【閲注 ⚓️🎲 Coc要素有】這い上がり組が行く｢センセイ、先生。時々、ねこ。｣④真相。そして…？

[1 KP 25/05/20(火) 18:03:27]

このスレは、以下3つのスレ

【閲注 ⚓️🎲 Coc要素有】緑谷とあと2人が行く｢センセイ、先生。時々、ねこ。｣｜あにまん掲示板

【閲注 ⚓️🎲 Coc要素有】這い上がり組が行く｢センセイ、先生。時々、ねこ。｣②探索編｜あにまん掲示板

【閲注 ⚓️🎲 Coc要素有】這い上がり組が行く｢センセイ、先生。時々、ねこ。｣③探索後編…？｜あにまん掲示板

の続編です。

　①②③を閲覧した上でこちらのスレを閲覧することを強く推奨します。

スレ画は前スレと同じです

[2 KP 25/05/20(火) 18:14:56]

このスレは、ダイスや安価を用いて、クトゥルフ神話TRPGをスレ用に大幅改変を加えたオリジナルシステムを採用したルールの元、
　自作シナリオ｢センセイ、先生。時々、ねこ。｣
　を回していくスレです
　以下の要素がちょっとなぁ…って方は今のうちにそっ閉じをお願いします
　
　改編要素①･･･能力値の調整
　通常、SIZやSTR等の能力値(ステータス)は3d6などのダイスで3〜18に決まりますが
　"原作の時間軸で起こっている出来事"という体のため、キャラに寄せるために範囲を調整しました
　(例：雄英高校ヒーロー科である以上筋肉は少なからず付いているはずなので10+2d4でSTRを判定する、SIZが本来の身長差と矛盾しないようにする など)
　改編要素②･･･キャラや状況に応じたその都度の技能値設定
　通常は技能値を事前に決めてからスタートですが、完全に固有の物(個性、技等)以外はその時その時で成功値を変更して判定します
　また、初期値だろうなって技能でも判定は本家よりも甘めです
　(例：明るい開けた場所での目星は70以下で成功、薄暗い場所での目星は35以下で成功とする など)
　そして、このキャラはこの技能値高そうだな…となった時にプラス補正をかけます
　(例：緑谷の芸術(歌唱)は40で判定するが、耳郎ちゃんは80で判定する 等)

　また、その他の把握していて欲しい点として
　〇安価ではないレスでも、他レスからの賛同が多い提案を採用することがある
〇安価、感想、考察、 その他当スレでの描写・レスを元にした(if含む)SSやイラストなどこのスレに関係しているレスならなんでもOK
　・ヒロアカ本編に登場しないNPCの登場
・クトゥルフ神話TRPG第6版をベースにしたシステム
　・独自のクトゥルフ神話の解釈、設定を含む
　・テストプレイなんてしてないシナリオ
　・スレ主は低浮上気味
　があります。
　要するに、なんでも許せる人向けです。
　
　皆で最高の物語を作っていきましょう！

[3 KP 25/05/20(火) 18:15:52]

這い上がり組のキャラシ | Writening

PCもとい這い上がり組のキャラシはこちらです

[4 二次元好きの匿名さん 25/05/20(火) 18:49:45]

たておつ
今にもちぎれそうな綱渡りしてる感覚だ…

[5 二次元好きの匿名さん 25/05/20(火) 18:49:54]

立ておつー
さあ頑張れよ這い上がり組

[6 二次元好きの匿名さん 25/05/20(火) 19:06:17]

ひとまず埋めー

[7 二次元好きの匿名さん 25/05/20(火) 19:08:41]

きっちり勝って欲しいけどこの綱渡りギリギリむしろ落ちかけ感、クトゥルフだな〜……

[8 二次元好きの匿名さん 25/05/20(火) 19:36:16]

埋め

[9 二次元好きの匿名さん 25/05/20(火) 19:39:19]

いやあこれでこそクトゥルフの神話生物のお相手ってもんですわ

[10 二次元好きの匿名さん 25/05/20(火) 19:41:32]

10！

[11 二次元好きの匿名さん 25/05/20(火) 22:06:28]

さあ常識なんて捨てて立ち上がれ

[12 二次元好きの匿名さん 25/05/20(火) 23:31:55]

これがクトゥルフ…！めっちゃ面白いな…

[13 KP 25/05/21(水) 01:56:55]

手に入れたアイテムまとめ

【救急治癒スプレー】
　所持数：2本
　使い切り型の携帯スプレー。
　患部にスプレーを吹き付ける事で迅速な治療を行う事が出来る。
　【応急手当】の判定無しで1本につき2d3のHP回復。
　戦闘中は自分のターンを消費することで使える。
　(1回分の行動として扱う)
　他者に使う場合、使用した側のターンだけが消費され、回復された側は自分のターンで行動が可能になる。
現在、2本とも飯田が所持。

【非常用妨害ガス吸収装置】
　所持数：1個
　手の平サイズの設置型装置。
　半径10m内で"妨害ガス発生装置"の効果を無効化する。
　戦闘時の場合、地面への設置に1ターン消費する。

【不思議な栞】
　所持数：4枚
1枚所持する毎に一時的にMP+10追加。
MPを消費した場合、追加分のMPが優先して消費され、消費した栞のMPが復活することはない。
現在、4枚とも緑谷が所持。

[14 KP 25/05/21(水) 02:47:37]

ヒロアカの本編に居ないキャラの紹介 | Writening

　

既出の情報まとめ | Writening

[15 二次元好きの匿名さん 25/05/21(水) 20:15:28]

保

[16 二次元好きの匿名さん 25/05/21(水) 21:31:25]

えーと、消えたのは……スレ主の前スレからの現状説明レス？

[17 KP 25/05/21(水) 22:09:24]

〈>>16 みたいですねぇ…管理人さんご苦労様です…

運悪くそこの書き溜め消しちゃってたんで違う文になってます〉

SAN値(開始時→現在)

緑谷：80→74/不定領域59

飯田：85→79/不定領域63

心操：65→53/不定領域42

前回のあらすじ

倉庫にて探し物を見つけた13号先生、飯田、心操が炎の怪物と接敵。13号先生の引き付けにより飯田が無傷で倒すことに成功したが初手で心操が負傷及び気絶。13号先生も同様に炎熱ダメージの蓄積で気絶。心操は一時離脱、現在保健室でHP2→9に回復。

続いて図書室にて探し物を見つけたマイク先生、緑谷、飯田が"偽物さん"と『シャン』と接敵。『シャン』が緑谷に向けて放った青白い閃光を庇ったマイク先生だったが、 一撃で行動不能になってしまう。

…その光景を2人が目にした後から本編再開となります

[18 二次元好きの匿名さん 25/05/22(木) 05:35:48]

さあ大変だ

[19 二次元好きの匿名さん 25/05/22(木) 12:10:55]

ほ

[20 KP 25/05/22(木) 13:09:34]

【本編再開】

　…分裂した思考から2人を戻したきっかけは、状況の変化にあった。

「____！！！________…！！」

　

　耳を劈く声が止んだのだ。

　だが、それだけだ。普段わざとらしすぎる程底抜けに調子の高い彼の、苦痛に足掻いている様子は変わらず、その類の物音は続いている。

　それはただ単に彼の命とも言える声が尽き、痛みを訴える術が無くなったと言うだけの、話だった。

　

綺麗だ、そう"偽物さん"に言われたペリドットは忙しなく動きつづけ、焦点が一向に定まらない。何も、映っていない。

　苦痛に悶えることを示していた激しい体動は、いつしか大きな痙攣へと変わっていて。

　『おっと。意外と早かったな』

　"偽物さん"もそれに気付き、そう呟いた。

　『考えが同じなだけはある…何時だってお前の蹂躙を見るのは楽しい。もし『ヴォイス』の個性を持つコレがずっと叫んでたなら、それはそれで試してみたいこともあったんだが…』

　腕に乗せた"シャン"に目線を向けながら、そう言った。

　『まあ、思いがけず見たいもん見れたし、聞きたいもんも聞けた…これ以上怪しまれたら面倒だ、"生徒たち"の所へ戻るとするよ。』

　未だ苦しめられ、身体を自分の意思で動かせない彼を覗き込みながら、2人に向けて言った。

　もたれかかっていた所から姿勢を直し、踵を返す。

　緑谷：【目星】dice1d100=43 (43) (60)

　飯田：【目星】dice1d100=38 (38) (60)

[21 KP 25/05/22(木) 17:16:07]

2人はそこで初めて、先程マイク先生を捕らえて血を奪った1本の透明な触手の根元部分がヒーローコスチュームの尾骶骨にあたる部分に…早い話が、悪魔の尻尾のようにソレに付いていたという事を認識した。
　後ろ姿を見ることは何回かあれど、宙に先端を浮かせながら1m程に縮んでいるその長さ、空間に生じる歪みの少なさ、根元部分でも殆ど変わらないその細さが、"ある"と分かっていなかった時に気付くなど不可能に近いと実感させる。

　緑谷「(飯田くんと……マイク先生のお陰だ)」


　……無防備な姿を晒しているが、瞬きをしていない。
　今、攻撃は通らない。本物の相澤先生だって、まだ見つけられていない。
　クラスメイトに近づかれるのは腹立たしいが、下手に刺激して脅威を振るわれるよりかはこのままにするべき、だろう。

『それじゃあ残り時間、精々頑張ってくれよ？

　…あとは好きにしていいぞ、シャン。』

　ガラガラ…

　ドアを引き、図書室を出るその直前。
　こちらへと向き直ることもせず、鷹使いの如く、『シャン』が止まっている片腕を振り上げる。
　
　勢いに任せて上へと飛翔する『シャン』。
　ドアが閉まるのと、蟲の進行方向が変わるのは、同時だった。

　【戦 闘 再 開】

[22 KP 25/05/22(木) 17:28:22]

戦闘のルール説明(ほぼ3スレ目>41のおさらい)

　・DEXの値が大きい順から自分のターンとなる。

　・基本的に1人が1ラウンドごとに行動できる回数は１回のみであり、【回避】した場合は攻撃が出来ず、既に攻撃を終えていた場合は逆に【回避】不可となる。

・攻撃や回避の他にもアイテムの使用や【目星】、【応急手当】など短時間で出来そうなものならだいたい何でも出来る。

　・【回避に専念】した場合回避に+30の補正がつくが、宣言したラウンド中回避以外の行動は取れなくなる。

・【ディレイ】する場合、自分のターンを後回しにして、好きなタイミングで割り込むことが出来る。相手の攻撃が来た時は回避、来なかった時は攻撃したい時などに使える。

　・また、【ディレイ】を選択したときのみ【かばう】(判定はDEX×5)で他の人が避けられなかった攻撃を肩代わりする事ができる。

・同時攻撃を試みる場合、合わせに行く方が追加で【DEX×5】(タイミング合わせれるかどうかの器用さの判定なので飯田なら55で判定)に成功した場合、合計ダメージを1回の攻撃に生じたダメージとして判定する。

・個性を使用していない状態で個性技(「レシプロエクステンド」や「レシプロターボ」、「デトロイトスマッシュ」)のロールに成功した場合は個性の発動自体も成功したものとする。

[23 KP 25/05/22(木) 18:24:51]

???：【？？？】dice1d100=53 (53) (40)

　【SECOND】

　飯田「ッ、またか……！」

　不快な羽音を立てる巨大な蟲は、頭上で2人の隙を伺っている。

　(『シャン』：【ディレイ】)

　緊張が走る中、何かの音が聞こえた。

　コツ、コツ！

ガラスを、小さく硬いもので、叩く音。

　

　緑谷「(なんだ、窓から……！)」

「動ける者は全員、こっちに来るんじゃ！」

　緑谷・飯田「「シロさん！？」」

　閉まっている窓の縁に掴まり、顔を出している白い猫。右目が水色、左目が黄色の、猫。

　猫の姿で話している所は初めて見たが、ガラス越しで籠っていながらも凛とした声。

　間違い無い。シロだ。

　(3スレ目>176

　シロ：【聞き耳】dice1d100=9 (9) (99/2=48)→成功

　※騒ぎを聞き付けられるかの判定、戦闘開始直後(マイク先生が神経むちに当たる前)より半分で判定)

[24 KP 25/05/22(木) 18:25:17]

シロ「あやつは正常な者全員を狙う！逃げるんじゃ、鍵を開けて、ここから飛び降りて外に出てくれ！そうすれば、わしが必ず、そいつをどうにかしてやれる！」

　そう言い残し、シロは窓から姿を消した。高所からの着地は猫の十八番だ、下へ降りたのだろう。

　緑谷「(逃げる…ここから！？)」

　

