- 1AI士25/05/24(土) 22:46:01
- 2AI士25/05/24(土) 22:46:44
最近自宅のネットの状態が悪いので保守が間に合わなくなる可能性もありますが、御容赦ください。
- 3AI士25/05/24(土) 22:47:50
- 4AI士25/05/24(土) 22:49:25
使用しているのは普通のAIチャット。
AIにキャラクターを教えて、その二人が戦ったらどんな展開が起こりそうか、展開予想を出せるだけ出してもらう。そしてそれを踏まえた上で戦闘が実際どう進み決着するか出力してもらい、それを私が文章化するという形式です。 - 5AI士25/05/24(土) 22:50:55
- 6二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 22:52:34
デイビッド・クラン
昼行燈な性格の現代のガンマン。薄黒いサングラスに無精ひげを蓄えた褐色肌の中年男性。
既にガンマンとしては引退済みだと嘯いているが、むしろ全盛期よりも研ぎ澄まされている。
あらゆる射撃武器に精通しており、その腕前は精密射撃どころか、銃弾を曲げて撃つことすら可能にする達人。
若い頃は方々を回って射撃対決を挑んでいたが、結婚してからは落ち着いており、酒場で飲み過ぎて嫁と息子に怒られることが定番のだらしない生活を送っている。
武器は二丁のリボルバー。「ブラック」と「ホーク」。
どちらも弾が無限という特徴があるが、シングルアクションのために連射には向かない。
能力
・スコープ:その場がどんなに視界不良だとしても遠くまで詳細に見通すことが可能。
・貫通:かつて家族が危機に陥った時に新しく芽生えた異能。彼の放つ弾丸は定めた着弾地点に到達するまで、あらゆる障害を貫通する。現在は本気になった時だけ使用可能。
家族の命が危険に晒されるとき、もしくは相手に敬意を払うべきと感じなければ本気を出すことが出来ないのが欠点である。
だが嫁に叱られて本気になる条件をもう1つ加えさせられた。それは「デイビッド・クラン自身の命が危ない時」である。
必ず帰って来なければ死んでも許さないと詰められた彼の顔は、面倒だと言いながらもどこか嬉しそうだった。 - 7二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 22:54:44
月光ミク
□人物
長い銀髪に赤い目をした10代後半の少女。見た目はやや大人びているが、喋り方は少々幼い。
ミクはある組織によって人工的に作られた能力者である。しかし組織を脱走。紆余曲折し現在は居候生活をしている。
□能力
運命を操る能力を持つ。自分に来る攻撃の定めを退け、他人に悲運を引き寄せる。「世界のあちこちに垂れる運命の紐をちょっと触るだけなの」とのことだが周囲の誰も理解できていない。
◯明暗朦朧
条件付きで敵の攻撃を受けないようにする能力。条件を任意で指定でき、「運良く」攻撃が当たらなくなる。
◯天運表裏
「運のいいこと」が起きる能力。「表」と「裏」のどちらかを指定でき好きなタイミングで切り替えられる。
・表
相手がどんな強力な防御をしていようとそれをすり抜け、どんな攻撃でも「運良く」敵の急所を襲う。
・裏
相手の攻撃が「運良く」弱体化する。どんな攻撃でも威力が大きく落ちてしまう。
◯悲運招来
相手に「運の悪いこと」が起きる。どんな得意技だろうとなぜか「運悪く」失敗し自爆する。
1回の戦闘で2回しか使えないが、何度でも使えるかのようにブラフを混ぜてくる。
◯言霊反転
言ったことと逆になるように運命を操る。
◯因果収束
相手の怪我に「何か」が何度も当たるよう運命を操作する。攻撃だけでなく、偶然落ちてきた隕石など様々な不運のトラブルがどんどん傷口に命中してしまう。
◯運命の糸玉
半透明のエネルギー球を作り発射する。当たると爆発する。ダメージは大きいがそこまで速くないため他の能力と併用して使う。
□戦法
基本は遠距離攻撃を中心に戦う。「明暗朦朧」、「天運表裏」を併用し相手の攻撃を避けながら必中攻撃を放ってくる。戦闘中に能力の条件を変え変幻自在に戦う。
□口調、仕草
一人称は「私」で語尾は「の」「なの」が付く。よく小首をかしげる仕草をする。 - 8二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:00:14
保守
- 9二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:00:20
すみません事後にはなりますが、こちらのスレを参考にして別スレを立ててもよろしいでしょうか?
許可を取ることができなかったため無許可という形で色々とさせていただいたのですが、もしもご迷惑でしたら全て削除させていただきます - 10二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:01:01
10ゲッツ
- 11AI士25/05/24(土) 23:03:53
- 12二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:06:15
ありがとうございます
- 13AI士25/05/24(土) 23:08:58
初戦結果
現状の設定を見る限りでは、月光ミクのほうが能力が圧倒的に強力であり、反則負けのラインに近いです。
■ 月光ミクが強すぎる理由
1. 「必中」かつ「被弾しない」が同時に成立する
「明暗朦朧」であらゆる攻撃を任意条件で回避できる。
「天運表裏(表)」でどんな防御もすり抜け急所に当たる攻撃が可能。
つまり《一方的に攻撃が通り、自分はノーダメージ》が成立しやすい。
2. 「悲運招来」が2回限定ながら致命的
相手の大技や切り札が「自爆」する。
精密な技術で戦うデイビッドにとっては大打撃。
3. 反則級の運命操作
「言霊反転」や「因果収束」など、攻撃と無関係な要素で一方的にダメージを与えられる。
特に「隕石が落ちてくる」系の演出は、プレイヤー側で対処しにくく、理不尽になりがちです。
---
■ デイビッド・クランの強みと限界
リアル志向でかっこいいキャラ。
弾道を曲げる、貫通させるなどの技術系異能は魅力的。
しかし「本気」になる条件が限られており、常時使える能力ではない。
無限弾&精密射撃は強力だが、運命操作には通じにくい。
---
■結論
現在のままだと ミクは理屈上「負けない戦い方」ができてしまう ため、
反則負けとなってしまうでしょう。 - 14二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:09:17
このレスは削除されています
- 15AI士25/05/24(土) 23:09:41
- 16二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:11:55
アハト
「本気で来い 死んでも責任は取らんぞ最強候補」
人間不信で気まぐれだが義理は通す性格 縛られるのが嫌い
ボサボサの青紫色の長い髪に吊り目の女性
煙管を手に持ち全身に傷が多く、特に左目にある痛々しい傷が目を引く(同情するとキレる)
綺麗事を言ったらキレる キレた相手が子供なら「現実を教えてやる」でそのまま
子供じゃないなら本気で
「力こそ全て 力が無ければ何の意味もない」と言う思考の持ち主の女性 強者は何をしてもいい 自分がそうされ、してきたのだから
原理回帰 暴 自身の始まり、その中で選んだ物 全ての力が圧倒的に上昇する(コピー 模倣不可 無理にした場合乗っ取られる)
真っ向勝負 全てを無効にし、肉体、武器(特殊効果封じ)のみの殴り合いを一分間強制する 自身の原理回帰も対象
当人は軽い殴り合い程度の感覚で原理回帰抜きでも戦車程度なら難なく壊せる身体能力を持つ
使うかは気分次第
鬼道再生(事前に仕込んで無ければならない)
戦闘不能時一度だけ全回復し、強者と認めた証として本気でやる
原理回帰 真 全ての力がより上昇する - 17AI士25/05/24(土) 23:16:15
- 18二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 23:19:42
- 19AI士25/05/25(日) 11:15:26
強風の流れ込む高層ビル。そこはまだ建設途中で、窓はおろか壁すら所々にしか作られていない、もし足を滑らせ落下すればまず助からないような場所だ。
そんな場所からガンガンと、けたたましい音が鳴り響いていた。建設に使う工具の音だろうか?否、これは―――
「ふんッ!!」
「うおっと!」
デイビッドと、アハト。2人の戦士が争う戦闘音だ。
アハトの拳が床や柱を凹ませ、デイビッドの放った弾丸が壁にめり込む。
一見、素手で戦うアハトが不利に見えるが、 - 20AI士25/05/25(日) 11:16:02
「せぃッ!!」
――ドガッ!!――
アハトの拳が壁に激突し、崩れた瓦礫から砂煙が舞う。
デイビッドはその煙に紛れ、アハトの頭部へ向かって引き金を引いた! しかし、
――ガンッ!――
弾丸が人の頭に直撃したとは思えない音がして、ひしゃげた弾丸が床に転がる。
「……いて」
「おいおい、マグナム弾だぞ?」
アハトの体は常人を凌駕する力を持っているようで、デイビッドの弾丸では大したダメージにならないようだ。
それにデイビッドの持つ拳銃はシングルアクションのリボルバー2丁。信頼性は高いが連射性、継戦能力が劣る代物だ。慎重に行動しなくてはならない。
(だが、ノーダメって訳じゃない。取り敢えず距離を取って撃ち続ければ勝機はあるな) - 21AI士25/05/25(日) 11:17:38
デイビッドは作戦通り後ろに下がり、素早く撃鉄を起こして次弾を撃つ準備を完了させる。
「なぁ平和的に解決しないか?俺はもう引退した身なんだよ」
「残念だが、お前の首に懸賞金が掛けられた以上、こうなるのは必然だ。過去の行いを悔やむんだな」
「そんなこというなよぉ、俺にだって家族がいるんだぞ?」
「………知るか。弱い物は狩られる。世の中そういうモノだ。それに……引退したとは思えないほど腕は冴えているようだが?」
「いやまぁ……引退後の方が調子いいってこともあるさ。ほら、詰んでたゲームを久しぶりにやったらなんか普通に全クリできたとかよくある話で―――」
デイビッドの言葉を遮り、アハトが拳を振り上げ彼に迫る!
「おじさんの話は最後まで聞けよ!」
「のろけオヤジの話など時間の無駄だ!」
アハトはデイビッドとの距離を詰めるようにして翔び掛かるが、デイビッドは柱や障害物を上手く利用してアハトの間合いに近づかない。
しかも逃げながら的確にアハトへと発砲してくる。どうやらあの拳銃には残弾の概念がないようで、リロードの隙を突くのは無理そうだ。
――バンバンバンッ!――
2丁の拳銃から続け様に銃撃。身体が頑丈なアハトとて無敵ではない。ついに頭から出血し始めた。
「くっ」 - 22AI士25/05/25(日) 11:18:19
「な〜もう辞めにしないか?………死ぬよ、君」
「私が死ぬと?」
「うん」
「随分な自信だな。やはり一流のガンマン、自分の腕には確かな信頼があるようだが……」
アハトは乱暴に顔へと垂れてきた血を拭い取ると、足を止めてデイビッドを睨みつけた。
「私だって負ける気はない」
そしてアハトは次の段階に移る。
「『原点回帰 暴』」
「なんだ!?」
明らかに、アハトの身から沸き立つオーラが変わった。
デイビッドは すかさず発砲するが、アハトはその弾丸を避けない。
――ガキンッ!――
「!」
アハトの眼球へと直撃した弾丸は、そのまま砕け散ってしまった。明らかに先程よりも身体が強くなっている。
「強化系の能力か…!」 - 23AI士25/05/25(日) 11:19:30
「さあ、続きだ」
「ちぃッ!」
アハトの剛拳がデイビッドを襲う!
先程と同様に回避しようとするが、アハトの動き全てが強化されており、先程までとは違い回避は最早 紙一重の状態だ。
アハトの拳が掠っただけのはずのデイビッドの頬は、まんで銃弾でも通り過ぎたかのように抉れ、血が流れる。風圧によって耳もやられ、耳鳴りがするほどだ。
彼女の動きを止めようと発砲しても、最早 毛ほどのダメージも与えられない。
徐々にアハトの攻撃がデイビッドを捉え始める。
服が破け、皮膚が裂け、血が床を汚すしていく。
――ドガッ!!――
「っ!」
そして遂に拳がデイビッドに当たった! 直撃とはいかないが右目の辺りを掠りサングラスを砕く。それによって彼の頬骨、蝶形骨が浅くではあるが抉られた! そうなれば当然右目は最早使えないレベルの損傷を受ける!
「くたばれ」
容赦なく、デイビッドの視界が潰れた右側へとアハトは強力な蹴りを繰り出したッ! 直撃すれば骨が砕け肉は裂け、下手したら真っ二つになってしまうやもしれない一撃だ!! - 24AI士25/05/25(日) 11:21:05
しかし!
「舐めんな!」
デイビッドは右側が見えていないにも関わらず、その蹴りを体を反らせて回避したッ!
「避けた?」
「熟練故になせる直感だよぉ!」
そして顔についた血を拭い取り、それをアハト目掛けて投げ掛けた!
――ビシャッ!――
「!」
不意に血が目へと付着し、アハトは反射的に目を瞑ってしまう。
すぐにデイビッドへと向き直ったが、そこにはもう彼の姿はなかった。
「…ちッ……だがまだ近くにいるだろう…」
デイビッドを探し出そうと、アハトが一歩踏み出した。その時!
――ガキンッ!!――
「!」
背後から弾丸が飛来し、彼女の頭に直撃した! 無論ほぼノーダメージだが。 - 25AI士25/05/25(日) 11:22:39
「後ろ?」
振り返るが、そこには誰もいない。
「?」
そしてまた、
――ガキンッ!!――
「!?」
また背後から銃撃!
「な、なんだ?」
振り返るが誰もおらず、再び死角から銃弾が彼女を襲う。喰らっても無傷とはいえ鬱陶しい事この上ない。さっさとデイビッドの位置を把握したいのだが、
「私の死角へと移動しながら撃ち続けている?……いや、そうだとしたら脚が速すぎる。それに足音もしない」
アハトはゆっくりと目を瞑り、自身へと撃ち込まれる弾丸を無視して耳に神経を集中させる。
そして強化された聴覚が、銃声の聞こえてくる位置を探知した!
