」
「起こってしまったことは仕方ないわ。次にそのミスをしなければ良いだけ。それから、ダートはどうだった?」
「重バ場の芝よりはずっと走りやすかったです。流石に良バ場の芝と比べたら、ほんの少しだけ走りづらいかもしれないですけど」
「それは良かった。これからのローテに幅を利かせられるわね」 - 151◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 17:00:13
Orrery's Full Moonの次走:dice1d5=1 (1)
1→UAE G1ドバイWC(メイダンレース場ダート2000m)
2→UAE G1ドバイSC(メイダンレース場芝2410m)
3→UAE G1ドバイターフ(メイダンレース場芝1800m)
4→仏国 G1ガネー賞(ロンシャンレース場芝2100m)
5→故障発生
Passionateの次走:dice1d5=1 (1)
1→UAE G1ドバイSC(メイダンレース場芝2410m)
2→香港 G1QE2S(シャティンレース場芝2000m)
3→仏国 G1イスパーン賞(ロンシャンレース場芝1850m)
4→しばらく休養
5→故障発生
Tertre Rougeの次走:dice1d5=5 (5)
1→UAE G1ドバイSC(メイダンレース場芝2410m)
2→UAE G1ドバイターフ(メイダンレース場芝1800m)
3→香港 G1QE2S(シャティンレース場芝2000m)
4→英国 G1ロッキンジS(ニューベリーレース場芝8ハロン)
5→故障発生
Glorious Crownの次走:dice1d5=3 (3)
1、2→米国 G1サンタアニタHC(サンタアニタパークレース場ダート10ハロン)
3、4→UAE G1ドバイWC(メイダンレース場ダート2000m)
5→故障発生
- 152◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 17:07:05
Tertre Rougeの故障内容:dice1d4=2 (2)
1→打撲(全治dice1d2=2 (2) 週間)
2→軽度の靭帯損傷(全治dice1d3=1 (1) 週間)
3→骨折(全治2+dice2d2=1 2 (3) ヶ月)
4→重度の靭帯損傷(全治2+dice2d3=3 1 (4) ヶ月)
- 153◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 17:08:16
軽度の靭帯損傷は捻挫と同程度の怪我と思ってください
- 154◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 18:18:40
全治1週間程度なら怪我の影響も少なそうなので再ダイス
Tertre Rougeの次走:dice1d4=4 (4)
1→UAE G1ドバイSC(メイダンレース場芝2410m)
2→UAE G1ドバイターフ(メイダンレース場芝1800m)
3→香港 G1QE2S(シャティンレース場芝2000m)
4→英国 G1ロッキンジS(ニューベリーレース場芝8ハロン)
- 155◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 18:27:16
「お帰り、ズッコケ女王」
「くっ、出迎え一言目でそれを出してくるだなんて良い妥協してるじゃない…!」
「だってよ、お前のあのズッコケシーンだけ切り抜いた動画めっちゃバズってるからな?」
「えぇ!?ちょ、何よそれ!」
「何ならMAD動画みてえなやつも何個もある。見るか?」
「教えてくれなくても良いわよそんな事!というかそんなの勧めてこないで頂戴!」
「はははっ、まあそれはそれとして。お前ダートも結構やれんじゃね?」
「まあ、そうね…選択肢を広げられたのは良い収穫だわ」
「その代わりに色々なものを失ってる気はするけどな!」
「しつこいわね!もう良いじゃないのよそれは!」
「んで、次は何処に行くんだ?」
「ドバイワールドカップ」
「おっ、あの三冠ウマ娘と再戦か。熱いなぁ」
「ええ。次は私がリベンジする番よ」
「良いなぁ、ゴールデンシャヒーンとワールドカップでハシゴできねえかな」
「規約上それは無理ね」
「かぁ〜っ!走りづれえ世の中だなぁおい!」
「走りづらい世の中って何よ…」 - 156◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 18:28:45
良い妥協→良い度胸
- 157◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 19:56:50
今更ですが適性チェック
Passionate
短距離:dice1d8=3 (3)
マイル:A
中距離:A
長距離:dice1d8=2 (2)
My Life Style
短距離:dice1d8=5 (5)
マイル:A
中距離:A
長距離:dice1d8=1 (1)
Tertre Rouge
短距離:dice1d8=4 (4)
マイル:S
中距離:A
長距離:A
Glorious Crown
洋芝:dice1d8=7 (7)
短距離:dice1d8=1 (1)
マイル:A
中距離:A
長距離:dice1d8=6 (6)
- 158二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 19:59:07
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- 159◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 20:12:35
- 160◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 20:22:05
各キャラクター適性まとめ
Orrery's Full Moon
欧州・中東芝:A 、アジア・豪州芝:?