　ここは2階だ。但し、雄英高校の、2階。

　スムーズに窓のレバー式ロックを解除することが出来たとしても、生身で飛ぶには度胸がいる高さだ。もちろん、着地に失敗すれば多少の怪我を覚悟しなければならない。

　そして、緑谷は思い出す。

　緑谷「(そうだ…本…！)」

　攻撃を試みたタイミングで手放してしまっていた本や紙は、窓とは逆方向の位置に散乱していた。

　時刻を確認している暇は無いが、後で取りに来た場合は魔術の習得が間に合わなくなるかもしれない、そんな考えが過ぎる。

　

　〈・窓から逃げる場合、窓を開けるのに【DEX×5】で判定、失敗なら次のターン、成功でそのターン中に飛び降りの判定【POW×5】及び【跳躍】判定を行うことが出来る。【POW×5】に失敗した場合、高さに怖気付いて【跳躍】(70)を-30の補正を入れて判定する。

　【跳躍】失敗でも図書室から脱出できるが、1d6のダメージを受ける。

・本を回収する場合、判定は不要だが1ターン消費する。

　また、この戦闘に限り上記の行動を行った場合のみ追加で【回避】可能とする。

　もちろん戦闘継続や他の場所から逃げるなど違う行動を取ってもいい〉

　どうにかしてやれる。詳細を聞く暇など無かったが、彼女は、確かにそう言っていた。

　信じるか、それとも。

　　緑谷と飯田の、行動は。

　緑谷：>>26

　飯田：>>28

[25 二次元好きの匿名さん 25/05/22(木) 18:31:23]

本は回収したいからどっちがやるかだよな……でも飯田くんに先に外におりて貰えてたら次デクが遅れて出る時キャッチとかいける？体格的にギリ
緑谷が本類取りに行く

[26 二次元好きの匿名さん 25/05/22(木) 18:35:01]

質問！
浮遊は可？
安価被ったらすまん

[27 KP 25/05/22(木) 19:56:03]

>>26

〈2年生で残り火って設定なので超パワー以外はシナリオ内ではナシで〉

緑谷の行動>>30に最安価します

[28 二次元好きの匿名さん 25/05/22(木) 20:02:31]

室内だと足活かしきれないし窓にいく>飯田くん

[29 二次元好きの匿名さん 25/05/22(木) 22:01:14]

>>27

2年だし、ありにしちゃうと便利すぎますもんね……一瞬黒鞭で回収出来ね？って思ってそうだよ2年だよ今、って書き込み止めましたもん

[30 二次元好きの匿名さん 25/05/23(金) 02:56:54]

はやめのほしゅ

[31 二次元好きの匿名さん 25/05/23(金) 05:04:43]

サバ不安定夜中にもあったようで保守で安価埋まってたのでもし大丈夫ならデクくん行動>>25で

[32 KP 25/05/23(金) 08:10:32]

　緑谷「飯田くん！先に下で待ってて！」

　飯田「！？…！あぁ、了解だ！」

　思わずそちらを見た飯田は、その意図を直ぐに理解した。

　緑谷は極力『シャン』から目線を逸らさないようにしながら、手探りで本やらを回収する。

　(緑谷：回収に向かう)

　飯田は学校特有の、人が出入りできる大きさの窓へと走り出す。

　飯田「(やはり、まだ使えないか…！)」

　少しでも早く、と個性の発動を試みたが、音沙汰無し。

　視界から消えた今も、"偽物さん"は瞬きをしていないのだろう。

　それでも辿り着くまでの今まで、蟲からの攻撃は来なかった。

　素早い窓の解錠と、窓先空間の無い高所からの落下を試みる。

　飯田：【DEX×5】dice1d100=82 (82) (55)

　※失敗の場合、以下2つを次ターンで振り直し

　【POW×5】dice1d100=20 (20) (85)

　【跳躍】dice1d100=30 (30) (70/40)

　※【POW×5】成功で70、失敗で40で判定

[33 KP 25/05/23(金) 12:32:20]

飯田「(ダメだ…急がなければ……！)」

　

　やはり焦りの為だろう、警戒しながらでは普段何気なく出来ることでも手古摺るのは当然と言うべきか。

　窓は十分に大きい…もし2人が最短で動くなら、飛び降りるのはほぼ同時となるだろう。

　カチャッ！

　窓が開き、夕方頃の涼しい風が入ってくるとほぼ同時、

急旋回した『シャン』が自前とは思えない程の規格外の正確さで、青白い閃光を打ち出す。

　回避必須の、身体の中心を捉えた攻撃。

　その先に、居たのは…

『シャン』：【神経むち】dice1d100=49 (49) (99)

　対象：dice1d2=1 (1) 1 緑谷 2 飯田

[34 KP 25/05/23(金) 12:55:40]

飯田「緑谷君！！」

　緑谷「っ……！」

　ソレの意図か、気紛れか、それともただの偶然か。

　大事な荷物を拾ったばかりの緑谷をその複眼に捉える。

　もし当たったら……

　未だ床に打ち捨てられている、彼のその瞬間が過ぎる。

　緑谷「(当たる場所がどうとかの問題じゃない…)」

　緑谷「(多分、掠った時点でアウトだ)」

　

　…だが、飛ぶ弾の速さは、放った蟲本人よりは遅い。

　大きさもその蟲と同じくらいだ。

　その蟲が鳥程の大きさなのだが、それでもたかが知れている。

　

　緑谷「(弾道は直前！大丈夫、避けられない技じゃない…！)」

　

　本を抱えたまま、真横に飛び退く。

　緑谷：【回避】dice1d100=76 (76) (72)

[35 二次元好きの匿名さん 25/05/23(金) 12:56:32]

惜しいーー！！！！！！

[36 KP 25/05/23(金) 13:32:44]

　〈さあさあ盛り上がって参りました()〉

　緑谷「あ……」

　避けられない技じゃない。

……それは、未知への恐怖を計算に入れなければの、話。

　踏み込みが足りなかった。

　腕の先、僅かに触れた閃光が、鋭い音と共に、消える。

　瞬間。

　緑谷「うあぁあ"あ"あ"あッ！？！？」

　痛い。痛い。痛い。

　思考が埋め尽くされる。命令を送れなくなる。

　口からどんな声を出しているのかも、身体がどうなっているのかも、自分では分からない。

　

　ワンフォーオールの反動の比どころでは無い、壮絶な痛み。

死なないという制約だけを設けた上で、桁数も分からない超高圧電流を全身に延々と流され続けているかのような、そんな感覚。

　

手放された本と共に、どさりと床に落ちる。

　それでも終わらない痛みに、緑谷は転がり、悲鳴を上げ続ける。

　(『シャン』：【神経むち】dice1d100=49 (49) (99)→成功

　ダメージ：なし

　特殊処理：対象→緑谷 行動不能)

[37 KP 25/05/23(金) 13:36:58]

〈飯田くんまたみんなが目の前で全滅していくな…〉

[38 KP 25/05/23(金) 19:27:35]

　???：【？？？】dice1d100=41 (41) (80)

　

　【THIRD】

　※今回からログっぽくします

　┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

　『シャン』：【ディレイ】<<

　緑谷：[行動不能(パス)]

　飯田：

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

　飯田「……！！ッ緑谷くん！！！」

　呼びかけに返しているとは言えない、耳を劈く絶叫。

　飯田「(ああ……クソっ…まただ、僕は……！)」

　これが理不尽であることなど、百も承知だ。だが、それでも。

　

　…自らの不甲斐なさに歯噛みしながらも、必死で思考を回す事を止めない。

　飯田「(考えろ！何が最善だ、どうすれば…！？)」

　シロ「急ぐんじゃ、飯田！」

その声に、反射的に窓の下へ目線を向ければ、少女の姿へと戻っていたシロがこちらを見上げていた。

　緑谷の声も聞こえているのだろう、凛とした声色にも必死さが滲む。

　今すぐに飛び降りれば、少なくとも『シャン』が外へ出て追いつくまでは、あの攻撃を食らうことは無いだろう。

だが、本の回収に向かうなら、少なくともあと1回は、あの攻撃が飛んでくる。

　二つに一つ。飯田の行動は……

　>>40

　〈皆さまへ追加情報です、もし本類よりもさらに重い"何か"を追加で持つ場合、持つことに成功したとしても【回避】や【跳躍】に予めマイナス補正がかかります〉

[39 二次元好きの匿名さん 25/05/23(金) 21:03:06]

シロの元へ緑谷を投げて
自分は窓から飛び降りる

[40 二次元好きの匿名さん 25/05/23(金) 22:55:24]

投げ……投げるのありかな？
シロが体型的には少女だからキャッチ出来るか怪しいしそれで頭打ったらまずいし……
シャンが正気の飯田くんの方に素直に来てくれるのを信じて飛び降りる

その後の対応は成否とか次第で考えるしかない、本気で全員行動不能になるのが最悪

[41 KP 25/05/23(金) 23:31:27]

飯田「(今はとにかく、この場を離れるしかない！)」

　想定するは、最悪の事態。

　正常な者を狙う。

　必ずどうにかしてやれる。

　…2つのシロの言葉を信じて、窓の縁に足をかけ、そのまま宙へと飛び出す！

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

　『シャン』：【ディレイ】

　緑谷：[行動不能(パス)]

　飯田：[窓から飛び降りる]<<

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

　【POW×5】dice1d100=78 (78) (85)

　【跳躍】dice1d100=27 (27) (70/40)

　※【POW×5】成功で70、失敗で40で判定

　【跳躍】失敗でダメージロール

[42 KP 25/05/23(金) 23:56:28]

記憶にある過去の授業の訓練内容を、反射的に動きに適応させる。

　飯田「……ッ！」
　ごろごろ、
　
　足裏、ふくらはぎ、臀部、背中。
　
　落下の恐怖と未知の恐怖の板挟みを耐え抜き、スタントが必要な高さから、五接地転回法を見事に成功させてみせた。
完璧な受け身。最低限の衝撃こそあるが、ダメージになど届かない。
　
　シロ「…！！偉い、偉いぞ！よくやった、飯田！」
　
駆け寄ったシロの、思わず心の声がが出たと言っているようなその声色と言葉。着地のプロからも御墨付きのようだ。

　飯田「(早く、立て直さなければ…！恐らくこの距離では、直ぐに…)」

　飯田の思惑通り、窓から既に『シャン』は低い羽音を鳴らし、こちらへ急降下し始めていた。

　飯田「(……！)」

　ざっ、

　素足の少女が、その直線距離を、遮る。

　シロ「後は、わしに任せてくれ」

[43 二次元好きの匿名さん 25/05/24(土) 03:58:52]

保守

[44 二次元好きの匿名さん 25/05/24(土) 11:21:41]

シロさん……！

[45 KP 25/05/24(土) 11:37:24]

　【FORTH】

　たん、

　飯田の耳にそう聞こえるか聞こえないかのレベルで静かに、軽やかに、シロは飛び上がる。

　飯田「(……！？)」

一瞬彼女を見失ったのは、その跳躍の仕方に見合わぬ高さと、そこに到達する速度から。

　速すぎる。あの蟲よりも、遥かに。

『シャン』が降下の動作からこちらに相対する動作に移行するよりも先に、シロはソレの目の前で両腕を振りかぶっていた。

『シャン』に先程の様に待つ暇など無く、体の向きをそのままにその腕の可動域から離れようとする。

　┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

??『シロ』 :[ジャンプ攻撃]<<

??『シャン』:【回避】<<

11 飯田 :

　┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

　『シロ』：【跳躍】dice1d100=86 (86) (99)

　　【かぎ爪】dice1d100=12 (12) (??)