「そこか!」 - 26AI士25/05/25(日) 11:23:26
音がしたのは上だ。奴は1つ上の階にいる!
アハトは飛び上がって天井を破壊し、強引に上の階へと昇った!
「うわマジか」
「見つけたぞ」
そして予想通り、デイビッドは上の階で拳銃を構えていた!
先程までアハトを襲っていたのは、凄腕ガンマンであるデイビッドの神業、超曲射だ! 弾丸を大きくカーブさせ、下の階にいるアハトを銃撃していた!
「終わりだ!」
アハトは床を蹴り、一気にデイビッドへと迫る!
そしてその剛腕で彼を襲うが!
――バンッ!――
――ガンッ!――
「うっ!」
「ぉお!?」
デイビッドが気休め程度に撃った弾丸が偶然アハトの目に当たり、彼女は大きく怯んだ!
先程目に当てた時はピクリともしなかったのに。…つまりこれは、 - 27AI士25/05/25(日) 11:24:31
「チッ…『原点回帰』の効果が切れたか……」
時間切れだ! アハトの身体強化が無くなり、弾丸によるダメージを受ける状態へと戻っている!
「なら、『真っ向勝負』だ」
再びアハトが口を開けてそう言った。その瞬間、
「今度はなんだよ!」
デイビッドは新たな異常を感じ、拳銃を睨む。
愛銃である『ブラック』と『ホーク』。それに掛けられていた弾数無制限の術が解かれている!
(術の強制解除!? 完全に奴の土俵に連れて来られた!!)
「さっさと仕留めるッ!!」
多少のダメージはド返しし、デイビッドへと特攻を決めるアハト。自身の身体能力によるゴリ押し戦法だッ!
「ハアッ!!」
「うわっと!?」
強引に切り込み、デイビッドへと接近したアハトは、彼が左手に持っていた拳銃『ホーク』を弾き飛ばす! - 28AI士25/05/25(日) 11:25:18
「チッ!」
――バンッ!――
「ぐっ!」
お返しと言わんばかりに、もう片方の拳銃が至近距離で発砲され、アハトの顔へと撃ち込まれた!
「くっ!」
デイビッドはアハトから離れ、2人は息を整える。
「はぁ…はぁ…」
「ふぅ……はぁ……はぁ……いてぇなぁ」(うっかりまた離れちまった……だが奴の拳銃はシングルアクション。片方の拳銃を撃ってる隙にもう片方の撃鉄を起こし、連続で射撃するスタイル。片方が無くなったのなら、射撃速度は大幅に落ちる)
状況を整理したアハトは、まるでクラウチングスタートでも切るかのように姿勢を低くし、身構える。
(奴が次に撃ったその瞬間、撃鉄を起こす前に潰す…)
(次で決める気だな?…………いいだろう。来い……) - 29AI士25/05/25(日) 11:26:35
お互い相手の考えを見抜いたように睨み合い、ジリジリと時間が過ぎる。
アハトもかなりのダメージを負っている。頭部にあと数発受ければ倒れてしまうだろう。
デイビッドも限界近い。片目は潰され、愛銃の1つは先程弾き飛ばされた際にビルから落下していった。『真っ向勝負』の効果がどの程度続くのか分からないが、一応持って来ている予備弾薬もそれほど多くはない。
お互いそれが分かっている。分かっている状況で先に動いたのは、
「ッ!!」
――バンッ!!――
デイビッドが先に発砲した!!
「ッ!!!」
頭へと飛んで来たそれを避けもせず受け、それと同時にアハトは床を蹴り上げ、デイビッドへと接近する!!
しかし!
「死―――」(!! 速い!!)
デイビッドは既に拳銃の撃鉄を起こしている!! - 30AI士25/05/25(日) 11:27:17
「―――ねぇ!!!」(いやッ!! もう一発程度は耐えられる!!)
自身の頑丈を信じ、アハトは拳を突き出したッ!!!
次の瞬間!!
―――バババババンッ!!!――
一瞬にして! 5発の弾丸がアハトの頭部へと撃ち込まれたッ!!!
「がッ」
「シングルアクションだと油断したか?残念だが、撃ち方次第でそこらのダブルアクションより速くなるんだぞ?」
引き金を引きっぱなしにした状態にし、撃鉄を高速で起こし続けることで行うシングルアクションリボルバーの超連射、『ファニングショット』だッ!!
しかし普通はマグナム弾なんかで行える撃ち方ではない。しかしそれを成功させた現実が、デイビッドがどれほどのガンマンなのかを物語っている。
「ぐぁッ」
アハトは頭部から血を流し、ドサリと倒れた。
「ふぅ、やれやれだぜ……またカミさんに怒られるかなこりゃ………」
潰れた右目の辺りを触りながらそう呟いたデイビッド。そして、 - 31AI士25/05/25(日) 11:28:10
――グチュリ――
なんだか、嫌な音が響いた。
振り返ったデイビッドが目にしたのは、
「…………おいおい何だよ」
周囲に広がった血が巻き戻るようにして、アハトへと吸い込まれていく異様な光景だった。
「う………ぁあ…………」
アハトはまるでゾンビのように立ち上がり、首をコキコキと鳴らす。
「『鬼道再生』……間に合ったようだな、ギリギリだったが」
「…嘘だろ」
「もう…『真っ向勝負』は無しだ………本気で……殺す」
「……………」
デイビッドは愛銃に弾数無限の術が復活した事を確認する。…つまり、小細工はもう無しということだろう。ハッキリ言って、デイビッドからすればこっちの方が厄介だ。
「…『原点回帰 真』」
「何だよ何だよ……」(更に一段階上の強化能力か……)
アハトのオーラが大きく変わり、これから彼女の本気が始まると直感した。
そしてそれは、瞬く間もなく始まった。 - 32AI士25/05/25(日) 11:30:17
――ゴッッッ!!!――
「!!!?」
目にも留まらぬとは正にこの事。
一瞬の内にデイビッドは吹き飛ばされ、壁に激突した!!
「ガハッ……」
口からは大量の血が噴き出し、頭からはダグダグと血が流れ、背中からは激痛、左手は大きく歪んでいる、複雑骨折か粉砕骨折か……。
「一端のガンマン程度が、私に勝てると思ったのか?」
「へっ……そもそも、誰なんだよお前」
「地獄で聞いて回るといい」
「……いいや、家帰って、パソコンで調べるよ!」
右手の愛銃を撃つが、
――カンッ――
まるで鉄の壁に小石でも投げたなのように、容易く弾かれた。
「無駄だ、さっさとくたばれ」 - 33AI士25/05/25(日) 11:31:21
アハトは一歩一歩と、デイビッドへ迫ってくる。
「残念だがよぉ………」
「?」
「まだ死ぬなよって、言われてんだよ」
アハトの足が止まる、警戒と好奇心によって。
デイビッドの持つ拳銃が、淡く光を発し出したのだ。
「なんだ?まだ何か隠し球があるのか?」
「おうよ……ベテラン舐めんなルーキーが」
デイビッドが銃口をアハトへ向け、引き金を引いた。
次の瞬間!!
――ドゴッ!!――
「っ!!」
撃鉄が弾丸を叩き、銃弾が放たれるより先に、アハトは一瞬にして距離を詰め、デイビッドの右手を殴って拳銃が向く方向をズラした。
結果、放たれた光る弾丸はあらぬ方向へと撃ち放たれ、壁を貫いて何処かへと飛んで行ってしまった。しかも右手は見るからにボキボキだ。 - 34AI士25/05/25(日) 11:32:38
「わざわざ当たってくれると思ったのか?馬鹿じゃないんだぞ私は」
「くっ……」
「ふむ……鉄筋コンクリートの壁を何枚も貫通しているようだな。確かに大した威力だが、当たらなければどうという事はない」
アハトはゆっくりと足を振り上げる。デイビッドの頭を潰す気だろう。
「あ、そう言えば」
しかしそこでデイビッドが口を開く。
「俺の首って、どのくらいの懸賞金が掛かってたんだ?」
「………5000万」
「マジかよ、昔ヤンチャしたとは言え、何で今頃そんな額が…」
「それも、地獄で聞いて回るといいさ」
「あ!最後に1つ」
「なんだ、往生際が悪い奴め」
「アンタが死にかけてる敵の話もちゃんと聞いてくれる義理堅い性格で助かったよ」
「?」
「俺が曲射の達人ってのは知ってるだろ?」 - 35AI士25/05/25(日) 11:33:20
「は?……まぁ、さっき見たしな」
「じゃあ、なんで今撃ったヤツは曲射じゃないと思ってるんだ?」
「あ?……………ッッ!?」
――――ドガァァアッッッッ!!!!!――――
突如、デイビッドがもたれ掛かっている壁を貫いて、先程の光る弾丸が現れたッ!!!
「『penetration』、飛んで行け…!」
「ッッッ!!!!」
アハトは咄嗟に防御する!!
が、
――ガゴォオオッ!!!――
まるで岩でも砕いたような轟音と共に、アハトの体を貫通弾が貫いたッ!!!
超貫通と超曲射が成した、奇襲銃撃ッ!! - 36AI士25/05/25(日) 11:33:49
「ぶはっ……!!」
両腕と心臓を貫かれたアハトは、大量の血を噴き出しながら床に倒れ、そこには血の海が広がった。
「ふぅ…………こりゃ一週間は外出禁止にされるかなぁ……」
デイビッドは自身の体を見てそう呟くのだった。 - 37AI士25/05/25(日) 11:34:54
- 38デイビッドの愛銃25/05/25(日) 11:37:36
渋めダンディな雰囲気がメチャクチャ期待通りで嬉しかったです、ありがとうございました
- 39アハトの人25/05/25(日) 11:41:48
アハトよくやったナイスファイト
- 40AI士25/05/25(日) 12:00:43
- 41二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 12:01:10
ロック・サンダーボルト
□人物
金髪の大男。能力者同士の殺し合いによる裏賭博場で戦っている。戦い好きで趣味はスポーツ観戦。
□能力
電気を操る能力を持つ。電気の出力はあまり高くないがボクシングと併用する技を使う。
・スパークジャブ
拳に電気をまといジャブをする。威力は低いが電気によって相手を感電させてわずかに動きを止められる。
・エレキガード
体に電気をまといつつディフェンスする。エレキガードを使っている間に攻撃されると相手が感電する。
・ライトニングストレート
強い電気を腕にまとい高速のストレートを放つ。威力は高いが、腕に負担がかかるため連射は出来ない。
・ブリッツバースト
一時的に体の電気信号を強化し、全身を素早く移動できるようにする。負担が大きいため長時間は出来ない。
□戦法
電気を拳などに纏いボクシングスタイルで戦う。ボクシングの腕はプロと遜色ない実力。
様々な能力者と戦っていることもあり危険な技を察知する能力もある。
□弱点
攻撃は基本ボクシングのため接近戦の能力は高いが、遠距離攻撃はない。 - 42二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 12:05:04
ソロネ
“目つきが悪い”というだけの理由から村落内で凄絶な差別に遭ったことを皮切りにして、
今まで生きてきた約20年の間にありとあらゆる裏切りと謀略に傷つけられた女性。
現在はフリーの殺し屋として活動しており、数多の死線を乗り越えて依頼を果たす姿は修羅の如し。
その信条は 何も信じない事
どんな相手も、運も、自身の力量すら信じない彼女の戦法は非常に冷静で隙が無い。
武器はスナイパーライフル、サバイバルナイフというシンプルなもの。
その代わり、相手を確実に仕留めるために大量の罠を仕掛ける戦法を得意とする。
能力は怨霧(うらぎり)
彼女の口内から噴出された黒霧を浴びた対象は、その場において最も信頼しているものに
その信頼を裏切られ、制御を失い暴走した力が対象を襲う。
使用頻度や熟練度などから測られた信頼度が高い程に裏切りによる影響も大きくなる
怨霧は口内から噴霧する場合2mほどしか射程範囲が無いのが欠点だが、
代わりに物に効力を宿して相手にブチ込むことでも発動できる。 - 43AI士25/05/25(日) 12:23:24
- 44二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 12:28:33
- 45AI士25/05/25(日) 20:11:55
「あ~次の試合は何時だったか………来週か………暇だなぁ……」
裏社会で行われている能力者の格闘技大会。そこに出場し、戦うことを生業としているとある男、ロック・サンダーボルト。
しばらく試合がない彼は、久しぶりに街へと赴き休日を過ごしていた。
が、
「?」
キラリと、何かが光った。建設中の高層ビルの中から何かが光を発している。
「!」
それに嫌な予感を覚えたロックは、直ぐさまその場に伏せた!
――バァンッ!!――
銃声だ。そしてロックの背後にいた一般人が倒れ、地面には血が広がった。
「………俺を狙ってやがったな…?」 - 46AI士25/05/25(日) 20:13:51
騒ぎ出した周囲の人々に紛れ、ロックは建設中のそのビルへと向かった。
「ちッ! 無駄に高えビルだな! まだエレベーターも無いしよぉ!」
ロックは不満を漏らしながら階段を登る。
すると、
――ピッ――
「!?」
――ボガァッ!!!――
突如爆発がロックを巻き込み、階段が崩落したッ!
「うぉッ!?」
間一髪で飛び出していた鉄骨を掴み、何とか落下を回避したロックだったが、
「!!」
這い上がろうと頭を上げると、崩れた階段の先にはライフルを構えた女が待っていた!
――バァンッ!!――
「ぐぉっ!?」 - 47AI士25/05/25(日) 20:14:53
弾丸がロックの右耳を穿った!