米国・中東ダート:B、日本ダート:?、重バ場:D
短:C、マ:A、中:S、長:A
脚質:溜め逃げ、耳飾り:左
Indigo Blue
欧州・中東芝:A、アジア・豪州芝:?
米国・中東ダート:?、日本ダート:?、重バ場:A
短:A、マ:A、中:A、長:A
脚質:先行、耳飾り:右
Passionate
欧州・中東芝:A、アジア・豪州芝:?
米国・中東ダート:?、日本ダート:?、重バ場:A
短:C、マ:A、中:A、長:B
脚質:差し、耳飾り:左
My Life Style
欧州・中東芝:A、アジア・豪州芝:?
米国・中東ダート:?、日本ダート:?、重バ場:A
短:E、マ:A、中:A、長:A
脚質:先行、耳飾り:右 - 161◆36sEtV67qSwW25/05/17(土) 20:22:51
Tertre Rouge
欧州・中東芝:A、アジア・豪州芝:?
米国・中東ダート:?、日本ダート:?、重バ場:A
短:D、マ:S、中:A、長:A
脚質:差し、耳飾り:右
Glorious Crown
欧州・中東芝:G、アジア・豪州芝:?
米国・中東ダート:A、日本ダート:?、重バ場:?
短:A、マ:A、中:A、長:F
脚質:追い込み、耳飾り:右 - 162◆36sEtV67qSwW25/05/18(日) 03:16:46
「いや〜、参ったな。夜7時なのにこんなに暑いとはな!」
「もう4月だからね…流石中東、夜になっても気温は下がらないね」
「砂漠の、熱しやすく冷めやすいって何だったんだろうな」
「昼間があまりにも暑いと、放熱するにも時間がかかるんだろうね」
「暑いと余計に体力消耗すっから、困るんだがなぁ。ま、それは他の奴にとっても変わんねえだろうし、仕方ねえか」
「身体が暑さに慣れてないから、余計に消耗も大きくなるかもしれない。途中で異変に気付いたら、絶対に無茶はしないでね」
「おう。んじゃあ、行ってくるわ」
「うん、行ってらっしゃい」 - 163◆36sEtV67qSwW25/05/18(日) 09:51:07
「アベイ・ド・ロンシャン賞ん時以上に、周りの奴らが見た事ねえ奴ばっかりだな。1人くらい、アタシみてえなトチ狂ったローテ立ててる奴居るかな〜とか、思ってたんだけどな」
「アナタ、見かけない顔ね。何処から来たの?」
「ん?アタシか?」
「ええ、そうよ。アメリカ中の短距離レースに出て来たワタシが見た事ないんだから、アメリカ出身ではないのよね?」
「おう。フランスから来たぞ」
「フランス…?フランスにダートなんてないでしょ。アナタもしかして、ダート初挑戦…?」
「そうだが?」
「ふん、舐めた事したウマ娘もいたものね。ダート初挑戦でG1に殴り込むなんて、ヘンタイも良いところだわ!」
「誰がヘンタイだよ。わかんねえぞ?もしかしたら、アタシの中に眠るダート適性が大暴れするかも知んねえ」
「そんな事、あり得ないわ。少なくとも、ワタシがこのレースを勝って阻止するんだから」
「おうおう、良いじゃねえかその心意気。見てろよ。アタシの実力がダートでも発揮される瞬間をよ!」
「ふんっ。このワタシ、Angel Dustの正義の鉄槌で、アナタの野望諸共粉砕してあげるんだから!」 - 164◆36sEtV67qSwW25/05/18(日) 09:54:40
Angel Dustの着順ダイス:dice1d3=1 (1)
1→dice1d8(着順ダイスの結果に-3)
2→dice1d6(着順ダイスの結果に-2)
3→dice1d3
- 165二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 12:32:40
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- 166二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 21:44:33
保守
- 167◆36sEtV67qSwW25/05/18(日) 23:52:01
すみません、明日の昼頃まで続き書けないかもしれないので、自保守しておきます
- 168◆36sEtV67qSwW25/05/19(月) 07:39:39
Angel Dustの脚質:dice1d4=4 (4)
1→投げ
2→先行
3→差し
4→追い込み
- 169◆36sEtV67qSwW25/05/19(月) 07:49:29
- 170◆36sEtV67qSwW25/05/19(月) 07:54:16
「ゼェ…ゼェ…」
「ふふっ、やっぱりワタシがダート短距離では1番強いのよ!」
「ああ、そうみてえだな…おめでとさん…」