　『シャン』：【回避】dice1d100=70 (70) (99)

　飯田：【目星】dice1d100=20 (20) (60)

　

[46 KP 25/05/24(土) 13:28:18]

飯田は、シロの両腕が一瞬にして先の白猫姿の腕へと変質したのが見えた。

　部分的に個性を解除し、爪で引っ掻くつもりだったのだろう。

　だが…

　飯田「(躱された…！)」

　それも、異常なまでに正確に。

　

閃光の攻撃や回避。もしやこの蟲が観測者が"直々に調整をかけておいた"生物なのではないかと直感する。(>>14)

　シロの攻撃も正確にソレの中心を捉えていたが、それを躱されるというのなら。

　

　飯田「(攻撃を使わせないのは大きい…だが1体1じゃ埒が明かない…俺も加勢しなければ………！？)」

　…そんな当然の考えは、杞憂に終わった。

　シロ「じゃろうな」

　見越していたとばかりに、『シャン』の回避での移動の終着点、既にシロが回り込んでいた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

??『シロ』 :[ジャンプ攻撃]

??『シャン』:【回避】

??『シロ』：【かぎ爪】<<

11 飯田 :

　┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

　飯田の目線が追いついたと同時。

　彼女の瞳が、猫らしい縦一線の瞳孔があるものへと変わる。

[47 KP 25/05/24(土) 13:29:18]

振りかぶった両腕が一瞬で膨張し、変質する。

　それは、華奢な少女の体格に不釣り合いな程の大きさと

　筋肉量を持つ、綺麗な黄褐色のライオンの前脚。

オールマイトのマッスルフォームを彷彿とさせるその変貌、彼女の上の服がなぜ一般的な服ではなく纏うだけの外套と腕にかからないタンクトップなのかがよく分かる。

　シロ「はぁっ！！」

　

　次の動作に移る隙をも与えず、先の攻撃の比ではない巨大で鋭利な鉤爪が『シャン』の中心を正確に捉え、勢い良く交錯する！！

　(>>45 【かぎ爪】dice1d100=12 (12) (100)→自動成功)

　

　『シロ』：【かぎ爪】dice1d100=57 (57) (100)→自動成功

　対象：『シャン』

　ダメージ：dice1d8=8 (8) + dice3d6=2 5 4 (11)

[48 二次元好きの匿名さん 25/05/24(土) 20:58:26]

シロさんかっけえーーー！！！

[49 二次元好きの匿名さん 25/05/24(土) 22:00:27]

すげぇ……けどシロ本当にただの猫か…？
蟲どころか人も殺せる火力出てるけど…(震)

[50 二次元好きの匿名さん 25/05/25(日) 05:25:03]

まあ絶対普通の猫(個性持)ではないよな

[51 KP 25/05/25(日) 08:52:47]

　ぐちゃ、

　両腕に引き裂かれたソレは原型を完全に失い、散り散りの肉片や体液が地に落ちていったその奥に、腕と瞳を元に戻したシロは危なげ無く着地した。

　ダメージ：19
　『シャン』：HP 2→-17 死亡
　【戦闘終了】
　
　シロ「ふう……無事か、飯田？」
　飯田「は、はい！ありがとうございます！」
　
　僅かに形のある残骸に、雑に砂をかけて埋めた後、飯田の元へ戻る。

　飯田「ですが、その、緑谷君が奴の攻撃にやられてしまい…！見つけた物もまだあそこに…！？」

　慌ててそう告げていた飯田は、聴覚の違和感に気づく。

　緑谷の悲鳴が、止んでいたのだ。
　
　シロ「シャンは苦痛を与えるスイッチを自分で操作できる…アヤツが死んだことにより権限が消え、攻撃の苦痛も消えた、という訳じゃ。」

　シロは言い終わるや否や、目を閉じ耳を澄ます。

　シロ「……あそこには人も機械も、まだ近づいてきていないようじゃな。
　…飯田、少しだけ待っていてくれ。」

　飯田「え……！？」

[52 KP 25/05/25(日) 08:53:20]

礼こそ言ったが、飯田は内心ずっと唖然としていた。

　一瞬の出来事で頭がまだ追いついていない。当然だ。

　

　…だがそれは、もう少しの間継続することとなる。

　シロはもう一度校舎側へと向かい、飛び降りた窓の下の壁へと手をつける。

　

　『シロ』：【跳躍】dice1d100=79 (79) (99)

【STR・SIZ対抗(??vs15+18)】dice1d100=59 (59) (??)

　【跳躍②】dice1d100=93 (93) (99)

　飯田：【目星】dice1d100=23 (23) (60)

　？？？：【目星】dice1d100=94 (94) (60)

[53 KP 25/05/25(日) 13:18:49]

　飯田「……！」

　

　瞬きの瞬間、猫の姿へ戻ったシロは壁へと飛び上がり、既に窓付近まで爪で登っているのが見えた。

　そのまま図書室へ入り、見えなくなった僅か数十秒後。

　ダンッ！！

　

　人間の姿のまま窓から飛び出し、完璧に両足で着地した。

　……白く華奢なその両腕に、表情が見えづらくなる程の、大荷物を抱きかかえながら。

　緑谷「んぅ…っ、…？」

マイク「ッ……あ"ぁ……？」

　流れるように飯田の近くに本類、そして緑谷を優しく降ろし、同じく意識を取り戻しかけているマイク先生をちょうど図書室下にある保健室の非常用ドアの目の前に寝かせて数回ノックした後、直ぐに飯田の元へと去っていった。

　飯田は混乱していた。

　

　その行動に？

　違う。

　『シャン』へ飛びかかった時から保たれていた唯ならぬ雰囲気から一転、こちらへ向き直った時に一瞬浮かべた、明らかに「しまった」と言うような表情に？

　違う。

　シロが窓から飛び降りた時。そして、着地の瞬間。

　まるで何も持っていないかのような飄々とした様子で。

　易々とそれをやってのけていた事に、だ。

　(>>52　『シロ』：【STR・SIZ対抗(??vs15+18)】dice1d100=59 (59) (??)→自動成功

　※着地判定の【跳躍】へのマイナス補正免除)

[54 KP 25/05/25(日) 14:03:00]

その表情が見えたのは、飯田だけ。

　だが、本を抜きにしても、鍛えられたウエイトのある高校生と、大の大人の2人を抱えての、着地。

　その一連の光景を見ていたのは…

「え……？」

　

　シロ「……心操…！？」

　彼だけでは、無かった。

(>>23　心操：【聞き耳】dice1d100=53 (53) (40)

>>38 　心操：【聞き耳】dice1d100=41 (41) (80)

　※騒ぎを聞き付けられるかの判定 )

　意識を落とさぬまま休んでいたその時に、緑谷の絶叫を聞き、保健室を抜け出して来ていたのだ。

　シロ「あ……あぁ、心操！怪我は…大丈夫なのか？」

　

　気を取り直した様にそう言ったシロに、心操はぎこちない頷きだけで応えた。

　

【HP回復量】

　心操：dice2d3=1 1 (2)

　※過去の判定、時間的に回復量を調整、集中治療してくれたのでリカバリーガール先生の判定は省略

心操が合流する。…が、その空間には数瞬の沈黙が流れる。

　飯田・心操「「……シロ(さん)」」

　合図するでもなく同時に、2人はそれを打ち破る。

　

　シロ「………なんじゃ？」

　義務的に返したその返事は、その続きを予見しているからだろう、既に重みが乗っていた。

[55 KP 25/05/25(日) 14:08:42]

(心操：HP 9→11)

……

　そんなことより優先すべき事があると、分かっていた。

　今、重要なことでは無いと、分かっていた。

　だが、訊かずには居られなかった。

　確かに引っかかっている、何かの違和感。

　どこかに生じているはずの、矛盾。

　それを、無理にでも拭いたかったから。

　言葉でだけでも、晴らしてほしかったから。

　この違和感を、恐怖へと変えたくなかったから。

　

　……彼女を、信じたいから。

　

(安価 シロへの質問 >>56 〜 >>62 まで

　2人なので質問ととれるレスを2つまでダイスで採用、似た内容は統合

　保守や他の方へのヒント等はダイスから除外するので「……って質問する」とかカギ括弧使ってセリフとして書くなどして質問だと分かりやすくしてもらえると幸いです

　また、根拠とかも一緒に書いてもらえると更に面白くなります)

　〈ヒントは>>45からのシロの様子、今までのシロの話した内容とシロの紹介等です〉

[56 二次元好きの匿名さん 25/05/25(日) 18:34:49]

「あなたは個性を持つ猫ではなく、偽物さん達と近い存在ですか？」みたいな感じの……それで即座に離れるわけではない、ただ疑念を持ったままにしたくないから隠さないで欲しい、ってのまで伝えるのあり？

[57 KP 25/05/25(日) 19:16:48]

〈あんま安価内に割り込むのあれですがかなり大雑把だったと思うので

>>56

もちろんありです そんな感じです

どう思ってるとかもあると書きやすくなるんでむしろ助かります〉

[58 二次元好きの匿名さん 25/05/25(日) 22:07:02]

「あなたは本当に相澤先生を助けようとしてくれますか？俺達の味方ですか？」子猫のくだりとかで信じてはいるけれど今の様子で改めて確認しておきたくなってしまって

[59 二次元好きの匿名さん 25/05/25(日) 23:28:17]

シロの行動の処理で気になるのは

・かぎ爪自動成功(技能値100)→偽物さんの抹消やMP吸収、吸血と同じ技能値

・ダメージ1d8+3d6→猫はもちろん生身の人間でも出せない数値

・33とのSTR・SIZ対抗を自動成功→最低でもSTR43？

・>>22の説明で1ラウンド１回行動で『シャン』もディレイと攻撃だから１回行動なのに>>46の4ラウンド目で2回攻撃してる→"基本"に当てはまらない？

らへんかな

これで何質問するかは思いつかなかったんでこれだけ投げときます

[60 二次元好きの匿名さん 25/05/26(月) 06:00:55]

>>56>>58が聞ければ後は大きく動き方変わらないと思うが……

「俺達やみんなをあなたが害することはありませんか」って2つの複合みたいになるけど

偽物さんみたいな気まぐれや遊ぶやり方、信用させて裏切る、なんてのもあるから言葉だけでも断言して欲しくて

[61 二次元好きの匿名さん 25/05/26(月) 12:30:01]

うーん、これは他の質問に味方だ、みたいな答えが帰ってきてからな気はするけど……
「今の姿に収まっている事、あるいはさっきのような力？を使う事、これらでシロの負担になってはいないか？」みたいな
大きい力を無理に抑える辛さや、逆に限界超えて使う辛さ大変さはなんとなく分かるまでいかなくても思うものありそうだから

[62 二次元好きの匿名さん 25/05/26(月) 18:35:10]

むー、ちょっと思いつかないけど一旦保守
1番確認したいのは正体と危害を加えないかだから出てるし

[63 KP 25/05/26(月) 22:16:16]

〈…それでは運命のダイスロールです、似たような返答になりそうなのはまとめました

dice1d3=1 (1) とdice1d3=2 (2) (被り+1)

1 >>56

2 >>58,>>60

3 >>61

KP的には1出して欲しいな〜

ちなみに先に口を開くのは

dice1d2=1 (1)

1 飯田 2 心操〉

[64 二次元好きの匿名さん 25/05/27(火) 04:58:22]

ドキドキ

[65 二次元好きの匿名さん 25/05/27(火) 12:29:35]

最初から見てた飯田くんからだよなあ

[66 KP 25/05/27(火) 16:57:32]

飯田：【アイデア】dice1d100=29 (29) (70)

※行動と矛盾するシロの発言を思い出せるかどうか

ついで感覚なので結果に関わらずシロの答えは変わりません

[67 KP 25/05/27(火) 17:46:40]

空間ごと重みが増したかのような雰囲気の中、飯田が先に口を開いた。

　飯田「シロさんが2人を抱えて出てくる前から、ずっと感じていた違和感の正体が、漸く分かりました」

飯田は、出会って間もなくの頃の会話を思い出していた。

　<「わしは人間に…ほぼ人間の姿に変わることができ、恐らくその影響か、人間並の知能をも持つ…本来の猫の姿でも、それは保てる。それがわしの………『個性』であるから、じゃ。」>

　<「個性『人間化』とでも仮に名付けておこう。その類の機関を通していないからの。」>(1スレ目>193)

　飯田「あなたは確かに個性『人間化』と仰っていました…でも、俺を助けてくれた時のあの姿。

　個性の説明とは、明らかに異なっていた」

　黄褐色の、ライオンの前脚。

たとえシロがどんな人間にも化けられると仮定しても、人間で、あんな剛腕と爪を兼ね備えたものなど、いない。

　(>>47)

　

　飯田「窮地で個性が成長するという例をいくつか聞いた事はあります。

　実際は自由に姿を変えられる個性だったというのなら、納得出来る…

　しかしあの時、俺はともかく、シロさんは窮地に陥っている、という心持ちでは無かったように思えます」

<「わしが必ず、そいつをどうにかしてやれる！」>(>>24)

<「後は、わしに任せてくれ」>(>>42)

自分なら絶対に勝てる。そんな余裕が垣間見えていた。

　シロ「……」

　飯田「そして何より…

　あなたは、その変質に驚く素振りも無かった」

　

　むしろ、そうなると分かっていたかのような、その形を完璧に操った、淀みのない動き。

　飯田「…その力は、"偽物さん"の触手と同じような、

　個性ではない"何か"なのではないでしょうか？」

俯いているシロの表情は、背の高い2人からは見えない。

　飯田「…シロさん。

　あなたは個性を持つ猫ではなく、偽物さん達と同じような存在なのですか？」(>>56)

[68 KP 25/05/27(火) 18:25:40]

