- 1AI士25/05/24(土) 22:46:01
- 2AI士25/05/24(土) 22:46:44
最近自宅のネットの状態が悪いので保守が間に合わなくなる可能性もありますが、御容赦ください。
- 3AI士25/05/24(土) 22:47:50
- 4AI士25/05/24(土) 22:49:25
使用しているのは普通のAIチャット。
AIにキャラクターを教えて、その二人が戦ったらどんな展開が起こりそうか、展開予想を出せるだけ出してもらう。そしてそれを踏まえた上で戦闘が実際どう進み決着するか出力してもらい、それを私が文章化するという形式です。 - 5AI士25/05/24(土) 22:50:55
- 6二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 22:52:34
デイビッド・クラン
昼行燈な性格の現代のガンマン。薄黒いサングラスに無精ひげを蓄えた褐色肌の中年男性。
既にガンマンとしては引退済みだと嘯いているが、むしろ全盛期よりも研ぎ澄まされている。
あらゆる射撃武器に精通しており、その腕前は精密射撃どころか、銃弾を曲げて撃つことすら可能にする達人。
若い頃は方々を回って射撃対決を挑んでいたが、結婚してからは落ち着いており、酒場で飲み過ぎて嫁と息子に怒られることが定番のだらしない生活を送っている。
武器は二丁のリボルバー。「ブラック」と「ホーク」。
どちらも弾が無限という特徴があるが、シングルアクションのために連射には向かない。
能力
・スコープ:その場がどんなに視界不良だとしても遠くまで詳細に見通すことが可能。
・貫通:かつて家族が危機に陥った時に新しく芽生えた異能。彼の放つ弾丸は定めた着弾地点に到達するまで、あらゆる障害を貫通する。現在は本気になった時だけ使用可能。
家族の命が危険に晒されるとき、もしくは相手に敬意を払うべきと感じなければ本気を出すことが出来ないのが欠点である。
だが嫁に叱られて本気になる条件をもう1つ加えさせられた。それは「デイビッド・クラン自身の命が危ない時」である。
必ず帰って来なければ死んでも許さないと詰められた彼の顔は、面倒だと言いながらもどこか嬉しそうだった。 - 7二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 22:54:44
月光ミク
□人物
長い銀髪に赤い目をした10代後半の少女。見た目はやや大人びているが、喋り方は少々幼い。
ミクはある組織によって人工的に作られた能力者である。しかし組織を脱走。紆余曲折し現在は居候生活をしている。
□能力
運命を操る能力を持つ。自分に来る攻撃の定めを退け、他人に悲運を引き寄せる。「世界のあちこちに垂れる運命の紐をちょっと触るだけなの」とのことだが周囲の誰も理解できていない。
◯明暗朦朧
条件付きで敵の攻撃を受けないようにする能力。条件を任意で指定でき、「運良く」攻撃が当たらなくなる。
◯天運表裏
「運のいいこと」が起きる能力。「表」と「裏」のどちらかを指定でき好きなタイミングで切り替えられる。
・表
相手がどんな強力な防御をしていようとそれをすり抜け、どんな攻撃でも「運良く」敵の急所を襲う。
・裏
相手の攻撃が「運良く」弱体化する。どんな攻撃でも威力が大きく落ちてしまう。
◯悲運招来
相手に「運の悪いこと」が起きる。どんな得意技だろうとなぜか「運悪く」失敗し自爆する。
1回の戦闘で2回しか使えないが、何度でも使えるかのようにブラフを混ぜてくる。
◯言霊反転
言ったことと逆になるように運命を操る。
◯因果収束
相手の怪我に「何か」が何度も当たるよう運命を操作する。攻撃だけでなく、偶然落ちてきた隕石など様々な不運のトラブルがどんどん傷口に命中してしまう。
◯運命の糸玉
半透明のエネルギー球を作り発射する。当たると爆発する。ダメージは大きいがそこまで速くないため他の能力と併用して使う。
□戦法
基本は遠距離攻撃を中心に戦う。「明暗朦朧」、「天運表裏」を併用し相手の攻撃を避けながら必中攻撃を放ってくる。戦闘中に能力の条件を変え変幻自在に戦う。
□口調、仕草
一人称は「私」で語尾は「の」「なの」が付く。よく小首をかしげる仕草をする。 - 8二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:00:14
保守
- 9二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:00:20
すみません事後にはなりますが、こちらのスレを参考にして別スレを立ててもよろしいでしょうか?
許可を取ることができなかったため無許可という形で色々とさせていただいたのですが、もしもご迷惑でしたら全て削除させていただきます - 10二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:01:01
10ゲッツ
- 11AI士25/05/24(土) 23:03:53
- 12二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:06:15
ありがとうございます
- 13AI士25/05/24(土) 23:08:58
初戦結果
現状の設定を見る限りでは、月光ミクのほうが能力が圧倒的に強力であり、反則負けのラインに近いです。
■ 月光ミクが強すぎる理由
1. 「必中」かつ「被弾しない」が同時に成立する
「明暗朦朧」であらゆる攻撃を任意条件で回避できる。
「天運表裏(表)」でどんな防御もすり抜け急所に当たる攻撃が可能。
つまり《一方的に攻撃が通り、自分はノーダメージ》が成立しやすい。
2. 「悲運招来」が2回限定ながら致命的
相手の大技や切り札が「自爆」する。
精密な技術で戦うデイビッドにとっては大打撃。
3. 反則級の運命操作
「言霊反転」や「因果収束」など、攻撃と無関係な要素で一方的にダメージを与えられる。
特に「隕石が落ちてくる」系の演出は、プレイヤー側で対処しにくく、理不尽になりがちです。
---
■ デイビッド・クランの強みと限界
リアル志向でかっこいいキャラ。
弾道を曲げる、貫通させるなどの技術系異能は魅力的。
しかし「本気」になる条件が限られており、常時使える能力ではない。
無限弾&精密射撃は強力だが、運命操作には通じにくい。
---
■結論
現在のままだと ミクは理屈上「負けない戦い方」ができてしまう ため、
反則負けとなってしまうでしょう。 - 14二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:09:17
このレスは削除されています
- 15AI士25/05/24(土) 23:09:41
- 16二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:11:55
