- 1二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 14:29:51
- 2二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 14:31:51
2スレ目来たか
- 3二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 14:38:13
待ってたよ
保守保守 - 4二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 14:38:57
やった、待ってました! 色んな進撃ホラーに期待!
- 5二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 14:45:47
期待
- 6二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 14:49:06
食事中には言えないようなやつだったか…
- 7二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 14:49:25
- 8二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 15:00:51
- 9二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 15:08:24
人は人でも宇宙とか深海の人かな…
- 10二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 15:28:19
実は、君達が来る前のある夜に一度船が来た事があったんだ
大きな木造の船で、所々ボロボロだったけど結構立派なものだったね…
エレンに巨人化してもらって警告もしたのに話を無視して船から縄梯子をだして何かが降りてくるから我々も武装して慌てて近づいたんだ、そしたら地面に降りた途端ソレは崩れ落ちてしまったんだ…
ブレードを構えておそるおそる近づいたらそこには人一人分の骨があるだけだったんだ…きっと陸に未練があって彷徨っていたんだろうね…
明るくなってから散策したらどうやら大昔に難破した船だったみたいでね、結構外の世界の色んな資料が収獲できたよ!!
あぁ、もちろんご遺体はちゃんと埋葬したよ
こうして生きたお客様に紅茶をもてなせて本当によかった、さぁ話をしようか!! - 11二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 15:33:45
そういえば、団長室で会議をする時にいつも席を一人分多く用意してるのは何故なんだろう…
- 12二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 15:37:32
- 13二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 15:38:06
黄色の信煙弾?見たことあるぜ
壁の外を眺めてると、あちこちでよく撃ち上がってるもんよ
壁外調査が行われてない日でもな
一体何の作戦が成功してんのかね - 14二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:03:00
薄気味悪い体験なら俺もあるぜ
エルディアのバケモンどもを船で楽園送りにする時なんだが、たまーに船の喫水線が帰りの方が下がってる時がある
せっかく楽園送りにしてやってんだから、未練たらしくしがみついてんじゃねーって話だよな?
- 15二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:04:50
お前の方が怖い定期
- 16二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:06:18
前スレ178が悲しい……
- 17二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:11:05
- 18二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:15:57
- 19二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:16:47
- 20二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:22:39
- 21二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:23:59
- 22二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:28:44
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- 23二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:29:38
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- 24二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:30:45
ハロウィンネタは鉄板よな
自分もハンジさんが会いに行ってるやつとかイザベルファーランが104期に紛れて会いに行ってたりとか沢山あるし泣ける - 25二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:33:00
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- 26二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:33:40
- 27スレ主22/04/03(日) 16:35:20
- 28二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:35:31
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- 29二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:38:01
ゲームやってる人ほど『ああ…アイツか』ってなる
- 30二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:38:54
🤝です。「あーそういうこと?」とかある程度理由が分かる怪異より、何もかもが理解出来ない怖さが好きなんですよねー。
- 31二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:43:26
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- 32二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:44:58
工業都市にある共同浴場には覗きに最適な穴があるんだ
当時エロガキだった俺はよく覗いてたんだがな…ある日穴が埋められたみたいで覗いても妙に既視感のある黒い染みがついた真っ赤な壁みたいなのがあるだけだった…
その日はしょげて帰ったんだけど既視感の正体が知りたくてよく壁の模様を思い出してみたんだ…
…あれは…真っ赤な人の目だ…
それから俺は怖くて覗きをやめたし、ブレードを作ってる今でも浴場には烏の行水で入ってる - 33二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:46:10
ある調査兵団員たちの会話
「···あの角の店の占い師のババア見なくなったな」
「知らねえのか?あのバアサンなら憲兵達に連れていかれたぞ」
「なんだ、あのババア与太話のしずぎで誰かお偉いさん怒らせたのか?」
「···違う、···あのバアサンは『本物』だった···」
「あぁ?いつも適当吹いて小銭巻き上げてただけじゃねえのか」
「···リーガンもグレイグもジェイドも皆、『占う必要の無くなる日』だけは一回も外してないんだ、あのバアサン」
「おいおい、冗談にしちゃ質が悪いぞ」
「···なあ」
「何だよ、気味悪い笑い方して」
「···バアサンが連れていかれる前日にな、俺とお前の『占う必要の無くなる日』も聞いたんだけど、······聞きたいか?」 - 34二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:46:48
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- 35二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:47:56
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- 36二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:49:51
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- 37二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:54:05
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- 38二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:55:16
間違って消しちゃった再掲
あれは嵐の夜だったよ。急なうえに想像以上の大荒れでな、上官に呼び出された俺は上官含め数人で壁の上の資材が飛ばされて落ちないように固定作業を行ってたんだ。
ふとあたりを見回すと少し離れたところ、壁の端に女性の兵士が立ってたんだ。緑のフードを目深にかぶってな。
あぶねえぞって声をかけたんだが反応が無い。風が強くて聞こえてないのかと思って近寄ろうとしたんだが、
「やめろ。行くな」
上官が俺を引き止めたんだ。
「でも…」
「頼む」
上官に頼み込まれたのなんてあれっきりだよ - 39二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:55:20
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- 40二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 16:56:49
巨頭ォかな
- 41スレ主22/04/03(日) 16:57:40
お詫びに禍を撒き散らす
読み始めると時間が消し飛ぶよ
https://note.com/hashtag/%E7%A6%8D%E8%A9%B1%E3%83%AA%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88?f=trend
- 42二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 17:17:34
なんか目から水が出てくるんだけど...
- 43二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 17:44:58
この間、酒場で知り合った男に地下街でも無いのに呆れるほど安い値で女の体を買えるって話を教えてもらってホイホイ着いていっちまったんだけどよぉ…
値段表見せてもらったら、腕とか脚とか体の部位とセットで値段が書いてあったんだ…
妙な趣向だなぁと思ったけど俺は脚フェチだったから脚をとりあえず頼んでみたんだ
そしたら白い服着た上玉のねぇちゃんが出てきてこりゃラッキーだと思ったんだけどな
ゴロンって何か重い物が落ちた音がしたんだ
そのねーちゃんの脚が切り落とされた音だった…
はい、ってその切り落とした脚を俺に渡してきてくるもんだから思わず逃げちまった…体を売るってそっちなのかよ…
何が怖いって切り落とした脚がまた生えてきてたんだよ… - 44二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 20:02:37
「道」に途方もない何かがいる
それに気付いたのは始祖ユミルに見せかけの鎖を作らせてしばらく経ってからだ
ひたすら砂を運び巨人を産み出していた始祖ユミルが、不意に手を止めて彼方を見やったんだ
俺も釣られてそちらを見て…絶句した
夜の様に真っ暗な世界の遥か彼方に、途方もなく巨大な何かの影が音もなく歩いていた
暗い上に音も振動も全くしないから気づかなかったんだ
あまりに距離感とサイズ感が狂っていたので自信はないが、超大型巨人ですらクルブシにも届かないだろう程のデカさだった
手足のバランスはおかしいがザックリと人間みたいな形をしたそれは、散歩でもするみたいにゆったりと歩いていた
そしてしばらく呆気に取られた後、思わず立ち上がってようやく気付いたよ
1匹じゃない
それと同じくらいのサイズの何かが暗闇の中を数えきれないくらい闊歩していた
しかもそいつらの群れの中央には、更に数倍はあるだろう馬鹿げたサイズのヒトガタまで見えたよ
そいつらは長い時間をかけて移動し続け、最後には更に暗い闇の中に消えていった
始祖ユミルを見ると、彼女は既に作業に戻っていた 恐らく初めて見た訳じゃないんだろうな
道はもちろん精神的な世界だが、それなら俺の肉体が現実にもある様に、アレの肉体も現実のどこかにあるんじゃないか?
仮にあれが精神だけの存在だとしても、全てのエルディア人の意識が集合した「光の木」より、遥かに巨大な精神を持つ何かって、一体何なんだろうな?