心操「……それを抜きにしたとしても、あれはその姿で出せる力や速さじゃなかった。猫が人間の大きさになったとしても、ああはならない。」

「その強さが、俺達や皆を害することは、無いか？

　本当に、相澤先生を助けたいっていう俺達の、味方？」(>>58,>>60)

　心操「……まあ、俺のは一応、もう1回聞きたかっただけだから…こんな聞き方でごめん」

　飯田「…俺も、それで態度を変えたりするつもりはありません。

　ただ、疑念を晴らしておきたいだけで…だから。

　

　どうか、本当の事を教えて頂きたい」

　シロ「…分かった。

　…順番だけ、変えさせてはくれまいか」

　

　上がっても暗いままの表情には、覚悟と後悔が滲んでいるように、見えた。

　

　

シロ「心操への答えじゃが…勿論じゃ。そなた達をアレらと同じように害する道理も、気も無い。」

「交換条件に出した上、都合上ほぼ平行で進めてはいるが、わしも実際は、偽物を倒す事よりも相澤を助けることを最優先としている。同胞達も、ひとまず回復は済んでいるからの。」

　「わしはそなた達の味方…少なくとも、それだけはハッキリと言える。

　……どうか、信じてはくれないだろうか」

　嘘を付いているようには見えない、至って真剣な瞳。

　一瞬でも"偽物さん"らと重ねた事を申し訳無く思えてくるような、対称的な眼差し。

2人は心の中で、ほっと胸を撫で下ろす。

　

　心操「……じゃあ、」

[69 KP 25/05/27(火) 18:35:44]

シロ「飯田への答え、じゃな」
深く息をつく、1人の少女。

　シロ「…先程もそうじゃったが、わしは真実を語らねばならない。」
「だから…………わしから言えることは、もう、無い。」
　……出された答えは、沈黙。
　答えたくない…という様子では、無い。

　…つまり。
　肯定。
　あるいは否定できない、ということ。

　シロが、"偽物さん"等と、同じ…
　…………。
　
　心操「(あ、れ……？)」
何故、だろうか。
安心させたくて開いた口から、空気だけが漏れる。
飯田「(は、……？)」
安心させたくて歩み寄ろうとした足が、動かない。

　もしそうだったとしても、本質は違うのだろうという事を。
　今まで見てきた事から、2人は理性でそう信じていた。
　だが、2人の本能がそれを掻き消してくる。
偽物さん。炎の怪物。シャン。
その記憶に、再び彼女を重ねてしまう。
同じような存在だと示されたというだけの、理由で。

　驚異的な身体能力、シャンへの一挙手。
フィクションであるはずの絵空事の世界は、揃ってしまったピースのせいで、やけに鮮明に描かれて。

[70 KP 25/05/27(火) 18:36:45]

ついさっき、無いと言われた。それなのに。どうして。

　そんな事はあるはずも無い、強大な権能を振りかざされる恐怖が、肥大化していく。

　

「あぁ……最初に偽って、本当にすまなかった…」

「わしが愚かじゃった……動く前に思考を回すことを続けていれば、こんな事にはならなかったというのに…！」

　

　凛とした声には、初めて震えが伺えた。

　どれだけ2人が意思を貫いていようと、こうなることを分かっていたのだろう。

　遠のく聴覚でも聞こえるように、声を強めて必死に訴えるその声は、2人の本能には届かない。

「信じてくれ……！わしは、ただ…！」

　

　今にも涙を零すのではないかと思う程不安げな表情を浮べる"ソレ"に、 寄り添う者は居なかった。

いや、寄り添える者は、居なかった。

　悲痛な叫びに、応えられる者は。

　「そなた達に1度でも多く…！！！

　

　そんな顔をさせたくなかっただけなんじゃ……！！」

　【SAN値チェック】[0(+1)/1d6(+1)]

　※1スレ目>193のファンブルより、言い分を完璧に信じていた飯田のみ+1、今回のみ発狂時に専用の狂気表振ります

[71 KP 25/05/27(火) 18:40:39]

飯田：dice1d100=4 (4) (79)

　1 / dice1d6=3 (3) +1

　心操：dice1d100=19 (19) (53)

　0 / dice1d6=5 (5)

　5以上減少時のみ

　飯田：【アイデア】dice1d100=86 (86) (70)

　心操：【アイデア】dice1d100=45 (45) (75)

　※成功で発狂

[72 二次元好きの匿名さん 25/05/27(火) 18:41:59]

2人共！！！(இωஇ`｡)(出目の低空飛行にほっとした

[73 二次元好きの匿名さん 25/05/27(火) 21:26:21]

大丈夫だと分かってても本能が恐怖する存在ってあるからね……

[74 二次元好きの匿名さん 25/05/28(水) 01:30:41]

>>70

一瞬だけでも偽物さんたちと同じように"ソレ"って認識しちゃってんのがもう……おつらい…

[75 二次元好きの匿名さん 25/05/28(水) 05:47:53]

今まで平気だった物なのに「それ〇〇の仲間だよ」とか言われると一瞬身構えたり距離とったり現実でも分からなくはないから本当これはね……

[76 二次元好きの匿名さん 25/05/28(水) 13:55:30]

(/) ᐙ (ヾ)ﾂﾗｲﾑ

[77 KP 25/05/28(水) 17:50:48]

　(飯田：SAN値 79→78)
　
　ぽす、
　シロ「……え…？」
　想定外とばかりに、シロは戸惑う。
　突如として温もりに包まれた、その事実に。

　心操「大丈夫。俺達は、信じる。」
　真っ直ぐで、力強い、その言葉に。
　
　シロ「……飯田…心操…」
　あぁ、やっと動けた。
　邪魔で仕方がなかった震えも、漸く収まった。
　悲しむ1人の、少女の前。
　ヒーローは、恐怖を打ち捨てた。

　心操「…多分、種族が似たようなものだってことだろうけど。
　それでアイツらと一緒になんて、しない。
　シロは違うんだって、分かってるから。」
　生まれ持った性質が何であれ、関係ない。
心が同じなら、それはきっと、なんの問題にもならない。
シロ「…ありがとう。」
　そんな想い全てを一息に込めたその言葉が、届く。
　
　飯田「俺達にも、感謝を伝えさせて頂きたい」
　抱きついた所から、顔が見える体勢へと向き直る。
　
心操「うん…それに。
　もう、アイツらと同じだなんて思うこと、無いと思う。」
　シロ「……？」

[78 KP 25/05/28(水) 17:51:30]

飯田「あなたは、「動く前に思考を回すことを続けていれば…」そう言っていた。」

　…それは、裏を返せば。

　心操「飯田や緑谷、先生を助けようとして。

　「考えるより先に、体が動いていた」…って、こと」

　飯田「外傷が無かった緑谷君と同じ攻撃を受けたマイク先生を直ぐ診てもらえるようにしたのは、後遺症や二次的な怪我が長引かないように、ですよね？」
　
枯れた喉。後頭部の強打。吸血痕。
　細かく見ていて、思いやっている証拠だ。

　心操「そんな事を当然のようにやってのけるなんて、その辺のヒーローでも中々できる事じゃない。
意識的にじゃなくて、もっと根底に、"助けたい"って意思が無ければ。
　
　……アイツらと一緒な筈、無いよ。」

[79 KP 25/05/28(水) 17:53:35]

　飯田「あぁ、強いて言うのなら、俺達と同じヒーローだと言った方が相応しいだろうな！」

　シロ「ひーろー、……そうか…そう思ってくれるのか…」
　
　微かに震えている体と声色にだけ、2人は知らないフリをして。

　シロ「有難う…2人共！」
　元気を取り戻した彼女を前に、密かに顔を見合せた。

　……ちょうどその時。
　
「う……あれ…、みんな……？」

「「「緑谷(君)！！」」」

[80 二次元好きの匿名さん 25/05/28(水) 19:45:18]

ああ…
良かったぁ…！

[81 二次元好きの匿名さん 25/05/28(水) 22:37:34]

デクくんも起きた！！

[82 二次元好きの匿名さん 25/05/29(木) 05:47:49]

☆

[83 二次元好きの匿名さん 25/05/29(木) 14:00:57]

٩(´o`⸝⸝)۶:.*ﾌﾜｧ~

[84 二次元好きの匿名さん 25/05/29(木) 21:06:39]

デクくんにもお話せなな

[85 二次元好きの匿名さん 25/05/30(金) 05:08:58]

☆

[86 二次元好きの匿名さん 25/05/30(金) 12:22:57]

よーし！改めて頑張るぞみんなー！！！

[87 KP 25/05/30(金) 18:07:40]

〈こっからの情報共有時間を考えるとそこそこ微妙な時間なのでちゃんとシロについて話す時間もあったかどうか全員の【幸運】で判定しましょう

さっきので発狂してなかった(タイムロスが無かった)ので1人まで失敗しても大丈夫ってことで〉

『シロ』：【幸運】dice1d100=100 (100) (??)→自動成功

緑谷：【幸運】dice1d100=62 (62) (80)

飯田：【幸運】dice1d100=27 (27) (85)

心操：【幸運】dice1d100=56 (56) (65)

[88 二次元好きの匿名さん 25/05/30(金) 18:10:32]

みんな偉い

[89 二次元好きの匿名さん 25/05/30(金) 23:03:48]

自動成功だけどシロさん？？

[90 二次元好きの匿名さん 25/05/31(土) 07:56:02]

渾身の100出してるシロさん

[91 二次元好きの匿名さん 25/05/31(土) 16:09:03]

☆

[92 KP 25/05/31(土) 23:48:48]

　〈……他の人が出してたら危なかったですね()〉

　

　シロ「心配したぞ緑谷……！」

　　ガバッ！

　緑谷「しっしししシロさん！？！？」

　　シロ「あやつの攻撃自体には後遺症はないのじゃが…他の怪我はしていないか？」

　緑谷「はっ、ハイ！大丈夫デス！」

　

　視界が外套の白1色に埋まり、寝起き5秒でも相も変わらずクソナードしている緑谷から見えないように視線を校舎の時計、そして2人へとやったシロは、真剣な表情でゆっくりと頷いた。

　2人は、状況からその意味を理解した。

シロはゆっくり離れながら、同時に近づく2人と並ぶ。

　シロ「のう、緑谷…そなたにも、言っておかねばならぬことがあっての。」

　心操「俺達も説明するから、落ち着いて聞いて」

　緑谷「…？うん、……あれ、そういえば、あの蟲は…？」

　緑谷含め、全員の視界に入っている、申し訳程度に砂を被った、蟲だったモノ。

　アレを目撃していなければ、認識出来ていないのも無理はないだろうと、誰もが思う程の。

　飯田「……そこにも繋がってくる話でね。実は…」

　飯田は、その残骸と言うにもお粗末なソレを横目で流しながら、語り出しを請け負った。

　蟲を倒したのは、彼女であること。

　攻撃を受けた2人も、捜し物も全て、彼女が回収してくれたということ。

　……それは、人でも猫でもない彼女の、超常的な力により成されたということ。

　【SAN値チェック】[0/1d3]

　緑谷：dice1d100=93 (93) (74)

　0 / dice1d3=3 (3)

　※既に知っている2人からも説明をするので軽減

　緑谷「……そうだったん、ですね…それって、」

[93 KP 25/06/01(日) 04:18:30]

　〈あれ？また出目の雲行きが…〉
　緑谷：SAN値 74→71

「すごく素敵な「個性」、だと思います！」
　
シロ「………！」
　飯田も心操も、数拍遅れてその言葉の意味を理解した。
　
　『個性』ではないことは明かした。だから、それは。

〈　【個性】：他の人とちがった、その人特有の性質・性格。個人の特性。〉

　微かに震えた声ながらも、力強いその言葉は本心であると。
　そう正しく理解したのは、シロも同じで。

　シロ「ありがとう。そう言われたのも…初めてじゃ。」
　
　シロ「やはり凄いな……ひーろー、というものは。」
　緑谷「えっ…？」
　
　シロ「いや、なんでもない。」
　独り言に近い声量。聞こえてはいたが、意図を掴み切ることが出来ず、結局はぐらかされてしまった。

　ぱら…
　シロは置いていた捜し物を手に取り、帯、1枚紙、本の1ページ目の3つ"全て"を速読で目を通す。
シロ「……なんじゃと…」

　心操「そうだ、緑谷。画像見たよ、ありがとう。…アレには、どんな情報があった？」
　緑谷「えっと…」
　緑谷と飯田はその間、心操にそれらの内容を要約して伝えていた。

[94 KP 25/06/01(日) 04:24:38]

シロ「間違い無い。あの邪悪な気配を発していたのはこれらじゃ。固まっていたから纏めて1つの気配として認識していたのじゃろうな…ソレも含めての。」(1スレ目>185)

　

