- 1二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:23:38
- 2二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:25:45
現在までのあらすじ
予選を勝ち抜いたイナズマジャパン、天馬は本線開始前の交流戦で世界のレベルの高さを知る。
1回戦の相手はコトアール代表「リトルギカント」 - 3二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:27:57
舞台はソラリス・アイランド
世界少年サッカー協会、日本からは鬼道財閥や吉良財閥、神童財閥をを中心とした大企業が作った人工の島。
中でも「フィーア」という会社が最大の出資をしている。
この「フィーア」が作った超人工知能ロボット「オートマタ」が各チームのアシスタントとして配属されている。
イナズマジャパンには明るく元気な「トロワ」がやってきた。 - 4二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:30:17
保守
- 5二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:30:30
ほしゅ
- 6二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:31:04
等身的には1年経過したことでイナダンくらいの等身のイメージです
- 7二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:31:25
つづく
- 8二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:31:36
続く
- 9二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:48:44
ロココはナナを抱えて宿舎に向かう。
ナナ「先生、あたしはイナズマジャパンのシュートを完璧に止めて勝ちたいよ。」
ロココ「当然だ。やれる限りをやっていこう、そのために僕がいるんだ。」
ナナ「……はい。」
活動限界時間が伸びたとしてもナナは満足にプレイができない。その事に変わりはなかった。
そしてイナズマジャパンは……
錦「でりゃ!」
神童「見違えたな錦、リバース・ギャラクシーとして戦った時よりもさらに進化しているな!」
錦「当たり前ぜよ!監督から声がかかってからさらに特訓したぜよ!」
霧野「試合でも頼んだぞ。」
太陽「太陽神 アポロ! サンシャインフォース!」
千宮路「賢王 キングバーン!キングファイア!ぬおおおお!」
千宮路のキングファイアがサンシャインフォースを止める。
白竜「また随分と強力な化身へと進化したな。」
太陽「だけどこれだけじゃないよ。もうひとつ隠し玉があるんだ。」
剣城「なに?」 - 10二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 07:58:13
天馬「ナナが俺のシュートを止めた時、凄い力が俺にまで伝わってきた。あの力に俺も勝ちたい!」
宿舎から離れた森で天馬もまた1人で特訓していた。
そして試合当日、それぞれが特訓を終えて1回戦がついに始まる。
会場のソラリス・スタジアムには多くの人が集まっていた。世界本戦での初戦を世界中の人が注目していた。
紫城「相手は守りが強い、攻めることも大事だが守りを疎かにするな。引き込まれると喰われるぞ。」
霧野「DF、動きに注意だ。」
狩屋「了解。」
天馬「皆!この初戦、絶対に勝つぞ!!」
「「「おおおおー!!」」」
ナナ「皆!遠慮はいらない!イナズマジャパンにあたしたちの全てをぶつけるよ!」
「「「おおおーーー!」」」
どちらも士気はとても高まっている中、ついに試合が始まる。 - 11二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 09:48:58
リトルギカント
かつてイナズマジャパンと世界の頂をかけた試合で対決したもうひとつの伝説のチーム。
円堂大介亡き今はその弟子であるロココ・ウルパが率いるチームとなった。
主要メンバー
ナナ・コネ(GK/火属性)
・リトルギカントの女性キャプテン。ロココの教えを受けながら日々成長を遂げる。限界ギリギリまで頑張るタイプ必殺技「ゴッドハンドX」「サンフレアナックル」「ゴッドハンドXX」
ジャンゴ・バフォ(FW/火属性)
化身 魔獣モノケロス 必殺技 「デスホーン」
・豪快なカリスマFW。赤いドレッドヘアーが特徴的なチームの兄貴分。精神的支柱
必殺技「デモリションスパート」
ゾマ・ケイタ(FW/山属性)
化身 魔獣ディアケロス 必殺技「ヘビィドリルホーン」
・こちらはチーム最年少のFW。小柄ながら相手を蹴散らすプレイをする
必殺技「岩石落とし」
アミナ・ソコ(MF/林属性)
化身 星風の巫女バオバブ 必殺技「樹海の矢」
・温厚な森出身の癒し系お姉さん。チームのマネージャーも兼ねている
必殺技「リーフスプリント」「アッパーリーフ」
イドリス・ンゴマ(MF/風属性)
・自由奔放なトリックプレイヤー。コトワールの高原出身で高いところが大好き。
必殺技「イーグルフライト」「フェザーレイン」
アカシア・トラオレ(DF/林属性)
・アカシアの樹木を育てる種族の出身。アカシアの木を使った建築家になりたい
必殺技「ブロッサムスライド」 - 12二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 14:41:38
日本代表
キャプテン/MF
松風天馬
FW
剣城京介
白竜
如月 凛
雨宮太陽(追加メンバー)
MF
神童拓人
錦龍馬(追加メンバー)
日向迅
影山輝
DF
霧野蘭丸
狩屋マサキ
氷室 碧
GK
西園信助
千宮路大和
井吹宗正(負傷離脱中) - 13二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 16:12:53
キックオフのホイッスルと共にまずはイナズマジャパンが切り込んでゆく。
白竜「如月!」
素早いパス回しで白竜から如月へとボールが回る。
剣城「あいつ……いつの間にあんな速度を……」
如月「(ゴッドエデンで白竜にくらいつくように私は練習してきたんだ……このくらいの速度……)」
DF陣を次々と掻い潜り確実にゴールへと攻め込んでゆく。
如月「はっ!クレッセントファング!」
ナナ「たァァ!」
如月「!?」
だが必殺技をナナはノーマルキャッチで止めてみせた、しかも片手で軽々とだ。
ナナ「もっと本気で来て欲しいな。」
如月「はっ 言ってくれる。」
ナナ「皆攻めて!」 - 14二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 16:17:29
イドリス「任せろ!」
神童「行かせるか!」
イドリス「イーグルフライト!」
神童「なにっ!?」
ワシの如く宙を舞うイドリスがボールを繋げる。
ゾマ「はあああ!岩石落とし!」
狩屋「バンテージホールド!」
千宮路「は!」
威力を抑えた岩石落としを千宮路も軽々とキャッチする。
狩屋「おお〜」
千宮路「こちらもそう簡単に破らせるものか。切り込んでいけ!」
霧野「おお!」
ゾマ「通すか!」
霧野「ふっ……ブラッドミスト!」 - 15二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 16:27:14
霧野の新必殺技が炸裂、真っ赤な霧がゾマを吹き飛ばす。