それからエレンが起きるまで、俺は二度とあれを見る事はなかった - 45二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 20:45:14
調査兵団がウォールマリア内の巨人の完全掃討を発表してから一年。
俺はついに生まれ育った故郷に帰ることができた。
懐かしの我が家。
あの地獄を体験してから、もう二度と帰ることはないだろうと思っていた場所に、こうして無事に帰ってくることができのだ。
何とも形容しがたい感情が、胸の奥に去来するのを実感する。
この村の連中はみんな巨人共に喰われちまったから、もう残ってるのは俺だけだ。
これからは俺が精一杯、この村を発展させていこうと思う。
しかし、落ち着いて辺りを見渡してみると、どうにもおかしいところだらけなことに気が付いた。
生活感が有り過ぎる。
家の暖炉はついさっきまで使用されていた痕跡があったし、井戸回りに打ち捨てられていた桶にも水滴が残っている。
と、ここまでならばまだ、壁外を拠点にするようになったならず者たちが根城にしていたという推測が、苦しいながらも付けられる。
しかし、違和感はこれだけに留まらなかった。
そこら中に着いた奇妙な足跡。
一見すると人間のもののようなそれは、よく見ると非常に不自然な着き方をしていた。
どう見ても、足が三本あるのだ。そうでなければ説明がつかないほど、その足跡は奇妙としか言いようがなかった。
背筋を冷たいものが流れ落ちる。
巨人の襲撃以来、今まで誰もいなかったはずの、打ち捨てられた村。俺の生まれ故郷。
この場所で一体、何が生活していたのだろう? - 46二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 20:49:58
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- 47二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 20:52:43
- 48二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 20:54:04
ごめん微修正して再投入させてくれ
実は、関門以外にも地下街から地上の光景を拝む事ができる場所がある
まぁ大抵は距離が離れてて上に行く事ができないんだが…ガキの頃、一ヶ所だけ登れそうな所を見つけたんだ
その時は舞い上がって喜んですぐに仲間に伝えに行ったんだ、仲間ももちろん飛び上がって喜んだんだが、その時に通りすがりのよれたコートを着て帽子を被った男にやめとけって止められたんだ
なんでだって聞いたらあれは抜け道じゃなくて"口"だなんて言うからクスリでもキメてるのかと思って無視したんだ…
俺達はその男の忠告を無視してその場所から出ることにしたんだが、仲間の1人が地上へ足を踏み入れたと思ったら消えちまったんだ…
少し間を開けて仲間の断末魔とナニカの咀嚼音が聞こえてきて俺達はあの男の忠告は正しかったんだとようやく分かったんだ…
今は女王様の計らいで地下街のガキ共は地上に出られるんだろ?いい時代になったよなぁ - 49二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 21:06:39
- 50続かない22/04/03(日) 22:05:16
あの日、国、人々の歴史、文化が書かれた大半の書籍や文献、遺跡等は先の厄災で全て灰となった為、早急に消えゆく文化の保存、存続、そしてあの日の記録が求められている。
これはその聞き取り調査の中で聞いた中で本に纏めなかった話の一つである
「私はあの時赤ん坊でしたから、本当に何も覚えていないんです、本当の両親が最期に何を私に告げたとか、逃げ惑う人々の泣き声を覚えているとか、そんな話は出来ません」
ただ…きっと大勢の人が私を助けてくれたのはわかります」
-当時0歳だった 氏の証言-
氏は奇跡的に海岸に流れ着いた所を現地に居た人々に発見され、救助されている
『あの子はあれに乗って流れ着いて来た』
『あの子を運んでくれたあれはある場所に丁重に葬ってある』
『あれを埋葬するのは大変だった』
『長時間海に浸かった為とても臭く、小島程の大きさまで広がり、積み重なっていたから』
『あの子は幾十もの彼らにしっかりと抱き抱えられていた。守られる様に』
『誰もこの事はあの子には教えていない。告げずに墓まで持って行く。お前も他言無用だ』
- 氏の育ての親の方の証言- - 51二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 22:15:01
巨人食
「意味1」
食用に捕らえた巨人を調理して人間が喰らう文化
主に富裕層の間で浸透している
巨人の肉片は切り落とされると空気に溶けるように消滅するが、肉の削ぎ方やその後の処置を工夫することで消滅までの時間を引き伸ばして調理・摂食することが可能
いくら食べても体内で消滅して絶対に太らない究極のダイエット食品として知られる
本来は味の問題で食用に適さない巨人の肉も、沢山の調味料を用いて腕の良い料理人が調理すれば珍味となる
その食材調達の難しさなどから非常に高価なのだが、富裕層の間では「人間を喰らう巨人を自分達が喰う」という背徳感から非常に人気が高い
「意味2」
飢餓の区域などに広まるエルディア人を用いた食人行為の俗語
エルディア人はマーレなど一部の国以外では人権が存在しないため、世界中の貧困区のほとんどで黙認されている - 52二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 22:19:45
二つの意味が満遍なく違う意味合いで怖いの凄い(語彙力皆無)
- 53二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 22:54:40
これはケニー、いや知り合いから聞いた話だ。
そいつはいわゆる悪党で、地下街…あぁ言ってなかったか…詳しいことは省くが、パラディ島にはそういう臭ぇとこがあったんだよ。奴はそこを根城に…まぁ好き勝手生きてやがったわけだ。
ある日そいつが地下街の裏通りを歩いていると自分が何者かにつけられてることに気がついた。
恨まれる心当たりなんざクソほどあった。地下街は無法だ。殺してもいいと思ったそうだが……結局、適当に走って撒くことにしたらしい。
だがいつまで経ってもソレはついてきた。どうやら相当なやり手らしい。身体能力も尾行のノウハウも自分と同等だった。
埒が明かねぇ。殺す。
そう思ったそいつは逃げるふりをして逃げ道のない壁に囲まれた一本道に誘い込んだ。
出てこいよ。金ならねぇが鉛玉ならサービスするぜ。
すると物陰に隠れてたソレは目の前に姿を現した。 - 54二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 22:55:15
最初は幻覚か、趣味の悪い冗談だと思ったらしい。なにせソレは自分と全く同じ見た目をしてたそうだからな。背丈も服装も汚ねぇ面も全く同じ。確かに笑えねぇ。
どうしたか?すぐに殺しちまったってよ。反射的に2,3発ぶち込んだらしい。だがソレは死に際に妙なことを呟いたそうだ。
……ったく、せっかく親切で代わってやろうと思ったのによ。お前、これからやってらんねぇぞ。
その後どうなったかは知らねえが、死体は目を離した一瞬に消えてしまったそうだ……おいガキ共、なんだその顔は?
い、いえ。確かに怖い話が聞きたいって言ったのは僕らですけど、まさか本当に話してくれるとは思わなくて
うん。ていうか結構喋るんだなって
コラ、ガビ!
……バカ言え…俺は元々、結構喋る
- 55二次元好きの匿名さん22/04/03(日) 22:57:37
そういやアニとはあれっきりだっけケニーおじさん
- 56二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 01:06:31
ガビやファルコにこういう話してくれる兵長はある
- 57二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 01:09:32
このスレで何個か話書いてみたけど、本編の方が怖い事に気がついて心が折れそう
- 58二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 01:17:45
書いた本人だけど今回の地ならし見たら肉どころか灰すら残らないし無理だわ
…落ちた人は腐る程いたし赤ん坊一人くらい行けるか…?でも蒸し焼きになっちゃうかもしれないし…
まあいいか!この話では助かった事にする!
- 59二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 01:23:37
おい、聞いたか? 例の話
ああ、エルディア復権派の残党が巨人の力を隠し持ってるって話だろ? 最初は毎晩「うおおおおおおお」ってうるさいと近隣住民から通報が入ったんだが‥ありゃどうも巨人の雄叫びに似てるらしい
たしか‥九つの巨人の中でも未だに所在がわからないのがひとつあるんだったか
何でもそいつは大陸に取り残された王家の末裔でとてつもないカリスマ性で一気にグループのリーダーに登りつめたらしい
そいつが地下で夜な夜なマーレの巨人と戦うためのトレーニングをしてるってわけか
おまけにその息子も優秀なやつである戦士に大層気に入られているほどだとか‥
おいおい 迂闊に手が出せねえじゃねえか
グループの中から裏切り者でも出てくれれば楽なんだがなぁ - 60二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 02:59:20
少し不思議な話をしようか。
俺は元々…ヒストリア女王陛下の子供の頃を知っている知り合いだったんだ。
いじめっ子達とは違ってあくまで遠巻きに見ていたんだ。
彼女が姿を消して女王様になって戻ってきてから夢を見るようになったんだ。
そのそばかすの女はこう言ってるんだ。
「お前か?」と。
次の日もその次の日も3週間以上ずっと続いたんだよ。だけどヒストリア女王陛下に相談しに言ったら大丈夫と言われたら「ごめんな。」と言ってある奴を探してるって言ったんだ。
そしてその名前を自分は言ったんだ。
今ヒストリア女王陛下から聞いて分かったんだけどユミルっていう人は…探していたんだろうな。女王陛下を虐めていた相手を。
そして…その相手は何でも噛み跡が体に大量に出現して…変死したってよ…。
─…ヒストリア女王陛下を虐めてなくて…良かったのか悪いのか…私には分からないけどね。 - 61二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 03:23:53
大往生だったんだな、兵長……
- 62二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 10:30:28
- 63二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 10:35:29
- 64二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 10:47:00
この女の子、ガビの娘かなって思ったけど下手したら孫かもしれんね
- 65二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 12:47:47
右下!?
- 66二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 13:17:35
あれってなんでしょうね...
- 67二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 17:57:29
保守
- 68二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 19:30:02
非常に良質なホラーをありがとう
- 69二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 21:01:46
死んじまった俺の同期の話だ
そいつはハンジ分隊長ほどじゃねーが巨人フリークの気があってな、暇さえあれば資料を読んだりスケッチを見たりって具合だった
そんな奴だが、ある時に妙な事を言い出したんだ
…巨人てこんな姿だったか?…
ってな
最初はスケッチのデキにケチでも付けてんのかと思ったが違うらしい
話を聞くと、ほんの数日前はなんというか…巨人の姿がもっと違った様な気がするんだと
巨人の外見は個体差がかなりあるがそういう意味でもなく、良く思い出せないがとにかく「全く違う」んだとか
俺はアイツがとうとう巨人に頭をやられちまったのかと思ったよ
その日は酒を飲ませて眠らせたが、翌日からアイツはずっとその事ばかり考えているみたいだった
結局、アイツは何日か後の任務で無垢の大群に集られて喰われちまったよ
だがよ、以前のクーデター後に配られた新聞の「昔の王は始祖ユミルの力で俺達の記憶を消した」って話を読んで思ったんだ
もしかしたらアイツの言ってた事は正しかったんじゃないかってよ
昔の巨人はきっと、どっかの誰かにとって何かの都合が悪かったんじゃねーかな
それが何処の誰かは知らねーし、どうやったのかは分からねーが、そいつは巨人の形を変えて、俺達の記憶やら残した資料やらも全部書き換えて、「巨人の形」を変えちまったんじゃねーかって
もちろんそんな事はありえねぇよ
記憶ならともかく物理的な巨人の形やら記録やらまで改竄できたら、それはもう神様みたいなもんだしな
けどよ、始祖ユミルの記憶操作の件だって、ちょっと前までの俺達にとっちゃ「あり得ない事」だったんだぜ?