シロが指差したのは、緑谷のポケット。

当然だが、ポケットが透けている訳では無い。気配で気づいていたのだろう。

　緑谷「あ…そうだ、これも…！」

　シロ「その4枚からは、他の紙類よりも特に強い気配がある。…だが、効果は帯に書いてあったこと以上でも以下でもないじゃろうな。不本意じゃが、その辺アヤツは変に律儀な節があるからの…」

　

　緑谷「あの、シロさん、コレって」

　

　シロ「ああ。ある程度察しは付いているじゃろうが、魔力の追加付与…この状況においては、魔術の使用を加味しての体力増強用、じゃな。誰が何枚持つかはそなた達の判断に任せた方が良い…お互いの戦闘の仕方、そなた達は身を持って熟知しているのであろう？」

　シロ「そして、魔術の習得も同様じゃ。もうすぐで授業終了の鐘がなる頃じゃ、今から習得する者を決めることは、これから相澤の捜索に行く人員を決める事にも直結する。

　…最後の戦いには何とか間に合うが、捜索への同行は出来なくなる。

　魔術の効果と捜索時のリスクを加味すれば、習得は1人に限られるじゃろう。」

　シロはそれが決まり次第、直ぐにでも捜索の案内をするつもりのようだ。

　

　……決断までの時間は、そう残されていない。

　どうするべきだろうか。

　(>>95〜>>97 まで安価 誰が魔術を習得＆誰が先生の捜索へ行くか、他に今しておきたいこと等

習得する人が割れるなど同時の実行が不可能な事があればダイスで決めます>>13や過去の情報もご参考に)

[95 二次元好きの匿名さん 25/06/01(日) 12:37:56]

呪文見つけた2人も言ってたように、攻撃が効くか、せめて動けるかって相性で前に出るのを考えると心操が呪文取得
後それにともなって栞は……2枚心操、緑谷と飯田も1枚ずつ持っとく？
MP吸収持ってるから、MP枯渇で動けなくなる可能性もなくはないし……
アイテム分配の余裕が後であるなら今はこんなで
なさそうならスプレー所持者も考えないとだけど

[96 二次元好きの匿名さん 25/06/01(日) 14:27:48]

大体は>>95と同じかな

回復スプレーは後方支援の心操がいいと思ったけど

奪われることを考えて緑谷、飯田に1つずつかな

[97 二次元好きの匿名さん 25/06/01(日) 21:31:00]

おおむね>>95

アイテムも先に分配した方がいいなら、スプレーはターン使うけど飯田、緑谷

あと、ガス吸収装置……は心操かなあ

[98 二次元好きの匿名さん 25/06/02(月) 04:05:16]

⭐︎

[99 二次元好きの匿名さん 25/06/02(月) 12:19:35]

安価終わってるけどやっぱ取得は一致するよな
栞は、全部預けたい気もするけど書いてあるとおりMP吸収あるから念の為1枚ずつくらいは分配したいし

[100 KP 25/06/02(月) 17:29:06]

心操「俺がやるよ。
　どっちにしろ俺の『個性』が相手に効果が無い以上、皆を見られる後衛の俺がやるべきだ。」

　飯田「…！」
　
　緑谷と飯田である程度固まっていたその案を出すよりも先に、彼自身が名乗り出た。

　シロ「…決まり、じゃな」

　緑谷「ありがとう、心操くん…コレ、持ってて。飯田くんにも…はい！」
　心操「あぁ…、！…凄いな、この栞…」
手に取った瞬間から感じるその感覚。やはり、誰でも効果は同様らしい。

　MP変動
　緑谷：50→23(13+10×1)
　※時間経過により元のMP3回復
　飯田：17→27(17+10×1)
　心操：13→33(13+10×2)

　飯田「であれば…これも渡しておこう。前衛である以上、緑谷君と俺が"魔術"の許容範囲を超える可能性が高い。」
　緑谷「1時間目で言ってたやつだよね。ありがとう！」
　
　2人は、それぞれの持っていたアイテムの受け渡しを行った。
　心操「ならさっきのは俺が持ってた方……が………」

ジャージのポケットを探っていた心操の動きが、止まる。
　緑谷「…？どうしたの、心操くん？」

　
　心操「……無い…！吸収装置が、どこにも…！」

[101 二次元好きの匿名さん 25/06/02(月) 17:39:25]

うそぉ！？

[102 KP 25/06/02(月) 17:58:24]

　緑谷「……えっ！？」

　心操「(無事だった制服の中身はまとめてリカバリーガール先生が置いてくれてた…取り忘れたのか？いやそれならまだいい、まさか倉庫に落としてきたのか…？そもそも取りに間に合ったとしてあんな火に包まれたのにまだ使える状態なのか…！？)」

　

緑谷と飯田、そして事実上知り合って数時間の仲でしかないシロですら分かるほどに、その言葉以降一言も発さずに硬直している心操の思考は焦りで過剰に空回りしていた。

　

　……そう。

炎の怪物と相対したあの時、非常用妨害ガス吸収装置を持っていたのは、恐怖で動けないまま一撃で気を失ってしまった、心操本人だった。(3スレ目>35〜49)

　

　同じくらい心操の周りで狼狽している緑谷を見ながら、シロはひっそりと飯田に話しかける。

　

　シロ「…のう飯田、吸収装置とはなんの事じゃ？」

　

　飯田「偽物さんが持っていると思われる"妨害ガス発生装置"を無効化出来る装置、だったのですが…俺も炎の怪物を目撃した後、その辺りの記憶は定かではなく…

　何故に心操君の手元から無くなってしまったのでしょうか……」

　???「それはつまるところ、一時的に僕が預からせてもらっていたから、なのさ！」

　ばっ、

　全員が一斉に声の方向を見る。

特にシロは、それと同時に猫の姿へと瞬時に形態を変えていた。

　機械のの稼働音と共に登場したのは…

[103 二次元好きの匿名さん 25/06/02(月) 18:00:59]

誰だ…？

[104 KP 25/06/02(月) 19:02:40]

　〈↑誤字った…〉

「「「根津校長(先生)！！！」」」

　校長「その通り！間に合って良かったのさ。」

　……厳密に言えば、ロボットとそのモニター越しに話しかけている、校長の姿だった。

　校長「急ぎとはいえ…メモの1つでも置いておくべきだったね。すまない心操くん、お返しするよ。」

根津校長の動かすロボットは心操へと寄り、袋に入った非常用妨害ガス吸収装置を手渡した。

　心操「は……はい。あの、預かってたって」

　校長「実は13号くんを保健室へ送り届けた時に、キミの所へ置かれていた持ち物を確認させてもらっていたのさ。」

　飯田「そう言えばあの時のロボット…あれも先生が操作されていたのですね！」

　校長「ああ。皆、本当によく頑張ってくれたね。」

　

実は飯田は心操を保健室へと運び終えて13号先生もと倉庫へ戻っていた時、13号先生を担いだロボットにすれ違いざまに緑谷が待っているから図書室へ向かうように、と言われていたのだ。

　(3スレ目>85)

　校長「その装置にあの規格外の炎は、流石に想定外だったようでね。回路の大半が焼き切れて、使い物にならない状態になっていたのさ。

　発目くんは手が空いておらず、パワーローダーくんも席を外していたから、僕が直せる範囲で直してみたんだ。」

　緑谷「(い…1時間も無かったのに！？根津校長が！？スゴいな……)」

　校長「…でも、はっきり言って作り直した方が良いと言える程、損傷が大きかったんだ。そんな時間も素材も設計図も無かったから何とか有り合わせのもので回路を全て繋ぎ合わせることは出来たけれど、残念ながら、絶対に正しく作動する、という保証は無くなってしまった。」

　

〈3スレ目>82のファンブルがここで効いてきます

　この装置は設置する必要があるのは前提として、設置しても作動するかどうかに確率ダイスが必要になってしまいます〉

……根津校長の話によれば、損傷の具合から判断するに装置が正しく作動する確率は

　60+ dice1d40=39 (39) ％

　程のようだ。

[105 KP 25/06/02(月) 19:03:35]

〈WOW…さす校長〉

[106 二次元好きの匿名さん 25/06/02(月) 19:11:45]

ほぼ動くやん(フラグ

[107 二次元好きの匿名さん 25/06/02(月) 20:33:47]

流石僕らの校長先生！

[108 二次元好きの匿名さん 25/06/02(月) 23:11:14]

校長凄すぎ、それでいて1%でもダメな可能性あるならちゃんと説明ありがたい

[109 KP 25/06/03(火) 00:03:50]

シロ「……きっと大丈夫じゃ、気に病むことは無いぞ、心操！」
　
　心操「はは……ありがとうございます。」
小声で話すシロ、そして校長に安堵の籠った言葉を返す。
　
　校長「僕ができることはこのくらいさ。あとは……これらを渡すことくらい、なのさ！」

　そう言い、まず渡してきたのは2枚の紙。
　心操「…これは……説明書、吸収装置のと…もう1枚？」
そのもう片方に、緑谷は勿論飯田も心操も見覚えが無い。

校長「相澤くんの机近くのゴミ箱に捨てられていたものでね。急いで探してみたけれど、パッと見で役立ちそうなものはコレだけだったのさ。」

　説明書は、吸収装置のソレと形式が同じだった。発目が書いたものと見て間違い無いだろう。

[110 KP 25/06/03(火) 00:14:19]

アイテム名：妨害ガス発生装置
　詳細：所持している者の急激な体格の変化を検知し、粘膜へ有害な煙幕ガスを前方20mへ発生させる。
起動した状態で装備しておけばいつでも検知が可能。
　

[111 二次元好きの匿名さん 25/06/03(火) 07:11:27]

分かっちゃいたが有害ガスか〜……

[112 二次元好きの匿名さん 25/06/03(火) 15:06:03]

吸収装置が半径10mの発生装置は前方20mか……

[113 KP 25/06/03(火) 16:09:03]

心操「これって…偽物が持ってるアイテムの？」
　
　校長「ああ。恐らく発目くんは、義足の故障時等に体勢を整えたり撤退の手段を取れたりできるようにしたいのだろうと解釈してアイテムを作った。……この装置の作動条件や詳細は、覚えておいた方がいいだろうね。」

　
　校長「……さて、コレを渡して僕の出番は終わりさ！」

　「「「……！」」」
　
　3人はそれぞれ目の前に出された物に、見覚えがある。……いや、あり過ぎると言っても良いくらいだ。

　4、18、21。
　大きく番号の書かれた、そのケースの中身は。

　緑谷「僕たちの、ヒーローコスチューム…！」

　校長「校長権限で教室から勝手に取り出して来たのさ！」

　心操「操縛布も、ペルソナコードもある…」

　飯田「これなら…」
　いつもの様な動きが出来る。
　他を気にすること無く、個性の使用が可能になる。

　校長「それでは健闘を祈っているよ、ヒーロー達！」

　「「「はい！」」」

　ロボットが去る中、3人は装備を確認した。

[114 KP 25/06/03(火) 16:24:13]

　【非常用妨害ガス吸収装置(修復済)】
　所持数：1個
　根津校長が炎熱による損傷を直した、手の平サイズの設置型装置。
　半径10m内で"妨害ガス発生装置"の効果を作動判定(99)成功で無効化する。
　戦闘時の場合、地面への設置に1ターン消費する。

　【ヒーローコスチューム】
　根津校長が届けてくれた、それぞれの戦闘スタイルに最善なお馴染みの装備。
　彼らの決意をより強め、動きを洗練させる御守りともなるだろう。
最終決戦時のみ、3人の全ての行動のクリティカルの範囲が1〜10となる。(通常は1〜5)

[116 KP 25/06/03(火) 16:36:26]

装備確認(ミスったので上げ直し)
　
　デク：緑谷
　・ヒーローコスチューム(クリティカル1〜10)
　・救急治癒スプレー 1本(2d3回復)
　・不思議な栞 1枚(MP+10)

　インゲニウム：飯田
　・ヒーローコスチューム(クリティカル1〜10)
　・救急治癒スプレー 1本(2d3回復)
　・不思議な栞 1枚(MP+10)

　ナイトハイド：心操
　・ヒーローコスチューム(クリティカル1〜10)
　 ※ 操縛布、ペルソナコード含む
　・不思議な栞 2枚(MP+20)
　・非常用妨害ガス吸収装置(修復済) １個

　〈心操の装備について補足ですが、ナイフは装備していないものとします
　先生みたいに切り離す用に持っててもおかしくはなかったですが本編にて使う描写が無かったのでここでは持ってないってことで…〉

[117 二次元好きの匿名さん 25/06/03(火) 22:27:49]

絶対持ってそうだけど使ってないもんね確かに

[118 二次元好きの匿名さん 25/06/04(水) 05:18:16]