アハト
「本気で来い 死んでも責任は取らんぞ最強候補」
人間不信で気まぐれだが義理は通す性格 縛られるのが嫌い
ボサボサの青紫色の長い髪に吊り目の女性
煙管を手に持ち全身に傷が多く、特に左目にある痛々しい傷が目を引く(同情するとキレる)
綺麗事を言ったらキレる キレた相手が子供なら「現実を教えてやる」でそのまま
子供じゃないなら本気で
「力こそ全て 力が無ければ何の意味もない」と言う思考の持ち主の女性 強者は何をしてもいい 自分がそうされ、してきたのだから
原理回帰 暴 自身の始まり、その中で選んだ物 全ての力が圧倒的に上昇する(コピー 模倣不可 無理にした場合乗っ取られる)
真っ向勝負 全てを無効にし、肉体、武器(特殊効果封じ)のみの殴り合いを一分間強制する 自身の原理回帰も対象
当人は軽い殴り合い程度の感覚で原理回帰抜きでも戦車程度なら難なく壊せる身体能力を持つ
使うかは気分次第
鬼道再生(事前に仕込んで無ければならない)
戦闘不能時一度だけ全回復し、強者と認めた証として本気でやる
原理回帰 真 全ての力がより上昇する - 17AI士25/05/24(土) 23:16:15
- 18二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:19:42
- 19AI士25/05/25(日) 11:15:26
強風の流れ込む高層ビル。そこはまだ建設途中で、窓はおろか壁すら所々にしか作られていない、もし足を滑らせ落下すればまず助からないような場所だ。
そんな場所からガンガンと、けたたましい音が鳴り響いていた。建設に使う工具の音だろうか?否、これは―――
「ふんッ!!」
「うおっと!」
デイビッドと、アハト。2人の戦士が争う戦闘音だ。
アハトの拳が床や柱を凹ませ、デイビッドの放った弾丸が壁にめり込む。
一見、素手で戦うアハトが不利に見えるが、 - 20AI士25/05/25(日) 11:16:02
「せぃッ!!」
――ドガッ!!――
アハトの拳が壁に激突し、崩れた瓦礫から砂煙が舞う。
デイビッドはその煙に紛れ、アハトの頭部へ向かって引き金を引いた! しかし、
――ガンッ!――
弾丸が人の頭に直撃したとは思えない音がして、ひしゃげた弾丸が床に転がる。
「……いて」
「おいおい、マグナム弾だぞ?」
アハトの体は常人を凌駕する力を持っているようで、デイビッドの弾丸では大したダメージにならないようだ。
それにデイビッドの持つ拳銃はシングルアクションのリボルバー2丁。信頼性は高いが連射性、継戦能力が劣る代物だ。慎重に行動しなくてはならない。
(だが、ノーダメって訳じゃない。取り敢えず距離を取って撃ち続ければ勝機はあるな) - 21AI士25/05/25(日) 11:17:38
デイビッドは作戦通り後ろに下がり、素早く撃鉄を起こして次弾を撃つ準備を完了させる。
「なぁ平和的に解決しないか?俺はもう引退した身なんだよ」
「残念だが、お前の首に懸賞金が掛けられた以上、こうなるのは必然だ。過去の行いを悔やむんだな」
「そんなこというなよぉ、俺にだって家族がいるんだぞ?」
「………知るか。弱い物は狩られる。世の中そういうモノだ。それに……引退したとは思えないほど腕は冴えているようだが?」
「いやまぁ……引退後の方が調子いいってこともあるさ。ほら、詰んでたゲームを久しぶりにやったらなんか普通に全クリできたとかよくある話で―――」
デイビッドの言葉を遮り、アハトが拳を振り上げ彼に迫る!
「おじさんの話は最後まで聞けよ!」
「のろけオヤジの話など時間の無駄だ!」
アハトはデイビッドとの距離を詰めるようにして翔び掛かるが、デイビッドは柱や障害物を上手く利用してアハトの間合いに近づかない。
しかも逃げながら的確にアハトへと発砲してくる。どうやらあの拳銃には残弾の概念がないようで、リロードの隙を突くのは無理そうだ。
――バンバンバンッ!――
2丁の拳銃から続け様に銃撃。身体が頑丈なアハトとて無敵ではない。ついに頭から出血し始めた。
「くっ」 - 22AI士25/05/25(日) 11:18:19
「な〜もう辞めにしないか?………死ぬよ、君」
「私が死ぬと?」
「うん」
「随分な自信だな。やはり一流のガンマン、自分の腕には確かな信頼があるようだが……」
アハトは乱暴に顔へと垂れてきた血を拭い取ると、足を止めてデイビッドを睨みつけた。
「私だって負ける気はない」
そしてアハトは次の段階に移る。
「『原点回帰 暴』」
「なんだ!?」
明らかに、アハトの身から沸き立つオーラが変わった。
デイビッドは すかさず発砲するが、アハトはその弾丸を避けない。
――ガキンッ!――
「!」
アハトの眼球へと直撃した弾丸は、そのまま砕け散ってしまった。明らかに先程よりも身体が強くなっている。
「強化系の能力か…!」 - 23AI士25/05/25(日) 11:19:30
「さあ、続きだ」
「ちぃッ!」
アハトの剛拳がデイビッドを襲う!
先程と同様に回避しようとするが、アハトの動き全てが強化されており、先程までとは違い回避は最早 紙一重の状態だ。
アハトの拳が掠っただけのはずのデイビッドの頬は、まんで銃弾でも通り過ぎたかのように抉れ、血が流れる。風圧によって耳もやられ、耳鳴りがするほどだ。
彼女の動きを止めようと発砲しても、最早 毛ほどのダメージも与えられない。
徐々にアハトの攻撃がデイビッドを捉え始める。
服が破け、皮膚が裂け、血が床を汚すしていく。
――ドガッ!!――
「っ!」
そして遂に拳がデイビッドに当たった! 直撃とはいかないが右目の辺りを掠りサングラスを砕く。それによって彼の頬骨、蝶形骨が浅くではあるが抉られた! そうなれば当然右目は最早使えないレベルの損傷を受ける!
「くたばれ」
容赦なく、デイビッドの視界が潰れた右側へとアハトは強力な蹴りを繰り出したッ! 直撃すれば骨が砕け肉は裂け、下手したら真っ二つになってしまうやもしれない一撃だ!! - 24AI士25/05/25(日) 11:21:05
しかし!
「舐めんな!」
デイビッドは右側が見えていないにも関わらず、その蹴りを体を反らせて回避したッ!
「避けた?」
「熟練故になせる直感だよぉ!」
そして顔についた血を拭い取り、それをアハト目掛けて投げ掛けた!
――ビシャッ!――
「!」
不意に血が目へと付着し、アハトは反射的に目を瞑ってしまう。
すぐにデイビッドへと向き直ったが、そこにはもう彼の姿はなかった。
「…ちッ……だがまだ近くにいるだろう…」
デイビッドを探し出そうと、アハトが一歩踏み出した。その時!
――ガキンッ!!――
「!」
背後から弾丸が飛来し、彼女の頭に直撃した! 無論ほぼノーダメージだが。 - 25AI士25/05/25(日) 11:22:39
「後ろ?」
振り返るが、そこには誰もいない。
「?」
そしてまた、
――ガキンッ!!――
「!?」
また背後から銃撃!
