- 1アリスっ子25/05/24(土) 22:12:16
【一読推奨】
・復帰や新規、匿名での参加等、気軽にどうぞ
・キャラも匿名も強さや節度等は注意して守りましょう
・何事も、確定ロールは控えてください。
【只今の時系列】
・米軍突入後
【追加されたルール】
・泳者は他泳者の情報
──“名前” “得点” “ルール追加回数” “滞留結界(コロニー)”──を参照できる。
・泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる。
・泳者は身代わりとして新規泳者を結界外から招き、100点を消費することで死滅回游から離脱できる
・泳者は結界を自由に出入りすることができる。
次スレは>>190の方がお願いします
無理な場合は避難所へ伝えてください。
- 2アリスっ子25/05/24(土) 22:13:11
- 3アリスっ子25/05/24(土) 22:13:52
- 4アリスっ子25/05/24(土) 22:14:21
- 5伝書桜25/05/24(土) 22:22:08
前199
そうね………合計の点数が100に達していないし………それに、抜けるには誰かを身代わりに連れて来ないといけない。
私は多分、それが出来ない。 - 6ひつじ25/05/24(土) 22:22:21
《前スレ184、190へ》
【冬の午後、ノースリーブの格好は冷えに堪える。微かな風が産毛を撫で、温かみを求めて体躯を抱いた。そんな中聞こえた、二つの総則にアリエスは目を見開かせた。】
……外に出れる?この場所から、動けるの…?
【突然追加された離脱と出入り自由の総則。今いる場所に留まらずとも、何処へでも足を運ぶことができる。その分の脅威は確立されていたとて、膠着し不自由を強いられていた身からすれば、万々歳だった。】
……アリスさん、アリスさん!今の、聞いたかしら!?
【きっと彼も耳にしているだろう。朗報と悲報の双方を混ぜた、遊戯の新たなルールを。】 - 7りょう25/05/24(土) 22:24:28
- 8アリスっ子25/05/24(土) 22:25:28
- 9伝書桜25/05/24(土) 22:26:23
- 10空鼠25/05/24(土) 22:26:33
身代わり・・・ふむ、奴を念の為に外に置いておいたのが役に立つか・・・?【例の騒がしいナルシストを思い浮かべながら腕を組む、とはいえあの少年の意思次第だが・・・】
- 11気まぐれ放浪術師25/05/24(土) 22:26:46
この総則、結界から外に出られるか。
もう一個の離脱総則は殆ど使いようがないけど
…明智いるー?とりあえず結界からは出られるみたいだよ - 12二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 22:27:26
このレスは削除されています
- 13やどりぎ25/05/24(土) 22:31:18
【ふよふよと浮かぶ謎の生き物から伝えられた、総則追加の言葉は、少女にとっては吉報とされるものであった。機能を果たさない破壊痕の残るスマートフォンを固く握り、再三再四文章を反芻させ、徐々に脳味噌へと染み込ませる。】
……かえれる?
【否、完全に帰ることはできない。離脱の条件が開示されても、所謂“点数”とやらに“身代わり”なんてものは、掌にも頭にも存在しない。あくまで外へ出れるだけ。それでも、嬉しかった。あの柱の壁の向こう側を歩くことができる。一時的だとしても、戻れる。】
………いかなきゃ、うごかなきゃ、そとに、
【学生鞄も玩具も置いて、衝動のまま足を動かす。浮腫んだ足がローファーの内部でぎゅうぎゅう詰めにされて、つま先も踵も痛かった。切創だらけの両手がちりちりと痛み軋む。しかしそれは、足を止める理由には足らなかった。】 - 14ひつじ25/05/24(土) 22:33:00
- 15凡骨騎士25/05/24(土) 22:34:13
総則の追加か!
ふむ…つまり…うーん……?
なるほど、結界に閉じ込められる現状が消えたという訳だな
これはなかなか嬉しい総則だし戦う力を持たない者にとっては救済のようなものだが……懸念すべき点もあるな
【冷静な頭と熱き心で、追加されたルールに対し考察と今後の行動方針を練ってみる。やるべきことは変わらない。理想の騎士を目指す者として──己の使命を果たしてゆくだけだ。】
ともすれば結界の縁を中心に出入りする場で混乱が起きない様、騎士として私が守護すべきだな
殿を務めるというべきなのか…?いや、門番か?
【そう悩みつつも、回游で出会った自分のファンもとい友人が近くにいるのであれば交流へと】 - 16アイさん25/05/24(土) 22:34:26
「おぉ新しいルールか、ほーん…」
ですね?
【会計をしに持ってきた商品を置いて】
「あーこれだとな……」
何円ぐらいですか?
「ん? あ、金はいらんよ その代わり点か他のもの寄越しな」
点数を!? いやいやさすがに払えませんよ…
「じゃあ何かいいもの持ってるか?」
あ…じゃあこれとか…
【軽い音を立てながら置かれる剣をみて】
「レプリカか、かなり良いものだな? まぁ良いか 見た感じ点も無いようだし」
あ、ありがとうございます!
よ…良かった……
【とまた一人で放浪を】 - 17風霊の舞姫25/05/24(土) 22:34:35
……ああ、なるほど。
これは…流石にいけませんね。舞台に上げるには、私ではあまりに役不足でしょうか
【東京第一結界。コガネからもたらされた一報にはそこまでのものは惹かれずに、その直後感じた異質な何か。
自らよりも強者であれ舞うことが出来たのならそこで果てても構わない。
だが、その人物は違う。恐らく舞にすらならないだろうということはよく分かった】
ふふ…いやはやいつぶりでしょうか。自分の力不足を実感するのは - 18幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/24(土) 22:35:12
《前スレ194の続き》
【打ち所が悪けりゃ死ぬ高さでも、呪力強化を容易く行える術師は降りた直後そのまま走れるくらいに簡単である。舌を噛まないようにと、口を閉じさせ、静かになった子どもは顔を青ざめて泣いていた。呪霊で死ぬより良いだろうとは思う】
【二人を追ってきた呪霊も窓から飛び出してきた。子どもを背に守り、男性が杖で地面を叩くと同時に巨大な蛇が襲いかかりトカゲの眼球、手足を引きちぎって貪り食う。よく見れば何匹の重なった白蛇が一つの蛇に見えていただけで、子どもはうねうねと体の一部が揺れ動く蛇に気持ち悪いと男性の背中で隠した】
「また移動だな」
「安全な場所なんてないんじゃないの」
「ははは。うん、そうだね」
「否定しろや……。ん?」
【咀嚼音に重なってコガネの報告が行われる。(前スレ184)いわば、結界外へ行けると。二つのルール追加を男性は吟味し、子どもにも伝えた。これで聞いていた「迷子」を探すのも色んなところに行けて、見つかるかも!と元気になる】
「家族に会いたくないのか」
「そうだけど…なんか、見つけたいし。一人にさせるのはダメなきがする…から?」
「…そうか。(桜島は遠いが、第二結界ならば……この子を高専に預けてから向かうほうがいいな)」 - 19変牛25/05/24(土) 22:35:40
司郎さーん・・・どこですかぁ・・・【とてとてとしょぼくれた顔で歩いている】
- 20「も」な人25/05/24(土) 22:36:38
新しいルールか…
ええと…
……待て今のは…
【異質な気配を感じ取り】
これはまずいぞ…… - 21ざわさん25/05/24(土) 22:39:04
- 22毒兎25/05/24(土) 22:39:47
・・・ま、確かにアイツらがどこ言ったか心配だしな・・・
ヒャハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!行ってこい猫!! - 23アイさん25/05/24(土) 22:42:36
さて…どうしたらいいのかな…
- 24猫天与25/05/24(土) 22:43:54
- 25散花の歩み人25/05/24(土) 22:45:34
- 26凡骨騎士25/05/24(土) 22:53:13
丹澤さん!