…それ以来思うんだよ、なぁ…
俺達ってこんな顔だったっけ? - 70二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 21:03:45
前スレ196のアイツら…さぞかしホラー作家みたいな悪趣味な連中なんやろうなあ。
- 71二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 21:16:40
- 72二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 21:22:31
セントラルの一等地に物件を見に行ったことがある。これはそん時の話だ。
あ?笑うなよコニー。別にいいじゃねえか。興味があったんだよ。金持ちの家に。
飲み屋で知り合ったある資産家のジジイからの紹介でな。持ってる家と土地のいくつかを売却したいとかで、良かったら見ていかないか?って言われたのがことの発端さ。
買ったのかって?いいや、買わなかった。だが内見はした。
手紙に書いてあった候補の家の前に行ったら女が一人立っててな、ミカサみたいな珍しい黒髪だった。俺の内見に立ち会うようジジイに指示されたらしい。
家は少し小さかったがまぁ綺麗ないい家だったよ。ありゃ俺好みだった。
家に入った瞬間、変な話だが、なんというか、すごい…懐かしさ、いや安心感か?そういう感覚がしたんだ。まるで長年ここに住んでいたような、初めて入った家なのに自分の帰る場所のように感じたんだ。
そこからの俺は自分で言うのもアレだが少しおかしかった。 - 73二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 21:22:57
まだ購入するかも決めてないのに俺はなんの断りもなくキッチンの棚を開け、なぜかあった酒とグラスを取り出し、黙ってソファの真ん中に腰掛けた。図々しくもそれが自分の定位置と言わんばかりにな。我ながらなんでそんなことをしたのか…
すると立会いの女が黙って酒を俺に注いだんだ。俺はそれを当然のように受け取った。まるで亭主関白の夫と晩酌に付き合う妻だ。内見のサービスにしちゃどう考えても行き過ぎ。だが俺は何も変に思わなかった。
グラスに口をつける瞬間、俺は部屋の隅にガキがいるのに気がついた。
なんでこんなところにガキがいる?
ここで初めて俺は状況に違和感を覚えたんだ。あのガキは誰だ?いや、そもそもなんで内見に来ただけの家でくつろいで女に酒を注がせてる?
なにかおかしい。
- 74二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 21:23:33
どうかされましたか?
……すみません。今日は帰ります。××さん(資産家の名前)には申し訳ないですが内見はまた後日、
──よろしいのですか?
ええ、残念ですが今はなんだか体調が、
──あんなに望んでたじゃありませんか。
?…何を言って、
貴方はここにいればいいんです。貴方自身がそう望んでいる。
そう言いながら俺の顔を覗き込む女の顔はなんだか作り物みてえでよ。怖くなった俺は叫びながら女を突き飛ばして家から飛び出した。
俺は明日も明後日もアルミンの手伝いで忙しいんだよおおおお!!!!
家を出る瞬間後ろでガキがつぶやいた言葉が聞こえた。
もう少しだったのにってな。
後日その家のあった場所に行ってみたんだが、その場所には何もなかったよ。ただの空き地だった。ジジイにも連絡したが本人が言うには内見はもっと後にするつもりで、そんな手紙は送ってないだとよ。ふざけやがってったく。
(…セントラルの一等地で昼間から上等な酒をかっ喰らうのはまだ先だな)
- 75二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 21:36:40
- 76二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 21:42:34
本文を修正して再投稿。
少し不思議な話をしようか。
俺は元々…ヒストリア女王陛下の子供の頃を知っている知り合いだったんだ。
いじめっ子達とは違ってあくまで遠巻きに見ていたんだ。
彼女が姿を消して女王様になって戻ってきてから夢を見るようになったんだ。
そのそばかすの女はこう言ってるんだ。
「お前か?」と。
次の日もその次の日も悪夢に3週間以上ずっと続いたんだよ。だけどヒストリア女王陛下に相談しに言ったら大丈夫と言われたら「ごめんな。」と言ってある奴を探してるって言ったんだ。
そしてその名前を自分は言ったんだ。
今ヒストリア女王陛下から聞いて分かったんだけどユミルっていう人は…探していたんだろうな。女王陛下を虐めていた相手を。
そして…その相手は何でも人に動脈を噛みきられた跡が体中に大量に出現して…変死したってよ…。
─…ヒストリア女王陛下を虐めてなくて…良かったのか悪いのか…私には分からないけどね。
え?私に変わってる?ああ…そりゃ…そうだろ?
ちっ。バレたか。もう少しだったのに。 - 77二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 22:26:39
- 78二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 23:03:15
多分だけど二次元と三次元の壁
- 79二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 23:04:49
- 80二次元好きの匿名さん22/04/04(月) 23:21:14
- 81死因:ワイヤーによる首吊り22/04/05(火) 00:19:49
ウォールマリアにある巨大樹の森には触ってはいけない木があるらしい…なんでも、触ると首を括りたくなるんだとか…なんて噂、知ってるか?
この間の壁外調査の時の奇行種覚えてるだろ?
そうそう、あの自分の腸で首を括ってたやつ
奴らうなじを削がれないと死なないから手足をずっとバタバタさせて余計に気味が悪かったよ…まぁ固定されてるようなもんだから倒しやすかったけどな
多分あれが噂の木なんだろうな…巨人にも有効なんて本当に不気味だよな…
そういえばお前、その木にアンカー刺してたけど大丈夫だったか? - 82二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 07:45:48
- 83二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 10:59:12
保守
- 84二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 15:15:11
色んな想像が出来てほかの話とはまた違った怖さがある
- 85二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 16:58:24
亡霊? ……ああ、一回だけ見たことがある……いや、見たことはねえな。まあ聞いてくれ。
その日俺は壁外調査の真っ最中で、夜中の見張りを担当してたんだ。
気は抜けなかったけど緊張はしてなかった。巨人どもは夜動かないことは知ってたからな。
それで真夜中に後ろから足音が聞こえて来たんだが最初は「誰か寝れないやつでも来たんだろう」と思って無視してたんだ。
でもすぐにおかしいことに気付いた。足音が途切れないんだ。
ザッザッザッ、ってずっと足音がし続けるんだよ。おかしいだろ?何人なんてもんじゃない。何十人、下手すりゃ百人以上いるんじゃねえかってぐらいの足音がする。
でも声は聞こえねえ。足音はするけど息づかいの一つも聞こえてこねえ。ただ足音だけがずっとし続けるんだ。
……振り向けるわけねえだろ。怖くてそんな事到底出来なかった。いや、確信があった。
「振り向いたら連れて行かれるぞ」って分かっちまったんだ。
ずっと続く足音が怖くて泣けてきちまって、漏らしそうになったよ。でもその時足音が初めて前から聞こえたんだ。 - 86二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 16:58:48
遂に俺の前まで来やがった、と思ったけど違ったんだ。それはエルヴィン団長だった。団長は俺の後ろ側を真っ直ぐ見て、ブレードを抜いてこう言ったんだ。
「諸君らが来るべきはここではない!総員、停止!」
驚いたよ。団長がそう言ったら足音が一斉に「ザッ」って音を立てて止まったんだ。まるで俺達が整列する時みたいに。
「転身!」
その言葉で足音が全部グルって逆側を向いたのが分かった。
「散開し、進め!」
……その言葉の時は足音はしなかった。でも気配って言えばいいのかな。とにかく俺の後ろにいた「何か」はいなくなったのが分かった。
団長にお礼を言おうとしたけど、情けなくて腰が抜けて立てなかった。団長も俺を見て「引き続き警戒を続けてくれ」と言っただけでそれ以上何も言わなかったよ。
ああ。団長はちゃんと見たんだろうな。俺の後ろにいた連中を。
それ以来一度も足音は聞いてないし、聞いたやつの話も聞かない。
- 87二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 17:07:32
本編見てるとこいつら散開せずに団長の後ろに着いてそうなんだよなぁ…
- 88二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 17:26:14
ダハハハッ!!
「なあエレン、この記憶はなんだ?」
その記憶は妙だった。俺たちはさっきまで父親の記憶をたどっていたはずだったがいきなり場面が変わっていたのだ。そこにいたのはすましていれば威厳が漂っていたであろうメガネの老人と全裸で上下逆様に妙な椅子に座らされた中年の男だけだった。当然グリシャはいない。弟の方に目をやるとそっちも目を丸くして驚いていた。
また同じ脅し文句を垂れたな!
「…あれはダリス・ザックレー総統、全兵団のトップだ…何をやってるんだ…?」
どうやらエレンにとっても予想外の事態のようだ。俺はその光景から気味が悪くなって次に行くよう急かしたんだ。
「とにかく次に行こうエレン、こんな悪趣味な所には長くいたくない。…?」
美しい…これ以上の芸術はこの世に存在しないでしょう…
その時気が付いたんだ。俺と弟の手首が鎖で繋がれてることに、その鎖はこの記憶にがっちり固定されてることに、隣のエレンが顔を青くして恐怖とも絶望ともとれる表情でその光景を見ていることに、記憶の老人がいつの間にかこっちを見て笑っていることに
君たちもそう思うだろう? - 89二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 21:28:37
- 90二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 21:32:12
ウォールマリア奪還編とか使えないかな?文才ないから書けないけど
- 91二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 21:34:41
こ、これは怖い
- 92二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 22:23:08
ちょっと嫌な話を聞いちまった
前のウォールマリア掃討作戦時の事なんだが、討伐した巨人の中に「なんでも呑み込む奇行種」がいたらしい
んでそいつの討伐後の残留物…まぁ要は喰った残骸の中に、まだ生きてる人間がいたんだと
結局すぐ死んじまったんだが、身元をしらべたらなんとそいつ6年前のシガンシナ区の襲撃時に行方不明になってた住人にそっくりだったんだよ
しかも纏わりついてた衣服は失踪当時のものに良く似ていたらしい
つまりそいつは6年間、巨人の腹の中で生きてた可能性があるんだとよ
ありえないと思うだろ?巨人は消化吸収能力はないが胃液は持っているし、何より食い物がない
だがその巨人は「なんでも呑み込む奇行種」だったんだぜ?人間が食える物を不定期に呑み込んでいてもおかしくない
しかも兵団の研究者が言うには喰われた後に胃じゃなく別の器官、例えば肺なんかに入り込めば、溶けずに長期間潜むことは不可能じゃないかもしれない、だとよ
まぁもちろんこれはただの憶測だ
やっぱり考え辛い話だし、案外ただの他人の空似かもしれないしな
だが、やっぱり想像しちまうよな?