「な、なんだ?」
振り返るが誰もおらず、再び死角から銃弾が彼女を襲う。喰らっても無傷とはいえ鬱陶しい事この上ない。さっさとデイビッドの位置を把握したいのだが、
「私の死角へと移動しながら撃ち続けている?……いや、そうだとしたら脚が速すぎる。それに足音もしない」
アハトはゆっくりと目を瞑り、自身へと撃ち込まれる弾丸を無視して耳に神経を集中させる。
そして強化された聴覚が、銃声の聞こえてくる位置を探知した!
「そこか!」 - 26AI士25/05/25(日) 11:23:26
音がしたのは上だ。奴は1つ上の階にいる!
アハトは飛び上がって天井を破壊し、強引に上の階へと昇った!
「うわマジか」
「見つけたぞ」
そして予想通り、デイビッドは上の階で拳銃を構えていた!
先程までアハトを襲っていたのは、凄腕ガンマンであるデイビッドの神業、超曲射だ! 弾丸を大きくカーブさせ、下の階にいるアハトを銃撃していた!
「終わりだ!」
アハトは床を蹴り、一気にデイビッドへと迫る!
そしてその剛腕で彼を襲うが!
――バンッ!――
――ガンッ!――
「うっ!」
「ぉお!?」
デイビッドが気休め程度に撃った弾丸が偶然アハトの目に当たり、彼女は大きく怯んだ!
先程目に当てた時はピクリともしなかったのに。…つまりこれは、 - 27AI士25/05/25(日) 11:24:31
「チッ…『原点回帰』の効果が切れたか……」
時間切れだ! アハトの身体強化が無くなり、弾丸によるダメージを受ける状態へと戻っている!
「なら、『真っ向勝負』だ」
再びアハトが口を開けてそう言った。その瞬間、
「今度はなんだよ!」
デイビッドは新たな異常を感じ、拳銃を睨む。
愛銃である『ブラック』と『ホーク』。それに掛けられていた弾数無制限の術が解かれている!
(術の強制解除!? 完全に奴の土俵に連れて来られた!!)
「さっさと仕留めるッ!!」
多少のダメージはド返しし、デイビッドへと特攻を決めるアハト。自身の身体能力によるゴリ押し戦法だッ!
「ハアッ!!」
「うわっと!?」
強引に切り込み、デイビッドへと接近したアハトは、彼が左手に持っていた拳銃『ホーク』を弾き飛ばす! - 28AI士25/05/25(日) 11:25:18
「チッ!」
――バンッ!――
「ぐっ!」
お返しと言わんばかりに、もう片方の拳銃が至近距離で発砲され、アハトの顔へと撃ち込まれた!
「くっ!」
デイビッドはアハトから離れ、2人は息を整える。
「はぁ…はぁ…」
「ふぅ……はぁ……はぁ……いてぇなぁ」(うっかりまた離れちまった……だが奴の拳銃はシングルアクション。片方の拳銃を撃ってる隙にもう片方の撃鉄を起こし、連続で射撃するスタイル。片方が無くなったのなら、射撃速度は大幅に落ちる)
状況を整理したアハトは、まるでクラウチングスタートでも切るかのように姿勢を低くし、身構える。
(奴が次に撃ったその瞬間、撃鉄を起こす前に潰す…)
(次で決める気だな?…………いいだろう。来い……) - 29AI士25/05/25(日) 11:26:35
お互い相手の考えを見抜いたように睨み合い、ジリジリと時間が過ぎる。
アハトもかなりのダメージを負っている。頭部にあと数発受ければ倒れてしまうだろう。
デイビッドも限界近い。片目は潰され、愛銃の1つは先程弾き飛ばされた際にビルから落下していった。『真っ向勝負』の効果がどの程度続くのか分からないが、一応持って来ている予備弾薬もそれほど多くはない。
お互いそれが分かっている。分かっている状況で先に動いたのは、
「ッ!!」
――バンッ!!――
デイビッドが先に発砲した!!
「ッ!!!」
頭へと飛んで来たそれを避けもせず受け、それと同時にアハトは床を蹴り上げ、デイビッドへと接近する!!
しかし!
「死―――」(!! 速い!!)
デイビッドは既に拳銃の撃鉄を起こしている!! - 30AI士25/05/25(日) 11:27:17
「―――ねぇ!!!」(いやッ!! もう一発程度は耐えられる!!)
自身の頑丈を信じ、アハトは拳を突き出したッ!!!
次の瞬間!!
―――バババババンッ!!!――
一瞬にして! 5発の弾丸がアハトの頭部へと撃ち込まれたッ!!!
「がッ」
「シングルアクションだと油断したか?残念だが、撃ち方次第でそこらのダブルアクションより速くなるんだぞ?」
引き金を引きっぱなしにした状態にし、撃鉄を高速で起こし続けることで行うシングルアクションリボルバーの超連射、『ファニングショット』だッ!!
しかし普通はマグナム弾なんかで行える撃ち方ではない。しかしそれを成功させた現実が、デイビッドがどれほどのガンマンなのかを物語っている。
「ぐぁッ」
アハトは頭部から血を流し、ドサリと倒れた。
「ふぅ、やれやれだぜ……またカミさんに怒られるかなこりゃ………」
潰れた右目の辺りを触りながらそう呟いたデイビッド。そして、 - 31AI士25/05/25(日) 11:28:10
――グチュリ――
なんだか、嫌な音が響いた。
振り返ったデイビッドが目にしたのは、
「…………おいおい何だよ」
周囲に広がった血が巻き戻るようにして、アハトへと吸い込まれていく異様な光景だった。
「う………ぁあ…………」
アハトはまるでゾンビのように立ち上がり、首をコキコキと鳴らす。
「『鬼道再生』……間に合ったようだな、ギリギリだったが」
「…嘘だろ」
「もう…『真っ向勝負』は無しだ………本気で……殺す」
「……………」
デイビッドは愛銃に弾数無限の術が復活した事を確認する。…つまり、小細工はもう無しということだろう。ハッキリ言って、デイビッドからすればこっちの方が厄介だ。
「…『原点回帰 真』」
「何だよ何だよ……」(更に一段階上の強化能力か……)
アハトのオーラが大きく変わり、これから彼女の本気が始まると直感した。
そしてそれは、瞬く間もなく始まった。 - 32AI士25/05/25(日) 11:30:17
――ゴッッッ!!!――
「!!!?」
目にも留まらぬとは正にこの事。
一瞬の内にデイビッドは吹き飛ばされ、壁に激突した!!
