シチュくれたら書く奴

  • 1一般通過弟(?)25/05/16(金) 19:54:09
  • 2二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 19:56:26

    dice1d16=3 (3)

    の淫紋シール貼るシチュで(無茶振りだったらごめんね)


    1 奴隷2精神融解3器4伝達5吸引6欲情

    7高潮8艶美9自虐10統計11被虐12妖艶

    13苦痛14発光15孤独16改鼠

  • 3一般通過弟(?)25/05/16(金) 19:58:06

    >>2


    想定してなかった自体につきアイドルを決めます

    dice1d14=5 (5)

  • 4二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 20:01:03

    >>3

    無茶振り申し訳ないっす💦

    無理があったらスルーしてください

  • 5二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 20:05:17

    ガラス細工みたいなFragile pussy(器)きちゃ

  • 6一般通過弟(?)25/05/16(金) 20:11:24

    葛城さんと交際を始め、同棲し始めてはや二年。お互いに気恥しさや違和感などは感じなくなり、今や葛城さんの要望で月に一回くらいの頻度で一緒にお風呂に入るようになっている。

    「……せ、センパイ? 」
    「はい、何でしょうか」
    「な、なんで私のお腹をずっと見てくるんです……? 」
    「その下腹部についてる'それ'は一体……? 」
    「これはえっと……その。い、淫紋しーる……です。酔った清夏ちゃんに貼られちゃって……それから取れなくなっちゃったんです」

    そして今日もその一緒にお風呂に入る日で、お互いにいざこれから服を脱ぎ入ろう、という所でひとつ、葛城さんのお腹辺りにピンクの紋章がついてあるのが目に入ってきた。……見間違い、ではなかったか。やっぱり淫紋だったか。

    「それは……確か、'器'と呼ばれるものでしたよね。念の為に確認をしておきますが、何か体に異変などは? 」
    「少しだけ……体が、重いような気がします。あと少し、息苦しいというか……」
    「……なるほど。葛城さん、予定変更です。軽くシャワーを浴びる程度にしておきましょう」
    「……へっ? あ、あの……センパイ? 」
    「担当アイドルのコンディションに支障をきたすのはこちらとしても困ります。ですからしょうがない事です。覚悟してください、葛城さん。俺も……ここずっと、溜まりに溜まってきたものがあるので、恐らく止まれません」
    「……優しくお願いします、ね」

  • 7一般通過弟(?)25/05/16(金) 20:11:42

    >>4


    こんな感じでどうでしょうか

  • 8二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 20:13:44

    >>7

    ありがとうございます!!🙇

  • 9一般通過弟(?)25/05/16(金) 20:14:29

    一応補足を入れておきますと、R18系統をなるべく避けるように言ったのは主がrを書いた経験が本っ当にないから、というだけで別に生理的に受け付けないとかそう言った訳ではございません

  • 10一般通過弟(?)25/05/16(金) 20:17:03

    もうひとつ補足を入れておきます。
    今回のように男女でなければ成立しない場合は強制的にPドルにさせていただきます

  • 11二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 20:30:16

    他のクラスの子が千奈の事を悪く言っててかなり怒ってる手毬が見たいです

  • 12一般通過弟(?)25/05/16(金) 20:48:05

    >>11


    はぁ……居残りがあったせいで、千奈とお昼を食べる約束してたのにもうこんな時間になっちゃった。

    早く、早く千奈に会いたい……。


    『倉本ちゃんって本当に実力ないよね。確かコネ入学なんでしょ? ……ほんっと、困るよね』

    『ね。実力だけで来た私たちに比べて実力もないのに……早く辞めてくれないかな』


    早歩きで廊下を渡って数分。ふと、そんな会話が聞こえてきた。……千奈の悪口、だよね……。なんで?

    千奈、あんなにもいい子なのに。ちょっと……許せないかも。


    「千奈が実力ないって? ふふ、それわかる。正直実力なんて皆無で。ここに来たことが間違いとすら思うくらい」

    「つ、月村さん!? ってえ? 」

    「倉本ちゃんの事は月村さんが見てたからやっぱりわかるよね。ほんと、早く辞めて欲しい。月村さんも、そう思うでしょ? 」

    「うん、とてもそう思う。……あなた達が、早く辞めないかなって」

    「……は? 」

    「とっくに分かってることでしょ。千奈の魅力は実力なんかじゃなくて。溢れ出る愛嬌、人当たりの良さ、どれだけ挫けてもめげずに必死に努力する姿ってことくらい。それがわからずに邪魔だとか早く消えて欲しいとか思うなら、だいぶ目腐ってると思うよ」

    「はぁ……急に何? 」

    「だから……あなた達はアイドルに向いていない、千奈よりも格下だって言ってるんだよ。千奈は自分の実力を把握してる。だからこそ、努力をとにかく詰んでる。だからこそ、めげない。あの子は、一度たりとも自分の実力を過信したことなんてないよ。だから『実力だけで来た』だとか『実力がない』だとかそんな風に自分の事を過信するんだったら、まずは千奈以上の成果を出してからにしなよ。まぁ、あなた達には無理なんだろうけど。それじゃあ私行くから」


    ……うぅ。ついカッとなって言い過ぎちゃった。大丈夫かなぁ? 千奈に何か迷惑かかったりしないかなぁ?

    どうしよう、千奈に見られてたら。私……怖がられちゃう?


    「……お久しぶりですわね。あんなに熱くなってる月村さんは」

    「……聞いてた? 」

    「申し訳ありませんが、全部聞かせてもらいましたわ。……ありがとうございます、月村さん。私の為に、あんなにも怒ってくれて」

    「もちろん怒るよ……千奈は私の大切な彼女、なんだから」

    「ふふ……私ったら、とっても愛されてますわね」

  • 13二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 21:19:23

    いつものトレーニングで疲弊した千奈と膝枕してあげる手毬、そして私もしてと駄々をこねる広。

  • 14一般通過弟(?)25/05/16(金) 21:42:56

    >>13


    「お疲れ、千奈。……大丈夫? 」

    「凄い……疲れましたわぁ。月村さん、いつものやつをお願いしてもよろしいでしょうか」

    「いいよ。ご褒美あげる」

    「ありがとうございますわ」


    ここ最近、千奈と一緒にトレーニングをする機会が増えて、その度疲れた千奈を癒す為に、私は千奈に膝枕をしてあげてる。千奈は、私の事を本当に理解してくれてる。思ってることとは真反対のことを言っちゃうことも、私が千奈を好きなことも。だからなのか、千奈の前では素直でいられる。


    「うふふ……とーっても、気持ちいいですわ」

    「なら良かった。また頑張ったら、やってあげるよ」

    「よーっし、やる気もりもり! ですわ! 」

    「ふふっ、何それ」


    ……気になる事が一つ。


    「広……何してるの? 地面に横たわって」

    「手毬。わたしもして、膝枕」

    「……やだ」


    それは、さっきからずっと地面に横たわって私と千奈を眺めてる広。羨ましそうな目でじーっとこっちを見つめてきてた。……ちょっと、恥ずかしいんだけど。


    「なんで。千奈にはしてる癖に」

    「千奈は……特別だから。広にはしないから」

    「やって」

    「やだ」

    「手毬。手毬が膝枕してくれない限り、私はここを動かない、よ」

  • 15一般通過弟(?)25/05/16(金) 21:46:12

    >>13

    >>14


    「はぁ……ていうかさ、そんな時間あればレッスンしなよ。そんな事してても時間の無駄だってわかんないの? っていうかさ。まだ疲れてる千奈ならともかく、なんで全く疲れてない広にしてあげなくちゃいけないわけ? 」

    「正論言われた。……でも、絶対に動かない。して欲しいから。……して」

    「やだ」

    「手毬」

    「絶対にしないから」

    「……月村さん。してあげてくれませんか? 」

    「えっ」

    「千奈……!! 」

    「是非とも篠澤さんにも、月村さんのお膝の心地良さを味わってもらいたいのです! 」


    必死にしないと言い張る私と、折れずにずっとしてと言い張ってる広。そんなやり取りを続けること数分、ついに千奈がしてあげて欲しいと口を開いた。……本当は千奈以外にはしたくないのになぁ。


    「千奈が言うなら……はぁ、特別だよ。やったら、レッスン頑張る事。それから一回だけだから。もう二度としないから」

    「ふふ。手毬のそういうとこ、好き」

    「……私はあなたのこと嫌い」

    「それじゃあ……失礼します」

    「どうですか、篠澤さん! とーっても、心地良いでしょう? 」

    「うん……すごい。このまま、眠れる」

    「寝たら叩き起こすから。はい終わり、早くレッスンして」

    「約束した……からしょうがない。けどもし私が大きな成果を出したら、その時はもっかいやって」

    「……その時がきたらね」

  • 16一般通過弟(?)25/05/16(金) 21:46:57

    >>14

    >>15


    手毬がわりと解釈違いになってるかもしれないですが暖かい目でお許しください

  • 17二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 03:18:49

    美鈴を起こしに来たはずがつい自分も隣で寝ちゃう佑芽お願いします

  • 18二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 07:32:24

    syngup!がレッスン中に骨折した広をお見舞いに行って、泣き始める広を慰める話

  • 19一般通過弟(?)25/05/17(土) 11:31:56

    >>17


    「あっ! こんな所にいた! 」


    も~……なんで美鈴ちゃんはいつもお昼寝しちゃうのかなぁ。こんな……茶道室なんて場所で。しかも最近はあたし対策で毎日香水変えて来てるから見つけるの大変だしぃ……


    「み~す~ず~ちゃんっ」

    「ん……まぁ、おはようございます佑芽さん。見つかってしまいましたね」

    「大変だったんだからね、見つけるの! 」

    「それは……すいません。佑芽さん、私を見つけるのにだいぶ疲れたことでしょう。丁度今日は快晴で、ここから暖かな日差しも入ってきます。……ですから、宜しければ一緒にお昼寝でもいかがです? とりあえず、ここに座ってみてください」

    「絶対寝ないからね! ……よいしょっと」


    あ、凄い。ほんとだ。ここ、とっても暖かい。すごーい、とっても気持ちいいなぁ。……美鈴ちゃんの気持ちもわかる、かも。ここなら凄い寝れちゃいそう。


    「ふぁ~……」

    「あら? 佑芽さん、もしかして昨日あまり眠れませんでしたか? 」

    「えへへ……ちょっと漫画読みすぎちゃって。朝少しお姉ちゃんに怒られちゃった……ってわわっ、何するの美鈴ちゃん! 」


    急に、美鈴ちゃんがとんとんと優しく背中を叩き始めてきた。……あぁ、懐かしいなぁ。そういえば幼稚園の頃に寝てる時お姉ちゃんがやってくれたっけ。こうすると気持ちよく眠れる、とか。……美鈴ちゃん、優しいなぁ。


    「すぅ……」

    「……本当に、珍しいですね。それじゃあ私も改めて……ゆっくり、寝ましょうか。肩、お借りしますね」

  • 20一般通過弟(?)25/05/17(土) 13:33:12

    >>18


    私たち三人との合同レッスンの最中。燐羽と広が思い切りぶつかってしまい、広が骨折した。今まで倒れることは何回もあった。けど骨折する事は初めてだった。


    「篠澤さん、大丈夫ですか? 」

    「あ……来てくれたんだ」

    「聞いたわよ。足、骨折したんでしょ? 」

    「広、大丈夫? 」

    「……うん。大丈夫だ、よ。ただ、1ヶ月は動けないみたい」

    「ごめんなさい、広。私がぶつかったせいで大きな怪我をさせてしまったわ」

    「謝らないで。燐羽は何も悪くない、から」


    ……あれ。もしかして広、泣きそう? 珍しいな。広がこんなにも泣きそうになるなんて。やっぱり……広でも辛いよね。たくさん、長い間動けなくなっちゃうんだもん


    「……広? 」

    「ごめん。……なんでだろ」

    「そういえば……はい。篠澤さん、お見舞いの品を持ってきましたよ」

    「美鈴……ありがと」

    「ねえ広。……辛い? 涙、出てるよ? 」

    「わかんない」

    「そ。じゃあそうね……美鈴の奴でも食べてゆっくり気持ちを落ち着けなさい。どうせ明日にもいつも通りに戻ってるでしょ。行くわよ、二人とも。今は……一人にさせてあげましょ」

    「はい、そうですね」

    「また明日、来るから。ばいばい、広」

  • 21二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 13:42:47

    ありがとうございます。折角なので、前スレで叶わなかった燐羽と広の夫婦生活をお願いします…

  • 22二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 13:48:20

    Pの肩を勝手に借りて昼寝をする美鈴をお願いします

  • 23一般通過弟(?)25/05/17(土) 14:29:19

    >>21


    少し、前の夢を見ていた。私と燐羽が付き合って……そして、結婚する夢を。どこか変で、でもとても幸せ。


    「あ、起きた。……もう、寝すぎよ」

    「ごめん。……変な夢、見てた。変だけど……どこか幸せな夢」

    「ま、私もあなたの可愛い寝顔を沢山見れたしいいのだけれど」

    「……恥ずかしい」

    「あなたが可愛いのが悪いのよ」


    朝、目を覚ます。そうするといつも目の前に、目と鼻の先に、燐羽がいる。この現実だって、言葉にできないくらいの幸せ。


    「燐羽。……目、覚まして」

    「はいはい。……ほら」

    「んっ……」


    燐羽はいつも私に、おはようのキスをしてくれる。目覚ましになるから、って。……何度やっても、燐羽とのキスは飽きない。いつもいつも、頭が蕩けて真っ白になる。改めて思う。燐羽以外、何もいらないって。私には今この幸せがあるから。


    「……そんなに見つめないで頂戴。ほら、ご飯食べるわよ」

    「うん」


    ……ふふ。毎度の事ながら燐羽もし終わったあとは照れていて、その顔が真っ赤になっていてとても可愛らしい。私の……自慢の、旦那さん。


    「……ね、燐羽」

    「何? 」

    「ありがとう」

    「何が? 」

    「燐羽のおかげで、毎日が楽しい。……私は、燐羽のおかげで世界一幸せな女」

    「……そう。残念だけどそれは違うわ、広。世界一幸せな女は……私だもの」

  • 24一般通過弟(?)25/05/17(土) 15:03:23

    >>22


    「……まぁ。あなたがお昼寝なんて、珍しいですね」


    珍しい事もあるものですね。少し遅れて教室に来たら、プロデューサーがソファに座って寝ていました。……彼の寝顔って、こんなに可愛いものだったんですね。


    「いつもいつも、私のために沢山……ありがとうございます、プロデューサー。今だから言いますけど……あなたとなら、少しくらい走るのも悪くは無い、そう思ってます」


    それにしても……本当に、子供みたいですね。いっぱいお世話したくなっちゃいます。沢山お世話して、それで……私がいないとダメなくらいにしてあげたいです。


    「ふぁ……。あなたを見ていると眠たくなってきます。ですから私もほんの少しばかり寝ることにします。あなたが悪いのですから、文句は言わないでくださいね? 枕は……そうですね、あなたの肩で」

  • 25一般通過弟(?)25/05/17(土) 15:51:06
  • 26二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 15:59:49

    佑芽に触られてあられもない声出しちゃう美鈴がビビッと来たので…あのまま佑芽に全身撫で回されて悶える美鈴をどうかどうかっ

  • 27二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 17:05:25

    死ネタがOKなら、補習組が仲良く街を歩いていたら後ろから突然、通り魔が千奈に向かって刃物を刺してきた。それに気づいた佑芽が庇ったが胸を刺され倒れる。その後亡くなり鬱状態になった2人は二度と笑うことはなくなった

  • 28二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 17:20:22
  • 29二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 17:26:46

    美鈴を探しに来た手毬が美鈴と一緒に寝てしまい。手毬の目が覚めると美鈴に膝枕されてたって感じのSSが欲しいです。

  • 30一般通過弟(?)25/05/17(土) 17:50:33

    >>26


    「あたし知ってるんだからね! 美鈴ちゃんがすっごく運動が得意なこと! 」

    「まあ、何のことでしょう? 毎日レッスンをサボってばっかの私が……そんな訳ないでしょう? 」

    「またまた~。あたしの手は誤魔化せないんだからね~。ほらっ、イイ筋肉してる♪」

    「きゃっ! も、もう……佑芽さん!? 」

    「ほら、お腹だってイイ感じに引き締まってるし」

    「ひゃっ!? 」

    「足だってあたし達にも負けないくらいの筋肉がついてる」

    「っ……!! 」


    耐え……なければ。凄いくすぐったいですし……変な感じもしますけれど。なんとか、声だけは抑えないと……。


    「佑芽さん、やめっ……」

    「この太ももとか! 」

    「ひゃっ! 」


    な、何でしょう……この感じ。本当にすごい変な感じがします。くすぐったい……とかではなく。


    「お、怒りますよ!? 」

    「は、は、破廉恥ですわ! 花海さん!! 」

    「あっごめん! つい……」

    「私ももっと美鈴の身体見たいかも」

    「し、篠澤さんまで!! 」

    「よーっし、じゃあ……今度たっくさん美鈴ちゃんの体触らせてね! そのぶん沢山寝てていいから! 」

    「……はい」


    ……あれ? なんで今私は、はい、と返事をしたのでしょう

  • 31一般通過弟(?)25/05/17(土) 18:03:03

    >>27


    「えへへ、いーっぱい漫画買っちゃった! 」

    「花海さんからオススメしていただいた恋愛漫画、楽しみですわ~!! 」

    「たまにはこうやって買い物するのも悪くない、ね」


    今日はみんなで本屋さんに買い物をしに来た。佑芽が色んな本をおすすめしてくれた。……そしてわかった。佑芽は、意外とむっつりなんだって。私も一冊オススメしてもらった。から、帰ったら読もう……かな。


    なんて事を考えながら歩いていた時。男が、前から走ってくる。狙いは……千奈!?