あなたが言う通り、結界から出ても泳者登録されたままだというのは変わらないだろうが……
得点の移動ルールもあるわけだから、点を回せば死ぬことはないと考えると実質的に解放された様なものだろう?
【もちろん色々と注意する必要はありそうだがな、と付け足しつつも。】
恐らく…結界から出たいと考えているだろう?
もし違っていたのに決め付けていたのであれば申し訳ないが……
大丈夫だ、私がそれまで絶対に守り抜いてみせるからな。
【一度交わした約束は、守るべき彼女の身は、どちらも守り抜くのが当たり前だ。それにどのみち結界の外側を目指すのだから、護送も同時に出来るだろう。】
私はこれから結界の外と中を別つ地点で、丹澤さんの様な人達が外に出るのを手伝おうと思う。
出入りは自由だから、物資を外から要請して中継地点を作るのも良さそうだ。
丹澤さんはどうしたい?
- 27二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 22:55:13
【腕に抱えたコガネから、おとがなる。そう、音が鳴るとしか表現しようがなかった。だって、こわくって、人の声とか、言ってくこととか、理解したくなくって。】
【でも、コガネの声までよくわかんなくなっちゃうなんて、思ってなかったな。きっと、重要なことなのに。ちゃんと、聞かないといけないはずなのに。だから、喋んないと。】
……こ、が、ね。
【随分と喋っていないせいで、たどたどしい声が、聞こえる。自分の口から発したというのに、それにすら、どこか恐怖感を覚えてしまう。本当に自分から発された声とは思えないなって。わたしの口はこんなに辿々しくしゃべらないって、そう思うからかな。】
【そんなことを思っても、次を話さなきゃいけないので、がんばる。】
も いっ、かい。 いって。
【言い切れた。ほっと、ふっと、糸がきれてしまう。最初っからたおれててよかった。もしそうじゃなかったら、今倒れてた。でも、意識は……だめ、だめだ、だめだよ。ちゃんと、聞かないと。がん、っと、じぶんの頭を打って、少し痛いけど、なんか、ちょっと頭があったかいけど、コガネの声を、ちゃんと聞こう。】 - 28剣崎司郎25/05/24(土) 22:56:49
…ん?
【呪霊との戦いの後、付近に何者かの気配を感じた。2人…大人と子供だろうか?
恐らく親子か何かだろうか、少なくともここにはいるべきではない者たちだろう…何かしらの要因で巻き込まれてしまったのだろうか、だとしたら大変だ
そんな風に思考を回し、双剣を消して気配のする方へと向かうこととした】 - 29ざわさん25/05/24(土) 22:58:58
……そりゃまぁ、外には出たい、ですが……。
【蘇る。血の匂いが、刺した感触が、殺したと言う事実が、外側へ渡ることができると知って背中に重くのし掛かる。負目にも劣等にも感じられるこの感情が、さんざ生きてきた中で今一番に邪魔くさいのに、隠すこともままならないのだと警鐘が鳴る。このままで良いの?どうせ変わらないけど、どうせ普通のままだろうけど、どうするの?自問自答を繰り返す。澄んだ彼の目を見ることができず、俯いたまま応答した。】
……護送、手伝いますよ。一人だけじゃ難しいでしょうし。
【考えの末、申し出た。こうでもすれば、少しは罪悪感は減るだろうか。私欲に塗れた言葉だと理解していても、ただ外に出ることは憚られてしまった。】
- 30気まぐれ放浪術師25/05/24(土) 23:01:28
- 31散花の歩み人25/05/24(土) 23:05:14
- 32二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:09:37
【つづき>>27】
……は、……?
【コガネの話をきちんと聞いて、聞き終えて、つい、間抜けな声をもらしてしまう。聞いたルールによると、つまり、いっぱいひとをころしたひとが、生贄を用意できてしまったら、ここを、勝手に出れちゃう、そう聞こえてしまうんだけれど。】
【それは、それは……もう、逃げ場はない、ってことなのかな。わたしのおとうさんとおかあさんは、無事、でいられるのか、だめ、だめだ。こんなこと考えたって……そ、それより、結界を自由に出入り、できる。それで……お外に行って、確認、して。】
……でも、
【それは、できることなのかな。結界のでいり、って、ちゃんと外に出て、移動。できるものなんだろうか。入った時みたいに、勝手に、わーぷ。しないんだろうか】
【違う、そんなことは、本当は心配じゃない。わたしが、ちゃんと、外までいけるんだろうかって、それが、1番心配で……今、1番って言うけど、1番なんてたくさんあって、でも、全部考えていたら、全部、全部、怖くなってしまうから。動けなくなってしまうから。はやく、動かないと。】
あ……
【あれ、足って、どうやって動かすんだっけ。だめ、だ。わからない。わからなくなっちゃった。動かないと、動かないと、そうやって頑張って、手に入れたのは失敗。】
【がくんっと、動かせたはずの足が、またくずれて、もつれて、転んで、コガネも、もう手から離れてしまって。涙もでない癖に、泣いて。だめ、だね。動かないとなのに。精神も、なにも、成長できてないから、動けないのかも。くずれた時に落ちた蓑を、まだ動かしやすい手で拾って、かぶって、ぎゅっ と抱きしめた。】
- 33物語の紡ぎ手25/05/24(土) 23:11:41
>>前184
…ふむ、俗に言う新展開という奴だな
また面白くなりそうだ……
…!!!
………ははっ、これはこれは。
どうやら、目覚めてしまった様だ。
……私が知る限り最も語り紡がれてきた災厄、呪いの王が。
【もちろん、実際に目で見たわけではないし、その王の事はあくまで文献上でしか聞いたことがない。しかし、確信を持ってそう言えるのは、この「圧」(プレッシャー)に、彼以上相応しい人物を知らなかったから。】
誤用の方の役不足、だな。
まあ現代ではそちらの方が多く使われ、おそらくその内意味がすげ替わるのだろうが……
【文学を構成する言葉について、相応の知識があるから指摘しつつも、ただ指摘するのではなく肯定もして。】
それはさておき、奇遇だな。私も確かにその物語を知りたいところだが……一頁目を書くどころか表紙すら認識出来ないまま完結してしまいそうだというのが本音だ。
- 34幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/24(土) 23:12:39
- 35幽霊帆船25/05/24(土) 23:13:35
【コガネの声によって深い眠りから引き摺りだされた青年は、コガネにその内容を復唱させる。ふむ、ルールが追加されるとな。ゲームからの離脱に、結界?というものからの移動。なるほど。そもそもまず元のルールを知らないんだが?ちょっと離れて、と左手でコガネを奥に押しやりながら、物は試しと問うてみる。】
他のルールって、聞いたら教えてくれるんですか?