あんな化け物の腹の中で6年間も生き永らえるハメになったらってよ - 93二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 22:27:15
- 94二次元好きの匿名さん22/04/05(火) 23:52:59
6年間もの間、なんでも飲み込む巨人の中で生き延びる為に人を食ってた可能性もあるのだろうか…何にしてもゾッとする話である
- 95二次元好きの匿名さん22/04/06(水) 01:36:40
ヒェッ
- 96二次元好きの匿名さん22/04/06(水) 08:06:39
立体機動装置の噴射音だが
あれ結構うるさいよな?でも本当はもっと音を小さく出来るらしいぜ?
なんでも噂じゃあ「ガスの噴射音をよく聞くと、人間の叫び声が混じっている」って怪談があるらしいんだ
だからうるさくして人間の叫び声とやらを掻き消しているらしい
んでだ、あれは氷爆石を気化させて作ったガスを燃料にしてんだが、その氷爆石は巨人由来の成分だって噂がある そんで巨人の元は俺達エルディア人だ
…死体を弔うのは死者の安らぎを願っているからだ
もしもあの石が俺達の遠い同胞の成れの果てだったとしたら
まぁ、叫びたくなるのも分かるくらい、安らぎからは程遠い供養のされ方かもしれねぇな - 97二次元好きの匿名さん22/04/06(水) 13:12:58
本当に言われてそうで怖いな…
- 98二次元好きの匿名さん22/04/06(水) 18:51:15
- 99二次元好きの匿名さん22/04/06(水) 19:23:00
俺がこの前の牢番の時に、前王時代に中央憲兵で裏の仕事をこなしていた男から聞いた話だ
中央憲兵どもは技術の発展を止めるために色んな奴らを始末してきたが、その中で気球で空を飛ぼうとしたウォールマリアに住む夫婦がいた
当然取り締まり対象ってんで処分しに行ったんだが時すでに遅く、夫婦は空の旅の真っ最中だった
みるみる高度を上げていく夫婦を見ながら、こうなったら仕方ないからガスが切れて降りてくるのを待とう、って事になったらしい
ところがだ、30分後にガス切れで降りて来たのは無人の気球だけ
どこにも人間は乗ってなかったんだ
困り果てた中央憲兵達は、とりあえず気球を破壊してから夫婦の家に行き、資料を片っ端から焼却して、風下を中心に夫婦の捜索を始めた
だが結局、見つかったのは2日後だった
離着陸地点から250km離れたウォールローゼにある街中に、夫婦の死体が降って来たらしい 信じられるか?馬を潰して走っても5日はかかる距離だ
死体は余程の高さから落ちたのか損傷が激しかったが、医者でもない素人目で見ても分かるくらいはっきりとした歯形が無数についていたらしい
結局、再び困り果てた中央憲兵達は夫婦の死体の記録を改竄して損壊具合を誤魔化した
今回の件は「いつも通りに裏の仕事をした」って事にしたらしい
俺はこの話を聞いて記録を調べたが、確かに改竄の痕跡があったんだ 少なくとも全部がフカシって訳じゃないみてーだ
技術が発達して今までとは違う脅威に遭遇するって事は往々にしてある
中央憲兵どもがやってきた事を擁護するつもりは微塵もないが、もしかしたら奴らの行動のおかげで防がれた脅威みたいなものも、少しはあるんじゃないかと思ったんだよ - 100二次元好きの匿名さん22/04/06(水) 20:33:22
この後、この人もその一群に加わったんだろうな
- 101二次元好きの匿名さん22/04/06(水) 21:00:38
- 102二次元好きの匿名さん22/04/06(水) 22:24:00
前スレから追いかけてきたけど、ほんとに進撃ってホラーと相性いいな。作中で解明されてない謎もあるし
- 103二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 00:19:32
深夜に見るスレじゃなかった…
- 104二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 01:52:46
- 105二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 12:08:56
保守
- 106二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 12:16:31
- 107二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 19:08:09
王の独善も地ならしも阻止する為に人生の全てを捧げてきた…その巨人の名は───美の巨人
- 108二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 19:43:19
認知症で記憶操作前まで脳が逆行して洗脳が溶けた…?
- 109二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 20:54:41
「トロスト区で民間人を追い回してた脚の遅い5m級を殺した時の事だが蒸発中の巨人がかなりの小声だけど確かにはっきりと「よかった」って言ったのを聞いたんだよ」
「そんなこと報告しても頭がおかしくなったと思われるのが関の山だと思ってその時は誰にも言わなかったんだが……あれから数ヶ月位で巨人の正体が人間だったって話が出ただろ?それを聞いてからあの時の巨人にはもしかして意識が有ったんじゃないかと思うと……私は……」 - 110二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 21:12:45
凱旋回廊の怖い話って聞いたこと有るか?
……無いか~、お前はストヘス区の出身だったもんな
俺が居た地域じゃ無駄に兵士だけ減らしに行ってきた帰りの調査兵団が帰って来てトボトボ歩いてく大通りをそう呼んでたんだ、そんでそこにまつわる怖い話で「前やその前の壁外調査で死んだ兵士が真夜中に2、3人ずつ帰ってくる~怖いよ~怖かったら早く寝ましょうね」って話が有ったんだよ、な?よくある話だろ?
……ところでウォールマリア奪還作戦って有ったろ、国民の二割を投入したって言う
あんなのが有ったんだから毎晩帰ってくるとはいえそりゃ2人や3人で済むハズ無いよなと思ったよ - 111二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 21:34:15
俺が初めての壁外調査で漏らしたのは巨人が怖かったわけじゃねぇ、うなじを削がれたヤツを食うナニカと目が合ったからだ
ソイツは何故か俺と同じ顔をしていた - 112二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 23:36:48
このレスは削除されています
- 113二次元好きの匿名さん22/04/07(木) 23:37:44
微修正再投
これは友人と二人で飲み屋で飲んでた時の話だ。
その飲み屋はまぁ人気が無くてな。その日は俺と友人の他には汚ねえ格好の老人とマスターの四人しかいなかった。
俺は入り口近くのテーブルに座って友人と2人で巨人について話をしていたんだ。
「他の連中がどう思ってるかは知らねえけどよ、俺は巨人の力が無くなって本当に良かったと思ってる。」
「確かに俺たちは壁の巨人という強大な軍事力を失ったかも知れない。だがもう人が食われるような光景は二度とゴメンだ。そうだろ?」
「まだいるぞ」
それはさっきまで一人で飲んでた老人の客だった。老人は一言そういうと扉を開けて飲み屋から出て行ったんだ。
後日その老人についてマスターに聞いたら、妙なことに「そんな客は覚えていない。あの日の客はお前たち2人だけだった」と言われた。
あの老人はなんだったんだろうな - 114二次元好きの匿名さん22/04/08(金) 10:24:18
保守
- 115二次元好きの匿名さん22/04/08(金) 10:58:12
- 116二次元好きの匿名さん22/04/08(金) 18:47:47
別のベクトルの怖さやめろ
- 117二次元好きの匿名さん22/04/08(金) 20:03:47
なんかユミルの事とか考えるとちょっとありそう
- 118二次元好きの匿名さん22/04/08(金) 20:24:02
義勇兵時代に聞いた噂話だ
マーレの技術部ってのは四六時中いかに巨人を人殺しに使えるかを考えている悪趣味な部署だ
奴らの悲願は「どうにかして知性巨人の数を増やせないか」だった
継承に支障がない範囲で色々やったらしい
その内の1つに、「継承者の巨人化時に降りてくる「雷」を普通のエルディア人に浴びせる」ってのがあってな
あの雷の中にエルディア人を巨人化させる何かがあるかも知れない、って考えたんだろうな 継承者の上に台を置いてエルディア人を配置し、その状態で巨人化させるんだ
アホみたいな絵面だがやる事はエグい
たが最低限の人権を提示すれば、志願者はいくらでもやって来た
結果は…まぁ失敗だ
具体的に何があったのかは分からんが、当時の継承者は発狂、雷を浴びたエルディア人は即死、施設にいた研究者や他の被験体は距離や位置に関係なく全て心停止、そして施設の機器は残らず使い物にならなくなる大惨事だったらしい
研究所は閉鎖され、実験は永久凍結だ
本当に馬鹿な奴らだよ
だがそれ以来らしいぞ
マーレ本国で巨人化した連中の中で、制御不能の奇行種の割合が激増したのは - 119二次元好きの匿名さん22/04/08(金) 20:29:59
何かがバグった感があるな
- 120二次元好きの匿名さん22/04/09(土) 00:37:35
あのマーレの戦士長の獣の巨人…さるとか言ったっけ?そんな名前だったんだな…
いや、実はガキの頃に壁内の森でも見た事あったんだよ俺 一度見たっきり二度と見なかったから、もう絶滅しちまったのかもしれねーが
滅茶苦茶怖かったのに家族やダチに話しても夢だろとか言われて笑われちまったんだ
まんまあんなような姿だった 全身毛むくじゃらの人型でよ、人間の半分くらいくらいの背丈で短い尻尾があったんだよ
人間みたいに流暢に喋ってたから気味が悪かったが、なんだ…単なる動物だったんだな…
びびるこたぁなかったぜまったく… - 121怪談…?22/04/09(土) 00:50:07
なあジャン、街で噂の占い師、どうだった?