    「きゃっ! 通り魔! 通り魔よ!! 」

    「っ! 千奈ちゃんっ!! 危ない!! 」

    「きゃっ!? 花海、さ……ん……」

    「え……う、め? 」


    数秒の事だった。佑芽が千奈を思い切り押して……刺された。……何が起こっているのか、分からない。佑芽が、刺された? ……佑芽が、刺された?


    「っ……は、花海さん!? しっかりしてくださいませ!! 花海さん!! はなみさん!! 」

    「千奈、落ち着いて。あそこの人が今救急に通報してくれてる。だから私達は、応急措置をしよう。大丈夫、私の指示に従って」


    ……こういう時こそまずは冷静になるべき。大丈夫。佑芽はまだ死んだ訳じゃない。救える。……大丈夫、大丈夫。



    それから、私達が応急措置をしてから、十分ほどたった時。救急がやってきた。すぐに佑芽は搬送され、目を覚まさないまま一日が過ぎた。そして翌日。……性格には、夜明け頃。

    「ご臨終です」

    「……は? 」


    ──佑芽が、死んだ。……遅かった。確かに佑芽は、死ぬほうが稀なくらいの状況、そう言われていた。……でも、死んだ。嗚呼。あぁ……。


    私のせいだ。私が佑芽を、大事な友達を、殺したんだ。

  • 32一般通過弟(?)25/05/17(土) 18:20:30

    >>27

    >>31


    「……ち「嘘つき」」

    「嘘だったじゃないですか。……篠澤さん言ってましたわよね、大丈夫だ、って。花海さんは助かるって。全部、全部嘘だったじゃないですか!! 私、ちゃんと間違いなく篠澤さんの指示に従いましたわ! でも……でも、結局花海さんは死にましたわ! 私……本気で信じてたのに!! 」

    「違う、措置に間違いがあったり措置が遅かったわけじゃない! 先生も言ってたよ、死ぬほうがごく稀な状態だって」

    「……少し、頭を冷やしてきますわ。どうか、ほっといてくださいまし」

    「うん……そう、だね。ごめん、千奈。全部全部……私のせい、だね。私は……最低の嘘つき、だよ」

    「っ! ちがっ! 」

    「……ごめん、千奈」


    病室を出てすぐのこと。初めて、千奈が私に向けて大きな怒声を上げた。何もかもが初めてだった。こんな千奈も、恨みの篭った目も。……見たくない、こんな千奈は。だから、早く去ろう。


    ……それから1ヶ月後。メンタルケアという名目で色々診察され、結果は私も、千奈も、鬱病。……二度と笑うことが出来ないそう。……笑えない、なら。アイドルなんて、やる意味ないよね。可愛くなれないなら。




    「アイドル科から普通科に転入してきました。篠澤広です。よろしくお願いします」

  • 33一般通過弟(?)25/05/17(土) 18:34:57

    「また……一年間お願いしますわ、篠澤さん」

  • 34一般通過弟(?)25/05/17(土) 20:12:02

    >>29


    「……こんな所にいたんだ」


    プロデューサーのおかげで、美鈴とまた一緒にいられるようになった。そして……また美鈴を探して起こす毎日が始まった。今日は、グラウンドに生えてる大樹の下。木にもたれかかって、とても気持ちよさそうに寝てる。


    「美鈴、起きて」

    「ん……まりちゃん……」

    「きゃっ!? 」


    そっと、美鈴を揺する。これで起きないのはわかってる……けど、もしかしたらがあるかもしれないと思って揺すってみる。案の定ダメだった。それどころか……私を、抱き枕にしてきた。


    「くっ……離して」

    「すぅ……」


    全く離してくれない。……ダメだ、私も眠くなってきた。全く力が入んないや。……まぁ、いっか。今日はもうレッスンも自主レッスンも、無いし。たまには美鈴と一緒に寝たって……いいよね。



    「……あ、起きましたね」

    「んぅ……ふぇっ!? み、美鈴!? 」

    「あら、逃げられてしまいました。折角まりちゃんが可愛く寝てたので膝枕してあげてたというのに」


    どのくらい寝たか分からないけど、目を覚ましたら何故か美鈴が私を覗き込んできて、それで美鈴に膝枕をされていることに気がつく。咄嗟に飛び起きると、美鈴が少しだけ寂しそうな顔をする。……ちょっと、恥ずかしい。


    「まりちゃん幸せそうでしたよ。……よだれまで垂らしちゃって」

    「えっうそ……ご、ごめん」

    「全然構いませんよ。何より……あなたと眠れたのが嬉しいので」

    「あ、あっそ! まぁ美鈴がどうしてもって言うなら……これから先も、たまになら一緒に寝てあげてもいいけど」

    「では……どうしても、まりちゃんと寝たいです」

    「……また、今度ね」

  • 35一般通過弟(?)25/05/17(土) 20:14:52

    >>31


    こちらに関してはまた後日pixivの方にあげたいと思います

  • 36二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 20:25:40

    >>35

    楽しみに待ってます

  • 37二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 20:30:39

    >>19

    本当に、本当にありがとう

  • 38一般通過弟(?)25/05/17(土) 21:06:46
  • 39二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 22:41:06

    文章がより詳細に描かれていると鬱具合が増えるな…ありがとうございます。

    もう一つ死ネタで、莉波が久しぶりの長期休暇で学Pと一緒に実家へ帰ることにした。出発前に電話した時は元気な両親の声が聞こえたが、着く頃実家の近くには沢山の警察と人だかり。一つの予感がよぎり警察に話を聞くと強盗殺人で亡くなったという。現実を受け入れられない莉波は自分も行くと自殺を図り学Pはそれを止める

  • 40二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 07:29:11

    保守

  • 41一般通過弟(?)25/05/18(日) 10:52:55

    >>39


    「姫崎さん。折角の夏休みで特に仕事もないんですし……明日、帰省でもしましょうか」

    「えっ!? うん! 行く! 」


    ある夏休みのこと。ふとプロデューサー君から、そのような提案を持ちかけられる。その提案が嬉しくて、心がとても強くぴょんっと跳ねる。


    「えへへ……きみと帰省出来るの、凄い嬉しいよ! 楽しみ!! それじゃあちょっとお母さんに連絡してくるね! 」

    「はい、わかりました」


    急いで教室を飛び出て、誰もいないような所へ行って、お母さんに電話をかける。


    「もしもしお母さん? 莉波だよ! 」

    「あら莉波じゃない! 急にどうしたの? 」

    「えっとね、明日プロデューサーくんと帰省する事になったよ! 」

    「あらそうなの! じゃあ折角だし明日は莉波の大好きなうどんにでもしましょうかね」

    「ほんとっ!? お母さんありがとう! 」

    「それじゃあ少し早いけど気をつけてくるのよ! 」

    「うん!じゃあね! 」


    ……ふふっ、やったぁ。明日久しぶりにお母さんのうどんが食べられるんだ~。それも、大好きなプロデューサーくんと一緒に。皆今何してるのかなぁ。お父さんは元気かな? 最近連絡はつけてるけど……あの子にもやっぱり久しぶりに会いたいな。久しぶりに帰るもん。……明日が楽しみでしょうがないや。


    ……なんて。そう、思っていた。

  • 42一般通過弟(?)25/05/18(日) 11:22:04

    >>41


    「え……なに、これ」


    そして翌日。福岡に帰ってきて、プロデューサーくんとウキウキしながら家に向かうと……家に、大量の立ち入り禁止のテープが貼られてあった。しかも、家の周りには警察の人が沢山いる。……いや、そんな……まさか!!


    「……あの。私は姫崎莉波。この家の人間です。この家で何があったか、聞いても大丈夫ですか? 」

    「姫崎さん……ね。はぁ……正直こんな子に非情な真似はしたくないんだけど遅かれ早かれ知る羽目にはなる、か。姫崎さん、これから言うことは全部本当のことだ。受け止めてくれるかい? 」

    「……はい」

    「昨夜だ。この家で……強盗殺人があった。犯人はもう既に捕まえた、が……死亡者は三名。即ちあなた以外の全員だ」

    「ぇ……」


    当たって欲しくない予感ほど的確に当たるだなんてよく言ったものだ。……いや、嘘だ……そんな、だって昨日はみんなあんなに元気そうだったのに……ごうとう、さつじん? ……みんな、殺されたの? 私だけ……残ったん、だ……


    胸が強くざわめき出す。とても痛い。苦しい。言葉になんてできないほどの痛み。胸がぐちゃぐちゃしてて、どろどろしてて……どう表せばいいかわかんないや。


    「っ……! 」

    「姫崎さん!! 」


    気づいたら、体がどこかに走り出していた。誰か、人のいない場所へ……信じられない、信じたくない。こんな現実、受け入れられない。だから……私も、会いに行かないと。


    「……やっと、追い付きましたよ」

    「プロデューサーくん……ほっといてくれてよかったのに」

    「ほっとけるわけないでしょう。あなたは俺の大切な人間なんですから」

    「じゃあ……ほっといて、って言ったら? 」

    「申し訳ありませんがそれは聞くことができませんね」


    走って、走って、走って……そして辿り着いた場所は、きみと初めてあったあのバス停。……ここまで必死なプロデューサーくん、初めて見た。


    ……あ、バス来た。これに轢かれたら、会いに行けるかな。

  • 43一般通過弟(?)25/05/18(日) 11:33:34

    >>41

    >>42


    進もうと思った足が、進まない。お腹の当たりが少しぎゅっとする。……あ、わかった。プロデューサーくんが必死に私を抱きしめてるんだ。……いつもならとっっても、嬉しかったのにな。


    「……プロデューサーくん離して! 私は皆に、皆に会いに行かないと! 」

    「ダメです! そんな事をしたってあなたの家族は喜ばない!! 姫崎さん、少し落ち着いてください!! 」

    「私はずぅっと落ち着いてるよ……落ち着いてる。だからこそ、状況の理解だってしてる。こうして、皆に会いに行こうとしてる」

    「一度、冷静になってください。そうすれば自分の後を追って欲しいのかどうか、必ず分かりますから」

    「……ごめんね、プロデューサーくん。やっぱり私は……」

    「はぁ……そろそろ潮時、か」


    プロデューサーくんが呟いた直後。私は言葉を発せなくなっていた。……口が、柔らかい何かに遮られている。なんでだろう。なんでこの状況で、こんなにも私の胸は高鳴るんだろう。ドキドキするんだろう。


    「すいません、姫崎さん。本当は今まで、あなたの好意は全て気づいてました」

    「……ぁ」


    ざわざわとした気持ちが、ゆっくりと消えていくのを感じる。……全て、理解した。ゆっくりゆっくり、ただ涙だけがこぼれおちる。


    「ごめん、ね……プロデューサーくん。私、取り乱しちゃってた」

    「……冷静になったようで何よりです。それで、話の続きですが姫崎さん」

    「……なぁに? 」

    「俺は、決してあなたの家族に成り変わることはできません」

    「……」

    「だから……俺が、その上を行きます。俺が、あなたを誰よりも幸せな人間にしてみせます。だからどうか……この手を、取ってください」

    「タイミング、最悪だよ……もう。うん、わかったよ。プロデューサーくん。……私を、世界で一番幸せな女の子にしてね」

    「約束します」

  • 44二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 11:39:06

    お昼寝から美鈴が起きたとき世界線が変わり、手毬ルートになっていた。美鈴は手毬がPを奪った、Pが自分を見限ったと、勘違いし、Pを取り戻そうとするが失敗し病む。最終的に広の協力で元の世界線に戻るが、P無しでは生きられなくなってしまい、二度とPを失わないよう束縛するようになる。こんな感じのをお願いします!

  • 45二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 12:21:00

    >>30

    何時も月並みな事しか言えない、けど言わせてくれ


    有難う有難う…!!

  • 46二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 12:22:54

    このレスは削除されています

  • 47二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 12:27:21

    鬱・死ネタ本当に上手いな…だからこそ例のスレが大好きなんだけど。

    生徒会メンバーがお互いに学Pを自分のものにしようと対立する。しかし、生徒会の仕事もあるのでいつまでも続けることはできない。妥協案として学園地下の秘密の部屋に監禁し、一晩一人ずつ楽しむことになった。

  • 48一般通過弟(?)25/05/18(日) 13:39:07

    >>44


    「……ん。おかしい、ですね」


    いつものようにサボってお昼寝をしていました。ですけど、少しだけ……不思議な点が。何故、彼が起こしに来なかったのでしょう。いつもなら起こしてくれるはずですのに。……いつぶりでしょう。自分で起きたのは。もしや……浮気、でしょうか?