「おう!説明するぜ!<総則1:泳者は術式覚醒後…>」
【あ、これ長くなるやつ。初っ端で悟った青年はつらつらと述べられる複雑な内容を、勉強机から取り出したノートに要約して書き連ねていく。泳者、術式剥奪、点、総則追加。コガネが喋るのを止めた後も、暫く紙面と睨み合いをして、思考を巡らせる。視線の先は、主に総則の4番5番。】
…少なくて9人、多くて33人、かぁ。
【点の譲渡を度外視すれば、の話だけど。それまで考慮すれば可能性は無限に広がってしまう。とんでもない量だな、と呆れさえ混じる思考がよぎり、人を数字として見た自分自身に嫌気が差す。例え何人だろうと、その人一人一人に家族や友人や恋人がいて、歩むはずだった人生があったはずだ。それが、「点」なんて無機質なものに纏められて、俺の背に乗っかっている。】
ねえ、俺がどのくらい人を殺したのかって知ってますか?
…教えてくれませんか、そうですか。
【問いに対して沈黙を貫いたコガネに「もう帰っていい」と告げれば、室内にはまた静寂が戻る。青年は腰かけていたベッドに背から身を投げ、ボフッと言う音とともに舞い上がる埃に咳き込んだ。】
【結界から移動できるってことは、家族に会いに行けるようになったわけだ。ただし、それと同時に、超能力を持った人殺しが檻から解放されるってことでもある。安全地帯はもう、日本のどこにもないのかもしれない。…なおさら会いたい。生きているって、ちゃんとこの目で知りたい。】
- 36剣崎司郎25/05/24(土) 23:19:52
(気づかれているな。少し見当違いだったか?大人の方は自衛の手段を持っていそうだ)
………
【そして、しばらく時間は過ぎれば赤毛の高校生の姿が見えてくる。静かに燃え上がるように真っ赤な髪、澱みなく澄んだ黄金の瞳は、貴方の姿を映す】
…あー、その、なんだ
余計なお節介かも知れないが、子供と大人の気配がしたもんで、戦いに巻き込まれた親子かも知れないと思って来てみたが…
アンタ、結構強そうに見えるが呪術師ってやつか?
【言葉選びを困っているような様子を見せるが、しばらくして言葉を紡ぎ始める
つまりは子供がいることを心配してここにやって来たのだろう。少し不器用ではあるが、そこにある親切心は紛れもない本心だと言うことは声色からわかるだろう】
- 37気まぐれ放浪術師25/05/24(土) 23:24:19
- 38空鼠25/05/24(土) 23:28:30
- 39散花の歩み人25/05/24(土) 23:30:20
- 40風霊の舞姫25/05/24(土) 23:32:46
- 41幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/24(土) 23:34:41
【二人は赤毛の高校生を視界に捉える。子どもは見上げ、大人は見下ろす形で。男性は金色の澄んだ瞳に、深紅色の濁った色で返し見つめる。ほんの数秒顔を合わせたら下へ移動していき、全身を眺める】
「ほう、人に気をかけるほど力に自信があると見える」
すずのせい?
「子どもであれば心配するんだろ」
【現に自分もだ。こっちからして庇護対象が増えたが、佇まいからして程度は知れる】
「そうだな。呪術師だ」
【答えるだけ答えて止まる。そこで子どもが口を挟んだ】
えーっと、そこのやつ!一応、てきいはない…で良いんだっけ。名前は!
【子どもから見たら高校生も大人も、自分より大きい人間に一括りできるし。とりあえず名前を聞いておこうと】
- 42Wetherby25/05/24(土) 23:36:07
【腐乱死体に湧いた蛆を取り除くここ最近の日課を行っていた少女は、されたアナウンスにはたと顔を上げる。結界を自由に出入りできる、と。確かにコガネはそう言った。】
……かえれる、?
【まろび出ていたはらわたを押し込めた胴を持ち上げ、砂埃をブラシで落とした自分と同じ深緑の髪を手で梳く。膨れて面影を見るのがやっとな顔を見下ろして、自分が口に出した言葉を反芻する。】
…帰れる、やっと、やっと…!
一緒に、お家に、か、帰ろう、麗愛。お父さんも、お母さんも、きっと待ってるから…
【鼻をつく腐敗臭も放り置いて、愛しい妹の死後硬直さえ過ぎ去ったつめたい体をそっと抱き締めた。このたった数週間を、どれほど長く感じていたのだろう。体に溜まる疲労は想像を超えているけれど、大丈夫。彼が教えてくれたこの不思議な力があれば、子供ひとり抱えて家まで歩くくらい、へでもないと思うんだ。】
【雨上は、お揃いだった帽子を腕に抱いた妹の頭に乗せ、外へ足を進める。長い長い家路の始まりだ。】 - 43辮髪/鍬の男25/05/24(土) 23:36:18
「食らっちゃった?冗談にマジで返さないでよ」
先に真面目な質問に冗談で返したのもあなただ
「ハハハ、張りつめてるね」
【曲がりなりにも会話にはなるようだ、鍬男のハの字眉が小刻みな嗄れた笑い声の抑揚に合わせ跳ねて曲がる】
「挨拶しよっか、你好、私は要績里
貴方は中国の呪詛師 純鈞さん、魚腸一家の現在の頭かな。見た目は大分変ってるけど中国の呪詛師自体珍しいし蒙古ひだの形が特徴的だからすぐわかった」
…
【ざわり
この世の三角コーナーみたいな場所に居た頃、太い客のオッサンが目の前で■■したブツをはじめて「食え」って言われた時以来の感覚
五条悟の存在を抜きにしてもここ20年以上は日本で目立った活動をしていないし、家族以外の関わる人間素性を知った人間には催眠をかけてまで私の情報は可能な限り漏れないようにしてきた
その筈なのに
顔なんていつ知られた?当てずっぽうか?】
【グラつく思考を鎮めて緘黙する、と、うっとおしい動きも鳴りを潜めたと思った男の眉の眉頭が虫の足のようにぐにゃっと縮こみ額がほんの少し汗ぎった】
「……ちがった?ごめーん恥ずかしいな、あやっぱちょっと流石に無いかなーとは私も思った…
…驚いたって言うツラ、やっぱアタってたでしょ…!?」
ええ
概ねその通りですよ - 44二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:37:17
【こくり、と頷いて、ぐ、とコガネに持ち上げて貰って、立ち上がる。】
【手当てがしにくい格好であるな、と壁際の方まで移動して、壁によりかかることでコガネの補助をなくした。】
【ぱくぱく、と口を動かす。抗議のように。霊山さんに出会う前は、怪我をしないことを頑張っていたんだよ! それにあの日から今までも怪我してないし、今は、早く外に出たいから!焦っただけ。 なんて、今はそんな流暢に喋れないので、咳が出るだけ。】
【近くに居る女性については、まだ警戒心が拭えず、視線を逸らす。】
【睨まなくなっただけ偉いと思って欲しいものだ。やっぱりいい。それで偉いと褒められるのも腹が立つ。】
【その目には特段違和感を覚えず、だって、死滅回遊って、そういう人、いっぱいいる。明智もそういう時期がなかったとは言い切れないし、ね。】
- 45剣崎司郎25/05/24(土) 23:42:34
- 46幽霊帆船25/05/24(土) 23:44:04
はは、そうですね。…せめて俺が、ちゃんと覚えてればよかったのに。
【あちらこちらの包帯に血を滲ませて、左腕で視界を遮ったまま寝転がって天を仰ぐ。分からない。分からない以上、どんな可能性だってゼロには出来ない。彼が言うような、譲渡されたもので俺は一人も殺していない可能性も、あるいは逆にもっと多くの点数を持っていたけれど他人に譲渡した可能性も。ああ、無駄に悩むことしか出来ない自分が苛立たしい。】
はい、しっかり休んだお陰で体力もある程度回復したと思いますし、このまま外に行けるなら行きたいです。
【腕で勢いをつけ起き上がり、強く頷く。充電器に繋がれたまま放置されていたスマホも回収した荷物にあるわけだし、すぐに家族に会えなくとも連絡くらいは取れるはずだ。】
- 47気まぐれ放浪術師25/05/24(土) 23:47:12
- 48散花の歩み人25/05/24(土) 23:57:50
- 49幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/24(土) 23:59:50
「っは、ここで子どもの心配を真っ直ぐに出来る人間が星の数ほどいれば良かったな」
【鳥肌の立った右腕を擦る。呪いに呑まれて、ぐちゃぐちゃの中で育った人に向けられる「当然」の善意。こっちと合わないな、それだけは確かだった】
「医者志望ね…。君はこの子と同じで巻き込まれた口か。泰良國智、高専所属の一級…なんて肩書きはもう必要ないね」
【混沌の世の中で揉まれて、今は役立つ分けないし、相手はそこまで知らないだろうし。気にしなくて良いと】
すずはすずね。
【ハーフツインの黒髪の子どもは「すずね」と自己紹介する。今の涼音は術式もなく、以前剣崎が出会った頃にあった金色のメッシュもないし。名前だけ答えた子どもとあの巫女「芙羽涼音」とは同一人物の示すイコールの線を引きづらい。子どもの服は巫女でもなく、11月にあった暖かそうな服になっているし】
- 50空鼠25/05/25(日) 00:01:21
- 51二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 00:08:16
