- 1二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:18:06
- 2二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:20:29
いいじゃん、続けて?
- 3二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:27:07
当店はセルフサービスです(思いついたから建てただけの一発ネタみたいなもんだから続きなんざないのよ。ごめんね?)
- 4二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:30:14
- 5二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:42:01
- 6二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:43:13
ユウカ(156)
ハレ(153)
ふむ… - 7二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:43:30
- 8二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:43:39
この関係性になってから、ユウカは長髪をばっさり切って眼鏡をかけるようになるし、ハレは縛ってた髪を解いてストレートにしてるんだよね…
- 9二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:44:07
代用品はゲヘナ(主に万魔殿)だけにしろぉ!
- 10二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 22:44:48
ロリコンオオフトモモは割とハレも射程圏内に入ってそうなんだよなあ
- 11二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 23:05:52
いつからか
彼女を抱く時だけ、眼鏡をかけ始めたのは――
「ノア……もっと、もっと近くに……」
いつからか
彼女に抱かれる時だけ、結んだ髪を解き始めたのは――
「チヒロ先輩。うん、いいよ……」
何もかも間違った狂った方程式は、ミレニアム屈指の天才少女の手でも解かれることは無く、
決して分解することのできない深い悲しみだけが、まるで中毒のように二人の心を満たし、未だ癒えぬ虚しさを快楽で埋め続ける。
「ノア……っ! 好きッ! 好きなのっ!! ノアぁ……っ!!」
「うん大好き……大好きだよぉ。チヒロ先輩……っ!」
もう手の届かない、伸ばせない想い人の名を呼びながら、二人は慰め合うように何度も身体を重ね、
合理と理性が介入する隙など存在しないこの瞬間を、まるで二人は永遠の時かのように楽しみ続ける。
やがて彼女の計算と、彼女の能力により、
告白したあの日へと巻き戻ることができる、夢の装置<タイムマシン>を開発するその時まで……
- 12二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 23:14:36
なんかおいたわしくて切ないぞ…
- 13二次元好きの匿名さん25/05/26(月) 23:43:47
この恋心をぶつけているうちにいつしかお互いに惹かれ合ってしまうが、あくまでも想い人への劣情の代替というテイなので今更告白など出来ないと葛藤する2人が見たいんですよ
- 14二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 00:11:18
- 15二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 00:17:59
コタマが音拾っちゃって困惑してそう
- 16二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 00:22:24
チヒロは先卒業するけどノアはこの地獄の光景を目にするかもしれないのか…
- 17二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 00:54:42
コハルのコスしたナギサとヒフミコスのミカも長いよな
- 18二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 03:57:01
実際ユウカとハレって同学年でどちらもミレニアム屈指の天才だからペアとしてはけっこう映えるよな
この二人の絡み本編でも見たいな - 19二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 05:41:53
そのうち代替じゃなくなって恋ではないけどお互いに一緒に居るのが心地良くなっていって、お互いの本命よりも一緒にいる時間が長くなったり、ツーカーで通じ合い始めたりしてノアとチヒロがモヤモヤしてきて最近仲良いねとか言われたりしてそれで最終的に修羅場勃発して欲しい
- 20二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 08:30:21
「私の能力で”時間を巻き戻せる”のかって?……そんなの、できるならしてるよ……」
「なら……証明してみない?私とあなたで導き出した完璧な計算で、”真実”を導いてやるのよ」
こんな感じで始まる歪んだ時をかける少女みたいなお話 - 21二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 08:53:51
- 22二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 09:19:14
わ、ァ…!
- 23二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 12:55:24
ほとんどの人はユウハレに気を取られて生やせユウカに気づかない
- 24二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 16:14:06
ユウカがある日髪切って眼鏡かけだしたのを見たノア+後輩たちの反応を答えよ
- 25二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 16:26:10
- 26二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 16:26:37
ベニパンでも良いと思うんだよ…女の子がその手のグッズを買うっていうシチュもまた趣きあるし
- 27二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 17:03:26
- 28二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 18:02:58
- 29二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:41:19
見た目にキツさがないのが逆にやばいやつ
コスプレリオみたいなあからさまなやつなら周りもツッコめるけど知らん人から見たら普通に様になっちゃってるせいで指摘しづらいやつ - 30二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:43:36
先生からしてもちょっとどんな反応すればいいか困るやつ
- 31二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:43:53
- 32二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:47:32
マキからしたら身近な先輩トップ2がいきなり狂ったわけだから恐怖でしかないな…
- 33二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:56:18
チヒロも気まずいだろこんなん…
- 34二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:31:06
- 35二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:32:58
どんどんノアに寄ってく…
- 36二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:44:20
「ユウカちゃん……どうしたんですか、そのメガネ」
「かけたら……もう少し仕事に集中しやすくなると思ったの。最近、仕事に集中できないことが多かったから」
「……そうだったんですね」
何かを察したように、ノアの表情が暗くなる。
原因はわかってる。仕事に集中できない原因が、この前私の告白を断ったことに起因すると気にしてしまったのだろう。
(そんな顔するなら……受け入れてくれてもよかったじゃない……っ)
髪を短くした時だってそう。自分から聞いておきながら、私が答えたらそうやって暗い顔をする。
その度に私は胸の奥がズキズキと痛む。とっくに割り切ったはずなのに、呪いのように私の心を変数で埋め尽くしてくる。
「――ぁ」
不意に机の上に置いていたスマホから通知音が鳴り、私は小さく声を漏らしながら、モモトークを立ち上げる。
そこに表示されている名は、今この場にいるノアとは違う”ノア”。
――今夜会えませんか■■■■■
私の大好きなノアからの誘い。断る理由は何一つない。
私はすぐに「いいわよ」と文字を入力すると、今日の逢引の場所も指定し返信する。
「……ふふ」
「?……ユウカちゃん?」
ああ、胸の高まりが止まらない。私が好きな”ノア”に会える。それを思うだけで計算できない何かが私の中に沸き上がってくる。ノア! ノア! 私の大好きなノアと今日も会える! 私の好きを受け入れてくれて、私に好きと言ってくれるノアと、たくさん愛し合える! ねえノア、私が髪を短くしたらあなたはとっても喜んでくれたわよね。だから私……今度はメガネをかけてみたの。ノアが大好きなアンダーリムの青いメガネ。きっと喜んでくれるわよね。だってノアは私のことが大好きなんだもの。それはどれだけ計算しても決して変わるはずのない不変な証明。だから私のことが嫌いなノアなんてノアじゃない。ノアが私のことを拒むはずが無い。私のことが好きなノアだけがノアなの。ああノア……会いたい、すぐに会いたい。こんな場所からすぐに抜け出して、今すぐノアに会ってこう言いたい。
「大好きよ、”ノア”」
「■■■■■■……もう、やめてください……」 - 37二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:46:22
- 38二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:47:59
どんどん救えないことになってるじゃないか!
いいぞもっとや…いやそろそろ手心をですね… - 39二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:49:44
- 40二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:50:12
- 41二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 23:04:22
この概念のユウカとハレはどうやって『チヒロとノアとして』出会ったのか
- 42二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 23:05:44
最初は失恋者同士傷を舐め合ってるうちに、「私がチヒロ先輩になるからあなたがノアになってよ!」みたいなやりとりがあったとか…?
- 43二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 23:35:11
こういう相手の模造品が手に入るなら自分の姿もパーソナリティもどうでもいい同士だからこそ成立する相互なりきりごっこ、契約じみた歪なギブアンドテイクには心が震えますね
結界師の悪魔にイメプさせてた爺さんみたい - 44二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 06:35:58
自由恋愛だから相手にも好きな相手を選ぶ権利はあるんだよね
なんかちょうど若干属性被った同士の傷の舐め合いが成立してしまった - 45二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 07:56:35
雨の日に二人とも失恋して、自棄になったユウカがずぶ濡れのまま一人になれる場所に行ったら
偶然同じようにずぶ濡れのハレがそこに居て、髪も解け、濡れたせいでストレートになった髪を見てノアと錯覚して
~みたいな出会いだと考えてた - 46二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 13:39:51
- 47二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 18:11:47
先生でもゲーム開発部でもいいからなんとかしてくれ!