「ちッ!!」
這い上がるのは不可能と判断し、ロックは1つ下の階へと飛び移る。
「あの女が刺客か………チッ!面倒くせぇ!正々堂々勝負しやがれってんだ!」
高々ファイターのロックと、暗殺者であるあの女、ソロネとでは、戦いに向ける心情が大きく違う。ハッキリ言ってロックは超不利だ。
一方その頃、1つ上の階にいるソロネはライフルに弾を装填し、次の手を考えていた。
「今ので仕留める予定だったが……まあいい。手はいくらでもある」
ソロネは次の策へと移行した。
「クソぉ…上に上がるにはどうすれば……このサイズのビルだ、階段1つってことはないだろ」
次の階段を探すべく、歩き出したロック。
すると、
「お!梯子があんじゃねぇか!」
折り畳み式の持ち運びできる梯子が落ちていた。まだ建設途中のこのビルには床が張られていない所もまだある。これを使えば、上の階に行けるだろう。 - 48AI士25/05/25(日) 20:15:41
そう思い、梯子を持ち上げたロック。そして、
――ピンッ――
と音がして、見てみると梯子に糸が括り付けられていたようだ。
その糸の先には、何だかリングのような物が巻き付いている。
「ッ!!!」
咄嗟に飛び退いたが、遅い。
――ドォオンッ!!!――
爆音と共に衝撃波と炎が広がり、ロックを吹っ飛ばした!!
「ぐぁッ!!」
どうやら爆弾のピンを抜いてしまったらしい。
ロックは何とか立ち上がるが、
――カランッ――
今度は上から彼の周りに何かが複数落ちていた。 - 49AI士25/05/25(日) 20:16:17
それらはプシューという音と共に、彼を煙で包み込んだ!
「ぐっ!煙幕か!」
灰色の煙に包まれたロック。両手を構えて防御の態勢を維持する。
「ふぅ…ふぅ…」(どうくる…煙幕を張った理由はなんだ?接近戦を仕掛けてくるつもりか?それともまた爆弾か何かを?)
服の襟を引っ張って口と鼻を覆い、相手の動きを待っていたロックだったが、
「?」
ふと、灰色だった煙がいつの間にか黒くなっていることに気付く。
(なんだ!?火事か!…いや、物の燃える匂いはしない…黒いだけの煙?…いや、毒か!)
「チィッ!!」
咄嗟に駆け出し、煙から出ようとするロックだったが、
「うぉっ!!」
突然足場が無くなり、落ちかける。
そうだ、ここはビルの上層階。視界が最悪の中無闇に走れば真っ逆さまだ。 - 50AI士25/05/25(日) 20:16:42
「ぬぅぅ……」
仕方なくゆっくり進み、何とか煙から抜け出したロック。
「はぁ!はぁ!…クソッ……体に異常はないようだが……」
自身の状態を確認してみるが、呼吸も脈も正常で体の痺れなども感じられない。
ただの黒い煙幕だったのか、そんな事をロックが考えていると、
――カチャリ――
背後から物音。
振り返ると、ソロネがライフルを構えてこちらへと向けていた。
「てっきり上からチクチク攻撃して来るのかと思ったが、なんだ? 正々堂々やる気になったか?」
「まさか。早く終わらせたいから狙いやすいとこに来ただけ」
「俺に当てられると?」
「勿論」
「やってみろ」 - 51AI士25/05/25(日) 20:17:12
ロックは構える。確かにこの距離での発砲を避けるのは至難の業かもしれない。だが、
「『ブリッツバースト』!」
ロックは能力を発動させる!
電流を細胞1つ1つにまで流し込んで、自身の反応速度を人間を超えた域にまで研ぎ澄ませる強化技!
相手が目の前にいて、両足がしっかり地についているこの状態。今ならば、ライフルの一撃だって躱して奴に接近できる!
土台は整った!
ロックが脚に力を込め、踏み込み駆け出した次の瞬間!!
――パァンッ!――
何かが弾ける音が響いた。
銃声だろうか? 否。
ロックの体の節々が裂けて破裂した音だ。 - 52AI士25/05/25(日) 20:17:28
「ぐ、ぐぁあああ!!?」
全身から血が噴き出し、ロックは倒れ込む。
「な、なに…が……!」
「私の能力だよ。さっき黒い霧に触れたでしょ」
「!?」
「アレに触れた人は、自分の最も信頼してるモノから裏切られる。アンタの場合は……格闘技術ってとこかな? 普通は能力とかだけど、アンタは格闘戦が主体で能力は補助だったみたいだし、そうなったんでしょうね」
そう呟くとソロネは引き金を引き、撃ち放たれた弾丸は、真っ直ぐにロックの頭部を撃ち抜いた。
「…とっとと帰ろう」
ソロネはトラップを回収し、その場を後にした。
熟練の暗殺者として、相手の強みを徹底的に潰した用心深さによって掴んだ勝利と言えるだろう。 - 53AI士25/05/25(日) 20:18:30
- 54二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 21:01:09
このレスは削除されています
- 55二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 21:01:21
◇名前:ユラーラ・フェシーバ
◇設定:幽霊船の伝説を探りにトレジャーハンターと共に海へ出た青年。
快活な性格であり、努力を惜しまない子だった。
探していた船は1711年に嵐に飲み込まれ姿を消したオランダの海賊船“ストラレン・リヒト号”。
一説によるとスペインの船から略奪をしていた際に怨みを買い、呪われた宝石を宝に仕込まれその呪いで船が沈んだとされている。
ユラーラはその真相を確かめるため、祖父やトレジャーハンターと共にストラレン・リヒト号が沈んだ海域へ訪れた。
◇結末:海域でユラーラはストラレン・リヒト号の幽霊船と遭遇し、船員の幽霊に話し合いを求めたが、幽霊に話は通じずユラーラ達は幽霊船に引きずり込まれてしまった。
幽霊船で死亡したユラーラと祖父、トレジャーハンターはそのまま幽霊船の船員となり今日も生者を船に引きずり込もうと画策している。
容姿は見るだけで凍り付くほど恐ろしい。
◇能力:水へ引きずり込む能力
海や川、池や沼、風呂場や水溜まり、コップの中などの水が溜まっている場所へ引きずり込む能力。
船幽霊や幽霊船の幽霊は大体持っている。
◇戦術:引きずり込み方は力業。ところ構わず腕を掴んで凄まじい力で引っ張ってくる。
無理だと判断すると仲間を呼び寄せて全員で引っ張ってくる。
◇技:
《ゴーストアンカー》
当たる寸前まで透明になる錨を投げ付けてくる。風を切る音で場所はわかる
《ホロウパイレーツ》
仲間を呼び寄せて全員で引っ張る。
銃を発砲してくる海賊がいる。
《呪いの宝石》
ストラレン・リヒト号を呪った宝石を相手に押し付ける。
呪いはランダム。
《ウェーブソウル》
水辺へ引きずり込む。
海や川、池や沼、風呂場や水溜まり、コップの中などの水が溜まっている場所などからも現れる。
◇武器:錨や銃、カットラスや柄杓を使う。
柄杓は船を沈めるアイテム。
◇弱点:にぎり飯と塩が苦手。
そして正体を見破られると消滅してしまう - 56二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 21:01:34
レイ
とりあえず対戦相手は勧誘する 複数の世界を航海している女船長で基本的に世界間の物資運搬や難民の一時受け入れが役目
「私に超えられない海は無い」
対象の要素を切り出し船員に見立てて相手の動きを予測し、自身の掌握術で相手を誘導し戦況を動かす 第三者視点や逆に考える事、兵は詭道なりで相手を追い詰める 冷静ながらも大胆に、激情を原動力に呑まれそうなら咆哮し、合理的にかつ勇猛果敢に 今は勝てなくてもチャンスを待ちそれを掴む女傑 他の役職が不在の時でも困らない様に全ての役職の技術が備わっておりそれを戦闘に活かす 概念に影響を及ぼす怪物、巨大生物に先陣に立ち陣頭指揮を取っている為理不尽には慣れている
発熱 自身が動くだけ熱が生まれ、そしてその分だけ身体能力が上がっていく 最初の方は銛が熱を吸収するが、時間経過で自身も熱に強くなっていき、銛の吸収無しでも問題なくなる
銛 人程の大きさがある銛 船長の熱を吸収し、対象を逃さない為に色々な機能があり、どんな荒波でも切れないロープが付いており、手足の様に使いこなす
アンカー 人程の大きさのアンカーを背負っていて結構な重さがある いつも背に付けている
水泡 深海1000Mでも数日間活動可能な水泡を生み出せる
弱点 スロースターター - 57レイの人25/05/25(日) 21:02:32
え? マジ? 船繋がり?
- 58ユラーラの人25/05/25(日) 21:03:02
マジか…
- 59レイの人25/05/25(日) 21:05:02
いや、え? どう勧誘するの? 新しい船にでもすんの?
- 60ユラーラの人25/05/25(日) 21:05:05
なんてミラクル!すげぇ!
- 61ユラーラの人25/05/25(日) 21:06:40
- 62レイの人25/05/25(日) 21:07:41
- 63ユラーラの人25/05/25(日) 21:10:05
- 64レイの人25/05/25(日) 21:14:04
- 65ユラーラの人25/05/25(日) 21:17:12
- 66レイの人25/05/25(日) 21:20:30
- 67ユラーラの人25/05/25(日) 21:22:25
仲間を増やすぞ!ユラーラ達頑張れ!
- 68AI士25/05/25(日) 22:48:48
「いや〜ここは見晴らしがいいな! クルー探しに持って来いだ!」
建設途中の高層ビル。レイが双眼鏡片手にそう呟いた。
「…だがもう夏だな、日差しが強くて暑いのなんの」
レイは腰にぶら下げていた水筒を手に取り蓋を開け、水を飲もうとした。
その時!
――ゴポゴポゴポッ!!――
「なッ!?」
突如水筒内の水が暴れ出した!
そして更に驚くべき事が起こる!
「ガァアア!」
「!?」
水筒から半透明な腕が伸びて来て、レイの腕を掴んだ! そして強引に引っ張られる! - 69AI士25/05/25(日) 22:49:17
「な、なんだ!?そんなとこに入れるわけ無いだろサイズ的に!!」
レイの言葉も無視して半透明な何かはレイを引っ張り続ける。
「いたたたたッ! こんの! はな、せいッ!!」
レイは無理矢理腕を引き離し、水筒を投げ捨てる。
コロコロと転がった水筒は、突撃ピタリと動きを止め、意志があるかのようにスクッと立ち上がった。
そして、
――ゴポゴポゴポゴポ!!――
水筒の水の中から、誰かが現れた。
船乗りのような格好をしているが半透明で、肌は死人のように青白く、皮膚は水死体特有のブヨブヨとした質感に見える。彼こそがユラーラだ。 - 70AI士25/05/25(日) 22:50:08
「お前…なんだ?」
「グゥゥゥウ」
「まさか……私の船に乗りたいクルー希望者ー!………とかじゃ、なさそうだね」
ユラーラは不気味にレイを睨みつけ、手にはマスケットピストルとカトラスを握り締めている。明らかに友好的な存在ではない。
「ァアア!!」
その予想通り、ユラーラは容赦なくレイへと引き金を引いた!
放たれた弾丸はレイへと迫るが、レイは軽くそれを回避して背中のアンカーを手に取る。
(あの銃はリロードに時間が掛かるタイプのやつ! 再装填される前に潰す!)
レイはアンカーを振り上げ、ユラーラへと迫る。しかし、
水筒の中からユラーラではない別の半透明な腕が伸びて来て、その腕が持っていた物をユラーラへと投げ渡した!
その物体の正体は、既に弾が込められているマスケットピストルだ! - 71AI士25/05/25(日) 22:50:41
「うそぉ!」
「ガァア!!」
予想外の銃撃に、レイは回避が間に合わずその銃弾を受けてしまう! 食らったのは左脚、機動力が大きく落ちてしまう!
「くっ!」
「グァアア!!」
ユラーラは銃を投げ捨て、カトラスを構えてレイへと翔び掛かった!
「ふんッ!!」
レイのアンカーとユラーラのカトラスがぶつかり合う!
その結果、押し負けたのはユラーラの方だ!
――バキンッ!――
とカトラスが砕け散り、レイのフルスイングを食らったユラーラは柱に叩き付けられる!
「グブゥッ!」
「直撃!…でもまだ生きてるね……やっぱり君、幽霊かなにか? 幽霊って殴れるんだね〜」 - 72AI士25/05/25(日) 22:51:17
余裕そうなレイ。
そんな彼女を見たユラーラはゆっくり立ち上がり、空に円を描くようにして手を回し始めた。
「? 何?」
パッと見、なんの意味も感じない行為だが、しばらくすると異様な音が聞こえ始めた。
――ブォンブォンブォンブォン!!――
何か大きな物が空を切るような音。そして、それを証拠付けるように強い風がレイの体を圧迫する。
「なに?……なにかあるの…?」
目に見えない何かをユラーラが振るっている?
そう考えたのも束の間、ユラーラは腕を大きく振るい、その見えない何かをレイ目掛けて振りかざしたッ!!
「ッ!!」
レイは咄嗟にしゃがみ込み、それを回避する!
――ドガァッ!!――
その結果、彼女の背後に立っていた柱が弾け飛んだ!! - 73AI士25/05/25(日) 22:52:17
「……あれは…」
そこでようやく振り回されていた物体の姿が現れる。
錨だ。レイの背負っている物ほどのサイズではないが、あれで殴れば大概の人は死んでしまうレベルの重厚さを感じる。
その錨が見えない鎖に繋がれており、ユラーラをそれをフレイルのように振り回していたのだ。
「見えない重量武器…マジか、超厄介なんですけど!」
ユラーラはレイを休ませる気はないらしく、強引に鎖を引っ張って錨を振るい続けた!!
――ドガッ!ドゴォッ!!バゴォンッ!!――
ビル中に轟音が鳴り響き、次々とビル内の壁や柱、屋根や床が破壊されていく!