…よくわからん、か…まあ、そうだね…
え?俺がなんて言われたかって?
「強盗に気をつけろ」だってさ…なんだか漠然としてるよな…そっちは?
え?恋占いを頼んだのに
「人の大事なモノを預かったまま亡くなる」って言われただけか…
やっぱりぼったくられた気がして来たな…
悔しいし、もう一人位犠牲になって欲しいけど…
どうだった、ライナー!?なんて言われた!
「マルコ…俺が保証する、ありゃ絶対インチキだ」
「あなたは従姉妹の孫に囲まれて安らかに眠る事でしょう、あと今抱いている片思いは決して叶いません」 - 122二次元好きの匿名さん22/04/09(土) 05:25:11
訓練兵時代に雪中行軍ってのをやってただろ?あの毎年1人は死ぬっていう
あれって毎年必ずローテで違う雪山を使っていたんだ
対外的には「どうせ違う環境で訓練するんだから「慣れ」は出来るだけ無くそう」って理由なんだが、実際は違う
毎年倍々式に死人が増えるんだよ、同じ山で訓練するとな
滑落、凍傷、遭難、雪崩、理由は色々だが、最初は1人が死んで、それが2人に、2人が4人、4人が8人、8人が16人って具合に必ずキッチリ昨年の2倍の人間が死ぬんだ いくら訓練に死人が日常茶飯事だと言ってもこれは異常だ
兵団は以外と信心深い所があってな、ちょっと前までは呪いだなんだと言われて、山をローテする形に落ち着いてたんだ
…そう、ちょっと前までは、だ
実は何年か前の104期生の代だったか? 誰も死ななかったんだよ
それ以来死の連鎖がパッタリとなくなったらしいんだ
今は滅多に死人は出ない 実に平和なもんだ
「本当は死ぬはずだった奴が「大きな力」で生き残る事で連鎖が断ち切られた」、なんて話もある
だとしたら、死ぬはずだった人間を救ってくれた「大きな力」とやらには感謝だな - 123二次元好きの匿名さん22/04/09(土) 06:40:10
ダズの件か
- 124二次元好きの匿名さん22/04/09(土) 10:31:05
何代か前の獣の巨人が鯨に当たったことがあったんだ
元々巨人は呼吸をしないが、そいつの場合は浮き袋やヒレなんかも備えていてな、実際の鯨よりも頑強で遥かに深い海底にも自在に潜れたし、速度も出鱈目に早かったから当然海での活動に特化していたんだ
まぁ継承者は呼吸が必要だから体内の酸素分しか潜れなかったが、それでもマーレはずいぶん重宝していた
そんな鯨の巨人だが、ある遠洋の深層海域での作戦行動中に命令を無視して急浮上した 随伴艦に帰還したそいつは「何かに襲われた」と半狂乱で主張したんだ
誰も疑わなかったよ
何せ巨人の体に歯形がクッキリと残ってたからな 写真も山ほど撮られてな、俺も実際に見たよ
とはいえ、結局の所何に襲われたのかは分からなかった
何せ歯型は全長30m近い鯨の巨人の体を一口で半分にしてたんだからな
そいつは海にすっかり怯えちまってな、「また潜るよりはマシ」って言って後任にすぐに喰われるのを望んだんだ
死ぬまで水に近付こうとしなかったってよ - 125二次元好きの匿名さん22/04/09(土) 16:15:59
うわぁ...ありそう...
- 126二次元好きの匿名さん22/04/09(土) 20:11:15
ん?機嫌が良さそうって?
ああ、実は昨日サシャに…まぁ…家に誘ってもらってな…
あーいや、「いつも美味しい料理を作ってくれるお礼ですっ!」って事で手料理を食べさせてくれただけだ!
彼女も良く食べるから料理も結構できるみたいだった
幸せな1日だったよ…
ん?いや、昨日だぞ?
一昨日とかじゃなくて昨日だ、間違いない
ん?いや、ご家族の姿はなかったよ
何かの予定でもあったんじゃないか?
ん?いや、兵舎じゃなくて、外れの森の中にある…小さめの…あー…古めの家だったが…あれが実家じゃないのか?
ん?いや、作ってくれたのは間違いなくサシャだったぞ?なんなら俺も手伝ったしな
は?サシャはろくに料理ができない…?
ん?…そういえば…何の料理を作ったんだっけ?とにかく味が素晴らしくて…でも見た目がかなりゲテモノチックで…
ん?…あれ…?
俺と昨日いたのは…
アレは…誰だ…? - 127二次元好きの匿名さん22/04/09(土) 20:14:39
始祖ユミルから別れた九つの巨人にはそれぞれ特殊な能力があるんだってな。鎧の巨人なら強固な装甲、超大型巨人なら莫大な熱って具合に。
それで、女型の巨人の「叫び」ってあるだろ?ああそれだよ、無垢の巨人を呼び寄せるってやつだ。
マーレ義勇兵の奴らに聞いたんだがな、あれは始祖の巨人が持つ座標の力を一部利用してるという説が有力らしいんだ。
でも変だと思わないか?数年前にエレン・イェーガーが座標の力を使った時は、自由に巨人を操ったって聞いたぞ。
なんで女型は呼び寄せることしか出来ないんだろうな?どうせ操るなら、遠ざける方が巨人に群がられなくて有利だろうに。
これも彼らの受け売りなんだがな、マーレのお偉方も不思議に思って、数代前の女型で無垢の巨人を使った実験をしたって噂があるそうだ。
えっ、結果はどうなったかって?それは彼らも知らないみたいだ。
そもそも、どんな実験で何を確かめたかったのかも不明って話だよ。 - 128二次元好きの匿名さん22/04/09(土) 22:47:43
このレスは削除されています
- 129二次元好きの匿名さん22/04/09(土) 22:48:53
兵団の発表によると、巨人の正体が人間だと分かった年、入団希望者が一時的だが激減した
結局は更なる脅威である諸外国の存在によって危機感を刺激され、すぐに元に戻ったが
だが同時に兵団はその時期のとある凶悪犯罪発生率の大幅な改善、つまりは「人を殺してみたい」という理由で犯行に及ぶ類の犯罪者の数が激減した理由については頑に口を閉ざし、結局何の声明も発表される事はなかった - 130二次元好きの匿名さん22/04/10(日) 03:56:28
- 131二次元好きの匿名さん22/04/10(日) 07:19:42
ゾッとするけど悲しいね…そこはいじれないよなぁ…
- 132二次元好きの匿名さん22/04/10(日) 18:40:55
保守
- 133二次元好きの匿名さん22/04/10(日) 19:34:15
あの頃は、相次ぐ化石の発見により、俄かにも世界で古代生物ブームが起きていたんだ。子供のおもちゃとして恐竜のぬいぐるみが売られ始め、浪漫と一攫千金を狙う山師どものツルハシは、そろそろブームが終わろうとしていた金塊から化石の採掘道具に早変わりさ。
そうそう、あのマーレでも恐竜、特に翼竜型の巨人が出ないかって躍起になってるって噂もあったね、眉唾だが。
…ああ、私もその山師の一人だった。
まあそこまで本気で探してた訳じゃない。
金をはたいて、新聞に記事まで載せさせたものだが、主な目的はその…売名だよ。若気の至りさ。
…そう、雇っていたどれ…雑用達が急に騒ぎ出したんだよ、探検中、鍾乳洞の中で。
なんとか落ち着かせて、一旦テントを張ってその日
は終わったんだが…翌日、めぼしいものも見つからず、帰ろうと地上に出た瞬間、見たんだ。
山々を踏み潰しながら進んで来るあれを。 - 134二次元好きの匿名さん22/04/10(日) 19:38:00
そりゃ生きた心地はしなかったよ、エル…彼らはお前のせいで死ぬんだと詰め寄って来るし、その間にも巨人は近づいて来る。…木々に炎が燃え移るよりも速く、火元を踏み潰しながら歩いてきたんだろう、山火事すら起きていなかった。
そう、やぶれかぶれで調査していた洞窟に戻ってひたすら待った…通り過ぎるのを。
正直、何故生き残れたのかは分からない。あんな化け物が頭上を通ったと言うのに、洞窟は潰れなかった。本当に奇跡だった。
まあ、途中で洞窟の池に落ちて溺れたり、辺り一帯が更地になってたり、ここに来る為に使った船も何もかも踏まれてしまってたり、それからが大変…あの本を読んでくれてた?ありがとう、そうなんだよ帰りの顛末を有る事無い事混ぜて本に書いたらバカ売れしてね…まあ、結果オーライだったよ!ガハハ!