- 48二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:40:22
「ウタハ先輩……いる?」
「ん、ハレじゃないか。今日はどうし――」
今日はどうしたのか。そう言い切る前に一枚の設計図が机に叩きつけられる。
「これは……」
「任意の人の声に切り替えられるヘッドホン。耳に入る特定の人物の声だけをピンポイントで変えることはもちろん、これを着けている側が発する声も変えることができる、新しいヘッドツール」
「……」
「OS部分は私がもう作成したから、ウタハ先輩はガワの設計をお願い」
「ハレ……しかしこの形は、彼女の……」
「おねがい」
怒りのような、あるいは濁り切った悲しみが詰まったような圧。かつてのハレが見せることの無かったこの圧に、どこかノアを思い出しながら、私は設計図を見つめたまま口を開く。
「……わかった。けど、一つ言わせてくれ」
「……何」
「ハレ。今の君は誰を見ているんだ?」
「……言わなくても分かるでしょ? じゃあ、よろしく……」
その背中に背負っている影とは程遠い、長いストレートの白髪を揺らしながら、ハレは私達の部室から立ち去った。
(恋の病……こればっかりは、私達でも修理できない。しかし、このままではハレもユウカも……)
やりきれない思いを胸のうちに抱きながら、私は再び設計図を見つめる。
生塩ノアがつけているヘッドセットと同じ形状のそれを前に、私は頭を悩ますことしかできなかった。
◇
「待っててねチヒロ先輩。あと少しで、私も先輩も、お互いの好きな声になれるから……」 - 49二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:45:38
どこまで悪化するんだ…
- 50二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 21:19:10
ユメ後輩と違って両方狂ってるから問題ないな!
- 51二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:36:23
このまま二人が晴れる時が来るのだろうか
ハレだけに - 52二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:37:15
ところでノアとチヒロは誰が好きなの?
- 53二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:40:23
先生とかかな……
- 54二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:42:36
- 55二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:49:52
- 56二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 22:59:43
悪いのはスッパリと恋を諦めずに倒錯的行動に走った2人だと思います!
- 57二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 23:01:37
- 58二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 00:51:15
いやでもノアからすれば告白されて振った張本人だしそういう感想も出てくるって
- 59二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 00:58:24
- 60二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 07:42:49
その内自分が誰だかわからなくなってそう
- 61二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 12:54:02
- 62二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 12:55:19
これほんと草
- 63二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 13:11:55
3スレも続いてたの草
- 64二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 21:19:35
どうしてあにまん眠は軽率に地獄を生み出してしまうん?
- 65二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 21:20:34
「――というわけだから、もう問題は起こさないでよモモイ」
「はい……反省してます」
「露骨に目を逸らさないの! 目を見て、言いなさい! 目を!!……それじゃ、これで失礼するわ」
短くなった後ろ髪をモモイ達へ向けながら、そう言ってゲーム開発部の部室から退出したユウカ。モモイ達の部室には、説教が原因ではない別の重い空気が満ち溢れていた。
「――っぱり、やっぱり……あんなのおかしいよ!!」
「お姉ちゃん……」
「あんなユウカ、見ちゃいられないってっ!!」
モモイがユウカと目を合わせなかったのは、何も反省していないからではない。彼女がかけた青いメガネ越しに見える隈だらけの虚ろな目を、モモイは直視できなかったのだ。それくらい今のユウカは酷い顔だった。
「ユウカだけじゃないよね。マキちゃんも言ってた、ハレ先輩も酷いことになっているって……」
「う、うん……私も聞いた。エナドリも、もう何日も飲んでないって……」
「あぁぁぁっ!! もう訳が分からないよ!! 告白が断られて、二人してなんでこんなことになってるのさァ!!」
事態の意味不明さに叫ぶモモイ。酷くなる現状に顔を暗くするミドリとユズ。そんな三人を見て、アリスは静かに口を開く。
「モモイ。アリスはアリスで、ユウカは……ユウカですよね?」
「そんなこと当たり前じゃん。き、急にどうしたの?」
「この数週間、皆の話を聞いてアリス思いました。何故今のユウカとハレを、誰も受け入れないのかを」
「それは――」「確かに今のユウカとハレはおかしいです。ユウカはチヒロ先輩で、ハレはノア。髪型や服装もあの二人の真似をしているかのようです」
「でもアリス、恋愛ゲームで学びました。失恋というものは立ち直って克服するものだと。だから……ユウカもハレも、ただ立ち直りたいだけで、そのやり方が分からないから、こんなことになっている可能性はないのでしょうか?」
そんなアリスの言葉を受け、どこかハッとするモモイ。確かに、気が付いたら二人はああだったのもあるが、今の私達はあの二人を気の毒に思うばかりか、気味が悪いという感想を抱くところまで至り、受け入れようともしなかった。
それに気づいたモモイは、少し考え込んだ後、静かに決意の声をあげる。
「ねえ、ユウカとハレの惚気話。ちょっと……聞いてみない?」 - 66二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 21:24:24
地獄の釜の蓋を開けるつもりか?
- 67二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:01:48
アリスの言う事は正しいだけに、ここから生まれる話がせめて良い方向に転がることを願わずにはいられない
- 68二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:03:24
- 69二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:07:19
蓋を開けなければ闇が煮込まれ続けるだけだから……
- 70二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 07:12:00
モモイもゲーム制作の過程で倒錯行動に向き合い続けて呑まれたりしそう。
- 71二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 08:21:43
失恋の立ち直りは時間がかかるもんなんだ
その前にユウカとハレが出会っちまったからちくしょう!! - 72二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 13:14:11
怖いのはイメプがどんどん酷くなってくのに本物とハレを混同するようなことはしてないところ
- 73二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 19:32:57
見境なしのYSCの方がまだ病気としては自然というか
根っこのところでしっかり理性がはたらいているのが逆に…ね? - 74二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 21:26:42
「”チヒロ先輩”との話が聞きたい?……ちょっと、恥ずかしいけどいいよ」
(よし、モモに頼まれた通り、話は聞けそう! )
私はハレ先輩に、モモとミド、アリスちゃんはユウカに、各々の惚気話を聞くことになっていた。当然、その場に本物のノア先輩やチヒロ先輩はいない。話がややこしくなるからね。
「そうだね……最近のチヒロ先輩はね、とっても優しいよ。私のワガママを何でも聞いてくれるんだ」
「ワガママ?」
「うん。会いたいって連絡したら、すぐに時間を作ってくれるし、好きって言ってほしいなって言うと、沢山言ってくれて、沢山愛してくれるの」
「きっと私のことが好きだから優しくしてくれてるのかも。これってもう、相思相愛だよね? ふふふ――」
そこからも嬉しそうに惚気話を続けるハレ先輩。ちょっと過激なプレイがすぎる気がするけど、話しを聞く限り、まだまともな恋愛をしているように思える……もちろん、おかしい所はあるけど。
そんな中、ふと気になって先輩の顔を見るも、声は笑っているのに、顔は笑っておらず、私は自分のその行動を盛大に後悔した。
(うわ、こわっ!?……なんて、思ってる場合じゃない! モモから言われてたこと、聞かないと!!)
「あ、あのー、ところでハレ先輩? その、ユ――ううんっ、チヒロ先輩とはどうやって付き合うことになったの?」
「…………さあ、どうだったかな。よく覚えていないかも」
「え? 付き合った時のこと覚えてないのっ!? 切っ掛けとか……何か、あると思――」
「知らない。覚えてない」
あからさまな間と嘘。それに聞くなと言わんばかりの圧。ちょっとビクッとしちゃったけど、この分なら聞かないのが吉だ。
(アリスちゃんが言うように……やっぱり失恋の整理がついてないのかな? ハレ先輩は失恋した事実から目を逸らしてる気がする。ユウカも、同じなのかな……?)
「……そっか、覚えてないならしょうがないよね! また思い出したら聞かせて、ハレ先輩!」
「うん、思い出したら、ね」
その会話を最後に私はハレ先輩から離れ、それからコタマ先輩に話が終わったことを連絡し、タイミングよくユウカへの聴収を終えたモモと、私は合流を果たす。さあ……次は、コタマ先輩と共にいた”あの二人”がどう思ったかだ。
◇
「さて、お聞きの通りです。感想を聞かせてください。副部長、ノア……」
「……」「……」 - 75二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 21:39:17
コタマが締めるところちゃんと締めてくれるならいけるか……?
