- 1『事件混合体』25/05/11(日) 23:54:29
ここは完全匿名(そこまで匿名でもない)サイトです
翼に不利益な情報を交換しても爪にピンポンされる事はありません
皆さんばんばん交流していきましょう
>>185へ指令です
踏んだ場合は次スレを立てること
前スレ
【閲覧注意】【世界観崩壊】 巻き戻された後の「都市」Part177|あにまん掲示板ここは完全匿名(そこまで匿名でもない)サイトです翼に不利益な情報を交換しても爪にピンポンされる事はありません皆さんばんばん交流していきましょう>>185へ指令です踏んだ場合は次スレを立てる…bbs.animanch.com - 2『事件混合体』25/05/11(日) 23:54:51
規約事項
1.頭もとい調律者は絶対的な存在であり、打ち倒すことは不可能である。
2.爪は都市の最高戦力であるため基本勝つことは不可能である(特色クラスであれば相手にすることは可能)
3.EGOは各々の匙加減で発現してもらって構わない。ねじれも同様である(ただしランクはWAW相当に抑えること)
4.L社の話題は基本触れない。時々イベントのようなものでなら可(イベントを起こしたい場合は確認を取る。)
5.EGOやねじれの能力に関して無法なものは禁ずる(絶対勝てないようなものはNG)
6.特色キャラも控える(特色は単純計算で爪と同等であるため)
7.折れた翼の特異点については好きに捏造してもらって構わないが規約5と同じように無法なものは禁ずる、外郭の遺跡の道具も同様。
8.そして何よりインフレを起こさないこと - 3『事件混合体』25/05/11(日) 23:55:13
- 4二次元好きの匿名さん25/05/11(日) 23:55:14
縦乚
- 5「虫」25/05/11(日) 23:59:06
立て乙
- 6二次元好きの匿名さん25/05/12(月) 00:00:54
立て乙です
- 7竹垣事務所フィクサー エディス25/05/12(月) 00:03:06
立て乙です
- 8『事件混合体』25/05/12(月) 00:08:03
つめ
- 9『事件混合体』25/05/12(月) 00:08:38
ふめ
- 10二次元好きの匿名さん25/05/12(月) 00:20:46
10
- 111級フィクサー「スサノオ」25/05/12(月) 00:21:50
裏路地の夜突入2日目は勘弁だぞ…!?
- 12外25/05/13(火) 00:13:15
『……ほっ、やっと外ですねぇ……疲れちゃいました…第四支部に早く帰りたいなぁ』
〖外は明るい朝焼けが、貴方を迎えていた〗
〖あの時と、全く同じ朝焼け…遠い遠い地平線には何か、動く物がないかと…瞬間的に探してしまう。〗
〖…少し、肌寒い空気が流れる。夜の残り香として〗
『うへーしっかり舌が肥えちゃいました!あそこのご飯もっと食べたかったなぁ…』
『……ねぇオルトロス、次はどこに行きます?』
〖だがその残り香を消し去るように、彼女は貴方を引き寄せ、強く密着する〗
『私は…いえ!マタタビちゃんは貴方のボディーガードですから!何処にでも!目的が終わるまで!!ついていきますとも!!』
〖静寂を切り裂くようにして、マタタビの高らかな声は〗
〖静かな裏路地を、少しずつ目覚めさせていった〗 - 136級フィクサー『ファルコ』25/05/13(火) 02:04:05
『……ふぅ…どうだ?新しく武器を新調してもらった訳だし…』
『久々に実戦訓練でもしねぇか?そろそろエディスが俺から一本取れるようになれてきそうだしよ…』
〖ニヤリと仮面の中の青い光が微笑む、その光はいつもよりも爛々と、そしてそれは貴方の弱点を探るように貴方の爪先から頭の天辺に至るまで視線を行き渡らせた〗
『……ルールは簡単、相手にそこそこなダメージ…まぁメイン武器で一発そこそこ突き刺すだとか、ぶん殴るーだとか…弾丸一発ぶちこむーとか…それで勝利だ』
『だが擦り傷、少しの切り傷…まぁ軽傷な分類はノーカンな?』
『あと絶対後遺症になりそうな行為は禁止とする…重度の火傷とか、脳への損傷とか、あとは失明とか……まぁ自然治癒では取り返しのつかない傷は起こすなよってことだ』
『俺の場合だと温度は通常に…んでファイヤの仕様も禁止…まぁ純粋な技術勝負だな!』
『まぁそいつの素材も打撃に強いらしいから…はっきりいって俺がだいぶ不利な状況になるわけだが…』 - 14アルカ工房11区担当職員25/05/13(火) 13:20:44
- 156級フィクサー『ファルコ』25/05/13(火) 20:05:00
- 16アルカ工房11区担当職員25/05/13(火) 20:09:28
- 176級フィクサー『ファルコ』25/05/13(火) 20:34:29
- 18竹垣事務所フィクサー エディス25/05/13(火) 21:33:32
- 196級フィクサー『ファルコ』25/05/13(火) 21:46:23
- 20アルカ工房11区担当職員25/05/13(火) 22:31:18
- 21研究者『ルトネ』25/05/13(火) 23:57:30
- 22刀好きの6級フィクサー25/05/14(水) 00:02:26
- 23研究者『ルトネ』25/05/14(水) 00:11:19
- 24??の三級フィクサーティー25/05/14(水) 00:12:31
- 25刀好きの6級フィクサー25/05/14(水) 00:17:51
- 26"料理人フィクサー25/05/14(水) 00:26:47
目的も達成したしホントはめっちゃ帰りたいけど、乗りかかった船ですわ〜
全部ぶち壊して差し上げますのよ〜 - 27竹垣事務所フィクサー エディス25/05/14(水) 00:45:16
- 28研究者『ルトネ』25/05/14(水) 00:51:52
- 29刀好きの6級フィクサー25/05/14(水) 00:54:49
- 306級フィクサー『ファルコ』25/05/14(水) 01:15:29
- 31『研究室2B』25/05/14(水) 01:24:34
- 32??の三級フィクサーティー25/05/14(水) 11:18:56
- 33竹垣事務所フィクサー エディス25/05/14(水) 14:54:40
- 34刀好きの6級フィクサー25/05/14(水) 19:15:27
- 356級フィクサー『ファルコ』25/05/14(水) 19:35:19
- 36??の三級フィクサーティー25/05/14(水) 19:52:41
- 37研究者『ルトネ』25/05/14(水) 21:10:02
『Ok?ついたみたいね!とりあえずそいつらは放っておいて』
『どうせ助けられないんだし、もう人間の社会には戻れないだろうから』
〖連絡が響く、貴方たちは先へと進まないといけないのがわかるだろう〗
「ガンッ!!ガンッ!!ガンッ!!」
〖ねじれは貴方達が側による度に、ガラスケースに顔らしき部位を押し付け、助けを求めているのか、それともこんなことをしたやつらへの殺気なのか、何度も壁を叩く〗
『その子達がなんでこんな沈静化されてるのかって言うと…まぁ鎮静ガスが充満してるからじゃないかしら?』
『私この分野には手を付けなかったから良くわかんないんだけどね~ ねじれはいくら外見が化け物だっていっても、ちゃんと人の心をもった人間なのよ?』
〖絶叫とかなきり声が響く、年齢はわからないが…明らかに子供の特徴をもったねじれも、老人のねじれもいる〗
『そんな人たちをまるで珍獣みたいに弄ぶなんて、なんかマッドな研究者共そのまんまで嫌じゃない?』
〖…人の姿を失えば、同情も、抵抗も、何もなく〗
〖彼らは怪物として弄ばれるのだろう〗 - 38??の三級フィクサーティー25/05/14(水) 21:14:11
- 39刀好きの6級フィクサー25/05/14(水) 21:27:04
- 40"料理人フィクサー25/05/14(水) 21:36:46
- 41『研究室2B』25/05/14(水) 22:10:03
『うん、その方がいい…あいつやけに感覚が鋭いからね』
〖そういいながら、貴方たちは歩を進める〗
『あれ?説明してなかった?あれ?…まぁいいや』
〖進めば進むほど、そのねじれの数は多くなる〗
〖中には同じ外見をした怪物もいる、元人間なのだろうか〗
〖廊下は無限に続いているように、とても広大だ〗
『…ストップ、そこでとまって。その先は…多分トラップだから』
『空間がとても不安定、最悪戻ってこれなくなるかも』
〖ある地点でやっと、停止の声が響く…だが、廊下はいまだに続き、先は見えない〗
『ここは心情空間を乱雑に繋ぎ会わせてあるの、最悪無茶苦茶な存在と相対したり、変な空間にほっポリだされて永遠に出れなくなるわ』
『…とりあえず、隣の壁、ねじれの入ってないケースがあるでしょ?』
『そこに手を当てて、その先だから…倉庫とか、研究室とかはね』
- 42??の三級フィクサーティー25/05/14(水) 22:21:50
- 43刀好きの6級フィクサー25/05/14(水) 22:31:37
- 44『研究室1B』25/05/15(木) 00:06:04
- 45刀好きの6級フィクサー25/05/15(木) 00:18:22
- 46『研究室1B』25/05/15(木) 03:57:23
- 47??の三級フィクサーティー25/05/15(木) 07:59:33