「ガハッ……」
口からは大量の血が噴き出し、頭からはダグダグと血が流れ、背中からは激痛、左手は大きく歪んでいる、複雑骨折か粉砕骨折か……。
「一端のガンマン程度が、私に勝てると思ったのか?」
「へっ……そもそも、誰なんだよお前」
「地獄で聞いて回るといい」
「……いいや、家帰って、パソコンで調べるよ!」
右手の愛銃を撃つが、
――カンッ――
まるで鉄の壁に小石でも投げたなのように、容易く弾かれた。
「無駄だ、さっさとくたばれ」 - 33AI士25/05/25(日) 11:31:21
アハトは一歩一歩と、デイビッドへ迫ってくる。
「残念だがよぉ………」
「?」
「まだ死ぬなよって、言われてんだよ」
アハトの足が止まる、警戒と好奇心によって。
デイビッドの持つ拳銃が、淡く光を発し出したのだ。
「なんだ?まだ何か隠し球があるのか?」
「おうよ……ベテラン舐めんなルーキーが」
デイビッドが銃口をアハトへ向け、引き金を引いた。
次の瞬間!!
――ドゴッ!!――
「っ!!」
撃鉄が弾丸を叩き、銃弾が放たれるより先に、アハトは一瞬にして距離を詰め、デイビッドの右手を殴って拳銃が向く方向をズラした。
結果、放たれた光る弾丸はあらぬ方向へと撃ち放たれ、壁を貫いて何処かへと飛んで行ってしまった。しかも右手は見るからにボキボキだ。 - 34AI士25/05/25(日) 11:32:38
「わざわざ当たってくれると思ったのか?馬鹿じゃないんだぞ私は」
「くっ……」
「ふむ……鉄筋コンクリートの壁を何枚も貫通しているようだな。確かに大した威力だが、当たらなければどうという事はない」
アハトはゆっくりと足を振り上げる。デイビッドの頭を潰す気だろう。
「あ、そう言えば」
しかしそこでデイビッドが口を開く。
「俺の首って、どのくらいの懸賞金が掛かってたんだ?」
「………5000万」
「マジかよ、昔ヤンチャしたとは言え、何で今頃そんな額が…」
「それも、地獄で聞いて回るといいさ」
「あ!最後に1つ」
「なんだ、往生際が悪い奴め」
「アンタが死にかけてる敵の話もちゃんと聞いてくれる義理堅い性格で助かったよ」
「?」
「俺が曲射の達人ってのは知ってるだろ?」 - 35AI士25/05/25(日) 11:33:20
「は?……まぁ、さっき見たしな」
「じゃあ、なんで今撃ったヤツは曲射じゃないと思ってるんだ?」
「あ?……………ッッ!?」
――――ドガァァアッッッッ!!!!!――――
突如、デイビッドがもたれ掛かっている壁を貫いて、先程の光る弾丸が現れたッ!!!
「『penetration』、飛んで行け…!」
「ッッッ!!!!」
アハトは咄嗟に防御する!!
が、
――ガゴォオオッ!!!――
まるで岩でも砕いたような轟音と共に、アハトの体を貫通弾が貫いたッ!!!
超貫通と超曲射が成した、奇襲銃撃ッ!! - 36AI士25/05/25(日) 11:33:49
「ぶはっ……!!」
両腕と心臓を貫かれたアハトは、大量の血を噴き出しながら床に倒れ、そこには血の海が広がった。
「ふぅ…………こりゃ一週間は外出禁止にされるかなぁ……」
デイビッドは自身の体を見てそう呟くのだった。 - 37AI士25/05/25(日) 11:34:54
- 38デイビッドの愛銃25/05/25(日) 11:37:36
渋めダンディな雰囲気がメチャクチャ期待通りで嬉しかったです、ありがとうございました
- 39アハトの人25/05/25(日) 11:41:48
アハトよくやったナイスファイト
- 40AI士25/05/25(日) 12:00:43
- 41二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 12:01:10
ロック・サンダーボルト
□人物
金髪の大男。能力者同士の殺し合いによる裏賭博場で戦っている。戦い好きで趣味はスポーツ観戦。
□能力
電気を操る能力を持つ。電気の出力はあまり高くないがボクシングと併用する技を使う。
・スパークジャブ
拳に電気をまといジャブをする。威力は低いが電気によって相手を感電させてわずかに動きを止められる。
・エレキガード
体に電気をまといつつディフェンスする。エレキガードを使っている間に攻撃されると相手が感電する。
・ライトニングストレート
強い電気を腕にまとい高速のストレートを放つ。威力は高いが、腕に負担がかかるため連射は出来ない。
・ブリッツバースト
一時的に体の電気信号を強化し、全身を素早く移動できるようにする。負担が大きいため長時間は出来ない。
□戦法
電気を拳などに纏いボクシングスタイルで戦う。ボクシングの腕はプロと遜色ない実力。
様々な能力者と戦っていることもあり危険な技を察知する能力もある。
□弱点
攻撃は基本ボクシングのため接近戦の能力は高いが、遠距離攻撃はない。 - 42二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 12:05:04
ソロネ
“目つきが悪い”というだけの理由から村落内で凄絶な差別に遭ったことを皮切りにして、
今まで生きてきた約20年の間にありとあらゆる裏切りと謀略に傷つけられた女性。
現在はフリーの殺し屋として活動しており、数多の死線を乗り越えて依頼を果たす姿は修羅の如し。
その信条は 何も信じない事
どんな相手も、運も、自身の力量すら信じない彼女の戦法は非常に冷静で隙が無い。
武器はスナイパーライフル、サバイバルナイフというシンプルなもの。
その代わり、相手を確実に仕留めるために大量の罠を仕掛ける戦法を得意とする。
能力は怨霧(うらぎり)
彼女の口内から噴出された黒霧を浴びた対象は、その場において最も信頼しているものに
その信頼を裏切られ、制御を失い暴走した力が対象を襲う。
使用頻度や熟練度などから測られた信頼度が高い程に裏切りによる影響も大きくなる
怨霧は口内から噴霧する場合2mほどしか射程範囲が無いのが欠点だが、
代わりに物に効力を宿して相手にブチ込むことでも発動できる。 - 43AI士25/05/25(日) 12:23:24
- 44二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 12:28:33
- 45AI士25/05/25(日) 20:11:55
「あ~次の試合は何時だったか………来週か………暇だなぁ……」
裏社会で行われている能力者の格闘技大会。そこに出場し、戦うことを生業としているとある男、ロック・サンダーボルト。
しばらく試合がない彼は、久しぶりに街へと赴き休日を過ごしていた。
が、
「?」
キラリと、何かが光った。建設中の高層ビルの中から何かが光を発している。
「!」
それに嫌な予感を覚えたロックは、直ぐさまその場に伏せた!