    「秦谷……さん? 何の御用でしょうか」

    「プロデューサー……何故、私を起こしてくれなかったんですか? 」

    「そういうのは月村さんがやる、と伺ってましたので」

    「まりちゃん……? どうしてそこでまりちゃんが? 」

    「もしかして、まだ寝ぼけてます? 何故って、月村さんが俺の担当だからですけど」

    「……えっ」

    「繰り返し言いますが、俺は月村さん以外プロデュースする気はありませんからね」


    ……何を、言っているのでしょう。確かにあなたの担当アイドルは私のみのはず。あなたに伝えたはず。私の想い全てを。


    「プロデューサー! と……美鈴? なに? 」

    「……嘘、なんですか? 私がいればいいって言っていたのは嘘なんですか? プロデューサー」

    「美鈴? 何言ってるの? なんか変だよ」

    「何を勘違いしてるかは知りませんが……そんな事、言った覚えはありませんし俺には月村さんだけがいてくれればいいので」

    「……そう、ですか。わかりました」


    私……見限られてしまったんでしょうか。私が不真面目なせいで、彼に愛想をつかされてしまったんでしょうか。……凄い、胸が痛いです。こんな気持ち、初めてです。


    「あ、いた……美鈴」

    「……篠澤さん? 私に、何か御用でも」

    「うん。正直に話す。ここは、美鈴の元いた世界じゃない。美鈴のプロデューサーが手毬を担当していた世界線。ごめんなさい。私の実験に巻き込んじゃった」

    「信じる……しかないみたいですね。帰れる方法は」

    「今、それができたとこ。早く、戻りに行こう」

    「はい、そうですね。……こんな悪夢、早く覚めてしまいましょう」

  • 49一般通過弟(?)25/05/18(日) 13:49:23

    >>48


    「秦谷さん、おはようございます」

    「……おはようございます、プロデューサー」


    ……戻って、これたようですね。本当に、心臓に悪い夢でした。そして改めて思いました。……私は、彼がいないと生きていけない。彼だけが私の生きがいで、彼には私だけを思って欲しい、と。


    ……監禁しちゃいましょうか。私だけしか見れないように、教えて……それから毎日私を強く求めるようにしちゃいましょう。傍に私がいないと生きていけないように。


    「覚悟してくださいね、プロデューサー」

    「……何か言いましたか? 」

    「いえ、なにも」


    pixiv行き

  • 50二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 18:17:43

    個別Pがついてる世界線にて
    それぞれのPの部屋に不法侵入し、なし崩し的に居着くための手法を共有する広と美鈴
    そして最初は対策をするももはや打つ手なしと諦めて互いの苦労を分かち合うP達
    そんな話が読みたいです

  • 51一般通過弟(?)25/05/18(日) 21:27:49

    >>47


    ここは、生徒会室。十王星南、雨夜燕を始めとして仲間として学園の方針を決めており、その分全員が仲良い……訳では無かった。寧ろ、皆が皆を敵対視している状況であった。そう……男の奪い合いで。


    「だからいつも言っているではないか! 彼は私のモノだと! いい加減貴様らも諦めたらどうなんだ! 」

    「まぁ……ふふ。燕副会長、寝言は寝てから言うものですよ? プロデューサーは私のものです。誰がなんと言おうと、それは間違いなく」

    「二人とも流石に夢を見すぎじゃないかしら。先輩は私だけのものなのよ? 妄言も程々にしておきなさい」

    「ねえ皆……どうしたの? そんな急にくだらない嘘なんて付き始めて。私はもう既に結婚の約束済ませてるから。だから、プロデューサーくんは私のものだよ。分かったら手を引いてくれないかな」

    「は、入る隙がありませんわぁ……」

    「莉波先輩がいつになく怖い……!! 」


    この生徒会は彼女ら六人が大きすぎるほどの恋心を抱いているプロデューサーの指示で動いている。当然、全員が恋心を抱いているわけだから常日頃よりこのように争いあっているわけである。


    「……あっはいはい! あたし、提案があります! 」

    「ほう花海、言ってみろ。くだらない案だった場合以後貴様は彼に触れるな名を呼ぶな」

    「もういっその事プロデューサーさんを皆でシェアしたらいいんじゃないですか? あっ、ちゃんと理由もありますよ! 」

    「シェア……ですか。佑芽さん、もう少し詳しくお聞きしても? 」

    「あたしと千奈ちゃん除いて生徒会はみんなバチバチしてて……これだと全員纏まって仕事する時のびじねすらいく? もすぐに限界が来ると思うんです。だからいっその事、毎日交代制で一人一日中プロデューサーさんの事を好きにできる、と言うのでどうでしょう! 」

    「……名案ね! その案、私は賛成よ! 丁度もうすぐ秘密の地下室が完成するはずだから」

    「地下室だと? ……会長貴様、抜けがけを図っていたな? 」

    「まぁもう過ぎた話だしいいじゃないの。さ、ほら。そうとなったら彼を監禁するわよ! 」

  • 52一般通過弟(?)25/05/18(日) 21:31:13

    >>51


    それから一週間ほどが過ぎ。無事に彼は監禁され、彼女達の玩具となった。


    「花海お前絞りすぎだ! 昨日行った時物凄いやつれてたぞ! 一体どれだけやったんだ貴様! 」

    「えっと……大体八時間、とかですかね。 あっちゃんと休憩は挟みましたよ!? 」

    「八時間も!? いいなぁ……佑芽ちゃんのその体力。 私……二時間ちょっとでダメになっちゃうから……」


    ……以降、生徒会室では長時間にわたる猥談が繰り広げられるようになったのだとか。

  • 53二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 21:55:37

    このレスは削除されています

  • 54二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 22:02:30

    ありがとうございます!

    恋人同士のリーリヤと清夏が一緒に温泉旅行に行って、一晩中イチャイチャする話。

  • 55二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 22:05:12

    鬱になってしまったプロデューサーをお世話して依存させたい美鈴の話お願いします。

  • 56一般通過弟(?)25/05/18(日) 22:53:19

    >>50から


    もう寝るのでまた明日で

  • 57二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 23:03:08

    お疲れ様でした。楽しみにしてます

  • 58二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 05:25:26

  • 59二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 07:50:08

    おはようございます

  • 60二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 13:53:55

    手毬がPにつけたあだ名が偶然、過去に虐められてたときのあだ名でトラウマが蘇り、発狂して手毬の前から姿を消し音信不通に。数ヶ月後、手毬はPが戻ってくることを信じ、レッスンに励んでいたが、莉波からあの日以来手毬を意識しただけでトラウマが蘇るようになったとPの現状を知り、さらに残りは手毬が署名するだけの契約解除申請書を渡される。
    手毬との契約解除後、Pは復学し自分を2度救ってくれた莉波をプロデュースする。手毬は大切なものをまた失ったショックから立ち直れなくなった。

  • 61二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 14:22:21

    「許しませんよ藤田ことね…!」ってことねを監視してたらことねのバイト三昧の生活を目撃して世話を焼き始める美鈴と、いきなり態度変わって困惑してることねのみすことが見たぁい!

  • 62一般通過弟(?)25/05/19(月) 18:54:47

    >>50

    「すいません、遅くなりました」

    「いえ、大丈夫ですよ。こちらもさっき来たばかりですから」


    二人の男が人気の無い飯屋で合流する。彼らは、今を、アイドル養成校初星学園を象徴するアイドル、篠澤広と秦谷美鈴のプロデューサー。この二人が話し合いの場を設ける理由はただ一つ。それは……


    「……ダメ、でしたね」

    「確信しましたが……篠澤さんも秦谷さんと手を組んでますね、これ」

    「はぁ……どうしてそこまで俺の家に住み着きたいのか」


    彼女らによる、度重なる不法侵入とそれから住まわせるように迫ってくる心労を分かち合うこと、そして対策を練ること。そのふたつだけである。

    象徴する憧れのアイドル……というのは表の顔で、裏の顔は一秒でも彼らがそばにいないと気を正常に保てないほどの大きな愛情を抱えた至って普通の女の子なのだ。


    「秦谷さんなんて昨日夜這いを仕掛けてきましたからね……手錠を片手に」

    「この前こっそり秦谷さんと篠澤さんのメッセージ画面を覗いて見たんですよ。そしたらまぁ酷かったですよ……思い出すだけでも悪寒がするくらいです」

    「例えば……どんなのでしょう」

    「はっきりと覚えているのは……そうですね。『合鍵が完成した』と」

    「合……鍵、ですか。合点が行きました。どうりであんなにも不法侵入してくる訳です」

    「あぁ、それから遅くなってすいませんが」

    「えっと……まだほかにも、何か? 」

    「……この会話は全て聞かれてます。更に……残り5分足らずで二人ともここにやって来ます」

    「……は!? 」

    「寝てる間に篠澤さんにスマホの奥の方にGPSと盗聴器を仕込まれました」

    「やっぱりおかしいと思ったんだ!! 練った対策が全て筒抜けかとでも言うくらいに全て意味を成していな──」


    言葉の途中。店のドアがガラリと開き、途端に美鈴のプロデューサーの顔が青ざめる。


    「お迎えに上がりました、プロデューサー……いえ、旦那様? ……大丈夫ですか? お顔が真っ青ですよ」

    「……大丈夫です。どうか、お気になさらず」

    「そうですか。……では、私達のお家に帰りましょう。大丈夫ですよ、もう引越しは完了してますので」

  • 63一般通過弟(?)25/05/19(月) 18:56:52

    >>62


    「だーりん。迎えに来た、よ」

    「……何ですか、それは」

    「美鈴が旦那様って言ってたから。そして、あなたは私の旦那さん。だから、だーりん。あと……プロデューサー、約束守れてえらい、ね。じゃあ、私たちも帰るよ。……会計はもう、済ませてあるから」

    「……はい」

  • 64一般通過弟(?)25/05/19(月) 19:34:40

    >>54


    「わぁ……清夏ちゃん、素敵な旅館だね! 」

    「だねー! リーリヤとここに来れてよかったよー!! 」


    私と清夏ちゃんが付き合い始めて三ヶ月くらい経った頃。清夏ちゃんの地元に帰省しに行った時に、たまたまショッピングモールでのど自慢大会があって……今、私達はその景品の温泉旅行に来ている。


    「ふふっ、清夏ちゃんのおかげだよ。ありがとう、清夏ちゃん」

    「……当たり前っしょ。彼女の前でぐらい、かっこいいとこ見せたいじゃん? 」

    「大丈夫だよ、清夏ちゃん。……清夏ちゃんはもう、充分すぎるくらいかっこいいから! 」

    「この~……言ってくれるじゃん? 」


    いつも清夏ちゃんは、私の為に全力を出してくれる。例えそれが苦手な事だとしても、私にかっこよく見られたいから……って。私は、そんな清夏ちゃんが何にも変え難いくらいに大好きだ。


    「……少しだけ寝てもいー? 」

    「うん、そうだね。ちょっと寝よっか。私も、疲れちゃった」

    「ふふ……リーリヤ、おいで」

    「……うん。暖かいね」


    旅館の部屋で、先に布団に清夏ちゃんが飛び込んで仰向けになって、私に向けて両手を広げる。……そして、私もそっと優しく清夏ちゃんに飛び込んでく。……あぁ、暖かいな。気持ちいい。いい匂いがする。大好き。

  • 65二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 19:37:21

    >>62

    ありがとうございます!ありがとうございます!

    これで明日も戦える

  • 66一般通過弟(?)25/05/19(月) 20:39:49

    >>64


    「清夏ちゃん! もう三時だよ!起きて! 温泉行くよ! 」

    「……温泉!? ありがとリーリヤ、目覚めた! すぐ準備するから……待ってて! 」


    ここに来るまでかなり歩いたから、その疲れもあって三時間くらい寝ちゃってた。……ふふ、清夏ちゃんの寝顔可愛かったな。少し遅れちゃったけど……改めて温泉。


    「……」

    「ねえリーリヤ? 」

    「ど、どうしたの清夏ちゃん」

    「さっきから……ずっとリーリヤの視線があたしの胸に行ってる気がするんですケド……? 」

    「あっえっ……その、あんまり意識した事なんてなかったから……改めて見ると、その……おっぱい大きいなっ、て」

    「……リーリヤのえっち」

    「え」


    ……な、なんか思ってた反応と違った! てっきりからかってくるのかなって思ってたら……清夏ちゃん、本気で恥ずかしがってる。可愛いすぎる……


    「ほ、ほら! 入るよリーリヤ! 」

    「う、うん! そうだね! 」


    うぅ……あんなこと言うんじゃなかった。結局温泉は一時間くらい使って出たけど……まだ恥ずかしさ消えてないし……ずっと顔が熱いし。これ、のぼせてるだけ……なん、だよね?

  • 67一般通過弟(?)25/05/19(月) 20:44:47

    >>66


    「……」

    「……」

    「ね、リーリヤ」

    「なぁに? 清夏ちゃん」

    「……したい? 」


    今は大体10時頃。空は真っ暗になって、宿泊者の中には何人か寝る人も出てきた頃。……そんな時、ふと顔を赤くした清夏ちゃんからそんな事を聞かれる。……こ、これって……私、誘われてる……のかな。

    ……久しぶりにしたい、な。


    「そっか。……いいよ、しよっか。でも、声は抑えなきゃだね」

    「うん、そうだね。あはは……やっぱりまだちょっと恥ずかしいね」

    「ほんと~? てっきりあたし、リーリヤがあたしの胸見てきたのはそういうことだと思ってたんだけど」

    「それ……も、あるかも」

    「じゃあ今日は二人で、たっっぷり満足しようね」

    「……うん」

  • 68一般通過弟(?)25/05/19(月) 21:00:40

    >>55


    プロデューサーの両親が死にました。それは、突然の事でした。……ただでさえ、最近のプロデューサーさんは仕事のミスが多く精神をすり減っていたのに、その矢先にこんな事がありましたので……プロデューサーは、鬱病を発症。二度と、笑う事が無くなりました。……ただ、なんででしょうね。なんで、そんな彼を見て「可愛い」と思えるんでしょう。


    今まで私が知っていたのは頼りがいのある、私には過ぎたくらいのベストパートナーとしての一面だけでした。そんな所に私は惚れ込みました。強く、強く。彼の心を私で埋めつくしたい。私だけを見て欲しい。私だけを愛して欲しい。……と。だからなのでしょうか。今の彼は、可愛くて可愛くて仕方がありません。

    ……絶好の機会ですね。私に、依存をさせる。


    「プロデューサー。ご飯を持ってまいりました」

    「……ありがとうございます、秦谷さん」

    「どうぞ、召し上がってください。その間、私はお部屋のお掃除をしておきますので」

    「ください」

    「……? 」

    「もう、やめてください!! ……もう、これ以上の世話は必要ありません」

    「ふふ……まぁ。初めてですね。あなたに嘘をつかれたのは」

    「違う、嘘なんかじゃ……! 」


    あぁ……私に向かって怒鳴っている彼も可愛いですね。凄い葛藤したのでしょう。今にも泣きそうです。

    そんな彼の傍に行き、そっと優しく抱きしめます。


    「だって嫌って顔、してないじゃないですか。……怖いって顔してますよ、プロデューサー。本当は……怖いのでしょう? 私が、あなたの傍から離れることが」

    「……なんで、わかるんですか」

    「私はあなたが大好きだから、です。あなたが大好きであなたを常にみているから……だから、わかりますよ」

    「ずっとずっと……怖いです。貴方がいつか、俺の傍を離れるんじゃないかって。ミスばかりで……呆れられるかもしれない。また、両親みたいに死んでしまうかもしれない。それが、怖い」

  • 69一般通過弟(?)25/05/19(月) 21:06:29

    >>68


    「あなたを失ったら、俺はどう生きていけば……」


    ……なぁんだ。もう既に依存してたんですね。でも、これはこれで好都合です。もっともっと深く、深く深くまで依存させて……身も心も、私を求めるようにしちゃいましょう。


    「大丈夫ですよ、プロデューサー。私は絶対にあなたの傍を離れたりなんてしません。例えあなたが離れようとしても、逃がしてなんてあげません。縛り付けて、身動きができないくらいに縛り付けてでも私はそばにいますから。……あなたの命と、それから」

    「……んっ」

    「ぷはっ……このキスに誓います」

    「秦谷……さん」


    もう……本当にあなたは罪な人ですね。どこまで私の心を刺激すれば気が済むんですか。……あぁ、とてもいいです。そうやって私の胸の中で優しく泣いてるのも、少しずつ私を求めてきてるのも……本当に、たまらないです♡


    「はい、なんでしょう」

    「……お願いです。どうか、俺の傍を離れないでください……ずっとずっといつまでも、俺の傍にいてください」

    「当たり前ですよ。だってあなたは私の……初恋の人、なのですから」

    「愛してます、秦谷さん」

    「秦谷さん……じゃなくて、美鈴ですよ。私も愛していますよ……あ・な・た♡」

  • 70二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 22:23:50

    嫌がらせを続けてくる四音と撫子にとうとうブチギレたRE:IRISは、広と星南に頼んで2人を拘束し二度とアイドルが出来ないくらいに拷問し精神を崩壊させる。そしてその後は広の実験体として服従させた

  • 71一般通過弟(?)25/05/19(月) 22:33:56

    >>60


    これ以降はまた明日ということで

  • 72二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 23:01:40

    お疲れ様です

  • 73二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 23:35:14

    >>68

    >>69

    ありがとう!!