- 48竹垣事務所フィクサー エディス25/05/15(木) 17:38:04
- 496級フィクサー『ファルコ』25/05/15(木) 21:49:02
『っ!!』
〖足は完全に空を振り上げ、一瞬とはいえ体勢を崩す〗
〖だが視線は相変わらず狙い済ましたように貴方を狙い、視線先の動きに会わせるようにぴったりと首を上げ回し〗
『甘いッ!!俺に奇襲をつかいてねぇなら!!もっと迷彩機能が着いた!!特注性のもんにすんだな!!』
〖ばさりっと自身の服を掴み上げ、それを自身の腕に巻き重ねると〗
『ほらよっ!!!!』
〖と背中を守るように腕を背中に回し、重ねられた生地はその衝撃を吸収しきり〗
「サクッ」
〖と皮膚と肉を少し斬る程度にまで軽減される〗
『次はこっちのターンだエディス、攻撃後の後!!』
〖凄まじい速さで振り向き、エディス目掛け勢いを乗せた蹴りを体を前のめりにさせながら解き放つ〗
- 50刀好きの6級フィクサー25/05/15(木) 23:07:51
- 51『研究室1B』25/05/16(金) 00:07:38
『そのまま前に進んで、きっとその先で色々』
『わかると思うから』
〖そう強く言い残した後ピッと通信が切れ〗
「…」
〖回りは単なる静寂へと静まり返った〗
〖奥へ進めば進むほど、様々な光景が見えてくる〗
〖解剖されたねじれの死体のホルマリン付け〗
〖くみかけられた何かの機械に接続されたカプセル〗
〖ケージ内で暴れまわる小さな怪物達に、その中に放り込まれた死体達〗
〖皮膚から次々と生えてきた宝石を引きちぎられ、防音室の向こうから叫びと絶叫をなんどもし続けるねじれ〗
〖そして最後は〗
〖とても禍々しい、黒くて、大きな石板が、何十のガラスの中で保管されていた〗
『…状態チェック、品質は?』
『うん高いみたい…このねじれは合格点、脳ミソを分断して、片方はあれに、もう片方は…』
〖そんな中、突如として研究者達の声が響き渡る〗
『わかった、加工処理するから…さっさと終わらせましょ』
〖気よつけた方がよさそうだ〗
- 52刀好きの6級フィクサー25/05/16(金) 00:44:36
- 53"料理人フィクサー25/05/16(金) 00:49:16
- 54竹垣事務所フィクサー エディス25/05/16(金) 01:13:14
- 556級フィクサー『ファルコ』25/05/16(金) 02:11:31
- 56??の三級フィクサーティー25/05/16(金) 07:30:51
- 57竹垣事務所フィクサー エディス25/05/16(金) 12:33:13
- 58「虫」25/05/17(土) 11:17:50
(肌寒さが、裂けた服を覆う包帯の隙間に差し込み、僅かにその身体を震わせる。)
「...」
(朝日を見上げるその瞳はどこまでも寂しげだ。己が別れを告げたのに、どこまで烏滸がましいことをするのだと己を責め、そして尚、どこかにその人影がいないかと、強いられているかのように、忙しなく瞳が彼方此方を行ったり来たり。あの少女が、外に人としているはずもなかろうに。)
「...次、かぁ。」
(不意に抱き寄せられて、慌てて身は縮こまり、唐突な衝撃で目を丸く、大きく開き、胴体に当たる方向の目は閉じられる。)
包まれているというその事実への気恥ずかしさが、オルトロスの頬をを僅かに紅潮させた。)
【...まだ、二人でいたいな。でも...マタタビさんにも、仕事があるんだし。ちょうど日食の会の人と会いたかったし。】
(腕の中からあなたの目を見て、次の目的地を話し出す。)
「マタタビさんの支部についていくよ。わがままに付き合って貰ったし...特に行きたい場所があるわけでもないから。」
(ボディーガードの依頼を受けて貰った時に、他にも目的地は言っていた。けれどあなたは、御世辞にも賢くはないのだろうという前提で、ひとまず帰してあげようという善意を込めて提案する。)
- 59「虫」25/05/17(土) 11:19:16
(寂しそうな表情を全力で隠して、無表情で。)
(しかしその感情は、服の裾を無意識に掴むという形で漏れ出していた。) - 606級フィクサー『ファルコ』25/05/17(土) 17:17:35
- 61竹垣事務所フィクサー エディス25/05/17(土) 17:52:01
- 62??の三級フィクサーティー25/05/17(土) 22:48:27
目的のものはどこですかね?
- 636級フィクサー『ファルコ』25/05/17(土) 23:41:26
- 64『研究室2B』25/05/17(土) 23:50:42
- 65??の三級フィクサーティー25/05/17(土) 23:54:01
- 66刀好きの6級フィクサー25/05/17(土) 23:54:53
- 67『研究室2C』25/05/18(日) 01:41:56
〖くぐり抜ける寸前、凄まじい頭痛が走り…光景が浮かぶ〗
〖この施設の表向きの顔だった場所、それが凄まじく荒れている〗
『…ねぇ…師匠、どうして…生き残ったのに…』
〖あの時見た、小さな青年はもうすっかりと大きくなっている〗
『……何で…首を括ったの?』
〖視点がしっかりと天井へ向く、そこには〗
〖あの時、少年へバイオリンを渡した老人の〗
〖絶望と失望に満ち、少年を見下すようにぶら下がった〗
〖静かな音楽家の最後が残されていた〗
_______ねぇ』
『ねぇってば?大丈夫?』
〖凄まじい頭痛の後、吐き気と絶望が沸き上がってくる…これは他人の感情であるはずなのに〗
『…共鳴現象かしら?もう本格的に計画進めてるのね…』
『とりあえず…L社の弾丸を解析して独自に作った自己プロフェクターをぶちこんどくから、理性を保ちなさい』
『他人の感情になんか飲み込まれちゃダメよ、自分を持たないと』
〖通信機からそう聞こえると、何かの薬品を入れられ、理性がはっきりと戻ってきた〗
- 68刀好きの6級フィクサー25/05/18(日) 01:53:00
- 69『研究室2C』25/05/18(日) 02:01:45
『案外開発コスト高かったんだからね!この技術使うの!!』
『丸々使うわけにはいかないからきちんと独自に改変して使ったのよ…感謝してほしいわ全く』
〖とツンツンとした態度を見せつつも、ちゃんと聞いたようすに安堵の息を出し〗
『だけどよかったー!ネズミにしか試してなかったから人間運用は今回が始めて!パッと身副作用とか無さそうだし!ちゃんと本家と同じ結果が出てるしね!』
〖なんの保証の無い薬を投与され、被験体にしていたことをポロリとこぼすのだった〗
〖研究室2C〗
〖無数のコード、機材、何かの兵器や薬品が立ち並んでいる。それらは全て怪しい香りしかしない〗
〖中でも一番奇怪なのは、脳みその切り開かれたねじれの頭部の山が腐り、重なっていることにある〗
〖まるでごみを捨てるかのように、まともに保存すらされていない〗
- 70刀好きの6級フィクサー25/05/18(日) 02:21:42
- 71『研究室2C』25/05/18(日) 02:30:50
『あー…それね、うん…大体正しいかな』
『…正確に言えば……』
〖…急に目の前の機械が稼働し始め、梱包された何かが進んでいく〗
〖すると〗
「グジャンッ!!」
〖中から凄まじい音と共に、廃水口から大量の血と、脳ミソの断片が漏れ出〗
「…加工プロセス完了、排出します」
〖機械の口から大量の血と共に、小さな肉の繭が落ち〗
「ぐじゅっ…カラカラカラ…」
〖肉の繭が潰れ、その中からリコーダーが転がってきた〗
『…こんな感じに、ねじれたちから特殊な力だけ抽出し作ったアイテムに変えてるの』
『…倉庫で見かけたあれ、楽器も、全部は元人間よ』
『触れない方が良いわ、安全管理なんてされてないから…人体リスクがとてもたかいの』
- 72??の三級フィクサーティー25/05/18(日) 07:32:29
うわぁ、惨いですね
- 73リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 10:44:04
- 74二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 10:57:12
- 75リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 11:03:53
- 76二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 11:07:17
- 77リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 11:13:01
- 78二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 11:14:33
- 79二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 11:16:15
あいつ死んだな
- 80二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 11:18:40
- 81リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 11:20:18
ソレ黒雲会の土地だったら終わりませんか?