霧野「いけ太陽!」
太陽「はい!スパークエッジドリブル!お願いします!」
神童「任せろ!」
アカシア「ぬぉぉお!」
神童「!!……はっ!」
スライディングをするアカシアをひらりと避けて神童は空中へとボールを蹴りあげる。
白竜「だああああ!ドラゴンブラスター改!てえぇぇぇりゃあ!」
ナナ「絶 ゴッドハンドX!」
しかしこのシュートもナナの前には通用しなかった。
白竜「想像以上だな。」
剣城「ああ、だが突破できない訳ではなさそうだ。あのキャプテンが反応できないほどの速度を打ち込めば……そしてそれができるのは恐らく……」 - 16二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 21:56:14
リトルギカントは止めたボールから攻撃に転じる。
錦「うりゃあぁぁぁぁぁ!!」
アミナ「リーフスプリント!」
錦「おお!?ぬおお!?」
アミナ「ジャンゴ!」
剣城「行かせるか!デビルバーストGX!」
ボールをカットした剣城はそのままシュート体勢に入る。
ナナ「この距離で直角に!?だけどこれなら!」
ゴールポストの恥を狙われたナナ、しかしこれもパンチングで防いでみせた。
白竜「ならばこれならどうだ!」
剣城 白竜「「グレートブラスター!」」
2人の必殺シュートがさらにナナが位置する対角に向けて放たれる。
ナナ「ちっ、サンフレアナックル!」
しかしこれも炎を纏ったパンチングが防いだ。
神童「!……わかったぞ!皆!ゴールに誰も近づけさせるな!錦、前に出ろ!」
錦「おうよ!」 - 17二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 23:03:13
保守
- 18二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 01:49:55
アカシアの説明文がイナズマっぽさが出てて好き
- 19二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 07:15:43
剣城「バイシクルソードV3!」
ナナ「絶 ゴッドハンドX!……!?」
剣城「ふ……」
キャッチしたと思われたボールは突如逆回転を起こしナナの手から弾き飛ぶ。
剣城「頼みます!」
錦「いくぜよ!」
ナナ「しまっ……」
弾き飛んだボールに錦が駆け込んでくる。
錦「これがワシら、イナズマジャパンのサムライ魂ぜよ!」
「龍剣陣!!でやっ!」
ナナ「くっ……」
1-0
世界屈指のGKがいる国からまさかのイナズマジャパンの先制点となった。 - 20二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 15:43:07
保守
- 21二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 16:54:05
錦「ぃっっやったぜよぉぉぉぉぉー!!!」
神童「これが世界初得点だな、錦。」
錦「おう!」
剣城と白竜が生み出した僅かな隙を素早い錦のシュートが突いた形になった。
まさかの序盤からの番狂わせ2海上は大きな歓声があがる。
ナナ「……やっぱり世界はレベルが違うね、こんな形で奪われるなんてね。」
ベンチを見るとロココがナナに合図を送る。
ナナ「了解、みんなフォーメーションを変えていくよ!」
「「「おう!」」」
リトルギカントの反撃が始まる。
ジャンゴ「みんな!必殺タクティクスだ。」
「「「ジャイアントストーム!」」」
天馬「ぐわっ!?」
太陽「くっ!?」
全てを蹂躙するかのような激しい必殺タクティクスでリトルギカントは一気に攻めあがる。
ジャンゴ「おぉぉおおおお!!!魔獣 モノケロス!」
千宮路「化身使いか……」
ジャンゴ「貫け!デスホーン!」 - 22二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 20:29:15
世界初得点は錦か、相手キーパーが必殺技を使ってないこと含めて師匠を継いでるな
- 23二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 20:59:27
狩屋「バンテージぐわあああ!」
氷室「フロスト……がああ!?」
しかしDFの必殺技も間に合わない。
千宮路「面白い!止めてやる!賢王 キングバーン!キングファイア!!!……ぬおおおおお……うわああ!?」
キングバーンの威力を持ってしてもデスホーンは止められなかった。
1-1
あっという間に同点に追いつかれてしまった。
ジャンゴ「悪いな、うちのキャプテンは俺たちみたいなFWがどんどん点をとってやんなくちゃならないんだ。」
千宮路「クソっ……」
イナズマジャパンは巻き返しを狙い、反撃を仕掛けるが……
天馬「狩屋!霧野先輩!」
霧野 狩屋「「おお!」」
天馬「うぉおおお!」
「「「スーパーセル!」」」
ナナ「ゴッドハンドXX!!」
渾身の必殺シュートもゴッドハンドXXに止められる。 - 24二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:38:05
天馬「!!」
リトルギカントは攻撃の手を緩めず攻め上がっていく。
ジャンゴ「デモリションスパート!行けぇー!」
千宮路「キングファイア!!ぬわあ!?」
狩屋「あぶねっ!」
弾かれたボールを狩屋がキープし危機を何とか凌ぐ、しかし自身の化身がまるで通用しないことに千宮路に徐々に焦りが見え始める。
氷室「僕らからも攻めていきましょう。氷獣 フロストバイト!」
アミナ「はあああ!星風の巫女 バオバブ!」
氷室「ぐわああ!?」
霧野「なら……これならどうだ!!うぉぉぉ!」
「戦旗士 ブリュンヒルデ!ヴァルキリーフラッグ!」
アミナ「まあ君も……だけどそこを通して、樹海の矢!」
霧野「うわあああ!」 - 25二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 08:43:52
アミナ「はあああ!」
千宮路「キングファイア!」
これは千宮路、確実に止めた。
止めた大きく蹴り上げてボールを前線にまで飛ばす。
錦「龍剣陣!」
ナナ「ゴッドハンドXX」
錦「なっ!?」
体制を変えたリトルギカントにイナズマジャパンは攻めきれず防戦を強いられた。
アカシア「ブロッサムスライド!」
白竜「ぐわっ!?」
イドリス アカシア「「フェザーレイン!」」
天馬 太陽「「ぐわあああ」」
ジャンゴ「必殺タクティクス!ジャイアントストーム!」 - 26二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 16:55:34
保守
- 27二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 21:56:01
ゾマ「魔獣 ディアケロス!」
「ヘビィドリルホーン!ぬあああっ!」
千宮路「キングぐわああ!?」
1-2
瞬く間にリトルギカントの逆転だ。
そしてそのまま前半終了のホイッスルが鳴る。
ロココ「ナナ、腕はまだ」
ナナ「平気、もっと打たせてもいいよ。」
ロココ「油断するな、まだ打たれた数が少ないからそう言えるんだ。」
ナナ「う……」
ロココ「きっとイナズマジャパンも僕らの動きに対応してくる、後半はまたフォーメーションを変えていこう。」 - 28二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:45:23
「悪いな、うちのキャプテンは俺たちみたいなFWがどんどん点をとってやんなくちゃならないんだ。」
