(CP、閲覧注意?)「マチュ、お小遣いちょうだい」

  • 1二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:24:19

    「ペンキ買いたい。あとカラースプレーも」
    「渡した分もう使い切ったの⁉︎もぅ〜……明日のクラバでお金入るまで待って」
    「僕の取り分まだあるでしょ?」
    「アレはアンタの生活費だからダメ!ご飯食べられなくなるよ⁉︎」

  • 2二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:25:04

    同棲してらっしゃいます?

  • 3二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:25:22

    ヒモ彼氏(ヒモではない)のサイフを管理するママみたいな彼女かな?

  • 4二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:27:36

    「またやってる……」

  • 5二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:28:13

    マチュも参加してる以上クラバの賞金管理の権利くらいはあるわな

  • 6二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:28:19

    今回は同棲プレイか…

  • 7二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:28:54

    割と理想的な関係ですね

  • 8二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:30:22

    「だってシュウジの奴、放っておくと全部ペンキかガンダムの整備費にお金使っちゃうから……」

  • 9二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:31:15

    立派な妻してらっしゃいますねアマテさん

  • 10二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:33:49

    クラバで生計立ててるならガンダムの整備費最優先なのは仕方ない
    ペンキ代はまあ…

  • 11二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:35:09

    マチュって金銭感覚は庶民派なのかな

  • 12二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:43:07

    「お腹空いた……」
    「何か食べたいものある?」
    「何でもいい」
    「何でもいいが一番困るんだってば!」
    「野菜はいらない」
    「ちゃんとバランス良く食べろ!」

  • 13二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:44:51

    健全な男の子は肉肉肉!!ってなりがちだから仕方ないね…

  • 14二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:45:26

    >>11

    そもそも生活が公務員の官舎暮らしで金に困ることはないけど目に見えてリッチな生活ってわけでもないからね

    キラとかに近いんじゃない?

  • 15二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:52:45

    子どもながらにグライダー契約していたしマチュはそのあたりしっかりしてそう
    なんだかんだでいい奥さんできるかも

  • 16二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 20:56:26

    「お金の管理はマチュに任せておけば間違いは無いと、ガンダムが言っている」
    「信頼されるのは嬉しいけどね、せめて自分の生活費くらいはちゃんと考えてお金使ってよ」
    「必要経費だから仕方ないと、ガンダムが言っている」
    「ガンダムのせいにしない!」

  • 17二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:03:11

    シュウジは節約って感覚がなさそうだしな大事なものに使う金は遠慮がないというか妥協しないというか

  • 18二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:40:33

    一度風邪ひいたあとにちゃんと話し合ってればこうやって信頼する世界線も有ったかもな…

  • 19二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:44:28

    クラバしつつお小遣い稼ぎにバイトするようになるシュウジもいるかも

  • 20二次元好きの匿名さん25/05/27(火) 21:48:04

    「マチュお願い!お小遣い前借りさせて!」
    「えっ どうしたの⁉︎」
    「新色が出たんだ!すごく良い色だから絶対欲しい!」
    「……」(コイツ……)

  • 21二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 00:51:14

    「また怒っちゃった……お金の事でガミガミ言いたい訳じゃないのに。シュウジが描くグラフィティは私も好きだし、シュウジが楽しそうにしてるのは私だって嬉しいよ。でも好きな事に没頭し過ぎて自分の体をおざなりにしてほしくはないんだ……」

  • 22二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 00:54:04

    愛故だね
    シュウジもそれは分かってるだろうから元気出しな

    よく考えてたら自由人系アウトローなシュウジが大好きなガンダムの整備とグラフィティ制作の塗料代の元になるお金を預けている時点で激重だな

  • 23二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 08:50:22

    >>21

    迷った末にグラフィティでの稼ぎ方考える方向にシフトしそう

  • 24二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 09:40:40

    「また怒られちゃった」
    「あんまりマチュのこと困らせたらダメだよシュウちゃん。マチュだって起こりたいわけじゃないんだって分かってるでしょ?」
    「うん」
    「……あんまり度が過ぎると私がマチュのこと貰っちゃうからね?」
    「えっ?」

  • 25二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 09:44:32

    >>24

    三角関係

  • 26二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 09:58:07

    >>24

    誤字

    ✖️→起こり

    ○→怒り

  • 27二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 10:06:15

    ニャアン、お小遣いちょうだい

  • 28125/05/28(水) 10:42:37

    「私だってマチュの友達なのに、シュウちゃんばっかりずるい!私ももっとマチュに構って欲しい!マチュからお小遣い貰いたいし無駄遣いして叱って欲しいしお手伝いしたらありがとうって言いながら頭ナデナデされたい!」
    「マチュに管理してもらってるだけでお金そのものは僕が稼いだ分だし僕だって頭ナデナデなんてして貰ったことないよ!」

  • 29二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 10:43:52

    >>28

    じゃあシュウちゃんが養ってよ

  • 30二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:00:36

    >>24

    マチュを渡すまいとちょっと金の使い方を考えるようになるシュウジ

    いつもなら欲しがるものを欲しがらなくなって逆に何か心配するようになるマチュ

  • 31二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:02:20

    もうニャアンとシュウジでマチュをお嫁さんにしたらいいんでない?

  • 32二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:06:28

    あくまでシュウマチュ夫婦で友人ニャアンであってほしいわスレ主次第だけど

  • 33125/05/28(水) 20:35:50

    >>27

    >>29

    「違う世界線の僕達が混線してしまったみたいだ。まあそういう事もあるよね。この世界の僕達とは別人だし、あまり気にしなくても良いだろうとガンダムが言っている」

  • 34125/05/28(水) 20:40:58

    >>28

    「ちなみに私のこの発言はマチュにシュウちゃんと同じくらい構って欲しい以上の意味は無いから」

    「それにしては母親に構ってほしい娘みたいな発言だったけど……」

    「だってシュウちゃんばっかりマチュにお世話して貰えてズルい!私だってマチュと遊びたいのに!」

  • 35二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:43:35

    ニャアンは愛を求めてるってのは公式で言われてるしな友人ではあるけど母性に当てられてそれっぽくなるのもわかる

  • 36125/05/28(水) 20:54:43

    「だめだめだめだめ」
    「やだやだやだやだ」
    「マチュは僕のマヴだから。いくらニャアンでもダメだよあげないよ」
    「私だってマチュの友達だもん!もっとマチュを独占する権利くらいあるよ!」
    「だめだめだめだめ」
    「やだやだやだやだ」

    「……どうしたの2人とも。ケンカ?」
    「「マチュ!」」
    「うわ、息ピッタリ」

  • 37二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:56:30

    これはアレかな?お母さんに甘える兄妹かな?

  • 38二次元好きの匿名さん25/05/28(水) 20:57:45

    >>34

    これで望み通りマチュに構ってもらう時間が増えたら最初のうちは喜ぶんだろうけどシュウジと絡む時間が減りだしたら今度はそっち方面で拗ねだしそう

  • 39125/05/28(水) 21:04:12

    「……別にケンカなんかしてないよ。ね、シュウちゃん?」
    「うん」
    「本当に〜?」
    「ガンダムも僕達はケンカなんかしてなかったって言ってる」
    「ふーん……まあいいけど」
    「それより……」
    「ちょっとシュウちゃん⁉︎」
    「うぇえっ⁉︎なにっ⁉︎」

  • 40125/05/28(水) 21:13:58

    (スンスン……)
    「何だか甘い匂いがする。お菓子みたいな……」
    「あ、あぁ……なんだそれか……」
    (クンクン……)
    「あ、本当だ」
    「ニャアンまで……2人共鼻が良いなぁ」
    「お菓子持ってるの?」
    「今日調理実習があってクッキー焼いたんだ。折角だから持って来たんだけど、食べる?」
    「「食べる!」」
    「シュウジもニャアンもそんなにクッキー好きだったっけ?まあいいや。はい、どうぞ」

  • 41二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 05:04:11

    動物系コンビだ…………

  • 42二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 12:24:54

    >>36

    ここまでシュウジが独占欲出せるようになってるの見るとほっこりする

  • 43125/05/29(木) 14:08:20

    「スレ主今日夜遅くまで仕事で忙しくて明日まで更新出来ないかもって。『有志の方が居たら保守お願いします』だってさ。私達に一日中クッキー食べろってこと?」

  • 44二次元好きの匿名さん25/05/29(木) 22:04:00

    >>33

    ガンダム心広いな…見習わなきゃいけないかもしれない

  • 45二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 01:02:19

    ニャアンがネコでシュウジがイヌというのは周知の事実である

  • 46125/05/30(金) 05:47:41

    (閑話)
    「そういえばどうしてマチュがシュウちゃんのお金も管理するようになったんだっけ?」
    「最初のクラバで受け取った賞金から私が落としちゃったお金の弁償を私の取り分から上乗せしてシュウジに渡したんだけど、ガンダムの整備費の他にペンキやら工具やら買うのであっという間に使っちゃって生活費に回せる分のお金が残らなかったんだよ。それでお腹空かせてたの見てからこれは私が面倒見てやらないと……って思って」
    「シュウちゃん……マチュに会う前までどうやって生活してたんだろう……?」
    「さあ?よく生きてたよね」

  • 47二次元好きの匿名さん25/05/30(金) 12:14:30

    >>46

    本当なやりたいことは明確にあるんだけど手段が用意できないシュウジにそれを知ってか知らずか提供できるマチュはお似合いである

  • 48125/05/30(金) 12:48:36

    >>44

    「度が過ぎれば対処するけど今はまだそこまでする段階では無いだろうと判断しただけ、とガンダムが言っている。褒めてくれて嬉しいけれど無理はしないでとも言っている」

  • 49125/05/30(金) 13:27:27

    「(サクサクサク)ごくんっ ちょっとシュウちゃん、食べ過ぎだよ。私達の3倍の速さで食べないでよ」
    「(サクサクサク)もぐもぐごくんっ 2人が食べるのゆっくりなんだよ」
    「まだあるからケンカすんなよー」
    「マチュ、このクッキー凄く美味しいよ!お料理得意なの?」
    「レシピ通りに作れば誰だってこのくらい出来るよ」
    「マチュが嫌じゃなければ、また何か作ってほしい」
    「ん、そう?じゃあまた今度作ってみるよ。リクエストある?」
    「えっと……」
    「ケーキ!」
    「ニャアンはケーキ好きなんだね。カップケーキで良いなら作れると思うよ」
    「やった!」
    「楽しみにしてる」
    「あんまり期待し過ぎないでね」

  • 50125/05/30(金) 13:35:58

    「ケーキか……どんなのがあるかな」
    「ただいまー。あらアマテ、どうしたの難しい顔して?」
    「あ、おかえりなさい。うーん……友達にケーキ作ってほしいってお願いされたんだけど、どんなのが良いかなって」
    「あら、そうなの!」
    「でも難しいやつは私作れないし、持ち運びも考えるとベタだけどカップケーキでいいかなって」
    「そうね、カップケーキならジャムやドライフルーツを入れたりココアパウダーを混ぜてアレンジ出来るから色々と楽しめるし、良いんじゃない?」
    「ジャムにココアパウダーか……うん、そうだね。ありがとうお母さん!」
    「喜んでくれるといいわね」
    「うん」

  • 51125/05/30(金) 19:54:31

    『どうしてあんな事したのにそんなに平気な顔出来るの……?』
    『マチュ?』
    『……ううん、違うの、分かってる。ああしなきゃシュウジが殺されてた。責めたい訳じゃなくて……私、ダメだね。ちょっと、頭冷やしたいからもう帰るね』
    『マチュ、僕は……』
    『悪いけど、ちょっと今は話したくない……さよなら』

    「……」
    (ウィーン……カタカタカタ)
    「ああ、コンチ……なんでもないよ……たぶん、嫌な夢を見ただけ」
    (キュルキュルカタカタ)
    「うん、明日のクラバでグライダーの仮契約に必要な分の資金が貯まるって」
    (キュルキュルキュルキュル)
    「そうだね、頑張るよ」

    「ただの夢だ……そうだよね、マチュ」

  • 52125/05/31(土) 01:03:50

    「おーいハラヘリムシーごはん持ってきてやったぞー」
    「マチュ!」
    「うおっ……」
    「どうしたのシュウちゃん。そんなにお腹空いてた?」
    「お腹も空いてるけど……なんだか無性にマチュに会いたくなって」
    「うぇっ⁉︎」
    「来てくれてよかった」
    「そそそ、そう?」
    「……シュウちゃん、私は?」
    「? ごはん持って来てくれてありがとう」
    「そうじゃないよ!もぅ……」

  • 53二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 01:15:15

    このレスは削除されています

  • 54125/05/31(土) 01:20:29

    >>53 レス失敗したので再投稿


    「それよりもさ、ニャアン」

    「何?」

    「口の周りに何かついてるよ」

    「……」

    「甘い匂いもする気がするなー?」

    「ナンノコトカナー?キノセイジャナイカナー」

  • 55125/05/31(土) 01:27:30

    「つまみ食い?」
    「違うよ。労働に対する正当な対価だよ」
    「買い出し手伝ってくれたからお駄賃として先にカップケーキひとつ味見させてあげたの」
    「この間話してたマチュの手作りの?……ぬけがけだ」
    「違うもん!」
    (これはあれかな、ケンカする程仲が良いってやつかな)

  • 56二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 06:17:45

    保守

  • 57二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 06:22:20

    >>55

    マチュがまた勘違いして曇っておる

  • 58125/05/31(土) 13:01:48

    「スレ主が今日も忙しくて夜まで更新出来ないらしいとガンダムが言っている……カップケーキはお預けかぁ……」

  • 59二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 22:06:41

    ほちゅ

  • 60二次元好きの匿名さん25/05/31(土) 22:09:31

    >>51

    これ6話ぐらいかと思ったけど仮契約前か

    マチュの前でやっちゃったことでマチュに嫌われないか心配になるシュウジはいたと思う

  • 61125/05/31(土) 22:41:09

    「美味しそう。たくさん作ってくれたんだね」
    「うん。せっかくだから色々楽しみたいと思ってちょっと小さめにしたんだ」
    「さっき食べさせてもらったのはチョコが入ってたけど、他にもあるの?」
    「あるよ。これはドライフルーツ、こっちはココアパウダーを混ぜたマーブル、これは苺のジャムで、こっちはマーマレード、あとこれはチーズ。チョコもまだあるけど、どれがいい?」
    「チョコと、チーズのやつ食べたい」
    「私はドライフルーツ、あと苺のジャムも」
    「君はさっき食べたんでしょ」
    「それとこれは別なの!」
    「マチュ、マーマレードも貰っていい?」
    「うん、好きに食べな(もう放っておこう。これが2人のコミュニケーションなんだ、たぶん)」

  • 62125/06/01(日) 04:01:41

    『……』
    『シュウちゃん……どうかしたの……?』
    『……君か』
    『ねぇ、何か変だよ。それに、マチュは?私最近会えてないんだけど、何か知ってる?』
    『……マチュは、もう来ないよ』
    『え?』
    『怖がってた』
    『シュウちゃんが、対戦相手を殺したから?でも、あれは……』
    『元々、住む世界が違っていたんだ。クラバなんて、本当はするような子じゃない。人の死なんて無縁だった……分かっていたのに、分かってなかった』
    『シュウちゃん……』

    「……また、夢」
    (ピピピ、キュルキュル)
    「……今夜は、クラバか」
    (ピピピ、ウィーン、カシャンカシャン)
    (ぐうぅ……)
    「……お腹空いた」
    (ピロピロ)
    「マチュのカップケーキ……また食べたいな……」

    「……大丈夫……あれは、ただの夢だ」

  • 63二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 09:46:36

    シュウジの湿度が…

  • 64二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 10:09:03

    シュウジがクラバでビームサーベルを使わず不殺縛りしていた理由がマチュへの気遣い説、あると思います
    1話の軍警やエグザベ少尉戦ではビットだけじゃなくビームサーベルもガッツリ使ってるのにクラバではガンダムハンマーだもの

  • 65125/06/01(日) 11:24:40

    「スレ主、今日も仕事で忙しいから夜まで更新出来ないみたい。もしかしたら明日まで無理かもしれないからもし有志の方が居たらまた保守お願いします、だって。私からもお願いします」

  • 66二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 11:29:19

    承知しましたスレ主も無理しないでね


    >>64

    シイコもハンマーでなんとかできるならしてたと思う(吹き飛んだけど)最後のもただ倒すだけじゃなく対話のところ見せているあたりマチュに対してかなり気遣ってるよね

  • 67二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 13:05:05

    >>34

    赤ちゃん返り?