「まあ?このワタシからそんなに差のない3着に入ったアナタもなかなかやるんじゃない?ダートもちゃんと走れたのね」
「はぁ!?めっちゃ走りづらかったぞダート!」
「え、それなのに3着に入ったって言うの?」
「ああ…!あんまりにも走りづらかったから、思わずスタミナに物言わせて大逃げしちまったわちっくしょう!」
「そんな滅茶苦茶なレースして3着って…やっぱりヘンタイじゃないアナタ!」
「誰がヘンタイだ!変なキャラ付けしてんじゃねえ!」 - 171◆36sEtV67qSwW25/05/19(月) 12:36:21
「お疲れ様。なんかすごく苦しそうに走ってるように見えたけど…」
「流石に見ただけでわかったか。もうダートは走りたくねえって思うくらいにはな」
「それで3着も大概おかしいと思うけどね。しかもあんな無茶な作戦で」
「いや〜、長距離走れるスタミナがあって良かったわ」
「普通はスタミナをスピードに変換なんて出来ないからね?」
「スピード?ちょっと違う。加速力の方な」
「それも出来ないって普通」
「出来ちまったから仕方ねえ。まあもうダートレースには出ねえけど」
「わかった。じゃあ次からは芝オンリーのローテで考えよう」 - 172二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 20:29:56
このレスは削除されています
- 173◆36sEtV67qSwW25/05/19(月) 20:43:16
- 174◆36sEtV67qSwW25/05/19(月) 21:51:42
「この前から結果が思わしくないわね…どうしたのかしら」
「あら、他の子の心配ができるくらいには落ち着けてるのね。いい事だわ」
「ライバルですので。でも、なんだか前走から調子が良くなさそうで…」
「前走も中東だったらしいわね。慣れない暑さで実力を発揮できない場合もあるわ。フランスはまだまだ涼しいし、夏場でもここまで暑くなることもそうそうないもの」
「あの子の分まで、しっかり走らないと…!」
「ええ。今日のメインレース、貴女色に染めてあげなさい」
「はい、行ってきます!」 - 175◆36sEtV67qSwW25/05/20(火) 06:13:37
「ほう?私の前にまた戻って来たか」
「ごきげんよう。負けっぱなしというのも癪でしょう?リベンジする機会があるなら、ありがたく使わせてもらうわ」
「1度打ち負かされても全く怯まないその精神力、実に凄い。私に挑むのを恐れてレースを回避する者も居るというのに、大したものだ」
「強者が居るレースを回避なんてしていたら、勝負なんか出来なくなってしまうわ。弱肉強食の世界である以上、自分自身より強い相手がいるのは当たり前。そういう相手を下すためにトレーニングするのが楽しいんじゃない」
「天晴れ。お前のそのマインド、凄く気に入った。私のライバルにするのに相応しい」
「あら、三冠ウマ娘にライバル認定してもらえるなんて光栄ね。でも、今回は私に勝たせてもらうわ。悪くは思わないで頂戴」
「面白い。ならば見せてみろ、お前の全身全霊を。私が全て受け止め、弾き返してやる」 - 176二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 07:37:20
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- 177◆36sEtV67qSwW25/05/20(火) 08:06:41
『前半1000mを切って、先頭を行くのはGold RushとSyber Punk。澱みないペースでレースを引っ張ります。少し離れたところにOrrery's Full Moon、それをピッタリマークするようにNo Surprise。そして、1番人気のGlorious Crownは後方2番手でじっくりと脚を溜めます』
「サウジカップの時は出遅れたせいでわからなかったけど…流石はアメリカのダートウマ娘。遠慮なしに飛ばすわね。でも、そんなものには乗らないわ。私は私のペースを守るだけよ」
『各ウマ娘、バックストレッチから第3コーナーへ向かって来ます。逃げる2人がまだ後続を突き放しているが、後ろはいつ仕掛けるのか』
「でも、あんまり好き放題させっぱなしにするのも癪ね。そろそろ、仕留めてあげるわ!(ダッッ)」
『最終コーナーから最後の直線に向かうところ、さあ行った行った!Orrery's Full Moonが一気に仕掛けた!前の2人を交わして、先頭に躍り出る!そして、外を回して捲ってくるのはGlorious Crown!一気に2番手まで押し上げて直線へ向いた!』