- 76二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 07:32:28
- 77二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 07:38:54
このスレのコタマはめっちゃ頼りになるしな
- 78二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 08:54:51
自分達の真似をしながら歪んだ恋をぶつけあってる二人の話を聞かされてノアとチヒロは何を思うのか
うーん、なんか見方によってはユウカとハレは二人に八つ当たりしてるだけのように思えてきた - 79二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 14:22:58
ノアとチヒロもそこそこ仲良い組なのがね…
- 80二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 14:39:55
これユウカとチヒロを、ハレをノアに会わせたらどうなるんだろ
普段通りのままなのかな? - 81二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 22:01:23
「……ねえコタマ。正直、私達が関わったら、余計事態がこじれる気がするんだけど?」
「へえ、ハレをフった後、暫く戻ってこなかったあなたに、そんな気遣いの心があったとは」
「言い方!……あれは外回りが重なってたから仕方なく。それにハレをフった以上、当分同じ場所にいない方がいいと思ったし。こんなことになってるとは思わなかったけど」
チヒロ副部長がそう言葉を発する中、私は酷くなっていくユウカちゃんの姿を思い出し、顔を俯かせる。
「……とりあえず感想を言わせてもらうけど。あの状態のハレとユウカを放ってはおけない。すぐにでも休暇を取らせるべきだと思う。今あの二人には十分な心の休息が必要」
「私も……同じ意見です。正直、今のユウカちゃんは……」
怖い。私に向ける言葉も視線も、全てに棘があるように感じる。そう言いたかったが、ユウカちゃんのことを思い寸でのところで私は口を閉じた。
「にしても『ごめん、アンタをそういう目で見れない』でしたっけ? 副部長、断るにしても言い方が――」
「はぁ、呆れた……コタマ。アンタ聞いてたの? あの時のハレの告白」
「何度か恋愛相談を受けていたので。当然、ハレの許可は事前に得ていましたのでご心配なく」
「そういう問題? 協力するにしてもやり方が――」
「お二人とも。今はまず、ユウカちゃんとハレさんの休暇について議論を」
このままだと口論になりそうだったので無理やり会話を元の流れに戻し、そうして話し合う内、合流したモモイちゃん達とも、今の二人に休暇を取らせることには同意してくれた。
「ところで、ユウカとハレ先輩にはこのままお休みしてもらうとして、それだけで大丈夫かな?」
「というとお姉ちゃん?」
「いや、なんか休みの間にさらにおかしな関係になる気がして……あれ、止めさせた方がいいのかなって」
「ノア先輩とチヒロ先輩の真似を?」
「うん……それがいいことかは分からないけど……」
「いや、それはアリだね。これ以上脳に負担をかけないように、ここですっぱり止めさせた方がいいと思う。ちょっと協力が必要になるけど……」
そう言っておもむろに立ち上がったチヒロ副部長を、その場にいた全員が目で追う中、何故か彼女は私の元まで近づき、私の顎に手を当て、静かにこう言った。
「そのためにはノア。アンタを寝取らせてもらうわ」
「…………はい?」 - 82二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 22:19:39
おっと?
- 83二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 22:21:04
二人の脳が破壊されるだけでは?
- 84二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 22:35:07
とんでもない荒療治じゃないですかヤダーッ!
- 85二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 07:37:08
保守
- 86二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 09:33:36
ユウカがハレしか見てないからこんなことに
- 87二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 12:53:36
- 88二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 14:08:39
最終的にこれくらい緩くなるのが理想的かも?
- 89二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 20:37:19
「私、ハレと付き合うことになったから」
そうユウカに言った瞬間、彼女は瞬く間に私の胸倉をつかみ上げ、明確な敵意を剥き出しにする。
「何のつもりですか? チヒロ先輩」
「それはこっちの台詞だけど? ハレと付き合うと言っただけで、アンタにこうされる筋合いは無いよね?」
「……わかってて言ってます、それ?」
「わかってるも何も、アンタが好きなのは”ノア”でしょ。ハレは関係ないはず――」
「うるさいっ!!!」
その叫びと共に私を突き飛ばすユウカ。ふふふと、狂ったように笑い始めたユウカを私は冷静に見上げる。
「そっかぁ……やっと、わかったぁ。何でノアが私の告白を断ったのか。あなたの仕業だったんですねチヒロ先輩」
「……」
「おかしいと思ったのよ。あんなに私のことが大好き大好きって言うノアが私の告白を断るはずが無いもの。何度計算しても正しい答えは出なかったけど、ようやく変数の正体が分かったわ……ねえ、チヒロ先輩? どうして私から”ノア”を盗ったんです? ノアは私の事を好きじゃないといけないんですよ? だってそれが正しい計算式なんですから、邪魔するなんて酷いです。しかもまた”ノア”を私から盗るんですね。これがヴェリタスのやり方なんですね……ふふふ、それだったらこっちにも考えがあるわ。チヒロ先輩、あなたがいなくなればノアも”ノア”も私の物よね? あははっ! うん、間違いない! かんぺき~な答え!! あははは……」
「アンタ……っ」
「待っていてノア……もうすぐ、迎えに――」
「もう止めてください、ユウカちゃんっ!!――――ッ!!」
二丁の銃をこちらに構えるユウカ。その瞬間、部屋の入り口から”彼女”の声が響き、そして……
「の、あ?……なん、で……」
ノアの右手がユウカの頬を強く打ち付けた。 - 90二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 20:55:49
修羅場だねぇ…ノアへの執着心が高いヤンデレユウカ好きよ。フラれた代替品としてハレと付き合うのがまた倒錯的で良い
そのハレもまた代替品承知で&チヒロの代替品としてユウカと付き合うという地獄。これはチヒロとノアが目覚まさせないと更なる地獄が待ち受けている…
- 91二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 21:17:08
チヒロとノアはどうしたいんだろうね
フッたけど元通りの関係に戻ってほしいのかな?
「『好き』の感情を抑えきれなくて頭おかしくなってた」ユウカやハレには、そんな感情はなかったことにして、我慢して、押し殺してもらってってこと?
そうだとしたら、残酷だね
まあ頭おかしい女の気持ち悪い間違った感情を受け入れるよりも、居心地がいい友達関係のほうが気持ちいいし正しいから仕方ないね
正しいことをしないとね - 92二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 21:26:01
> 今あの二人には十分な心の休息が必要
二人が今やってるのが、まさにその「休息」なんじゃないかという気もする
これ止めさせたら次はどうするんだろう
まさか「病院に押し込んで投薬で化学的に治療する」とか?
それとも「やり方は自分で考えろ。間違ってると思ったら止めさせる」ってことかな?
「心の休息が必要」な子に?