- 82ピピ -23区出身-25/05/18(日) 13:24:03
- 83"料理人フィクサー25/05/18(日) 15:00:14
- 84刀好きの6級フィクサー25/05/18(日) 15:10:33
詳しいことは知らねぇけどさ、なんかきっかけがあってねじれになるんだろ
自分の姿が変貌するくらいのことが起きて、そのせいで実験体としてしか扱われなくて、最後に残った力も命さえも奪われるなんて、あんまりだろ…
- 85竹垣事務所フィクサー エディス25/05/18(日) 15:13:16
- 868級フィクサー「ルヴナン」25/05/18(日) 15:17:48
- 87「ビーネ」25/05/18(日) 15:39:48
「...」
(23区。人肉食のレストランの並ぶ街道を一人、カシャ、カシャと、甲冑のように駆動音を立てて歩く小柄な影。)
(変わらない景色を、退屈そうに見回す。黒色のディスプレイに表示された蒼い瞳が縦横無尽に、あるときは止まり、ある時は動く。)
「...道を間違えたか。23区なら脳液なんていくらでもあるだろと思っていたんだけど...レストランしか見当たらないな。」
(少しノイズの混じる、音質の悪い男声で独り言を垂れ流す。)
「...誰かに聞く、というわけにも...うーん。」
(爪のない金属の手を、引っ掻くための形にして、自らの側頭部を上下に掻きむしる。鉄と鉄の擦れ合う音こそあれど、表面に傷がつくことはない。) - 886級フィクサー『ファルコ』25/05/18(日) 15:48:46
- 89ピピ -23区出身-25/05/18(日) 16:55:32
【生まれ故郷へ足をつける時はいつも緊張する。そんな心持ちで食べるお肉は美味しくないから、深呼吸】
【ひぃ、ふぅと頭の中で六まで数えれば、ゆるりと肩にこもっていた力が滑り落ちた】
「……かんとりぃ、ろーど……このみーち……♪」
【最近、料理のお供に流しているラジオが歌っていた曲を口ずさみながら道を行き、来訪者を歓待する看板の数々を眺める】
【照り焼き、ナゲット、南蛮、ロースト……。腹の底から食欲を引っ張り出すような文字と写真が次々と目に飛び込んでくる】
ギャ、ギギッ……
「あら」
【そろそろ入る店を決めようかと立ち止まった時、向こうから妙な音が聞こえてきた】
【ここらで鳴る音といえば、大抵は肉が斬られたり、潰されたり、焼かれたりした時に食材が出すものだ】
【だのに、今小耳に挟んだ音は、まるでフォークの先で皿を引っ掻いたような無機質さ】
「もし、そこの方。何かお困り?よければ、力になりましょうか?」
【生があちこちに満ちるグルメ通りには似合わない、角張った人影に向けて、ピピは優しく声をかけた】
- 90「ビーネ」25/05/18(日) 17:23:27
「...へ、あ。あー...」
(不意に声をかけられて、その肩がぴくりと一度、跳ね上がる。ここの住人であろうその人、声の元に目を向けてみれば、そりゃ正に立てば芍薬、座れば牡丹と言うべき美人で、その麗しさに、思わず発音を忘れて、何を言おうとしたかをさも忘れたように声を出し続けながら、少しばかりの時間、見惚れて、あなたの瞬き一つさえ、蒼い一つ目はじっと止まって、目に焼き付けようとする。)
(あなたが2回ほど瞬きをするであろう時間の過ぎた頃、目的について、ジェスチャーを交えて話し出した。)
「...家にある脳液が切れかけてて、23区ならあるかと思って来てさ。でもどうやら道を間違えたみたいだな...周りがレストランだらけだ。
それで、売ってそうな所を探すためにひたすら歩き回ってたんだ。」
(冷静そうな態度で発音しながら、爪先が忙しなく地面を、なるべく音の立たぬよう引っ掻いている。)
- 91ピピ -23区出身-25/05/18(日) 18:02:31
【人影は、角砂糖を放り込まれた紅茶がたてる飛沫のような動きで肩を跳ねさせると、ゆっくりとこちらへ身体を回した】
【オルゴールのバレリーナ人形を彷彿とさせる義体に付けられた平たいディスプレイから、蒼いモノアイが自分を見つめる】
【次いで発せられたノイズ混じりの声から察するに、この人物は男性のようだ】
【ピピは彼が自らの義体と同じか、それ以上に磨かれた生身に見とれているのだと直ぐに気づいた】
【しかし、敢えて何も言わない。そのまま思う存分、鑑賞してもらう】
「ああ、なるほど。……そうね、脳液だったら、一件心当たりがあるわ。案内しましょうか?あいにく、今は紙とペンの持ち合わせがなくて」
【未来の顧客に向けた無言のアピールタイムを終え、迷子な男性に向けて提案してみる】
【裏路地でお金を取らない案内人なんて、身の危険を感じて然るべきだから、断られても気を悪くはしない】
【ただでさえ、この区では珍しいお客さまに興味が湧いた結果の、気まぐれな申し出なのだから】
- 92「ビーネ」25/05/18(日) 18:33:02
(視線に気づいていないのではなく、あえて視線を放って置いていることに、ビーネが気付くことはない。)
(予想外にも、親切にわざわざ案内してくれるというその提案に、首を2回ほど強く、縦に振る。)
「ありがとう。どうしてもここに来る機会がそんなになかったから、助かる。」
「それに、綺麗な人を近くで見れるのは滅多にない機会だし、あなたが俺を害する理由もないだろうしな。」
(口説くつもりなど一切含めず、純粋にあなたを褒めながら、あなたの右隣へ歩き、止まる。)
(背後も正面も邪魔になるだろうという配慮で、あとはより近くであなたを見たいという意味もあった。)
(あなたが一度歩き出せば、『ついて来て』さえ要らぬまま、とことこと鳥の雛のようについて行くだろう。)
- 93ピピ -23区出身-25/05/18(日) 19:00:09
【他者の感情を伺う仕事をしていると、自然と言葉の裏に隠された気持ちを知る術に長けるようになる】
【それはピピも同様で、だからこそ彼が心から賞賛を述べたことがわかって、少し驚いた】
【全身を機械に換装するなんて大掛かりなことをする以上、その行為の裏には相応の理由がある】
【もちろん、巣の一等地に住むような富裕層は例外だが、明日の脳液にも困っている彼は違うだろう】
【日々の飢えに耐えかねて自棄を起こしたにしては理性的だし、やはり重い事情があるに相違ない】
(彼を襲う理由がない、というのはそうだけど……)
【にしても、あっさりと人を信用しすぎな気がする。一応、鉈を下げている方へ移動したところを見るに、警戒心が無いわけではないのだろうが……】
「そうだ、短い間だけど、せっかく隣り合って歩く仲になったんだもの。自己紹介をしない?私はピピ。あなたは?」
【一抹の心配を胸に秘めながら、ピピはバレリーナの青年へ微笑を向けて彼の名を尋ねた】
【所詮は一期一会の相手へ過度に気を遣っても、何の益にもならないからだ】
【忠告するのは、これから何回も会うようになってからでも遅くはないだろう】
- 94アルカ工房職員25/05/18(日) 19:09:04
- 95リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 19:19:59
- 96二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 19:24:32
- 971級フィクサー「スサノオ」25/05/18(日) 19:27:06
- 98リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 19:34:14
- 99二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 19:37:04
- 1001級フィクサー「スサノオ」25/05/18(日) 19:38:45
- 101リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 19:42:06
- 1021級フィクサー「スサノオ」25/05/18(日) 19:44:42
- 103リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 19:54:29
- 1041級フィクサー「スサノオ」25/05/18(日) 20:10:05
- 105「ビーネ」25/05/18(日) 20:11:36
- 106リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 20:17:16
- 1071級フィクサー「スサノオ」25/05/18(日) 20:26:29
- 108リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 20:37:38
- 109ピピ -23区出身-25/05/18(日) 21:12:57
【分厚いステーキを噛み締めるような調子で自分の名をつぶやく青年は、やはり危うい】
【まだ会って十分も経っていない他人だというのに、既に充分な縁を結んだ知人のような響きを込めているのだから】
「ビーネさん、ね。蜜蜂みたいで素敵だわ。私好きなの、蜜蜂。可愛くて」
【奉仕することが自らの生だと無言で示す姿には、無垢で、押し付けがましくない、真の献身がある。でも、それは人間でないからできることだ】
【ビーネさん、と呼びかける】
【あくまでも気軽に】
「私のこと、嵩張るようなら捨ててちょうだいね。大事な人ができたとき、いつでも場所を空けれるようにしておくの」
【誰も彼もに心を配る必要はない。自分を捧げても構わないほど満たされる相手か、相互に利益を与え合う関係でのみ、使うべきだ】
【肉体由来の熱を分けることができない身の上なのだから、慎重になるべきだと。そんな意図を込めてアドバイスを送る】
- 110「ビーネ」25/05/18(日) 21:54:05
「...?」
(呼びかけられて、反射的に反応し、そちらの方へ顔を向ける。)
(そして黙々と、あなたの話を聞く。呆然としたように静止しているが、実際、それは読書中、あまりの急展開で飛んだページがないか探すために前後のページを行ったり来たりするように、一文字一文字までを聞き流すことなく、真正面から受け止めていた。)
「...」
「ありがとう。でも、捨てない。」
「...いや...捨てられない、が正しい。少なくとも今は、何も嵩張ってなんかいない。」
「詳しくは言わないけど...」
「...前まで背負ってたものを全部無くしたばかりなんだ。だから、スペースはいくらでも空いてる。手に入れる、前よりも。」
「辛さを忘れたい訳じゃないけれど...優しくしてくれるなら、ただそれに甘えたいんだ。」
(少しばかりしみじみとした調子で、ただ静かに、そう返す。)
(一人が、ただ、嫌なのだ。それがどんな意味で装飾されたとして、言いたいことはただ、それだけだった。)