    初星コミュの時点で美鈴には共依存とか曇らせが似合うと思ってたから超助かります!!

  • 74二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 06:48:07

    保守

  • 75二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 08:21:57

    保守

  • 76二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 13:54:17

    熱愛報道により退学になったPを責任感じて養う美鈴。夢破れ、気力を無くしたPは次第に壊れて、酒に溺れ、美鈴に暴言や手を出すようになる。ある日美鈴は過労で倒れ入院をし、数日ぶりにPの元へ戻るとPは自殺していた。近くに落ちていた手紙には美鈴への感謝と謝罪と恨みが綴られていた。

  • 77二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 16:11:14

    咲季が名実ともにトップアイドルになった初めてのライブの後、興奮のままに褒め倒していたら勢い余って告白してしまったプロデューサーと告白を驚きつつも受け入れる咲季。
    そして、それを部屋の出入口から見届けることになった佑芽、ことね、手毬、燐羽(見なかったことにして帰ろうとしたけど騒ぎすぎて咲季に気づかれる。プロデューサーは告白の件で動揺してて咲季が指摘するまで気が付かない)
    をお願いします。

  • 78一般通過弟(?)25/05/20(火) 16:14:46

    >>60


    それは、いつもの何気ないやり取り。月村さんと話して笑って、それから苦労をして。今日もそうなる……はずだった。


    「プロデューサー」

    「なんですか、月村さん」

    「プロデューサーって、あだ名とかあるんですか? 」

    「あだ名、ですか。……ひとつ、死んででも消し去ってしまいたい思い出にありますね。……なんですか? 」

    「この前一緒に仕事をしてた子、プロデューサーの事をあだ名で読んでたんです。だから私もあだ名で呼びたいと思って。やっぱりいつまでもプロデューサーって呼んでると距離感じるので」

    「そうですか。……では、俺になんてつけてくれるんです? 」


    どく、どく、どく、どく……少しずつ、ほんの少しずつ、心臓の鼓動が早くなってく。それはきっと、もうこの時既に月村さんが俺につけるあだ名が何か、わかっていたからだ。


    「プロデューサー……だから」


    どんどんと心臓の鼓動が早くなる。だが、何でかはわからない。でもそれは、数秒後、すぐに分かる。……月村さんが口を開いた。


    「ぷーちゃん……とか? 」

    「っ!? 」


    その言葉を聞いた時、心臓の鼓動が更に加速する。気持ち悪い、息ができない。頭の中に流れ込んでくる。消してしまいたい記憶……俺のトラウマ。中学の頃の、大きなトラウマ。


    『ねぇぷーちゃぁん、なんでわかんないのかな? 君はもう用済みなんだって。ふふっ、君とっても面白かったよ。まさか、本気で私に恋してたの? 』


    中学の頃、好きな人がいた。同じアイドルが好きで、その話が一致して沢山盛りあがっていた。そして俺は、その子に恋をして……付き合う事になった。幸せを感じていた。『アイドルになりたい』そう言っていた彼女を傍で支えるプロデューサーになりたい、と思った。思っていた。


    ただ、そんな時だった。中学で、いくつかの問題が起きた。更衣室の覗きに下着の盗撮・窃盗、彼女に対するいじめ問題。……全て、許せないと思った。担任や校長による事情聴取にて、被害者であるはずの彼女はこう答えた。


    全ての犯人は、俺だと。

  • 79一般通過弟(?)25/05/20(火) 16:20:38

    >>78


    必死に否定しようとした。けど、もうその時既に細工は施されていて。俺の学生鞄から出てきたのは彼女の下着にそれからビリビリに破られた教科書。

    どう足掻いても否定することなんて出来なかった。

    それ以来俺は、学年問わずいじめを受けるようになり居場所なんていつの間にか無くなっていた。その時に、皆は口を揃えて俺の事をこう呼んでいた。

    ぷーちゃん、と。


    「……ぁ……ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!! 」


    気づいたら叫んでいた。あぁ、だめだ。意識が朦朧とする。ぼやけてもう戻せそうになんてない。……まさか、ここまでのトラウマだったなんて。


    「プロッ……プロデューサー!? プロデューサー!! そっそうだ、救急車!! 」


    俺の意識はそこでぷつりと途絶えた。最後に視界にうっすらと見えたのは、青ざめた顔で泣いている月村さんだった。

  • 80一般通過弟(?)25/05/20(火) 16:21:29

    >>79


    >>60


    私用を挟むので続きは八時過ぎからになります。暫くお待ちくださいませ

  • 81二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 19:48:34

    お疲れ様です

  • 82二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 21:29:30

    このレスは削除されています

  • 83一般通過弟(?)25/05/20(火) 21:31:14

    >>79 視点変更:手毬


    それは、いつも通りの何気ないやり取り……だった。そのやり取りの中で、私は大きな過ちを犯してしまった。それは言葉では表すことの出来ないほどに、大きな過ちだった。


    あの日、プロデューサーが倒れて……運ばれてから数ヶ月。あれ以来、プロデューサーは私の前に姿を現しておらず、今どうなっているか、だなんてわからない。ただわかるのは、まだ彼は生きている事だけ。

    私はまだずっと、信じてる。彼が私に会いに来てくれる、と。それを信じて……いや、ただそれに縋って、縋り続けて今もまだ歌い続けてる。


    「手毬~! 」

    「なに? ことね」


    ある日の事だった。ふと、ことねが私に呼びかけてきた。どうやら、私を探してたみたいだった。


    「姫崎先輩がお前に話があるから今から屋上に来て欲しいって」

    「……っ」

    「あっちょっ、手毬!? 」


    気づいた時には、体がもう走り出していた。なんでかは、分からない。ただわかるのは、姫崎先輩とプロデューサーには何か大きな関係があるだろうということ、ただそれだけ。


    ……何でだろう。何でこんなにも、胸がざわざわするんだろう。こんなにも痛いんだろう。怖いんだろう。

  • 84一般通過弟(?)25/05/20(火) 22:43:44

    >>83


    「……来たね、手毬ちゃん」

    「何ですか、話って」


    足が階段を上るにつれて重くなっていく。階段を登りきり、まるで鉛のように重い腕を動かして、ドアノブを回す。そこには既に、ベンチに座っている姫崎先輩がいた。


    「もう、何となくわかってるでしょ? プロデューサーくんのことだよ」

    「っ! 」

    「プロデューサーくんは生きてるよ。今も普通に笑えたりしてる。……でもね、手毬ちゃんの事を意識した瞬間に全てがダメになっちゃう」

    「えっ」

    「叫んで、吐いて、倒れて……そして、記憶を失って。軽く意識したり見るだけでももうこうなっちゃってる。……あ、別に手毬ちゃんを責めるわけじゃないからね。事情は全てわかってるし手毬ちゃんが悪いって訳でもないから」

    「私が……プロデューサーの、トラウマを」

    「正直に言うとそうだよ。『ぷーちゃん』っていうのは、彼のトラウマにいちばん大きく関わってくる呼び名だからね。……それから手毬ちゃん、これ」


    姫崎先輩の話を聞く度に、心にヒビが入っていってるみたいだ。それは割れたガラスのように、ヒビの入った携帯のフィルムのように、どんどんとどんどんと広がって行く。そして姫崎先輩から渡された紙を見た時、完全に砕け散った。明らかにぱりん、とおとがした。


    「さっきも言ったけど……プロデューサーくんがそんな状態だからさ。もうこれ以上この関係を続けていくのは難しいと思うよ」

    「……」

    「話はそれだけ、だよ」


    『プロデュース解約書 プロデューサー印:プロデューサー アイドル印:』


    紙にはそう、書かれてある。あぁ、そっか。もう、終わったんだ。もう二度と彼とは会えないんだ。もう私……何にも縋れなくなっちゃったんだ。

    私は……これから、何を頼りに生きていけばいいんだろう。いや……私は、生きてていいのだろうか?


    「ありがとう……ございました」


    解約書を受け取って、私は屋上を後にした。帰ってすぐ、サインをして提出をした。

    これで、私の夢は潰えた。お終いになった。

  • 85一般通過弟(?)25/05/20(火) 23:01:36

    >>84


    一年前の大きなニュース。月村手毬のアイドル引退発表。初星学園を退学。……見てて思う。どうして、こんなことになっちゃったんだろう、って。アイドルを辞めてからの私はずっと前のような嫌いだった私に戻っていくばかりで。また、太り始めてきている。

    そして……声が、発せなくなった。あの後も、折れた心で必死に誤魔化す為だけに歌い続けてきた。

    だけどいつからか、出せるはずの声が出なくなっていた。


    声を失った。支えてくれた人を失った。志を失った。希望を、夢を、憧れを、その全てを……私は失った。

    何もする気力が起きない。ただ真っ暗な部屋の中ベッドに寝転んで、上を見上げながらただひたすらに死ぬのを待っている、そんな日々。


    私は何も描けない。私は未来に何も残したくなんてない。残せない。私は、流れて消える星になりたい。


    あぁ……なんで、陽の光は私を照らすんだろう。なんで、私に光を向けるんだろう。私にはそんな資格なんてないのに。


    苦しいな。あ、そうだ。


    ならもう、星になろう。流れて消える、小さな小さな星に。何も描く必要なんてない。何も残す必要なんてない。


    だって……私の一生は、ここで終わりを迎えるのだから。

  • 86一般通過弟(?)25/05/20(火) 23:02:48

    本日はひとつしか消化出来ませんでしたがここまでとさせていただきます。続きはまた明日という事で。
    お待たせしてしまい、誠に申し訳ありません。頂いたリクエストは全て消化致しますので暖かい目でゆっくりとお待ちいただけると幸いです

  • 87二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 23:04:08

    お疲れ様です

  • 88二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 23:45:00

    >>78

    >>79

    >>83

    >>84

    >>85

    ありがとうございました!

    自分ではシチュを考えるくらいしか出来ないので尊敬します!

  • 89二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 20:09:04

    書けるかな

  • 90二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 20:19:34

    nightmareの3人とも担当Pに恋をしていた。しかし、仮に広が付き合うことになっても2人はお祝いする。という距離感で活動してきた。そんなある日、学Pからあさり先生と結婚を前提とした交際を始めたと告げられた。3人は絶望感と同時にあさりへの殺意が沸き上がり、協力して始末すると決めた。その後学P監禁され二度と解放されることはなかった

  • 91二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 20:47:06

    莉波のお姉さんキャラ作りに昔馴染みとして協力し、膝枕+なでなでされる美鈴P。美鈴はその様子を目撃し修羅場になる。(莉波はPと初星学園で再開したときPにプロデュースを依頼したが既に美鈴担当であったため身を引いた経緯がある)

  • 92一般通過弟(?)25/05/21(水) 20:57:04

    >>61


    「……」


    藤田ことねさん。私のまりちゃんを奪って、挙句あのまりちゃんとユニットを組んで同室で湯たんぽまで取っていった泥棒猫、女狐。こうして私が見ているうちは、まりちゃんに手出しはさせません! 休日の彼女を監視してやります!


    「おっはようございまーっす! 」


    朝十時頃。近場のパン屋さんに裏口からその声と共に入っていくのが見えました。……こんな朝早くから、バイト……ですか。少なくともそういうところは見習った方が良いのかもしれませんね。まぁ、変わる気はそうそうありませんけど。


    「お疲れ様でした! お先に失礼しまーす!! 」


    それからだいぶ時間が経って十四時。……あそこのパン、美味しかったですね。また、食べたいです。偶然を装って入ってみましたけど……気づかれてないですよね? そんな、星南会長じゃありませんし。


    「おっはようございまーっす! 」

    「え」


    彼女をつけて、そして次に着いたのは有名なハンバーガーのチェーン店。これもまた、裏口から入っていって……また、バイト……ですか。


    「それじゃあお先に失礼しまーっす! 」


    そしてまた時間が過ぎて、今は十九時。……まさか、またバイト……だなんて言いませんよね?


    「さてと……おっ、明日は久しぶりの一個だけ!

    時間が……大体十時間とかか。よし、なら行けるな。そんじゃま、とっとと帰ろーっと」


    ……もしかして、ですけど。ことねさんって、まりちゃん以上にこのままだと自滅に一直線なのでは?

    そうなったらまりちゃんも悲しむでしょうし……よし、じゃあ私がお世話する事にしましょう。

  • 93一般通過弟(?)25/05/21(水) 21:06:14

    >>92


    「さーつっかれたっ! たっだいま~って……ん? 何だこの靴ぅ? 」

    「……待っていましたよ、藤田ことねさん」

    「はぁ!? なんでここに美鈴がいんの!? 」


    あたしの提案で三人でシェアを始めてだいぶ経った頃。また、いつも通り家に帰る。……そしたら、なんかリビングで正座してこっちを見つめている美鈴がいた。


    「もう既にお夕飯はできてます。さぁ、お早めに召し上がってください」

    「ちょちょ、ちょっと待って……もっかい言うけど、なんでいんの? 」

    「なんで、ですか。それはあなたのお世話をする為に決まっているじゃないですか」

    「は? え? あたしの世話? なんで!? 」

    「今日丸一日、ずっとあなたを付けていました。そしたらなんですか、あの……バイト三昧のような生活は。見ていられません」

    「ナチュラルにストーカー発言するじゃんこいつ。で、なんであたしな訳? 手毬のことで妬いてるならほっときゃいいじゃん」

    「まぁ、勘違いさせない為にも言っておきますけど、これはあくまでもまりちゃんの為ですから。あなたが動けなくなると、まりちゃんが困ります」

    「うへぇ……まいいや。折角作ってくれたんだし、食べさせてもらうよ。いただきます」


    ……なんだ、コレ。いや、いくら何でも美味すぎんだろ!! ここ最近咲季のペースト飯ばっか食ってたからか!? これは……これは……毎日食べたい!! けど! 相手は敵! そう簡単になびく訳には!


    「お風呂も沸かしてありますよ。もちろん、花海さんとまりちゃんに許可は取ってます」

    「……あんまし言いたくないけど、ありがと。おかげでだいぶ休める気ぃする」

    「別にお礼を言われるほどの事じゃありませんよ。……これから、定期的に休んでもらいますからね」

  • 94一般通過弟(?)25/05/21(水) 21:07:57

    >>93


    「はぁ……わかったよ、できる限りあたしも休むようにはしてみる」

    「はい、それでいいんです。それでは、私は今日はもう帰ります」


    それだけ言って、美鈴はすぐに部屋を出てった。

    ……なんなんだあいつ。てか、この前までずっとあたし敵対視されてたよナ~? なんで急に……

    いや、ほんと……わっかんねぇぇぇぇ……

  • 95一般通過弟(?)25/05/21(水) 21:35:44

    >>70


    「……ことね」

    「あぁ、言いたいことはわかってるよ。あたしは大丈夫」

    「もうそろそろ辛抱ならないわね。こうも執拗にリーダーを攻撃されるのは」


    あの日、N.I.AにRe:Iris三人で出て、極月学園を完膚なきまでに打ちのめしたあの日から、今の今に至るまでずっとずっとあたし達に粘着して嫌がらせを続けて来ている人間が二人いる。


    それは、極月学園の白草四音と藍井撫子。主なやり方としては捏造の情報や記事をネットにばら撒く他、CDやグッズを買い占めて他ファンへの供給を途絶えさせたり。


    ……正直ここまでやられると、もうほっとけない。無視なんてできない。そろそろあたし達も、反撃しないと。


    「でも私達プロデューサーいるじゃない? 今何か問題を起こす訳には行かないし」

    「……なら、大丈夫だよ。私、頼めば力を貸してくれそうな人何人か知ってるから」

    「なんかわかった気がするけど……まぁ、そこまでするレベルのことではあるか。よし、んじゃ反対はしない。言い方はあれだが……あたし達はなるべく手を汚さずに、このまま活動を続けるぞ! 」

    「「おー!! 」」


    ……という事で。手毬が言ってた力を貸してくれそうな人は、この二人。


    「へぇ……あら、そう。まだ続けてたのね、あの二人」

    「下手したら千奈や佑芽にも飛び火しかねない。だから、もうここで潰しておくことにする」

    「広。あなたは撫子をお願いしてもいいかしら。私は、四音を詰めるわ」


    会長と、それから広。案の定頼んだら快く引き受けてくれた。……さぁて覚悟しろよ極月学園のアイドルども。あたしらに目をつけたこと、ぜってぇ後悔させてやるからナ~!