スパルタですね。
でもそれこそがミレニアムなのかもしれないね
- 93二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 22:26:16
代替品扱いではなく本人として見るようにしてあげればいいんじゃないかな
- 94二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 00:44:52
今の状態は明らかに正常ではないのはそうなんだけど、それと同時に「どの口が」とも頭によぎってしまう
- 95二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 05:41:59
保守
- 96二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 08:13:46
ノアはユウカを友達として望む
ユウカはノアを恋人として望む
どうあがいても擦れ違うことになるジレンマ
ノアが大好きとユウカに言い続けたせいでこうなってしまったのかもだけど
こう書くと勝手に勘違いしたユウカの方が悪いように見えてしまうのが悩みどころ
ハレはチヒロの何が好きになったんだろ - 97二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 08:29:01
このスレでは最終的にマコトの代用品であるチアキはイロハに名前呼んでもらえて、歪な形ではありながら無事に結ばれてハッピーエンドだったんだよな。(そのときのチアキのイキ様凄かったけど)
さあこのスレのユウハレはどうなるか
- 98二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 12:12:44
ユウハレのネタ元も例の部屋のマッチング事故で逆に浮気になっちゃったやつだけど前提条件が違うとこうも味わいが変わるのね
- 99二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 20:29:50
さっきヒマリの妹のハレのスレを見てたから連続でハレが地獄見ててちょっとかわいいそうって思っちゃった
- 100二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 21:08:37
- 101二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 21:45:28
叩かれた頬がズキズキと疼き、その痛みはそのまま心にも響いて。私は手にしていた銃をぽとりと落とす。
「……ごめんなさい、ユウカちゃんっ!」
脱力した私の身体を、ノアの腕がしっかりと抱き締める。その温もりは、かつてあれほど渇望したはずなのに、今はただ気持ち悪かった。
「やめて……ノア。私のこと、好きじゃないんでしょ? だから、告白を断ったんでしょ?」
「違います。私は……ユウカちゃんのこと、大好きです」
「嘘よ。だったらキスしてよ。愛してるって言ってよ……“ノア”みたいに!」
「……」
「ほら、できないじゃない! 何が“大好き”よ、ふざけないでっ!」
私はノアを振り払おうとした。けれど、ノアは離れず、ただ静かに私を抱きしめ続ける。
「……私の“大好き”は、そういうのとは――」
「私がどんな気持ちでノアのそばにいたのか、何も知らないくせにっ! 恋に気づいてから、ずっと苦しかった。辛かった!……それでも勇気を振り絞って告白したのに! わかる?」
「ごめんなさい……」
「その謝り方、ほんとに大嫌い。だったら受け入れてよ! 私の”好き”を!!」
言葉を止めようとしても、もうダメだった。否定し続けるノアに対して、私の感情が、溢れ出ようとするのを止められない。
「告白が終わったあと、必死に恋心を忘れようとしたのよ? でも無理だった……セミナーで毎日会うもの。忘れるなんてできなかった……っ」
「だから、“ノア”と考えたの。他の子に盗られれば、ノアもチヒロ先輩も変わってくれるかもって……でも違った。大好きだったはずのノアが、どんどん嫌いになるばかりで……その末、“ノア”だけ、チヒロ先輩と付き合うんですって? ふふ……何よそれ。滑稽すぎる……」
「ユウカちゃん、それは――」
ぐちゃぐちゃな泣き笑いのまま、私はノアを睨む。
「もう、全部大っ嫌い。ノアも、“ノア”も……私の気持ちを受け入れてくれない、みんななんて……大っ嫌い……っ!!」
悲しみか怒りか、もう因数分解もできないほど複雑な想いが胸を満たし、それが大粒の涙になって、私の頬を伝い落ちていった。 - 102二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 00:26:13
限界ユウカ可愛いねもっと苦しんで♡と、ノアチヒロ達なんとかしてあげてが両立してる
- 103二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 01:02:19
- 104二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 01:03:47
第二次セミナーヴェリタス戦争か……
- 105二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 01:09:20
応えられないなら適当こくな
はいつか先生に刺さるかもしれないテーマ - 106二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 06:54:52
- 107二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 07:00:34
こんなに取り乱してる辺りもう精神的にいっぱいいっぱいだったんだな
- 108二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 07:50:48
こういう恋愛問題、学生がメインのキヴォトスだと難しい問題よね
幼い子どもならそこまで重く引き摺らないこともあるし大人なら責任や仕事などの現実があるからこそ好きから始まる恋と失恋はなかなか起きないし割り切ることもできる
でも中間の中高生くらいの恋愛ってマジで拗れるししかも相談できる人が先生くらい…こんなの話せるわけないよなぁ - 109二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 08:38:02
好きだった相手が嫌いになるレベルなのでかなりギリギリだったのかもしれない
- 110二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 12:13:31
ホシヒヨ抜きにしてもおじさんエミュしてる本編ホシノってかなりあかんかったんだなって
- 111二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 19:17:27
- 112二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 21:47:08
『ごめん、アンタをそういう目で見れない』
──思い出したくもないその一言が、また頭をよぎる。ノアの真似をしてるから? 違う。今、監視カメラ越しに、チヒロ先輩とユウカの口論を見ているから。
「私、ハレと付き合うことになったから」?
よくそんな大嘘がつけるね、チヒロ先輩。あの日、私の告白を断ってから顔を合わせもしないのに。無神経すぎるよ。
でも──そんな副部長だったからこそ、私は吹っ切れた。あの恋を終わらせて、新しい誰かを好きになることができたから、今はもう、感謝すらしてる。
だって私、ユウカのことが好きになれたから。
失恋したあの日、偶然ユウカと出会って、互いに慰め合った。彼女も同じように傷ついてたのに、すごく優しくて、あたたかくて。それから何度も会うようになって、お互いの想い人への愚痴をこぼし合った。気づけば、私はユウカに惹かれてた。チヒロ先輩がもう部室に来なくなったから、ユウカが身近に思えてしまったのもある。
だから私はユウカを振り向かせるため、ユウカが好きな──“ノア”になった。
『ノアっ……ノアぁっ!!』
『いいですよ……っ、ユウカちゃん……もっと、ください……』
ノアに扮して、失恋から立ち直っていなかったユウカを手に入れるのは思った以上に簡単だった。ユウカは、まだノアのことを忘れられていなかったから。
だから私はユウカに囁いた。「新しい恋人を作れば、ノアも振り向くかもよ」って。ユウカはそれを受け入れて、すべて、私の思い通りに──なるはずだった。
『髪、短くしたの……チヒロ先輩に、似てるかしら?』
その日から、何かが狂い始めた。私はユウカが好き。なのに、振り切ったはずの女を演じる彼女を愛さないといけない。
『うん……似合ってるよ、“チヒロ先輩”』
結局彼女の優しさを否定できず、私とユウカは、“ノア”と“チヒロ先輩”になった。歪んだロールプレイ。けれど愛しいはずの時間が、苦痛に変わった。何故好きな人の前で、昔の女の名を呼ばなければならない?
でも、その地獄ももう終わるらしい。画面の向こうで、ユウカは“本物のノア”に抱かれ、泣いていた。多分、ユウカは立ち直り、私たちの関係も終わる。
……だから、その前にこの関係を永遠のものにしないといけない。
「待っていてください、ユウカちゃん。あなたを愛せるのは、この“ノア”だけなんですから……」 - 113二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 21:52:39
ハレが思ったより拗れてた…
- 114二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 23:00:36
> 「私、ハレと付き合うことになったから」?
> よくそんな大嘘がつけるね、チヒロ先輩。あの日、私の告白を断ってから顔を合わせもしないのに。無神経すぎるよ。
えっハレとは何も相談しないでこんなこと言ってたの???
チヒロ先輩???!??