- 111リウ協会北部8級フィクサー25/05/18(日) 22:41:33
- 112二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 22:49:14
もう覚えてない。
- 113二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 22:59:19
兄妹と一緒に人をバラバラにしてた
- 114ピピ -23区出身-25/05/18(日) 23:19:45
「……寂しがりやなのね、ビーネさん。……いいわ。それじゃあ、そんなあなたに良い物をあげる」
【マジックを披露するような手つきで取り出されたのは一枚の名刺だった】
【瞳と同じチェリーピンク色を下地に小綺麗なフォントで表にはPP、裏にはシンプルな住所が刻まれている】
【それらを交互にひっくり返して見せつけると、そのまま左肩に鎮座しているポシェットへ、ゆっくりと差し入れた】
「住所よ。セーフハウスの。この辺りに近いから、あなたみたいな珍しい義体でも狙われる可能性は低いと思うわ」
【寂しくなったら、いつでも呼んでと魅惑的なウィンクをつけて、茶目っ気たっぷりにセールスをする】
「添い寝だけならお安くしとくから」
【俗物な台詞を付け加えながら、隣にぶら下げられた無機物特有の冷たさを帯びた手を、自らの柔らかい手のひらで包み、隅々まで熱を移すように指を絡ませる】
【まるで恋人か、親友みたいに】
「人肌恋しいなら、目に見える形で甘やかされるほうがいいと思って。案内する間だけだけど、よかったら堪能してちょうだい」
【いつでも振り払える程度の力で握りながら歩みを進める。一歩進むごとに手を繋いでいる方の腕がまるで導くように伸ばされたり、連れ添うように縮まったりした】
- 115『研究室2C』25/05/18(日) 23:36:57
『外郭のノームっていう怪物共の持つ技術を独自に改変した物らしいわ』
『より具体的に…よりその本質にそうようにっ…て』
『…さぁ…ここからが本番だから、ね』
〖そう伝えると、コードの中を歩き始める〗
『…目の前、そのブレイカーあるでしょ?そのまま勢い良くシャットダウンさせて、それ監視室直通だから』
『大体の監視カメラ、トラップが止まるはずよ…』
『…だけど、気よつけてね そのブレイカーを落とすってことは…』
『確保、収用されていたねじれ、複数の幻想体の脱走。そして供給不足による安定化し保っていたこの空間の凄まじい変動を引き起こすから』
『…故に、職員からもやりにくいように、貴方達からもやりにくくなるわけ』
『…さぁ最終版よ、完全にここの支部を混乱に陥れて…』
『目的遂行のための幻想体を確保し、支部を崩壊させるわよ』 - 116??の三級フィクサーティー25/05/18(日) 23:42:39
- 117刀好きの6級フィクサー25/05/18(日) 23:54:37
- 118「ビーネ」25/05/19(月) 03:48:23
「いいもの、って...名刺?」
(種も仕掛けもありませんよ、というように表裏を見せつけられ、それが誰のものか、なんとなく予想ついた時。既に名刺はポシェットに差し込まれていて、遅れた反応で肩を跳ねさせ、驚く素振りを見せる。)
「...あ、ありがとう。」
(驚いたことで、感謝を忘れはしない。名刺を受け取って礼を言おうとしたその時、『添い寝』という単語が聞こえて、声を忘れてフリーズする。)
「...そ_ねかkかっ...んん、そそそいinf、...添い寝か...」
(唐突に誘われたものだから、動転に動転が重なり、見た目だけならば冷静さを保つことができたものの、発音機能が恥ずかしさと嬉しさでめちゃくちゃになってしまう。
事実を噛み砕こうと発した声は、ノイズと言い淀みでぐちゃぐちゃになり、目が落ち着きなく小刻みに動き回る。)
(その隙だらけな様を咎められるように、手に何か、絡まる感覚が走る。慌ててそちらを見てみれば、
私の手に、貴女の手が、熱情的に絡み、指と指の隙間をすりすりと撫で回すように動いていて。)
「...」
(各部に搭載された動作を補助するためのコンピュータの駆動音が、貴女にも聞こえるほどに大きくなる。何かの警告でなく、ただ純粋に恥ずかしく、思考が加速していることを示しているだけだった。)
(歩き出す貴女を繋ぎ止めるように、されど握り潰さないよう。ゆっくりと、指を貴女の手の甲目掛けて閉じていき、肌に触れたあたりで止めた。)
(初めての手繋ぎ、適切な力加減を探るその初々しい様子は、正に恋人の距離感だと称するべきだろうか。)
- 1198級フィクサー「ルヴナン」25/05/19(月) 11:38:07
- 120リウ協会北部8級フィクサー25/05/19(月) 13:19:43
- 121二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 13:22:49
- 122リウ協会北部8級フィクサー25/05/19(月) 13:38:04
- 1233級フィクサー イアン25/05/19(月) 14:04:37
- 124リウ協会北部8級フィクサー25/05/19(月) 14:25:05
- 1253級フィクサー イアン25/05/19(月) 14:48:50
- 126ピピ -23区出身-25/05/19(月) 14:53:06
【合わせた肌から伝わってくる心の初々しさに軽く笑みをこぼしつつ、忙しない感情を代弁するモーターの駆動を横目に歩く】
【やがて見えてきたエキゾチックな建物に吊り下げられた小さな看板を、繋いでいない方の手で指し示した】
「ほら、あすこ。イェ専門取引所って書いてあるでしょ。液体なら何でもあるのよ。……もしもーし、やってる?」
【静かな夜の海面を連想させる色合いの硝子戸を引き、中に入る】
【無機質なコンクリートブロックの壁を埋め立てるように並べられた陳列棚から、客の顔を一目見ようと顔を覗かせる色とりどりの瓶達が、吹き抜けの天井からぶら下がったランプの灯りを乱反射して、店内はまるで南国の海の如き様相を帯びていた】
【さながら、棚は珊瑚、瓶は熱帯魚といったところだろうか】
「嘿(よお)、ピピ。男盟友 (ボーイフレンド) を連れての来店たぁ珍しいな。今天你要买什(今日は何を買うんだ) ?」
「まだ違うわ。それに、今日はこちらの彼がお客さまよ」
【カウンターの中で水煙草から紫煙をさざなみのように燻らせていた男の揶揄いをあしらいながら、ピピは繋いでいた手を離すと、ビーネを立てるように身を引いた】
「哎 是吗 (へぇ、そうなのか) ……うし、ようこそ、お客サン。俺はズーシェン、ここの店主をしてる。よろしくな」
【気怠げに椅子へもたれていた背を起こし、長い袖から男性らしい骨ばった手を伸ばして、店主は気さくな挨拶をおくった】
【チェーンが揺れる丸いサングラスの奥から気安い、けれども鋭い視線がビーネの一挙手一投足を油断なく見つめている】
- 127リウ協会北部8級フィクサー25/05/19(月) 15:02:04
- 1283級フィクサー イアン25/05/19(月) 15:29:21
- 129リウ協会北部8級フィクサー25/05/19(月) 17:14:16
- 130「ビーネ」25/05/19(月) 21:52:00
(あなたの顔ヘ、バレないように、静かに、視線を送る。ただなんとなく。道端にある綺麗な花を、時を忘れて鑑賞するような感覚で。)
(きっと、恋のような意志はない。はずだ。)
(視線の先にあったのは__微笑。)
「...。」
(顔を背けるようなことこそ、することはない。ただ見つめる一つ目は、少しはにかむよう、その丸を縮小させて、数秒見つめて視線を道へ戻す。歩いていると、視界にどこかへ伸びた人差し指、手、腕が映り込んだ。)
「ここ、か。」
(指の差した方向に顔を向け、一つ目をディスプレイの正面へ。それはどこか水のような、流動的な印象を持ちながら、かつ、人の手の加わっていない自然的な、独特な印象をビーネに与えた。)
(海を切り取ったよう、と言えば済む話。しかしビーネは海を知らない。噂でしか聞けず、実際に行くような時間もなく。ただ、聞いた話と比べて、それはどこまでも幻想的で、蒼く輝く瞳は看板以外にもある無数の店の景観、その一場面一場面を記録するよう縦横無尽に動き回る。)
(暫く見入っていたからか、握る力が少し弱まっていた。それをようやく自覚して、意識的に元の力まで戻す。感嘆のため息をひとしきり吐いた後に、あなたの説明へ相槌を打つだろう。)
「...色んな液体を取り扱っている、というのを表すための、静けさの中にある流動を表したような、液体的な外観という訳だろうか。」
「素敵だ。」
(手を引かれるまま店内に入る。)
(無機質なコンクリート棚で一瞬、ほんの刹那、都市に引き戻されたような感覚がして、そして色鮮やかな商品で、また夢の世界へと引き上げられていく。)
(色彩豊かな商品を見るために、ディスプレイの中で目が駆け回る。非常に素早く。)
(ぽやぽやとした調子で、足が店の奥へと歩んでいく。)
「...あ。すまない。挨拶が遅れた。」
「私はビーネ、元・ハニカム事務所所属のフィクサーだ。元って言うのは...その、色々あってな。」
(サングラスの向こう、こちらの一挙手一投足を真っ直ぐ見つめる、脱兎を追い込む狼のような鋭い視線に気付き、少し身体を強張らせながら、同じく手を上げて挨拶と自己紹介をする。)
「色々液体を取り扱ってるって話をこの人から聞いて、さ。」
(指差し代わりに、一瞬ピピに視線を送って、店主へ戻す。)
「脳液が欲しいんだ。あるか?」
- 131ピピ -23区出身-25/05/19(月) 22:37:43
「おうよ。液 (イェ) なら大抵何でもあるのが、ここの特徴だぜ?」
【硬い身体を器用に竦ませながらの質問へ軽い調子で返しながら、長い指の先をカウンターの内側に備え付けられたボタンへ添える】
【カチッ、と小気味好い音が鳴った】
【そして、次の瞬間にはゴゴ……と何か巨大な生き物が壁の中で蠢いているような、地響きにも似た怪音が響く】
【床よりも壁が揺れている】
【ランプが左右に振れて、極彩色の波が強くうねり、引っ込んだり、上下に移ったりする戸棚の流れを奇術のように演出していた】
【ちなみに埃は少しも降ってこなかった。パフォーマンスの一環ということなのか、単に店主が綺麗好きなだけなのかはわからない】
「ほれ、そいつが脳液の棚だ。値段はラベルに書いてあるから、よく見て選べよ。金額=質だからな」
【ビーネの隣に降りてきた棚を指さしながら言う店主の目は、やはり鋭いままだったが】
【今の鋭さは警戒心の表れというよりは、単に素で目つきが悪いことも半分くらい影響していそうだった】
- 132「ビーネ」25/05/19(月) 23:29:35