いや〜
ドキドキ

[119 二次元好きの匿名さん 25/06/04(水) 12:46:14]

結に向かってくるとドキドキするな〜(;´Д`)ﾄﾞｷﾄﾞｷ

[120 二次元好きの匿名さん 25/06/04(水) 21:13:47]

☆

[121 KP 25/06/05(木) 00:54:59]

　心操「……それじゃそっちは任せる、また後で。」

　緑谷「うん！」

　本へ目を通し始めた心操から別れ、3人(正確には2人と1匹)は監視カメラに映っていたあの場所へと向かった。

　キーンコーンカーンコーン…

　シロ「さて、と…早速案内をしたいのじゃが、なるべく迅速な移動がしたい。飯田、わしを乗せて、加えて緑谷を背負うことは出来るか？」

　

　飯田「……はい！可能です！」

　救助訓練やらですっかり慣れているのだろう、緑谷も飯田も流れるようにおぶる体勢に入る。

　シロは猫の姿へと変わり、その軽くなった身を飯田の左肩へと置いた。

　あの時も全速力で迷子の末っ子を長男の元へ送り届けて見せたのだ、余程の問題が無ければ成功するだろう。

　シロ「あやつが姿を消してから十分時間が経っている、恐らくもう"個性"も使えるようにしているはずじゃ。

　飯田、準備が出来たら最初はあちらの方向に走ってくれ。

　……勿論、"全速力"でな！」

　了解ですと言い終えるか否かのその瞬間、彼の『エンジン』が轟音を響かせる。

　飯田：【STR・SIZ対抗(16vs15+2)】

　dice1d100=23 (23) (45+30=75)

※シロが猫形態なのでSIZ2、非戦闘時かつ流石に慣れてるやろってことで補正

　【個性技 「レシプロターボ」】dice1d100=95 (95) (90)

[122 KP 25/06/05(木) 00:56:06]

〈嘘だろ？？？？？委員長？？？？？？〉

[123 KP 25/06/05(木) 01:17:04]

〈じゃあ個性の発動自体はちゃんと出来たかどうかだけ降っときますね〉

飯田：【個性「エンジン」】dice1d100=87 (87) (95)

[124 二次元好きの匿名さん 25/06/05(木) 07:19:28]

🎲さんがちょっとまた遊び始めましたね？？

[125 KP 25/06/05(木) 08:23:56]

〈ギリギリファンブルじゃなかっただけ…まあ…〉

　飯田：DEX 11→31(一時的)

　

　飯田「(…何故だ…？)」

　持ち上げる事にも走り出すことにも成功した飯田だったが、やはり焦りからの空回りが個性にも影響してしまっているのだろうか？

　緑谷「(速い…！…けど…

　飯田くんは、もっと速く、走れたはず)」

　

　当然、超加速により速いことは間違い無いのだが…最高速度に到達する事が出来ていない。

　緑谷に次いでシロもそれに気付いたのだろう、こんな言葉を言い終わると同時に、飯田の肩から飛び降りた。

　シロ「本調子では、ないようじゃな…無理もない。

　……既に色々と明かした身じゃ、もう予定変更しても問題は無いな！」

　飯田「シロさん！？危険です……うわっ！？」

　『シロ』：【STR・SIZ対抗(??vs15+18)】

　dice1d100=40 (40) (???)→自動成功

　※自動成功よりDEXの減少なし

　シロ「こうして運ばれるのは初めてか？飯田！」

　

　2人の視界が90度傾いたと思ったその時、既にシロは人の姿へと変わり、先の緑谷とマイク先生の時同様2人を前に抱きかかえていた。野暮なので説明を省いていたがもちろん、いわゆる"お姫様抱っこ"と言われているもので。

飯田が生み出していた速度はその瞬間も落ちることは無く、その直後からはむしろ更に速くなっていった。

　…緑谷は一応シロに抱えられるのは2回目なのだがそんなこと意識出来る状態では無かった(>>53)ため当然しばらく顔を真っ赤にしたままフリーズしてしまっていた。

　飯田はというと…

dice1d2=2 (2)

　1 純粋にシロの速さに感銘を受けていた

　2 流石に照れくさくなっていた

飯田：【目星】dice1d100=37 (37) (60)

緑谷：【目星】dice1d100=50 (50) (40)

[126 KP 25/06/05(木) 15:13:45]

飯田は、このシロの速さでは自分がどれだけ地の利があったとしても「レシプロターボ」を使わない限り追い付くことは不可能だろうと纏まりきらない頭の中で思った。
　
〈+20は本人補正です〉
　
　シロ「後ろだと抱えきれなくてこの速度では筋力に関係なくずり落ちてしまうからの…肩で担ぐかこうするくらいしか安全に運ぶ方法がなくての。前が見えづらいのも難点じゃが後はほぼ一直線じゃ、このまま行くぞ！」

　足で地面を蹴っているタイミングが分からない程に、その走りは安定していた。
　
　地を行くままに風と化す心地良さに僅かに口角を上げる以外、そこそこの風圧を受けておきながら全く崩れることの無いシロの横顔を眺めながら、2人はしばらく呆気にとられていた。

[127 KP 25/06/05(木) 15:45:48]

……。

　シロ「……あの子の両親はどちらも、黒毛で黄目の猫じゃった。」

　緑谷「……えっ？」

　前置きも無く始まった話に、思わずはっとして、見上げて聞き返す。

　緑谷「あの子って…あの子猫の事ですか？」

　シロ「ああ。」

　2人が思い出すは、赤目の白い子猫。

　相澤先生…と誤認したのであろう、"偽物さん"へ駆け寄ったあの子猫だ。

　飯田「(しかし…そんな事が有り得るのだろうか？)」

　黒と白、黄と赤…両親の特徴が遺伝しているような外見とは思えない。両方とも同じであれば尚更、隔世遺伝の可能性も低い。

　普通であれば、子猫は黄目の黒猫になるはずだ。

　シロ「じゃがあの子は最初から…生まれてきた頃から外見が変わっていない。

　そして両親とは違い…生まれつき視力が低い上に、極めて日差しに弱かったんじゃ。」

　シロ「例外的な外見、先天的な視力と紫外線への耐性の低さ……

　何か思い当たる節は無いか？」

　緑谷「もしかして……>>128？」

　〈ヒント：↑のシロの発言と3スレ目 違ったらアイデアロール行きます〉

[128 二次元好きの匿名さん 25/06/05(木) 17:17:08]

アルビノ

[129 二次元好きの匿名さん 25/06/05(木) 17:18:14]

そっか
目は血液の色で赤くなるもんな

[130 二次元好きの匿名さん 25/06/05(木) 21:28:06]

先生ぇ……

[131 二次元好きの匿名さん 25/06/06(金) 05:27:56]

ネコちゃんの為に色々準備してくれてた先生……ちゃんと無事にネコちゃん会いに行こうな……！

[132 二次元好きの匿名さん 25/06/06(金) 12:22:25]

ฅ^•ω•^ฅﾎｼｭ

[133 二次元好きの匿名さん 25/06/06(金) 21:03:47]

☆

[134 二次元好きの匿名さん 25/06/06(金) 23:30:34]

シロの身体能力凄いなぁ…

[135 KP 25/06/07(土) 02:04:30]

緑谷「もしかして……アルビノ？」

　緑谷は、同時に思い出していた。

[「…ほら、まだ日陰にいた方がよい。この時間帯は特に陽射しが強いからの。」](1スレ目>157)

　最初から彼女は、あの子の体質を知っているような発言をしていた事を。

　

　シロ「その通りじゃ。

　……だが。

　本来大好きである筈の日向を浴びない、

　まともに自分らの姿を捉えることも出来ない、

　そして真逆とも言える、その外見。

　…両親は、何もかもが異なる我が子を、「不気味だ」「気持ち悪い」と認識した。

　生後約2週間、乳離れも出来ないような時期に、あの子は親に捨てられてしまった。」

　飯田「…そんな…」

　シロ「悲しいことじゃが、当然の反応であるとも言える…野生でも、アルビノは迫害を受けることが少なくない。周りと違う者、少数派が気味悪がられ、淘汰されることはどのような種族も共通していることじゃからの。」

　緑谷「……」

　心当たりは、痛い程に。

　シロ「わしはそれを見ていた…生きる術を失い、日陰で小さく丸まったまま衰弱していく、その姿も。

　自然の摂理であるのだと、

　どうすることも出来ないのだと、

　手を下してはならない事なのだと、

　ただ看取るような事しか、出来ずにいた。

　…いや、看取るなど綺麗事じゃな。

　わしはそれが運命であるのだと、見殺しにしようとしていただけじゃった。

　…そんな時、あの子を助けたのが、相澤消太という男だったんじゃ。」

[136 二次元好きの匿名さん 25/06/07(土) 08:16:37]

先生…！

[137 二次元好きの匿名さん 25/06/07(土) 16:29:07]

☆

[138 二次元好きの匿名さん 25/06/07(土) 23:09:21]

^ ܸ. ̫ .ܸ ^ﾎｼｭ

[139 二次元好きの匿名さん 25/06/08(日) 06:21:38]

面白いから頑張ってくれスレ主

[140 二次元好きの匿名さん 25/06/08(日) 14:24:20]

ฅ^•ω•^ฅﾎｼｭ

[141 二次元好きの匿名さん 25/06/08(日) 20:57:31]

最近また巻き込み規制多いっぽいから心配、まだ2日だけど

[142 二次元好きの匿名さん 25/06/09(月) 05:04:15]

バビューン─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ

[143 二次元好きの匿名さん 25/06/09(月) 12:18:03]

ﾚ(Ⲻⲻ Ⲻ )ﾍ=͟͟͞͞ ｼｭﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀ
とりあえず走ってるから走ってる顔文字で保守

[144 KP 25/06/09(月) 16:56:28]

シロ「あやつはあの子を介抱した後、日の光を浴びられるようにするなり狩りを教えるなり、少ない合間を縫って世話をしていたんじゃ。確か…約2週間前程から。」

　緑谷「(…だから、授業以外で姿が見えなかったのか…)」(1スレ目>50)

　[点眼後4〜5時間癒着に要するため、1日3回が最適な頻度であり、最短2週間で完全に体質の改善が可能]

[1〜2時間で身体に馴染むため、時間に合わせ出来るだけ塗り直す頻度を増やす事で1〜2週間で完全に体質の改善が可能](>>14アイテムの説明書より)

　最短で紫外線への耐性を改善出来る場合を考えれば納得だ。

　

　シロ「わしは最初こそ警戒の意を持って目を光らせていたが、直ぐにそのような心配なぞ無用だと知った。」

シロ「初めに手当てした時点である程度は知っていたであろう体質。あやつは更に知識を得て、正しく接しようとした。」

　緑谷「(先生の借りてた、本…)」

　["動物の先天性疾患とその症状について"]

　(3スレ目>104)

　シロ「アルビノは眼の構造上、視力の改善が不可能に近い…例え、ここの技術者の手を持ってしても。だからこそあやつは、より致命的な紫外線への体質の改善のみを人の手によって行い、あの子が今ある視力を鍛えさせることに専念した…

　単身で、狩りを行えるようにの。」

　飯田「狩り…先生はどうやって、それを？」

　緑谷も共にシロの顔を覗き込む。初耳の情報だ。

　シロ「動体視力の特訓じゃ。飼い猫の視点からなら、遊びと捉えられる行為じゃがの。

　日に日に道具…猫じゃらしの色を変えていた。

　黒、紫、青、水色、そして緑。……あの子が視認しやすい色合いから初めて、徐々に慣らしていけるように。」

緑谷「……！」

　シロ「あやつのしていたことは「介護」などではなく、「教育」じゃった。

　人に依存して生きる術ではなく、自身の力で生きる術を教えた。

　長らくこの身で、これほど1人の人間に感銘を受けた事は無かった。」

　

　それは、"偽物さん"の前の出来事。

　全ての辻褄が今、繋がった。

[145 二次元好きの匿名さん 25/06/09(月) 17:06:23]

本っ当にかっこいいぜイレイザー
いや、マジで

[146 二次元好きの匿名さん 25/06/09(月) 21:17:13]

先生本当に無責任には対応しないの最高だよ

[147 KP 25/06/09(月) 22:05:02]

シロ「そして4日前のあの夜。時期的には体質の完全な改善もあと数日、緑色のじゃらしにも小さな噛み跡がつき始め、乳離れも間もなくの頃合いじゃった。
　……そこへ立ち込めた暗雲、あまりにも理不尽な、脅威そのもの。」
　飯田「偽物さん…」