――バァンッ!!――
銃声だ。そしてロックの背後にいた一般人が倒れ、地面には血が広がった。
「………俺を狙ってやがったな…?」 - 46AI士25/05/25(日) 20:13:51
騒ぎ出した周囲の人々に紛れ、ロックは建設中のそのビルへと向かった。
「ちッ! 無駄に高えビルだな! まだエレベーターも無いしよぉ!」
ロックは不満を漏らしながら階段を登る。
すると、
――ピッ――
「!?」
――ボガァッ!!!――
突如爆発がロックを巻き込み、階段が崩落したッ!
「うぉッ!?」
間一髪で飛び出していた鉄骨を掴み、何とか落下を回避したロックだったが、
「!!」
這い上がろうと頭を上げると、崩れた階段の先にはライフルを構えた女が待っていた!
――バァンッ!!――
「ぐぉっ!?」 - 47AI士25/05/25(日) 20:14:53
弾丸がロックの右耳を穿った!
「ちッ!!」
這い上がるのは不可能と判断し、ロックは1つ下の階へと飛び移る。
「あの女が刺客か………チッ!面倒くせぇ!正々堂々勝負しやがれってんだ!」
高々ファイターのロックと、暗殺者であるあの女、ソロネとでは、戦いに向ける心情が大きく違う。ハッキリ言ってロックは超不利だ。
一方その頃、1つ上の階にいるソロネはライフルに弾を装填し、次の手を考えていた。
「今ので仕留める予定だったが……まあいい。手はいくらでもある」
ソロネは次の策へと移行した。
「クソぉ…上に上がるにはどうすれば……このサイズのビルだ、階段1つってことはないだろ」
次の階段を探すべく、歩き出したロック。
すると、
「お!梯子があんじゃねぇか!」
折り畳み式の持ち運びできる梯子が落ちていた。まだ建設途中のこのビルには床が張られていない所もまだある。これを使えば、上の階に行けるだろう。 - 48AI士25/05/25(日) 20:15:41
そう思い、梯子を持ち上げたロック。そして、
――ピンッ――
と音がして、見てみると梯子に糸が括り付けられていたようだ。
その糸の先には、何だかリングのような物が巻き付いている。
「ッ!!!」
咄嗟に飛び退いたが、遅い。
――ドォオンッ!!!――
爆音と共に衝撃波と炎が広がり、ロックを吹っ飛ばした!!
「ぐぁッ!!」
どうやら爆弾のピンを抜いてしまったらしい。
ロックは何とか立ち上がるが、
――カランッ――
今度は上から彼の周りに何かが複数落ちていた。 - 49AI士25/05/25(日) 20:16:17
それらはプシューという音と共に、彼を煙で包み込んだ!
「ぐっ!煙幕か!」
灰色の煙に包まれたロック。両手を構えて防御の態勢を維持する。
「ふぅ…ふぅ…」(どうくる…煙幕を張った理由はなんだ?接近戦を仕掛けてくるつもりか?それともまた爆弾か何かを?)
服の襟を引っ張って口と鼻を覆い、相手の動きを待っていたロックだったが、
「?」
ふと、灰色だった煙がいつの間にか黒くなっていることに気付く。
(なんだ!?火事か!…いや、物の燃える匂いはしない…黒いだけの煙?…いや、毒か!)
「チィッ!!」
咄嗟に駆け出し、煙から出ようとするロックだったが、
「うぉっ!!」
突然足場が無くなり、落ちかける。
そうだ、ここはビルの上層階。視界が最悪の中無闇に走れば真っ逆さまだ。 - 50AI士25/05/25(日) 20:16:42
「ぬぅぅ……」
仕方なくゆっくり進み、何とか煙から抜け出したロック。
「はぁ!はぁ!…クソッ……体に異常はないようだが……」
自身の状態を確認してみるが、呼吸も脈も正常で体の痺れなども感じられない。
ただの黒い煙幕だったのか、そんな事をロックが考えていると、
――カチャリ――
背後から物音。
振り返ると、ソロネがライフルを構えてこちらへと向けていた。
「てっきり上からチクチク攻撃して来るのかと思ったが、なんだ? 正々堂々やる気になったか?」
「まさか。早く終わらせたいから狙いやすいとこに来ただけ」
「俺に当てられると?」
「勿論」
「やってみろ」 - 51AI士25/05/25(日) 20:17:12
ロックは構える。確かにこの距離での発砲を避けるのは至難の業かもしれない。だが、
「『ブリッツバースト』!」
ロックは能力を発動させる!
電流を細胞1つ1つにまで流し込んで、自身の反応速度を人間を超えた域にまで研ぎ澄ませる強化技!
相手が目の前にいて、両足がしっかり地についているこの状態。今ならば、ライフルの一撃だって躱して奴に接近できる!
土台は整った!
ロックが脚に力を込め、踏み込み駆け出した次の瞬間!!