「あ、危なッ! いててっ!」
今のところ避けに徹しているレイも反撃に出たいところだが、先程撃たれた左脚が利いている。アンカーの攻撃範囲内まで近寄れない。
「なら、これだ!」 - 74AI士25/05/25(日) 22:52:47
レイは重りになるアンカーから手を離し、今度は銛を取り出した! ワイヤーで繋がれている漁につかわれる物で、ハッキリ言うと耐久性に不安が残る。あんな錨の一撃を受ければ容易くへし折られてしまうだろう。
が、今はこれを使うしかない。それに一応、策もある。銛が当てれればだが。
「よ〜し!」
覚悟を決めたレイは銛を握り締め、それを槍投げのようにして放ったッ!
「グッ!」
死人の体ゆえかユラーラの動きは鈍重なようで、真っ直ぐに飛んで行った銛は見事にユラーラの体を貫き、まるで釘のように奥の壁へとユラーラを打ち付けたッ!
「グゥゥッ!!」
しかしやはり幽霊であるユラーラはこの程度では死なないらしく、胸に突き刺さった銛のことなど気にせず錨を再び振り回し始めた!
しかし、
「壁に打ち付けられてるような状態じゃ、満足に錨も触れないでしょ!」
レイの言った通り、ユラーラの振るった錨は先程までと比べて明らかに鈍くなっている。この隙を逃す手はない。 - 75AI士25/05/25(日) 22:53:35
レイは再びアンカーを手に取り駆け出したッ!
狙うはユラーラ!…ではなく、
「ここだぁッ!!」
レイはそのアンカーで、ユラーラの周りにある柱を次々と破壊したッ!
「グゥゥゥウッ!!」
レイの企みに気付いたユラーラが銛を引き抜こうとするがもう遅い!
「そいやぁッ!!」
――ガガガガガガァッ!!!――
レイが4本目の柱を破壊した瞬間、ユラーラの頭上が崩落し、彼を潰してしまったッ!!
「アッハハ!見たか!船長の実力!!」
勝利を確信したレイが崩れた瓦礫の上に立ち、高らかに声を上げていた。
しかしこれで終わるユラーラではない!
――ガタガタガタガタガタッ!――
突如、周りの瓦礫達が震え始めた。
そして! - 76AI士25/05/25(日) 22:54:12
「「「「「「グォオオオオオ!」」」」」」
無数の幽霊達が瓦礫の中らから這い出て来た!
「な、なんだ!?まだこんなにいたのか!?」
さらに、ユラーラ本人も瓦礫の下から現れた。
どうやら仲間を召喚したようで、ユラーラは仲間を肉盾にして崩落によるダメージを防いだようだ。
「くっ!」
完全に囲まれてしまったレイ。
そんな彼女へ、幽霊達は容赦なくピストルを向ける!
――バババババンッ!――
四方八方から銃弾が彼女を襲うッ!
レイはアンカーと瓦礫を盾にするが、全ては防げず体のあちこちを弾丸が掠める!
「ぐぅッ!」
「ヌグゥウウウ」
一斉掃射が終わり、弾が無くなった幽霊達はピストルを捨ててカトラスを構えた。
ユラーラは奇跡的に崩落による影響を受けていなかった水筒を拾い上げ、仲間達と共にレイへとにじり寄る。 - 77AI士25/05/25(日) 22:54:42
「はぁ…はぁ…はぁ……いいよ? 来なよ…船長の力、見せてあげるよ!!」
レイは声を張り上げてアンカーを構え、迫りくる幽霊達を薙ぎ払う!
しかし不死性の強い幽霊達は怯むこと無くレイへと攻撃をし続ける!
「ぬぁああああ!!!」
「グォオオオ!!」「グァア!!」「ガァアア!!」
レイは我武者羅にアンカーを振り回し、幽霊達を殴り続ける! しかし、
――ガンッ!!――
と、突如頭に鈍痛が響く!
「うっ」
グラリと視界が歪み、レイは瓦礫の上に倒れてしまった。
ユラーラが透明な錨で乱戦中のレイを攻撃したのだ。我武者羅に戦っていたレイは、その攻撃に気付けなかった。
「うぅ」
頭から血が流れるレイ。幽霊達はそんなことは気にせず彼女を担ぎ上げ、ユラーラの元へと向かう。
いや、厳密にはユラーラへと向かっているのではない。彼が持つ水筒へと向かっているのだ。 - 78AI士25/05/25(日) 22:55:15
「グウウ」
水筒の前に到着した幽霊達は、レイを水筒へと押し込むため持ち上げる。普通はどう考えても入らないが、幽霊達の能力によってサイズに関係なく水の中へと引きずり込むことが可能だ。
ユラーラが水筒の口をレイに向け、ついに彼女が放り込まれる。その瞬間ッ!
『起きろ船長ッーー!!!』
「―――――ッ!!!」
突如彼女の脳内に仲間達の声が響き、レイの意識は覚醒するッ!!
そして目に入ったのは、水筒、ユラーラ、幽霊、そして……ユラーラに刺さったままの銛ッ!!
「ぬぁあああああッ!!!」
レイは乱暴に銛を引き抜き、それを水筒へと突き刺したッ!!
「グッ?!」
ユラーラは少し驚いたが、別に水筒に銛が刺さろうと問題なく引きずり込むことは可能だ。そう考えていた。
が、実際は違う!! - 79AI士25/05/25(日) 22:55:46
――ジュウウウウウゥゥウッ!!!――
「グォッ!!?」
水筒内の水はブクブクと泡立ち、あっという間に蒸発している!!
幽霊ゆえに痛みを感じないユラーラ達は気が付かなかったが、今のレイは能力によって人としてあり得ないほど体温が上がっている!!
そしてこの銛には彼女の体温を吸収する効果を持つ! つまりこの銛は高熱化しているのだ!
それを刺し込まれた事により、水筒内の水は一気に蒸発してしまったッ!!
「グウゥッ!!」
「はッ!!残念だったね!!」
レイは自分を担いでいる幽霊を掴むとソイツを見事に投げ飛ばし、周囲にいた幽霊達を薙ぎ倒したッ!
そして奴等のカトラスを奪う!
「殴ってもしなないなら……バラバラにすれば解決ッ!!」
レイは両手に持ったカトラスで次々と幽霊達を細切れにして行くッ! 体温の上昇によって身体能力が強化されているレイは、最早幽霊達では止められないッ!!
「グアァァァア!!!」
ユラーラは再び透明な錨を取り出し、攻撃を仕掛けるがッ! - 80AI士25/05/25(日) 22:56:14
「それはもう無しね!」
レイは銛を拾い上げ、それを投擲ッ!!
飛んで行った銛は、見事に錨が繋がっていた鎖を穿ち、錨がドスンと転がった!
「グゥゥゥッ!!!」
ユラーラはかなり不満なようで、怒りを露わにする。そして懐から何やら箱のような物を取り出した!
ユラーラはそれを握り締め、レイへと駆け出すッ!
それを見た残りの幽霊達も息を合わせるように、レイへと飛び付いたッ!
「うお!?」
そして一瞬動きを止めたレイ。
そんな彼女へと、ユラーラはその箱を投擲するッ!
すると箱は空中でパカリと開き、石のような物が飛び出したッ!
この石の正体。それは、呪われた海賊船の宝石だッ!直接宝石に触れた存在へ厄災が降り注ぐ、恐ろしい呪物だ!
宝石は放物線を描いて飛んで行き、レイに当たる、その寸前ッ!!!
――ポッ――
と、戦場には似つかわしく無い音が響いた。 - 81AI士25/05/25(日) 22:56:37
「グァ?」
思わずユラーラはそんな声を漏らす。
なぜなら飛んで行った宝石は今、
プカプカ浮かぶ変な球体の中に浮かんでいるのだから!
「おうおう、見るからにヤバそうな宝石じゃん、海賊としてのレーダーがビンビン危険信号を発してるよ!」
そう言うとレイは幽霊達を全て斬り伏せる。
そして飛び上がり、
「返却ーッ!!」
――ドボンッ!!――
その球体を蹴り飛ばしたッ!!
この球体は、レイの能力で生み出した特殊な水泡だ! 彼女の意思で何時でも割れる。
「グッ!?」
真っ直ぐに帰って行く宝石入りの水泡が、ユラーラに迫った、その瞬間! - 82AI士25/05/25(日) 22:57:05
「はい、解除ー!」
――パンッ――
レイは水泡を破壊したッ!!
宝石は水泡が割れる勢いに乗って飛んで行き、ユラーラの顔面に直撃したッ!!
「グゥウウ!!?」
その刹那!
――ドガァアアアアッ!!!――
突如雷が落ちて来て、ユラーラに直撃したッ!!
「うわぉ…」
雷の眩しさに思わず目を塞いだレイが次に見たのは、黒焦げになり、砂のようになって消えていくユラーラの姿だった………。
「………しばらく海は懲り懲りかも……」
レイは1人、そう呟くのだった。 - 83AI士25/05/25(日) 22:58:46
勝者! >>56 レイ!
- 84レイの人25/05/25(日) 22:59:46
流石ですレイ船長信じてました!!
- 85AI士25/05/25(日) 23:09:28
- 86二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:10:20
一敗の戦士「スルト」
ある世界で化け物たちから人類を守り続けた甲冑姿の伝説の戦士。
世界を滅ぼさんとする邪神との闘いにて、世界全ての人類の希望を一身に背負い戦いに挑み、敗北した。しかしその頑強な身体は彼を死の安寧に渡すことを許さず、世界が消滅する衝撃ですら耐え抜いてしまった。
あの一敗への執心が、人類の願いを裏切ってしまった自分への怒りが、彼の中で消えることは無い。敗北した自身の未熟さへの憎悪が彼の剣技を戦闘中で更に成長させる。
最早彼に、敗北は許されていない。
能力は無い。放つのはただ剣を振るうだけの斬撃である。
その無名の剣技によって、ダイヤモンドよりも堅い甲殻を切り裂き、不滅で形無き死霊さえ消滅させ、無数の驚異的な能力を持つ化け物や邪神を弑し、人類を守ってきた。
状況を瞬時に理解し打破するために最適な剣の振りを、無意識レベルで備えていることが彼の強みである。
装備はボロボロの剣と甲冑。
何故こんな装備で戦えるのか誰もが疑問に思えるほどにボロボロである。
だがそんな装備が那由他に及ぶ彼の勝利を支えたという事実は変わらない。
そして、彼が果てしなく長い間世界を守り続けたという偉業も。 - 87二次元好きの匿名さん25/05/25(日) 23:14:45
〈ISaA〉
ISaAという名前は
『Infinite Survivor and Attacker』(無限の生存者かつ戦闘者)の略である。
普段は白と紅で彩られた着物を着た黒髪の少女に擬態しており、戦闘で周辺を『数値の牢獄』と呼ばれる独自の空間へ変える時に本来の姿である白毛の狐の獣人の姿になる。
この空間内ではダメージ耐久値などあらゆる事象が数値化される。(一般的な人の耐久値を100として基準)
ISaAのみ相手のステータスや思考の数値まで読み取り可能。
ISaAの耐久値は25しかないが、『数値の牢獄内でISaAが受ける攻撃は1のみ』という法則を付与することでカバーしている。
また、『空間内で発生した攻撃数値はストックされる』という法則もあり、ISaAはストックされた数値を任意で自身の攻撃の数値に付与できる。
ISaAを倒すには、『ISaAの攻撃を全て避け、25回攻撃を当てる』以外の方法は存在しない。
【持ち物】キューブ:銀白色の立方体で、ISaAの望む形に変形可能。
【弱点】威力の弱い連続攻撃が有効という弱点があるが、本人もそれを認識しているため対策を講じている - 88ユラーラの人25/05/26(月) 05:04:53
ユラーラーーー!!!!
まぁでも死んだわけじゃいから次があるか - 89AI士25/05/26(月) 07:31:44
- 90二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 07:38:30
それで合っています。
- 91二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 19:03:03
次のが楽しみ
- 92AI士25/05/26(月) 21:11:27
「ここは……いい世界だ」
建設ビルのから街を見下ろし、スルトはそう呟いた。
「邪神の脅威も、それに魅了された狂人もいない。平和だ。……まさしく私が目指していたような世界……」
そこまで口にしたスルトは腰の鞘から剣を抜き、ゆっくりと振り返った。
「…つまり、お前のような化け物がいてはいけないのだ」
視線の先には、紅白色の着物を着た女性が1人。
「あらあら、なんですの急に〜」
「貴様、人間ではないだろう。うまく化けているつもりだろうが、俺の目は誤魔化せんぞ」
ソロネが剣先を彼女に向け、言い放つ。
それを聞いた女性はニヤリと笑うや否や、
「『数値の牢獄』展開♪」
そう呟いた。
その瞬間、彼女を中心に半透明な円のようなものが展開され、周囲一帯を包み込んだ。 - 93AI士25/05/26(月) 21:11:50
「……なんだ?」
スルトは直ぐ様異変に気付く。
まず、目の前の女性の外見が変化した。黒髪の人間だった彼女は、今や人型をした白毛の狐のようになっている。あれがISaAと呼ばれている彼女の真の姿。
そしてもう一つ。それは、2人の頭上に浮かぶ無数の言葉である。
「?」
スルトはその意味がよく分からずにいたが、ISaAは自分の数値を見て口を開く。
「よし、いつも通り『耐久値=25』になってるわね」
『耐久値=25』。それは彼女の上に浮かぶ文字の一番上にある文字だ。その下には、『攻撃力』『機動力』『幸運』『器用さ』『テクニック』『知能』『魔力』『魔力操作』『健康』『精神力』などの言葉があり、その横には『=』と数字が書かれている。
これは、ISaAが展開した結界内にいる存在のあらゆる要素を数値化したモノだ。一般的な人の数値はだいたい全部100程度であり、ISaAも耐久値以外の数値は100前後だ。
だが、彼女の能力はただステータスを表示するだけではない。 - 94AI士25/05/26(月) 21:12:39
「ふふん♪」
彼女が指を鳴らすと、彼女の『攻撃力』の数値が変化し始めた。これも彼女の能力の効果であり、範囲内にいる対象の攻撃力を自身に上乗せする事ができる。
つまり、ISaAの攻撃力には、目の前に立っているスルトの攻撃力もプラスされるわけだ。
その結果、最終的なISaAの攻撃力の数値は、
『攻撃力=3万100』
「ふふん♪3万…………3万!!?」
あまりの攻撃力の上がりように、ISaAは思わず声を上げる。
「!?」
急いでスルトのステータスを確認した! そこに映っていたのは、
『耐久値=500』『攻撃力=3万』『機動力=4000』『幸運=100』『器用さ=2000』『テクニック=6万』『知能=300』『魔力=0』『魔力操作=0』『健康=5万』『精神力=▽■◐▷―――』
などなど、信じられない数値がスルトの頭上に並ぶ光景だった。
「な、なによそれ…ありえないわ!アンタ人間でしょ!?」
「やれやれ、お前達化け物はいつもそうやって人間を侮る………いいか、教えてやろう。俺は生まれてこの方、神以外に敗北したことは一度もないッ! 魔女も悪魔もドラゴンも、私の前にはネズミに等しいッ!!………無論、貴様もな」
そう言うとスルトは剣を構える。 - 95AI士25/05/26(月) 21:13:16
「ちょ、待っ――――」
ISaAの言葉を無視し、スルトは神速の剣撃を彼女に浴びせたッ!!