  • 96一般通過弟(?)25/05/21(水) 22:20:15

    >>95


    「……どこだ、ここは」


    少し強引なやり方……言ってしまえば誘拐になってしまったのだけれど。まぁ無事に四音を連れてくる事は出来たわね。さて、それじゃあ……始めるとしましょうか。


    「あら、目覚めたようね」

    「っ! 一番星! ボクに何の用だ! 」

    「そんな怖い顔で睨まないで頂戴。正直そんな顔したいのはこっちの方なのだけれど。はぁ……あなた、よくもRe:IRISに手を出してくれたわね。かなり迷惑なのよ、辞めてくれないかしら」

    「はっ、今更辞めるわけないだろ? あのやり方は理事長からも許可は得ている。『お前らはお前らのやり方でやればいい』、とな」

    「あら、そう。それは良かったわ。何してもいい、ってことだものね。……勝負しましょう、今から。歌の勝負を」


    白草四音。彼女の特筆すべき点はその異常なまでのプライドの高さ。彼女に復讐するための手段のひとつ。まずは圧倒的実力の差を見せつけて、プライドを完膚なきまでに打ち砕く。


    「ふふ……一番星から直々に勝負を挑んで貰えるとはね。受けて立とうじゃないか」

    「……そうね。曲は、961の楽曲で行きましょう。いいわ、あなたの得意な曲で」


    砕く為にはやっぱり相手の舞台で圧勝するのが効率的よね。ふふ、本気を出すのは久しぶりすぎて加減できるかどうか分からないわね。

  • 97一般通過弟(?)25/05/21(水) 22:21:26

    >>96


    少し中途半端なところで終わってしまいましたが本日はここまでです。続きをお楽しみにお待ちください

  • 98二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 23:14:43

    >>92

    >>93

    >>94

    ありがとうございます…!

  • 99二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 23:21:10

    >>97

    ありがとうございます!明日も楽しみにしています!

  • 100二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 06:22:28

    保守

  • 101二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 12:28:57

    保守

  • 102二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 20:19:19

    保守

  • 103一般通過弟(?)25/05/22(木) 21:21:02

    遅くなりました、再開します

  • 104一般通過弟(?)25/05/22(木) 21:39:40

    >>96

    「……これ、が……一番星……」

    「あら、どうしたの? まさか、もうへばった訳じゃないでしょうね。私からしたらこの程度朝飯前なのだけれど」

    「あ、当たり前だ! たかが一曲くらい! 」

    「その意気や良し。それじゃあ、私が満足するまで付き合ってもらうわよ! 」


    それから一時間ほど経過して、歌った20曲ほど全てで圧倒して、そのプライドをへし折ることは出来た。


    「なん、で……」


    プライドの折れた人間の心は非常に弱っている。だからあと一押ししてあげましょう。……実は私、声真似が非常に得意なのよ。それを見せてあげるわ。そっと四音に背中を向けて、冷たく告げる。


    「……もう貴様にアイドルを名乗る資格などない。とっとと失せろ、愚妹めが」

    「ね……ぇ、さま……」


    ふふ、ほら。効いたわね。……あらいけない。私とした事が流石に大人気なさ過ぎたかしら? まぁいいわ。少なくともこれであの子たちを守れたんだもの。

    それじゃあ気絶した四音が起きるのを待つとしましょうか。


    「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!! 」


    ……あら。広も結構やってるみたいね。さっきから少しずつだけれど撫子の声も聞こえてきてたもの。

    ……と、そうこうしている内に目覚めたみたいね。とはいえとっくに憔悴しきって目に光などないのだけれど。それじゃあ軽く釘を指して、終わりましょうか。


    「起きてすぐで申し訳ないわね。改めて聞くけれど」

    「もう二度と彼女達に手を出さないでくれるかしら」

    「……っ! は、はい! 」

    「あら……やり過ぎちゃったみたいね。 まいいわ。私のやりたいことは出来たもの。それじゃあ後は好きにしていいわよ、広」

    「おーけー」

  • 105二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 21:42:55

    このレスは削除されています

  • 106一般通過弟(?)25/05/22(木) 21:44:44

    あれから数ヶ月が経った。……広ちゃんと会長が何をしたのかはわかんないけど、急にあの二人からの嫌がらせが止まり、謝罪もされた。……ここまではまだ良かったのかもしれない。けど……

    「篠澤様、ここはこう……ですのよ! 」
    「またお歌が一段とお上手になられましたね、篠澤様」
    「広……なに、これ」
    「色々あって二人は私に服従することになってる。私の命令は絶対厳守」
    「……えぇ? 」

    ……あの二人、ほんとに何したんだよ。服従って言ってるけど……二人の目に光なんてないし隠しきれないほど恐怖してるし。あたしもあの二人だけは絶対怒らせないようにしよ~っと……あ、ちょっと会長避けすぎてまずいかも。うし、今日お昼誘うか。

  • 107一般通過弟(?)25/05/22(木) 22:07:11

    >>76


    誰の仕業なのでしょう。誰かに付けられていたのでしょうか。それとも彼が言いふらしたのでしょうか。それとも始終を見られていたのでしょうか。私と彼が交際している事が露見しました。世間では炎上して、私の人気は落ちる一方でした。そんな私を見て責任を感じたのか、彼は初星学園を自主退学しました。


    「おはようございます、プロデューサー」

    「……おはようございます、秦谷さん」

    「また、随分と飲まれたのですね」

    「悪いですか? 」

    「いえ、別にそう言う訳では」

    「なら口出ししないでください」


    完全に彼の心は砕け散り、大きく豹変しました。毎日のようにお酒を飲み続け、何か都合の悪いことがあれば私に手を出す。もう既に顔には無数の絆創膏に、腕には焼印を隠す為の湿布が貼ってあります。痛い、だとは思いません。それでも、嬉しいですから。私だけを見てくれることは。


    「……っあなたの所為なんでしょう!? あなたが自ら好評したのでしょう!? 」

    「そんな事はありませんよ。私も、死ぬまで隠すつもりでいました。あなたを、守るために」


    ……それからしばらくして。いつものように、ベッドで馬乗りになられて顔を殴られます。……もはや、何も感じません。ただ、辛いとは思います。あんなにも優しい彼を、こんな風に変えてしまった。彼の本心でもないことを、彼にやらせてしまっている。それが、本当に苦しいです。




    「……もう、こんな時間ですか」

  • 108一般通過弟(?)25/05/22(木) 22:22:40

    >>107


    いつものようにレッスンを終えて、彼が待っている私の家に帰ろうとした、その時でした。視界が大きくふらつき始めて、思うように体が動かなくなりました。


    「……だめ、です」


    だめです。私が帰らないと、彼が苦しんでしまう。彼を苦しませてしまう。私は、彼の元にいかないと……まぁ。不思議ですね、何も見えません。ここは、彼の心の中だったりするのでしょうか。




    「ここ、は……」


    それからどれだけ経ったかわかりませんが、いつもより長い眠りから目を覚ますと真っ白な、懐かしい天井が視界に入ってきました。あぁ、なるほど。私、倒れて入院していたんですね。……そんな事よりも、彼は……彼は、何をしているのでしょうか。大丈夫……なのでしょうか。早く退院して、会いに行かないと。

  • 109一般通過弟(?)25/05/22(木) 22:53:09

    「……なん、ですか……これ」

    医師の方と話して直ぐに退院して、家へと戻ります。ドアを開ける時、少し異臭を感じましたが気にせずに中へと進んでいきます。そして、その先に見えたのは……宙に吊るされたロープ。それから、泡を吹いて光が消えた目で、ただ虚ろを見つめているプロデューサーの姿、でした。

    「プロデューサー……」

    私が、そばにいなかったから。だから、彼は……自殺してしまったんでしょう。

    「……手紙? 」

    酒瓶が多く置かれている机に、ボロボロになった手紙が置いてありました。封には「秦谷さんへ」と書かれています。……私宛、ですか。 読む事にしましょう。

    『拝啓 秦谷さんへ。これをあなたが読んでいる時、きっと俺はあなたの目の前で首を吊って死んでいる事でしょう。……上手く、死んでいますか? なんて事はどうでもいいですね。秦谷さん。……本当に、ありがとうございました。いつまでも俺のそばにいてくれて、落ちぶれた俺を見捨てないでくれて。それから、ごめんなさい。俺は、あなたに沢山の酷いことをしてきました。暴行に暴言に……時には性加害だってしたこともありましたね。たくさん迷惑をお掛けしてしまい、本当にすいませんでした。それから最後に一つだけ。……俺はあなたを、一生恨んで……』

    ビリッ

    「……いらないですよ、こんなもの」
    「私もすぐ会いに行きます。ですから、どんな罵詈雑言でも、どんな甘い言葉でも、直接聞かせてください。私はそれを喜んで受け止めますから」

  • 110一般通過弟(?)25/05/22(木) 22:53:28

    本日はこれにて終了です。

  • 111二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 23:51:26

    ありがとうございます
    今日もお疲れ様でした!

  • 112二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:19:21

    自分のペースで良いので頑張ってください!

  • 113二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 14:25:40

    事故で恋人の手毬が死に、美鈴も失踪し病んだSyngUp!P。燐羽の呼びかけにも無反応なほど深刻な状態であったが手毬の声真似だと反応した。Pのことが好きだった燐羽は、手毬への罪悪感と自分自身として愛されることはないことを理解しつつ、整形までして、手毬に成り代わる。咲季達は反発したがPと時間が経ち自己認識が手毬になっていた燐羽を正気に戻すことはできなかった。

  • 114二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 21:42:03

    定期保守

  • 115一般通過弟(?)25/05/23(金) 22:14:35

    >>77


    「い~い? 愛しい私の妹たち! これは軽~いご挨拶よ!! 私が、お姉ちゃんが、このアイドル界の頂点に立ったというね! それと同時に、挑戦状よ! 私を、超えてみなさい! 」


    数年前に一番星を取って……それから学園の外まで、夜空に羽ばたいて。その夜空に煌めく星々さえも取って。今は、この夜空は全部私のもの。今や花海咲季は、名実ともにトップアイドルがふさわしい、と言えるような世界的に有名なアイドルになっている。今日はそんなふうになってから初めてのライブ。……ふふ、やっぱ前と比べるとだいぶ違うわね。緊張感も、熱意も。


    「お疲れ様でした、咲季さん」

    「ありがと、プロデューサー。……あら、珍しいわね。あなたがいつになく興奮しているだなんて」

    「本当に……ほんっとうに……あなたって人は。いつもいつも最高を上書きしてくる」

    「きゅ、急に何よ……照れるじゃない」

    「一挙手一投足が最高に可愛くて、その自信に満ち溢れた姿は最高にかっこよくて、ファンに語り掛ける姿もとても美しくて」


    ……部屋に戻ってくると、珍しく落ち着きのないプロデューサーがいた。そしてまたこれも珍しく、かつてないくらいに彼が誉めちぎってくる。


    「あぁ……ダメですね、少し熱くなりすぎました。ご迷惑をおかけしましたね」

    「いえ、全然迷惑なんかじゃないわ。……だって私、あなたから褒められるのが一番大好きだもの」

    「……」


    これはライブのご褒美なのかしら。今日は普段見ない彼を沢山見れるわね。照れくさそうに顔を赤くして……もじもじして。ふふ、とっても可愛い。


    「では、もう少しだけ。改めて、先程も言いましたがあなたはライブを重ねる毎に最高を更新して行っている。今日の歌も、ダンスも、前のライブよりも遥かに上をいっていました」

    「……そうね。それは、私も感じたわ」

    「喜ばしい事ですね、本当に。沢山のファンの歓声を浴びて、沢山のファンに包まれて。その中心には、いつもどんな時でも必ずあなたがいる」

    「えぇ、そうね。とても、喜ばしいわ。……不服かしら? 」

    「そうではない、と言えば嘘になってしまいますね」

  • 116一般通過弟(?)25/05/23(金) 22:40:20

    >>115

    「ファンが妬ましいかしら? 」

    「あながち間違いではない、ですね」

    「あなたって意外と可愛らしい一面あるわよね」

    「はぁ……これだから。こうなってしまうから担当アイドルに恋情なんて……あっ」


    彼の口から発せられたたった五文字の言葉を確かに私は聞き逃さなかった。けど、言葉が頭を通り抜けて行った。今、彼はなんて……? 担当アイドルに、恋情……恋情!?


    「あなた今……恋情って」

    「……言いました」

    「聞き間違い、じゃなかったのね」

    「あの、咲季さ」

    「……なら、最後まで言い切りなさいよ。私がなんて返すかなんてわかってるのでしょう? 」

    「っ……! はぁ」


    途端に彼も焦りだして、訂正しようとする。……けど、それを私は防ぐ。だって、だってやっと好きな人から告白されるかもなんだもの。私だってたまには告白されてみたいわ。


    「……咲季さん。あなたを、愛してます。アイドルとして、でもアスリートとして、でもなく。ただ一人の花海咲季という女性を、愛しています」

    「よ、よく……言えたじゃない。私も……あなたが、大好きよ。プロデューサーでもない、ただの格好良い一人の男の人のあなたが」

    「俺を、あなたの恋人にしてください」

    「もちろん、喜んで。……ふふ」

    『お、お姉ちゃんがががががが』

    『咲季お姉ちゃん……』

    『あんな幸せそうな咲季、久しぶりに見たかも』

    『遅いくらいよ。あんな分かりやすくお互いに好意を示しておきながら』


    「さ、それじゃ戻るわよ。『プロデューサー』さん? 」

    「……! は、はい……そうですね」

    「そこの観客にも満足していただけたかしら? 」

    「? 観客……あっ 」

  • 117一般通過弟(?)25/05/23(金) 22:40:39

    >>116


    あぁ、もうだめね。ほんとずるすぎるわよあなた。

    可愛すぎるわ。……なんであんなにかっこいいのに、更にそんな可愛さまで持ってるのよ。


    「そんな可愛い姿、私以外に見せちゃダメよ? 私のアイドルさん」

    「……当たり前、です。見せるわけないでしょう」

    「その代わり私も、死んでからもずっとずっとあなたの事を想い続けて佑芽でさえも知らない、あなただけの私を見せるから」

  • 118一般通過弟(?)25/05/23(金) 22:40:57

    本日はここまでです

  • 119二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 22:43:10

    了解です(⁠•⁠‿⁠•⁠)リクエストの内容も難しいと思いますが、無理せず頑張ってください!

  • 120二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 23:08:24

    >>117

    リクエストしたものです!とても素敵なものに仕上げていただいてありがとうございます!