――パァンッ!――
何かが弾ける音が響いた。
銃声だろうか? 否。
ロックの体の節々が裂けて破裂した音だ。 - 52AI士25/05/25(日) 20:17:28
「ぐ、ぐぁあああ!!?」
全身から血が噴き出し、ロックは倒れ込む。
「な、なに…が……!」
「私の能力だよ。さっき黒い霧に触れたでしょ」
「!?」
「アレに触れた人は、自分の最も信頼してるモノから裏切られる。アンタの場合は……格闘技術ってとこかな? 普通は能力とかだけど、アンタは格闘戦が主体で能力は補助だったみたいだし、そうなったんでしょうね」
そう呟くとソロネは引き金を引き、撃ち放たれた弾丸は、真っ直ぐにロックの頭部を撃ち抜いた。
「…とっとと帰ろう」
ソロネはトラップを回収し、その場を後にした。
熟練の暗殺者として、相手の強みを徹底的に潰した用心深さによって掴んだ勝利と言えるだろう。 - 53AI士25/05/25(日) 20:18:30
- 54二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 21:01:09
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- 55二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 21:01:21
◇名前:ユラーラ・フェシーバ
◇設定:幽霊船の伝説を探りにトレジャーハンターと共に海へ出た青年。
快活な性格であり、努力を惜しまない子だった。
探していた船は1711年に嵐に飲み込まれ姿を消したオランダの海賊船“ストラレン・リヒト号”。
一説によるとスペインの船から略奪をしていた際に怨みを買い、呪われた宝石を宝に仕込まれその呪いで船が沈んだとされている。
ユラーラはその真相を確かめるため、祖父やトレジャーハンターと共にストラレン・リヒト号が沈んだ海域へ訪れた。
◇結末:海域でユラーラはストラレン・リヒト号の幽霊船と遭遇し、船員の幽霊に話し合いを求めたが、幽霊に話は通じずユラーラ達は幽霊船に引きずり込まれてしまった。
幽霊船で死亡したユラーラと祖父、トレジャーハンターはそのまま幽霊船の船員となり今日も生者を船に引きずり込もうと画策している。
容姿は見るだけで凍り付くほど恐ろしい。
◇能力:水へ引きずり込む能力
海や川、池や沼、風呂場や水溜まり、コップの中などの水が溜まっている場所へ引きずり込む能力。
船幽霊や幽霊船の幽霊は大体持っている。
◇戦術:引きずり込み方は力業。ところ構わず腕を掴んで凄まじい力で引っ張ってくる。
無理だと判断すると仲間を呼び寄せて全員で引っ張ってくる。
◇技:
《ゴーストアンカー》
当たる寸前まで透明になる錨を投げ付けてくる。風を切る音で場所はわかる
《ホロウパイレーツ》
仲間を呼び寄せて全員で引っ張る。
銃を発砲してくる海賊がいる。
《呪いの宝石》
ストラレン・リヒト号を呪った宝石を相手に押し付ける。
呪いはランダム。
《ウェーブソウル》
水辺へ引きずり込む。
海や川、池や沼、風呂場や水溜まり、コップの中などの水が溜まっている場所などからも現れる。
◇武器:錨や銃、カットラスや柄杓を使う。
柄杓は船を沈めるアイテム。
◇弱点:にぎり飯と塩が苦手。
そして正体を見破られると消滅してしまう - 56二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 21:01:34
レイ
とりあえず対戦相手は勧誘する 複数の世界を航海している女船長で基本的に世界間の物資運搬や難民の一時受け入れが役目
「私に超えられない海は無い」
対象の要素を切り出し船員に見立てて相手の動きを予測し、自身の掌握術で相手を誘導し戦況を動かす 第三者視点や逆に考える事、兵は詭道なりで相手を追い詰める 冷静ながらも大胆に、激情を原動力に呑まれそうなら咆哮し、合理的にかつ勇猛果敢に 今は勝てなくてもチャンスを待ちそれを掴む女傑 他の役職が不在の時でも困らない様に全ての役職の技術が備わっておりそれを戦闘に活かす 概念に影響を及ぼす怪物、巨大生物に先陣に立ち陣頭指揮を取っている為理不尽には慣れている
発熱 自身が動くだけ熱が生まれ、そしてその分だけ身体能力が上がっていく 最初の方は銛が熱を吸収するが、時間経過で自身も熱に強くなっていき、銛の吸収無しでも問題なくなる
銛 人程の大きさがある銛 船長の熱を吸収し、対象を逃さない為に色々な機能があり、どんな荒波でも切れないロープが付いており、手足の様に使いこなす
アンカー 人程の大きさのアンカーを背負っていて結構な重さがある いつも背に付けている
水泡 深海1000Mでも数日間活動可能な水泡を生み出せる
弱点 スロースターター - 57レイの人25/05/25(日) 21:02:32
え? マジ? 船繋がり?
- 58ユラーラの人25/05/25(日) 21:03:02
マジか…
- 59レイの人25/05/25(日) 21:05:02
いや、え? どう勧誘するの? 新しい船にでもすんの?
- 60ユラーラの人25/05/25(日) 21:05:05
なんてミラクル!すげぇ!
- 61ユラーラの人25/05/25(日) 21:06:40
- 62レイの人25/05/25(日) 21:07:41
- 63ユラーラの人25/05/25(日) 21:10:05
- 64レイの人25/05/25(日) 21:14:04
- 65ユラーラの人25/05/25(日) 21:17:12
- 66レイの人25/05/25(日) 21:20:30
- 67ユラーラの人25/05/25(日) 21:22:25
仲間を増やすぞ!ユラーラ達頑張れ!
- 68AI士25/05/25(日) 22:48:48
「いや〜ここは見晴らしがいいな! クルー探しに持って来いだ!」
建設途中の高層ビル。レイが双眼鏡片手にそう呟いた。
「…だがもう夏だな、日差しが強くて暑いのなんの」
レイは腰にぶら下げていた水筒を手に取り蓋を開け、水を飲もうとした。
その時!
――ゴポゴポゴポッ!!――
「なッ!?」
突如水筒内の水が暴れ出した!
そして更に驚くべき事が起こる!
「ガァアア!」
「!?」
水筒から半透明な腕が伸びて来て、レイの腕を掴んだ! そして強引に引っ張られる! - 69AI士25/05/25(日) 22:49:17
「な、なんだ!?そんなとこに入れるわけ無いだろサイズ的に!!」
レイの言葉も無視して半透明な何かはレイを引っ張り続ける。
「いたたたたッ! こんの! はな、せいッ!!」
レイは無理矢理腕を引き離し、水筒を投げ捨てる。
コロコロと転がった水筒は、突撃ピタリと動きを止め、意志があるかのようにスクッと立ち上がった。
そして、
――ゴポゴポゴポゴポ!!――
水筒の水の中から、誰かが現れた。
船乗りのような格好をしているが半透明で、肌は死人のように青白く、皮膚は水死体特有のブヨブヨとした質感に見える。彼こそがユラーラだ。 - 70AI士25/05/25(日) 22:50:08
「お前…なんだ?」
「グゥゥゥウ」
「まさか……私の船に乗りたいクルー希望者ー!………とかじゃ、なさそうだね」
ユラーラは不気味にレイを睨みつけ、手にはマスケットピストルとカトラスを握り締めている。明らかに友好的な存在ではない。
「ァアア!!」
その予想通り、ユラーラは容赦なくレイへと引き金を引いた!
放たれた弾丸はレイへと迫るが、レイは軽くそれを回避して背中のアンカーを手に取る。
(あの銃はリロードに時間が掛かるタイプのやつ! 再装填される前に潰す!)
レイはアンカーを振り上げ、ユラーラへと迫る。しかし、
水筒の中からユラーラではない別の半透明な腕が伸びて来て、その腕が持っていた物をユラーラへと投げ渡した!
その物体の正体は、既に弾が込められているマスケットピストルだ! - 71AI士25/05/25(日) 22:50:41
「うそぉ!」
「ガァア!!」
予想外の銃撃に、レイは回避が間に合わずその銃弾を受けてしまう! 食らったのは左脚、機動力が大きく落ちてしまう!
「くっ!」
「グァアア!!」
ユラーラは銃を投げ捨て、カトラスを構えてレイへと翔び掛かった!
「ふんッ!!」
レイのアンカーとユラーラのカトラスがぶつかり合う!
その結果、押し負けたのはユラーラの方だ!
――バキンッ!――
とカトラスが砕け散り、レイのフルスイングを食らったユラーラは柱に叩き付けられる!
