【トレウマ・SS】ドキッ！水着ハローさんとの撮影会(ﾎﾟﾛﾘはないよ)

1全四レス(予定)25/05/05(月) 23:22:29

していることの後ろめたさのせいでしょうか。いつも通りのはずなのに、なんとなく自分の部屋が薄暗く感じます。そこにシャッター音が響くたびに一枚、また一枚とトレーナーさんのスマートフォンに私の写真が増えていく。その事実に、どこか興奮のような……多幸感のような……あるいは征服感のような……意地が悪いとは思うけれど、いつも彼と一緒にいる担当の皆さんへの優越感のような……。なんと言えばいいか分からない感情を抱いてしまいます。

ウマ娘のための学校であるトレセン学園にも、意外と出会いというのはありました。それは同室の子であったり、ライバルの子であったり、クラスメイトであったり……彼の様なトレーナーであったり。好きであるならばそれでいい。細かいことなんて気にしない。そんな余裕を持っていられるウマ娘にとっては。

もちろん、どれほど頑張っても未勝利を抜け出せなかった私には無縁でした。誰かの恋愛話にクラスメイトと黄色い声をあげる。トレセン学園時代の私にとって恋愛とか彼氏とか彼女というものは、身近なようで酷く遠いものだったのです。

学園を離れてからは余計に縁遠くなってしまいます。夢に懸命であったことは変わりません。レースで勝ちたいという夢も、グランドライブ再建という夢も……憧れた先輩のライブを見たかったというエゴも、どれに対してもこれ以上ない情熱を持っていたつもりです。

ですが、ウマ娘の性に従っていた学園時代と、そこから少し離れた夢を追いかけていた時とを比べると、脇目も振らず駆け抜けるだけだったと言えば語弊がありますが、やはり前者の方が余裕がありました。大学生や社会人と比べてやれること、担うべき責任が全く異なってくるというのもありますし。

ともかく、今まで恋愛事に縁のなかった私ですが、別に興味が無かったわけではありません。むしろその反対です。今の仕事に就てから暫くは忙しさのあまり忘れていましたが、学生時代には心の中にリストを作れるくらいに『好きな人ができたらやりたいこと』がありました。

例えば、水着姿を褒めてもらうとか。

2全四レス(予定)25/05/05(月) 23:22:40

トレーナーさんと出会って、仲良くなって、こんな素晴らしい人が初めての恋人になって。そうして暫くして、すっかり忘れていた心の中のリストをふと思い出しました。今なら夢が夢じゃなくなる。それが幸せな事だというのは、偶然チェックのついていたいくつかの項目のおかげでよく分かっていました。

季節はまだ春。けど、もしも海でデートするならばそろそろ計画を建て始める時期。けど、この歳ですから。体型には気を遣ってますし、人に見られたからとみっともない思いをすることはない自負もあります。それでも、色々な人がいるビーチを水着姿で歩くなんて恥ずかしくて出来ません。

ですが、トレーナーさんにだけ見られる分には平気です。だって……今更ですし。この歳の恋人同士ですから、そういうこともしますし。だから、お家水着デートで海水浴気分。初めはそんな軽い気持ちでした。

けど、どうせ二人きり。トレーナーさんにしか見せないなら、とことん大胆なものを選んでしまおう。そんなことを考えだしたあたりからお家デートだなんて穏やかなものではなくなっていたのです。水着姿を見て欲しいから、見せたいに。見せたいから、見せつけたい。見せつけたいから、焼き付けたいに。

一応隠すべきところは隠せていますから、私の羞恥心を別にすればビーチを歩いても問題はないはず。だけど何かの拍子に、ほんの少しでもズレてしまったらお巡りさんの厄介になってしまいそう。少しサイズがキツいので余計にあぶない。そんなきわどい水着を買ってしまいまったのです。