- 52剣崎司郎25/05/25(日) 00:10:32
- 53幽霊帆船25/05/25(日) 00:14:53
思い出せる、って言うよりか思い出さなきゃいけないんですけどね。まあ、そう期待しておくことにします。
【頭の後ろを掻いて笑い、青年はベッドを離れ立ち上がる。会ったばかりの彼に悩みをぶつけたしょうがないんだ、今は気丈で居よう。見つけておいた非常用持ち出し袋のリュックを掴んで中身を見やり、数日分の食料に水等々を確認する。次に部屋を出て、父母の寝室の引き出しから通帳や印鑑などを手に取りリュックのポケットに入れ込む。】
…よし、持って行かなきゃいけないものはこれで大体全部だと思います。
それじゃあ、出ましょうか!
【主に自分用になるであろう救急箱や、部屋にあった写真立ての中身もしまい、パンパンに膨らんだリュックサックを背負って青年は玄関を開ける。昼下がりの空のまぶしさに瞬きし、自分に駆り立てられるままに靴を履き替え、外へ。】
- 54凡骨騎士25/05/25(日) 00:15:52
- 55気まぐれ放浪術師25/05/25(日) 00:18:48
- 56空鼠25/05/25(日) 00:19:04
- 57幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/25(日) 00:19:29
- 58ざわさん25/05/25(日) 00:19:43
…………………………
【内心の自嘲を表層に出すことなく笑みを浮かべ、まっさらに青の奇跡を囁き純真を貫く青年を見遣る。無理しない、ね。】
そちらも、無理しないでくださいね。ラファエルさん、ストイックそうですし。
【軽薄に笑いながら、言葉を返した。今更すぎる気はするが、煙に巻いて誤魔化して、聞かれないなら答えないで。先を急ぐなら早く行こうと誘う。】
- 59散花の歩み人25/05/25(日) 00:21:23
- 60剣崎司郎25/05/25(日) 00:27:21
- 61二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 00:28:40
- 62幽霊帆船25/05/25(日) 00:34:02
はは、頼りにしてますね。
【その小さな体に、計り知れないパワーが秘められているのは軽々持ち上げられたときに知ったので、頼もしいと心底思っている。同時に、襲ってくるような何か―恐らくは、泳者と呼ばれる人々―と遭遇しなければいいとも切に願う。殺されたくないし、殺したくないし、殺させたくない。命の奪い合いなんてこと、あっていいはずが無いんだ。誰かに聞かれれば、三十三点も持っておいて、って鼻で笑われるような言葉だろうけど。】
どのくらいかかるかな。急がなきゃなあ…
【手で日差しを遮って遠方を見つめ、結界の外まではまだまだ遠そうだと苦笑。彼は相当速く動けるみたいだし、俺も小走りなくらいでちょうどいいのかもしれない。急にそんなことしたらぶっ倒れるって?それはそう。何はともあれ、早くしないとね。】
- 63幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/25(日) 00:38:36
- 64気まぐれ放浪術師25/05/25(日) 00:43:24
- 65剣崎司郎25/05/25(日) 00:44:53
- 66散花の歩み人25/05/25(日) 00:48:27
- 67空鼠25/05/25(日) 00:48:53
何、ゆっくり焦らず、地道に行くとしよう【そして祈ろう、彼の記憶に何も悲しい事がない事を】
- 68幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/25(日) 00:55:18
- 69剣崎司郎25/05/25(日) 00:58:23
- 70幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/25(日) 01:03:32
- 71剣崎司郎25/05/25(日) 01:07:46
- 72幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/25(日) 01:24:01
- 73剣崎司郎25/05/25(日) 01:28:35
- 74幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/25(日) 01:33:15
- 75剣崎司郎25/05/25(日) 01:42:13
- 76二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 04:19:21
【京都結界】
【今どこにいるのかわからない。あの人の元か、はたまたどこか路地裏か。
なんであれ、コガネによる総則追加の案内を聞くことは出来ずに、永久に失ったものを抱えながら少年は倒れていた】 - 77二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 07:32:35
【意識を落とした先の先、開けた景色に一寸の悪夢を幻視する。一人は怯え、一人は瞠目し、一人は諦め、また一人は溜息を吐く。明日は我が身と言ったもの、いつでもそれが起こり得たのに起こらなかったのはある種の奇跡に近い。このまま何事も起こらず、怪我も増えず、生き残り、元へ戻れたら良いのに。そう願わずにはいられない。また、祈る。祈って、明日も悪夢を見よう。擦り減らそう。確かな生きる代償として。】
- 78アリスっ子25/05/25(日) 09:53:11
- 79物語の紡ぎ手25/05/25(日) 16:56:59
- 80二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 22:42:11
やっとここから出れる……
(そういえばなんで点くれた人は来ないのかな? うーんまぁいっか!)
確か家はあそこだからえーっとこれどっち方面に行ったらいいのかな?
【地図を取り出して見ている】 - 81二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 22:49:10
- 82二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 22:51:03
- 83風霊の舞姫25/05/25(日) 22:53:44
- 84ひつじ25/05/25(日) 22:57:00
- 85幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/25(日) 22:57:40
- 86二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 22:57:48
- 87剣崎司郎25/05/25(日) 23:01:34
- 88二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:03:05
- 89二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:09:50
- 90幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/25(日) 23:11:35
- 91二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:14:18
- 92剣崎司郎25/05/25(日) 23:19:09
- 93やどりぎ25/05/25(日) 23:22:02
【走る、走る、走る。渇きを覚えて唾を飲み、喉奥から染みる鉄の味を感じて一度立ち止まる。行き交う人の声を避けて足を動かし、手元にあるのは壊れたスマートフォンのみ。学生証も何もかも置いてきてしまったな、と後悔しつつ、元の場所まで取りに行くのも時間が惜しいために思考から取り下げ捨て去った。筒の壁は少しずつ近付くのに、歩けど走れど瓦礫や崖崩れのせいで思うように進めない。その度に遠回りして、離れては近付くを繰り返す。】
はやく、早く……そと、外に、
っ、また崩れてる、道探さないと……。
【踵を返し、争い合う大人の怒声と戦闘音に身を縮こまらせた。頭を押さえてしゃがみ、鎮まればまた脚部に鞭打つ。次第に空腹も喉の渇きも何も感じなくなって、遅い足取りで走っていた。】 - 94二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:23:50
【その声と共に床へと落ちたリュックサックを背負い上げる。少し手をぐ、ぱ、と動かして。】
【動ける、とこくり頷いて、最悪、手が動けば動けるから。両親の家はどっちの方向だったか、方向感覚があってもわからなさそうだけど周りをきょろきょろと見回して、霊山さんへとついて行く。】
【外の様子を霊山さんの後ろから自分でも見て、人はあんまり居なさそうだと結論づける。呪霊なら多分、勝てるよね。】
……?