――ズバァッ!!!――
「ギャァッ!!」
『耐久値=24』
ISaAの耐久値、つまりはHPが1つ減った。
「む?袈裟斬りにしたのに死なんとわ……その頭上の数字が命の数か?」
「くっ!」(いや、落ち着け落ち着け!……そうだ、私はまだ23回攻撃を受けられる!相手の耐久値は500!一発でも当てれれば倒せる!)
一度息を吐き、心を落ち着かせたISaAは懐からキューブを取り出す。
するとキューブはガシャガシャと形を変え、スルトが持っているような剣へと変形した。
「ふふッ、そうよ。私はまだ23回殺されても死なないわ! けど私にはアンタを超える攻撃力がある。一撃でも当てれれば私の勝ち。残念だったわね?」
「………ふむ」
「あら、怖気付いちゃったかしら?」
「いや、ヒュドラと戦った時のことを思い出してな」
「………ヒュドラ?」 - 96AI士25/05/26(月) 21:13:39
「8つ頭を持つ大蛇でな。その頭を切り落としてもすぐまた生えてくるんだ。朝から晩まで戦って………確か、500回くらい首を切り落としたら倒せたんだったかな?」
「ごひゃ……」
「まぁそういう事だ。俺からすれば、一回も二十数回も、誤差の範囲だ」
「………強がりを――――」
ISaAが口を開いた一瞬の内に、スルトは彼女に接近にその首を切り裂いたッ!!
――ザクゥッ!!!――
『耐久値=23』
「―――ッ!!!」
続け様に、更に2回ッ!!
『耐久値=21』
「くっ!!こんのッ!!!」
ISaAはスルトへと剣を振るうが、
「使い方がまるで成ってないなッ!!」
スルトはその剣を弾き飛ばしたッ!!
吹っ飛ばされた剣はISaAの手を離れ、ビルの下へと落ちていった。
これが『テクニック=100』と『テクニック=6万』の差だ。 - 97AI士25/05/26(月) 21:14:26
「ふんッ!!」
更に4回、連撃が打ち込まれるッ!!
『耐久値=17』
「っッ!!! 近寄るなぁッ!!」
ISaAが乱暴に床を蹴るッ!!
『攻撃力=3万』の効果により、コンクリートの床はまるで板チョコのように砕け散ったッ!!
それにより下の階へと落下し、スルトと距離を取ることに成功した。
が、
『耐久値=16』
「!? なんでよ!」
「そんな細脚でこんな威力を出せば、体が壊れるのは当然だろう? 今までこれほどのパワーを扱ったことは無かったのか?」
「!!」
上からスルトが上段斬りをISaAに喰らわせ、耐久値が更に1つ減る。
『耐久値=15』
「く、来るなッ!!」
スルトへ蹴りを繰り出すISaAだったが、 - 98AI士25/05/26(月) 21:15:02
「ぬんッ!!」
スルトはその蹴りを避けて彼女の脚を掴み、近くの柱へと彼女を投げ飛ばしたッ!!
――ガゴッ!!――
と鈍い音がして、『耐久値=14』と更に下がる。
休む間もなく、スルトの連撃が彼女を襲ったッ!
「はぁッ!!」
――ズバババッ!!!――
『耐久値=11』
「ぬぁあッ!!!」
――ドカガガガガッ!!!――
『耐久値=6』
「でりゃぁッ!!!」
――ズバァッ!!!――
『耐久値=5』
ISaAへと、明確な死が迫る。 - 99AI士25/05/26(月) 21:15:39
「ひっ」
――ドガァッ!!!――
『耐久値=4』
鬼神の如きスルトに慄いたISaAは、彼に背を向け全力で駆け出したッ!!
「!!」
「こんな化け物が人間にいるとか聞いてないわよッ!!」
そしてISaAは建設ビルから飛び出したッ!!
「逃げるつもりかッ!!」
スルトは剣を振り上げ、投擲ッ!!
――ドスゥッ!!!―― - 100AI士25/05/26(月) 21:16:02
「ぐっ!」
剣は見事にISaAの背中へと突き刺さったが、
『耐久値=3』
まだISaAを仕留めるには足りなかった。
彼女はそのままビルから落下し、
――ゴシャッ!!――
地面へと激突ッ! 普通であれば全身の骨が砕け、肉片がちらばるだろうが、
『耐久値=2』
彼女は自身の能力によってダメージを抑え、そのまま人混みの中へと消えていった。
「チッ……逃げられたか…」
スルトはビルの上から下を見下ろし、そう呟くのだった。 - 101AI士25/05/26(月) 21:16:46
- 102二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 21:29:00
片方が逃げる形で決着とは想定外
- 103二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:00:03
- 104二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:00:47
◇名前:エルメット・フロス・グェール
◇設定:ストラレン・リヒト号の船長の弟。を名乗っている別の誰か
短い黒髪の好青年であり、青い服を着ている。話は出来るが一方的に自分の不幸話しかしない面倒臭いヤツ。
呪いの宝石が入った宝箱を運び込んだのはコイツ。他の船員から恨まれている。
◇能力1:武器を操る能力
念能力で武器を自在に操り相手に差し向ける。ユラーラが持ち込んだピストルを所持している(奪った)
◇能力2:眼力を起こす能力
目で見た者にあらゆる現象を起こす能力。
金縛りや盲目、石化を起こす。
◇戦術:相手の動きを縛り、その隙に串刺しにしたりする。
あと船長との妄想虚言話で相手を体調不良に出来る。突如現れて水の中へ引きずり込む
◇技:《shadow eyes》
相手の動きを縛る技。つまり金縛りにする。
激しく抵抗すれば余計拘束はひどくなる。
《Stealth spirit》
自身の姿を消す技。凝視すればほんのり見える。攻撃すれば当たる
足音すら消す上にこの状態は仲間の船幽霊にも付与される。
《monsters eye》
一時的に視力を奪う技。幽霊船に遭遇したとき周りがよく見えないでしょ?コイツのせい
《Superfly power》
念能力で相手の武器を奪い操る。
他の船幽霊からも武器を奪い襲ってくる。
◇武器:カトラスとピストル
◇弱点:ゲイリー(別の船員)、お酒 - 105二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:01:34
リュミエル・スピードスター
空飛ぶ箒と移動魔法を駆使し世界中を繋ぎ物資や人の運搬、移動を生業とする職業「移動人」をしている魔法使いの少女
移動人の両親から生まれ幼少期から転移魔法を勉強し今では立派な移動魔法の達人である
本人は本好きで謙虚で真面目でちょっと危なっかしいがここぞという場面では意外としっかりしている女の子
王都の遊撃兵の一人でもあるので人より多少修羅場は潜ってきている自負はある
武器:異次元の速度を出せる箒と弾幕を放つ浮かぶ魔導書
能力
古今東西、ありとあらゆる移動魔法を修めている移動魔法の達人
転移型、ワームホール型などの移動魔法が自由自在に使える
幼少期から使ってきただけあり熟練度や扱い方は天才的
弱点
近距離戦が超苦手で本人自体の身体スペックは普通の女の子と大差ない
また弾幕を張る事は得意だが必殺技の様な高火力技、敵の動きを鈍らせる妨害技などが無いのも痛手 - 106エルメットの人25/05/26(月) 22:05:44
魔法少女だ!可愛いぃ~
- 107リュミエルに頑張って欲しい作者25/05/26(月) 22:07:54
- 108エルメットの人25/05/26(月) 22:09:07
- 109リュミエルに頑張って欲しい作者25/05/26(月) 22:11:01
- 110エルメットの人25/05/26(月) 22:12:31
- 111二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:13:46
このレスは削除されています
- 112AI士25/05/26(月) 22:15:46
- 113エルメットの人25/05/26(月) 22:17:03
- 114AI士25/05/27(火) 10:12:38
- 115リュミエルに頑張って欲しい作者25/05/27(火) 12:52:08
特には無いですね。設定である「移動人」っ大量の人とか物資、巨大なものを運んだり移動させる為の仕事なので
即座に発動できますし距離、人数の制限はありませんしどっかから何かを持ってくるなんてことも可能です
転移って言ってるけど実際にはすぐ発動できて色んなものを自在に移動できるテレポートみたいなもんですし
- 116エルメットの人25/05/27(火) 18:04:51
- 117AI士25/05/27(火) 19:58:36
とある街の上空を何かが高速で飛行していた。
「え〜と次の配達先は……テキサス?…遠いなぁ…ワープしちゃおっかなぁ…」
魔術士リュミエル。多くの移動魔法を修めた魔法使いで、世界を股にかける宅配屋だ。
今日も今日とて箒に跨り空を飛んでいた。
その時、
――ガクンッ!――
「うわっ!?」
突如箒の制御を失い、あらぬ方向へと引っ張っられる!
「わわわわわーー!!?」
――ドガシャァンッ!!――
そうしてリュミエルは近くに立っていた建設ビルの中に転がり込んでしまった。
「あいたたた……も〜一体なにぃ?」
リュミエルが顔を上げると、
「ふむ、いいねこの魔法の箒。も〜らい!」
見知らぬ男が立っていた。体はなんだか半透明だ。 - 118AI士25/05/27(火) 19:59:35
「ねぇ…今のアンタがやったの?」
「ん?…なんだまだいたの?箒は貰ったから帰っていいよ?」
「なに言ってんのよ!箒を返しなさい!」
「は?いやだよ、俺のだもん」
「訳わっかんない!人の物とったら泥棒だよ!」
「俺のだも〜ん」
「あー頭ッ来た!返さないなら力付くだよ!」
「はッ!やってみよろアバズ―――
パチンッとリュミエルが指を鳴らした瞬間、
――カランッ――
箒を残してエルメットが消え去った。
「まったく!私相手になによあの態度!」
リュミエルは箒を拾うと、配達業務に戻っていった。
一方その頃エルメットは、
「…………どこだよここーーー!!!」
転移先の見知らぬ森に放置され、天へと虚しく叫ぶのだった。 - 119AI士25/05/27(火) 20:00:30
- 120リュミエルに頑張って欲しい作者25/05/27(火) 20:02:48
な に こ れ
まあ転移能力を使ってどうこうするのまでは読めてたけどこうなるとは思わんかった - 121エルメットの人25/05/27(火) 20:03:26
なーんかモヤモヤ…
- 122リュミエルに頑張って欲しい作者25/05/27(火) 20:04:39
- 123エルメットの人25/05/27(火) 20:05:28
- 124AI士25/05/27(火) 20:05:36
前回のスレでもそうでしたが、空間干渉系の能力は制限がなければ最強ですからね。壁として使えば絶対防御、攻撃するには宇宙や火山の中にでも飛ばせば終わりになりますから。
ちょっと次回からは反則判定になるかも - 125ストラレン・リヒト号25/05/27(火) 20:18:24
- 126AI士25/05/27(火) 20:33:24
- 127ストラレン・リヒト号25/05/27(火) 20:35:32
へーい
- 128二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:00:02
- 129二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:00:08
ポテト男爵 ♰イモータル♰
野菜王国で恐れられている不死身と呼ばれる男爵イモ
「ポテトにあらずんば野菜にあらず」と公言して憚らない尊大な性格だが、その発言をただの傲慢に留めない確かな強さと教養を持つ
地方の出身であるために田舎臭いイモ野郎と罵られたことを今でも恨んでおり、全ての野菜に対してイモの圧倒的強さを見せつけるべく日々鍛錬を欠かさない
「どんな場所でも逞しく早く育つ」というジャガイモの性質を突き詰めたことで、不死に近い再生力と無からジャガイモを生み出す能力を得た
ジャガイモの生成速度は10個/秒であり、生成したイモは男爵の思いのままに操ることが可能
四方八方から強力なジャガイモ弾を浴びせれば厚さ200cmの鋼鉄カボチャドームでも瞬時に粉々となる
自身が開発した飛行ユニット「Fly・ド・ポテト」によって高い機動力を生かしつつ、相手をジャガイモで蹂躙するのが基本の戦法
ただし、ポテトの尊厳を傷つけられることを何よりも嫌っており、挑発されれば真っ向から叩き潰したくなるという悪癖がある - 130二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:00:18
アクトレス
舞台役者であり、数々の役を務めるために設定の中の現場や経験者に直接赴く職人肌
舞台を盛り上げるための手段として魔法も習得している
今回は戦いという脚本を演じるために参戦
戦闘では今まで演じた役職を戦況に応じて使い分け、その演技のレベルは姿形や超常現象すら再現する
アクトレスは他者の想像から生まれた舞台に、あえて立ち、物語を演じる
武器 ファンクショナルテールム 名匠デゥルンが作った多機能武器シリーズの一つ 基本形態は四節棍モードで、そこから各節が状況に応じて合体・分離し他のモードヘ変形する。棍は最大四つまで魔導法環モードとして展開可能。ただし通常はそのうち一~二本が魔導法環モードとして、後光や天使の輪のように背中と頭上に浮かび、残りの棍は槍モードやそれぞれが短剣モードになることが多い。魔導法環モードを近距離で使用すると、身体強化をする
四節棍モード 彼女が見てきた物や対戦相手の物になる
槍モード 魔力の刃であるため刃を伸ばせる
魔導法環モード 魔法や身体強化の補助や展開
短剣モード 魔力の刃であるため刃を飛ばせる
弱点 演じ始めるとその役から抜けにくくなる 一度再現すると再現を変えるにはクールタイムが必要 魔導法環モード中魔法は敵が短剣の間合いまでにいるなら使用不可 武器の再現は完璧ではなく、四節棍モード以外ではさらに再現度がさらに低下 - 131二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:00:27
このレスは削除されています
- 132二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:09:40
このレスは削除されています
- 133AI士25/05/27(火) 21:12:43
- 134二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:14:06
- 135AI士25/05/27(火) 21:18:35
- 136二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:21:36
最低でも棍二つ分からというイメージです
- 137二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 21:19:31
また妙なキャラクターが出て来たな イモって
- 138AI士25/05/28(水) 22:02:48
「ふむ・・・実に素晴らしい立地だ。こんな土地を都市部に開発したなど信じられん」
建築中のビルの上層階から街を見下ろす人影が一つ。ジャガイモの化身、ポテト男爵だ。
「せっかくだ、私が直々にこの土地を再開発し、素晴らしいジャガイモ畑を作ってやるとしよう。…だが空気がよどんでいるな…まずは海辺に建っている工場を破壊するか……」
そんな物騒なことを考えていたポテト男爵だったが、背後から聞こえた足音が彼の思案を止めさせた。
「………誰だ、私の策定を邪魔するのは」
振り返った男爵の目に止まったのは、背中に棒のような物を数本担いでいる女性の姿だった。
「あの……アナタですよね、先日ジャガイモ畑の土地を無理矢理買い取ろうとした悪徳企業の本社を更地にしたっていうのは」
「あ?……ぁあ、あったなそんな事。だったらなんだ?」 - 139AI士25/05/28(水) 22:03:18
「私こんど演劇で人殺しの役をやるんです。だから知っておきたくて、人を殺した時の感じを」
「……インタビューに答えるつもりはないぞ」
「インタビュー?そんなことしませんよ?」
そこまで言うと女は背中の棒を手に取った。どうやら四節棍になっていらしい。
「アナタを殺して、どんな感じが知ろうと思って。ジャガイモなら殺しても罪には問われませんよね?」
この演劇に狂気的なまでの思いを向ける若女。彼女こそがアクトレス。天才演者の狂人だ。
「……イカれ女め。去ね」
男爵が手をアクトレスの方へと翳した次の瞬間!