  • 68二次元好きの匿名さん25/06/01(日) 20:02:57

    スレ主お仕事お疲れ様
    保守しておくから無理しないで

    シュウジはそれこそ別世界の自分たちを夢に見てしまったのかな

  • 69125/06/01(日) 23:24:31

    「アンッアンッ(ほしゅありがとう、みんなやさしくてうれしいって1がいってるよ)」
    「アンッ、わふぅ?キャンッ(つづきはまたあしたこうしん?するって)」
    「わふわふっ(ぼくからもありがとー)」
    「アンッ(あっ、まちゅだ!まちゅーなでてー!)」
    「あれ、どうしたのバカ犬」
    「ワンワンッ(ばかじゃないよ!なでて!)」
    「お前、知らない人にあんまり吠えちゃダメでしょ。シイコさんビックリしてたじゃん」
    「わうぅ〜(だって〜あのひといやなにおいしてたんだよぅ)」
    「しょげるなって。ほらわしゃわしゃしてあげるから」
    「キャンッ(わーい!)」

  • 70125/06/02(月) 07:10:57

    『マチュ……やっぱり今日も来てくれないんだ』
    (ウィン、ピロピロ)
    『この前のクラバにも結局来なかったし……もう、ダメなのかな』
    (ピロピロ、カシャン)
    『……そろそろここも、潮時かな……少し目立ち過ぎた』
    (キュルキュルキュル)
    『……』

    (……ッタッタッ)

    『……? 誰か来る……もしかして』
    (ドンドンッ)
    『シュウジ!』
    『マチュ……⁉︎』
    (ガチャン)
    『マチュ!来てくれ……』
    『逃げて!』
    『え?』
    『アンキーが、この隠れ家を軍警に通報したの!私が、この前のクラバに出られなかったせいでッ』
    『落ち着いて。出られなかったって、どういうこと?』
    『行こうとしたの!でも、コックピットに乗ったら急にシイコさんと戦った時の事思い出して、息が苦しくて、目の前がチカチカして、う、動けなく、なって……!』
    『マチュ……』
    『それで違約金取られて、私、もう使えないからって、後つけられてて、軍警に赤いガンダムの情報を売って借金を返すって、そう聞いて……!』
    『……そのジャンク屋が君を裏切ったの』
    『だから逃げて!お願い、シュウジ……逃げて……私のせいで、こんな、こんな事に……ッ』
    『……分かった』
    『……めん、ごめん、シュウジ……ごめんなさい……』
    『泣かないで。マチュのせいじゃないよ、元々指名手配されてた僕の自業自得だ……ごめんね、知らせてくれてありがとう』
    『そんなこと……』
    『会いに来てくれてありがとう、マチュ……さよなら』

  • 71125/06/02(月) 08:15:48

    (イズマコロニーから逃げて来たは良いけど……これからどうしよう……お金の管理も地球に行くのに必要な計画も、マチュに頼りっきりだったんだな)
    『……マチュに色々聞いておけばよかった……どうしよう、ガンダム……』
    (……)
    『そうだね、とりあえずお金貯めないと……どうやって?ニャアンみたいに働く、とか……?何年かかるかな……マチュ、元気かな……はぁ……』
    (ぐうぅ……)
    『お腹空いた……』

    ーーシュウジ……!

    『! ……マチュ?』
    (ピロピロ)
    『今、マチュの声が聞こえたんだ』
    (ピピ、ウィンウィン)
    『聞き間違いなんかじゃない。何かあったのか?』
    (ガタッ、ガサゴソ、ガチャン)
    『あった、スクラップ場で拾ったラジオ』
    (カチャカチャ)
    (…)
    (……)
    『よし、これで……ニュースか何か拾えれば……』
    〈ガガッ、ガー〉
    『ノイズが酷いな……スピーカーが古いせいか』
    〈ガッ……いてのニュー…です。サイ…6のイズ……ロニーで大規…テロが発生しま…た〉
    『え……?』
    〈ジオ……のキシ……………暗…を狙った犯行と思わ…ます。官庁などの都市部を中…に…滅的な被害が報告されて…り、死傷者…数、人口の半数……が行方不明となっ……ます。また……〉
    『イズマコロニーで、テロ……都市部が、壊滅的な被害……?じゃあ、あの時聞こえたマチュの声は……』
    (ピロピロピロ)
    『そんな……嘘、だ……』
    『マチュ……ニャアン……』
    『……どうして』

  • 72125/06/02(月) 08:17:47

    「……ッ! ハッ、ハッ、はぁ……っ」
    (ウィーン、ピロピロ)
    「……ゆ、め?」
    「夢……そうだ、夢だ……昨日のクラバのせいかな……」
    (……ああしなければ、あの女の人に僕もマチュも殺されてた……でも……あの光景を見てしまったマチュは、大丈夫だったのかな……また、来てくれるかな)
    (ピピピ、ピロピロ)
    「コンチ……うん、嫌な夢を見たせいかな。今すごく……マチュに会いたいんだ」
    (ピピー)

  • 73125/06/02(月) 16:10:30

    (ドンッドンッ)
    「おーいハラヘリムシーごは……」
    (ガチャン!)
    「マチュ⁉︎」
    「わっ」
    「うおっ、びっくりした〜突然開けないでよ……どうかしたの?」
    「ううん、ただ……昨日のクラバであんなことになったし……もう、来てくれないかと思って」
    「……ばーか。来るに決まってるじゃん」
    「そうなの?」
    「アンタの生活費管理してるの私だし、そもそもクラバに誘ったのも私だよ……ショックじゃないって言ったら嘘になるけど……ああするしか無かった事も、シイコさんが最期に漸く戦争から帰って来られた事もシュウジのおかげでちゃんと分かったから」
    「そっか……ありがとう、マチュ」
    「何が?」
    「何でも」

  • 74125/06/02(月) 16:13:10

    (私の存在、忘れられてない……?こんな出入り口の真ん前で2人の世界やらないでほしいけど話題が話題なだけに口挟みづらい……)

  • 75二次元好きの匿名さん25/06/02(月) 16:16:14

    マチュはその程度でシュウジ見限ることはないからねシュウジとしては一安心だけど

  • 76125/06/03(火) 00:05:08

    「マチュはお母さんからお小遣い貰ってるの?」
    「え?……あ、うん……月の頭に口座に振り込まれてる」
    「直接じゃないんだ」
    「……仕事忙しいから」
    「そっか……聞かない方が良かった?」
    「ううん。ただ……あんまりそういう家族の話とか聞きたくないかなって」
    「ニャアンは分からないけど、僕には気にしなくていいよ」
    「うん……ありがと」

  • 77125/06/03(火) 00:31:51

    「ていうかどうして急に私のお小遣いなんか気にしたの?」
    「いや……いつまでもマチュにお金の管理任せきりなのは良くないかなって……それでマチュは普段どう使ってるのか聞いて参考にしようかなって」
    「シュウジが……⁉︎」

  • 78125/06/03(火) 02:40:13

    「よしっ綺麗になったね。もう動いていいよコンチ」
    (ウィーン、カシャカシャ)
    「あっニャアン。コンチ拭き終わったの?」
    「うん。ほら見て、ピカピカ」
    「本当だ。良かったねーコンチ」
    (ピロピロ)
    「ありがとうニャアン。コンチが喜んでる」
    「ふふっ……ところで2人は何の話ししてたの?」
    「そう、聞いてよニャアン!シュウジがお金の計画的な使い方覚えたいって!」
    「えっ!あのシュウちゃんが……⁉︎」
    「2人は僕を何だと思ってるの……?」

  • 79125/06/03(火) 11:06:40

    「そもそも私とシュウジじゃ必要なお金の桁数から違うからあんまり参考にならないと思うよ」
    「そっかぁ」
    「でも手伝うくらいは出来るかも。ガンダムの整備にいつもどれくらい使ってるの?」
    「えっと……これくらい」
    「……MSの整備ってこんなにお金かかるんだ……うーん……これならお小遣いと整備費用で分けた方が良いね」
    「でも分けた所で結局すぐ使い切っちゃうのは変わらないんじゃない?」
    「そうかもしれないけど、今までは後先考えずにお金使い切っちゃってたシュウジが使い方を覚えようと思ったんだよ。これって凄い事だし、頼られたなら協力したいよ」
    「そう、だね」

  • 80125/06/03(火) 11:18:17

    「……うん、ひとまずはこんな感じで。最優先はガンダムの整備費用にしたからペンキとか買うのに使えるお金は大分少なくなっちゃったけど……」
    「いいよ。元々大半は整備費に使ってたし」
    「予算オーバーしたら一旦自腹で払って、その後また相談して」
    「うん」
    「そういえば、マチュはクラバの賞金何かに使ってるの?」
    「使ってないよ?」
    「え、そうなんだ」
    「下手に豪遊するとバレるかもしれないし。私の取り分は地球に行った時の旅費にする為に全部貯金してあるんだ」
    「水着買ったり?」
    「そう!あとは美味しいもの食べたりする為にね」
    「マチュは色々考えてるんだね」
    「シュウちゃんも見習おうね」
    「はい……」

  • 81125/06/03(火) 12:09:46

    「じゃあ私達もう帰るね」
    「うん。また」
    「またね、シュウちゃん」

    (ガチャン)

    「……ねぇ、マチュ」
    「ん?」
    「その……大丈夫?」
    「何が?」
    「この間のクラバで……シュウちゃんが対戦相手をその……アレしちゃって……マチュは、そういうの初めてでしょ?」
    「ああ、うん……大丈夫、ではないかも……でも、折り合いは付けなきゃ」
    「そうだけど……」
    「……クラバは危険だってニャアンからもナブ達からも散々言われてたのに、あの時になってその言葉の意味を漸く理解したっていう所はある。でもさ、今更投げ出せないよ……シュウジを巻き込んだのは私だし」
    「マチュ……」
    「それにさ、約束したでしょ?3人で地球に行こうって!私、地球に行くの凄く楽しみなんだ!早く本物の海で泳ぎたいな〜!こんなに何かに熱中するのなんて初めてだから、絶対に成功させたいの!だから、落ち込んでばっかりいられないよ」
    「……そっか」

  • 82125/06/03(火) 12:26:23

    (マチュ……色々考えて頑張ってくれてるんだな。グライダーの契約手続きもしてくれてるし、地球行きの計画じゃマチュに頼りっきりだ……シュウちゃんも……なんだかんだ言ったけど、ちゃんとクラバでは不慣れなマチュのサポートをして危ない時には前に立って守ってる)
    (私は……どうなんだろう。最近はずっと子供みたいなわがままを言ってシュウちゃんとケンカしてはマチュを困らせてばっかりだ)
    (3人で地球に行くって約束したのに、今のままじゃ私1人だけ何の役にも立たないままだ……せめて地球ではマチュの負担にならないようにバイト増やしてお金貯めておきたいけど……もっと、何か出来ること無いのかな……)
    「はぁ……もう寝よう」

  • 83125/06/03(火) 16:48:14

    (タッタッタッタッ)
    (ドンドンッ)
    『シュウちゃん!入るよ!』
    (ガチャン!)
    『シュウちゃん!マチュが…… っ⁉︎シュウちゃん⁉︎』
    『……うぅ……ニャ、アン……?』
    『どうしたのシュウちゃ…… っ、酷い熱!こんな状態でクラバに出てたの⁉︎』
    『あはは……風邪引いたみたい〜……』
    『笑い事じゃないよ!』
    『それより……マチュはどうだった?』
    『マチュは……意識が戻らなくて、さっき病院に運ばれた』
    『そう……情け無い、な……守ってあげられなかった……』
    『マチュの事よりも、今はシュウちゃんだよ。顔見知りの医者とか居る?動けそう?』
    『うーん……むりかも……』
    『……難民街に私の知り合いの闇医者がいるから、連れて来るね。それまで安静にしてて』
    『うん……』

    「んん……あれ……?……はぁ……変な夢見ちゃった……」

  • 84125/06/03(火) 17:33:03

    「ニャアン?どうかした?」
    「え?」
    「なんかぼーっとしてるから……体調でも悪いの?」
    (体調……あの夢のシュウちゃん、風邪ひいて凄く体調悪そうだった……って、あれはただの夢なのに、私ってばなんでこんな気にしてるの)
    「ううん!なんでもない。変な夢見ちゃって、ちょっと寝不足なのかも」
    「そう?……無理しないでね」
    「うん!……それより、マチュは大丈夫なの?今夜また……クラバだけど」
    「あ、うん……ちゃんと出るよ。違約金取られたらこれまでの賞金も全部パァだし」
    「……そうだね」
    「さ!早く買い出し終わらせよう!」
    「うん」

    (大丈夫……だよね?)