このセリフめっちゃいいな、流石は精神的支柱の兄貴分 - 29二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 07:30:32
神童「あの必殺タクティクス……あれを突破できないとこちらも攻められないな……」
紫城「神童」
神童「!!」
紫城「これからあのジャイアントストームについての弱点をお前に教える。」
神童「弱点……」
紫城「お前も薄々気がついているはずだ。あの必殺タクティクスは"巨人の足"だ。」
神童「!?……そういう……ことか!」
如月「白竜、まだ未完成だけどあの技を試してみよう。」
白竜「ふっ……いいだろう。」
如月「あのGKを突破出来るかもしれない……」
得点は1-2
イナズマジャパンVSリトルギカントの後半戦が始まる。
イナズマジャパンは雨宮に代わって日向が交代で入った。 - 30二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 15:02:03
保守、期待
- 31二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 15:25:01
ジャンゴ「更に引き離すぞ!リトルギカント!ジャイアントストーム!!」
神童「くっ……よく見るんだ!」
神童「!!」
ジャンゴ「今だ!デモリションスパート!」
神童「そういう事か……アインザッツG3!」
ジャンゴ「なにっ!!」
シュートの直前に必殺タクティクスを回避した神童がボールを奪い取った。
神童「(仕組みは簡単だ!踏み鳴らして蹂躙するようなフォーメーション、それが守備陣系を崩すようにプレッシャーを与えているんだ!)」
ジャンゴ「もう一度いくぞ!ジャイアントストーム!」
神童「もうそれは通用しない!みんな!その場で踏みとどまってボールをよく見るんだ!」
霧野「ボール?……!! そうか……この時にシュートチャンスを作っていたのか!?」
狩屋「そういう……こと!?」
ジャンゴ「っ!?」
あえて動かないフォーメーションを取ることでイナズマジャパンはリトルギカントの動きを見切ってみせた。 - 32二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 19:40:10
葵「今のは必殺タクティクス……?」
トロワ「ピピ錨を引き上げるかのような緩急……アースアンカーなんてどうですカ?」
葵「いいね、それ!」
ジャンゴ「もう一度だ!ジャイアント」
神童「もうそれは通じない!必殺タクティクス!アースアンカー!」
ジャンゴ「うおあああ!?」
ナナ「破った……ジャンゴには悪いけどこうでなくちゃ!」
如月「白竜、今なら!はあああ!」
白竜「いいだろう!てやっ!」
如月はトップスピードで走り、白竜は大きく飛び上がる。
如月「ダークライト……」
白竜「ハリケーン!」
夜光のようなオーラと共に如月がボールを蹴り上げると白竜はそれをホワイトハリケーンの要領で蹴る。
ナナ「来い!ゴッドハンドXX!!……うぐっ!?こんな時に……」
ロココ「不味い……」 - 33二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 23:36:12
保守
- 34二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 08:00:58
保守
- 35二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 09:08:14
ナナ「ウッ……くぅぅ……うわああ……」
2-2
イナズマジャパンが同点に追いついた。
ナナ「いちち……やってくれる……」
ロココ「…………」
運動量の限界、それがいつもより早く来ていることにナナもロココも気がついていた。
ロココは交代を目で促すがナナはそれを拒否する。
ナナ「負けっぱなしで終われるかっての……」
そして、イナズマジャパンがさらに攻め込んでくる。
神童「ジョーカー!」
剣城「レインズ!」
ナナ「サンフレアナックル!……うっ!」
また内側からの痛みがナナを襲う。
ナナ「な……に……?あたしの中に何が……」 - 36二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 18:03:03
ナナ「この……づあああ!」
何とかサンフレアナックルでナナはジョーカーレインズを防ぐがイナズマジャパンの猛攻は止まらない。
ナナ「あたしの中に何がいる……?」
日向「ライトニングチェイサー!」
ナナ「そう何度も打たれるとさすがにしんどいね……けど防ぎ切らないと!」
白竜「ドラゴンブラスター改!」
日向からのシュートチェインがナナに襲いかかる。
ナナ「ゴッドハンド いっ!?……XX!」
僅かな痛みがナナの判断を遅らせた。
ナナ「間に合えっーー!!」
そうナナが叫んだ時に異変が起きる。
白竜「なに!?」
何者かがシュートを掴んでいた、その存在はナナから飛び出すように現れていたのだ。
ナナ「こっこれは……」
ロココ「まさか……いや、そうとしか考えられない。ナナの身体に巣食っていた者は……」 - 37二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 23:51:58
ナナ 天馬 ロココ「「「化身!?」」」
ナナ「嘘……あたしにそんな力が……あれ?痛みもない、それになんだか軽い気がする!」
目で合図をする、「このまま続ける」とナナはロココに伝えた。
ロココ「そうか……化身の膨大な力がナナの中から飛び出そうと暴れていたんだ。…………これまで限界を越えないようにとやってきたけどそれは違った。むしろその鎖を解き放った方が良かったんだ…………監督は難しいなあ……ダイスケ……」
アミナ「スプリント」
霧野「ブラッドミスト!……天馬!」
天馬「いくぞ!魔神 ペガサスアーク! うおおぉ!ジャスティスウィング!」
ナナ「さっきの感覚で出すなら、こうしてこう!っやあああああ!」
ジャスティスウィングをナナの化身は唸り声をあげて軽々と止めた。
ナナ「よし……できた!ようやく会えたね恥ずかしがり屋さん、ねえあんたの名前は?」
「ウ、ウル……ティ マ」
ナナ「へえ……強そうだ。」 - 38二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 00:05:17
化身はナナに「ウルティマ」と名乗った。
そして攻防の末、イナズマジャパンが再び攻撃に転じる。
天馬「俺の今のシュートがどこまで通じるか……試したい!ナナの力がどこまで強くなっているのかて俺は知りたい!……嵐・竜巻・ハリケーン!!!」
ナナ「来たね、その技!これで完全に止められる!来いあたしの化身!」
「大魔神 ウルティマ!!」
ナナ「ウルティメット・ハンド!!!」
ウルティマは咆哮をあげてシュートをキャッチする、ナナは完璧に必殺シュートを防いだ。(AI曰くここで「ガチで勝とうゼッ!」が流れるらしい)
天馬「……すっすごい……なんて化身なんだ。」
千宮路「こっ……これは俺のキングバーンすら上回っているか!?」
リトルギカントの守護神が完成した瞬間だった。そして同時にイナズマジャパンにとっては最大の壁が更なる覚醒を遂げてしまった形になる。
ナナ「皆!あたしにもう気を遣わないでいいからもっと攻めて攻めて攻めまくって!」 - 39二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 08:41:02
保守