【首を傾げて、君って誰だろう。霊山さんは2人も保護のようなことをしている時点で随分お人よしだと思う。なんて、そう思うのはわたしがお人よしじゃなさ過ぎたからかも。】
【霊山さんにも会いたい人が居るんだなぁ、と思いつつ、隙間を抜けて外へと飛び出した】
- 95二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:26:09
- 96二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:31:09
- 97幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/25(日) 23:38:10
- 98二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:41:29
- 99剣崎司郎25/05/25(日) 23:52:46
- 100気まぐれ放浪術師25/05/25(日) 23:57:25
- 101幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/26(月) 00:02:37
- 102剣崎司郎25/05/26(月) 00:10:02
- 103アリスっ子25/05/26(月) 06:53:08
- 104二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 07:26:03
- 105ひつじ25/05/26(月) 20:24:06
- 106アリスっ子25/05/26(月) 21:33:01
- 107ひつじ25/05/26(月) 21:49:20
- 108アリスっ子25/05/26(月) 22:11:12
- 109ひつじ25/05/26(月) 22:27:49
- 110二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:32:39
- 111二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:53:07
- 112二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 23:15:47
- 113アリスっ子25/05/26(月) 23:18:46
- 114二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 23:25:28
- 115ひつじ25/05/26(月) 23:33:56
- 116二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 23:56:57
- 117二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 00:02:10
- 118二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 00:14:05
- 119アリスっ子25/05/27(火) 06:49:59
- 120二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 22:23:00
- 121変牛25/05/27(火) 23:54:33
うわぁぁぁあん!!!どこなんですかここぉ!?!?
忍猪もどっか言っちゃったし!!未だにあの人には会えないし!!最悪ですよぉ!!【涙を流しながらしょぼしょぼと歩いている】 - 122幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/28(水) 00:03:19
- 123二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 00:04:17
『ポイントが1点追加されました』
うーんやっぱり非術師だったね。点数貯めるのってたいへーん。
【自分の点数を見ながらわかりやすく肩を落とす。100点貯めたら総則追加できるって言うけど一般人100人殺すのもめんどくさい】
親が悲しんでくれるって恵まれた人間だけだよね〜。特に術師なんてね。
……ふふ、あの子はどうだろうな〜。今でも姉が死んで悲しんでたりするのかな〜
フラって逢えたらいーな♪
【そう言うと鼻歌混じりにステップを踏みながらどこかへと駆け出していく。
その場には身勝手な狂気に晒された少年の無惨な遺体だけが残されていった】
- 124二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 00:10:22
- 125変牛25/05/28(水) 00:18:24
- 126二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 00:19:56
- 127剣崎司郎25/05/28(水) 00:22:25
よし、わかった
今の俺にできる最高の料理を用意しよう
(んー、今は肉を使うのは少し難しいから…とりあえずは魚と野菜がメインだな
まあ基本的には栄養バランスとかから考えて和食とかが主軸にはなると思うし…)
秋刀魚の水煮ときゅうりの浅漬け、味噌汁、ほうれん草のおひたし、卵焼き
…と言ったところだな
【そう言って、少し場所を移してある程度それらしい場所に向かうと、彼は地面にガスバーナーを何個か置くと、術式か何かで調理器具を出現させ、黙々と必要な食材をリュックから取り出してゆく】
少し時間が掛かるけど、待っていてくれ
【青年はそれだけ言うと料理に黙々と集中し始める。最初はきゅうりを均等に切り分けて、浅漬けの素と共に袋に入れるとそれを寝かせる。次に味噌汁の具材を切っておき、鍋の方では出汁を取っておく。ほうれん草は茹で、冷やし、しぼって切り、鰹節と醤油を掛けて出来上がり、卵を解きフライパンに卵液を注ぐと慎重にひっくり返したりして形を整えて卵焼きを作り、秋刀魚の水煮は缶詰を鍋で温め、水や調味料で味を整える。そして最後に味噌汁を仕上げて、全てを盛り付ければ完成だ】
- 128変牛25/05/28(水) 00:24:21
- 129二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 00:27:45
- 130変牛25/05/28(水) 00:30:48
- 131二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 00:35:18
- 132変牛25/05/28(水) 00:39:15
- 133イカれた芸術25/05/28(水) 00:43:36
- 134変牛25/05/28(水) 00:48:19
- 135店主25/05/28(水) 22:14:49
…あれっきり客も来なくなっちまったな
どうしたもんかねぇ - 136二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:42:19
【から。から。から。乾燥した空気に内包される熱、さんざ扱った獄炎によってすっかり喉は渇いてしまった。潤いを求めて地を彷徨い、争いの跡だけが残る無人のスーパーに立ち寄れば、腐った緑黄色に肉の臭いが篭っていた。鼻を摘み嗅覚を遮断して、電力の通らない室内を探索して、大手メーカーの飲料水を手に取りキャップを開ける。流し込めば、生温い。無味無臭だというのに、不味い気がした。】
………あっつい
【冬の気温に感化された頭や体温は、もう随分と寒いはずなのに。瞼を閉じれば見える最悪の幻夢が幻炎をちらつかせ、体躯を蝕む。まだ忘れない声が咎め、打ち消すように不味い水を流し入れる。吐き気がする。臓器がぐんわりと刺激されて、気持ち悪い。それなのに、求めた水分に頭は歓喜している。】
変なからだになっちゃったなぁ。
【極薄の感触を左手に抱いて、飲み干したプラスチックを握り潰す。もう飲みたくない。いや、まだ飲みたい。良いものだけ仮拠点に持って行って、少しずつ飲んでいこう。そう決心し、手当たり次第幾分かマシだと思える水を探し、見つければすぐにスーパーから立ち去った。】 - 137二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 21:02:08
【ざり、と砂が靴と擦れる音が聞こえる。無我夢中に歩いて、一休みして寝て、嫌なものを見て起きて進んで、人の存在から逃げるように陰の道を歩む。遠い彼方から響く戦闘の振動が地を揺らし、その度に肩を跳ねさせて体躯を抱きしめる。筋肉痛と酸素不足を訴える身体に鞭打って、動かなくなるまで進む。すすんで、どこまで?】
……ここ、どこなんだろう、
家に、近づいてるのかな……。
【退廃し荒廃を重ねて破壊を繰り返す街は、空高くまで打ち上げられた薄い光壁の外側にも進行しているように見えた。先日の総則の影響だろうか。自分の家は、知人は、友人は、街は、大丈夫なのだろうか?大丈夫だと信じたい。疲弊した心と脈打つ心臓を握りしめ、近くなり始めた壁の付近までもっと近付く。どうか、誰にも会いませんように。痛みませんように。お願いだから、かえれますように。】 - 138二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 00:14:21
うふふ、これで私は自由ですわーーー!!