  • 85125/06/03(火) 18:10:38

    「おーいハラヘリムシーごはん持って来てやったぞー……あれ」
    「……居ないみたいだね」
    「ガンダムも居ないし……またキラキラ描きに行ってるな」
    「あっ」

    (ガコンッ)
    (ガシャンガシャン)

    「帰って来た」
    「結局計画立ててもアレじゃまたすぐにお小遣い使い切っちゃいそうだね」
    「まぁ、人間そんなすぐには変わらないし。ちょっとずつだよ」
    「マチュはシュウちゃんに甘過ぎるよ……」
    「ニャアンも甘やかしてほしいの?」
    「えっあっ、いや、その……」
    「なーんてね。ニャアンはシュウジよりもずっとしっかりしてるもんね」
    「う、うん……」
    (良かった……ちょっと前までマチュにもっと構ってほしいって駄々捏ねてシュウちゃんに当たってたのバレてない……!まだ私はマチュの中ではしっかり者でクール系のかっこいい友達ポジなんだ!)

  • 86二次元好きの匿名さん25/06/03(火) 18:12:53

    しっかり者はともかくクールでかっこいい…?

  • 87125/06/03(火) 18:31:17

    「シュウジ、ごはん持って来たよ」
    「あ〜マチュ〜……ニャアンも〜……ありがとう〜」
    「……なんか、シュウちゃんちょっと変じゃない?」
    「シュウジは元からちょっと変な奴だよ」
    「そうじゃなくて……シュウちゃん!ちょっとこっち来て!」
    「ん〜?分かった〜」
    「……たしかになんか、いつもよりちょっと喋り方が間延びしてるっぽい?」

  • 88125/06/03(火) 18:41:49

    「さ……38.2℃⁉︎ 凄い熱じゃん!」
    「ん〜?風邪かな〜?」
    「風邪かなー?じゃないよ!まず何その格好!ちゃんと服を着ろ!」
    「頭を冷やして……それからお水と、えっと……シュウちゃん、薬はある⁉︎」
    「無いよぉ」
    「だよねぇっ!えっ、どうしよう!」
    「落ち着いてニャアン!とりあえず私、薬とか色々買ってくるから、シュウジのことお願い!」
    「わ、分かった」
    「シュウジはとりあえず私の上着貸すからこれ着てて!小さいかもしれないけど我慢して!」
    「うん……あ、良い匂いする……」
    「嗅ぐなバカ!」

  • 89125/06/03(火) 18:59:32

    (もしかして、あの夢の通りになっちゃった⁉︎だとしたら、この後のクラバでマチュは病院に運ばれる程の重傷を負うの……⁉︎い、いやそもそも、こんな状態で本当にシュウちゃんはクラバに出られるの⁉︎)
    「出るよ」
    「え?」
    「クラバ。出るよ」
    「で、でもシュウちゃん、こんなに熱高いのに……それに次の対戦相手は……」
    「それでも行くよ……ずっと、マチュとここまで頑張って来たんだから……」
    「……ダメだよ」
    「どうして?」
    「無理だよ。だって、もしあの夢の通りなら、シュウちゃんはマチュを守り切れない!」
    「……夢?」
    「あ……」
    「夢って、何?」
    「あ、その……違うの。ちょっと変な夢を見ちゃっただけで、その……」
    「教えて。どんな夢だったの?」
    「シュウちゃん……?」
    「もしかして……」
    (ガチャン!)
    「お待たせ!薬とスポドリとレトルトのお粥とひえピタリとあと……あれ、どうかしたの?」
    「う、ううん!何でもない!」
    (シュウちゃんそんなに睨まないで!また後で話すから!)
    「絶対教えてもらうからねニャアン……」
    (こわ……っ)

  • 90125/06/03(火) 19:23:49

    「よし、寝たね……ふぅ〜……やっと落ち着いた」
    「うん……でも」
    「分かってる……今夜のクラバの事でしょ」
    「うん」
    「……カネバンの事務所に連絡して、誰かに代打で出てもらうしかないかな……」
    「でも、それじゃあきっと勝てないよ」
    「うん……でも違約金取られるよりかはマシだと思うし……」
    「でも……ここまで2人が頑張って来たのに……」
    「……仕方ないよ」
    「……」
    (私に出来ること、本当に何も無いのかな?あの赤いガンダム……私ならあの時みたいに、何とかならないかな……)
    (っ!)
    「ニャアン?どうかしたの?」
    「だ、大丈夫……何でもない」
    (無理!シュウちゃんが動けるならともかく、私じゃシュウちゃんの代わりになんかならない!シュウちゃんみたいにマチュを守りながら相手を倒すなんて出来ないよ……!)
    「……ぃじょうぶ……」
    「え?」
    「シュウジ?」
    「ニャアンなら……大丈夫、だよ……」
    「シュウちゃん……」
    「僕、も……」
    「寝言……?ニャアンなら大丈夫って、何の話し?」
    「……」
    「ニャアン?」
    「マチュ……お願いがあるんだけど、いいかな」
    「え?」

  • 91125/06/03(火) 23:10:31

    「マチュの奴遅いな……」
    「もうクラバ始まっちまうぞ!」
    「何やってんだよあいつ……あっ」
    「おせーぞマチュ!」
    「……なんか、いつもと様子違わないか?」
    「スラッとしてるような……」
    「いつもとおなじだって!」

    (よ、良かった……バレてない……マチュの説得に結構時間かかっちゃったけど、間に合って良かった)
    (マチュ……)

    『……どうしてジークアクスのパイロット変わってなんて言うの?』
    『こ、今回だけだよ。お願い……一応私、プチモビの操縦経験ならあるし、逃げ回るくらいなら出来ると思うから。こんな状態のシュウちゃんと2人でクラバに出るなんて、危ないよ。だから……』
    『それは、ニャアンだって同じでしょ。それにMSの操縦が出来るなら、ニャアンがシュウジの代わりにガンダムに乗って出てくれればいいじゃん。どうしてジークアクスなの?』
    『それは……』
    『……自分の方が、上手く出来るって思ってるってこと?ジークアクスのパイロットである私より?』
    『ち、違うの!そうじゃなくて……!』
    『なら何なの⁉︎どうして私の……!』
    『う……』
    『『!』』
    『んうぅ……すぅ……』
    『……シュウちゃん、眠る前に言ってたの。クラバには絶対に出る。マチュと2人でここまで頑張って来たんだから、熱があっても出るって』
    『それなら、尚の事私が……』
    『お願いマチュ!』
    『ニャアン……?』
    『今回だけだから!もう変わってなんて言わないから!だからお願い……私も、2人の為に出来る事をしたいの!』
    『……』
    『お願い、だから……』
    『……分か、った』
    『マチュ……ごめん……ありがとう……』

  • 92125/06/03(火) 23:38:33

    (あの夢の中では、シュウちゃんは熱で倒れてたけど怪我とかはしてなかった。つまり、危ないのは病院に運ばなきゃいけなくなったマチュの方……何があったのか分からないけど……とにかく、捕まらないように逃げ回ればいい……よね?)
    (……まさか、私が自分からクラバに出るなんて言う日が来るなんて……勢いでここまで来ちゃったけど、私結構、凄い事してるよね……)

    〈本当にニャアンが乗ってるんだ〉
    「あ……シュウちゃん!マチュから聞いてた?」
    〈うん。絶対に無理はするなって厳命されたよ〉
    「そっか……体、大丈夫なの?」
    〈さっき熱計ったら37.9℃まで下がってたよ。まだちょっと頭クラクラするけど〉
    「十分熱高いよ……」
    〈いつもより少し高いくらいだから大丈夫だよ。薬飲んで寝てたし〉
    「……これ終わったら、ちゃんと休んでね」
    〈うん……来たよ。ニャアンなら大丈夫だと思うけど、気を付けてね〉
    「え?わ、分かった」

  • 93125/06/03(火) 23:45:25

    シュウジのコメント
    「面白かった、とガンダムが言っている。それはそれとして熱上がったみたい〜(38.9℃)」

  • 94125/06/04(水) 03:12:27

    わんわん!(ねむれないからほしゅするよ!こーしんはできそうならまたあしただって!)

  • 95125/06/04(水) 11:53:33

    「スレ主今日モ夜マデコラレナイソウダゾ。続キハ夜ダソウダ」

  • 96125/06/04(水) 16:55:50

    わんわん!(ほしゅばっかりでごめんなさい、おしごといそがしくてもしかしたらこーしんあしたになるかもしれないって!)
    わんわんわん!(ゆーべのじょうほう?がおおすぎてあたまこんこんくらくら?なんだって!)
    わぅん(ところでぼくとかじぇじーたちはどうなったんだろうっていってたよ。へんだね、ぼくここにいるのに!)

  • 97二次元好きの匿名さん25/06/04(水) 23:06:33

    保守

  • 98125/06/05(木) 07:54:08

    (ドンドン)
    「シュウジ、居る?入るよ」
    (ガチャッ)
    「おはよう、マチュ。今日も来てくれたんだ」
    「おはよう……顔色良くなったね。熱は下がった?」
    「うん」
    「そう……でも油断しないでね。あとコレ、今日と明日の分の食料と追加の薬」
    「ありがとう……ねぇ、マチュ」
    「……なに?」
    「この間の事、ニャアンと話した?」
    「……」
    「彼女も僕達と同じで、自分の考えている事を言葉にするのがあまり得意ではないみたいだね」
    「……そうかな」
    「少なくとも、不器用な子だっていうのは君も知ってるよね」
    「うん」
    「でも、君を軽んじたり傷付ける事はしないよ」
    「うん……分かってる」
    「怖いんだね」
    「ん……」
    「大丈夫だよ」
    「……本当に?」
    「君が考えてる事も感じた事もニャアンに聞いてもらうべきだし、君も聞くべきだと思うな」
    「うん……そうだね。私、ニャアンと話してくる」
    「頑張って」
    「うん……シュウジ」
    「どういたしまして」
    「先回りしないでお礼くらい言わせてよ、もう!」
    「あはは」
    「……ありがと」
    「うん」

  • 99二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 07:57:20

    何とか拗れるのは回避できそうでよかった

  • 100125/06/05(木) 13:46:54

    (どうしよう……マチュにこの間の事改めてちゃんと話したいって言われちゃったけど、変な夢を見たせいで不安になってあんな事しちゃったなんて話したら絶対に変だと思われるよね……でも、マチュに嘘なんか吐きたくないし……どどど、どうしよう!)
    「あ、ニャアンもう来てたんだ」
    「ひゃあっ⁉︎」
    「そんなに驚かなくてもいいじゃん」
    「ママママチュ……」
    「マが多いって……そんなに緊張しなくても別にいじめようとか思ってないし」
    「わ、分かってる……」
    「ん……ねぇ、少し歩きながら話さない?」
    「う、うん……」

  • 101125/06/05(木) 16:15:41

    「それで、何であんな事言い出したの?」
    「えっと……」
    「『クラバなんてまともな奴ならやらない』って言ってたよね。それなのに自分から出たいって言った上に病気のシュウジじゃなく私と交代したの、何か理由あるんでしょ?」
    「それは……」
    「……話してくれないと、ニャアンが自分の方が実力が上だから私を押し退けてジークアクスに乗ったようにしか思えなくなっちゃうよ」
    「ち、違うよ!」
    「なら教えて」
    「う……えっと……き、聞いても変だと思ったり私のこと嫌いになったりしない……?」
    「嫌いにはならないと思うけど、変かどうかは聞いてみないと分からないよ」
    「そ、そうだよね……あのね……私……変な夢を見たの」
    「夢?そういえば変な夢を見て寝不足って言ってたね。その夢?」
    「う、うん」
    「どんな夢だったの?」
    「えっと……」

  • 102125/06/05(木) 16:44:00

    「……つまりニャアンは、クラバに出たシュウジが熱を出して倒れて、私は怪我か何かで病院に搬送される夢を見て不安になってたって事?」
    「うん……」
    「それでシュウジが本当に風邪引いてるのを見てあの夢の通りかもって思っちゃったんだ」
    「うん……でも、所詮は夢の話だし……そんなの話してもただの偶然でしょって聞いてもらえないかもって思ったら、言えなくて……」
    「……そうだね。私もその時に聞いてたらそんな反応になってたかも。でも実際、あの試合は本当に危なかったんだよね」
    「うん……まさか電撃でコックピットの中を狙って来るなんて」
    「……そんなの受けて、体は大丈夫なの?」
    「うん。私、昔から丈夫だから」
    「そう……」
    「あんな目に遭ったのがマチュじゃなくて良かった」
    「良くないよ」
    「え?」

  • 103125/06/05(木) 16:45:02

    「次からは、ちゃんと言って。私、自分の身代わりにしたくてニャアンと友達なったんじゃないよ」
    「……うん」
    「私、あんまり察しとか良くないからさ……シュウジみたいに考えてる事とか分かんないし、言ってくれないと分からない……考えてる事話すのも、苦手だし」
    「……私も、あんまり得意じゃない」
    「うん」
    「ちゃんと説明しないで、不安にさせるような事しちゃって、ごめん」
    「ううん。ニャアン焦ってたんだろうし、私の事心配して守ろうとしてくれたって分かったから、それはもういい。心配してくれて、ありがとう。でも次からはちゃんと教えて」
    「うん。マチュも……何かあったら教えてね」
    「努力する」
    「えー約束してよ」
    「努力するって!」
    「……っふふ」
    「あははっ」

  • 104125/06/05(木) 17:01:12

    「……というわけで、仲直り記念のピザパーティーを開催します!」
    「わーい」
    「私は餃子の皮とタネ持って来たよ」
    「ピザと餃子パーティーを開催します!」
    「わーい……なんで?」
    「みんなで包んで、焼いて食べよう!」
    「ピザ冷めちゃうよ」
    「ピザ食べてから餃子包んで焼けばいいでしょ!」
    「……どこで焼くの?」
    「クラバの賞金でホットプレート買って来たよ!コレでいつでも焼きたてで美味しいもの食べられるよシュウちゃん!」
    「電池式だから電池さえ取り替えればコンセントも必要ないよ!」
    「ついでに電気ケトルも買って来たよ!」
    「これでいつでもあったかい飲み物飲めるね!」
    「わぁ……女子2人のテンションがすごく高いよコンチ……」
    (ピコピコウィーンウィーン)
    「パーティ!パーティ!」
    「コンチもハロも楽しそうだね……まあ、いっか」