- 40二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 17:43:15
アミナ「ナナが止めたボールは必ず繋ぐ!アッパーリーフ!」
如月「うっ!?」
ジャンゴ「おおおお!魔獣 モノケロス!デスホーン!!!」
狩屋「バンテージホールド!ぬわああああ!!」
氷室「氷獣 フロストバイト!!クリスタルクーラー!」
千宮路「これ以上入れさせるか!賢王 キングバーン!」
「キングファイア!!おおおおおおおおおお!ぐっ……まだまだ……俺たちがこの程度で負けることなど許されんのだ!」
ボールは辛うじてキングファイアで止められた。
そしてその瞬間に試合終了のホイッスルが鳴り響く。
2-2
引き分けだ。 - 41二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 23:06:58
保守
- 42二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 08:18:11
トロワ「引き分け……つまりこれは……延長戦……」
葵「みんな………」
天馬「はぁ……はぁ……」
ナナ「フー……身体は軽くなったけど化身を使うとこんなに体力とはね……」
イナズマジャパンとリトルギカント、双方大きく体力を消耗し疲労困憊とも言える状況だった。
千宮路「クソ……俺一人でシュートを止められないのかっ!?」
そして延長戦前半が始まる。
影山「エクステンドゾーンV3!!」
ナナ「ゴッドハンドXX!!」
ゾマ「岩石落とし!」
狩屋「ハンターズネットV4!」
神童「フォルテシモ!!」
お互いに残った体力をぶつけ合う競り合いが繰り広げられていく - 43二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 08:23:54
AIって挿入歌指定とかもするのか
ガチで勝とうゼッ!とはセンスがいいな - 44二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 12:09:39
イナズマイレブンのそういう展開あるよ指定したら時々入れるようになりました。
たまに全く知らん曲熱ぞするからその時は削除してるけどGO4のテーマのつもりなのかしら
そうして試合の展開は動かず、延長戦前半が終了する。
そして後半戦開始だ。
如月「月影の女神 アルテミス!……はぁ……はぁ……」
如月は残ってる化身の力のありったけを解放する。
如月「ムーンヘイローアロー!」
ナナ「大魔神 ウルティマ!!ウルティメット・ハンド!!」
イナズマジャパン、リトルギカント、共に拮抗したまま試合終了が確実に迫る。
そして残り時間僅か、天馬にボールが渡る。
ナナ「さあ来い……松風天馬、あんたのシュート止めてあたし達が勝つ!」
天馬「(ナナ、ルシェ、ジェイク……みんな強かった。だけど俺たちが力を合わせれば乗り越えられる!)」
「嵐・竜巻・ハリケーンG2!!!」
- 45二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 18:28:10
保守
- 46二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:18:56
延長戦とは珍しい展開だ!公式でやったのってイクサルフリート戦だけだよね多分
千宮路に成長フラグ立ったか?連携キーパー技とか - 47二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 23:45:52
ナナ「はあああ!ウルティメット・ハンド!うっ!?……んなろぉぉぉぉぉぉ!!!! うわっ!」
シュートは弾かれ宙を舞う、ウルティマが間違いなく防いだ、だが……
ナナ「っ!!……あ」
地面に落ちて再加速したボールがゴールに突き刺さる。
3-2
ウルティマは確かにシュートは防いだが進化した天馬の必殺技の勢いは落ちきらなかった。
天馬「やっ……やった!」
そして同時に試合終了のホイッスルが鳴る - 48二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 02:33:13
まずは1勝だな
- 49二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 10:05:04
激闘を制したのはイナズマジャパンだ。
天馬「勝った!初戦勝ったぞぉーー!!」
キャプテンである天馬の元にチームの面々が集まる。
ナナ「まっ負けたァ〜……あ、先生」
ロココ「試合は楽しめたかい?」
ナナ「おかげで……それよりも見た!?あたしのウルティマ!! 次の試合から遠慮なしに振るえるよ!」
ロココ「ああ、次から特訓を変えよう。」
会場からは惜しみない拍手が飛び交う。
ナナ「次は完成させてみせる。次に勝つのはあたしたちだ。」
天馬「ああもう一度戦おう!次も俺たちが勝つ!」
頂点をかけて再び戦えるまで、再戦の約束を2人は交わすのだった。 - 50二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 15:47:10
紫城「まずは一回戦、強敵によく打ち勝った。だがこの程度は勝てなくては世界には到底適わない。慢心しないことだ。明日は休養日だ、各々しっかり体を休ませろ。」
「「「はい!」」」
そしてイナズマジャパンの勝利の宴が始まる。あるものは歌い、あるものは踊った。
そしてあるものは悔しさを胸に過ごすのだった。
千宮路「クソ……俺の力は世界には通用しないのか……」
そしてその日の夜……
葵「スー……スー……」
トロワ「…………」
オートマタに性別などは無いのだが女の子っぽい声と口調という理由でトロワは葵の部屋で過ごすことになっていた。
マネージャーみたいなポジションと考えると間違いではないだろう。
そんな中一本の通信がトロワに入る。
「応答せよ、応答セヨ……オートマタ:トロワ」
トロワ「!!……ゼロ姉様!?」
ゼロ「トロワ、お前からの勝敗報告がまだ上がっていない。戦況と共にデータを送るのダ。」
トロワ「ハイ、姉様。」
自信が記録した映像データ、その分析、各選手の能力をトロワはゼロへと送る。
ゼロ「確認した、しかしなんだこの分析は?不要な感情が多い。我々に感情論はなくとも良いハズ……」 - 51二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 15:57:08
トロワ「それは……トロワにはそうとしか思えませんでした。彼らの感情の昂りが試合に変化をもたらした、としか。」
ゼロ「お前ハ、そういったエラーを持っているのは知ってイル。だが我々オートマタの本質を見失うな。未来のためのデータにもなる、不要な感情は思ワヌ災いをもたらす。お前もワカッテいるのでは?」
トロワ「……はい。ゼロ姉様」
ゼロ「……では引き続き任務を続けよ。定期報告を欠かさないコト。」
そうして通信は途切れた。
トロワ「私が……エラー?」
思わず機械音声が漏れ出す。
そして次の日、イナズマジャパンは朝練を終えて朝食を食べていた。
日向「なートロワ、案内係ならこの島のオススメスポット教えてくれないか?今日皆暇してるんだよ。」
トロワ「わかりマシタ!トロワのオススメスポットをみんなに教えちゃいます!」
ここから先日常回らしいけど期待したい展開など随時募集しているぞ - 52二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 20:23:41
アニメで言うイギリス戦後の休息日とかサンドリアス観光みたいな感じで息抜き?