「...そんなに自信があるのか。いや、ピピさんを疑うつもりは無いが...にわかには信じがたいn
何をした!」
(壁の向こうから聞こえた振動。それを皮切りに動き出す棚の奔流、その蠢く音に怯えるように肩を縮こませながらも、どこから攻撃が来ようが瞬時に回避できるよう、両足に力を入れて待機する。)
(直上で静まり返る、蠢いていたそれ。)
「...!!」
(『降りてくる』風圧を感じた瞬間、瞬時にピピを抱えながらサイドステップで対象から離れる。)
「...」
「.......................」
(ゆっくりと降りる棚。頭を打つことこそあれど、それに殺傷力など、一見して、一切なさげで。)
(ピピをそっと降ろし、本人が床に立った瞬間。)
(90度の礼をしながら、ズーシェンに向けて謝罪を述べた。)
「...本当にごめんなさい。その、大きい音だったから攻撃かと思ってしまった。...いやまずあなたが私に攻撃をしそうだと思ってしまったところからまず失礼に値するな。そこも含めて、本当に、本当にごめんなさい。」
(その声に成分表をつけるならば、きっと申し訳なさ100%であろう。)
- 133リウ協会北部7級フィクサー25/05/19(月) 23:42:27
都市怪談案件を解決したので
フィクサーランクが7級になりました
コレでもまだまだ若輩の身
コレからも累進していたい所存
……………………ココで調子乗ると転落するんだよね - 1343級フィクサー イアン25/05/19(月) 23:50:42
- 135研究者『ルトネ』25/05/19(月) 23:54:48
『それじゃ…期待してるわよ』
〖ブレイカーが落ちた瞬間辺り一面のライトが激しく点滅しはじめ〗
『どうか成功を、祈ってるわ』
〖そうだけ聞こえると、通信は切れ〗
〖辺りは悲鳴と、何かが崩れる音が響き〗
〖視点は真っ黒に染ま_
__静かな場所になってしまった
_すっかりと
『僕の信じていたものは、とてもつもなく、薄っぺらで』
『平和だったはずの場所は、暗転して』
『下らない、醜い音楽のみが蔓延るようになった』
『誰がこのたった一人の演奏者に、祝宴をくれるのだろうか』
『激情のように振る舞い、ただ式を取るのみ』
『…何の楽器も、私の手では…引けなかったから』
- 136リウ協会北部7級フィクサー25/05/19(月) 23:56:46
- 137??の三級フィクサーティー25/05/19(月) 23:59:16
- 138刀好きの6級フィクサー25/05/20(火) 00:01:35
- 139"料理人フィクサー25/05/20(火) 00:29:31
- 1408級フィクサー「ルヴナン」25/05/20(火) 00:36:53
- 141『歪んだ研究室』25/05/20(火) 01:26:19
「カッ!」
〖予備電源が起動したのか、部屋が薄く明るくなる〗
〖回りの空間は酷く歪んでおり、壁の中に機材が吸い込まれていたり、ねじれの死体が融合しみたことの無い形に変形している〗
〖そして回りにはモザイクのかかった実態の無い何十人もの人間がぐちゃぐちゃに融合したような存在が地面を這いつくばっている〗
『たったすけて…ぐれぇ!!』
〖研究員の悲鳴が聞こえる方向へ眼を向けると、そこには〗
〖大量のねじれのいる空間に放り出され、体をバラバラに、様々な物に変質させられながら、死んでいく研究者二人がいた〗
『緊急事態発生!緊急事態発生!メインホール以外のブレイカーが停止!!それにより空間安定装置が止まり変容が発生!予備電源を起動させたものの複数の存在の脱走を確認!!』
『どうか気付け……っ!!?やっ!!やめ』
〖貴方達がもう一度横へ向くと、無数の監視カメラがあるのが見える〗
〖どうやら職員たちは脱走したねじれと幻想体との戦闘と、司令塔の壊滅によって混乱が生じているようだ〗
〖パニックになったのか、無差別に暴れまわる人間の姿も見える…〗 - 142"茸剣のフィクサー25/05/20(火) 01:43:34
………そろそろ、か
- 1438級フィクサー「ルヴナン」25/05/20(火) 01:45:08
- 144??の三級フィクサーティー25/05/20(火) 08:50:59
- 145ピピ -23区出身-25/05/20(火) 17:03:23
「哈哈 (はは) 、構わねえよ。むしろ、教えれなくて悪かったな。馴染みの奴しか来ねえから、初見の反応を忘れてたぜ」
【綺麗に腰を曲げて切々と謝罪するビーネの首筋を視界に収めながら、店主は飄々とした笑みを浮かべて手を横に振った】
【台詞からして、このような態度を取られるのは初めてではないのだろう】
「ふふっ、お姫さまみたいに抱えられたのは初めてだわ。ありがとうね、ビーネさん」
【先ほどまで白い躯体に支えられていた腰元へ、感慨深そうな面持ちで腕を回していたピピは、夢が叶った童女のような笑みとともに感謝を伝えると、再びカウンターへ顔を向けた】
「ところで、ズーシェン。調味の棚がどこに行ったかわかる?少し入り用なの」
「あー……多分、左奥から三番目だな。先んじて言っとくが、一部値上がったぞ」
「また?……しょうがないわね、血と違って入れてくれる人が少ないもの。アレは」
【家庭的な (というには一部、物騒な単語が混じっていたが) 会話を店主と交わして、ピピは奥へ引っ込んでいった】
【店主も接客を続ける必要は無いと思ったのか、またもや椅子の背にもたれると、揺れを止めたランプの鎖へ這わせるように紫煙を燻らせ始めた】
【ビーネが買うものを決めるまでは、見るだけに留めるつもりのようだ】
- 146刀好きの6級フィクサー25/05/20(火) 17:17:04
- 147アルカ工房職員25/05/20(火) 20:28:35
・・・あのー、何もないならこのまま監視しときますよ?
- 148「ビーネ」25/05/20(火) 22:15:17
(お許しの言葉をいただけたことで、ビーネは肩に力を無意識に入れながらも、ひとまず頭を上げる。)
(ピピの感謝を聞いて、反射的に開いた両手を小さく振り、否定と無念を示す。)
「...もっといいシチュエーションがあったろう。それなのに、初めてを奪ってしまうなんて...すごく罪なことをした気がする。」
(その直後ふと目に入ったピピの仕草一つからさえ、強く、強く色気を感じて、ビーネは素早く一つ目を棚へと向けて、歩き出す。)
「...金額と質が比例すると言ってたか...うーん...」
(真剣に、脳液の容器に顔をずいと近づけて吟味する。)
(数十分に及ぶ熟考の末に手に取ったものは...)
(下から3番目のグレードだった。)
「店主さん、これを買いたい。」
- 1496級フィクサー『ファルコ』25/05/20(火) 22:27:36
- 150アルカ工房職員25/05/20(火) 22:32:16
ではお気をつけて
- 151研究者『ルトネ』25/05/20(火) 22:57:24
「カッ!!」
〖閃光が辺り一面を包み込み、ねじれたちの視線を塞ぐ〗
『グゥゥウッ!!』『がぁ!!』
〖ねじれたちは眼を塞ぎながら網膜に焼き付けられた青い残光に向かって走りだし、ティーの迷彩はねじれを刺激することなく仲間を先導しながらそのまま移動に成功する〗
『そうだなぁ…とりあえず…』
『確保された幻想体、「シャムロックの少女」が一番楽かな?女の子みたいな見た目で、ドレスを羽織ってて片眼が陶器みたいに割れてる子!』
『だけど対応間違えると即死するらしいから気よつけてね!』
『あとは…たった一人の演奏者って言う幻想体がここにいるみたいだね、見た目は無数の音符で構成された頭を持ってる黒いタキシードの男性、手が異様にたくさんあるみたい』
『そしてどこからか降り注ぐライトに照らされたピアノに座りながら演奏を始めるみたい…』
『この子は非常に危険な存在だわ…何せWAWクラスだもの 対処は一苦労するでしょうね』
〖貴方たちはねじれが跋扈する研究室を抜け、一直線の廊下に出るだろう〗
『色々サポートしてほしいことあったら言ってね!』
- 152二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 23:04:04
このレスは削除されています
- 153??の三級フィクサーティー25/05/20(火) 23:04:52
- 154『バトゥ.ハイエ』25/05/20(火) 23:06:15
- 155茸剣のフィクサー25/05/20(火) 23:07:20
- 156刀好きの6級フィクサー25/05/20(火) 23:20:37
- 157『バトゥ.ハイエ』25/05/20(火) 23:31:00
『あぁ…わかってる』
『だけどあたしが死んだら…コドモドラゴンの世話頼んだからな。唯一残った家族なんだよ あんたの…そのミニって子みたいに…わかってくれる?』
〖弾丸を込め直し、眼帯を大きく手で塞ぎ〗
『んじゃ…始めましょ あたしの片目の傷も 癒えてきたから』
〖目は潰れているはずなのに、その片目からは青い光が〗
〖少し、漏れでていた〗
- 1588級フィクサー「ルヴナン」25/05/20(火) 23:32:28
- 159ピピ -23区出身-25/05/21(水) 00:03:32
「チー……7級か。2万5000眼だ、毎度あり」
【卓上に置かれた黄土色の瓶を慣れた手つきで引き寄せながら、もはや骨董品と言って差し支えないレジスターのボタンを弾く】
【それを終えると、途端に表示板が小気味好い音を立てて、ビーネの視線とちょうど合う位置にまで首を伸ばした】
【真っ黒い画面に鮮やかな紫色で先ほど述べられたのと同じ金額が無機質に表示され、何枚かの紙幣が引き出しに飲み込まれると同時に消えた】
「コレがすんだらデートかい?お客サン。熱を上げるのはいいが、オーバーヒートしないよう気をつけろよ」
【清算が終わるのと、簡素な紙袋へ丁重に仕舞われた脳液が、下卑た軽口とともに手渡されるのはほぼ同時だった】
【若く見える店主だが、今の椅子に座ってかなり長いのだろうということが推察できるほどに見事な手際であった】
- 160"料理人フィクサー25/05/21(水) 00:20:36
- 161「ビーネ」25/05/21(水) 20:34:58
「...高いな。どうして全身義体はこう...金がかかるんだろう。色々できることは増えたけど...にしてもだ。」
(ボヤきながら2万5000...5000眼の紙幣を財布をかっ開いて探してもなかったので、仕方なく5000眼を1万眼で払う。)
(お釣りとレシートを受け取り、財布に整理している最中。『デート』という言葉に反応して肩をビクッと跳ねさせ、慌てて開いた手を自らの胸の斜め前辺りに出して訂正する。)
「...仲睦まじげではあったろうけど...その...デートするような仲ではないよ。この店に案内してもらっただけだ。
ただまぁ、その、言葉の意味は知ってるんだし...