「三冠ウマ娘でも関係無いわ、私が勝ってやるんだから!」
『先頭はOrrery's Full Moon、その外に並びかけるのはGlorious Crown!一気に交わすか!』
「うおおおおおお!このレースも、私が貰うぞ!」
「させないっ!私が勝つ!」
『しかしOrrery's Full Moon、抜かさない!まだ粘る!Glorious Crownも追い縋る!そのまま並んでゴールイン!内Orrery's Full Moon、外Glorious Crown!際どい勝負になりました!』 - 178◆36sEtV67qSwW25/05/20(火) 13:09:37
1着:dice1d100=36 (36)
1〜49:Orrery's Full Moon
50〜98:Glorious Crown
99、100:まさかの同着
- 179◆36sEtV67qSwW25/05/20(火) 20:11:44
「はぁ…!はぁ…!か、勝った…!」
「ふぅ…くそっ、よもや私の追い込みを振り切るとはな。もはや滅茶苦茶凄いとしか言いようがない」
「ありがとう。でも、紙一重で結果は変わってたはずよ。着順が確定するまでヒヤヒヤしたわ」
「謙遜しなくても良い。何せ、お前は三冠ウマ娘である私に勝ったのだからな」
「ええ、それ自体は本当に嬉しいわ。今後の励みにもなるし」
「それは何よりだ。これからは、私が挑戦者。お前に預けた冠を、必ず取り戻す。勝ち逃げするなよ?」
「まあ、私は芝メインでレーススケジュールを組んでるから、貴女とこれからどれだけ走れるかはわからないけど…」
「それは困るな。何せ、芝での私の走りは逆に凄すぎると言って良いレベルでしかない。ダートレースでないと、お前へのリベンジが果たせない」
「まあ、故意にダートレースを避けるようなことはしないわよ。その時が来たら、またぶつかり合いましょう」
「ああ、楽しみにしているぞ。Full Moon」
「…ええ。それじゃあね、Crown」 - 180◆36sEtV67qSwW25/05/20(火) 22:44:46
「おうFull Moon。お前すげえな、アメリカの三冠ウマ娘にダートで勝っちまうなんてよ」
「かなりギリギリだったけど…まあ勝ててよかったわ。次同じレースをしたら勝てるかわからないもの」
「しっかし、世界中を股にかけるって決めてダートに挑戦したアタシが適性無いのに、お前にダート適性あるのずるいよな」
「それは偶然でしょ?そんなことで非難される謂れはないわ」
「まあ、本気でそう思ってるわけじゃねえけどな。そうだ、せっかくダート走れるんだからよ、お前が全世界旅しろよ。アタシはヨーロッパ芝の守護神してっから」
「はぁ?なんでそうなr」
「んじゃ、頼んだぜ〜!(ダッッ)」
「ちょっ…!待ちなさいBlue!せめて貴女も世界の旅人しなさい!(ダッッ)」 - 181◆36sEtV67qSwW25/05/20(火) 23:03:40
「Moonさん、凄かったですね。まさかダートの本場、アメリカの三冠ウマ娘にも勝つだなんて…」
「そうね。正直、私もあの子にダートを走れる才能まで備わっているとは思わなかったわ。ヨーロッパでダートの適性を測れるレースが無いから、と言えばそれまでだけれど…これからはダートの才能が眠っている子を輝かせる方法も、模索しないといけないかもしれないわね」
「オールウェザーだけでは正確にダート適性を測れないのが難点ですね。純粋なダートコースがあれば良いのですが」
「フランスにはまともなダートコースは無いわね…適性があるか判らないダートレースのために、わざわざアメリカと中東まで遠征しないといけないのは、非効率的ね」 - 182◆36sEtV67qSwW25/05/21(水) 04:18:09
「ところで、聞きましたか?ヨーロッパレース協会が何か新しいイベントを開こうとしてるって噂があるらしいですけど」
「ええ。詳しくは聞いてないけれど…4月から始まるプログラムが成功すれば、年に1度の恒例行事にする事も検討中みたいね」
「生憎、僕はこの件については殆ど情報を持ってないんですよね…Blueのためになるなら利用しても良いかな〜とは思うんですけど」
「イベントについての情報が公にされるまでは、こちらとしては静観するしかないわね」 - 183◆36sEtV67qSwW25/05/21(水) 20:37:41
お疲れ様です。筆者です。
サーバーが安定したら、新しくスレを立ててそこで続きを書いていきます。 - 184二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 05:47:38
保守