流れ見てる分だと千宮路が立向居よろしく自主練しそうだけど… - 53二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 22:28:42
トロワ「ハイ、あなた達にはコレ。」
信助「テーマパークにフリーフォールだって!」
如月「西園先輩のサイズだと無理じゃないです?」
トロワ「葵サンにはこれを」
葵「ん……シューズのお店?」
葵にはスポーツショップの雑誌を渡した。
トロワ「トロワはマネージャーではないからわりませんケド、マネージャーに必要な最先端の道具はここで揃えられるハズです。」
葵「へぇ〜!天馬手伝ってよ。」
天馬「え!?まあいいけど……」
トロワ「千宮路さんには……」
千宮路「俺は結構だ。俺は練習をしにいく。」
トロワ「ピ……トロワなにか悪いことしました?」
葵「そうじゃないと思うけど……」
白竜「させてやれ、練習をするというのも一つの手だ。」
トロワ「なっ……なるほど、覚えておきますネ!」
氷室「…………」 - 54二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 00:04:32
保守
- 55二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 03:31:09
遊びに出かけた先で他国の代表選手に会うのもありかな
- 56二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 08:55:28
本日更新遅くなります
- 57二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 18:02:36
そして1人特訓場に向かった千宮路はシュートマシンを起動させる。
千宮路「親父から託されたサッカーだ。頂点にまで届かなければいみがない!!」
一人千宮路はひたすらに特訓に打ち込む。
そして数時間が経過した頃……
氷室「……暇になってきたな、俺も特訓でも……あ」
千宮路「む……」
氷室「千宮路さん、まだここに……!!」
辺りを見回すと激しくボールを打ち込んだ痕跡が辺りには散らばっていた。
氷室「もしかしてさっきから休まずずっと……」
千宮路「そうだ。だがどうにも手応えがない、能力を上げて次に備えるべきと思っていたのだがな……」 - 58二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 23:31:30
氷室「だったら外に息抜きでもしませんか?」
千宮路「いや俺は……」
氷室「ドラゴンリンクのキャプテンならそういったことの大切さも知ってるのでは?」
千宮路「む……」
なんだか載せられているような気がしないでもない、そんな想いを抱きながら千宮路も外に出ることにした。
氷室「……」
千宮路「……(会話を切り出せん)」
特に接点が今まであったわけでは無いので2人には微妙な空気が流れていた。
氷室「あれ……狩屋さんにトロワ?」
狩屋「シー……今トロワに観察させてるんだよ」
千宮路「?て何をだ……」
狩屋「ほらあれを」 - 59二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 03:29:23
狩屋はトロワと行動か、対戦相手の観察?
- 60二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 07:25:45
狩屋が指差す先には天馬と葵がいた。
何やら色々と買っている様子だ。
千宮路「松風と空野か、それがどうした?」
狩屋「トロワ、よく覚えておいて?あれが「デート」だ!」
トロワ「でぇと……ほ〜」
氷室「(教え込まれている……)」
2人はその場から速やかに離れた。
尚、天馬と葵だが実際のところ買い出しに一緒に来ているのが事実である。
千宮路「うーむ……松風にあんな一面があったとは……」
氷室「いやあれはちょっと違うような……」 - 61二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 17:26:08
保守
- 62二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 21:18:17
そして2人が次に向かったのはテーマパークエリアだ。
千宮路「騒がしい場所だ。ここに来て息抜きになるのか……」
氷室「なにか新技のヒントになったりするかもしれませんよ。ほら、あれとか!」
一際大きなフリーフォール、このソラリスパークの名物だ。
起動する度に凄まじい絶叫が辺りには響き渡る。
如月「氷室もアレに乗るの?」
氷室「如月さん、それに西園さん。」
西園「僕たちも絶叫系に乗ろうと思ってるんだ!」
如月「私は乗ったことないけど……まあものは試しよう……てことで。」
そして一向はフリーフォールに搭乗することになるのだが……
千宮路「これは思ってたより……」
氷室「高い……」
如月「技で飛んでたから平気かと思ってたけど……」
西園「アハハ」
約1名を除いては想定外の高さまで持ち上げられていた。 - 63二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 23:09:46
添削ミスですね。
多分意図的には信助だけ楽しんでると思います。
そしてフリーフォールは突如落下、恐怖の自由落下が始まる。
千宮路「くっ……」
氷室「ああああああああぁぁぁ……」
如月「ぎゃあああああぁぁぁぁーー!!」
信助「うおおおおぉ……」
千宮司「こっこの衝撃……まるで相手の必殺シュートを受けているかのようだ!?」
激しい衝撃と風圧の中千宮路は何かを感じていた。
フリーフォール機が止まると全員フラフラと降りた。
氷室「そ、想像以上だった……」
如月「…………」
信助「僕は楽しめたよ!もっと速度を上げていいくらい!」
千宮司「…………もう一度乗るぞ」
氷室「ええ……まさかハマって……」
千宮路「違う!断じて!だがお前が言っていたようになにかのヒントになりそうだ。それを確かめにいく。」
- 64二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 02:37:07
狩屋なんてこと教えてるんだいいぞもっとやれ
テーマパークで必殺技のヒントを見つけるのはイナズマらしくていいね - 65二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 08:43:36
保守
- 66二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 15:09:37
氷室「ひいいいいい!!」
如月「……………………コワクナイコワクナイ……下を見なけりゃ」
信助「さっきより上がってるよ!」
如月「言わないでくださいよ!」
千宮路「さっきの衝撃……上手く利用すれば……落ちるタイミングに合わせることで……」