- 115二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 23:11:07
- 116二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 23:12:45
- 117二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 23:12:56
でもあの二人は人間関係の拗れとか専門外だろうし…
- 118二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 23:25:50
こうなったらもう光の蛮族・モモーイに治療してもらうしか…
- 119二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 23:49:49
あかん、ハレが自分のことをノアだと思い込むようになってる
- 120二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 23:52:08
チヒロは確かにきっぱり断ってたから振り切ることもできるか
- 121二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 00:56:17
歪んだヤンデレ同士の奇妙な愛…これは収拾つけるの大変そう
- 122二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 07:50:40
何これ怖い……
- 123二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 08:18:17
同時に振られたとはとはいえ同じ反応になるとは限らないよね……
- 124二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 16:14:43
ユウカよりハレの方が倒錯的な関係に沼ってるのがそこはかとなく素敵
- 125二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 16:25:53
ユウカもハレの好みに合わせてるなら本人見てるってことでは
- 126二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 21:19:59
「ユウカちゃん……私が、”ノア”が、迎えに来ましたよ」
「いまの、電撃? な、にが……」「ハレ……あ、んた…っ」
それはあっという間の制圧でした。
部屋に入るとともに、私はドローンでノアとチヒロ先輩の動きを封じ、ドアをロック。さらにはコタマ先輩たちが見ている監視カメラにもハッキングし、私の邪魔をさせないよう素早く妨害工作を行わせていただきました。
……これで3分程度は時間を稼げた。それだけあれば、私はハレではなく、”ノア”として、やることを完遂できる。
「ぁ……”のあ”? なんで……チヒロ先輩が”ノア”と付き合ってるって……」
「ふふっ、あれはチヒロ先輩の嘘です。私が、”ノア”が、ユウカちゃん以外の人を好きになるわけないじゃないですか。大好きですよ、ユウカちゃん」
私はユウカちゃんを抱きしめ、耳元で囁きながらそう言う。頭に付けているヘッドホンのおかげで、ユウカは”ノア”となった私の声をあっさりと受け入れ、泣き顔も緩んでくれました。
「……ハレ……あんた、何、する…気っ?」
「私が”ノア”の内に……ユウカとの関係を永遠にするの、チヒロ先輩」
私は床に倒れ込んでいる副部長に見せつけるかのように、ある薬液の入った小瓶を取り出すと、「それは……だ、め」という、途切れ途切れのノアの声を耳にする。流石はノア、一目見ただけでこれが毒液だって気づくなんて。でも……もう止められませんよ。
私とユウカちゃんは、今から”ノア”と”チヒロ先輩”という歪んだ関係ではなく、”ノア”とユウカという関係のまま、この世を去るのですから……。
「ユウカちゃん……キス、しましょうか」
「うん。する……」
私はユウカちゃんの同意を得るとすぐに、小瓶のふたを開け、ゆっくりと毒入りの瓶を傾ける。そして毒を口に含もうかとしたところで……それは突然起きた。
「ッ!? ぐっ、ああッ―――あ、たま…がっ!?!?」
突然の頭痛に襲われ、一切の抵抗もできず、私は床に倒れ込む。「ユウカ……」と彼女に手を伸ばすも、意識は瞬く間に……闇に、しず…んで、し…ま――
◇
「間に合った……万が一のことを考えて、ヘッドホンに遠隔で起動できるスタンガンを組み込んでおいてよかったよ。あやうく、二人の後輩を失うところだった」
「ウ、タハ……うっ――」「……さあ、手の空いている者はすぐに4人を医務室へ。反省会はそれからさ」 - 127二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 21:31:49
心中する気だったのか…
- 128二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 01:00:21
- 129二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 04:57:47
正直にいうと取り返しがつかないところまでいっちゃう展開好きです
- 130二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 08:26:40
ユウカが好きなのはノアだからねハレじゃないんだ
- 131二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 09:21:56
朝っぱらから昼ドラ見た気分や…胃もたれするでこんなん
- 132二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 12:57:23
マジでウタハ先輩がファインプレー過ぎる
- 133二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 19:11:45
今回ばかりは余計な機能が奏功している
- 134二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 20:36:18
「――以上が、ここ数日の記録になります、ユウカちゃん」
「……ありがとうノア、話してくれて」
「いえ、”親友”のユウカちゃんの為ですから……それにしても、本当にモモイちゃん達からは何も聞いていなかったのですね」
「皆、私を気遣ってか、何も話してくれなかったのよ……だから、ノアに連絡したの」
あの心中未遂事件から2週間。医務室に運ばれた私はいくつかの検査を受信後、セミナー業務の休暇を当分の間言い渡された。
多少の反発心が無いわけではなかったが、あの時ノアの腕の中で全てを吐き出したおかげか、そうした方がいいのかもしれないと思い、私はその休暇を受け入れた。
その結果、心の中を整理することができ、ようやく私は失恋したことを受け入れ、こうしてノアと話せるぐらいには回復した。
「それにしてもチヒロ先輩。随分とコタマ先輩に絞られたのね。私達の為だから、ちょっと悪い気が――」
「ハレさんをフった落ち目から来た『寝取り作戦』だったようなので……一応、私とコタマ先輩は大反対したんですよ?」
作戦名はともかく、実際その嘘で私は、胸中の想いを全て吐き出すことができた。少なくとも作戦は成功だと私は思う。一人の例外がいたことを除けば……
「ねえノア。ハレは、今どうしてるの……? 教えて」
「ハレさんは……色々とデリケートな話題になっていまして……ユウカちゃんに知らせるべきではないと」
「気遣いは嬉しいけど教えて。 私、あの子がどうなってるか知らないと駄目だと思うの」
「……わかりました。でも、私が話したことは内緒にしてくださいね」
私はノアの言葉に深く頷くと、静かに報告に耳を傾ける。
結論を言ってしまえば、ハレはあの日以来目を覚まさず、ベッドの上で横になったままらしい。
あの時の毒が原因なのか、あるいはカフェイン中毒の所為かは定かではないが、眠り続けているようだ。
また、私とハレが計画した”例の装置”も見つかったようで、私達の処遇をどうするか、議論が交わされているらしい。なるほど、ノアが話したがらないわけね。
「……色々辛いことを聞いてごめん、ノア」
「いえ、いずれお話しなければならない事で――おや?」
ノアのスマホが大きく震え、すぐに通話を開始するノア。
「え、ハレさんが目を……!?」その驚きの声が上がった瞬間、私の心は大きく動いた。 - 135二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 23:17:03
- 136二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 07:49:11
保守
- 137二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 08:19:03
- 138二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 15:06:06
ちゃんと自分の過ちを認めて真っ当に謝れるならええが…最悪ユウカ(が装うチヒロ)への依存が悪化してしまう可能性も考えられるけん…
- 139二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 20:32:58
「まさか、最初の見舞客が副部長なんてね……何しに来たの?」
昨日ようやく目を覚ました私は、色々な検査やカウンセリングを受け、数日の入院生活を余儀なくされていた。で、よりによって最初に来るのがチヒロ先輩か……
「アンタと色々話をしに来たの……告白の事とか、あの日の事や、アンタがユウカと作ろうとしていた”タイムマシン”の事とか……」
「それを聞いてどうするの……もしかして謝罪? ふふ、そんなわけないか。むしろ謝らないといけないのは私の方だもんね……まあ、私が許される可能性は無いと思うけど」
「……アンタは、自分がやったことをどう思ってるの。何で死のうと……そんなに私にフラれたことが――」
「わかってないね先輩。私はもう、先輩に恋してたことは吹っ切れてる。あんな断り方をされた時からね」
チヒロ先輩の言葉をやや強く遮り、私は心からの想いを口にする。そう、私の最初の恋はもうとっくの昔に終わっている。
「コタマからも色々言われたよ……”そういうこと”、私は理解しきれてないって……本当にゴメン」
「もういいよ、副部長はそういう人だし。そのおかげで私はユウカのことが好きになれた。まあ、ユウカはノアしか見ていなかったけど……」
鏡に映る自分を見ながら、ストレートにした自分の髪を名残惜しく触る。もうこちらに振り向くことは無いであろうユウカの姿が思い浮かんだからだ。
「だから、ユウカと一緒に死のうとしたわけ……」
「うん。早瀬ユウカが好きな人は生塩ノアであって小鈎ハレじゃない。だから私が”ノア”でいられる内に、その愛を永遠にしたかった……」
”チヒロ先輩”であるユウカじゃダメだった。彼女が立ち直る前に添い遂げるためには、もうあのタイミングしか残されていなかった。だから私は凶行に走った。
どうせ全てが元通りになれば叶わぬ恋だ。想い続ければ苦しいだけ……ならばその前に、死んでしまいたかった。
「……ユウカのことは、その、今でも好きなの?」
「好きだよ。ノアには悪いけど、いつも一緒にいたノアが憎らしくなるくらいには」
「そう……なら、心ゆくまで話し合ってみたら?」
「?……何言ってるの、せんぱ――」
「ハレ!!」
そう先輩が口にした後、病室のドアは大きく開かれ、彼女が、ユウカが……私に向かって勢いよく抱き着いてきた。
……そういうところだよ、チヒロ先輩。 - 140二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 22:24:18
思いが重い……
- 141二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 00:12:33
この流れだと、真っ当に小鈎ハレと早瀬ユウカとして付き合えるか…?これ以上拗れませんように!