  • 121二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 08:23:33

    てまちなorことさきが、広・十王グループ合同開発の性別反転装置により、子供を産むことができるようになったので近い未来子供と幸せに過ごす世界。

    どちらかは🎲に任せます

  • 122二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 15:07:21

    保守

  • 123一般通過弟(?)25/05/24(土) 22:06:28

    >>90


    本日は主の多忙につき消化は無しです。また明日、沢山消化する予定ですのでお待ちくださいませ

  • 124二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 00:04:09

    了解です。あまり無理せずに

  • 125二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 06:31:36

    保守

  • 126二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 12:57:10

    Re:IRISが広に勉強を教わって、その日の勉強が終わった後にTVゲームで対決する話

  • 127一般通過弟(?)25/05/25(日) 14:16:13

    >>90


    「ふふふ……」

    「……どうしたの? 千奈。ご機嫌だ、ね」

    「凄いにやけて気持ち悪いよ」

    「私は今日とても幸せな夢を見ましたの! そう、先生と結婚するという幸せな夢を!! 」

    「えっ何それ……羨ましい」


    ハロウィンイベントの為に結束されたユニット"nightmare"。そのユニットは、本来であれば一時的なものでした。けれどそのイベントで大きすぎる功績を残した為に、以後nightmareとして活動していくことが認められ、プロデューサーもつきました。


    「千奈はなんて呼ばれてたの? 」

    「ふふ……千奈さん、と呼んでもらっていましたわ」

    「やっぱり敬語なんだ。……まぁ、あの人らしいね」


    そしてお恥ずかしながら、私達三人は皆プロデューサーに恋心を抱いているのです。そして日々、先生の話で沢山盛り上がっていますわ。ですが、決してお互いを敵視している、という訳ではありませんの。

    誰を選ぶかは全て先生にお任せする。そして、誰が選ばれようが皆で祝い会う。私達はそんな関係の元、このユニットを続けているのですわ。


    「……そういえばあれ、何なんだろうね。プロデューサーが私達に伝えておきたいことがあるって」

    「そんなの……決まっているではありませんか! いよいよ先生も意を決したということですわ! 」

    「誰かが……選ばれる? 」

  • 128一般通過弟(?)25/05/25(日) 14:35:20

    >>127


    「先生、ごきげんよう! ですわ! 」

    「皆さん、来ましたね」

    「プロデューサー……話って、何? 」

    「単刀直入に言います。あなた達の話を聞いてしまいました。その……俺に好意を抱いている、と」

    「えっ」


    三人で話しながら教室に入っていきます。そしたら少しだけ難しい表情をした先生がいましたわ。


    「ですから俺も、あなた達にこれだけは話しておかないといけない、と思い立ち呼ばせてもらいました」


    どくん、と心臓の鼓動が早くなってきます。誰が、選ばれるのでしょう。誰が選ばれても嬉しいのは事実ですが……。


    「俺は……もう既に、あさり先生と結婚を前提として付き合っています」

    「……は? 」

  • 129二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 20:34:20

    保守

  • 130一般通過弟(?)25/05/25(日) 22:13:33

    >>128


    そこから少しの間、何があったかは思い出せませんでした。気づいた時には篠澤さんと月村さんと家にいて、ただただぼーっとしていました。……なんですの、この気持ちは。この、ざわざわとした黒いものは。……なんで、こんなにも憎いと思うんですの?


    「……手毬」

    「ごめん。何も言わないで。……今、とてもいらついてるから」

    「初めて思った。人を殺したいって」

    「え……広も? 」


    お二人の会話を聞いた時、心の中でパリン、という音が響きました。それはまるで、勝手に抑えられていた気持ちが解き放たれたようで。……はっきりとした殺意が満ち溢れてきました。憎い。私達から先生を奪ったあの人が、憎い。殺してしまいたい。


    「……いいこと、思いついた」

    「いいこと? 」

    「あさり先生を殺したら……プロデューサーが、とても深く傷つく。もしかしたら誰にも心を開いてくれなくなったり、後を追おうとする可能性もある。何より、やっぱり大好きだからこそ彼を傷つけたくない」

    「それは……そう、ですわね。私も、先生が苦しむのは嫌ですわ。でも、どうやれば」

    「私は大好きだからプロデューサーを傷つけたくないだけで、別に人が傷つくことに対してはどうとも思わない」

    「えっと……つまり? 」

    「プロデューサーを、奪い返せばいい。監禁して、三人だけのものにする。身も心も、私達三人だけしか考えられないほどに堕とす」

    「っ! 広それ名案! 」

    「ですが……一体どうやってやるのでしょう」

    「ぜんぶ、私に任せて。絶対上手くいくから」


    ……篠澤さん、とっても頼もしいですわ。

  • 131一般通過弟(?)25/05/25(日) 23:00:35

    >>130


    「あら、起きましたのね。おはようございます、先生」

    「……何故、あなた達が? 」

    「ごめんプロデューサー。合鍵、作っちゃった」

    「許してくださいね、プロデューサー。私達じゃなくてあさり先生を選んだあなたが悪いんですから」


    計画その一。篠澤さんに合鍵を作ってもらい、先生が席を外されてる間にいつも寝る前に飲んでいるというお茶に、篠澤さん作の少しだけ強めの睡眠薬を混入させておきます。


    「……この、拘束は」

    「どう? プロデューサー。上手く縛れてる? 」

    「えぇ。それはもう見事に身動きが取れません」


    計画その二。ぐっすりな先生を、身動きができないように枷で縛り付けておきます。……お爺様やお父様に気づかれないように枷を頼むのは大変でしたわ。


    「プロデューサーも知ってのとおり、私達三人はあなたの事が大好きです。あなたの恋人になりたいと思っています。だけど……あなたが選んだのは、あさり先生。はっきり言ってとっても不快です。ですから、これから私達三人であなたを奪っちゃいますね♡」

    「大丈夫。扉は頑丈な風に改造したし、この部屋全体も防音性にしてるからどれだけ声出してもバレないし長い間居なくたって問題は無い。それに何かあったら私の部屋に行けばいい」

    「という事ですのでせーんせ♡覚悟してくださいな♡」

  • 132二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 05:45:54

    保守

  • 133二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 09:55:00

  • 134二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 16:19:36

    調子悪いのかな?

  • 135一般通過弟(?)25/05/26(月) 19:52:57

    >>91


    「あっプロデューサー君! 奇遇だね! 」

    「おや、姫崎さん。奇遇ですね。何か俺に用が? 」

    「えっと……ちょっとね、手伝って欲しいことがあるんだ」

    「俺に出来ることならなんでもしますよ。あなたの為ですから」

    「ふふっ、ありがとう! とっても嬉しいよ! 」


    またいつもの様に秦谷さんを探していると、たまたま中庭で姫崎さんと遭遇した。彼女とは幼い頃に一度あった事があり、今でもとても仲が良く、彼女から一度私をプロデュースして欲しい、と申し込まれたのだが一度秦谷さんをプロデュースすると決めた為、断腸の思いで彼女のプロデュースは断らせてもらった。そんな訳で今、俺は……


    「あの、姫崎さん……これは」

    「お姉さんになるための練習、だよ♪ ほら、よしよーし♪ 」


    膝枕を、されていた。……どうやら彼女の大親友である有村さんからの助言により、お姉さんキャラとして売っていく方向にシフトをし始めたらしい。のでそれに付き合って欲しい、との事だった。……いやしかし。中々に気持ちいいぞ、これは。もうこのまま寝てしまえる……だが!


    「こんな所を秦谷さんに見られてしまったら……」

    「きみが探してたってことは美鈴ちゃん、まだ寝てるんだよね? なら、大丈夫なんじゃないかな? 」

    「そう……だと、助かるのです……が……」


    少しずつ俺の中に湧き上がってきていた眠気が一瞬にして吹き飛んだ。そう、後ろから来るとてつもないほどの冷気と気迫に当てられて。


    「ふふ……ごめんなさい。もう既に起きてしまっていて」

  • 136一般通過弟(?)25/05/26(月) 22:34:14

    >>135


    「……起きてたんですね、秦谷さん」

    「はい。それよりも……姫崎先輩。これは、どういう状況なのでしょうか。……説明を、求めても? 」

    「ぇ? ……ぁ……」

    「すいません、姫崎さん。またの機会に。……行きますよ、秦谷さん」

    「えっ? あっ、うん! またね! 」

    「プロ……きゃっ」


    秦谷さんがそっと姫崎さんに問いかける。その圧力に脅えたのか、姫崎さんが言葉を発せなくなる。……まずいな。このままでは姫崎さんに被害が及んでしまうかもしれない。……仕方ない。ひとまずこの場を後にするか。


    「……プロデューサー。どういうことですか? なんで私を起こさないで姫崎先輩の膝で横になっていたのでしょう」

    「度々話しているでは無いですか。彼女とは旧知の仲だと」

    「それとこれがどう関係あるのでしょう」

    「昔からの友達として、できることに付き合っていただけです。あれもアイドルの魅力を磨くための練習の一つです」

    「私というものがありながら……許せないです。私に言ってくれたならこの膝でもこの胸でもこの脚でもこの股でも何でも使わせてあげたというのに」


    秦谷さんの機嫌取りは本当に難しい。彼女が怒る時は大抵俺に大きすぎるほどの嫉妬を抱いてる時なので、その為には理性と戦う必要がある。……今日はひときわ難易度が高いものになりそうだ。


    「……秦谷さん。そこのソファに座っていただけますか」

    「……こうで、良いのでしょうか」

    「はい。それでは……失礼します」

    「まぁ。……言ったそばから甘えてくるなんて。ふふ。とても可愛らしいお方ですね」

    「これがお望みなのでしょう? ……今回は俺にも非はあります。ですので……今日くらいは、俺もあなたとゆっくりしてもいいでしょうか」

    「はい……はい。では、本日は二人でゆっくりしましょうか」


    ダメだ、抗えない……不思議と秦谷さんには甘えたくなってしまう。それにしても……秦谷さんの膝、とても気持ちいいな。優しく頭を撫でてくれているのもあって眠ってしまいそうだ。


    「……すぅ」

    「ふふ……まぁ。寝てしまうなんて。本当に、可愛らしいお方。でも、気をつけた方がいいですよ。ライオンの前で眠りにつくようなウサギは……食べてくださいと言っているようなもの。今の私は、ライオンなんですから……うさぎのあなたがこんなにも可愛らしく眠っていては、気持ちを押えられません」

  • 137二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 05:59:09

    上げ

  • 138二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 11:54:38

  • 139二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 19:41:40

    保守

  • 140一般通過弟(?)25/05/27(火) 21:11:06

    >>113


    手毬が死んだ。それは、少し前の出来事だった。子供を庇って事故に遭って死亡。それが受け入れられず、美鈴は失踪。……二回目の、Syng up! 解散。それに一番傷ついていたのはファンでもなく、私でもなく、美鈴でもなく……彼だ。


    「あなた……また遅くまで起きてたでしょ。それに、腕にもこんなに傷が増えてるじゃない」

    「…………」


    私達のプロデューサー。それから……手毬の、彼氏。

    彼が一番傷ついた事なんて目に見て分かる。日に日に増えていく傷、やつれていく顔に憔悴しきった目。

    それから誰に対しても無反応。例え私でも、もう反応なんてしてくれはしない。……あることを除いて。


    「プロデューサー……ちゃんと寝てる? 」

    「すいません。……また、あまり眠れなくて」

    「はぁ……体調管理もプロデューサーの仕事、なんでしょ? あなたが体調壊したらその……凄い、心配するから。ちゃんと、寝て? 」

    「……善処します」


    それはただ一つ。手毬の声真似。私だからできること。顔を合わせない状態で手毬の声真似をする。それしか、彼が反応してくれる事なんてない。


    「ふふっ」


    ……好きな人に見向きもされない、ってこんなにも辛いことなのね

  • 141一般通過弟(?)25/05/27(火) 22:13:57

    >>140


    それからも私はずっと、ずっと手毬になり続けて来た。手毬を、演じきってきた。嬉しかった。苦しかった。痛かった。虚しかった。ただただ、虚しかった。

    まるで心に穴が空いたような、そんな感覚だった。


    ……愛されたい。愛される事なんて二度とない。そう、わかっていても思ってしまう。大好きな彼から、愛されたい。また、彼の笑顔が見たい。いえ。絶対に、見る。……手毬には本当に申し訳ないわね。恋人も……その声も、その名前も、その顔も全部奪うことになってしまったんだもの。

  • 142一般通過弟(?)25/05/27(火) 23:28:54

    >>141


    私は整形をして、ひとつも誤差のないほどに手毬になった。泣きぼくろもメイクで消した。体型も手毬に寄せた。そう、賀陽燐羽は死んだ。私は月村手毬。あの日死んだのは、私じゃない。燐羽なんだ。


    「……ただいま、プロデューサー」

    「月村……さん……? 」

    「もう、何泣いてるんですか。大丈夫ですよ、プロデューサー。私はずっと、あなたのそばにいますから」

    「……ずっと、ずっと貴方に会いたかったです」

    「ふふっ……可愛いね、プロデューサー」


    プロデューサーと顔を合わせる。するといきなりプロデューサーが涙を流し始めて少し驚く。……もう、本当に私の事が大好きなんだから。


    「プロデューサー。……もう二度と、離れませんから」

    「はい……はい。これからもずっと、どうか俺のそばにいてください。俺は、貴方がいないと……」


    ……心の奥底で空いた穴が、どんどんと、どんどんと広がっていく。強く、大きく、広く。あぁ、私が消えたことは何も思わないんだ。それくらい、この人は手毬を求めていたんだ。愛される度にどんどんと突き放されていく。


    えっ……今の気持ち、誰? 怖いんだけど!?

  • 143二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 05:41:56

    ほしゅ

  • 144二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 12:36:33

    保守

  • 145一般通過弟(?)25/05/28(水) 19:30:17

    >>142


    それから数ヶ月の時間が経って。私はまた再びテレビ出演も重ねたりして人気になっていった。私が姿を現した時、みんな物凄い驚いてたけど……そんな衝撃だったのかな。それからみんな、知らなかったんだ。燐羽が死んだ事。


    「プロデューサー……その、今日も……いい、ですか? えっと……今日は安全日、なので生で……」

    「はい、構いませんよ」


    少し前、私が帰ってきてから少ししてからのこと。私と彼は、体を交えた。それ以降、ふとした瞬間にそれを求めてしまうようになっていた。ただ、彼に愛されている。その感覚がとてつもなくたまらない。ただ。プロデューサーに体を委ねている時だけ、不思議な感覚になる。まるで、私が私じゃないみたいな。




    ……沢山、プロデューサーに私を求めて貰えてる。彼の心と体はもう全て私のもの。私の体も心も全部彼のもの。そう、この上ないくらいに幸せ……なんて都合のいい話はない。する度に感じる。改めて、彼が求めているのは私ではなく手毬なんだ、って。そうしていく度に心に空いた穴がどんどんと広がっていく。言葉に出来ないような虚しさと苦しさに襲われる。私は、このまま生きていても良いのだろうか。このまま、手毬に成りすましてもいいのだろうか。あぁ、苦しい。愛されれば愛されるほどに彼が遠くなっていく。遠ざかっていく。私のしたかった事、その全てを彼とできてる。なのに、もう背中すらも見えないくらいに遠くなっていってる。

  • 146一般通過弟(?)25/05/28(水) 19:34:22

    >>145


    この、苦しい日々の終わりを願っていたある日。


    「……もう、我慢ならないわ。手毬、少しこっちに来なさい」

    「え……なんで? 」

    「話があるわ」

    「……わかった」


    放課後、急に咲季に呼び出される。……私、何かしちゃったかな……


    「……いつまでそうやって手毬"ごっこ"を続けているつもりなのかしら、燐羽」

    「何言ってるの? っていうか……なんでそこで急に燐羽が出てくるわけ? 」

    「あなたは……誰? 」

    「寝ぼけてるつもりなのか知らないけど、いいよ。改めて教えてあげる。私は月村手毬。未来のトップアイドルになる女だよ」

    「……そ。わかったわ。もう、手遅れなのね」


    ──あなたは、誰?