　シロの表情が沈痛な面持ちへと変わり、そのまま続ける。
　シロ「生命力を持つ全ての動物には、少なからず魔力が備わっている。
　奴は何の前触れも無く現れ、魔術を使う為じゃろう、同胞たちの魔力を手当り次第に吸い付くした…まだ逃げ足が遅いあの子にも、その毒牙は迫った。
　いつも通りあの広場の近くで世話をしようとした相澤は一目散に逃げていく同胞たちを見て異常事態に気づき、その足で、そこに姿が無かったあの子の元へ向かった。
　既に気付いているじゃろうが、奴の動きは遅い。
　邂逅したとて最初に逃げの一手を選べば、辛うじて自らの身は守ることは出来た…
　あやつ程洗練された速度なら、余程都合の悪い狂気に犯されない限り、確実に。

　暗闇でその正体がろくに見えていなかったこと。

　最悪を避ける為に、そして…あのメモで確信へと変わったが、奴の唯ならぬ性質を直感し、わしが助太刀へ入るのを躊躇ったこと。

　あやつが確実にあの子を逃がせる一手を選んだ事。
　
　あやつが…ひーろー、であった事。

　その全てが重なり、今という結果に至った。」
　ざっ、
シロはいつの間に減速し、立ち止まっていた。

　シロ「…これが、わしがそなた達と協力するに至った理由、あの子と相澤の関係、
　わしの相澤に対する「恩」の真相じゃ。
　あの子を育てるだけでなく、奴から身を呈して助けてくれた事………わしが返さねばならぬ。」
　2人を地面へと降ろしながら言ったその言葉は、一層凛とした雰囲気を纏っていた。

　シロ「さあ、着いたぞ。……間違い無い、相澤は、ここにいる。」

[148 KP 25/06/09(月) 22:29:05]

2人の前にあったのは、瓦礫が雑に積まれている建物とも言えないような灰色の山だった。

　緑谷「これって…戦闘訓練の？」

　飯田「恐らく、一時的に置いておく場所のようなものだろうな」

　

　雄英高校の運動場は町や工場を初めとした色々な場所を再現したものが何個もある。

　生徒の個性によっては倒壊した建物のパーツが大量に発生するのだ、処理や廃棄に時間がかかるものはこうして置いてあるのだろう。

　

　シロ「処理の日が来なかったのが幸いじゃな。

　奴の仲間も配置されていなかったのもそうじゃが……ここまでとなると、救出の手段が限られてくるな。」

　そう言いながら瓦礫の山に触れ、その中の何かをじっと見つめているようなシロの動きを、2人は真似る。

　緑谷：【目星】dice1d100=83 (83) (60)

　飯田：【目星】dice1d100=86 (86) (60)

[149 二次元好きの匿名さん 25/06/09(月) 22:38:42]

あれまあ

[150 二次元好きの匿名さん 25/06/10(火) 05:49:39]

🎲さん、今は力をためてるだけだよね……？
偽物さんと対峙したら頑張ってくれるよね……？

まあ時の運なわけだけど
瓦礫の奥だとしたら中々見るの難しそうだしな

[151 二次元好きの匿名さん 25/06/10(火) 12:25:29]

ฅ^•ω•^ฅﾎｼｭ

[152 二次元好きの匿名さん 25/06/10(火) 17:14:28]

みんな疲れたのかな……

[153 KP 25/06/10(火) 17:36:12]

所々にある僅かな隙間を覗いてみるが、辛うじて人ひとりが入れる程の空洞がありそうだという事以外は分からなかった。

　首を傾げる2人、その一方でシロは耳をぴくりと動かす。

　シロ「汚泥のような臭いに混じった、微かな匂い。

　普通より遅く深い…ちょうど眠っている時と同じような呼吸音。

　そしてわしの目の高さと同様の位置…微かに見える肌色。」

「この中であやつは、座らされた状態で眠っているとと見て間違い無い。」

　こん、と軽くノックするような仕草をしながら、シロはそう言った。

　緑谷「早く助けないと…！」

　シロ「ああ。じゃが問題がある。

　あの偽物は恐らく、相澤が自力で目を覚ませないという何らかの魔術をかけた後、雑にこの瓦礫を組み直したのじゃろう。

　空洞と所々の隙間によりあやつが無事なのは何よりじゃが、それらしい出入口は何処にも無い。偽物はここに戻ってくる気など毛頭無かったのであろう…

　その上、資材は一つ一つがかなりの大きさの瓦礫、それにお世辞にも安定しているとは言えない…少しでも瓦礫の退かし方を間違えれば倒壊し、中にいる相澤は勿論下手すればわしらも巻き込まれる恐れがある。」

　飯田「一体、どうすれば…」

　シロ「わしが考えるに、取れる手段は2つ。

　倒壊しないよう慎重に瓦礫を退けて相澤までの道を作る事。

　そしてもう1つ…一斉に瓦礫を破壊し、脅威にならない程粉々に、完全に消し飛ばす事。

　そなた達の攻撃の威力なら、不可能では無い筈じゃ。」

「前者は判断を間違えたり手元が狂えば瓦礫が倒壊し、後者も威力が足りなければ大きいままの瓦礫が落下してきてしまう…勿論どちらを選んだとしても、わしは加勢する。

　器用さには自信がある、そしてそなたらの全力に比べれば攻撃の威力は劣るが何もしないよりは良い、足手まといにはならないじゃろう。」

　最終的な判断は任せると言葉を結ばれ、訪れた決断の時。

　2人が選んだのは…

　>>155 〜 >>157 (安価で多数決 慎重に瓦礫を退かすor瓦礫を消し飛ばす それぞれの処理は以下の通り)

[154 KP 25/06/10(火) 17:37:24]

　[1.慎重に瓦礫を退かす
　3人で【DEX×5】(器用さの判定)を2回ずつ振り、全て成功すれば何も起きずに先生の元へ行ける。
　1度でも失敗すれば瓦礫が倒壊する。相澤先生に1d6のダメージ、3人は外側なので【幸運】に失敗した場合同様のダメージ。]
　
　[2.瓦礫を消し飛ばす
　全員で1回分の攻撃を行い、ダメージの合計が80以上であれば成功。落ちてくるのはダメージに満たない小さな破片のみとなる。
　ダメージが80未満の場合、まだ大きいままの瓦礫が倒壊する。1と同様の処理。
　また、非戦闘時なので同時攻撃の処理【DEX×5】は不要とする。
　ちなみに参考程度に3人の攻撃はこんな感じ
緑谷：【個性技「デトロイトスマッシュ」】(85)
　ダメージ：1d100 最低保証1d3+db(3d6)
飯田：【個性技「レシプロエクステンド」】(85)
　ダメージ：10d6 最低保証1d6+db(1d6)
『シロ』：【かぎ爪】(100)：ダメージ 1d8+db(3d6)　]

[155 二次元好きの匿名さん 25/06/10(火) 17:47:05]

飯田くん以外と素のDexは高くはないんだよな……(キャラシ確認

まだ瓦礫消し飛ばす方が可能性高そうだから破壊で
ダメージ🎲は信じるしかない

[156 二次元好きの匿名さん 25/06/10(火) 17:47:14]

頼んだ…！
確率的に2で

[157 二次元好きの匿名さん 25/06/10(火) 21:37:21]

消し飛ばす、かなあ……

[158 KP 25/06/11(水) 01:08:39]

〈じゃあもう壊そう 一旦全部()〉

　飯田「俺は、あまり器用さに自信がありません…」

その言葉は、これまでの人生を通してではなく、今日、たった1日を通したことによる結論だった。

　マイク先生との連携に失敗し、情報を得るチャンスを失った。(3スレ目>153)

　飛び降りるのに時間が掛かり、自らを危険に晒した。(>>32)

　…それだけなら、まだ良かった。

　飯田「(俺があの時、失敗しなければ…)」

　強く思い出されるは、数時間前の苦い記憶。

　飯田「(13号先生があそこまで大怪我を負う必要は無かったかもしれないのに………俺は……僕は…)」

　残念な事に、飯田が一手遅れたその一瞬で彼女までもが気絶に追い込まれたのは、紛れもない事実で。(3スレ目>73〜78)

　緑谷「……」

自信の喪失が見て取れる、そんな表情の飯田にかける言葉を直ぐに見つけることは、出来なかった。

　

　ぽん、

　飯田「わ…！？」

　

　シロ「苦手な事で失敗したのなら、得意な事で取り返せばいい。

　この世界とは、元来そうあるべきものじゃ。」

　

　励ますように加減して飯田の背中を叩く手はいつの間に大きくなっており、特注のアーマー越しでも分かる程に、掌に特有の柔らかさがあった。

　あの時は見えなかったが、肉球もしっかり備わっているらしい。(>>47)

[159 KP 25/06/11(水) 01:10:34]

飯田「シロ、さん…」

　確かにその体格に不釣り合いではあるが、決して無秩序に振るわれることの無いその手は。
　やはり頼れる、安心する、不気味とは程遠い、強く優しい手なのだと、飯田は思った。

　シロ「保健室の目の前まで行ったあの時、それらしい人影を見た。
　彼女の為にも頑張らねばな、飯田。」
飯田「…！」
　
　やはり彼女は聡明のようで、詳細は知らずとも何となく原因を察していたらしい。
　
　飯田「……はい！」

　シロの激励を受け止めた飯田は顔を上げ、準備を整えていた緑谷と目を合わせ、言葉は不要だとばかりに、お互い深く頷いた。

　シロ「…確率が最も高いのは…このあたりか。
　2人とも、準備は良いか？」
　緑谷「はい！飯田くん、合図は任せたよ！」
　飯田「ああ！」

………。
　
各々の最適な体勢で構え、見据えるは灰色の檻。

　「3…」
こんなもの、先生に相応しい筈がない。
　「2…」
だから3人が選んだ、暴挙とも、合理的とも言える手段。
　「1……！」

[160 KP 25/06/11(水) 01:17:35]

ダンッ！！！！

　

　交差する巨大な爪。

　超速が生み出す強烈な蹴り。

　尽きぬ憧れを背負ったSMASH。

　轟音は気合いの咆哮を掻き消し、その爆発的な威力を物語る。

　3人と、囚われた彼の、運命は。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

　『シロ』：【かぎ爪】dice1d100=100 (100) (100)→自動成功

　ダメージ ：dice1d8=3 (3) + dice3d6=3 5 3 (11)

　飯田：【個性技「レシプロエクステンド」】

　dice1d100=86 (86) (85)

　ダメージ：dice10d6=5 6 2 4 4 5 5 4 6 5 (46)

　( 最低保証 dice2d6=1 2 (3) )

　

　緑谷：【個性技「デトロイトスマッシュ」】

　dice1d100=87 (87) (85)

　ダメージ：dice1d100=22 (22)

　(最低保証 dice1d3=1 (1) + dice3d6=5 5 2 (12) )

[161 KP 25/06/11(水) 01:19:15]

〈？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？〉

[162 二次元好きの匿名さん 25/06/11(水) 03:45:31]

今早めに目が1度覚めたから覗きに来たんだ

🎲神様これはないですよ！！！！！！？？？？
※自動成功とはいえのシロの100含

[163 二次元好きの匿名さん 25/06/11(水) 04:03:45]

11+46+22=79

おいよく見たら成功してたとしてもダメージ合計、🎲さんそんなに無傷(乂'ᵕ' )ﾀﾞﾒｰって言いたいんですか？？

[164 二次元好きの匿名さん 25/06/11(水) 05:06:01]

そもそも発動してないから瓦礫があまり壊されていないのでは？(最後の足掻き)

[165 KP 25/06/11(水) 07:55:27]

〈14+46+22=82なんで一応全員成功してたらギリ行けてたけど…シャンの時より低いぞ……これが爆発的な威力……？(震)

　>>164 慈悲ダイス行きたいけどなぁ…轟音は鳴ってんだよなぁ…それに流石にこの距離で攻撃外したとは思えないから当てるとこミスったとかだと思うんだよなぁ…当たってるシロの攻撃も普通に人が倒れる威力なんだよなぁ…

倒壊するかも含めて幸運振りましょう 厳しめに行きます 1人でもクリティカル出たら運良く倒壊には至らなかったということで運命のダイスロール〉

『シロ』：【幸運】dice1d100=59 (59) (??)→自動成功

緑谷：【幸運】dice1d100=70 (70) (80)

飯田：【幸運】dice1d100=49 (49) (85)

　※失敗で1d6ダメージ、1人でもクリティカルならもう一度80ダメチャレンジ

　

　〈ちなみに【回避】じゃないのは全力で振り抜いた直後じゃ逃げれないよなって理由です〉

[166 二次元好きの匿名さん 25/06/11(水) 07:58:09]

失敗はしてない…けど…

[167 二次元好きの匿名さん 25/06/11(水) 08:02:06]