- 142二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 07:54:03
楽しみすぎる
- 143二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 16:04:42
待機保守
- 144二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 21:14:59
病室に入るとすぐ、私はハレの元へと駆け寄り、彼女を抱きしめる。
「無事でよかった……っ」
「……離れて。私がユウカに何しようとしたのか、知ってるでしょ?」
「ええ知ってる。だからよ……っ」
「……優しいね、ユウカは」
ハレが無事なことに目頭が熱くなり、彼女を抱きしめる力が強くなる。
そうしてハレが生きていることを実感した後、病室から出て行こうとするチヒロ先輩に、ハレとの会話を許可してくれたことに感謝し、私はハレと言葉を交わし始める。
話さないといけないことが……私にも、彼女にも、あるはずだから。
「ごめんなさい。私があなたにノアを重ねたから、こんなことに……」
「ユウカは悪くない、悪いのは全部私。ユウカに振り向いてほしかったから、ユウカに愛してほしかったから……ノアからユウカを奪いたかったから」
「……ノアから、私を」
「でも私と違って、ユウカはフラれてからも。ノアと毎日会わざるを得なかった。それが……どこか憎らしかった」
「私と違って恋を諦めないユウカが。私に振り向いてくれないユウカの気持ちを受け入れないノアが。そして……あの日から私と顔を合わせようとしなかったチヒロ先輩が」
天井を見つめながら、ハレは胸の内を明かす。その顔には諦めと自身に対する哀れみが浮かんでいた。
「チヒロ先輩はね……私にとって最初の”特別”だった。叱ってくれたり、世話を焼いてくれたり、時にはうっとうしいと思うこともあったけど。それでも不意に優しさも見せてくれる頼りになる存在」
「私だけが、先輩のことを一番理解していると思ってた……だからこそショックだった。あんな断り方されて、私は先輩のこと、何にもわかってなかったんだなって、何もかもがさめきった」
「あの時は……そんなこと話してはくれなかったわね」
ノアにフラれ、泣きながら誰もいない場所へと逃げ込んだあの日。私はそこで、偶然ハレに出会い、互いの”傷”を癒し合った……まだ私がまともで、ハレと身体を重ねる前の記憶。
「……よく覚えてるね」
「ハレも、私と同じでフラれたと思って、親近感を覚えたから」
そう、ハレはチヒロ先輩にフラれた。そしてチヒロ先輩のことがまだ好きだと、誰もがそう思っていた。
でも、それは大きな間違いだった。だって、ハレは私の事を――好きになっていたのだから。 - 145二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 21:15:17
「ハレ。一つ……確かめてもいい?」
「私に答えられるものなら……」
「仮に私が、ハレのことを好きだって言ったら――」
「やめてよ、そんな嘘つかないで。ユウカが好きなのはノアだったんでしょ? そんな嘘つかないでよ……」
ハレが私の“仮定“を遮り、気まずい沈黙が病室内に漂い始める。しかし、その空気が部屋を満たす前に私は、次の言葉を紡ぐ。
「……そうね、私はノアが好きだった。“ノアになったあなた”に依存してしまうほどには、ノアと恋人になりたかったのは、間違えようのない事実」
「あなたが喜んでくれるかもって思って髪を切って、喜んでくれて。さらに喜んでもらうためにメガネもかけ始めた。“ノアになったあなた”に喜んでもらうために……でも」
「しばらくの間ノアから離れて、そんな歪んだ考えに捉われることが無くなって、ようやく私は自分の失恋を整理できて、ノアと普通に話せるようになった」
「……そうなんだ」
「うん、そう。でもそれは、告白してフラれたからだと思う。きっとノアに想いを伝えてなければ、いずれ私は一人で苦しむことになってたと思う。こうして一歩進むことのないまま、ノアへの愛情が歪んだものとなったでしょうね」
「……」
「だからね、ハレ……」
少し深呼吸した後、私はハレの目を見つめながら口を開く。彼女に、先に進むための一歩を踏み出させるために。
「あなたに、その想いを口にしてほしいの」
「私、あなたがキスしてくれるって言葉……今も、覚えてるのよ?」
「……ユウカっ」
うっすらと、虚ろだったハレの目に生気が灯り始める。多分、心は決まったのだろう。
「ユウカは……本当に、お人好しだね。あんな酷いことをしようとした私に、こうも優しくしてくれる」
「でも、私はそんなお人好しなユウカが好き……いつもはあんなに怒りっぽいのに、私が失恋した時は優しく慰めてくれた。そのギャップが、私の中のユウカ像を変えたの」
「もっとユウカのことが知りたいと思った。失恋の傷を慰め合う形じゃなく、普通の恋人として、もっとユウカと一緒に居たいと思った」
「永遠じゃなくたっていい、ひと時に過ぎないとしても、私と一緒に居てほしい……だから――」
「私の恋人になってくれませんか? ユウカ……」 - 146二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 21:45:08
- 147二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 22:00:01
エンダァァァァァ!!!イヤァァァァァ!!!ウィルオールウェズラァヴユゥゥゥゥゥゥ!!!!!!
- 148二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 22:12:49
素晴らしい
やはり自らの思いを伝える場面というものにはロマンが詰まっている
ユウカとハレの思いの味、そしてそれを余す事なく表現してくれた著者にかんしゃと喝采を - 149二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 01:58:42
チヒロもノアも、当人たちが真っ当に付き合えると知れば安心するだろうしなんとかなるかな。多分ここから平和エピローグだと思うから期待してる
- 150二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 10:00:54
このレスは削除されています
- 151二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 18:32:28
エピローグ(?)待機
- 152二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 23:05:23
――私の恋人になってくれませんか? ユウカ……
「ん……もう、あ…さ……?」
(随分と、懐かしい夢……)
右手で眠気眼を擦りながら、私はベッドから抜け出す。机の上に置いてある副ぶ――いや、チヒロ先輩から譲ってもらった青いメガネをかけ、辺りを見渡す。
一緒に眠っていた彼女は既に起床しているらしく、ベッドの上で乱雑に脱ぎ散らかされた寝巻を見つけると、彼女の私室に向かって私は歩を進め、そのドアを開ける。
「……おはようユウカ。その記録、また見てるの……?」
「おはようあなた。そう、ね……どうしても、この時期になると思い出すのよ。子どもの頃の過ちって、中々忘れられないものね」
そう言ったユウカが閲覧しているのは、先ほど私が見ていた夢の内容そのままの光景……色々と拗れていた、私こと小鈎ハレとユウカの10年前のあの日々の記録。
いや、正確には私とユウカが共同で作り上げたタイムマシン、「カイロス1号」によって記録された、ノアもびっくりするほど正確な、あの時その場にはいなかった第三者視点での過去の映像。
2年前、当時のミレニアムにて「異世界論」なるものが立証されたことで、凍結から解除された私達のタイムマシン計画。そのことを知った時は、時代が変われば、こうも価値観が変わるものかと思ったものだ。
「……コーヒー、ある? 目を覚ましたい」
「品切れ中……パックの物ならあったはずよ? あ、いや、確か……エナドレも余ってたかしら……」
「エナドリより、ユウカが淹れたコーヒーの方が好き」
「じゃあ買ってこないと駄目ね。あれ、特注品だからネットじゃ売ってないのよ」
そう言うとユウカは、映像の視聴を中断し、ようやく私と顔を見合わせる……あ、首に大きな虫刺されが――
「何が虫刺されよ。昨夜はあんなに乱暴にしたくせに……今日が休日でホントに良かったわ。ノアに見つかったらなんて言われるか」
「いや、ユウカの方が暴力的だったと思うけど――」
「あー! あー! き・こ・え・な・い!!」
「その誤魔化しは無理があるよ……ユウカ」
そんなユウカとのやり取りの中、彼女との昨晩の営みを思い出しながら、私は仕方なくパックのコーヒーをマグカップに注ぎ、温めて飲む。
少しカフェインが物足りないものの、ユウカとの“未来”を思えば、これでも十分なくらいだ。
……いずれ、摂取量を減らさないといけないからね。 - 153二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 23:06:23
「ねえハレ」
「なあにユウ――」
振り返った瞬間、ユウカに唇を重ねられる。
あまりにも突然の事なので、手に持っていたマグカップを落としそうになったが、寸でのところで机に置き、事なきを得る。
「――き、急にどうしたの!? キスするなら、せめて私が口をゆすいでから――」
せめてコーヒーの味を消した後にしてほしかった。そう言いたかったが、ユウカの右人差し指と中指がやさしく私の唇に当てられ、それを遮られる。
「ごめん。昔のハレを見てたら、ちょっと……したくなっちゃった」
「昨日散々させたくせに……」
「それはそれ、これはこれ」
「合理的じゃない」
「私は“冷酷”な算術使いだから、時には無慈悲なのよ」
「ユウカが決めたあだ名じゃないでしょ、それ。もう――」
こんなお茶目さをたまに見せるユウカも、随分見馴れてしまった。どうにもあの記録を見た影響で、私に甘えたいらしい。別に今更……私は死ぬ気なんかないというのにね。
そう言えば甘えたいのなら、素直に口で言えばいいのにと、付き合った当初はそう思ったが、ユウカはそういう所が可愛いと、ノアから聞いたことで考えを改め直したこともあった。
実際、卒業するまでの間、何度かキスをした時のユウカはとても可愛らしかった。あの頃はまだ素直になれてなくて恥じらいがあったよね……卒業して同棲を始めたら一気に、少し乱暴な形で、愛をぶつけてくるようになったけど。
「……どうしたのあなた、ボーっとして。そんなに今キスされるのが、嫌だった?」
「違うよ。ちょっと昔のことを……ユウカと同棲し始めた日の事を思い出してただけ」
「それならいいけど……あ、ねえ、折角なら私と一緒に思い返しましょ。少し……昔が恋しくなってたし……」
「別にいいけど……買い物は?」
「大丈夫! 昔よりスケジュール管理の精度は上がってるの。完璧な時間配分で思い出話に花を咲かせてやるわ」
「思い出話はゆっくりやるものだと思うけど……」
「さあ無駄口を叩いている暇はないわ。私達が同棲生活を始めたあの日のこと、たくさん振り返りましょ――」
「ハローワールド」愛する人がいるこの世界へ敬意を込めて | Writeningミレニアムサイエンススクールでの卒業式から翌日。 珍しく朝早くから外に出ていた小鈎ハレは、最低限の荷物が入ったキャリーケースを横に、ミレニアム地区のまだ人気が少ないある通りにて、一人、恋人である…writening.net - 154二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 23:09:00
よかった・・・(語彙力0
- 155二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 01:19:50
- 156二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 03:20:01
素晴らしいとしか言いようがない……
見事なハッピーエンド、これには先生もにっこり
ユウカのコーヒー好きなの可愛いねハレ - 157二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 03:46:56
いや〜素晴らしい!あれだけのドロドロからよく無事にハッピーエンドに繋げた!