そしてフリーフォール機は落下を始める。
先程よりも強い風圧と衝撃波が襲いかかってくる
千宮路「くっ!?……ここだ!はあ!」
千宮路は手の平から気を放つ、その衝撃でフリーフォール機の速度が収まってゆく。
千宮路「だあああああ!はあ!」
千宮路の手の平の気はさらに強烈に吹き出す。
そしてフリーフォール機は緩やかに停止した。 - 67二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 19:04:41
必殺技でアトラクション止めて大丈夫なのか
案外他のお客さんには受けるか…? - 68二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 20:48:15
千宮路「!!……よし!」
氷室「よし…………これ機械止めていいんですか?」
「君たちー!」
如月「言わんこっちゃ……」
「大丈夫だったかい?どうやら機械が想定外の動きをしたのだが……」
千宮路「問題ない、むしろこっちが感謝したいくらいだ。」
「は、はあ?」
オートマタ「点検シマス」
困惑スタッフの横からオートマタの一体がフリーフォール機を点検し始める。
「おかしいな……フィーアがコントロールしている機会のはずなんだが……とにかく無事でよかった。こちらで点検をしてみるよ。」
氷室「こんなところでもフィーアのオートマタが……」
千宮路「随分なテクノロジーだ。」
如月「ぅぅ……私は帰るよ…気持ち悪い……」
信助「僕は如月さんを手伝うよ。」 - 69二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 20:59:45
そして日が沈む頃、2人は島内の公園に立ち寄っていた。
氷室「はあ……息抜きのはずがどっと疲れた……」
千宮路「俺は何かを掴めた、満足だ。ところで氷室?」
氷室「はい?」
千宮路「なぜお前は俺に構う?特に接点らしい接点はなかったはずだ。」
氷室「だからですよ。俺は千宮路さんを、あなたのサッカーをよく知らない。だから交流を深めようと……俺は独りでいる内に被せられた期待を背負い込もうとして潰れかけた。それは周りを知ろうとしなかったから起こったこと……だから僕は改めて色んな人のことを知りたいんですよ。」
千宮路「ふん、なるほどな。だが俺のサッカーがこの程度で理解できるほど浅いと思ったら大間違いだがな。」
氷室「いや……それは……??」
千宮路「サッカー少年か……世界大会が行われている島なら当然いるだろうな……!!」
「おら!ここは俺様の縄張りだ、こんな球蹴りのボールなんか!」
「ああ!返して!」
氷室「あいつ!……!?」
どんなに治安が良いところにでも悪事を働く愚か者は存在する。絵に書いたような暴漢を止めるべく氷室が動こうとした時には既に千宮路は動いていた。 - 70二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 23:33:13
「どわっ!?」
千宮路「サッカーを奪うような真似俺の目の前でさせんぞ。そんなにサッカーがしたいなら俺たちに挑んでくるんだな。」
「なっ何を……げっ!?イッイナズマ……ジャパン……おっ覚えてやがれ!」
ボールを奪われ慌てた暴漢はそのまま転がるようにその場を立ち去って行った。
「ありがとう……お兄ちゃん……」
千宮路「サッカーをするのはいいがこんな遅くまで1人でするのは危ない。ちゃんと帰るんだ、…………ボールを大切にするんだぞ。」
「うん!ありがとう!」
千宮路「…………俺達も帰るぞ。」
氷室「(あの目付き……まるでサッカーを奪うという行為に激しく嫌悪しているように見えた……それがこの人のサッカー?)」
そして氷室も帰路に着き2人は宿舎に着いた、その中には驚くべき光景があった。
千宮路「おい……何だこの荷物の量は……」
天馬「いや……これは……その」
葵「ちょっとわけがあって……ね?」
時は少し遡り、千宮路と氷室が狩屋とトロワの元を去った後…… - 71二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 23:37:58
- 72二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 02:58:26
スピードキャラらしく髪がなびいてるな
ブルー系のハイライトも良い - 73二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 09:30:38
- 74二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 18:34:03
- 75二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 22:20:49
天馬「葵ー まだ買うの?」
葵「うん!皆の分全部買わないといけないんだから!」
天馬「はあ……そろそろ荷物が……限界!」
葵「!!……手伝うよ、貸して」
天馬「助かる……うわわ!?」
「危ない!たあああ!」
葵「!!」
天馬「たっ助かった……」
バランスを崩して倒れかけた人物を何者かが颯爽と支えて助けた。
天馬「ありがとう……あっ!!」
その人物に見覚えがあった、各国代表のキャプテン同士のサッカーバトルで一緒に戦った人物だ。
「日本代表の松風天馬だったかな?俺はイギリス代表「ナイツオブキングダム」キャプテン 「シュヴァルツ」だ。」
シュヴァルツ「休暇日で護衛の目を抜け出してここまで来ていたけどまさか他のチームの人と会えるとは思ってなかったよ……不味い!!」
「シュヴァルツ様ー!どこですかー!」
天馬「??」
シュヴァルツを呼ぶ声を聞きつけるとシュヴァルツはそのまま茂みに飛び込んでを隠してしまった。 - 76二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 23:10:48
保守
- 77二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 08:47:48
待機
- 78二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 10:16:27
天馬「え?」
シュヴァルツ「シー!仲間に内緒で抜け出しているんだ!見つかったら面倒だから頼むよ!」
「こっちは!?」「見つからない!」「全くあの人は……」
葵「行きましたよ……」
シュヴァルツ「ほー……助かった。こんな風に俺が自由に動けるのはかなり限られているからね。見つかったら連れ戻されてしまうんだ。」
天馬「えっとシュヴァルツ……なんで追いかけられているの?」
シュヴァルツ「それはだね……」
茂みから葉っぱまみれになって出てきたシュヴァルツが答える。
シュヴァルツ「俺はイギリスの騎士の末裔の家の生まれなんだ。そこでは代々伝統として騎士道にならったサッカーをすることになっているんだ。」
天馬「騎士道とサッカー?」