「グブゥッ!」
「直撃!…でもまだ生きてるね……やっぱり君、幽霊かなにか? 幽霊って殴れるんだね〜」 - 72AI士25/05/25(日) 22:51:17
余裕そうなレイ。
そんな彼女を見たユラーラはゆっくり立ち上がり、空に円を描くようにして手を回し始めた。
「? 何?」
パッと見、なんの意味も感じない行為だが、しばらくすると異様な音が聞こえ始めた。
――ブォンブォンブォンブォン!!――
何か大きな物が空を切るような音。そして、それを証拠付けるように強い風がレイの体を圧迫する。
「なに?……なにかあるの…?」
目に見えない何かをユラーラが振るっている?
そう考えたのも束の間、ユラーラは腕を大きく振るい、その見えない何かをレイ目掛けて振りかざしたッ!!
「ッ!!」
レイは咄嗟にしゃがみ込み、それを回避する!
――ドガァッ!!――
その結果、彼女の背後に立っていた柱が弾け飛んだ!! - 73AI士25/05/25(日) 22:52:17
「……あれは…」
そこでようやく振り回されていた物体の姿が現れる。
錨だ。レイの背負っている物ほどのサイズではないが、あれで殴れば大概の人は死んでしまうレベルの重厚さを感じる。
その錨が見えない鎖に繋がれており、ユラーラをそれをフレイルのように振り回していたのだ。
「見えない重量武器…マジか、超厄介なんですけど!」
ユラーラはレイを休ませる気はないらしく、強引に鎖を引っ張って錨を振るい続けた!!
――ドガッ!ドゴォッ!!バゴォンッ!!――
ビル中に轟音が鳴り響き、次々とビル内の壁や柱、屋根や床が破壊されていく!
「あ、危なッ! いててっ!」
今のところ避けに徹しているレイも反撃に出たいところだが、先程撃たれた左脚が利いている。アンカーの攻撃範囲内まで近寄れない。
「なら、これだ!」 - 74AI士25/05/25(日) 22:52:47
レイは重りになるアンカーから手を離し、今度は銛を取り出した! ワイヤーで繋がれている漁につかわれる物で、ハッキリ言うと耐久性に不安が残る。あんな錨の一撃を受ければ容易くへし折られてしまうだろう。
が、今はこれを使うしかない。それに一応、策もある。銛が当てれればだが。
「よ〜し!」
覚悟を決めたレイは銛を握り締め、それを槍投げのようにして放ったッ!
「グッ!」
死人の体ゆえかユラーラの動きは鈍重なようで、真っ直ぐに飛んで行った銛は見事にユラーラの体を貫き、まるで釘のように奥の壁へとユラーラを打ち付けたッ!
「グゥゥッ!!」
しかしやはり幽霊であるユラーラはこの程度では死なないらしく、胸に突き刺さった銛のことなど気にせず錨を再び振り回し始めた!
しかし、
「壁に打ち付けられてるような状態じゃ、満足に錨も触れないでしょ!」
レイの言った通り、ユラーラの振るった錨は先程までと比べて明らかに鈍くなっている。この隙を逃す手はない。 - 75AI士25/05/25(日) 22:53:35
レイは再びアンカーを手に取り駆け出したッ!
狙うはユラーラ!…ではなく、
「ここだぁッ!!」
レイはそのアンカーで、ユラーラの周りにある柱を次々と破壊したッ!
「グゥゥゥウッ!!」
レイの企みに気付いたユラーラが銛を引き抜こうとするがもう遅い!
「そいやぁッ!!」
――ガガガガガガァッ!!!――
レイが4本目の柱を破壊した瞬間、ユラーラの頭上が崩落し、彼を潰してしまったッ!!
「アッハハ!見たか!船長の実力!!」
勝利を確信したレイが崩れた瓦礫の上に立ち、高らかに声を上げていた。
しかしこれで終わるユラーラではない!
――ガタガタガタガタガタッ!――
突如、周りの瓦礫達が震え始めた。
そして! - 76AI士25/05/25(日) 22:54:12
「「「「「「グォオオオオオ!」」」」」」
無数の幽霊達が瓦礫の中らから這い出て来た!
「な、なんだ!?まだこんなにいたのか!?」
さらに、ユラーラ本人も瓦礫の下から現れた。
どうやら仲間を召喚したようで、ユラーラは仲間を肉盾にして崩落によるダメージを防いだようだ。
「くっ!」
完全に囲まれてしまったレイ。
そんな彼女へ、幽霊達は容赦なくピストルを向ける!
――バババババンッ!――
四方八方から銃弾が彼女を襲うッ!
レイはアンカーと瓦礫を盾にするが、全ては防げず体のあちこちを弾丸が掠める!
「ぐぅッ!」
「ヌグゥウウウ」
一斉掃射が終わり、弾が無くなった幽霊達はピストルを捨ててカトラスを構えた。
ユラーラは奇跡的に崩落による影響を受けていなかった水筒を拾い上げ、仲間達と共にレイへとにじり寄る。 - 77AI士25/05/25(日) 22:54:42
「はぁ…はぁ…はぁ……いいよ? 来なよ…船長の力、見せてあげるよ!!」
レイは声を張り上げてアンカーを構え、迫りくる幽霊達を薙ぎ払う!
しかし不死性の強い幽霊達は怯むこと無くレイへと攻撃をし続ける!
「ぬぁああああ!!!」
「グォオオオ!!」「グァア!!」「ガァアア!!」
レイは我武者羅にアンカーを振り回し、幽霊達を殴り続ける! しかし、
――ガンッ!!――
と、突如頭に鈍痛が響く!
「うっ」
グラリと視界が歪み、レイは瓦礫の上に倒れてしまった。
ユラーラが透明な錨で乱戦中のレイを攻撃したのだ。我武者羅に戦っていたレイは、その攻撃に気付けなかった。
「うぅ」
頭から血が流れるレイ。幽霊達はそんなことは気にせず彼女を担ぎ上げ、ユラーラの元へと向かう。
いや、厳密にはユラーラへと向かっているのではない。彼が持つ水筒へと向かっているのだ。 - 78AI士25/05/25(日) 22:55:15
「グウウ」
水筒の前に到着した幽霊達は、レイを水筒へと押し込むため持ち上げる。普通はどう考えても入らないが、幽霊達の能力によってサイズに関係なく水の中へと引きずり込むことが可能だ。
ユラーラが水筒の口をレイに向け、ついに彼女が放り込まれる。その瞬間ッ!
『起きろ船長ッーー!!!』
「―――――ッ!!!」
突如彼女の脳内に仲間達の声が響き、レイの意識は覚醒するッ!!
そして目に入ったのは、水筒、ユラーラ、幽霊、そして……ユラーラに刺さったままの銛ッ!!