    さぁ? 私は一体誰なんでしょうね。教えて欲しいわ。ねぇ、私は誰なのかしら……手毬。

  • 147一般通過弟(?)25/05/28(水) 19:57:03

    >>121

    dice1d2=1 (1)

  • 148一般通過弟(?)25/05/28(水) 21:46:34

    >>147


    「ことね、今いいかしら? 」

    「えっ……な、なんの用です……? 」

    「そんな怖がらないで頂戴。これはことねに取っては喜ばしいこと、だと思うもの」

    「あたしにとって……喜ばしいこと? 」


    ライブを終えて完全にオフで、咲季は仕事が入っていたある日のこと。星南先輩からメッセージが飛んできた。……あたしにとって、喜ばしいこと? しかも、来て欲しい場所が広ちゃんの家……?


    「広。連れてきたわよ」

    「星南、ありがとう」

    「えっと……なんの御用で? 」

    「ことね、ずっと子供がいたらなって話してたよね」

    「え? まぁ……うん。咲季ともそういう話はするし欲しいケド……」

    「ふっふっふ……そんなことねの為に、十王家と広が力を合わせて作ったのよ! 」

    「じゃん。性別変換装置」


    まぁ断るのもあれだしな、と思って仕方なく広ちゃんの家に行く。そしたら広ちゃんの地下室に案内されて、そこには会長がいて……なんか後ろにはでっかいカプセルがあった。……性別変換装置?


    「性別変換装置ぃ? 」

    「うん。これを使えばその名の通り、女の子から男の子に、男の子から女の子になる事が出来る。つまり、ことねも子作りができるようになる。使えるのは一人二回までで、最低でも一日のインターバルが必要。効果は私と星南が実験済みだから、だいじょうぶ」

    「これを使えば、咲季と……」

    「えぇ、そうなるわね」

    「……ありがと、二人とも。あたし、入る」

    「わかった。それじゃあ起動する、ね。ちなみに起動して十分誰も入らないと強制的に変換されちゃうから気をつけて、ね」


    少しだけ、ドキドキする。けど、ワクワクもする。これで、咲季との子供ができるんなら。咲季と、幸せな家庭を作れるんなら。

  • 149一般通過弟(?)25/05/28(水) 21:56:48

    >>148


    「変われたのか……って、なんかあたしちょっと高くなってない? 」

    「上手く変われた証拠ね。この機械は、正常に作動した場合五センチ増やすの。男性の場合は女体化するわけだから五センチ縮むわ。先輩で検証済みよ」


    機械に入って大体二分。呆気なく終わった。特に変わった気がしない……と思ったら、いつもより視界が若干高いことに気づいた。見間違いじゃないみたいだ。だってあたし、今広ちゃんよりもでっかいもん。

    それに……やっぱりその、あれか。少し股の辺りに感じたことの無い違和感を感じる。あー……ちゃんと玉もついてるみたいだナー……


    「あれ、見た目はそんなに変わってない? 」

    「えぇ、見た目は特に変わったりしないから……言うなればそうね。ことね、今のあなたは俗に言う女装男子って事になるわ」

    「良かった……のか? いやまぁ、変にゴツくなったりするよか全然マシか」

    「これで、咲季とやりたいことやればいい。一年以内ならいつでも戻せるから」

    「わかった。ありがと! 」


    前より体が動かしやすいような気がする。わっ、すっげぇ……腹筋割れてる~……っと、何はともあれ、だな。




    「ただいま~」

    「あらことね、おかえりって……なんかあなた、高くなってない? 」

    「あれ咲季。帰ってきてたんだ。えっと実は……」

    「……それで、今のあなたは男性になってる、ってことなのね。……でも、本当みたいだわ。筋肉の付き方が正しく男の人のそれになってるもの」

    「とりあえず……これで、子供作れる……な」


    ……なんでか知らないけどさっきからずっと目が咲季の胸にいってしまう。前まで全く気になることなんてなかったのに……これも性変換の影響か~?


    「えぇ……そうね。ってバカ、胸見すぎよ」

    「ごめんごめん……ってあ」

    「はぁ……わかりやすくなったわね。それじゃあ今夜、早速やってみましょ。……子作り」

  • 150一般通過弟(?)25/05/28(水) 22:16:00

    >>149


    それから数年が経過した。


    「まま! まま! 」

    「うん、そうだねぇ。ママだねぇ」

    「ぱぱ! 」

    「そうだよ、ももちゃんのパパだよぉ」


    あの機械、本当に性別を変えるようであの日からしばらくして咲季は妊娠。一人の女の子を孕んで、無事出産することができた。名前は「萌々」。そう、「花海萌々」。由来は……花海家は咲季の桜、佑芽の梅の花と日本を象徴する花の名前になっているらしい。だからそれに習って、桃の花から萌々。今は二歳で、少しずつ言葉を話せるようになってきた状態。


    「あっ! ちろねーね! 」

    「ちろじゃないよー、ひろだよー」

    「ひろねーね? 」

    「うん! よくできました! よしよし~」


    なんて言うか……うん。すっごい、癒される。咲季との子だから、なのかな。この子が愛しくて愛しくて堪らない。こんなに幸せだって思える日が来るなんて、思ってもみなかった。


    「ひろねーね、ぱぱ、まま、きらきら! 」

    「でしょー。きらきらしてるでしょー」

    「あいろる? 」

    「惜しいねー。あいどるだよ、あいどる」

    「あいどる! 」


    今は……咲季が仕事中なので、萌々と一緒に昔のライブ映像を見てる。萌々ったら……凄い目をキラキラさせてテレビをじっと見つめて……昔のあたしかっての。けど、そうだなぁ。萌々ならなるんだろうな。とっても凄い、あたし達を超えるアイドルに。だってこの子の親はあたしと咲季……一番星と一番星の子供なんだから。


    この子がどんな道を選んだとしても、優しく、優しくそれを見守って居てあげたい。そして、いつまでもこんな幸せな日々を──

  • 151二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:49:54

    麻央の足元にあるのは、血の流れている一人の男の死体。その手には血の付いたナイフ、側には莉波がいる。男は莉波のストーカーで数ヶ月前からしつこく付きまとっていた。日に日に恐怖でやつれていく姿に耐えられなくなり、常に側にいることにした。そして遂に襲いかかる男を護身用のナイフで刺して殺した。麻央はその後自首をして数年を掛けて罪を償った

  • 152二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 23:13:43

    美鈴がSNSでレスバした手毬アンチを特定したら手毬Pだった。問い詰めるとプロデュースが上手くいかず手毬の態度がキツく悩んでいることを知り、手毬について相談する関係に。やがてプロデュースが順調になりPと手毬の仲は良好になるが、Pへの独占欲が芽生えていた美鈴はPに嘘のアドバイスを送り、手毬にはPへの不信を煽る。目論見通り、関係が悪化し手毬と契約解除したPは美鈴担当になった。

  • 153二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 06:21:49

  • 154二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 12:57:21

    保守

  • 155二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 19:45:03

    楽しみ

  • 156一般通過弟(?)25/05/29(木) 23:01:12

    >>126


    「あー、終わったぁ~! 」

    「広……あなた、ほんっとに凄いわね! 」

    「凄い……わかりやすい」

    「ふふん」


    今は絶賛テスト週間の最中。少し勉強に行き詰った所があるので、三人まとめて広ちゃんに勉強を教えて貰ってる。……んだけど、これがまぁ本っ当にわかりやすい。どの先生よりもずっとわかりやすい。その変わり、あたし達もアイドルとしての実技面で色々と教えたりしている。


    「今日は……ゲーム、しよう」

    「ゲームね……へぇ、何やるの? 」

    「色々やりたい。付き合って、くれる? 」

    「まぁ……いいんじゃない? たまには」

    「ふふっ……そうと決まったのなら、覚悟しなさい篠澤広! ゲームで完膚なきまでに叩きのめしてあげるわ!」

    「いい、よ。望むところ……だよ」

  • 157二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 23:50:00

    なんか曇らせ多い?
    多くない?

  • 158二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 00:02:08

    >>157

    前作の出来が良くて、尚且つ曇らせ・死ネタOKなのも影響していると思う

  • 159二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 07:11:37

    保守

  • 160二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 13:37:18

    保守

  • 161一般通過弟(?)25/05/30(金) 21:25:11

    >>151


    「はぁっ……はぁっ……」


    乱れる呼吸。とてつもないほどの吐き気。ぽたぽたと垂れる赤いもの。……生まれて初めての、言葉にできないほどの最悪の気分だ。


    足元には黒いジャージにニット帽を被った男が倒れている。腹を中心として血に塗れて。


    「ま、お……」

    「……これで、大丈夫だよ。莉波」


    その日、ボクは初めて人を殺した。殺した相手は大親友のファン。殺すしか、なかった。守るために、それは必要な事だった。事の始まりは、一通の手紙に書かれた一言『いつも見ているよ』と、それだけだった。

    それから、日に日にそのようなストーカー行為は増えていった。


    盗撮の写真やどこからともなく流れてくる視線。いつからか莉波はそれに怯えるようになり、少しずつ、どんどんとやつれていった。元気もなくなっていった。

    ……はっきり言って、見るに絶えなかった。見たくなかった。


    一度、殺してやりたいとも思った。そのくらいに、ただただ辛かった。

  • 162二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 00:20:16

  • 163一般通過弟(?)25/05/31(土) 01:01:03

    >>161


    そしてこの前やっと考えが纏まった。犯人を殺せばいいんだと。それ以来常に莉波のそばにいる様にして、ずっとずっと気を伺ってた。そんな日々を続けて一ヶ月。男は現れた。そして現れた男をボクが包丁で刺して今に至る。


    「すまない。……こうすることしか、頭に思い浮かばなかったんだ。苦しんでる莉波を見ている時ほど辛い時は無かったから」

    「……ありがとう、麻央。私を、守ってくれて。私の為に、手を汚してくれて」

    「守る為とは言え、人を殺した事は変わらないからね。ボクは明日自首してくるよ。ちゃんと罪を償ってくる」

    「麻央、らしいね。……待ってるから、また会いに来てね」

    「あぁ、当たり前だよ。ボク達の仲に誓って、必ず清算して戻ってくるよ」





    「……行ってらっしゃい」

    「あぁ、行ってくる」

  • 164二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 08:27:43

    ありがとうございます!

  • 165二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 10:09:45

    莉波Pが女性だった世界線
    やんちゃで天真爛漫な年下の男の子だと思っていた相手がスパダリ年上美女として自分の前に現れ、しかもその相手に対してお姉さんをすることになったせいで脳みそがバグりそうになる莉波

  • 166一般通過弟(?)25/05/31(土) 12:33:09

    >>152


    「……」


    『月村手毬ってさ……』

    『でもそこがいい所では』

    『どうやったらそんなふうに捉えることができるのか。あれは悪い所しかないでしょ』


    名も顔も知らない人間が、いつの間にかまりちゃんの悪評をばらまいていました。初星の掲示板という初星学園全体にまつわるサイトで。……どうして、まりちゃんの良さが分からないのでしょうか。

    それにしても不思議ですね。……なんでこんなにまりちゃんについて詳しく知っているのでしょう。誰がやっているのか、気になってきました。


    「……なるほど」


    なんて思っていたら、向こうがわかりやすいヒントを与えてくれましたね。今朝、同じことをまりちゃんから聞きました。……つまるところ、あの人しか。

    少し、問いつめてみましょうか。

  • 167二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 13:47:55

    ある日のsyngup!ライブ後、舞台裏で反省会をしている最中に突然燐羽アンチの男がやって来て、近くに有ったパイプを持って殴りかかってきた。足がすくんで動けない3人だったがすぐ担当Pやスタッフが止めに入り確保した。怪我もなく無事だったが恐怖が消えることはなく、特に燐羽は常に誰かと一緒にいないと泣き出したり動けなかったりと、普通の生活は出来なくなった

  • 168一般通過弟(?)25/05/31(土) 14:28:58

    >>166


    「……秦谷さん? なんの用でしょうか」

    「あなたに謝らないといけないことがありまして」

    「と、いいますと」

    「申し訳ありません。昨夜はあんな遅くまで付き合わせてしまって」

    「……! 」


    早速彼の教室に押しかけます。予想通り、彼もまさか昨夜言い合っていた相手が私だったなんて思ってはいなかったでしょうね。


    「あなたなのでしょう? 以前より掲示板にまりちゃんの愚痴を延々と述べていたのは」

    「……気づかれてしまいましたか」

    「はい。……何故、そのようなことを」

    「そうでもしないと続けられないと思ったからですよ。日に日に月村さんの俺に対する態度は悪くなっていく一方で……正直なところ後悔し始めてる所はあります。が、実力は本物ですし必ずトップにすると言った手前」

    「自分から解約を言い出しづらい。だからこうしてプロデュースを続けられるようにしていた、と」

    「間違った手段なのはわかってます。ですがもう俺にはこうすることしか……」

    「では……直接、私にぶつけてきてください。私でよければいつでもお話聞きますよ」

    「いえ、さすがにそれは」

    「過去何度も沢山言いあってきたのに今更何を言ってるのでしょう」

    「……はい。よろしくお願いします」


    ……意外と大変なんですね、彼も。とはいえ、これからはあんな風に悪評を広めるのではなく私に愚痴るようになってくれたはず、です。これで、少しは私を信頼してくれるようになったはず。

  • 169一般通過弟(?)25/05/31(土) 14:37:57

    スレ主です。次のリクエストで〆とさせていただきます

  • 170二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 14:44:31

    美鈴を守ろうとして大怪我をしたP
    美鈴は大怪我をさせた事を気に病むし入院中も退院後もお世話をしまくる

  • 171一般通過弟(?)25/05/31(土) 16:37:31

    >>168


    それからしばらくして。お互いに沢山まりちゃんの気持ちをぶつける仲になっていたのですが……急激に、彼からの相談が減るようになりました。どうやら、プロデュースがだいぶ上手く行ってるようですね。


    「……」


    気に入らないですね。彼は……私のものだったはずなのに。まりちゃんと楽しそうにしているのが、とても気に入りません。少しだけ、手を打ってみましょう。


    「おはようございます、プロデューサー。最近は上手くいってますか? 」

    「えぇ、お陰様で。特に不満もなく」

    「それは良かったです。では……貴方がこれからもまりちゃんを楽にプロデュースできるようになるためのアドバイスをしてあげます」

    「ほう……俺が知らない月村さんの事ですか」

    「はい。実は……」


    まずはプロデューサーに嘘の知識を吹き込んで、まりちゃんが嫌がるようなことをさせましょう。怒ったまりちゃんはこちらの話なんて一切聞きませんから……上手く、破滅まで持って行けるでしょう。そしたらまりちゃんにもでっちあげの嘘を吹き込んで……ふふ。

    明日、どうなっているのでしょうか。

  • 172一般通過弟(?)25/05/31(土) 20:34:54

    >>171


    あの後まりちゃんにもプロデューサーが書き込んでることを伝えておきました。……匿名の、ファンレターで。気づかれないように筆圧も変えて。これで……彼は、私だけを。


    「……秦谷さん」

    「おはようございます、プロデューサー。……どうなされたんですか? 」

    「月村さんとのプロデュースを解約しました」

    「まぁ……一体、何が」

    「誰かが月村さんに掲示板での事をリークしたらしく。……取り付く島もなく、解約に至ることになりました」

    「それは……辛かったですね、プロデューサー」

    「折角上手くいってたのに……」


    ふふ……私の事を凄い信頼してくれてるんでしょうね。犯人が私だなんて一切も疑ってない様子です。あぁ、本当に可愛い人ですね、あなたは。あともう一押しで……


    「プロデューサー。あなたは以前まりちゃんに対してこう言っていましたね。トップアイドルを育てるのが夢だ、と」

    「はい、そうですね」

    「でしたら……その夢を、私に預けてみませんか? 私が、必ず叶えてみせますから」

    「……いいんですか? 」

    「はい。むしろ、今のあなたがいいんです」

    「賭けて見るのも……悪くない、かもしれないですね。あなたに、俺の夢を託します」

    「はい。確かに託されました。では……これからよろしくお願い致しますね。私だけの、プロデューサー」

  • 173二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 23:20:25

    保守

  • 174一般通過弟(?)25/06/01(日) 00:54:44

    >>165


    「今、お時間よろしいでしょうか」

    「え? 私ですか? 」


    廊下を歩いていると、後ろから女性に声をかけられる。……すごい、綺麗な人……髪、サラサラしてていい匂いする……こんな人、アイドル科にいたっけ?