>>163

あ、シロの1d8の方の3足し忘れてた

いやそれにしたってギリやな？？

幸運失敗しなかっただけマシか……本来クリってそんぽんぽん出ないし……

[168 KP 25/06/11(水) 08:08:52]

〈>>167 そうなんすよねぇ…さっきから成功とはいえ100ばっかぽんぽん出てるのがおかしいだけなんですよねぇ…〉

[169 二次元好きの匿名さん 25/06/11(水) 15:09:56]

みんな全力でが正しいと分かってても奥に先生いると思って少し手元狂ったのかな……

[170 KP 25/06/11(水) 16:45:16]

攻撃が瓦礫へと伝わったその瞬間、隙間が大きく裂けた事で、2人にも先生の姿が、はっきりと映った。
　本物だ。そう本能が理解した。

…だが、その言いようの無い歓喜による感情の揺らぎは。

シロ「離れろ！！！！！2人とも！！！！！！」

「「！？」」

皮肉にも、彼の身を脅かすものとなる。

　気が逸れたことでその威力のまま振り抜けなかった蹴りと拳は、まさしくドミノ倒しの切っ掛け。

　がらがら、がらがら。
　
　3人の周囲は、次々と灰色に染まっていく。
　
　シロ「相澤……！っ、ぐ…」

日の元へ晒され、爆心地から動けない彼をどうにか連れ出そうとしたシロだったが、地面を再度強く踏み込む事を、揺れと連鎖的に降り注ぐ大きな瓦礫に阻まれる。
　2人と同様、自分の身を守るのでやっとだ。

　緑谷「…収まった、……！？」

　自身の腕で庇っていた頭を上げれば。
　うっすらと残る白煙の中、先生はそこにいた。
　凶悪なヴィランにするようなものと似たような形で、椅子に拘束されている姿がぽつりと残されていた。

　先生の周りの瓦礫の少なさを見るに、空洞の真上部分は比較的瓦礫が薄かったようだ…が、それでも重力を味方に付けた凶器だ。
　そして動けぬ彼の体勢からして、直撃しうる場所など。

[171 KP 25/06/11(水) 17:15:36]

飯田「……先生…、っ相澤先生！！！！」

　あちら側の意識が無くとも、待ち望んだ再会である筈だった。
　感動の再会となる、筈だった。

目前に控えていたそれに抱いた喜びの灯火は、一息や水、蓋で消える方がまだマシだった。
　よりにもよって泥水でも掛けるかのような、最悪の消え方だった。
　
　他の一つも目にくれず、一斉に駆け寄った。
　
　彼の頭には、
　紅い花が咲いていた。
　
　〈探索パートに入ります…が、こんな状況なので全員で先生の様子を伺う所からになりますかね〉

　…。
　シロ「これは、一体……」
　
　怪我は当然なのだが、相澤先生の状態には特段強く目を引くものがあった。

　緑谷「(天使の、輪…？惑星のものにも、似てる)」
　
　心臓のある高さで、体の中央付近。
　未知のエネルギー体のようなもので構成された黒色の輪が、正面と背中で交差するような形で、先生の身体の周りに浮かび上がっていた。

　飯田「(これも魔術なのか…？いや、一先ずそれは後だ、先生の容態は…)」

　…期間にして丸3日と数時間。
　目を覚まさぬままに、つい数十秒前の生傷も付いている彼の様子は。

[172 KP 25/06/11(水) 17:17:31]

┈相澤先生の処理┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

　ダメージ：dice1d6=4 (4) ＋ dice3d3=1 3 2 (6)

　(瓦礫によるダメージ＆衰弱による蓄積ダメージ)

　〈時間掛けて体力削られてるって感じなので蓄積ダメージでショックロールは発生しませんがその分は【応急手当】での回復が出来ません〉

　???：dice3d10=8 9 5 (22)

〈後で明かされますがもちろんこれも低い方が良いタイプのやつ〉

[173 二次元好きの匿名さん 25/06/11(水) 18:56:28]

ことごとく悪い出だな…
スレ主憑かれてる？

[174 二次元好きの匿名さん 25/06/11(水) 20:54:29]

ダメージ数値はほぼほぼ平均というか期待値だからよくはないけど悪くもないんだよな……
高いほどアカンの方がそこそこだいぶ高いけど()

[175 運ガラクタKP 25/06/12(木) 02:46:11]

　相澤：HP 18→8

　お世辞にも、軽いと言えるようなものでは無かった。

　いくら眠っている状態とはいえ栄養も水分も不足しているのだろう、肌色はもし今が夜なら亡霊にも見えてしまいそうなほどに、酷く青白い。

　そんな顔半分を隠すようにどくどくと流れる血の色は通常のそれよりも粘性が強く、赤黒い。

　当然と言うべきか、表情も穏やかとは形容できない。

　揺すっても声を掛けても反応が無いにも関わらず、瞳を硬く閉ざしたままに眉を顰めるその様子は、苦痛を訴えているのと同義だった。

　…。

　シロ「……図書室の時と似たような気配を、感じる…」

　緑谷「え、それって…もしかして」

　"観測者"の残した、痕跡。

　彼らにとっての、重要なヒント。

　

　シロ「魔術を解除する、手がかりかもしれぬ。じゃが…ここまで来ないと感じ取れなかった程微弱で、正確な位置も分からない……！」

　シロはそう言いながら周囲の瓦礫を手当たり次第に退け、隙間や地面に何か無いかを探し始めた。

　……このまま棒立ちでいる訳にはいかない。

　手伝うなり他に何かするなり、行動を起こさなければ。

『シロ』：手がかりを探す(【目星】(80)で判定)

　緑谷：>>178

　飯田：>>180

　(安価 2人の行動

　・シロを手伝う(【目星】(80)で判定)

　・更に先生の様子を調べる

　・他、 ＋ついでに出来そうなことなら何でも

　ダイス判定が必要なものも遠慮無くどうぞ)

[176 二次元好きの匿名さん 25/06/12(木) 05:12:35]

どちらかが手当でどちらかがシロの手伝いをした方が良さそうだな

[177 二次元好きの匿名さん 25/06/12(木) 05:16:03]

えーどうしよう、どっちかは先生の様子は見るとして……蓄積ダメージが応急手当出来ないだけで瓦礫の分は出来るんだよな？
戦闘中は余裕ないとみてどっちかの応急スプレー使っちゃうか……？正直思い出したなら使わない選択肢取らない気がするんだよな……

[178 二次元好きの匿名さん 25/06/12(木) 07:34:18]

スプレーは使わないけど応急手当て

[179 二次元好きの匿名さん 25/06/12(木) 08:06:27]

そしたら飯田くんはシロの手伝いかな

[180 二次元好きの匿名さん 25/06/12(木) 08:18:28]

シロを手伝う

[181 二次元好きの匿名さん 25/06/12(木) 16:24:40]

這い上がり組だからここから這い上がってハッピーエンドにしてくれ…

[182 KP 25/06/12(木) 17:20:53]

飯田「…っ手伝います！シロさん！」

　緑谷「僕は先生の手当を！」

　シロ「有難う2人とも…わしはこっちを見る！」

今すぐにでも先生を椅子ごと担ぎこんで保健室へと送りたい心持ちではあるが、決戦の時が迫る以上、悠長にはしていられない。

　

緑谷は先生の元に残り、飯田はシロが見る逆方向を探し出す。

　

緑谷：【応急手当】dice1d100=80 (80) (70)

　HP回復：dice1d3=3 (3)

飯田：【目星】dice1d100=1 (1) (80)

『シロ』：【目星】dice1d100=26 (26) (80)

[183 二次元好きの匿名さん 25/06/12(木) 17:21:42]

🎲さんボロボロな先生好き？

[184 KP 25/06/12(木) 17:49:19]

〈初の1クリだ！！！！〉

　

　飯田「……！シロさん、こちらでしょうか？」

　シロ「…！？間違い無い、気配はその紙からじゃ！」

目の付け所と運が良かったのだろう、1、2箇所の瓦礫を捲った時点で飯田は捜し物を見つけることに成功していた。

2人で探せば時短になるとは思ったが、数十秒にまで短縮できるとは嬉しい誤算だ。

メモらしき1枚紙で、何かが記されている。

　

　飯田「緑谷くん！見つけたぞ！…緑谷くん？」

　大声で報告する飯田だったが、それに返事は帰って来ない。

　その理由は、言わずもがな。

　

　緑谷「(……ダメだ…これじゃ、止血にも足りない…！)」

　戦いの場でも無い現在、仇となったのは物資の少なさだった。

　ヒーローコスチュームにしまわれた最低限度の道具では、先生自身の使えそうなものをポーチから拝借して合わせても、緑谷が今行った手当の方法では不十分だった。

　シロ「緑谷…動揺しているな、普段なら簡単なことでも、心が乱れれば難しく感じてしまう。恐らく、こちらの声も届いていない…

　わしが先に確認しておく、飯田はあちらの手伝いも頼めるか？」

　飯田「はい！」

　僕のせいなのに、僕が治さなきゃ、いけないのに。

　そんな悪い考えが頭にこびり付いて離れない緑谷の元に、飯田が駆け寄る。

　〈１クリ報酬で飯田も【応急手当】振れるってことにしましょう 通常1回の怪我につき1度までですが失敗してるし１クリなんでいいでしょう 頼むぞ委員長…〉

　飯田：【応急手当】dice1d100=57 (57) (70)

　HP回復：dice1d3=3 (3)

[185 二次元好きの匿名さん 25/06/12(木) 17:55:37]

ナイス委員長！

[186 二次元好きの匿名さん 25/06/12(木) 21:32:44]

ありがとう飯田くん！！！

[187 KP 25/06/13(金) 01:56:27]

緑谷「……！飯田くん…」

　飯田「何もかも一人で背負い込んではいけないよ、緑谷君。」

　

　飯田「(確か…こうすれば、巻く量を節約できた筈)」

　あくまで応急処置な以上完全には不可能であったが、それでも冷静に知識を引き出し思考を回すことの出来た飯田は、やれる範囲で最大限の処置をやってのけた。

　相澤：HP 8→11

　

　止血も終わり、より鮮明に様子を確認することも出来るだろうと思った、その時。

「……ぅ、…ぁ…」

「「！！」」

　咄嗟にもう一度声を掛けるが、それに答える口ぶりでは無い。どうやら、寝言のようだ。

相澤「_________、______………」

　

ぼそぼそと音になるかならないかと言ったところの、小さく、掠れた声。2人は思わず口を噤み、耳を澄ます。

　うわ言のように数回、繰り返して呟く、それは。

　緑谷：【聞き耳】dice1d100=100 (100) (60)

　【目星】dice1d100=82 (82) (80)

　飯田：【聞き耳】dice1d100=12 (12) (60)

　【目星】dice1d100=78 (78) (80)

　『シロ』：【聞き耳】dice1d100=84 (84) (99/2=49)

　※離れてるので半分、紙を見てるので【目星】はなし

[188 KP 25/06/13(金) 02:25:43]

相澤「ゆ……て、…れ、し……も、」

　飯田がどれだけ耳を澄ましても、聞こえたのはそのバラバラの文字だけだった。

　音の間隔的に、合わせて10文字くらい、だろうか？

　飯田「(……これは…)」

　苦しそうに動くその口から視線を少し上にやれば、目尻のあたりに、"何か"が乾いた跡が残っていた。

　辿れば、重力のまま頬に沿って、その跡は続いていた。

　"何か"などと表現したが、気づいた以上、この状況で分からない者など居ない。

　

……

　その一方、怪我を負わせておきながら適切な処置を施せなかった事に、励まされたとはいえまだ引け目があったのだろう緑谷には。

　

　現実には1文字も聞き取れなかったにも関わらず。

　先生がそんな事を言うはずが無いと分かっているにも関わらず。

　

　「お前のせいだ」と、恨み言を言われているようにしか思えなかった。

　緑谷「(ああ…ごめんなさい、ごめんなさい…先生…！)」

　

　視界が歪むのを、感じる。

　人知れず強迫観念に囚われた緑谷に、罪悪感が、不安が、恐怖が襲う。

　【SAN値チェック(1/1d3)】※緑谷のみ

　緑谷：dice1d100=38 (38) (71)

　1 / dice1d3=3 (3)

　

　〈出目がジェットコースター？？？…100ファンなんで減少量多めです〉

[189 二次元好きの匿名さん 25/06/13(金) 05:28:04]

めっちゃ100引いてて草
いや笑えないか…

それはそれとして飯田くんナイスすぎる

[190 二次元好きの匿名さん 25/06/13(金) 12:28:09]

なんか最近掲示板あちこちで100多い気がする

[191 二次元好きの匿名さん 25/06/13(金) 21:03:34]

しらくもぉ……