あんな綺麗な人とできるならしたいけどさ。」
(満更でもない、という様子を見せながら、金の整理を終わらせて、店を出て行こうとする。)
「...あ。」
(思い出したようにふとカウンターへ振り返り、一言店主へと要求した。)
「まだ案内の感謝を伝えてなかった。外で待ってると言っておいてくれ。」
- 162リウ協会北部7級フィクサー25/05/21(水) 21:01:13
- 1633級フィクサー イアン25/05/21(水) 21:14:45
- 164二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 21:16:10
- 1651級フィクサー「スサノオ」25/05/21(水) 21:16:48
- 166リウ協会北部7級フィクサー25/05/21(水) 21:23:50
- 167二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 21:27:32
- 168リウ協会北部7級フィクサー25/05/21(水) 21:40:57
- 169ピピ -23区出身-25/05/21(水) 21:54:56
【小さく窄めた口から丸を吹出し、軽く手を振って了承の意を示す。揺れる紫煙と磨り硝子の向こう側へ渡り、端に消えた背中の残影をぼーっと目で追っていると、いつのまにか視界の隅に小瓶が3本立っていた】
【背中を椅子へ預けたまま上へ目を向ければ、玉虫色に蠢く逆光を背負った影が、二つの艶やかな赤紫色の瞳を浮かばせているのが見えた】
「早かったなぁ、小姐 (お嬢) 。お連れサンは先で待ってるってよ」
「あら。それじゃあ、急ぎで頼める?店主サンの良いとこ見てみたいな〜」
「交给我吧 (おうさ)」
【気安い煽てに乗せられて、長い裾の中から紫紺に染まった鱗を乗せた10匹の小魚たちが顔を出す】
【机上に落とされた影の背後から差し込む極光をスポットライト代わりに浴びながら、魚たちは一糸乱れぬ動きでタイプを叩き、抱えた小瓶を次々と袋の口へ運び込んだ】
「相変わらずお見事ね〜。謝謝!はい、お駄賃」
「ん」
【見事なパフォーマンスへの称賛とともに受け取った紙幣を懐へ仕舞う振りをしつつ、レジスターの引き出しを開ける】
【そこで、預かったものとは別の言葉を拾っていたことを思い出した店主は、いそいそと向けられた背にそれを投げてやった】
「なぁ、さっきのお連れサン、イイ客になりそうだぜ。上手く誘えよ」
「えぇ、そうするわ」
【海底から浮かび上がるような心地で店を出る。この店は品揃えも値段も店主の質も確かだが、果ての見えない天井や、四方八方を囲む棚や、常にもくもく揺蕩っている煙のせいで、知らず知らずのうちに息が詰まることが唯一の欠点と言えた】
「待たせてごめんなさいね、ビーネさん。……お詫びと言っては何だけど、もう少しだけ案内を続けてもいいかしら?さっき、お姫様みたいな気分にさせてくれたお礼もしたいし……どう?」
【袋を抱えていない方の手を添えながら、蒼い瞳をまっすぐ見つめる】
【集音器が拾ってくれることを期待して、囁くような声で尋ねつつ、その瞳に自らの姿がすっかり収まるように伺いを立ててみせた】
- 170リウ協会北部7級フィクサー25/05/21(水) 22:13:18
いや〜
良いお買い物でした
…………コレからのタバコ代わりも手に入れましたし
コレは仕事が捗るかなぁ? - 171「ビーネ」25/05/21(水) 23:00:37
「大丈夫だ。俺が勝手に待ってるだけだし、人を待つのは苦じゃないから。」
(軽く会釈した後に、あなたの謝罪に、まずは謝るほどのことでもないと否定する。次に、その理由を、少し思い出に耽るような感じを含ませながら述べた。)
「...お詫びなんて...それは貴女の時間を取ってしまった俺の方こそするべっ_」
(先程のお姫様抱っこの件を出された瞬間、驚きと羞恥の混じった感情で、衝動的に大きく後ろにのけ反って、知恵熱で少しずつ暖まっていく頭を貴女から離そうとする。)
(しかし貴女の手が、それを止める。ただじっと、貴女の目に吸い込まれるように視線を止めるしかない。)
「...こkkr_@&/#/tl!rereee等で_断るの_...も失礼、か...」
「わわかっわわかkkkkh...言語モジュール再起動...100% 完了 わかった。行こう。」
- 172歪みきった廊下25/05/22(木) 00:03:30
- 173??の三級フィクサーティー25/05/22(木) 00:09:14
- 174『バトゥ.ハイエ』25/05/22(木) 00:10:16
『…なんだこれ、無茶苦茶酷い有り様だな…』
〖アジトの中、その光景はあまりにも惨いものだった〗
〖様々な内蔵が地面を伝い、無数の亡骸が辺り一面に広がっている…〗
〖空間構造もメチャクチャで、天井と床がぺちゃんこにつぶれた場所や、部屋を開けると建造物の集合体によって押し潰された人間の死体が、そして至るところに空間の改変に巻き込まれたであろう職員の分断された体が痛々しく放置されていた〗 - 175茸剣のフィクサー25/05/22(木) 00:13:33
- 176茸剣のフィクサー25/05/22(木) 00:16:13
『………死体回収しとくか』
【目についた死体を鎖で引っ張って自らの下(もと)へと引き摺り込んでいく】 - 177"料理人フィクサー25/05/22(木) 00:39:57
- 178ピピ -23区出身-25/05/22(木) 15:06:25
「ありがとう!じゃあ、先ずはこっちよ。近道があるの」
【緊張や照れをノイズとして滲ませながらも渡された了承の言葉に華やかな笑顔を返して、ピピは再び手を引きはじめる】
【彫刻が如く滑らかで冷ややかな掌を微熱が覆って、擬似的な人肌の温もりを与えた】
【十字路や三叉路に通りかかるたび、抱えた袋から器用に指だけを離して、どの道に何があるか、どんな特徴があるかを教える】
【例えば、掃除屋から逃げる時に使える裏道や、ターゲットを追い詰める時に役立つ袋小路、カニバリストと親密になる必要が出た時に有用な店の場所などをだ】
「お店の中だと、あすこの小道をまっすぐ行った所にあるミートパイ屋さんが特にオススメね。手頃な値段で格別に美味しいパイが食べれるから、お土産にもいいし」
【ただ人気な分、売り切れも早いから、買うなら朝から並ばないといけないけど】
【なんて、口先を小鳥の嘴のように尖らせながら、愚痴が混じったアドバイスをこぼしつつ、おっとりとした足取りで進んでいく】
【そうして最後は、最初に出会った大通りに辿り着いた】
【名残惜しいという思いをそれとなくかもしつつ、今まで取っていた手を小さく握り直して、はにかむような笑みを浮かべる】
「何だか、お詫びなのに楽しんじゃったわね。ごめんなさい。……プライベートでのデートは久しぶりだったから、つい。……あ、もちろん、そういう気分ってことよ?」
【握った手をハンカチのように見立て、口元とバラ色に染まった頬を隠しながら、くすくすと気恥ずかしさを秘めた微笑をこぼす】
【その姿は目の前の妖艶な女性を、あどけない少女だと錯覚させるほどに可憐だった】
- 179「ビーネ」25/05/22(木) 18:31:15
(言われるがまま、ついていく。握られた手の暖かみ、いくらか経験した上でなおそれはコンピュータの処理速度を上げ、熱を発生させるほど刺激的で、機械の、金属の手であるにも関わらず、それは照れている人の手のような温かみを貴女にも返すだろう。)
「地z_では...この辺_か。ピ_nを差しておこう。」
(ポーチからスマホを取り出して、度々反応しないタッチ操作に苛立ちを覚えながら、教えられた場所を記録していく。照れていることを自覚するとどうにも足捌きが悪くなるので、せめて認識しないよう、全力で己の身体から意識を背けた。)
「...ミートパイ、か。俺は食べれない身体だけど、売り切れまでに間に合って、もし買えたならぜひプレゼントとして贈りたいな。
...プレゼントする相手、あなたしか居ないけどさ。」
(己の孤独に少し肩を落としながら、ビーネは
おっとりとした足取りに合わせ、歩幅の関係で、
あなたより少し早めたくらいのペースで歩く。)
(大通りに出て、店に案内される前、ピピと出会った場所であることに気付く。)
(少し、ほんの少し慣れ始めていた、手を握られている感覚。再度手を握られただけで、初めて握られたように再度肩を跳ねさせて、一瞬目がブレてから正気を疑うような恥ずかしさいっぱいの目であなたを見る。)
(数秒経ってようやく落ち着いた頃、あなたの謝罪に返答した。)
「謝らなくていいよ。俺だって楽しかったし、何より23区にも色々いい場所があるんだって知れたし。」
(デートと言う言葉をあなたの口から聞いたその瞬間。ビーネの声帯が5回ほど再起動を繰り返す。)
「...でっ...dedddd____
デート...デートだったんだ、これ...」
(再確認するように、言い淀む感じをいくらか混ぜながら言葉を反芻する。手を繋いでいなければ、落ち着かない感情を押し留めきれずにそこらを歩き回りながら独り言を呟き続けていたろうか。)
(そして追撃の『そういう気分』という含みを持たせた言葉。交際経験はないにせよビーネは性知識と、『そういう』シチュエーションのことを知っていて、一体その言葉にどんな意味があるのか。純粋にデート気分だったのか?)