    すごい、目を惹かれる。言葉にし難いほど綺麗で。宝石のように輝く瞳に、艶のある黒いロングヘアー。優しい目付きにカッコ良さを引き立たせるスーツ。


    今まで……私が見てきた誰よりも、美しい。そう、思えた。


    「はい、あなたです。姫崎莉波さん」

    「私の事、知っているんですね」

    「……そういえば、自己紹介がまだでしたね。私はこういう者です」

    「ご丁寧にありがとうございま……………………えっ」


    彼女が私に差し出してきた名刺を受け取る。そして、その名刺に書かれた情報を見て、唖然とする。驚きすぎて、時が止まったように感じる。『プロデューサー』……うん。間違いない。私は、この人を知ってる。


    「久しぶり、ですね。……ずっと会いたかったです、莉波お姉ちゃん」

    「う、うん。久しぶり……ですね。きみ……私よりも年上だったんですね。しかも、女の子だったなんて……てっきりあの頃はずっと、私が上とばかり」

    「私もずっと、年上の方なのかと。あと……そんな堅苦しくしなくても。貴方の話したいようにしてくれれば」


    幼い頃。とあるバス停でうずくまって泣いてる子がいた。ちっちゃくて、髪も短くて。私の事を『莉波お姉ちゃん』って呼んでくれて。まさに、弟のような、可愛い可愛い子だった。それが、まさかこんな……言葉になんてできないほどに綺麗で、年上の女性だったなんて。


    「いやでも……上の方、なんですし」

    「じゃあ……私がそう話したいんだ、莉波お姉ちゃん」

    「っ!? 」


    そう言って彼女は、少し照れくさそうに私に笑いかけてくる。……その時、昔見た彼女の笑顔と重なった。

    あぁ、ほんとに"あの時の子"……なんだな。大きく、なったんだ。

  • 175二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 08:01:04

    残り少ないですが楽しみです

  • 176一般通過弟(?)25/06/01(日) 10:52:55

    >>174


    「こほん。逸れてしまいましたね。それで、本題なのですが……私に、貴方をプロデュースさせてください」

    「……えっ。私で、いいの? 私、今まで結果なんて何も残せてなかったしあと一年しかないし……」

    「全然構いませんよ、そのくらい。それを踏まえた上で言ってるんですから。……私が、この一年を今までよりも遥かに充実したものにすることを約束します。ですからどうか、私に最後の一年を預けてもらいたい」


    ……彼女が誰をプロデュースするんだろう、と少し寂しい気持ちがまじりながらも誰になるんだろうと考えていた時。その答えを聞いて、思わず戸惑ってしまう。でも……不思議と、上手くいく気がする。どんな事でも、彼女が側にいてくれるなら。


    「……わかりました。そのスカウト、謹んでお受け致します。私の一年を……あなたに、託します」

    「ありがとうございます。……とても、嬉しいです」

    「私にそうするように言ったんだから……プロデューサーちゃんも前みたいに接して欲しいなぁ」

    「……あくまでこれは仕事の時だけだから」

    「ねえ。……大きく、なったね」

    「うん。お姉ちゃんだって」

  • 177一般通過弟(?)25/06/01(日) 13:26:04

    >>176


    と、その日は手続き等々を済ませて、一緒にご飯を食べて終わった。……ふふ。相変わらず、好きな物に目をきらきらさせる所は変わってないんだな。


    「今日から本格的にプロデュースを始めるよ」

    「うん……よろしくお願いします」

    「それじゃあ早速本題……の前に、少し振り返り。ちょっとお姉ちゃんの過去の傷を掘り返すことになっちゃうかもだけど、そこは許して欲しいかな」

    「うん、大丈夫だよ」

    「ありがとう。……それじゃあ。お姉ちゃんは以前に『Love♡しすたぁず』で妹路線で売って、結果として空回っていた」

    「そう、だね。可愛いけど似合ってないとか、よく言われてたよ」

    「……はっきり言ってその意見には賛同かな。お姉ちゃんは、意識して妹になれるような人じゃないから」

    「ほんとにはっきり言うね!? 」


    昨日聞いた話なんだけど。どうやらプロデューサーちゃんは、Love♡しすたぁずの時からもずっと私を見てくれていたんだって。……なんか、改めて思うと恥ずかしいなぁ。


    「私が今考えてるお姉ちゃんのプロデュース計画は……これ。お姉さんと妹ちゃん、両方なってしまおう作戦」

    「両方……なる? 」

    「うん。表面上では私に接してたみたいに、お姉さんとして振る舞うの。でも……何か好きな物が目の前に会った時。例えばそう、うどんにお寿司……とか。そういう時は心のままにはしゃいでもらう。ただ、それだけだよ」

    「えっと……普段の私が、妹みたいって事……? 」

    「気づいてないかもしれないけど。はしゃいでる時のお姉ちゃんは、妹みたいに可愛いんだよ」

    「……あはは。なんか、照れちゃうな」


    きみの目に映る私はそんなふうに見えてるんだね。……そっか。私はありのままで、良かったんだ。


    「ざっくり言うとそのままでいい。けど、その状態よりもお姉さん力を伸ばそうってことだね」

    「お姉さん力を伸ばす? 」

    「うん。……ね、莉波お姉ちゃん。今日から私の事を妹だと思って接してみてよ」

    「……えっ!? 」

  • 178一般通過弟(?)25/06/01(日) 14:10:27

    >>167

    「……二人とも、最高だったわよ。残りもその調子で頼むわよ。もう心配なんてしてないけれど……足、引っ張らないでちょうだいね」

    「そういう燐羽だって」

    「……彼のおかげでしょうね。こんな、三人本調子でライブをやり遂げることなんて滅多にありませんから」


    今日はSyng upの武道館ライブの初日。そしてそれを先程終えたばかり。今までで一番と言ってもいいほどのライブをやり遂げることが出来た。そのせいか気持ちが溢れてきて、楽屋ではなく、もう舞台袖の方でこっそりと反省会を始めていた。


    「えぇ、本当に。……後で、感謝を言わないと」

    「あと数日、頑張って歩いていきましょう」


    ……と、他愛ないやり取りをしてそれを微笑ましく思っていた時。スタッフの人の大声が私達に響いた。


    「お客様! 勝手に入らないでください! 」

    「うるさい! そこをどけ! ついに会えた……殺してやる、殺してやるぞSyng up!」


    声のする方に視線を向けると、、抑え付けてた男に飛ばされたのか尻餅をついているスタッフが二人。と、それから……鉄パイプのようなものを持って私達の方に走ってくる大柄の男が一人。途端、言葉に出来ないほどの恐怖に襲われる。


    「ひっ……」

    「足が、動きません……!! 」

    「大丈夫よ、二人とも。私が、守るから」


    恐怖によって鉛よりも遥かに重くなった足を動かして、手毬と美鈴の前に立って、手を開く。

    怖い。怖い怖い怖い怖い。やだ。こんな所で死にたくない。もっとみんなと一緒にいたい。


    「燐羽ぁ!! 」


    目を強く閉じる。そして聞こえたのは、手毬の大きな叫び声。……それだけ。頭になにか強い衝撃が加わった訳でもない。鈍い音が響いた訳でもない。本当に、ただそれだけ。


    「何すんだ離せ!! 」

    「絶対に離しません。もう既に警察を呼んだので、来るまで俺が手出しはさせません

  • 179一般通過弟(?)25/06/01(日) 14:22:15

    >>178


    不思議に思い目を開けると、後ろから抱きつくように抑えているプロデューサーとその他数名のスタッフの姿があった。


    ……その後、すぐに警察が来て男は逮捕された。


    「……すいません。俺が遅くなってしまったばっかりに。三人とも、大丈夫でしたか? 」

    「遅いですよ……ばか」

    「……ありがとう、プロデューサー。助かったわ」

    「直ぐに帰りましょう。それから、今夜は……俺の奢りで何かご馳走でも食べに行きましょうか」

    「えっいいの!? 」

    「その分レッスンを激しくしてもらえれば」


    と、その日は何も無く終わった。その日は。


    翌日。朝、目が覚めた時。真っ先に見えたのは、部屋の電気でも天井でもなんでもない、あの男の姿だった。……え。なんで、あの男が、私の家に……


    「……え」


    と思ったら、消えた。そして何故か不思議と涙がこぼれおちていた。その時、理解した。……わかった。今の私は、一人が怖いのね。誰かと一緒に居ないと……。


    怖い。寂しい。怖い。寂しい。怖い。寂しい。


    「っ……」


    あろう事か、声を出して泣いてしまった。それほどまでに、昨日のあの恐怖が深く脳裏にこびりついて、離れない。


    「燐羽、大丈夫……って。泣いてるの……? 」

    「最悪なタイミングで来るじゃない。……ええ、そうよ」

  • 180二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 14:22:34

    このレスは削除されています

  • 181一般通過弟(?)25/06/01(日) 14:28:44

    >>179


    声を聞かれたのか、手毬が部屋に入ってくる。……それに安心したのか、涙も怖い気持ちも寂しさも全部吹き飛んで言った。


    「燐羽……ありがとう。あの時、真っ先に私と美鈴を守ろうとしてくれて。……それから、ごめん。私達よりもずっと怖い思い、させちゃった」

    「気にしなくていいのよ。あれは……私がリーダーとしてそうしたかったから動いたまで」

    「ありがとう、燐羽。……後で少し寮長に話してみるね。燐羽も私達の部屋に移せないかって」

    「……そんな事しなくてもいいのに」

    「心配なんだよ、燐羽が。……だから、約束する。私と美鈴が、燐羽を一人にしない。いつまでも、そばに居る」


    ……ふふ。ばか手毬のくせに。心の奥を見透かされたような気分だわ。ちょうど今欲しい言葉を、百点の答えで私にくれるなんて。


    「……約束よ」

    「うん。……さ、今日もライブだよ。……やれそう? 」

    「私を誰だと思ってるのよ。あなた達のリーダーなのよ? これくらいで折れる訳ないじゃない。……さ、行くわよ」

    「うん」


    二人がそばに居てくれるから、大きく安心出来て。……そのおかげで、ライブは大成功のまま無事に幕を下ろした。

  • 182二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 20:23:04

    あと一つ楽しみです

  • 183一般通過弟(?)25/06/01(日) 22:09:50

    >>170


    「ふぁ……」

    「相変わらず四六時中眠たいんですね」

    「はい。私にとって眠たいというのは呼吸と同じようなものですから」

    「約束なんですから、明日はしっかりレッスンを受けてもらいますよ」

    「わかってますよ。約束、しましたから」


    昨日、突然秦谷さんから一日レッスンを真面目に受けることを条件にデートに誘われた。こちらとしてはレッスンに出てくれた方が嬉しいので、当然それは乗った。


    先程、昼を食べ終えて今はゆっくりと散歩をしているところ。果たしてこれをデート、と呼んでいいものなのかはわからないが。まぁ、有意義な時間であることに変わりはない。


    「……眠たいです」

    「次は、どちらに行きますか? 」

    「まぁ……担当アイドルが眠たいと自分の気持ちを表しているのにスルーですか」

    「反応してもしなくても変わらないでしょう……っ! 」


    大きく欠伸をする秦谷さんを横目に、信号のない長い横断歩道を二人で渡っていた。そして半分くらいにたどり着いたとき、ふと横から物凄い勢いでこちらに車が突っ込んでくるのに気づいた。


    「秦谷さんっ! 」

    「きゃっ!? 」


    車がこちらに来るまで残り二秒もない。ので可能な限りの力を込めて秦谷さんを向こう側へと押す。秦谷さんは勢い余ってそのまま転んでしまったけど、何とか間に合ってよかった。さて……どうか、生きてて欲しい。

  • 184一般通過弟(?)25/06/01(日) 22:33:37

    >>183

    「ん……」


    あぁ、良かった。無事に生きてたみたいだ。で、ここは……病院か。大体入院していると言った感じだろう。骨が折れてるような感じはしない。つまり、奇跡的に軽傷で少しの入院で済む程度の怪我と見た。


    「良かった……起きましたね、プロデューサー」

    「おはようございます、秦谷さん。すいません、先程は強く押してしまい」

    「いえ、大丈夫ですよ。……ごめんなさい。私が不注意だったばかりに」

    「気にする事はありませんよ。あんな急スピードで来られたんですから。……それより、どいてくれませんかね。重たいです」

    「……女の子に向かって重いと言うなんて、最低ですよ」

    「秦谷さんが重いと言う訳ではなく。長い間ずっと乗っていられると誰だって重いんですよ」


    ……おかしいぞ。何故かいつもより秦谷さんが俺に対して積極的な気がする。月村さんから聞いた話だとこういう時の秦谷さんは椅子に座ってゆっくり寝てるとの事だったのだが……何故か、俺の足元を枕にしてゆっくり寝ていた。それに、一向に離れようとしない……ん?


    「あれ。俺、いつの間に」

    「あぁ、すいませんプロデューサー。お着替え、済ませておきました」

    「なっ!? 」

    「それから……はい。先程、お見舞いの品を買っておきました。林檎はもうすりおろしておいてますよ」


    ……わかりやすすぎる。あまりにわかりやすく、過保護になっている。


    「あの、秦谷さん」

    「はい、何でしょう」

    「何故、ここまでするのでしょう」

    「……貴方がこうなったのは私のせい、ですから。せめてものお詫びとして、です」

    「そう……ですか。有難く、世話されることにします」

    「はい。私に任せてください」

  • 185一般通過弟(?)25/06/01(日) 23:06:48

    >>184


    ……入院していた一週間程度。本当に身の回りの世話を何もかもこなしてくれた。洗濯、食事、着替え等、本当に様々な事をこなしてくれた。改めてわかった。秦谷さんがどういう人なのか。


    「退院、おめでとうございます」

    「ありがとうございます。……あの、秦谷さん。これは」

    「料理です。予め作っておきました。二人っきりのパーティーですね。ちゃんと私用に低カロリーのものですので」

    「……ではなく。この、ホコリひとつ無い部屋は」

    「入院してる時にお掃除しておきました」

    「やっぱり……過保護になってませんか? 」

    「まぁ。何度も言っているでしょう? これは私の罪滅ぼしのためだと」

    「とっくに跡形もなく消えているでしょう」

    「いえ……まだ、消えてませんよ。私には、映ってます。しつこく、こびりついて」

    「そう、ですか。では……それが、完全に消えるまではこのままにしましょう」

    「……いいんですか? 」

    「はい。あなたがそうしたいのでしたら。その代わり……曇りだけじゃなく、晴れの日もレッスンしましょう」

    「ふふ……はい、わかりました。では、雨乞いのやり方を教えて貰っても? 」

    「お断りします」

    「あら、冷たいですね」

    「俺のお世話よりもレッスンに励んでくれた方が罪滅ぼしになると思いますけどね。その方が、俺は嬉しいので」

    「……なら、私は一生罪人で構いませんよ」

    「そうですか」

  • 186一般通過弟(?)25/06/01(日) 23:24:00

    以上、これにて終わりです。半月の間長々とお付き合い下さりありがとうございました

  • 187二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 23:34:25

    おつかれ

  • 188二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 23:39:46

    >>50>>165 をリクエストした者です。他のものも含め、すばらしい作品をありがとうございました。

  • 189二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 06:18:16

    毎日の楽しみが終わっちゃった…お疲れ様でした!

  • 190二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 12:52:21

    すごく良かった
    お疲れ様

  • 191二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 20:55:57

    お疲れさまです!でも落ちないでほしいわ

  • 192二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 21:41:37

    お疲れ様

オススメ

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