――ボシュッ!!――
とまるで弾丸のようにジャガイモが射出された!
「うわ、ホントにジャガイモだ」
しかしアクトレスはそのジャガイモを四節棍で容易く叩き落とす。
「!! よくも…私のジャガイモを無駄にしたな…! もう許さんぞ!」 - 140AI士25/05/28(水) 22:04:04
男爵が両手を突き出す!
その刹那、無数のジャガイモがポンポンポンと現れ、アクトレス目掛けて放たれたッ!
「うわっ」
アクトレスは眼前から迫りくるジャガイモの乱れ撃ちを次々と叩き潰す。しかし、
――ドゴッ!――
「うっ!?」
ジャガイモは前方だけでなく、アクトレスの全方向から彼女を襲った! 迎撃が間に合わず、次々と硬いジャガイモが彼女の体を打つ。
「はッ!口程にもない………ん?」
余裕を見せたポテト男爵だったが、そこで異変に気付く。
ユラリと、アクトレスの雰囲気が変わった。
いや、雰囲気だけではない!
(髪色が変わった?……いや、体格も変わっている!?)
アクトレスの髪が炎のような赤毛へと変化していた。そして次の瞬間! - 141AI士25/05/28(水) 22:04:43
――ズババババッ!!――
「!?」
「クククッ!」
アクトレスの四節棍が分離して二振りの剣へと変形し、それによる高速の斬撃が彼女を襲っていたジャガイモ達を一瞬にして切り捌いたッ!
「クハハッ! どうしたジャガイモ、こんなもんか?」
(口調も変わっている…何かが憑依した?これが奴の能力か…)
ポテト男爵はそう判断したが、厳密には能力ではなく彼女の特異体質的なモノである。
しかし、お互いそんなことはどうでもいい。重要なのは勝負の行方だ!
「ガンガンいくぜぇ!!」
戦士を演じ始めたアクトレスは、二刀流スタイルのままポテト男爵へと駆け出した!
「ポテト超連射ッ!!」
ポテト男爵はさらにジャガイモの射出ペースを上げ、大量のポテトを連射する!
「ギャハハハハハハ!!!」
しかしアクトレスは剣で真正面からそのジャガイモ達を切り落とす! しかも彼女は脚を止めずにジャガイモを迎撃したがらポテト男爵へと迫ってくる!
「ぬぅうッ!!」 - 142AI士25/05/28(水) 22:05:35
流石にマズいと感じた男爵は、
「来い! Fly・ド・ポテト!」
飛行ユニットを呼び出し、それに乗ってビルの外へと飛び出した!
「ここならば手の出しようもあるまい! 行けジャガイモ達よ!!」
空中を飛行し始めたポテト男爵は、安全地帯からジャガイモを操りアクトレスを攻撃する!
が、アクトレスも次なる手に移る。
「! また髪色が変わった!」
アクトレスは演じるキャラクターを切り替え、髪は雪のような白髪へと変化する。
そして二本の剣が分離し、今度は4つの光輪のようになって彼女の背後に陣取った。
「鬱陶しい……」
アクトレスがそう呟くと、彼女の周囲に魔法のバリアが展開され、ジャガイモの猛攻を容易く防ぐ。そして、
「さっさと降りてきなさいよ…」
アクトレスが指先を男爵に向ける。
その瞬間、彼女の指先に魔法陣が展開され、そこから無数の魔弾が撃ち放たれた! 狙うは勿論ポテト男爵だ!
「なに! 魔法攻撃!?」
魔弾はまるでミサイルのように、飛行するポテト男爵を追った! - 143AI士25/05/28(水) 22:06:28
男爵はジャガイモを放って迎撃を試みるが、
「くぅッ!」
全て撃ち落とすことは叶わず、Fly・ド・ポテトが被弾してしまう!
「チッ! 緊急脱出ッ!!」
男爵はFly・ド・ポテトから飛び降り、ビルの中へと転がり込んだ!
「おのれ小娘如きがッ!!」
悪態を突きながら顔を上げたポテト男爵の前には、
「よぉ〜」
赤髪二刀流状態のアクトレス。
「ッ!!」
「ほらよッ!!」
――ズバァッ!!――
アクトレスの振り下ろした剣が、ポテト男爵の右腕を切り落としたッ!!
「ぐぁッ!!」
続け様に左腕も落とされる!
ポテト男爵の傷口から白い血(でんぷん)が噴き出した! - 144AI士25/05/28(水) 22:07:31
「ケケケッ! 所詮は芋だな!」
「……舐めるなよ小娘ッ!!」
余裕気なアクトレスを前に、ポテト男爵はジャガイモを生み出して両腕を再生し、アクトレスへと格闘戦を仕掛ける!
「ハァッ!!」
「遅ぇ」
突き出しは拳は容易く躱され、剣によって斬られる!
「ぐぅ……でりゃぁ!!」
振り出した蹴りは、アクトレスの拳で打ち砕かれる!
「脆いなぁ、まぁジャガイモの耐久性なんて知れてるか」
「ぐぅ!」
気付けば周囲はポテト男爵の血(芋の汁)で染め上げられていた。 - 145AI士25/05/28(水) 22:08:08
「じゃ、終わりにするか」
そういって剣を振り上げたアクトレス。そんな彼女へと、
「ぬぉおッ!!」
――ベチャッ――
ポテト男爵は腕の傷口から流れる芋の汁を彼女の顔へと投げ付けた。
「……うえ、まず」
その隙にポテト男爵はアクトレスから離れ、息を整える。
「はぁ…はぁ…はぁ……イカレ女め……」
「おいおい何処に行くんだよぉ、すぐ終わるから大人しくしとけって」
体中ボロボロなポテト男爵へと、アクトレスはゆっくり近付いてくる。
「まだ終わりではないとも!!」
ポテト男爵は必死にジャガイモを連射し、アクトレスを遠ざけようとするが、 - 146AI士25/05/28(水) 22:08:37
「無駄だよ無駄」
赤髪状態のアクトレスは凄まじい速度で剣を振るい、放たれたジャガイモを全て切り落としてしまう。
「くッ!」
そしてあっという間にポテト男爵の目の前まで到達したアクトレスは、再び剣を振り上げる。
「じゃ〜ね、ジャガイモ」
そしてトドメを刺そうとした。
その時ッ!!!
――グラリ――
「!!?」
突如、アクトレスの視界が歪んだ。
それだけではない。ひどい腹痛と頭痛に襲われ、立っていられなくなったアクトレスは床に倒れ込み、嘔吐してしまう。
「うぇえええッ………な、なに……これぇ」
最早演技をしている場合ではなくなったアクトレスは素に戻り、そんな彼女を前にポテト男爵は口を開く。 - 147AI士25/05/28(水) 22:09:15
「ソラニンだ」
「そら…?」
「ジャガイモの芽などに含まれる毒素だ。大量に摂取すれば人でも殺せる」
「そんな毒物……いつのまに!」
「さっき嫌と言うほど浴びてたじゃないか。勿論口にも入っていたことだろう。………私がなんの意味もなく自分の不得意な近距離戦を挑むと思ったのか?」
思い出すのはつい先ほど、ポテト男爵が格闘戦を仕掛けてきた事だ。アクトレスはあの時に大量のポテト男爵の体液を浴びていた!
あの体液には毒が混じっていたのだ!!
「そんな…! 卑怯な……!」
「いきなり殺しに掛かって来ておいてなに言ってるんだイカれ女め」
ポテト男爵は動けなくなったアクトレスへと特大のジャガイモを撃ち込み、彼女にトドメを刺すのだった。 - 148AI士25/05/28(水) 22:10:25
- 149二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:11:42
うっわポテトが勝った 絵面がスゲェ
- 150AI士25/05/28(水) 22:30:02
- 151二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:30:11
◇名前:ゲイリー・フラッシュ
◇設定:ストラレン・リヒト号の参謀。
緑色の髪に緑の目。ギザ歯。
ワニ革のベストを着ており、全体的に緑。
厳格で真面目な性格。船長と親友。
◇能力1:探知
視界不良になりがちな海ではありがたい。
視界が遮られても相手のいる場所がわかる
◇能力2:這い寄る秒針
秒針の音を発して相手に恐怖心を植え付ける。恐怖の感じ具合は人各々。
船から追い返すのに用いる
◇能力3:水辺の脅威
水が溜まっている場所全てが範囲。
そこから不愉快な気分にさせる高音を発する
◇戦術:三つの能力を活用して相手を自死に追い込む。精神攻撃。仲間の船幽霊を水辺から呼び出す
◇弱点:子供
◇技:《サーモサーチ》
サーモグラフィの原理で相手と生命体を見つける技。
《アリゲータークロック》
幻影を見せて恐怖心を植え付ける。
アリゲーターとありが、見える幻影はその人が一番恐ろしいと感じているもの
《響く秒針》
相手に時間が遅くなったと錯覚させる。
しかし錯覚なので実際には遅くなっていない
《チルドレンコンパニア》
水子の霊を呼び寄せて攻撃させる。
水子を攻撃したらなぜかけしかけたゲイリーが激怒しどちゃんこ強くなる
《フライング・ダッチマン》
幽霊船であるストラレン・リヒト号の幻影を作り出す普通に引き殺される - 152二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:30:13
- 153二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:30:16
このレスは削除されています
- 154ゲイリーが最推し25/05/28(水) 22:34:04
- 155二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:39:26
- 156ゲイリーが最推し25/05/28(水) 22:49:17
武器書いてなかった!
いつも通りカトラスとピストルです!
あと今回の船幽霊は知能型です。つまり頭いいです
参謀だし…
頭よくない船幽霊もいます。エルメットみたいな…ユラーラは自我がないタイプの船幽霊ですね。
【船幽霊とはなんぞや】
海で死んだ船乗りの霊のことだよ!
日本でも妖怪として度々登場しているね!
こっちの船幽霊はとんでもない怪力でとんでもなく冷たい!背筋が凍るような恐ろしい容姿をしているんだ!
作者は船幽霊が好きなんだ!船幽霊のイラスト見てみて、船に顎乗せてて可愛いから!
下級の船幽霊はそんな感じの死人みたいな見た目。
ユラーラとかが当てはまるね。アイツは新人だから…
でも上級の船幽霊は姿はあるし会話も出来る!
だけどエルメットみたいな性格終わってるヤツもいるよ!