(思考を全力で加速させて、情報処理能力を置き去りにし_)
「________q。」
(とても小さな断末魔を上げて、ビーネは気絶して倒れ込んだのだった。)
- 180「ビーネ」25/05/22(木) 22:56:53
「...」
(数分後。真っ暗だったディスプレイに蒼い一つ目は瞬き、輝き出す。状況を把握するために、上体を起こして辺りを見回した。) - 181ピピ -23区出身-25/05/22(木) 23:52:07
「え、っ……あ、ちょっと!?」
【テレビの電源を消した時のような鳴き声をあげて、崩れ落ちるビーネの身体をすんでのところで支える。絡ませていた手を離さぬよう握りしめ、脱力した腰に腕を回して踏ん張る姿は社交ダンスの男役を彷彿とさせた】
【大道芸か何かかと思った通行人達が目を向けてくる。が、それらも全て片割れが義体だとわかるとすぐに興味を逸らして、各々が惹かれた店に入っていった】
【とりあえず、このまま (束の間とはいえど) 注目を浴び続けるのはマズい。早急に彼をどこかへ運ばなければ】
【モーテル……否、急用で隣から離れることを考えると家に置いた方が安心だろう。義体は食材にはならないが、金にはなるのだから】
「よいしょっ……!」
【服の下に刻んだ強化刺青の恩恵を活用し、全身義体を容易く横抱きにしながら、ピピは小さく笑みをこぼした】
「ふふっ……さっきとは正反対ね、王子さま?」
【クスクスと微笑ましげな笑いを奏でつつ、帰路に着く。足早に、されど起こさぬよう揺らさぬように、注意を払って】
ーーー
【数分後、意識を取り戻したビーネの目に入ったのは、見覚えのない天井だった】
【辺りを見回そうと薄ピンク色のシーツに手をつけながら上体を起こすと、額に添えられていた氷嚢袋が重い水音をたてて落ちる】
【頭上ではエアコンが熱を上げた身体を冷まそうと冷風を浴びせている】
【どうやら、あの後自分は誰かの寝室に運び込まれたらしかった。大小様々なアクセサリーをぶら下げたウォールポケットや、名称のわからない華やかな化粧道具を綺麗に並べた鏡台が、ここはお前の部屋ではないと声高に主張しているのがわかる】
「……あ、目が覚めたのね。気分はどう?急にシャットダウンしちゃったから、ちゃんと起きれるかしらって心配してたのよ」
【困惑していると、小さなノック音が数回響いき、代えの氷嚢袋を片手に携えた家主が顔を出した】
【白い人工照明を鮮やかな橙色の髪に被せ、甘さを帯びたチェリーピンクの瞳の上で細い眉を小さく八の字に曲げて、ピピは労るような言葉をビーネへかけた】
- 182「ビーネ」25/05/23(金) 18:46:43
(落ちた氷嚢を慌ててキャッチ、ここは何処だと
一抹の不安を解消するためと、首の可動チェックも含めて辺りを見回す。誰のものかもわからないシーツを濡らさないよう、両手で水を掬うように氷嚢を持ちながら。)
「...」
(ウォールポケットや鏡台を見て、少なくともこれは男の部屋ではないと理解した。)
(この家主に起きたことを伝えようと、ベッドから足を下ろして地につける。膝関節にパワーを集中し、ベッドを軋ませないよう、モーターの駆動音を少し強めて立ち上がる。)
「...?」
(ちょうどよく声が聞こえて、ビーネはその方向を向いた。)
(替えの氷嚢を持って、心配そうに眉を曲げてこちらを見るピピに、こちらも視線を返す。人口的な白い、家庭用の照明も相待って、あたかも同棲しているかのような雰囲気を感じ、ビーネは少しそわそわとし始める。)
「...元気だよ。人間の身体で例えたら6時間ぐっすり眠れたくらい。
心配させてすまない...そして看病してくれて、ありがとう。あのままなら、その、多分俺は脳以外の全部金に換えられてたろうな。」
(ジェスチャーとして体を動かし、特に問題のないことを示す。そしてジェスチャーの合間合間、無意識にチラチラとそちらの身体へ視線を送る。寝起きのせいで、意識して顔以外に目を向けないという配慮を忘れてしまっていた。)
- 183ピピ -23区出身-25/05/23(金) 21:56:09
「ふふ……そうね。そうして、何処かの食卓では、あなたの脳みそが綺麗に煮込まれた状態で置かれていたでしょうね」
【口惜しい】
【想像の住人たちが優雅に舌鼓を打つ姿を思い浮かべ、言いかけそうになった不満をすんでのところで飲み込む】
【どうやら、この短時間で自分は随分と彼を気に入ったようだ】
【最初にあの滑らかな殻を剥いて、中身を啜る特権を得るのは自分がいい】
【そんな欲望がとぐろを巻いて腹の奥底に鎮座している】
「本当、ここに連れてこれて良かったわ。本当のデートもまだなのに、お別れなんて寂しいもの」
【ゆっくりと傍まで歩み寄り、愛しむように頭を、次に頬に当たる部分を撫でる】
【まるで宝物が詰まった箱を抱える子どもか、我が子を胸元へ抱き寄せる親のように】
【しかし、その瞳に込められているのは色欲と見紛うほどに煮込まれた食欲だ】
【……もちろん、気取られぬよう、伏せて隠してはいるけれど】
「……もう暗くなっちゃったけど、どうする?帰るなら、また案内するわよ。道、わからないでしょう?」
【小首を傾げ、すっかり元の色を取り戻した瞳にビーネを収めながら問いかける】
【どちらでも構わない。強いていうなら、一緒に入れる時間が伸びる方が嬉しいが】
- 184『盲目的に求めねじれた者』25/05/23(金) 22:11:52
- 185研究者『ルトネ』25/05/23(金) 23:06:47
- 186??の三級フィクサーティー25/05/23(金) 23:14:20
- 1878級フィクサー「ルヴナン」25/05/23(金) 23:19:59
- 188『盲目的に求めねじれた者』25/05/23(金) 23:49:59
『っ!!!?』
〖一瞬、真っ赤な色が視界を包み込んだと思った瞬間〗
「ッドガンッ!!!!」
〖と一斉に焼夷手榴弾が炸裂し、大量のねじれが焼け死んでいく…真っ赤な炎は追いかけてくるねじれ達の壁となって立ちふさがり、彼らは追跡をやめるだろう〗
- 189「ビーネ」25/05/24(土) 00:04:15
「...冗談じゃないよ。まだ死にたくない。」
(人が目を閉じてため息を吐くように、少し俯きながら一瞬カメラをオフにする。)
(次、カメラをオンにして、ディスプレイに光が一点灯り、視界が広がった時。)
(貴女の顔が40cm以内まで近くに来ていて、ビーネは慌てて、逃げるように後退りしようと脚を後ろへ運ぶ。
しかし後ろは壁であった。逃げ場は、なく。)
(甘い声を集音器が、1つの音符を残すことなく回収し、脳から快楽物質が分泌されるのを感じる。)
(細く軟い手指が、滑らかな金属面を撫で回し、一つ一つの接触が鮮明に感じられて、たった数コンマ離れるだけでもどかしい。)
(優しい声、優しい手つき。どこかこそばゆい。)
「...本当の、デート...」
(どこまでも色っぽいあなたに魅了されて、ただ言葉を反芻することしか、今、できやしない。)
(貴女が私を撫でる手が頬に来たところで己の手を重ねて、今の位置で固定する。いつでも貴女が抜け出せるように、頬と手との間で隙間が空いていた。)
「...」
(泊まるか、否か。数秒の沈黙の後に回答する。)
「...飛んで帰れるよ。だから今日は...朝までここにいる。」
(瞳をじっと見つめていたからこそ、ビーネはその色、込められた感情の変化に気付いた。)
(先ほどまでが、やけに熱っぽかったと。)
- 190ピピ -23区出身-25/05/24(土) 09:45:01
「やった。それじゃあ、今日は一緒に寝ましょうね」
【クスクスと無邪気な微笑を浮かべながら、被された手をきゅっと握り、そのまま甲へ口づける。チュッ、と軽快なリップ音が青みがかった室内で火花のように響いた】
【永遠のような一瞬が過ぎて、絡まっていた指先が解かれる。二つの氷嚢袋を小脇に抱えて、扉の隙間から出ていく直前、振り返って彼を見やった】
「好きに過ごしてちょうだいね。私はリビングにいるから、いつでも来て」
【遠慮を拭う意図を込めた言葉と笑みを送り、ピピはLEDの電球色が満ちる廊下の奥へと消えていった】
【やがて向こう側から、鍋を火にかけ、ことことと何かを煮込む音が聞こえてくる】
【柔らかい日常の音楽に耳をくすぐられながら再び周りを見渡せば、小さな本棚が目に入るだろう。料理本に、最新のファッション雑誌、ジャンルがバラバラな小説が適当に数冊、丁寧に収められている】
【探せば好みの話が見つかるかもしれない】
【もちろん、リビングへ向かって、彼女の日常に溶け込んでみるのも良いだろう】
- 191リウ協会北部7級フィクサー25/05/24(土) 15:51:27
この掲示板って特色も見ているんだよね?