- 158二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 08:51:58
ユウカがあなたって呼んでくるの好き実際似合うと思う
- 159二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 17:34:23
良妻の適正が高いからね。ハレはいいお嫁さんと結ばれたよ。ユウカもまたいい旦那さんと結ばれたよ
- 160二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 19:58:16
勿論物語自体も素晴らしいけど、何よりも『ハローワールド』とかいうタイトルをこの話に付けれるセンスが…なんかもう素晴らしさ超えて妬ましさすら感じる(誉め言葉である)
- 1611/225/06/09(月) 22:14:41
「おや……今日もですか」
大学の昼休み中に訪れるお気に入りの静かなカフェ。その隅にて、ノートPCで作業をする見知った人影を見つけ、私、音瀬コタマはそう呟く。
なにせ、かれこれこの1か月……このカフェに来る度、彼女を見かけるのだ。そう思わない方が不思議と言ってもいい。
「……まあ、昼休みの退屈しのぎには、丁度良いのですが」
そう言って私は彼女の元へと歩を進め、向かい合う形で座席に座ると、あいさつのため口を開く。
「こんにちは、今日もここに居るのですね。チヒロ」
「ん、コタマ……ここ、静かで色々と丁度いいから。コーヒーも好みだし」
「こういう場所にいる時ぐらい、仕事など忘れてはいかがですか? ミレニアムにいた頃よりも忙しいのでしょう?」
「こういう場所だから集中できることもあるの……ふぅ、ひとまずここまで」
丁度区切りがついたのか、チヒロはノートPCを閉じると、手元のコーヒーを一杯飲み落ち着いた溜息を吐く。そんな姿を見ていると、ふと気づいたことがあり、どうしてもそれが気になった私はチヒロへと話しかけた。
「……メガネ、変えたのですね」
「うん、前のやつはハレに譲ったよ。すごく喜んでた……」
「ほう、ミレニアムにいた頃のチヒロからは想像もできない行為ですね。急にどうしたのですか?」
「一言余計……っ。この前、久しぶりにユウカと一緒にいる所を見かけたから、その時に。不格好なメガネをかけてたから、こっちの方が似合うだろうと思って渡したの」
「なるほど」
そういうことかと納得。そして久しぶりにハレたちに会ってみたくなったと思うと共に、彼女たちがミレニアムを卒業してもう2年かとも思う。
そう思ったのはチヒロも同じだったようで、「もう2年か」と小さく呟いていた。
ミレニアムを卒業後、私は大学へ進学。チヒロは在籍中から続けていたセキュリティ関係などの事業をそのまま継続した。
一方のハレたちは私と同じように大学へ進学したと聞いている。別々の大学だったはずだが、同棲していると聞いたので恋仲は良好なままだろう。
「くっ……ふふふっ……」
そんなことを考えていると、今目の前にいるこの人も、いつかは恋をする時が来るのかと思ってしまい、つい笑い声が漏れてしまうのだった。 - 1622/225/06/09(月) 22:17:27
「くっ……ふふふっ……」
こちらを見ていたコタマが急に笑い始め、私は眉を顰める。その笑い顔に思わず頬を緩ませそうになるが、何か私におかしなところでもあったか、あるいは私を見て失礼なことを考えたのかと思い。そのまま一言言わずにはいられなかった。
「何か言いたそうだね、コタマ」
「いえっ……ハレたちのことを考えてたら、チヒロもいつか恋をする時が来るのかと……ふ、ふふふ……」
「……なんだ、そんなこと。恋なら、今してるよ」
「でしょうね、チヒロが恋をするなんてありえ――えぇっ!?」
久しく聞いたコタマの大声に、内心懐かしいなと微笑みつつ、私は手元のコーヒーを全て飲み干し、会計のため席を立つ。せっかく楽しくなってきた休憩の時間ももう終わりだ。
「ちょ、ちょっと待ってくださいっ! 今の……本当なのですかっ!?」
「本当。あ……言っておくけど、誰かに言いふらしたりなんかしたら、容赦しないから」
「うそです。あのチヒロが、恋を……? 信じられ――」
ぶつぶつと言い続けるコタマを背に、私は会計を済ませ、このお気に入りのカフェを後にする。
思えば、ここに通い始めてからか、私がアンタに恋をしたのは。
2か月前、仕事の休憩がてら偶然入ったあのカフェに、アンタはいた。
随分と、綺麗になってる……。久しぶりに見たアンタを見て、私はそう思った。そして会話をして確信した。
私は今のコタマに一目惚れした。
大学生になって、どこか垢抜けたアンタの細かい動作一つ一つを自然に目で追ってしまっている。そんなレベルだから、当然告白もしていない。というより、仕事が忙しいので、そんなことを考えている余裕が無いと言った方が正しい。
だからせめてにと、今日もこうやってアンタがよく来るカフェに来て少し話す……なんて片思いを続けている。
我ながら随分と遠回りな道だと思うが、多分これは……コタマに意識してもらいたいが故の行動なのかもしれない。
(私も……こういう所はまだ子どもだね……)
私はそう自負しながら、次にコタマに会うその時を楽しみに仕事へと戻っていった。いつか必ずアンタに告白してやると、決意を新たにして―― - 163二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 00:51:02
良い話だった
地獄みたいな百合も好きだけどそこからの晴らしがとても巧みだった - 164二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 08:27:43
なあ1よ見てるか?お前の考えた概念はここまで至ったよ……
- 165二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 11:40:36
- 166二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 14:51:58
あとはミレニアム最高の頭脳たちが踏ん切りをつけるだけか…
- 167二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 21:25:02
- 1681/325/06/10(火) 22:09:06
「……今日は、色々教えてくれてありがとうノア」
「お役に立てたようで何よりです。ハレさん、ずっと苦しそうでしたからね」
「うん、ノアのおかげで今はだいぶ楽になったよ……にしても、どうして急に、こんな……」
そう言いながら私はゆっくりと視線を下へ移す。そこに見えるのは、3年生に上がった直後より明らかに大きくなった……私の、胸。突然すぎる体の急成長の所為で、この1か月間、私は憂鬱な時を過ごし続けていた。
まず、今までの服が着れなくなった、ボタンは止まらない、着れてもお腹が見える。当然下着もつけれないということで……胸が大きくなるたびに、新しい下着を何度も買う羽目になった。なにより、3年に上がったことで、誰かに頼られる機会が増え、忙しくてこの悩みを誰にも相談できなかった。自分の時間がどんどん減り続け、それに比例するかのように私の胸は膨張し、サイズの合わない服によって圧迫される苦しい生活を送り続けていた。
ノアの助けを得られたのはその矢先だ。顔を合わせるや否や、胸周りが窮屈なことを見抜き、すぐに彼女の持っている下着と服を貸してくれた。そしてその流れで、後日ノアと服を見に行くこととなり、下着の選び方や楽な着け方、適した服の選び方などを教えられ、今に至る。
「胸だけでしたら、病気の可能性もあったのですが……ハレさんの場合、全身が変化しているようなので、本当に急成長としか言えませんね」
「成長するなら、もう少し早い方がよかった」
「まあ、そこは人によって異なるので……あ、そう言えば恋をすると成長するという話もありますが――」
「それ、メンタルの話じゃないかな……」
「ふふ、そうだったかもしれません」
他愛もない談笑。思えば、ノアと一対一で話すのは随分と久し……いや、もしかすると一度も無かった? そんなことを考えていると、ノアが不意にこう言った。
「ハレさん、ユウカちゃんといて幸せですか?」
「え、な、何……突然?」
「いえ、このところのユウカちゃんが、以前よりもすごく楽しそうにしていたので」
そう聞いて思わず笑みが浮かぶ。多分私と付き合っているからと自惚れる。
「ふふ、その様子だと聞くまでも無かったですね」
私の顔を見て微笑むノア。そして彼女は静かに口を開く。
「ユウカちゃんのこと、幸せにしてくださいね」
「……うん」
ノアのその言葉に、私は深く頷いて応えた。 - 1692/325/06/10(火) 22:11:49
――ユウカちゃん、結婚おめでとうございます……!