↑これが船幽霊です…すみません今更
- 157AI士25/05/29(木) 21:46:48
「ふ〜む……この街、大したお宝とかはなさそうだなぁ……船長になんか土産でも持って帰りたかったんだが…」
建築ビルから街を見ろ押す半透明な体の男、ゲイリー。幽霊船の船員である彼は、そろそろ船に帰らなければと思いながら海の水平線を眺めていた。
そんな彼に、突然声が掛けられる。
「お前、不法侵入だぞ?」
ゲイリーが振り返ると、1人の青年が仁王立ちしていた。大内 治田、その人だ。
「ここは関係者以外立ち入り禁止だ」
「……お前も関係者には見えないが」
「俺はいいんだよ、化け物退治しに来たんだから」
「化け物………私のことか?」
治田は「もちろん」と言わんばかりにニッと笑い、拳を構えた。
しかし構え方は何とも不格好で、それが彼はド素人であるという事を示している。
「はぁ」
ゲイリーは内心、面倒臭いし逃げようかなとも考えたが、挑まれた勝負から逃げるようでは仲間達に顔向け出来ないと、腰のカトラスとピストルを取り出した。 - 158AI士25/05/29(木) 21:47:20
「いいね、やる気になったか幽霊マン」
「ゲイリーだ。そのダサい呼び方やめろ、カッコつけ男」
「……俺を煽るとはいい度胸だ……『ブースト』」
その瞬間、治田の雰囲気が急変する。
ド直球に言ってしまえば、まるで超サイヤ人になったかのように、ブワリとオーラが沸き立ったように見える!
これは只事ではないと、ゲイリーはポーチから水筒を取り出してその中の水を周囲に撒き散らす。
するとその水から這い出るようにして、無数の船幽霊達が現れた。
ひとまずはコレで様子見をしよう。それがゲイリーの戦略だったのだが、
――ボギャッ!!!――
「邪魔〜」
治田の一撃により、肉壁役の船幽霊が全滅ッ!!
「なにッ!?」
ゲイリーは焦りつつもしっかりとピストルの照準を治田に合わせ、引き金を引いた!!
「よっ」
しかし治田は容易く弾丸を避け、ゲイリーの顔面に拳を叩き込むッ!! - 159AI士25/05/29(木) 21:48:06
――ドギャッ!!――
「がはッ!!」
ゲイリーはピンポン玉のように吹っ飛ばされ、柱に激突する。そんな彼へと追撃を仕掛けようとする治田だったが、一瞬だけゲイリーの方が速かった。
「『アリゲータークロック』…!」
次の瞬間、治田の背後にとある物が現れる。
それは治田の人生の中で一番の苦痛を彼に与えた存在。……それこそは、彼を殺して異世界へと転生させた原因、大型トラックだ!
「―――ッ!!!」
あの時受けた痛みが脳裏を過ぎり、治田の動きが止まる!
ゲイリーはその隙を逃さずカトラスを治田の腹へと突き出したッ!!! しかしッ!
「さ、刺さらないッ!?」
治田の体は まるで鋼のようで、ゲイリーのカトラスを通さなかった!
「ッは!」
正気に戻った治田はゲイリーを睨み、彼の腕を掴んだ!
「要らないモン見せやがって…!」
そう言って拳を握り込む治田! - 160AI士25/05/29(木) 21:48:37
(マズいッ!)
流石にもう一発喰らうとヤラれる可能性を感じたゲイリーは、出し惜しみせずに大技を繰り出す!
「『フライング・ダッチマン』ッ!!」
すると突如、半透明で古風な船舶が空中に現れ、建築ビルへと突っ込んで来たッ!!!
――ボガァァアアアァンッ!!!――
建築ビルの上層階が半壊し、瓦礫が周囲へと飛び散った。下を歩いていた市民達には多大な被害が出たことだろうが、ゲイリーは他人の事を心配している余裕はない。
「はぁ…はぁ……」
なんとか大技で治田の手を引き離し、危機を逃れたゲイリーだったが、
「クソ……右腕一本…」
その片腕は無くなっていた。突っ込んで来た船舶の幻影は、彼の腕を轢き飛ばすことで治田から逃れさせたのだ。
一方その頃 治田は、
「ぁあクソッ……時間切れがよ……」
床に膝をついて動けなくなっていた。治田の能力『ブースト』は、30秒間身体能力を大きく底上げする効果を持つ。だがその制限時間が過ぎれば、全身の筋肉が悲鳴を上げて本体を苦しめる副作用があるのだ。 - 161AI士25/05/29(木) 21:49:04
そんな彼を、ゲイリーは発見した!
(なんだ?……動けないのか?あの強化技の反動か?…………今が好機か…!!)
素早く状況を整理したゲイリーは、カトラスを握り締めて治田に迫る!
「! …来やがった」
治田もゲイリーに気が付いた! しかし治田は反動の効果の影響か、動かない!
ゲイリーはカトラスを振り上げたッ!!
「チッ……『ブースト』」
が、振り下ろしたカトラスは、再び能力を発動させた治田の頭に直撃し、
――バキンッ――
飴細工の如く砕け散った。
「!!?」
「別に、連続使用できないとは言ってないだろ?…反動が強くなるからあんまり やりたくないけどよ」
ブーストによって筋肉痛も一時的に治まった治田はスッと立ち上がった。このブーストも30秒経てば効果は切れるのだが、ゲイリーを倒すには十分過ぎる時間だ。
それはゲイリー本人も理解している。故にゲイリーは、できれば使いたくない手を打った。 - 162AI士25/05/29(木) 21:49:24
「……『チルドレンコンパニア』」
そう唱えると、ゲイリーの周囲に半透明な水子の幽霊が数体現れた。
「? なんだ?」
明らかに さっき召喚していた船幽霊より弱そうな存在。実際弱い。
しかし水子幽霊達は健気に治田へ突進し、頑張って攻撃しようとした。それを鬱陶しがった治田は、パッと手を振って水子幽霊達を弾き飛ばす。
その結果 水子幽霊達はバラバラに砕け散り、消えてしまった。が、もちろんこんな事をする為だけにあの水子幽霊を呼び出したのではない。
「なんだ?」
再びゲイリーに視線を移した治田は、彼の変化に気が付く。
首からぶら下げている懐中時計はカチカチと大きな音を立てながら秒針を刻み出し、ゲイリー本体の体からはオーラのように霊力がユラユラと立ち昇り出した!
「…ありがとな、水子達よ」
これこそが『チルドレンコンパニア』の真の効果!
あの水子幽霊達の命を代償に、ゲイリーを強化する技なのだ!! - 163AI士25/05/29(木) 21:49:59
「へー…いいじゃん、来いよ」
治田はクイクイッとゲイリーを煽り、ゲイリーもそれに答えて突撃するッ!!
――ドガガガガガガガガッッッ!!!!!――
自己を強化した2人の打撃がぶつかり合ったッ!!
その衝撃は凄まじく、周囲の瓦礫や柱が次々と砕け散り、地震でも起きたかのように震えるッ!!
ゲイリーの拳が治田を打ち!
治田の蹴りがゲイリーの顎を叩くッ!!
一歩も引かない2人の攻防が続くが、
「くっ!!」
「ハハッ!どうしたどうした!!」
やはり片腕がない分、ゲイリーが不利である。それに強化の幅も、治田の『ブースト』の方が優れているようだ。
「がはッ!」
治田の拳がゲイリーの腹に叩き込まれ、ゲイリーは大きく怯んだ。
そんな彼を見て、治田は手を止めた。
(制限時間はあと20秒……少し遊んでやるか) - 164AI士25/05/29(木) 21:50:52
そして治田は右腕をポケットに突っ込む。
「おい幽霊、フェアに行こうぜ? 俺も右腕封印だ」
治田はニヤリと笑いながら宣言した。
「……その言葉、覆すなよ!!」
ゲイリーはそう言い放ち、治田へと攻撃を仕掛けるッ!!
しかし、
――ドゴッ!!――
「ぐはッ!!」
「遅い遅い!」
やはり治田のブーストの方が優れている。片腕同士でも、ゲイリーは彼に及ばない!
「あと10秒! 締めに取り掛かるぜぇ?」
そう言うと治田はゲイリーの首を掴み、空中に放り投げたッ!
「ぐッ!!」
「やっぱり決め技は、跳び蹴りだろッ?」
治田は床を蹴り上げ、空中のゲイリーに追い付くと、脚を構えた!!
「終わりだッ!!」
そして必殺の蹴りを繰り出すッ!! その瞬間!! - 165AI士25/05/29(木) 21:51:24
――シュン…――
「あ?」
治田の身体能力が急低下し、空中で姿勢を保てなくなった治田は思い切り地面に落下した!
「ぐえッ!?」
そして彼の全身を、鋭い痛みが迸る!!
「いてててててッ!! な、なんだ!?ブーストが切れた!?」
「……そのようだな」
床に転がって悶絶する治田を、ゲイリーは立って見下ろしていた。
「そ、そんな訳あるか!まだ時間は残ってた!!」
「時間ね……30秒ってとこかな?…ギリギリだったようだな」
ゲイリーは自分の懐中時計を観ながらそう呟いた。 - 166AI士25/05/29(木) 21:51:55
「ギリギリ?テメェ、いったい何しやがった!?」
「いやなに、私のちょっとした能力でね、相手の時間感覚を鈍らせることが出来るんだよ。……まさかここまでピッタリな相手がいるとは思わなかったな」
「くッ! 舐めやがってぇ!!」
治田は再びブーストを使おうとするが、全身の痛みにより、ブーストを発動させるべく体に力を入れることすらできない。
「やれやれ、こんなガキに片腕持っていかれるとは…参謀として情けないな、部下に失望されないだろうか…」
ゲイリーは治田をゲシゲシと蹴りながら独り言を呟く。
「お、おい待て! 何してんだよ!」
そして治田は少しづつビルの縁まで押されていく。
「まあ私は幽霊だし、腕の一本くらいそのうち生えてくるだろうが……」
――ゲシゲシ――
「おいやめろ!やめろって!!」
そして、
「ま、栄誉あるストラレン・リヒト号参謀を襲った責任はしっかり取ってもらう」
ゲイリーは治田をビルから蹴り落とした。
数秒後、耳障りで不快な音が、ビルの下から響いて来るのだった。 - 167AI士25/05/29(木) 21:53:09
- 168AI士25/05/29(木) 22:00:04
- 169二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:00:12
辻世充希 (つじせ みつき)
とある世界を舞台とした物語の続編主人公
前作で世界を救った異世界転生者に憧れ、超えるために強さを磨く細身の青年
黒い長髪・赤いジャケット・巨大な斧を背負った姿が全体像
全5部からなる彼の物語では、壮絶な闘争や挫折・苦難からの超克が描かれる
第1部で抱いた憧れが第2部で絶望に変わる悲哀と
その絶望を第3部で仲間と共に打ち砕き敵を打倒していく対比が魅力的
第4部ではライバルから託された「希望の器」の力を引出すことで邪神の討伐に成功
ついに第5部にて前作主人公と邂逅し、憧れすら超えるため決闘を申し込んだ
性格
熱血で真面目ながらも爽やかな性格
実直に積上げた物語の全てが彼の力となり、どんな絶望もねじ伏せる強さがある
その反面、苦境で無ければ半分しか実力を出し切れないという弱みも併せ持つ
「希望の器」
邪神を討伐するためにライバルから受け継いだ異能が彼の魂と混ざり進化したもの
その胸に希望の炎がある限り「辻世充希」に奇跡の力を漲らせる
「辻世充希」の魂と深く結びついている唯一無二の彼の誇り
危機的状況のような非常に強い意志が必要となる場面でしか発動しない
武器と戦法
使い手の激情に呼応し万象を叩き割る白刃の戦斧「桜牙(オウガ)」を操る練達のパワーファイター
重厚な斧を中心として防御や細かな回避で耐え凌ぎつつ、相手の隙を見極めて必殺の一撃を繰り出す戦法が主体 - 170玉藻の人(主)25/05/29(木) 22:00:32
玉藻
夜闇に紛れ人を斬る血のシミが付いた黑い和装と血の付いた狐面が特徴の殺人鬼の若き少女
常軌を逸した戦闘狂でありドMで傷づけば傷付くだけ強くなっていく強靭で変態
戦闘を狂気的に楽しむ一方で得物を確実に狩る為に冷静で油断しない側面も持つ厄介な存在
冷静ながら苛烈に、静かながら残虐に人を斬る狂気の剣士
戦闘スタイル
禍津日剣という人を斬り続けた事で変異した刀を使う
人間とは思えぬ超次元の身体能力に再生と見紛うほどの治癒能力、不死とすら思える程の生命力を持つ
精神性もイかれており毒物だろうが拘束だろうが何だろうが止まる事が無くむしろ彼女を興奮させて強くする
一方で策を講じたり周囲の物を使ったりする柔軟性も持ち合わせねっとりと敵を追い詰める事もある
禍津日剣
彼女の持つ邪悪な力のこもった彼女に付き従う意志ある刀
触れたり斬ったりした相手から能力、記憶、経験、武器、技、力、装備などの中から好きなものを選び取りそれぞれ2つ奪い取る
最大、6つまでストック可能で何を奪うかの判断は刀で行える
あぶれた場合は要らない物を選んで瞬時に捨てる事が可能で捨てた力は無へと消え去る - 171二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:00:35
このレスは削除されています
- 172AI士25/05/29(木) 22:05:33
- 173二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:07:24
- 174AI士25/05/29(木) 22:09:30
- 175二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:10:04
- 176二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:45:25
- 177玉藻の人25/05/29(木) 22:50:43
- 178ストラレン・リヒト号の船員25/05/29(木) 23:26:36
ゲイリーさん…まぁ海賊だからねしょうがないね
- 179AI士25/05/30(金) 15:03:32
最後に、ライバルさんの名前を教えてもらえますか?