  • 105二次元好きの匿名さん25/06/05(木) 22:56:58

    口に出して話すことの大切さも気づけてるようでよかった

  • 106125/06/06(金) 03:26:13

    「そういえば色々あって言い忘れてたんだけど、スペースグライダーの仮契約出来たよ。ほら、コレ」
    「本当だ。すごい、もうそんなに貯まったんだ」
    「今回ニャアンが頑張ってくれたおかげもあって、次のクラバで目標金額に到達するよ」
    「じゃあ、次のクラバに勝ったら……」
    「地球に行ける」
    「そういうこと!」
    「すごい!もうあと少しなんだ」
    「ありがとうとガンダムも言ってる」
    「ふふ!あー早く地球の海で泳ぎたいなー……あ、ニャアン!どんな水着にするか決めた?」
    「水着……」
    「えっと、シンプルにワンピースタイプかセパレートのやつかな。ゴテゴテしたやつはあんまり……マチュは?」
    「ニャアンスタイル良いから何でも似合いそうなのに……私は今持ってるビキニでもいいんだけど、新しくセパレートタイプ買ってもいいかなーって。デザインによっては可愛いやつもあるし」
    「セパ……?ビキニ……」
    「マチュは大胆だね……あれ、シュウちゃんどうしたの?変な顔して」
    「2人の話してる内容が全然分からない……水着ってそんなに種類あるの?」
    「まあ女子はね。シュウジは水着どうするの?」
    「何でもいいかな。マチュが選んで」
    「……そんな言うとブーメランとかにしちゃうよ?」
    「マチュ、セクハラはダメだよ」
    「ブーメラン……?よく分からないけど、マチュが着てって言うなら着るよ。その代わりにマチュはビキニ着てね」
    「えっ」
    「あれ、私いつの間にか惚気に巻き込まれてた?」
    「え⁉︎いや、ち、ちちち違うよ!」

  • 107二次元好きの匿名さん25/06/06(金) 12:08:59

    マチュにビキニ着てもらいたい気持ちはよくわかる

  • 108125/06/06(金) 12:27:42

    「聞いてなかったけど、シュウちゃんは地球に行って何するの?」
    「ガンダムが探しているものを探す」
    「じゃあ探し物が見つかった後は?」
    「見つかった後……」
    「私は、もし地球で仕事とか見つかりそうなら地球に住むのも良いかなって思ってるけど」
    「……考えた事無かった」
    「そう……マチュは?」
    「え?私は……うーん、実際に行ってみてから考えるよ。学校は卒業しないとだし、一旦はイズマに帰って来ると思うけど」
    「……そっか」
    「ねぇ!それよりさ、地球の何処の国に行きたい?私は日本が気になるけど……日本の海って泳げるかな?」
    「そもそも日本って今人が住める状態だったっけ?」
    「……どうだろう」
    「そういえば、さっき帰って来るつもりって言ってたけど、マチュはシャトルで地球に行くの?」
    「うん。夏休みに入ってから行くから、もしかしたら合流はちょっと後になるかも」
    「そうなんだ……」
    「ニャアンは?正規のID持ってるならチケットくらい買えるんじゃない?」
    「私は……まだ決めてない」
    「そっか……」
    「……」
    「まあまだグライダーも買えてないし、そんなに急がなくてもいいでしょ。ね、シュウジ」
    「うん。別に急いでないから」
    「……ありがとう。マチュ、シュウちゃん」

  • 109125/06/06(金) 12:35:34

    「……ねぇ!そういえば私達、合流場所決めてなかった!」
    「あ……そうだね。シュウちゃんは何処に行く予定なの?」
    「分からない。地球としか聞いてない」
    「え、決めてないの?」
    「……たぶん、山よりは海」
    「海!」
    「マチュはどこに行きたい?」
    「私?」
    「マチュのおかげで地球に行けるんだ。君の行きたい所に行こう」
    「うーんそうだな……ビーチがあって、海が泳げて、自然が沢山あって、美味しいものが食べられて、観光も出来て、あと色々買い物も出来るところ!」
    「じゃあその条件に合う所にしよう」
    「そ、そんなに良い所行けるかな……」
    「全部じゃなくていいんだよ。とりあえず私は海で泳ぎたいから、泳げる海のある所なら何処でもいいの。他は出来ればこういう所がいいなってだけ。せっかくの地球なんだから、目一杯楽しみたいじゃん!」
    「そうだね……じゃあ観光地とか色々と調べてみようか」
    「うん!」

  • 110125/06/06(金) 20:54:49

    「あ、もうこんな時間か……私、もう帰るね」
    「あ、じゃあ私も……」
    「ニャアン」
    「え?なに?」
    「この間の事、説明されてないんだけど」
    「あ……あれは……」
    「クラバで交代した時の事?」
    「う、うん……えっと、マチュは先に帰ってて」
    「それくらい待つよ」
    「いいよ。ちょっと時間かかるし……私も、シュウちゃんに確認したい事あるから」
    「ふーん……?」
    「やましい事は何も無いよ」
    「別にそんなの疑ってないよ!もう!じゃあ先に帰るからね!ばいばい!」

    (ガチャン!)

    「……それじゃあ話してくれるかな。君が言ってた夢の話」
    「それ、覚えてたんだ……私も、聞きたい事があるの」
    「いいよ。でもその前に、君が見た夢の内容を教えてくれるかな。僕の話は少し、長くなるから」
    「うん……」

  • 111二次元好きの匿名さん25/06/07(土) 04:11:56

    保守

  • 112125/06/07(土) 08:38:43

    「夢の内容って言ってもほんの一場面だけを切り取ったような感じで、その前後に起こった事は分からないの。
    私が見た夢は、私がこの隠れ家に駆け込んで来る所から始まった。クラバが終わった後にマチュが病院に搬送されたって事と、シュウちゃんが熱を出して本調子じゃなかったらしい事くらいしか分からなかった。夢の中のシュウちゃんは、自分の事よりもマチュの事を気にしてた……守れなかったって」
    「そう……」
    「だから、シュウちゃんが調子悪そうにしてるのを見た時、凄く嫌な予感がしたの……あの夢の通りになるんじゃないかって……」
    「それで君が代わりに出たんだね」
    「うん……私、冷静じゃなかったせいでマチュに碌な説明が出来なくて……殆ど勢いで押して無理矢理代わって貰ったような感じだったの。そのせいであんな事になっちゃった」
    「マチュは君の話に納得した?」
    「たぶん、してくれたと思う。ただ、夢については偶然の一致程度にしか思ってないと思う」
    「まぁ、そうだろうね。君が見た夢はそれだけ?」
    「うん……それで、シュウちゃんは?どうしてそんなに夢の話が気になるの?」
    「僕も、似たような夢を見たんだ……君と違って、直接的な危機を知らせるようなものではなかったけれど」
    「それって……?」

  • 113125/06/07(土) 13:42:28

    「最初は、本当にただの夢だと思ったんだ。夢の中で、僕はクラバの対戦相手を殺していた。マチュはそれに強いショックを受けて、僕達の前から姿を消した……そんな夢を、何日も続けて見た」
    「……」
    「前に連邦の魔女と戦った時……あの人は僕だけじゃなく、マチュまで手に掛けようとしていた。彼女の狙いは赤いガンダム……僕だけはずなのに。頭を切り飛ばしたくらいじゃ止まらない、とどめを刺さないとって決めた瞬間、あの夢を思い出した」
    「……」
    「命だけを守っても、意味が無いんだ。心を守らなきゃいけないんだって」
    「でも、マチュは離れてなんか行かなかったよ」
    「うん。僕の見た夢はあくまでもそうなっていたかもしれない未来で、僕の不安が見せた夢に過ぎないのかと思ってた……でも、気になる事があって」
    「気になること?」
    「“アンキー”って名前、知ってる?」
    「アンキー……?たしか、マチュが所属してるジャンク屋の社長がそんな名前だった気がするけど……」
    「僕は彼らの事を知らない。会ったことも無いし、マチュから聞いた事もない……知っているのはカネバンって事務所名だけだよ」
    「じゃあ……」
    「僕が知る筈の無い人物の名前が、あの夢に出て来たんだ。それも、結構笑えない場面で」
    「どんな?」
    「夢の中のマチュは、PTSDっていうのかな、そういう状態になってジークアクスを動かす事が出来なくなっていた。当然クラバにも出られずに違約金を取られてしまった。借金の返済の為にマチュを利用していたのに、結果としてはそれが増えてしまったんだ」
    「それじゃ……」
    「もうマチュが使えないと判断したジャンク屋は、マチュを裏切って僕の隠れ家の場所を軍警にリークしたんだ」
    「そんな⁉︎」
    「夢の中ではマチュがその事を報せに来てくれたから、間一髪で逃げられたんだ。夢と違ってマチュはジークアクスの起動は出来るし、クラバにもたぶん問題なく出られるけど……」
    「いつ裏切られるか、分かんないって事、だよね」
    「ここも、あの夢の通りならもう見つかってるだろうね」

  • 114125/06/07(土) 23:09:42

    「まあでも、所詮は夢だからね。変だと思った名前や借金の件も、どこかの会話の流れで聞いていたのを単に僕が忘れていただけかもしれない。頭の片隅に留めておくくらいでいいのかもしれない」
    「でも……もし本当にここがバレてたら……」
    「そうだね……一応、他に丁度いい隠れ場所が無いか探してみるよ」
    「うん……ねぇシュウちゃん」
    「何?」
    「私達……シュウちゃんと、マチュと、私……3人で一緒に、地球に行けるよね?楽しい旅行に、なるよね?」
    「……きっと上手くいくよ。そう願おう」
    「うん……」

  • 115二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 00:29:42

    雲行きが

  • 116二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 08:49:58

    そろそろマチュも別世界線の夢を見たりするだろうか

  • 117二次元好きの匿名さん25/06/08(日) 10:16:06

    サイコガンダム戦の時にマチュがジークアクスに乗ってたら止めに行っちゃうでしょ…。理不尽絶対許さないガールだし…。
    マチュが死ぬか、マチュを庇ってシュウジが死ぬかになっちゃいそう…。

  • 118125/06/08(日) 11:06:03

    「ねぇアマテ。最近なんだか楽しそうだけど、何かあった?」
    「え?……えーと」
    「この間も珍しくカップケーキなんて作っていたけど、もうそういうのは無いの?」
    「……それをリクエストしてきた子と最近までちょっと気まずい感じになってて、そういう感じじゃなかったんだ」
    「あら、そうなの?……でも、仲直りは出来たのね」
    「うん。せっかくだしまた何か作ってみるのも良いかも」
    「前はケーキをリクエストされたのよね?ケーキが好きなのかしら」
    「たぶん、そうだと思う。カップケーキも喜んでくれたし……でもまた同じのじゃつまらないよね」
    「それなら今度はパウンドケーキはどう?難しい手順も無いし、比較的簡単に作れるわよ」
    「パウンドケーキか……うん、いいかも」
    「ふふっ」
    「?」
    「この間お父さんと電話した時にアマテがお友達の為にお菓子作ってたのよって話したらね、お父さん、僕も食べたかったって何度も言ってたの」
    「……お父さんが?」
    「ええ。まだ残ってたら次に帰る時までとっておいてほしいなんて言い出したから、つい笑っちゃったわ」
    「もっと良いやつ普段から食べてるじゃん」
    「何言ってるの。アマテが作ったお菓子っていう所が重要なのよ」
    「ふーん……パウンドケーキ、作ったらお母さんも味見してくれる?」
    「ふふっ……ええ、もちろん。楽しみにしてるね」
    「うん」
    「お父さんがまた羨ましがるわ」
    「知らない。ふーんだ」
    「こら!もう……ふふっ」

  • 119125/06/08(日) 11:21:13

    「パウンドケーキ……何入れようかな……良さげなレシピは……ドライフルーツ、バナナ、チョコ……結構ありきたりだな……小豆と宇治抹茶は……流石にちょっと渋すぎるし……あ」
    〈簡単しっとり、りんごと紅茶のパウンドケーキ〉
    「これ美味しそう……紅茶とも相性良さそうだし、一緒に水出しのアイスティーでも持って行こうかな。シュウジもりんご好きだし……」
    (シュウジ……ニャアンとちゃんと話せたのは、シュウジが背中を押してくれたからだ……そうじゃなきゃ、怖気付いて話せなかったかもしれない。なんだかんだでいつも助けられてるし、何かお礼伝えられないかな)
    「……お、お弁当、とか……作ってみたり……しちゃう……?い、いやでも、流石に重いかな⁉︎でもシュウジよく食べるし……さ、サンドイッチくらいなら……私でも作れるし……や、やってみちゃう……?」

  • 120125/06/08(日) 20:27:37

    (ドンドン)
    「おーいハラヘリムシーごはん持って来たぞー」
    (ガチャン)
    「おはようマチュ。今日は1人なんだ?」
    「おはよ……ニャアンは仕事あるから後で来るって」
    「そうなんだ……マチュ、どうかした?」
    「な、何が⁉︎」
    「何だか様子が……ん?」
    「何でもないよ!はい!今日の分!」
    「ありがとう……わざわざ作って来てくれたんだ」
    「えっ、えーっと……! そのっ、この間のお礼!」
    「お礼?」
    「……ちゃんとニャアンと話した方がいいって、アドバイスしてくれたから……だから……ありがとう」
    「どういたしまして」
    「ん……」
    「お腹空いちゃった。食べていい?」
    「う、うん……殆ど挟んだりしただけだし、大したものじゃないけど……」
    「そんなことないよ。誰かの手作りなんてひさしぶりだから凄く嬉しいよ」
    「……そっか」
    「いただきます」
    「どぉっ……どうぞ……」

    (後でニャアンにお礼言わないと……)

  • 121125/06/08(日) 20:36:37

    「(コソコソ)よし、上手くいってるみたい……咄嗟に嘘吐いちゃったけど、お弁当の話聞いた時に2人っきりにしようって思ったの大正解だよね」
    「マチュも嬉しそう……でも、シュウちゃんいいなぁ。手作りのお弁当持って来て貰えるなんて……カップケーキ、マチュにお願いしたらまた作って貰えるかな……」

  • 122二次元好きの匿名さん25/06/09(月) 03:06:51

    保守

  • 123125/06/09(月) 10:34:15

    「ご馳走様。美味しかったよ」
    「ん……そう?良かった」
    「マチュ!マチュ!」
    「ハロ?どうかしたの?」
    (ガチャ)
    (ピコピコピー)
    「あっわわっ……ちょっと待って……まだ……!」
    「ニャアンが来てるみたいだね」
    「ほんとだ。ニャアン、何してるのー?入って来なよ」

    (ガチャン)

    「……お、おはよう……」
    「おはようニャアン」
    「おはよう!仕事もう終わったの?」
    「う、うん」
    「そっか、シュウジも丁度食べ終わった所だし、タイミング良かったね。ほらニャアン!こっち来て!」
    「え?……うん、今行く」