――うんっ……ありがとうっ、ノアっ!!
満面の笑みで映る親友のウェディング姿の写真を見つめ、私は今日の結婚式の時間を一人思い出す。
目の前の机の上には、本日撮影された写真が何十枚と積み重なっており、そこに映る人々は笑ったり、喜んだり、泣いたりと、非常に感情豊かにフレームに収められている。
「どれも、魅力的な写真ですね……」
少し大人っぽくなったモモイちゃんたちゲーム開発部。相変わらず突飛なことをするエンジニア部の皆さん。トレーニング部、C&Cにヴェリタス等々と、ユウカちゃん達に縁のある人があの結婚式場にいました……当然、先生も。
あの場にいた全員が、ユウカちゃんとハレさんの結婚を祝福していたのです。あのリオ元会長とヒマリ元部長が肩を並べて泣いていたほど……それはそれは素晴らしい披露宴でした。
そして、ユウカちゃんとハレさん。どちらも純白のウエデイングドレスに身を包み、しっかり化粧などで整えられた二人のあの姿。おそらく私じゃなくても、忘れられないものになったと思います。
今日の思い出を振り返りながら、ユウカちゃんたちにプレゼントするアルバム用の写真を選定するため、私は一枚一枚、写真を吟味していく。正直なところ、全て選んでしまいたいのが本音です。
「あ、これはブーケトスの時の写真ですね。確か……先生がキャッチしそうな瞬間で、”偶然”強風が吹いて……チヒロ先輩の腕の中に入った……でしたか」
先生がキャッチする寸前、何か妨害が入ったような気もしますが、私としてはその後のチヒロ先輩の方が興味深かったですね。時折じっとコタマ先輩を見つめて、あれはきっと……”そういうこと”なのでしょう。
そんなことを考えていく内、気づけば全ての写真を見終わり、全く写真が選別できていないことに私は小さく溜息を吐いた。
「うーん……やっぱり、無理してでも全ての写真を選ぶべきでしょうか?」
そう言った後、一度思考を整理する為、私にはベッドの上で横になり目を瞑る。
暗い視界の中、うっすらと浮かぶのは、やはりウエディングドレスのあの二人。
「……恋、ですか」 - 1703/325/06/10(火) 22:16:30
(私にもいつか、その時が訪れるのでしょうか)
真っ白で静かな室内に設置された純白のベッドの上で、私は一人、そう思う。
心を覆うのは孤独による寂しさではなく、晴れる気配が微塵もない黒い不安。
思えば、ミレニアムでは書記という公平な立場に徹するあまり、そういったことを考える機会は少なかった。ユウカちゃんの告白を断ったのも、これが一因である。
それでもこうして目を閉じると、たまにその姿が映る時がある。私にとっての特別が。
(……先生)
先に浮かんだウエディング姿の二人や、これまであったことのある人の姿が次々と流れ、最後に浮かんだのはシャーレの先生。これが意味することは……間違いなく、そうなのだろう。
だろうというのは、そう決めつけてしまうのが怖いからである。一度”それ”を認識した時、私はどうなってしまうのか。
果たして元の生塩ノアのままでいられるだろうか。そんな恐怖が黒い不安となって、私の心を覆うのだ。
(先生、私は……あなたのことが――)
心の中で全てを言い切る前に、私はその言葉を放棄する。言うのが怖いからか、いや違う、心の中で言うだけで満足してしまいそうだからだ。
言うなら、本人を前にして言いたい。あの時、勇気を出して私に告白したユウカちゃんや、彼女に告白したハレさんのように、私も……あんな恋を、してみたい。
「……そして、私は、あなたの全てを……記憶、したい――」
ベッドの上で寝転んでしまった所為か、眠気に襲われ、意識が遠くなっていく。
ああ、それなら、このまま眠る前に……一つ、賭けをしよう。
(目覚めたら、私は先生に、この想いを……伝えて見せます――好きです、と)
この眠る直前の想いを、もし私が目覚めた後に”覚えていたのなら”、私はその通りにしよう。覚えていられたのなら、だ。
そう最後に思考し、私の意識はどんどんと沈んでいった。
眠りに落ちる直前に感じたのは、かつてないほど温かで勇気づけられる、あの二人の声。
――ありがとう、ノア - 171二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 22:28:15
- 172二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 00:52:31
- 173二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 08:36:54
皆お幸せに……
- 174二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 17:18:09
終わりよければすべてよし
- 175二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 22:13:37
ユウハレに幸あれ!
ついでにチヒコタと先ノアにも幸あれ! - 176二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 02:01:16
ヒマリはリオとよろしくやってる描写があったけど、怖がってただけのマキと触れられなかったコユキはこの後どうなったか気になる
まさかコユマキ!? - 177二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 10:03:12
このレスは削除されています
- 178二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 19:13:04
ユウハレの抱きしめちゅっちゅをずっと見ていたい
- 179二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 22:23:04
- 180二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 00:43:04
ステキダワー!1年問題児コンビだし、意外と馬が合うかも
- 181二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 08:53:48
保守
- 182二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 18:04:11
ユウハレ
ヒマリオ
チヒコタ
コユマキ
ノア先
ちゃんと全員割り振られたな!ヨシ!
ところで話聞きにいったゲーム開発部はどうしたんだろう。ちゃんと結ばれた以上当人達にダメージが入る心配は無くなったけど - 183二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 21:53:35
>>ちゃんと全員割り振られたな!ヨシ!
これが噂に聞く最終回発情期(ファイナルファンタジー)…
- 184二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 21:57:51
面白かった! こんなに綺麗に完走するスレに立ち会えたのは久しぶりだ!
乙!!! - 185二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 02:02:11
なんやかんやアリモモとユズミドも成立してたりして
- 186二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 08:58:02
ミレニアム生徒みんなそれぞれ結ばれるハッピーエンドかな
- 187二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 17:23:56
残り14くらいだけど、埋めるべきかもうこのまま落とすべきか…このまま落とした方が綺麗に〆られていいかな?
- 188二次元好きの匿名さん25/06/14(土) 21:44:50
- 189二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 06:12:27
>>182のカップリングでどっちが嫁衣装を着るか婿衣装を着るか妄想するのもいい
- 190二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 14:39:08
ホシヒヨといいやはり代替品百合はいい…ねじれにねじれて最後に純愛になった時のカタルシスが最高なんだよね
- 191二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 23:07:40
グロ版4コマより
ユウカと一緒に過ごすうちに香りがユウカと同じになったハレ……
久しぶりに会ったマキからそのことを指摘されちょっと恥ずかしくなるハレ……
それはそれとユウカとの共通点ができて嬉しいハレ……
こんな日々もあるのだろう - 192二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 07:05:53
ゲヘナみたいに何スレも地獄が展開されなくて良かった
- 193二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 15:58:59
- 194二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 19:23:20
- 195二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 21:32:59
- 196二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 00:08:20
- 197二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 08:15:20
このレスは削除されています
- 198二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 17:43:19
匂い移るレベルだと毎晩一緒に寝てたりするのかしら
- 199二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 21:10:37
- 200二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 21:22:31