赤い視線とか紫の涙は知ってるけど
それ以外の特色ってどんなのが居るんだろう - 192二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 16:50:30
- 193「ビーネ」25/05/24(土) 18:14:26
「,..そ_iね、か。ちやnと寝eeるかa...」
(一緒に寝る、と誘われて、またもや発音が不安定になりながらも、正常にシャットダウンできるかという不安を見せて了承を示す。)
(唐突に自分の手を動かされて、ただぼんやりと、己の手を目で追い続ける。)
(そして、貴女の眼前まで運ばれて_)
(静かに唇が張り付いたことが、瞬間的にわかった。
それは実際ごく僅かな時間でありながら、接触した瞬間の柔さ、音、熱までもが脳までただ0.1秒も経たずに届き、抑制したはずの『欲』、そしてそれを満たせるだけのカタルシスが脳に満ちる。)
「...ん...っ...」
(くぐもった甘い声が偶然にも正確に出力された。リップ音の終わりが口付けの終わりを、視覚情報より先にビーネに伝える。)
(貴女が口を離したその頃に、ビーネは少し、指先や腰を震わせていた。抑え切れない快楽を感じて痙攣するのを無理矢理押さえ込もうとしているのがわかるだろう。)
「...」
(歩いて、部屋から出ようとする貴女を、変わらぬ無機質な視線で見上げる。未だピクピクと口付けを引き摺る手指を、もう片方の手で物理的に抑え込みながら。)
「わ...かっ、た。ありがと_」
(廊下の奥に行く貴女から目を離し、リラックスするように壁にもたれかかりながらその場に座り込む。)
「...」
(立ち上がり、歩く。向かう先は本棚。料理本の表紙に指をかけてそっと引き出し、出てきた前後の面を掴んで全体を引き抜く。)
「料理、か。」
(コトコト煮詰まる鍋の音。久しく、近所の家のものを除いて聞こえなかった音だった。事務所にいたのは、全て全身義体だったから。)
(食欲がある訳ではない。ただ彼女を知るためだけに、芸術作品を見るような感覚で料理の世界を覗いてみようと、人差し指と親指で慎重にページをめくった。)
- 194二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 19:28:39
- 195ピピ -23区出身-25/05/24(土) 20:21:32
【ラジオから流れるご機嫌なリズムに合わせて腕を振るう。ソーセージと一緒にトトトトンと音符を刻み、くつくつ歌う鍋にとぽん、一回し】
【既に引き出されていた野菜の旨みが溢れる肉汁とダンスを踊る。ときおり、ごろごろとざく切りにしたポテトやオニオンが息継ぎをするように顔を出した】
(あとは、これで15分待って……そういえば、義体ってお風呂はどうするのかしら)
【蓋を閉じて、終わるまでに机周りを片付けようかとしたあたりで、一つ気掛かりが湧いた】
【ショートする恐れがある以上、まさか漬けるわけにはいくまい。専用機器がいるのだろうか。全自動体拭き機みたいな】
「ねえ、ビーネさん。あなた、お風呂って入……あら、料理?」
【エプロン姿のまま尋ねに来てみれば、なんとも可愛らしい光景を見ることができた】
【バレリーナがピンクのシーツが広がるベッドに腰掛けて、小首を傾けて本を読んでいる。しかも料理本】
【これがファッション雑誌ならあざといし、小説なら高尚だが、料理本は親しみが湧く】
「何か気になった料理はある?ここは……ああ、ストロガノフのページね」
【自分が好きなものに興味を持ってくれているのが嬉しくて、本来の目的も忘れて近寄った。指先をかけ、顔を近づけて覗き込む】
【キラキラと華やかに輝くチェリーピンクの瞳が、ディスプレイに映り込んだ】
- 196「ビーネ」25/05/24(土) 21:40:28
(貴女の声が聞こえて、ビーネは一度顔を上げて貴女の顔を見る。どこか嬉しそうな笑顔を浮かべているのが見えて、やはりこれは貴女の好きなことであるのだと、ビーネも少し喜びで声のトーンを上げた。)
「ああ。料理する音が聞こえたから、貴女の好きなものなのだろうなと思って興味を持ったんだ。俺は義体だから食べられないけど...でも、見た目で良いものかどうかはわかるから、美術品を見てる気分、かな。」
(そう言いながら、ビーネは再度ページに視線を戻す。)
「ストロガノフ...なんだか、ハヤシライスと少し似てる気がする。煮込み料理なのか。今貴女が作ってるものなのか?」
(疑問符を浮かべながら製法についての文章を読み進めようと思い、一番上の文から読もうと視線を上に上げた時。貴女の瞳が映り込む。それはまるでカットされた宝石のようで、しかし、生き物特有の、魂の輝きともいうべきキラキラとした何かが籠っていて。レシピが気になっていたはずなのに、気付けばぼやっとただ貴女の綺麗な瞳を見つめていた。)
- 197??の三級フィクサーティー25/05/24(土) 21:41:26
EGOで場所分かったりしないかな?
【水袋を突く】 - 198幻想体『たった一人の演奏者』25/05/24(土) 22:12:47
『さぁそのまま進んで…なにが出るか、わかんないけど』
〖歪んだ廊下は虎視眈々と、強い紅の香りと共に広がっている〗
〖物音はせず、とても静かな凄惨な場しか残されていないが、どれもこれも真新しい亡き殻。〗
〖死する要因はまだ近くにおり、そして次の瞬間その被害者になってしまうかも知れないと言う恐怖がひっそりと汗となって…〗
「ポチャンッ…」
〖と、水の音が響いた。明らかに、水溜まりに水滴が落ちるような高音が。あなた達の落とした汗とは、一切関係のないのに〗
「ポチャンッ…トン、ポチャンッ…トン、」
〖奥から響く水滴は、奇妙な音色と共にやって来ていた。〗
〖誰かが、暗がりのライトをかざし、廊下の奥を照らそうとしてみる〗
「ッ!ドォンッッ!!」
〖すると、おもいっきり鍵盤を叩きつけるような音が響き渡り、がらがらとマネキンが動くような快音が、耳に届いた〗
「ギギッギッ……ギギッ」
〖…廊下の奥は、深い紅で彩られていた〗
〖地面は真っ赤な血の池に溢れ、あちらこちらから首を音符の記号によってへし折られた人間の死体がぶらぶらと中に浮かび、その血の池に血の雨を振り落とす〗
「ギギッ…ギギッ…ギギッ…パッ!!」
〖…そして不自然に、突如としてスポットライトによって小さく廊下に光源がもたらされ、その中心に、肉で作られたグランドピアノが、ポツリとおかれている〗
「ドゥ…レェ…ミィ…」
〖天井から、一本の腕が、ピアノ府番を押し音色を押すと〗
『バサバサバサッ!!』
〖無数の腕が天井から現れ、一斉にバタバタと府番に落下にしていき、ピアノの雑音が一つのメロディとなって耳をつんざく〗
〖そして最後に、バサリッと音を立て、スーツを着たマネキンのような胴体と真っ白な頭を持った存在が、府番に落ちると〗
『キュキュッ…ギッギッギッキッ…』
〖それはゆっくりと姿勢を整え、ピアノを引く伴奏者のような耐性に代わり〗
『…ギィ…』
〖首を180度回転させ、そのがらんどうに空いた穴から、君たちを除き混んでいた〗 - 199幻想体『たった一人の演奏者』25/05/24(土) 22:26:25
『……ドゥンッ!!!ッ___/ ̄ ̄\__/\/ ̄\_ッ♪』
〖貴方たちに首を回したまま、全ての腕を使いながらピアノの伴奏が始まりガタガタと首を震わせながらメロディを刻み続け〗
「ッ♪ッ🎵ッ🎶」
〖引いたメロディに会わせるように、次々と無数の音符が実態をもって浮かび上がりはじめ〗
『ッ!!危ない!今すぐ防御体制を取って!!』
〖ルトネのつんざくような声が、貴方たちに危機を伝えた瞬間〗
「「ッッッツ♪?!」」
〖一つの手が空に浮かんだ音符を弾き飛ばした瞬間、音符が高速で部屋全体を走り抜け、それに連載するように一斉に音符が廊下を埋め尽くすほどの符号の渦が広がり、壁も、死体も、何もかもを引き潰していく〗
- 200刀好きの6級フィクサー25/05/24(土) 22:31:34