  • 124125/06/09(月) 10:47:54

    「わぁ、これ……パウンドケーキ?」
    「そう、りんごと紅茶のパウンドケーキ。美味しそうなレシピ見つけて作ってみたから食べてほしくて。ニャアン、ケーキ好きなんでしょ?」
    「うん。好き……マチュが作ってくれたケーキが1番好き」
    「大袈裟だなー。あ、ちゃんと味見もしたから大丈夫だよ。初めてにしては上手く出来たと思う。あとはこれ、アイスティー。はい、シュウジも」
    「わっ、ありがとう」
    「ありがとう」
    「前にカップケーキ持って来た時に紅茶でもあれば良かったなーって反省したから、今回はちゃんと持って来たんだ。アイスティーとパウンドケーキでティータイムにしよう」
    「うん!」

  • 125125/06/09(月) 18:52:18

    (残ったパウンドケーキ、貰って来ちゃった……シュウちゃんが何か言いたそうだったけど、シュウちゃんはマチュから手作りのお弁当貰ってたんだから、これくらいいいよね。マチュだって私がケーキ好きだと思ったから作ってきてくれたんだし……また明日、大事に食べよう)
    (もうすぐ、最後のクラバだ……何も無ければ、これでグライダーの資金が貯まる。そうすれば……地球に行ける……そのはず、だけど)
    (何だろう……凄く、胸騒ぎがする)
    (もう二度と2人に会えなくなってしまうような……そんな予感がする……)

    「大丈夫……きっと全部、上手く行く……3人で一緒に、地球に行くんだ……きっと、大丈夫……そうだよね……?」

  • 126125/06/09(月) 19:49:59

    「……」
    「よう、コンバンワ兄ちゃん。ちょっと邪魔するぜ」
    「……どうも」
    「『耳よりなニュースに興味はあるか?』」
    「『面白い話なら聞くよ』」
    「そうか……頼まれてた件、調べてきたぜ。しっかし、碌な監視カメラすら無いあんな小せぇジャンク屋如きが、よくこんなどえらい情報掴めたもんだ」
    「現物は?」
    「持って来れるかよそんなもん」
    「……」
    「んな目で睨むなよおっかねぇな……仕方ないだろ、いくら弱小とはいえ反社の奴らに目付けられたらこっちの身が危なーんだからよ……コピーならそれに全部入ってる」
    「そう……じゃあこれ」
    「おう。ひぃふぅ、みぃ……確かに。またのご利用を」
    「……」
    「ところでアンタ、賞金稼ぎか?」
    「……」
    「ダンマリか……まぁ良いけどな。俺は軍警にもジオンにも関わりたくないからこの件からは手を引くぜ、頼むから巻き込むなよ」
    「早く行けば」
    「へいへいっと……」

    (ガチャン)
    (ウィーン、カタカタカタ、ピコピコ)
    「ただいまコンチ」
    (パラ……パラ……)
    (……へぇ、本当にここがバレてたんだ。なら、あの夢の通りになる可能性は高い……マチュのおかげで全部上手くいったのに裏切るなんて、と思ったけど……所詮は非合法の賭博に未成年者を巻き込まなきゃ借金も返せないジャンク屋だ。信用出来ないのなんて当然か……問題は……)
    「テロ、か……マチュとニャアンの2人だけでも連れて逃げたいけど……」
    (マチュは、テロが起こると分かっていて家族を置いていくような子じゃない……そもそも最低でも3人で逃げようと思うならグライダーは絶対に必要になる……間に合うのか?せめて、テロがいつ起きるのか正確な日にちが分かれ……たしか、夢の中で聞いたニュースでは例のテロは誰かの暗殺を狙ったものと言われていたはず……よく覚えてない……あれは誰だった……?また情報屋に頼むとお金がかかるけど……)

    「はぁ……あー……お小遣い使い切っちゃったなぁ……」
    (ピロピロ)
    「どうしよう、コンチ…… これじゃあペンキも買えないよ……」

  • 127二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 02:30:50

    保守

  • 128二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 06:06:42

    『はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁ……っ』
    『逃げなきゃ……逃げなきゃ……!でも、どこに?』
    『マチュも、シュウちゃんも死んじゃった……あの大きなMSのせいで……!』
    『2人がいなきゃ、地球にも行けない……!』
    『どうしよう、私、これからどうすればいいの……!』
    『マチュ、シュウちゃん……!どうして死んじゃったの……っ あんな奴と、どうして戦おうとなんてしたの……!』
    『うっ、うぅ……っ』
    『お、おとうさん……っ おかあさん……っ』
    『ひっく、うっ、ううぅ……っ、なんで、みんなしんじゃうのぉ……!わ、わたしを、ひとりにっ、しないでよおぉ……!』

    「っ! は……っ!はぁっはぁ……っ」
    「あ……」
    「ゆ……ゆ、め……?」
    「っ、く……っ ふ、うっ、う……うぅ……っ」
    「ぐすっ、ひっく……ふ、ぐぅぅ……っ」
    「ぅ、うぅ……っひっく、ひっく……っ」
    「やだ……やだよぉ……っ」
    「マチュ……シュウちゃん……?どこ……?なんでいないの……?」
    「うっ、ううぅ……っぐすっ、ぐすんっ ひっく、ぐす……っ」
    「やだよ……ひっく、うぅ……っひとりにしないでぇ……っ!」

  • 129125/06/10(火) 06:28:59

    『アイツら!こんな街中で……!』
    『マチュ、待って』
    『イヤッ、なんで止めるの!』
    『僕達の武装じゃ、これ以上戦うのは無理だよ』
    『じゃあ見捨てろっていうの⁉︎』
    『このまま無策に突っ込んでも死ぬだけだよ』
    『でも……っ あそこには、あのデッカいMS達が向かったあのビルには、私の家族が……お母さんがいるの!助けに行かなきゃ……!』
    『……無理だよ』
    『!』
    『酷な事言ってるの分かってる。でも……』
    『……もういい』
    『え?』
    『もう、いい……シュウジ1人で逃げて』
    『何言って……』
    『だって、放っておけないよ!見捨てるなんて、出来ないよ!私、そこまで割り切れないよ!』
    『あ……っ、! マチュ!』
    『お母さん‼︎』
    『マチュ!待って、行っちゃダメだ!マチュ‼︎』

    「……マチュ!」
    「は……っ!あ、はあ……っ」
    「……また、夢……」
    (ウィーン、ピコピコ)
    「ああ、コンチ……」
    (カシャン、カシャン、ピロピロ)
    「うん……また、嫌な夢を見たんだ……」
    「……酷い、本当に酷い……悪夢だった」

  • 130二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 06:32:29

    マチュがサイコガンダムと会敵したらまあ逃げないよな
    1話時点で勝ちの目がなくても難民のために立ち向かう子だしコロニー全体が危ういともなれば1人だろうと構わず突っ込んでしまう

  • 131二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 12:35:46

    このレスは削除されています

  • 132125/06/10(火) 12:39:34

    >>131 レス失敗したので再投稿


    (ポコンッ)

    「ん?……お母さんからだ」

    〈パウンドケーキ、喜んで貰えた?〉

    「……そんな事、わざわざ聞いてどうするんだろ。まぁいいや」

    〈喜んでたよ〉

    〈そう。良かったわね♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪〉

    「ええ……何その顔文字……」

    〈お母さんの分は冷蔵庫に入れてある〉

    〈食べる前にちょっとあっためた方が良いかも〉

    〈ありがとう。帰ったら食べるね〉

    〈お母さん暫く帰るの遅くなるけど、あんまり夜更かししてないで早く寝なさいね〉

    〈あと、三者面談、少し遅れるかもしれないって先生に伝えておいて。遅くなってもちゃんと行くから〉

    〈分かった。おやすみなさい〉

    〈おやすみ〉

    「マチュ、ウレシイ?」

    「……なんでそんな事聞くの……でも、まぁ、嬉しいよ」

    「マチュウレシイ!ウレシイ!」

    「ちょっと、やめてよもう」

  • 133125/06/10(火) 18:42:16

    (ドンッドンッ)
    「シュウちゃん……いる……?」
    (ガチャ)
    「ニャアン?……珍しいね、1人で来るの」
    「うん……」
    「……どうかした?」
    「また……夢、見たの……」
    「そう。君もか」
    「君もって……シュウちゃんも……?」
    「……入って。中で話そう」
    「うん……マチュは……今日は来ないんだっけ」
    (ガチャン)
    (タン、タン、タン)
    「うん。今日は学校で三者面談があるらしいよ」
    「……私、それ聞いてない」
    「気を遣ってくれてるんだよ……僕達の前では、家族や学校の話をしないようにいつも気を付けてる」
    「……なら、なんでシュウちゃんは教えてもらってるの」
    「僕から聞いたから」
    「……」
    「気になるなら、君も聞けばいい」
    「……うん」

  • 134二次元好きの匿名さん25/06/10(火) 23:49:23

    保守

  • 135125/06/11(水) 02:47:36

    わぅ、わぅん(1がね、きょうのほーそーでのせーしんてきなだめーじ?がおおきくて、あしたこーしんできるかわかんないって!)
    わわん!(でもねておきたらだいじょーぶになるかもだから、だいじょーぶだったらまたあしたこーしんするって!)
    わぉん?(みんなはだいじょーぶかな?っていってたよ!だいじょーぶ?)

  • 136125/06/11(水) 11:17:22

    (ピロピロピロ)
    「スレ主、まだちょっとショック抜けきれてないみたい。ずっとマチュ助けて、ニャアンが〜って呻いてるし僕も何か遅いぞお前!って怒られた。理不尽じゃない?」
    (ピピー、ピコ、ピロピロ)
    「仕事もあるから更新は夜にまたします、だそうだよ」
    (ピピコ!ピロ!ピロピロ!)
    「いや、わざと置いて行ったわけじゃないんだよ。怒らないでよコンチ……」

  • 137二次元好きの匿名さん25/06/11(水) 20:19:40

    コンチはかわいいね

  • 138125/06/11(水) 20:37:05

    「それで、どんな夢を見たの?」
    「……めちゃくちゃになった街の中を逃げ回ってた……マチュとシュウちゃんは……その……」
    「死んだ」
    「……うん……それで……訳がわからなくなって、泣きながら走ってて……何が起こったのかは、分からない……ただ、2人は……大きなMSと戦って……殺された、みたい」
    「そう……大体同じだね」
    「……じゃあ、シュウちゃんは……」
    「夢の中で僕がどうなったのかは分からない。ただ、お母さんや街の人たちを守る為に巨大なMSに立ち向かおうとするマチュを止めようとして……失敗した」
    「そう、なんだ……」
    「君の夢と繋がっているとしたら、その後の僕はマチュを守りきれずに2人共撃墜されたんだろうね」
    「なんで……」
    「ん?」
    「何でそんなに冷静でいられるの⁉︎自分が、マチュが、死んじゃうのに‼︎」
    「ニャアンは死ぬのが怖いんだね」
    「怖いよ!当たり前でしょ⁉︎私、死にたくない‼︎」
    「どうしてそんなに焦ってるの?夢の中で、少なくとも君は生き残ったんでしょ」
    「違う!私だけじゃダメなの!マチュもシュウちゃんも居てくれなきゃ意味無いのっ‼︎」
    「それなら冷静になるべきだよ」
    「どういうことっ⁉︎」
    「今ある情報を活かすんだ。少なくとも、君の話を聞いて僕はひとつ確信した事がある」
    「何っ⁉︎」
    「僕達が見た夢には全て、マチュが深く関わっている」
    「え……?」

  • 139二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 00:58:42

    夢の中のシュウジは勝ち目のない戦いに特攻するマチュに殉じたのか…
    たったひとつの願いも叶わなくなる選択だと思うとあまりにも重い

    本編はそれはもう大変な事になっているけどマチュの主人公力がハッピーエンドに持っていくと信じてるよ

  • 140125/06/12(木) 04:02:59

    「少し、整理しようか」
    「う、うん……」
    「まず、僕が最初に見た夢は相互の不理解からマチュが僕から離れて行った夢で、最終的にはカネバンの連中の裏切りをマチュが報せて僕1人がイズマコロニーから逃げ出したもの。その次に夢を見たのはニャアン、君だ」
    「うん……シュウちゃんは風邪をひいてて、マチュはクラバで重傷を負って病院に搬送された……っていう夢」
    「そして今回僕達2人が同時に見た、巨大なMSに立ち向かった結果、おそらく撃墜された僕とマチュ」
    「……たしかに、全部マチュが関わってる……それも、命に関わるような事態ばかり……でも、シュウちゃんが最初に見た夢はちょっと違うね……」
    「そうでもないよ」
    「え?」
    「僕が最初に見た夢なんだけど、君に話していなかった続きがあるんだ」
    「そうなの……?どんな?」
    「ざっくり言えば僕が逃げた後に大規模テロが起きて、このイズマコロニーが壊滅的な被害を受けるというものだったよ」
    「えっ⁉︎」

  • 141125/06/12(木) 11:24:33

    「テロの詳細は分からない。夢の中で聞いたニュースだと誰かの暗殺を狙ったものだったようだけど……人口の半数近くが行方不明になる、本当に酷いものだったみたいだ」
    「な……っ、なんで黙ってたのっ⁉︎そんな大事な事‼︎」
    「ただの夢の可能性が高かったから。でも、今はただの夢じゃない可能性が高くなった。これ」
    「……なにこれ…… っ、このマンホールに扉の写真、地図に、詳細なルートまで……!これって……!」
    「情報屋にカネバンの事務所を調べさせたら出て来たんだ。何に使うつもりで用意したのかは知らないけど」
    「じゃ、じゃあ……本当に……カネバンの人達が、シュウちゃんを軍警に売ろうと……⁉︎でも、どうして⁉︎クラバにはちゃんと全戦出て勝ってるから借金は返せてる筈だし、マチュを裏切る必要なんて無いのに!」
    「さあ。そもそもが借金を抱え込んでその返済の為にクラバに手を出したようだし、碌なクランじゃなかったんじゃない」
    「そんな……」