-自称考古学者の〇〇氏へのインタビュー-
…本当は何か見つけていた、と。そう言いたいのかい?君は。
…最近、当時の情報が一部開示されたそうだな。あの天と地の戦いの最後、未知の生物が目撃されたと。
……巨人を見た時にその辺に放り出して洞窟に逃げたよ。多分踏み潰された。跡形も残っていなかったよ。
写真は持っているか?場所を教えて欲しい…?やめておけ。
こんなもの、人間の手に余るものなんだ。 - 135二次元好きの匿名さん22/04/10(日) 20:31:49
知っての通りウチの商会じゃあ、女王様の孤児院とも取引がある。んで、以前その孤児院のうち一つに行ってきた時の事なんだが。
商談を終えて帰ろうとしてる時にな、子供らが妙な事してるのに気付いたんだよ。妙な遊びが流行ってやがると思いながら話を聞いたら、これはオバケを見るまじないなんだとよ。
夕暮れ時に勝手口のドアを開けて、床に小さい鏡を置く。鏡とドアの間に立って、股の間から覗き込むようにして逆さに鏡を見る。そのまま目を閉じて頭の中で十数えたら、ゆっくり目を開ける。
なんでも、こうすりゃ鏡にオバケが映る事がある…… とかでよ。
他にも、ケガをしたり鼻血を出したりした日にはしちゃいけねえとか、オバケに名前を付けちゃいけねえとか、屋内のドアでやっちゃいけねえとか、細かい決まり事が色々あるらしい。まあ、他愛もない怪談話だな。普通なら俺も気に留めやしなかっただろうよ。だが、ただの遊びにしちゃあ「見た」って言うガキの反応は真に迫ってたし、それに…… 俺はその話の、ある部分が妙に気になっちまって。
ギラギラ光る一つ目に、バサバサの髪。大きな鼻と、背中の翼。
そのオバケとやらの特徴を聞いて、なんていうかよ…… 俺の知ってるある人に似てるなって、そう思ったんだ。
ああ、いや、別に翼が生えた人間って訳じゃねえぞ? 紋章だ。そこまで言ったら察してくれ。
まあとにかくその人は、俺が色々ヤバかった時に助けてくれて、腰抜けだった俺を奮い立たせてくれて…… 今俺の命があるのもその人のお陰、みてぇな…… まあ、謂わば恩人ってやつだな。そういう人なんだが、俺はその恩人とあんまり良くねえ別れ方しちまって…… それっきりになっちまってたんだ。後から知った時にはもう全部終わってて、その人は遠い所で亡くなったって話でよ。俺としては、それがずっと胸ン中につっかえてたんだ。
そんで、その、馬鹿にされるかもしんねぇけど…… 俺は、例の話を聞いて、その人が…… 恩人が戻って来たんじゃねえか、って…… ほんのちょっとだけ、そう、思っちまったんだ。
その人も革命に一枚噛んでた側で、女王陛下とも面識があったからな。たまに孤児院に来たりもしてたんだよ。ガキどもからも慕われてたみてぇだし、有り得ねえ話じゃないかもな、って…… - 136二次元好きの匿名さん22/04/10(日) 20:33:53
そんで、翌日の夕暮れ時、ほんの戯れに試してみる事にしたんだ。手順通りに勝手口のドアを開けて、鏡を置いて、逆さに覗き込んで、目を閉じて十数える。するとよ、頭ン中で数を数えてるうちに、開いた勝手口の方から足音が聞こえてきたんだ。そいつは少しずつ、確実にこっちへ近づいて来ていた。思わず鳥肌が立ったね。
……もしも本当にあの人にもう一度会えるなら、話してぇ事が山ほどあった。言いてぇ事も、謝りてぇ事も…… 逆に、説明してほしかった事も……
そんな事で頭が一杯になってたからよ、俺は、その足音が聞こえた時、思わずポロッと呟いちまったんだ。「―――さん?」って。
すると足音は、まるで俺の声が聞こえたみてぇに、俺のすぐ近くでピタリと止まったんだ。
俺は、震える息で深呼吸をして、目を開いた。すると…… 視界に入った鏡には、【ソレ】がハッキリ映っていた。
ギラギラ光る一つ目に、バサバサの髪。大きな鼻と、背中の翼。
- 137二次元好きの匿名さん22/04/10(日) 20:35:06
……ああ、ガキ共の言った通りだったよ。異様な大きさの頭にはギョロギョロのでけぇ目ン玉が一つだけくっ付いてて、馬毛のブラシみてぇなバサバサの毛がまばらに生えてやがって。ぐんにゃり曲がった鼻の先端は生々しい肉色にてらてら光っててよ。背中には大きなボロボロの翼…… 翼なのか? まあとにかくそういうのがぶら下がってて。
それでどうしたかって? 決まってんだろ、バカみてぇに叫びながら、俺は即座にドアを閉めた。我ながらよく腰が抜けなかったもんだ。あん時の俺はリヴァイ兵長よりも素速かったんじゃねえかな。
……だって、「あんなもの」があの人である筈がねぇだろ。アレはきっと、まったく無関係の別な何かだ。
鏡越しにしか見えなかったはずのそいつは、俺が戸を閉めてもしばらく居座ってしつこくドアを叩き続けた。奴は自分じゃドアを開けられないらしいのがせめてもの幸いだな。やがて諦めてどこかへ行ったのか、ドアの外は静かになったが…… 奴め、本当に諦めたわけじゃなかったらしい。
……ともかく、それ以来俺が「―――さん」って呼んじまった、名付けちまった【ソレ】は、度々俺の所へやって来るようになったってワケよ。今じゃもう場所も時間もお構いなしだ。
……だから、な。そのドアは開けるなよ。何があってもだ。いつまでって…… そりゃ、この音が止まるまで、としか言いようがねぇな。
- 138二次元好きの匿名さん22/04/10(日) 20:40:35
良質なホラーだ
ありがとう - 139二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 06:15:34
保守
- 140二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 11:08:25
- 141二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 11:10:56
- 142二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 18:28:25
このスレ完走して欲しいなぁ
- 143二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 18:41:25
めちゃくちゃ面白いんだけどその分レスあたりの消費カロリー高いよな
- 144二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 19:37:47
島に帰って一段落した頃、調査兵団のみんなに挨拶をしてきたんだ
自由を手にするために戦ってきたみんなの名前が刻まれた慰霊碑に花を供えたり酒をかけたり掃除をしたり、思い思いに僕らは過去やかつての友人達と向き合っていた
それなりに時間が経ち、帰り支度を始めた頃ジャンがいないことに気付いた僕らは彼を探したんだ
少し離れた藪の近くでしゃがみ込んだジャンを見つけたんだ
彼はスキットルの口を開けると小さな墓にかけ始め、何か話しかけ、労い、涙を流していた
親しい誰かの墓なのだと気が付いちゃったから、そっとしてたんだ
しばらくするとジャンは立ち上がりキョロキョロしはじめ僕に気が付くと声をかけてきた
「なあ、俺今何してた? つうかあれ誰の墓だ?」
- 145二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 20:47:46
読めばわかる。ちゃんと怖いやつやん
- 146二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 20:49:57
当人達からすれば気味の悪い話かもしれないけど…こちらの身としたら本当の物語の終焉を告げられた気がして少しばかり世界が寂しくなっちまった
- 147二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 21:04:00
「巨人は死ぬと消滅する。当然、これはエレンも知ってるね?」
「うん、で、聞いて欲しいのは……巨人の死体が消えるときは、胃の中も一緒に消えるってことだ」
「わかるかい?……そう、食べられた人たちの死体は残らないんだ……不思議だろう?」
「死ぬ時に高熱を発するといっても、いくつもの人間を跡形もなく消し去るほどじゃない。そんな温度が出てたら、調査兵団は全員蒸し焼きになってるもん」
「……それで、ここからが本題なんだけど」
「むかし、壁外調査で奇行種と遭遇した時のことだ」
「その時、一人の新兵がそいつに喰われてしまったんだが……不幸中の幸いか、噛まれたのは立体機動装置だけで、胃の中に落ちても彼は生きてたんだ」
「すごく声を張り上げて、助けてくれって叫んでたな……私たちはその巨人を討伐して、胃の中の彼を救助しようとした」
「……うん。無事、その奇行種は倒せたんだが………新兵は救えなかった」
「巨人の体が蒸気をあげはじめた時、ずっと聞こえていた叫び声がピタリと止まったんだ」
「胃の中を開いても、彼の姿はどこにもなかった」
「……結局、その新兵のことは、死んだものとして扱うしかなかったんだけど………」
「エレン。巨人に丸呑みにされた時、胃の中は液体で満ちていた……って言ってたね?」
「巨人には消化器官がない。消化液なんか必要ないんだ……なのに、吐き出された死体の山はドロドロに溶けている……ずっと疑問だったんだ」
「………これは、巨人の正体が人間だと分かってから浮かんだ、わたしの仮説だけど」
「うなじにいたはずの人間は、完全に巨人と一体化していた」
「なら、もしかすると……胃の中に満ちていたのは消化液じゃなくて、消滅の際に中身を一体化させる接着剤のような─────────」
「………うん!やめようか、この話!あんまり気分のいい話じゃないしね!アハハハハ!」 - 148二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 21:27:50
今一気に読んできたがレベルたけぇな
アニマンでワンピやらウマやらのホラー二時スレ読んだけど個人的に1番好きかも知れん - 149二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 21:40:59
皆クオリティ高いなあ。ちょっと違う気もするが、SCPFの「依談」記事思い出す。
- 150二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 22:12:50
俺が兵団を辞めた理由?……なぁ、お前「動く死体」って知ってるか?立体機動中に巨人に叩き落とされるて落下死するとな、まれに死体が動き出すんだよ本当さ……俺はな…それを見たんだ……
また質問で悪いが、立体機動装置の要ってわかるか?射出ワイヤーやスラスターもそうだが大事なのはベルトだ。全身に張り巡らされたベルトが空中での踏ん張りを可能にし、姿勢制御や重心移動を補助する。
これが巨人にはたき落とされたりするとな、まれに故障した腰部ユニットの誤作動に連動して全身のベルトが締め上がるんだ。ベルトは全身の筋肉や関節に沿っているから死体は吊られた人形のように動き出す…その時肺が圧迫されて死体は呻き声をあげる。この世のものとは思えないような声だよ……
俺は親友が「動く死体」になっちまったのを見て兵団をやめたのさ…本当に嫌な光景だった…… - 151二次元好きの匿名さん22/04/11(月) 23:02:43
ああ、すまないね、散らかっていて
床が見えない程散らかしたのは私も初めてだよ
…唐突だが話を聞いて欲しい
私にはずっと気になっている事があるんだ
私は長い事、もう30年以上は技術開発局の末席の椅子に座っているのだが、実は立体機動装置の作り方を知らないんだ
無論、大まかな構造や原理は分かる
技術開発局に入って一番最初に教えられる事だ
しかし細かい機構や組み立て方になると、途端に「違う部署の担当だ」と言われて機密扱い、教えては貰えなくなる ではその部署はどこにあるのかと上司に聞くが、それも教えられないという
…この前アズマビトにサンプルとして立体機動装置が提供された時、向こうの技術者は頭を抱えていたよ 黒金竹や氷爆石を使ってるからこそ可能な技術とはいうが…
例えば君達がいつも何気なく伸ばしてるワイヤーだが、少し長すぎやしないか?あんなにどこに収まってるのだ?