- 180AI士25/05/30(金) 15:04:41
- 181玉藻の人25/05/30(金) 15:48:32
- 182AI士25/05/30(金) 23:56:40
ここ最近、この街では残虐な殺人事件が多発していた。狂気の特徴から、警察は同一犯と断定。調査を進めている。
しかし犯人はて誰らしく、現在も警察は犯人の尻尾すら掴めていない。いつまた新たな被害者が出てもおかしくないそんな状況で、辻世 充希は居ても立ってもいられなくなってしまい、独自で捜査を開始した。
そしてそれから数日。これまで色々な戦場を経験した充希は自分のヤマカンを頼りに、とある建設途中のビルへと侵入していた。
上層階に近付いた時、ツンとした臭いが充希の鼻孔を刺激した。この臭いは知っている。血の臭いだ。
充希は駆け足で上へと昇り、目に映ったのは、
「あら?…作業員……ではなさそうね」
着物と狐のお面、そして血がべっとりと付着した刀を握る少女の姿だった。
「……君がったのか」
彼女の周囲には、あの刀で殺されたのであろう作業員達が転がっている。 - 183AI士25/05/30(金) 23:57:44
「そうよ。この玉藻が直々に殺してあげたの」
それを聞いた充希は愛武器である戦斧、桜牙を取り出す。
「なら、君を倒して捕まえる」
「そ、なら私はアナタを殺すわね」
そう答えた瞬間、玉藻は床を蹴って充希に迫る!
そして刀を振りかざすが、
――ガキンッ!!――
充希は桜牙でその一撃を弾き、返す刀で玉藻の腕を切り落としたッ!!
「!」
刀を持っていた方の腕がボトリと落ち、血が噴き出す。
「ぅ…」
ガクリと膝をついて傷口を押さえる玉藻を確認した充希は携帯電話を取り出し、通報しようとした。
その時、
「ふふっ」
玉藻の口から笑みが溢れた。
次の瞬間ッ! - 184AI士25/05/30(金) 23:58:35
――グチュリッ――
と嫌な音がして、切り落とされた腕が傷の断面に吸い寄せられ、一瞬にして接合されたッ!!
「!?」
予想外の現象に反応が遅れた充希。玉藻はその隙を逃さず刀を振るうッ!
「うぉッ!!」
幸い、刀が充希に致命傷を与える事はなかった。頬を浅く切られただけだ。
「再生能力か…!」
充希は状況を整理しつつ体勢を立て直し、桜牙を構える。
玉藻も刀を握り、再び充希へと攻撃を仕掛けたッ!
しかし先程玉藻の攻撃は容易く弾かれ、反撃で腕を落とされた。今またやっても結果は同じだろう。普通ならそうなるはずだ。
しかし、
「!?」(速い!?)
玉藻の動きは、先程よりも圧倒的に素早く見えた。
そして何の防御も取れなかった充希の肩を、玉藻の刀が掠めた! - 185AI士25/05/30(金) 23:59:20
すると今度は、
「!? お、重い!?」
突然 桜牙の重量が増した。いや違う、突然 充希が非力になったのだ。玉藻の動きが速くなって見えたのも、充希が単にそう感じただけだ。
「クククッ…」
混乱する充希を見て、玉藻はニヤリと笑う。
彼女の扱う刀、『禍津日剣』。これには特殊な能力がある。それは、斬った対象から何かを奪う能力。
1度目、頬を斬った時に充希から『戦闘経験』を奪った。2度目肩を掠った時には『筋力』を奪ってみせたのだ。
そして充希から奪ったその2つは現在玉藻の中にあり、彼女の体を強化していた。
「さぁ、ここからが本番!」
玉藻はさらに踏み込み、連撃を繰り出すッ!
力も経験も失った充希に最早その攻撃を凌ぐ手立てはなく、次々と体を斬られていく。
充希はその中で、続け様に『技』『体力』そしてっ!!
「あ……れ?………俺………なにを……」
充希は、遂に『記憶』を奪われた。
「なんだ……何か大事な事があったはず………」
憧れの英雄も、共に高めあった戦友のことも忘れてしまった充希。必死に思い出そうとするが、その記憶は既に玉藻の中にある。思い出そうとしても無駄だ。 - 186AI士25/05/31(土) 00:00:13
そしてそんな相手を見逃してくれる玉藻ではない!
「あ!」
さらなる一撃が充希の手を切り、彼から『武器』を奪い取ったッ!!
「ふふッ、いい戦斧ね」
玉藻は充希から奪った桜牙を手に持ち、それを振り上げるッ!!
「さぁさぁ!もっと楽しませてよねッ!!」
圧倒的に自身が有利な立場となった玉藻の心は高ぶり、使い手の感情に呼応する能力を持つ桜牙は光を放ち出す!
「そ〜〜―――」
そして光り輝く桜牙を、何もかも失った状態の充希へと、容赦なく振り下ろしたッ!!
「―――〜〜れッ!!!」
――グシャァアッ!!――
肉の断たれる音と、骨の砕ける音がビルに響いた。
が、
「おや?」
なんと充希は、左腕と左肩を犠牲に、その一撃をその身で受け止めていたッ!!
しかし玉藻の攻撃は止めれたものの、明らかに傷は深く、ボタボタと血が流れ出ている。 - 187AI士25/05/31(土) 00:01:06
しかし充希は逃げることもせず、肩にめり込む桜牙を掴んだ!
「すまない……お前、俺の武器なんだろ?……なんか……色々忘れちまったみたいなんだ俺……」
(武器に話しかけている?)
玉藻は不思議に思う。彼女の扱う禍津日剣は、意志を持つインテリジェンスウェポンだ。故に話し掛けることも偶にある。だがこの桜牙は恐らくそんな類いの武器ではない。声を掛ける必要性などないはずだ。
だが、充希は言葉を紡ぐ。
「……俺はダメな男みたいだ…大切なことも忘れちまってる………だから…頼む……手を、貸してくれ…!!」
その瞬間、先程とは比べ物にならない程の光を桜牙が発し始めたッ!!
「な、なに!?」
それと同時に玉藻の手は焼かれるような痛みが走り、異常事態を警戒した玉藻は桜牙から手を離して充希から距離を取る。
桜牙は、奪われたモノを取り返すと覚悟を決めた充希の思いに共鳴し、その力を彼に貸したのだ。
「ふぅ………」
充希は肩にめり込む桜牙を引き抜き、右手でその柄を握り締めて構える。
記憶も経験も失った充希の構えは何とも不格好だが、その目は真っ直ぐに玉藻を睨んでいた。 - 188AI士25/05/31(土) 00:02:20
「ふふ……なにやら楽しそうですが、その傷では碌に戦えないですよ?」
玉藻が言い放つ。実際そうだ。左肩と左腕は最早使い物にならず、技も経験も記憶も力もない。そんな状態で勝てるほど、玉藻は弱い女じゃない。
が、ここで終わる充希でもない。
――コォォオオオ…!!――
「「!?」」
2人は同時に目を丸くした。なぜならば、突如として充希の傷が癒えたからだ。玉藻は先程までの戦闘で彼にそんな再生能力などはない事を知っている。
ならば、今のは何か?……恐らく、充希の中にはまだ何か特殊な力があるのだろう。
「ふむ……まだ何か隠し持ってるか……まぁ記憶のない本人も分かってないようだけし、さっさと奪うか」
今のが一体どんな力か分からないが、充希がそれの扱い方を心得る前に奪えばいい。
玉藻は一気に駆け出し、充希に接近。そして禍津日剣を突き出したッ!!
――ドスッ!!――
「ぐッ!!」
「その覚悟は称賛モノ……だけど、気迫だけで私は倒せないのよ」
最早ド素人同然の充希にこれは避けれず、刀は彼の腹へと突き刺さった!
そして充希の中にある、謎の力を奪い取るッ!!
「ハハッ!さてこれは一体どんな力で―――」 - 189AI士25/05/31(土) 00:02:52
自分に流れ込んだその力を使ってみようとした玉藻だったが、そこで少し、予想外のことが起こる。
刀が抜けない。
「返せ……それは、きっと一番大事なモノだ…!!」
充希が腹に刺さった刀を掴み、無理矢理止めているのだ!!
「おやおや、アナタも痛みとかイケる口ですか?…ならば、もっと凄いのお見舞いしてあげますよ!」
玉藻はたった今、彼から奪った未知なる力を使い、彼を攻撃しようとした。
しかしその瞬間、玉藻の脳裏に知らない人物が映り込む。
否、玉藻は彼を知っている。先程 充希から奪った記憶の中にいた、彼の戦友だ。
そして、次の瞬間―――
――バリバリバリバリバリバリッッッ!!!!――
「うぉッ!?」
突如として、玉藻の体内からまるで電撃のようなエネルギーが暴れ出し、彼女の体を攻撃し始めたッ!!
玉藻が充希から奪った未知なる力の正体は、『希望の器』。充希のライバルとも言える戦友が、その命を賭して彼に託した、彼専用の奇跡の力。
つまり、充希以外の人物が使用する事など不可能なのだ。無理矢理使おうとすれば、力が反発して使用者を攻撃するッ! - 190AI士25/05/31(土) 00:03:18
――バリバリバリバリバリッ!!!――
「チッ!」
玉藻は痛みが好きだが、流石にこれが続けば体が崩壊してしまう!
流石に命が優先であると判断し、玉藻はその力を「廃棄」した。
しかしここで、『希望の器』が持つ奇跡が発動する。
「!?」
相手のモノを「奪う」も「捨てる」も、玉藻の能力ではなく彼女の扱う禍津日剣の能力だ。故にこの力を使いたければ刀に触れておく必要がある。
そして現在、この刀に触れている人物は2人。
柄を握る玉藻と、刃が腹を刺さっている充希。
若干ながら戦友の意識を持つ『希望の器』は、玉藻から廃棄されると同時に刀を伝い、
充希の元へと戻って行ったッ!!!
そしてここで、さらなるの奇跡が起こるッ!
『希望の器』は玉藻から充希へと戻る際に、 玉藻が彼から奪った「技」「力」そして「記憶」などを半ば無理矢理引っ剥がし、充希へと帰還させたッ!! - 191AI士25/05/31(土) 00:03:49
奪われた全てを取り戻した充希は、桜牙を握り締めるッ!!
「ありがとう、戦友ッ…!!」
そしていつもの構えを取り、桜牙を振り下ろすッ!!
――バキィッ!!――
そうして禍津日剣へと桜牙の一撃を叩き込まれたッ!
日本刀とはもとより扱いの難しい武具。使い方を謝ればすぐに折れてしまう。禍津日剣として例外ではなく、桜牙の一撃によって刀身が砕け、刀は折れてしまったッ!!
「終わらせるぞ、殺人鬼ッ!!」
「くッ!」
玉藻は流石に焦りを覚える。刀が折れてはもう奪う能力を使えない! しかし相手はほぼ万全な状態! 勝つことが大好きな玉藻は、勝ち以外を認めない!
玉藻は自身の治癒能力に任せたゴリ押しの戦法へと移行するッ!
我武者羅に充希へと飛び付き、攻撃を繰り出したッ!
しかし、
「遅いな」
全てを取り戻しした充希には、玉藻の攻撃など容易く対処できる。 - 192AI士25/05/31(土) 00:04:20
――ズバァッ!!――
結果、反撃の一撃で、玉藻は両腕を切り落とされたッ!
「くッ……舐めるなッ!!」
しかし玉藻もそれだけでは終わらない!
切り落とされた腕をサッカーボールのように蹴り飛ばし、充希に当てたッ!
「うッ!」
その隙を逃さず、すぐに腕を再生させて充希に飛び掛かるッ!
「ぬぁぁッ!!」
そして彼の持つ桜牙を払い落としたッ!
これでお互い素手。そしてその場合、圧倒的な治癒能力を誇る玉藻の方が有利である!
そう判断した玉藻は拳を握り締め、防御を捨てて攻撃を繰り出すが、 - 193AI士25/05/31(土) 00:04:47
「まだ、武器はある…!」
充希がそう言い放つ。
そして、彼は自分の腹から刃物を取り出したッ!!
あれは、禍津日剣の刀身ッ! 腹に刺さったまま叩き折られた為、刀身がまだ体内に刺さっていたのだッ!
「ふんッ!!」
充希はその刀身を握り締め、玉藻の額へと突き刺したッ!!
仮面が砕け、頭蓋骨を貫通し、脳に刃が突き刺さる。
「がはッ…!」
脳は思考を司る器官! そんな部位へと異物がめり込めば、身体のあらゆら機能に影響がでる!
普通ならば死んでいるが、玉藻は持ち前の治癒能力で死を回避していたッ!
だがしかし、やはり動きは大きく鈍る。そして充希は、その隙を逃さない。
「終わり、だぁッ!!」
充希の強烈な蹴りが玉藻を突き飛ばしたッ!
そのまま吹っ飛んで行った玉藻はビルの外へと投げ出され、そのまま落下していった。
この高さから落ちれば体はバラバラになるだろう。そしてきっとすぐに通報されるだろうし、この街の警察は優秀だ。玉藻の体が再生し切る前に彼女を捕縛してくれるだろう。
残りの事は警察に任せることにした充希は大の字になって倒れ、大きく息を吐くのだった。 - 194AI士25/05/31(土) 00:06:00
- 195二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 00:06:54
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- 196二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 00:09:01
次回のフィールドか… 今回は落下死が続いたし今度は落下しない舞台が良いかな
周囲を海に囲まれた無人島とかどうでしょう なんか今回船関係のキャラ多かった印象だし - 197玉藻の人25/05/31(土) 00:11:01
うーん、上手くいかないもんだな
もうちょっと色々と研究するか - 198二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 00:12:04
ストラレン・リヒト号をご提供したいです!
その代わりにストラレン・リヒト号のキャラは出しません! - 199二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 00:14:45
楽しかったし次はいつやるのか気になるな
- 200二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 09:45:02
白いリュックサックを見ませんでしたか?