お稽古なんて[お嬢様スラング]ですわ!私はアグレッシブにおスポーツをしたい気分ですわね!!
ですげーむ?なんてものに参加させられてるらしいですが、そんなの関係ございませんわーーー!!最後に生き残ってればオールオッケーですわ!!
【そうやってどこかの結界の中で腕をブンブンを振り回して楽しそうにしている泳者がいる。目はキラキラと輝いていて、これから先の未来に希望を見出してるようだ
状況を理解した上でこれなのでスーパーポジティブである】 - 139アイさん25/05/30(金) 00:19:07
- 140二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 00:20:49
私は自由ですわーーーーー!!!!
【そういって金髪縦ロールの少女はどこかへと走り出して行った。彼女の行く末はきっと誰も知らないのだろう
少なくとも生きていれば、どこかで高笑いをしているはずである】 - 141散花の歩み人25/05/31(土) 01:06:27
『…そういえば。
泳者が誰かを殺したとして…罪になるのかしら』
無辜の皮を被る咎人が生まれるだけですよ。
『そうなのねぇ、潰してきた全てに悔いて生きる人もいるのでしょう?
多分』
知ったこっちゃないですよ、そんなこと。 - 142炎の剣使い25/05/31(土) 23:30:46
さて、結界の出入りは自由になったわけだが…
とりあえずはどうするかが重要だな
【青年はあるビルの上で、そう呟く。太陽のように明るい瞳が結界を見下ろす。炎のように赤い髪が、屋上の風に靡かれる。
それは測る。己がどう行動すべきかを判断するために、結界の中を見渡す
危険な泳者たちは自分の対処できる大抵を排除したつもりだ。それでも未だに危険が残っている可能性も捨てきれない。それが結界の外へ行こうものなら自分はそれを死力を尽くして止めなければならない】
…そういえば、雨夜さんは今どうしているんだ?
【ふと気になったのは自らが気にかけていた少女、自分にとって数少ない同類のような存在。
彼女の住まう場所は、奇しくもこの結界と同じ県であった。彼女は呪術を扱えても、呪術師ではない一般人だ。それに危害が及ぶのは避けたいことである】
一応、警告はしておいた方がいいか
【全ては最大数の幸福のために、そう自分に言い聞かせる。皆を愛する少女はこの場において危ういだろう、あの人間性も含めてだが他人の傷や痛みを引き受ける術式は、確実に利用しようとする人間が現れるだろう
そうなると色々と厄介だ。少なくとも事態が最悪な方に転ぶことだけは避けたい…彼はそう考えた】 - 143二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 22:30:48
ふむ…迷いますわね…
盗みを働くことはともかくとして、私の手持ち的に持ち運べる食べ物はあと一品だけ…
このうっまい棒詰め合わせか、それともポテトチップス…どちらを選ぶべきか…迷いますわ!
【スーパーの中で菓子2つを手に持って悩む金髪お嬢。この事態でお菓子を食べようなどと考えるとは、度胸の塊である。もしくは能天気なだけなのかも知れないが、それは本人しか知らないことなのである】 - 144イカれた芸術25/06/02(月) 00:26:36
- 145変牛25/06/02(月) 00:43:04
なんですかそれって言いたいのはこっちですよぉ!?どういう体の構造してるんですかぁ・・・!!ああもうこうなったらなりふり構わないですぅ!!【手の甲が布の様に裂けたかと思ったら中から銃口が出、その銃口を向けて銃弾を乱射する】
- 146幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/06/02(月) 23:12:17
- 147剣崎司郎25/06/02(月) 23:40:17
さて、遅くなって悪かったな
こんな状況でも、飯はしっかり食べなきゃだろ?むしろ非常事態だからこそバランスの良い食事で身体を整えないとダメだしな
【そう言って人数分の食事を運ぶ、思わず状況を忘れるほどに普通で家庭的な料理の数々である。それにしては匂いからわかるほど『美味しそう』を伝えてくる食欲を刺激するものだが、家庭で作られたことが分かるプロでも出せない雰囲気は崩れていない
どこか懐かしいようで、日常の味。そう、まるでお袋の味というものが具現化しているような感じなのである】
(…実を言うと術式の動作投射を活用してみて、味をもっと良くできないか試してみたんだよな
味見でもいい感じだったし、口に合うといいんだがな…)
- 148八咫黒25/06/04(水) 22:32:07
【カァ、と鴉が飛んでいく。珍しく大きな群れの鴉が。】
【その中心から現れた人物は真っ黒で、大きな嘴をつけていて、足が3本あって】
【俗に……は、言わないか? 稀に言う? ……まぁ、なんでもいいだろう。】
【その人物は、八咫烏のようであった。】
……なーるほど。ありがと、じゃあそこ狩ろうか。
【腕の鴉と会話をするかのように言葉を使って、ほとんど見えない顔ではあるがにこりと微笑む】
【腕を振り、止まった鴉をぱっと空へと放す。それと同時に黒のシルエットを翼のように広げ、先程放した鴉のように飛び立った。】 - 149二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 22:38:29
- 150八咫黒25/06/04(水) 22:49:49
- 151二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 22:51:18
- 152八咫黒25/06/04(水) 22:58:14
- 153二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:00:14
- 154八咫黒25/06/04(水) 23:10:07
- 155二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:13:50
- 156二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:17:42
このレスは削除されています
- 157八咫黒25/06/04(水) 23:18:23
- 158二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:22:27
- 159八咫黒25/06/04(水) 23:25:02
- 160二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:38:09
- 161八咫黒25/06/05(木) 13:51:06
- 162付喪記者25/06/05(木) 21:40:41
- 163物語の紡ぎ手25/06/05(木) 23:32:45
……風鶴、お前は──。
【「一体なんなんだ」と続けようとして、ページを捲る手を止めてしまう。本当に最近、どこかが可笑しい。どうかしている。妙な蝕む様な感覚が、私を急かしてくる。焦らせてくる。余韻なんて、行間なんて作っている隙などない様に。】
『薮藁。演目が終わった後は、舞台から降りなければいけないものなのですよ。』
【ふと記憶が栞を挟んでいたページへと戻り、その言葉が頭の中で反芻する。】
(…思えば、あれからだったか。)
【ああ、そういうことか。歪む顔を、私の弱みを見せない様に別の方向を向きながら、額に馴染む汗を袖で拭う。……どんな物語だって私は等しく愛するさ。それは私の信念であり、譲れないものだ。しかし、例外というものは存在する。等しく……それができないのは自分から見れば意外だった。だが、今なら。この感情の源泉も、ここのところの不調の原因も、時折彼奴から感じたどこか儚い空気も、全て理解した今ならわかったから。意外と言っても、そうでもない。】
(…ああ、そうか。私は──)
【柊せんという者の人生に、その物語に。群を抜いて、魅せられていたんだ。魅せられ、すぎてしまった。】 - 164二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 14:55:54
……なんだか、穏やかじゃない日が続くわね。
ねぇ、そう思わない?彼方此方で戦闘が続き、哭いて苦しんで辛い思いをして。
……うんうん、そう思うわよね、あなたも辛いわよね。
じゃあ、そろそろ殺して差し上げるわ。楽に逝かせてて上げるから、感謝なさい。 - 165幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/06/08(日) 21:59:21
【二人とも両手を合わせ、挨拶をしてから食べ始める。涼音は一気に食べ物をつめてもぐもぐ、ほっぺを丸くさせて嚥下する。時間をかけるにつれて体調は悪化する、さっさと食べている様子】
んむ、おいしい。前にも食べたことあるような味がする
【日常の味を出すのが上手い。懐かしい感じがする、多分どちらの意味でも。男性の方は黙々と食事をしている、身内にいたら家事が楽になる子だな、と感想が浮かんでくる】
「とても美味しいな、最近は疎かになっていたし…ありがたいよ」
【涼音が一品だけ食べたそうに見ていたので男性は渡していた】
【食事が済めば、ごちそうさまでした。そう二人は司郎へ伝えて】
ん〜……
【夜は冷える。涼音は歩けそうにない、大人が抱き抱えて優しく背中を擦っている】
- 166剣崎司郎25/06/08(日) 22:10:12
どういたしまして
【ご馳走様という言葉にそう返すと、出しておいた調理器具や食器を適当な場所で消す。その結果付着していた汚れなどはその場に落ち、洗い物などの必要はないことが見てわかるだろう】
…さて、とりあえずはどこか寝れる場所を探した方が良さそうだな
【近くには自分が拠点としている場所はない…が、そこまで歩くにはそこそこ時間も掛かる。体調の悪い子供を長く外に出すというのは酷なものだろう。付近の家のどれを借りさせてもらって、そこで一夜を過ごすというのが良いだろうか】
- 167二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 22:12:21
- 168二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 22:12:35
このレスは削除されています
- 169八咫黒25/06/08(日) 22:14:10
- 170二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 22:21:55
- 171八咫黒25/06/08(日) 22:27:29
……全然動かないね。あ、鴉おかえり!