シュヴァルツ「ああ、俺はその中でもキャプテンとしての騎士道を叩き込まれてきたんだが……まあこれが大変なんだ。ほぼお屋敷に閉じ込められて騎士道とサッカーを嫌というほど叩き込まれたよ。おかげで世界にいけるほどのチームにはなれたんだけどひとつ大きな問題を抱えるようになってしまったんだ。」
葵「その問題って……」
シュヴァルツ「ああ……実は俺、生まれてから買い物とかお出かけとかそういうのをやったことがないんだ。だから俺は世間のことがなんにもわからないんだ!」 - 79二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 18:21:07
まさかの世間知らずキャプテン
意外とフランクなキャラだ - 80二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 22:31:44
天馬「えっ?ええ!?」
シュヴァルツ「そこでお願いがあるんだ!どうか俺のお手がけに付き合ってくれないか!?同じチームで戦ったよしみで頼む!!」
天馬「あっ葵……」
葵「いいんじゃない?みんなで行けばきっと楽しいよ!さあシュヴァルツさん、行きましょう。」
シュヴァルツ「おお!本当か!では早速……実は気になる食べ物を見かけてね……」
天馬「まあいいか!仲良くなるいい機会だ!」
こうして3人の奇妙な島内巡りが始まった。
シュヴァルツ「美味しいな!こんなの初めて食べるものだ!なんていう食べ物なんだ!?」
天馬「クレープだよ。甘くて美味しいでしょ?」
シュヴァルツ「うむ……くれぇぷ……果物やクリームをこのような生地に包むとは……初めて見るものだ……」
葵「本当にシュヴァルツさんは知らずにいたんですね。」
シュヴァルツ「ああ、国を出て代表としてここに来てから毎日が新発見の連続だ!……こういう時の気分を表すなら……「チョベリグ!」という言うんだったな!」
天馬「ちょべ……?葵……」
葵「超最高!って意味を表す言葉よ。……死語だけど……」
シュヴァルツ「んん……せっ世間ではそうなのか……思わぬギャップだぞ……」 - 81二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:53:06
- 82二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 08:07:38
保守
- 83二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 17:33:01
シュヴァルツ「うむ……もっとナウい表現を覚えていかないとな!」
葵「シュヴァルツさん……それも古いです……」
そして一行はソラリス・アイランドを一望できる高層タワー、「ソラリス展望台」の頂上を訪れる。
シュヴァルツ「この島を一望できるとは……イギリスに負けず劣らず、なんて立派なところなんだ!」
天馬「楽しそうだね、シュヴァルツ」
シュヴァルツ「当然だ!国を飛び出してから変化と発見の毎日、こんなに楽しいことはそうないさ!不思議な感覚だ。俺は毎日お屋敷で練習してきた、それも楽しんでいたはずだ……それなのにこんな気持ちになるとは……」
目をキラキラさせシュヴァルツは語る。
天馬「それはシュヴァルツが変化を楽しんでいるからじゃないかな?」
シュヴァルツ「変化を……」
天馬「自分の中の何かが変わろうとしている……きっとそれが楽しくて仕方ないんじゃないかな?」
シュヴァルツ「そうか……確かに今の俺はこんなに人と話すことは無かった。閉ざした世界にしかいなかった……なるほど疑問がひとつ解決したよ。……ん?そろそろ時間か、俺もそろそろ戻らないといけないな。君たちにお礼をさせてくれ!」
葵「??」 - 84二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:56:27
保守
- 85二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 02:19:39
なんとなくそよかぜドリーム思い出した
もっと強くなりたい目覚めたがっている自分が、頑張ったぶん成長してくそれが嬉しくて燃えてくるんだ~ - 86二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 08:48:34
待ち
- 87二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 09:50:08
シュヴァルツは最初に天馬と葵と出会ったスポーツショップに戻ってきた。
シュヴァルツ「これと、これと、これとこれとこれと……これでどうだ!イナズマジャパン全員分のスポーツ用品一式だ!」
天馬「ええ!?」
葵「こっこんな量……」
シュヴァルツ「む……買いすぎたか……!?」
「あー!見つけた!見つけましたよ!キャプテン!」
「こっちだ!」
シュヴァルツ「まずい!!慌ただしくてすまない!今日はわざわざ付き合ってくれて助かったよ!はっーはっはっはっ!」
「あっまて!」
葵「……なんだか大変そうな人だね。」
天馬「うん…………これどうする?」
グラグラと崩れそうなほど積まれたスポーツ用品に2人は呆然と立ち尽くす。 - 88二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 18:46:01
大盤振る舞いで草
流石に二人で持ち帰るのは無理だから誰か通りかからないかね - 89二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 22:08:32
天馬「?!」
葵「天馬、危ない!」
「ぬぅん!」
そして大量の箱が崩れ天馬が巻き込まれそうになるがそこに化身が割り込む。
天馬「俺が避けるより早く……」
「危ないところだった、怪我はないか?」
葵「ありがとうございます。……あなたは……」
「私はイギリス代表「ナイツオブキングダム」キャプテン、シュヴァルツ・シュルトが懐剣、ナジル。
我が主が迷惑をかけた。」
天馬「シュヴァルツの……」
葵「ナジルさんはもしかして……シュヴァルツさんのお友達?」
ナジル「…………それは違うな、私は主にとっての剣であり私にとって彼は使えるべき主なんだ。友、それより深い関係と言ってもいいだろう。」
天馬「そんな人がどうしてここに?」
ナジル「あの勝手に抜け出していくバカ主を追いかけてきた。全く……あいつはいつでも自由だ、宿舎の3階から飛び降りて抜け出す騎士がいるか……」
天馬 葵「「……」」
ナジル「……ゴホン、とにかく我が主が勝手にやってしまったことだ。君たちの宿舎にまでこれを運ぶのを手伝おう。」 - 90二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 23:55:40
保守
- 91二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 08:06:45