「ぬぁあああああッ!!!」
レイは乱暴に銛を引き抜き、それを水筒へと突き刺したッ!!
「グッ?!」
ユラーラは少し驚いたが、別に水筒に銛が刺さろうと問題なく引きずり込むことは可能だ。そう考えていた。
が、実際は違う!! - 79AI士25/05/25(日) 22:55:46
――ジュウウウウウゥゥウッ!!!――
「グォッ!!?」
水筒内の水はブクブクと泡立ち、あっという間に蒸発している!!
幽霊ゆえに痛みを感じないユラーラ達は気が付かなかったが、今のレイは能力によって人としてあり得ないほど体温が上がっている!!
そしてこの銛には彼女の体温を吸収する効果を持つ! つまりこの銛は高熱化しているのだ!
それを刺し込まれた事により、水筒内の水は一気に蒸発してしまったッ!!
「グウゥッ!!」
「はッ!!残念だったね!!」
レイは自分を担いでいる幽霊を掴むとソイツを見事に投げ飛ばし、周囲にいた幽霊達を薙ぎ倒したッ!
そして奴等のカトラスを奪う!
「殴ってもしなないなら……バラバラにすれば解決ッ!!」
レイは両手に持ったカトラスで次々と幽霊達を細切れにして行くッ! 体温の上昇によって身体能力が強化されているレイは、最早幽霊達では止められないッ!!
「グアァァァア!!!」
ユラーラは再び透明な錨を取り出し、攻撃を仕掛けるがッ! - 80AI士25/05/25(日) 22:56:14
「それはもう無しね!」
レイは銛を拾い上げ、それを投擲ッ!!
飛んで行った銛は、見事に錨が繋がっていた鎖を穿ち、錨がドスンと転がった!
「グゥゥゥッ!!!」
ユラーラはかなり不満なようで、怒りを露わにする。そして懐から何やら箱のような物を取り出した!
ユラーラはそれを握り締め、レイへと駆け出すッ!
それを見た残りの幽霊達も息を合わせるように、レイへと飛び付いたッ!
「うお!?」
そして一瞬動きを止めたレイ。
そんな彼女へと、ユラーラはその箱を投擲するッ!
すると箱は空中でパカリと開き、石のような物が飛び出したッ!
この石の正体。それは、呪われた海賊船の宝石だッ!直接宝石に触れた存在へ厄災が降り注ぐ、恐ろしい呪物だ!
宝石は放物線を描いて飛んで行き、レイに当たる、その寸前ッ!!!
――ポッ――
と、戦場には似つかわしく無い音が響いた。 - 81AI士25/05/25(日) 22:56:37
「グァ?」
思わずユラーラはそんな声を漏らす。
なぜなら飛んで行った宝石は今、
プカプカ浮かぶ変な球体の中に浮かんでいるのだから!
「おうおう、見るからにヤバそうな宝石じゃん、海賊としてのレーダーがビンビン危険信号を発してるよ!」
そう言うとレイは幽霊達を全て斬り伏せる。
そして飛び上がり、
「返却ーッ!!」
――ドボンッ!!――
その球体を蹴り飛ばしたッ!!
この球体は、レイの能力で生み出した特殊な水泡だ! 彼女の意思で何時でも割れる。
「グッ!?」
真っ直ぐに帰って行く宝石入りの水泡が、ユラーラに迫った、その瞬間! - 82AI士25/05/25(日) 22:57:05
「はい、解除ー!」
――パンッ――
レイは水泡を破壊したッ!!
宝石は水泡が割れる勢いに乗って飛んで行き、ユラーラの顔面に直撃したッ!!
「グゥウウ!!?」
その刹那!
――ドガァアアアアッ!!!――
突如雷が落ちて来て、ユラーラに直撃したッ!!
「うわぉ…」
雷の眩しさに思わず目を塞いだレイが次に見たのは、黒焦げになり、砂のようになって消えていくユラーラの姿だった………。
「………しばらく海は懲り懲りかも……」
レイは1人、そう呟くのだった。 - 83AI士25/05/25(日) 22:58:46
勝者! >>56 レイ!
- 84レイの人25/05/25(日) 22:59:46
流石ですレイ船長信じてました!!
- 85AI士25/05/25(日) 23:09:28
- 86二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:10:20
一敗の戦士「スルト」
ある世界で化け物たちから人類を守り続けた甲冑姿の伝説の戦士。
世界を滅ぼさんとする邪神との闘いにて、世界全ての人類の希望を一身に背負い戦いに挑み、敗北した。しかしその頑強な身体は彼を死の安寧に渡すことを許さず、世界が消滅する衝撃ですら耐え抜いてしまった。
あの一敗への執心が、人類の願いを裏切ってしまった自分への怒りが、彼の中で消えることは無い。敗北した自身の未熟さへの憎悪が彼の剣技を戦闘中で更に成長させる。
最早彼に、敗北は許されていない。
能力は無い。放つのはただ剣を振るうだけの斬撃である。
その無名の剣技によって、ダイヤモンドよりも堅い甲殻を切り裂き、不滅で形無き死霊さえ消滅させ、無数の驚異的な能力を持つ化け物や邪神を弑し、人類を守ってきた。
状況を瞬時に理解し打破するために最適な剣の振りを、無意識レベルで備えていることが彼の強みである。
装備はボロボロの剣と甲冑。
何故こんな装備で戦えるのか誰もが疑問に思えるほどにボロボロである。
だがそんな装備が那由他に及ぶ彼の勝利を支えたという事実は変わらない。
そして、彼が果てしなく長い間世界を守り続けたという偉業も。 - 87二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:14:45
〈ISaA〉
ISaAという名前は
『Infinite Survivor and Attacker』(無限の生存者かつ戦闘者)の略である。
普段は白と紅で彩られた着物を着た黒髪の少女に擬態しており、戦闘で周辺を『数値の牢獄』と呼ばれる独自の空間へ変える時に本来の姿である白毛の狐の獣人の姿になる。
この空間内ではダメージ耐久値などあらゆる事象が数値化される。(一般的な人の耐久値を100として基準)
ISaAのみ相手のステータスや思考の数値まで読み取り可能。
ISaAの耐久値は25しかないが、『数値の牢獄内でISaAが受ける攻撃は1のみ』という法則を付与することでカバーしている。
また、『空間内で発生した攻撃数値はストックされる』という法則もあり、ISaAはストックされた数値を任意で自身の攻撃の数値に付与できる。
ISaAを倒すには、『ISaAの攻撃を全て避け、25回攻撃を当てる』以外の方法は存在しない。
【持ち物】キューブ:銀白色の立方体で、ISaAの望む形に変形可能。
【弱点】威力の弱い連続攻撃が有効という弱点があるが、本人もそれを認識しているため対策を講じている