  • 142二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 11:41:48

    ホー種

  • 143125/06/12(木) 17:07:06

    「話が逸れたね。で、そのテロについてなんだけど、少しだけ心当たりがある」
    「それって……?」
    「僕が見た夢では、僕とマチュはMSに乗っていた……つまりはクラバに出ていたんだ。そして君の見た夢と共通している巨大なMS……テロの実行犯は、そのクラバの対戦相手の可能性が高い」
    「! つまり、次のクラバで……」
    「テロが起きる、かもしれない」
    「な、ならその前に逃げないと……!」
    「どこに?」
    「それは……」
    「地球に逃げようと思うなら、僕にはグライダーが必要になる。グライダーを手に入れる為には、マチュの協力が必要だ」
    「ならマチュにも事情を話して……!」
    「テロが起きるからその前にお母さんや友達を全員見捨てて一緒に逃げようって言うの?」
    「っ!」
    「ごめん、意地の悪い言い方をしたね。でもテロの事をマチュに話せば、マチュはテロを止める為に動く……もし頼った先が軍警だったとしたら、カネバン、そして僕の居場所まで芋蔓式に軍警に知られてしまう可能性がある。もちろん、違法デバイスの運び屋をしている君も」
    「……じゃあ……どうすれば……」
    「君1人が助かるのなら簡単だよ。何処かのシャトルに密航なりすればいい」
    「それじゃあ意味無いんだってば!」
    「うん。だから、冷静になって3人全員が助かる道を探さないといけないんだよ、ニャアン」
    「あ……」

  • 144二次元好きの匿名さん25/06/12(木) 23:55:47

    保守

  • 145125/06/13(金) 08:16:11

    「……ねぇ、シュウちゃん」
    「何?」
    「マチュがあの大きなMSに向かって行ったのは、戦えるジークアクスに乗ってたからだよね」
    「そうだね」
    「なら……マチュがジークアクスに乗らなかったら……」
    「少なくとも、無謀な戦いを挑みには行かないんじゃないかな。行ったところで何も出来ないし」
    「なら……また私がマチュの代打で出るフリだけして、マチュには何処か別の場所で待機していて貰えば……」
    「それならMS同士の戦闘で命を落とす事は無いだろけど……でもテロの余波に生身で晒される危険があるし、そもそもコロニーの壁に穴でも開けられたらどの道おしまいだよ」
    「そう、だね……」
    「せめてグライダーの購入が間に合えば良かったんだけど」
    「グライダー……」
    「今から残りのお金を貯めるのは難しいかなぁ」
    「……お金……シュウちゃん」
    「ん?」
    「それなら、さ……」

  • 146二次元好きの匿名さん25/06/13(金) 17:28:49

    「……どうかな」
    「かなり危険な方法だよ。それに、もしマチュにバレたら……」
    「分かってる。でも……みんなで一緒に地球に行くには、もうこれしか……」
    (ポコン)
    「ん?」
    「どうしたの?」
    「メッセージが……マチュからだ」
    「なんて?」
    「この後会える?って……」
    「……彼女の方でも何かあったのかな」
    「分からないけど……とりあえず、会ってくる」
    「ここに呼んだら?明日の事話さないとだし」
    「ダメ。女の子同士だけでしたい話かもしれないし。明日の事は私から伝えておくよ」
    「……ふーん」
    「……羨ましい?」
    「別に……」
    (拗ねてる……)
    「拗ねてないよ」
    (うわ読まれた)
    「じゃ、じゃあ行ってくるから!また明日ね!」
    「うん」

  • 147125/06/14(土) 00:21:58

    「……マチュ!」
    「あ、ニャアン。来てくれたんだ」
    「うん。それにしても、突然どうしたの?」
    「……いやその……明日、最後のクラバでしょ?それで、なんて言うのかな……ちょっと感慨深くなった、みたいな?そんな感じでジークアクスに会いたくなって、カネバンに行ったの。そしたら……」
    「うん」
    「事務所にナブが居て……なんか悩んでるっていうか、考え込んでる?そんな感じに見えたからどうしたの?って声かけたらさ、突然、もうここには来るなって言われたんだ」
    「え……」
    「訳わかんなくて理由聞いたんだけど、教えてくれなくて。『とにかく俺は忠告したからな』って言われて……」
    「それ、は」
    「もう何が何だかって感じで……それで……誰かに、聞いてほしくなって」
    「……そっか」
    「もうほんと、訳わかんない。明日で目標金額貯まるっていうのに、突然もう来るなとかさ。上手くいってるってナブだって喜んでたのに……せめて理由説明しろっての」
    「……あのね、マチュ」
    「ん?」
    「私も……それからシュウちゃんも、明日の事はマチュに話さなきゃいけない事があるの」
    「明日の……クラバについて?」
    「うん。一緒に来て」
    「今から?シュウジの隠れ家に?」
    「うん」
    「……私、門限あるからあんまり遅くまでは居られないよ」
    「門限?」
    「うん……塾サボりまくってたのバレて、めちゃくちゃ怒られちゃって……」
    「そう、なんだ……」

  • 148125/06/14(土) 09:25:05

    (ドンッドンッ)
    「シュウちゃん、入るよ」
    (ガチャンッ)
    「……あれ、ニャアン?どうし……マチュ?」
    「シュウジ?……何してんの?」
    「暇だから……スクラップ置き場で拾って来たガラクタを直したり改造したりしてた」
    「へぇ……もしかして今まではそれで生活してた?」
    「必要な時はね……それで、どうしたの?」
    「ニャアンに明日の事で相談したい事があるって言われて……」
    「うん。でも先にマチュの話聞いた方が良いかも……ね、マチュ」
    「そう?……あのね、ナブに明日からはもう来るなって急に言われたの」
    「ナブ?」
    「カネバンのパイロットの1人で、アンキー……社長の右腕」
    「ふぅん……そのナブって奴が君にもう来るなって言ったの?」
    「うん……理由の説明とか一切無しでさ……ねぇ、シュウジ。コレって変だよね」
    「はぁ……まさか本当に現実になるかもしれないなんて……(ボソッ)」
    「え?なに?」
    「何でもないよ……マチュ。相談があるんだけど、聞いてくれるかな」
    「何?」

  • 149125/06/14(土) 18:34:20

    わんわん!(1にちょっといそがしいからほしゅしてきてっていわれたよ!)
    わんわわん!(こーしんはよるにします、だって!)
    わふ、わぅん(ほしゅしてくれてたひとたち、ありがとー!っていってたよ!)
    わん!(ぼくからもありがとー!)

  • 150125/06/15(日) 02:17:09

    「隠れ家の場所がバレた……⁉︎ だ、誰に⁉︎……まさか……!」
    「このタイミングで君にもうクラバに出るなって言って来たのは……そういう事じゃないかな」
    「それじゃ……私の、せいで……」
    「曰く付きの赤いガンダム乗りなんて、普通は警戒して調べるのは当たり前だよ。僕が不用心だったんだ」
    「でも……」
    「それより、この隠れ家がバレた以上、僕とガンダムはもうここには居られない」
    「じゃあどこに……まさか、地球に行くつもり?」
    「うん」
    「マチュには明日、グライダーを発着場に運んでおくように手配してほしいの」
    「でも、まだグライダーの購入資金集まってないよ?着払いしますって言っても、お金が無いと引き渡して貰えない」
    「お金は……何とかする」
    「ニャアンが……?……あんな大金を、どうやって?」
    「それは……とにかく、何とかするから」
    「ニャアン」
    「マチュは明日出るフリだけして、クラバそのものには出ずにシュウちゃんと合流してそのまま発着場に向かって」
    「ねぇ、何する気なの?ニャアン」
    「……ごめん!」
    「待ってよ!ちょっと、ニャアン!説明して!ねえっ! っ、シュウジ⁉︎なに、放してよ!」
    「ごめん……マチュ。今はまだ、話せない。事の次第を知ったら、君は僕達の事を軽蔑するかもしれない……それでも僕達は、君と一緒に地球に行きたい」
    「シュウジ……?」
    「……ごめんね」

  • 151125/06/15(日) 02:42:51

    (2人は、私に何かを隠してる)
    (でも、何を?)
    (ニャアン……ちゃんと話そうって、約束したのに……どうして逃げたの?)
    (シュウジが言ってた、事の次第を知ったら軽蔑するかもって、どういう事なの?)

    「マチュ、マチュ、ドウシタ?」
    「ハロ……私、どうしたら良いんだろう……」
    「マチュハ、ドウシタイ?」
    「私は……」

    (私は……どうしたいんだろう……このまま、2人の勢いに流されるまま地球に行っちゃって、本当に良いの?お母さんと三者面談で喧嘩になって、碌に謝りもしてないのに?)
    (単なる家出じゃ済まない……正式な手続きをする時間も無いから完全に不法入国になるし、もう二度と帰って来られないかも……)
    (ただの友達との地球への旅行計画だった筈なのに、どうしてこんな事になったの……?)
    (今日の2人の様子……いつもと違ってた)
    (緊張してるっていうか……何かに怯えてた?いったい、何に?)

    「シュウジ……ニャアン……2人は、私に何を隠してるの?何を恐れているの……?」
    「言ってくれなきゃ、分かんないよ……」

  • 152125/06/15(日) 10:46:30

    (明日……クラバで手薄になった隙にカネバンに忍び込んで、金庫からお金を盗む……元々、マチュとシュウちゃんが稼いだお金なんだし……私も一回だけとはいえ戦ったし……2人の為に使うのは、間違ってない……はず……)
    (マチュ……私がカネバンからお金盗んだ事知ったら怒るかな……まだあの人達に裏切られた事は知らない筈だし……もしかしたらさっき話してる時に気付いたかも?)
    (ちゃんと上手く行くかな……あ)
    (そういえば金庫破りに使えそうな道具、無い……シュウちゃんにお願いすれば、工具とか貸してもらえるかな……)
    (ああもう、穴だらけだよ……こんなで本当に上手く行くの……?)
    (ううん、上手くやらなきゃ、ダメなんだ。そうじゃなきゃ、マチュもシュウちゃんも死んじゃう……そんなのは嫌!)
    (とにかく、やれる事は全部やらなきゃ……3人で生き残る為に)

  • 153二次元好きの匿名さん25/06/15(日) 18:45:56

    大丈夫か…?おそらく仲良くなってたマチュ相手だったからこその、あの甘々対応だっただけだと思うんだけど…。アンキーはニャアンのことを名前で呼ばずに運び屋呼びだったし…。

  • 154125/06/15(日) 21:05:28

    (カチャカチャ)
    「ふぅ……」
    (カチッ……バチバチッ)
    「出来た……」
    「……」
    (ウィーン、ピコピコ)
    「うん……分かってる。でも、ガンダムを動かす以上は僕が代わる事は出来ない……ニャアンに任せるしかないよ……こんな玩具でも、一瞬相手の動きを止めるくらいは出来るだろうし……気休め程度にしかならないけど」
    「……」
    「マチュ……明日、来てくれるかな……」
    (ウィンウィン……ピピー)
    「うーん……乱暴な事はしたくないんだけどね……いざとなったらそうするしかないかな」
    「……」
    「明日、世界はきっと、また変わる……」
    「どこまで描き変えれば、僕達の旅は終わるんだろう……」
    (ピピ、ピコピコ)
    「……うん。今は、明日の事だけ考えよう……もう少し威力上げられないかな……」
    (カチャン、カチャカチャ)

    (……)

    (今度こそ、3人で……)

  • 155125/06/16(月) 03:30:04

     ラ……ラ……ラ……


    この音は……キラキラ……?


    『マチュって、シュウちゃんのこと好きなの?』

    『男で身を滅ぼすなんてダサすぎるよ』

    『テロリストめ!』

    『怒りを鎮めろ、ジークアクスのパイロット』

    『ただのお小遣い稼ぎのつもりが、とんでもない事になっちゃったわね』

    『お姉様を連れ出してほしいんだ』

    『行きなさい、薔薇の元へ!貴女にはまだ、やるべき事がある!』



    あれ……?

    私、この人の事を知ってるような……?

     ラ……ラ……ラ……ララ……

    キラキラが、広が、って……

  • 156125/06/16(月) 03:33:07

    『やめろ!ニャアン!』


    シュウジ……?


    『シュウちゃん……!今更、何しに来たの……!』


    ニャアンも、どうしたの?どうして2人ともそんなに、怒っているのに悲しそうなの?


    『止まってくれ、ニャアン!』

    『うるさいうるさいっ‼︎もうこうするしか無いの‼︎マチュを取り戻す為には、これ以外無いの‼︎』

    『こんな事に意味なんて無い‼︎マチュはもう……!』

    『そんな筈ない!“刻”を超える事が、“刻”を支配する事が出来れば、マチュを取り戻せるんだ!邪魔しないでよ‼︎』

    『違う!そんな事したって、“向こう側”に溶けてしまった彼女はもう帰って来ない!』

    『嘘吐かないで!』

    『“この世界”から、マチュは消えたんだ……!どれだけ君が沢山の人を犠牲にしたって、もうマチュは帰って来ない……!』

    『うそだ!イヤッ!いやぁッ‼︎』

  • 157125/06/16(月) 03:34:57

    ああ……そうか、私……









    死んじゃったんだ

  • 158125/06/16(月) 03:36:35

     
     
    「……ハッ!」
     
     

  • 159125/06/16(月) 09:23:25

    「夢……?ううん、ただの夢じゃない……あれは……実際に起きた事だ……」
    (思い出した……そうだ、今夜のクラバで、私達3人は……)
    「……シュウジとニャアンも、思い出してたのかな……態度がおかしかったのも、今夜のクラバでテロが起きる事を知っていたからだったんだ……」
    「……」
    「言ってくれれば、よかったのに……でも……あの時のシュウジもこんな気持ちだったのかな……」

    「マチュ、ドウシタ?」
    「ハロ……私、これからどうしよう……今夜何が起きるのか知っちゃった以上、このまま2人と逃げる事なんて出来ないよ……それに……」
    「何ガ気ニナル?」
    「シャロンの薔薇が……ララァが、また……」
    「マチュハドウシタイ?」
    「私は……ララァを助けたい。それに、ニャアンも……ディアブロなんかにさせたくない」
    「シュウジハ?」
    「シュウジは……」
    「何モナイノカ」
    「……シュウジには、自由でいてほしい。たったひとつの……それ以外何もいらないっていう願いを叶えてほしい……」
    「ソレダケカ?」
    「……」
    「マチュ」
    「……ダメ。私の勝手な想いで縛りたくない……」
    「ソウカ」

  • 160125/06/16(月) 09:28:41

    「……ハロ、アンタ……何か今日、変じゃない?」
    「ハロハマチュの為ニイル」
    「え?」
    「マチュハ望メバイイ。マチュガ望メバ、世界ガ応エル」
    「何を言って……」
    「ソノ為ニ、ジークアクスガ居ル」
    「ジークアクスが……?」
    「マチュノ望ミハ、何?」
    「私は……」

  • 161125/06/16(月) 15:34:33

    (ドンッドンッ)
    「シュウちゃん……居る?」
    (ガチャン)
    「おはよう、ニャアン」
    「おはよう……あのさ、工具、貸して貰えないかな……今夜必要で……」
    「……これでどう?」
    「バール……うん、これならなんとか……」
    「あと、これも」
    「これは……スタンガン?」
    「護身用に。威力は大した事ないけど無いよりはマシだと思うから、持って行って」
    「うん……ありがとう」
    「今日はバイト無いの?」
    「うん……もう、無い」
    「……何かあった?」
    「……仕事を斡旋してくれてた元締めが捕まったの。それで、運び屋として関わってた私も軍警に追われてて……」
    「そっか」
    「テロが起こるのかどうかに関係なく、本当に今夜に全部賭けるしかなくなっちゃった……」
    「……」
    「シュウちゃん……私、頑張るから。絶対に一緒に、地球に行こうね。マチュと、私と、シュウちゃんの3人で……」
    「うん」
    「……約束だよ」

  • 162125/06/16(月) 16:40:01

    (ポコン)
    「ん?」
    「あ……マチュから、だ……え?」
    「どうしたの?」
    「……『お金の事は心配しないで』」
    (ポコン)
    「『また後で連絡するからシュウジと待ってて』……だって」
    「……どういうこと?」
    「わ、分からない……お母さんから借りる、とか……?」
    「……」
    「連絡、してみるね」
    「うん……お願い」

    (マチュ……何をする気なんだ……?)