あとグリップも射出やら角度調整やらするにしても小さ過ぎないか?
アンカーだって刺す時と引き抜く時で形が変わるが、どうやって変更しているんだ?
…昨日の事だ
私は装置の出所が知りたくて工場内の流通を逆に辿ってみた
運ばれて来た材料はあちこちの部屋に運ばれ、人から人に渡され、いつのまにか先々で少しずつ組み上がり、最終的には点検ラインに乗っていたよ 見逃したのかと思って戻ったが、本当にいつの間にか組み上がっていた 作業員に聞いたが、彼らは「自分は運んだだけ」「自分は渡しただけ」みんながこんな調子だ
それではと思い今度は立体機動装置をくすねて分解してみたんだ
…そうさ、この部屋の床を埋め尽くしている大量の部品は全て、バラバラにされたたった1つの立体機動装置なのさ もう戻し方も分からない
装置は昔、武器職人だったアンヘルとゼノフォンによって作られたとされるが、本当にそうなんだろうか?
上司の言っていた「違う部署」とは?
本当は壁内の誰一人として、この装置の事を理解していないんじゃないのか?
…私たちは巨人と戦うために、巨人よりももっと訳の分からないモノを作ったのではないだろうか
この装置は…いったいなんなんだ…? - 152二次元好きの匿名さん22/04/12(火) 00:42:26
ジャンの夢男子の夢を怪談にしてて草
- 153二次元好きの匿名さん22/04/12(火) 12:31:50
悪ガキを叱るときって鬼が来る悪魔が来るなんて大人に脅されるだろ?
うちんところは変わっててさ、一蹴りで歯を砕く脚力やら一瞬でたくさんの生首を拵える古い古い時代の恐ろしく強くて怖い顔した小人が来るって脅されたんだよ
へーちょーさん来るぞ!って感じでな - 154二次元好きの匿名さん22/04/12(火) 12:32:59
本当にどれも面白くて感心するけど、読むのにパワーがいるから纏めて見たくなるんだよな、これ
- 155二次元好きの匿名さん22/04/12(火) 12:37:37
兵長天国で悲しんでそう…
- 156二次元好きの匿名さん22/04/12(火) 12:40:57
原理が分かっていて尚心を抉られる…
- 157二次元好きの匿名さん22/04/12(火) 21:53:35
このスレを保守せよ!
- 158二次元好きの匿名さん22/04/13(水) 00:55:13
「ねぇジャン、僕…かけっこするといつも必ずビリなんだ」
「…ん?」
「ほんと足が遅くってさ」
「何の話だ」
「…」
「…?」
「ねぇ…今から何が起きても先に逃げたりしない?」
「んだよ勿体ぶりやがって…あぁ、しねぇよ」
「君の隣でお辞儀してる兵士って君にも見え
アルミンは言い終わらない内に悲鳴をあげ走り出した。
オレには何も見えてない、何も見えていないが真横で何かが動く気配を感じたので走るアルミンを後ろから追い抜いた。 - 159二次元好きの匿名さん22/04/13(水) 09:12:31
英雄ダッシュジャン
- 160二次元好きの匿名さん22/04/13(水) 13:12:19
先に逃げない(後から追い抜かないとは言ってない)
- 161二次元好きの匿名さん22/04/13(水) 15:39:45
保守
- 162二次元好きの匿名さん22/04/13(水) 15:47:05
壁の側って上から物が落下する可能性があるだろ?だから基本的に壁の側ってのは危ない場所って認識なんだ。おまけに日が射さなくて雰囲気も悪いしな。
だから俺はその日、壁のそばから女の子の悲鳴が聞こえて、何か事故があったんだ。そう思って駆けつけたんだ。
悲鳴の聞こえた場所に行くと、壁の真下で女の子が1人で泣いていた。
どうしたんだ?
足が挟まって動けないの…
よし、おじさんに任せ……
おかしいと思った。声が聞こえた時は落下物の事故だと思ったが周辺にはそれらしいものは一つもない。
足が挟まった?何に?
俺はその女の子の長いスカートの裾をめくった。我が目を疑ったよ…たしかにその女の子の言うことは正しかった。足は挟まってたんだ…地面と壁の間に…まるで女の子の上に壁を建てたみたいに…
痛いよ…痛いよ…
ありえない。そう思ったら途端に怖くなって逃げ出したんだ。情けないよな…
………言い訳するわけじゃないが、そのあともう一度同じ場所に行ったんだ。万が一俺の見間違いだったら大事だからな…
その場所には女の子は消えていて、周辺には何も無かった。住民に聞き込みしてもそんな女の子は知らないって話だった。
この話はここで終わりだが……最近兵団から壁の巨人について発表があったろ?あれを聞いて納得したよ。あの子ははきっと王家が壁を作る時、巨人の硬質化に巻き込まれたんだろうな…
もしも壁が無くなれば、あの子も少しは楽になるのかなぁ…… - 163二次元好きの匿名さん22/04/13(水) 21:25:30
保守
- 164二次元好きの匿名さん22/04/14(木) 03:05:14
昔理想郷で読んだ進撃×クトゥルフSSを思い出した
- 165二次元好きの匿名さん22/04/14(木) 08:12:03
調査兵団の仲間を最近失った。カップルかよッなんて馬鹿にされるくらいには仲の良い二人だったと思う。
壁外調査の時も相性は抜群だったし、壁の中でも二人だけで話したい時には自分の「襟元を触る」なんて合図を送り合う位だった。
アイツが居なくなって一月程した時の事だった。宿舎でのオレは弛みがちになってしまい兵士長にも、お叱りを受けてしまうくらいだった。…それでも相棒を失ったオレの悲しみは大きかった。そんな時だ、宿舎の食堂で間違いなくアイツを見掛けた。その時は他の兵団からも入団者が増えてきた事もあってごった返しで近付けなかったけど!
オレには一目で分かった。いつものように二人で話したいと「襟元を握った」アイツは、フラリと廊下から外に向かっていくのが見えた。オレも直様後を追っていった。 - 166二次元好きの匿名さん22/04/14(木) 08:18:04
月明かりと蝋燭で薄暗い廊下に出るとアイツとハンジ団長が話してるのが見えた。この時オレは安堵していた。オレに見えてたアイツは決して幻覚とか幽霊なんかじゃないって思えて涙さえも浮かんでたと思う。
アイツがハンジ団長から離れて外の森に向かおうとしたからオレも追いかけようとするとハンジ団長から、オレも話し掛けられた。
「君にはアレが誰に見える?エルヴィンか?ミケか?…モブリットか?」
何を言ってるのか分からなかった。アイツはアイツだ。オレと二人だけの合図まで知ってるのに間違うわけがない!ムキになってそういうと団長は話してくれた。
「私にはアレが副官のモブリットに見えたよ」 - 167二次元好きの匿名さん22/04/14(木) 08:23:42
信賴できる仲間を失った兵士の前に時折、全く同じ姿の相手が現れて森へと連れて行く事が有るらしかった。生前の癖すらも同じだから気付かずについていってしまう。
「後の事は誰も知らない。なんて、よくある話だろ?」
なんてハンジ団長が笑って止めてくれなかったら、オレは今頃どうなってたんだろうか。見分けるすべは無いのか縋るように聞いて見たところ。
「さっきの時は私が森に行こうとしないのが分かったらね聞こえたんだよ。森に歩いていくモブリットではなく、背後からの大きな舌打ちがね」
それに気を付けておくと良いかもしれないね。なんてヘラヘラと笑いながらハンジ団長はオレの肩を優しく抱いてくれた。 - 168二次元好きの匿名さん22/04/14(木) 08:27:40
「さあ、まだまだ皆は騒いでるしエレンやジャンの喧嘩も見られるかも知れないんだし冷える前に私達も戻ろっか!」
そう促してくれる団長に断りを入れて廊下の奥へ行くのを見てからオレは森の方、アイツが…アレが消えていった方をじっと見つめていると耳元で大きく「チッ」
と舌打ちが聞こえたのだった。 - 169二次元好きの匿名さん22/04/14(木) 08:30:30
おお、中々良いホラー。
ひょっとして語り部はフロックだったのかな?
で、見た幽霊はサンドラかもしくはゴードン?