ね、てる?えっ!? この状況下で? 不用心すぎないかな。まぁ確かに八咫は狸は似合わないけど……
【このままずっと寝てる、だとこっちも点が取れずで困る。動くのであれば護衛的に点が取れる確率もあったがこれだと確率がゼロだ。寝ている狸を守る利点も感じられない】
【と、いうことで電波塔の上に二本足で立ち上がり、鴉で狸と傍に置いてある酒を安全な場所へと移動させてやる。そして、黒い人型はケープを翼のように広げ、ばさりと飛び立った。】 - 172八咫黒25/06/09(月) 02:33:07
(今更ながら誤字に気がついた。これ八咫は狸は狙わないけど…… だね。)
- 173二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 18:01:08
はぁ、っ、はぁっ、……ッ、!
【びくり。肩を跳ねさせ後ろを振り向けば、もくもくと立ち昇る黒煙。また誰かと誰かが戦闘を行っているようで。ぱらぱらと降り注ぐ破片が頬や指先を掠め、血の一線を引いてゆく。それにも構わず、遂には薄桃色の上着を脱ぎ捨て、先を行く。ずっと歩いているのに、同じ場所を延々と巡っているような。そんな気さえ感じてしまって。】
……っ、だめ、下向いちゃ、だいじょうぶ、かえる、かえれる、から……。
【ぱんぱんに膨らんで痛む両足を打ち、無理やり動かす。汗が滲む。傷が増える。息が浅くなる。喉が渇く。けれど、帰るためには些細な問題だ。だから、もっと歩いて、歩こう。視界も滲み出したけれど、きっと元に戻れるから。】 - 174凡骨騎士25/06/13(金) 18:53:33
…ふう、これで物資の搬入は終わりだな!
【快活な姿で「よし」と安堵の声を。結界の内外を行き来して、ひとまず必要そうなものは持って来ることが出来たと喜びの表情を。】
巻き込まれた人達には小さな子供や体力に自信がない人も多い。
いざとなれば私が背負っていくこともやぶさかではないが……
【これだけ広い結界から出るのが目的ならば、セーフティーハウス、つまるところ中継地点は大事だ。と補足しつつ、ダンボールの中からスポーツドリンクの入ったボトルを2本取り出しその内の片方を差し出す。】
改めて協力に感謝する、丹澤さん。
【自分がやりたいと言った人助けに、こうして手を貸してくれるのだから。感謝の気持ちはいつも忘れずに。】 - 175ざわさん25/06/13(金) 21:54:38
- 176凡骨騎士25/06/13(金) 22:01:44
- 177ざわさん25/06/13(金) 22:09:18
【キャップを開き、人目も気にせず水を煽ぐ。ほのかな酸味が脳を冴え渡らせ、美味とも言い難い味わいが意識を現実に引き戻す。勢い良く半分まで飲み干したら、傾けたそれを縦に直し、次いで汗を拭った。】
……別に、了承したのは私ですし、借りっていうほどのものでもないでしょ。広い視野で見れば、私よりも凄惨な目に遭ってる人は大勢いるだろうし、そっちに目を向けるのは当然だと思いますよ。
【だからこそ、その凄惨な人物を少しでも踏み躙り生き残った自分の狭量さが目に余る。そして、眼前の人物の正しさが目に毒だ。背負うべきでないその申し訳なさを消し去りたいがため言葉を出し、再度浸った汗を筋繊維に染み込ませる。】
……ラファエルさんこそ、休むべきだと思いますよ。
ずっと動いてたじゃないですか。
- 178凡骨騎士25/06/13(金) 22:23:25
……体はある程度丈夫だ、と自負しているからな
私にとってはまだなんて事はない
【それでも、いつか。いつ如何なる時も、何処でも、誰と居ても。周りを照らせる存在になりたいならば。目の前の彼女を蔑ろにするなんてあり得ないだろう。そういった思考が、頭にはある。】
だがそれでも、先ほど言ったように体力には個人差が大きいはずだ。
力仕事は私に任せて、やっぱり休んでいて欲しい。
【今照らすべき対象は照らせているのだろうか?と自問する。以前、自分の事を褒めてくれた彼女も、今の目の前の彼女も。どちらにしろ、どこか変だなとは感じていた。少し根暗な性分なのかと思っていただけだが…それを見て見ぬ振りなんて、できるだろうか?】
………私の思い過ごしだったらすまないし、もし答えたくないならば何も言わなくても良い。
…丹澤さん、本当に大丈夫か?少なくとも、今の私から見ると、あなたは自分自身に無理を聞かせてるようにしか見えない。
……何か、あったのか?