  • 163125/06/16(月) 17:14:34

    (ポコンッ)

    〈さっきのメッセージどういう意味?〉
    〈もしかして約束破って隠し事したから怒ってるの?〉
    〈後でちゃんと全部話すから、今は許して〉
    〈マチュ、返事して〉
    〈危ない事しようとしてないよね?〉
    〈マチュお願い、返事して〉
    〈約束破ってごめんなさい〉
    〈今どこに居るの?〉
    〈お願いだからへん〉
    〈返信ちょうだい〉
    〈マチュ〉

    「……」

    (カン、カン、カン)
    (ガチャ)

    「ん?あれ、マチュ?」
    「ああ?お前学校はどーしたよっ?」
    「……サボっちゃった。今日最後のクラバだって思ったら落ち着かなくてさ」
    「ふーん……まぁそりゃそうか」
    「ジークアクスの整備はちゃんとしてあるよ」
    「ボケッとしてねーで気合い入れろよ!これまでのどの相手よりも手強い奴らだからな!」
    「うん……ジークアクスに会って来ていい?ちょっと1人になりたくて」
    「分かった。気が済んだら声かけて」
    「このコンソールには触るなよ!色々と危ないからな」
    「うん……ありがとう」

  • 164125/06/16(月) 17:22:06

    「……」
    「マチュ、行クノカ?」
    「うん」
    「帰ッテ来ラレルカ、分カラナイゾ」
    「そうかな?ヒゲマンだったら、ちゃんと役に立ったら案外あっさり帰らせてくれるかもよ?」

    「それに……これはきっと、私にしか出来ない事だから」

    「ううん、他の誰かにも出来たとしても、私がやらなきゃいけないの」

    「テロなんか起こさせない」

    「シュウジもニャアンも、お母さんも、このイズマコロニーも……」

    「私が守る」

  • 165125/06/16(月) 21:50:42

    「! この反応は……っ! 艦長!ジークアクスが動きました!」
    「何っ⁉︎」
    「えっ、クラバって夜ですよねっ?」
    「早過ぎるだろう!まだ昼前だぞ⁉︎」
    「いったい何が……あっ⁉︎」
    「コモリ少尉?どう……っ⁉︎」

    (……)

    「ジークアクス……」
    「君は……」
    「中佐?」
    「ふむ……」

  • 166125/06/16(月) 22:02:05

    (……っ!)

    「……呼ばれているようです」
    「中佐……どうされますか?」
    「ハッチを開いて収容して下さい。どうやら彼女は、私に話があるようなので」
    「中佐に……?」
    「いやしかし、相手はMSの窃盗犯ですよ?もし中で暴れられたら……」
    「武装していませんし、敵意や害意もありません。そもそも市街地の真上で暴れ回るような事をする人物ではないでしょう」
    「……それも、NTの直感、ですか?」
    「ええ」

    (やれやれこんな昼間から大胆な事だ。それにしても、ヒゲマンとは……おそらく私の事なのでしょうが……中々面白い子のようですね、マチュ君は)

  • 167125/06/16(月) 22:47:33

    「……」
    (カチャカチャ)
    「……」
    (……気まずい……下手に外を彷徨くわけにもいかないからマチュに言われた通りずっとシュウちゃんとここで待機してるけど……空気が重くて雑談なんて気分にもなれない……最近は作戦会議とかで話す機会多かったけど、シュウちゃんってそもそもそんなに口数多い方じゃないんだった……)
    (マチュ……あれから30分に一回はメッセ送ってるけど、既読もつかない……学校に行ってるならそんなにおかしくないかもだけど……大丈夫だよね……?)
    「……マチュから連絡は?」
    「えっ、あ……いや、ま、まだ来ない……」
    「そう……」
    「……」
    (マチュ!早く来て!シュウちゃんすっごく機嫌悪い!怒ってるわけじゃないけど、マチュへの心配が募り過ぎて不機嫌になってる!せめて連絡して!返信して!)

    (ポコン)

    「あ……」
    「っ、返事、来た⁉︎」
    「う、うん!」
    (天の助け……!)
    「何て?」
    「え、えっと……『神社に来て』……だって」
    「神社?」
    「私とマチュが最初に話した場所の事だと思う。昨日もそこで会ったから……行ってくる」
    「僕も行く」
    「シュウちゃんはいつでもガンダムが準備しておいて」
    「嫌だ。行く」
    「……分かった。人目を避けて行くからちょっと遠回りになるけど」
    「うん」

  • 168125/06/16(月) 22:50:51

    >>167 脱字

    × 「シュウちゃんはいつでもガンダムが準備しておいて」

    ○ 「シュウちゃんはいつでもガンダムが出られるように準備しておいて」

  • 169125/06/16(月) 23:11:32

    「……ここ?」
    「うん。でも……」
    「……居ないね」
    「電話してみる……あ」
    「何?」
    「メッセ来てた……『鳥居の下を見て』だって」
    「鳥居?……あ、何かある……これは……鍵?」
    「これ、駅前のコインロッカーのやつだ」
    「……」
    「……シュウちゃん……これ……変、だよね?」
    「……ニャアン、マチュに電話して。何度切られても、出るまで粘って」
    「う、うん」

    〈……お掛けになった番号は、電源が入っていないか、電波の届かない所に……〉

    「……ダメッ!繋がらないっ!」
    「ッ」
    「シュウちゃん……どうしよう、マチュが……!」
    「っ、 ふぅー……今は、とにかくそのロッカーに行ってみよう……」
    「ひっく、ふ、うっ、うぅ……っ、マチュ……っ!」
    「ニャアン、落ち着いて」
    「だって……!」
    「泣いてもどうにもならない。とにかく動こう」
    「ぐすっ、 ぅん……」

    (マチュ……君は今、何処に居るんだ……?)

  • 170二次元好きの匿名さん25/06/16(月) 23:22:18

    コインロッカーの中身はグライダーの契約書と残りのお金だったり…?
    ソドン組と協力してテロをなんとかするつもりなのかマチュ

  • 171125/06/17(火) 00:52:32

    「この辺り?」
    「うん……」
    「……僕だけで行ってくるよ」
    「え……?なんで……?」
    「そんな顔した女の子を人目の多い所に連れて行ってロッカー漁ったりしたら流石に目立つよ……」
    「……」
    「すぐ戻るから」
    「……うん」

    (たぶんこの辺りの筈……あった。このロッカーだ)

    (カチャン)
    (キィッ……)

    (これは、封筒……?二つある……)

    (カシャン)

    「ニャアン」
    「シュウちゃん……」
    「待たせてごめん。早く行こう」
    「シュウちゃん……っ!」
    「っと、……どうしたの?」
    「待ってる間、ニュース調べてて、そしたら、マ……マチュがジオンに……ジークアクスがジオンの軍艦に収容される写真が……!」
    「え……?」

  • 172125/06/17(火) 01:16:03

    (カツ、カツ、カツ、カツ……)
    (ガチャンッ)

    「……」
    「ぐすっ……すんっ……」
    「……ニャアン」
    「ぐすんっ……な、なに……?」
    「封筒の中、確かめよう……」
    「……うん……」
    「……君はそっちの、小さい方をお願い」
    「うん……」

    (ガサガサ)

    「すんっ……これは……キャッシュカード?……名義は……アマテ・ユズリハ……こっちの紙には……暗証番号が書いてある……シュウちゃん、そっちには何が入ってたの?」
    「こっちは……スペースグライダーの契約書だ……もう契約が完了してる」
    「……っ」
    「あとは操作マニュアルと……あ……」
    「何?……それ……メッセージカード?」
    「……『先に地球で待っていて。』」
    「え?」
    「『後で追い着くから』……マチュからだね」
    「っ、どうして……こんな事……っ!」
    「……マチュも、あの夢を見たのかもね」
    「ひっく、う、うぅ……っ」
    「……マチュはたぶん……自分だけ僕達と地球に逃げて助かる事よりも、このコロニーを守る事を選択したんだ……ジオン軍に自分を売ってまで」
    「……」
    「3人で地球に行こうって……約束したのになぁ……」

  • 173125/06/17(火) 02:16:15

    「まさか、こんな事が……」
    「約束、守ってよね」
    「ええ。勿論です……しかし、マチュ君」
    「何よ?」
    「君は友人との約束を破る事になってしまいましたが……本当に良かったのですか?」
    「……仕方ないじゃん。いくらジークアクスが居たって私1人だけじゃどんだけ頑張っても全部は守りきれないし……そもそも武装も無いし……誰かに協力頼もうと思っても、こんな荒唐無稽な話ヒゲマン以外の人は聞く耳持ってくれないし」
    「まぁ、そうですね」
    「それに、ヒゲマンが1番強いし」
    「おや、光栄ですね。しかし君のマヴも中々の腕前ですが」
    「ダメ。これ以上巻き込みたくない」
    「そうですか」
    「アイツについて私からは絶対に何も話さないからね!まぁそもそもそんなに深く知ってる事も無いけど!」
    「そうは思えませんが……」
    「ふーんだ。あとは……あのロッカー男も強いけど、なんか頼り無いし、アイツ嫌い」
    「これは手厳しい……ところでロッカー男とは?エグザベ君の事ですよね?」
    「アイツそんな名前なんだ……“前”の世界での話だよ、ロッカーに押し込まれたの。本当に最悪だった」
    「それは……うちのクルーが失礼しました」
    「いやまぁ、仕事だったって分かってるけどね」

  • 174125/06/17(火) 02:25:23

    「ちょっと待って!何、仕事でロッカーに押し込まれたって⁉︎」
    「うわっ、ちょっとコモリン!いきなりおっきな声出さないでよ、びっくりした!」
    「いやびっくりしたのはこっちだって!ていうかコモリンって何⁉︎私の事⁉︎」
    「コモリンはコモリンじゃん」
    「答えになってない!もう!中佐!本当にこんな学生の言う事鵜呑みにして良いんですか⁉︎」
    「しかし実際、彼女は公にはされていないキシリア様の来訪や軍の機密事項を知っていましたからねぇ」
    「それは、そうですけど!」
    「何にせよ、ここまでの事を知っている人物を野放しには出来ませんよ」
    「……そういえば私の扱いってどうなるの?捕虜?」
    「ひとまずはそうなりますが……悪いようにはしませんよ」
    「ふーん」
    「とりあえず、今はもうあと数時間後に迫ったキシリア様の暗殺阻止が優先です。細かい事はまた後日話しましょう」
    「はーい」
    (なんでこんなに呑気なのよ……この子もこのオッサンも……)
    「ところで今夜って私は……」
    「流石に今夜は大人しくしていてください」
    「ちぇっ」
    「拗ねないでください、民間人を軍の護衛任務に同行させる訳にはいかないんですから……コモリ少尉、彼女を独房へ案内して差し上げてください」
    「……分かりました。それでは行きますよ、アマテ・ユズリハ。大人しく着いてきて下さい」
    「はーい……ヒゲマン」
    「何でしょう?」
    「……みんなのこと、守ってね。約束だからね!」
    「ええ、勿論。お任せください」
    (……もう、本当に何なのよ、この子……)

  • 175二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 02:43:57

    一気に読み進めさせてもらった。これからどうなるのか楽しみだからスレ主無理しない程度に頑張ってくれ。応援してる。

  • 176二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 03:00:00

    本編世界含めて色んな世界線の記憶が流れ込んできてるのかな

  • 177125/06/17(火) 11:00:12

    「……ん……あれ……?寝ちゃってたんだ……はぁ……えっと、今は……ああ、もうこんな時間なっちゃったんだ……そろそろ、行かないと……」
    「あれ、このブランケット……シュウちゃんが風邪ひいた時にマチュが買ってきたやつだ……シュウちゃん、掛けてくれたんだ」
    「……マチュ……また会えるよね……?地球で待っていれば、きっと……会いに来てくれるよね」
    「よっ……と。シュウちゃん、ブランケットありがとう。そろそろ時間だから行こう」
    「……シュウちゃん?」

    「……」
    「あ、居た。シュウちゃん」
    「……ああ、起きたんだ」
    「うん、ブランケットありがとう……えっ、どうしたの?それ……せっかく描いたキラキラ、塗り潰しちゃったの?」
    「うん……」
    「……シュウちゃん?」
    「……」
    「……もう、時間だよ。早く行こう」
    「……待って、ニャアン」
    「どうかしたの?」
    「何か、変なんだ。ガンダムが……」
    「ガンダムが……?」

    (シュウジ)

    「! ガンダム?」
    「え?」

    (薔薇が動いた)

    「薔薇が?」
    「バラ?」

  • 178125/06/17(火) 11:14:12

    (薔薇の目覚めの時は近い)
    (行こうか、シュウジ)

    「何処に?」
    「シュウちゃん……?」

    (彼女は選んだ。彼女の選択で、世界が動いた)
    (君も、君の願いを叶える為に)
    (君のやるべき事を成しに行こう)

    「彼女……マチュのこと?」
    「シュウちゃん、ねぇ、シュウちゃんってば!マチュがどうしたの?ガンダムと何を話してるの?ねぇ‼︎」
    「……マチュが選んだ事で、世界が……?」
    「え?世界?」

    (その子は連れて行けないよ)
    (その子の行く先も、既に決まっている)

    「……それも、マチュが?」

    (そうだよ)

    「マチュがどうしたの?何が起きてるの?ねぇ、シュウちゃん!」
    「……また、会える?」

    (その為に行くんだよ)
    (彼女も、その為に彼と旅立ったんだ)

    「そう……分かった」

  • 179125/06/17(火) 11:45:14

    「シュウちゃん、何が……」
    「ニャアン」
    「な、なに?」
    「君は、先に地球に行っていて」
    「え?」
    「僕は……やらなきゃいけない事があるから」
    「やらなきゃいけない事……?」
    「うん」
    「それなら、私も……」
    「君は連れて行けない。ガンダムがそう言っている」
    「どうして⁉︎マチュも居なくなっちゃったのに、シュウちゃんまで私の事置いて行くの⁉︎」
    「また会えるよ」
    「嫌だ!1人にしないで!そんな意地悪な事言うガンダムなんか置いて私と逃げようよ!一緒に地球で、マチュが来てくれるのを待とうよ!」
    「マチュと一緒に会いに行くから」
    「イヤッ!やだ、やだぁ……っ!」

    (シュウジ、悪いけどもう時間だよ)

    「……行かないと」
    「待って!シュウちゃん!……え?これ、何……ガンダムが、光って……⁉︎」
    「あ……向こう側が……見える……」
    「シュウちゃん!」

  • 180125/06/17(火) 12:56:00

     
    「……」
    「シュウちゃん!待って!行かないで!」
    「……」
    「ガンダム、シュウちゃんを連れて行かないで!やだ!置いて行かないで!ひとりにしないでぇっ‼︎」

    「地球、で……」

    「シュウちゃん!」

    「まっ……て て……」
     
    「シュウちゃん……っ!」

    「マチュ、と……」
     
     

  • 181125/06/17(火) 13:00:21

    「……?」
    「? どうかしたの?」
    「あ、いや……なんでもない」
    「……中佐とエグザベ君が行ってるから、心配無いわよ。全部守ってくれるわ」
    「うん……そうだね」

    (気のせいかな……今、シュウジの声が聞こえたような……?)