同性っぽい描写の仕方だからゴードンのほうだったのかな。 - 170二次元好きの匿名さん22/04/14(木) 19:11:20
個人的には誰が語り部とかは考えてなかったです
- 171二次元好きの匿名さん22/04/15(金) 00:02:34
進撃ホラーには可能性を感じるな
- 172二次元好きの匿名さん22/04/15(金) 08:24:19
あからさまな超能力もないし、かと言って巨人のような人智を超えた存在もあるしな
- 173二次元好きの匿名さん22/04/15(金) 15:19:59
保守の巨人だ…
- 174二次元好きの匿名さん22/04/15(金) 18:34:32
この間、ピクシス司令が黒髪のカツラを被っていた
変に盛り上がってるしこれまで隠そうともしなかったのになぜ今更と呆れてたんだ
俺はそんなに不安定なカツラだとすぐに落ちそうだとガン見してたんだ
ふとそのカツラから視線を感じた
俺はソレと目を合わせてしまった
それはカツラではないナニカだった
生首のような、不気味なナニカだった
その場で適当な言い訳をして俺はその場からは離れた
固く閉じた目を開けて震える膝をなんとかしようとピクシス司令も本当に恐ろしいモノに好かれる物だと笑い飛ばそうとしたのに
今俺の目の前に黒い髪が垂れているのはきっと気のせいだ - 175二次元好きの匿名さん22/04/15(金) 18:38:42
🐛(なんか俺以外にも訳分からん存在いっぱい居るんだけどこの世界‥‥‥怖っ)
- 176二次元好きの匿名さん22/04/15(金) 19:40:50
おまえが1番訳わからんわ
- 177二次元好きの匿名さん22/04/16(土) 00:44:11
カツラか……なんか近年のネットオカルト話思い出すなあ。
髪ムシャムシャ。 - 178二次元好きの匿名さん22/04/16(土) 12:27:42
ほしゅホラー団
- 179二次元好きの匿名さん22/04/16(土) 21:40:32
保守
- 180二次元好きの匿名さん22/04/16(土) 23:46:16
町外れのとある村に住んでた時の話さ。
一人の婆さんが、巨大樹の森の近くにいつも花を添えてたんだ。
巨人がいた頃に、調査兵団だった息子さんを亡くしててな……それからずっと、花が枯れないように新しいのを供えてた。
だから皆、それでなんとなく察して、好きにさせてたんだ。
でな……その婆さんが、いよいよ長くないって時に俺を呼んで「私が死んだ後も、森に花を添えてくれ」って言ってきたんだ。
それなりに仲は良かったが……なんで俺がそんな事を、って思ったね。
だってそうだろ?
婆さんが死んだ後まで、顔も知らないやつを弔う意味なんてねぇからな。
だからやんわり断ったんだ。
息子さんもそこまで気にしないだろう、ちゃんと墓を作って弔うから……ってな。
そしたら、婆さんは、俺に向かってこう言った。
「あの花は、息子を弔う花じゃない」
「どうかそこから動かないでください、っていうお供物だよ」
それからすぐに婆さんは死んじまった。
俺は、村の連中に花を供えろって伝言して、その村から逃げ去った。
今、どうなってるかはわからない。 - 181二次元好きの匿名さん22/04/17(日) 09:34:06
- 182二次元好きの匿名さん22/04/17(日) 14:55:53
コワイ…
- 183二次元好きの匿名さん22/04/17(日) 19:36:25
- 184二次元好きの匿名さん22/04/17(日) 23:07:11
なにか書き込みたいけど、書き込める話がない...
- 185二次元好きの匿名さん22/04/17(日) 23:34:11
最近やたらと歴史学者や大学教授からの訪問が多い。
なんでも前任者が体験していた60年前の新鮮な文化や風俗を知りたいそうだ。
まあそんなに当てにはならないだろう、継承の記憶は自由に見れるモノでも無く断片的で時系列もバラバラ、俺もそこまで見れちゃいない。あまり学者さんの役には立てなさそうだ。
…教会の信徒の中にいた、あれ。
街中を引き回されていた時に。
島とやらの街中を金髪の女と歩いていた時に。
戦士長に連行されて本国に戻った時の桟橋に。
たった今祭りの人混みの中に見えた、あれは。
…こんな幻覚を見る記憶なんて当てになるか。
ポルコとユミルの記憶は上手く調理すればいい作品ができるとおもいました - 186二次元好きの匿名さん22/04/18(月) 01:06:21
あれはトロスト区が巨人に襲われる前、俺らは壁外調査に行ったんだ
そん時な、俺の親友が腕を巨人に食い千切られてな
巨人の首に刃が食い込んで切り取れず、もたついてる間に揉み合い、腕を取られたそうだ
生きて帰って来られただけで御の字なのは分かっている
知ったのは帰還してからだったんだが調査兵団に入った同期の中では特に身軽で一番成績が良かったんだ
だから数日は信じられなかった
間違いであってくれと願いながら聞いた療養先に行けば憔悴しきった親友がいた
誰よりも快活で勇敢で頼られていた快男児のアイツ
それが心なしか頬がこけ、目は落ち窪み、心ここに在らずといった様子すっかり人相が変わっていた
コイツが味わった恐怖や痛みを想像したって足りやしないんだ、俺はどう声をかければいいか分からなかった
しばらく立ち竦んでいたら茫洋とした目をしたアイツが俺に気が付いたようで縋り付いてきた
「あのときみたいに俺を殺してくれ、助けてくれ」と
意味が分からないだろ?だから俺も必死になって落ち着かせて話を聞いたんだ - 187二次元好きの匿名さん22/04/18(月) 01:08:48
◇◇◇◇◇◇
あの日、腕を失ったあの日
俺はあの奇行種に出会ったんだ
森の奥で鉢合わせたアイツは花を毟るように地面を這っていた
俺はチャンスだと思った、首を晒した巨人なら誰も被害を受けることなく討伐できるから
でも俺が削ぎ落とそうとした瞬間アイツは、アイツは…!
俺の腕を噛み千切ると食ったそれを口から吐き出して地面に叩きつけ始めた
痛みと熱で朦朧とする中で白い花が俺の血で、アイツの手によって赤く染まっていくのが見えた
奇行種とはいえ餌の人間を放って遊ぶ光景は不気味で見るに耐えなかった
意識を失っている間にアレは討伐されたらしいがあの日、アイツに奪われた日からおかしいんだ
眠るたびに俺がアイツになるんだ
ぼんやりとした意識の中森の中で彷徨って彷徨って彷徨って
絶望していると人が来るんだ、嬉しくてはしゃいでるとソイツの腕がとれた
俺の腕がとれた
そこでようやく気が付くんだ、俺が俺を食ったんだって
あの痛みや絶望を思い出して後悔に苛まれ暴れていると銀が煌めいて夢が終わる
夢から覚めると右腕が焼けるように痛むんだ
痛くて痒くてどうしようもないのに腕はない
そのもどかしさと痛みでまた気を失えば俺は巨人に戻るんだ
その繰り返しなんだ、ずっとずっとずっと俺は食われて死んでまた食われて繰り返すんだ
もう……、もう嫌だ耐えられないなあお願いだ俺の首を落としてくれもう終わりにしてくれ!!!
◇◇◇◇◇◇
- 188二次元好きの匿名さん22/04/18(月) 01:10:03
錯乱しきったアイツが恐ろしくて俺は縋られた手を振りほどいた
俺も襲われていたらああなっていたのかというもしもの恐怖、変わり果てた親友への恐怖、人の命を絶てと請われる恐怖
気が付けば我を忘れた俺は家の布団に包まってガタガタ震えていた
身も心も傷ついた友人を見捨てた罪悪感もあり見せる顔が無くて会いに行けなくなった
いや、語弊がある
アイツはあのあとしばらくして死んだ自分の首を……いやなんでもない
なあ……、あの森の噂を聞いたんだ
調査兵団の男の幽霊が森を彷徨ってるって
アイツは今でもあの森にいるのか?
教えてくれ、違うと言ってくれ、なあ
頼む……頼むよ……
- 189二次元好きの匿名さん22/04/18(月) 03:00:33
- 190二次元好きの匿名さん22/04/18(月) 07:29:05
- 191二次元好きの匿名さん22/04/18(月) 10:56:10
- 192二次元好きの匿名さん22/04/18(月) 19:35:06
- 193二次元好きの匿名さん22/04/18(月) 21:14:24
考えただけでゾッとした
- 194二次元好きの匿名さん22/04/19(火) 07:11:51
このスレ完走しそうでうれしい
- 195二次元好きの匿名さん22/04/19(火) 11:47:10
このシリーズ本当に面白いから、細々とでいいから続けてほしい。
続けていくうちに自分も書こうと思う人も出るかもしれないし、何か思いついたら書くかもしれないから。
進撃×ホラー意外と相性よくていいね。 - 196二次元好きの匿名さん22/04/19(火) 12:02:11
前スレから一気読みするのはオススメしないよ
すでに100話以上あるからね… - 197死神の手は暖かい22/04/19(火) 22:10:28
エルヴィンから団長を引き継ぎ、彼なら上手くやっていたであろう事が自分では上手くいかない事に日々苦悩していた。
ふと部屋に一人きりになると、全てを放り出して逃げたくなる時もあった。実際、やめようとした事も、あった。
でもそんな時はいつも誰かの手が私の背を優しく撫でてくれて慰めてくれた。そこには誰もいないはずなのに何故か暖かい手が私の背をいつも撫でてくれていた。
その時は、仲間の誰かが私の背を撫でてくれてると思ってたんだ。
今、私はあの世とやらにいるらしい、エルヴィン達と一緒に彼らの結末を見守っている。
どうやらここからは現世の人々を見る事しかできないらしい。
彼らが私に触らないのなら、一体、私の背を優しく撫でてくれていたのは誰だったのだろうか、死んでも疑問が残ってしまうなんて不思議な話だ。
「ハンジさん!早く来てください!!」
「分かったよモブリット、今行く。」 - 198スレ主22/04/20(水) 06:56:03
- 199二次元好きの匿名さん22/04/20(水) 06:59:49
- 200二次元好きの匿名さん22/04/20(水) 07:07:53