- 179ざわさん25/06/13(金) 22:33:52
はは、頑丈ですね、……いや、聞くまでもなかった、かな。
【硬いものを弾き返す彼の身体を知っていたか、知らないか。一度は見たかもしれない。想起し、フェンシング経験の情報とも照らし合わせれば、意味のない問いかけだったと感じた。頭が回ってない。身体の疲れによるものと言えれば良いが、果たして肉体だけなのか。彼の言葉に甘えて、休んだ方がいいのかもしれないな。その言葉に相槌を打とうとして、その後紡がれた音に俯かせた顔を上げた。十字の光が刻まれた澄んだ青い蒼い瞳が、此方を見ていた。】
……大丈夫か、ですか。
……さぁ?どうなんでしょうね。疲れはありますけど、無理を聞かせては……。
【澱んだ、彼女の名と同じ色の目が地面を向く。暗がった夕焼けの茜が沈み、夜の色と同化する。握ったペットボトルが凹み、脳裏に思い返す映像の一つ一つを精査して、自嘲の笑いと息が溢れた。】
何か遭ったか、ですっけ。
まあ、ラファエルさんに会う前なら、色々ありました。こんな状況ですし、そちらも色々あったのと同じですよ。
【だからまあ、無理を聞かせるのは仕方がないのだと息を呑む。酸素を吸い込む。罪悪の二酸化炭素で息が苦しい。疲れを自覚したら、何だか体が重いな。】
- 180凡骨騎士25/06/13(金) 22:51:19
- 181ざわさん25/06/13(金) 22:56:44
- 182凡骨騎士25/06/13(金) 23:19:17
- 183ざわさん25/06/13(金) 23:30:04
【反復される声に、青ざめた顔は縦に振られた。澱んだ目の焦点を無理やり彼へ合わせ、顔を見る。大衆へ向ける善意からの心配が表層に滲むのだろう。まともに見ることなく再び俯けば、頭から降ってくる優しい紡ぎがある。助けになりたい、これは助けを求めるほどのものだろうか?冷静な自分が思考するのにも構わず、漏れた弱音や悔悟は堰を切られたのを良いことに、留まることなく降り注ぐ。】
あの時から、ずっと、頭の中に響いてて。
声だけじゃなくて、手も、目も、足も、まだ感触があって、あの時、人を殺した時の、お腹を刺した感覚が、突き飛ばしてしまった時の顔が、まだ、
【猿叫が耳に届く。絶叫が下から聞こえる。呪詛が自身へ吐き出されている。プラスチックの塊に目を向けると、それは包丁に変わっていて、思わず鋭利だと思われたそれを遠くへ投げ飛ばした。空いた掌をじっと見つめ、自身の顔を覆うように手を押し付ける。譫言のように呟く。こわい、ごめんなさい、でも、わたしは、ごめんなさい、あのとき、いたい、しにたい、ごめんなさい、なんで、わたしは、どうして、】
- 184凡骨騎士25/06/13(金) 23:41:30
- 185ざわさん25/06/13(金) 23:50:20
【両肩を掴まれたことで体が揺れ、視界がふわりと宙に浮いたかのように浮つく。口から溢れ出す言葉に混じって澄んだ音が聞こえ、手を退かし正面を見据える。最中、視線があらゆる場所へと逃げ場を探していた。亀裂の入った地面。放置された物資の山。枯れかけの雑草。風に吹かれさらさらと靡く金色。体格の良い男性の肩や腕。整った鼻筋。負って痛んだような眼。その奥の青、蒼、空の色の奥の───咄嗟に突き飛ばそうと腕を引き、顔を目から逸らした。】
だめ、ほんと、ちがう、だめなんだって、ねぇ、はなして、はなれて、みないで、その目で、きれいな目で、わたしは、
【渇いたはずの眼窩が潤いを求めてツンと痛み、緩んだ涙腺が涙を生んだ。目尻から一筋伝い、号泣とも言えない、けれど重い一雫が流される。みっともなく、声も荒げず、哭いていた。】
- 186凡骨騎士25/06/14(土) 00:04:36
- 187ざわさん25/06/14(土) 00:13:50
【触れた感覚が、まるで鋼鉄のようで、改めて目の前にいる人物が異質であることを知る。通う血の温度は分かるのに、硬い人肌がそこにはあって、か弱過ぎる自身の力が憎くて堪らなかった。そこへ降ってくる言葉が心に染みる。慟哭が止み、掠れたノイズ音を喉奥から突き出して、表せない泣き声を出す。体内に誘われる酸素が苦しいのに、心地良かった。】
【「見せてほしい」と言われたため、改めておずおずと目を向けた。空の色、海の色、雄大な二つを連想させるようなどこまでも広がる蒼の色。それに突き刺し掲げられた光の十字架が輝かしく、反射する自身の茜色が酷く邪魔に感じられた。】
……くるしい、いきぐるしいんです、いま、ものすごく、やっちゃいけないことをして、ラファエルさんにもこんな、しなくていいことまでさせて、
【ぼろぼろと泣き言ばかり。それでも止まらないのは、鎖に縛られ棘が刺さり血を流した自身の心が、とんでもなく悲鳴をあげていたから。だから、涙を流し続けたのだ。】
ごめんなさい、でも、おねがい、
きいて、もう、わたしは、これを、かかえきれない
【だから、背に負う罪禍を告白しようと、十字架に祈り懺悔する者と同じ目で、彼を見た。】
- 188凡骨騎士25/06/14(土) 00:42:13
……Va où tu peux, meurs où tu dois.
『行けるところまで行き、然るべき場所で死ね』という意味の諺だ。
【突然、ポツリと流暢な仏語を口にしたと思うと、和訳を語って。】
やるべき使命を果たせたなら、どこで死んだって良い…という意味なんだが。
……丹澤さんは、もう行けるところまで行った、抱えられない、と言ったな。
…先に謝罪を入れておく。今から私が言うのは、少しばかり、あなはちとっては辛いことかもしれない。
【前置きが長めになったから、よく彼の意図がわかりにくいかもしれない。それでも伝わってくるであろうことは、彼に灯り、そしてこれからあなたをはじめとする人々を照らさんとする情熱だ。】
…私は、あなたに生きていて欲しい。
然るべきところなんて、今じゃない。行けるところも、まだまだ先だ。
【人間はみんな欠点があって、嫌な記憶があって。消えたくなることだって山程ある。それでも、彼はこう考える。人間は、自分たちが思っている以上に強い生き物だ、と。彼は常日頃から「心も体も照らせるような眩しい存在、それが理想の騎士だ」と言及しているが、その「照らす」と言うのは少し違った意味だ。人々が自分では気づいていない『強さ』を掘り出して、光るようにして、目に見える光へと。そうして歩くための力を生み出す存在こそ、彼の本当の理想だ。】
これからが、辛くて、苦しい道のりかもしれないし。今その道を歩きたくないと拒否することだってできなくはないだろう。──それでも、それは違うと思う。
どうか、どうか。私に、照らさせてくれ。あなたがまた歩けるように。あなたが、本当の強さと行けるところまで歩いていけるように。
……ファンサービスくらい、させてくれ。
- 189ざわさん25/06/14(土) 00:58:26
【つらつらと流れる異国の言葉に、そう言えばハーフっぽいよな、なんて軽い逃避が思考に挟まれる。訳を耳に通し感じるのは、戦場で聞かされそうな諺だと言うこと。初めて聞いたし、今後も耳にすることはなかったのだろう。ここで聞かされるまでは。】
いける、ところって……ない、ないですよ、ラファエルさん。
してはいけないことをしたら相応の罰が下る、そういうのは、あなたでも分かることでしょう。
【諭す彼の双眸から逃げられず、温かみのある言葉だけを受け取って、ほろほろと崩れ落とす。生きていてほしい、けれどそれは、自分が命を奪った誰かだってそう思われていたはずで。それを受け取るのは筋違いなのではないかと閉鎖の頭が光を拒絶する。眩しい、まぶしいから、やめてくれ、掛けられるべきでないんだ、だから、】
ふたり、殺したんですよ、わたし。
殺意を持って、追いかけて、何度も刺したんですよ、
こんな人間なのに、まだ生きて良いって思うんですか、
【遂に目を逸らす。相対するその色に見つめられるのが耐えられなかったから。いっそ、視線に刺されてしまえば良いと思った。綺麗な人に断罪を込めて死ぬことができるなら、この罪悪感も少しは薄れて、息が吸いやすくなる気がしたから。】