  • 182125/06/17(火) 18:15:17

    ……
    ………
    …………

     あれからどうやって地球に行ったのか、詳しくは覚えていない。
     小さなリュックにマチュとシュウちゃんが残して行ったものを詰め込んで、置いて行かれた唯一の仲間のコンチを抱えて覚束ない足取りでグライダーの発着場に1人で向かった。
     オートパイロットの操縦で地球に降下するグライダーの中で、私はずっとブランケットを被ってマチュからのメッセージカードを握り締めながらコンチを抱き抱えて泣いていた。
     殆ど気絶するように眠りに落ちて、次に目が覚めた時には、もう既に地球に着いていた。
     地球に着いた所で、集合場所も何も決めていなかった為に何処に行けば良いのか分からず途方に暮れていた私を、ある夫婦が拾ってくれた。

    「まるで何かに導かれるようだった」

     そう笑いながら言ったのは旦那さんの方。

    「貴女を一目見た瞬間、この子は私達の娘になる子だって思ったの」

     そう目を潤ませて言ったのは、奥さんの方。

    「君に会った時は驚いたよ。妹が帰ってきたのかと思った……まぁ、アイツは君と違って随分と気の強い子だったけどね」

     そう聞かせてくれたのは、夫婦の息子さん。
     この家族は、5年前の戦争で娘さんを亡くしたらしい。亡くなったのは、ちょうど私と同じくらいの年頃だったそうだ。
     私を拾ってくれた一家は、とある観光地の海辺で小さなロッジとダイナーを営んでいて、私はそこに住み込みで働かせて貰えることになった。覚える事が多くてとにかく忙しかったけれど、その忙しさと賑やかさのお陰で余計な事を考える暇があまり無かったのは良かったのだろうと、今となっては思う。
     地球での生活と新しい仕事に慣れて少し落ち着いてきた頃、ジオン軍で内乱が起こったらしい事を知った。
     軍の総帥とその妹が同時に命を落として新しい総帥が立ったとか、その人がジオン創設者の遺児らしいとか色々な噂が流れたけれど、私が1番知りたかったマチュの現状については、結局殆ど分からなかった。ただ、その内乱の中にはジオン最新鋭の白いMSと赤いガンダムの姿があったらしい。
     きっと、マチュとシュウちゃんの2人は宇宙で再会出来たんだろう。
     私は……いつかまた2人と会えるのだろうか。

  • 183125/06/17(火) 18:21:08

    「おーいニャアン!料理運んでくれー!」
    「はーい!」

    「お待たせしましたー!」
    「お、ニャンちゃんか!少し会わない間にまた美人になったな!」
    「それ先週も言ってませんでした?」
    「がはは!そうか?」
    「おっちゃん!会う度にうちの看板娘ナンパすんのやめてくれよ!」
    「ハッハッハッ!」
    「ごゆっくりー……」

    「にゃーちゃんは今日もよく働くねぇ。無理してないかい?」
    「大丈夫だよおばあちゃん。私、ここの仕事好きだから」
    「そうかい?それならいいけど……今日も暑いから頑張りすぎないようにね」
    「はぁい」

    「なーニャアンー今度デートしてくれよー」
    「ナンパなら他所でやって下さい」
    「つれないなー」
    「くぉら!そこのチャラ男!ニャアンに近付くんじゃねぇっ‼︎」
    「おーこわっ」
    「少しは懲りたらどうですか?そもそも彼女いるでしょう、貴方」
    「別れたー」
    「またフラれたんですね。自業自得です」
    「ひっでぇ」

    「ふぅ……今日も忙しいな……」
    「おーいニャアン、ちょっといいかー?」
    「はーい!」

  • 184125/06/17(火) 18:26:35

    「おつかいに行ってくれないか?コレ、メモと財布な」
    「分かりました。行ってきます」
    「日差し強いから気を付けろよ。なんならどっかでジュースでも飲んで一旦休んできてもいいからな」
    「はーい。行ってきます」
    (ウィーン、ピコピコ)
    「行くよ、コンチ!」
    (ピロピロピロ!)

    (タッタッタッ)

    「ふぅー……あっつい……本当に日差し強過ぎるよ……あ……」
    (ピコピコ)

    (あのパラソルの下で寝てる観光客の女の人の赤い髪……マチュに似てるなぁ……背格好とかも結構似てる感じするし……顔はサングラスでよく見えないけど……)
    (マチュ……今どうしてるかな……シュウちゃんと一緒にいるのかな……元気だといいけど……って、いけないいけない。早くおつかい済ませないと……!)

    (タッタッタッ)



    「んー……?」
    「ドウシタ?」
    「今、誰かに見られてた気が……」

  • 185125/06/17(火) 18:31:48

    「ありがとうございましたー!」
    「……よし、おつかい完了。買い忘れも無し……あー、喉乾いちゃった……生ものとかは無いし……ジュース買ってちょっと休んじゃおうかな……」
    (ピロピロ、ウィーン)
    「コンチも熱くなってるね。日陰で涼もうか」
    (ピピコ!)

    (ごくごくごく……)

    「ふぅーっ!美味しい〜!生き返る……!」
    (ピコ!)
    「あー……」

    (そういえば結局、一度も海に入ってないな……せっかく海の近くで働いてるのに……マチュ、地球の海で泳ぎたいって言ってたっけ。シュウちゃんも海に行きたがってたし……3人で海遊びしたかったけど……今日の仕事が終わったら入ってみようかな……泳げないから、浅瀬でちょっとぱちゃぱちゃするだけだけど……)

    (ピコピコ)
    「ん……そうだね、そろそろ帰ろうか」

    「……ィゾ!」
    「ん?今何か……」

    「アッチ行ケ!」

    「あれ……?この電子音声、聞き覚えが……」
    (ピコ!)
    「……もしかして」
    (ピロピロ!)
    「行ってみよう、コンチ!」
    (ピピコ!)

    (タッタッタッ)

  • 186125/06/17(火) 18:39:01

    「なぁ〜いいじゃん、ちょっとお茶するくらいさぁ」
    「しつこいな……彼氏と来てるって言ってるでしょ」
    「シツコイ!シツコイ!」
    「そんな事言うけどさっきから1人じゃん?」
    「ちょっと俺らと遊ぶくらいいいじゃん」
    「うるさいなぁ……飲み物買いに行ってくれてるんだってば。さっさとどっか行ってくれない?邪魔なんだけど」
    「邪魔!邪魔!ドッカ行ケ!」
    「何だよこの玉っころ、さっきからうるせーな」
    「うるさいのはそっち」
    「鬱陶シイゾオマエ達!大シタ顔デモナイクセニ!」
    「はぁっ⁉︎」
    「んだと⁉︎」
    「ぷっ、あっはっは!ちょっとハロ、笑わせないでよ!」
    「笑ってんじゃねーぞチンチクリン女!」
    「じゃあそんなチンチクリンにいつまでも構ってないでさっさとどっか行ったら?こっちもアンタ達に興味なんか無いし」
    「この……!」

    「ねぇ」

    (バシャッ)

    「は?うわ!つめてぇ!」
    「何だお前!」
    「こっちのセリフなんだけど?僕の連れに何か用?」
    「ケッ!本当に男連れなのかよ」
    「ちくしょー、びしょ濡れになっちまったじゃねーか!どうしてくれるんだよ!」
    「海なんて濡れるものでしょ」
    「涼しくなって良かったじゃん。濡れるのが嫌ならさっさと帰れば?」
    「くそッ」

  • 187125/06/17(火) 18:44:44

    (あの2人、は……)

    「もー、おっそいよシュウジ!何してたの?」
    「ごめんね、お腹空いたな〜と思って他にも色々買ってたら遅くなっちゃった。はい、これ。あと財布も」
    「ん、ありがと」
    「ジュースちょっと貰っていい?」
    「あんな勿体無いことするなんて……まぁ、仕方ないから半分あげるけど」
    「ありがとう」

    「やっぱり、あの2人……!」
    (ピコ!ピコピコ!)
    「あ……っ」
    (カシャン、カタカタカタ)

    (ピコ!ピロピロ!ピココ!)
    「うわっ、なに……え?コンチ?」
    「え?」
    (ピロピロ!ウィーン、カシャカシャ、ピコ!)
    「……本当だ、コンチだ。なんでこんな所にコンチが……って、あ……」
    「マチュ?どう……」

    「……マチュ……シュウちゃん……?」

    「……ニャアン?」

  • 188二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 18:49:01

    何バカンス楽しんどるねんw

  • 189125/06/17(火) 19:31:39

    (ポコン)

    〈ヒゲマン!ニャアン見つかったよー!〉
    〈これ記念写真!〉

    「ふふ……」
    「どうした、大佐」
    「いえ、不肖の弟子が漸く友人と会えたそうで」
    「ああ、あの子か……まさか本当にあの広い星からたった一人の友人を見つけ出してしまうとは」
    「当然でしょう。彼女が望めば、世界が応えるそうですからね」
    「ふーむ……運命操作、とでも呼ぶべきか?」
    「どちらかというと避けるべき選択と最適行動が分かる、と言った方が正しいようです」
    「全く恐ろしい力だよ……あれが真なるニュータイプというものなのか」
    「どうでしょう。彼女は少し特殊なようですから」
    「彼女が協力してくれれば手っ取り早く世界を変える事が出来そうなんだがな」
    「それはいけません」
    「ララァ……」
    「彼女の力はそういった事に使って良いものではないのですから」
    「分かっているさ。言ってみただけだ」
    「それはそうでしょう。でも、誰もがそう思う訳ではありませんから」
    「ああ、そうだな……何としても、彼女も彼女の大切な者達も守らなければ」
    「ええ……これ以上、ニュータイプを戦争の道具にはさせてはいけません。その為にも、キャスバル総帥には頑張って頂かないといけませんね」
    「まぁ、責任重大ですね、キャスバル総帥」
    「勘弁してくれ……」
    「もう逃げるのは許しませんよ。さぁ、休憩は終わりです」
    「まったく……損な役回りだよ」
    「ふふっ」
    「笑っていないで君も手伝ってくれ…… シャリア・ブル大佐!君もだ!」
    「ええ、お手伝いしますわ」
    「はい、もちろん」

  • 190125/06/17(火) 20:02:20

    「マチュ、お小遣いちょうだい。画材買い替えなきゃいけないのに使い切っちゃった」
    「また?……今度は何に使ったの?」
    「欲しかった画集が見つかって、つい……」
    「アンタね……」
    「いや、プレミアついてるやつだったんだよ。もう絶版になってるからこれを逃したら次いつ出会えるか分からないって思ったら、つい……」
    「はぁーもう……」
    「……だめ?」
    「……いや、生活かかってるから画材代はもちろん出すよ」
    「ありがとう!」
    「まったくもう……自分でお金の使い方覚えたいなんて殊勝な事言ってたのに、結局私がお金の管理してるじゃん」
    「僕がやるよりマチュに任せていた方が安心だから」
    「それはまぁ……そうかもだけど。この先一生私に面倒見させるつもり?」
    「えっ、ずっと一緒に居てくれないの?」
    「うぇっ?、いや……それは……」
    「マチュ?」
    「〜っ! んもう!分かったよ!」
    「へへ、やった」
    「もぉ〜……!」
    「まぁ、もう逃がす気は無いけどね」
    「え?」
    「ん?」
    「……いや、なんでもない。それより、今日の夜はニャアンとご飯の予定だけど、忘れてないよね?」
    「うん。今日はあのダイナーじゃないんだっけ?」
    「そそ。新しく出来たレストランの偵察に付き合ってほしいんだってさ」
    「分かった。出掛ける時に声かけてくれる?それまで作業してるから」
    「うん」


    「よーし集まったね……それじゃ、行きますか」
    「「おー!」」

  • 191125/06/17(火) 20:07:40

    おしまい

    最後の方ちょっと駆け足な展開になってしまいましたが、何とか完結させられました。

    ここまでお付き合い頂きありがとうこざいました!

  • 192二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 20:08:42


    おもしろかった!

  • 193二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 20:19:30

    >>191

    お疲れ様です……!3人とも幸せになってくれ……今夜の放送も楽しみですね

  • 194二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 20:20:22

    乙です!
    いやぁ…最高でした…

  • 195二次元好きの匿名さん25/06/17(火) 20:22:10

    おつ
    優しい世界で最高だった

    ところでシュウジさん所々重くない?

  • 196125/06/17(火) 21:39:08

    質問とかあったら次スレ建てます
    必要無かったらこのまま埋めるか落とします

  • 197125/06/18(水) 02:16:43

    多少駆け足になっても11話放送前に完結させられて良かったなと、11話視聴後の今、思っています……たぶんあれ見ちゃったら書ききれなかった……

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