……お尻の方は、他の部分以上に布が少なくて、そんなトラブル抜きでも不安になるくらいですが。ともかく、こうなるともう、トレーナさんと二人きりの時にしか着れません。

トレーナーさんのお部屋はあくまで学園の寮ですから、流石に差し支えがある。だから、私のお部屋にお呼びして、上にパーカーを着たままお出迎え。

初めはサプライズ。鍵を閉めてから、トレーナーさんの目の前でゆっくりとジッパーを下ろして、パーカーを脱いでしまう。……トレーナーさんの驚く顔も、次第に熱を帯びていった視線も、何よりそんな視線に晒された時の私のあの昂る感じも、当分忘れられそうにありません。

いきなりのことですから、トレーナーさんも中々動揺から立ち直れていない様子。その時ふと思いついたのです。折角なので写真会をしてしまおうと。

3全四レス(予定)25/05/05(月) 23:23:00

色々なポーズを取ってみて、撮ってもらいました。初めは、最近あまり見かけないビールの水着ポスターとか、アイドルのハイセイコーさんなんかの真似をしてみて。

ちょっとおふざけ気味な雰囲気のおかげか、トレーナーさんも段々緊張が取れて、いつもの様になってきました。

だから寄せてみたり、突き出してみたり、ちょっとずつ過激な感じにしていって、他人には見せられない……トレーナーさんにしか見せられなくて、貴方にだけ見て欲しいポーズも取ってみて。

これで何枚目の写真でしょうか？いったい何枚の写真があの手のひらに少し余る端末の中に納められているのでしょうか？……トレーナーさんはあの写真をどうするのでしょうか？それを思うだけで、私が作り出しておいてなんですが、この少し以上な空気に、昂るものを感じてしまいます。

「こういうのもどうでしょう？」

「ああ…….そりゃいいというか、嬉しいけど……その、ねぇ？」

パーカーを脱いだ時。いえ、それ以上にしどろもどろで顔を真っ赤にしたトレーナーさんがなんとも言えない応答をする。すると、

「あっ、そろそろ充電しないと……」

出かけるわけではないから、元々充電があまりなかったというのもあるのでしょうが、その言葉にどれほどこの撮影会が続いていたのか実感します。

「さて、じゃあこれからどうしよっか？」

スマホを充電器に繋いだトレーナーさんがそんな事を言う。その声音にはどこかほっとしたような心地を感じます。それにしても……これから何をするか、ですか。

4全四レス(予定)25/05/05(月) 23:23:23

「そうですね……」

静かに立ち上がり、トレーナーさんを抱きしめる。身体の火照りを伝えるために。柔らかいものを押し当てて、より意識して貰うために。余計に高まる鼓動を、二人の肌越しに共有するために。

倒れない様トレーナーさんにもたれ、支えて貰いながら精一杯背伸びをする。それから、耳元に口を寄せて、囁く。きっと、トレーナーさんが私に言って欲しくて仕方がない事を。

「我慢をやめる、というのはどうでしょう？」

相変わらず耳の弱い人。くすぐったそうに身を震わせます。……必死に平静を保っていましたが、いつスマホを投げ出してもおかしくない。過激なポーズを撮り始めて暫くすると、トレーナーさんがそんな理性と本能の狭間に迷い込んでしまっていた。

一目で分かるというのに、そんな状態に追い込み続けてしまったのは申し訳ないと思います。そう思いますから、責任をとって受け止めてあげないといけませんよね？

幸いここはビーチではありません。シャワーが必要になれば、すぐに浴びれます。だから、汚れてしまっても気にする必要はないでしょう。

トレーナーさんと目が合う。背伸びをやめて見上げる私と、そんな私を覗き込むトレーナーさん。暫く見つめあって、どちらからともなく唇を重ね合わせる。

生暖かいものが絡み合う感触にばかり気を取られていて、いつそうされたのかはわかりませんが、いつの間にか背中にはフローリングのひんやりとした感触がありました。が、肌の火照りのせいか二人の熱気のせいか。すぐに忘れてしまいました。

それからは、時々この水着をタンスから持ち出しては、2人きりの時間にちょっとした刺激を添えるようになりました。ですが……せっかくですから今度、また新しい水着を買ってしまいましょうか。

5おわり25/05/05(月) 23:24:38

どんな水着かはお好きに想像してクレナーデ　どうでもいいけど私はマイクロビキニとスリングショットが好きです

前回書いたやつ

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