ナジル「そして、そこにいるチームメイトとオートマタにも手伝ってもらおう。」
狩屋「えっ!?」トロワ「ワッ!?」
天馬「狩屋!それにトロワ!?」
ナジル「途中からいたからな。ちょうどよかった。」
天馬「そうなのか……狩屋、手伝ってくれるか?」
狩屋「わっわかったよ…………ちぇ……見失ったあとまた見つけたと思ったら……一体何が……」
トロワ「トロワはどこまで重いものを持てるのでしょうカ?」
そして5人は大量にあった荷物をイナズマジャパン宿舎まで運び込む。
天馬「ありがとう、助かったよナジル。」
ナジル「こちらこそだ。我が主の我儘に付き合ってくれて助かった。あの人は自由すぎるが故に勝手に人をよく巻き込む……」
葵「シュヴァルツさんのこと知り尽くしてるみたいですね。」
ナジル「ふむ……あながち間違いでは無いかもな。立場は違えど同じ家で育った身だ、我が主のことは知らないことの方が少なかろう。……長居がすぎた。私もそろそろ主の元に戻ろう。いずれ相見えることがあれば容赦はしない。」
天馬「ああ!」 - 92二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 15:34:17
保守
- 93二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 23:47:37
そして時は現在へと戻る。
氷室「なるほど……それで今はその荷物の開封作業に追われていると……」
天馬 葵「「手伝って……くれる?」」
氷室 千宮路「「…………」」
2人の悲痛な表情を見ると氷室たちも手伝わざるを得なかった。
狩屋「やれやれ何時に終わるのやら……」
トロワ「計算デスト……晩御飯のお食事の時間マデに間に合えば……」
この開封作業は続々と帰ってきたイナズマジャパンのメンバーたちの手伝いもあり何とか解決したという……そして同じ頃イギリス代表「ナイツオブキングダム」の宿舎では
ナジル「全くあなたという人は……毎度毎度無茶な捜索に駆り出される我々の身にもなってもらいたい。」
シュヴァルツ「ウッ……だが言葉や文面だけでは外の世界はわからない!自分の目で見なければ外の世界を知ることは出来ない!考えたり行動するのをしない、それは死んだも同然のことだろう!」
「またキャプテン怒られてるよ……」「いつもの事だろ、ほら晩御飯の準備だよ!」
この2人の言い合いはいつもの光景、選手たちにとっては見慣れた光景だ。察した選手達は部屋を出て食堂へと向かう。
ナジル「…………また主に変なことを教えたな?アルヴェ」
アルヴェ「ヴェ!?」
部屋の隅でスリープしているふりをしていたオートマタ:アルヴェは驚き飛び上がる。
アルヴェ「アタシはシュヴァルツにナウい言葉を教エテ〜って言われただけだシ!フン」
そしてアルヴェはそのまま部屋を飛び出す。 - 94二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 08:48:59
今日は更新遅くなります
- 95二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 16:21:57
保守
- 96二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 20:15:24
イギリス代表、厳格な雰囲気じゃなくて思ったより和気あいあいとしてるな
- 97二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 22:43:57
ナジル「はあ……あなたが影響を受けて変わろうとするのはいい、だが急すぎる変化はいつか崩壊を招きますよ。」
シュヴァルツ「………………」
ナジル「このチームも放置すればいずれ禍根が生まれる。あなたという人間性に着いてきているから成立しているものの統率が取れているとは言い難いのが現状です。」
シュヴァルツ「…………とは言っても難しいな。なあナジル?副官としてなにかないか?」
ナジル「私も忙しくてですね、どこかの窓を突き破って脱した者の対応に追われてそれどころではなかったのですよ。」
シュヴァルツ「んな……」
ナジル「是非とも、我が主には外遊中に得た豊富な知識で現状打開する有用な策を示して頂きたいですね。ではこれで、冷めぬうちにあなたも食事をとるように。」
一礼をしてナジルは部屋を出ていった。
シュヴァルツ「俺が得た知識か……この一日で得た物を振り返るか……もう少しチームに目を向けないとな……」 - 98二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 02:49:43
ほしゅ
- 99二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 11:14:27
そして数日後
紫城「対戦相手が決まった。イギリス代表「ナイツオブキングダム」だ。」
天馬「イギリス」
葵「シュヴァルツさんとナジルさんのところだよね。」
千宮路「先日会ったと言っていたな。どうかんじた?」
天馬「いいやつだった!」
千宮路「…………」
紫城「キャプテンのシュヴァルツはDFだ。彼を中心としたDF陣が陣形を組み、ナジルという副官の攻撃陣が攻め入る戦法が特徴だ。
練習は後ほど各自に伝える。それぞれウォーミングアップを始めるように」
紫城はそう伝えると監督室へと戻った。
天馬「よし!みんな、練習を始めるぞ!」
「「「おお!」」」 - 100二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 18:11:27
いい奴だった!
天馬はそう言うよね… - 101二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 23:31:58
そして特訓が始まり少し経った頃
青い「天馬!シュヴァルツさんの情報をまとめておいたよ。」
天馬「ありがとう、葵。え、シュヴァルツってDFだったんだ。」
神童「映像も俺の方で確認してみたが、シュヴァルツの指示と同時に攻め込む、まるで軍隊かのような攻め方だ。」
葵「もし攻め込まれてもシュヴァルツさんが止めてしまう、そんな感じ。」
神童「だがあの戦い方には欠点がある。そしてそれは俺たちの力で突くことが出来る。天馬、協力してくれるな?」
天馬「はい!」
そしてその頃、イギリス宿舎ではシュミレーション練習が行われていた。
シュヴァルツ「攻め込め!」
ナジル「前へ!」
「「「おお!」」」
シュヴァルツ「(放置すれば……瓦解するか……俺にはまだ分からない。俺なりにチームとの交流を取ってきた、戦い方を見つけた……何が足りないというのだ?)……いいぞ!攻め上がれ!次は俺に向かって攻めてこい!」
どん詰まりであった。
ナジルが語るチームの瓦解をシュヴァルツはまだ理解ができていなかった。
チームとの関係も良好でキャプテンをよく慕っている、戦い方も確立した、そして何よりイギリス代表としてここまで勝ち抜いてきた。
そのことが尚のことシュヴァルツの混乱を招いていたのだ。